JP5775628B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本発明は、酸化物半導体を用いる表示装置及びその製造方法に関する。
液晶表示装置に代表されるように、ガラス基板等の平板に形成される薄膜トランジスタは
、アモルファスシリコン、多結晶シリコンによって作製されている。アモルファスシリコ
ンを用いた薄膜トランジスタは、電界効果移動度が低いもののガラス基板の大面積化に対
応することができ、一方、結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタは電界効果移動度が高
いものの、レーザアニール等の結晶化工程が必要であり、ガラス基板の大面積化には必ず
しも適応しないといった特性を有している。
これに対し、酸化物半導体を用いて薄膜トランジスタを作製し、電子デバイスや光デバイ
スに応用する技術が注目されている。例えば、酸化物半導体層として酸化亜鉛、In−G
a−Zn−O系酸化物半導体を用いて薄膜トランジスタを作製し、表示装置のスイッチン
グ素子などに用いる技術が特許文献1、特許文献2、及び非特許文献1で開示されている
特開2007−123861号公報 特開2007−096055号公報
Y.Parkら.IDW’07,p.1775−p.1778
しかしながら、酸化物半導体層を用いた薄膜トランジスタにおいて、酸化物半導体層のパ
ッシベーション層として、シラン、二酸化窒素、アンモニア、窒素等のいずれかを原料ガ
スとしたプラズマCVD法を用いて形成した窒化珪素層、または酸化珪素層を用いると、
薄膜トランジスタの電気特性の信頼性が低減するという問題がある。
そこで、薄膜トランジスタの電気特性の信頼性を高めることが可能な薄膜トランジスタ及
びその作製方法を提供することを課題の一つとする。また、画質を向上させることが可能
な表示装置及びその作製方法を提供することを課題の一つとする。
ゲート電極と、一部がゲート電極に重畳する配線と、有機絶縁層と、ゲート電極に重畳す
る配線及び有機絶縁層の間に設けられ、且つ有機絶縁層に接する酸化物半導体層とを薄膜
トランジスタである。
ゲート電極と、ゲート電極上に形成されるゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に形成される
配線と、ゲート電極に重畳し、且つゲート絶縁層及び配線上に形成される酸化物半導体層
と、酸化物半導体層に接する有機絶縁層とを有する薄膜トランジスタである。
なお、酸化物半導体層は、InMO(ZnO)(m>0)で表記される薄膜であり、
Mは、Ga(ガリウム)、Fe(鉄)、Ni(ニッケル)、Mn(マンガン)、及びCo
(コバルト)から選ばれた一の金属元素または複数の金属元素を示す。例えばMとして、
Gaの場合があることの他、GaとNiまたはGaとFeなど、Ga以外の上記金属元素
が含まれる場合がある。また、上記酸化物半導体層において、Mとして含まれる金属元素
の他に、不純物元素としてFe、Niその他の遷移金属元素、または該遷移金属の酸化物
が含まれているものがある。ここでは、当該薄膜のうちM=ガリウム(Ga)のものをI
n−Ga−Zn−O系非単結晶層とも呼ぶ。
In−Ga−Zn−O系非単結晶層の結晶構造は、スパッタリング法で形成した後、20
0℃〜500℃、代表的には300〜400℃で10分〜100分の加熱を行っても、ア
モルファス構造がXRD(X線回析)測定で観察される。また、In−Ga−Zn−O系
非単結晶層用いることで、ゲート電圧±20Vにおいて、オン・オフ比が10以上、移
動度が10cm/Vs以上の電気特性を有する薄膜トランジスタを作製することができ
る。
また、このような電気特性を有する薄膜トランジスタを駆動回路に用いることは有用であ
る。例えば、ゲート線駆動回路は、ゲート信号を順次転送するシフトレジスタ回路と、バ
ッファ回路などで構成され、ソース線駆動回路は、ゲート信号を順次転送するシフトレジ
スタと、バッファ回路と、画素への映像信号の転送のオン・オフを切り替えるアナログス
イッチなどにより構成される。アモルファスシリコンを用いた薄膜トランジスタに比べ、
高い移動度を有する酸化物半導体層を用いた薄膜トランジスタは、シフトレジスタ回路を
高速駆動させることができる。
また、画素部を駆動する駆動回路の少なくとも一部の回路を酸化物半導体を用いた薄膜ト
ランジスタで構成する場合、全てnチャネル型薄膜トランジスタで形成され、図1(B)
に示した回路を基本単位として形成する。また、駆動回路において、ゲート電極とソース
配線、或いはドレイン配線を直接接続させることにより、良好なコンタクトを得ることが
でき、接触抵抗を低減することができる。駆動回路において、ゲート電極とソース配線、
或いはドレイン配線を他の導電層、例えば透明導電層を介して接続する場合、コンタクト
ホールの数の増加、コンタクトホールの数の増加による占有面積の増大、または接触抵抗
及び配線抵抗の増大、さらには工程の複雑化を招く恐れがある。
また、薄膜トランジスタは静電気などにより破壊されやすいため、ゲート線またはソース
線に対して、駆動回路保護用の保護回路を同一基板上に設けることが好ましい。保護回路
は、酸化物半導体を用いた非線形素子を用いて構成することが好ましい。
また、駆動回路を有する表示装置としては、液晶表示装置の他に、発光素子を用いた発光
表示装置や、電気泳動表示素子を用いた電子ペーパーとも称される表示装置がある。
発光素子を用いた発光表示装置においては、画素部に複数の薄膜トランジスタを有し、画
素部においてもある薄膜トランジスタのゲート電極と他の薄膜トランジスタのソース配線
、或いはドレイン配線を直接接続させる箇所を有している。また、発光素子を用いた発光
表示装置の駆動回路においては、薄膜トランジスタのゲート電極とその薄膜トランジスタ
のソース配線、或いはドレイン配線を直接接続させる箇所を有している。
また、酸化物半導体層の形成前にゲート絶縁層表面にプラズマ処理、具体的には逆スパッ
タリングを行うことによって、表面のゴミなどを除去することが好ましい。また、配線の
形成前にゲート絶縁層表面及びコンタクトホール底面に露呈しているゲート電極表面に、
プラズマ処理、具体的には逆スパッタリングを行い、表面のゴミなどを除去することが好
ましい。
なお、第1、第2として付される序数詞は便宜上用いるものであり、工程順または積層順
を示すものではない。また、本明細書において発明を特定するための事項として固有の名
称を示すものではない。
酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタにおいて、酸化物半導体に接する有機絶縁層を形
成することにより、電気特性の信頼性の高い薄膜トランジスタを作製することができる。
また、画質が向上した表示装置を作製することができる。
表示装置の一形態を説明する断面図、等価回路図、及び上面図である。 表示装置の一形態を説明する等価回路図、及び上面図である。 表示装置の工程の一形態を説明する断面図である。 表示装置の工程の一形態を説明する断面図である。 表示装置の工程の一形態を説明する断面図である。 表示装置の工程の一形態を説明する上面図である。 表示装置の工程の一形態を説明する上面図である。 表示装置の工程の一形態を説明する上面図である。 表示装置の工程の一形態を説明する上面図である。 表示装置の一形態を説明する断面図、及び上面図である。 表示装置の一形態を説明する上面図である。 電子ペーパーの断面図である。 表示装置のブロック図を説明する図である。 信号線駆動回路の構成を説明する図である。 信号線駆動回路の動作を説明するタイミングチャートである。 信号線駆動回路の動作を説明するタイミングチャートである。 シフトレジスタの構成を説明する図である。 図17に示すフリップフロップの接続構成を説明する図である。 表示装置の一形態を説明する上面図及び断面図である。 表示装置の一形態を説明する断面図である。 表示装置の画素等価回路の一形態を説明する図である。 表示装置の一形態を説明する図である。 表示装置の一形態を説明する上面図及び断面図である。 電子ペーパーの使用形態の例を説明する図である。 電子書籍の一例を説明する外観図である。 テレビジョン装置およびデジタルフォトフレームの例を説明する外観図である。 遊技機の例を説明する外観図である。 携帯電話機の一例を説明する外観図である。 表示装置の一形態を説明する断面図である。 表示装置の一形態を説明する断面図である。 表示装置の一形態を説明する断面図である。 表示装置の一形態を説明する断面図である。 表示装置の一形態を説明する断面図である。 表示装置の一形態を説明する上面図である。 表示装置の一形態を説明する図である。 表示装置の一形態を説明する断面図である。 表示装置の一形態を説明する断面図である。 表示装置の一形態を説明する上面図及び断面図である。 エッチング廃液中に含まれる酸化物半導体の再利用サイクルを説明する図である。 エッチング廃液中に含まれる酸化物半導体を再利用する工程を説明する図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して以下に説明する。ただし、開示される発明は
以下の説明に限定されるものではない。開示される発明の趣旨及びその範囲から逸脱する
ことなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される
からである。したがって、開示される発明は、以下に示す実施の形態及び実施例の記載内
容のみに限定して解釈されるものではない。なお、図面を用いて開示される発明の構成を
説明するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いる。
(実施の形態1)
ここでは、2つのnチャネル型の薄膜トランジスタを用いてインバータ回路を構成する例
を基に以下に説明する。
駆動回路のインバータ回路の断面構造を図1(A)に示す。図1(A)において、基板4
00上に第1ゲート電極401及び第2ゲート電極402が形成される。第1ゲート電極
401及び第2ゲート電極402上には、ゲート絶縁層403が形成される。また、ゲー
ト絶縁層403上には、第1配線409乃至第3配線411が形成される。また、ゲート
絶縁層403上であって、第1ゲート電極401と重なる位置に、第1配線409及び第
2配線410に接する第1酸化物半導体層405が形成され、第2ゲート電極402と重
なる位置に、第2配線410及び第3配線411に接する第2酸化物半導体層407が形
成される。また、第1酸化物半導体層405及び第2酸化物半導体層407に接する有機
絶縁層452が形成される。第1酸化物半導体層405及び第2酸化物半導体層407、
第1配線409〜第3配線411、及びゲート絶縁層403上に、組成物を塗布し、焼成
することで、第1酸化物半導体層405及び第2酸化物半導体層407に接する有機絶縁
層452を形成することができるため、電気特性の信頼性の高い薄膜トランジスタを作製
することができる。
基板400としては、透光性を有する基板を用いることが好ましく、透光性を有する基板
としては、コーニング社の7059ガラスや1737ガラスなどに代表されるバリウムホ
ウケイ酸ガラスやアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板を用いることができる。
第1ゲート電極401及び第2ゲート電極402の材料は、アルミニウム、銅、モリブデ
ン、タングステンから選ばれた元素、またはから選ばれた元素、または上述した元素と、
チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム、ネオジム、スカンジウム等とを
有する合金、または上述した元素の窒化物を用いた単層または積層構造で形成する。
例えば、第1ゲート電極401及び第2ゲート電極402の2層の積層構造としては、ア
ルミニウム層上にモリブデン層が積層された構造、または銅層上にモリブデン層を積層し
た構造、または銅層上に窒化チタン層若しくは窒化タンタル層を積層した積層構造、窒化
チタン層とモリブデン層とを積層した構造とすることが好ましい。3層の積層構造として
は、タングステン層または窒化タングステン層と、アルミニウムとシリコンの合金または
アルミニウムとチタンの合金と、窒化チタン層またはチタン層とを積層した構造とするこ
とが好ましい。
ゲート絶縁層403としては、酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層ま
たは窒化酸化シリコン層を単層で、または積層して形成することができる。ゲート絶縁層
403を積層構造とする場合は、基板400上に窒化シリコン層または窒化酸化シリコン
層を形成し、その上に酸化シリコン層または酸化窒化シリコン層を形成する構造とするこ
とができる。
また、第1ゲート電極401及び第2ゲート電極402を覆うゲート絶縁層403上には
、第1配線409、第2配線410、及び第3配線411を設け、第2配線410は、ゲ
ート絶縁層403に形成されたコンタクトホール404を介して第2ゲート電極402と
直接接続する。
なお、第1酸化物半導体層405または第2酸化物半導体層407を形成する前に、ゲー
ト絶縁層403の表面にプラズマ処理を行うことが好ましい。例えば、酸化物半導体層を
スパッタリング法により形成する前に、アルゴンガスを導入してプラズマを発生させる逆
スパッタリングを行い、ゲート絶縁層403の表面及びコンタクトホール404の底面に
付着しているゴミを除去することが好ましい。逆スパッタリングとは、ターゲット側に電
圧を印加せずに、アルゴン雰囲気下で基板側にRF電源を用いて電圧を印加して基板にプ
ラズマを形成して表面を改質する方法である。なお、アルゴン雰囲気に代えて窒素、ヘリ
ウムなどを用いてもよい。また、アルゴン雰囲気に酸素、水素、NOなどを加えた雰囲
気で行ってもよい。また、アルゴン雰囲気にCl、CFなどを加えた雰囲気で行って
もよい。
ここで、第1薄膜トランジスタ430の拡大図を図36に示す。逆スパッタリングを行う
と、ゲート絶縁層403の露出部が2〜10nm、好ましくは2〜10nm程度削られる
ため、図36に示すように、ゲート絶縁層403と、酸化物半導体層405が接する領域
において、ゲート絶縁層403に凹部471が形成される。
第1酸化物半導体層405、第2酸化物半導体層407は、InMO(ZnO)(m
>0)で表記される層を形成する。なお、Mは、Ga、Fe、Ni、Mn及びCoから選
ばれた一の金属元素又は複数の金属元素を示す。例えばMとして、Gaの場合があること
の他、GaとNi又はGaとFeなど、Ga以外の上記金属元素が含まれる場合がある。
また、上記酸化物半導体において、Mとして含まれる金属元素の他に、不純物元素として
Fe、Niその他の遷移金属元素、又は該遷移金属の酸化物が含まれているものがある。
本明細書においてはこの薄膜をIn−Ga−Zn−O系非単結晶層とも呼ぶ。また、第1
酸化物半導体層405、第2酸化物半導体層407の可動イオン、代表的にはナトリウム
の濃度は、5×1018/cm以下、更には1×1018/cm以下であると、薄膜
トランジスタの電気特性が変化することを抑制することができるため好ましい。
第1配線409〜第3配線411の材料としては、アルミニウム、クロム、タンタル、チ
タン、モリブデン、タングステンから選ばれた元素、上述した元素を主成分とする合金、
または上述した元素を組み合わせた合金等がある。また、第1配線409〜第3配線41
1は、シリコンを含むアルミニウム層の単層構造や、チタン層の単層構造としてもよい。
また、第1配線409〜第3配線411は、2層構造としてもよく、アルミニウム層上に
チタン層を積層してもよい。
また、後の工程で、200℃〜600℃の熱処理を行う場合には、第1配線409〜第3
配線411に、当該熱処理に耐える耐熱性を持たせることが好ましい。アルミニウム単体
では耐熱性が劣り、また腐蝕しやすい等の問題点があるので、耐熱性導電性材料と組み合
わせて形成する。アルミニウムと組み合わせる耐熱性導電性材料としては、チタン、タン
タル、タングステン、モリブデン、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた元素、
上述した元素を主成分とする合金、上述した元素を複数組み合わせた合金、または上述し
た元素の窒化物で形成する。
