JP5783038B2 - 映像生成装置および映像生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスプレイに表示させるための表示データを生成する映像生成装置および映像生成方法に関する。
近年、左右のカメラのうち右のカメラ(撮像部)で撮像した映像を右眼に、左のカメラ(撮像部)で撮像した映像を左眼に視差を設けて視認させることで、ユーザ(観察者)に対して、あたかもオブジェクトが立体的に存在するように知覚させる技術が、映画やテレビジョン放送等様々な映像技術に採用されている。
このような立体的な映像表示を実現するための技術については、様々な提案がなされており、例えば、水平視差のある右眼用の映像と左眼用の映像を、それぞれ垂直方向に短冊状に分解し、分解した右眼用の映像と、分解した左眼用の映像とを交互に並べた映像を、この映像から所定距離離隔した位置に設けられた、短冊状の開口部と遮光部とを有するパララックス・バリアを介して、左右それぞれの眼でそれぞれの眼に対応した視差映像を視認させることにより立体映像を知覚させる技術が開発されている(例えば、特許文献1)。
さらに、μpolやXpol(登録商標)といった偏光フィルタ方式(パッシブタイプ)が開発されており、偏光フィルタ方式を採用する場合、ディスプレイの表示面に、偏光特性が異なる2種類の偏光フィルタが隔行で(1表示ライン毎に)交互に配置される。ここで、偏光特性が異なるとは、偏光フィルタに直線偏光を利用する場合、一方の偏光フィルタと他方の偏光フィルタとの偏光が例えば直交しており、円偏光を利用する場合、一方の偏光フィルタは右偏光であり他方の偏光フィルタが左偏光であることをいう。そして、一方の偏光フィルタが配置された表示ラインに右眼用の映像データを、他方の偏光フィルタが配置された表示ラインに左眼用の映像データを表示させると、観察者は、偏光眼鏡を通じて、隔行の表示ラインに示された右眼用の映像を右眼で、左眼用の映像を左眼で視認し、両眼視差による立体映像を知覚することが可能となる。
さらに、電子シャッタ方式(アクティブタイプ)も開発されており、電子シャッタ方式を採用する場合、ディスプレイに、例えば120fps(Frame Per Second)といったフレーム切換速度で右眼用の映像データと左眼用の映像データとを交互に表示させる。そして、フレームに同期させて、右眼用の映像データを表示させているときには右のシャッタを開、左のシャッタを閉にし、左眼用の映像データを表示させているときには右のシャッタを閉、左のシャッタを開にする電子シャッタ眼鏡を通じて、観察者は、右眼用の映像を右眼で、左眼用の映像を左眼で、時分割で交互かつ排他的に視認し、両眼視差による立体映像を知覚することが可能となる。
特開平09―18897号公報
上述した立体映像を知覚させるための映像や、2次元映像を表示させるためのディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成されており、表示させる映像をより美しく見せるべく、例えば、ディスプレイを構成する発光素子等の材料を工夫することで、映像の彩度を向上させることが考えられる。
しかし、発光素子の材料による彩度の向上には限界があり、また莫大な開発コスト、材料コストや製造コストもかかってしまう。したがって、簡易な方法で彩度を向上させる技術が望まれている。
そこで、本発明は、このような課題に鑑み、映像データを構成する画素毎の画素データの色を加工し、彩度を向上させて高画質な映像データを生成することが可能な、映像生成装置および映像生成方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の映像生成装置(100)は、立体映像を知覚させるための右眼用の映像データを構成する右眼用の複数の画素データおよび左眼用の映像データを構成する左眼用の複数の画素データを取得する映像取得部(150、410、510)と、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データのいずれか一方の眼用の複数の画素データである第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、 * * * 表色系の色空間上の * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部(164)と、前記第1画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データの他方の眼用の複数の画素データである第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データとが示す色が、すべて前記対象色であるか否かを判定する色判定部(166)と、すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記面積比で変換する色変換部(168)と、を備え、前記距離比率は、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離との比率であり、前記候補色群は、前記対象純色および前記対象補色とで構成されることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の他の映像生成装置(100)は、立体映像を知覚させるための右眼用の映像データを構成する右眼用の複数の画素データおよび左眼用の映像データを構成する左眼用の複数の画素データを取得する映像取得部(150、410、510)と、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データのいずれか一方の眼用の複数の画素データである第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、L * * * 表色系の色空間上のa * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部(164)と、前記第1画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データの他方の眼用の複数の画素データである第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データとが示す色が、すべて前記対象色であるか否かを判定する色判定部(166)と、すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記面積比で変換する色変換部(168)と、を備え、前記距離比率は、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離から前記第1距離を引いた第3距離との比率であり、前記候補色群は、前記対象純色、前記対象補色および前記対象色とで構成されることを特徴とする
上記課題を解決するために、本発明の他の映像生成装置(100)は、立体映像を知覚させるための右眼用の映像データを構成する右眼用の複数の画素データおよび左眼用の映像データを構成する左眼用の複数の画素データを取得する映像取得部(150、410、510)と、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データのいずれか一方の眼用の複数の画素データである第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、L * * * 表色系の色空間上のa * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部(164)と、前記第1画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データの他方の眼用の複数の画素データである第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データとが示す色が、すべて前記対象色であるか否かを判定する色判定部(166)と、すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記面積比で変換する色変換部(168)と、を備え、前記比率算出部(164)は、前記距離比率を算出する代わりに、1対1の固定値を前記距離比率として出力し、前記候補色群は、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色、前記対象色と前記対象純色との距離の2倍の距離だけ、前記対象色から前記対象純色と反対側に離れた位置の色である2倍色および前記対象色とで構成されることを特徴とする
上記色変換部(168)は、前記第1画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データすべてと、第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データすべてのいずれか一方を、所定数のフレーム毎に前記対象純色に変換してもよい。
上記課題を解決するために、本発明の他の映像生成装置(600)は、映像データを構成する複数の画素データを取得する映像取得部(610)と、前記複数の画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、 * * * 表色系の色空間上の * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部(164)と、前記複数の画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データが示す色が、前記対象色であるか否かを判定する色判定部(666)と、すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記対象色が属する色相の純色である対象純色を割り当てた5割を除く、残り5割に対して割り当てた面積比で変換するフレームと、前記対象純色のみに変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に切り換えて、変換する色変換部(668)と、を備え、前記距離比率は、前記対象色から前記対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離との比率であり、前記候補色群は、前記対象純色および前記対象補色とで構成されることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の他の映像生成装置(600)は、映像データを構成する複数の画素データを取得する映像取得部(610)と、前記複数の画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、L * * * 表色系の色空間上のa * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部(164)と、前記複数の画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データが示す色が、前記対象色であるか否かを判定する色判定部(666)と、すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記対象色が属する色相の純色である対象純色を割り当てた5割を除く、残り5割に対して割り当てた面積比で変換するフレームと、前記対象純色のみに変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に切り換えて、変換する色変換部(668)と、を備え、前記距離比率は、前記対象色から前記対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離から前記第1距離を引いた第3距離との比率であり、前記候補色群は、前記対象純色、前記対象補色および前記対象色とで構成されることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の他の映像生成装置(600)は、映像データを構成する複数の画素データを取得する映像取得部(610)と、前記複数の画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、L * * * 表色系の色空間上のa * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部(164)と、前記複数の画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データが示す色が、前記対象色であるか否かを判定する色判定部(666)と、すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記対象色が属する色相の純色である対象純色を割り当てた5割を除く、残り5割に対して割り当てた面積比で変換するフレームと、前記対象純色のみに変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に切り換えて、変換する色変換部(668)と、を備え、前記比率算出部は、前記距離比率を算出する代わりに、1対1の固定値を前記距離比率として出力し、前記候補色群は、前記対象色から前記対象純色、前記対象色と前記対象純色との距離の2倍の距離だけ、前記対象色から前記対象純色と反対側に離れた位置の色である2倍色および前記対象色とで構成されることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の映像生成方法は、立体映像を知覚させるための右眼用の映像データを構成する右眼用の複数の画素データおよび左眼用の映像データを構成する左眼用の複数の画素データを取得し、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データのいずれか一方の眼用の複数の画素データである第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、 * * * 表色系の色空間上の * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離との比率である距離比率を算出し、前記第1画素データのうち、導出した前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データの他方の眼用の複数の画素データである第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データとが示す色が、すべて前記対象色であるか否かを判定し、すべて前記対象色であると判定すると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される、前記対象純色および前記対象補色とで構成される候補色群のいずれかの色に、前記面積比で変換することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の他の映像生成方法は、映像データを構成する複数の画素データを取得し、前記複数の画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、 * * * 表色系の色空間上の * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離との比率である距離比率を算出し、前記複数の画素データのうち、導出した前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データが示す色が、前記対象色であるか否かを判定し、すべて前記対象色であると判定すると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される、前記対象純色および前記対象補色とで構成される候補色群のいずれかの色に、前記対象純色を割り当てた5割を除く、残り5割に対して割り当てた面積比で変換するフレームと、前記対象純色のみに変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に切り換えて、変換することを特徴とする。
本発明は、映像データを構成する画素毎の画素データの色を加工し、彩度を向上させて高画質な映像データを生成することが可能となる。
第1の実施形態にかかる映像生成装置の概略的な機能を示した機能ブロック図である。 第1の実施形態にかかる表示データ生成部の概略的な機能を示した機能ブロック図である。 比率算出部の処理を説明するための説明図である。 所定パターン形状の候補の一例を示す説明図である。 反対色を説明するための説明図である。 反対色を説明するための説明図である。 第1の実施形態にかかる色変換部による色変換処理を説明するための説明図である。 対象色、対象純色、対象補色、反対色の位置関係を説明するための説明図である。 色変換制御部の処理を説明するための説明図である。 第1の実施形態にかかる映像生成方法の具体的な処理を説明するためのフローチャートである。 比率算出処理ステップを説明するためのフローチャートである。 対象純色への変換処理を説明するためのフローチャートである。 対象補色への変換処理を説明するためのフローチャートである。 反対色への変換処理を説明するためのフローチャートである。 対象色、対象純色、対象補色、反対色の位置関係を説明するための説明図である。 第2の実施形態にかかる色変換部による色変換処理を説明するための説明図である。 対象色、対象純色、反対色、2倍色の位置関係を説明するための説明図である。 第3の実施形態にかかる色変換部による色変換処理を説明するための説明図である。 第4の実施形態にかかる映像生成装置の概略的な機能を示した機能ブロック図である。 第5の実施形態にかかる映像生成装置の概略的な機能を示した機能ブロック図である。 第6の実施形態にかかる映像生成装置の概略的な機能を示した機能ブロック図である。 第6の実施形態にかかる表示データ生成部の概略的な機能を示した機能ブロック図である。 第6の実施形態にかかる色変換制御部の処理を説明するための説明図である。 第6の実施形態にかかる映像生成方法の具体的な処理を説明するためのフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
上述したように、立体映像を知覚させるための映像や、2次元映像を表示させるためのディスプレイでは、表示させる映像をより美しく見せるべく、映像の彩度を向上させたいという要望がある。以下、立体映像を知覚させるための映像の彩度を向上させる映像生成装置100について、主に色の変換ロジックを、ロジック別に第1の実施形態から第3の実施形態まで実施形態を分けて説明し、その後、立体映像を知覚させるための映像の視差の取得手段がそれぞれ異なる映像生成装置400、500を第4の実施形態および第5の実施形態で説明し、それを2次元映像に応用した映像生成装置600について第6の実施形態で説明する。
(第1の実施形態:映像生成装置100)
図1は、第1の実施形態にかかる映像生成装置100の概略的な機能を示した機能ブロック図である。図1に示すように、映像生成装置100は、映像取得部150と、映像処理部152と、表示データ生成部160と、表示制御部180とを含んで構成される。
映像取得部150は、立体映像を知覚させるための映像データ(以下、単に立体映像データと称する)を、外部の放送局126や通信網(インターネットやLAN)128から取得する。また、DVDやBDといった記録媒体から直接、立体映像データを取得することもできる。
本実施形態において、映像取得部150は、まず、立体映像データとして、右眼用の映像データ(以下、単に右眼立体映像データと称する)と、左眼用の映像データ(以下、単に左眼立体映像データと称する)の2系統の映像データとを並行して取得する。このような立体映像データでは、右眼立体映像データと左眼立体映像データとが、1対(2つ)の撮像部によって個別に撮像され、もしくは、両眼視差が生じるように調整されている。
また、本実施形態においては、右眼立体映像データには、右眼立体映像データを構成する右眼用の複数の画素データ(以下、右眼画素データと称す)それぞれが持つ、対応する左眼立体映像データを構成する左眼用の画素データ(以下、左眼画素データと称す)との視差を示す視差情報が含まれている。視差情報では、例えば、右眼画素データそれぞれに視差が関連付けられている。かかる場合に限定されず、左眼立体映像データに、左眼画素データそれぞれが持つ対応する右眼画素データとの視差を示す視差情報が含まれていてもよい。さらに、視差情報は、画素毎に限らず、複数画素で構成されるブロック毎の視差を示してもよい。
映像処理部152は、映像取得部150を通じて取得された立体映像データに対して、R(Red)G(Green)B(Blue)処理(γ補正や色補正)などの所定の映像信号処理を行う。所定の映像信号処理が行なわれた立体映像データは、不図示のメモリにて保持される。
表示データ生成部160は、映像取得部150が取得した右眼画素データ、および左眼画素データを加工して、立体表示データを生成する。表示制御部180は、表示データ生成部160から出力された立体表示データに基づく映像をディスプレイ110に表示させる。
図2は、第1の実施形態にかかる表示データ生成部160の概略的な機能を示した機能ブロック図である。図2に示すように、表示データ生成部160は、画素取得部162と、比率算出部164と、色判定部166と、色変換部168(図2に示す第1色変換部168aおよび第2色変換部168b)と、第1スイッチ170aと、第2スイッチ170bと、色変換制御部172とを含んで構成される。
