JP5749823B2 - 表示方法、表示装置、光学ユニット、表示装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

表示方法、表示装置、光学ユニット、表示装置の製造方法、及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、表示方法、表示装置、光学ユニット、表示装置の製造方法、及びその表示装置を搭載した電子機器に関するものである。
映像や文字を表示する表示装置(ディスプレイ)として、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイがある。ここで、これらの表示装置は視度の調節が出来ない。ところで、高齢化社会の進展に伴って老眼(老視)の高齢者が増えている。このような老眼(老視)の高齢者でも、表示装置を容易に見るようにできることが望ましい。このため、視度調節が可能な表示装置、特にフラットパネルディスプレイ(適宜、「FPD」という)が望まれている。
特に、携帯電話の普及やデジタルカメラの普及により、屋外でFPDによる表示を見る機会が増えている。携帯電話やデジタルカメラのFPDを見る時、その都度、老眼鏡を掛けるのは非常に煩わしい。
また、デジタル一眼レフカメラには、ライブビューモニターとしてFPDが用いられている。デジタル一眼レフカメラにおいて、遠方の被写体を見つつ、ライブビューモニターを見るために、その都度、老眼鏡を掛けたり外したりするのは、実際的ではない。
また、カーナビゲーションシステムのモニターを見るときは、観察者は運転中である。このため、老眼鏡を掛け外しするのは危険であり、事実上不可能である。さらに、この他にも、パソコン(PC)の液晶画面を観察するときも、観察者が、その都度、老眼鏡を掛けるのは煩わしい。そこで、老眼鏡を掛け外しすることなく、モニターを見ることができる電子機器が望まれている。
すなわち、従来、老眼鏡を掛けなくても焦点の合った画像を見ることの出来るFPDは存在していなかった。また、そのような電子機器は存在していなかった。老眼鏡等、メガネの掛け外しが必要であった。最近ではこのような問題は指摘されつつある。例えば、特許文献1には、エッジ強調をした補正画像を表示する方法が提案されている。また、特許文献2にはテプリッツ行列の逆行列で生成した事前補正画像を用いる方法が提案されている。更に特許文献3にはルーペを用いる方法が提案されている。
特許第3552413号公報 特開2007−128355号公報 特開2009−63624号公報
特許文献1によるエッジ強調の手法では、表示情報を多少見易くはするものの、デフォーカス像を回復することは不可能である。像がボケる原因はデフォーカスによるものであるが、特許文献1における補正はデフォーカスの情報を用いた補正ではないので、デフォーカス像を回復できないのは当然である。
また、特許文献2では、眼の焦点調節不足による点広がり関数からなるテプリッツ行列
を用いて画像を補正している。補正画像データに複素数は生じないものの、その結果、特許文献1と同じエッジ強調程度の補正に留まり、実際の効果は少なく実用には至っていない。
更に、特許文献3では、フレネルレンズをデジタルカメラのモニターであるFPDの手前に取り付け、ルーペのようにFPDを覗く構成例が示されている。しかしながら、老眼の補正をする為には、フレネルレンズをFPDから数cm程度の距離まではなす必要があり、実用的ではない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、焦点が容易に合う表示方法とそれを利用した表示装置、光学ユニット、表示装置の製造方法、及びその表示装置を搭載した電子機器を提供することを目的とする。
第1の側面に従う本発明は表示方法の参考例であって
複数の画素を用いて画像を形成する表示方法であって、
複数の画素からの光束を観察者の眼の瞳に投影し、
瞳に入射する光束の径は、瞳の径よりも小さいことを特徴とする表示方法を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、一つの画素から発する光を、互いに分離した複数の光束として投射し、
複数の光束のうちの少なくとも一つの光束を、観察者の眼の瞳に入射させることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、一つの画素に複数の光射出点を設けることにより、互いに分離した複数の光束を形成することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、画素から発する光を、画素に対応するレンズによって光束に形成することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、複数の光束のうち、一つ以上で、且つ四つ以下の光束が、観察者の瞳に入射するよう光射出点を配置していることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