JP5790915B2 - 物理量センサー及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、物理量センサー及びそれを用いた電子機器に関するものである。
近年、ゲーム機器のコントローラ、デジタルカメラ等の撮像機器の手振れ補正、GPS信号を用いた車両等の移動体ナビゲーションシステムなどの姿勢制御として、加速度や角速度等の物理量を検出する物理量センサーが多く用いられている。特に従来の角速度を検出する物理量センサーは、1軸検出の素子が主流であったが、上述の機器へ搭載するための小型化要求により、2軸検出を1素子で行なうもの(特許文献1、特許文献2参照)や、2軸の角速度と1軸の加速度の検出を1素子で行なうものが提案されている(特許文献3)。複数の軸に関する検出を一体構造で形成することができれば、デバイスの小型化には非常に有利である。
図14に特許文献3に係るセンサーの模式図を示す。特許文献3に記載のセンサー200は、円環状の駆動質量202と、その中心に配置されたアンカー204と、前記駆動質量202と前記アンカー204とを連結する弾性アンカー要素206と、前記アンカー204が固定された基板とを有している。そして駆動質量202を回転駆動機構208により回転振動させた状態で、2つの軸に関する角速度と、1つの軸に関する加速度を検知するように構成されている。すなわち、特許文献3では、回転振動する円盤を中心部で弾性アンカー要素206によって四方へと吊り下げる構造を有している。このような構成とすることにより、駆動質量202を支持するアンカー204が中心部の一点のみとなるので振動のQ値の向上が期待できる。そしてこのセンサー200の駆動質量には、X軸回りの角速度を検知する第1センサー質量210と、Y軸回りの角速度を検知する第2センサー質量212と、センサー面内にある1軸に関する加速度を検知する第3センサー質量214が設けられている。
特表2007−509346号公報 米国特許第7250112号明細書 特開2007−271611号公報
しかし、上記構成のように回転運動を用いた場合、X軸回りの角速度、Y軸回りの角速度、X軸回り角速度の検出の際に駆動質量202自身の回転運動による加速度も一緒に検出されることになるが、この加速度を電気的にキャンセルすることは困難である。また駆動質量202の振動が、弾性アンカー要素及びアンカーを介して駆動質量202を支持する基板に伝達し振動漏れが生じる。このような振動漏れが生じると、駆動質量202がアンカー204による一点支持であっても振動のQ値がかえって低下する(すなわち、エネルギー損失を招く)。振動のQ値が低下すると、所望の振動振幅が得られなくなり、センサーの検出感度が悪化する。また、必要な振幅を得るために高い駆動能力の駆動装置が必要となりセンサーの大型化を招くといった問題がある。
そこで、本発明は、上記問題に着目し、高い検出感度を有する小型の物理量センサー及びこれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
第1の形態に係る物理量センサーは、互いに直交する3つの軸を、第1軸、第2軸、第3軸としたとき、基板と、前記基板上に配置され、前記第1軸に沿うように振動可能であり前記第1軸に沿うように設けられている一対の第1可動質量部と、前記基板上に配置され、前記第2軸に沿うように振動可能であり前記第2軸に沿うように設けられている一対の第2可動質量部と、前記一対の第1可動質量部及び前記一対の第2可動質量部の少なくとも一方をそれぞれ互いに逆相に振動させる振動手段と、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に設けられ、前記第1軸乃至前記第3軸の少なくとも一つの軸回りに発生する力を検知する力検出手段と、を備え、前記第1可動質量部には、前記第2軸に沿うように前記第1可動質量部から一方と他方に延出している第1アームが設けられ、前記第2可動質量部には、前記第1軸に沿うように前記第2可動質量部から一方と他方に延出している第2アームが設けられ、前記第1アーム及び前記第2アームは、前記第1アームの延出方向と前記第2アームの延出方向とが交わる位置に配置され且つ前記基板に固定されている支持部により支持されており、前記力検出手段は、各可動質量部の振動方向に平面視で垂直な方向に回転軸を有し、前記第3軸の方向に変位可能な可動板と、前記可動板に設けられている可動電極部と、前記基板の前記可動電極部に対向する位置に配置されている固定電極部と、を備え、前記可動板は、前記回転軸により前記可動板の一辺側に隔たった位置で支持されており、前記可動板の変位により、前記第1軸および前記第2軸の少なくとも一方の軸回りの発生する力を検出し、前記振動手段は、少なくとも前記第1アーム及び前記第2アームによって囲まれた領域の内側に配置されるとともに前記第1軸及び前記第2軸の少なくとも一方の軸に沿うように振動し、前記力検出手段は、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に対して、前記第1アーム及び前記第2アームによって囲まれた領域と反対側となる位置に配置されていることを特徴とする。
第2の形態に係る物理量センサーは、第1の形態に係る物理量センサーおいて、前記振動手段は、前記第1可動質量部と前記第2可動質量部とを互いに逆相で振動させることを特徴とする。
第3の形態に係る物理量センサーは、第1の形態に係る物理量センサーおいて、前記振動手段は、前記第1可動質量部と前記第2可動質量部とを互いに同相で振動させることを特徴とする。
第4の形態に係る物理量センサーは、第1の形態乃至第3の形態のいずれか1の形態に係る物理量センサーおいて、前記振動手段は、前記第1可動質量部と前記第1アームとの振動系の振動と、前記第2可動質量部と前記第2アームとの振動系の振動と、を結合したモードで振動させることを特徴とする。
第5の形態に係る物理量センサーは、第1の形態乃至第4の形態のいずれか1の形態に係る物理量センサーおいて、前記振動手段は、静電駆動方式の駆動手段を有していることを特徴とする。
第6の形態に係る物理量センサーは、第1の形態乃至第5の形態のいずれか1の形態に係る物理量センサーおいて、前記第1可動質量部は、前記第2軸の方向に切り込みを有する第1括れ部の両端から前記第1アームが延出し、前記第2可動質量部は、前記第1軸の方向に切り込みを有する第2括れ部の両端から前記第2アームが延出したことを特徴とする。
第7の形態に係る物理量センサーは、第1の形態乃至第6の形態のいずれか1の形態に係る物理量センサーおいて、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部は、それぞれ三角形型であり、前記一対の第1可動質量部及び前記一対の第2可動質量部を配置したときに外形が略矩形となることを特徴とする。
第8の形態に係る物理量センサーは、第1の形態乃至第7の形態のいずれか1の形態に係る物理量センサーおいて、前記支持部の各々は、互いに鏡像対称に配置されていることを特徴とする。
第9の形態に係る物理量センサーは、第1の形態乃至第8の形態のいずれか1の形態に係る物理量センサーおいて、前記第1アームは、前記第1軸の方向には振動し易く、且つ、前記第2軸及び前記第3軸には前記第1軸の方向よりも振動し難く、前記第2アームは、前記第2軸の方向には振動し易く、且つ、前記第1軸及び前記第3軸には前記第2軸の方向よりも振動し難いことを特徴とする。
第10の形態に係る物理量センサーは、互いに直交する3つの軸を、第1軸、第2軸、第3軸としたとき、基板と、前記基板上に配置され、前記第1軸に沿うように振動可能であり前記第1軸に沿うように設けられている一対の第1可動質量部と、前記基板上に配置され、前記第2軸に沿うように振動可能であり前記第2軸に沿うように設けられている一対の第2可動質量部と、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に設けられ、前記第1軸乃至前記第3軸の少なくとも一つの軸回りに発生する力を検知する力検出手段と、を備え、前記第1可動質量部には、前記第2軸に沿うように前記第1可動質量部から一方と他方に延出している第1アームが設けられ、前記第2可動質量部には、前記第1軸に沿うように前記第2可動質量部から一方と他方に延出している第2アームが設けられ、前記第1アーム及び前記第2アームは、それぞれ前記第1アームの延出方向と前記第2アームの延出方向とが交わる位置で前記基板に固定されており、且つ、前記第1可動質量部の振動と前記第2可動質量部の振動とを結合したモードで振動し、前記力検出手段は、各可動質量部の振動方向に平面視で垂直な方向に回転軸を有し、前記第3軸の方向に変位可能な可動板と、前記可動板に設けられている可動電極部と、前記基板の前記可動電極部に対向する位置に配置されている固定電極部と、を備え、前記可動板は、前記回転軸により前記可動板の一辺側に隔たった位置で支持されており、前記可動板の変位により、前記第1軸および前記第2軸の少なくとも一方の軸回りの発生する力を検出し、前記振動手段は、少なくとも前記第1アーム及び前記第2アームによって囲まれた領域の内側に配置されるとともに前記第1軸及び前記第2軸の少なくとも一方の軸に沿うように振動し、前記力検出手段は、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に対して、前記第1アーム及び前記第2アームによって囲まれた領域と反対側となる位置に配置されていることを特徴とする。