画素取得部162は、第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データを比率算出部164に出力する。
第1画素データは、右眼画素データ(右眼用の複数の画素データ)または左眼画素データ(左眼用の複数の画素データ)のいずれか一方の眼用の画素データであり、後述する第2画素データは、右眼画素データまたは左眼画素データの他方の(第1画素データではない方の)眼用の画素データである。
本実施形態において、第1画素データは、右眼画素データ、第2画素データは、左眼画素データとして説明するが、第1画素データを左眼画素データ、第2画素データを右眼画素データとしてもよいことは言うまでもない。
比率算出部164は、画素取得部162から出力された任意の第1対象データが示す色である対象色の、色空間上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する。ここでは、例えば、L表色系の色空間が用いられ、色域の境界は、例えば、a色相環における円周とする。
図3は、比率算出部164の処理を説明するための説明図である。図3に示すa色相環における円周200上の各点のデータは、L表色系データにおいて彩度が最も高い純色を示す。
まず、比率算出部164は、第1対象データを、R(Red)、G(Green)、B(Blue)とするRGBデータから、明度を示すY、およそ青みの程度を示すZ、それ以外の要素を含むXとからなるXYZ表色系データに換算する。RGBデータからXYZ表色系データへの換算には以下の式を用いる。
X=0.412453×R+0.35758×G+0.180423×B (式1)
Y=0.212671×R+0.71516×G+0.072169×B (式2)
Z=0.019334×R+0.119193×G+0.950227×B (式3)
次に比率算出部164は、画素データをXYZ表色系データからL表色系データに換算する。XYZ表色系データからL表色系データへの換算には以下の式を用いる。
fx=√xγ 但し、xγ>0.008856 (式4)
fx=(903.3×xγ+16)/116 但し、xγ≦0.008856 (式5)
fy=√yγ 但し、yγ>0.008856 (式6)
fy=(903.3×yγ+16)/116 但し、yγ≦0.008856 (式7)
fz=√zγ 但し、zγ>0.008856 (式8)
fz=(903.3×zγ+16)/116 但し、zγ≦0.008856 (式9)
γ=X/Xγ (式10)
γ=Y/Yγ (式11)
γ=Z/Zγ (式12)
=116×fy−16 (式13)
=500×(fx−fy) (式14)
=200×(fy−fz) (式15)
ここで上記式10、11、12にあるXγ、Yγ、Zγは対象とする物体色と同一照明下の完全拡散反射面の3刺激値であり、式13のLは、明度を示す明度指数を、式14のaおよび式15のbは、色相と彩度に相当する位置を示すクロマティクネス指数である。こうして算出された対象色を示す算出点Eを図3に表す。
続いて、比率算出部164は、算出点Eとa色相環上の原点とを結ぶ直線およびa色相環上の円周の交点であって算出点Eとの距離が近い方の交点Fを算出する。交点Fが示すa値およびb値は、対象色に基づくL表色系における純色、すなわち、対象色が属する色相の純色である対象純色を示すデータとなる。
また、比率算出部164は、a色相環上の原点を中心として交点Fと点対称の関係にある点Gを算出する。点Gが示すa値およびb値は、交点Fが示す純色に対する補色、すなわち、対象純色の補色である対象補色を示す値となる。
こうして、比率算出部164は、対象色のL表色系データ、対象純色および対象補色を示すL表色系データをそれぞれ算出した後、距離比率を算出する。
本実施形態において、距離比率は、対象色から対象純色までの第1距離EFと、対象色から対象補色までの第2距離EGとの比率(α:β)である。ここで、αおよびβは自然数とする。
そして、画素取得部162は、距離比率に基づいて処理対象の画素数を決定する。画素数は、例えば、距離比率の比を示すα、βの和の整数倍となる値の1/2とし、その上限は8×8画素程度とする。画素数が上限を超える場合、画素取得部162は、距離比率をより小さな比に近似して画素数を決定する。例えば、距離比率が101:300の場合、画素取得部162は、距離比率を1:3に近似して画素数を4とする。
続いて、画素取得部162は、決定した画素数に応じた所定パターン形状の候補を決定する。所定パターン形状の候補は、例えば、決定した画素数の画素が連接して構成されるブロックとして取り得るすべての組み合わせである。
図4は、所定パターン形状の候補の一例を示す説明図である。所定パターン形状の候補は、図4(a)〜(e)に示す所定パターン形状に限らず、図4(a)〜(e)に示す所定パターン形状を90°、180°、270°それぞれ回転させたものも含む。ここでは、例えば、画素数が4の場合を例に挙げているが、他の画素数についても、画素数毎に、所定パターン形状の候補がある。
画素取得部162は、所定パターン形状の候補のいずれかを選択し、選択した所定パターン形状の一部に第1対象データが含まれるように、第1画素データから複数の画素データを選択する。
このとき、第1対象データは、所定パターン形状のいずれの位置であってもよい。例えば、図4(a)に示す所定パターン形状を選択した場合、画素取得部162は、画素210の位置212a、212b、212c、212dのいずれかに第1対象データが位置するように、複数の画素データを選択する。ただし、すでに色変換処理を行った画素データや映像のエッジ(輪郭)を構成する画素データは選択対象から外す。
また、画素取得部162は、視差情報から第1対象データの視差を取得し、第1対象データに対応する第2対象データを特定する。第2対象データは、第2画素データのうち、第1対象データに関連付けられた視差分、第1対象データから水平方向にずれて位置する画素データである。
さらに、画素取得部162は、第1画素データから選択した複数の画素データそれぞれについても、第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する、第2画素データの複数の画素データを選択する。
このように、画素取得部162は、第1画素データのうち、導出された距離比率に基づく、第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、第2対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データとを取得する。
そして、色判定部166は、画素取得部162が取得した複数の画素データが示す色が、すべて対象色であるか否かを判定する。いずれかが対象色でないと判定された場合、所定パターン形状の他の候補においても、同様の色判定処理を行う。すべての候補で対象色でないと判定されると、1画素対1画素の色変換処理が行われる。
(1画素対1画素の色変換処理)
画素取得部162は、第1対象データを第1スイッチ170aを介して第1色変換部168aに出力し、第2対象データを第1スイッチ170aを介して第2色変換部168bに出力する。
色変換制御部172は、水平同期信号、垂直同期信号およびフレーム番号の群から選択される1または複数に基づき、第1スイッチ170aを制御して、第1対象データを第1色変換部168aに供給するように制御し、第2対象データを第2色変換部168bに供給するように制御する。
色変換部168は、第1色変換部168aと第2色変換部168bとで構成され、第1色変換部168aは、第1対象データを対象純色に、第2色変換部168bは、第2対象データを反対色に変換する。
図5は、反対色を説明するための説明図である。反対色は、図5に示すa色相環上において、対象色から対象純色と反対側に離れた位置(算出点H)の色である。
第1色変換部168aは、色判定部166が算出した対象純色を示すL表色系データを取得し、XYZ表色系データに換算する。L表色系データからXYZ表色系データへの換算には以下の式が用いられる。
γ=fx 但し、fx>0.008856 (式16)
γ=(116×fx―16)/903.3 但し、fx≦0.008856 (式17)
γ=((L+16)/116) 但し、L>903.3×0.008856(式18)
γ=L/903.3 但し、L≦903.3×0.008856(式19)
γ=fz 但し、fz>0.008856 (式20)
γ=(116×fz―16)/903.3 但し、fz≦0.008856 (式21)
fx=a/500+fy (式22)
fy=(L+16)/116 但し、yγ>0.008856 (式23)
fy=(903.3×yγ+16)/116 但し、yγ≦0.008856 (式24)
fz=fy−b/200 (式25)
X=xγ×Xγ (式26)
Y=yγ×Yγ (式27)
Z=zγ×Zγ (式28)
ここで、上記式26、27、28に示すXγ、Yγ、Zγは対象とする物体色と同一照明下の完全拡散反射面の3刺激値である。
最後に第1色変換部168aは、換算した純色を示すXYZ表色系データをRGBデータに換算する。XYZ表色系データからRGBデータへの換算は以下の式で求めることができる。
R=3.240479×X―1.53715×Y―0.498535×Z (式29)
G=―0.969256×X+1.875991×Y+0.041556×Z (式30)
B=0.055648×X―0.204043×Y+1.057311×Z (式31)
第2色変換部168bは、色判定部166が算出した対象純色を示すL表色系データを取得し、算出点Eを中心として、対象純色を示す交点Fと点対称の関係にある算出点Hを算出する。算出点Hが示すa値およびb値は、反対色を示すデータとなる。続いて、第2色変換部168bは、上記式16〜31を用いて、反対色を示すL表色系データをRGBデータに換算する。
ここで、第1色変換部168aおよび第2色変換部168bは、上記式1〜31を用いてRGBデータをXYZ表色系データに、XYZ表色系データをL表色系データに換算し、L表色系データをXYZ表色系データに、XYZ表色系データをRGBデータに換算しているが、RGBデータとXYZ表色系データとの関係を示すテーブルおよびXYZ表色系データとL表色系データとの関係を示すテーブルを予めメモリに保持させておき、かかるテーブルを参照することで上記換算を行うこともできる。かかるテーブルを備える構成により、処理負荷を軽減することが可能となる。
色変換処理の対象となった第1対象データと第2対象データとは、隣接したり時系列に連続したりして視認されるため、第1対象データが示す色と第2対象データとが示す色とで視覚混合を生じさせる。
