[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用された遊技システム1001の一例を示す図である。
本発明が適用された遊技システム1001は、図1に示すように、遊技場に設置された本発明の遊技機の一例であるスロットマシン1と、インターネット網900に接続された本発明の管理装置の一例である管理サーバ1200と、から構成され、スロットマシン1と、管理サーバ1200と、は2次元コード読み取り機能及びインターネット網900への接続機能を備える携帯端末1100を介してデータのやり取りを行うことが可能とされている。
図2は、本実施の形態における携帯端末1100の構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、携帯端末1100は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、音声入出力部150と、無線通信部160と、アンテナ161と、赤外線通信部180と、カメラ部190とを含む。
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやRAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリなどの半導体メモリで構成される。記憶部120は、携帯端末1100の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラムなどのプログラムやデータを記憶する。
操作部130は、電話番号や各種データなどの数字やアルファベットやその他の文字などを入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。操作部130は、ユーザからデータの入力を受付けて、入力されたデータを制御部110に受渡す。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から受けた文字データおよび画像データを表示する。
音声入出力部150は、マイクおよびスピーカで構成される。音声入出力部150は、外部からマイクに入力された音声を電気信号に変えて、制御部110に受渡し、制御部110からの電気信号を音声に変換して、スピーカで外部に出力する。
無線通信部160は、他の携帯端末またはサーバからアンテナ161で受信した信号を制御部110に受渡し、制御部110から他の携帯端末またはサーバへ送信する信号をアンテナ161から出力させる。
赤外線通信部180は、他の装置から赤外線で受信した信号を制御部110に受渡し、他の装置へ送信する信号を制御部110から受取り、赤外線で送信する。
カメラ部190は、撮影対象を撮像して、撮像された画像を画像データに変換して、変換された画像データを制御部110に出力する。本実施の形態においては、2次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部110は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラムなどのプログラムに従って、記憶部120、操作部130、音声入出力部150、無線通信部160、赤外線通信部180、または、カメラ部190から入力されたデータを処理して、記憶部120、表示部140、音声入出力部150、無線通信部160、または、赤外線通信部180に出力する。
なお、本実施の形態においては、携帯端末1100は、音声入出力部150を含んでも含まなくてもよい。
図3は、本実施の形態における管理サーバ1200の構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、管理サーバ1200は、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部260とを含む。
記憶部220は、ROMやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやRAMなどの揮発性メモリなどの半導体メモリ、および、ハードディスクなどの外部記憶装置で構成される。記憶部220には、管理サーバ1200の各種機能を制御部210に実行させるためのプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボードおよびマウスなどの入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1200の管理者などのユーザからデータの入力を受付けて、入力されたデータを制御部210に受渡す。
表示部240は、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやEL(Electro Luminescence)ディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から受けた文字データおよび画像データを表示する。
通信部260は、携帯端末1100または他のサーバから、インターネット網900を介して受信したデータを制御部210に受渡し、制御部210からインターネット網900を介して携帯端末1100または他のサーバに送信するデータを出力する。
制御部210は、MPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたプログラムに従って、記憶部220、操作部230、または、通信部260から入力されたデータを処理して、記憶部220、表示部240、または、通信部260に出力する。
本実施の形態のスロットマシン1は、図4及び図5に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図5に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図4に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図6に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図7参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図7参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図7参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図5参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図7参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図5に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図7参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図4参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図4に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化され入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接、メダル払出口9(図4参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化され複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化され入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化され入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図7は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図7に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、遊技用表示部13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を生成する乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図4参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54(図33参照)、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態のスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施の形態では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施の形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、サブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
尚、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、BB中か、通常遊技状態か、などの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしても良い。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域及び停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施の形態では、初期化0、初期化1を設定変更モードの移行前に行っているが、設定変更モードの終了時、すなわち設定が確定した後に行うようにしても良い。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行われない。
本実施の形態のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施の形態では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)、通常遊技状態があり、いずれの遊技状態であっても賭数の規定数として3が定められており、遊技状態に関わらず、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインL1〜L5の全てが有効化されることとなる。
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(以下、単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、図8に示すように、特別役としてレギュラーボーナス(以下ではレギュラーボーナスをRBとする)、ビッグボーナス(1)(2)(以下ではビッグボーナスをBB(1)(2)とする)が、小役としてスイカ、チェリー、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが揃ったとき、すなわち左リールにおいて入賞ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出され、右リールの、左リールに「チェリー」が停止した入賞ラインに「ベル」または「リプレイ」の図柄が導出されたときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、12枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
RBは、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または4ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。
BB(1)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB(2)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7−網7−網7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB(1)(2)が入賞すると、遊技状態がBBに移行するとともに同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRBに制御される。すなわちBB中は、常にRBに制御されることとなる。そして、BBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が480枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
以下、本実施の形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
本実施の形態では、図9に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RB(BB)であるか、によって内部抽選の対象となり役が異なり、さらに通常遊技状態においては、特別役の持越中か否か(通常:特別役の持ち越されていない通常遊技状態、当選中:特別役の持ち越されている通常遊技状態)によっても内部抽選の対象が異なる。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されていない状態であれば、RB、BB(1)、BB(2)、RB+スイカ、RB+チェリー、BB(1)+スイカ、BB(1)+チェリー、BB(2)+スイカ、BB(2)+チェリー、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されている状態であれば、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRB(BB)であれば、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
内部抽選において、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役をいずれかの入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役がいずれの入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も入賞ライン上に揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、いずれかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
図6に示すように、ベルを構成する左リールの「ベル」、中リールの「ベル」、右リールの「ベル」は、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、ベルの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「ベル−ベル−ベル」の組合せが入賞ラインに揃い、ベルが入賞することとなる。また、リプレイを構成する左リールの「リプレイ」、中リールの「リプレイ」、右リールの「リプレイ」も、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、リプレイの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃い、リプレイが入賞することとなる。
一方で、チェリーを構成する右リールの「ベル」、「リプレイ」は、4コマ以内の間隔にて配置されているものの、チェリーを構成する左リールの「チェリー」は、7コマを超える間隔にて配置されており、チェリーの当選時には、「チェリー」の引込範囲となるタイミングで左リールの停止操作を行えば「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ってチェリーが入賞することとなるが、「チェリー」の引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作を行えば、チェリーは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、スイカを構成する左リールの「スイカ」、中リールの「スイカ」、右リールの「スイカ」も、4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、スイカの当選時には、「スイカ」の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが入賞ラインに揃ってスイカが入賞することとなるが、いずれか1つのリールでも「スイカ」の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行えば、スイカは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、BB(1)〜(3)も構成図柄が4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、BB(1)〜(3)のいずれかが当選しても、当選したBBの構成図柄の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば当選したBBが入賞することとなるが、いずれか1つのリールでも当選したBBの構成図柄の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行えば、BBは入賞せず、取りこぼすこととなる。尚、BBは、前述のように取りこぼしても次ゲームに持ち越されることから、1度BBに当選すれば、例え、取りこぼしても次ゲーム以降で適切なタイミングで停止操作を行うことで入賞させることが可能となる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を有効させることが可能となる。
尚、本実施の形態では、特別役と小役が同時に当選している場合に、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる構成であるが、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる構成としても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と再遊技役が同時に当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
本実施の形態においてメインCPU41aは、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施の形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施の形態では、メインCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定開始コマンド、確認開始コマンド、確認終了コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブCPU91aは、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、設定変更状態の終了時及びゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メインCPU41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メインCPU41aの起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定開始コマンドは、設定変更状態の開始を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する際に送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメインCPU41の制御状態が初期化されるため、設定開始コマンドによりメインCPU41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
確認開始コマンドは、設定確認状態の開始を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に送信される。確認終了コマンドは、設定確認状態の終了を示すコマンドであり、設定確認状態の終了時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、一定間隔毎に送信される。
これらコマンドのうち設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンドは、起動処理において割込が許可される前の段階で生成され、RAM41cの特別ワークに割り当てられた特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。
設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンド、操作検出コマンド以外のコマンドは、ゲーム処理においてゲームの進行状況に応じて生成され、RAM41cの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)において送信される。
本実施の形態では、ゲーム処理においてコマンドが生成され、通常コマンド送信用バッファに格納される。タイマ割込2内のコマンド送信処理においてコマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが検知されると、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが送信される。
また、通常コマンド送信用バッファには、複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能とされている。すなわち通常コマンド送信用バッファには複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
また、ゲーム処理において通常コマンド送信用バッファにコマンドを格納する際に、これらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理では通常コマンド送信用バッファに生成・格納された順番でコマンドを送信するようになっている。すなわち通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成・格納された順番で送信されるようになっている。
操作検出コマンドは、コマンド送信処理が5回実行される毎に生成され、前述の特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。また、通常コマンド送信用バッファに未送信のコマンドが格納されている状態で操作検出コマンドの送信時期に到達した場合には、操作検出コマンドの送信を優先し、通常コマンド送信用バッファに格納されている未送信のコマンドは、次回のコマンド送信処理において送信されるようになっており、1度のコマンド送信処理において複数のコマンドが送信されることがないようになっている。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施の形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブCPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果、後述するレベル及び演出設定に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施の形態では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信することで、サブCPU91aが、それぞれの制御状態においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチであるか否かに関わらず、メインCPU41aにより検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっており、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行したり、後述するメインメニュー画面の操作を行うことが可能である。
また、メインCPU41aは、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを定期的に送信することで、サブCPU91aは、これら操作スイッチのON/OFFの状態を定期的に特定できるようになっており、サブCPU91aが操作検出コマンドを取りこぼした場合であっても、次回送信される操作検出コマンドに基づいて全ての操作スイッチについて最新の検出状態を特定することが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じた演出を確実に実行することができる。
また、操作検出コマンドから、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R全ての検出状態を特定することが可能であるため、サブCPU91a側で、複数のスイッチの同時操作や特定のスイッチのみの操作といった複数の操作スイッチの操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
尚、本実施の形態では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを一定間隔毎に送信する構成であるが、いずれかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信するようにしても良く、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブCPU91a側でも必要以上に操作検出コマンドを受信せずに済む。
また、いずれかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときに、当該操作スイッチの検出状態に加えて他の操作スイッチの検出状態も特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信する構成としても良く、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となるうえに、サブCPU91aは、操作検出コマンドから検出状態の変化した操作スイッチの検出状態だけでなく、他の操作手段の検出状態も特定できるようになり、サブCPU91a側で複数の操作手段の操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
サブ制御部91のRAM91cには、操作スイッチの検出状態の変化状況が操作スイッチ毎に格納される検出状態格納領域と、操作スイッチの操作状態が変化した旨を示す操作検出フラグが操作スイッチ毎に格納される操作検出フラグ格納領域と、が割り当てられている。さらに検出状態格納領域には、操作検出コマンドを受信する前(前回)の検出状態と、操作検出コマンドを受信した後(今回)の検出状態と、が割り当てられており、それぞれに操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態が格納されるようになっている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において受信用バッファに未処理のコマンドが格納されていると判定した場合に、操作検出処理を行う。操作検出処理では、未処理のコマンドが操作検出コマンドか否かを判定し、操作検出コマンドであると判定した場合に、検出状態格納領域に格納されている今回の検出状態を前回の検出状態に移動し、操作検出コマンドが示す各操作スイッチの検出状態を今回の検出状態として格納するとともに、前回の検出状態と今回の検出状態とが異なる操作スイッチがある場合に、OFFからONに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立上りフラグを設定し、ONからOFFに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立下りフラグを設定する。
このように本実施の形態では、メインCPU41aが、操作スイッチの検出状態が変化したか否かに関わらず、定期的に全ての操作スイッチの検出状態を特定可能な操作検出コマンドを送信するとともに、サブCPU91aは、操作検出コマンドを受信した際に、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態を更新し、検出状態が異なる操作スイッチがある場合に、その操作スイッチに対応する操作検出フラグを設定するようになっており、サブCPU91aは、操作検出フラグの有無を確認することで、操作スイッチの検出状態が変化した旨に加え、操作検出コマンドの受信前後で各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか、すなわちOFFからONに変化したのか、ONからOFFに変化したのか、を判別できるようになっている。
このため、サブCPU91aは、操作スイッチの操作が開始したタイミングだけでなく、その操作が解除されたタイミングに応じて演出を行ったり、演出を変化させることが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作態様に応じて多彩な演出を行うことができる。
尚、本実施の形態では、サブCPU91aが、操作スイッチの検出状態の変化に加えて操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか否かを判別できるようになっているが、サブCPU91aが、操作スイッチが操作されたこと、すなわちOFFからONに変化したことのみを判別できる構成としても良く、このような構成とすることで、ゲームの進行制御に影響しない操作スイッチの操作に伴うサブCPU91aの制御負荷を軽減することができる。
また、検出状態格納領域には、各操作スイッチの検出状態が格納されており、サブCPU91aは、いずれかの操作検出フラグが設定され、当該操作検出フラグに対応する操作スイッチの検出状態の変化が特定された場合に、検出状態格納領域の他の操作スイッチの検出状態を確認することで、検出状態が変化した操作スイッチだけでなく、他の操作スイッチの検出状態も特定できるようになっている。
このため、複数の操作スイッチが同時に操作されている状態を特定可能となり、複数の操作スイッチが同時に操作されることで演出を行うことが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によって多様な演出を行うことができる。
また、サブCPU91aは、左ストップスイッチ、中ストップスイッチの操作スイッチが同時に操作されることで演出を行う場合に、左ストップスイッチが検出されており、かつ右ストップスイッチが検出されていない状態で、中ストップスイッチの操作を検出した場合には該当する演出を行うが、左ストップスイッチ及び右ストップスイッチの双方が検出されている状態で、中ストップスイッチの操作を検出した場合には、上記と同様に左ストップスイッチと中ストップスイッチの操作が同時に検出されていることとなるが、この場合には、該当する演出を行わないようになっている。
すなわち特定の操作スイッチの操作に応じて特定の操作演出を行う際に、特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないようになっている。
このため、特定の操作スイッチの操作に基づく特定の操作演出は、特定の操作スイッチが他の操作スイッチと同時に操作された場合や他の操作スイッチが操作されている状態で操作された場合には実行されることがなく、誤った操作によって特定の操作演出が実行されることがないため、特定の操作演出を希望する遊技者に対してのみ特定の操作演出を実行することができる。
また、上記のように特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、各々の演出を実行させるための操作スイッチの一部が重複する場合でも、異なる演出を実行させることが可能となる。すなわち一方の演出は、左ストップスイッチと中ストップスイッチが同時に操作されることで実行され、他方の演出は、中ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されることで実行されるが、左ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されている状態で、中ストップスイッチが操作された際に、左ストップスイッチと中ストップスイッチの同時操作なのか、中ストップスイッチと右ストップスイッチの同時操作なのか、を判別することができなくなってしまい、いずれか一方の同時操作に対してしか演出を割り当てることができなくなってしまうが、特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、上記のようなケースであっても、それぞれの同時操作に対して演出を割り当てることが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によってさらに多様な演出を行うことができる。