本形態に係る電子機器は、第1の形態乃至第10の形態のいずれか1の形態の物理量センサーを搭載したことを特徴とする。
[適用例1]互いに直交する3つの軸を、第1軸、第2軸、第3軸としたとき、基板上の前記第1軸の方向に配置され、前記第1軸の方向に振動可能な一対の第1可動質量部と、前記基板上の前記第2軸の方向に配置され、前記第2軸の方向に振動可能な一対の第2可動質量部と、前記一対の第1可動質量部及び前記一対の第2可動質量部の少なくとも一方をそれぞれ互いに逆相に振動させる振動手段と、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に設けられ、前記第1軸乃至前記第3軸の少なくとも一つの軸回りに発生する力を検知する力検出手段と、を備え、前記第1可動質量部には、前記第1可動質量部から前記第2軸の両方向に延出する第1アームが設けられ、前記第2可動質量部には、前記第2可動質量部から前記第1軸の両方向に延出する第2アームが設けられ、前記第1アーム及び前記第2アームは、前記第1アームと前記第2アームとが交わる位置に配置され且つ前記基板に固定された支持部により支持されたことを特徴とする物理量センサー。
上記構成により、第1可動質量部、第2可動質量部の振動の振幅のベクトルの総和はゼロになるため、外部への振動もれを抑制し、振動のQ値を高めることができる。また第1アーム、第2アームにより形成された矩形の領域の境界を跨ぐ位置に第1可動質量部及び第2可動質量部を配置する形となる。よって、第1アーム及び第2アームを長く設計することができるので振動のQ値を高めることができる。したがって、高いQ値を有するとともに小型化が可能な物理量センサーとなる。また力検出手段は、力検出手段が設けられた第1可動質量部、第2可動質量部の振動の振幅方向に垂直な方向の力のみを検出するため、物理量を高精度に検出することができる。
[適用例2]前記振動手段は、前記第1可動質量部と前記第2可動質量部とを互いに逆相で振動させることを特徴とする適用例1に記載の物理量センサー。
上記構成により、高いQ値を有するとともに小型化が可能な物理量センサーとなる。
[適用例3]前記振動手段は、前記第1可動質量部と前記第2可動質量部とを互いに同相で振動させることを特徴とする適用例1に記載の物理量センサー。
上記構成により、高いQ値を有するとともに小型化が可能な物理量センサーとなる。
[適用例4]前記振動手段は、前記第1可動質量部と前記第1アームとの振動系の振動と、前記第2可動質量部と前記第2アームとの振動系の振動と、を結合したモードで振動させることを特徴とする適用例1乃至3のいずれか1例に記載の物理量センサー。
上記構成により、第1可動質量部、第2可動質量部を効率よく振動させて駆動電力を抑制することができる。
[適用例5]前記振動手段は、静電駆動方式の駆動手段を有していることを特徴とする適用例1乃至4のいずれか1例に記載の物理量センサー。
上記構成により、例えば対向する電極間の静電引力により、各可動質量部を振動させることができ、各可動質量部の振動手段の領域を省スペース化することができる。
[適用例6]前記第1可動質量部は、前記第2軸の方向に切り込みを入れて形成された第1括れ部の両端から前記第1アームが延出し、前記第2可動質量部は、前記第1軸の方向に切り込みを入れて形成された第2括れ部の両端から前記第2アームが延出したことを特徴とする適用例1乃至5のいずれか1例に記載の物理量センサー。
上記構成により、第1アーム、第2アームが長くなり曲げやすくなるので、振動手段の駆動電力を抑制することができる。
[適用例7]前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部は、それぞれ三角形型であり、前記一対の第1可動質量部及び前記一対の第2可動質量部を配置したときに外形が略矩形となることを特徴とする適用例1乃至6のいずれか1例に記載の物理量センサー。
上記構成により、前記第1可動質量部、前記第2可動質量部の質量を確保しつつ小型化を図ることができる。さらに外形が略矩形となるので、実装側に無駄なスペースを形成することを回避することができる。
[適用例8]前記力検出手段は、前記第1可動質量部および前記第2可動質量部の少なくとも一方に設けられ、各可動質量部の振動方向に平面視で垂直な方向に回転軸を有し、前記第3軸の方向に変位可能な可動板と、前記可動板に設けた第1可動電極部と、前記基板の前記第1可動電極部に対向する位置に配置された第1固定電極部と、を備え、前記可動板の変位により、前記第1軸および前記第2軸の少なくとも一方の軸回りの発生する力を検出することを特徴とする適用例1乃至7のいずれか1例に記載の物理量センサー。
上記構成において、第3軸に平行な方向の加速度を受けた場合、可動板は、その加速度の方向に変位する。
一方、第1軸回りの角速度を受けた場合、一対の第2可動質量部は互いに逆相となるように振動しているので、第2可動質量部の各々に設けられた可動板は互いに反対方向のコリオリ力を受け、互いに反対方向に変位する。また第2軸回りの角速度を受けた場合、一対の第1可動質量部も互いに逆相となるように振動しているので、第1可動質量部の各々に設けられた可動板は互いに反対方向のコリオリ力を受け、互いに反対方向に変位する。
よって、可動板に設けた第1可動電極部と第1可動電極部に対向する第1固定電極部間の静電容量の変化の差分を取ると、第3軸に平行な方向の加速度の成分が相殺され第1軸または第2軸回りの角速度の成分が検出可能となる。また上記静電容量の変化の和を取ると、第1軸または第2軸回りの角速度の成分が相殺され第3軸に平行な方向の加速度が検出可能となる。
したがって、上記構成により第1軸回りの角速度、第2軸回りの角速度、第3軸に平行な方向の加速度の少なくとも一つを検知することができる。
[適用例9]前記力検出手段は、前記可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に設けられ、各可動質量部の振動の方向に平面視で垂直な方向に伸縮自在な可撓部と、前記可撓部に支持された可動部と、前記可動部に設けられた第2可動電極部と、前記基板上に配置され、前記第2可動電極部に対向する位置に配置された第2固定電極部と、を備え、前記可動部の変位により、前記第3軸の軸回りに発生する力を検出することを特徴とする適用例1乃至8のいずれか1例に記載の物理量センサー。
上記構成において、第1可動質量部に設けられた可動部は、第2軸に平行な方向の加速度を受けると、その加速度の方向に変位する。一方、第3軸回りの角速度を受けると、第1可動質量部は、互いに逆相となるように振動しているので、第2可動質量部に設けられた可動部は互いに反対方向のコリオリ力を受け、互いに反対方向に変位する。
また第2可動質量部に設けられた可動部は、第1軸に平行な方向の加速度を受けると、その加速度の方向に変位する。一方、第3軸回りの角速度を受けると、第2可動質量部は、互いに逆相となるように振動しているので、第2可動質量部に設けられた可動部は互いに反対方向のコリオリ力を受け、互いに反対方向に変位する。
よって、可動部に設けられた第2可動電極部と第2可動電極部に対向する第2固定電極部間の静電容量の変化の差分を取ると、第1軸または第2軸の加速度の成分は相殺され第3軸回りの角速度の成分が検出可能となる。また第1可動質量部、第2可動質量部にそれぞれ第2可動電極部を設けた場合は、第2可動電極部と第2可動電極部に対向する第2固定電極部間の静電容量の変化の和をとると、第3軸回りの角速度の成分は相殺され、第1軸または第2軸の加速度の成分が検出可能となる。
したがって、上記構成により、第1軸に平行な方向の加速度、第2軸に平行な方向の加速度、第3軸回りの角速度の少なくとも1つを検出することができる。そして、上述の適用例8記載の力検出手段と組み合わせることにより、互いに直交する3つの角速度と、互いに直交する3つの加速度を検知することができるので、空間を移動する移動体の姿勢制御等に用いることができる。
[適用例10]前記支持部の各々は、互いに鏡像対称に配置されていることを特徴とする適用例1乃至9のいずれか1例に記載の物理量センサー。
上記構成により、第1可動質量部、第2可動質量部を効率よく振動させて駆動電力を抑制することができる。
[適用例11]前記第1アームは、前記第1軸の方向には振動し易く、且つ、前記第2軸及び前記第3軸には振動し難く、前記第2アームは、前記第2軸の方向には振動し易く、且つ、前記第1軸及び前記第3軸には振動し難いことを特徴とする適用例1乃至10のいずれか1例に記載の物理量センサー。
上記構成により、第1アーム及び第2アームを所定の方向にのみ振動させることができ、検出感度を高めることができる。
[適用例12]互いに直交する3つの軸を、第1軸、第2軸、第3軸としたとき、基板上に前記第1軸の方向に配置され、前記第1軸の方向に振動可能な一対の第1可動質量部と、前記基板上に前記第2軸の方向に配置され、前記第2軸の方向に振動可能な一対の第2可動質量部と、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に設けられ、前記第1軸乃至前記第3軸の少なくとも一つの軸回りに発生する力を検知する力検出手段と、を備え、前記第1可動質量部には、前記第1可動質量部から前記第2軸の両方向に延出する第1アームが設けられ、前記第2可動質量部には、前記第2可動質量部から前記第1軸の両方向に延出する第2アームが設けられ、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部は、それぞれ前記第1アームと前記第2アームとが交わる位置で前記基板に固定されており、且つ、前記第1可動質量部の振動と前記第2可動質量部の振動とを結合したモードで振動することを特徴とする物理量センサー。
