JP5762574B2 - 非燃焼型香味吸引器 - Google Patents

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Description

本発明は、化学反応熱、特に酸化反応熱を発生させる熱源を備えて、香味発生体から揮発した香味をユーザが吸引する、非燃焼型の香味吸引器に関する。
この種の化学反応熱を利用する香味吸引器については、例えば特許文献1で開示する喫煙物品がある。この喫煙物は、金属酸化反応熱を熱源としたヒートチャンバーを有し、このヒートチャンバーとたばこ葉を同軸上に配置して、上記熱源によりたばこ葉が燃焼しない適温にて熱することで、燃焼させることなく喫味を楽しませるようにしている。
なお、酸化反応熱を利用する技術としては、いわゆる使い捨てカイロに係るものが多く知られている。例えば特許文献2は、発熱体を構成する鉄粉・活性炭・水分・食塩の組成を制御することにより、所望の発熱温度を達成する使い捨てカイロについて開示する。また、特許文献3は、発熱体が収納された袋の表面に、孔の大きさが異なる複数のフィルム状のカバーを、その通気性が大きい順に積層状に複数枚貼り合わせて、発熱温度を可変とするようにした使い捨てカイロを開示する。
しかしながら、特許文献1で開示する喫煙物品は、一度、熱源の酸化反応が開始されると酸化反応が完了するまで自律的に反応が進行してしまう。そのために、例えばユーザが吸引を途中で中止して、後に時間を経てから香味を楽しみたいという場合でも、その要請に対応できない。すなわち、特許文献1の喫煙物は1回の使い切りタイプの喫煙物品であり、複数回に分けて使用することを想定せず不経済である。
そして、特許文献1に開示された技術は、熱源による発熱温度の時間的推移(以後、温度プロファイルと称す場合がある)を制御することが困難である。よって、例えば特許文献1の図5から明らかであるが、熱源が最高温度に達してからの温度低下が著しく、そのためユーザに香味成分を安定的に供給することが難しい。
一方、特許文献2、3は、酸化反応を利用する発熱体で温度制御をする技術を開示している。しかしながら、特許文献2、3はそもそも人の肌に適用する使い捨てカイロに係る改善であって、上記香味吸引器に好適な温度プロファイルは使い捨てカイロとは全く異なる。すなわち、香味吸引器の場合は使用開始時には適温まで速やかに昇温し、香味成分の供給に適した温度域を維持するような温度プロファイルが望ましいが、特許文献2、3にはこのような技術的な観点とは全く関連のない技術を開示するので、これらを参考にすることはできない。
よって、本発明の目的は、使用に際しては熱源を好適な温度範囲に制御でき、しかも複数回の使用も可能な非燃焼型香味吸引器を提供する。
特表2011−509667号公報 特許第4405437号公報 特開平10−108875号公報
第1の特徴に係る非燃焼型香味吸引器は、一端側から入り、他端側から出る空気流に香味を付与する香味発生体と、前記他端側に配置されるユーザ吸引用の吸口部と、酸化反応により発熱して前記香味発生体を昇温させる熱源と、前記香味発生体、前記吸口部および前記熱源を保持するケーシングとを有し、前記ケーシングは、前記熱源と酸化反応に供される空気との接触面積を可逆的に変更可能な空気調整機構を含んでいる。
第1の特徴において、前記空気調整機構は、前記熱源及び前記香味発生体を収容し、第1の開口を備える第1の筒状部材と、前記第1の筒状部材の外側に設けられており、第2の開口を備える第2の筒状部材とを含み、前記第1の筒状部材及び前記第2の筒状部材は、前記第1の開口と前記第2の開口とが重なる面積が少なくとも2種類以上の面積間で互いに変更されるように相対移動する構成を有する。
第1の特徴において、前記熱源は、該香味発生体の外周部を覆うように配置され、前記ケーシングは、前記熱源上を覆うように配置される。
第1の特徴において、前記空気調整機構は、前記熱源に空気を接触させる第1の開口を備えて、前記熱源を覆うように配設した第1の筒状部材と、前記第1の開口と同等の開口面積である第2の開口および前記第1の開口よりも小さな開口面積である第3の開口を備える第2の筒状部材とを含み、前記第1の筒状部材及び前記第2の筒状部材は、前記第1開口に前記第2開口が重なる位置、前記第1開口に前記第3開口が重なる位置、および、前記1の開口を閉じる位置に相対移動する構成を有する。
第1の特徴において、前記第2の筒状部材は、前記第2の開口および前記第3の開口が形成された1つの層によって構成される。
第1の特徴において、前記第2の筒状部材は、互いに相対移動可能な2層によって構成されており、一方の層に前記第2の開口が形成されており、他方の層に前記第3の開口が形成されている。
第1の特徴において、前記第1の筒状部材は固定位置にあり、前記第2の筒状部材は周方向に回転移動可能に形成してある場合を含む。
第1の特徴において、前記第1の筒状部材は固定位置にあり、前記第2の筒状部材が軸方向にスライド移動可能に形成してある場合を含む。
