JP5758650B2 - 瘻孔カテーテルの伸展具及びその伸展具を備えた瘻孔カテーテルセット - Google Patents

瘻孔カテーテルの伸展具及びその伸展具を備えた瘻孔カテーテルセット Download PDF

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Description

本発明は、患者の消化管内に流動食や栄養剤等の流体物を供給するために用いられる瘻孔カテーテルの挿抜時(挿入時及び抜去時)に用いられる伸展具及びその伸展具を備えた瘻孔カテーテルセットに関する。
従来、高齢や疾病により自力で口から食べ物を摂取する機能が低下した人(以下、患者と記す。)に対して、瘻孔カテーテルを用いて流動食や栄養剤等を供給する経腸栄養投与が行われている。経腸栄養投与においては、患者の腹部に瘻孔(たとえば、胃瘻)を造設し、この瘻孔に瘻孔カテーテルを装着し、瘻孔カテーテルを通じて患者に流動食等を供給する。
このような経腸栄養投与に用いられる瘻孔カテーテルは、一般的に、患者の腹部に設けられた摂取用の瘻孔における消化管壁の内部側に設置される体内固定部と、先端部が体内固定部に連結され、基端部が瘻孔を通って患者の体外に延びるチューブ部材と、を備えている。そして、この瘻孔カテーテルを瘻孔に挿入するときには、棒状の伸展具(挿入補助部材)が利用される(たとえば、特許文献1参照)。つまり、伸展具を用いて、体内固定部を形成する部材(たとえば、チューブや樹脂部材等、以下体内固定部形成部材と称する)を伸展させて瘻孔に挿入する。なお、体内固定部としては、体内固定部の形状によって、いわゆるバルーン型とバンパー型とがある。
バンパー型の体内固定部として、チューブの外周に形成された複数のスリットにより翼部を形成し、この翼部が伸長/圧潰されることにより体内固定部が形成されるものが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。この体内固定部は、圧潰されたときに翼部が折れ曲がって放射状に花弁のように広がることで、チューブの直径よりも大きい直径を有する部分(バンパー)を形成している。このバンパーは、先端がフック形状に変化するキャッチという部材を用いて形成される。
特開2003−275325号公報(第3頁、図3、図4) 特表2008−541842号公報(第6頁、図4)
特許文献1に記載されているような瘻孔カテーテルでは、瘻孔カテーテルをそのまま引き抜くことで、瘻孔カテーテルを抜去するため、体内固定部による抵抗が大きい。そのため、抜去操作が難しく、患者に損傷を与えてしまうことになりかねない。また、瘻孔カテーテルを瘻孔に挿入する際には、一定の力で伸展具を体内固定部に押し付けなければならず、術者が力を調節しながらの操作になるため、挿入操作も難しく、術者の負担が増大してしまうことになる。また、伸展具を用いて体内固定部形成部材を伸展させ、体内固定部を体内に留置した後、伸展具を抜去することになるが、体内固定部が予定されている形状になっていない場合に、予定されている形状に戻すための機構が存在しない。そうすると、瘻孔カテーテルが正しく留置されないことになってしまう。
特許文献2に記載されているような瘻孔カテーテルでは、キャッチという部材を用いて体内固定部を形成するようになっているが、このキャッチという部材は瘻孔カテーテルの挿抜に用いられる部材ではない。瘻孔カテーテルの挿入時には別の部材(套管針を含む設置カニューレ)を用い、瘻孔カテーテルの抜去時にはロック機構を取り外してから瘻孔カテーテルを引き抜くことになる。つまり、特許文献2に記載の技術では、瘻孔カテーテルの挿抜と体内固定部の形成をそれぞれ別に実行しなければならないので、手技が煩雑になってしまう可能性がある。
さらに、体内固定部が予定されている形状で留置されていないと、簡単に瘻孔カテーテルが抜けてしまうこともある。簡単に瘻孔カテーテルが抜けてしまうと意図していない自己抜去等が発生する可能性も大きくなる。意図せずに瘻孔カテーテルが抜けてしまうと、瘻孔閉塞によって瘻孔を再形成する手術などの処置が必要となり、患者の負担が増大することになる。そこで、瘻孔カテーテルの挿抜の容易化を図るだけでなく、体内固定部の形状を適宜修正することのできる伸展具が望まれている。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、体内固定部の形状を修正することができる瘻孔カテーテルの伸展具、及び、その伸展具を備えた瘻孔カテーテルセットを提供するものである。
本発明に係る伸展具は、体内固定部を備えた瘻孔カテーテルを瘻孔に挿抜する際に用いられる伸展具であって、先端側に設けられ、前記瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された係合部と、前記係合部とは反対側に設けられた操作部と、前記係合部と前記操作部との間に設けられ、前記瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された軸部と、を有し、前記係合部は、前記体内固定部に設けられている伸展具結合部に着脱可能に装着される係止部を備えており、前記係止部に雄ねじ部を設け、前記軸部と前記係止部とを接続する接続部を設け、前記接続部の先端面又は前記伸展具結合部の基端面に突起を設け、その突起が嵌り込む凹部を前記突起が形成されていない前記接続部の先端面又は前記伸展具結合部の基端面に設け、前記雄ねじ部を前記伸展具結合部に設けられている穴部に形成されている雌ねじ部に螺合させることで前記係止部が前記伸展具結合部に装着し、前記突起が前記凹部に嵌り込んだ際に音及び振動の少なくとも一方が発生するものである。