第1薄膜トランジスタ430は、第1ゲート電極401と、ゲート絶縁層403を介して
第1ゲート電極401と重なる第1酸化物半導体層405とを有し、第1配線409は、
接地電位の電源線(接地電源線)である。この接地電位の電源線は、負の電圧VDLが印
加される電源線(負電源線)としてもよい。
また、第2薄膜トランジスタ431は、第2ゲート電極402と、ゲート絶縁層403を
介して第2ゲート電極402と重なる第2酸化物半導体層407とを有し、第3配線41
1は、正の電圧VDDが印加される電源線(正電源線)である。
また、第1酸化物半導体層405と第2酸化物半導体層407の両方に電気的に接続する
第2配線410は、ゲート絶縁層403に形成されたコンタクトホール404を介して第
2薄膜トランジスタ431の第2ゲート電極402と直接接続する。第2配線410と第
2ゲート電極402とを直接接続させることにより、良好なコンタクトを得ることができ
、接触抵抗を低減することができる。第2ゲート電極402と第2配線410を他の導電
層、例えば透明導電層を介して接続する場合に比べて、コンタクトホールの数の低減、コ
ンタクトホールの数の低減による占有面積の縮小を図ることができる。
有機絶縁層452は、組成物を塗布し焼成して形成することで、第1酸化物半導体層40
5及び第2酸化物半導体層407にダメージを与えず形成することができる。有機絶縁層
452として用いることが可能な有機材料としては、エポキシ樹脂、ポリイミド、アクリ
ル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、シリコーン樹脂、ポリエステル、シロキサ
ンポリマー、フッ素含有ポリマー、低誘電率材料(low−k材料)、PSG(リンガラ
ス)、BPSG(リンボロンガラス)等がある。
また、有機絶縁層452として、可視光の波長範囲のうち、任意の波長範囲の光を優先的
に透過させる機能を持たせてもよい。赤色波長範囲の光、青色波長範囲の光、及び緑色波
長範囲の光、それぞれを優先的に透過させる有機絶縁層を組み合わせて、カラーフィルタ
として機能させてもよい。しかしながら、着色層の組み合わせに関しては、これに限られ
ない。
本実施の形態では、第1酸化物半導体層405及び第2酸化物半導体層407に接して、
塗布法により形成される有機絶縁層452を形成するため、薄膜トランジスタの電気特性
の信頼性を向上させることができる。
また、駆動回路のインバータ回路の上面図を図1(C)に示す。図1(C)において、鎖
線Z1−Z2で切断した断面が図1(A)に相当する。
なお、表示装置において、画素部を駆動するための駆動回路は、インバータ回路、容量、
抵抗などを用いて構成する。2つのnチャネル型薄膜トランジスタを組み合わせてインバ
ータ回路を形成する場合、エンハンスメント型トランジスタとデプレッション型トランジ
スタとを組み合わせて形成する場合(以下、EDMOS回路という)と、エンハンスメン
ト型薄膜トランジスタ同士で形成する場合(以下、EEMOS回路という)がある。なお
、nチャネル型薄膜トランジスタのしきい値電圧が正の場合は、エンハンスメント型トラ
ンジスタと定義し、nチャネル型薄膜トランジスタのしきい値電圧がゼロまたは負の場合
は、デプレッション型トランジスタと定義し、本明細書を通してこの定義に従うものとす
る。
画素部と駆動回路は、同一基板上に形成し、画素部においては、マトリクス状に配置した
エンハンスメント型トランジスタを用いて画素電極への電圧印加のオン・オフを切り替え
る。この画素部に配置するエンハンスメント型トランジスタは、酸化物半導体層を用いて
おり、その電気特性は、ゲート電圧±20Vにおいて、オン・オフ比が10以上である
ため、リーク電流が少なく、低消費電力駆動を実現することができる。
EDMOS回路の等価回路を図1(B)に示す。図1(A)及び図1(C)示す回路接続
は、図1(B)に相当し、第1薄膜トランジスタ430をエンハンスメント型のnチャネ
ル型トランジスタとし、第2薄膜トランジスタ431をデプレッション型のnチャネル型
トランジスタとする例である。
同一基板上にエンハンスメント型のnチャネル型トランジスタとデプレッション型のnチ
ャネル型トランジスタとを作製する方法は、例えば、第1酸化物半導体層405と第2酸
化物半導体層407とを異なる材料や異なる形成条件を用いて作製する。また、酸化物半
導体層の上下にゲート電極を設けてしきい値制御を行い、一方のTFTがノーマリーオン
となるようにゲート電極に電圧をかけ、もう一方のTFTがノーマリーオフとなるように
してEDMOS回路を構成してもよい。
本実施の形態で示す薄膜トランジスタは、酸化物半導体層上に有機絶縁層が形成されるた
め、薄膜トランジスタの電気特性の信頼性を高めることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1は、EDMOS回路の例を示したが、本実施の形態では、EEMOS回路の
等価回路を図2(A)に示す。また、EEMOSの上面図を図2(B)に示す。また、図
2に示すEEMOS回路の作製工程を図3に示す。図2(A)の等価回路においては、ど
ちらもエンハンスメント型のnチャネル型トランジスタとする。
エンハンスメント型のnチャネル型トランジスタで作製できる図2(A)のEEMOS回
路を駆動回路に用いることで、画素部に用いるトランジスタと同様に、駆動回路において
も、エンハンスメント型のnチャネル型トランジスタを作製するため、作製工程が増大せ
ず、好ましいと言える。
また、図2(B)中の鎖線Y1−Y2で切断した断面が図3(C)に相当する。
基板440上に、スパッタリング法により第1導電層を形成する。次に、第1フォトマス
クを用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスクを用いて、選択的に第
1導電層のエッチングを行い、第1ゲート電極441及び第2ゲート電極442を形成す
る。この後、レジストマスクを除去する。
次に、第1ゲート電極401及び第2ゲート電極442を覆うゲート絶縁層443をプラ
ズマCVD法またはスパッタリング法を用いて形成する。ゲート絶縁層443は、CVD
法またはスパッタリングリング法等を用い、実施の形態1に列挙した材料を用いて形成す
ることができる。また、ゲート絶縁層443として、有機シランガスを用いたCVD法に
より酸化シリコン層を形成することも可能である。有機シランガスとしては、珪酸エチル
(TEOS:化学式Si(OC)、テトラメチルシラン(TMS:化学式Si
(CH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシ
クロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエト
キシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N(C
)等のシリコン含有化合物を用いることができる。
次に、第2フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスク
を用いて、ゲート絶縁層443を選択的にエッチングして第2ゲート電極442に達する
コンタクトホール444を形成する。この後、レジストマスクを除去する。ここまでの段
階での断面図が図3(A)に相当する。
次に、ゲート絶縁層443上にスパッタリング法により第2導電層を形成する。次に、第
3フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスクを用いて
選択的に第2導電層のエッチングを行い、第1配線449、第2配線450、及び第3配
線451を形成する。第3配線451は、コンタクトホール444を介して第2ゲート電
極442と直接接する。この後、レジストマスクを除去する。
なお、第2導電層をスパッタリング法により形成する前に、アルゴンガスを導入してプラ
ズマを発生させる逆スパッタリングを行い、ゲート絶縁層443の表面、及びコンタクト
ホール444の底面に付着しているゴミを除去することが好ましい。なお、アルゴン雰囲
気に代えて窒素、ヘリウムなどを用いてもよい。また、アルゴン雰囲気に酸素、水素、N
Oなどを加えた雰囲気で行ってもよい。また、アルゴン雰囲気にCl、CFなどを
加えた雰囲気で行ってもよい。
次に、酸化物半導体層をスパッタリング法により形成する。
スパッタリング法にはスパッタリング用電源に高周波電源を用いるRFスパッタリング法
と、DCスパッタリング法があり、さらにパルス的にバイアスを与えるパルスDCスパッ
タリング法もある。RFスパッタリング法は主に絶縁層を形成する場合に用いられ、DC
スパッタリング法は主に金属層を形成する場合に用いられる。
また、材料の異なるターゲットを複数設置できる多元スパッタリング装置もある。多元ス
パッタリング装置は、同一チャンバーで異なる材料層を積層することも、同一チャンバー
で複数種類の材料を同時に放電させて形成することもできる。
また、チャンバー内部に磁石機構を備えたマグネトロンスパッタリング法を用いるスパッ
タリング装置や、グロー放電を使わずマイクロ波を用いて発生させたプラズマを用いるE
CRスパッタリング法を用いるスパッタリング装置がある。
また、形成方法として、成膜中にターゲット物質とスパッタリングガス成分とを化学反応
させてそれらの化合物薄膜を形成するリアクティブスパッタリング法や、成膜中に基板に
も電圧をかけるバイアススパッタリング法もある。
本明細書のスパッタリングにおいては、上記したスパッタリング装置及びスパッタリング
方法を適宜用いることができる。
なお、酸化物半導体層をスパッタリング法により形成する前に、アルゴンガスを導入して
プラズマを発生させる逆スパッタリングを行い、ゲート絶縁層443の表面及び第1配線
449、第2配線450、及び第3配線451に付着しているゴミを除去することが好ま
しい。なお、アルゴン雰囲気に代えて窒素、ヘリウムなどを用いてもよい。また、アルゴ
ン雰囲気に酸素、水素、NOなどを加えた雰囲気で行ってもよい。また、アルゴン雰囲
気にCl、CFなどを加えた雰囲気で行ってもよい。当該逆スパッタリングにより、
第1配線449、第2配線450、及び第3配線451の端部が湾曲するため、酸化物半
導体層の被覆率を高めることができる。
次に、第4フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスク
を用いて、選択的に酸化物半導体層のエッチングを行い、酸化物半導体層445、447
を形成する。この後、レジストマスクを除去する。このエッチングが終了した段階で第1
薄膜トランジスタ460と第2薄膜トランジスタ461が完成する。ここまでの段階での
断面図が図3(B)に相当する。
次に、大気雰囲気下または窒素雰囲気下で200℃〜600℃の加熱処理を行う。この熱
処理によりIn−Ga−Zn−O系非単結晶層の原子レベルの再配列が行われる。この熱
処理によりキャリアの移動を阻害する歪が解放されるため、ここでの熱処理(光アニール
も含む)は重要である。なお、この加熱処理を行うタイミングは限定されず、酸化物半導
体層445、447の形成後であれば、いつ行ってもよい。
次に、有機絶縁層の材料である組成物を塗布し、大気雰囲気下または窒素雰囲気下で20
0℃〜600℃の加熱処理を行って、有機絶縁層452を形成する。有機絶縁層452は
、実施の形態1に示す材料を適宜用いることができる。図3(C)においては、非感光性
樹脂を用いて有機絶縁層452を形成した形態を示したため、コンタクトホールが形成さ
れる領域の断面において、有機絶縁層452の端部が角張っている。しかしながら、感光
性樹脂を用いて有機絶縁層452を形成すると、図37に示すように、コンタクトホール
が形成される領域の断面において、有機絶縁層452の端部は湾曲している。この結果、
後に形成される接続配線453や画素電極の被覆率が向上する。
また、組成物を塗布する代わりに、その材料に応じて、ディップ、スプレー塗布、インク
ジェット法、印刷法、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイフコー
ター等を用いることができる。
なお、酸化物半導体層445、447を形成した後の加熱処理をせず、有機絶縁層の材料
である組成物の加熱処理時に第1酸化物半導体層445、第2酸化物半導体層447の加
熱処理を兼ねてもよい。
有機絶縁層452は、200nm〜5μm、好ましくは300nm〜1μmで形成する。
次に、第5フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスク
を用いて、有機絶縁層452を選択的にエッチングしてコンタクトホールを形成する。こ
の後、レジストマスクを除去する。なお、有機絶縁層452が感光性樹脂で形成される場
合、有機絶縁層452上にレジストを塗布せず、第5フォトマスクを用いて有機絶縁層を
露光現像して、有機絶縁層452にコンタクトホールを形成することができる。
次に、第3導電層を形成する。次に、第6フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程
により形成したレジストマスクを用いて第3導電層を選択的にエッチングして、第2配線
450と電気的に接続する接続配線453を形成する。ここまでの段階での断面図が図3
(C)に相当する。
なお、レジストマスクをウェットエッチングで除去した場合、大気雰囲気下または窒素雰
囲気下で200℃〜600℃の加熱処理を行ってもよい。
発光素子を用いた発光表示装置においては、画素部に複数の薄膜トランジスタを有し、画
素部においても、ある一つの薄膜トランジスタのゲート電極と他のトランジスタのソース
配線、或いはドレイン配線を直接接続させるためのコンタクトホールを有している。この
コンタクトホールは、第2フォトマスクを用いてゲート絶縁層にコンタクトホールを形成
する際に同じマスクを用いて形成することができる。
また、液晶表示装置や電子ペーパーにおいては、FPCなどの外部端子と接続するための
端子部において、ゲート配線に達するコンタクトホールを形成する際、第2フォトマスク
を用いてゲート絶縁層にコンタクトホールを形成する際に同じマスクを用いて形成するこ
とができる。
以上の工程により、酸化物半導体層に接する有機絶縁層を形成することで、電気特性の信
頼性の高い薄膜トランジスタを作製することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では実施の形態1または実施の形態2に示した駆動回路と同一基板上に形成
できる画素部の薄膜トランジスタ、及び端子部の作製工程について図4〜図11を用いて
詳細に説明する。
図4(A)において、基板100には、実施の形態1に示す基板400を適宜用いること
ができる。
次に、基板100全面に導電層を形成した後、第1フォトリソグラフィ工程を行って形成
したレジストマスクを用いたエッチングにより不要な部分を除去して、配線及び電極(ゲ
ート電極101を含むゲート配線、容量配線108、及び第1端子121)を形成する。
この後、レジストマスクを除去する。
導電層は、スパッタリング法、CVD法、蒸着法、印刷法、液滴吐出法等を用いて形成す
る。また、導電層の厚さを50〜300nmとする。このとき少なくともゲート電極10
1の端部にテーパー形状が形成されるようにエッチングする。なお、この段階での上面図
が図6に相当する。後に形成される酸化物半導体層、ソース電極層、ドレイン電極層、画
素電極、コンタクトホールは破線で示されている。ここでは、導電層として厚さ150n
mのタングステン層をスパッタリング法により形成する。
ゲート電極101を含むゲート配線と容量配線108、端子部の第1端子121は、実施
の形態1に示す第1ゲート電極401、第2ゲート電極402の材料を適宜用いて形成す
る。
次に、ゲート電極101上にゲート絶縁層102を全面に形成する。ゲート絶縁層102
は、実施の形態1に示すゲート絶縁層403の材料を適宜用い、PCVD法またはスパッ
タリング法などを用い、厚さを50〜250nmとする。
次に、第2フォトリソグラフィ工程を行い、レジストマスクを形成し、エッチングにより
不要な部分を除去してゲート電極と同じ材料の配線や電極に達するコンタクトホールを形
成する。このコンタクトホールは後に形成する導電層と直接接続するために設ける。例え
ば、駆動回路部において、ゲート電極とソース電極或いはドレイン電極と直接接する薄膜