第1の特徴において、前記熱源は、合計で100wt%を超えない範囲で、鉄粉40〜60wt%、活性炭10〜30wt%、水10〜30wt%、塩化ナトリウム0.5〜7wt%の範囲から選択される。
第1の特徴において、前記香味発生体は、たばこを含む成型体である。
本発明の第1の実施形態に係る非燃焼型香味吸引器の縦断面構成を拡大し模式的に示した図である。 図1に示した非燃焼型香味吸引器について、(a)は昇温状態、(b)は温度維持状態、(c)は熱源と空気との接触を止めた停止状態を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る非燃焼型香味吸引器について示した図である。 本発明の第3の実施形態に係る非燃焼型香味吸引器について示した図である。 本発明の第4の実施形態に係る非燃焼型香味吸引器について示した図である。 香味発生体の試験用試料についての加熱温度とメンソール供給量との関係を示した図である。 空気の通気度が異なるフィルムの様子を示した図である。 試験的に作製した熱源を説明するために示した図である。 熱源に好適な温度プロファイルをまとめて示したグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る非燃焼型香味吸引器1Aの縦断面構成を拡大し模式的に示した図である。
この非燃焼型香味吸引器1Aは、香味発生体2と、ユーザによる香味の吸引に用いる吸口部3と、香味発生体2を昇温させる熱源4、そしてこれら香味発生体2、吸口部3および熱源4を保持するケーシング5とを備えており、その外形はシガレットや葉巻に近似のロッド形状に形成してある。そして、上記ケーシング5には空気調整機構6が設けてある。
上記香味発生体2は、例えば概ね棒形状であり、その一端側(図において左側)から入って他端側から出る空気流に香味を付与する部材である。ユーザの吸引に供される吸口部3は、この香味発生体2の他端側に設けてある。また、熱源4は化学反応により発熱するもので、上記香味発生体2の外周部を覆うように配置され、香味発生体2を昇温させる。また、ケーシング5は、これらの香味発生体2、吸口部3および熱源4を保持するホルダ部材であり、これによりロッド状の香味吸引器1Aの外形が維持されている。
そして、特に、上記熱源4は燃焼を伴わない酸化反応による熱を発生させるものであり、ケーシング5はこの熱源4と酸化反応に供される空気との接触面積を可逆的に変更可能な空気調整機構6を含んだ構造体である。
ここで、「可逆的」とは、後述するように、熱源4と空気との接触状態を、昇温状態、温度維持状態及び停止状態の間で相互に変更可能であることを意味する。すなわち、熱源4と空気との接触面積が少なくとも2種類以上の面積間で相互に変更可能であることを意味する。
ケーシング5は、その概略形状は中空な筒状であって、その内部空間に前述した熱源4で覆われた香味発生体2を収納しており、その一端側は開口5aであり、他端側には前記吸口部3が固定されている。なお、必要に応じて香味発生体2の吸口部3側にフィルタ7を更に配置してもよい。このようなフィルタ7としては、シガレットで一般的なアセテート繊維によるもの、紙によるもの、不織布によるものなどを採用してよい。
そして、ケーシング5は熱源4と空気との接触割合(通気度)を変更するように機能する空気調整機構6を備えるものであるが、これについて説明する前に、本香味吸引器に好ましい香味発生体2および熱源4について下記にて先ず説明する。
香味発生体2は、香味発生源を含むもので、例えばたばこ粉粒体が用いることができるが、これに限定されるものではない。香味発生源は、昇温により香味を発生させて、ユーザをリラックスさせることができ、吸引しても安全に使用できる素材を適宜に選択して採用してよい。また香味発生体2は、香味発生源を熱源4の内側に直接に充填するようしてもよいが、製造効率や取扱容易性、更には繰り返しの使用を想定した場合のユーザによる交換容易性などの観点から、通気性を有する不織布等で外側を覆った包装体としてもよい。更に、香味発生源自体を押出し等の製法を用いて、棒状に成型した固体物としてもよい。この様な棒状とした香味発生源であれば、ユーザでも容易に扱えて取扱性が向上する。
上記香味発生源として、たばこ粉粒体を用いる場合、粉粒体の粒度は0.2mm〜2.0mmの範囲、粉粒体の充填量は250mg〜1000mgの範囲とするのが望ましい。これらに、更にメンソール等の香料や、プロピレングリコールやMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)等の香味安定剤を含んでもよい。
そして、上記香味発生源を成型体とする場合、たばこ粉体に例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等のバインダを2〜5%の範囲で配合して成形することが望ましく、その構造については通気性や表面積向上の観点からハニカム状とするのが望ましい。
