JP5784255B1 - ガン治療向け保冷器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗ガン剤を投与している最中における患者の手指・足指の曲げ伸ばしの自由を確保することで抗ガン剤の点滴中における快適性を向上させる。【解決手段】ガン治療向け保冷器具1は、ガン患者の手首ないしは足首に装着用部材により取付けて使用される。ガン治療向け保冷器具1は、抗ガン剤の投与によるガン患者に対する副作用である爪障害ないしは皮膚障害を抑制するための冷却材2と、冷却材2を内包する長方形状の外装部材3と、外装部材3に固着された装着用部材4と、を備える。装着用部材4により外装部材3がガン患者の手首ないしは足首に巻きつけるように装着されたとき、同外装部材3を介して冷却材4が手首ないしは足首を冷却する。【選択図】図1

Description

本発明は、抗ガン剤の投与による爪障害・皮膚障害の影響を抑制するためのガン治療向け保冷器具に関する。
わが国(日本)では、ガンによる死亡数が脳卒中による死亡数を上回った1981年以降、ガンが病別の死因第1位になって久しい。
ガンによる死亡数の勢いはとどまるところを知らず、年々ひたすら増加の一途をたどっている。2013年の統計によればガンによる死亡者の数は36万人余りで、実に死亡総数のおよそ3割を占めている。
ガン症状の進行を食い止めるため、医療現場ではガン患者に対し抗ガン剤を投与することが通例となっている。
しかしながら抗ガン剤を用いた場合、有害反応として爪障害(爪の剥離・変色など)や手・足の皮膚障害を生じることがある。このような抗ガン剤による有害反応を防止するためには、抗ガン剤の点滴中に手足を冷却すると効果的であることが知られている。
現在では爪障害・皮膚障害に対して抑制効果のある様々な形態の保冷器具が商品開発されており、他社製品に対する差別化を図るために高機能化をはじめとする各種の改良が加えられている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特許文献1に開示された冷却手袋によれば、外面部に多層構造の布地を採用することで冷却剤の冷気の外部放出を抑えるとともに、手が挿入される挿入空間をメッシュ層にして接触面積を小さくすることで手が急激に温度低下するのを回避している。
また特許文献2に開示された指先冷却保冷システムについては、電気的駆動源を使用することなしに安定的な目標冷却温度を維持することで、有害反応の防止・緩和を目的とする冷却効果を十分に発揮できるように工夫がなされている。
特開2010−229614号公報 特開2012−166019号公報 特開2013−083014号公報
上記文献1の技術によれば抗がん剤の点滴中、患者は手袋に手全体をくるまれた状態で過ごすことになる。そのため手袋の内側で手指を曲げることはできるものの、解放感は得られない。
ガン患者が感じる手袋装着時の不自由は、食器を洗うときや掃除をするときの手袋をはめた状態や、スキーなどのウィンタースポーツをする際の手袋をはめた状態などを思い起こせば容易に想像できる。
上記文献2の技術によれば手の出し入れが可能となっているため、患者は差込んだ手を装置(指先冷却保冷システム)から抜くことで手が覆われた状態からは解放される。
しかしながら保冷効果を発揮する保冷材は装置内に設けられているため、装置から手を抜いてしまうと手指が異物内に閉じ込められた感覚からは解放されるものの、保冷効果を得られることはない。
ガン患者が拘束感を嫌がるあまり装置の外に手を出した状態を長く続けるようだとせっかくの保冷効果も薄らいでしまい、爪障害・皮膚障害などの抗ガン剤による副作用が表れることになってしまう。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、従来技術と同じように保冷効果を維持しつつ、抗ガン剤を投与している最中におけるガン患者の手指・足指の曲げ伸ばしの自由を確保することで抗ガン剤の点滴中における快適性を向上させることを目的とする。
〔第1発明〕
そこで上記の課題を解決するために、本願の第1発明に係るガン治療向け保冷器具は、