トランジスタや、端子部のゲート配線と電気的に接続する端子を形成する場合にコンタク
トホールを形成する。この後、レジストマスクを除去する。
次に、導電層をスパッタリング法や真空蒸着法で形成する。導電層の材料としては、実施
の形態1に示す第1配線409〜第3配線411の材料を適宜用いることができる。
次に、第3フォトリソグラフィ工程を行ってレジストマスクを形成し、当該レジストマス
クを用いたエッチングにより不要な部分を除去して、ソース電極105a、ドレイン電極
105b、接続電極120、及び第2端子122を形成する。この際のエッチング方法と
してウェットエッチングまたはドライエッチングを用いる。
ここでは、チタン層のエッチャントとしてアンモニア過水(過酸化水素:アンモニア:水
=5:2:2)を用い、ネオジムを含むアルミニウム層のエッチングには燐酸と酢酸と硝
酸を混ぜた溶液を用いてそれぞれエッチングを行う。このウェットエッチングにより、チ
タン層とアルミニウム−ネオジム層とチタン層を順次積層した導電層をエッチングして、
ソース電極105a、ドレイン電極105b、接続電極120、及び第2端子122を形
成する(図4(B)参照)。また、この段階での上面図が図7に相当する。後に形成され
る酸化物半導体層、画素電極、コンタクトホール等は破線で示されている。
端子部において、接続電極120は、ゲート絶縁層102に形成されたコンタクトホール
を介して端子部の第1端子121と直接接続される。なお、ここでは図示しないが、上述
した工程と同じ工程を経て、駆動回路の薄膜トランジスタのソース配線或いはドレイン配
線とゲート電極が直接接続される。
次に、レジストマスクを除去した後、プラズマ処理を行う。この段階での断面図を図4(
C)に示す。ここではアルゴンガスを導入してRF電源によりプラズマを発生させる逆ス
パッタリングを行い、露出しているゲート絶縁層102にプラズマ処理を行う。当該プラ
ズマ処理により、ソース電極105a、ドレイン電極105b、接続電極120、及び第
2端子122の端部が湾曲する。
次に、プラズマ処理した後、大気に曝すことなく酸化物半導体層を形成する。プラズマ処
理後、大気に曝すことなく酸化物半導体層を形成することは、ゲート絶縁層と酸化物半導
体層の界面にゴミや水分を付着させない点で有用である。
ここでは、直径8インチのIn、Ga、及びZnを含む酸化物半導体ターゲット(In
:Ga:ZnO=1:1:1)を用いて、基板とターゲットの間との距離を1
70mm、圧力0.4Pa、直流(DC)電源0.5kW、アルゴンまたは酸素雰囲気下
で形成する。なお、パルス直流(DC)電源を用いると、ごみが軽減でき、膜厚分布も均
一となるために好ましい。酸化物半導体層の厚さは、5nm〜200nmとする。本実施
の形態では酸化物半導体層の厚さを、100nmとする。
酸化物半導体層は、先に逆スパッタリングを行ったチャンバーと同一チャンバーを用いて
形成してもよい。また、大気に曝すことなく形成できるのであれば、先に逆スパッタリン
グを行ったチャンバーと異なるチャンバーで形成してもよい。
次に、第4フォトリソグラフィ工程を行ってレジストマスクを形成し、当該レジストマス
クを用いたエッチングにより不要な部分を除去して酸化物半導体層103を形成する。こ
こでは、エッチャントとしてITO07N(関東化学社製)を用いたウェットエッチング
により、不要な部分を除去して酸化物半導体層103を形成する。なお、ここでのエッチ
ングは、ウェットエッチングに限定されずドライエッチングを用いてもよい。その後、レ
ジストマスクを除去する。
次に、200℃〜600℃、代表的には300℃〜500℃の熱処理を行うことが好まし
い。例えば炉に入れ、窒素雰囲気下または大気雰囲気下で350℃、1時間の熱処理を行
う。この熱処理によりIn−Ga−Zn−O系非単結晶層の原子レベルの再配列が行われ
る。この熱処理によりキャリアの移動を阻害する歪みが解放されるため、ここでの熱処理
(光アニールも含む)は重要である。以上の工程で酸化物半導体層103をチャネル形成
領域とする薄膜トランジスタ170が作製できる。この段階での断面図を図5(A)に示
す。なお、この段階での上面図が図8に相当する。後に形成される画素電極、コンタクト
ホール等は破線で示されている。また、図5(A)の断面図は、実施の形態2に示した駆
動回路の作製工程における図3(B)と対応する。なお、熱処理を行うタイミングは、酸
化物半導体層の形成後であれば特に限定されず、後に行われる有機絶縁層の形成後に行っ
てもよい。
次に、酸化物半導体層103を覆う有機絶縁層107を形成する。有機絶縁層107は、
実施の形態1に示す有機絶縁層452に列挙した材料を適宜用いて形成することができる
。また、有機絶縁層107を形成する前に酸素ラジカル処理を酸化物半導体層103表面
に行うことが好ましい。酸化物半導体層103表面の酸素ラジカル処理としては、プラズ
マ処理や逆スパッタリングを行えばよい。酸素ラジカル処理を酸化物半導体層103表面
に行うことにより、薄膜トランジスタ170のしきい値電圧をプラスとすることができ、
所謂ノーマリーオフのスイッチング素子を実現できる。薄膜トランジスタのゲート電圧が
0Vにできるだけ近い正のしきい値電圧でチャネルが形成されることが表示装置には望ま
しい。なお、薄膜トランジスタのしきい値電圧値がマイナスであると、ゲート電圧が0V
でもソース電極とドレイン電極の間に電流が流れる、所謂ノーマリーオンとなりやすい。
次に、第5フォトリソグラフィ工程を行ってレジストマスクを形成し、当該レジストマス
クを用いて有機絶縁層107をエッチングして、ドレイン電極105bに達するコンタク
トホール125を形成する。また、ここでのエッチングにより第2端子122に達するコ
ンタクトホール127も形成する。また、ここでのエッチングにより、容量部における誘
電体をゲート絶縁層102とするための開口部124も形成する。また、接続電極120
に達するコンタクトホール126も形成する。この後、レジストマスクを除去する。この
段階での断面図を図5(B)に示す。
次に、有機絶縁層107上に透明導電層を形成する。透明導電層の材料としては、酸化イ
ンジウム(In)や酸化インジウム酸化スズ合金(In―SnO、ITO
と略記する)などをスパッタリング法や真空蒸着法などを用いて形成する。このような材
料のエッチング処理は塩酸系の溶液により行う。しかし、特にITOのエッチングは残渣
が発生しやすいので、エッチング加工性を改善するために酸化インジウム酸化亜鉛合金(
In―ZnO)を用いても良い。
次に、第6フォトリソグラフィ工程を行ってレジストマスクを形成し、当該レジストマス
クを用いたエッチングにより不要な部分を除去して画素電極110を形成する。
また、この第6フォトリソグラフィ工程において、容量部におけるゲート絶縁層102を
誘電体として、容量配線108と画素電極110とで保持容量が形成される。
また、この第6フォトリソグラフィ工程において、接続電極120及び第2端子122の
上方をレジストマスクで覆い、端子部に形成された透明導電層128、129を残す。透
明導電層128、129は、FPCとの接続に用いられる電極または配線となる。第1端
子121と直接接続された接続電極120上に形成された透明導電層128は、ゲート配
線の入力端子として機能する接続用の端子電極となる。第2端子122上に形成された透
明導電層129は、ソース配線の入力端子として機能する接続用の端子電極となる。
次に、レジストマスクを除去する。この段階での断面図を図5(C)に示す。なお、この
段階での上面図が図9に相当する。また、図5(C)の断面図は、実施の形態2に示した
駆動回路の作製工程における図3(C)と対応する。なお、レジストマスクをウェットエ
ッチングで除去した場合、大気雰囲気下または窒素雰囲気下で200℃〜600℃の加熱
処理を行ってもよい。
また、図10(A1)、図10(A2)は、この段階でのゲート配線端子部の上面図及び
断面図をそれぞれ図示している。図10(A1)は図10(A2)中のC1−C2線に沿
った断面図に相当する。図10(A1)において、有機絶縁層107上に形成される透明
導電層155は、入力端子として機能する接続用の端子電極である。また、図10(A1
)において、ゲート配線端子部では、ゲート配線と同じ材料で形成される第1端子151
と、ソース配線と同じ材料で形成される接続電極153とがゲート絶縁層102を介して
重なり直接接して導通させている。また、接続電極153及び透明導電層155が、有機
絶縁層107に設けられたコンタクトホールにおいて、直接接して導通させている。
また、図10(B1)、及び図10(B2)は、ソース配線端子部の上面図及び断面図を
それぞれ図示している。また、図10(B1)は図10(B2)中のD1−D2線に沿っ
た断面図に相当する。図10(B1)において、有機絶縁層107上に形成される透明導
電層155は、入力端子として機能する接続用の端子電極である。また、図10(B1)
において、ソース配線端子部では、ゲート配線と同じ材料で形成される電極156が、ソ
ース配線と電気的に接続される第2端子150の下方にゲート絶縁層102を介して重な
る。ゲート配線と同じ材料で形成される電極156は、第2端子150とは電気的に接続
しておらず、電極156を第2端子150と異なる電位、例えばフローティング、GND
、0Vなどに設定すれば、ノイズ対策のための容量または静電気対策のための容量を形成
することができる。また、第2端子150は、有機絶縁層107に設けられたコンタクト
ホールにおいて、透明導電層155と直接接続している。
ゲート配線、ソース配線、及び容量配線は画素密度に応じて複数本設けられるものである
。また、端子部においては、ゲート配線と同電位の第1端子、ソース配線と同電位の第2
端子、容量配線と同電位の第3端子などが複数並べられて配置される。それぞれの端子の
数は、それぞれ任意な数で設ければ良いものとし、実施者が適宣決定すれば良い。
こうして6回のフォトリソグラフィ工程により、6枚のフォトマスクを使用して、ボトム
ゲート型の薄膜トランジスタ170を有する画素部、保持容量を完成させることができる
。そして、これらを個々の画素に対応してマトリクス状に配置して画素部を構成すること
によりアクティブマトリクス型の表示装置を作製するための一方の基板とすることができ
る。本明細書では、便宜上このような基板をアクティブマトリクス基板と呼ぶ。
アクティブマトリクス型の液晶表示装置を作製する場合には、アクティブマトリクス基板
と、対向電極が設けられた対向基板との間に液晶層を設け、アクティブマトリクス基板と
対向基板とを固定する。なお、対向基板に設けられた対向電極と電気的に接続する共通電
極をアクティブマトリクス基板上に設け、共通電極と電気的に接続する第4端子を端子部
に設ける。この第4端子は、共通電極を固定電位、例えばGND、0Vなどに設定するた
めの端子である。
また、本実施の形態は、図9の画素構成に限定されず、図9とは異なる上面図の例を図1
1に示す。図11では容量配線を設けず、画素電極110と隣り合う画素のゲート配線と
をゲート絶縁層を介して重ねて保持容量を形成する形態であり、この場合、容量配線及び
容量配線と接続する第3端子は省略することができる。また、表示領域に凹部を設けなく
とも、容量素子を形成することができるため、平坦性が高まり、液晶の配向ムラを低減す
ることができる。なお、図11において、図9と同じ部分には同じ符号を用いて説明する
アクティブマトリクス型の液晶表示装置においては、マトリクス状に配置された画素電極
を駆動することによって、液晶表示装置の画面上に表示パターンが形成される。詳しくは
選択された画素電極と該画素電極に対応する対向電極との間に電圧が印加されることによ
って、画素電極と対向電極との間に配置された液晶層の光学変調が行われ、この光学変調
による光の透過と非透過が表示パターンとして観察者に認識される。
液晶表示装置の動画表示において、液晶分子自体の応答が遅いため、残像が生じる、また
は動画のぼけが生じるという問題がある。液晶表示装置の動画特性を改善するため、全面
黒表示を1フレームおきに行う、所謂、黒挿入と呼ばれる駆動技術がある。
また、垂直同期周波数を通常の1.5倍、好ましくは2倍以上にすることで動画特性を改
善する、所謂、倍速駆動と呼ばれる駆動技術もある。
また、液晶表示装置の動画特性を改善するため、バックライトとして複数のLED(発光
ダイオード)光源または複数のEL光源などを用いて面光源を構成し、面光源を構成して
いる各光源を独立して1フレーム期間内で間欠点灯駆動する駆動技術もある。面光源とし
て、3種類以上のLEDを用いてもよいし、白色発光のLEDを用いてもよい。独立して
複数のLEDを制御できるため、液晶層の光学変調の切り替えタイミングに合わせてLE
Dの発光タイミングを同期させることもできる。この駆動技術は、LEDを部分的に消灯
することができるため、特に一画面を占める黒い表示領域の割合が多い映像表示の場合に
は、消費電力の低減効果が図れる。
これらの駆動技術を組み合わせることによって、液晶表示装置の動画特性などの表示特性
を従来よりも改善することができる。
本実施の形態で得られるnチャネル型のトランジスタは、酸化物半導体層、代表的にはI
n−Ga−Zn−O系非単結晶層をチャネル形成領域に用いており、更に酸化物半導体層
に接する有機樹脂層を有するため、良好な電気特性を有し、これらの駆動技術を組み合わ
せることができる。
また、発光表示装置を作製する場合、有機発光素子の一方の電極(カソードとも呼ぶ)は
、低電源電位、例えばGND、0Vなどに設定するため、端子部に、カソードを低電源電
位、例えばGND、0Vなどに設定するための第4端子が設けられる。また、発光表示装
置を作製する場合には、ソース配線、及びゲート配線に加えて電源供給線を設ける。従っ
て、端子部には、電源供給線と電気的に接続する第5端子を設ける。
ゲート線駆動回路またはソース線駆動回路で酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタで形
成することにより、製造コストを低減する。そして駆動回路に用いる薄膜トランジスタの
ゲート電極とソース配線、或いはドレイン配線を直接接続させることでコンタクトホール
の数を少なくし、駆動回路の占有面積を縮小化できる表示装置を提供することができる。
従って、本実施の形態により、画質が向上した表示装置を低コストで提供することができ
る。
本実施の形態は実施の形態1、または実施の形態2と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1乃至3において、酸化物半導体層を形成する前に、逆ス
パッタリングをしなかった場合の形態について示す。本実施の形態では、実施の形態3を
用いて示すが、適宜実施の形態1及び実施の形態2に適用できる。
実施の形態3の図4(A)及び図(B)の工程を経て、ソース電極105a、ドレイン電
極105b、接続電極120、及び第2端子122を形成する。次に、逆スパッタリング
を行わず、酸化物半導体層103を形成する。この後、図5(A)乃至図5(C)に示す
工程を経て、図29に示すような、アクティブマトリクス基板を作製することができる。
図29に示すアクティブマトリクス基板は、ソース電極105a、ドレイン電極105b
、接続電極120、及び第2端子122の端部が湾曲せず、角張っている。
本実施の形態では、アクティブマトリクス基板を作製する工程数を削減することが可能で
あるため、コスト削減が可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態1及び実施の形態2に適用可能な構成について、図30を
用いて示す。
本実施の形態では、第1薄膜トランジスタ430の配線410と、第2薄膜トランジスタ
431のゲート電極402が、接続配線454で接続することを特徴とする。接続配線4
54は、有機絶縁層452に形成されるコンタクトホールを介して、第1薄膜トランジス
タ430の配線410と、第2薄膜トランジスタ431のゲート電極402を接続する。
このため、接続配線454は、実施の形態3及び実施の形態4に示す画素部において形成
される画素電極110と同時に形成することが可能である。また、ゲート絶縁層403に
コンタクトホールを形成するためのフォトリソグラフィ工程が必要でないため、フォトリ
ソグラフィ工程を1回削減することが可能である。このため、アクティブマトリクス基板