上記構成により、第1可動質量部、第2可動質量部を効率よく振動させて駆動電力を抑制することができる。
[適用例13]適用例1乃至12のいずれか1例に記載の物理量センサーを搭載したことを特徴とする電子機器。
これにより、高精度なセンシング機能を有するとともに小型化が可能な電子機器を実現できる。
第1実施形態に係る物理量センサーの概念図である。 第1実施形態に係る物理量センサーの平面図である。 第1実施形態に係る物理量センサーのベース基板の平面図である。 図3の部分拡大図である。 図2の部分拡大図(第2力検出手段を説明するための図)である。 図5の部分拡大図(振動手段を説明するための図)を示す。 第1実施形態に係る物理量センサーの振動モードを示す図であり、図7(a)は逆相モード、図7(b)は同相モードである。 可動板が力を受けた場合の変位の様子を示す図であり、図8(a)はZ軸方向から加速度を受けた場合、図8(b)はY軸回りの角速度を受けた場合を示す。 可動板が力を受けた場合の変位の様子を示す図であり、図9(a)がZ軸方向から加速度を受けた場合、図9(b)がX軸回りの角速度を受けた場合を示す。 第2力検出手段に対してZ軸回りの角速度が印加された場合の動作を示す。 第2実施形態に係る物理量センサーの平面図である。 第3実施形態に係る物理量センサーの平面図である。 第4実施形態に係る物理量センサーの平面図である。 特許文献3に係るセンサーの模式図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。なお、以下の説明および図面においては、X軸(第1軸)、Y軸(第2軸)、Z軸(第3軸)による直交座標系を用いるものとする。
図1に本実施形態に係る物理量センサーの概念図を示し、図2に第1実施形態に係る物理量センサーの平面図を示し、更に、図3に第1実施形態に係る物理量センサーのベース基板の平面図を示し、図4に図3の部分拡大図を示す。そして、図5に図2の部分拡大図(第2力検出手段63を説明するための図)を示し、図6に図5の部分拡大図(振動手段45を説明するための図)を示す。
図1に示すように、本実施形態に係る物理量センサー10は、基板となる矩形のベース基板12上に構造体24を配置した構成を有している。そしてベース基板12及び構造体24は、Z軸に平行な方向と法線とする平面形状であり、左右がX軸に平行となるように位置され、上下がY軸に平行となるように配置されている。またベース基板12の中心Oと構造体24の中心OがZ軸方向から見て互いに重なるように配置されている。
図1に示すように、構造体24は、構造体24の中心Oの周囲を周回するように配置された4つの支持部32のうち2つの支持部32間に配置された第1可動質量部(34A、34B)と第2可動質量部(40A、40B)とを有し、各可動質量部と支持部32とを結合し、ベース基板12の主面に平行に可動する8つのアーム(28、28a〜28d、30、30a〜30d)を有している。アーム(第1アーム(28、28a〜28d))はX軸方向に曲がりやすく、アーム(第2アーム(30、30a〜30d))はY軸方向に曲がりやすい。なお第1アーム(28、28a〜28d)、第2アーム(30、30a〜30d)は共にZ軸方向には曲がりにくい構造となっている。具体的には、X軸方向もしくはY軸方向の幅に対して、Z軸方向の幅(即ち厚さ)を十分大きい構造にすればよい。これにより、第1アーム28及び第2アーム30を所定の方向にのみ振動させることができ、検出感度を高めることができる。
更に、図2には、第1実施形態に係る物理量センサー10の詳細な平面図を示す。具体的には、前記構造体24は、支持部32、第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)、それらを結合する各アーム(第1アーム(28、28a〜28d)、第2アーム(30、30a〜30d))、の他に、振動手段45、力検出手段である第1力検出手段55及び第2力検出手段63が配置される。そして構造体24の外形全体が、中心Oを通るX軸の軸線、若しくはY軸の軸線に対して鏡像対称となるように、すなわち中心Oを中心として中心対称となるように形成されている。
本実施形態の物理量センサー10を構成する構造体24は、後述のように、一枚の導電性の材料に対してエッチング等の加工処理を施すことにより形成され、一部の構成要素を残してベース基板12から浮いた状態で配置される。そして、この構造体24はベース基板12との接続等により接地される。
図1、図2に示すように、第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)は配置の方向が異なるだけであり、同一の形状と質量を有している。第1可動質量部(34A、34B)のY軸方向の両側面には、切り込み部36が形成されている。そして、図1に示すように、第1可動質量部34Aには、この切り込み部36により第1括れ部38が形成され、この第1括れ部38の両端からY軸方向に延びる第1アーム28a、第1アーム28bが延出した形となっている。同様に、第1可動質量部34Bには、この切り込み部36により第1括れ部38が形成され、この第1括れ部38の両端からY軸方向に延びる第1アーム28c、第1アーム28dが延出した形となっている。これにより、第1アーム28、第2アーム30が長くなり曲げやすくなるので、後述の振動手段45の駆動電力を抑制することができる。
一方、図1に示すように、第2可動質量部(40A、40B)のX軸方向の両側面には、切り込み部42が形成されている。そして第2可動質量部40Aには、切り込み部42により第2括れ部44が形成され、この第2括れ部44の両端からX軸方向に延びる第2アーム30a、第2アーム30bが延出した形となっている。同様に第2可動質量部40Bには、切り込み部42により第2括れ部44が形成され、この第2括れ部44の両端からX軸方向に延びる第2アーム30c、第2アーム30dが延出した形となっている。
図1、図2に示すように、アーム(28a〜28d、30a〜30d)は、投影される外形がほぼ辺の長さが等しい矩形(正方形)となって、Y軸方向に延びた第1アーム28(28a〜28d)と、X軸方向に延びた第2アーム30(30a〜30d)とを有する。また矩形の頂点の位置、すなわち第1アーム28と第2アーム30との接続位置には支持部32が設けられ、支持部32はベース基板12の凸部14と接続する。そして−X軸側の第1アーム28と、第1可動質量部34Aとが平面視して重なった形となっており、+X軸側の第1アーム28と、第1可動質量部34Bとが平面視した重なった形となっている。また+Y軸側の第2アーム30と、第2可動質量部40Aとが平面視して重なった形となっており、−Y軸側の第2アーム30と、第2可動質量部40Bとが平面視して重なった形となっている。また、支持部32の各々は、互いに鏡像対称にベース基板12上に配置されている。これにより、第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)を効率よく振動させて後述の振動手段45の駆動電力を抑制することができる。
ここで第1括れ部38から延出する第1アーム28a、第1アーム28b、第1アーム28c、第1アーム28dの長さは互いに同一であり、第2括れ部44から延出する第2アーム30a、第2アーム30b、第2アーム30c、第2アーム30dの長さも互いに同一である。また第1括れ部38のY軸方向の長さと第2括れ部44のX軸方向の長さは互いに同一である。そして第1アーム28a(28c)の端部から第1アーム28b(28d)の端部までの長さと第2アーム30a(30c)の端部から第2アーム30b(30d)の端部までの長さも互いに同一である。よって第1可動質量部(34A、34B)と第1アーム28による振動系と第2可動質量部(40A、40B)と第2アーム30による振動系の固有振動数は互いに一致する。なお第1括れ部38、第2括れ部44はそれぞれ第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)の重心と重なるように形成することが望ましい。
図3、図4に示すように、ベース基板12には、凸部(14、18A、18B、20A、20B)が形成されている。凸部14は、第1アーム(28a〜28d)及び第2アーム(30a〜30d)を支持する支持部32の外形に倣った形状を有し、支持部32に対向する位置に配置されている。
図4に示すように、凸部18Aは、振動手段45を構成する後述の駆動電極(48A、48B、48C、48D)(図6参照)の外形に倣った形状を有し、駆動電極(48A、48B、48C、48D)に対向する位置に配置される。また凸部18Aの上面には駆動電極(48A、48B、48C、48D)と電気的に接続する接続電極(不図示)が配置される。
凸部18Bは、振動手段45を構成する後述の駆動電極(50A、50B、50C、50D)(図6参照)の外形に倣った形状を有し、駆動電極(50A、50B、50C、50D)に対向する位置に配置される。また凸部18Aの上面には駆動電極(50A、50B、50C、50D)と電気的に接続する接続電極(不図示)が配置される。