本実施の形態においてサブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件に経験値を付与し、10経験値獲得する毎にレベルを加算するようになっている。そしてレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数を増加させるようになっている。詳しくは、レベル1〜30の場合に用いる演出テーブル1、レベル31〜60の場合に用いる演出テーブル2、レベル61〜99の場合に用いる演出テーブル3を備えており、演出テーブル2には、演出テーブル1に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル3には、演出テーブル1、2に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1、2に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル1〜3のうち現在のレベルに応じた演出テーブルを用いて演出パターンを選択することにより、レベルが30を超えた場合、60を超えた場合にそれぞれ演出パターンが増加することとなる。
また、レベルの値が一定値を超える毎に、演出設定として選択可能な項目を増加させるようになっている。詳しくは、遊技者の選択操作により演出の頻度(演出設定1)、メインとなるキャラクタ(演出設定2)、キャラクタの衣装(演出設定3)、演出の背景デザイン(演出設定4)、BGM(演出設定5)を選択可能とされており、これら演出設定においてレベルが30を超えるまでは、3種類から選択可能であり、レベルが30を超えると5種類から選択可能となり、レベル60を超えると8種類から選択可能となる。
経験値が付与される達成条件としては、例えば、図10に示すように、特別役の当選可能性を示す連続演出が実行され、かつ特別役が当選した場合または外れた場合、ボーナス確定画面が表示された場合などが定められており、各達成条件の難易度、現在のレベル、ゲームを開始してからのゲーム数に応じて付与される経験値が定められ、達成条件が成立した時点の状況に応じた経験値が付与されることとなる。
図10に示す連続演出Bは、連続演出Aに比較して特別役に当選している可能性が高い旨を示す演出、すなわち特別役の当選時に選択される比率が連続演出Aよりも高い演出であり、かつ連続演出Aより出現率の低い演出である。
そして、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Bが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が高いにも関わらず、特別役が当選していない場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選している場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が低いにも関わらず、特別役が当選していた場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、同じ達成条件が成立した場合でも、0〜499Gと、500〜699Gと、700G以上と、で付与される経験値が異なり、ゲーム数が多いほどより多くの経験値が付与されるようになっている。
また、レベルの値が一定の値を超える毎に、付与される経験値が少なくなり、付与される経験値は少なくなる。詳しくは、レベル30を超えた場合、レベルを60を超えた場合に、それぞれ付与される経験値が減少するようになっており、達成条件によっては、経験値が付与されなくなる。このため、レベルが一定の値を超える毎に、さらなるレベルの上昇が困難となる。
このように本実施の形態のスロットマシン1では、遊技を行った結果に応じた達成条件が成立することで経験値が付与され、その経験値に応じてレベルが上昇し、演出パターンが増加したり、演出の設定項目が増加するようになっており、遊技者が遊技を行う意欲を効果的に高めることができる。
なお、達成条件は、図10で示される条件以外の条件も予め用意されており、たとえば、アバターのアイテムを購入することおよびコンテンツデータ(音楽、画像)を購入することなど遊技履歴を管理するサイト内で使用できる管理サーバ1200で管理されるコイン(金、銀、銅)が付与される条件、および、特定のミッションの達成という結果が得られる条件なども含まれる。
また、一定以上のレベルであることや累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに前述のミッションとしてこのような一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッション、すなわち一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ達成できないミッションが定められており、遊技者が遊技を行い、レベルを上昇させることへの意欲も効果的に高めることができる。
また、サブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、ゲーム数に応じて液晶表示器51にて複数段階からなるが順次進行するようになっている。詳しくは、ゲーム数に応じてがある段階まで到達すると、次の段階のが展開されることとなる。
また、サブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、入力されたパスワードから特定される記念日が、特定の記念日を示す場合には、その記念日にちなんだ記念日演出(例えば、遊技者の誕生日が特定される場合には、ある条件を満たすことで遊技者を祝福する演出が実行されるなど)を実行することが可能となる。
また、レベルの値は、1台のスロットマシン1において上昇した値のみならず、他のスロットマシン1において上昇した値を引き継ぐことも可能である。また、レベルの値だけでなく、他のスロットマシン1において進展したの段階や他のスロットマシン1において遊技者が演出設定を変更した場合、その設定内容も引き継ぐことが可能である。
具体的には、図11(a)に示すメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、管理サーバ1200にて発行されたパスワードを入力することにより、以前の遊技履歴に応じたレベル及び演出設定(ストーリーの段階も含まれる)を引き継いで遊技を行うことが可能となる。
パスワードは、後に詳述するが、後述する管理サーバ1200にて管理されている遊技者個人の遊技履歴に応じた記念日、レベル、機種情報、直近情報、その他の演出設定を特定可能な8文字からなる文字データである。
メインメニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの制御状態において、演出用スイッチ56が操作された場合に、液晶表示器51に表示される。
メインメニュー画面が表示されている状態では、図11(a)(b)に示すように、ストップスイッチ8Lが操作されることで、左側のメニュー項目に移動し、ストップスイッチ8Rが操作されることで右側のメニュー項目に移動する。そして、演出用スイッチ56が操作されることで手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56が操作されるか、ストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、図11(c)に示すように、「YES」「NO」を選択可能な終了確認画面が表示され、終了確認画面にてストップスイッチ8L、8R、演出用スイッチ56を操作し、「YES」「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面(メインメニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。また、何も操作されずに画面毎に定められた時間が経過することでも基本画面に戻る。
パスワード入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面では、図11(a)に示すように、「簡単スタート」「パスワード入力」「会員登録」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面にてストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作してパスワードメニューを選択することにより、図12(b)に示すパスワード入力画面が表示される。パスワード入力画面では、図12(c)に示すように、ストップスイッチ8L、8Rを操作することで文字が移動し、図13(a)に示すように、演出用スイッチ56を操作することで、手前に表示されている文字が選択されることとなる。
1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、手前の文字を再度選択可能となる。そして、8文字のパスワードを選択すると、決定欄に移動し、図13(b)に示すように、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、パスワードが決定される。
そして、入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、図13(c)に示すように、パスワード入力OK画面が表示される。パスワード入力OK画面は、演出用スイッチ56を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで基本画面に切り替わる。尚、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワード入力NG画面(図示略)が表示される。パスワード入力NG画面も、演出用スイッチ56を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで基本画面に切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッション)の値が初期化されるとともに、パスワードから解析される記念日がRAM91cに割り当てられた記念日格納領域に、パスワードから解析されるレベルがRAM91cに割り当てられたレベル格納領域に、パスワードから解析される機種を識別するための機種情報がRAM91cに割り当てられた機種情報格納領域に、パスワードから解析される直近の遊技履歴を示す直近情報がRAM91cに割り当てられた直近情報格納領域に、パスワードから解析されるその他の演出設定1〜3がRAM91cに割り当てられた演出設定格納領域に設定され、これに伴い以前の遊技履歴に応じたレベル、及び演出設定が引き継がれることとなる。また、この際、入力されたパスワードそのものがRAM91cに割り当てられたパスワード格納領域に格納されるようになっている。
次に、パスワードの解析手順について説明すると、ROM91bには、図15(a)に示すように、パスワードを構成する文字(ローマ字:26種類、記号6種類の32種類)に対応して0〜31の数値が定められたパスワード解析テーブルが記憶されており、まずは、図15(b)に示すように、パスワード解析テーブルを参照し、入力されたパスワードを該当する数値に置き換える。例えば、図15(b)に示すようにパスワードが「KZFJC=U*」であれば、図15(a)に示すパスワード解析テーブルに従って、「10−25−5−9−2−26−20−30」となる。次いで、置き換えた数値を2進数に変換し、上位2ビット、下位2ビットの合計4ビットの値をランダム値(管理サーバ1200にてパスワード発行時に取得したランダム値)として特定し、ランダム値を除いた36ビットの値をランダム値分右方向にシフトする。例えば、図15(b)に示すように、ランダム値が0110(=6)であればランダム値を除いた36ビットの値を6ビット分右方向にシフトする。この際、右方向にオーバーフローした値は、上位ビットにシフトする。
次いで、シフト後の36ビットの値からハッシュ値(管理サーバ1200にてパスワードにばらつきを持たせるために付与された乱数であり、本実施の形態では、ランダム値を除いた36ビットのうち下位4ビット目、下位8ビット目、下位16ビット目、下位23ビット目、下位28ビット目、下位33ビット目の値である。)を除き、それによって得られた30ビットの値から記念日、レベル、機種情報、直近情報及びその他の演出設定を解析する。
この30ビットの値のうち、下位3ビットは記念日を示し、下位4ビットから下位11ビットまでがレベルを示し、下位12ビットから下位24ビットまでが演出設定1〜3を示す値であり、それぞれ5ビット、4ビット、4ビットが割り当てられており、下位25ビットから下位27ビットまでが直近情報を示し、下位28ビットから下位30ビットまでが機種情報を示す。これらの値から特定される記念日、レベル、機種情報、直近情報その他の演出設定が、それぞれ、記念日格納領域、レベル格納領域、機種情報格納領域、直近情報格納領域、演出設定格納領域に設定されることとなる。
また、直近情報のうち1ビット目の下位25ビットは、前回のゲーム数が700G以下であるか否かを示し、700G以下の場合「1」とされる。直近情報のうち2ビット目の下位26ビットは、前回のBB回数が10回以上であるか否かを示し、10回以上の場合「1」とされる。直近情報のうち3ビット目の下位27ビットは、前回の遊技から1月以上経過しているか否かを示し、1月以上経過している場合「1」とされる。
また、機種情報は、たとえば、機種のシリーズ、機種の名称、および、機種のスペックなどの区別を示す情報である。
また、前述のようにRAM91cには、個人履歴格納領域が割り当てられており、パスワードを入力し、正規のパスワードと認証されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数)が蓄積されるようになっている。さらに予めスロットマシンに設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。また、前述のように経験値を10経験値獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルが上昇するようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合には、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コイン数演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴を特定可能な2次元コードを取得し、2次元コードから特定される内容を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
図11(b)に示すように、パスワード入力後や後述する簡単スタートによる遊技開始後のメインメニュー画面では、図14(a)に示すように、「データクリア」「2次元コード作成」「本日の結果」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力後や後述する簡単スタートによる遊技開始後のメインメニュー画面にて図14(a)に示すように、「2次元コード作成」のメニュー項目を選択することにより、2次元コードが生成され、図14(b)に示すように、生成された2次元コードが液晶表示器51に表示される。出力される2次元コードには、図16(c)に示すように、管理サーバ上の更新ページの所在を示すURLと、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、レベル格納領域に格納されているレベル値と、RAM91cに割り当てられた経験値格納領域に格納されている経験値と、RAM91cに割り当てられた獲得コイン格納領域に格納されている獲得コイン数(金、銀、銅)、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜3と、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施の形態では、32ビットの乱数)と、が格納されている。
なお、本実施の形態においては、経験値格納領域に格納されている経験値は、レベルアップに用いられた残りの端数の経験値である。
そして、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、2次元コードから特定される内容が管理サーバ1200が備える遊技者データベースの内容に反映されるようになっている。
また、パスワードが認証されてから2次元コードが表示されるまでの間は、新たなパスワードの入力が禁止されるようになっており、2次元コードが表示され、その表示がクリアされると、パスワード格納領域に格納されているパスワード、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類、レベル格納領域に格納されているレベル値、経験値格納領域に格納されている経験値と、獲得コイン格納領域に格納されている獲得コイン数(金、銀、銅)、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜3の内容が全てクリアされ、再びパスワードの入力が許可されるようになっている。
このように本実施の形態のスロットマシン1では、遊技を開始する際にパスワードを入力することで、以前遊技を行った際のレベルや獲得コイン数や演出設定など、過去の遊技履歴を反映した演出を実行させることが可能となり、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。また、新たな遊技履歴を特定するために出力される2次元コードに、パスワードが含まれるため、パスワードを発行する管理サーバ1200にて2次元コードに含まれるパスワードを認証することで、パスワードの発行を受けた遊技者であるかを判別することが可能となり、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、この2次元コードから特定される遊技履歴を自らのものに反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、パスワードが、当該パスワードが管理サーバ1200によって発行される毎に変化するランダム値によって変化するため、同一内容の遊技履歴が特定される場合であっても同一パスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測することが困難となる。
また、本実施の形態では、管理サーバ1200への登録を済ませている遊技者であれば、演出用スイッチ56を操作するのみで、パスワードを入力せず、遊技履歴を蓄積可能な遊技を開始することが可能となる。
詳しくは、遊技の開始操作、本実施の形態では演出用スイッチ56を一定時間以上操作すること(以下、演出用スイッチ56の長押しとする)で、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッション)の値が初期化される。演出用スイッチ56が長押しされた場合には、演出用スイッチ56が長押しされたことやパスワードの入力に伴う遊技の開始操作がなされた後、「2次元コード作成」が選択されていない場合であっても、個人履歴格納領域の値が初期化されるようになっている。
個人履歴格納領域には、演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作からの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数)が蓄積されるようになっている。さらにパスワードが入力された場合と同様に予めスロットマシンに設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。ただし、パスワードを入力せずに演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作を行った場合には、パスワードを入力した場合と異なり経験値は付与されず、レベルも上昇することはなく、コインも付与されず、演出設定もデフォルトの設定から変更できないようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合に、遊技の終了操作(メインメニュー画面にて「2次元コード作成」を選択)を行うと、演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされてからの遊技履歴から2次元コードが生成され、表示される。
そして、遊技者は、携帯端末にて、この表示された2次元コードを取得して管理サーバ1200にアクセスすることで、2次元コードから特定される遊技履歴を、当該遊技者の所持する携帯端末の端末識別情報に対応して遊技者データベースに登録されている遊技履歴に反映させることができるようになっている。
演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作により遊技を開始した後、遊技を終了する際に表示される2次元コードは、パスワードを入力して開始した場合と異なり、管理サーバ1200上の更新ページの所在を示すURLと、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、が格納されている。
そして、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が遊技者データベースに既に登録されているか否かが判定され、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が既に登録されている場合には、一致する端末識別情報に対応する遊技履歴が更新されるようになっている。
このように本実施の形態のスロットマシン1では、既に管理サーバ1200に登録されている遊技者であれば、演出用スイッチ56を長押しするのみで、パスワードを入力することなく、パスワードを入力した場合と同様に遊技を行うことが可能となる。そして、遊技終了時には、演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされてから終了までの遊技履歴を特定可能な2次元コードが表示される。そして、遊技終了時に表示された2次元コードにて管理サーバ1200にアクセスすることで、管理サーバ1200側では、当該遊技履歴を送信した携帯端末の端末識別情報が、管理サーバ1200の遊技者データベースに既に登録されているか否かを判断し、既に登録されている場合には、該当する端末識別情報に対応する遊技履歴が2次元コードから特定される遊技履歴に更新されることとなる。このため、既に端末識別情報が遊技者データベースに登録されている遊技者であれば、パスワードの発行を受けることなく、遊技履歴の蓄積機能を利用することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1200にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1200に登録・蓄積させることが可能となる。
尚、本実施の形態では、演出用スイッチ56を1回長押しすることで、遊技履歴を蓄積する機能の利用を開始できる構成であるが、メインメニュー画面のメニュー項目として「簡単スタート」とは別に遊技履歴を蓄積する機能の利用開始項目を設け、当該項目を指定することにより遊技履歴を蓄積する機能の利用を開始できる構成としても良いし、演出用スイッチ56の長押し及びメインメニュー画面による項目指定の双方にて遊技履歴を蓄積する機能の利用を開始できる構成としても良い。
本実施の形態では、管理サーバ1200からパスワードの発行を受けるためには、予め携帯端末などで管理サーバ1200にアクセスし、会員登録などにより携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)を登録しておく必要がある。尚、本実施の形態では、図11(a)に示す、パスワード入力前のメインメニュー画面にて「会員登録」を選択することで管理サーバ1200の会員登録ページの所在を示すURLが特定される2次元コードが生成されて表示されるようになっており、携帯端末にて2次元コードを読み取ることにより簡単に管理サーバ1200の会員登録ページにアクセスできるようになっている。
また、本実施の形態では、予め管理サーバ1200にアクセスして会員登録を済ませていない遊技者であっても、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。
具体的には、図11(a)に示すメインメニュー画面から「簡単スタート」を選択することで、サブCPU91aは、一定の範囲で更新される乱数から開始時乱数を取得し、RAM91cに割り当てられた開始時乱数格納領域に取得した開始時乱数を格納し、初回開始時用の2次元コードを生成し、表示させる。この2次元コードには、図16(a)に示すように、管理サーバ1200上の仮登録ページの所在を示すURLと、開始時乱数と、が格納されており、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、アクセスした携帯端末1100に割り当てられた端末識別情報(SIMデータ)と、2次元コードから特定される開始時乱数と、が対応付けて仮登録されるようになっている。
一方、スロットマシン1では、「簡単スタート」を選択すると、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッション)の値が初期化される。
個人履歴格納領域には、「簡単スタート」が選択されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数)が蓄積されるようになっている。さらにパスワードが入力された場合と同様に予めスロットマシンに設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。また、前述のように経験値を10経験値獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルが上昇するようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合には、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、演出設定、達成ミッションの履歴を特定可能な2次元コードを取得し、2次元コードから特定される内容を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
「簡単スタート」を選択して遊技を開始した後、遊技を終了する際に表示される2次元コードは、パスワードを入力して開始した場合と異なり、図16(b)に示すように、管理サーバ上の本登録ページの所在を示すURLと、開始時乱数格納領域に格納されている開始時乱数と、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、レベル格納領域に格納されているレベル値と、経験値格納領域に格納されている(端数の)経験値と、獲得コイン格納領域に格納されている獲得コイン数と、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜3と、が格納されている。
そして、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が仮登録されているか否かが判定され、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が仮登録されている場合には、仮登録されている端末識別情報に対応する開始時乱数と、2次元コードから特定される開始時乱数と、が一致するかが判定され、一致したことを条件に、端末識別情報に対応付けて、2次元コードから特定される遊技履歴、現在のレベル、(端数の)経験値、獲得コイン数、演出設定、達成ミッションの履歴が登録され、遊技者のデータが本登録されるようになっており、以後、これらのデータに基づいてパスワードの発行を受けることが可能となる。
このように本実施の形態のスロットマシン1では、「簡単スタート」を入力することで、開始時乱数を取得し、この開始時乱数を特定可能な2次元コードが表示されるのみで、パスワードを入力することなく、パスワードを入力した場合と同様に遊技を行うことが可能となる。そして、遊技終了時には、「簡単スタート」を入力してから終了までの遊技履歴と、「簡単スタート」入力時に取得した開始時乱数と、を特定可能な2次元コードが表示される。そして、遊技者は、遊技開始時に表示された2次元コードにて管理サーバ1200にアクセスして仮登録しておき、遊技終了時に表示された2次元コードにて管理サーバ1200にアクセスすることで、管理サーバ1200側では、遊技終了時に送信された2次元コードから特定される開始時乱数と、管理サーバ1200に仮登録されている開始時乱数と、が一致したことを条件に、当該2次元コードから特定される遊技履歴、すなわち当該遊技者の遊技履歴を新規に登録することが可能となる。このため、初めて遊技履歴の蓄積機能を利用する遊技者は、遊技を行う前に予め管理サーバ1200にアクセスして会員登録を行う必要がなく、「簡単スタート」の入力により表示された2次元コードで管理サーバ1200にアクセスするだけで、パスワードを入力したのと同様の遊技を開始することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1200にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1200に登録・蓄積させることが可能となる。
本実施の形態のサブCPU91aは、前述のようにメインメニュー画面から移行する各種メニュー画面を表示させた後、何らの操作もなされない場合に、所定時間の経過で基本画面に切り替えるようになっている。
本実施の形態のサブCPU91aは、パスワードを入力するか、「簡単スタート」を入力した場合、または演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がなされた場合に、パスワードの入力も「簡単スタート」の入力もせず、演出用スイッチ56による遊技の開始操作もなされずに遊技を行った場合の演出態様(通常演出モード)とは異なる演出態様の特定演出モードに制御する。
詳しくは、図17に示すように、液晶表示器51の表示領域には、その一部に特定演出領域51a、51bが割り当てられており、通常演出モードでは、特定演出領域51a、51bに規則的な模様のみが表示されるようになっている。
これに対して、特定演出モードに制御された場合には、図17に示すように、特定演出領域51aには、遊技者が設定した演出設定に基づくキャラクタが表示され、特定演出領域51bには、当該遊技者のレベル値(パスワードから特定されるレベル値)及び次回レベル上昇までに要する経験値を示す経験値メータが表示されるようになっている。尚、特定演出モードにおいて特定演出領域51a、51bに表示される対象は、上記に限られず、例えば、ミッションの達成状況などを表示するようにしても良い。
尚、演出用スイッチ56の操作に伴い遊技の開始操作が行われた場合には、演出設定やレベル値などを特定できないため、特定演出領域51aには、遊技者が設定した演出設定ではなく、デフォルトの演出設定に基づくキャラクタが表示され、特定演出領域には、レベル値や経験値メータは表示されないようになっている。
また、通常演出モードか、特定演出モードか、に関わらず、基本画面が表示されている状態でストップスイッチ8Cを一定時間以上操作することにより、特定演出領域51a、51bを消去することも可能であるが、デフォルトの設定では、特定演出領域51a、51bが表示されるようになっており、遊技の開始操作(パスワードの入力や「簡単スタート」の入力、演出用スイッチ56の長押し)がなされた場合や遊技の終了操作(データクリアや2次元コード表示)がなされた場合には、それまで特定演出領域51a、51bが消去されていても、再び特定演出領域51a、51bが表示されるようになっている。尚、基本画面が表示されており、かつ特定演出領域51a、51bが消去されている状態で、ストップスイッチ8Cを一定時間以上操作した場合にも、再び特定演出領域51a、51bが表示されるようになっている。
また、特定演出モードと、通常演出モードと、では、特定演出領域51a、51b以外の領域における表示態様は、どちらも同じであり、同様の演出が行われることとなる。例えば、演出モードに関わらず、背景で雨が降る演出が行われ、これにより後述のように内部抽選の結果などが示唆されることとなる。