上記熱源4は、発熱方式として空気(大気)中の酸素を利用した酸化反応熱を活用するものであれば限定はないが、材料の入手容易性や取扱いの容易性などの点から、鉄粉の酸化反応熱を利用するのが望ましい。
そして、香味発生源としてたばこ原料を用いる場合、発熱温度は60〜70℃程度とするのが望ましい。発熱温度が60℃以上であれば、例えば市販のメンソールシガレットと同等で十分な香味を、吸引可能にできる。なお、これの点については、後に具体例を示して詳述する。
上記発熱温度が60℃未満の場合は香味発生体から香味成分の供給量が不足する傾向となる。そして、逆に発熱温度が70℃を超える場合は香味成分の供給量が急激に増加して、ユーザに適切な量の香味を供給することが困難となる。なお、発熱温度が70℃を超えてしまうと、ユーザが手に持って使用する際に過剰の熱が伝わらないように、断熱材を付加するなどの措置を講じる必要が生じてしまう点でも好ましくない。
上記熱源4は、例えば鉄粉・活性炭・水・塩化ナトリウムの組成を有する発熱体とすることができる。より具体的には、発熱体の組成が、合計で100wt%(重量%)を超えない範囲で、鉄粉40〜60wt%、活性炭10〜30wt%、水10〜30wt%、塩化ナトリウム0.5〜7wt%の範囲から選択されることが望ましい。
例えば、比表面積が1700m2/gの活性炭を用いる場合には、鉄粉:活性炭:水:塩化ナトリウムの重量%は、49:22:25:4であることが昇温速度と発熱持続性の観点からより望ましい。一方、比表面積が2300m2/gの活性炭を用いる場合には、望ましい鉄粉:活性炭:水:塩化ナトリウムの重量%は、54:14:27:5となる。
そして、熱源4は、棒形状の香味発生体の外周を覆う(巻付ける)ことができるようなシート状の形態であればよく、例えば上記組成の粉粒体をパウチなどの包材に充填したものなどでもよいし、或いは上記組成物体を混合した後に平坦化してシート状に加工したものなどもよい。このような粉粒体により熱源を形成する場合、鉄粉の粒度は30〜200μm、活性炭の粒度は5〜50μmの範囲がそれぞれ望ましい。また、熱源4の総重量は3〜8gの範囲とするのが望ましい。
そして、熱源4へ必要な酸素供給量を確保するという観点から、空気との接触面積を十分に確保できる形状であること、また発生させた熱を香味発生体2側に効果的に伝達できる構造、配置であるのが望ましい。この点から、熱源4は香味発生体2の外周を筒状に覆った構成としてあり、この熱源4の外側に配置されるケーシング5には空気調整機構が設けてある。
次に、ケーシング5に設けられており、上記熱源4で酸化反応に供される空気(酸素)との接触面積を変更することで、結果として空気の接触割合(通気度)を調整する空気調整機構について説明する。
更に、図2を参照する。なお、先に示した図1は、各部の構成が確認し易いように拡大して示したもので、図2(a)に対応している。また、後述するように図2(a)は熱源と空気の接触を多くした昇温状態、図2(b)は温度維持状態、図2(c)は熱源と空気との接触を止めた停止状態、をそれぞれ示している図である。そして、図2(a)〜図2(c)それぞれの左側には、X−X矢視断面図を示してある。
ケーシング5は、熱源4の外周に接して保持する保持構造として機能するが、空気調整機構も有している。第1の筒状部材として内筒層6−1、またこの内筒層6−1を覆うようにして設けられこの内筒層に対して相対移動可能、好ましくは摺動するように形成してある第2の筒状部材として外筒層6−2を備える。図1で示す非燃焼型香味吸引器1Aは、内筒層6−1上を外筒層6−2が周方向CRに回転可能に配置してある。
内筒層6−1には、熱源4と共に吸口部3も固定されている。内筒層6−1には内部に存する熱源4に空気を供給するための開口6−1hが設けてある。ここで示す例では、軸方向LDに沿って4列、また軸方向LDと垂直な径方向で互いに対向するように(軸の中心に対して周方向CRで角度180度も持って)2列として配置されて、計8個の開口6−1hを形成した場合を例示している。
そして、上記内筒層6−1上に配置される外筒層6−2には、開口6−1hに対応して開口6−2hが設けてある。前述した内筒層6−1は熱源4を被覆するように設けた固定の加熱体被覆層となる構造であり、外筒層6−2はその上で周方向に移動(摺動)する回転カバーと見ることができる。
内筒層6−1に設ける開口6−1hは、熱源4を空気と接触させる最大面積の開口面積が設定されている。より具体的には、例えば使用時に前述した発熱温度は60〜70℃程度が速やかに得られることを条件として、その開口面積を規定するのが望ましい。
上記に対して外筒層6−2に設けられる開口6−2hには、2種類がある。この点は、図1では明らかではなかったが、図2によって確認できる。すなわち、開口6−2hには、開口6−1hと大よそ同じ開口面積の開口6−2haと、開口6−1hよりも開口面積が小さい開口6−2hbとが設けてある。