、観察者の瞳に入射する光束の径は0.5mmから2mmまでであることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、レンズによって光射出点を、レンズの位置よりも200mm以遠に投影することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、互いに分離した複数の光束のうち、最も近接する光束どうしが相互に成す角は0.58度以下であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、該複数の光射出点は、複数の開口を有するマスクを用いて形成することが望ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、第2の側面にしたがう本発明によれば、複数の画素を有する画像を表示する表示装置において、
各画素に対応して複数の光射出点が形成され、
各画素に対応するマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイが設けられ
光射出点の各々がマイクロレンズアレイにより実像となるように集光され、観察者の瞳に光射出点の実像が結像し、且つ、ひとつの光射出点群のうちのひとつの光射出点の実像の結像位置と、他のひとつの光射出点群のうちのひとつの光射出点の実像の結像位置が重なりあうように各々のマイクロレンズが位置し、
複数の光射出点の実像の径は、観察者の眼の瞳の径よりも小さいことを特徴とする表示装置を提供できる。
また、他の側面にしたがう本発明によれば、複数の画素を有する画像を表示する表示装置において、
各画素に複数の光射出点が形成され、
光射出点から発する光を複数の光束に形成するレンズを有するマイクロレンズアレイが設けられたことを特徴とする表示装置を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、複数の画素配列が、表示される画像の配列であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、複数の光射出点から発する光を、画素に対応するレンズによって光束を形成することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光束を、表示装置を使用する観察者の瞳に入射させることにより像を生じせしめることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、複数の光射出点からの光束の径は、観察者の眼の瞳の径よりも小さいことが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、複数の光束のうち、一つ以上で、且つ四つ以下の光束が、観察者の瞳に入射するよう光射出点を配置していることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光射出点の間隔は、光射出点の大きさの2倍より大きいことが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、表示装置を使用する観察者の瞳に入射する光束の径は0.5mmから2mmまでであることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、マイクロレンズアレイによって、光射出点を、表示装置を使用する観察者の眼の瞳の位置に投影することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、レンズによって光射出点を、レンズの位置よりも200mm以遠に投影することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、マイクロレンズアレイが有する各レンズの大きさは50〜500μmであることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、画素の大きさが500μm以下であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、複数の光射出点は開口で構成されていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、開口はマスク上に設けられていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、マスクは、画素の位置よりもマイクロレンズ側の位置に設けられていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、画素は液晶で構成されていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、マスクは、液晶の位置よりも導光板側の位置に配置されていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、マスクの導光板側の面は反射面で構成されていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、画素は有機ELデバイスで構成されていることが望ましい。