ガン患者の手首ないしは足首に装着用部材により取付けて使用するガン治療向け保冷器具であって、

抗ガン剤の投与による前記ガン患者に対する副作用である爪障害ないしは皮膚障害を抑制するための冷却材と、
前記冷却材を内包する長方形状の外装部材と、
前記外装部材に固着された前記装着用部材と、
を備え、

前記装着用部材により外装部材がガン患者の手首ないしは足首に巻きつけるように装着されたとき、
同外装部材を介して前記冷却材が手首ないしは足首を冷却するような構成とした。
第1発明に係るガン治療向け保冷器具によれば、従来技術の保冷器具のように手袋型の形状ではなく、ガン患者の「手首や足首に巻きつけられる」よう同保冷器具の形状として「バンド型」(長方形状の帯型)を採用している。
そのため従来技術と同じように保冷効果(手の末端部分・足の末端部分に流れ込もうとする血流を抑制するための冷却効果)を維持しつつ、抗ガン剤を投与している最中におけるガン患者の「手指・足指の曲げ伸ばしの自由を確保」することで、抗ガン剤の点滴中における快適性(ストレス軽減、リラックス効果)の向上が図られる。
ここで上記「外装部材」としては、望ましくはポリオレフィン系フィルム(POフィルム)をはじめとする合成樹脂材、アクリロニトリルを使用したアクリル繊維、ポリウレタン、シリコン・ゴムなどの柔らかい素材が採用される。
「ポリオレフィン」とは、オレフィン類やアルケンを単位分子(モノマー)として合成される高分子(ポリマー)のことを指す。ポリオレフィンの具体例としては、エチレンを重合させて得られるポリエチレンやポリエチレンテレフタレート(PET)、プロピレンを重合させて得られるポリプロピレンなどが挙げられる。
外装部材が皮膚と接触する身体装着部位(第1発明では、手首や足首)には同外装部材による押圧が加わることになるが、シリコン系素材などであれば可撓性・柔軟性の点で日進月歩の勢いで飛躍的に改良が進んでおり、ガン治療向け保冷器具を装着したときの快適性を担保できる。
なおガン治療向け保冷器具を手首・足首に装着する際に同器具を誤って落とすことを防ぐため、外装部材の表面には滑り止め加工を施しておくことが望ましい。
また通常の場合、抗ガン剤の点滴時間としては平均的におよそ2〜3時間を要する。この点滴期間中、充分に保冷効果を持続させるため、上記「冷却材」としては一般的な家庭用冷凍庫(−20℃前後)で凍らせても硬化しない程度の融点を持つものが望ましい。
上述した融点に関する条件は「冷却材」に課せられる要求内容として決して厳しいものでなく、むしろ比較的緩やかな条件である。そのため本願のガン治療向け保冷器具の冷却材としては、一般的に市場で入手可能な保冷器具(例えば、アイス枕など)に用いられるような冷却材(−20℃までは凍らない素材)であっても使用することができる。
一般的に市場で入手可能な冷却材の例としては、グリセリンと水の混和物、カルボキシメチルセルロース(CMC)とエタノール水溶液の混和物、プロピレングリコール(融点:−59℃)、エチレングリコールなどが挙げられる。
さらにはケーキなどの食品を冷やすために使用される保冷剤のように、水と高吸水性樹脂(ポリアクリル酸ナトリウムなど)に防腐剤・形状安定剤を加えたものでも本保冷器具の冷却材として代用可能である。
なお上述のエチレングリコールについては人体内で代謝されることにより有毒化するため、外装部材が破損したときに冷却材が漏洩したときの人体への影響を考慮し、冷却材としての使用は回避することが望ましい。
このように第1発明のガン治療向け保冷器具では冷却材として一般に使用されているものを直接的に利用することができるため、ガン治療用途を目的として市場に出回っている保冷器具の流通価格の引下げに寄与でき、ひいては普及促進を期待できる。
また上述したとおり、ガンによる死因数は増加の一途をたどっているため、当然にガン治療を受ける患者数も年々増加している。そのためガン治療向け保冷器具を「低廉な価格で提供可能にする」ことは、幅広い層のガン患者が抗ガン剤治療を受けやすい環境作りに資するものと考えられる。
上記「装着用部材」には、マジックテープ(登録商標)に代表される面ファスナ(図1(a)参照)を採用すればよい。