本発明に係る伸展具は、体内固定部を備えた瘻孔カテーテルを瘻孔に挿抜する際に用いられる伸展具であって、先端側に設けられ、前記瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された係合部と、前記係合部とは反対側に設けられた操作部と、前記係合部と前記操作部との間に設けられ、前記瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された軸部と、を有し、前記係合部は、前記体内固定部に設けられている伸展具結合部に着脱可能に装着される係止部を備えており、前記係止部の先端の少なくとも一部を周方向外側に突出させたヘッドを設け、前記軸部と前記係止部とを接続する接続部を設け、前記接続部の先端面又は前記伸展具結合部の基端面に突起を設け、その突起が嵌り込む凹部を前記突起が形成されていない前記接続部の先端面又は前記伸展具結合部の基端面に設け、前記ヘッドを前記伸展具結合部に設けられている穴部に形成されている嵌合凹部に嵌め込むことで前記係止部が前記伸展具結合部に装着し、前記突起が前記凹部に嵌り込んだ際に音及び振動の少なくとも一方が発生するものである。
本発明に係る瘻孔カテーテルセットは、上記の伸展具と、体内固定部及びカテーテル部を少なくとも備えた瘻孔カテーテルと、を備えた瘻孔カテーテルセットであって、体内固定部は、軸方向に孔部が貫通形成され、カテーテル部の先端に連結された筒状の連結部と、連結部の近位端開口縁部に連接されたバンパー形成部と、バンパー形成部の先端側に取り付けられた筒状の伸展具結合部と、を有し、伸展具結合部は、伸展具の係止部が装着可能に構成されているものである。
本発明に係る伸展具は、体内固定部を備えた瘻孔カテーテルを瘻孔に挿抜する際に用いられる伸展具であって、先端側に設けられ、瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された係合部と、係合部とは反対側に設けられた操作部と、係合部と操作部との間に設けられ、瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された軸部と、を有し、係合部は、体内固定部に設置されている伸展具結合部に着脱可能に装着される係止部を備えており、係止部に雄ねじ部を設け、軸部と係止部とを接続する接続部を設け、接続部の先端面又は伸展具結合部の基端面に突起を設け、その突起が嵌り込む凹部を突起が形成されていない接続部の先端面又は伸展具結合部の基端面に設け、雄ねじ部を伸展具結合部に設けられている穴部に形成されている雌ねじ部に螺合させることで係止部が伸展具結合部に装着し、突起が凹部に嵌り込んだ際に音及び振動の少なくとも一方が発生するので、複雑な構造とすることなく、瘻孔カテーテルの挿抜の容易化を図りつつ、係止部が伸展具結合部に装着されたかどうかを容易に確認することができ、体内固定部の形状を予定されている形状に容易に修正することが可能になる。このため、体内固定部を形成している材料の弾性等に依存することなく、体内固定部の形状を安定して維持することが可能になる。
本発明に係る伸展具は、体内固定部を備えた瘻孔カテーテルを瘻孔に挿抜する際に用いられる伸展具であって、先端側に設けられ、瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された係合部と、係合部とは反対側に設けられた操作部と、係合部と操作部との間に設けられ、瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された軸部と、を有し、係合部は、体内固定部に設けられている伸展具結合部に着脱可能に装着される係止部を備えており、係止部の先端の少なくとも一部を周方向外側に突出させたヘッドを設け、軸部と係止部とを接続する接続部を設け、接続部の先端面又は伸展具結合部の基端面に突起を設け、その突起が嵌り込む凹部を突起が形成されていない接続部の先端面又は伸展具結合部の基端面に設け、ヘッドを伸展具結合部に設けられている穴部に形成されている嵌合凹部に嵌め込むことで係止部が伸展具結合部に装着し、突起が凹部に嵌り込んだ際に音及び振動の少なくとも一方が発生するので、複雑な構造とすることなく、瘻孔カテーテルの挿抜の容易化を図りつつ、係止部が伸展具結合部に装着されたかどうかを容易に確認することができ、体内固定部の形状を予定されている形状に容易に修正することが可能になる。このため、体内固定部を形成している材料の弾性等に依存することなく、体内固定部の形状を安定して維持することが可能になる
本発明に係る瘻孔カテーテルセットは、上記の伸展具と、体内固定部及びカテーテル部を少なくとも備えた瘻孔カテーテルと、を備えた瘻孔カテーテルセットであって、体内固定部は、軸方向に孔部が貫通形成され、カテーテル部の先端に連結された筒状の連結部と、連結部の近位端開口縁部に連接されたバンパー形成部と、バンパー形成部の先端側に取り付けられた筒状の伸展具結合部と、を有し、伸展具結合部は、伸展具の係止部が装着可能に構成されているので、複雑な構造とすることなく、瘻孔カテーテルの挿抜の容易化を図りつつ、体内固定部の形状を予定されている形状に修正することが可能になる。このため、体内固定部を形成している材料の弾性等に依存することなく、体内固定部の形状を安定して維持することが可能になる。