を作製する工程数を削減することが可能であるため、コスト削減が可能である。
(実施の形態6)
ここでは、ソース配線(またはドレイン配線)と酸化物半導体層との間に、第2酸化物半
導体層(以下、n層と示す。)を有する構成の薄膜トランジスタを有する表示装置の例
を図31に示す。なお、図31において、図1(A)と同一の箇所には同じ符号を用いて
説明する。
図31に示す第1薄膜トランジスタ480は、駆動回路に用いられる薄膜トランジスタで
あり、酸化物半導体層405と第1配線409との間にn層406aと、酸化物半導体
層407と第2配線410の間にn層406bとが設けられている例である。第1薄膜
トランジスタ480は、酸化物半導体層405の下方に第1ゲート電極401を有する。
また、第2薄膜トランジスタ481は、画素部に用いられる薄膜トランジスタであり、酸
化物半導体層407と第2配線410との間にn層408aが設けられ、酸化物半導体
層407と第3配線411との間にn層408bがそれぞれ設けられている例である。
層は、酸化物半導体層405や酸化物半導体層407に比べて低抵抗な酸化物半導体
層であり、ソース領域またはドレイン領域として機能する。
層406a、406b、408a、408bは、In:Ga:ZnO=
1:1:1としたターゲットを用い、形成条件は、圧力を0.4Paとし、電力を500
Wとし、成膜温度を室温とし、アルゴンガス流量40sccmを導入してスパッタリング
を行う。In:Ga:ZnO=1:1:1としたターゲットを意図的に用い
ているにも関わらず、成膜直後で大きさ1nm〜10nmの結晶粒を含むIn−Ga−Z
n−O系非単結晶層が形成されることがある。なお、ターゲットの成分比、成膜圧力(0
.1Pa〜2.0Pa)、電力(250W〜3000W:8インチφ)、温度(室温〜1
00℃)、反応性スパッタの形成条件などを適宜調節することで結晶粒の有無や、結晶粒
の密度や、直径サイズは、1nm〜10nmの範囲で調節されうると言える。n層40
6a、406b、407a、407bの厚さは、5nm〜20nmとする。勿論、層中に
結晶粒が含まれる場合、含まれる結晶粒のサイズが厚さを超える大きさとならない。本実
施の形態ではn層406a、406b、407a、407bの厚さは、5nmとする。
本実施の形態の表示装置は、配線と酸化物半導体層との間にn層を有する構成であるた
め、実施の形態1と比べて熱的にも安定動作を有せしめる。
また、第1配線409、第2配線410、及び第3配線411と、n層となる酸化物半
導体層を大気に曝すことなくスパッタリング法で積層することで、製造プロセス中に第1
配線409乃至第3配線411が露呈して、ゴミが付着することを防止することができる
なお、ここでは、n層406a、406b、408a、408bを、第1配線409、
第2配線410、及び第3配線411と、酸化物半導体層405、407の間に設けたが
、ゲート絶縁層403と、第1配線409、第2配線410、及び第3配線411との間
に設けてもよい。さらには、ゲート絶縁層403と、第1配線409、第2配線410、
及び第3配線411との間と、第1配線409、第2配線410、及び第3配線411と
、酸化物半導体層405、407との間の両方に、n層を設けてもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能
である。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態2に適用可能な有機絶縁層の形状について、図32を用い
て説明する。
図32に示すように、実施の形態2で作製する薄膜トランジスタ170のゲート絶縁層1
02、第1配線105a、第2配線105b、酸化物半導体層103上に有機絶縁層16
1が形成され、且つ有機絶縁層161は第2配線105bの一部を覆わないことを特徴と
する。また、画素電極163は、第2配線105b、及びゲート絶縁層102上に形成さ
れる。
また、端子部に形成された透明導電層165は、接続電極120及びゲート絶縁層102
上に形成される。また、端子部に形成された透明導電層164は、第2端子122及びゲ
ート絶縁層102上に形成される。
以上により、画質が向上した表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能
である。
(実施の形態8)
本実施の形態では、表示装置の一例である液晶表示装置の対向基板の構造について、図3
3及び図34を用いて示す。
図33は、液晶表示装置の画素部における断面図であり、図34は画素部の上面図である
。図34のA−Bの断面図が図33に相当する。
基板100上には、薄膜トランジスタ170が形成される。また、薄膜トランジスタ17
0上に有機絶縁層107が形成される。有機絶縁層107のコンタクトホールにおいて、
薄膜トランジスタ170の配線に接続する画素電極110が形成される。画素電極110
及び有機絶縁層107上には配向膜171が形成される。
対向基板172上には、薄膜トランジスタ170を覆う遮光層173が形成される。遮光
層173及び対向基板172を覆う着色層174が形成される。着色層174上に補助電
極176が形成される。遮光層173、着色層174、補助電極176を覆う対向電極1
75が形成される。対向電極175上に配向膜177が形成される。
図示しないが、基板100及び対向基板172は、シール材で固着される。また、基板1
00と、対向基板172と、シール材との内側において、液晶178が充填される。
対向電極175は、実施の形態2に示す画素電極110の材料を適宜用いて形成する。
着色層174は、赤色波長範囲の光、青色波長範囲の光、及び緑色波長範囲の光、それぞ
れを優先的に透過させる絶縁層を適宜用いて形成する。着色層174は、カラーフィルタ
として機能する。
補助電極176は、対向電極175の抵抗値を低減する目的で補助的に設けられた電極で
ある。このため、補助電極176は、対向電極175と接触性の高い材料であり、且つ対
向電極175より抵抗率の低い材料を用いて形成すればよい。代表的には、アルミニウム
、チタン、銅、タンタル、タングステン、モリブデン等の単体を用いて形成することがで
きる。また、上記金属と、スカンジウム、ニオブ、銅又はシリコンとの合金を用いて形成
することができる。
本実施の形態では、対向電極175に接して、補助電極176が形成される。このため、
対向電極175の抵抗値を低減することが可能であるため、対向電極175の厚さを薄く
することができる。また、対向電極175に電位を印加するためのコモン線を基板100
の周辺部一帯に形成せず、コモン端子部において、共通電極と補助電極176と導電性粒
子と接続すればよいため、液晶表示装置の狭額縁化が可能である。
(実施の形態9)
本実施の形態では、電子ペーパーの一形態を示す。
図12は、表示装置の例としてアクティブマトリクス型の電子ペーパーを示す。表示装置
に用いられる薄膜トランジスタ581としては、実施の形態3及び実施の形態4で示す薄
膜トランジスタ170と同様に作製でき、ゲート絶縁層、ソース電極、及びドレイン電極
上に酸化物半導体層を有する電気特性の高い薄膜トランジスタである。
図12に示す電子ペーパーは、ツイストボール表示方式を用いた表示装置の例である。ツ
イストボール表示方式とは、白と黒に塗り分けられた球形粒子を表示素子に用い、電極で
ある第1電極及び第2電極の間に配置し、第1電極及び第2電極に電位差を生じさせての
球形粒子の向きを制御することにより、表示を行う方法である。
第1の基板580上の薄膜トランジスタ581はボトムゲート構造の薄膜トランジスタで
あり、ソース電極またはドレイン電極によって第1電極587と、絶縁層583、584
、585に形成する開口で接しており電気的に接続している。第1の基板580上に形成
された第1電極587と、第2の基板596上に形成された第2電極588との間には、
黒色領域590a及び白色領域590bと、黒色領域590a及び白色領域590bの周
りを液体で満たすキャビティ594とを有する球形粒子589が設けられている。また、
球形粒子589の周囲は樹脂等の充填材595で充填されている(図12参照。)。本実
施の形態においては、第1電極587が画素電極に相当し、第2電極588が共通電極に
相当する。
また、ツイストボールの代わりに、電気泳動素子を用いることも可能である。電気泳動素
子としては、透明な液体と、正に帯電した白い微粒子と負に帯電した黒い微粒子とを封入
した直径10μm〜200μm程度のマイクロカプセルとを有する。第1電極と第2電極
との間に設けられるマイクロカプセルは、第1電極と第2電極によって、電場が与えられ
ると、白い微粒子と、黒い微粒子が逆の方向に移動し、白または黒を表示することができ
る。この原理を応用した表示素子が電気泳動表示素子であり、一般的に電子ペーパーとよ
ばれている。電気泳動表示素子は、液晶表示素子に比べて反射率が高いため、補助ライト
は不要であり、また消費電力が小さく、薄暗い場所でも表示部を認識することが可能であ
る。また、表示部に電源が供給されない場合であっても、一度表示した像を保持すること
が可能であるため、電波発信源から表示機能付き半導体装置(単に表示装置、または表示
装置を具備する半導体装置ともいう)を遠ざけた場合であっても、表示された像を保存し
ておくことが可能となる。
以上により、画質が向上した電子ペーパーを作製することができる。
本実施の形態は、実施の形態1乃至実施の形態8のいずれか一に記載した駆動回路または
画素部と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態10)
本実施の形態では、表示装置において、同一基板上に少なくとも駆動回路の一部と、画素
部に配置する薄膜トランジスタを作製する例について以下に説明する。
画素部に配置する薄膜トランジスタは、実施の形態3に従って形成する。また、実施の形
態3示す薄膜トランジスタ170はnチャネル型TFTであるため、駆動回路のうち、n
チャネル型TFTで構成することができる駆動回路の一部を画素部の薄膜トランジスタと
同一基板上に形成する。
アクティブマトリクス型液晶表示装置のブロック図の一例を図13(A)に示す。図13
(A)に示す表示装置は、基板5300上に表示素子を備えた画素を複数有する画素部5
301と、各画素を選択する走査線駆動回路5302と、選択された画素へのビデオ信号
の入力を制御する信号線駆動回路5303とを有する。
画素部5301は、信号線駆動回路5303から列方向に伸張して配置された複数の信号
線S1〜Sm(図示せず。)により信号線駆動回路5303と接続され、走査線駆動回路
5302から行方向に伸張して配置された複数の走査線G1〜Gn(図示せず。)により
走査線駆動回路5302と接続され、信号線S1〜Sm並びに走査線G1〜Gnに対応し
てマトリクス状に配置された複数の画素(図示せず。)を有する。そして、各画素は、信
号線Sj(信号線S1〜Smのうちいずれか一)、走査線Gi(走査線G1〜Gnのうち
いずれか一)と接続される。
また、実施の形態3に示す薄膜トランジスタ170は、nチャネル型TFTであり、nチ
ャネル型TFTで構成する信号線駆動回路について図14を用いて説明する。
図14に示す信号線駆動回路は、ドライバIC5601、スイッチ群5602−1〜56
02−M、第1配線5611、第2配線5612、第3配線5613及び配線5621−
1〜5621−Mを有する。スイッチ群5602−1〜5602−Mそれぞれは、第1薄
膜トランジスタ5603a、第2薄膜トランジスタ5603b及び第3薄膜トランジスタ
5603cを有する。
ドライバIC5601は第1配線5611、第2配線5612、第3配線5613及び配
線5621−1〜5621−Mに接続される。そして、スイッチ群5602−1〜560
2−Mそれぞれは、第1配線5611、第2配線5612、第3配線5613及びスイッ
チ群5602−1〜5602−Mそれぞれに対応した配線5621−1〜5621−Mに
接続される。そして、配線5621−1〜5621−Mそれぞれは、第1薄膜トランジス
タ5603a、第2薄膜トランジスタ5603b及び第3薄膜トランジスタ5603cを
介して、3つの信号線に接続される。例えば、J列目の配線5621−J(配線5621
−1〜配線5621−Mのうちいずれか一)は、スイッチ群5602−Jが有する第1薄
膜トランジスタ5603a、第2薄膜トランジスタ5603b及び第3薄膜トランジスタ
5603cを介して、信号線Sj−1、信号線Sj、信号線Sj+1に接続される。
なお、第1配線5611、第2配線5612、第3配線5613には、それぞれ信号が入
力される。
なお、ドライバIC5601は、単結晶基板上に形成されていることが望ましい。さらに
、スイッチ群5602−1〜5602−Mは、画素部と同一基板上に形成されていること
が望ましい。したがって、ドライバIC5601とスイッチ群5602−1〜5602−
MとはFPCなどを介して接続するとよい。
次に、図14に示した信号線駆動回路の動作について、図15のタイミングチャートを参
照して説明する。なお、図15のタイミングチャートは、i行目の走査線Giが選択され
ている場合のタイミングチャートを示している。さらに、i行目の走査線Giの選択期間
は、第1サブ選択期間T1、第2サブ選択期間T2及び第3サブ選択期間T3に分割され
ている。さらに、図14の信号線駆動回路は、他の行の走査線が選択されている場合でも
図15と同様の動作をする。
なお、図15のタイミングチャートは、J列目の配線5621−Jが第1薄膜トランジス
タ5603a、第2薄膜トランジスタ5603b及び第3薄膜トランジスタ5603cを
介して、信号線Sj−1、信号線Sj、信号線Sj+1に接続される場合について示して
いる。
なお、図15のタイミングチャートは、i行目の走査線Giが選択されるタイミング、第
1薄膜トランジスタ5603aのオン・オフのタイミング5703a、第2薄膜トランジ
スタ5603bのオン・オフのタイミング5703b、第3薄膜トランジスタ5603c
のオン・オフのタイミング5703c及びJ列目の配線5621−Jに入力される信号5
721−Jを示している。
なお、配線5621−1〜配線5621−Mには第1サブ選択期間T1、第2サブ選択期
間T2及び第3サブ選択期間T3において、それぞれ別のビデオ信号が入力される。例え
ば、第1サブ選択期間T1において配線5621−Jに入力されるビデオ信号は信号線S
j−1に入力され、第2サブ選択期間T2において配線5621−Jに入力されるビデオ
信号は信号線Sjに入力され、第3サブ選択期間T3において配線5621−Jに入力さ
れるビデオ信号は信号線Sj+1に入力される。さらに、第1サブ選択期間T1、第2サ
ブ選択期間T2及び第3サブ選択期間T3において、配線5621−Jに入力されるビデ
オ信号をそれぞれData−j−1、Data−j、Data−j+1とする。
図15に示すように、第1サブ選択期間T1において第1薄膜トランジスタ5603aが
オンし、第2薄膜トランジスタ5603b及び第3薄膜トランジスタ5603cがオフす
る。このとき、配線5621−Jに入力されるData−j−1が、第1薄膜トランジス
タ5603aを介して信号線Sj−1に入力される。第2サブ選択期間T2では、第2薄
膜トランジスタ5603bがオンし、第1薄膜トランジスタ5603a及び第3薄膜トラ
ンジスタ5603cがオフする。このとき、配線5621−Jに入力されるData−j
が、第2薄膜トランジスタ5603bを介して信号線Sjに入力される。第3サブ選択期
間T3では、第3薄膜トランジスタ5603cがオンし、第1薄膜トランジスタ5603
a及び第2薄膜トランジスタ5603bがオフする。このとき、配線5621−Jに入力
されるData−j+1が、第3薄膜トランジスタ5603cを介して信号線Sj+1に
入力される。
以上のことから、図14の信号線駆動回路は、1ゲート選択期間を3つに分割することで
、1ゲート選択期間中に1つの配線5621_Jから3つの信号線にビデオ信号を入力す
ることができる。したがって、図14の信号線駆動回路は、ドライバIC5601が形成
される基板と、画素部が形成されている基板との接続数を信号線の数に比べて約1/3に
することができる。接続数が約1/3になることによって、図14の信号線駆動回路は、
信頼性、歩留まりなどを向上できる。
