JP5792121B2 - 癌、特に乳癌、甲状腺癌及び肺癌のインビトロ診断のためのProNGFアッセイのための方法とProNGFの治療的使用 - Google Patents
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Description
- 乳頭上皮腫、
- 濾胞性上皮腫、
- 髄質上皮腫、
- 低分化な(又は未分化な)上皮腫。
これらの腫瘍は単生でも多病巣性でもありうる。
乳頭癌はより頻度が高い。乳頭癌は若年者に目立ち、甲状腺癌のおよそ80%を占める。
濾胞性癌は、甲状腺癌のおよそ10%を占め、特におよそ40歳前後に頻度が高い。
乳頭及び濾胞性の癌は、放射線感受性で分類された甲状腺癌のグループであるといえる。それらはチログロブリンを分泌する。
髄質癌は、甲状腺癌の5%を占め、神経堤由来のパラ濾胞性細胞又はC細胞の腫瘍に相当する。C細胞はカルシトニンを分泌する。
低分化ないしは未分化な癌は、まれ(5%未満の症例)であるが、極めて重篤である。
悪性の甲状腺小結節がある場合には、基本的な治療は手術である。
残余の機能的組織がある場合には、ある用量のヨウ素131が全甲状腺切除術後4〜6週間に単離されたチャンバーに投与され、完全に死滅される。
甲状腺癌転移のおよそ40%がヨウ素を溜め込むため、この方法で治療されうる。
全甲状腺切除術とヨウ素131による死滅の後、TSH分泌を阻害するホルモンであるチロキシンが投与される。このホルモン療法によっても、機能的な面において十分な甲状腺バランスの確保が可能である。
新規の診断用及び予後予測用のマーカーの開発、及び治療用薬剤の開発により、この癌の治療用及び診断用の手段が完全なものとなる。
- 表皮状癌(35〜40%);
- 腺癌(25〜35%);
- 大細胞カルチノーマ(10〜15%);
- 小細胞カルチノーマ(20〜25%)。
これらの4種類は肺癌のほぼ95%に相当する。初めの3つはともに「非小細胞性肺癌」(NSCLC)と分類される。
小細胞性癌はより急速に進行し、他の臓器に播種するようである。
カルチノイド腫瘍及びムコ類表皮腫瘍は、よりまれで、残りの1〜2%を占める。
これらの分類は、異なる治療的な関係により「小細胞肺癌」(13%)又は「非小細胞肺癌」(87%)と要約されうる。
第二群は、局所的(T3−T4)及び/又は領域的(N2−N3)に進行した肺癌を有する患者を含む。
第三群は、診断時に見られた遠隔転移(M1)を有する患者を含む。この群は対症療法的放射線療法又は化学療法により治療されうる。
- 肺症状の存在。
- 大きなサイズ(>3センチメートル)の腫瘍。
- 類表皮組織像がないこと。
- TNMにて確認される、リンパ節での結節転移。
- 血管性浸潤。
NSCLCを有するほぼすべての患者にとって治療が満足するものでないので、新規の治療上標的と早期診断のための新規の手段の開発が必要である。
その発病は年齢につれて増加する。フランスでは、1990年の全発症率は100000につき71.4であった(35〜49歳では2.6、50〜69歳では133.8、70歳では726.9)。前立腺癌の平均年齢はおよそ70歳であるが、より若年期に発症する男性もいる。
NGF遺伝子は、酵素の切断によってNGF(13.6kDa)を生成するProNGF(26kDa)と称されるタンパク質前駆体をコードする(Seidah等, 1996, Biochem J., 314: 951-960)。哺乳動物でのNGFの主な供給源は顎下腺であり、顎下腺はNGFのみと微量のProNGFを含む。長い間、ProNGFには、非常に一過性の存在期間を有する代謝性前駆体としての役割しか見られなかった。
したがって、本発明の方法は、患者から採取した生体試料又はインビボでの患者の腫瘍中のProNGFの存在を探索することを含む単純な試験によって、癌、特に乳癌、甲状腺癌、肺癌又は前立腺癌の診断が可能となる。出願人等は、癌性細胞がProNGFを産生するのに対して、対応する非癌性細胞はProNGFを産生することができないという予想外のことを示した。これは以降に詳述する。したがって、試料中のProNGFの存在の決定により探索する症状が存在すると結論づけることができ、ProNGFがないことにより症状がないと結論づけることができる。また、腫瘍中のProNGFの存在は、インビボ、腫瘍中のインサイツで示されうる。
結合パートナー抗体は、例えばポリクローナル抗体やモノクローナル抗体である。
本発明の他の方法では、トレーサーは、ポジトロンを発する放射性物質(フッ素18)を含んでなる。そして、画像はポジトロン放出断層撮影システムによって捕えられるであろう。
ProNGFの直接検出によるProNGFの存在の測定は、本発明の特定の実施態様を構成する。
「ProNGFの直接検出」なる用語は、生体試料中にProNGFそのものが存在すると示すことを意味することを意図する。