本発明の実施の形態に係る伸展具の構成例の一つを示す概略外観図である。 瘻孔カテーテルの主要な部分の構成例の一つを示す概略斜視図である。 瘻孔カテーテルの伸展具結合部と伸展具の係合部との接続状態の一例を説明するための説明図である。 実施の形態に係る伸展具を用いて瘻孔カテーテルの体内固定部を伸展させる動作を示す模式図である。 実施の形態に係る伸展具を用いて瘻孔カテーテルの挿入/抜去動作を説明する図である。 瘻孔カテーテルの伸展具結合部と伸展具の係合部との接続状態の別の一例を説明するための説明図である。 瘻孔カテーテルの伸展具結合部と伸展具の係合部との接続状態の更に別の一例を説明するための説明図である。 瘻孔カテーテルの伸展具結合部と伸展具の係合部との接続状態の更に別の一例を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る伸展具50の構成例の一つを示す概略外観図である。図2は、瘻孔カテーテル1の主要な部分の構成例の一つを示す概略斜視図である。図1及び図2に基づいて、伸展具50及び瘻孔カテーテル1について説明する。伸展具50は、瘻孔カテーテルの挿抜時の操作の容易化を図り、瘻孔カテーテルの先端側に形成される体内固定部の形状を適宜修正できるようにしたものである。瘻孔カテーテル1は、経腸栄養投与を実行する際に用いられるものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
[瘻孔カテーテル1の全体構成]
瘻孔カテーテル1は、図2に示したように、ポリウレタン等の樹脂材料で形成されているカテーテル部Aと、カテーテル部Aの近位側端部に連結された体内固定部Bと、を主要な部分として備えている。なお、以下の説明において、紙面上側に示すカテーテル部A側を遠位側又は基端側と、紙面下側に示す体内固定部B側を近位側又は先端側と、それぞれ称している。
カテーテル部Aは、患者の体外と体内(たとえば、胃内等)とを連通し、患者の体外から体内に流動食や栄養剤等の流体物を供給する機能を有している。このカテーテル部Aは、チューブ10を備えている。チューブ10は、例えばポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂材料で構成され、内部に栄養剤等の流体物を通過させるための内腔を有している。また、チューブ10は、瘻孔カテーテル1を患者の腹部に形成した瘻孔(図5参照)に留置した際に、瘻孔を閉塞することを防止する機能を有している。
体内固定部Bは、例えばポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂材料で構成され、瘻孔カテーテル1が患者の瘻孔73に留置されたときに胃壁等の消化管壁72の内側に位置し、患者の消化管壁内面に固定され、瘻孔カテーテル1が患者の体から抜けることを抑制する機能を有する(図5参照)。体内固定部Bは、軸方向に孔部が貫通形成され、カテーテル部Aの先端に連結された筒状の連結部14と、連結部14の近位端開口縁部に連接されたバンパー形成部15と、バンパー形成部15の先端側に取り付けられた筒状の伸展具結合部16と、を有している。
連結部14は、カテーテル部Aのチューブ10の先端部における外周面を覆い、チューブ10の先端に固定されている。つまり、連結部14は、貫通形成されている孔部にチューブ10の先端部を挿入させ、チューブ10の先端部外周面を覆った状態でチューブ10の先端に固定されている。したがって、連結部14にチューブ10の先端部が挿入、固定された状態において、チューブ10の内腔と連結部14の孔部とが連通するようになっている。
バンパー形成部15は、連結部14の先端側における周縁部に連結され、体内固定部Bが体内に位置するときに変形して消化管壁に上面が接触する略ドーム状の体内接触部15aと、複数に分割され、体内接触部15aの一方の端部(連結部14側ではない方の端部)に連結され、先端側に向かって延びるように形成された帯状のベルト部15bと、各ベルト部15bの先端部を結合するベルト結合部15cと、で構成されている。
体内接触部15aは、チューブ10の内腔及び連結部14の孔部に連通するように、連結部14の先端側周縁部に連結されている。体内接触部15aは、連結部14とベルト部15bとを接続するベルト接続部15a1と、隣接するベルト接続部15a1の間に掛け渡された薄肉部15a2と、で構成されている。ベルト接続部15a1は、薄肉部15a2に比べて構成材料が厚肉化されている。薄肉部15a2は、より変形しやすいようにベルト接続部15a1に比べて薄肉化されている。
ベルト部15bは、体内接触部15aの円周方向に一定間隔で設けられている。つまり、ベルト部15bは、体内接触部15aのベルト接続部15a1から先端にむかって延設されて形成されている。隣接するベルト部15bの間は空隙となっており、チューブ10を介して流れてきた流体物が体内固定部Bの外部に流出可能になっている。また、ベルト部15bは、体内接触部15a(ベルト接続部15a1)の連結部分からそれぞれ遠位方向に延び、チューブ10の中心軸の延長線上に集まってベルト結合部15cを形成して固定されている。
ベルト結合部15cは、各ベルト部15bの先端部同士を連結させるとともに、各ベルト部15bの長さによって中心軸がチューブ10の中心軸と略同一となるように位置決めされている。このため、バンパー形成部15は、体内接触部15aとベルト部15bとで全体の形状がほぼ決定することになる。ここでは、伸展していないバンパー形成部15を側面視した状態は、軸方向に直交する方向に長い略楕円形状となっている(図4(a)参照)。一方、伸展しているバンパー形成部15を側面視した状態は、軸方向に長い略楕円形状となっている(図4(b)参照)。
体内接触部15a及びベルト部15bは、可撓性を有する軟質の弾性材料で構成されているため、体内固定部Bは、図2に示すような形状を維持しているが、ベルト結合部15cを下方(遠位方向)に向けて押し込むことにより真っ直ぐな細長い状態に伸展する。したがって、体内接触部15aは、ベルト部15bから連結部14に向かって延長されたベルト接続部15a1と、その間に掛け渡された薄肉部15a2と、で構成されているので、ベルト結合部15cを下方に向けて引っ張った際に、一定の形状に変形して、より細長い形状に萎み易くなっている。なお、ここでは、薄肉部15a2を設けている場合を例に示しているが、この薄肉部15a2は必須なものではない。