凸部20Aは、第2力検出手段63を構成する後述の第2固定電極部(68A、68B、68C、68D)の外形に倣った形状を有し、第2固定電極部(68A、68B、68C、68D)に対向する位置に配置される(図5参照)。また凸部20Aの上面には第2固定電極部(68A、68B、68C、68D)と電気的に接続する接続電極(不図示)が配置される。
凸部20Bは、第2力検出手段63を構成する後述の第2固定電極部(70A、70B、70C、70D)の外形に倣った形状を有し、第2固定電極部(70A、70B、70C、70D)に対向する位置に配置される(図5参照)。また凸部20Bの上面には第2固定電極部(70A、70B、70C、70D)と電気的に接続する接続電極(不図示)が配置される。
さらに、図3に示すように、ベース基板12において、第1力検出手段55を構成する後述の可動板(56A、56B)に対向する位置には、第1固定電極部(58A、58B)が形成されている。また第1力検出手段55を構成する後述の可動板(60A、60B)に対向する位置には、第1固定電極部(62A、62B)が形成されている。なお、ベース基板12の主材料は、シリコンや水晶、その他各種ガラスであってもよい。
図2に示すように、第1可動質量部(34A、34B)は、後述の振動手段45により第1アーム28とともにX軸方向を振幅方向として振動する錘であり、第2可動質量部40A、40Bは後述の振動手段45により第2アーム30とともにY軸方向を振幅方向として振動する錘である。
また第1可動質量部(34A、34B)および第2可動質量部(40A、40B)は、同一の構成要素を有している。すなわち第1可動質量部(34A、34B)は、振動手段45、第1力検出手段55、第2力検出手段63等を有する。また第2可動質量部(40A、40B)も振動手段45、第1力検出手段55、第2力検出手段63等を有する。
図6に示すように、振動手段45は、後述のように静電駆動方式の駆動手段を有している。振動手段45は、各可動質量部において一対(計8個)設けられ、全て同一の構成を有している。第1可動質量部(34A、34B)に設けられた振動手段45は、第1可動質量部(34A、34B)をX軸方向に振動させるとともに、第1可動質量部34Aと第1可動質量部34Bとが互いに逆相となるように振動させるものである。また、第2可動質量部(40A、40B)に設けられた振動手段45は、第2可動質量部(40A、40B)をY軸方向に振動させるとともに、第2可動質量部40Aと第2可動質量部40Bとが互いに逆相となるように振動させるものである。
第1可動質量部34Aに設けられた振動手段45を取り上げて説明すると、振動手段45は、櫛歯状の被駆動電極46Aと、被駆動電極46Aと交差する櫛歯状の駆動電極48A、同様に被駆動電極46Aと交差する櫛歯状の駆動電極50A、振動電圧供給部(不図示)を有している。そして、後述のように被駆動電極46Aと、駆動電極48A及び駆動電極50Aとの間で交互に発生する静電引力により、第1可動質量部34Aを振動させることができる。被駆動電極46Aは、Y軸方向を長手方向とし、その長手方向の両端が第1可動質量部34Aに接続している。そして被駆動電極46Aは、Y軸方向に所定の間隔で配置され、+X軸方向に延出した被駆動電極指46Aaと、−X軸方向に延出した被駆動電極指46Abと、を有している。
駆動電極48Aは、Y軸方向を長手方向とし、第1可動質量部34A、被駆動電極46Aとは空間的に分離した状態でベース基板12上に配置された凸部18Aに接続される(図4参照)。そして駆動電極48Aは、Y軸方向の所定間隔であって、−X軸方向に延びる被駆動電極指46aとの間に+X軸方向に延出した駆動電極指48Aaを有している。
同様に駆動電極50Aは、Y軸方向を長手方向とし、第1可動質量部34A、被駆動電極46Aとは空間的に分離した状態でベース基板12上に配置された凸部18Bに接続される(図4参照)。そして駆動電極50Aは、Y軸方向の所定間隔であって、+X軸方向に延出した駆動電極指46Abとの間に−X軸方向に延出した駆動電極指50Aaを有している。ここで駆動電極48Aと駆動電極50Aとは、電気的に絶縁しており、ベース基板12を基準とした高さが被駆動電極46Aと一致するように配置される。
振動電圧供給部(不図示)は、一定の周期で駆動電極48Aと駆動電極50Aに交互に電圧を印加する振動電圧を出力するものである。一方、被駆動電極46Aは第1可動質量部34Aに接続するため接地されている。よって振動電圧供給部(不図示)が駆動電極48Aに電圧を印加しているときは、被駆動電極46Aは、駆動電極48Aとの静電引力により駆動電極48A側(−X軸側)に引っ張られ、これにより第1可動質量部34は−X軸側に変位するとともに第1アーム28により+X軸方向の復元力を受ける。また振動電圧供給部(不図示)が駆動電極50Aに電圧を印加しているときは、被駆動電極46Aは、駆動電極50Aとの静電引力により駆動電極50A側(+X軸側)に引っ張られ、これにより第1可動質量部34は+X軸側に変位するとともに第1アーム28により−X軸方向の復元力を受ける。
一方、第1可動質量部34Bに配置された振動手段45において、振動電圧供給部(不図示)が駆動電極48Bに電圧を印加しているとき、被駆動電極46Bは、駆動電極48Bとの静電引力により駆動電極48B側(+X軸側)に引っ張られる。これにより第1可動質量部34Bは+X軸側に変位するとともに第1アーム28により−X軸方向の復元力を受ける。また振動電圧供給部(不図示)が駆動電極50Bに電圧を印加しているときは、被駆動電極は46B、駆動電極50Bとの静電引力により駆動電極50B側(−X軸側)に引っ張られ、これにより第1可動質量部34Bは−X軸側に変位するとともに第1アーム28により+X軸方向の復元力を受ける。
したがって振動電圧供給部(不図示)は、第1可動質量部34A、第1可動質量部34Bを一定の周期で互いに逆相となるようにX軸方向を振幅方向として振動させることができる。特にその周期を、第1可動質量部34A、34Bと第1アーム28とにより形成される振動系の固有周期(固有振動数)と一致させた場合には、低い電力で第1可動質量部34A及び第1可動質量部34Bを振動させることができる。
第2可動質量部40Aにおいて、振動手段45は、被駆動電極46C、駆動電極48C、駆動電極50C、振動電圧供給部(不図示)を有する。被駆動電極46Cは、X軸方向を長手方向とし、その長手方向の両端が第2可動質量部40Aに接続している。そして被駆動電極46Cは、X軸方向に所定の間隔で配置され、+Y軸方向に延出した被駆動電極指46Caと、−Y軸方向に延出した被駆動電極指46Cbを有している。
駆動電極48Cは、X軸方向を長手方向とし、第2可動質量部40A、被駆動電極46Cとは空間的に分離した状態でベース基板12上に配置された凸部18Aに接続される(図4参照)。そして駆動電極48Cは、X軸方向の所定間隔であって、+Y軸方向に延びる被駆動電極指46Caとの間に−Y軸方向に延出した駆動電極指48Caを有している。
同様に駆動電極50Cは、X軸方向を長手方向とし、第2可動質量部40A、被駆動電極46Cとは空間的に分離した状態でベース基板12上に配置された凸部18Bに接続される(図4参照)。そして駆動電極50Cは、X軸方向の所定間隔であって、−Y軸方向に延出した被駆動電極指46Cbとの間に+Y軸方向に延出した駆動電極指50Caを有している。ここで駆動電極48Cと駆動電極50Cとは、電気的に絶縁しており、ベース基板12を基準とした高さが被駆動電極46Cと一致するように配置される。
振動電圧供給部(不図示)は、一定の周期で駆動電極48Cと駆動電極50Cに交互に電圧を印加する振動電圧を出力するものである。一方、被駆動電極46Cは第2可動質量部40Aに接続するため接地されている。よって振動電圧供給部(不図示)が駆動電極48Cに電圧を印加しているときは、被駆動電極46Cは、駆動電極48Cとの静電引力により駆動電極48C側(+Y軸側)に引っ張られ、これにより第2可動質量部40Aは+Y軸側に変位するとともに第2アーム30により−Y軸方向の復元力を受ける。また振動電圧供給部(不図示)が駆動電極50Cに電圧を印加しているときは、被駆動電極46Cは、駆動電極50Cとの静電引力により駆動電極50C側(−Y軸側)に引っ張られ、これにより第2可動質量部40Aは−Y軸側に変位するとともに第2アーム30により+Y軸方向の復元力を受ける。
一方、第2可動質量部40Bに配置された振動手段45において、振動電圧供給部(不図示)が駆動電極48Dに電圧を印加しているときは、被駆動電極46Dは、駆動電極48Dとの静電引力により駆動電極48D側(−Y軸側)に引っ張られ、これにより第2可動質量部40Bは−Y軸側に変位するとともに第2アーム30により+Y軸方向の復元力を受ける。また振動電圧供給部(不図示)が駆動電極50Dに電圧を印加しているときは、被駆動電極46Dは、駆動電極50Dとの静電引力により駆動電極50D側(+Y軸側)に引っ張られ、これにより第2可動質量部40Bは+Y軸側に変位するとともに第2アーム30により−Y軸方向の復元力を受ける。
よって、振動電圧供給部(不図示)は、第2可動質量部40A、第2可動質量部40Bを一定の周期で互いに逆相となるようにX軸方向に振幅方向として振動させることができる。特にその周期を、第2可動質量部(40A、40B)と第2アーム30とにより形成される振動系の固有周期(固有振動数)と一致させた場合には、低い電力で第2可動質量部40A及び第2可動質量部40Bを振動させることができる。