そして、更に外筒層6−2には、開口が無く、内筒層6−1の開口6−1hを塞ぐことができ、熱源4が空気と接触しない様にする閉塞領域6−2sが設けてある。
以上の構成を備えた非燃焼型香味吸引器1Aによると、外筒層6−2を回転する角度によって内筒層6−1の開口6−1hと、外筒層6−2の開口6−2haとの位置が一致した図2(a)に示した状態が昇温モードとなる。また、内筒層6−1の開口6−1hと、外筒層6−2の開口6−2hbとの位置が一致した図2(b)に示した状態が温度維持モードとなる。更に、内筒層6−1の開口6−1hが、外筒層6−2の閉塞領域6−2sによって通気が遮断された図2(c)に示した状態を停止モードとすることができる。
上記昇温モードは本非燃焼型香味吸引器1Aの使用開始時に採用するモードであり、速やかな発熱を行って香味発生体2の昇温を実現する。上記温度維持モードは、ユーザが喫味を楽しんでいる間、熱源からの発熱を最適に維持するモードである。
そして、停止モードは熱源への空気供給を停止して、熱源の発熱を止めるモードであり、空気(酸素)の供給を停止することで酸化反応を途中で止めることができる。その後に、熱源を空気と再接触させることで、非燃焼型香味吸引器1Aを使用できる。よって、この非燃焼型香味吸引器1Aは、ユーザが複数回に分けて喫味を楽しむこともできるので、経済的な使用が可能である。
更に、図3は、図1、2に示した非燃焼型香味吸引器1Aに関連する、本発明の第2の実施形態に係る非燃焼型香味吸引器1Bについて模式的に示した図である。図3は、非燃焼型香味吸引器1Bについて縦断面構成および(a)で昇温状態、(b)で温度維持状態、(c)で停止状態を図2と同様に示している。
なお、この非燃焼型香味吸引器1Bについては、非燃焼型香味吸引器1Aと同じ部位については同じ符号を付すことで重複する説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
図3の非燃焼型香味吸引器1Bでは、内筒層6−1の外側に外筒層が2層に形成されている。すなわち、内筒層6−1の外側に第1の外筒層6−2、更に第2の外筒層6−3が設けられている。
そして、第1の外筒層6−2には開口6−1hに対応する大きな開口6−2haと開口6−1hよりも小さな開口6−2hbとが設けてある。そして、第2の外筒層6−3には開口6−1hおよび開口6−2haに対応する大きな開口6−3hが設けてあると共に、閉塞領域6−3sが設けてある。
そして、上記第1の外筒層6−2及び第2の外筒層6−3は、内筒層6−1上にてそれぞれを独立に回転できるように形成してある。なお、図示のように、例えば1の外筒層6−2の左端より、第2の外筒層6−3の左端を短く形成しておけば、外筒層6−2と第2の外筒層6−3とを個別で回転することができる。
上記非燃焼型香味吸引器1Bでは、図3(a)で3層全てを大きな開口に一致させたときに昇温モードとすることができる。そして、図3(b)で中間の第1の外筒層6−2を回転して開口を小さな開口6−2hbとしたときに温度維持モードとなる。更に、図3(c)で第2の外筒層6−3を回転して閉塞領域6−3sで通気を遮断したときが停止モードとなる。このように、非燃焼型香味吸引器1Bでも先の非燃焼型香味吸引器1Aと同様の、昇温モード、温度維持モードおよび停止モードを形成できる。
更に、図4は本発明の第3の実施形態に係る非燃焼型香味吸引器1C、図5は第4の実施形態に係る非燃焼型香味吸引器1Dについて同様に示した図である。
図4に示す香味吸引器1Cは、先に説明した香味吸引器1Aと同様に内筒層6−1と、この内筒層6−1に対して相対移動可能に設けた外筒層6−2を備えている構成としては同様である。しかし、この外筒層6−2は内筒層6−1上を軸方向LDへスライドするように形成したある点が異なる。
よって、この外筒層6−2では軸方向LDに沿って、内筒層6−1側の開口6−1hと大よそ同じ開口面積の大きな開口6−2haとこれより小さな開口6−2hb、そして閉塞領域6−2sが設けてある。
上記非燃焼型香味吸引器1Cでは、外筒層6−2を軸方向LDに順次にスライドさせることによって内筒層6−1の開口6−1hと、外筒層6−2の開口6−2haとの位置を一致させた図4(a)の状態が昇温モードとなる。そして、内筒層6−1の開口6−1hに、外筒層6−2の開口6−2hbへとスライドさせた図4(b)の状態が温度維持モードとなる。更に、内筒層6−1の開口6−1hが、スライドさせた外筒層6−2の閉塞領域6−2sによって通気が遮断された図2(c)の状態が停止モードとなる。
このように、外筒層をスライド型に変更した非燃焼型香味吸引器1Cでも先の非燃焼型香味吸引器1Aと同様に、昇温モード、温度維持モードおよび停止モードを形成できる。