また、ベルト結合部15cの中央部には穴部が形成されており、この穴部に短筒状の伸展具結合部16が固定されている。この伸展具結合部16の中央部には、図1に示す伸展具50の先端部(係合部51)を挿入するための穴部16aが形成されている。伸展具結合部16は、たとえばステンレス、チタン等の金属、又は、ポリウレタン等の樹脂で構成するとよい。なお、伸展具結合部16の構成材料を特に限定するものではないが、胃内等に留置されるため、胃液や栄養剤等によって劣化しにくい材料で構成するとよい。また、伸展具結合部16がベルト結合部15cの穴部に固定されている場合を例に示しているが、ベルト結合部15cを設けず、ベルト部15bを伸展具結合部16に直接連結するようにしてもよい。
なお、図2では、4つのベルト部15bを設けた状態を例に示しているが、ベルト部15bの個数を特に限定するものではない。また、図2では、バンパー形成部15が周方向に一定間隔を保って設けられている状態を例に示しているが、隣接するバンパー形成部15の間隔を特に限定するものではなく、流体物が外部に流出可能な程度に形成されていればよい。さらに、伸展具結合部16は、伸展具50の先端部が挿入可能な穴部16aを有していればよく、この穴部16aが貫通していなくてもよい。つまり、伸展具結合部16を有底筒形状に構成してもよい。
また、図2では、形状が比較的変化しにくい、弾性の大きな材料で構成しているような体内固定部Bを例に挙げて図示しているが、このようなものに限定するものではなく、カテーテル部を構成するチューブ部材の先端側の形状を変形させて形成されるような体内固定部を採用してもよい。このような体内固定部を採用する場合、たとえばチューブ部材のような熱賦形後においても可撓性を有する材料を用い、予め体内固定部としての形状を熱賦形しておき、ほぼまっすぐに伸びた伸展状態を解除したとき、体内固定部としての形状に変形させるようにしておくとよい。
[伸展具50の全体構成]
伸展具50は、瘻孔カテーテル1の体内固定部Bを伸展させ、この体内固定部Bを胃壁や腸壁等の消化管壁72内に挿入したり、消化管壁72内から抜去したりする際に用いるとともに、体内固定部Bの形状を修正することができる機能を有している。
伸展具50は、図1に示すように、先端側に設けられた合成樹脂や金属等で構成された係合部51と、係合部51とは反対側の端部に設けられた合成樹脂や金属で構成された操作部52と、操作部52と係合部51との間に設けられたステンレス等で棒状に構成された軸部53と、を有している。係合部51及び軸部53は、カテーテル部Aのチューブ10の内腔に挿入可能に構成されている。なお、操作部52の形状を特に限定するものではないが、図1に示すように術者が指をかけることができるような形状とすることが好ましい。
係合部51は、軸部53の先端部(操作部52側ではない方の端部)に設けられた接続部51aと、接続部51aの先端から遠位方向に延設され、穴部16aに着脱可能に装着される係止部51bと、で構成されている。接続部51aの外径は、瘻孔カテーテル1が備える伸展具結合部16の穴部16aの径よりも大きく構成されている。係止部51bは、穴部16aに挿入可能な径で構成されている。
したがって、チューブ10の内腔に伸展具50を遠位方向に向けて挿入していくと、係止部51bは穴部16a内に入り、接続部51aの下面(図3で示す先端面74)が伸展具結合部16の上面(図3で示す基端面75)に当接した状態になる(図3で詳しく説明する)。このため、さらに伸展具50を瘻孔カテーテル1内に押し込んでいくと、体内固定部Bは、細長く伸びていくことになる。なお、ここでは、接続部51aの先端面74で伸展具結合部16の基端面75を押し込んでいる状態を例に示しているが、これに限定するものではなく、係止部51bが穴部16aに装着されている状態(たとえば図6や図7に示すような装着状態)であれば伸展具結合部16を押し込むことができるので、接続部51aの先端面74と伸展具結合部16の基端面75とが必ずしも当接していなくてもよい。つまり、図6や図7で示すような構成であれば、係止部51bと穴部16aとが確実に結合されていれば、それによって伸展具結合部16を押し込むことができるため、先端面74と基端面75とが当接していていなくてもよいのである。
[伸展具50の作用]
図3は、瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16と伸展具50の係合部51との接続状態の一例を説明するための説明図である。図3に基づいて、瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16と伸展具50の先端に設けられている係合部51との接続例について説明する。図3(a)は係合部51が伸展具結合部16の穴部16aに挿入されている途中の状態を概略断面で示し、図3(b)は係合部51が伸展具結合部16の穴部16aに挿入された状態を概略断面で示している。なお、図3では、説明の便宜のために、バンパー形成部15を省略している。
図3に示すように、伸展具結合部16の穴部16aには、径方向内側に向かって突出する内部突起16bが伸展具50の係止部51bと接触する位置に形成されている。この内部突起16bは、伸展具50の係止部51bと係止する機能を有する。そして、係止部51bは、穴部16aの内径よりも小さく、内部突起16bが形成されている部分の内径よりも大きな径となるよう構成する。つまり、内部突起16bが係止部51bに接触することによって、伸展具50の挿入に対する抵抗として作用する。