さらに本実施形態においては、第1可動質量部(34A、34B)と第1アーム28による振動系と第2可動質量部(40A、40B)と第2アーム30による振動系の固有振動数は互いに一致する。仮に第1アーム28と第2アーム30の長さ等の形状が若干異なったとしても、支持部32の介在により振動モードは一つに結合する。したがって、第1アーム28、第2アーム30全体で振動エネルギーが共鳴した状態となり、振動手段45は上述の2つの振動系の振動を結合させたモードで振動させることができる。すなわち第1アーム28に係る振動系の振動エネルギーを第2アーム30に係る振動系に供給すること、およびその逆も可能ということになる。よって、可動質量部34A、第1可動質量部34Bの駆動を停止させても、第1可動質量部34A、第1可動質量部34Bが、第2可動質量部40A、第2可動質量部40Bからの振動エネルギーを、支持部32を通じて受けることにより振動が励起される。
逆に第2可動質量部40A、第2可動質量部40Bの駆動を停止させても、第2可動質量部40A、第2可動質量部40Bが、第1可動質量部34A、第1可動質量部34Bからの振動エネルギーを、支持部32を通じて受けることにより振動が励起される。したがって、本実施形態においては、振動手段45を、第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)の少なくとも一方に設けるだけで、第1可動質量部(34A、34B)及び第2可動質量部(40A、40B)を振動させることができ、振動手段45の駆動電力を抑制することができる。振動手段45は、以上説明したように、対向する電極間の静電引力により、各可動質量部を振動させることができ、各可動質量部の振動手段45の領域を省スペース化することができる。
図7に第1実施形態に係る物理量センサーの振動モードを示し、図7(a)は逆相モード、図7(b)は同相モードである。本実施形態の物理量センサー10で、第1アーム28、第2アーム30全体で振動エネルギーが共鳴した状態で振動する場合としては、図7(a)に示すように、第1アーム28及び第2アーム30が鏡像対称(中心対称)であって互いに逆相で振動する場合と、図6(b)に示すように、第1アーム28と第2アーム30が鏡像対称(中心対称)であって互いに同相で振動する場合がある。いずれの振動であっても、第1アーム28と第2アーム30との接続位置、すなわち支持部32を節とした定在波が形成され、第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A,40B)は、それぞれ前記定在波の腹の位置に配置された形となる。
本実施形態において、図7(a)のように振動させる場合は、第1可動質量部(34A、34B)に係る振動電圧供給部(不図示)と、第2可動質量部(40A、40B)に係る振動電圧供給部(不図示)の振動電圧を互いに逆相となるように出力すればよい。一方、図7(b)のように振動させる場合は、上述の振動電圧を互いに同相となるように出力すればよい。
このように、各アーム(28a〜28d、30a〜30d)で中心対称(鏡像対称)な振動をする場合、その振動の腹の位置は偶数となる。よって第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)の振動の振幅のベクトルの総和はゼロになるため、外部への振動もれを抑制し、振動のQ値を高めることができる。また第1アーム28、第2アーム30の振動の腹の位置に第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)をそれぞれ配置する形となる。よって、各可動質量部の振動のQ値を高めることができる。したがって、高いQ値を有するとともに小型化が可能な物理量センサー10となる。
第1力検出手段55は、X軸(第1軸)回りの角速度、Y軸(第2軸)回りの角速度等を検出するものである。図2に示すように、第1力検出手段55は、第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)に設けられており(計4つ)、全て同一の構成を有している。そして第1可動質量部(34A、34B)に設けられた第1力検出手段55は、後述のようにZ軸に平行な方向の加速度の検出が可能であるとともに、Y軸回りの角速度の検出が可能である。また第2可動質量部(40A、40B)に設けられた第1力検出手段55は、後述のようにZ軸に平行な方向の加速度の検出が可能であるとともに、X軸回りの角速度の検出が可能である。
第1力検出手段55は、第1可動質量部34Aに設けられ、Y軸方向に伸びた回転軸を中心としてZ方向に変位する可動部材となる可動板56Aと、ベース基板12の可動板56Aに対向する位置に配置された第1固定電極部58Aを有する。また第1可動質量部34Bに設けられ、Y軸方向に伸びた回転軸を中心としてZ軸方向に変位する可動部材となる可動板56Bと、ベース基板12の可動板56Bに対向する位置に配置された第1固定電極部58Bを有する。そして第2可動質量部40Aに設けられ、X軸方向に回転軸を有しZ軸方向に変位する可動板60Aと、ベース基板12の可動板60Aに対向する位置に配置された第1固定電極部62Aを有する。さらに第2可動質量部40Bに設けられ、X軸方向に回転軸を有しZ軸方向に変位する可動板60Bと、ベース基板12の可動板60Bに対向する位置に配置された第1固定電極部62Bを有する。なお、可動板の各々には第1可動電極部(不図示)が形成されている。
ここで、可動板(56A、56B、60A、60B)は、第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)とともに中心Oを中心として中心対称となるように配置されており、それぞれベース基板12からZ軸方向に一定の間隔を開けて配置される。可動板56Aは、Y軸方向を回転軸とするヒンジ部56Aaを介して第1可動質量部34Aに接続され、可動板56Bは、Y軸方向を回転軸とするヒンジ部56Baを介して第1可動質量部34Bに接続される。また可動板60Aは、X軸方向を回転軸とするヒンジ部60Aaを介して第2可動質量部40Aに接続され、可動板60Bは、X軸方向を回転軸とするヒンジ部60Baを介して第2可動質量部40Bに接続される。
ここで第1固定電極部58A、第1固定電極部58Bには一定の電圧が印加されている。よって可動板56A(第1可動電極部)と第1固定電極部58Aとの間には静電容量が発生し、可動板56B(第1可動電極部)と第1固定電極部58Bとの間には静電容量が発生する。同様に第1固定電極部62A、第1固定電極部62Bにも一定の電圧が印加されている。よって可動板60A(第1可動電極部)と第1固定電極部62Aとの間には静電容量が発生し、可動板60B(第1可動電極部)と第1固定電極部62Bとの間には静電容量が発生する。
図8に可動板(56A、56B)が力を受けた場合の変位の様子を示し、図8(a)はZ軸方向から加速度を受けた場合、図8(b)はY軸回りの角速度を受けた場合を示す。また図9に可動板(60A、60B)が力を受けた場合の変位の様子を示し、図9(a)がZ軸方向から加速度を受けた場合、図9(b)がX軸回りの角速度を受けた場合である。
図8(a)、図9(a)に示すように、第1力検出手段55において、Z軸(第3軸)に平行な方向の加速度を受けた場合、可動板(56A、56B)、可動板(60A、60B)は、全てその加速度の反対方向に変位する。したがって、全ての静電容量の変化の方向は同一となる。ここで、各可動板と各可動板が対応する第1固定電極部との間が狭まる場合は静電容量が大きくなり、逆に広くなる場合には静電容量は小さくなる。よってこの静電容量の変化によりZ軸に平行な方向の加速度の向きと大きさを検知ことができる。
一方、図9(b)に示すように、X軸(第1軸)回りの角速度を受けた場合、第2可動質量部(40A、40B)は、振動手段45により互いに逆相となるように振動しているので、第2可動質量部(40A、40B)に接続する可動板(60A、60B)は、互いに反対方向のコリオリ力を受け、互いに反対方向に変位する。よって、可動板60A、可動板60Bにおいて生じる静電容量の変化は互いに反対方向となる。
また図8(b)に示すように、Y軸(第2軸)回りの角速度を受けた場合、第1可動質量部(34A、34B)も互いに逆相となるように振動しているので、第1可動質量部に接続する可動板(56A、56B)は、互いに反対方向のコリオリ力を受け、互いに反対方向に変位する。よって、可動板56A、可動板56Bにおいて生じる静電容量の変化は互いに反対方向となる。
よって、可動板56Aに形成された第1可動電極部(不図示)と第1固定電極部58A間の静電容量の変化と、可動板56Bに形成された第1可動電極部(不図示)と第1固定電極部58B間の静電容量の変化と、の差分を取ると、Z軸(第3軸)に平行な方向の加速度の成分が相殺されY軸(第2軸)回りの角速度の成分が検出可能となる。また上記静電容量の変化の和を取ると、Y軸(第2軸)回りの角速度の成分が相殺されZ軸(第3軸)に平行な方向の加速度が検出可能となる。
また、可動板60Aに形成された第1可動電極部(不図示)と第1固定電極部62A間の静電容量の変化と、可動板60Bに形成された第1可動電極部(不図示)と第1固定電極部62B間の静電容量の変化と、の差分を取ると、Z軸(第3軸)に平行な方向の加速度の成分が相殺され第1軸回りの角速度の成分が検出可能となる。また上記静電容量の変化の和を取ると、第1軸回りの角速度の成分が相殺され第3軸に平行な方向の加速度が検出可能となる。したがって、上記構成によりX軸(第1軸)回りの角速度、Y軸(第2軸)回りの角速度、X軸(第3軸)に平行な方向の加速度の少なくとも一つを検知することができる。