視覚混合とは、細かい点をある程度離れた距離から視認した場合、それぞれの点が示す2つ以上の色が混ざった色として認識されるという視覚特性である。ディスプレイに表示される映像は、画素という点の集合体であるため、上記視覚混合の効果を得ることができる。視覚混合によって対象純色と反対色とが合成され、ユーザに対象色を視認させる。
こうして、ユーザに対象色を視認させた上で、対象純色と反対色とで、補色対比の効果が得られる。補色対比は、補色関係にある2色を同時に視認すると、互いの色を引き立て合い、互いの色の彩度が強調される現象である。
対象純色と反対色とは、厳密には補色の関係にはないが、反対色は、対象補色(点G)と同一の色相の色であるため、対象純色と合わせて視認すると、彩度向上効果を得ることができる。
図6は、反対色を説明するための説明図である。図6に示すように、対象色の算出点Eが純色を示す交点Fに近く、反対色が対象補色(点G)と同一の色相にない場合も生じ得る。しかし、対象純色は彩度が最も高い色であるため、図5の例よりもその効果は弱まるものの、色変換処理前よりも彩度が向上する。
(複数画素対複数画素の色変換処理)
色判定処理において、色判定部166が、所定パターン形状を成す複数の画素データについて、すべて対象色であると判定した場合、画素取得部162は、第1画素データから選択した所定パターン形状を成す複数の画素データを第1色変換部168aに出力し、第2画素データから選択した所定パターン形状を成す複数の画素データを第2色変換部168bに出力する。
第1色変換部168aは、入力されたすべての画素データの色を、対象純色に変換する。具体的な処理については、上述した1画素対1画素の色変換処理の場合と同様であるため、説明を省略する。
第2色変換部168bは、入力された画素データの色を、対象純色または対象補色に変換する。どの画素データを対象純色とし、どの画素データを対象補色とするかは、色変換制御部172の制御に従う。色変換制御部172は、第2色変換部168bを、後述する面積比で、対象純色と対象補色とを切り換えて色変換処理を行うように制御する。
ここでは、第2色変換部168bによる対象純色への変換処理は、第1色変換部168aと同様であるため、説明を省略し、対象補色への変換処理について説明する。
第2色変換部168bは、色判定部166から対象補色を示すL表色系データを取得し、取得したL表色系データを、XYZ表色系データを介して、RGBデータに換算する。L表色系データからXYZ表色系データ、XYZ表色系データからRGBデータへの換算には、対象純色と同様、式16〜式31が用いられる。
こうして、色変換部168(第1色変換部168a、第2色変換部168b)は、入力された複数の画素データの色を、距離比率に基づく面積比で視覚混合すると対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、その面積比で変換する。
本実施形態において、候補色群は、対象純色および対象補色とで構成される。また、面積比は、距離比率の逆の比率に近似する値である。
図7は、第1の実施形態にかかる色変換部168による色変換処理を説明するための説明図である。図7(a)は、色変換処理前の第2(左眼)画素データの一部を、図7(b)は、色変換処理前の第1(右眼)画素データの一部を、図7(c)は、色変換処理後の第2(左眼)画素データの一部を、図7(d)は、色変換処理後の第1(右眼)画素データの一部をそれぞれ示す。ここでは、説明の便宜上、画素210それぞれに行と列の位置を示す番号を図示する。また、図7において、対象色をクロスハッチングで示し、対象純色を縦縞のハッチングで示し、対象補色を黒色で示す。
ここでは、例えば、距離比率が1:7、画素数が(1+7)/2=4であり、図7(a)、図7(b)に示す枠220の所定パターン形状であったとする。この場合、画素取得部162が選択した所定パターン形状を成す8つ(4×2)の画素データ(第2画素データの番号11、12、21、22、第1画素データの番号31、32、41、42)について、距離比率の逆の比率、すなわち、7:1の面積比で対象純色と対象補色とが割り当てられる。
図7(d)に示すように、第1画素データから選択された4の画素データは、すべて対象純色とする。そして、図7(c)に示すように、第2画素データから選択された4の画素データは、対象純色の画素データが3つ、対象補色の画素データが1つに変換される。
図8は、対象色、対象純色、対象補色、反対色の位置関係を説明するための説明図である。図8では、図7と同様、距離比率が1:7、すなわち、対象色(算出点E)から対象純色(交点F)までの距離を1とすると、対象色から対象補色(点G)までの距離は7の場合を示す。
まず、図7(c)に示す第2画素データから選択された4の画素データの視覚混合について説明する。対象補色の面積が1画素分に対して対象純色の面積が3画素分となる色の組み合わせは、視覚混合によって、図8に示す線分FGを1:3=2:6に分ける位置の色、すなわち反対色(算出点H)として視認される。
一方、図7(d)に示す第1画素データから選択された4の画素データは、すべて対象純色であるため、そのまま対象純色として視認される。
そして、この反対色に見える4の画素データと、対象純色に見える4の画素データとは、同じ面積であるため、視覚混合によって、線分FHを1:1に分ける位置の色、すなわち対象色(算出点E)として視認される。
このように、同じ色の複数の画素データについて、まとめて色変換処理を行うことで、対象純色と対象補色のみで対象色を表わすことが可能となり、対象色の色相や明度を再現しつつ、対象純色と対象補色の補色対比によって彩度をより向上することが可能となる。
まだ色変換処理を施していない画素データを第1対象データとして、順次、上述した色変換処理が遂行される。そして、画素取得部162が取得した立体映像データすべてに対して、複数画素対複数画素の色変換処理、1画素対1画素の色変換処理のいずれかが行われることとなる。
第1色変換部168aおよび第2色変換部168bは、第2スイッチ170bを介して表示制御部180に色変換処理後の画素データを出力する。上述したように、本実施形態では、所定パターン形状の複数の画素データ毎に色変換処理が行われることがある。この場合、色変換処理が行われた画素データから順次表示制御部180に出力すると、画素データの本来の順序が崩れてしまう。
そこで、第1色変換部168aおよび第2色変換部168bは、色変換処理を行った画素データを内部バッファ(図示せず)に、例えば、1フレーム分保持し、画素データの順序を整えた上で、表示制御部180へ出力することとする。
(フレームシーケンシャル方式の動画)
本実施形態の映像生成装置100は、静止画および動画のいずれを構成する立体映像データに対しても適用可能である。ここでは、特に、立体映像データが動画を目的とし、フレームシーケンシャル方式のディスプレイに表示させる場合に適用可能な処理について説明する。
色変換制御部172は、フレーム番号に基づき、第1スイッチ170aを制御して、第1画素データの供給先を、第1色変換部168aと第2色変換部168bとに、1フレーム置きに見た場合交互になるように切り換え、第2画素データの供給先を、第1画素データとは排他的に、第1色変換部168aと第2色変換部168bとに、1フレーム置きに見た場合交互になるように切り換える。
第1画素データまたは第2画素データのいずれが第1色変換部168aに出力されている場合であっても、第1色変換部168aは、第1画素データのうち、第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データすべてを対象純色に変換する。
すると、第1色変換部168aは、第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、第2対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データとを、所定数のフレーム毎に、本実施形態においては1フレーム毎に、交互に対象純色に変換することとなる。
また、第2色変換部168bは、第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、第2対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データとを、所定数のフレーム毎に、本実施形態においては1フレーム毎に、交互に対象純色または対象補色に変換することとなる。
上述した1画素対1画素の色変換処理においても同様に、第1色変換部168aは、第1対象データと、第2対象データとを、1フレーム置きに見た場合、所定数のフレーム毎に、本実施形態においては1フレーム毎に、交互に対象純色に変換する。第2色変換部168bは、第1対象データと、第2対象データとを、1フレーム置きに見た場合、所定数、本実施形態においては1フレーム毎に交互に、反対色に変換する。
図9は、色変換制御部172の処理を説明するための説明図である。表示データ生成部160から出力される立体表示データは、図9に示すように、フレーム1において、右眼立体映像データを構成する画素データが示す色が対象純色に変換され(図9中、黒色で示す)、次のフレーム2において、左眼立体映像データを構成する画素データが示す色が対象純色、対象補色または反対色に変換される(図9中、白色で示す)。
また、立体表示データは、フレーム3において、右眼立体映像データを構成する画素データが示す色が対象純色、対象補色、または反対色に変換され(図9中、白色で示す)、次のフレーム4において、左眼立体映像データを構成する画素データが示す色が対象純色に変換される(図9中、黒色で示す)。
こうして、立体表示データは、フレーム(1+4×(q−1))(qは自然数)において、対象純色に変換された右眼立体映像データが配され、フレーム(3+4×(q−1))において、対象純色、対象補色、および反対色に変換された右眼立体映像データが配され、フレーム(2+4×(q−1))において、対象純色、対象補色、および反対色に変換された左眼立体映像データが配され、フレーム(4×q)において、対象純色に変換された右眼立体映像データが配される。
したがって、フレームシーケンシャル方式のディスプレイに表示させるための立体表示データを生成する場合、右眼で視認する映像と左眼で視認する映像とで視覚混合と補色対比の効果を得ることができ、同一眼で視認する映像においてフレーム毎に視覚混合と補色対比の効果を得ることができ、対象色の色相や明度を維持したまま、彩度を大幅に向上させることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態にかかる映像生成装置100によれば、視覚混合により立体映像データを構成する画素データが示す対象色の色相や明度を維持したまま、補色対比により彩度を向上させた立体表示データを生成することができ、高画質な立体映像を視聴者に知覚させることが可能となる。
(立体映像生成方法)