伸展具50をチューブ10に挿入していくと、係止部51bの外周面と内部突起16bの内周面とが密着する。このときに生じる摩擦力が、伸展具50の挿入抵抗となる。そして、内部突起16bによる抵抗力以上の力で更に伸展具50を挿入していくと、内部突起16bによる抵抗が解除され、抵抗が解除されたことで伸展具50の挿入が勢いを増すことになる。勢いを増した状態で、伸展具50の係合部51が瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16に装着されることになる。
その結果、係合部51の接続部51aの下面(先端側の面(以下、先端面74と称する))と伸展具結合部16の上面(基端側の面(以下、基端面75と称する))とが勢いよく衝突し、音及び振動の少なくとも一方が発生する。すなわち、接続部51aの先端面74と伸展具結合部16の基端面75とが衝突し、音及び振動の少なくとも一方が発生することで、伸展具50が確実に伸展具結合部16に挿入されたことになる。この音及び振動の少なくとも一方が発生したことによって、伸展具50が伸展具結合部16を捉えたことが確認できるようになっている。
なお、図3では、内部突起16bを、伸展具結合部16の穴部16aに形成した場合を例に示しているが、伸展具50の係止部51bに突起部を形成するようにしてもよい。この場合、突起部による挿入抵抗を解除するために、突起部が装着可能な凹部を伸展具結合部16の穴部16aに形成したり、穴部16aを先端に向かって徐々に拡径するようなテーパー形状に形成したりするとよい。
[伸展具50を用いた瘻孔カテーテル1の動作]
図4は、伸展具50を用いて瘻孔カテーテル1の体内固定部Bを伸展させる動作を示す模式図である。図5は、伸展具50を用いて瘻孔カテーテル1の挿入/抜去動作を説明する図である。図4及び図5を参照して、伸展具50を用いた瘻孔カテーテル1の伸展動作、伸展具50を用いた瘻孔カテーテル1の挿入/抜去動作を説明する。なお、図5では、伸展具50と伸展具結合部16との接続状態を分かりやすくするために瘻孔カテーテル1の内部を透視した状態を示している。また、伸展具結合部16に網掛けを施し更に分かりやすく図示している。
まず、瘻孔カテーテル1の伸展動作について説明する。図4(a)に示すように、瘻孔カテーテル1の先端側には体内固定部Bが形成された状態であるものとする。このような状態で、伸展具50をチューブ10の内腔に挿入する。伸展具50は、上述したように、伸展具結合部16の基端面75と先端面74で接触する接続部51a、及び、伸展具結合部16の穴部16aに着脱可能に装着される係止部51bからなる係合部51を有している。したがって、伸展具50を適当な位置まで挿入すると、係止部51bとの内部突起16bとの間に生じる摩擦力が挿入抵抗力となって働く。
この状態で伸展具50がさらに押し込まれることにより、係止部51bと内部突起16bとの間に生じる摩擦力を超える力が加えられると、内部突起16bによる抵抗が解除される(図3参照)。そうすると、伸展具結合部16の基端面75と接続部51aの先端面74とが接触して音及び振動の少なくとも一方が発生する。この音及び振動の少なくとも一方が発生することで、両者が確実に接続されたことになる。その後、伸展具50がさらに押し込まれると、図4(b)に示すように、伸展具50の係合部51と係合された伸展具結合部16は、伸展具50に伴って遠位端側に進む。そして、この伸展具結合部16により固定されたバンパー形成部15もまた遠位端側に進むこととなる。このようにして、伸展具50を押し込むことで、バンパー形成部15が変形し、図4(b)に示すような伸展状態となり、瘻孔73への挿入/抜去が可能となる。
次に、瘻孔カテーテル1の瘻孔73への挿入動作について説明する。図5に示すように、伸展具50により伸展された状態の瘻孔カテーテル1を、腹壁71と消化管壁72とに形成された瘻孔73に挿入する。瘻孔カテーテル1の径は、最大でも伸展状態の体内固定部Bの径と同じであり、瘻孔73を通過する際の抵抗が低い。このため、瘻孔73を傷つけるリスクが少ない。
そして、適度な挿入深度となったところで、カテーテル部Aが抜けないように腹壁71側に押さえつつ、術者が伸展具50を手前側に引っ張る。係止部51bと内部突起16bとの摩擦力を超える力で引っ張ることで、係止部51bと内部突起16bとの密着状態が解除され、伸展具50がチューブ10内から引き抜かれる。伸展具50が引き抜かれて伸展状態が解除されると、瘻孔カテーテル1は、図2に示すように体内固定部Bが形成された状態になる。伸展具50を引き抜くだけで、伸展状態の瘻孔カテーテル1を体内固定部Bが形成された状態にすることができ、手技が簡便である。
瘻孔73に留置された瘻孔カテーテル1のカテーテル部Aの近位端は、体外に露出した状態である。そして、この露出したカテーテル部Aの近位端に体外固定部を接続する。体外固定部としては、ボタン型のカテーテルのようにチューブの端部に固定されたタイプ、あるいはチューブ型のカテーテルのようにチューブに体外固定部を脱着可能に取り付けるタイプがあるがいずれであってもよい。また、体外固定部との接続構造も任意のものを用いることができる。
図5に示すように、体内固定部Bが形成された状態となり消化管壁内に留置された瘻孔カテーテル1は、体内接触部15aの上面(近位端側の面)が消化管壁72に接触する。体内接触部15aは、略ドーム状に構成されるので、消化管壁72に対する当たりがやわらかく、消化管壁72に対する侵襲が少ない。なお、留置状態の瘻孔カテーテル1を瘻孔73から抜去する際には、挿入時と同様の手技により瘻孔カテーテル1の体内固定部Bを伸展させた状態にして引き抜けばよい。