なお、可動板(56A,56B)は第1可動質量部(34A、34B)とともに±X軸方向に振動するため、可動板(56A、56B)は±X軸方向の振動と同一周期でコリオリ力により±Z軸方向に変位する。一方、Y軸回りの角速度の方向が反転すると、可動板(56A、56B)の±Z軸方向の変位の位相が±X軸方向の振動の位相に対して反転することになるので、Y軸回りの角速度の方向の区別も可能となる。可動板(56A、56B)の±Z軸方向の変位の位相は、この変位によって生じる可動板(56A、56B)に形成された第1可動電極部(不図示)と第1固定電極部(58A、58B)との間の静電容量の周期的変化の位相により検知することができる。
同様に、可動板(60A、60B)は第2可動質量部(40A、40B)とともに±Y軸方向に振動するため、可動板(60A、60B)は±Y軸方向の振動と同一周期でコリオリ力により±Z軸方向に変位する。一方、X軸回りの角速度の方向が反転すると、可動板(60A、60B)の±Z軸方向の変位の位相が±Y軸方向の振動の位相に対して反転することになるので、X軸回りの角速度の方向の区別も可能となる。可動板(60A、60B)の±Z軸方向の変位の位相は、この変位によって生じる可動板(60A、60B)に形成された第1可動電極部(不図示)と第1固定電極部(62A、62B)との間の静電容量の周期的変化の位相により検知することができる。
図5に示すように、力検出手段としての第2力検出手段63は、第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)に設けられており(計4個)、全て同一の構成を有している。そして第1可動質量部(34A、34B)に設けられた第2力検出手段63は、Y軸に平行な方向の加速度の検出が可能であるとともに、Z軸回りの角速度を検出することが可能である。また第2可動質量部(40A、40B)に設けられた第2力検出手段63は、X軸に平行な方向の加速度の検出が可能であるとともに、Z軸回りの角速度を検出することが可能である。よって本実施形態において、Z軸方向の角速度を検知するのみであれば、第1可動質量部(34A、34B)に設けられた第2力検出手段63、第2可動質量部(40A、40B)に設けられた第2力検出手段63のいずれか一方を省略することができる。
第1可動質量部34Aに設けられた第2力検出手段63を用いて説明すると、第2力検出手段63は、第1可動質量部34Aの振動の振幅方向(X軸方向)に垂直な方向、すなわちY軸方向に伸縮自在に可撓部64Aと、可撓部64Aに支持され、外力により可撓部64Aの伸縮方向に変位可能な可動部材となる第2可動電極部66Aを有する。またベース基板12の可撓部64Aの伸縮方向から第2可動電極部66Aに挟みこんで対向する位置に配置された第2固定電極部68A、第2固定電極部70Aを有する。
第2可動電極部66AはX軸方向に長手方向を有し、枠部(可動部)72Aを介して可撓部64Aに支持される。また第2可動電極部66Aは枠部72AにY軸方向に一定の間隔を置いて複数配置される形で枠部72Aに支持される。枠部(可動部)72AはY軸方向に長手方向を有し、その長手方向の両端で可撓部64Aに支持される。
第2固定電極部68Aは、第2可動電極部66A、枠部72Aとは空間的に分離して形成され、ベース基板12上に形成された凸部20Aに接続している(図4参照)。そして第2固定電極部68Aは、第2可動電極部66Aの+Y軸側から対向する位置に配置されている。また第2固定電極部68Aと第2可動電極部66Aは、ベース基板12を基準として同じ高さとなるように配置されている。
同様に第2固定電極部70Aは、第2可動電極部66A、枠部72Aとは空間的に分離して形成され、ベース基板12上に形成された凸部20Bに接続している(図4参照)。そして第2固定電極部70Aは、第2可動電極部66Aの−Y軸側から対向する位置に配置されている。また、第2固定電極部70Aは、ベース基板12を基準とした高さが第2可動電極部66Aと一致するように配置される。ここで枠部72Aは振動手段45によりX軸方向に振動するため、第2固定電極部(68A、70A)は、X軸方向の端部がその振動により枠部72Aと干渉しないように、第2固定電極部(68A、70A)のX軸方向の長さは短く設計されている。
ここで、第2固定電極部68Aには凸部20A(接続電極)を介して所定の電圧が印加され、第2固定電極部70Aには凸部20B(接続電極)を介して所定の電圧が印加される。一方、第2可動電極部66Aは、枠部72A、可撓部64Aを介して第1可動質量部34Aに電気的に接続されるため接地した状態となる。よって第2固定電極部68Aと第2可動電極部66Aとの間には静電容量が発生し、第2固定電極部70Aと第2可動電極部66Aとの間にも静電容量が発生する。なお、第1可動質量部34AがX軸方向に振動しても、第2可動電極部66Aと第2固定電極部68Aとの間隔、第2可動電極部66Aと第2固定電極部70Aとの間隔の変化はないので、上述の静電容量に変化は生じない。
一方、例えば−Y軸方向の加速度を受けると第2可動電極部66Aは枠部72Aとともに+Y軸方向に変位する。すると第2固定電極部68Aと第2可動電極部66Aとの間の間隔が狭まるので、その間の静電容量は増加する。一方、第2固定電極部70Aと第2可動電極部66Aとの間隔が広がるので、その間の静電容量は減少する。上述の動作は、第1可動質量部34Bに設けられた第2力検出手段63(可撓部64B、第2可動電極部66B、第2固定電極部68B、第2固定電極部70B、枠部72B)においても同様である。
また、第2可動質量部40Aに設けられた第2力検出手段63において、例えば−X軸方向の加速度を受けると第2可動電極部66Cは枠部72Cとともに+X軸方向に変位する。すると第2固定電極部68Cと第2可動電極部66Cとの間の間隔が狭まるので、その間の静電容量は増加する。一方、第2固定電極部70Cと第2可動電極部66Cとの間隔が広がるので、その間の静電容量は減少する。上述の動作は、第2可動質量部40Bに設けられた第2力検出手段63(可撓部64D、第2可動電極部66D、第2固定電極部68D、第2固定電極部70D、枠部72D)においても同様である。
図10に第2力検出手段に対してZ軸回りの角速度が印加された場合の動作を示す。ここで、本実施形態の物理量センサーが図7(a)に示すように逆相モードで振動している場合であって、第1可動質量部(34A、34B)が互いに離れる方向に向かって変位し、第2可動質量部(40A、40B)が互いに近づく方向に向かって変位しているときを考える。このとき、第1可動質量部34Aに設けられた第2可動電極部66Aは、コリオリ力を受けて+Y軸方向に変位する。よって第2可動電極部66Aと第2固定電極部68Aとの間隔が狭まるので、その間の静電容量は増加する。一方、第2可動電極部66Aと第2固定電極部70Aとの間隔が広がるので、その間の静電容量は減少する。
また、第1可動質量部34Bに設けられた第2可動電極部66Bは、コリオリ力を受けて−Y軸方向に変位する。このとき、第2可動電極部66Bと第2固定電極部68Bとの間隔が広がるので、その間の静電容量は減少する。そして第2可動電極部66Bと第2固定電極部70Bとの間隔が狭まるので、その間の静電容量は増加する。
よって、第1可動質量部34Aに設けられた第2可動電極部66Aと第2固定電極部68A(または第2固定電極部70A)との間の静電容量の変化量と、第1可動質量部34Bに設けられた第2可動電極部66Bと第2固定電極部68A(または第2固定電極部70B)との間の静電容量の変化量との差分を取ると、Y軸(第2軸)方向の加速度の成分は相殺され、Z軸(第3軸)回りの角速度の成分が検出可能となる。逆に上述の2つの静電容量の変化量の和を取ると、Z軸(第3軸)回りの角速度の成分は相殺され、Y軸(第2軸)方向の加速度の成分が検出可能となる。
なお、第1可動質量部(34A、34B)に設けられた第2可動電極部(66A、66B)は、±X軸方向に振動するため、第2可動電極部(66A、66B)は、±X軸方向の振動と同一周期でコリオリ力により±Y軸方向に振動する。一方、Z軸回りの角速度の方向が反転すると、第2可動電極部(66A、66B)の±Y軸方向の振動の位相が、±X軸方向の振動の位相に対して反転することになるので、Z軸回りの角速度の方向の区別も可能となる。第2可動電極部(66A、66B)の±Y軸方向の振動の位相は、この振動によって生じる第2可動電極部(66A、66B)と第2固定電極部(68A、68B)(または第2固定電極部(70A、70B))との間の静電容量の周期的変化の位相により検知することができる。
一方、第2可動質量部40Aに設けられた第2可動電極部66Cは、コリオリ力を受けて+X軸方向に変位する。このとき、第2可動電極部66Cと第2固定電極部68Cとの間隔が狭まるので、その間の静電容量は増加する。一方、第2可動電極部66Cと第2固定電極部70Cとの間隔が広がるので、その間の静電容量は減少する。また第2可動質量部40Bに設けられた第2可動電極部66Dは、コリオリ力を受けて−X軸方向に変位する。このとき、第2可動電極部66Dと第2固定電極部68Dとの間隔が狭まるので、その間の静電容量は増加する。そして第2可動電極部66Dと第2固定電極部70Dとの間隔が広がるので、その間の静電容量は減少する。