なお、図14のように、1ゲート選択期間を複数のサブ選択期間に分割し、複数のサブ選
択期間それぞれにおいて、ある1つの配線から複数の信号線それぞれにビデオ信号を入力
することができれば、薄膜トランジスタの配置や数、駆動方法などは限定されない。
例えば、3つ以上のサブ選択期間それぞれにおいて1つの配線から3つ以上の信号線それ
ぞれにビデオ信号を入力する場合は、薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタを制御する
ための配線を追加すればよい。ただし、1ゲート選択期間を4つ以上のサブ選択期間に分
割すると、1つのサブ選択期間が短くなる。したがって、1ゲート選択期間は、2つまた
は3つのサブ選択期間に分割されることが望ましい。
別の例として、図16のタイミングチャートに示すように、1つの選択期間をプリチャー
ジ期間Tp、第1サブ選択期間T1、第2サブ選択期間T2、第3サブ選択期間T3に分
割してもよい。さらに、図16のタイミングチャートは、i行目の走査線Giが選択され
るタイミング、第1薄膜トランジスタ5603aのオン・オフのタイミング5803a、
第2薄膜トランジスタ5603bのオン・オフのタイミング5803b、第3薄膜トラン
ジスタ5603cのオン・オフのタイミング5803c及びJ列目の配線5621−Jに
入力される信号5821−Jを示している。図16に示すように、プリチャージ期間Tp
において第1薄膜トランジスタ5603a、第2薄膜トランジスタ5603b及び第3薄
膜トランジスタ5603cがオンする。このとき、配線5621−Jに入力されるプリチ
ャージ電圧Vpが第1薄膜トランジスタ5603a、第2薄膜トランジスタ5603b及
び第3薄膜トランジスタ5603cを介してそれぞれ信号線Sj−1、信号線Sj、信号
線Sj+1に入力される。第1サブ選択期間T1において第1薄膜トランジスタ5603
aがオンし、第2薄膜トランジスタ5603b及び第3薄膜トランジスタ5603cがオ
フする。このとき、配線5621−Jに入力されるData−j−1が、第1薄膜トラン
ジスタ5603aを介して信号線Sj−1に入力される。第2サブ選択期間T2では、第
2薄膜トランジスタ5603bがオンし、第1薄膜トランジスタ5603a及び第3薄膜
トランジスタ5603cがオフする。このとき、配線5621−Jに入力されるData
−jが、第2薄膜トランジスタ5603bを介して信号線Sjに入力される。第3サブ選
択期間T3では、第3薄膜トランジスタ5603cがオンし、第1薄膜トランジスタ56
03a及び第2薄膜トランジスタ5603bがオフする。このとき、配線5621−Jに
入力されるData−j+1が、第3薄膜トランジスタ5603cを介して信号線Sj+
1に入力される。
以上のことから、図16のタイミングチャートを適用した図14の信号線駆動回路は、サ
ブ選択期間の前にプリチャージ期間を設けることによって、信号線をプリチャージできる
ため、画素へのビデオ信号の書き込みを高速に行うことができる。なお、図16において
、図15と同様なものに関しては共通の符号を用いて示し、同一部分または同様な機能を
有する部分の詳細な説明は省略する。
また、走査線駆動回路の構成について説明する。走査線駆動回路は、シフトレジスタ、バ
ッファを有している。また場合によってはレベルシフタを有していても良い。走査線駆動
回路において、シフトレジスタにクロック信号(CLK)及びスタートパルス信号(SP
)が入力されることによって、選択信号が生成される。生成された選択信号はバッファに
おいて緩衝増幅され、対応する走査線に供給される。走査線には、1ライン分の画素のト
ランジスタのゲート電極が接続されている。そして、1ライン分の画素のトランジスタを
一斉にONにしなくてはならないので、バッファは大きな電流を流すことが可能なものが
用いられる。
走査線駆動回路の一部に用いるシフトレジスタの一形態について図17及び図18を用い
て説明する。
図17にシフトレジスタの回路構成を示す。図17に示すシフトレジスタは、フリップフ
ロップ5701−1〜5701−nという複数のフリップフロップで構成される。また、
第1クロック信号、第2クロック信号、スタートパルス信号、リセット信号が入力されて
動作する。
図17のシフトレジスタの接続関係について説明する。図17のシフトレジスタは、i段
目のフリップフロップ5701−i(フリップフロップ5701−1〜5701−nのう
ちいずれか一)は、図18に示した第1配線5501が第7配線5717−i−1に接続
され、図18に示した第2配線5502が第7配線5717−i+1に接続され、図18
に示した第3配線5503が第7配線5717−iに接続され、図18に示した第6配線
5506が第5配線5715に接続される。
また、図18に示した第4配線5504が奇数段目のフリップフロップでは第2配線57
12に接続され、偶数段目のフリップフロップでは第3配線5713に接続され、図18
に示した第5配線5505が第4配線5714に接続される。
ただし、1段目のフリップフロップ5701−1の図18に示す第1配線5501は第1
配線5711に接続され、n段目のフリップフロップ5701−nの図18に示す第2配
線5502は第6配線5716に接続される。
なお、第1配線5711、第2配線5712、第3配線5713、第6配線5716を、
それぞれ第1信号線、第2信号線、第3信号線、第4信号線と呼んでもよい。さらに、第
4配線5714、第5配線5715を、それぞれ第1電源線、第2電源線と呼んでもよい
次に、図17に示すフリップフロップの詳細について、図18に示す。図18に示すフリ
ップフロップは、第1薄膜トランジスタ5571、第2薄膜トランジスタ5572、第3
薄膜トランジスタ5573、第4薄膜トランジスタ5574、第5薄膜トランジスタ55
75、第6薄膜トランジスタ5576、第7薄膜トランジスタ5577及び第8薄膜トラ
ンジスタ5578を有する。なお、第1薄膜トランジスタ5571、第2薄膜トランジス
タ5572、第3薄膜トランジスタ5573、第4薄膜トランジスタ5574、第5薄膜
トランジスタ5575、第6薄膜トランジスタ5576、第7薄膜トランジスタ5577
及び第8薄膜トランジスタ5578は、nチャネル型トランジスタであり、ゲート・ソー
ス間電圧(Vgs)がしきい値電圧(Vth)を上回ったとき導通状態になるものとする
図18において、第3薄膜トランジスタ5573のゲート電極は、電源線と電気的に接続
されている。また、第3薄膜トランジスタ5573と第4薄膜トランジスタ5574の接
続させた回路(図18中鎖線5500で囲んだ回路)は、図2(A)に示す回路構成に相
当すると言える。ここでは全ての薄膜トランジスタは、エンハンスメント型のnチャネル
型トランジスタとする例を示すが、特に限定されず、例えば、第3薄膜トランジスタ55
73は、デプレッション型のnチャネル型トランジスタを用いても駆動回路を駆動させる
こともできる。
次に、図18に示すフリップフロップの接続構成について、以下に示す。
第1薄膜トランジスタ5571の第1電極(ソース電極またはドレイン電極の一方)が第
4配線5504に接続され、第1薄膜トランジスタ5571の第2電極(ソース電極また
はドレイン電極の他方)が第3配線5503に接続される。
第2薄膜トランジスタ5572の第1電極が第6配線5506に接続され、第2薄膜トラ
ンジスタ5572の第2電極が第3配線5503に接続される。
第3薄膜トランジスタ5573の第1電極が第5配線5505に接続され、第3薄膜トラ
ンジスタ5573の第2電極が第2薄膜トランジスタ5572のゲート電極に接続され、
第3薄膜トランジスタ5573のゲート電極が第5配線5505に接続される。
第4薄膜トランジスタ5574の第1電極が第6配線5506に接続され、第4薄膜トラ
ンジスタ5574の第2電極が第2薄膜トランジスタ5572のゲート電極に接続され、
第4薄膜トランジスタ5574のゲート電極が第1薄膜トランジスタ5571のゲート電
極に接続される。
第5薄膜トランジスタ5575の第1電極が第5配線5505に接続され、第5薄膜トラ
ンジスタ5575の第2電極が第1薄膜トランジスタ5571のゲート電極に接続され、
第5薄膜トランジスタ5575のゲート電極が第1配線5501に接続される。
第6薄膜トランジスタ5576の第1電極が第6配線5506に接続され、第6薄膜トラ
ンジスタ5576の第2電極が第1薄膜トランジスタ5571のゲート電極に接続され、
第6薄膜トランジスタ5576のゲート電極が第2薄膜トランジスタ5572のゲート電
極に接続される。
第7薄膜トランジスタ5577の第1電極が第6配線5506に接続され、第7薄膜トラ
ンジスタ5577の第2電極が第1薄膜トランジスタ5571のゲート電極に接続され、
第7薄膜トランジスタ5577のゲート電極が第2配線5502に接続される。第8薄膜
トランジスタ5578の第1電極が第6配線5506に接続され、第8薄膜トランジスタ
5578の第2電極が第2薄膜トランジスタ5572のゲート電極に接続され、第8薄膜
トランジスタ5578のゲート電極が第1配線5501に接続される。
なお、第1薄膜トランジスタ5571のゲート電極、第4薄膜トランジスタ5574のゲ
ート電極、第5薄膜トランジスタ5575の第2電極、第6薄膜トランジスタ5576の
第2電極及び第7薄膜トランジスタ5577の第2電極の接続箇所をノード5543とす
る。さらに、第2薄膜トランジスタ5572のゲート電極、第3薄膜トランジスタ557
3の第2電極、第4薄膜トランジスタ5574の第2電極、第6薄膜トランジスタ557
6のゲート電極及び第8薄膜トランジスタ5578の第2電極の接続箇所をノード554
4とする。
なお、第1配線5501、第2配線5502、第3配線5503及び第4配線5504を
、それぞれ第1信号線、第2信号線、第3信号線、第4信号線と呼んでもよい。さらに、
第5配線5505を第1電源線、第6配線5506を第2電源線と呼んでもよい。
また、信号線駆動回路及び走査線駆動回路を実施の形態3に示すnチャネル型TFTのみ
で作製することも可能である。実施の形態3に示すnチャネル型TFTはトランジスタの
電界効果移動度が大きいため、駆動回路の駆動周波数を高くすることが可能となる。例え
ば、実施の形態3に示すnチャネル型TFTを用いた走査線駆動回路は、高速に動作させ
ることが出来るため、フレーム周波数を高くすること、または、黒画面挿入を実現するこ
となども実現することが出来る。
さらに、走査線駆動回路のトランジスタのチャネル幅を大きくすることや、複数の走査線
駆動回路を配置することなどによって、さらに高いフレーム周波数を実現することが出来
る。複数の走査線駆動回路を配置する場合は、偶数行の走査線を駆動する為の走査線駆動
回路を片側に配置し、奇数行の走査線を駆動するための走査線駆動回路をその反対側に配
置することにより、フレーム周波数を高くすることを実現することが出来る。また、複数
の走査線駆動回路により、同じ走査線に信号を出力すると、表示装置の大型化に有利であ
る。
また、アクティブマトリクス型発光表示装置を作製する場合、少なくとも一つの画素に複
数の薄膜トランジスタを配置するため、走査線駆動回路を複数配置することが好ましい。
アクティブマトリクス型発光表示装置のブロック図の一例を図13(B)に示す。
図13(B)に示す発光表示装置は、基板5400上に表示素子を備えた画素を複数有す
る画素部5401と、各画素を選択する第1走査線駆動回路5402及び第2走査線駆動
回路5404と、選択された画素へのビデオ信号の入力を制御する信号線駆動回路540
3とを有する。
図13(B)に示す発光表示装置の画素に入力されるビデオ信号をデジタル形式とする場
合、画素はトランジスタのオンとオフの切り替えによって、発光もしくは非発光の状態と
なる。よって、面積階調法または時間階調法を用いて階調の表示を行うことができる。面
積階調法は、1画素を複数の副画素に分割し、各副画素を独立にビデオ信号に基づいて駆
動させることによって、階調表示を行う駆動法である。また時間階調法は、画素が発光す
る期間を制御することによって、階調表示を行う駆動法である。
発光素子は、液晶素子などに比べて応答速度が高いので、液晶素子よりも時間階調法に適
している。具体的に時間階調法で表示を行なう場合、1フレーム期間を複数のサブフレー
ム期間に分割する。そしてビデオ信号に従い、各サブフレーム期間において画素の発光素
子を発光または非発光の状態にする。複数のサブフレーム期間に分割することによって、
1フレーム期間中に画素が実際に発光する期間のトータルの長さを、ビデオ信号により制
御することができ、階調を表示することができる。
なお、図13(B)に示す発光表示装置では、一つの画素に2つのスイッチング用TFT
を配置する場合、一方のスイッチング用TFTのゲート配線である第1走査線に入力され
る信号を第1の走査線駆動回路5402で生成し、他方のスイッチング用TFTのゲート
配線である第2走査線に入力される信号を第2走査線駆動回路5404で生成している例
を示しているが、第1走査線に入力される信号と、第2走査線に入力される信号とを、共
に1つの走査線駆動回路で生成するようにしても良い。また、例えば、1つの画素が有す
るスイッチング用TFTの数によって、スイッチング素子の動作を制御するのに用いられ
る走査線が、各画素に複数設けられることもあり得る。この場合、複数の走査線に入力さ
れる信号を、全て1つの走査線駆動回路で生成しても良いし、複数の各走査線駆動回路で
生成しても良い。
また、発光表示装置においても、駆動回路のうち、nチャネル型TFTで構成することが
できる駆動回路の一部を画素部の薄膜トランジスタと同一基板上に形成することができる
。また、信号線駆動回路及び走査線駆動回路を実施の形態3に示すnチャネル型TFTの
みで作製することも可能である。
図35は、表示装置を構成する、信号入力端子、走査線、信号線、非線形素子を含む保護
回路及び画素部の位置関係を説明する図である。絶縁表面を有する基板320上には走査
線323と信号線324が交差して配置され、画素部327が構成されている。なお、画
素部327は、図13に示す画素部5301と画素部5401に相当する。
画素部327は複数の画素328がマトリクス状に配列して構成されている。画素328
は、走査線323と信号線324に接続する画素TFT329、保持容量部330、画素
電極331を含んで構成されている。
ここで示す画素構成において、保持容量部330では、一方の電極と画素TFT329が
接続され、他方の電極と容量線332が接続される場合を示している。また、画素電極3
31は表示素子(液晶素子、発光素子、コントラスト媒体(電子インク)等)を駆動する
一方の電極を構成する。これらの表示素子の他方の電極はコモン端子333に接続されて
いる。
保護回路は、画素部327と、信号線入力端子322との間に配設されている。また、走
査線駆動回路と、画素部327の間に配設されている。本実施の形態では、複数の保護回
路を配設して、走査線323、信号線324及び容量バス線337に静電気等によりサー
ジ電圧が印加され、画素TFT329等が破壊されないように構成されている。そのため
、保護回路にはサージ電圧が印加されたときに、コモン配線に電荷を逃がすように構成さ
れている。
本実施の形態では、走査線323側に保護回路334、信号線324側に保護回路335
、容量バス線337に保護回路336を配設する例を示している。ただし、保護回路の配
設位置はこれに限定されない。また、走査線駆動回路をIC等の半導体装置で実装しない
場合は、走査線323側に保護回路334を設けなくとも良い。
これらの回路の各々に実施の形態1乃至実施の形態7に示したTFTを用いることができ
る。
ここで、コモン端子333の構造について、図38を用いて示す。
図38(A)は、コモンコンタクト端子の断面図であり、図38(B)に示す上面図のD
1−D2に相当する。
共通電位線491は、ゲート絶縁層403上に設けられ、図1に示す第1配線409乃至
第3配線411と同じ材料及び同じ工程で作製される。
また、共通電位線491は、有機絶縁層452で覆われ、有機絶縁層452は、共通電位
線491と重なる位置に複数の開口部を有している。この開口部は、第1配線409乃至
第3配線411のいずれかと、画素電極110とを接続するコンタクトホールと同じ工程
で作製される。
また、共通電極492は、有機絶縁層452上に設けられ、接続配線453や、画素部の