ここでは、伸展具50が引き抜かれて伸展状態が解除されると体内固定部Bが形成された状態になる場合を例に説明したが、これに限定するものではない。すなわち、伸展具50は、弾性が小さい又は弾性がないような材料を変形させて体内固定部を形成する場合にも用いることができる。この場合、伸展具50が、係止部51bと内部突起16bとが密着された状態のまま引かれていくときに体内固定部が所定の形状に形成されていくことになる。なお、このような体内固定部の形状を維持させるためには、伸展具結合部16の基端側をチューブ10の内腔に嵌め込むように挿入すればよい。この場合、伸展具結合部16は、体内固定部の留置補助具としても機能することになる。ただし、体内固定部の留置補助具を伸展具結合部16とは別部材として別途設けることを否定するものではない。
[伸展具50の特徴部分]
ところで、例えば腹壁71側から瘻孔カテーテル1が引っ張られたような場合や、患者が予期しない動作を行なったような場合に体内固定部Bの形状が変化してしまうことがある。体内固定部Bの形状変化は、図2に示したような体内固定部Bでは実際には起こりにくいが、特に弾性が小さいまたは弾性がない材料で体内固定部Bを形成している場合には起こりやすい。体内固定部Bが形状変化した場合、瘻孔カテーテル1が簡単に抜けてしまったり、流体物が円滑に供給されなくなってしまったり、等の意図しない不具合が発生する可能性がある。しかしながら、従来からある瘻孔カテーテルは、瘻孔カテーテルを一度抜去してから、新しい瘻孔カテーテルに交換するしか、不具合を解消する手段がなかった。そうすると、術者及び患者の双方に不要な労力が過度に要求されることになる。
従来からある瘻孔カテーテルでも、意図しない事態(たとえば、瘻孔カテーテル1が抜けてしまいそうだったり、流体物が円滑に供給されなくなってしまったり等)が発生した場合、伸展具を用いて体内固定部を修正しようと試みることは可能である。しかしながら、体内という術者からは見えない場所での操作になるため、手技の精度に欠ける。つまり、伸展具が伸展具結合部(あるいはそれに代わる部材)を確実に捉えたかどうかが分からず、体内固定部の修正に伸展具の出し入れを何回も繰り返すことになりかねない。また、長時間を要することになり、患者に与える負担が増加することにもなる。さらに、体内固定部の形状が確実に修正されているとは限らない。
それに対し、本実施の形態に係る伸展具50は、係合部51を確実に伸展具結合部16に係止させることが可能になっている。したがって、形状変化が起こりにくい体内固定部Bの場合にあっては、伸展具50の係合部51を確実に伸展具結合部16に係止させることができるので、瘻孔カテーテル1を抜去する際における負担が軽減できる。また、形状変化が起こりやすい体内固定部Bの場合にあっては、瘻孔カテーテル1の抜去時の負担が軽減できるだけでなく、係合部51を確実に伸展具結合部16に係止させることができるため体内固定部Bの形状を適宜修正することが可能になる。このように、伸展具50によれば、どのような体内固定部Bを採用したとしても、伸展具結合部16を確実に捉えることができるようになっている。
本実施の形態に係る伸展具50では、意図しない事態が発生した場合でも、瘻孔カテーテル1を抜去することなく、体内固定部Bの形状を修正することができるようになっている。すなわち、図3で説明したように、伸展具50が伸展具結合部16を確実に捉えると、伸展具結合部16との相互作用により音及び振動の少なくとも一方が発生するため、この音及び振動の少なくとも一方の有無によって伸展具50が伸展具結合部16を確実に捉えたかどうかが確認できるようになっている。したがって、術者は、音及び振動の少なくとも一方の有無によって次の手技を決定することができることになる。
音及び振動の少なくとも一方の発生を確認したら、術者は、体内固定部Bを予定されている形状にするために伸展具50を引っ張ればよい。なお、伸展具50を一度押し込んで体内固定部Bを伸展させた上で、伸展具50を引っ張るようにしてもよい。そして、体内固定部Bを予定されている形状に修正したら、瘻孔カテーテル1を押さえつつ伸展具50を更に強く引っ張り伸展具50を伸展具結合部16から取り外し、瘻孔カテーテル1から抜去する。よって、伸展具50の出し入れを何回も繰り返さなくて済む。また、体内固定部Bを短時間で修正できるので、患者に与える負担の軽減にもつながる。
このように、本実施の形態によれば、伸展具50及び伸展具結合部16の相互作用によって、伸展具50が伸展具結合部16を確実に捉えたことを容易に把握することができる。したがって、伸展具50を用いて、消化管壁72内における体内固定部Bの形状を予定されている形状に適宜修正することができることになり、体内固定部Bの形状を長期間、安定的に維持することが可能になる。そのため、体内固定部Bが変形してしまうことによる消化管壁への侵襲をより低減できる。したがって、消化管壁の潰瘍のリスクを低減できる。また、体内固定部Bの形状を長期間、安定的に維持することができれば、自己抜去等の意図しない抜去を抑制することもできる。
また、体内固定部Bの形状を伸展具50のみを用いて修正することができるので、部品点数が少なくて済み、複雑な装置を必要としない。このため、製造コストの増加を抑制できる。さらに、伸展具50による伸展具結合部16の捕捉、伸展具50の押し引き操作という手技だけで、体内固定部Bの形状を予定されている形状に修正することができるので、患者だけでなく、術者の負担も軽減することが可能になる。なお、瘻孔カテーテル1と伸展具50とを瘻孔カテーテルセットとして予め組み合わせておくことが望ましい。