更に、図5に示す本発明の第4の実施形態に係る非燃焼型香味吸引器1Dは、先に説明した香味吸引器1Bと同様に内筒層6−1と、その上に2層の外筒層6−2、6−3を備えている構成で同様であるが、これら外層を第3実施形態に係る非燃焼型香味吸引器1Cと同様に軸方向LDにスライドさせる。
ここでは内側となる第1の外筒層6−2側に、内筒層6−1の開口6−1hに対応する開口6−2hと閉塞領域6−2sとが設けてある。そして外側となる第2の外筒層6−3側には、内筒層6−1の開口6−1hに対応して、大きい開口6−2haと小さい開口6−2hbとが設けてある。この非燃焼型香味吸引器1Dでも先の非燃焼型香味吸引器1Cと同様に、昇温モード、温度維持モードおよび停止モードを形成できる。
なお、図4、図5で示したスライド型の非燃焼型香味吸引器1C、1Dでは、押込みの端部(左端)に移動を規制するストッパを適宜に設けてもよいし、例えば吸口部3を回転させたときにこれに応じて外筒層が軸方向へスライドする機構を付加してもよい。
以上で説明した非燃焼型香味吸引器1A〜1Dに設けた内筒層と外筒層で開口を開閉する構造は空気調整機構としての好適な構成例であり、熱源4への空気の供給状態を可逆的に調整でき、同様の効果を得られる構造であれば図2〜図5に示したものに限らない。
なお、上記内筒層や外筒層を構成する素材は、非通気性のフィルム材でもよいし、非通気性の樹脂素材などを好適に採用できる。
また、ユーザが通気調整をするタイミングを把握できるように、熱源の発熱温度を可視化するインジケータなどを付加してもよい。これについては特定の温度において可逆的に変色する示温材を使用でき、例えば特許第4175519号に示す示温材を好適に採用できる。より具体的には、示温材を非燃焼型香味吸引器の最も外側に位置する材料の一部または全部に含有させる、又は表面に塗布、または示温材を含むシールを貼り付ける方法などを採用すればよい。示温材が変色を生じる温度は60〜70℃の範囲にある特定の温度に設定してもよいし、或いは変色温度が異なる示温材を複数箇所に配置し、熱源の温度変化を段階的に表示できるようにしてもよい。
以上の説明により本発明に係る非燃焼型香味吸引器を理解できるものであるが、更に、下記では、たばこを含む香味発生体を採用した場合、その香味発生体と加熱温度との関係、そしてこれに好適な熱源などについて、より具体的に説明しておく(香味発生体と加熱温度)。
下記のように、メンソールたばこの代替を想定して香味発生体を作製した。たばこ粉320mgとメンソール60mg、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)およびペパーミント香料12mgを混合して香料源とし、内径8mm、長さ45mmのPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブに充填して香味源とした。この香味源を、EVOH(エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂)による袋に封入して密閉し、22℃、湿度60%の条件で3日蔵置したものを香味発生体の効果を確認するための試験用試料とした。
上記香味発生体中の香味成分(メンソール)に着目して、サンプリング・定量分析を実施した。上記試料を50℃、60℃、70℃、80℃の加熱温度にて、それぞれ香味成分のサンプリングを実施した。ここでは、前述した非燃焼型香味吸引器における構造に適用することを想定して、香味発生体を所定温度に加熱したヒータで外周部を覆うようにセットし、5分間保持して原料温度が平衡に達した後にサンプリングを行った。これは、一本セットの喫煙器(吸引容量:55ml、吸引時間:2sec、吸引間隔:30sec)にて吸引を行い、10パフ分の香味成分を液体捕集器であるインピンジャー(抽出液:エタノール10ml)にて捕集した。捕集液をGC/MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)を用いて定量し、1パフあたりのメンソール供給量を算出した。
その際、比較例として、市販のメンソールシガレット6種について、上記と同様の条件でサンプリングおよびGC/MSを用いて定量して、1パフあたりのメンソール供給量を算出した。これら市販のメンソールシガレットでは、1パフでは概ね約100〜250μg/puffのメンソール供給量であった。
上記市販のメンソールシガレットに対して、下記表1は、上記試料を50℃、60℃、70℃、80℃の加熱温度での1パフでのメンソール供給量である。
Figure 0005762574
そして、図6は香味発生体の試験用試料についての加熱温度とメンソール供給量との関係を示した図である。
上記表1及び図6から、60℃程度の加熱温度で、市販のメンソールシガレットと同等のメンソール供給を実現可能であることが確認できる。そして、加熱温度が70℃を超えるとメンソール供給量の急激な増加が認められ、特に80℃でのメンソール供給量は市販のメンソールシガレットの約3〜5倍と非常に高くなる。したがって、メンソールシガレットの代替を想定した非燃焼型香味吸引器の加熱温度は、70℃以下に設定するのが望ましい。