生体試料中のProNGFの直接検出は、当業者に公知の任意の方法によって、例えばイムノアッセイ又は質量分析によって実施でき、本発明の特定の実施態様を構成する。
イムノアッセイは、免疫反応、すなわち、ProNGFと特異的ProNGF結合パートナーとの反応を含む当業者に広く知られる任意のアッセイであってよい。
特異的なProNGF結合パートナーはProNGFに結合することのできる任意のパートナーである。例として、これはProNGFに結合することができる抗体、抗体分画、レセプター、及び任意の他の分子などでもよい。
結合パートナー抗体は、例えばポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体のいずれかである。
まず、動物、一般的にはマウス(又は、インビトロで免疫する場合は培養物中の細胞)をProNGFで免疫化すると、そして該動物のBリンパ球が該抗原に対する抗体を産生できる。次に、このような抗体産生リンパ球を「不死」骨髄腫細胞(実施例におけるマウス細胞)と融合させ、ハイブリドーマを作製する。そして、こうして得られた異種細胞混合物から、特異的な抗体を産生でき、かつ、無限に増殖できる細胞を選択する。各ハイブリドーマをクローンとして増やし、それぞれにモノクローナル抗体を産生させる。ProNGFに対するこの抗体の認識特性は、例えば、ELISAによって、一次元ないしは二次元のイムノブロットによって、免疫蛍光法によって、又は、バイオセンサーの使用によって試験してもよい。その後、こうして選択したモノクローナル抗体を、特に前記のアフィニティークロマトグラフィー法によって精製する。
抗ProNGF抗体の例は公知であり、特にChemiconのカタログに提供されている。
特異的ProNGF結合パートナーが検出試薬として用いられる場合、ProNGF/結合パートナーの結合を可視化し、生体試料中のProNGFを直接検出するために、該結合パートナーを標識してもよい。
・ 例えば比色定量、蛍光又は発光によって検出可能なシグナルを生成する、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、α-ガラクトシダーゼ又はグルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ等の酵素、
・ 蛍光、発光又は染料の化合物等の発色団、
・ 32P、35S又は125I等の放射性物質、及び、
・ アレクサ(alexa)又はフィコシアニン等の蛍光性物質
などがある。
上記のイムノアッセイの例としては、ELISA、IRMA及びRIA等の「サンドイッチ法」、「競合」法、並びに、免疫組織化学、免疫細胞化学、ウェスタンブロッティング及びドットブロッティング等の直接免疫検出法を挙げることができる。
また、質量分析が、生体試料中のProNGFの直接検出のために使われてもよい。分光測定法の原理は当業者に広く知られており、例えば、Patterson, S., 2000, Mass spectrometry and proteomics. Physiological Genomics 2, 59-65に記述される。
体液としては、全血及び血清ないしは血漿などの血液の誘導体、骨髄、乳、脳脊髄液、尿及び滲出液からなるものが挙げられる。血液又はその誘導体が好ましい。
ゆえに、本発明のある実施態様によれば、体液を前処理して、上記体液中に含まれている循環腫瘍細胞を分離する。
循環腫瘍細胞を分離するための前記体液の処理は、フローサイトメーター中での細胞の選別によって、又は、フィコール上での濃縮によって、又は、特異的な抗体でコートした磁気ビーズを使用した濃縮によって、又は、上記以外の当業者に公知の特定の濃縮方法によって実施されうる。
そして、ProNGFの検出は、特定のProNGF結合パートナーを侵入させるために、細胞の膜を透過性にした後に実施する。
循環細胞を用いたProNGFの直接検出は、本出願人等のうちの一人が出願した国際特許出願公報第03/076942号に記載の方法によっても実施できる。
これらの培養条件は、37℃、加湿大気、5%CO2といった従来の条件である。
本発明の特定の実施態様を構成する、試験する生体試料が患者の腫瘍又は転移部の生検に由来する組織である場合、ProNGFの直接検出は該組織を前処理せずに得た切片に対して直接実施する。
この場合、生体試料中のProNGFの存在の検出は、ProNGFに感受性のある細胞の反応によって示される。
「ProNGFに感受性のある細胞」なる用語は、ProNGFの存在下で(増殖、アポトーシス等が)刺激される任意の細胞を意味することを意図する。
ProNGFに感受性のある細胞の例としては、例えばPC12細胞などの神経系由来の細胞が挙げられる(Pedraza等 Am. J Pathol. 2005, 166, 533-543)。