画素電極と同じ材料及び同じ工程で作製される。
なお、共通電極492は、シール材に含まれる導電性粒子と接触する電極であり、第2の
基板の対向電極と電気的に接続が行われる。
また、上述した駆動回路は、液晶表示装置や発光表示装置に限らず、スイッチング素子と
電気的に接続する素子を利用して電子インクを駆動させる電子ペーパーに用いてもよい。
電子ペーパーは、電気泳動表示装置(電気泳動ディスプレイ)も呼ばれており、紙と同じ
読みやすさ、他の表示装置に比べ低消費電力、薄くて軽い形状とすることが可能という利
点を有している。
以上により、画質が向上した表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能
である。
(実施の形態11)
酸化物半導体層を用いて薄膜トランジスタを作製し、その薄膜トランジスタを画素部、さ
らには駆動回路に用いて、表示装置を作製することができる。また、実施の形態1または
実施の形態2に示すインバータ回路を駆動回路の一部または全体を、画素部と同じ基板上
に一体形成し、システムオンパネルを形成することができる。
表示装置は表示素子を含む。表示素子としては液晶素子(液晶表示素子ともいう)、発光
素子(発光表示素子ともいう)を用いることができる。発光素子は、電流または電圧によ
って輝度が制御される素子をその範疇に含んでおり、具体的には無機EL(Electr
o Luminescence)、有機EL等が含まれる。また、電子インクなど、電気
的作用によりコントラストが変化する表示媒体も適用することができる。
また、表示装置は、表示素子が封止された状態にあるパネルと、該パネルにコントローラ
を含むIC等を実装した状態にあるモジュールとを含む。さらに、該表示装置を作製する
過程における、表示素子が完成する前の一形態に相当する素子基板に関し、該素子基板は
、電流を表示素子に供給するための手段を複数の各画素に備える。素子基板は、具体的に
は、表示素子の画素電極のみが形成された状態であっても良いし、画素電極となる導電層
を形成した後であって、エッチングして画素電極を形成する前の状態であっても良いし、
あらゆる形態があてはまる。
なお、本明細書中における表示装置とは、画像表示デバイス、表示デバイス、もしくは光
源(照明装置含む)を指す。また、コネクター、例えばFPC(Flexible pr
inted circuit)もしくはTAB(Tape Automated Bon
ding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り
付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュ
ール、または表示素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回
路)が直接実装されたモジュールも全て表示装置に含むものとする。
本実施の形態では、液晶表示パネルの外観及び断面について、図19を用いて説明する。
図19は、第1基板4001上に形成されたゲート絶縁層、ソース電極、及びドレイン電
極上に酸化物半導体層を有する電気特性の高い薄膜トランジスタ4010、4011、及
び液晶素子4013を、第2基板4006との間にシール材4005によって封止した、
パネルの上面図であり、図19(B)は、図19(A1)(A2)のM−Nにおける断面
図に相当する。
第1基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路4004とを囲むよ
うにして、シール材4005が設けられている。また画素部4002と、走査線駆動回路
4004の上に第2基板4006が設けられている。よって画素部4002と、走査線駆
動回路4004とは、第1基板4001とシール材4005と第2基板4006とによっ
て、液晶層4008と共に封止されている。また第1基板4001上のシール材4005
によって囲まれている領域とは異なる領域に、別途用意された基板上に単結晶半導体層ま
たは多結晶半導体層で形成された信号線駆動回路4003が実装されている。
なお、別途形成した駆動回路の接続方法は、特に限定されるものではなく、COG方法、
ワイヤボンディング方法、或いはTAB方法などを用いることができる。図19(A1)
は、COG方法により信号線駆動回路4003を実装する例であり、図19(A2)は、
TAB方法により信号線駆動回路4003を実装する例である。
また第1基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路4004は、薄
膜トランジスタを複数有しており、図19(B)では、画素部4002に含まれる薄膜ト
ランジスタ4010と、走査線駆動回路4004に含まれる薄膜トランジスタ4011と
を例示している。薄膜トランジスタ4010、4011上には有機絶縁層4021が設け
られている。
薄膜トランジスタ4010、4011は、ゲート絶縁層、ソース電極、及びドレイン電極
上に酸化物半導体層を含む電気特性の高い薄膜トランジスタに相当し、実施の形態3に示
す薄膜トランジスタ170を適用することができる。本実施の形態において、薄膜トラン
ジスタ4010、4011はnチャネル型薄膜トランジスタである。
また、液晶素子4013が有する画素電極4030は、薄膜トランジスタ4010と電気
的に接続されている。そして液晶素子4013の対向電極4031は第2基板4006上
に形成されている。画素電極4030と対向電極4031と液晶層4008とが重なって
いる部分が、液晶素子4013に相当する。なお、画素電極4030、対向電極4031
はそれぞれ配向膜として機能する絶縁層4032、4033が設けられ、絶縁層4032
、4033を介して液晶層4008を挟持している。
なお、第1基板4001、第2基板4006としては、ガラス、金属(代表的にはステン
レス)、セラミックス、プラスチックを用いることができる。プラスチックとしては、F
RP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(
ポリビニルフルオライド)フィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルム
を用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやポリエステルフィ
ルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
また、柱状のスペーサ4035は絶縁層を選択的にエッチングすることで得られる。画素
電極4030と対向電極4031との間の距離(セルギャップ)を制御するために設けら
れている。なお球状のスペーサを用いていても良い。また、対向電極4031は、薄膜ト
ランジスタ4010と同一基板上に設けられる共通電位線と電気的に接続される。共通接
続部を用いて、一対の基板間に配置される導電性粒子を介して対向電極4031と共通電
位線とを電気的に接続することができる。なお、導電性粒子はシール材4005に含有さ
せる。
また、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つで
あり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直
前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善
するために5重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を用いて液晶層4008に
用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が10μs〜
100μsと短く、光学的等方性であるため配向処理が不要であり、視野角依存性が小さ
い。
なお本実施の形態は透過型液晶表示装置の例であるが、本実施の形態は反射型液晶表示装
置でも半透過型液晶表示装置でも適用できる。
また、本実施の形態の液晶表示装置では、基板の外側(視認側)に偏光板を設け、内側に
着色層、表示素子に用いる電極という順に設けるが、偏光板は基板の内側に設けてもよい
。また、偏光板と着色層の積層構造も本実施の形態に限定されず、偏光板及び着色層の材
料や作製工程条件によって適宜設定すればよい。また、ブラックマトリクスとして機能す
る遮光層を設けてもよい。
また、本実施の形態では、薄膜トランジスタの表面凹凸を低減するため、及び薄膜トラン
ジスタの信頼性を向上させるため、上記実施の形態で得られた薄膜トランジスタ170を
有機絶縁層4021で覆う構成となっている。
また、平坦性を有する有機絶縁層4021を形成する。有機絶縁層4021としては、実
施の形態1に示す有機絶縁層452に示した材料を適宜用いることができる。
画素電極4030、対向電極4031は、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸
化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化
チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケ
イ素を添加したインジウム錫酸化物などの透光性を有する導電性材料を用いることができ
る。
また、画素電極4030、対向電極4031として、導電性高分子(導電性ポリマーとも
いう)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。導電性組成物を用いて形成し
た画素電極は、シート抵抗が10000Ω/□以下、波長550nmにおける透光率が7
0%以上であることが好ましい。また、導電性組成物に含まれる導電性高分子の抵抗率が
0.1Ω・cm以下であることが好ましい。
導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子が用いることができる。例え
ば、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはその誘導体、ポリチオフェンま
たはその誘導体、若しくはこれらの2種以上の共重合体などがあげられる。
また別途形成された信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004または画素部4
002に与えられる各種信号及び電位は、FPC4018から供給されている。
本実施の形態では、接続端子電極4015が、液晶素子4013が有する画素電極403
0と同じ導電層から形成され、端子電極4016は、薄膜トランジスタ4010、401
1のソース電極及びドレイン電極と同じ導電層で形成されている。
接続端子電極4015は、FPC4018が有する端子と、異方性導電層4019を介し
て電気的に接続されている。
また図19においては、信号線駆動回路4003を別途形成し、第1基板4001に実装
している例を示しているが、本実施の形態はこの構成に限定されない。走査線駆動回路を
別途形成して実装しても良いし、信号線駆動回路の一部または走査線駆動回路の一部のみ
を別途形成して実装しても良い。
図20は、上記実施の形態を適用して作製されるTFT基板2600を用いて表示装置と
して液晶表示モジュールを構成する一例を示している。
図20は液晶表示モジュールの一例であり、TFT基板2600と対向基板2601がシ
ール材2602により固着され、その間にTFT等を含む画素部2603、液晶層を含む
表示素子2604、着色層2605が設けられ表示領域を形成している。着色層2605
はカラー表示を行う場合に必要であり、RGB方式の場合は、赤、緑、青の各色に対応し
た着色層が各画素に対応して設けられている。TFT基板2600と対向基板2601の
外側には偏光板2606、偏光板2607、拡散板2613が配設されている。光源は冷
陰極管2610と反射板2611により構成され、回路基板2612は、フレキシブル配
線基板2609によりTFT基板2600の配線回路部2608と接続され、コントロー
ル回路や電源回路などの外部回路が組みこまれている。また偏光板と、液晶層との間に位
相差板を有した状態で積層してもよい。
液晶表示モジュールには、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(I
n−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field S
witching)モード、MVA(Multi−domain Vertical A
lignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alig
nment)モード、ASM(Axially Symmetric aligned
Micro−cell)モード、OCB(Optical Compensated B
irefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liqui
d Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liq
uid Crystal)モードなどの液晶を用いることができる。
以上により、画質が向上した液晶表示パネルを作製することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能
である。
(実施の形態12)
本実施の形態では、表示装置として発光表示装置の一形態を示す。表示装置の有する表示
素子としては、ここではエレクトロルミネッセンスを利用する発光素子を用いて示す。エ
レクトロルミネッセンスを利用する発光素子は、発光材料が有機化合物であるか、無機化
合物であるかによって区別され、一般的に、前者は有機EL素子、後者は無機EL素子と
呼ばれている。
有機EL素子は、発光素子に電圧を印加することにより、一対の電極から電子および正孔
がそれぞれ発光性の有機化合物を含む層に注入され、電流が流れる。そして、それらキャ
リア(電子および正孔)が再結合することにより、発光性の有機化合物が励起状態を形成
し、その励起状態が基底状態に戻る際に発光する。このようなメカニズムから、このよう
な発光素子は、電流励起型の発光素子と呼ばれる。
無機EL素子は、その素子構成により、分散型無機EL素子と薄膜型無機EL素子とに分
類される。分散型無機EL素子は、発光材料の粒子をバインダ中に分散させた発光層を有
するものであり、発光メカニズムはドナー準位とアクセプター準位を利用するドナー−ア
クセプター再結合型発光である。薄膜型無機EL素子は、発光層を誘電体層で挟み込み、
さらにそれを電極で挟んだ構造であり、発光メカニズムは金属イオンの内殻電子遷移を利
用する局在型発光である。なお、ここでは、発光素子として有機EL素子を用いて説明す
る。
図21は、表示装置のうち、発光表示装置の例として、デジタル時間階調駆動を適用可能
な画素構成の一例を示す図である。
デジタル時間階調駆動を適用可能な画素の構成及び画素の動作について説明する。ここで
は、1つの画素に、酸化物半導体層をチャネル形成領域に用いるnチャネル型のトランジ
スタを2つ用いる形態を示す。
画素6400は、スイッチング用トランジスタ6401、駆動用トランジスタ6402、
発光素子6404及び容量素子6403を有している。スイッチング用トランジスタ64
01はゲートが走査線6406に接続され、第1電極(ソース電極及びドレイン電極の一
方)が信号線6405に接続され、第2電極(ソース電極及びドレイン電極の他方)が駆
動用トランジスタ6402のゲートに直接接続されている。
なお、第2電極が駆動用トランジスタ6402のゲートに直接接続するためのコンタクト
ホールは、実施の形態2に示したゲート絶縁層へのエッチング、または実施の形態5に示
すように、画素電極と同様に形成することが可能な接続配線を用いて形成することができ
るため、作製工程におけるフォトマスク数は増加しない。駆動用トランジスタ6402は
、ゲートが容量素子6403を介して電源線6407に接続され、第1電極(ソース電極
及びドレイン電極の一方)が電源線6407に接続され、第2電極(ソース電極及びドレ
イン電極の他方)が発光素子6404の第1電極(画素電極)に接続されている。発光素
子6404の第2電極は共通電極6408に相当する。共通電極6408は、同一基板上