またバンドを巻きつけたときに固定する機能を果たすものであれば、ホック(図2(a)参照)、ボタンとボタンホール(図3(a)参照)、結び紐(図4(a)参照)、パチン錠(図5(a)参照)、クリップ(図示略)など任意の手段を採用できる。
さらに装着用部材には、いわゆる結束バンド(合成樹脂製の留具)・粘着テープなども採用可能である。
なお外装部材を結束バンドや粘着テープにより手首や足首の周囲に取付けた場合、抗ガン剤の投与終了後に切断して取外す必要がある。
〔第2発明〕
また上記の課題を解決するために本願の第2発明に係るガン治療向け保冷器具は、
ガン患者の手首ないしは足首に装着用部材により取付けて使用するガン治療向け保冷器具であって、
抗ガン剤の投与による前記ガン患者に対する副作用である爪障害ないしは皮膚障害を抑制するための冷却材と、
前記冷却材を個々に内包する複数の前記外装部材と、
隣り合う前記外装部材の間に設けられ、これら隣り合う外装部材同士を連結する前記装着用部材と、を備え、
前記外装部材と前記装着用部材とが数珠状の円環を形成するような構成とした。
第2発明に係るガン治療向け保冷器具によれば1つの大きな外装部材を作製するのではなく、外装部材を複数に小分けした状態で作製しておき、これら外装部材同士の間を装着用部材で連結することで全体として1つの円環形状(数珠型)を構成している(図12参照)。
このようにすることで本保冷器具の製造時に、外装部材の部品サイズを大きくできない(例えば、外装部材を製造する機械が対応しておらず、小さいサイズの外装部品しか製造できない等)といった制約がある場合でも、本願のガン治療向け保冷器具を製造することが可能となる。
〔第3発明〕
上記の課題を解決するために、本願の第3発明に係るガン治療向け保冷器具は、
ガン患者の手指の第1関節または足指の第1関節に取付けて使用するガン治療向け保冷器具であって、
抗ガン剤の投与による前記ガン患者に対する副作用である爪障害を抑制するための冷却材と、
前記冷却材を内包するとともに、前記手指の爪先から手指の第1関節まで又は前記足指の爪先から足指の第1関節までの部分をはめ込みできるようにキャップ型に形成された外装部材と、を備え、
前記外装部材を手指の爪先から手指の第1関節まではめ込んだとき、もしくは、同外装部材を足指の爪先から足指の第1関節まではめ込んだときに、
同外装部材を介して前記冷却材がガン患者の手指の爪部ないしは足指の爪部を冷却するような構成とした。
第3発明に係るガン治療向け保冷器具によれば「手指・足指の爪障害」に対する副作用抑制効果にフォーカスした形状(手指または足指の指先だけを覆うことのできるキャップ型)とする(図8(a)参照)。
このようにすることで手指・足指の指先部分(爪先から第1関節まで)こそ上記保冷器具でくるまれているものの手足の指関節は異物に覆われていない解放された状態となり(図9)、ひいては手指・足指を曲げ伸ばしすることができ「ガン患者が受ける拘束感を軽減」できる。
〔第4発明〕
上記の課題を解決するために、本願の第4発明に係るガン治療向け保冷器具は、
ガン患者の手指の付根または足指の付根に取付けて使用するガン治療向け保冷器具であって、
抗ガン剤の投与による前記ガン患者に対する副作用である爪障害ないしは皮膚障害を抑制するための冷却材と、
前記冷却材を内包する外装部材であって環状に形成された外装部材と、を備え、
前記環状の外装部材に手指を挿通させて手指の付根まではめ込んだとき、もしくは、同環状の外装部材に足指を挿通させて足指の付根まではめ込んだときに、
同外装部材を介して前記冷却材がガン患者の手指の付根ないしは足指の付根を冷却するような構成とした。
第4発明に係るガン治療向け保冷器具によれば全体形状が環状(指輪型)に成型されており(図10(a)参照)、手指または足指の爪先から挿通することで手指または足指の付根に装着することが可能となっている(図11)。
そのため抗ガン剤による副作用を抑制するための保冷効果(手指または足指の末端部分に流れ込もうとする血流の抑制効果)を維持しつつ、抗ガン剤の投与時におけるガン患者の手指・足指の曲げ伸ばしの自由が確保される。