一方、特定演出モードでは、特定演出領域51a、51b以外の領域における表示態様が同じであっても、特定演出領域51a、51bの表示内容を異ならせることにより、そこで特別役の当選期待度を異ならせることも可能である。
このように、特定演出領域51a、51b以外の領域の表示態様は、特定演出モードと通常演出モードとで共通化できるため、使用する画像データや動画データの容量を抑制することもできる。
また、パスワードを入力して特定演出モードに移行することで、パスワードから特定されるレベル値及び次回レベル上昇までに要する経験値を示す経験値メータが表示されるようになっており、特定演出領域を利用して遊技履歴の状況も容易に確認することができる。尚、特定演出領域に表示される遊技履歴は、上記のようなレベル値や経験値に限られず、累積ゲーム数や累積ボーナス回数、さらには、前述した演出の実行条件となるレベル値、累積ゲーム数や累積ボーナス数までの残り値などを表示するようにしても良い。
尚、本実施の形態では、パスワードの入力以外でも特定演出モードへ移行可能な構成であるが、パスワードが入力された場合のみ特定演出モードへ移行する構成としても良く、このようにすることで、遊技履歴を収集する特定演出モードへ移行させるための操作が、管理サーバ1200からパスワードの発行を受け、そのパスワードを入力する操作、すなわち煩雑な操作を必要とする場合であっても、遊技履歴を蓄積する機能を利用することを促進できる。
次に、本発明の管理装置の一例である管理サーバ1200について説明すると、管理サーバ1200は、CPU、RAMなどを備えた一般的なサーバコンピュータにて構成されており、インターネット網900を介して携帯端末1100からアクセス可能とされており、遊技履歴の管理、パスワードの発行、特典の付与などを行う。尚、本実施の形態の管理サーバ1200は、端末識別情報(SIMデータ)が付与された端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した端末についてはアクセスを拒否するようになっている。
管理サーバ1200は、遊技者の遊技履歴を管理する遊技者データベース、遊技毎の遊技履歴を管理する遊技履歴データベース、遊技者に対して付与される特典データを格納する特典データベース及び未登録の遊技者の仮登録データを管理する仮登録データベースを備えている。
遊技者データベースは、図18(a)に示すように、遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)に対応して、現在のステータス(待機中、遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、アクセス数(パスワードの発行回数)、現在までの総ゲーム数、総BB回数、総RB回数、現在のレベル、(端数の)経験値、コイン数(金、銀、銅)、演出設定1〜3の設定内容、ミッション別の達成状況(達成済みのミッションは1、未達成のミッションは0)が格納されている。
遊技履歴データベースは、図18(b)に示すように、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)及び遊技日時に対応して、当該遊技の遊技終了時にスロットマシン1にてランダムに取得される遊技乱数、当該遊技でのゲーム数、当該遊技でのBB回数、当該遊技でのRB回数、当該遊技の遊技終了時のレベル値、当該遊技の遊技終了時の(端数の)経験値、当該遊技の遊技終了時のコイン数(金、銀、銅)、当該遊技の遊技終了時の演出設定1〜3の設定内容、当該遊技でのミッション別達成状況が格納されている。
特典データベースは、図18(c)に示すように、特典を識別可能な特典IDに対応して、特典データの格納場所、特典データの種別、特典を付与する条件の種別、該当する種別の条件値が格納されている。条件の種別としては、レベル、ミッションの達成率、ゲーム数、BB回数、RB回数などが設定可能であり、その種別に応じた条件値が設定可能とされている。
仮登録データベースは、図18(d)に示すように、開始時登録要求を送信した携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)と、開始時登録要求から特定される開始時乱数と、開始時登録要求を受けた登録日時と、が対応付けて登録されている。
遊技履歴は、図18(a)で説明したような、現在までの総ゲーム数、総BB回数、総RB回数、現在のレベル、獲得コイン数(金、銀、銅)、演出設定1〜3の設定内容、および、ミッション別の達成状況(達成済みのミッションは1、未達成のミッションは0)などの情報である。
次に、携帯端末1100から管理サーバにアクセスして会員登録を行う際の、管理サーバ1200、スロットマシン1、および、携帯端末1100の動作を、図19、図22、図23、および、図29に基づいて説明する。図19は、本実施の形態における管理サーバ1200で実行される履歴管理処理の流れを示す第1のフローチャートである。図22は、本実施の形態におけるスロットマシン1で実行されるパスワード関連処理の流れを示す第1のフローチャートである。図23は、本実施の形態におけるスロットマシン1で実行されるメインメニュー表示処理の流れを示すフローチャートである。図29は、会員登録時の携帯端末1100、管理サーバ1200のやり取りを示す図である。
図22を参照して、スロットマシン1において、ステップS1201で、サブ制御部91のサブCPU91aは、メインメニュー画面表示操作があったか否かを判断する。メインメニュー画面表示操作がないと判断した場合(ステップS1201でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1221の処理に進める。一方、演出用スイッチ56が操作された場合、メインメニュー画面表示操作があったと判断され(ステップS1201でYESと判断され)、ステップS1210で、サブCPU91aは、メインメニュー表示処理を実行する。
図23を参照して、メインメニュー表示処理では、まず、ステップS1211で、サブCPU91aは、ゲーム終了後(設定変更後)から掛数が設定されるまでの間であるか否かを判断する。この間でないと判断した場合(ステップS1211でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、ゲーム終了後から掛数が設定されるまでの間であると判断した場合(ステップS1211でYESと判断した場合)、ステップS1212で、サブCPU91aは、パスワード入力済みであるか、または、簡単スタート後であるか、否かを判断する。
パスワード入力済み、および、簡単スタート後のいずれでもないと判断した場合(ステップS1212でNOと判断した場合)、ステップS1213で、サブCPU91aは、図11(a)で示したパスワード入力前のメインメニュー画面を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。その後、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、パスワード入力済み、または、簡単スタート後であると判断した場合(ステップS1212でYESと判断した場合)、ステップS1214で、図14(a)で示した遊技履歴収集開始後のメインメニュー画面を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。その後、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図22に戻って、ステップS1210の後、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1221の処理に進める。ステップS1221では、図11(a)で示したパスワード入力前のメインメニューにおいて、「会員登録」が選択されたか否かを判断する。選択されていないと判断した場合(ステップS1221でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1223の処理に進める。
一方、「会員登録」が選択されたと判断した場合(ステップS1221でYESと判断した場合)、ステップS1222で、サブCPU91aは、管理サーバ1200の会員登録ページのURLを特定可能な2次元コードを液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。
ユーザは、携帯端末1100を操作して、2次元コードを読み込むためのアプリケーションソフトを起動し、その2次元コードを携帯端末1100のカメラ部190で撮影する。そのアプリケーションソフトによって、読み込まれた2次元コードが解析された結果、会員登録ページのURLが携帯端末1100の表示部140に表示される。ユーザが、そのURLを選択することによって、携帯端末1100でブラウザが起動され、当該URLで特定される会員登録ページに接続される。
そして、図29に示すように、ユーザは、会員登録ページにて氏名などの会員情報を入力し、入力された会員情報及び携帯端末1100の端末識別情報を含む会員登録要求を管理サーバ1200に対して送信する。
図19を参照して、ステップS201で、管理サーバ1200の制御部210は、携帯端末1100から会員登録要求を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップS201でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をステップS211の処理に進める。
一方、会員登録要求を受信したと判断した場合(ステップS201でYESと判断した場合)、ステップS202で、制御部210は、会員登録要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判断する。
端末識別情報が遊技者データベースに既登録であると判断した場合(ステップS202でYESと判断した場合)、ステップS203で、制御部210は、端末識別情報に対応する会員情報を更新する。その後、ステップS205で、制御部210は、端末識別情報で示される携帯端末1100に、登録結果を送信する。
図29に進んで、より詳細には、携帯端末1100から会員登録要求がなされると、管理サーバ1200は、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がある場合には、既に登録済みの会員情報の更新、或いは、簡単スタートにて端末識別情報のみ登録済みとして、遊技者データベースの該当する端末識別情報に対応する会員情報を会員登録要求から特定される会員情報に更新し、会員登録要求を行った携帯端末1100に対して登録結果を通知する。
図19に戻って、一方、端末識別情報が遊技者データベースに既登録でないと判断した場合(ステップS202でNOと判断した場合)、ステップS204で、制御部210は、端末識別情報、および、会員登録要求に含まれる会員情報を遊技者データベースに登録する。その後、制御部210は、前述したステップS205の処理を実行する。
図29に進んで、より詳細には、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致しなかった場合には、未登録の遊技者による会員登録要求として、会員登録要求を行った携帯端末1100の端末識別情報及び会員登録要求から特定される会員情報を対応付けて遊技者データベースに新規に登録し、会員登録要求を行った携帯端末1100に対して登録結果を通知する。
登録結果を受けた携帯端末1100では、登録結果が表示され、遊技者にその旨が通知される。
次に、初めて遊技を行う遊技者が「簡単スタート」を入力し、スロットマシン1にて遊技を行う際の管理サーバ1200、スロットマシン1、および、携帯端末1100の動作を、図19、図22、図25、および、図30に基づいて説明する。図25は、本実施の形態におけるスロットマシン1で実行されるパスワード関連処理の流れを示す第2のフローチャートである。図30は、第1の実施の形態において会員登録せずに遊技を行う場合のスロットマシン1、携帯端末1100、管理サーバ1200のやり取りを示す図である。
図22に戻って、ステップS1223では、サブCPU91aは、図11(a)で示したパスワード入力前のメインメニューにおいて、「簡単スタート」が選択されたか否かを判断する。選択されていないと判断した場合(ステップS1223でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1229の処理に進める。
一方、「会員登録」が選択されたと判断した場合(ステップS1223でYESと判断した場合)、サブCPU91aは、ステップS1224で、開始時乱数を取得し、遊技の終了時に2次元コードを作成するときのために、当該開始時乱数をRAM91cに記憶させ、ステップS1225で、取得した開始時乱数等から2次元コードを生成し、ステップS1226で、生成した2次元コードを液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。
次に、サブCPU91aは、ステップS1227で、特定演出モードへ移行するよう制御し、ステップS1228で、遊技履歴の収集を開始する。その後、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1229の処理に進める。
図30に進んで、流れを説明すると、スロットマシン1において「簡単スタート」が選択されると、開始時乱数を取得し、仮登録ページの所在を示すURLと、開始時乱数と、を特定可能な初回開始時用の2次元コードを生成し、表示させる。
遊技者は、携帯端末1100にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された開始時乱数及び携帯端末1100の端末識別情報を含む開始時登録要求を管理サーバ1200に対して行うことにより、端末識別情報を管理サーバ1200の仮登録データベースに登録することができる。
図19に戻って、ステップS211では、管理サーバ1200の制御部210は、携帯端末1100から開始時登録要求を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップS211でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をステップS221の処理に進める。
一方、開始時登録要求を受信したと判断した場合(ステップS211でYESと判断した場合)、ステップS212で、制御部210は、開始時登録要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されているか否かを判断する。
端末識別情報が遊技者データベースに既登録であると判断した場合(ステップS212でYESと判断した場合)、ステップS213で、制御部210は、既登録であるので登録不可である旨を、端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。その後、制御部210は、実行する処理をステップS221の処理に進める。
一方、端末識別情報が遊技者データベースに既登録でないと判断した場合(ステップS212でNOと判断した場合)、ステップS214で、制御部210は、開始時登録要求に含まれる端末識別情報および開始時乱数、ならびに、開始時登録要求を受信した日時である登録日時を対応付けて、記憶部220に仮登録する。
図30に進んで、流れを説明すると、携帯端末1100から開始時登録要求がされると、管理サーバ1200は、開始時登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がある場合には、登録不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、開始時登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致しない場合には、開始時登録要求から特定される端末識別情報、開始時乱数、登録日時(開始時登録要求を受けた日時)を対応付けて仮登録データベースに登録し、その旨を携帯端末に対して通知する。
また、スロットマシン1では、「簡単スタート」が入力され、2次元コードを表示すると、開始時乱数を開始時乱数格納領域に格納するとともに、遊技履歴を初期化して通常演出モードから特定演出モードに移行する。その後、遊技者によって遊技が開始される。
図25を参照して、ステップS1261では、スロットマシン1のサブ制御部91のサブCPU91aは、図14(a)で示した遊技履歴収集開始後のメインメニュー画面において「2次元コード作成」の選択が受け付けられたか等の条件が成立したか否かを判断する。「2次元コード作成」の選択が受付けられた等の条件が成立していないと判断した場合(ステップS1261でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1325の処理に進める。
一方、「2次元コード作成」の選択が受付けられた等の条件が成立したと判断した場合(ステップS1261でYESと判断した場合)、サブCPU91aは、ステップS1321で、遊技履歴の収集が開始されてから100ゲーム以上、遊技が行なわれたか否かを判断する。
100ゲーム以上、遊技が行なわれていないと判断した場合(ステップS1321でNOと判断した場合)、ステップS1322で、サブCPU91aは、100ゲーム未満なのでパスワード入力前に蓄積されていた仮コイン数が2次元コードに反映されない旨を液晶表示器51に表示するよう制御する。
仮コイン数とは、獲得コイン格納領域に格納されている獲得コイン数が2次元コードに反映されてから、パスワードが入力されて遊技が開始されるまでの、パスワードが入力されない状態での遊技、および、パスワードが入力されたが所定ゲーム数(本実施の形態においては100ゲーム)に達していない遊技などの、獲得コイン数を遊技者が獲得できない遊技において蓄積されたコイン数であって、RAM91cの仮コイン記憶領域に格納される。
そして、ステップS1323で、ステップS1322で表示された内容に了解する旨の入力がボタン操作によって遊技者から受付けられたか否かを判断する。了解しない旨の入力が受付けられたと判断した場合(ステップS1323でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1325の処理に進める。
これにより、2次元コードの作成および表示はされず、遊技が継続可能な状態とされる。その結果、遊技者は、100ゲーム以上、遊技をした後に、パスワード入力前に蓄積されていた仮コイン数が2次元コードに反映されることによって獲得することができる。また、遊技場は、遊技機の稼働を向上させることができる。
一方、了解する旨の入力が受付けられたと判断した場合(ステップS1323でYESと判断した場合)、および、100ゲーム以上、遊技が行なわれたと判断した場合(ステップS1321でYESと判断した場合)、ステップS1262で、RAM91cに記憶された遊技乱数(または開始時乱数)を取得し、ステップS1263で、図16で説明したように、端数の経験値、レベルおよび獲得コイン数などを含む遊技履歴、パスワード、遊技乱数(または開始時乱数)等から2次元コードを生成する。このように、レベルが更新されたときの経験値における所定値に満たない端数が特定される。
生成される2次元コードには、パスワードに含まれていた直近情報および機種情報は、遊技に従って更新される情報ではないので、含まれないようにされる。これにより、2次元コードのデータ量を抑えることができる。
次に、ステップS1267で、サブCPU91aは、ステップS1263で生成した2次元コードの画像を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。このように、経験値を特定するための2次元コードなどの出力情報が出力される。ここでは、経験値を特定するための、レベルおよび経験値の端数を特定するための2次元コードなどの出力情報が出力される。
そして、サブCPU91aは、ステップS1268で、通常演出モードへ移行するよう制御し、ステップS1269で、収集した遊技履歴をクリアする。その後、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1325の処理に進める。
ステップS1325では、サブCPU91aは、デモ画面表示中に、演出用スイッチ56の長押し操作があったか否かを判断する。演出用スイッチ56の長押し操作があったと判断した場合(ステップS1325でYESと判断した場合)、ステップS1326で、サブCPU91aは、記憶されている仮コイン数を報知する演出を液晶表示器51に表示するよう制御する。
図35は、本実施の形態においてスロットマシン1の液晶表示器51に表示される仮コイン報知画面を示す表示画面図である。図35を参照して、キャラクタが仮コイン数が数枚貯まっている旨を話している演出画面が液晶表示器51に表示される。これにより、遊技者はパスワードを入力する前に、仮コイン数がどれぐらい蓄積されているかを知ることができ、仮コイン数を多く獲得したい場合は、仮コイン数が多く蓄積されている遊技機を選択することが可能となる。
図30に進んで、流れを説明すると、遊技者が遊技を終了し、メインメニュー画面から「2次元コード作成」を選択することで開始時乱数格納領域に格納されている開始時乱数、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、レベル格納領域に格納されているレベル値、経験値格納領域に格納されている経験値、獲得コイン格納領域に格納されている獲得コイン数(金、銀、銅)、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜3と、からなる遊技履歴を取得し、これらのデータと、本登録ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、所定の記憶領域にパスワードと対応付けて記憶され、液晶表示器51に表示されるとともに、個人履歴格納領域、レベル格納領域、経験値格納領域、獲得コイン格納領域演出設定格納領域が初期化され、特定演出モードから通常演出モードに移行する。
遊技者は、携帯端末1100にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された開始時乱数、遊技履歴及び携帯端末1100の端末識別情報を含む終了時登録要求を管理サーバ1200に対して行うことにより、端末識別情報及び初回の遊技履歴を管理サーバ1200の遊技者データベース及び遊技履歴データベースに登録することができる。
図34は、本実施の形態において携帯端末1100の表示部140に表示される画面を示す表示画面図である。図34(A)は、携帯端末1100で2次元コードを読取っているときの表示画面図である。図34(A)を参照して、オートフォーカスにより焦点が合った状態で、表示画面内の枠内に所定の大きさで、撮影された2次元コードが表示されている状態で、2次元コードの画像が携帯端末1100に取り込まれ、2次元コードが解析される。
図34(B)は、携帯端末1100で2次元コードの解析結果としてのURLが表示されている状態の画面を示す表示画面図である。図34(B)を参照して、2次元コードの解析の結果の遊技履歴の情報を含むURLが表示部140に表示される。そして、このURLが選択されることで、URLによって示されるアドレスである管理サーバ1200に、URLに含まれる遊技履歴が伝達される。この管理サーバ1200へのアクセスが終了時登録要求である。
図19に戻って、ステップS221では、管理サーバ1200の制御部210は、携帯端末1100から終了時登録要求を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップS221でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をステップS228の処理に進める。
一方、終了時登録要求を受信したと判断した場合(ステップS221でYESと判断した場合)、ステップS222で、制御部210は、終了時登録要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに仮登録されているか否かを判断する。
端末識別情報が遊技者データベースに仮登録されていると判断した場合(ステップS222でYESと判断した場合)、ステップS223で、制御部210は、記憶部220に記憶している開始時乱数、および、終了時登録要求に含まれる開始時乱数が一致するか否かを判断する。
端末識別情報が遊技者データベースに仮登録されていないと判断した場合(ステップS222でNOと判断した場合)、および、開始時乱数が一致しないと判断した場合(ステップS223でNOと判断した場合)、ステップS224で、制御部210は、登録不可である旨を、端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。その後、制御部210は、実行する処理をステップS228の処理に進める。
一方、開始時乱数が一致すると判断した場合(ステップS223でYESと判断した場合)、ステップS225で、制御部210は、端末識別情報および遊技履歴等を対応付けて、図18(a)および図18(b)でそれぞれ説明した記憶部220の遊技者データベースおよび遊技履歴データベースに本登録するとともに、ステップS214で仮登録された情報を削除する。
次に、ステップS225Aで、制御部210は、レベル経験値管理処理を実行する。図20は、本実施の形態における管理サーバで実行されるレベル経験値管理処理の流れを示すフローチャートである。
図20を参照して、ステップS271で、制御部210は、図18(a)で説明した遊技者データベースのレベルを、受信した遊技履歴に含まれるレベルに更新する。このように、経験値が所定値に達するごとにレベルが更新されるのと同様にレベルが更新される。次に、ステップS272で、制御部210は、遊技者データベースの経験値に、受信した遊技履歴に含まれる端数の経験値を積算更新する。このように、2次元コードに基づいて経験値における所定値に満たない端数が特定され、該端数が蓄積される。このときに、端数と同じ値または特定値を加算して積算してもよい。
そして、ステップS273で、制御部210は、遊技者データベースに積算された端数の経験値が、レベルに応じた所定値(本実施の形態においては、レベルに関わらず一定の10経験値)以上であるか否かを判断する。
端数の経験値が所定値以上であると判断した場合(ステップS273でYESと判断した場合)、ステップS274で、制御部210は、端数の経験値から、レベルアップさせる分の所定値を減算する(たとえば、レベルを2アップさせる場合は、10経験値×2レベル=20経験値を減算する)。
そして、ステップS275で、制御部210は、遊技者データベースのレベルをアップ分、加算更新する。このように、蓄積された端数が所定値に達したことによりレベルが更新される。
ステップS275の後、および、端数の経験値が所定値未満であると判断した場合(ステップS273でNOと判断した場合)、ステップS276で、制御部210は、受信した遊技履歴に含まれる総ゲーム数が100ゲーム以上であるか否かを判断する。
100ゲーム以上であると判断した場合(ステップS276でYESと判断した場合)、ステップS277で、制御部210は、受信した遊技履歴に含まれる獲得コイン数(金、銀、銅)を、それぞれ、遊技者データベースの獲得コイン数(金、銀、銅)に加算更新する。
ステップS277の後、および、総ゲーム数が100ゲーム未満であると判断した場合(ステップS276でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図19に戻って、ステップS226で、制御部210は、本登録を完了した旨を、端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。次いで、ステップS227で、制御部210は、履歴表示処理を実行する。。その後、制御部210は、実行する処理をステップS228の処理に進める。
履歴表示処理は、蓄積更新された遊技履歴を携帯端末1100で表示させるための処理である。これにより、携帯端末1100の表示部140に、たとえば、今回のゲーム数、BB回数、RB回数、および、今回までに累積されたゲーム数、BB回数、RB回数などが表示される。なお、履歴表示処理において、今回の遊技のダイジェストが表示されるようにしてもよい。
図34を再度参照して、図34(C)は、履歴表示処理によって携帯端末1100の表示部140に表示される表示画面図である。図34(C)を参照して、上述したような情報が、当該遊技者の名前とともに表示部140に表示される。
図19に戻って、ステップS228では、制御部210は、1日経過した仮登録が記憶部220にあるか否かを判断する。あると判断した場合(ステップS228でYESと判断した場合)、ステップS229で、制御部210は、当該仮登録を削除する。その後、および、1日経過した仮登録がないと判断した場合(ステップS228でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をステップS231の処理に進める。
図30に進んで、流れを説明すると、携帯端末1100から終了時登録要求がされると、管理サーバ1200は、終了時登録要求を行った携帯端末1100の端末識別情報が、仮登録データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、登録不可としてその旨を携帯端末1100に対して通知する。
一方、終了時登録要求を行った携帯端末1100の端末識別情報が、仮登録データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、一致した端末識別情報に対応して仮登録データベースに登録されている開始時乱数が、終了時登録要求から特定される開始時乱数と一致するか否かを判定し、双方の開始時乱数が一致しない場合には、登録不可としてその旨を携帯端末1100に対して通知する。
また、双方の開始時乱数が一致した場合には、終了時登録要求を行った携帯端末1100の端末識別情報を遊技者データベースに新規に登録するとともに、該端末識別情報に対応付けて終了時登録要求から特定される遊技履歴を遊技者データベースに登録するとともに、該端末識別情報及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて終了時登録要求から特定される遊技履歴を遊技履歴データベースにも登録し、終了時登録要求を行った携帯端末1100に対して本登録完了を通知する。
また、双方の開始時乱数が一致した場合に、終了時登録要求を行った携帯端末1100の端末識別情報が遊技者データベースに新規に登録されるのと同時に、仮登録データベースの端末識別情報及び対応する開始時乱数、登録日時が削除される。
また、仮登録データベースに登録されている端末識別情報及び対応する開始時乱数、登録日時は、終了時登録要求に伴い本登録が行われない場合、登録日の翌日まで維持されるが、その後は、終了時登録要求に伴い本登録が行われなかった場合でも消去される。
図34を再び参照して、図34(D)は、携帯端末1100で管理サーバ1200の遊技履歴のサイトにアクセスしたときの当該遊技者のメニュー画面を示す表示画面図である。
メニュー画面には、当該サイトで遊技者が行なうことのできる項目のメニューが表示される。具体的には、パスワード発行、履歴表示、達成ミッションの表示、獲得コイン数の表示、カスタム設定、ゲームの実行、アバターの設定、ショップでのアイテムおよびコンテンツの購入、掲示板の閲覧および投稿を行なうためのリンクが表示される。
図34(E)は、履歴表示のリンクが選択されたときに携帯端末1100の表示部140に表示される履歴の日付を選択するための画面の表示画面図である。図34(E)を参照して、図34(D)のメニュー画面で履歴表示のリンクが選択されると、図34(E)の日付選択画面が表示部140に表示される。日付選択画面には、当該遊技者の登録されている遊技履歴の日付の選択肢のリンクが表示される。いずれかのリンクが選択されると、前述した図34(C)のような履歴表示画面が表示部140に表示される。
次に、パスワードを発行し、スロットマシン1にて遊技を行う際の管理サーバ1200、スロットマシン1、および、携帯端末1100の動作を、図21、図22、および、図31に基づいて説明する。図21は、本実施の形態における管理サーバ1200で実行される履歴管理処理の流れを示す第2のフローチャートである。図31は、パスワードを入力して遊技を行う場合のスロットマシン1、携帯端末1100、管理サーバ1200のやり取りを示す図である。
前述した図34(D)の携帯端末1100のメニュー画面でパスワード発行のリンクが選択されると、管理サーバ1200にパスワードの発行要求が送信される。
図21に戻って、ステップS231では、制御部210は、携帯端末1100からパスワードの発行要求を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップS231でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をステップS241の処理に進める。