また、第3の側面にしたがう本発明は光学ユニットの参考例であって、複数のマイクロレンズからなるマイクロレンズアレイと、
一つずつマイクロレンズに応じて複数の開口を有するマスクと、を有する光学ユニットを提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、マスクはマイクロレンズアレイに一体的に形成されていることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、レンズによってマスクの像をレンズよりも200mm以遠に投影することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、レンズの大きさは50〜500μmであること
が望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、マイクロレンズアレイは、柔軟性を有する材料で成ることが望ましい。
また、第4の側面にしたがう本発明は表示装置の製造方法の参考例であって、複数の画素を有する画像を表示する表示装置の製造方法であって、
画素に対応する範囲に複数の光射出点を設ける工程と、
複数の射出点の近傍にマイクロレンズアレイを形成する工程とを有する表示装置の製造方法を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、複数の光射出点を画素上に印刷で形成することが望ましい。
また、参考例の好ましい態様によれば、マイクロレンズアレイが有するレンズを各画素に対応して配置する工程を有することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、マイクロレンズアレイはナノインプリントによって形成されることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光射出点が、画像に印刷で形成されることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、マイクロレンズアレイを画像に接合する工程を有することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、光射出点から発する光を画素に対応するレンズによって光束に形成する工程を有することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、複数の光射出点からの光束の径は、表示装置を使用する観察者の眼の瞳の径よりも小さいことが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、複数の光射出点の光束のうち、一つ以上で、且つ四つ以下の光束が、観察者の瞳に入射するよう光射出点を配置していることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、表示装置を使用する観察者の瞳に入射する光束の径は0.5mmから2mmまでであることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、レンズによって光射出点を、レンズの位置よりも200mm以遠に投影することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、レンズの大きさが50〜500μmであること
が望ましい。
また、他の側面にしたがう本発明によれば、上述の表示装置を備えることを特徴とする電子機器を提供できる。
また、以下の他の側面にしたがう本発明及びこれらの本発明に関する好ましい態様は、いずれも参考例である。他の側面にしたがう本発明によれば、上述の表示装置を備えることを特徴とする携帯用電子機器を提供できる。
また、他の側面にしたがう本発明によれば、上述の表示装置を備えることを特徴とする携帯電話を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、メール機能を備えることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、カメラ機能を備えることが望ましい。
また、他の側面にしたがう本発明によれば、上述の表示装置を備えることを特徴とする撮像装置を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、撮影条件を設定するスイッチが設けられたことが望ましい。
本発明は、焦点が容易に合う表示方法とそれを利用した表示装置、光学ユニット、及び表示装置の製造方法、及びその表示装置を搭載した電子機器を提供できるという効果を奏する。