実施形態1のガン治療向け保冷器具において、(a)は装着用部材として面ファスナを採用したときの外観図、(b)はAA線における断面を表した外観図である。 実施形態1のガン治療向け保冷器具において、(a)は装着用部材としてホックを採用したときの外観図、(b)はBB線における断面を表した外観図である。 実施形態1のガン治療向け保冷器具において、(a)は装着用部材としてボタンとボタンホールを採用したときの外観図、(b)はCC線における断面を表した外観図である。 実施形態1のガン治療向け保冷器具において、(a)は装着用部材として結び紐を採用したときの外観図、(b)はDD線における断面を表した外観図である。 実施形態1のガン治療向け保冷器具において、(a)は装着用部材としてパチン錠を採用したときの外観図、(b)はEE線における断面を表した外観図である。 実施形態1のガン治療向け保冷器具において、(a)は外装部材を円環状に一体成型したときの外観図、(b)はFF線における断面を表した外観図である。 実施形態1のガン治療向け保冷器具を手首に巻きつけて使用した状態の模式図である。 実施形態2のガン治療向け保冷器具において、(a)は外観斜視図、(b)はGG線における断面を表した斜視図である。 実施形態2のガン治療向け保冷器具を指先(爪先から手指の第1関節まで)にはめ込んで使用した状態の模式図である。 実施形態3のガン治療向け保冷器具において、(a)は外観斜視図、(b)はHH線における断面を表した斜視図である。 実施形態3のガン治療向け保冷器具を手指の付根まではめ込んで使用した状態の模式図である。 本実施形態に係るガン治療向け保冷器具の変形例を示す外観図である。
以下、図1乃至図12を参照して、本発明のガン治療向け保冷器具について説明する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1は、ガン治療向け保冷器具の身体装着部位として手首と足首を想定したバンド型(長方形状の帯型)の保冷器具を構成した例である。
本例のガン治療向け保冷器具1は、ガン患者の手首ないしは足首に装着用部材4により取付けて使用するガン治療向け保冷器具であって、抗ガン剤の投与によるガン患者に対する副作用である爪障害ないしは皮膚障害を抑制するための冷却材2と、冷却材2を内包する長方形状の外装部材3と、外装部材3に固着された装着用部材4と、を備える。
装着用部材4により外装部材3がガン患者の手首ないしは足首に巻きつけるように装着されたとき、同外装部材3を介して冷却材2が手首ないしは足首を冷却するように構成される。
以下、この内容について詳しく説明する。
図1(a)は、本実施形態に係るガン治療向け保冷器具1の外観を示す斜視図である。
本例のガン治療向け保冷器具1は同図1(a)に示すように、冷却材2(図1(b))と、外装部材3と、装着用部材4と、を有している。
冷却材2は、抗ガン剤の投与によるガン患者に対する副作用である爪障害ないしは皮膚障害を抑制するための保冷効果を発揮する。
冷却材2としては、一般的な家庭用冷凍庫(−20℃前後)で凍らせても硬化しない程度の融点を持つものが望ましい。
冷却材2の具体例としては、グリセリンと水の混和物、カルボキシメチルセルロースとエタノール水溶液の混和物、プロピレングリコール、エチレングリコールなどが挙げられる。また食品保冷用に用いられる、水と高吸水性樹脂(ポリアクリル酸ナトリウムなど)に防腐剤・形状安定剤を加えたものでも冷却材2として利用可能である。
図1(b)に示すように外装部材3は、冷却材2を内包する役割を担う。
本発明では固有の技術的特徴として図1(a)に示すように、外装部材3は従来製品によく見られるような手袋型ではなく「長方形状」に成型されている。
なお外装部材3は手首または足首の周囲にあてがうように巻きつけられるため、同部材3の長手方向のサイズは「手首ないしは足首を1周する程度の長さ」が選択される。
装着用部材4は、外装部材3に固着されて設けられている(図1(a)の例では、面ファスナ4−1および4−2)。
同部材4は、長方形状の外装部材3をガン患者の手首・足首の周囲に巻きつけたときに、外装部材3の両端部を互いに係合する役割を果たす。
装着用部材4の機構としては、種々の方式を採用できる。