一方、発行要求を受信したと判断した場合(ステップS231でYESと判断した場合)、ステップS232で、制御部210は、発行要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されているか否かを判断する。
端末識別情報が遊技者データベースに登録されていないと判断した場合(ステップS232でNOと判断した場合)、ステップS233で、制御部210は、パスワードを発行不可である旨を、端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。その後、制御部210は、実行する処理をステップS241の処理に進める。
一方、端末識別情報が遊技者データベースに登録されていると判断した場合(ステップS232でYESと判断した場合)、ステップS234で、制御部210は、当該端末識別情報に対応付けて記憶部220に記憶しているレベル、機種情報、直近情報、記念日、および、その他の演出設定などの情報に基づいて、図15(b)で説明した手順と逆の手順にしたがって、パスワードを生成して、生成したパスワードを端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。このように、遊技履歴に応じて更新されるレベルなどの特別情報を特定するためのパスワードなどの入力情報が発行される。
また、パスワードの生成に影響を与える遊技履歴が、前回、パスワードを発行したときと同一であるか否かを判断して、同一であると判断した場合、前回発行パスワードを読出すようにする。パスワードの生成に影響を与える遊技履歴が、前回、パスワードを発行したときと同一であるか否かは、ステップS225、ステップS246またはステップS254で遊技履歴を更新する際に、遊技履歴のうち、パスワードの生成に影響を与える部分の遊技履歴に変更があれば、変更フラグをオンにするようにし、ステップS234でのパスワードの発行時に、変更フラグがオンであるか否かを判断することによって判断する。
そして、ステップS235で、制御部210は、生成したパスワードを、前回発行パスワードとして、端末識別情報と対応付けて記憶部220に更新登録するとともに、当該端末識別情報のステータスを遊技中に更新する。その後、制御部210は、実行する処理をステップS241の処理に進める。
図34を再び参照して、図34(F)は、パスワード発行のリンクが選択されたときに携帯端末1100の表示部140に表示されるパスワード表示画面の表示画面図である。図34(F)を参照して、図34(D)のメニュー画面でパスワード発行のリンクが選択され、携帯端末1100から管理サーバ1200にパスワードの発行要求が送信されたことに応じて、管理サーバ1200でパスワードが発行され、携帯端末1100に送信されると、図34(F)のパスワード表示画面が表示部140に表示される。
図22に進んで、ステップS1229では、サブCPU91aは、図11(a)で示したパスワード入力前のメインメニューにおいて、「パスワード入力」が選択されたか否かを判断する。選択されていないと判断した場合(ステップS1229でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1231の処理に進める。
一方、「パスワード入力」が選択されたと判断した場合(ステップS1229でYESと判断した場合)、ステップS1230で、サブCPU91aは、図12(b)、図12(c)、図13(a)、および、図13(b)で説明したパスワード入力画面を液晶表示器51に表示するよう表示制御回路92を制御する。その後、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1231の処理に進める。
遊技者は、前述した図34(F)のパスワード表示画面に表示されたパスワードを見ながら、スロットマシン1のパスワード入力画面に当該パスワードを入力する。
ステップS1231では、サブCPU91aは、パスワード入力画面でパスワードの決定の操作がなされることによって、パスワードの入力が受付けられたか否かを判断する。受付けられていないと判断した場合(ステップS1231でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1261の処理に進める。
一方、パスワードの入力が受付けられたと判断した場合(ステップS1231でYESと判断した場合)、サブCPU91aは、ステップS1234で、図15で説明した方法にしたがってパスワードを解析する。
そして、ステップS1241で、サブCPU91aは、パスワードに含まれる機種情報によって示される機種が当該機種と異なる機種であるか否かを判断する。異なる機種であると判断した場合(ステップS1241でYESと判断した場合)、ステップS1242で、サブCPU91aは、異なる機種である旨を表示する演出を行なうよう液晶表示器51を制御する。その後、実行する処理を図25のステップS1261に進める。
図36は、本実施の形態においてスロットマシン1の液晶表示器51に表示される異なる機種のパスワードが入力されたことを報知する画面を示す表示画面図である。図36を参照して、異なる機種のパスワードが入力された旨を、キャラクタが話している演出画面が液晶表示器51に表示される。
なお、異なる機種のパスワードが入力された場合は、その入力されたパスワードを受け付けずに遊技を開始させるよう制御してもよく、また、その入力されたパスワードを受け付けて遊技を開始させるよう制御してもよい。たとえば、パチンコAという機種のMAXタイプ(大当たり確率1/399)の遊技履歴パスワードを甘デジタイプ(大当たり確率1/99)に入力した場合、「違う機種だよ」というメッセージ表示が液晶表示器51に表示されるが、その入力されたパスワードを受け付けて遊技を開始させるよう制御してもよい。
図22に戻って、一方、異なる機種でないと判断した場合(ステップS1241でNOと判断した場合)、ステップS1235で、パスワードから解析されたレベルおよび演出設定等を設定する。
次いで、ステップS1235Aで、サブCPU91aは、サブ制御部91のRAM91cに割り当てられた経験値格納領域の経験値をリセットする。次に、ステップS1310で、サブCPU91aは、仮コイン数加算処理を実行する。
図24は、本実施の形態におけるスロットマシン1で実行される仮コイン数加算処理の流れを示すフローチャートである。図24を参照して、ステップS1312で、サブCPU91aは、仮コイン記憶領域に格納されている仮コイン数が金、銀、銅合わせて2枚以上であるか否かを判断する。
仮コイン数が2枚未満であると判断した場合(ステップS1312でNOと判断した場合)、ステップS1313で、サブCPU91aは、仮コイン数を2枚に増加させる。
ステップS1313の後、および、仮コイン数が2枚以上であると判断した場合(ステップS1312でYESと判断した場合)、ステップS1314で、サブCPU91aは、乱数に基づいて仮コイン数を獲得するための抽選を実行する。
そして、ステップS1315で、サブCPU91aは、抽選の結果が当りであるか否かを判断する。当りであると判断した場合(ステップS1315でYESと判断した場合)、ステップS1316で、サブCPU91aは、仮コイン数の100%を、獲得コイン記憶領域に格納される当該遊技者の獲得コイン数に加算記憶する。
一方、当りでない、つまり、はずれであると判断した場合(ステップS1315でNOと判断した場合)、ステップS1317で、サブCPU91aは、仮コイン数の50%を、獲得コイン記憶領域に格納される当該遊技者の獲得コイン数に加算記憶する。ステップS1316およびステップS1317の後、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図22に戻って、次に、ステップS1237で、特定演出モードへ移行するよう制御する。
次に、ステップS1245で、サブCPU91aは、パスワードに含まれる直近情報のうち3ビット目で示される、前回の遊技から1月以上経過しているか否かを示すフラグが、1月以上経過していることを示す「1」であるか否かを判断する。
1月以上経過していることを示さないと判断した場合(ステップS1245でNOと判断した場合)、ステップS1246で、サブCPU91aは、パスワードに含まれる直近情報のうちの1ビット目で示される、前回のゲーム数が700ゲーム以下であるか否かを示すフラグ、または、2ビット目で示される、前回のBB回数が10回以上であるか否かを示すフラグに応じた、前回の遊技を示唆する演出を実行する。たとえば、「この前はボーナス回数が10回以上だったよ。すごいね。」または「この前はあんまり回してなかったから今日はがんばって」などのような表示による演出を実行するよう液晶表示器51を制御する。
図37は、本実施の形態においてスロットマシン1の液晶表示器51に表示される前回の遊技を示唆する演出画面を示す表示画面図である。図37を参照して、前回のBB回数が10回以上である旨をキャラクタが話している演出画面が液晶表示器51に表示される。
図22に戻って、1月以上経過していることを示すと判断した場合(ステップS1245でYESと判断した場合)、ステップS1247で、サブCPU91aは、前回の遊技から特定期間(本実施の形態においては、1月)が経過したことを示す演出を実行する。
図38は、本実施の形態においてスロットマシン1の液晶表示器51に表示される特定期間が経過したことを示す演出画面を示す表示画面図である。図38を参照して、最近遊技をしていないので、今回の多数回の遊技を促す旨を、キャラクタが話している演出画面が液晶表示器51に表示される。
図22に戻って、ステップS1246およびステップS1247の後、ステップS1238で、サブCPU91aは、遊技履歴の収集を開始する。その後、サブCPU91aは、実行する処理を図25のステップS1261の処理に進める。
図31に進んで、流れを説明すると、携帯端末1100から新たなパスワードの発行要求がなされると、管理サーバ1200は、発行要求を行った携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、発行不可としてその旨を携帯端末1100に対して通知する。
一方、発行要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、端末識別情報に対応するレベル、及び演出設定を遊技者データベースから取得してパスワードを発行する。
パスワードは、図15(b)に示す手順と逆の手順にて生成される。まずは、該当する端末識別情報のレベル及び演出設定を取得し、取得したデータに基づいて30ビットの値を作成する。この際、遊技者の誕生日である場合や登録から1ヶ月などの記念日に当たる場合には、記念日データも設定して30ビットの値を作成する。また、直近情報および機種情報も含めて30ビットの値を作成する。次いで、6ビットの乱数値を取得し、取得した値をハッシュ値として、下位3ビットと4ビットの間、下位6ビットと下位7ビットの間、下位13ビットと下位14ビットとの間、下位19ビットと下位20ビットとの間、下位23ビットと下位24ビットとの間、下位27ビットと下位28ビットとの間にそれぞれ1ビットずつ挿入し、36ビットの値を作成する。次いで、4ビットの乱数値(0〜15)を取得し、取得した値(最大15)のビット分左方向にシフトする。この際、左方向にオーバーフローした値は、下位ビットにシフトする。
次いで、ビットシフトに用いた値、すなわち4ビットの乱数値を上位2ビット、下位2ビットに分割し、前述したランダム値としてそれぞれ36ビットの上位2ビット、下位2ビットに付加し、40ビットの値とする。次いで、作成した40ビットの値を5ビット毎に分断し、10進数に置き換え、置き換えた値を図15(a)に示すパスワード解析テーブルに基づいて文字に置き換えることにより、8文字のパスワードを生成する。
次いで、遊技者データベースの該当する端末識別情報に登録されているパスワード、すなわち前回発行されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致する場合には、前述した手順にて前回のパスワードと一致しないと判定されるまで、再度パスワードを生成する。
なお、遊技履歴のうちパスワードの生成に影響を与える部分が前回の遊技履歴と変更がない場合は、同じパスワードが読出され、発行される。
管理サーバ1200は、上記のようにしてパスワードを発行し、発行要求を行った携帯端末1100に送信するとともに、遊技者データベースにおいて発行要求を行った携帯端末1100の端末識別情報に対応するパスワードを今回発行したパスワードに更新し、該当する端末識別情報のステータスを遊技中に更新する。尚、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることはなく、このような状況で新たにパスワードの発行要求を受け付けた場合でも、新たにパスワードが発行され、前回のパスワードは無効となる。
パスワードの発行要求に応じてパスワードが発行されると携帯端末1100には、発行されたパスワードが表示されることとなり、遊技者は表示されたパスワードをスロットマシン1に入力する。そしてパスワードが入力されたスロットマシン1では、前述のように入力されたパスワードを解析し、パスワードが認証されると、パスワードから特定されるレベル及び演出設定がスロットマシン1側に設定されることにより、管理サーバ1200にて管理されているレベル及び演出設定を引き継いで遊技を行うことが可能となる。この際、パスワードがパスワード格納領域に格納されるとともに、通常演出モードから特定演出モードに移行する。その後、遊技者によって遊技が開始される。
尚、パスワードには、前述のように記念日データを設定することが可能とされており、記念日データとして特定の記念日が設定されている場合には、特定演出モードにて記念日に特有の演出を実行させることが可能となる。
また、パスワードには、前述のように機種情報および直近情報を設定されており、機種情報および直近情報に応じた演出を遊技機で実行することが可能である。
図25に戻って、遊技の終了時に、図14(a)で示した遊技履歴収集開始後のメインメニュー画面において「2次元コード作成」の選択が受け付けられた場合、前述したステップS1261からステップS1269までの処理が実行される。
図31に進んで、流れを説明すると、遊技者が遊技を終了し、メインメニュー画面から「2次元コード作成」を選択することでパスワード格納領域に格納されているパスワード、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、レベル格納領域に格納されているレベル値、経験値格納領域に格納されている経験値、獲得コイン格納領域に格納されている獲得コイン数、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜3と、からなる遊技履歴、一定の範囲で更新される乱数から遊技乱数を取得し、これらのデータと、更新ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、所定の記憶領域にパスワードと対応付けて記憶され、液晶表示器51に表示されるとともに、個人履歴格納領域が初期化され、特定演出モードから通常演出モードに移行する。
遊技者は、携帯端末1100にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された遊技履歴、パスワード、遊技乱数及び携帯端末1100の端末識別情報を含む更新要求を管理サーバ1200に対して行うことにより、2次元コードにて取得した遊技履歴を管理サーバ1200の遊技者データベースに反映させることができる。
図21に戻って、ステップS241では、管理サーバ1200の制御部210は、携帯端末1100から更新要求を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップS241でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をステップS251の処理に進める。
一方、更新要求を受信したと判断した場合(ステップS241でYESと判断した場合)、ステップS242で、制御部210は、更新要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されているか否かを判断する。
端末識別情報が遊技者データベースに登録されていないと判断した場合(ステップS242でNOと判断した場合)、ステップS249で、制御部210は、遊技履歴を更新不可である旨を、端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。その後、制御部210は、実行する処理をステップS251の処理に進める。
端末識別情報が遊技者データベースに登録されていると判断した場合(ステップS242でYESと判断した場合)、ステップS243で、制御部210は、当該端末識別情報に対応付けて記憶部220に記憶されているパスワード、および、更新要求に含まれるパスワードが一致するか否かを判断する。また、ステップS244で、制御部210は、パスワードが1文字のみ前後1字違いであるか否かを判断する。
パスワードが一致せず、さらに、1文字のみ前後1字違いでもないと判断した場合(ステップS243およびステップS244でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理を前述したステップS249の処理に進める。
一方、パスワードが一致する、または、1文字のみ前後1字違いであると判断した場合(ステップS243またはステップS244でYESと判断した場合)、ステップS245で、制御部210は、更新要求から特定されるパスワードおよび遊技乱数と同じものが、更新要求から特定される端末識別情報について遊技履歴データベースに記憶されているか否かを判断する。記憶されていると判断した場合(ステップS245でYESと判断した場合)、制御部210は、実行する処理を前述したステップS249の処理に進める。
一方、同じパスワードおよび遊技乱数が記憶されていないと判断した場合(ステップS245でNOと判断した場合)、ステップS246で、制御部210は、図18(a)および図18(b)でそれぞれ説明した遊技者データベースおよび遊技履歴データベースにおいて当該端末識別情報に対応付けて記憶されている遊技履歴を更新登録するとともに、当該端末識別情報のステータスを待機中に更新する。
次に、ステップS246Aで、制御部210は、図20で示したレベル経験値管理処理を実行する。
そして、ステップS247で、制御部210は、遊技履歴の更新が完了した旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。次に、ステップS248で、制御部210は、履歴表示処理を実行する。履歴表示処理については、ステップS227で説明した。その後、制御部210は、実行する処理をステップS251の処理に進める。
図31に進んで、流れを説明すると、携帯端末1100から更新要求がされると、管理サーバ1200は、更新要求を行った携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末1100に対して通知する。
一方、更新要求を行った携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、更新要求から特定されるパスワードを、更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて遊技者データベースに登録されているパスワードと照合する。そして、更新要求から特定されるパスワードと、遊技者データベースに登録されているパスワードと、が一致した場合には、パスワードを発行した遊技者であると認証し、さらに更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースにおいて更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致するか否かを判定し、一致しない場合には、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するとともに、該端末識別情報及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数を遊技履歴データベースに登録し、該当する端末識別情報のステータスを待機中に更新し、更新要求を行った携帯端末1100に対して更新完了を通知する。一方、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、が一致した場合には、以前の更新要求に用いられたのと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高いので、更新不可としてその旨を携帯端末1100に対して通知する。
また、更新要求から特定されるパスワードを、更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて遊技者データベースに登録されているパスワードと照合した結果、双方のパスワードが一致しなかった場合には、いずれか1文字のみパスワード入力時の配列上前後1字違いの相違であるか、を判定する。パスワード入力時の配列上前後1字違いとは、図12(b)に示すパスワード入力画面の前後1文字であり、例えば、正規のパスワードが「Z」であれば、その前後1字とは「Y」と「=」が該当する。
そして、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違以外の相違である場合、すなわち2文字以上相違する場合や相違するのは1文字であるが、前後1字違いにあたらない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末1100に対して通知する。一方で、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違である場合には、入力ミスの条件を満たすとして、パスワードを発行した遊技者であると一応認証し、さらに更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースにおいて更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致するか否かを判定し、一致しない場合には、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するとともに、該端末識別情報及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数を遊技履歴データベースに登録し、該当する端末識別情報のステータスを待機中に更新し、更新要求を行った携帯端末1100に対して更新完了を通知する。
この際、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目の全てを更新するのではなく、このうち総ゲーム数、BB回数、RB回数、遊技者データベースに登録されている該当する端末識別情報のレベル値で出現しうる達成ミッションの種類など、遊技履歴の連続性に影響のない項目のみ更新し、レベル、獲得コイン数演出設定、該当する端末識別情報のレベル値では出現しない達成ミッションの種類など、遊技履歴の連続性に影響する項目の更新は行われないようになっている。また、更新完了の通知においては、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことを併せて通知するようになっている。
また、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、が一致した場合には、以前の更新要求に用いられたのと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高いので、更新不可としてその旨を携帯端末1100に対して通知する。
また、遊技終了時に2次元コードを取得するのを忘れてしまった場合に、ステータスが遊技中のままであっても、前述のように更新要求を行わずとも新たなパスワードの発行が許可されるようになっている。
次に、パスワードを発行せずに、スロットマシン1にて遊技を行う際の管理サーバ1200、スロットマシン1、および、携帯端末1100の動作を、図21、図25、および、図32に基づいて説明する。図32は、パスワードを入力せずに遊技を行う場合のスロットマシン1、携帯端末1100、管理サーバ1200のやり取りを示す図である。
図32に進んで、流れを説明すると、スロットマシン1において演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされると、遊技履歴を初期化して通常演出モードから特定演出モードに移行する。尚、特定演出モードであっても演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされた場合には、遊技履歴が初期化される。
図25に戻って、遊技の終了時に、図14(a)で示した遊技履歴収集開始後のメインメニュー画面において「2次元コード作成」の選択が受け付けられた場合、前述したステップS1261からステップS1269までの処理が実行される。
図32に進んで、流れを説明すると、遊技者が遊技を終了し、メインメニュー画面から「2次元コード作成」を選択することで、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、からなる遊技履歴、一定の範囲で更新される乱数から遊技乱数を取得し、これらのデータと、更新ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、所定の記憶領域にパスワードと対応付けて記憶され、液晶表示器51に表示されるとともに、個人履歴格納領域が初期化され、特定演出モードから通常演出モードに移行する。
遊技者は、携帯端末1100にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された遊技履歴及び携帯端末1100の端末識別情報を含む簡易更新要求を管理サーバ1200に対して行うことにより、既に管理サーバ1200の遊技者データベースに登録されている遊技者であれば、演出用スイッチ56を長押しするのみで、その時点から遊技終了までの遊技履歴を遊技者データベースに反映させることができるようになっている。
図21に戻って、ステップS251では、管理サーバ1200の制御部210は、携帯端末1100から簡易更新要求を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップS251でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をステップS261の処理に進める。
一方、簡易更新要求を受信したと判断した場合(ステップS251でYESと判断した場合)、ステップS252で、制御部210は、簡易更新要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されているか否かを判断する。
端末識別情報が遊技者データベースに登録されていないと判断した場合(ステップS252でNOと判断した場合)、ステップS259で、制御部210は、遊技履歴を更新不可である旨を、端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。その後、制御部210は、実行する処理をステップS261の処理に進める。
端末識別情報が遊技者データベースに登録されていると判断した場合(ステップS252でYESと判断した場合)、ステップS253で、制御部210は、更新要求から特定されるパスワードおよび遊技乱数と同じものが、更新要求から特定される端末識別情報について遊技履歴データベースに記憶されているか否かを判断する。記憶されていると判断した場合(ステップS253でYESと判断した場合)、制御部210は、実行する処理を前述したステップS259の処理に進める。
一方、同じパスワードおよび遊技乱数が記憶されていないと判断した場合(ステップS253でNOと判断した場合)、ステップS254で、制御部210は、図18(a)および図18(b)でそれぞれ説明した遊技者データベースおよび遊技履歴データベースにおいて当該端末識別情報に対応付けて記憶されている遊技履歴を更新登録するとともに、当該端末識別情報のステータスを待機中に更新する。
次に、ステップS254Aで、制御部210は、図20で示したレベル経験値管理処理を実行する。
そして、ステップS255で、制御部210は、遊技履歴の更新が完了した旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。次いで、ステップ256で、当該端末識別情報について簡易更新要求が通算で5回以上送信されてきたか否かを判断する。
5回以上送信されてきていると判断した場合(ステップS256でYESと判断した場合)、ステップS257で、制御部210は、パスワードの発行を受けて遊技を行うことを推奨する旨のパスワード推奨案内を端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。その後、および、簡易更新要求が5回以上送信されてきていないと判断した場合(ステップS256でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をステップS258の処理に進める。
ステップS258では、制御部210は、履歴表示処理を実行する。履歴表示処理については、ステップS227で説明した。その後、制御部210は、実行する処理をステップS261の処理に進める。
図32に進んで、流れを説明すると、携帯端末1100から簡易更新要求がされると、管理サーバ1200は、簡易更新要求を行った携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末1100に対して通知する。
一方、簡易更新要求を行った携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、簡易更新要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数と、遊技履歴データベースにおいて簡易更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されている遊技履歴及び遊技乱数と、を照合し、一致するか否かを判定し、一致しない場合には、簡易更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するとともに、該端末識別情報及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて簡易更新要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数を遊技履歴データベースに登録し、該当する端末識別情報のステータスを待機中に更新し、簡易更新要求を行った携帯端末1100に対して更新完了を通知する。
尚、簡易更新要求から特定される遊技履歴は、総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類のみであり、簡易更新要求では、その他の項目が更新されることはない。
一方、簡易更新要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに簡易更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されている遊技履歴及び遊技乱数と、が一致した場合には、以前の簡易更新要求に用いられたのと同一の2次元コードによる簡易更新要求である可能性が極めて高いので、更新不可としてその旨を携帯端末1100に対して通知する。
また、既に登録されている端末識別情報について、簡易更新要求を行った回数、すなわちパスワードの発行を受けずに遊技を行った回数がカウントされるようになっており、この回数が5回以上か否かを判定し、5回以上であれば、パスワードの発行を受けて遊技を行うことを推奨する旨のパスワード推奨案内を携帯端末1100に通知する。
パスワード推奨案内では、パスワードの発行を受けて遊技を行うことで、レベルや演出設定などを引き継げること、レベルを上げることでパスワードの発行を受けなければ行われることのない演出が実行されることがあるため、パスワードの発行を受けることを促す内容が案内される。
次に、特典を付与する際の管理サーバ1200、および、携帯端末1100の動作を、図21、および、図33に基づいて説明する。図33は、特典を入手する場合の携帯端末1100、管理サーバ1200のやり取りを示す図である。
図21に戻って、ステップS261では、制御部210は、特典の付与を要求するための特典要求を携帯端末1100から受信したか否かを判断する。特典要求を受信していないと判断した場合(ステップS261でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、特典要求を受信したと判断した場合(ステップS261でYESと判断した場合)、ステップS262で、制御部210は、特典要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されているか否かを判断する。