ここで、伸展具50及び伸展具結合部16の別の構成例について説明する。
図6は、瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16と伸展具50の係合部51との接続状態の別の一例を説明するための説明図である。図6に基づいて、瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16と伸展具50の先端に設けられている係合部51との接続例について説明する。この図6では、伸展具結合部16及び係止部51bにねじ構造が施されている例を説明する。
図6に示すように、伸展具結合部16の穴部16aには、雌ねじ部16cが伸展具50の係止部51bに形成されている雄ねじ部51cと螺合する位置に形成されている。つまり、雄ねじ部51cと雌ねじ部16cとが螺合することによって、伸展具50が伸展具結合部16に装着するようになっているのである。そして、先端面74に突起55を、基端面75に凹部17を、それぞれ設け、雄ねじ部51cが任意の深さまで螺合されると、突起55が凹部17に嵌り込むことで音及び振動の少なくとも一方が発生する仕組みにしてある。つまり、雄ねじ部51cがある程度の深さまで螺合されると突起55が基端面75に接触し、更にねじ込むことで突起55が凹部17に「カチ」っという音の発生とともに嵌り込むのである。
伸展具50をチューブ10に挿入していくと、係止部51bの雄ねじ部51cと雌ねじ部16cとが接触する。術者は、伸展具50を回転させて、雄ねじ部51cを雌ねじ部16cに螺合していく。雄ねじ部51cの螺合が所定深さに到達すると、突起55が凹部17に嵌り込み、このときに音及び振動の少なくとも一方が発生する。この状態で、伸展具50の係合部51が瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16に装着されたことになる。すなわち、雄ねじ部51cの突起55が伸展具結合部16の凹部17に嵌り込み、音及び振動の少なくとも一方が発生することで、伸展具50が確実に伸展具結合部16に挿入されたことになる。この音及び振動の少なくとも一方が発生したことによって、伸展具50が伸展具結合部16を捉えたことが確認できるようになっている。
なお、図6では、突起55を接続部51aの先端面74に、凹部17を伸展具結合部16の基端面75に、それぞれ形成した場合を例に説明したが、突起55を伸展具結合部16の基端面75に、凹部17を接続部51aの先端面74に、それぞれ形成するようにしてもよい。また、突起55を雄ねじ部51c又は雌ねじ部16cのいずれかに形成し、凹部17を突起55が形成されていない雄ねじ部51c又は雌ねじ部16cのいずれかに形成するようにしてもよい。この場合、ねじ機構により係止部51bと穴部16aが確実に結合できるので、先端面74と基端面75とが必ずしも当接していなくてもよい。
図7及び図8は、瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16と伸展具50の係合部51との接続状態の更に別の一例を説明するための説明図である。図7及び図8に基づいて、瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16と伸展具50の先端に設けられている係合部51との接続例について説明する。図7(a)が瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16と伸展具50の係合部51との接続状態を示した図を、図7(b)が係合部51の挿入時の向きを概略的に示した図を、図7(c)が係合部51を挿入時の向きから略90°回転させた向きを概略的に示した図を、それぞれ示している。図8が瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16と伸展具50の係合部51との接続状態を概略的に示す透視斜視図である。この図7及び図8では、伸展具結合部16及び係止部51bに嵌合構造が施されている例を説明する。
ここでは、伸展具結合部16が、有底筒形状に構成されている状態を例に示している。そして、伸展具結合部16の穴部16aの底面には、係止部51bの先端に形成されているヘッド51dが装着される嵌合凹部16dが形成されている。また、係止部51bの先端にはヘッド51dが形成されている。このヘッド51dは、係止部51bの先端の少なくとも対向する一対の面を周方向外側に突出させて形成されている。伸展具結合部16の穴部16aは、係止部51bが所定の向き(図7(b)に示す挿入時の向き)で伸展具50が挿入可能になっている。つまり、伸展具50を挿入後、伸展具50を略90°回転させ、ヘッド51dを嵌合凹部16dに嵌め込むことによって、伸展具50が伸展具結合部16に装着するようになっているのである。
そして、先端面74に突起55を、基端面75に凹部17を、それぞれ設け、雄ねじ部51cが任意の深さまで螺合されると、突起55が凹部17に嵌り込むことで音及び振動の少なくとも一方が発生する仕組みにしてある。つまり、ヘッド51dが嵌合凹部16dに挿入され、所定の角度で回転されることで突起55が凹部17に「カチ」っという音の発生とともに嵌り込むのである。
伸展具50を、係止部51bを所定の向きとした状態でチューブ10に挿入していくと、係止部51bのヘッド51dと嵌合凹部16dとが接触する。術者は、伸展具50を所定の角度で回転させて、ヘッド51dを嵌合凹部16dに嵌め込む。ヘッド51dが所定の角度で回転すると、突起55が凹部17に嵌り込み、このときに音及び振動の少なくとも一方が発生する。この状態で、伸展具50の係合部51が瘻孔カテーテル1の伸展具結合部16に係合されたことになる。すなわち、ヘッド51dの突起55が伸展具結合部16の凹部17に嵌り込み、音及び振動の少なくとも一方が発生することで、伸展具50が確実に伸展具結合部16に挿入されたことになる。この音及び振動の少なくとも一方が発生したことによって、伸展具50が伸展具結合部16を捉えたことが確認できるようになっている。