すなわち図1(a)に例示した面ファスナ4−1・4−2に限定されず、図2(a)に示すようなホック4−3・4−4(圧着するタイプ、マグネットを利用したタイプなど)を用いてもよい。
また図3(a)に示すようなボタン4−5とボタンホール4−6、図4(a)に示すような結び紐4−7・4−8でも、装着用部材4として機能できる。
さらには図5(a)に示すようなパチン錠(留受4−9・留金4−10)も装着用部材4として採用可能である。
装着用部材4に関するこれらの設計事項は、ガン治療向け保冷器具1を製造環境(例えば、製造工場に導入されている機械設備)に応じて自由に選択すればよい。
なお装着用部材4は、ガン治療向け保冷器具1を使用させる対象者の年齢・性別などに応じて同部材4の機構(面ファスナ、ホック、ボタンとボタンホール、結び紐、パチン錠、クリップなど)を任意に選択可能である。
例えば、幼児・児童向けには装飾用部材4による怪我を未然防止すべく、装着用部材4として結び紐を採用してもよい。
なお外装部材3の両端部を縫合ないしは接着することにより、図6(a)に示すごとくガン治療向け保冷器具を1つの円環状に一体成型してもよい。
この場合でも、外装部材3内部に冷却材2が包含される点は共通である(図6(b))。
以下、本実施形態1に係るガン治療向け保冷器具1の使用方法について説明する。
図7に示すように、装着用部材4を用いてガン患者の手首または足首にガン治療向け保冷器具1を装着すると、外装部材3が手首ないしは足首に固着される。
このようにすることで、外装部材3を介して冷却材2がガン患者の手首ないしは足首を冷却する。
実施形態1によればガン治療向け保冷器具の形状として従来のように手足を覆うグローブ型ではなく、ガン患者の「手首や足首に巻きつけ可能なバンド型(長方形状)」を採用している。
そのため同保冷器具をガン患者の手首や足首に取付けて使用した際に、抗ガン剤の投与中に保冷効果を維持しつつ、ガン患者が手指・足指を自由に曲げ伸ばしできる。そのため数時間(例えば、2〜3時間程度)に及ぶ抗ガン剤の点滴中においても、患者の快適性(ストレス軽減・リラックス効果)の向上を図り得る。
[実施形態2]
本発明の実施形態2は、ガン治療向け保冷器具の身体装着部位として「手の指先」または「足の指先」を想定した「キャップ型(いわゆる指サック型)」のガン治療向け保冷器具1Aを構成した例である。
同保冷器具1Aは図8(a)に示すように、冷却材2(図8(b))と、外装部材3と、を有している。
冷却材2は主として、抗ガン剤の投与によるガン患者に対する副作用である「爪障害を抑制」する役割を果たす。
外装部材3は、第一義的な役割として冷却材2を内包する役割を担っている。
また本例において外装部材3は、手指の爪先から手指の第1関節まで又は足指の爪先から足指の第1関節までの部分をはめ込みできるようにキャップ型に形成されている。
すなわち本保冷器具1Aでは実施形態1と異なり、外装部材3自体が装着用部材4の役割も果たすため、ガン治療向け保冷器具の構造もきわめて簡易に構成できる。
このような簡易構造ゆえに、製造工程の簡略化、使用する部材点数の軽減、製造コストの低減など様々なメリットを享受しうる。
本例のガン治療向け保冷器具1Aは、ガン患者の手指の指先(爪先から手指の第1関節まで)または足指の指先(爪先から足指の第1関節まで)に取付けて使用される(図9参照)。
外装部材3の開口部31を通じて手指の爪先から手指の第1関節まで(もしくは足指の爪先から足指の第1関節まで)を本保冷器具1Aにはめ込むと、冷却材2により外装部材3を介してガン患者の「手指の爪部ないしは足指の爪部を集中的に冷却」できる。
また実施形態2によれば手指・足指の指先部分(爪先から第1関節まで)は本保冷器具1Aにより覆われているものの手足の指関節は解放された状態となるため、手指・足指の自由(曲げ伸ばしの自由)が確保される。
[実施形態3]
本発明の実施形態3は、ガン治療向け保冷器具の身体装着部位として「手指の付根」または「足指の付根」を想定した環状のガン治療向け保冷器具1Bを構成した例である。
実施形態3の保冷器具1Bは図10(a)に示すように、冷却材2(図10(b))と、外装部材3と、を有している。