端末識別情報が遊技者データベースに登録されていないと判断した場合(ステップS262でNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、端末識別情報が遊技者データベースに登録されていると判断した場合(ステップS262でYESと判断した場合)、制御部210は、ステップS263で、当該端末識別情報について付与可能な特典を抽出し、ステップS264で、抽出した特典のリストを作成し、作成された特典リストを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。
そして、ステップS265で、特典リストを送信した携帯端末1100から、特典の種別を受信したか否かを判断する。受信していないと判断した場合(ステップS265でNOと判断した場合)、制御部210は、ステップS265の処理を繰返す。
一方、特典の種別を受信したと判断した場合(ステップS265でYESと判断した場合)、ステップS266で、制御部210は、受信した特典の種別で示される特典データを読出し、特典の種別を送信してきた携帯端末1100に送信する。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図33に進んで、流れを説明すると、携帯端末1100で特典を入手する場合には、まず携帯端末1100から管理サーバ1200の特典付与ページにアクセスする。そして特典付与ページにて携帯端末1100の端末識別情報を含む特典要求を管理サーバ1200に対して送信する。
携帯端末から特典要求がなされると、管理サーバ1200は、特典要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、要求不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、特典要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、特典要求から特定される端末識別情報に基づいて遊技者データベースから当該遊技者の遊技履歴を取得する。
次いで、特典データベースの条件種別及び条件値と、遊技者データベースから取得した遊技履歴と、に基づいて付与条件を満たす特典データを抽出し、特典リストを作成して特典要求を行った携帯端末1100に対して配信する。
特典リストを取得した携帯端末1100にて特典リストから所望の特典を選択すると、選択した特典種別を示すデータが管理サーバ1200に対して送信され、これを受けて管理サーバ1200では、特典種別に該当する特典データの格納場所から抽出し、抽出した特典データを特典要求を行った携帯端末1100に対して配信し、これに基づいて特典要求を行った遊技者が特典データを取得することとなる。
図26は、本実施の形態におけるスロットマシン1で実行されるレベル・コイン関連処理の流れを示すフローチャートである。図26を参照して、ステップS1293で、サブCPU91aは、図10で示した達成条件などの達成条件が成立したか否かを判断する。成立していないと判断した場合(ステップS1293でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1298の処理に進める。
一方、達成条件が成立したと判断した場合(ステップS1293でYESと判断した場合)、ステップS1294で、サブCPU91aは、特定演出モードであるか否かを判断する。特定演出モードでないと判断した場合(ステップS1294でNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1298の処理に進める。
一方、特定演出モードであると判断した場合(ステップS1294でYESと判断した場合)、つまり、当該遊技者について遊技履歴を蓄積するモードである場合、ステップS1296で、サブCPU91aは、達成条件に応じた経験値を遊技者に付与したり、達成条件に応じたミッションを達成済みにしたりする。その後、サブCPU91aは、実行する処理をステップS1298の処理に進める。
ステップS1298では、サブCPU91aは、RAM91cの経験値格納領域に積算された端数の経験値が、レベルに応じた所定値(本実施の形態においては、レベルに関わらず一定の10経験値)以上であるか否かを判断する。
端数の経験値が所定値以上であると判断した場合(ステップS1298でYESと判断した場合)、ステップS1298Aで、サブCPU91aは、端数の経験値から、レベルアップさせる分の所定値を減算する(たとえば、レベルを2アップさせる場合は、10経験値×2レベル=20経験値を減算する)。
次に、ステップS1299で、サブCPU91aは、減算した経験値に相当する分、レベルを加算する。このように、経験値が所定値に達するごとにレベルが更新される。ステップS1299の後、および、端数の経験値が所定値未満であると判断した場合(ステップS1298でNOと判断した場合)、ステップS1331で、サブCPU91aは、遊技が開始されてから200ゲームごとのゲーム数であるか否かを判断する。
一方、200ゲームごとのゲーム数であると判断した場合(ステップS1331でYESと判断した場合)、ステップS1332で、サブCPU91aは、乱数に基づいて、コインを取得するための抽選を実行する。そして、ステップS1333で、サブCPU91aは、ステップS1332における抽選の結果が当りであるか否かを判断する。
当りと判断した場合(ステップS1333でYESと判断した場合)、ステップS1334で、サブCPU91aは、特定演出モードであるか否かを判断する。特定演出モードであると判断した場合(ステップS1334でYESと判断した場合)、つまり、当該遊技者について遊技履歴を蓄積するモードである場合、ステップS1335で、サブCPU91aは、当った種類(金、銀、銅のいずれかの種類)のコイン数を1加算する。
一方、特定演出モードでない、つまり、通常演出モードであると判断した場合(ステップS1334でNOと判断した場合)、つまり、当該遊技者について遊技履歴を蓄積しないモードである場合、ステップS1336で、サブCPU91aは、当った種類(金、銀、銅のいずれかの種類)の仮コイン数を1加算する。
200ゲームごとのゲーム数でないと判断した場合(ステップS1331でNOと判断した場合)、当りでない、つまり、はずれであると判断した場合(ステップS1333でNOと判断した場合)、ステップS1335の後、および、ステップS1336の後、ステップS1299Bで、サブCPU91aは、特定演出モードであるか否かを判断する。
特定演出モードであると判断した場合(ステップS1299BでYESと判断した場合)、つまり、当該遊技者について遊技履歴を蓄積しないモードである場合、ステップS1299Aで、サブCPU91aは、レベル格納領域に記憶されたレベル、および、経験値格納領域に記憶された端数の経験値、ならびに、レベルアップに必要な経験値、ならびに、獲得コイン数(金、銀、銅)を、液晶表示器51に表示するよう制御する。
このように、パスワードから特定されるレベルなどの特別情報に応じて、該スロットマシン1の遊技において実行される演出が決定され。また、レベルが更新されるまでに必要な経験値を表示する演出が決定される。
ステップS1299Aの後、および、特定演出モードでないと判断した場合(ステップS1299BでNOと判断した場合)、サブCPU91aは、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
このように、図22のステップS1235Aで遊技開始時に経験値がリセットされ、図26のステップS1293,ステップS1296,で達成条件成立時に経験値が加算され、図26のステップS1298Aでレベルアップ時に経験値が減算されることによって、遊技者による所定の開始操作がなされてから所定の終了操作がなされるまでの遊技期間の遊技の内容に応じて経験値が更新される。
図27は、本実施の形態における管理サーバで実行されるゲームコイン加算処理の流れを示すフローチャートである。図27を参照して、ステップS271Aで、制御部210は、携帯端末1100で実行されたゲームアプリケーションから持点を受信したか否かを判断する。
図28は、本実施の形態におけるゲームアプリケーションの画面の一例を示す図である。携帯端末1100では、管理サーバ1200等のサーバからダウンロードされたゲームアプリケーション(たとえば、スロットマシンゲーム)が実行される。このゲームアプリケーションでユーザが獲得した持点が管理サーバ1200に送信される。
図27に戻って、持点を受信したと判断した場合(ステップS271AでYESと判断した場合)、ステップS272Aで、制御部210は、受信した持点に応じたコイン数(金、銀、銅)を、遊技者データベースのコイン数に積算更新する。このように、管理サーバ1200から遊技者の携帯端末1100に配信されたゲームの結果に応じてコイン数が更新される。
ステップS272Aの後、および、持点を受信していないと判断した場合(ステップS271AでNOと判断した場合)、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
以上説明したように、本実施の形態の遊技システム1001では、携帯端末1100にてパスワードの発行要求を行うことで、過去の遊技履歴を特定するためのパスワードを取得し、スロットマシン1にて遊技を開始する際に入力することで、過去の遊技履歴、すなわち他のスロットマシンなどで行った際のレベル、演出設定を反映した演出を実行させることが可能となり、遊技の終了時に携帯端末1100にて2次元コードを取得して更新要求を行うことにより管理サーバ1200で管理されている当該遊技者の遊技履歴を新たな遊技履歴に更新し、次回新たな遊技履歴を特定するためのパスワードを取得できるようになるため、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。
特に本実施の形態では、スロットマシン1が、遊技者によって入力されたパスワードを解析し、過去の遊技履歴を特定する構成であるため、スロットマシン1などの個々の遊技機を、他の遊技機、および、管理サーバ1200と接続することなく、他の遊技機で遊技を行った過去の遊技履歴を反映した演出を行うことも可能となる。
また、管理サーバ1200が発行するパスワードがパスワードの発行要求を行った端末識別情報に対応付けて登録されるとともに、さらにスロットマシン1で遊技を終え、新たな遊技履歴を特定するために出力される2次元コードにも、遊技開始時に入力されたパスワードが含まれ、更新要求には2次元コードから特定されたパスワードが含まれ、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードを照合することで、当該遊技者がパスワードを発行した遊技者であることを認証し、認証したことを条件に当該遊技者の遊技履歴が新たな遊技履歴に更新されるようになっており、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、その2次元コードから特定される遊技履歴を自らの遊技履歴に反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、管理サーバ1200では、携帯端末1100からパスワードの発行要求を受けてパスワードを発行する毎に、ランダム値を用いて生成するので、同一内容の遊技履歴が特定される場合であって同一のパスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測した改竄することは困難となるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用をさらに確実に防止することができる。
また、管理サーバ1200は、携帯端末1100から更新要求を受けた場合に、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードを照合し、双方のパスワードが一致した場合に、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証し、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新することとなる。
一方、スロットマシン1では、パスワードの入力時に入力ミスがあっても、パスワードから解析されたデータが正常であれば、パスワードは認証され、特定演出モードに移行することとなるが、遊技終了時に出力された2次元コードに格納されたパスワードも入力ミスによるパスワードであることから、この2次元コードを読み取って管理サーバ1200に対して更新要求を行った場合、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致しないこととなり、遊技履歴が更新されなくなってしまう虞がある。
このため、本実施の形態の管理サーバ1200では、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致しない場合でも、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違である場合には、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、パスワードの発行を受けた遊技者であると一応認証し、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するようになっており、遊技者がパスワードの入力を誤った場合であっても、入力ミスと推測される特定の条件を満たす範囲の誤りであれば、遊技履歴を更新させることが可能となり、その間に遊技を行った遊技履歴が無駄となってしまうことを防止できる。
また、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致して更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する全ての項目を更新するのに対して、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違であり、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目のうち、総ゲーム数、BB回数、RB回数、遊技者データベースに登録されている該当する端末識別情報のレベル値で出現しうる達成ミッションの種類など、遊技履歴の連続性に影響のない項目のみ更新し、レベル、演出設定、該当する端末識別情報のレベル値では出現しない達成ミッションの種類など、遊技履歴の連続性に影響する項目の更新は行われないようになっており、例えば、レベル値が本来のレベル値よりも下がってしまったり、演出設定や達成ミッションの種類に矛盾が生じるなど、誤ったパスワードにて遊技を行った結果、連続性に支障のある遊技履歴が更新されてしまうことを防止できる。
また、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違であり、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、更新要求を行った携帯端末1100に対しての更新完了の通知において、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことが併せて通知されるので、遊技者がパスワードの入力をミスしたが、遊技履歴は無事更新されたことを認識させることができるうえに、更新されていない遊技履歴があっても、その原因を特定することが可能となる。
尚、本実施の形態では、パスワードが入力ミスと推測される特定の条件として、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違であることとしているが、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードから双方に類似性があり、入力ミスである可能性が高いと推測されるものであれば良く、双方のパスワードが1文字だけしか異ならないことのみをもって特定の条件として適用しても良いし、2文字まで前後1字違いの相違であることをもって特定の条件として適用しても良い。また、双方のパスワードで異なる文字が「O」と「0」のように見間違う可能性の高い文字である場合、大文字と小文字の違いなど類似性が高いことを特定の条件として適用しても良い。
また、本実施の形態のようにこれらのうちいずれか複数以上が満たされることで、更新要求に含まれるパスワードを認証するものでも良いし、いずれか1つでも満たされることで、更新要求に含まれるパスワードを認証するものでも良い。
また、本実施の形態では、管理サーバ1200にて管理される遊技履歴としてレベル、演出設定など、連続性に支障を来す虞のあるデータを含んでおり、遊技終了時には、これら連続性に支障を来す虞のあるデータを含む遊技履歴を特定可能な2次元コードが出力されることとなるため、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目のうち、総ゲーム数、BB回数、RB回数、遊技者データベースに登録されている該当する端末識別情報のレベル値で出現しうる達成ミッションの種類など、遊技履歴の連続性に影響のない項目のみ更新されるようになっているが、管理サーバ1200にて管理される遊技履歴が全て連続性に支障を来す虞のないデータであれば、上記のような制限を設けることなく、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合にも、遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する全ての項目について更新することが可能となる。
本実施の形態の管理サーバ1200では、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることはなく、このような状況で新たにパスワードの発行要求を受け付けた場合でも、新たにパスワードが発行されるようになっており、パスワードの発行を受けたものの、遊技を行わなかった場合や、遊技を行ったものの2次元コードを取得しなかった場合、2次元コードを取得したものの更新要求を行わなかった場合でも、パスワードを解放するためのアクセスを行うことなく、新たにパスワードの発行を受けることが可能となっている。
また、パスワードの発行後、遊技を行って取得した2次元コードから特定される遊技履歴を管理サーバ1200にて管理されている遊技履歴に反映させても、次回パスワード発行時に反映されるレベルや演出設定などは、変化せず、全く同一のパスワードが発行される可能性もある。
上記のように、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であると、レベルや演出設定などが変化する前に遊技を終えて2次元コードを取得した場合、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことが可能となり、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数などの遊技履歴を何度も更新できることとなってしまうという問題が生じ得る。
このため、本実施の形態では、管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、遊技者データベースの該当する端末識別情報に登録されているパスワード、すなわち前回発行されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致する場合には、前述した手順にて前回のパスワードと一致しないと判定されるまで、再度パスワードを生成することで、同じ遊技者に対して連続して同じパスワードを発行しないようになっているとともに、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数、すなわち過去の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するようになっている。前述のように、パスワードは連続して同一のパスワードが発行されることはないものの、連続しなければ、同一のパスワードが発行されることは起こり得る。しかしながら、同一のパスワードが発行されることはあっても、2次元コードに付加された遊技乱数とパスワードとの組合せが同一になることはほぼあり得ない(32ビットの遊技乱数が一致する確率は、1/4294967296であり、遊技履歴が同じでも遊技乱数とパスワードが一致する確率は、それよりさらに低い)。そして、上記のように更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数、すなわち過去の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、が一致しないことを条件に、遊技履歴の更新が行われるので、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことはない。
尚、本実施の形態では、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数、すなわち過去の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成としており、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを確実に防止できる点から好ましいが、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、前回の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成であっても、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。
また、上記のように管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、同じ遊技者に対して連続して同じパスワードを発行しないようにする構成であれば、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定されるパスワードと、前回の更新要求から特定されるパスワードと、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成としても良く、このような構成とした場合でも、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。
また、上記のように管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、遊技履歴だけではなく、乱数(ランダム値及びハッシュ値)を用いてパスワードを生成しており、特に、前回のパスワードと比較して同じであるか否かを確認せずとも、連続して同じパスワードが発行される確率は非常に低い。このため、連続して同じパスワードが発行されることを制限しない構成であっても、乱数(ランダム値及びハッシュ値)を用いてパスワードを生成するとともに、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定されるパスワードと、前回の更新要求から特定されるパスワードと、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成とすることで、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。尚、今回の更新要求から特定されるパスワードを、前回の更新要求から特定されるパスワードだけでなく、同一遊技者(端末識別情報の携帯端末)に対して過去に発行されたパスワードの全てと照合し、一致しないことを条件に、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成とすれば、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことをさらに確実に防止できる。
また、上記のように2次元コードを発行する毎にランダムな遊技乱数が付加される構成であれば、管理サーバ1200にて遊技履歴に加え乱数を付加したり、同じパスワードが連続して発行されることを規制したりせずとも、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定される遊技乱数と、前回の更新要求から特定される遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成としても良く、このような構成とした場合でも、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。尚、今回の更新要求から特定される遊技乱数を、前回の更新要求から特定される遊技乱数だけでなく、同一遊技者(端末識別情報の携帯端末)が更新要求を行った際の遊技履歴における遊技乱数の全てと照合し、一致しないことを条件に、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成とすれば、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことをさらに確実に防止できる。
また、本実施の形態では、管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、乱数を取得し、遊技履歴を設定することで作成された複数ビットのデータにおけるビット同士の間に、乱数を構成するビットをハッシュ値として挿入して得られたデータに基づいてパスワードを生成するようになっており、遊技履歴が類似する場合でもパスワードが似通ったものになりづらくなるので、パスワードを解析したり、改竄したりすることが困難となる。
また、ハッシュ値は、ビット同士の決められた箇所に挿入されるものであれば良いが、本実施の形態では、遊技履歴の一の項目を構成する複数ビットのデータにおけるビット同士の間(例えば、レベル値を構成する8ビットの中)と、遊技履歴の一の項目を構成するビットと遊技履歴の他の項目を構成するビットとの間(レベル値を構成するビットと記念日を構成するビットとの間)と、の双方にハッシュ値を挿入しているので、パスワードに一層のばらつきを持たせることができる。
また、本実施の形態では、管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、乱数を取得し、遊技履歴を設定することで作成された複数ビットのデータを取得した乱数(ランダム値)分シフトさせたうえで、シフト後のデータにランダム値を付加するようになっており、遊技履歴の項目を構成するビットが発行毎に変化し得る構成であるため、遊技履歴が同一の場合でもパスワードが同一のものになりづらくなるので、パスワードを解析したり、改竄したりすることが困難となる。
また、本実施の形態では、管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、遊技履歴を設定することで作成された複数ビットのデータを図15(a)に示すパスワード解析テーブルに従って、文字に変換するようになっているが、パスワード解析テーブルにおける数値と文字の関係を、図15(a)に示すような規則的な順番ではなく、例えば、「A」「B」「C」「D」「E」…に対応する文字を規則的な「0」「1」「2」「3」「4」…の順番ではなく、「10」「3」「22」「8」「5」…といったように不規則な順番とすることで、パスワードを数値化することも困難となり、一層パスワードの解析や改竄が困難となる。
また、本実施の形態では、既に管理サーバ1200の遊技者データベースに登録されている遊技者であれば、パスワードの発行を受けることなく、演出用スイッチ56を長押しするのみで、遊技を開始することが可能となる。そして、演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされてから終了までの遊技履歴を特定可能な2次元コードが表示される。遊技終了時に表示された2次元コードに基づいて管理サーバ1200に対して簡易更新要求を行うことで、管理サーバ1200側では、まず、当該簡易更新要求を送信した携帯端末の端末識別情報が、管理サーバ1200の遊技者データベースに既に登録されているか否かを判断し、既に登録されている場合には、該当する端末識別情報に対応する遊技履歴が登録要求から特定される遊技履歴に更新されることとなる。このため、既に端末識別情報が遊技者データベースに登録されている遊技者であっても、パスワードの発行を受けることなく、遊技履歴の蓄積機能を利用することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1200にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1200に登録・蓄積させることが可能となる。このため、すぐに遊技を開始したい遊技者であっても、パスワードの発行や入力をせずに遊技履歴を蓄積する機能を利用し、蓄積した遊技履歴に基づいて特典の付与を受けることが可能となる。
特に本実施の形態では、演出用スイッチ56を1回長押しするのみで、遊技履歴を蓄積する機能の利用を開始できるので、すぐに遊技を開始した遊技者であっても、遊技履歴を蓄積する機能を簡単に利用することができる。
また、本実施の形態では、管理サーバ1200にて、既に登録されている端末識別情報について、簡易更新要求を行った回数、すなわちパスワードの発行を受けずに遊技を行った回数がカウントされるようになっており、この回数が一定回数以上か否かを判定し、一定回数以上であれば、パスワードの発行を受けて遊技を行うことを推奨する旨のパスワード推奨案内を携帯端末に通知する。このパスワード推奨案内では、パスワードの発行を受けて遊技を行うことで、レベル、演出設定などを引き継げること、レベルを上げることでパスワードの発行を受けなければ行われることのない演出が実行されることがあり、より遊技性が広がる点が案内されるので、パスワードの発行を受けずに遊技を行っている遊技者に対して、パスワードを利用することにより遊技履歴を演出にも反映させることが可能な機能を活用することを有効に促すことができる。
尚、本実施の形態では、簡易更新要求を行った回数が一定回数以上となった場合に、パスワード推奨案内を通知するようになっているが、他のタイミングで通知するようにしても良い。本実施の形態では、前述のように累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに前述のミッションとしてこのような累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッション、すなわち累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ達成できないミッションが定められている。このため、簡易更新要求を行った遊技者の遊技履歴における累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが、一定回数以上となったタイミング、すなわち遊技履歴が演出の出現条件を満たすこととなったタイミングにてパスワード推奨案内するようにしても良く、このような構成であってもパスワードの発行を受けずに遊技を行っている遊技者に対して、パスワードを利用することにより遊技履歴を演出にも反映させることが可能な機能を活用することを有効に促すことができる。また、遊技履歴が演出の出現条件を満たすこととなったタイミングにてパスワード推奨案内する場合には、遊技履歴が演出の出現条件を満たしたために、新たな演出が実行され得ること、その演出によりミッションを達成できること、新たに特典が付与される可能性があることなどを通知することが好ましく、このようにすることで、パスワードを利用することにより遊技履歴を演出にも反映させることが可能な機能を活用することを一層有効に促すことができる。
また、本実施の形態では、スロットマシン1で「簡単スタート」を入力することで、開始時乱数を取得し、この開始時乱数を特定可能な2次元コードが表示されるのみで、パスワードを入力することなく、パスワードを入力した場合と同様に遊技を行うことが可能となる。そして、遊技終了時には、「簡単スタート」を入力してから終了までの遊技履歴と、「簡単スタート」入力時に取得した開始時乱数と、を特定可能な2次元コードが表示される。そして、遊技者は、遊技開始時に表示された2次元コードに基づいて管理サーバ1200に対して開始時登録要求を行い、携帯端末の端末識別情報及び開始時乱数を仮登録データベースに登録しておき、遊技終了時に表示された2次元コードに基づいて管理サーバ1200に対して終了時登録要求を行うことで、管理サーバ1200側では、終了時登録要求から特定される開始時乱数と、管理サーバ1200の仮登録データベースに登録されている開始時乱数、すなわち開始時登録要求にて送信された開始時乱数と、が一致したことを条件に、当該終了時登録要求から特定される遊技履歴、すなわち当該遊技者の端末識別情報及び遊技履歴を管理サーバ1200の遊技者データベースに新規に登録し、次回からパスワードの発行を受けて遊技履歴を引き継ぐことが可能となる。このため、初めて遊技履歴の蓄積機能を利用する遊技者は、遊技を行う前に予め管理サーバ1200にアクセスして会員登録を行う必要がなく、「簡単スタート」の入力により表示された2次元コードで管理サーバ1200に1度アクセスするだけで、パスワードを入力したのと同様の遊技を開始することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1200にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1200の遊技者データベースに登録・蓄積させることが可能となる。