に形成される共通電位線と電気的に接続される。
なお、発光素子6404の第2電極(共通電極6408)には、低電源電位が設定されて
いる。なお、低電源電位とは、電源線6407に設定される高電源電位を基準にして、低
電源電位<高電源電位を満たす電位であり、低電源電位としては例えばGND、0Vなど
が設定されていても良い。この高電源電位と低電源電位との電位差を発光素子6404に
印加して、発光素子6404に電流を流して発光素子6404を発光させるため、高電源
電位と低電源電位との電位差が発光素子6404の順方向しきい値電圧以上となるように
それぞれの電位を設定する。
なお、容量素子6403は、駆動用トランジスタ6402のゲート容量を代用して省略す
ることも可能である。駆動用トランジスタ6402のゲート容量については、チャネル領
域とゲート電極との間で容量が形成されていてもよい。
ここで、電圧入力電圧駆動方式の場合には、駆動用トランジスタ6402のゲートには、
駆動用トランジスタ6402が十分にオンするか、オフするかの二つの状態となるような
ビデオ信号を入力する。つまり、駆動用トランジスタ6402は線形領域で動作させる。
駆動用トランジスタ6402は線形領域で動作させるため、電源線6407の電圧よりも
高い電圧を駆動用トランジスタ6402のゲートにかける。なお、信号線6405には、
電源線電圧及び駆動用トランジスタ6402のVthの総和以上の電圧をかける。
また、デジタル時間階調駆動に代えて、アナログ階調駆動を行う場合、信号の入力を異な
らせることで、図21と同じ画素構成を用いることができる。
アナログ階調駆動を行う場合、駆動用トランジスタ6402のゲートに、発光素子640
4の順方向電圧及び駆動用トランジスタ6402のVthの総和以上の電圧をかける。発
光素子6404の順方向電圧とは、所望の輝度とする場合の電圧を指しており、少なくと
も順方向しきい値電圧よりも大きい。なお、駆動用トランジスタ6402が飽和領域で動
作するようなビデオ信号を入力することで、発光素子6404に電流を流すことができる
。駆動用トランジスタ6402を飽和領域で動作させるため、電源線6407の電位は、
駆動用トランジスタ6402のゲート電位よりも高くする。ビデオ信号をアナログとする
ことで、発光素子6404にビデオ信号に応じた電流を流し、アナログ階調駆動を行うこ
とができる。
なお、図21に示す画素構成は、これに限定されない。例えば、図21に示す画素に新た
にスイッチ、抵抗素子、容量素子、トランジスタまたは論理回路などを追加してもよい。
次に、発光素子の構成について、図22を用いて説明する。ここでは、駆動用TFTがエ
ンハンスメント型の場合を例に挙げて、画素の断面構造について説明する。図22の表示
装置に用いられる駆動用TFTであるTFT7001、7011、7021は、実施の形
態3及び実施の形態4で示す薄膜トランジスタと同様に作製でき、ゲート絶縁層、ソース
電極、及びドレイン電極上に酸化物半導体層を含む信頼性の高い薄膜トランジスタである
発光素子は、発光を取り出すために少なくとも陽極または陰極が透明であればよい。そし
て、基板上に薄膜トランジスタ及び発光素子を形成し、基板とは逆側の面から発光を取り
出す上面射出や、基板側の面から発光を取り出す下面射出や、基板側及び基板とは反対側
の面から発光を取り出す両面射出構造の発光素子があり、画素構成は、どの射出構造の発
光素子にも適用することができる。
上面射出構造の発光素子について図22(A)を用いて説明する。
図22(A)に、駆動用TFTであるTFT7001がn型で、発光素子7002から発
せられる光が陽極7005側に抜ける場合の、画素の断面図を示す。図22(A)では、
発光素子7002の陰極7003と駆動用TFTであるTFT7001が電気的に接続さ
れており、陰極7003上にEL層7004、陽極7005が順に積層されている。陰極
7003は仕事関数が小さく、なおかつ光を反射する導電層であれば様々の材料を用いる
ことができる。例えば、Ca、Al、MgAg、AlLi等が望ましい。そしてEL層7
004は、単数の層で構成されていても、複数の層が積層されるように構成されていても
どちらでも良い。複数の層で構成されている場合、陰極7003上に電子注入層、電子輸
送層、発光層、ホール輸送層、ホール注入層の順に積層する。なおこれらの層を全て設け
る必要はない。陽極7005は光を透過する透光性を有する導電性材料を用いて形成し、
例えば酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜
鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、
インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物
などの透光性を有する導電性導電層を用いても良い。
陰極7003及び陽極7005でEL層7004を挟んでいる領域が発光素子7002に
相当する。図22(A)に示した画素の場合、発光素子7002から発せられる光は、矢
印で示すように陽極7005側に射出する。
次に、下面射出構造の発光素子について図22(B)を用いて説明する。駆動用TFT7
011がn型で、発光素子7012から発せられる光が陰極7013側に射出する場合の
、画素の断面図を示す。図22(B)では、駆動用TFT7011と電気的に接続された
透光性を有する導電層7017上に、発光素子7012の陰極7013が形成されており
、陰極7013上にEL層7014、陽極7015が順に積層されている。なお、陽極7
015が透光性を有する場合、陽極上を覆うように、光を反射または遮蔽するための遮蔽
層7016が形成されていてもよい。陰極7013は、図22(A)の場合と同様に、仕
事関数が小さい導電性材料であれば様々な材料を用いることができる。ただしその厚さは
、光を透過する程度(好ましくは、5nm〜30nm程度)とする。例えば20nmの厚
さを有するアルミニウム層を、陰極7013として用いることができる。そしてEL層7
014は、図22(A)と同様に、単数の層で構成されていても、複数の層が積層される
ように構成されていてもどちらでも良い。陽極7015は光を透過する必要はないが、図
22(A)と同様に、透光性を有する導電性材料を用いて形成することができる。そして
遮蔽層7016は、例えば光を反射する金属等を用いることができるが、金属層に限定さ
れない。例えば黒の顔料を添加した樹脂層等を用いることもできる。
陰極7013及び陽極7015で、EL層7014を挟んでいる領域が発光素子7012
に相当する。図22(B)に示した画素の場合、発光素子7012から発せられる光は、
矢印で示すように陰極7013側に射出する。
次に、両面射出構造の発光素子について、図22(C)を用いて説明する。図22(C)
では、駆動用TFT7021と電気的に接続された透光性を有する導電層7027上に、
発光素子7022の陰極7023が形成されており、陰極7023上にEL層7024、
陽極7025が順に積層されている。陰極7023は、図22(A)の場合と同様に、仕
事関数が小さい導電性材料であれば様々な材料を用いることができる。ただしその厚さは
、光を透過する程度とする。例えば20nmの膜厚を有するアルミニウム層を、陰極70
23として用いることができる。そしてEL層7024は、図22(A)と同様に、単数
の層で構成されていても、複数の層が積層されるように構成されていてもどちらでも良い
。陽極7025は、図22(A)と同様に、光を透過する透光性を有する導電性材料を用
いて形成することができる。
陰極7023と、EL層7024と、陽極7025とが重なっている部分が発光素子70
22に相当する。図22(C)に示した画素の場合、発光素子7022から発せられる光
は、矢印で示すように陽極7025側と陰極7023側の両方に射出する。
なお、ここでは、発光素子として有機EL素子について述べたが、発光素子として無機E
L素子を設けることも可能である。
なお本実施の形態では、発光素子の駆動を制御する薄膜トランジスタ(駆動用TFT)と
発光素子が電気的に接続されている例を示したが、駆動用TFTと発光素子との間に電流
制御用TFTが接続されている構成であってもよい。
なお本実施の形態で示す表示装置は、図22に示した構成に限定されるものではなく、本
明細書における技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
次に、表示装置の一形態である発光表示パネル(発光パネルともいう)の外観及び断面の
一形態について、図23を用いて説明する。図23は、ゲート絶縁層、ゲート絶縁層上に
形成されるソース電極及びドレイン電極、ソース電極及びドレイン電極上に形成される酸
化物半導体層を含む電気特性の高い薄膜トランジスタ、並びに発光素子が形成された第1
基板と、第2基板とを、第1基板及び第2基板の間に設けられたシール材で封止した、パ
ネルの上面図であり、図23(B)は、図23(A)のH−Iにおける断面図に相当する
第1基板4501上に設けられた画素部4502、信号線駆動回路4503a、4503
b、及び走査線駆動回路4504a、4504bを囲むようにして、シール材4505が
設けられている。また画素部4502、信号線駆動回路4503a、4503b、及び走
査線駆動回路4504a、4504bの上に第2基板4506が設けられている。よって
画素部4502、信号線駆動回路4503a、4503b、及び走査線駆動回路4504
a、4504bは、第1基板4501とシール材4505と第2基板4506とによって
、充填材4507と共に密封されている。このように外気に曝されないように気密性が高
く、脱ガスの少ない保護フィルム(貼り合わせフィルム、紫外線硬化樹脂フィルム等)や
カバー材でパッケージング(封入)することが好ましい。
また、第1基板4501上に設けられた画素部4502、信号線駆動回路4503a、4
503b、及び走査線駆動回路4504a、4504bは、薄膜トランジスタを複数有し
ており、図23(B)では、画素部4502に含まれる薄膜トランジスタ4510と、信
号線駆動回路4503aに含まれる薄膜トランジスタ4509とを例示している。
薄膜トランジスタ4509、4510は、ゲート絶縁層、ソース電極、及びドレイン電極
上に酸化物半導体層を含む電気特性の高い薄膜トランジスタに相当し、実施の形態3及び
実施の形態4に示す薄膜トランジスタ170を適用することができる。本実施の形態にお
いて、薄膜トランジスタ4509、4510はnチャネル型薄膜トランジスタである。
また、発光素子4511が有する画素電極である第1電極4517は、薄膜トランジスタ
4510のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続されている。なお、発光素子4
511の構成は、第1電極4517、EL層4512、第2電極4513の積層構造であ
るが、本実施の形態に示した構成に限定されない。発光素子4511から取り出す光の方
向などに合わせて、発光素子4511の構成は適宜変えることができる。
隔壁4520は、有機樹脂層、無機絶縁層、または有機ポリシロキサン層を用いて形成す
る。特に感光性の材料を用い、第1電極4517上に開口部を形成し、その開口部の側壁
が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することが好ましい。
EL層4512は、単数の層で構成されていても、複数の層が積層されるように構成され
ていてもどちらでも良い。
発光素子4511に酸素、水素、水分、二酸化炭素等が侵入しないように、第2電極45
13及び隔壁4520上に保護層を形成してもよい。保護層としては、窒化珪素層、窒化
酸化珪素層、DLC層等を形成することができる。
また、信号線駆動回路4503a、4503b、走査線駆動回路4504a、4504b
、または画素部4502に与えられる各種信号及び電位は、FPC4518a、4518
bから供給されている。
本実施の形態では、接続端子電極4515が、発光素子4511が有する第1電極451
7と同じ導電層から形成され、端子電極4516は、薄膜トランジスタ4509、451
0が有するソース電極及びドレイン電極と同じ導電層から形成されている。
接続端子電極4515は、FPC4518aが有する端子と、異方性導電層4519を介
して電気的に接続されている。
発光素子4511からの光の取り出し方向に位置する基板には、第2基板は透光性でなけ
ればならない。その場合には、第2基板4506として、ガラス板、プラスチック板、ポ
リエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透光性を有する材料を用いる。
また、充填材4507としては、窒素やアルゴンなどの不活性な気体、紫外線硬化樹脂、
熱硬化樹脂等を用いることができる。紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂としては、PVC(ポ
リビニルクロライド)、アクリル、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB
(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用いることができ
る。本実施の形態は充填材として窒素を用いる。
また、必要であれば、発光素子の射出面に偏光板、または円偏光板(楕円偏光板を含む)
、位相差板(λ/4板、λ/2板)、カラーフィルタなどの光学フィルムを適宜設けても
よい。また、偏光板または円偏光板に反射防止層を設けてもよい。例えば、表面の凹凸に
より反射光を拡散し、映り込みを低減できるアンチグレア処理を施すことができる。
信号線駆動回路4503a、4503b、及び走査線駆動回路4504a、4504bは
、別途用意された基板上に単結晶半導体層または多結晶半導体層によって形成された駆動
回路で実装されていてもよい。また、信号線駆動回路のみ、或いは一部、または走査線駆
動回路のみ、或いは一部のみを別途形成して実装しても良く、本実施の形態は図23の構
成に限定されない。
以上により、画質が向上した発光表示装置(表示パネル)を作製することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能
である。
(実施の形態13)
電子ペーパーは、情報を表示するものであればあらゆる分野の電子機器に用いることが可
能である。例えば、電子ペーパーを用いて、電子書籍(電子ブック)、ポスター、電車な
どの乗り物の車内広告、クレジットカード等の各種カードにおける表示等に適用すること
ができる。電子機器の一例を図24、図25に示す。
図24(A)は、電子ペーパーで作られたポスター2631を示している。広告媒体が紙
の印刷物である場合には、広告の交換は人手によって行われるが、上記実施の形態を適用
した電子ペーパーを用いれば短時間で広告の表示を変えることができる。また、表示も崩
れることなく安定した画像が得られる。なお、ポスターは無線で情報を送受信できる構成
としてもよい。
また、図24(B)は、電車などの乗り物の車内広告2632を示している。広告媒体が
紙の印刷物である場合には、広告の交換は人手によって行われるが、上記実施の形態を適
用した電子ペーパーを用いれば人手を多くかけることなく短時間で広告の表示を変えるこ
とができる。また表示も崩れることなく安定した画像が得られる。なお、車内広告は無線
で情報を送受信できる構成としてもよい。
また、図25は、電子書籍2700の一例を示している。例えば、電子書籍2700は、
筐体2701および筐体2703の2つの筐体で構成されている。筐体2701および筐
体2703は、軸部2711により一体とされており、該軸部2711を軸として開閉動
作を行うことができる。このような構成により、紙の書籍のような動作を行うことが可能
となる。
筐体2701には表示部2705が組み込まれ、筐体2703には表示部2707が組み
込まれている。表示部2705および表示部2707は、続き画面を表示する構成として
もよいし、異なる画面を表示する構成としてもよい。異なる画面を表示する構成とするこ
とで、例えば右側の表示部(図25では表示部2705)に文章を表示し、左側の表示部
(図25では表示部2707)に画像を表示することができる。
また、図25では、筐体2701に操作部などを備えた例を示している。例えば、筐体2