なお、図7では、突起55を接続部51aの先端面74に、凹部17を伸展具結合部16の基端面75に、それぞれ形成した場合を例に説明したが、突起55を伸展具結合部16の基端面75に、凹部17を接続部51aの先端面74に、それぞれ形成するようにしてもよい。また、突起55をヘッド51d又は嵌合凹部16dのいずれかに形成し、凹部17を突起55が形成されていないヘッド51d又は嵌合凹部16dのいずれかに形成するようにしてもよい。この場合、嵌合機構により係止部51bと穴部16aが確実に結合できるので、先端面74と基端面75とが必ずしも当接していなくてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、伸展具50及び伸展具結合部16の相互作用によって、伸展具50が伸展具結合部16を確実に捉えたことを容易に把握することができる。したがって、伸展具50を用いて、消化管壁72内における体内固定部Bの形状を予定されている形状に適宜修正することができることになり、体内固定部Bの形状を長期間、安定的に維持することが可能になる。そのため、体内固定部Bが変形してしまうことによる消化管壁への侵襲をより低減できる。したがって、消化管壁の潰瘍のリスクを低減できる。また、体内固定部Bの形状を長期間、安定的に維持することができれば、自己抜去等の意図しない抜去を抑制することもできる。
1 瘻孔カテーテル、10 チューブ、14 連結部、15 バンパー形成部、15a 体内接触部、15a1 ベルト接続部、15a2 薄肉部、15b ベルト部、15c ベルト結合部、16 伸展具結合部、16a 穴部、16b 内部突起、16c 雌ねじ部、16d 嵌合凹部、17 凹部、50 伸展具、51 係合部、51a 接続部、51b 係止部、51c 雄ねじ部、51d ヘッド、52 操作部、53 軸部、55 突起、71 腹壁、72 消化管壁、73 瘻孔、74 先端面、75 基端面、A カテーテル部、B 体内固定部。

Claims (3)

  1. 体内固定部を備えた瘻孔カテーテルを瘻孔に挿抜する際に用いられる伸展具であって、
    先端側に設けられ、前記瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された係合部と、
    前記係合部とは反対側に設けられた操作部と、
    前記係合部と前記操作部との間に設けられ、前記瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された軸部と、を有し、
    前記係合部は、
    前記体内固定部に設けられている伸展具結合部に着脱可能に装着される係止部を備えており、
    前記係止部に雄ねじ部を設け、
    前記軸部と前記係止部とを接続する接続部を設け、
    前記接続部の先端面又は前記伸展具結合部の基端面に突起を設け、
    その突起が嵌り込む凹部を前記突起が形成されていない前記接続部の先端面又は前記伸展具結合部の基端面に設け、
    前記雄ねじ部を前記伸展具結合部に設けられている穴部に形成されている雌ねじ部に螺合させることで前記係止部が前記伸展具結合部に装着し、前記突起が前記凹部に嵌り込んだ際に音及び振動の少なくとも一方が発生する
    ことを特徴とする伸展具。
  2. 体内固定部を備えた瘻孔カテーテルを瘻孔に挿抜する際に用いられる伸展具であって、
    先端側に設けられ、前記瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された係合部と、
    前記係合部とは反対側に設けられた操作部と、
    前記係合部と前記操作部との間に設けられ、前記瘻孔カテーテルの一部を構成するチューブの内腔に挿入可能に構成された軸部と、を有し、
    前記係合部は、
    前記体内固定部に設けられている伸展具結合部に着脱可能に装着される係止部を備えており、
    前記係止部の先端の少なくとも一部を周方向外側に突出させたヘッドを設け、
    前記軸部と前記係止部とを接続する接続部を設け、
    前記接続部の先端面又は前記伸展具結合部の基端面に突起を設け、
    その突起が嵌り込む凹部を前記突起が形成されていない前記接続部の先端面又は前記伸展具結合部の基端面に設け、
    前記ヘッドを前記伸展具結合部に設けられている穴部に形成されている嵌合凹部に嵌め込むことで前記係止部が前記伸展具結合部に装着し、前記突起が前記凹部に嵌り込んだ際に音及び振動の少なくとも一方が発生する
    ことを特徴とする伸展具。
  3. 請求項1又は2に記載の伸展具と、
    体内固定部及びカテーテル部を少なくとも備えた瘻孔カテーテルと、を備えた瘻孔カテーテルセットであって、
    前記体内固定部は、
    軸方向に孔部が貫通形成され、前記カテーテル部の先端に連結された筒状の連結部と、
    前記連結部の近位端開口縁部に連接されたバンパー形成部と、
    前記バンパー形成部の先端側に取り付けられた筒状の伸展具結合部と、を有し、
    前記伸展具結合部は、
    前記伸展具の係止部が装着可能に構成されている
    ことを特徴とする瘻孔カテーテルセット。
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