また、開始時登録要求により仮登録データベースに登録された端末識別情報、開始時乱数は、終了時登録要求に含まれる開始時乱数と一致し、該開始時乱数から特定される遊技履歴が登録された場合に消去されるので、1人の遊技者に対して生成された開始時乱数を、他の遊技者により流用されてしまうことを防止できるとともに、他の遊技者による流用を防止するにあたり、管理サーバ1200は、仮登録データベースに一致する端末識別情報及び開始時乱数が登録されているか否かを判断するのみで済むため、管理サーバ1200の負荷も軽減できる。
また、本実施の形態では、仮登録データベースに登録されている端末識別情報及び対応する開始時乱数、登録日時は、終了時登録要求に伴い本登録が行われない場合でも、登録日の翌日まで維持されるが、その後は、終了時登録要求に伴い本登録が行われなかった場合でも消去されるようになっており、一致する可能性の低い仮登録情報は所定期間の経過により消去されるため、管理サーバ1200の記憶容量を圧迫せずに済む。
尚、本実施の形態では、登録日の翌々日、すなわち日付単位で仮登録情報が消去される期限を設定しているが、登録した時点から一定時間が経過したことを機に仮登録情報を消去する構成としても良く、このような構成であっても上記と同様に、管理サーバ1200の記憶容量を圧迫せずに済む。
また、本実施の形態では、端末識別情報が付与された携帯端末であり、かつ端末識別情報の送信が許可された携帯端末のみ、管理サーバ1200にてアクセスを許可するようになっており、携帯端末に付与された端末識別情報に基づいて遊技者を特定するようになっており、他人の情報を不正に利用することを効果的に防止できる。
以上、本発明の第1の実施の形態を図面により説明してきたが、本発明はこの第1の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記第1の実施の形態では、遊技機としてスロットマシンを適用しているが、外部から遊技履歴を特定可能な情報の入力手段及び遊技機での遊技履歴を特定可能な情報を出力する出力手段を備える遊技機であれば良く、パチンコ遊技機であっても良い。
また、前記第1の実施の形態では、遊技機に入力する遊技履歴を特定可能な情報としてパスワードを適用しており、外部から情報を入力するために専用の読み取り装置などを備える必要のないことから好ましいが、バーコードや2次元コードなどのようにコード化され、コードリーダにて読み取り可能なデータ、有線接続、無線接続、赤外線接続などによって入力可能なデータであっても良く、このような構成とすることでこれらデータの入力を簡単に行うことができる。
また、前記第1の実施の形態では、遊技機から出力する遊技履歴を特定可能な情報として2次元コードを適用しており、遊技者が2次元コードリーダをかざすのみで簡単にデータを取得できることから好ましいが、バーコードなどのコードリーダにて読み取り可能な他のコードデータにて出力するようにしても良いし、有線接続、無線接続、赤外線接続などによって出力可能なデータであっても良く、さらには、遊技機へ入力する情報と同様にパスワードを適用しても良い。
また、前記第1の実施の形態の遊技システム1001では、管理サーバ1200の遊技者データベースに蓄積されている遊技者の遊技履歴に応じて特典が付与される構成であるが、少なくとも遊技機において入力されたパスワードから遊技履歴を特定し、特定した遊技履歴を反映した演出を行う構成であれば、必ずしも遊技履歴に応じて特典を付与する構成でなくとも良く、このような構成であっても、他人の2次元コードを取得したりしても、その2次元コードから特定される遊技履歴を自らの遊技履歴に反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。その結果、他人のパスワードなどを利用して、自らの遊技履歴を不正に操作し、当該遊技履歴を演出に反映させるなど、遊技履歴を反映した演出の価値が著しく低下してしまうことを防止できる。
前記第1の実施の形態では、「簡単スタート」にて仮登録を行って遊技を行う場合に、当該遊技を特定可能な情報として一定範囲で変動する乱数から抽出した開始時乱数を適用しているが、遊技終了時に管理サーバ1200側で当該遊技を特定できるデータであれば良く、例えば、「簡単スタート」が入力される毎に、加算される番号など、規則的に変化するデータを適用しても良い。
前記第1の実施の形態では、端末識別情報が付与された携帯端末であり、かつ端末識別情報の送信が許可された携帯端末のみ、管理サーバ1200にてアクセスを許可するようになっているが、少なくとも携帯端末を識別可能な情報(Cookie)にて遊技者を識別したり、管理サーバ1200側で付与した遊技者IDにて遊技者を識別したりできる場合には、端末識別情報が付与された端末や、端末識別情報の送信が許可されていない端末からもアクセスを許可する構成としても良い。
また、前記第1の実施の形態では、端末識別情報に対応付けて遊技者に関する情報(遊技履歴など)を管理しているが、遊技者を識別可能な遊技者IDに対応付けて遊技者に関する情報を管理する構成でも良い。
[第2の実施の形態]
次に、本発明が適用されたスロットマシン、管理サーバ及びこれらからなる遊技システム1001の第2の実施の形態について説明する。尚、本実施の形態は、前述した第1の実施の形態と共通する構成を有するため、ここでは第1の実施の形態と異なる構成について主に説明する。
前述した第1の実施の形態のスロットマシン1では、遊技者データベースに端末識別情報が登録されていない遊技者が遊技履歴を蓄積する機能を初めて利用する場合に、「簡単スタート」を入力することで、2次元コードが表示され、パスワードを入力することなく、パスワードを入力した場合と同様に遊技を行うことが可能となり、遊技終了時にも2次元コードが表示される構成であったのに対して、本実施の形態のスロットマシンでは、遊技者データベースに端末識別情報が登録されていない遊技者が遊技履歴を蓄積する機能を初めて利用する場合であっても、「簡単スタート」を入力するのみで、パスワードを入力せず、遊技履歴を蓄積可能な遊技を開始することが可能となる。この際、2次元コードは表示されず、管理サーバ1200にアクセスする必要もない。
詳しくは、本実施の形態のスロットマシンでは、「簡単スタート」を選択すると、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッション)の値が初期化される。
個人履歴格納領域には、「簡単スタート」が選択されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数)が蓄積されるようになっている。さらにパスワードが入力された場合と同様に予めスロットマシンに設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。ただし、簡単スタートの場合には、パスワードを入力した場合と異なり経験値は付与されず、レベルも上昇することはなく、演出設定もデフォルトの設定から変更できないようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合に、遊技の終了操作(メインメニュー画面にて「2次元コード作成」を選択)を行うと、一定の範囲で更新される乱数から遊技乱数を取得するとともに、現在の日時情報を取得し、「簡単スタート」が入力されてからの遊技履歴、遊技乱数、日時情報から遊技終了時用の2次元コードが生成され、表示される。
そして、遊技者は、携帯端末にて、この表示された2次元コードを取得して管理サーバ1200にアクセスすることで、初めて遊技を行った遊技者においては、2次元コードから特定される遊技履歴及び遊技者の所持する携帯端末の端末識別情報を遊技者データベースに登録することができるとともに、2回目以降の遊技者が「簡単スタート」を入力して遊技を行った場合には、2次元コードから特定される遊技履歴を、当該遊技者の所持する携帯端末の端末識別情報に対応して遊技者データベースに登録されている遊技履歴に反映させることができるようになっている。
「簡単スタート」を選択して遊技を開始した後、遊技を終了する際に表示される2次元コードは、パスワードを入力して開始した場合と異なり、管理サーバ1200上の更新ページの所在を示すURLと、遊技終了時に取得した遊技乱数と、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、が格納されている。
そして、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が遊技者データベースに既に登録されているか否かが判定され、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が既に登録されている場合には、一致する端末識別情報に対応する遊技履歴が更新されるようになっている。
一方、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が登録されていない場合には、遊技履歴データベースに2次元コードから特定される遊技乱数と日時情報(遊技日時)の組合せが一致するデータが登録されているか否かを判定し、一致するデータが登録されていないことを条件に、アクセスした携帯端末の端末識別情報が新規に登録され、端末識別情報に対応付けて、2次元コードから特定される遊技履歴が新規に登録されるようになっており、以後、これらのデータに基づいてパスワードの発行を受けることが可能となる。
このように本実施の形態のスロットマシン1では、「簡単スタート」を入力するのみで、パスワードを入力することなく、パスワードを入力した場合と同様に遊技を行うことが可能となる。そして、遊技終了時には、「簡単スタート」を入力してから終了までの遊技履歴と、終了時に取得した遊技乱数と、日時情報と、を特定可能な2次元コードが表示される。そして、遊技終了時に表示された2次元コードにて管理サーバ1200にアクセスすることで、管理サーバ1200側では、遊技終了時に送信された2次元コードから特定される遊技乱数及び日時情報(遊技日時)の組合せと、管理サーバ1200に登録されている遊技乱数及び日時情報(遊技日時)の組合せと、が一致しなかったことを条件に、当該2次元コードから特定される遊技履歴、すなわち当該遊技者の遊技履歴を新規に登録することが可能となる。このため、初めて遊技履歴の蓄積機能を利用する遊技者は、遊技を行う前に予め管理サーバ1200にアクセスして会員登録を行う必要がなく、「簡単スタート」を入力するだけで、遊技履歴の蓄積機能を利用することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1200にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1200に登録・蓄積させることが可能となる。
また、本実施の形態では、2回目以降に遊技を行う遊技者であっても、パスワードの発行を受けることなく、「簡単スタート」を入力するのみで、遊技を開始することが可能となる。この場合も初回の遊技者と同様に、遊技終了時には、「簡単スタート」を入力してから終了までの遊技履歴と、終了時に取得した遊技乱数と、日時情報(遊技日時)と、を特定可能な2次元コードが表示される。そして、遊技終了時に表示された2次元コードにて管理サーバ1200にアクセスすることで、管理サーバ1200側では、まず、当該遊技履歴を送信した携帯端末の端末識別情報が、管理サーバ1200の遊技者データベースに既に登録されているか否かを判断し、既に登録されている場合には、該当する端末識別情報に対応する遊技履歴が2次元コードから特定される遊技履歴に更新されることとなる。このため、2回目以降に利用する遊技者、すなわち既に端末識別情報が遊技者データベースに登録されている遊技者であっても、パスワードの発行を受けることなく、遊技履歴の蓄積機能を利用することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1200にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1200に登録・蓄積させることが可能となる。
前述した第1の実施の形態では、管理サーバ1200が仮登録データベースを備えていたのに対して、本実施の形態の管理サーバ1200は、仮登録データベースは備えていない。
次に、遊技者が「簡単スタート」を入力し、スロットマシン1にて遊技を行う際の管理サーバ1200及びスロットマシン1の動作を、図39に基づいて説明する。
図39に示すように、スロットマシン1において「簡単スタート」が選択されると、遊技履歴を初期化して通常演出モードから特定演出モードに移行する。
そして遊技者が遊技を終了し、メインメニュー画面から「2次元コード作成」を選択することで一定の範囲で更新される乱数から遊技乱数及び現在日時を取得し、取得した遊技乱数及び現在日時を示す日時情報と、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、を取得し、これらのデータと、更新ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、液晶表示器51に表示され、記憶されるとともに、個人履歴格納領域が初期化され、特定演出モードから通常演出モードに移行する。
遊技者は、携帯端末1100にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された遊技乱数、日時情報、遊技履歴及び携帯端末1100の端末識別情報を含む登録要求を管理サーバ1200に対して行うことにより、初めて遊技を行った遊技者においては、端末識別情報及び遊技履歴を管理サーバ1200の遊技者データベースに登録することができるとともに、2回目以降の有意者が「簡単スタート」を入力して遊技を行った場合には、遊技履歴を遊技者データベースに反映させることができるようになっている。
携帯端末1100から登録要求がされると、管理サーバ1200は、登録要求から特定される日時情報から、2次元コードの生成日時から一定期間(本実施の形態では2日間)経過しているか否かを判定し、一定期間経過していれば、登録不可を携帯端末に通知する。
2次元コードの生成日時から一定期間経過していない場合には、登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、端末識別情報が一致する場合には、登録要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数と、遊技履歴データベースにおいて登録要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されている遊技履歴及び遊技乱数と、を照合し、一致するか否かを判定し、一致しない場合には、登録要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するとともに、該端末識別情報に対応付けて登録要求から特定される日時情報(遊技日時)、遊技履歴及び遊技乱数を遊技履歴データベースに登録し、該当する端末識別情報のステータスを待機中に更新し、登録要求を行った携帯端末1100に対して登録完了を通知する。
尚、登録要求から特定される遊技履歴は、総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類のみであり、登録要求では、その他の項目が更新されることはない。
一方、登録要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに登録要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されている遊技履歴及び遊技乱数と、が一致した場合には、以前の登録要求に用いられたのと同一の2次元コードによる登録要求である可能性が極めて高いので、登録不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
また、既に登録されている端末識別情報について、登録要求を行った回数、すなわちパスワードの発行を受けずに遊技を行った回数がカウントされるようになっており、この回数が5回以上か否かを判定し、5回以上であれば、パスワードの発行を受けて遊技を行うことを推奨する旨のパスワード推奨案内を携帯端末に通知する。
パスワード推奨案内では、パスワードの発行を受けて遊技を行うことで、レベルや演出設定などを引き継げること、レベルを上げることでパスワードの発行を受けなければ行われることのない演出が実行されることがあるため、パスワードの発行を受けることを促す内容が案内される。
また、登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致しなかった場合には、遊技履歴データベースに登録されている遊技乱数と日時情報(遊技日時)の組合せが、登録要求から特定される遊技乱数と日時情報(遊技日時)の組合せと一致するか否かを判定し、遊技時乱数と日時情報(遊技日時)の組合せが一致する場合には、以前の登録要求に用いられたのと同一の2次元コードによる登録要求である可能性が極めて高いので、登録不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
また、遊技時乱数と日時情報(遊技日時)の組合せが一致しなかった場合には、登録要求を行った携帯端末の端末識別情報を遊技者データベースに新規に登録するとともに、該端末識別情報に対応付けて終了時登録要求から特定される遊技履歴を遊技者データベースに登録し、終了時登録要求を行った携帯端末に対して本登録完了を通知する。
また、遊技時乱数と日時情報(遊技日時)の組合せが一致しなかった場合に、登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が遊技者データベースに新規に登録されるのと同時に、遊技履歴データベースに、登録要求から特定される遊技時乱数と日時情報(遊技日時)と登録要求から特定される遊技履歴とを対応付けて登録する。
以上説明したように、本実施の形態の遊技システム1001では、スロットマシン1で「簡単スタート」を入力するのみで、パスワードを入力することなく、パスワードを入力した場合と同様に遊技を行うことが可能となる。そして、遊技終了時には、「簡単スタート」を入力してから終了までの遊技履歴と、終了時に取得した遊技乱数と、日時情報(遊技日時)と、を特定可能な2次元コードが表示される。そして、遊技者は、遊技終了時に表示された2次元コードに基づいて管理サーバ1200に対して登録要求を行うことで、管理サーバ1200側では、登録要求から特定される遊技乱数及び日時情報(遊技日時)の組合せと、管理サーバ1200の遊技履歴データベースに登録されている遊技乱数及び日時情報(遊技日時)の組合せと、が一致しないことを条件に、当該登録要求から特定される遊技履歴、すなわち当該遊技者の端末識別情報及び遊技履歴を管理サーバ1200の遊技者データベースに新規に登録し、次回からパスワードの発行を受けて遊技履歴を引き継ぐことが可能となる。このため、初めて遊技履歴の蓄積機能を利用する遊技者は、遊技を行う前に予め管理サーバ1200にアクセスして会員登録を行う必要がなく、「簡単スタート」を入力するだけで、遊技履歴の蓄積機能を利用することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1200にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1200の遊技者データベースに登録・蓄積させることが可能となる。
また、本実施の形態では、2回目以降に遊技を行う遊技者であっても、パスワードの発行を受けることなく、「簡単スタート」を入力するのみで、遊技を開始することが可能となる。この場合も初回の遊技者と同様に、遊技終了時には、「簡単スタート」を入力してから終了までの遊技履歴と、終了時に取得した遊技乱数と、日時情報(遊技日時)と、を特定可能な2次元コードが表示される。遊技終了時に表示された2次元コードに基づいて管理サーバ1200に対して登録要求を行うことで、管理サーバ1200側では、まず、当該遊技履歴を送信した携帯端末の端末識別情報が、管理サーバ1200の遊技者データベースに既に登録されているか否かを判断し、既に登録されている場合には、該当する端末識別情報に対応する遊技履歴が登録要求から特定される遊技履歴に更新されることとなる。このため、2回目以降に利用する遊技者、すなわち既に端末識別情報が遊技者データベースに登録されている遊技者であっても、パスワードの発行を受けることなく、遊技履歴の蓄積機能を利用することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1200にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1200に登録・蓄積させることが可能となる。
また、本実施の形態では、遊技者データベースに端末識別情報が登録されていない遊技者であっても、端末識別情報が既に登録されている遊技者であっても、ともに「簡単スタート」を入力するのみで、遊技を開始することが可能となるので、初回か否かで開始操作をいちいち変更する必要がない。また、スロットマシンにおける遊技開始時及び遊技終了時の処理も共通化できるうえに、管理サーバ1200においても遊技者データベースに端末識別情報が登録されていない遊技者が登録要求を行った場合と、端末識別情報が既に登録されている遊技者が登録要求を行った場合と、で処理を共通化することができる。
また、終了時乱数及び日時情報の組合せが一致せず、新たに遊技履歴が登録される場合には、登録要求に含まれる遊技乱数及び日時情報(遊技日時)の組合せが遊技履歴データベースに登録されるので、1人の遊技者に対して生成された遊技乱数及び日時情報(遊技日時)の組合せを、他の遊技者により流用されてしまうことを防止できるとともに、他の遊技者による流用を防止するにあたり、管理サーバ1200は、遊技乱数及び日時情報(遊技日時)の組合せが登録されているか否かを判断するのみで済むため、管理サーバ1200の負荷も軽減できる。
また、本実施の形態では、管理サーバ1200にて、既に登録されている端末識別情報について、登録要求を行った回数、すなわちパスワードの発行を受けずに遊技を行った回数がカウントされるようになっており、この回数が一定回数以上か否かを判定し、一定回数以上であれば、パスワードの発行を受けて遊技を行うことを推奨する旨のパスワード推奨案内を携帯端末に通知する。このパスワード推奨案内では、パスワードの発行を受けて遊技を行うことで、レベルや演出設定などを引き継げること、レベルを上げることでパスワードの発行を受けなければ行われることのない演出が実行されることがあり、より遊技性が広がる点が案内されるので、パスワードの発行を受けずに遊技を行っている遊技者に対して、パスワードを利用することにより遊技履歴を演出にも反映させることが可能な機能を活用することを有効に促すことができる。
尚、本実施の形態では、登録要求を行った回数が一定回数以上となった場合に、パスワード推奨案内を通知するようになっているが、他のタイミングで通知するようにしても良い。本実施の形態では、前述のように累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに前述のミッションとしてこのような累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッション、すなわち累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ達成できないミッションが定められている。このため、簡易更新要求を行った遊技者の遊技履歴における累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが、一定回数以上となったタイミング、すなわち遊技履歴が演出の出現条件を満たすこととなったタイミングにてパスワード推奨案内するようにしても良く、このような構成であってもパスワードの発行を受けずに遊技を行っている遊技者に対して、パスワードを利用することにより遊技履歴を演出にも反映させることが可能な機能を活用することを有効に促すことができる。また、遊技履歴が演出の出現条件を満たすこととなったタイミングにてパスワード推奨案内する場合には、遊技履歴が演出の出現条件を満たしたために、新たな演出が実行され得ること、その演出によりミッションを達成できること、新たに特典が付与される可能性があることなどを通知することが好ましく、このようにすることで、パスワードを利用することにより遊技履歴を演出にも反映させることが可能な機能を活用することを一層有効に促すことができる。
以上、本発明の第2の実施の形態を説明してきたが、本発明はこの第2の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、第1の実施の形態と同一もしくは類似する構成については、第1の実施の形態で説明したものと同様の効果を有するものである。また、第1の実施の形態について例示した変形例についても第2の実施の形態に適用可能である。
前記第2の実施の形態では、「簡単スタート」にて遊技を行った後、遊技を終了する場合に、当該遊技を特定可能な情報として一定範囲で変動する乱数から抽出した遊技乱数及び日時情報(遊技日時)の組合せを適用しているが、遊技終了時に管理サーバ1200側で当該遊技を特定できるデータであれば良く、例えば、遊技乱数、日時情報のいずれか一方でも良いし、「簡単スタート」が入力される毎に、加算される番号など、規則的に変化するデータを適用しても良い。また、これらのデータを組みあわせて適用しても良い。
前記第2の実施の形態では、メインメニュー画面を表示させ、「簡単スタート」を入力することで、遊技履歴の蓄積機能を利用した遊技を開始する構成であったが、前述した第1の実施の形態と同様に、いずれかのスイッチを1回行うのみで遊技履歴の蓄積機能を利用した遊技を開始できる構成としても良く、このようにすることで、すぐに遊技を開始した遊技者であっても、遊技履歴を蓄積する機能を簡単に利用することができる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態においては、前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態におけるスロットマシン1をパチンコ遊技機700に置き換えた場合について説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機700の全体の構成について説明する。図40は、パチンコ遊技機700の正面図である。図41は、大当りおよび小当りを含む当り種別の制御の特徴を表形式で説明する図である。
パチンコ遊技機700は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機700は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠702を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤706を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠702の下部表面には打球供給皿(上皿)703がある。打球供給皿703の上面には、演出図柄(飾り図柄)の変動表示において特定の演出が実行されるときに操作されるチャンスボタン7111が設けられている。このチャンスボタン7111は、第1の実施の形態で説明したスロットマシン1の演出用スイッチ56に対応する。
打球供給皿703のチャンスボタン7111が設けられている辺りの前面には、図11から図14で説明したような各種設定項目などを選択するときに操作される選択ボタン7112A,7112Bが設けられている。この選択ボタン7112A,7112Bは、第1の実施の形態で説明したスロットマシン1の図11から図14のような画面の表示時におけるストップスイッチ8L,8Rに対応する。
打球供給皿703の下部には、打球供給皿703に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿704や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)705が設けられている。また、ガラス扉枠702の背面には、遊技盤706(図5参照)が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤706は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤706の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域707が形成されている。遊技領域707には、遊技球を誘導するための、多数の釘が植設されている。
遊技領域707の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709では、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行なわれる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示およびその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置709は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう変動表示装置に相当する。演出表示装置709では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置709は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤706における演出表示装置709の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)708aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤706における演出表示装置709の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)708bが設けられている。第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器708aおよび第2特別図柄表示器708bは、それぞれ、たとえば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器708aと第2特別図柄表示器708bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口713または第2始動入賞口714に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口713に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口714に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行なう権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ7560のRAM755の所定領域に記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