ProNGFに感受性のある細胞を培養してProNGFの存在を検出するために使用できる生体試料は、上記のようないずれかの試料であってよい。
したがって、生体試料には体液が挙げられ、上述するように、適切に前処理して循環腫瘍細胞を分離し、その後、ProNGFを分泌するような条件下で培養してもよい。
ゆえに、本発明の他の主題は、癌、特に乳癌、甲状腺癌、肺癌又は前立腺癌の早期診断及びスクリーニング、治療上の追跡調査、予後予測並びに再発の診断における本発明の方法の使用からなる。
したがって、ProNGFインヒビターは薬剤として使われてもよい。
ゆえにまた、本発明の主題は、癌、特に乳癌、甲状腺癌、肺癌又は前立腺癌の治療における薬剤を調製するためのProNGFインヒビターの使用である。
本発明の特定の実施態様によると、前記薬剤は、癌、特に乳癌、甲状腺癌、肺癌又は前立腺癌を患う患者における細胞移動又は腫瘍細胞の浸潤をブロックするために用いてもよい。
癌に対して用いられうる製薬的組成物は、活性成分として、細胞移動又は浸潤をブロックすることができる少なくとも一のProNGFインヒビターを含有する。
腫瘍性及び正常な乳房上皮細胞の両方で発現するProNGFレセプターの例にはソルチリン(Sortilin)がある。
ProNGFの直接的なインヒビターの他の例は、可溶型の、ProNGFレセプターの類似体、例として、可溶型のソルチリン類似体が含まれ、これもまた、本発明の実施態様を構成する。
本発明のある実施態様では、ProNGFインヒビターはProNGFレセプターのsiRNAである。
様々なインヒビターの治療的作用をターゲットとするために、腫瘍細胞などの対象の細胞に特異的に浸透するような条件下に置いてもよく、これは本発明の他の実施態様を構成する。
例えば、乳癌の場合、担体分子は、抗MUC1抗体又は抗上皮細胞抗体、あるいは抗HER/2/neu抗体であってもよい。甲状腺癌の場合、担体分子は、抗チログロブリン抗体又は抗上皮細胞抗体であってもよい。前立腺癌では、担体分子は、抗PSA抗体又は抗上皮細胞抗体であってもよい。肺癌の場合、担体分子は、抗上皮細胞抗体であってもよい。
本発明の薬剤的組成物は、経口、舌下、皮下、筋肉内、腫瘍内、静脈内、局所的、部分的、気管内、鼻腔内、経皮的、直腸内、眼内又は耳介内の投与に好適であり、前記活性成分は、単位投与の形状で投与可能である。
単位投与の形状とは、例えば、錠剤、ゲルカプセル、顆粒、粉末、注射可能な経口用溶液ないしは懸濁液、経皮パッチ、舌下、頬内、気管内、眼内、鼻腔内又は耳介内に投与する形状、吸入による投与の形態、局所的、経皮的、皮下、筋肉内、腫瘍内ないしは静脈内に投与する形状、直腸内に投与する形状、又は、インプラントである。局所投与については、クリーム、ゲル、軟膏、ローション又は目薬を考えることができる。
前記単位形状は、ガレン形状にして、体重kgにつき0.001〜10mgの活性成分を毎日投与可能なように用量を含む。
適切な投与量がより多い又は少ないという特別な場合があるかもしれない。このような用量であっても本発明の範囲外ではない。通常の業務では、患者ごとの適切な投与量は、投与方法並びに患者の体重及び反応に応じて医師が決定する。
他の実施態様では、本発明は、患者に有効量のProNGF結合パートナー又はProNGFインヒビターを投与することを含む乳癌の治療方法にも関する。
1.1.材料
用いた細胞は、LilleのOscar Lambret施設で乳房形成術を行った患者から得た、初代培養のATCC(アメリカ培養細胞系統保存機関)とNMEC(正常乳房上皮細胞)から得た株化乳房癌細胞系統(BT-20、MCF-7、MDA-MB-231、T-47D)である。MCF-7、MDA-MB-231及びT-47Dは腺癌を患う患者の胸水に由来する上皮細胞である。一方、BT-20は原発性カルシノーマに由来する。MCF-7及びT-47Dは、エストロゲンレセプターを発現するので「ホルモン感受性」と言えるのに対し、BT-20及びMDA-MB-231は該レセプターを発現しないので「ホルモン非感受性」と言える。
細胞クリオチューブは液体窒素から取り出し、37℃に2分間置いて解凍した。その後、懸濁液に戻し、19mlのMEM(最少必須培地)を含む50mlの遠心チューブに移す。全体を200gで(15分間)遠心し、微量のDMSO(ジメチルスルホキシド)を取り除く。細胞ペレットを戻し、その後10mlの完全培地(以下の組成物)にて取り出し、75cm2ディッシュに移す。24時間後に培地を交換し、24時間後に細胞を継代した。次いで、細胞をいずれかの実験の前、2週間維持した。
細胞は、加湿大気中、5%CO2、37℃で培養する。維持培地は2日ごとに交換し、細胞をコンフルエンスまで継代した。
2.1.方法