次に、上記したように60〜70℃にて加熱するのが好ましい香味発生体を、1)使用開始時には速やかにこれを加熱し、2)使用に亘って香味発生に適した発熱温度に維持でき、更に1)、2)の温度プロファイルを複数回再現できること、という条件を満たすように熱源の発熱を制御すればよいことになる。これについて下記に記載する。(熱源と温度プロファイル) 熱源とするパウチを下記のように作製した。
鉄粉(和光純薬工業株式会社製 鉄粉末 45μm 99.9%)400mgと、活性炭(クラレケミカル株式会社 クラレコール SA2300 平均粒径6μm)100mgを混合して発熱体とした。この発熱体を、ポリプロピレンフィルム(生産日本社製 ミニグリップス 0.04mm厚)と、親水性ポリプロピレン不織布(クラレクラレックス株式会社製 PC0070-OEM)を貼り合せて、作製した幅11mm、長さ25mmのパウチ内に、封入した。
そして、上記親水性ポリプロピレン不織布側に、15%の塩化ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製 塩化ナトリウム 試薬特級)を212μl添加し、酸素の移動を遮断した密閉条件下で一晩(12時間)蔵置して、熱源のパウチとした。
次に、上記熱源と空気との接触を調整するための部材を作製した。なお、この部材は、前述した本発明の非燃焼型香味吸引器において、空気調整機構を想定したものである。熱源と空気との接触変化で熱源の発熱状態を確認して、好適な温度プロファイルを特定する。
下記表2に示す通り、空気に対する通気特性が異なる4水準のフィルムA〜Dを準備した。
Figure 0005762574
なお、上記表2において開口率(%)は、開口率(%)=(総開口面積(mm2)/フィルム面積(mm2))×100、により算出した。
上記フィルムA、Bは非通気性のポリプロピレンフィルム(生産日本社製 ミニグリップス 0.04mm厚)を使用し、開口はベルトポンチ(トラスコ中山株式会社製 TPO-8S 及び 藤原産業株式会社製 SK11 皮ポンチ1mm)により設けた。
フィルムCはセロハンテープ(住友スリーエム株式会社製:スコッチ透明粘着テープ透明美色CC1220-BXJ)を使用した。
フィルムDはポリプロピレンフィルム(大江化学工業株式会社製 FOH20/P02)を使用した。
上記各フィルムA〜Dの平面を拡大した様子を図7に示した。
上記のように作製した熱源(熱源パウチ)を用いて、下記のような確認試験をした。
温度測定は、図8に示すように、熱源パウチ20の非通気性のポリプロピレンフィルム21側の中央部を温度測定点22として、K型熱電対(福音特殊金属株式会社製:SF-30Kφ0.25x100-U-2-COS(P))を貼り付けて行った。
熱源パウチ20内には熱源となる発熱体23、ポリプロピレンフィルム21との反対側は親水性ポリプロピレン不織布24とされ、こちらが各フィルムA〜Dの貼り付け面となる。
温度測定開始(発熱反応開始)後、熱源パウチの温度および経過時間に応じて、貼り付けるフィルムの種類を以下のように変更する操作を行った。
1)測定開始から60℃に到達する時点まで
熱源パウチ20に親水性ポリプロピレン不織布24面に最も開口率が大きいフィルムAのみを貼り付ける。
2)60℃に到達した時点から5分間
フィルムA上面に、開口率が小さいフィルムBを貼り付ける。
3)2)の終了時から10分間
フィルムBの上面に、更にフィルムCを貼り付ける。
4)3)の終了時から再び60℃に到達する時点まで
フィルムB、フィルムCを剥がして、フィルムAのみを貼り付ける。
5)再び、60℃に到達した時点から5分間
フィルムA上面に、開口率が小さいフィルムBを貼り付ける。
上記確認試験に対して、下記の比較試験も行った。
比較例1として、全ての測定温度に亘って熱源パウチの親水性ポリプロピレン不織布面にフィルムAのみを貼り付けした場合を測定した。即ちサンプルの条件は、上記1)および4)と同様とした。
比較例2として、全ての測定温度に亘って熱源パウチの親水性ポリプロピレン不織布面にフィルムA、その上面にフィルムBを貼り付けした場合を測定した。即ちサンプルの条件は、上記2)および5)と同様とした。
比較例3として、全ての測定温度に亘って熱源パウチの親水性ポリプロピレン不織布面にフィルムDのみを貼り付けした場合を測定した。
図9は、上記のように操作した場合の確認試験例(好適な温度制御例)と、上記比較例1〜3の温度プロファイルをまとめて示したグラフである。
上記比較例1は、反応開始後約30秒で香味吸引器に好適な温度である60℃に達しており、良好な昇温速度を示してはいる。しかし、熱源温度が80℃を超えており、短期に強い香味が供給されてしまう。よって、香味吸引器の熱源としては不適である。