パチンコ遊技機700には、遊技者が打球操作ハンドル705を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域707に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域707を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域707に入り、その後、遊技領域707を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口713に入り第1始動口スイッチ713aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器708aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口713への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口714に入り第2始動口スイッチ714aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器708bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口714への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置709は、第1特別図柄表示器708aでの第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器708bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器708aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器708bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器708aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器708bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置709において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b、および、演出表示装置709は、識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置709では、変動表示を開始するときに、たとえば、左,中,右の演出図柄のすべてが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(たとえば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。なお、左,中,右の演出図柄が停止する順番は、左,右,中の図柄の順番以外の順番であってもよい。また、左,中,右の演出図柄は、同時に停止してもよい。
演出表示装置709の下方には、第1始動入賞口713を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口713に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第1始動口スイッチ713aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)713を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口714(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)715が設けられている。第2始動入賞口714に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第2始動口スイッチ714aによって検出される。可変入賞球装置715は、ソレノイド716によって開状態とされる。可変入賞球装置715が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口714に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置715が開状態になっている状態では、第1始動入賞口713よりも、第2始動入賞口714に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口714に入賞しない。なお、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口714に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
以下、第1始動入賞口713と第2始動入賞口714とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置715が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置715に向かう遊技球は第2始動入賞口714に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口713は演出表示装置709の直下に設けられているが、演出表示装置709の下端と第1始動入賞口713との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口713の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口713の周辺での釘の配列を遊技球を第1始動入賞口713に導きづらくして、第2始動入賞口714の入賞率の方を第1始動入賞口713の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器708aの下部には、第1始動入賞口713に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器718a(図示せず)が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器718aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器708aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器708bの下部には、第2始動入賞口714に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器718b(図示せず)が設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器718bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器708bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置709の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部718cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部718dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施の形態では、図40に示すように、第2始動入賞口714に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置715が設けられているが、第1始動入賞口713および第2始動入賞口714のいずれについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置709における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置709の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図40に示すように、可変入賞球装置715の下方には、特別可変入賞球装置720が設けられている。特別可変入賞球装置720は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と、遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。なお、特別可変入賞球装置720は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、特別可変入賞球装置720が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置720に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
特別可変入賞球装置720は、第1特別図柄表示器708aまたは第2特別図柄表示器708bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド721によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ723で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置720が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。なお、本実施の形態では、1ラウンドで1回だけ特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御例を示したが、これに限らず、1ラウンドで2回等の複数回、特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御を行なうようにしてもよい。
演出表示装置709の下部には、普通図柄表示器710(図示せず)が設けられている。普通図柄表示器710は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート732を通過しゲートスイッチ732aで検出されると、普通図柄表示器710の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器710における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置715が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置715の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口714に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器710の近傍には、ゲート732を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器741(図示せず)が設けられている。ゲート732への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ732aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器741は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器710の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器741においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
遊技盤706の遊技領域707の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED725が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口726がある。また、遊技領域707の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ727R,727Lが設けられている。遊技領域707の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED728a、左枠LED728bおよび右枠LED728cが設けられている。たとえば、天枠LED728a、左枠LED728bおよび右枠LED728cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行なわれる。
繰返し変動パターンとは、特別図柄および演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、特定の演出表示は、たとえば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、たとえば予告表示等の再変動表示以外の演出表示であってもよい。この実施形態では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。
ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置709において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
また、左枠LED728bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED751が設けられ、右枠LED728cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED752が設けられている。天枠LED728a、左枠LED728bおよび右枠LED728cおよび装飾LED725は、パチンコ遊技機700に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機700に隣接して設置される(図示せず)。
図41においては、(A)に大当りおよび小当りを含む当り種別の制御の特徴を示す当り種別表が示され、(B)に突確大当りの大当り遊技状態の終了後におけるベースおよび変動時間状態を決定するために用いられる突確大当り後ベース・変動時間状態選択テーブルが示されている。
図41の当り種別表においては、大当りおよび小当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。図41に示すように、ラウンド数が異なる大当り遊技状態としては、15ラウンドの大当り遊技状態と2ラウンドの大当り遊技状態との複数種類の大当り遊技状態が設けられている。小当りにおいては、2ラウンドの大当り遊技状態と同様の開放回数および開放時間の小当り遊技状態となる。
具体的に、15ラウンドの大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置720の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
また、2ラウンドの大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば0.5秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置720の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる2ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
このように、2ラウンドの大当りは、大入賞口の開放回数が15ラウンドよりも少ない回数(この実施の形態では2回)まで許容されるが、大入賞口の開放時間が短い(たとえば、0.5秒間)大当り種類(種別)である。また、本実施の形態の場合は、2ラウンドの大当りとして、大入賞口の開放時間が極めて短く(0.5秒間)、実質的に賞球(入賞に対して払出される景品球)が得られない当りが設けられている。
なお、2ラウンドの大当りとしては、実質的に賞球が得られない当りのみを設けてもよく、賞球を得ることができる当りのみを設けてもよく、実質的に賞球が得られない当りと賞球を得ることができる当りとの両方を設けてもよい。
「大当り」のうち、15ラウンドまたは2ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
なお、「大当り」のうち、15ラウンドまたは2ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。本実施の形態では、15ラウンドの大当りについて通常大当りが設けられている例を示す。また、15ラウンドの大当り、および、2ラウンドの大当りのいずれか一方、または、両方について「通常大当り」を設けてもよい。また、15ラウンドの大当り、および、2ラウンドの大当りの両方について通常大当りが設けられていなくてもよい。
また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、可変入賞球装置715が開状態になる頻度を高くして可変入賞球装置715への入賞を容易化(高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して電チューサポート制御状態に制御される場合があるようにしてもよい。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置715の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置715の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置715が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口714への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器708a,708bや演出表示装置709における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。また、このような制御によって第2始動入賞口714への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
このような電チューサポート制御により第2始動入賞口714への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置715、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置715への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
さらに、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、および、開放回数増加制御状態のうちのいずれか複数を組合せた状態に移行させることによって、高ベース状態に移行するようにしてもよい。また、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、および、開放回数増加制御状態のうちのいずれか1つの状態に移行させることによって、高ベース状態に移行するようにしてもよい。このように、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、および、開放回数増加制御状態のうち、いずれか1つの状態、いずれか複数(すべての組合せを除く)を組合せた状態、または、すべてを組合せた状態に制御するものであれば、どのような制御を行なうようにしてもよい。
本実施の形態では、特別遊技状態として、確変状態に付随して、時短状態および電チューサポート制御状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態として、確変状態とは独立して時短状態および電チューサポート制御状態に制御される場合があるようにしてもよい。その他、特別遊技状態における時短状態と電チューサポート制御状態との関係としては、時短状態に付随して電チューサポート制御状態に制御されるようにしてもよく、時短状態に独立して電チューサポート制御状態に制御されるようにしてもよい。
この実施の形態の場合は、大当り遊技状態の終了後において、特別遊技状態として、確変状態に制御されたときに電チューサポート制御状態に制御される場合と、確変状態に制御されたときに電チューサポート制御状態に制御されない場合とがある。なお、大当りの遊技状態の終了後において、確変状態に制御されず通常状態となるときは、変動表示回数により期間が制限された電チューサポート制御状態に制御されるようにしてもよい。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「高確低ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。高確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。なお、前述の通常大当りのように、大当り遊技状態終了後に大当り確率の状態が低確率状態となるものについて、たとえば電チューサポート制御を行なう場合には、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である「低確高ベース状態」となる。
図41に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと、確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。また、2ラウンドの大当りとしては、突確大当りが設けられている。
通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態が、次回の大当りが発生するまでという条件が成立するまでの期間継続する。
また、通常大当りにおいては、時短状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。このように時短状態が継続する変動表示の回数は、時短回数とも呼ばれる。
突確大当りは、2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(高確低ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。突確大当りにおいては、確変状態が、次回の大当りが発生するまでという条件が成立するまでの期間継続する。
突確大当りは、ラウンド数が少なく(2回)、大入賞口の開放時間が極めて短い態様(0.5秒間開放)で大入賞口が開放されることにより、大当り遊技状態の終了後に確変状態となったことを報知する場合には、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せることが可能なものであり、「突然確変大当り」と呼ばれる。「突然確変大当り」は、「突確大当り」または「突確」という略称で呼ばれる場合もある。この実施形態では、2ラウンドの確変大当りを、「突確大当り」と呼ぶ。このような突確大当りは、大当り遊技状態において、0.5秒間の開放が2回しか行なわれないため、実質的に賞球が得られない当りである。
小当りは、小当りとなったときの遊技状態(小当り遊技状態)において、突確大当りと同様の開放回数および開放時間で特別可変入賞球装置720を開放する当り(有利状態)である。小当りとなったときには、小当り遊技状態終了後に、大当り確率とベース状態とがともに、小当り遊技状態の開始前に対して変更されない。このように、小当りは、小当り遊技状態終了後に、小当り遊技状態の開始前における大当り確率およびベース状態のような遊技状態が維持される当りである。なお、この実施の形態において、小当りは、小当り遊技状態において、突確大当りと同一の開放回数および同一の開放時間で特別可変入賞球装置720を開放する当りである例を示すが、これに限らず、小当りとしては、特別可変入賞球装置720の開放態様が、突確大当りのときの開放態様と完全に一致するものでないが、突確大当りのときの開放態様と区別しにくいように見えるものであってもよい。つまり、小当りとしては、特別可変入賞球装置720の開放態様が、突確大当りと略同一の開放回数および略同一の開放時間で特別可変入賞球装置720を開放する当りであればよい。
低確低ベース状態において突確大当りとすることが決定されると、当該突確大当りの大当り遊技状態の終了後においては、高確低ベース状態となるので、ベース状態が、低確低ベース状態において小当りとすることが決定されたときの小当り遊技状態終了後の状態と同じ低ベース状態となる。これにより、低確低ベース状態において、大入賞口が2回開放される当りが生じたときに、突確大当りであるのか、小当りであるのかを遊技者が識別しにくいようにすることが可能となり、遊技の面白味が向上する。
なお、通常大当りとしては、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)とする制御が行なわれる大当りであってもよい。また、確変大当りとしては、確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(高確低ベース状態)とする制御が行なわれる大当りであってもよい。また、突確大当りとしては、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)とする制御が行なわれる大当りであってもよい。
また、突確大当りとしては、大当り遊技状態の終了後において、ベース状態を低ベース状態として変動時間状態を非時短状態とする第1の突確大当りと、大当り遊技状態の終了後において、ベース状態を高ベース状態として変動時間状態を時短状態とする第2の突確大当りとを別個に設け、所定の割合でこれら突確大当りが選択されるようにしてもよい。
このように第1の突確大当りと第2の突確大当りとを設ける場合には、たとえば、第2特別図柄の方が、第1特別図柄と比べて、時短状態とする第2の突確大当りが選択される割合を高く設定すればよい。このようにすれば、電チューサポート制御状態においては、可変入賞球装置715が開状態に変化する頻度が高いので、第2特別図柄表示器708bで変動表示が実行される頻度が高くなる。2ラウンドの突確大当りは、特別可変入賞球装置720の開放態様に起因して、15ラウンドの通常大当りおよび確変大当りと比べて、得られる賞球数の点で遊技者にとって不利な当りであり、遊技者が落胆しやすい。そこで、確変状態および電チューサポート制御状態において、15ラウンドの通常大当りおよび確変大当りよりも得られる賞球数の点で遊技者にとって不利な2ラウンドの突確大当りが第2特別図柄表示器708bの変動表示結果により発生した場合でも、時短状態に制御される割合が高くなるようにすれば、非時短状態に制御されるときのように単に遊技者を落胆させるだけでなく、時短状態に制御される場合があることにより保留記憶データが早期に消化されることで遊技者に満足感を与えることができる。
また、突確大当りのような実質的に賞球が得られない当りとしては、15ラウンドの大当りであるが、1ラウンドあたりの開放時間がたとえば0.1秒間のように極めて短いことにより、実質的に賞球が得られないものであってもよい。また、実質的に賞球が得られない当りとしては、ラウンド数が少ないこと、または、1ラウンドあたりの開放時間が短いことのうち少なくとも一方が実行されることにより実質的に賞球が得られないものであればよい。具体的に、実質的に賞球が得られない大当り(小当りも同様)については、開放回数が2回で開放時間が0.5秒、または、開放回数が15回で開放時間が0.1秒のように設定すればよい。また、実質的に賞球が得られない大当り(小当りも同様)の代わりに、たとえば、開放回数が2回で開放時間が29秒という大当りのように、15ラウンドの大当りよりも大当り遊技状態における開放時間の合計値が短いことにより、15ラウンドの大当りよりも得られる賞球が少ない大当りを設けてもよい。
また、大当りとしては、ラウンド数が同じであるが、1回の開放時間が長い開放パターンの大当りと、1回の開放時間が短い開放パターンの大当りとを設ける等、ラウンド数が同じであるが開放パターンが異なるものを複数設け、第1特別図柄の変動表示で大当りとなったときと、第2特別図柄の変動表示で大当りとなったときとで異なる選択割合で選択して実行されるようにしてもよい。
突確大当りと、小当りとは、特別可変入賞球装置720の開放回数および開放時間が同じであるので、突確大当りであるか小当りであるかを遊技者が認識しにくい。さらに、突確大当りは、大当り遊技状態の終了後に、時短状態に制御されず、電チューサポート制御が行なわれないので、小当り遊技状態の終了後に大当り確率とベースが変化しない小当りと比べると、低確低ベース状態において、突確大当りの大当り遊技状態の終了後と、小当り遊技状態の終了後とで遊技者が動作状況を区別しにくい。これにより、これら突確大当りの大当り遊技状態の終了後、および、小当り遊技状態の終了後において、確変状態となっていることを報知しない共通の演出が行なわれるときには、確変状態となっているか否かを遊技者が認識しにくい。このような制御状態は、確変状態が潜伏しているような状態であるので潜伏演出状態と呼ばれ、このような潜伏演出状態にする制御が潜伏演出制御と呼ばれる。突確大当りまたは小当りの終了後に、共通の演出を実行することで確変状態と非確変状態とのどちらであるかが特定不可能な潜伏演出制御が行なわれるので、実際の遊技状態が確変状態であるか否かを煽れるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
なお、突確大当りについては、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれるようにしてもよい。このような制御を行なう場合には、小当りを設けなくてもよく、さらに、前述の潜伏演出を実行せずに高確高ベース状態であることを示す演出状態に移行させる制御を行なうようにしてもよい。
この実施形態によるパチンコ遊技機700においては、演出制御用マイクロコンピュータ7100において、突確大当りの大当り遊技状態の終了後および小当り遊技状態の終了後のそれぞれにおいて、確変状態となっていることを報知しない共通の演出を行なう潜伏演出制御が行なわれる。このような潜伏演出制御が行なわれることにより、遊技者に対して確変状態であるか否かについての期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、15ラウンドの大当りについて本実施の形態のような「通常大当り」を設ける場合には、ラウンド数が同じ確変大当りと同様の時短状態に制御されるので、突確大当りであるか小当りであるかを遊技者が認識しにくい。そこで、確変大当りと通常大当りとで、確変状態となっていることを報知しない共通の演出を行なうことにより、前述のような潜伏演出状態に制御するようにしてもよい。
図42は、主基板(遊技制御基板)731における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図42には、払出制御基板737および演出制御基板780等も示されている。主基板731には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機700を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)7560が搭載されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM754、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM755、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU756およびI/Oポート部757を含む。この実施の形態では、ROM754およびRAM755は遊技制御用マイクロコンピュータ7560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU756のほかRAM755が内蔵されていればよく、ROM754は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部757は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ7560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路7503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ7560においてCPU756がROM754に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ7560(またはCPU756)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU756がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板731以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路7503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路7503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路7503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、乱数回路7503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。たとえば、ROM754等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ7560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ7560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路7503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路7503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、第1始動口スイッチ713aまたは第2始動口スイッチ714aへの始動入賞が生じたときに乱数回路7503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM755は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM755の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや各保留記憶数カウンタの値等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM755の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(たとえば、DC30VやDC5V等)の電圧値を監視して、電圧値が予め定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ732a、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714aおよびカウントスイッチ723からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ7560に与える入力ドライバ回路758も主基板731に搭載されている。また、可変入賞球装置715を開閉するソレノイド716、および、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置720を開閉するソレノイド721を遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの指令にしたがって駆動する出力回路759も主基板731に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板731に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板780に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板777を介して遊技制御用マイクロコンピュータ7560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置709の表示制御を行なう。