乳房細胞の細胞溶解及び生検:タンパク質抽出
細胞を3つの直径100mmのペトリ皿に播き、そして、95%のコンフルエンスにし、細胞を氷冷のPBS:107mM KCl、59mM KH2PO4、137mM NaCl、56mM Na2HPO4にて2回すすぎ、そして、50mM トリスHCl、pH7.5、150mM NaCl、1%ノニデットP-40、1%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、及びタンパク質分解活性インヒビター:1mM フェニルメチルスルホニドフッ化物、1mM バナジン酸、1mM Na4P2O7、10μg/mlのロイペプチン及び10μg/mlのアプロチニンを含有する100μl/ディッシュの溶解バッファにて溶解した。ディッシュは12時間凍らし、その後スクレイプし、溶解物をプールし、100℃で5分間加熱し、10000g(4℃で10分間)で遠心分離し、そして上清を回収する。
上清は、ある範囲のウシ血清アルブミンと比較するビシンコニン酸法によって検定し、その後、50μlの等量に等分して凍結させる。
175cm2のディッシュに完全培地の、MCF-7細胞を播く。90%のコンフルエンスで、これらのディッシュを欠乏培地中で2回すすぎ、その後、14mlの欠乏培地にて24時間細胞を枯渇状態にする。その後、細胞によって条件付けした培地を回収し、1000g(4℃で15分間)で遠心分離する。その後上清を直接用いるか、−20℃で凍結させる。10kDaのカットオフ閾値を有する濃縮/脱塩ユニット(Centricon Plus 20, Millipore, France)に、それぞれ14mlのMCF-7条件培地を流し(load)、そして、4000g(4℃で15分間)で遠心分離する。これらの同じユニットに14mlの条件培地をさらに3回流した(これにより欠乏培地が4倍濃縮する)。その後、14mlのmQ品質水(18.2osm)を流すことによって脱塩し、4000g(4℃で15分間)で遠心分離し、これを製造業者の指示に従って2回行う。最後に、濃縮したものを、ユニットの反転(inversion)と1000g(4℃で4分間)の遠心分離にて回収する。250μLが回収される。その後、濃縮した条件培地を50μLの一定量に等分して−20℃で凍結させる。4×14000/250(すなわち224回)の濃縮係数に達する。
MDA-MB-231細胞(3×106)をPBSに再懸濁し、そして8週齢のSCIDマウスの側腹部に皮下投与する。2週間後、2日ごとに腫瘍体積を測定する。7週間後、マウスをエーテルにて麻酔し、循環器内試料採取によって血液を採取し、動物を屠殺する。血液を4℃に終夜置いて凝固させ、遠心後血液を回収して、アッセイし、−20℃で凍結させる。
使用前に一定量(50μl)を解凍し、12.5μLの5×Laemmliバッファ:5%SDS、5%β-メルカプトエタノール、50%グリセロール、50mM トリス、pH6.8、0.3%ブロムフェノールブルーにて利用する。12.5%のポリアクリルアミドゲルのウェルにタンパク質を流す。泳動(30mAで5時間)してニトロセルロースメンブレンにトランスファした(200mAで1時間)後に、トランスファの質をポンソーレッド(Ponceau red)にて染色して評価する。
メンブレンは、0.1%Tween20(17.54gのNaCl、2.42gのトリス、2mlのTween20、2L QSP、pHを7.4に調整)を含有するTBS(トリス緩衝生理食塩水)溶液中の4%ウシ血清アルブミンにて、室温で2時間かけて飽和する。飽和後、メンブレンを1:2000の様々な一次抗体:抗ProNGF(ChemiconのAB9040)、1:2000の様々な一次抗体:抗NGF(SigmaのSC548)、又は1:5000の様々な一次抗体:抗アクチン(SigmaのA-2066)を含む飽和溶液にて4℃で終夜インキュベートする。TBS 0.1%Tween20にてすすいだ後、メンブレンを、西洋ワサビペルオキシダーゼにカップリングさせた抗ウサギ二次抗体(Sigma, FranceのA-1949)を1:20000で含む飽和溶液にて室温で1時間インキュベートする。すすいだ後、使用のための推奨されたデータに従って、ECLシステム(Pierce Interchim, France)にて可視化した。