また、上述した映像生成装置100を用いた映像生成方法も提供される。図10は、第1の実施形態にかかる映像生成方法の具体的な処理を説明するためのフローチャートである。図10に示す処理は、立体映像データが入力されている間、所定周期で繰り返し実行される。
画素取得部162は、立体映像データからまだ色変換処理を行っていない第1対象データを取得し(S300)、比率算出部164は、第1対象データについて距離比率を算出する(S302)。
図11は、比率算出処理ステップS302を説明するためのフローチャートである。図11に示すように、上記式1〜式3を用いて、比率算出部164は、第1対象データをRGBデータからXYZ表色系データに換算し(S350)、上記式4〜式15を用いてXYZ表色系データからL表色系データに換算する(S352)。
そして、比率算出部164は、対象純色のL表色系データを算出し(S354)、対象補色のL表色系データを算出する(S356)。続いて、比率算出部164は、距離比率(α:β)を算出する(S358)。
図10に戻って、画素取得部162は、距離比率に基づいて画素数を決定する(S304)。そして、画素取得部162は、決定した画素数に応じた所定パターン形状の候補を決定する(S306)。画素取得部162は、まだ選択していない所定パターン形状の候補のうちの1つを選択し(S308)、選択した所定パターン形状の一部に第1対象データが含まれるように、第1画素データから複数の画素データを選択する(S310)。
また、画素取得部162は、視差情報から第1対象データの視差を取得し、第1対象データに対応する第2対象データを特定する(S312)。さらに、画素取得部162は、第1画素データから選択した複数の画素データそれぞれについても、第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する、第2画素データの複数の画素データを選択する(S314)。
画素取得部162は、選択した第1画素データの複数の画素データと第2画素データの複数の画素データが、すでに色変換処理されたものであるか否かを判定する(S316)。すでに色変換処理されている画素データが1つでも含まれる場合(S316におけるYES)、まだ選択していない所定パターン形状の候補があるか否かを判定する(S318)。候補があれば(S318におけるYES)、パターン選択ステップS308に戻る。候補がなければ(S318におけるNO)、後述する対象決定ステップS322に処理を移す。
色変換判定ステップS316において、すべての画素データがまだ色変換処理されていなかった場合(S316におけるNO)、色判定部166は、画素取得部162が取得した複数の画素データが示す色が、すべて対象色であるか否かを判定する(S320)。いずれかが対象色でないと判定された場合(S320におけるNO)、候補判定ステップS318に処理を移す。
候補判定ステップS318において、まだ選択していない所定パターン形状の候補がない場合(S318におけるNO)、1画素対1画素の色変換処理が確定、すなわち1画素の第1対象データ自体および1画素の第2対象データ自体が処理対象となる(S322)。
色判定処理S320において、すべて対象色であった場合(S320におけるYES)、複数画素対複数画素の色変換処理が確定、すなわち第1画素データから選択した複数の画素データおよび第2画素データから選択した複数の画素データが処理対象となる(S324)。
続いて、色変換制御部172は、第1対象データのフレーム番号が(1+4×(q−1))(qは自然数)に該当するか否かを判定する(S326)。該当する場合(S326におけるYES)、色変換制御部172は、処理対象となった第1対象データまたは第1画素データから選択した複数の画素データを、第1色変換部168aに出力させ、第1色変換部168aが対象純色に変換する(S328)。
また、色変換制御部172は、処理対象となった第2対象データまたは第2画素データから選択した複数の画素データ(フレーム番号は(2+4×(q−1)に該当)を、第2色変換部168bに出力させ、第2色変換部168bが対象純色、対象補色または反対色に変換する(S330)。
フレーム番号判定ステップS326において、該当しなかった場合(S326におけるNO)、第1対象データのフレーム番号は(3+4×(q−1))に該当するため、色変換制御部172は、処理対象となった第2対象データまたは第2画素データから選択した複数の画素データを、第1色変換部168aに出力させ、第1色変換部168aが対象純色に変換する(S332)。
また、色変換制御部172は、処理対象となった第1対象データまたは第1画素データから選択した複数の画素データを(フレーム番号は(4×q)に該当)、第2色変換部168bに出力させ、第2色変換部168bが対象純色、対象補色または反対色に変換する(S334)。
図12は、対象純色への変換処理を説明するためのフローチャートである。図12に示すように、第1色変換部168aは、対象純色算出ステップS354で算出された対象純色のL表色系データを、比率算出部164から取得し(S400)、取得したL表色系データを上記式16〜28を用いてXYZ表色系データに換算し(S402)、上記式29から31を用いてXYZ表色系データをRGBデータに換算する(S404)。
図13は、対象補色への変換処理を説明するためのフローチャートである。図13に示すように、第2色変換部168bは、対象補色算出ステップS356で算出された対象補色のL表色系データを、比率算出部164から取得し(S420)、取得したL表色系データを上記式16〜28を用いてXYZ表色系データに換算し(S422)、上記式29から31を用いてXYZ表色系データをRGBデータに換算する(S424)。
図14は、反対色への変換処理を説明するためのフローチャートである。図14に示すように、第2色変換部168bは、対象純色算出ステップS354で算出された対象純色のL表色系データを取得し(S440)、L表色系の色空間上の対象色の位置を中心として、対象純色を示す位置と点対称の関係にある算出点H(反対色)のL表色系データを算出する(S442)。
続いて、第2色変換部168bは、算出した反対色のL表色系データを上記式16〜28を用いてXYZ表色系データに換算し(S444)、上記式29から31を用いてXYZ表色系データをRGBデータに換算する(S446)。
上述した図12から図14までの処理は、第1色変換部168aによる色変換処理ステップS328、S332および第2色変換部168bによる色変換処理ステップS330、S334において、適宜実行される。
図10に戻って、表示制御部180は、右眼立体映像データおよび左眼立体映像データのそれぞれ1フレーム分について、色変換処理が完了したか否かを判定する(S3366)。完了していない場合(S336におけるNO)、画素取得ステップS300に戻る。完了している場合(S336におけるYES)、第1色変換部168aおよび第2色変換部168bは、それぞれ1フレーム分の立体表示データを表示制御部180に出力し、表示制御部180は、立体表示データに基づく映像をディスプレイ110に表示させる(S338)。
以上説明したように、本実施形態にかかる映像生成方法においても、視覚混合により立体映像データを構成する画素データが示す対象色の色相や明度を維持したまま、補色対比により彩度を向上させた立体表示データを生成することができ、高画質な立体映像を視聴者に知覚させることが可能となる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、複数画素対複数画素の色変換処理において、対象色を対象純色と対象補色とに変換した。第2の実施形態では、他の組み合わせの色に変換する処理について説明する。
図15は、対象色、対象純色、対象補色、反対色の位置関係を説明するための説明図である。第2の実施形態において、距離比率は、対象色(算出点E)から対象純色までの第1距離EFと、対象色(算出点E)から対象補色(点G)までの第2距離EGから第1距離EFを引いた第3距離との比率である。
図15に示すように、第1距離EFは、対象色(算出点E)から反対色(算出点H)までの距離EHに等しい。そのため、距離比率は、対象色(算出点E)から反対色(算出点H)までの距離EHと、反対色(算出点H)から対象補色(点G)までの距離HGとの比と等しい。図15の場合、距離比率は1:7となる。
また本実施形態において、候補色群は、対象純色、対象補色および対象色とで構成される。そして、その面積比は、5割を対象純色に割り当て、残り5割に対して距離比率の逆の比率に近似する値で対象補色と対象色とを割り当てた場合における、対象純色と対象補色と対象色との比である。
図16は、第2の実施形態にかかる色変換部168による色変換処理を説明するための説明図である。図16(a)は、色変換処理前の第2(左眼)画素データの一部を、図16(b)は、色変換処理前の第1(右眼)画素データの一部を、図16(c)は、色変換処理後の第2(左眼)画素データの一部を、図16(d)は、色変換処理後の第1(右眼)画素データの一部をそれぞれ示す。ここでは、説明の便宜上、画素210それぞれに行と列の位置を示す番号を図示する。また、図16において、対象色をクロスハッチングで示し、対象純色を縦縞のハッチングで示し、対象補色を黒色で示す。
ここでは、画素数が(1+7)×4/2=16であり、図16(a)、(b)に示す枠220の所定パターン形状であったとする。この場合、画素取得部162が選択した所定パターン形状を成す16の画素データ(第2画素データの番号11、12、13、14、21、22、23、24、31、32、33、34、41、42、43、44、第1画素データの番号31、32、33、34、41、42、43、44、51、52、53、54、61、62、63、64)について、5割に当たる第1画素データの16の画素データに対象純色が割り当てられる。
そして、残り5割の第1画素データについて、距離比率の逆の比率、すなわち、7:1の比率で対象色と対象補色とが割り当てられる。具体的には、対象色に14、対象補色に2の画素データが割り当てられる。
ここでは、第1画素データおよび第2画素データから選択された、所定パターン形状を成す画素データ全体の面積比は、対象純色の面積:対象補色の面積:対象色の面積=8:1:7となる。
まず、図16(c)に示す第2画素データから選択された16の画素データの視覚混合について説明する。対象補色の面積2画素分に対して対象色の面積が14画素分となる色の組み合わせは、視覚混合によって、図15に示す線分EGを14:2=7:1に分ける位置の色、すなわち反対色(算出点H)となる。
一方、図16(d)に示す第1画素データから選択された16の画素データは、すべて対象純色であるため、そのまま対象純色として視認される。