また、この実施の形態では、演出制御基板780には、チャンスボタン7111からの操作信号が入力され、チャンスボタン7111からの操作信号に応じて演出および図11から図14で説明した画面などでの決定操作を実行する。
また、この実施の形態では、演出制御基板780には、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号が入力され、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号に応じて図11から図14で説明した画面などでの選択操作を実行する。
図43は、中継基板777、演出制御基板780、ランプドライバ基板735および音声出力基板770の回路構成例を示すブロック図である。なお、図43に示す例では、ランプドライバ基板735および音声出力基板770には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板735および音声出力基板770を設けずに、演出制御に関して演出制御基板780のみを設けてもよい。
演出制御基板780は、演出制御用CPU7101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ7100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板780において、演出制御用CPU7101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板777を介して入力される主基板731からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ7102および入力ポート7103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU7101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)7109に演出表示装置709の表示制御を行なわせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ7100と共動して演出表示装置709の表示制御を行なうVDP7109が演出制御基板780に搭載されている。VDP7109は、演出制御用マイクロコンピュータ7100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP7109は、VRAM内の画像データを演出表示装置709に出力する。
演出制御用CPU7101は、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置709に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPU7101は、キャラクタROMから読出したデータをVDP7109に出力する。VDP7109は、演出制御用CPU7101から入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。
演出制御用CPU7101は、チャンスボタン7111から入力された操作信号に応じて演出、および、図11から図14の画面などでの選択項目の決定を実行する。演出制御用CPU7101は、選択ボタン7112A,7112Bから入力された操作信号に応じて図11から図14の画面などでの選択項目の選択を実行する。
演出制御基板780は、図示しない電源回路と接続されており、演出制御基板780の演出制御用CPU7101は、電源回路から電源が供給されたことを監視する電源監視機能を有する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板780において、まず、入力ドライバ7102に入力する。入力ドライバ7102は、中継基板777から入力された信号を演出制御基板780の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板780の内部から中継基板777への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板777には、主基板731から入力された信号を演出制御基板780に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板780から中継基板777への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路774が搭載されている。単方向性回路として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図43には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号ごとに設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート7571を介して主基板731から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板777から主基板731の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板777からの信号は主基板731の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ7560側)に入り込まない。なお、出力ポート7571は、図42に示されたI/Oポート部757の一部である。また、出力ポート7571の外側(中継基板777側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU7101は、出力ポート7105を介してランプドライバ基板735に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU7101は、出力ポート7104を介して音声出力基板770に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板735において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ7351を介してLEDドライバ7352に入力される。LEDドライバ7352は、駆動信号を天枠LED728a、左枠LED728b、右枠LED728c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤706側に設けられている装飾LED725に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板735に搭載される。
音声出力基板770において、音番号データは、入力ドライバ7702を介して音声合成用IC7703に入力される。音声合成用IC7703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路7705に出力する。増幅回路7705は、音声合成用IC7703の出力レベルを、ボリューム7706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ727R,727Lに出力する。音声データROM7704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
[第1の実施の形態から第3の実施の形態の変形例]
(1) 前述した実施の形態においては、図12、図13、図22のステップS1231で示したように、遊技者によって手入力で遊技機に遊技履歴を示すパスワードが入力されるようにした。しかし、これに限定されず、遊技機に遊技履歴を示す情報が入力されるのであれば、他の方法であってもよい。
たとえば、携帯端末1100から赤外線通信および電波による通信などの無線通信および有線通信などで遊技機に遊技履歴を示す情報が入力されるようにしてもよい。会員カードなどの記録媒体に遊技履歴を記録するようにしておいて、会員カードから遊技機に遊技履歴を示す情報が入力されるようにしてもよい。管理サーバ1200に遊技機への遊技履歴を示す情報の送信を要求したことに応じて、管理サーバ1200からインターネットなどの公衆回線網および遊技場の管理コンピュータなどを介して遊技機に、直接、遊技履歴を示す情報が入力されるようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、遊技履歴を示す情報であるパスワードに、遊技履歴の累計に基づいて設定される累計情報(レベルおよびその他の演出設定)と、前回の遊技履歴に基づいて設定される直近情報とが含まれるようにした。
しかし、これに限定されず、直近情報は、直近の所定回数または所定期間の遊技履歴に基づいて設定される情報であればよい。たとえば、直近の複数回の遊技履歴に基づいてもよいし、直近の1ヶ月の遊技履歴に基づいてもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、累計情報に応じた演出として、図26のステップS1299A、図17で示したように、レベルを表示するようにした。
しかし、これに限定されず、累計情報に応じた演出としては、レベルのメータの表示演出をするようにしてもよいし、選択した背景、音楽、キャラクタで遊技できるカスタマイズ演出をするようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、直近情報に応じた演出として、図22のステップS1246、ステップS1247、図37、図38で示したように、直近の遊技のボーナス回数に応じてキャラクタがしゃべる演出、直近の遊技の頻度に応じてキャラクタがしゃべる演出を実行するようにした。
しかし、これに限定されず、直近情報に応じた演出としては、直近の遊技の獲得枚数、差枚数、ゲーム数、遊技時間、ボーナス回数、AT回数、ミッションクリアした内容、ミッションクリアした数などに応じて、キャラクタがしゃべる、普段表示されない画像を表示するなどの特定の音や表示による演出を実行するようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態においては、図22のステップS1246、図37で示したように、「この前はボーナス回数が10回以上だったよ。すごいね」といった演出が実行されるようにした。
しかし、これに限定されず、直近情報に応じた演出としての直近の所定回数または所定期間の遊技履歴の少なくとも一部を認識可能な示唆演出であれば、他の演出であってもよい。たとえば、「この前はあんまり回してなかったから今日はがんばって」といった演出が実行されるようにしてもよいし、その他の表示、音声などの演出が実行されるようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、図22のステップS1247、図38で示したように、「最近遊んでくれていないから今日は遊んでね」といった演出が実行されるようにした。
しかし、これに限定されず、前回の遊技から特定期間経過していることを条件として示唆演出に替えて実行される、特定期間が経過していないときには実行されない特定演出であれば他の演出であってもよく、遊技者に多数回の遊技を促すような演出であってもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、遊技機にパスワードが入力されることによって、遊技者により開始条件が設定されたこととした。しかし、これに限定されず、遊技者により、上述の(1)で示したような方法で遊技履歴を示す情報が入力されることによって、遊技者により開始条件が設定されたこととするようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、遊技機から2次元コードが出力されることによって、遊技者により終了条件が設定されたこととした。
しかし、これに限定されず、遊技者により終了条件が設定されたこととするのは、遊技者による操作に応じて、遊技履歴が会員カードなどの記録媒体に記録されることによってでもよいし、遊技者による操作に応じて、遊技履歴が遊技場の管理コンピュータおよびインターネットなどの公衆回線網を介して管理サーバ1200に直接遊技履歴が送信されることによってでもよいし、遊技機から直接またはカードユニットを介して携帯端末に赤外線通信などの無線通信および有線通信によって携帯端末1100に遊技履歴が送信されることによってでもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、開始条件が設定される前に蓄積され、開始条件が設定された後の遊技履歴に合わせて出力される特定の遊技履歴が、コイン数であることとした。しかし、これに限定されず、他の遊技履歴であってもよく、たとえば、経験値であってもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、図25のステップS1325、ステップS1326、図35で説明したように、デモ表示中に演出用スイッチ56が長押しされたときに、特定の遊技履歴としての開始条件が設定される前の仮コイン数が何枚貯まっているかを示唆する演出を実行するようにした。
しかし、これに限定されず、終了条件の設定時から開始条件の設定時までの蓄積されている特定の遊技履歴を報知するのであれば、他の方法であってもよく、デモ表示中に演出用スイッチ56が操作されない場合であっても何ポイント貯まっているかを表示してもよいし、具体的な報知をするのではなく、抽象的な報知、具体的には、○枚ぐらい貯まっていますや、何枚か貯まっているかもねといった表示をしてもよいし、デモ中に何枚か貯まっていることを示唆する演出をしてもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、図25のステップS1321、ステップS1263、ステップS1267で示したように、開始条件の設定時からのゲーム数が100ゲーム以上との条件を満たしたことを条件として、特定の遊技履歴としての仮コイン数を遊技者の遊技履歴としてのコイン数に含めて出力するようにした。
しかし、これに限定されず、特定の遊技履歴を出力するのは、開始条件の設定時からの遊技履歴が他の条件を満たしたときであってもよく、たとえば、ボーナス回数が5回以上との条件であってもよいし、差枚数が−500枚以上との条件であってもよい。
(12) 前述した実施の形態においては、図24のステップS1314からステップS1317で示したように、抽選で当りであれば、仮コイン数の100%を遊技者のコイン数に反映させるようにし、はずれであれば、仮コイン数の50%を遊技者のコイン数に反映させるようにした。
しかし、これに限定されず、コイン数などの特定の遊技履歴を反映させるか否かを抽選する(つまり、100%反映させるか0%反映させるかを抽選する)ようにしてもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、パスワードが入力された直後の遊技の開始前に仮コイン数がコイン数に加算されるようにした。しかし、これに限定されず、開始条件の設定前の特定の遊技履歴を遊技者の遊技履歴に反映させるタイミングは、他のタイミングであってもよい。たとえば、2次元コードの作成時であってもよい。
(14) 前述した実施の形態においては、管理サーバ1200の側で遊技履歴が受付けられたときに、ゲーム数が所定ゲーム数(たとえば、100G)未満であれば、コインを加算更新しないようにした。しかし、これに限定されず、遊技機にパスワードが入力されたときに、当該パスワードを店舗サーバに記憶しておくようにして、他の遊技機で同日に同じパスワードが入力されたときには、ゲーム数が所定ゲーム数に達するまでは、パスワードが入力される前に蓄積されていた仮コイン数を当該遊技者のコイン数に加算しないようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態においては、図10で説明したように、レベルが低いうちは、レベルが高くなった場合よりも取得できる経験値が多いので、レベルが上がり易くなる。
しかし、レベルが低いうちは、レベルが上がり易くする方法は、これに限定されず、他の方法であってもよい。前述した実施の形態においては、経験値がレベルによらず一定の所定値(たとえば10)に達するとレベルを上昇させるようにしたが、たとえば、レベルが低いうちは、レベル上昇に必要な経験値を少なくするようにしてもよい。
(16) 前述した実施の形態においては、遊技システム1001として発明を説明した。しかし、これに限定されず、遊技システム1001に含まれる、管理サーバ1200、携帯端末1100またはスロットマシン1,パチンコ遊技機700などの遊技機として発明を捉えることもできるし、それぞれの装置で行われる方法として発明を捉えることもできるし、それぞれの装置で実行されるプログラムとして発明を捉えることもできる。
[実施の形態のまとめ]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 所定の遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機700など)であって、
遊技履歴を示す遊技履歴入力情報(たとえば、パスワードなど)を受付ける遊技履歴受付手段(たとえば、遊技者によるパスワード手入力、携帯端末1100からのパスワードの送信、会員カードなどの記録媒体からのパスワードの入力など、図12,図13、図22のステップS1231)を備え、
前記遊技履歴入力情報は、遊技履歴の累計に基づいて設定される累計情報と、直近の所定回数または所定期間(たとえば、前回、直近の複数回、直近の1ヶ月)の遊技履歴に基づいて設定される直近情報とを含み、
前記遊技履歴受付手段によって前記遊技履歴入力情報が受付けられたことを条件として、当該遊技履歴入力情報に含まれる前記累計情報に応じた演出(たとえば、やり込み度を示すレベルやメータの表示演出、選択した背景、音楽、キャラクタで遊技できるカスタマイズ演出)、および、前記直近情報に応じた演出(たとえば、直近の遊技の獲得枚数、差枚数、ゲーム数、遊技時間、ボーナス回数、AT回数、ミッションクリアした内容、ミッションクリアした数などに応じて、キャラクタがしゃべる、普段表示されない画像を表示するなどの特定の音や表示による演出)を実行する演出実行手段(たとえば、サブ制御部91、図22のステップS1246、ステップS1247、図26のステップS1299A)をさらに備えることを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、遊技履歴を示す遊技履歴入力情報が受付けられ、遊技履歴入力情報には、遊技履歴の累計に基づいて設定される累計情報と、直近の所定回数または所定期間の遊技履歴に基づいて設定される直近情報とが含まれ、遊技履歴入力情報が受付けられたことを条件として、当該遊技履歴入力情報に含まれる累計情報に応じた演出、および、直近情報に応じた演出が実行される。
このため、遊技機によって、遊技履歴の累計に基づいて設定される累計情報に応じた演出が実行されるだけでなく、直近の所定回数または所定期間の遊技履歴に基づいて設定される直近情報に応じた演出が実行される。その結果、遊技履歴に応じた演出に多様性を持たせ、面白みを向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
(1−2) 上記(1−1)の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記直近情報に応じた演出として、直近の前記所定回数または前記所定期間の遊技履歴の少なくとも一部を認識可能な示唆演出(たとえば、「この前はボーナス回数が20回だったよ。すごいね。」や「この前はあんまり回してなかったから今日はがんばって」のような表示による演出)を実行する(たとえば、図22のステップS1246)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、直近情報に応じた演出として、直近の所定回数または所定期間の遊技履歴の少なくとも一部を認識可能な示唆演出が実行される。
このため、示唆演出が実行されることにより、遊技者に直近の遊技履歴を認識させることができる。その結果、多様性を持たせた遊技履歴に応じた演出によって、面白みをさらに向上させることができる。
(1−3) 上記(1−2)の遊技機において、
前記演出実行手段は、前回の遊技から特定期間経過していることを条件として、前記示唆演出に替えて、前記特定期間が経過していないときには実行されない特定演出を実行する(たとえば、前回遊技が1ヶ月以上前であると「この前はよく出たね」のような表示による演出に替えて、「最近遊んでくれていないから今日はいっぱい遊んでね」のような表示による演出を実行する、図22のステップS1247)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、前回の遊技から特定期間経過していることを条件として、示唆演出に替えて、特定期間が経過していないときには実行されない特定演出が実行される。
このため、直近の遊技履歴を遊技者に認識させてもあまり遊技者に面白みを感じさせることができない程度の特定期間が経過しているときには、特定期間が経過していないときには実行されないような特定演出が実行される。その結果、遊技者に面白みを感じさせることができないような演出ではなく、前回の遊技から特定期間が経過するまでは見ることができない演出の実行によって、遊技者に面白みを感じさせることができる。
(1−4) 上記(1−1)から(1−3)のいずれかの遊技機において、
前記直近情報を除いた遊技履歴を示す遊技履歴出力情報(たとえば、2次元コード)を出力する出力手段(たとえば、図25のステップS1263で、図16で示すように、図15で説明した直近情報が含まれない2次元コードを生成して、ステップS1267で表示する)をさらに備えることを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、直近情報を除いた遊技履歴を示す遊技履歴出力情報が出力される。このため、遊技履歴出力情報のデータ量を抑えることができる。
(1−5) 上記(1−1)から(1−4)のいずれかの遊技機において、
前記遊技履歴受付手段によって受付けられた前記遊技履歴入力情報が当該遊技機の機種(たとえば、同じシリーズの機種、同じ名称の機種、同じスペックの機種など)の遊技履歴を示すか否かを判定する機種判定手段(たとえば、図22のステップS1241)をさらに備え、
前記演出実行手段は、前記機種判定手段によって当該遊技機の機種の遊技履歴を示さないと判定されたことを条件として、当該機種と異なる遊技機の遊技履歴入力情報が入力されたことを報知する演出を実行する(たとえば、図22のステップS1242)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、受付けられた遊技履歴入力情報が当該遊技機の機種の遊技履歴を示すか否かが判定され、当該遊技機の機種の遊技履歴を示さないと判定されたことを条件として、当該機種と異なる遊技機の遊技履歴入力情報が入力されたことを報知する演出が実行される。
このため、異なる機種の遊技履歴入力情報が受付けられたことを遊技者に認識させることができる。
(2−1) 所定の遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機700など)であって、
遊技履歴(たとえば、遊技の結果に関係する情報、具体的には、ゲーム数、ボーナス回数、獲得枚数などの通常の遊技履歴、および、サイト内使用可能ポイント、遊技者のやり込み度を示すレベルを上げるための経験値、クリアしたミッションを特定する情報などの特定の遊技履歴)を蓄積する蓄積手段(たとえば、サブ制御部91のRAM91c、図26のステップS1296、ステップS1298A、ステップS1299、ステップS1335、ステップS1336、図27のステップS272A)と、
前記遊技履歴蓄積手段によって蓄積された遊技履歴に応じた遊技履歴データ(たとえば、2次元コード)を出力する出力手段(たとえば、図25のステップS1263、ステップS1267)とを備え、
前記出力手段は、遊技者により開始条件が設定された後、遊技者により終了条件が設定されたときは、前記開始条件の設定時から前記終了条件の設定時までの前記蓄積手段によって蓄積された遊技履歴に応じた遊技履歴データを出力するとともに、前記開始条件の設定時までの遊技において前記蓄積手段によって特定の遊技履歴が蓄積されている場合には、当該特定の遊技履歴に応じた特定の遊技履歴データも合わせて出力する(たとえば、開始条件設定前の仮コイン数を、開始条件設定後のコイン数に加算して蓄積して出力する、図22のステップS1310、図24のステップS1312からステップS1317、図25のステップS1263、ステップS1267)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、遊技履歴が蓄積され、蓄積された遊技履歴に応じた遊技履歴データが出力される。また、遊技者により開始条件が設定された後、遊技者により終了条件が設定されたときは、開始条件の設定時から終了条件の設定時までの蓄積された遊技履歴に応じた遊技履歴データが出力されるとともに、開始条件の設定時までの遊技において特定の遊技履歴が蓄積されている場合には、当該特定の遊技履歴に応じた特定の遊技履歴データも合わせて出力される。
このため、特定の遊技履歴については、遊技者によって開始条件が設定される以前に蓄積されたものを、当該遊技者の遊技履歴に反映させることができる。その結果、遊技履歴の蓄積における面白みを向上させることが可能な遊技機を提供することができる。
また、特定の遊技履歴が蓄積されていることに起因する動機付けを遊技者に与えることによって、当該遊技者により遊技が開始される。その結果、遊技場での遊技機の稼働の支援に繋げることができる。
(2−2) 上記(2−1)の遊技機において、
前記終了条件の設定時から前記開始条件の設定時までの前記蓄積手段に蓄積されている前記特定の遊技履歴を報知する報知手段(たとえば、デモ中の演出において何ポイント貯まっているかを表示してもよいし、遊技者によるボタンの長押し操作に応じて何ポイント貯まっているかを表示してもよいし、具体的な報知をするのではなく、抽象的な報知、具体的には、○枚ぐらい貯まっていますや、何枚か貯まっているかもねといった表示をしてもよいし、デモ中に何枚か貯まっていることを示唆する演出をしてもよい、図25のステップS1325、ステップS1326)をさらに備えることを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、終了条件の設定時から開始条件の設定時までの蓄積されている特定の遊技履歴が報知される。このため、特定の遊技履歴が蓄積されていることに起因する動機付けを遊技者に与えることによって、当該遊技者により遊技が開始される。その結果、遊技場での遊技機の稼働の支援に繋げることができる。
(2−3) 上記(2−1)または(2−2)の遊技機において、
前記開始条件の設定時からの遊技履歴が所定の反映条件(たとえば、ゲーム数が100ゲーム以上、ボーナス回数が5回以上、差枚数が−500枚以上)を満たしたか否かを判定する反映条件判定手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記反映条件判定手段によって前記反映条件を満たしたと判定されたことを条件として、前記特定の遊技履歴データを出力することを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、開始条件の設定時からの遊技履歴が所定の反映条件を満たしたか否かが判定され、反映条件を満たしたと判定されたことを条件として、特定の遊技履歴データが出力される。
このため、遊技者に反映条件を設定させることに対する動機付けを遊技者に与えることができる。その結果、遊技場での遊技機の稼働の支援に繋げることができる。
(2−4) 上記(2−1)から(2−3)のいずれかの遊技機において、
前記開始条件の設定時に前記蓄積手段によって蓄積されている特定の遊技履歴が所定の最低限条件(たとえば、仮コイン数が2枚以上)を満たしているか否かを判定する最低限条件判定手段(たとえば、図24のステップS1312)をさらに備え、
前記出力手段は、前記最低限条件判定手段によって前記最低限条件を満たしていないと判定されたこと(たとえば、仮コイン数が2枚未満であること)を条件として、前記開始条件の設定時に前記蓄積手段によって蓄積されている特定の遊技履歴に替えて、最低限の特定の遊技履歴(たとえば、仮コイン数2枚)に応じた特定の遊技履歴データを出力する(たとえば、図24のステップS1313、ステップS1316、ステップS1317、図25のステップS1263、ステップS1267)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機によって、開始条件の設定時に蓄積されている特定の遊技履歴が所定の最低限条件を満たしているか否かが判定され、最低限条件を満たしていないと判定されたことを条件として、開始条件の設定時に蓄積されている特定の遊技履歴に替えて、最低限の特定の遊技履歴に応じた特定の遊技履歴データが出力される。
このため、蓄積された特定の遊技履歴が所定の最低限条件を満たしていない場合は、最低限の特定の遊技履歴を当該遊技者の遊技履歴に反映させることができる。その結果、反映される特定の遊技履歴が所定の最低限条件を満たしていないことによって、遊技者の遊技意欲が低下するのを防止することができる。
(2−5) 上記(2−1)から(2−4)のいずれかの遊技機において、
前記出力手段によって出力される前記特定の遊技履歴データに対応する前記開始条件の設定時に前記蓄積手段によって蓄積されている特定の遊技履歴のうち出力する割合(たとえば、反映させるか否か、100%反映させるか50%反映させるか)を抽選する抽選手段(たとえば、図24のS1314)をさらに備え、
前記出力手段は、前記抽選手段によって抽選された割合に応じた前記特定の遊技履歴(たとえば、貯まっている仮コイン数の100%、50%、0%)の前記特定の遊技履歴データを出力する(たとえば、図24のステップS1316、ステップS1317、図25のステップS1263、ステップS1267)ことを特徴とする。
このような構成によれば、出力される特定の遊技履歴データに対応する開始条件の設定時に蓄積されている特定の遊技履歴のうち出力する割合が抽選され、抽選された割合に応じた特定の遊技履歴の特定の遊技履歴データが出力される。
このため、特定の遊技履歴が蓄積されていることに起因する動機付けを遊技者に与えることによって、当該遊技者により遊技が開始される。その結果、遊技場での遊技機の稼働の支援に繋げることができる。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。