第一工程では、組織アレイスライドを脱パラフィン化する。このために、以下の浴槽中で10分間連続してインキュベートする。メチルシクロヘキサン(2回)、100%エタノール、95%エタノール、70%エタノール、及び水。それから、スライドを、TBS 0.1%Tween20(TBS-T)にて撹拌しながら10分間すすぐ。90℃で40分間加熱してその後室温に30分間置いて冷ますことによって、抗原を10mM クエン酸バッファ、pH6中で反応させる。内在性ペルオキシダーゼを、3%のH2O2を含むTBS-T中で5分間インキュベートすることによって阻害する。その後、加湿容器内でスライドを3%BSAを含むTBS-Tにて37℃で1時間かけて飽和する。そして、スライドを、3%BSAを含むTBS-Tにて1/200に希釈した抗ProNGF一次抗体(ChemiconのAB9040)にて2時間インキュベートする(加湿容器内で37℃でインキュベート)。TBS-Tにて10分間、3回洗浄した後、スライドを、飽和溶液にて1/400に希釈した西洋ワサビペルオキシダーゼにカップリングさせた抗ウサギ二次抗体(カタログ番号711-035-152 Jackson Immunoresearch)にて、加湿容器内で37℃で2時間インキュベートする。TBS-Tにて10分間、3回スライドを洗浄し、その後さらにPBSにて10分間、3回洗浄する。Sigma Fast基質(カタログ番号D-4168、Sigma-Aldrich)にて5分間可視化する。PBSにて洗浄することによって染色を止める。Harrisヘマトキシリン(カタログ番号MHS16、Sigma-Aldrich)にて30秒間対比染色する。水及びPBSにて洗浄した後、観察のためにスライドを顕微鏡にマウントする。
MCF-7条件培地をC4 LC(液体クロマトグラフィ)ナノカラム(Dionex, France)に注入して、漸増疎水性の勾配によって全タンパク質の分離を可能にする。ゆえに、最も疎水性であるタンパク質は最後に溶出される。分離すると、nanoESI(ElectroSpray Ionization)によって全タンパク質を電離し、そして、その質量(m)とその電荷(z)によってイオントラップ(Thermo ElectronのLCQ Deca XP+TMステーション)にて分析する。本発明者等は、対象の特定のイオンのみをスキャンするSIM(Selected Ion Monitoring)スキャン技術を用いた。組み換えProNGFの特徴である多荷電イオンは、予めnanoLC nanoESI/MSで測定した。SIMを用いて条件培地中でProNGFを検出すると、対応する多荷電質量スペクトルを分解して、このスペクトルを生成したタンパク質の質量を求める。
上皮細胞を用いた検出
SDS-PAGEのために乳房上皮細胞の全タンパク質抽出物の50μgをゲルに流す。ニトロセルロースメンブレンにトランスファした後、AB9040抗体とA-2066抗体(等しい負荷コントロール)を用いて免疫検出を行う。NMEC:正常乳房上皮細胞、BT-20、MCF-7、MDA-MB-231及びT-47Dは癌性乳房上皮細胞株である。
結果を図1に示す。これは、癌性乳房上皮細胞(MCF-7、T47-D、BT-20及びMDA-MB-231)によってProNGFが産生されるが、正常細胞(NMEC細胞)によってはProNGFが産生されないことを示すウェスタンブロットの写真を示す。アクチンはポジティブコントロールとして用いた。
SDS-PAGEのために生検のタンパク質抽出物の50μgをゲルに流す。ニトロセルロースメンブレンにトランスファした後、AB9040抗体とA-2066抗体(等しい負荷コントロール)を用いて免疫検出を行う。SS-x:正常胸部生検数x、ST-x:腫瘍胸部生検数x。
結果を図2に示す。これは、癌性乳房生検(ST-1〜4)ではProNGFが存在するが正常生検(SS-1〜4)ではProNGFが存在しないことを示すウェスタンブロットの写真を示す。アクチンはポジティブコントロールとして用いた。
組織アレイスライドを用いて多数の試料をスクリーニングした。スライド上にスポットした乳房生検がある。ここで用いた組織アレイは、1つのコントロール、4つの正常ドナー、及び乳癌を患う25の患者に対応する60スポットの生検を2通り含む。患者の特徴と、抗ProNGF抗体による免疫標識の強度を表1に示す。正常ドナー由来の乳房生検では、弱い標識(4/4の患者では強度+)が存在するのに対して、癌性乳房組織ではよりシグナルが強い(20/25の患者では強度++/+++)。さらに、標識の特性は2種の組織間で異なり、癌性組織では標識が基本的に上皮であるのに対して、正常生検ではそうではない。
他の組織アレイスライドを用いて、乳癌以外の癌の種類におけるProNGFの発現を分析した。本発明者等は、各癌について9人の患者をスクリーニングし、同一患者の腫瘍に近いところから採取した正常組織と腫瘍組織を同時に分析した。こうして、肺癌と甲状腺癌の症例におけるProNGFの過剰発現を示した。患者の特徴と、抗ProNGF抗体を用いた免疫標識の強度を表2に示す。甲状腺癌と同様、肺癌でも、9人の患者のうち7人の患者において正常組織よりも腫瘍組織において標識がより強い。他の患者(各癌について2/9)では、腫瘍組織でも正常組織でもシグナルは同じ強度である。我々の分析技術は単に半定量的なものであって、発現のわずかな差異は表せないことは注記すべき点である。