そして、この反対色(算出点H)に見える16の画素データと、対象純色(交点F)に見える16の画素データとは、同じ面積であるため、視覚混合によって、図15に示す線分FHを1:1に分ける位置の色、すなわち対象色(算出点E)と視認される。
本実施形態においても、同じ色の複数の画素データについて、まとめて色変換処理を行うことで、対象色の色相や明度を再現しつつ、対象純色と対象補色の補色対比によって彩度を向上することが可能となる。また、フレーム周期が遅かったりして視覚混合の効果が弱い場合であっても、対象色のままの画素データが含まれるため、対象色の色相の再現性を高く維持できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、上述した第1の実施形態および第2の実施形態とも異なる組み合わせの色に変換する処理について説明する。
第3の実施形態において、比率算出部164は、距離比率を算出する代わりに、1対1の固定値を距離比率として出力する。また、候補色群は、対象純色、2倍色、および対象色とで構成される。そして、その面積比は、5割を対象純色に割り当て、残り5割に対して距離比率、すなわち1対1で2倍色と対象色とを割り当てた場合における、対象純色と2倍色と対象色との比である。
図17は、対象色、対象純色、反対色、2倍色の位置関係を説明するための説明図である。図17に示すように、2倍色は、対象色(算出点E)と対象純色(交点F)との距離の2倍の距離だけ、対象色から対象純色と反対側に離れた位置(算出点I)の色である。
図18は、第3の実施形態にかかる色変換部168による色変換処理を説明するための説明図である。図18(a)は、色変換処理前の第2(左眼)画素データの一部を、図18(b)は、色変換処理前の第1(右眼)画素データの一部を、図18(c)は、色変換処理後の第2(左眼)画素データの一部を、図18(d)は、色変換処理後の第1(右眼)画素データの一部をそれぞれ示す。ここでは、説明の便宜上、画素210それぞれに行と列の位置を示す番号を図示する。また、図18において、対象色をクロスハッチングで示し、対象純色を縦縞のハッチングで示し、対象補色を黒色で示し、2倍色を斜線のハッチングで示す。
ここでは、画素数が(1+1)×2/2=2であり、図18(a)、(b)に示す枠220の所定パターン形状であったとする。この場合、画素取得部162が選択した所定パターン形状を成す4の画素データ(第2画素データの番号11、21、第1画素データの番号31、41)について、5割に当たる第1画素データのすべて、すなわち2の画素データに対象純色が割り当てられる。
そして、残り5割の第1画素データについて、1:1の比率で2倍色と対象色とが割り当てられる。つまり、2倍色、対象色それぞれ1の画素データが割り当てられる。
ここでは、第1画素データおよび第2画素データから選択された、所定パターン形状を成す画素データ全体の面積比は、対象純色の面積:2倍色の面積:対象色の面積=2:1:1となる。
まず、図18(c)に示す第2画素データから選択された2の画素データの視覚混合について説明する。対象色(算出点E)の面積1画素分に対して2倍色(算出点I)の面積が1画素分となる色の組み合わせは、視覚混合によって、図17に示す線分EIを1:1に分ける位置の色、すなわち反対色(算出点H)となる。
一方、図18(d)に示す第1画素データから選択された2の画素データは、すべて対象純色であるため、そのまま対象純色として視認される。
そして、この反対色(算出点H)に見える2の画素データと、対象純色(交点F)に見える2の画素データとは、同じ面積であるため、視覚混合によって、図17に示す線分FHを1:1に分ける位置の色、すなわち対象色(算出点E)と視認される。
本実施形態においても、同じ色の複数の画素データについて、まとめて色変換処理を行うことで、対象色の色相や明度を再現しつつ、第1画素データを対象純色に変換する。対象純色は彩度が最も高い色であるため、第1の実施形態や第2の実施形態よりもその効果は弱まるものの、色変換処理前よりも彩度が向上する。また、フレーム周期が遅かったりして視覚混合の効果が弱い場合であっても、対象色のままの画素データが含まれるため、映像生成装置100は、対象色の色相の再現性を高く維持できる。さらに、映像生成装置100は、画素数を予め小さい数、例えば2画素に決定しておけるため、所定パターン形状の候補を絞り処理負荷の軽減が可能となる。
(第4の実施形態)
上述した第1〜第3の実施形態では、映像取得部150は、予め視差情報が含まれる立体映像データを取得していた。第4の実施形態では、視差情報を生成して映像データに付加する映像生成装置400について説明する。
図19は、第4の実施形態にかかる映像生成装置400の概略的な機能を示した機能ブロック図である。図19に示すように、映像生成装置400は、映像取得部410と、立体処理部412と、映像処理部152と、表示データ生成部160と、表示制御部180とを含んで構成される。第1の実施形態の映像生成装置100として既に述べた、映像処理部152と、表示データ生成部160と、表示制御部180とは、実質的に機能が同一なので重複説明を省略し、ここでは、構成が相違する映像取得部410と、立体処理部412とを主に説明する。
映像取得部410は、2Dの映像データを、外部の放送局126や通信網128から取得する。また、映像取得部410は、DVDやBDといった記録媒体から直接、映像データを取得することもできる。
立体処理部412は、映像取得部410が取得した映像データに対して、2D→3D変換処理を行う。2D→3D変換は、2D映像の映像データを擬似的な3D映像の立体映像データに変換する手法である。
2D→3D変換処理において生成される右眼立体映像データおよび左眼立体映像データは、対応する画素データまたはブロック毎に、視差に相当する分、互いに水平方向にずれている。立体処理部412は、この視差分のずれを、視差情報として右眼立体映像データに付加する。
本実施形態の映像生成装置400は、2D→3D変換処理において、視差情報を付加しつつ、上述した第1〜第3の実施形態のような色変換処理を行う。そのため、第1画素データと対応する第2画素データが視差情報によって確実に特定でき、高精度に色変換処理を遂行可能となる。
(第5の実施形態)
第4の実施形態では、映像生成装置400が2D→3D変換処理を行う例について説明した。第5の実施形態では、右眼立体映像データおよび左眼立体映像データを取得するものの、視差情報が含まれていない場合であっても、色変換処理を遂行可能な立体映像装置500について説明する。
図20は、第5の実施形態にかかる映像生成装置500の概略的な機能を示した機能ブロック図である。図20に示すように、映像生成装置500は、映像取得部510と、視差導出部512と、映像処理部152と、表示データ生成部160と、表示制御部180とを含んで構成される。第1の実施形態の映像生成装置100として既に述べた、映像処理部152と、表示データ生成部160と、表示制御部180とは、実質的に機能が同一なので重複説明を省略し、ここでは、構成が相違する映像取得部510と、視差導出部512とを主に説明する。
映像取得部510は、立体映像データを、外部の放送局126や通信網128から取得する。また、DVDやBDといった記録媒体から直接、立体映像データを取得することもできる。ただし、ここでは、立体映像データには視差情報が付与されていない。
視差導出部512は、右眼立体映像データおよび左眼立体映像データに対して、パターンマッチング処理を施して、画素データ毎またはブロック毎の視差情報を導出する。
このパターンマッチングとしては、右眼立体映像データと左眼立体映像データ間において、ブロック単位で輝度値(Y色差信号)を比較することが考えられる。例えば、輝度値の差分をとるSAD(Sum of Absolute Difference)、差分を2乗して用いるSSD(Sum of Squared intensity Difference)や、各画素データの輝度値から平均値を引いた分散値の類似度をとるNCC(Normalized Cross Correlation)等の手法がある。
視差導出部512は、例えば、右眼立体映像データおよび左眼立体映像データに対して顔検出処理および顔認識処理を行い、抽出された顔のブロックについて、パターンマッチング処理を施す。また、視差導出部512は、平面対象物(例えば、人や物等)を抽出し、抽出した平面対象物について、パターンマッチング処理を施してもよい。
こうして、視差導出部512は、パターンマッチング処理の結果、右眼立体映像データの画素データ(ブロック)に対応する左眼立体映像データの画素データを特定すると、右眼立体映像データの画素データに対する、対応する左眼立体映像データの画素データとの水平方向の位置のずれを視差情報として、右眼立体映像データに付加する。
このように、本実施形態の映像生成装置500は、パターンマッチング処理によって視差情報を導出できるため、視差情報を含まない立体映像データしか取得できない場合であっても、色変換処理を施して彩度を向上することが可能となる。
(第6の実施形態)
上述した第1〜第5の実施形態の映像生成装置100、400、500は、立体映像を知覚させる立体表示データを生成する。第6の実施形態では、2D映像を知覚させるための2次元表示データを生成する映像生成装置600について説明する。
図21は、第6の実施形態にかかる映像生成装置600の概略的な機能を示した機能ブロック図である。図21に示すように、映像生成装置600は、映像取得部610と、映像処理部152と、表示データ生成部660と、表示制御部180とを含んで構成される。なお、上述した実施形態と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、ここでは機能の異なる映像取得部610、表示データ生成部660について説明する。
映像取得部610は、映像データを構成する複数の画素データを取得する。本実施形態において、映像データは、2次元映像を表示させるための2次元映像データであって、映像取得部610は、映像データを外部の放送局126や通信網128から取得する。また、DVDやBDといった記録媒体から直接2次元映像データを取得することもできる。
表示データ生成部660は、映像取得部610が取得した2次元映像データを構成する複数の画素データを加工(変換)して、2次元表示データを生成する。
図22は、第6の実施形態にかかる表示データ生成部660の概略的な機能を示した機能ブロック図である。図22に示すように、表示データ生成部660は、画素取得部662と、比率算出部164と、色判定部666と、色変換部668(図22に示す第1色変換部668aおよび第2色変換部668b)と、第1スイッチ670aと、第2スイッチ670bと、色変換制御部672とを含んで構成される。ここでも、上述した第1の実施形態と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