また、比較例2は、到達温度は香味吸引器に好適な温度である60℃となるものの、昇温速度が非常に遅い。60℃に到達するまでに10分程度も要するので、これも香味吸引器の熱源としては不適である。
さらに、比較例3も比較例1に近似した温度となり、香味吸引器の熱源としては不適である。
上記に対して、上記確認試験例の場合、下記のような温度プロファイルを示した。
1)測定開始から約30秒で、約60℃に達した。2)その後、5分間、約60℃を維持できた。3)前記2)の後に空気の供給を停止する時間を10分間取ると、発熱が停止して熱源温度が常温まで低下した。4)前記3)の後に再び空気に接触させると、約40秒で60℃に達した。そして、5)その後、60℃の温度を5分間維持した。
上記1)および2)より、使用開始時点では発熱体への通気を大きく確保し、60℃に到達した段階で通気を制限することにより、使用開始直後に速やかに温度上昇するが、過剰な高温とならず、香味吸引器として好適な温度である60℃を少なくとも5分間維持可能であることを確認できる。
また、上記3)〜5)より、非使用時には発熱体の発熱温度を停止することが可能であり、再使用時には再び発熱体に空気を接触させることで、複数回の使用が可能であることも確認できた。
上記より加熱体に対して空気を可逆的に接触制御するのに好ましい形態は、a)使用開始時には目標温度(ここでは、60℃)よりも若干(2、3℃程度)高い平衡温度となるように発熱体への空気の接触面積の条件(通気度)を設定すること。b)目標温度に達してからは通気度を一定量に低減して目標温度を維持すること。c)使用終了時には、発熱体と空気の接触を完全に遮断すること、がある。
上記a)〜c)のように発熱体への通気状態を適宜に切替えることで、先に指摘した従来の課題を解決して、使用開始時には速やかに香味発生に適した温度まで昇温し、その後はその供給に適した温度に維持され、かつ複数回の使用が可能な香味吸引器に最適な温度プロファイルが実現できることが確認された。上記では、フィルムA〜Cにより熱源が接触する空気(酸素)を制御する場合を試験的に示したが、先に説明した本発明に係る非燃焼型香味吸引器では、前述した空気調整機構により、確認試験により確認されたと同様の好適な温度プロファイルを実現することができる。
以上で説明した本発明は前述した実施形態に限定されるものではない。本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができる。
本発明に係る非燃焼型香味吸引器では、香味発生体および熱源を交換可能とし、それ以外のケーシングや吸口部は繰り返して使用できるようにすることでより経済的な使用が可能となる。
本非燃焼型香味吸引器は、十分な香味供給および発熱を持続するとの観点から、葉巻に類似したサイズ(例えば長さ70mm〜100mm、外径12mm〜16mm)で実現するようにしてもよい。
また、前述した空気調整機構を実現する内筒層や外筒層に設ける開口は、熱源に接触する空気を調整できればその形状に限定はなく、円形や矩形、楕円形等のような形状でもよい。また、上記では各筒層に複数の開口を設けた場合を例示したが、1つの開口としてもよい。
詳細には、第1の筒状部材(例えば、内筒層6−1)に設けられる開口(以下、第1の開口)と第2の筒状部材(例えば、外筒層6−2)に設けられる開口(以下、第2の開口)とが重なる面積(すなわち、熱源4と空気との接触面積)が少なくとも2種類以上の面積間で相互に変更可能であればよい。言い換えると、第1の筒状部材と第2の筒状部材との相対位置として複数の位置がある場合に、各位置において各筒状部材の開口が重なる面積(すなわち、熱源4と空気との接触面積)が異なっていればよい。従って、第1の開口及び第2の開口の形状は、円形形状である必要はなく、スリット形状であってもよく、楕円形状であってもよい。第1の筒状部材及び第2の筒状部材は、第1の開口と第2の開口とが重なる面積が少なくとも2種類以上の面積間で相互に変更されるように相対移動する構成を有していればよい。
なお、少なくとも2種類以上の面積は、ゼロの面積を含んでもよい。また、実施形態で説明したように、第1の筒状部材及び第2の筒状部材は、第1の開口と第2の開口とが重なる面積が3種類の面積間で相互に変更されるように相対移動する構成を有することが好ましい。
また、第2の筒状部材は、互いに異なる面積を有する開口(例えば、開口6−2ha、開口6−2hb)を有する。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、第1の開口と第2の開口とが重なる面積が変更可能であればよいため、第1の筒状部材は、1種類の面積を有する開口のみを有していてもよい。
また、図4、図5に示した非燃焼型香味吸引器1C,1Dは軸方向に沿って外筒層をスライドさせるものであるから、横断面の形状は円形である必要がなく、多角形断面や平板状などの形状でもよい。