ProNGFが分泌されるか否かを決定するために、本発明者等は、MCF-7条件培地を濃縮した。これを行うため、電気泳動とトランスファの後に、224倍濃縮した100μlの条件培地を、SC-548抗体を用いた免疫検出に用いる。組み換えNGF及び組み換えProNGFはコントロールとして分析した。
結果を図3Aに示す。これは、MCF-7癌細胞とNGFの分泌の欠失(濃縮条件培地レーン)によるProNGFの分泌を示すウエスタンブロットの写真を表す。右の2つのレーンはコントロールレーンである。この実験はProNGFの量のために早く止まり、NGFが観察できないので、NGFの分泌が観察されないことを注記する。実験が続いている場合、NGFのバンドも観察される。これにより、ProNGFが腫瘍マーカーであるだけでなく、大量に分泌されることも示唆される。
10kDaのカットオフ閾値を有する、用いた濃縮/脱塩ユニットがNGF(13.6kDa)を保持することができたことを確かめるために、本発明者等は、同じ実験条件下で組み換えProNGFと組み換えNGFの混合物を濃縮した。20ngのProNGFと20ngのNGFを条件培地に加え、その後条件培地と同じ条件にした。
結果(図3B)から、濃縮/脱塩ユニットがNGFとProNGFを保持することができるということが明らかにされる。
SDS-PAGEのために100μgのマウス血清のタンパク質抽出物をゲルに流す。ニトロセルロースメンブレンにトランスファした後、AB9040抗体による免疫検出を行う。等しい負荷(loading)コントロールでは、ポンソーレッドで染色した後メンブレン上に24kDaの可視バンドが示される。癌性:MDA-MB-231細胞を投与したマウスからの血清 6、正常:PBSを投与したマウスからの血清 2。
結果を図4に示す。これは、癌性細胞を投与したマウスの6つの血清のうち5つにおいて26kDa(ProNGFの大きさ)のProNGFに免疫反応するバンドが現れるのに対して、コントロールマウスの血清においてはこのバンドが検出されないことを示す。
本発明者等は上記の手順を実行した。結果を図5に示す。これは、MCF-7細胞にて条件付けした培地中でのProNGF(図5A、5C及び5E)、又は組み換えProNGF(図5B及び5D)の質量分析による検出のグラフを表す。質量の関数として、相対的な量を示す。図5A及びBは、ProNGFの3つの特徴的なイオンのうちの少なくとも1つのSIMに対応するnanoLCからのタンパク分画のものである。図5CはAの29.43分に溶出されるタンパク質の質量スペクトルのものである。図5Dは、赤の3つの特徴イオンによる組み換えProNGFの質量スペクトルのものである。最後に、図5EはAの29.43分に溶出されるタンパク質の質量スペクトルの逆重畳積分を示す。
これらの結果から、MCF-7条件培地において、組み換えProNGF(30.17分、図5B)と同じ時間(29.43分、図5A)に溶出されるProNGFのSIM(Selected Ion Monitoring)に相当するタンパク質が出現することが示される。このタンパク質は、電荷されると、組み換えProNGF(996.2、1037.5、1082.6、図5D)と同じ多電荷イオン(998.2、1039.9、1083.4、図5C)を生成する。さらに、タンパク質の質量の逆重畳積分による計算は、25971Daの値を示す(図5E)。ゆえに、これらの結果から、第一に、本発明者等は実際にMCF-7条件培地においてProNGFを同定したこと、第二に、質量分析によるProNGFの検出が可能であることが示唆される。
3.1.方法論
ProNGFレセプターであるソルチリンの発現
タンパク質抽出を行うための方法は、ProNGFについて記載したものと同じである(上記の項目2.1を参照)。
ウェスタンブロッティングのために、メンブレンは、0.1%Tween20(17.54gのNaCl、2.42gのトリス、2mlのTween20、2L QS、pHを7.4に調整)、TBS(トリス緩衝生理食塩水)の溶液中の4%ウシ血清アルブミンにて、室温で2時間かけて飽和する。飽和後、メンブレンを1:2000の様々な一次抗体:抗ソルチリン(BD BiosciencesのBD612101)、1:5000の様々な一次抗体:抗アクチン(SigmaのA-2066)を含む飽和溶液にて4℃で終夜インキュベートする。TBS 0.1%Tween20にてすすいだ後、メンブレンを、西洋ワサビペルオキシダーゼにカップリングさせた抗ウサギ二次抗体(Sigma, FranceのA-1949)を1:20000で含む飽和溶液にて室温で1時間インキュベートする。すすいだ後、使用のために推奨されたデータに従って、ECLシステム(Pierce Interchim, France)にて可視化した。