画素取得部662は、第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データを比率算出部164に出力する。また、画素取得部662は、比率算出部164が導出した距離比率に基づいて画素数を決定する。そして、画素取得部662は、所定パターン形状の候補のいずれかを選択し、第1対象データを含み選択した形状となるように、第1画素データから複数の画素データを選択する。
色判定部666は、第1画素データのうち、画素取得部662が選択した複数の画素データが示す色が、すべて第1対象データが示す対象色であるか否かを判定する。
色変換部668は、第1色変換部668aと第2色変換部668bとで構成され、色判定部666において、すべて対象色であると判定されると、所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、距離比率に基づく面積比で視覚混合すると対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、その面積比で変換する(複数画素の色変換処理)。
複数画素の色変換処理の場合、色変換部668は、色変換制御部672の制御に応じて、候補色群のいずれかの色に、対象純色を割り当てた5割を除く、残り5割に対して割り当てた面積比で変換するフレームと、対象純色のみに変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に交互に切り換える。
一方、画素取得部662が決定した画素数の所定パターン形状の候補のいずれにおいても、色判定部666がすべて対象色であると判定しなかった第1対象データについては、色変換部668は、1画素の色変換処理を行う。
1画素の色変換処理の場合、色変換部668は、色変換制御部672の制御に応じて、第1対象データを対象純色に変換するフレームと、反対色に変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に交互に切り換える。
色変換制御部672は、フレーム番号に基づき、第1スイッチ670aを制御して、画素データの供給先を、第1色変換部668aと第2色変換部668bとにフレーム毎に交互に切り換える。また、色変換制御部672は、第1スイッチ670aが第1色変換部668aに接続している場合、第2スイッチ670bも第1色変換部668aに接続させ、第1スイッチ670aが第2色変換部668bに接続している場合、第2スイッチ670bも第2色変換部668bに接続させる。
図23は、第6の実施形態にかかる色変換制御部672の処理を説明するための説明図である。ここでは、奇数番号のフレームの画素データを第1色変換部668aに、偶数番号のフレームの画素データを第2色変換部668bに供給する例を挙げて説明する。
表示データ生成部660から出力される2次元表示データは、図23に示すように、フレーム1、3、5、…、r−1(rは整数かつ偶数)において、2次元映像データを構成する画素データが対象純色に変換された2次元表示データ(図23中、黒色で示す)となり、フレーム2、4、6、…、rにおいて、2次元映像データを構成する画素データが対象純色、対象補色または反対色に変換された2次元表示データ(図23中、白色で示す)となる。
したがって、2次元表示データを生成する場合であっても、第1の実施形態同様、フレーム毎に視覚混合と補色対比の効果を得ることができ、対象色の色相や明度を維持したまま、彩度を大幅に向上させることが可能となる。
本実施形態では、フレーム毎に、画素データが示す色を対象純色のみか、対象純色、対象補色および反対色の組み合わせかに切り換える映像生成装置600について説明したが、かかる場合に限定されず、1フレームの中で、すべて対象色であると判定された所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、対象純色、対象補色のいずれかの色に、距離比率の逆の比率となる面積比で変換してもよい。
この場合、1画素の色変換処理は行われないが、複数画素の色変換処理によって、一部の画素データは対象純色と対象補色に変換されるため、フレーム周期の速さにかかわらず、確実に視覚混合と補色対比の効果が得られ、彩度が向上される。
(映像生成方法)
また、上述した映像生成装置を用いた映像生成方法も提供される。
図24は、第6の実施形態にかかる映像生成方法の具体的な処理を説明するためのフローチャートである。図24に示す処理は、2次元映像データが入力されている間、所定周期で繰り返し実行される。なお、上述した第1の実施形態と実質的に等しい処理については、同一の符号を付して説明を省略する。
画素取得ステップS300から第1画素データ選択ステップS310までの処理は、図10のフローチャートにおいて上述した処理と実質的に等しい。
第1画素データ選択ステップS310の後、画素取得部662は、選択した第1画素データの複数の画素データが、すでに色変換処理されたものであるか否かを判定する(S716)。すでに色変換処理されている画素データが1つでも含まれる場合(S716におけるYES)、候補判定ステップS318に処理を移す。
色変換判定ステップS716において、すべての画素データがまだ色変換処理されていなかった場合(S716におけるNO)、色判定部666は、画素取得部662が取得した複数の画素データが示す色が、すべて対象色であるか否かを判定する(S720)。いずれかが対象色でないと判定された場合(S720におけるNO)、候補判定ステップS318に処理を移す。
候補判定ステップS318において、まだ選択していない所定パターン形状の候補がない場合(S318におけるNO)、1画素の色変換処理が確定、すなわち第1対象データが処理対象となる(S722)。
色判定処理S720において、すべて対象色であった場合(S720におけるYES)、複数画素の色変換処理が確定、すなわち第1画素データから選択した複数の画素データが処理対象となる(S724)。
続いて、色変換制御部672は、第1対象データのフレーム番号が奇数であるか否かを判定する(S726)。奇数である場合(S726におけるYES)、色変換制御部672は、処理対象となった第1対象データまたは第1画素データから選択した複数の画素データを、第1色変換部668aに出力させ、第1色変換部668aが対象純色に変換する(S728)。また、第1対象データのフレーム番号が偶数である場合(S726におけるNO)、処理対象となった第1対象データまたは第1画素データから選択した複数の画素データを、第2色変換部668bに出力させ、第2色変換部668bが対象純色、対象補色または反対色に変換する(732)。
そして、表示制御部180は、2次元映像データの1フレーム分について、色変換処理が完了し2次元表示データが生成されたか否かを判定する(S736)。完了していなければ(S736におけるNO)、画素取得ステップS300に戻り、1フレーム分の2次元表示データの生成が完了すると(S736におけるYES)、表示制御部180は、2次元表示データに基づく映像をディスプレイ110に表示させる(S738)。
以上説明したように、本実施形態にかかる映像生成方法においても、視覚混合により2次元映像データを構成する画素データが示す対象色の色相や明度を維持したまま、補色対比により彩度を向上させた2次元表示データを生成することができ、高画質な立体映像を視聴者に知覚させることが可能となる。
上述した実施形態では、フレーム間で複数の画素が視覚混合により混ざり、観察者には色変換前の対象色に見えるという構成であるため、フレーム周期が遅い場合(例えば、1/30秒以下)には色変換後の色がうまく混ざらず、色変換前の対象色に見えない可能性もある。そのため、フレーム周期を好ましくは1/60以上、より好ましくは1/120秒以上、さらに好ましくは1/240秒以上にして表示するとよい。また、ディスプレイ110を液晶ディスプレイで構成する場合、液晶の応答速度や消費電力の観点から、1/120秒や1/240秒程度のフレーム周期が好ましい。
また、上述した実施形態では、複数画素対複数画素の色変換処理、および複数画素の色変換処理において、映像生成装置100、600は、第1画素データまたは第2画素データから選択された画素データを、すべて対象純色に変換している。しかし、映像生成装置100、600は、例えば、面積比を変えずに、第1画素データと第2画素データそれぞれに対象純色以外の色を含めるように色変換処理を施してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、本明細書の映像生成方法の各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
本発明は、ディスプレイに表示させるための表示データを生成する映像生成装置および映像生成方法に利用することができる。
100、400、500、600 …映像生成装置
150、410、510、610 …映像取得部
164 …比率算出部
166、666 …色判定部
168、668 …色変換部

Claims (9)

  1. 立体映像を知覚させるための、右眼用の映像データを構成する右眼用の複数の画素データおよび左眼用の映像データを構成する左眼用の複数の画素データを取得する映像取得部と、
    前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データのいずれか一方の眼用の複数の画素データである第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、 * * * 表色系の色空間上の * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部と、
    前記第1画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データの他方の眼用の複数の画素データである第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データとが示す色が、すべて前記対象色であるか否かを判定する色判定部と、
    すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記面積比で変換する色変換部と、
    を備え
    前記距離比率は、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離との比率であり、
    前記候補色群は、前記対象純色および前記対象補色とで構成されることを特徴とする映像生成装置。
  2. 立体映像を知覚させるための、右眼用の映像データを構成する右眼用の複数の画素データおよび左眼用の映像データを構成する左眼用の複数の画素データを取得する映像取得部と、