よって、第2可動質量部40Aに設けられた第2可動電極部66Cと第2固定電極部68C(または第2固定電極部70C)との間の静電容量の変化量と、第2可動質量部40Bに設けられた第2可動電極部66Dと第2固定電極部68D(または第2固定電極部70D)との間の静電容量の変化量との差分を取ると、X軸(第1軸)方向の加速度の成分は相殺され、Z軸(第3軸)回りの角速度の成分が検出可能となる。逆に上述の2つの静電容量の変化量の和を取ると、Z軸(第3軸)回りの角速度の成分は相殺され、X軸(第1軸)方向の加速度の成分が検出可能となる。
なお、第2可動質量部(40A、40B)に設けられた第2可動電極部(66C、66D)は、±Y軸方向に振動するため、第2可動電極部(66C、66D)は、±Y軸方向の振動と同一周期でコリオリ力により±X軸方向に振動する。一方、Z軸回りの角速度の方向が反転すると、第2可動電極部(66C、66D)の±X軸方向の振動の位相が、±Y軸方向の振動の位相に対して反転することになるので、Z軸回りの角速度の方向の区別も可能となる。第2可動電極部(66C、66D)の±X軸方向の振動の位相は、この振動によって生じる第2可動電極部(66C、66D)と第2固定電極部(68C、66D)(または第2固定電極部(70C、70D))との間の静電容量の周期的変化の位相により検知することができる。
このように本実施形態に係る物理量センサー10においては、X軸に平行な方向の加速度、Y軸に平行な方向の加速度、Z軸に平行な方向の加速度、X軸回りの角速度、Y軸回りの角速度、Z軸回りの角速度を同時に検出することができ、空間を移動する移動体の姿勢制御等に用いることができる。また第1力検出手段55、第2力検出手段63は、各力検出手段が設けられた第1可動質量部(34A、34B)、第2可動質量部(40A、40B)の振動の振幅方向に垂直な方向の力のみを検出するため、物理量を高精度に検出することができる。
また本実施形態の物理量センサー10を構成する構造体24は、シリコンを主原料として構成することが好適である。この場合、シリコン基板(シリコンウェーハ)上に薄膜形成技術(例えば、エピタキシャル成長技術、化学気相成長技術等の堆積技術)や各種加工技術(例えば、ドライエッチング、ウェットエッチング等のエッチング技術)を用いて所望の外形形状に加工することにより、前述の各部が一体的に形成することができる。或いはベース基板とシリコン基板を張り合わせた後に、シリコン基板のみを所望の外形形状に加工することで、各部を形成することができる。
本実施形態の物理量センサー10の製造工程としては、例えば、まず、ベース基板12に支持部32、駆動電極(48A、48B、48C、48D)、駆動電極(50A、50B、50C、50D)、第2固定電極部(68A、68B、68C、68D)、第2固定電極部(70A、70B、70C、70D)に対向する位置に、各構成材料の外形に倣った凸部(14、18A、18B、20A、20B)を例えば上述の各種加工技術用いてそれぞれ形成する。
そして、ベース基板12上に、第1固定電極部(58A、58B、62A、62B)を形成するとともに、駆動電極(48A、48B、48C、48D)、駆動電極(50A、50B、50C、50D)、第2固定電極部(68A、68B、68C、68D)、第2固定電極部(70A、70B、70C、70D)に接続する接続電極(不図示)をそれぞれ形成する。そしてベース基板12上にシリコン基板を積層し、エッチング等により上述の構造体を形成すればよい。なお、この構造体を形成する工程において、駆動電極(48A、48B、48C、48D)、駆動電極(50A、50B、50C、50D)、第2固定電極部(68A、68B、68C、68D)、第2固定電極部(70A、70B、70C、70D)は、それぞれ構造体24から空間的に分離する。また、駆動電極(48A、48B、48C、48D)、駆動電極(50A、50B、50C、50D)、第2固定電極部(68A、68B、68C、68D)、第2固定電極部(70A、70B、70C、70D)と上述の接続電極(不図示)とはAu等を用いたバンプ等によりそれぞれ接合することができる。
本実施形態において、少なくとも、構造体24の主材料をシリコンとすることにより、優れた振動特性を実現できるとともに、優れた耐久性を発揮することができる。また、シリコン半導体デバイス作製に用いられる微細な加工技術の適用が可能となり、物理量センサー10の小型化を図ることができる。また構造体24の主材料をシリコンとすることにより、構造体に電極を形成しなくても、物理量センサーを駆動させることができるため、装置の構造をより簡単なものにすることができる。シリコン以外の材料、例えば絶縁体等の材料であっても、その外周を金属で被膜することにより、本発明の構造体を形成することは可能である。
図11に第2実施形態に係る物理量センサーの平面図を示す。第2実施形態に係る物理量センサー80は、基本的には第1実施形態と類似するが、可動板(82A、82B)は第1アーム28を回転軸として変位し、可動板(84A、84B)は第2アーム30を回転軸として変位する点で相違する。これにより、各可動質量部のアームを回転軸とした変位に基づいて角速度や加速度を検出することになる。よって各可動質量部における構成物品を削減して物理量センサー80を容易に形成可能となる。
ここで、可動板(82A、82B)、可動板(84A、84B)の変位する角度は十分小さいので、その変位に伴う振動手段45中の第2可動電極部(66A、66B、66C、66D)のZ軸方向への変位は十分小さい。よって第2可動電極部(66A、66B、66C、66D)(図4参照)と第2固定電極部(68A、68B、68C、68D)(図4参照)、第2固定電極部(70A、70B、70C、70D)(図4参照)との対向関係は維持され、可動板(82A、82B)、可動板(84A、84B)が変位している場合であっても第1可動質量部(86A、86B)及び第2可動質量部(88A、88B)は振動を継続することができ、角速度等の検出が可能となる。
また本実施形態においては、第1可動質量部(86A、86B)及び第2可動質量部(88A、88B)をそれぞれ扇形に形成し、第1可動質量部(86A、86B)、第2可動質量部(88A、88B)の配置により、構造体90の外形が円形となっている。これにより、可動板(82A、82B)、可動板(84A、84B)の質量を確保して第1力検出手段55の感度を向上させることができる。
図12に第3実施形態に係る物理量センサーの平面図を示す。第3実施形態に係る物理量センサー100は、第1実施形態の物理量センサー10と類似するが、第1可動質量部(102A、102B)、第2可動質量部(104A、104B)を、それぞれ二等辺三角形型に形成し、第1可動質量部(102A、102B)、第2可動質量部(104A、104B)の配置により、構造体106の外形が略矩形となっている。これにより、第1可動質量部(102A、102B)、第2可動質量部(104A、104B)の質量を確保しつつ小型化を図ることができる。また、第1可動質量部(102A、102B)、第2可動質量部(104A、104B)の質量が確保できるので、第1力検出手段55の感度を向上させることができる。さらに外形が矩形となるので、ベース基板12側に無駄なスペースを形成することを回避することができる。
図13に第4実施形態に係る物理量センサーの平面図を示す。第4実施形態に係る物理量センサー110は、振動手段116(第1実施形態の振動手段45と同一構造のもの)が、第1可動質量部(112A、112B)の第1アーム28の外側にあたる位置及び第2可動質量部(114A、114B)の第2アーム30の外側にあたる位置に形成されている。これにより振動手段116を大きく形成することができるので、第1可動質量部(112A、112B)、第2可動質量部(114A、114B)の駆動効率を高めることができる。
いずれの実施形態においても第1力検出手段、第2力検出手段は、それぞれ静電容量の変化を用いて加速度、角速度を検知する静電容量型のものとして説明したが、その他圧電容量型、磁気センサー型を用いてもよい。また本実施形態においては、構造体を上述のように水晶等で形成することが可能である。よって第1可動質量部、第2可動質量部に圧電振動子を形成してこれを振動手段とし、圧電駆動により第1可動質量部、第2可動質量部を振動させるようにしてもよい。
またいずれの実施形態においても、振動電圧供給部(不図示)は、振動電圧の出力を一定の周期でオン・オフ制御可能とすることができる。振動電圧を停止させると第1力検出手段、第2力検出手段は、それぞれ角速度を検知することはない。よって振動電圧がオフのときは加速度をより正確に検出することができる。そして振動電圧のオン・オフを交互に繰り返すことにより、X軸回りの角速度、Y軸回りの角速度、Z軸回りの角速度と、X軸に平行な方向の加速度、Y軸に平行な方向の加速度、X軸に平行な方向な加速度を交互に検知することができる。またいずれの実施形態においても、X軸方向の加速度、Y軸方向の加速度、Z軸方向の加速度、X軸回りの角速度、Y軸回りの角速度、Z軸回りの角速度を検出することを前提として説明してきた。しかし、例えば、X軸回りの角速度及びY軸回りの角速度の検出が不要であれば、第1力検出手段を省略することができ、Z軸回りの角速度の検出が不要であれば、第2力検出手段を省略することができる。
またいずれの実施形態に係る物理量センサーを、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、医療機器、各種測定機器等に搭載した電子機器を構築することができる。これにより、高精度なセンシング機能を有するとともに小型化が可能な電子機器を実現できる。