AmaxaのCell Line Nucleofectorキットと相当する電気穿孔装置を用いて干渉RNA(siRNA)形質移入実験を行った。このシステムにより高い効率の核への遺伝子移入(ヌクレオフェクション)が可能となる。
トランスフェクション(形質移入)の前にMDA-MB-231細胞を2日継代し、実験時に80%のコンフルエンスとした。トランスフェクションする細胞はトリプシン処理して、計数する。細胞ペレット(100万細胞個)を100μlのNucleofectorキットV溶液に溶かし、3μgのsiRNAを加える。この細胞懸濁液をエレクトロポレーションキュベットに移し、Amaxa装置に配置し、X-13プログラムに従って電気穿孔する。その後、6ウェルプレートのウェルの培地に細胞を戻し、24〜72時間置く。時間の経過につれて細胞が増殖し、一定の時間間隔で細胞を計数する。前段落の「ソルチリンの発現」に記載のプロトコールに従って、様々な時間に回収した溶解物に対して抗ソルチリンウェスタンブロッティングを行う。
MCF-7細胞をトランスフェクションの前3〜4日間継代し、実験時に50%のコンフルエンスにする。200万細胞個を100μlのNucleofectorキットV溶液に溶かし、3μgのsiRNAを加える。Nucleofectorに用いたトランスフェクションプログラムはE-14である。項目2.1に記載のプロトコールに従って24時間後又は48時間後に回収した溶解物に対して、抗ProNGFウェスタンブロッティングを行う。ブロッティングによって検出されるProNGFの相対量は、QuantityOneソフトウェア(Bio-Rad)によって評価し、等しい負荷(アクチン)と比較し、siGFPコントロール条件を100%とした棒グラフの形で示す。
「欠乏」培地を用いたが、この「欠乏」は血清を含まず、2μg/mlのフィブロネクチンと30μg/mlのトランスフェリンを添加した完全培地と同じ培地を意味する。様々な生物学的活性の測定のために、様々な試験分子(ProNGF、NGF及びgalardin)をこの欠乏培地に加える。処理の間、培地を24時間ごとに新しくする。
移動及び浸潤試験は、既にBracke等 (1999, J Natl Cancer Inst, 91: 354-359)に記載のあるように実施される。以下、ボイデンチャンバを使用するため、そしてコラーゲンゲルの浸潤のためのプロトコールについて記載する。
12μmの孔直径を有するtranswell(登録商標)を含有する12ウェルプレートを欠乏培地にて平衡化し、5%CO2下、37℃に2時間置く。その後培地を取り出し、下部チャンバは様々な試験分子を加えた欠乏培地と交換し、上部チャンバは欠乏培地単独に40000細胞個を播く。24時間後、transwell(登録商標)をPBSにてすすぎ、上面をこすり、その後ヘキスト標識を行って(生存試験について記載したように)、メンブランと反応した細胞を可視化する。transwell(登録商標)は、55℃に加熱したグリセルゲルを滴下することによってスライドとカバーガラスの間にマウントし、その後計数するまでスライドを4℃の暗所に保存する。各条件は2通り実行する。各条件について40視野以上を計数する。データは、40視野についての計数の標準偏差によって加重した、平均を表す。50ng/mlのHGFコントロールを100%の移動としたときの移動率として示す。
I型コラーゲンゲルは以下のようにして調製する。2.1mlのI型コラーゲン、0.8mlのEMEM(10倍)、4.6mlのPBS、0.8mlの0.25M NaHCO3及び0.15mlの1M NaOH。6ウェルプレートのウェルに1.25mlを入れる。ゲルが凝固したら、100000細胞を欠乏培地と様々な試験分子とともに播いて24時間置いた。その後細胞を計数し、浸潤指標を決定する(表面の細胞数に比較した深部細胞の数)。各条件を3通り行い、各条件45視野以上を計数する。
ProNGFレセプターであるソルチリンの発現
SDS-PAGEのために乳房上皮細胞の全タンパク質抽出物の50μgをゲルに流す。ニトロセルロースメンブレンにトランスファした後、BD612101抗体とA-2066抗体(等しい負荷コントロール)を用いて免疫検出を行う。NMEC:正常乳房上皮細胞、BT-20、MCF-7、MDA-MB-231及びT-47Dは癌性乳房上皮細胞株である。
結果を図6に示す。これは、癌性乳房上皮細胞(MCF-7、T47-D、BT-20及びMDA-MB-231)及び正常細胞(NMEC細胞)にはソルチリンが存在することを示すウェスタンブロットの写真を示す。アクチンはポジティブコントロールとして用いた。したがって、ソルチリンはこれらすべての細胞に見られる。一方、このバンドは正常細胞よりも癌細胞においてより強いのに対して、負荷コントロールであるアクチンは変化がないようである。したがって、乳癌細胞よりも正常乳房上皮細胞においてソルチリンが少ないと考えられる。