冷却材2は、抗ガン剤の投与によるガン患者に対する副作用である爪障害ないしは皮膚障害を抑制する役割を果たす。
外装部材3は図10(b)に示すごとく、冷却材2を内包する。
また本例において外装部材3は、手指を挿通させて手指の付根まで(または足指を挿通させて足指の付根まで)はめ込みできるよう、「環状」(図10(a)の例では、O字形状)に形成されている。
同部材3の内側には、ガン患者の手指または足指を挿通(出し入れ)可能なサイズの空間部(開口部32)が設けられている。
なお本例におけるガン治療向け保冷器具1Bの全体形状は、必ずしも完全な円環形状(Oリング型)にする必要はなく、円環部分の一部が切欠されたCリング型でもよい。
本例のガン治療向け保冷器具1Bは、環状の外装部材3に手指を挿通させて手指の付根まで(もしくは同部材3に足指を挿通させて足指の付根まで)はめ込んで使用される(図11)。
外装部材3を手指の付根部分(もしくは足指の付根部分)に装着すると、冷却材2により同部材3を介してガン患者の手指の付根ないしは足指の付根を冷却できる。
これにより従来技術と同じように手指の末端部分・足指の末端部分に流れ込もうとする血流を抑制するための保冷効果を維持できる。
また実施形態3によれば、手指・足指の付根部分にはリング状の本保冷器具1Bがはめ込まれているものの手足の指関節は解放された状態となる。
そのため、抗ガン剤の投与中におけるガン患者の手指・足指の自由(曲げ伸ばしの自由)が確保される。
さらに実施形態3においても上述した実施形態2と同様に、環状に構成された外装部材3自体が装着用部材4の役割も果たすため、ガン治療向け保冷器具の構造が簡素化される。
このように装着用部材4が不要な簡易構造ゆえに、製造工程の簡略化、使用する部材点数の軽減、製造コストの低減など様々なメリットを享受しうる。
〔変形例〕
なお本発明に係るガン治療向け保冷器具は、複数の外装部材3と複数の装着用部材4とを連結することで「数珠状の円環を形成」するように構成してもよい(図12)。
この場合、複数の外装部材3は各々、その内側に冷却材2を個々に内包する。
また装着用部材4は、隣り合う外装部材3の間に設けられ、これら隣り合う外装部材3同士を連結する。
すなわち外装部材3を複数に小分けした状態で作成しておき、これら外装部材3同士の間を装着用部材4で連結することで、ガン治療向け保冷器具1C全体としては1つの円環形状を構成する。
このようにすることで本保冷器具の製造工程において、外装部材3の部品サイズを大きくできない諸事情が存在する場合でも、本願のガン治療向け保冷器具を製造することが可能となる。
さらに本発明に係るガン治療向け保冷器具本体の外的形状は、手首・足首・指の付根に巻きつけるといった基本機能を損なわない限り、任意の形状(例えば、星型の装飾を施すなど)にデザイン可能である。
このようにガン治療向け保冷器具の美観性を高めることで、同保冷器具の購入を検討する需要者の購買意欲が高まることを期待できる。
またデザインに工夫を凝らすことで、装飾効果により抗ガン剤の投与中におけるガン患者の緊張が緩和されることを期待できる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が理解し得る各種の変形が可能である。
1、1A、1B、1C ガン治療向け保冷器具
2 冷却材
3 外装部材
4 装着用部材

Claims (1)

  1. ガン患者の手指の付根または足指の付根に取付けて使用するガン治療向け保冷器具であって、

    抗ガン剤の投与による前記ガン患者に対する副作用である爪障害ないしは皮膚障害を抑制するための冷却材と、
    前記冷却材を内包する外装部材であって環状に形成された外装部材と、
    を備え、

    前記環状の外装部材に手指を挿通させて手指の付根まではめ込んだとき、もしくは、同環状の外装部材に足指を挿通させて足指の付根まではめ込んだときに、
    同外装部材を介して前記冷却材がガン患者の手指の付根ないしは足指の付根を冷却するように構成された
    ことを特徴とする、ガン治療向け保冷器具。
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