被写界深度を示す図である。 被写界深度を示す他の図である。 被写界深度を示す別の図である。 被写界深度を示すさらに別の図である。 表示方法の基本概念と表示装置の基本概念を説明する図である。 光射出点の配置例を説明する図である。 画素構成の詳細を示す図である。 画素構成の例を示す他の図である。 本発明の第2実施形態に係る表示装置、表示方法を説明する図である。 表示装置に表示された情報を見ることが出来る範囲を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係る光学ユニットの概略構成を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る表示装置の概略構成とその製造方法を示す図である。 第6実施形態の表示方法の基本概念と表示装置の基本概念を説明する図である。 画素とレンズが1対1に対応していない構成を示す図である。 一つのレンズによる光束の形成を説明する図である。 マイクロレンズアレイを説明する図である。 画素構成の詳細を説明する図である。 画素構成の詳細を説明する図である。 他の画素構成の詳細を説明する図である。 他の画素構成の詳細を説明する図である。 第7実施形態のデジタルカメラの外観構成を示す図である。 第8実施形態の携帯電話の外観構成を示す図である。
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。なお、以下の説明において、「径」とは直径を意味する。
(第1実施形態)
カメラでは、レンズの絞りを絞ると被写界深度が拡大し、手前から奥まで焦点の合った写真を撮ることが出来ることが知られている。従って、観察者の眼の瞳を人為的に絞ることにより被写界深度を拡大して、老眼では焦点の合わせにくい近点にも焦点を合わせることが出来る。
図1、図2、図3、図4は、瞳径が4mmから0.5mmに変化した時の被写界深度の変化を示している。通常明るい時の人間の瞳径は3mm程度である。そして、暗くなると5〜7mmに拡大する。
図1は、瞳径が4mmのときの被写界深度を示している。例えば2mに焦点を合わせているとき(図1における視距離2m)には、1.7mから2.4mに焦点が合っていることを示している。図2は、瞳径が2mmの場合である。2mに焦点を合わせているときに、1.2mから4mの範囲で焦点があっていることが分かる。1mに焦点を合わせているときは、0.7mから1.5mの範囲で焦点があっている。図3は、瞳径を1mmに絞った時の被写界深度を示している。同じく2mに焦点を合わせている場合、0.5mから無限遠(∞)まで焦点が合っている様子が分かる。従って、眼の瞳を1mmまで絞ることにより、2mまでしか焦点の合わない老眼の人でも0.5mの表示に焦点を合わせることが出来る。図4は、瞳径を0.5mmまで絞った場合の被写界深度を示している。0.2m以遠のどこに焦点を合わせても、0.2mから無限遠(∞)まで焦点が合っていることを示している。このように、眼の瞳径が小さい場合には、大きな被写界深度となる。しかし、一方で瞳径が小さくなると眼の解像力が悪化する。
眼の角解像力θは、次式(1)で求められる。
θ=λ/φ (1)
ここで、瞳径をφ、波長をλとする。
従って、瞳径2mmの解像力(回折限界)は、ほぼ視力1.0に相当する(波長を0.55μmとした)。瞳を1mmに絞ると視力は0.5に低下する。しかしながら、300
mm先で0.17mm程度の解像力があるので通常は問題が無い。
瞳径を0.5mmにまで絞ると視力が0.25相当まで低下する。この場合、300mm先での解像力は0.33mm程度にまで低下する。この程度なら3mm程度の文字は何とか見ることが出来る。しかし、瞳径を0.2mmにまで絞ると視力は0.1相当にまで低下し、300mm先での解像力は0.9mmに低下する。従って、瞳径を0.5mm程度に絞るのが下限である。
図5は、本実施形態に係る表示方法の基本概念と表示装置の基本概念を示す。画像は複数の画素で構成されている。図5における画素1は、画像を構成する複数の画素のうちの1つを示している。画素1は有限の領域を有しているので、この領域に存在する複数の光射出点から複数の光束が射出する。図5では光射出点2から光束5が射出し、他の光射出点から光束4、6が射出する様子を示している。光束4、5、6はマイクロレンズ3に入射する。そして、光束4がマイクロレンズ3によって観察者の瞳に投影される。図5では、マイクロレンズ3の直径は、瞳径よりも小さくなるように設定されている。よって、光束4、5、6は、マイクロレンズ3の径によって制限された太さ(径)になる。なお、以下、「瞳に投影すること」とは、無限遠(∞)に投影していることに等しいことを含む概念である。
ここで、光射出点とは有機ELのような自発光型ディスプレイの場合、発光点そのものである。これに対して、液晶パネルのようにバックライトによる透過型の場合、開口部を複数有したマスクによって制限された光透過点が光射出点に相当する。