    前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データのいずれか一方の眼用の複数の画素データである第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、L * * * 表色系の色空間上のa * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部と、
    前記第1画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データの他方の眼用の複数の画素データである第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データとが示す色が、すべて前記対象色であるか否かを判定する色判定部と、
    すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記面積比で変換する色変換部と、
    を備え、
    前記距離比率は、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離から前記第1距離を引いた第3距離との比率であり、
    前記候補色群は、前記対象純色、前記対象補色および前記対象色とで構成されることを特徴とする映像生成装置。
  3. 立体映像を知覚させるための、右眼用の映像データを構成する右眼用の複数の画素データおよび左眼用の映像データを構成する左眼用の複数の画素データを取得する映像取得部と、
    前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データのいずれか一方の眼用の複数の画素データである第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、L * * * 表色系の色空間上のa * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部と、
    前記第1画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データの他方の眼用の複数の画素データである第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データとが示す色が、すべて前記対象色であるか否かを判定する色判定部と、
    すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記面積比で変換する色変換部と、
    を備え、
    前記比率算出部は、前記距離比率を算出する代わりに、1対1の固定値を前記距離比率として出力し、
    前記候補色群は、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色、前記対象色と前記対象純色との距離の2倍の距離だけ、前記対象色から前記対象純色と反対側に離れた位置の色である2倍色および前記対象色とで構成されることを特徴とする映像生成装置。
  4. 前記色変換部は、前記第1画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データすべてと、第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データすべてのいずれか一方を、所定数のフレーム毎に前記対象純色に変換することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の映像生成装置。
  5. 映像データを構成する複数の画素データを取得する映像取得部と、
    前記複数の画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、 * * * 表色系の色空間上の * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部と、
    前記複数の画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データが示す色が、前記対象色であるか否かを判定する色判定部と、
    すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記対象色が属する色相の純色である対象純色を割り当てた5割を除く、残り5割に対して割り当てた面積比で変換するフレームと、前記対象純色のみに変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に切り換えて、変換する色変換部と、
    を備え
    前記距離比率は、前記対象色から前記対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離との比率であり、
    前記候補色群は、前記対象純色および前記対象補色とで構成されることを特徴とする映像生成装置。
  6. 映像データを構成する複数の画素データを取得する映像取得部と、
    前記複数の画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、L * * * 表色系の色空間上のa * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部と、
    前記複数の画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データが示す色が、前記対象色であるか否かを判定する色判定部と、
    すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記対象色が属する色相の純色である対象純色を割り当てた5割を除く、残り5割に対して割り当てた面積比で変換するフレームと、前記対象純色のみに変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に切り換えて、変換する色変換部と、
    を備え、
    前記距離比率は、前記対象色から前記対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離から前記第1距離を引いた第3距離との比率であり、
    前記候補色群は、前記対象純色、前記対象補色および前記対象色とで構成されることを特徴とする映像生成装置。
  7. 映像データを構成する複数の画素データを取得する映像取得部と、
    前記複数の画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、L * * * 表色系の色空間上のa * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく距離比率を算出する比率算出部と、
    前記複数の画素データのうち、導出された前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データが示す色が、前記対象色であるか否かを判定する色判定部と、
    すべて前記対象色であると判定されると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される候補色群のいずれかの色に、前記対象色が属する色相の純色である対象純色を割り当てた5割を除く、残り5割に対して割り当てた面積比で変換するフレームと、前記対象純色のみに変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に切り換えて、変換する色変換部と、
    を備え、
    前記比率算出部は、前記距離比率を算出する代わりに、1対1の固定値を前記距離比率として出力し、
    前記候補色群は、前記対象色から前記対象純色、前記対象色と前記対象純色との距離の2倍の距離だけ、前記対象色から前記対象純色と反対側に離れた位置の色である2倍色および前記対象色とで構成されることを特徴とする映像生成装置。
  8. 立体映像を知覚させるための、右眼用の映像データを構成する右眼用の複数の画素データおよび左眼用の映像データを構成する左眼用の複数の画素データを取得し、
    前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データのいずれか一方の眼用の複数の画素データである第1画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、 * * * 表色系の色空間上の * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離との比率である距離比率を算出し、
    前記第1画素データのうち、導出した前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データと、前記右眼用の複数の画素データまたは前記左眼用の複数の画素データの他方の眼用の複数の画素データである第2画素データのうち、前記第1対象データから前記第1対象データに関連付けられた視差分ずれて位置する第2対象データを含む前記所定パターン形状を成す複数の画素データとが示す色が、すべて前記対象色であるか否かを判定し、
    すべて前記対象色であると判定すると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される、前記対象純色および前記対象補色とで構成される候補色群のいずれかの色に、前記面積比で変換することを特徴とする映像生成方法。
  9. 映像データを構成する複数の画素データを取得し、
    前記複数の画素データのうち、対象とする1の画素データである第1対象データが示す純色でない色である対象色の、 * * * 表色系の色空間上の * * 色相環における円周上の色域の境界との位置関係に基づく、前記対象色から前記対象色が属する色相の純色である対象純色までの第1距離と、前記対象色から前記対象純色の補色である対象補色までの第2距離との比率である距離比率を算出し、
    前記複数の画素データのうち、導出した前記距離比率に基づく、前記第1対象データを含む所定パターン形状を成す複数の画素データが示す色が、前記対象色であるか否かを判定し、
    すべて前記対象色であると判定すると、前記所定パターン形状を成す複数の画素データの色を、前記距離比率に基づく面積比で視覚混合すると前記対象色と視認される、前記対象純色および前記対象補色とで構成される候補色群のいずれかの色に、前記対象純色を割り当てた5割を除く、残り5割に対して割り当てた面積比で変換するフレームと、前記対象純色のみに変換するフレームとで、所定数のフレーム毎に切り換えて、変換することを特徴とする映像生成方法。
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