詳細には、香味発生体2の形状は、棒状形状(円柱形状)に限定されるものではなく、多角柱形状や平板形状であってもよい。熱源4は、香味発生体2を加熱可能な位置に設けられていればよいため、熱源4の形状も任意である。例えば、熱源4は、香味発生体2に隣接して積層されてもよい。第1の筒状部材及び第2の筒状部材は、香味発生体2及び熱源4を収容すればよいため、第1の筒状部材及び第2の筒状部材の形状も、円筒形状に限定されるものではなく、多角形の断面を有する中空形状であってもよい。
また、上述したように、第1の筒状部材及び第2の筒状部材は、第1の開口と第2の開口とが重なる面積が変更されるように相対移動する構成を有していればよい。従って、非燃焼型香味吸引器が直方体形状を有する場合には、第1の筒状部材が箱型形状を有しており、第2の筒状部材が四角形の断面を有する中空形状を有していてもよい。
なお、日本国特許出願第2012−012003号(2012年1月24日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
本発明の非燃焼型香味吸引器によると、酸化反応熱を熱源として空気調整機構を含んでいるので、熱源と空気との接触割合の制御をして、使用開始時には香味成分の発生に適した温度まで速やかに昇温させ、その後は香味成分の供給に適した温度域を維持するというような好適な温度プロファイルを実現できる。よって、ユーザの使用に際し、熱源を速やかに昇温しつつ最適温度に維持して香味を確実に提供でき、更に必要に応じて複数回使用することも可能な非燃焼型香味吸引器を提供できる。

Claims (10)

  1. 一端側から入り、他端側から出る空気流に香味を付与する香味発生体と、前記他端側に配置されるユーザ吸引用の吸口部と、酸化反応により発熱して前記香味発生体を昇温させる熱源と、前記香味発生体、前記吸口部および前記熱源を保持するケーシングとを有し、
    前記ケーシングは、前記熱源と酸化反応に供される空気との接触面積を可逆的に変更可能な空気調整機構を含んでいる、ことを特徴とする非燃焼型香味吸引器。
  2. 前記空気調整機構は、前記熱源及び前記香味発生体を収容し、第1の開口を備える第1の筒状部材と、前記第1の筒状部材の外側に設けられており、第2の開口を備える第2の筒状部材とを含み、
    前記第1の筒状部材及び前記第2の筒状部材は、前記第1の開口と前記第2の開口とが重なる面積が少なくとも2種類以上の面積間で互いに変更されるように相対移動する構成を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の非燃焼型香味吸引器。
  3. 前記熱源は、前記香味発生体の外周部を覆うように配置され、
    前記ケーシングは、前記熱源上を覆うように配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の非燃焼型香味吸引器。
  4. 前記空気調整機構は、前記熱源に空気を接触させる第1の開口を備えて、前記熱源を覆うように配設した第1の筒状部材と、前記第1の開口と同等の開口面積である第2の開口および前記第1の開口よりも小さな開口面積である第3の開口を備える第2の筒状部材とを含み、
    前記第1の筒状部材及び前記第2の筒状部材は、前記第1開口に前記第2開口が重なる位置、前記第1開口に前記第3開口が重なる位置、および、前記1の開口を閉じる位置に相対移動する構成を有する、ことを特徴とする請求項2または3に記載の非燃焼型香味吸引器。
  5. 前記第2の筒状部材は、前記第2の開口および前記第3の開口が形成された1つの層によって構成される、ことを特徴とする請求項4に記載の非燃焼型香味吸引器。
  6. 前記第2の筒状部材は、互いに相対移動可能な2層によって構成されており、一方の層に前記第2の開口が形成されており、他方の層に前記第3の開口が形成されている、ことを特徴とする請求項4に記載の非燃焼型香味吸引器。
  7. 前記第1の筒状部材は固定位置にあり、前記第2の筒状部材は周方向に回転移動可能に形成してある場合を含む、ことを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の非燃焼型香味吸引器。
  8. 前記第1の筒状部材は固定位置にあり、前記第2の筒状部材が軸方向にスライド移動可能に形成してある場合を含む、ことを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の非燃焼型香味吸引器。
  9. 前記熱源は、合計で100wt%を超えない範囲で、鉄粉40〜60wt%、活性炭10〜30wt%、水10〜30wt%、塩化ナトリウム0.5〜7wt%の範囲から選択される、ことを特徴とする請求項1〜8に記載の非燃焼型香味吸引器。
  10. 前記香味発生体は、たばこを含む成型体である、ことを特徴とする請求項1〜9に記載の非燃焼型香味吸引器。
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