画素1からの光束4、5、6は観察者の瞳7の方向に向かう。本例では、複数の光束のうちの光束4のみが瞳7に入射する。従って、瞳径より小さな径を有する光束4で被写界深度が決まる。
また、光束5の光の一部は、瞳7に入射する。このように、光の一部は入射するものの、光量が少ないので被写界深度を浅くする効果は小さい。このため、光束5の一部が瞳に入射することは問題にはならない。画素を観察する為には、制限された光束は瞳に少なくとも一つ入射することが必要である。但し、多数の光束が入射すると被写界深度を浅くすることになる。このため、入射する光束は多くても四つであることが好ましい。
四つの光束の内訳は、光束の全光量が入射する光束(光束4に相当)が一つと、光束の内の一部の光量がわずかに瞳に入射するような光束(光束5に相当)が三つである。光束の全光量が入射する光束は、像の明るさに寄与すると共に、被写界深度を深くする。一方、光束の内一部分の光が入射する光束は、光量がわずかであるので、被写界深度を浅くする効果は少ない。ただし、この光束は、若干ではあるが像の明るさに寄与する。よって、被写界深度を深く保ちながら像の明るさを確保するには、光束は四つであることが好ましい。また、画素1に設けた光射出点2の配置の都合上、四つくらいの光束が瞳7に入射する場合はある。なお、この光射出点は、必ずしも点ではなく有限形状をしている。
また、光束の断面(光束の中心に対して垂直な面)における強度分布が均一の場合、光束の境界がはっきりしている。このような光束を用いても良いが、強度分布は均一でなくても良い。すなわち、光束の境界が必ずしもはっきりしていない光束を用いても良い。例えば、光束の光強度分布をレーザーのようなガウス分布とすることも出来る。ガウス分布の場合でも中心強度が強いので、通常の光束と同じ効果がある。ガウス分布の場合の光束径は、等価的に半値全幅と考えることが出来る。また、ガウス分布のような場合(ガウス分布と類似の分布の場合)も、半値全幅(強度が半分になるところの径、有限形状の場合は、平均的大きさ)を光束の径としても良い。
このように、本実施形態の表示方法では、各画素1から発する光を、マイクロレンズ3を介して観察者の瞳7に光束として投射する。そして、複数の光束の少なくとも一つ(例えば、光束4)を観察者の眼の瞳7に入射させることにより等価的に瞳を絞り、被写界深度を拡大させている。
光束を投影する時、少なくとも一つの光束4が瞳7の中に投影される。被写界深度を拡大する為には、観察者の瞳7に入射する光束の径は2mm以下が好ましい。
瞳7側に直径1mmの投影光束群を作る場合を考える。そのために、直径1μm程度の
光射出点を設ける。この場合、マイクロレンズ3の投射倍率は1000倍と言うことになる。光射出点はおおよそ2μmピッチで配置する。最密充填など、並べ方は適宜選択する
。画素1の大きさが100μm×100μmの場合、投射される面積は100mm×10
0mmとなる。その範囲で表示装置に表示された情報を見ることが出来る。観察距離を300mmとすると、マイクロレンズ3の焦点距離は約0.3mm程度となる。
なお、光束群の密度が小さい(隣り合う光束が離れすぎる)と、観察者の眼が隣り合う光束の間に位置する場合がある。この場合、光束が瞳に入らない事態が生じる。従って、ある1つの光束と、この光束と隣り合う光束の間隔は瞳径以下に設定することが望ましい。通常の瞳径を3mmとすると光束の間隔は3mm以下が望ましい。また、300mm先で光束の間隔を3mm以下とするには、光束の角度間隔は0.58度以下が必要である。角度間隔とは一番近接する光束どうしのなす角度である。このようにすると、複数の光束のうちの1つの光束を、確実に瞳に入射させることができる。よって、表示装置に対する観察者の目の位置によって像の観察ができない、という問題が生じない。すなわち、観察者の目の位置が表示装置に対して略正対していれば、確実に像の観察が可能になる。
老眼の人が物を見難い距離は、近距離が多い。このため、300mm程度の距離が見やすくなるように、観察者までの距離を300mmと考える。このため、光射出点2の像を300mm先に投影するのが好ましい。
応用によっては200mm程度の距離も考えられる。なお、マイクロレンズの焦点距離は小さいので光射出点2を無限遠に投影するのとほとんど等価である。また、光射出点2の大きさは投影された時に、2mm程度或いは、2mm以下に設定することが好ましい。
また、マイクロレンズ3の大きさは、一つ一つが画素1の大きさに相当すると考えられる。このため、高精細の表示を行うには、マイクロレンズ3の大きさは、500μm以下が好ましい。更に、視力1.0の人が300mmはなれた物体を見るときの解像力は約0.1mmである。このため、マイクロレンズ3の大きさ(直径、あるいは一辺の長さ)は、その半分の0.05mm、すなわち50μm程度が好ましい。
ここで、一方で回折による光束の広がりも考慮する必要がある。回折による広がり角ψは、次式(2)で示される。
ψ=λ/D (2)
ここで、波長をλ、開口の大きさ(直径或いは一辺の長さ)をDとする。