10………物理量センサー、12………ベース基板、14………凸部、18A、18B………凸部、20A、20B………凸部、24………構造体、28………第1アーム、28a………第1アーム、28b………第1アーム、30………第2アーム、30a………第2アーム、30b………第2アーム、32………支持部、34A、34B………第1可動質量部、36………切り込み部、38………第1括れ部、40A、40B………第2可動質量部、42………切り込み部、44………第2括れ部、45………振動手段、46A、46B、46C、46D………被駆動電極、46Aa………被駆動電極指、46Ab………被駆動電極指、46Ca………被駆動電極指、46Cb………被駆動電極指、48A、48B、48C、48D………駆動電極、48Aa………駆動電極指、50A、50B、50C、50D………駆動電極、50Aa………駆動電極指、52A、52B………可撓部、54A、54B………第2支持部、55………第1力検出手段、56A、56B………可動板、56Aa………ヒンジ部、56Ba………ヒンジ部、58A、58B………第1固定電極部、60A、60B………可動板、60Aa………ヒンジ部、60Ba………ヒンジ部、62A、62B………第1固定電極部、63………第2力検出手段、64A、64B、64C,64D………可撓部、66A、66B、66C、66D………第2可動電極部、68A、68B、68C,68C………第2固定電極部、70A、70B、70C、70D………第2固定電極部、72A、72B、72C、72D………枠部(可動部)、80………物理量センサー、82A、82B………可動板、84A、84B………可動板、86A、86B………第1可動質量部、88A、88B………第2可動質量部、90………構造体、100………物理量センサー、102A、102B………第1可動質量部、104A、104B………第2可動質量部、106………構造体、110………物理量センサー、112A、112B………第1可動質量部、114A、114B………第2可動質量部、116………振動手段、200………センサー、202………駆動質量、204………アンカー、206………弾性アンカー要素、208………回転駆動機構、210………第1センサー質量、212………第2センサー質量、214………第3センサー質量。

Claims (11)

  1. 互いに直交する3つの軸を、第1軸、第2軸、第3軸としたとき、
    基板と、
    前記基板上に配置され、前記第1軸に沿うように振動可能であり前記第1軸に沿うように設けられている一対の第1可動質量部と、
    前記基板上に配置され、前記第2軸に沿うように振動可能であり前記第2軸に沿うように設けられている一対の第2可動質量部と、
    前記一対の第1可動質量部及び前記一対の第2可動質量部の少なくとも一方をそれぞれ互いに逆相に振動させる振動手段と、
    前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に設けられ、前記第1軸乃至前記第3軸の少なくとも一つの軸回りに発生する力を検知する力検出手段と、を備え、
    前記第1可動質量部には、前記第2軸に沿うように前記第1可動質量部から一方と他方に延出している第1アームが設けられ、
    前記第2可動質量部には、前記第1軸に沿うように前記第2可動質量部から一方と他方に延出している第2アームが設けられ、
    前記第1アーム及び前記第2アームは、前記第1アームの延出方向と前記第2アームの延出方向とが交わる位置に配置され且つ前記基板に固定されている支持部により支持されており、
    前記力検出手段は、
    各可動質量部の振動方向に平面視で垂直な方向に回転軸を有し、前記第3軸の方向に変位可能な可動板と、
    前記可動板に設けられている可動電極部と、
    前記基板の前記可動電極部に対向する位置に配置されている固定電極部と、を備え、
    前記可動板は、前記回転軸により前記可動板の一辺側に隔たった位置で支持されており、
    前記可動板の変位により、前記第1軸および前記第2軸の少なくとも一方の軸回りの発生する力を検出し
    前記振動手段は、少なくとも前記第1アーム及び前記第2アームによって囲まれた領域の内側に配置されるとともに前記第1軸及び前記第2軸の少なくとも一方の軸に沿うように振動し、
    前記力検出手段は、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に対して、前記第1アーム及び前記第2アームによって囲まれた領域と反対側となる位置に配置されていることを特徴とする物理量センサー。
  2. 前記振動手段は、前記第1可動質量部と前記第2可動質量部とを互いに逆相で振動させることを特徴とする請求項1に記載の物理量センサー。
  3. 前記振動手段は、前記第1可動質量部と前記第2可動質量部とを互いに同相で振動させることを特徴とする請求項1に記載の物理量センサー。
  4. 前記振動手段は、前記第1可動質量部と前記第1アームとの振動系の振動と、前記第2可動質量部と前記第2アームとの振動系の振動と、を結合したモードで振動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の物理量センサー。
  5. 前記振動手段は、静電駆動方式の駆動手段を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の物理量センサー。
  6. 前記第1可動質量部は、前記第2軸の方向に切り込みを有する第1括れ部の両端から前記第1アームが延出し、
    前記第2可動質量部は、前記第1軸の方向に切り込みを有する第2括れ部の両端から前記第2アームが延出したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の物理量センサー。
  7. 前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部は、それぞれ三角形型であり、前記一対の第1可動質量部及び前記一対の第2可動質量部を配置したときに外形が略矩形となることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の物理量センサー。
  8. 前記支持部の各々は、互いに鏡像対称に配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の物理量センサー。
  9. 前記第1アームは、前記第1軸の方向には振動し易く、且つ、前記第2軸及び前記第3軸には前記第1軸の方向よりも振動し難く、
    前記第2アームは、前記第2軸の方向には振動し易く、且つ、前記第1軸及び前記第3軸には前記第2軸の方向よりも振動し難いことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の物理量センサー。
  10. 互いに直交する3つの軸を、第1軸、第2軸、第3軸としたとき、
    基板と、
    前記基板上に配置され、前記第1軸に沿うように振動可能であり前記第1軸に沿うように設けられている一対の第1可動質量部と、
    前記基板上に配置され、前記第2軸に沿うように振動可能であり前記第2軸に沿うように設けられている一対の第2可動質量部と、
    前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に設けられ、前記第1軸乃至前記第3軸の少なくとも一つの軸回りに発生する力を検知する力検出手段と、を備え、
    前記第1可動質量部には、前記第2軸に沿うように前記第1可動質量部から一方と他方に延出している第1アームが設けられ、
    前記第2可動質量部には、前記第1軸に沿うように前記第2可動質量部から一方と他方に延出している第2アームが設けられ、
    前記第1アーム及び前記第2アームは、それぞれ前記第1アームの延出方向と前記第2アームの延出方向とが交わる位置で前記基板に固定されており、且つ、前記第1可動質量部の振動と前記第2可動質量部の振動とを結合したモードで振動し、
    前記力検出手段は、
    各可動質量部の振動方向に平面視で垂直な方向に回転軸を有し、前記第3軸の方向に変位可能な可動板と、
    前記可動板に設けられている可動電極部と、
    前記基板の前記可動電極部に対向する位置に配置されている固定電極部と、を備え、
    前記可動板は、前記回転軸により前記可動板の一辺側に隔たった位置で支持されており、
    前記可動板の変位により、前記第1軸および前記第2軸の少なくとも一方の軸回りの発生する力を検出し、
    前記振動手段は、少なくとも前記第1アーム及び前記第2アームによって囲まれた領域の内側に配置されるとともに前記第1軸及び前記第2軸の少なくとも一方の軸に沿うように振動し、
    前記力検出手段は、前記第1可動質量部及び前記第2可動質量部の少なくとも一方に対して、前記第1アーム及び前記第2アームによって囲まれた領域と反対側となる位置に配置されていることを特徴とする物理量センサー。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の物理量センサーを搭載したことを特徴とする電子機器。
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