701において、電源2721、操作キー2723、スピーカ2725などを備えている
。操作キー2723により、頁を送ることができる。なお、筐体の表示部と同一面にキー
ボードやポインティングディバイスなどを備える構成としてもよい。また、筐体の裏面や
側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子、またはACアダプタおよびUSB
ケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成
としてもよい。さらに、電子書籍2700は、電子辞書としての機能を持たせた構成とし
てもよい。
また、電子書籍2700は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、
電子書籍サーバから、所望の書籍データなどを購入し、ダウンロードする構成とすること
も可能である。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能
である。
(実施の形態14)
上記実施の形態に示す表示装置は、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用すること
ができる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン
受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメ
ラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型
ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などがある。
図26(A)は、テレビジョン装置9600の一例を示している。テレビジョン装置96
00は、筐体9601に表示部9603が組み込まれている。表示部9603により、映
像を表示することが可能である。また、ここでは、スタンド9605により筐体9601
を支持した構成を示している。
テレビジョン装置9600の操作は、筐体9601が備える操作スイッチや、別体のリモ
コン操作機9610により行うことができる。リモコン操作機9610が備える操作キー
9609により、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部9603に表示され
る映像を操作することができる。また、リモコン操作機9610に、当該リモコン操作機
9610から出力する情報を表示する表示部9607を設ける構成としてもよい。
なお、テレビジョン装置9600は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機に
より一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線に
よる通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向
(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
図26(B)は、デジタルフォトフレーム9700の一例を示している。例えば、デジタ
ルフォトフレーム9700は、筐体9701に表示部9703が組み込まれている。表示
部9703は、各種画像を表示することが可能であり、例えばデジタルカメラなどで撮影
した画像データを表示させることで、通常の写真立てと同様に機能させることができる。
なお、デジタルフォトフレーム9700は、操作部、外部接続用端子(USB端子、US
Bケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部などを備える構
成とする。これらの構成は、表示部と同一面に組み込まれていてもよいが、側面や裏面に
備えるとデザイン性が向上するため好ましい。例えば、デジタルフォトフレームの記録媒
体挿入部に、デジタルカメラで撮影した画像データを記憶したメモリを挿入して画像デー
タを取り込み、取り込んだ画像データを表示部9703に表示させることができる。
また、デジタルフォトフレーム9700は、無線で情報を送受信出来る構成としてもよい
。無線により、所望の画像データを取り込み、表示させる構成とすることもできる。
図27(A)は携帯型遊技機であり、筐体9881と筐体9891の2つの筐体で構成さ
れており、蝶番9893により、開閉可能に連結されている。筐体9881には表示部9
882が組み込まれ、筐体9891には表示部9883が組み込まれている。また、図2
7(A)に示す携帯型遊技機は、その他、スピーカ部9884、記録媒体挿入部9886
、LEDランプ9890、入力手段(操作キー9885、接続端子9887、センサ98
88(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化
学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動
、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン9889)等を備え
ている。もちろん、携帯型遊技機の構成は上述のものに限定されず、上記実施の形態に係
る表示装置を備えた構成であればよく、その他付属設備が適宜設けられた構成とすること
ができる。図27(A)に示す携帯型遊技機は、記録媒体に記録されているプログラムま
たはデータを読み出して表示部に表示する機能や、他の携帯型遊技機と無線通信を行って
情報を共有する機能を有する。なお、図27(A)に示す携帯型遊技機が有する機能はこ
れに限定されず、様々な機能を有することができる。
図27(B)は大型遊技機であるスロットマシン9900の一例を示している。スロット
マシン9900は、筐体9901に表示部9903が組み込まれている。また、スロット
マシン9900は、その他、スタートレバーやストップスイッチなどの操作手段、コイン
投入口、スピーカなどを備えている。もちろん、スロットマシン9900の構成は上述の
ものに限定されず、少なくとも上記実施の形態に係る表示装置を備えた構成であればよく
、その他付属設備が適宜設けられた構成とすることができる。
図28(A)は、携帯電話機1000の一例を示している。携帯電話機1000は、筐体
1001に組み込まれた表示部1002の他、操作ボタン1003、外部接続ポート10
04、スピーカ1005、マイク1006などを備えている。
図28(A)に示す携帯電話機1000は、表示部1002を指などで触れることで、情
報を入力ことができる。また、電話を掛ける、或いはメールを打つなどの操作は、表示部
1002を指などで触れることにより行うことができる。
表示部1002の画面は主として3つのモードがある。第1は、画像の表示を主とする表
示モードであり、第2は、文字等の情報の入力を主とする入力モードである。第3は表示
モードと入力モードの2つのモードが混合した表示+入力モードである。
例えば、電話を掛ける、或いはメールを作成する場合は、表示部1002を文字の入力を
主とする文字入力モードとし、画面に表示させた文字の入力操作を行えばよい。この場合
、表示部1002の画面のほとんどにキーボードまたは番号ボタンを表示させることが好
ましい。
また、携帯電話機1000内部に、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサを
有する検出装置を設けることで、携帯電話機1000の向き(縦か横か)を判断して、表
示部1002の画面表示を自動的に切り替えるようにすることができる。
また、画面モードの切り替えは、表示部1002を触れること、または筐体1001の操
作ボタン1003の操作により行われる。また、表示部1002に表示される画像の種類
によって切り替えるようにすることもできる。例えば、表示部に表示する画像信号が動画
のデータであれば表示モード、テキストデータであれば入力モードに切り替える。
また、入力モードにおいて、表示部1002の光センサで検出される信号を検知し、表示
部1002のタッチ操作による入力が一定期間ない場合には、画面のモードを入力モード
から表示モードに切り替えるように制御してもよい。
表示部1002は、イメージセンサとして機能させることもできる。例えば、表示部10
02に掌や指を触れることで、掌紋、指紋等を撮像することで、本人認証を行うことがで
きる。また、表示部に近赤外光を発光するバックライトまたは近赤外光を発光するセンシ
ング用光源を用いれば、指静脈、掌静脈などを撮像することもできる。
図28(B)も携帯電話機の一例である。図28(B)の携帯電話機は、筐体9411に
、表示部9412、及び操作ボタン9413を含む表示装置9410と、筐体9401に
走査ボタン9402、外部入力端子9403、マイク9404、スピーカ9405、及び
着信時に発光する発光部9406を含む通信装置9400とを有しており、表示機能を有
する表示装置9410は電話機能を有する通信装置9400と矢印の2方向に脱着可能で
ある。よって、表示装置9410と通信装置9400の短軸同士を取り付けることも、表
示装置9410と通信装置9400の長軸同士を取り付けることもできる。また、表示機
能のみを必要とする場合、通信装置9400より表示装置9410を取り外し、表示装置
9410を単独で用いることもできる。通信装置9400と表示装置9410とは無線通
信または有線通信により画像または入力情報を授受することができ、それぞれ充電可能な
バッテリーを有する。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能
である。
(実施の形態15)
本実施の形態では、酸化物半導体を半導体層として用いた薄膜トランジスタを作製する場
合において、酸化物半導体膜のパターニングの際に生じるエッチングの廃液から酸化物半
導体を再生して、再利用する方法について説明する。
図39及び図40に再利用サイクルについて示す。
まず、図39の工程1(7101)において、酸化物半導体膜をスパッタリング法、また
はレーザパルス蒸着法により成膜する。図40(A)(B)に成膜時の具体的な一例を示
す。図40(A)では、基板7201上にゲート電極7202およびゲート絶縁膜720
3が形成されており、ターゲット7204をスパッタリングガスによりスパッタリングす
る。このとき用いるターゲット7204は、In、Ga、及びZnを含む酸化物半導体タ
ーゲットであり、組成比としては、例えば、In:Ga:Zn=1:1:0.5なるター
ゲットを用いることができる。この結果、ゲート絶縁膜7203上にスパッタリング法を
用いて酸化物半導体膜7205に形成することができる(図40(B))。
次に、図39の工程2(7102)において、酸化物半導体膜のパターニングを行う。図
40(C)に示すようにフォトマスクを用いて形成したレジストマスク7206を用い、
ウェットエッチング法により酸化物半導体膜7205の不要な部分を除去する。これによ
り、図7(D)に示すように、所望の形状の酸化物半導体膜7207を得ることができる
次に、図39の工程3(7103)において、工程2(7102)で生じたエッチングの
廃液7208を回収する(図40(E))。なお、エッチングの廃液を回収する際には、
エッチング廃液を中和しておいてもよい。作業性の良さを考慮すると、中和されたエッチ
ング廃液を処理する方が安全性が高く好ましいためである。
次に、図39の工程4(7104)において、エッチング廃液から水分を除去する固体化
処理を行い、固体物7209を得る(図40(F))。なお、水分を除去するためには、
エッチング廃液を加熱すればよい。また、固体物7209を得た後、後の工程において再
生するターゲットの組成比が所望の組成比となるように組成分析等を行った上で不足成分
を追加するなどして組成比の調整を行う。
次に、図39の工程5(7105)において、固体物7209を所望の形状のダイスに入
れ、加圧および焼成することにより、焼結体7210を得る。さらに、焼結体7210を
接着剤によりバッキングプレート7211に貼り付けることにより、ターゲット7212
を形成する(図40(G))。ただし、焼成温度は、700℃以上が好ましい。また、膜
厚は5nm以上10nm以下とするのが好ましい。なお、図39の工程3(7103)に
おいて、In、Ga、及びZnの組成比を調整しているため、所望の組成比を有するター
ゲット7212を得ることができる。
なお、得られたターゲット7212は、図39の工程1(7101)における成膜時に用
いることができる。
以上により、酸化物半導体を半導体層として用いた薄膜トランジスタを作製する場合にお
けるエッチングの廃液から酸化物半導体を再生して、再利用することができる。
なお、酸化物半導体に含まれているインジウムやガリウムは、希少価値のある金属である
ことが知られていることから、本実施の形態に示す再利用方法を用いることにより、省資
源化を図ることができると共に酸化物半導体を用いて形成される製品のコストダウンを図
ることができる。

Claims (6)

  1. 第1のゲート電極と、
    第2のゲート電極と、
    前記第1のゲート電極及び前記第2のゲート電極上の第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層上の第1の配線と、
    前記第1の絶縁層上の第2の配線と、
    前記第1の絶縁層上の第3の配線と、
    前記第1の絶縁層上に設けられ、前記第1のゲート電極と重なる領域を有する第1の酸化物半導体層と、
    前記第1の絶縁層上に設けられ、前記第2のゲート電極と重なる領域を有する第2の酸化物半導体層と、
    前記第1の酸化物半導体層及び前記第2の酸化物半導体層上の有機絶縁層と、
    第1の部分と、
    を有し、
    前記第1の配線は、前記第1の酸化物半導体層に電気的に接続され、
    前記第2の配線は、前記第1の酸化物半導体層及び前記第2の酸化物半導体層に電気的に接続され、
    前記第3の配線は、前記第2の酸化物半導体層に電気的に接続され、
    前記第2の配線は、前記第2のゲート電極に電気的に接続され、
    前記第1の部分は、第1の導電層と、前記第1の導電層上の前記第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上の第2の導電層と、前記第2の導電層上の前記有機絶縁層と、前記有機絶縁層上の第3の導電層と、を有し、
    前記第1の導電層と、前記第1のゲート電極と、前記第2のゲート電極とは、同一の導電膜を加工する工程を経て形成されたものであり、
    前記第2の導電層と、前記第1配線と、前記第2配線と、前記第3配線とは、同一の導電膜を加工する工程を経て形成されたものであり、
    前記第3の導電層は、フレキシブルプリントサーキットに電気的に接続され、
    前記第3の導電層は、前記有機絶縁層に設けられたコンタクトホールを介して、前記第2の導電層と電気的に接続され、
    前記第1の導電層は、フローティングであることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1の酸化物半導体層及び前記第2の酸化物半導体層の少なくとも一つは、結晶領域を有することを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記第3の導電層は、透明導電層であることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
    前記第1の酸化物半導体層及び前記第2の酸化物半導体層の少なくとも一つは、可動イオンの濃度が5×1018/cm以下であることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
    前記第1の酸化物半導体層及び前記第2の酸化物半導体層の少なくとも一つは、ナトリウムの濃度が5×1018/cm以下であることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
    前記有機絶縁層は、カラーフィルタとして機能する領域を有することを特徴とする半導体装置。
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