EMEM培養培地で維持したMDA-MB-231細胞に、培地単独(Mock)、又はGFPタンパク質に対する干渉RNA(siGFP)、又はソルチリンに対する干渉RNA(siSORT)を形質移入した。
その結果を図7に示す。これは、選択した培養条件下において、siSORTの存在下で時間の経過につれて培養物中のMDA-MB-231細胞の数が増加しないことを示す。Mock又はsiGFPコントロール群では、細胞の数は培養の24時間と48時間の間で2倍になる。したがって、MDA-MB-231癌性乳房細胞株の増殖は、ソルチリンに対する干渉RNAの形質移入によって遅くなる。発明者等は、ウェスタンブロッティングによって、siSORT形質移入によって実際にソルチリンタンパク質の発現レベルが低減したことを確かめた。ゆえに、この実験によって、発明者等は、干渉RNAを用いて、ProNGFレセプターであるソルチリンをターゲットとすることによって乳癌細胞の異常な増殖を制御することが可能であることを示した。
乳房上皮細胞の移動に対するProNGFの効果は、ボイデンチャンバ(transwell(登録商標))の試験によって確認した。各条件を2通り行い、40視野以上を計数した。MCF-7細胞をtranswell(登録商標)の上面の欠乏培地に播き、下面は、欠乏培地単独、又は200ng/mlのProNGFを添加した欠乏培地、又は200ng/mlのProNGFと20μMのgalardinを添加した欠乏培地、又は20μMのgalardinを添加した欠乏培地、又は200ng/mlのNGFを添加した欠乏培地に浸した。そして、transwell(登録商標)に反応した細胞を計数した。*p<0.05、欠乏培地単独条件と比較。
結果を図8に示す。これは、様々な培地に浸したMCF-7細胞を用いた細胞移動の割合をグラフで表す。これらの結果から、ProNGFによるMCF-7癌細胞の処置により、等量のNGFにと同じ様式でその移動能を増加させることができることが示唆される。ProNGFからのNGFの合成を阻害することができるgalardinの培養培地への添加により、ProNGFによって移動活性が促進されるが生成することができるNGFによっては促進されないことが示唆される。
ProNGFで刺激したMCF-7細胞の浸潤能を、I型コラーゲンゲルにおいて試験した。各条件を3通り行い、各条件45視野以上を計数した。MCF-7細胞を、欠乏培地単独、又は200ng/mlのProNGFを添加した欠乏培地、又は200ng/mlのProNGFと20μMのgalardinを添加した欠乏培地、又は20μMのgalardinを添加した欠乏培地、又は200ng/mlのNGFを添加した欠乏培地のI型コラーゲンゲルに播く。*p<0.05、欠乏培地単独条件と比較。
結果を図9に示す。これは、様々な培地に浸したMCF-7細胞を用いた浸潤指標を示すグラフを表す。これらの試験は、ProNGFがMCF-7浸潤を促すことを示す。
MCF-7細胞に、3μgのGFPに対する干渉RNA(siRNA)(siGFP)又はProNGFに対する干渉RNA(siProNGF)を形質移入した。24〜48時間の培養の後、細胞を溶解し、ProNGFウェスタンブロッティングを行った。ブロッティングによって検出されるProNGFの相対量は、QuantityOneソフトウェア(Bio-Rad)によって評価し、等しい負荷であるアクチンと比較し、siGFPコントロール条件を100%とした棒グラフの形で示す(図10)。ブロットの写真では、本発明者等は、siProNGFの形質移入によりMCF-7細胞においてProNGFタンパク質の発現が減少することが既に観察できた。濃度測定分析により、形質移入の24時間後に59%の減少であると確認できた。
この実験によって、本発明者等は干渉RNA計画を用いることによって乳癌細胞におけるProNGFの発現レベルを減少させることが可能であったことを示すことができた。
Claims (4)
- 治療的有効量の可溶型のProNGFレセプター又はProNGFレセプターのsiRNAを含む、乳癌、甲状腺癌又は肺癌を治療するための医薬。
- 量が、癌を患う患者における細胞移動又は浸潤をブロックするのに有効な、請求項1に記載の医薬。
- 治療的有効量の可溶型のProNGFレセプター又はProNGFレセプターのsiRNAを含む、乳癌、甲状腺癌又は肺癌性細胞の移動をブロックするための医薬。
- 活性成分として可溶型のProNGFレセプター又はProNGFレセプターのsiRNAと、製薬的に受容可能な賦形剤とを組み合わせて含有する、ProNGFを発現する癌を治療するための製薬的組成物。
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