従って、距離Zで観察すると光束の大きさφは、次式(3)で示される大きさに広がる。
φ=λZ/D (3)
D=50μmの場合、φ=3.3mmとなる。このように、D=50μmの場合、瞳位置での光束径は瞳径とほぼ同じになるので、瞳を光束で等価的に絞る効果がほとんどなくなることが分かる。従って、マイクロレンズ3の大きさは50μm以上であることが好ましい。
また、光束の大きさを瞳7上で1mmに保つ為のマイクロレンズの大きさは観察距離300mmの時、165μmである。以上より、マイクロレンズの大きさは50〜500μmであることが望ましい。
表示デバイスが電子デバイスの場合、これらのデバイスには画素が存在する。電子デバイスとは、例えば、液晶パネルやプラズマパネル、電子ペーパー(マイクロ粒子を電気泳動法で反転させるものなど)などをいう。
これに対して、例えば写真プリントの様に明確な画素が存在しない場合もある。この場合は、ある任意の微小範囲を画素と見なすことが出来る。この一定の範囲も本発明では画素と言う。従って、画素の無い写真プリントでも、本発明は応用され、同様な表示を行うことが出来る。
なお、図5では、画素1を構成する液晶パネルやプラズマパネル等表示デバイス自体の構造は省略してある。以下の図でも同様に実際に画素に情報(ON、OFFや濃淡等)を表示
する為の構造は省略してある。
図6(a)、(b)に、それぞれ光射出点9a、9bの配置例を示す。自発光型の表示デバイスの場合の発光点の一例である。非自発光型の表示デバイスの場合のマスク構成に相当する。マスク8a、8bには、それぞれ瞳に入射する光束を制限する開口9a、9bが設けられている。
これらの例では、発光点或いは開口9a、9bは整列して設けられている。これに限られず、ランダムに配置されていても良い。また、円形形状で図示されているが、必ずしも円形である必要はない。図5に示すマイクロレンズ3で観察者側に光束を投射した時に、観察者の瞳7に制限された光束が一つ以上、四つ以下入射するように発光点或いは開口9a、9bを分布させる。また、瞳7を通過する時に光束の径が1mm程度になることが望ましい。このようにすると、複数の光束のうちの1つの光束を、確実に瞳に入射させることができる。よって、表示装置に対する観察者の目の位置によって像の観察ができない、という問題が生じない。すなわち、観察者の目の位置が表示装置に対して略正対していれば、確実に像の観察が可能になる。
図7は、画素構成の詳細を示している。簡単の為に3×3の画素を示している。プラズマパネルのような自発光型のディスプレイの場合、画素10、マスク11、マイクロレンズアレイ12の順となる。図7では、マイクロレンズアレイ12のマイクロレンズは各画素に対応している。これに限られず、一つの画素に、複数のマイクロレンズを対応させても良い。
自発光型の表示デバイスでも、発光点の形状を任意に設定できる有機ELのような表示デバイスの場合は、マスク11は不要である。また、画素10は液晶ディスプレイパネルを用いても良い。なお、画素10、マスク11、マイクロレンズアレイ12の間に空間、間隙があるように図示されているが、必ずしも必要ではない。画素10、マスク11、マイクロレンズアレイ12を一体的に密着させて構成しても良い。
図8は、別の画素構成の例を示している。液晶パネル(通常「LCD」と呼ばれている)のような非自発光型で背面に光源を必要とするディスプレイの場合は、光源13、マスク14、画素15、マイクロレンズアレイ16の順で構成しても良い。なお、光源13は導光板の場合もある。
画素15は、液晶パネルの画素が好ましい。なお、マスク14の光源(導光板)13側の面を反射面とすることにより、マスクで遮られた光を導光板に戻すことができる。これにより、光を有効に使うことが出来る。
マスク14の導光板側の面は反射面であることが好ましい。なお、光源13、マスク14、画素15、マイクロレンズアレイ16の間に空間、間隙があるように図示されているが、必ずしも必要ではない。これらを一体的に密着して構成しても良い。また、図7、図8において、画素及びそれに対応したマイクロレンズは、縦横の行列の配置が記載されているが、配置はこれに限らない。使用する表示デバイスの画素配列に合わせるのが望ましい。また、赤(R)、緑(G)、青(B)などを用いたカラー表示の場合、画素をR、G、Bに割り振るか、時間を区切って切り替える(カラーシーケンシャル)ことが考えられる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る表示装置、表示方法について説明する。図9は、マスクの像を観察者の眼の瞳に投影する構成を示している。導光板17に接して設けられたマスク18は、更に画素19に接している。
図9では一画素のみ描かれているが、第一実施形態で述べたように、表示素子(画像)が複数の画素で成り立っているのは同様である。画素19は液晶パネルの画素である。また、マスク18の導光板17側の面は反射面である。マスク18とその中に形成された開口群はマイクロレンズ20によって観察者の瞳21側に投影される。なお、通常の液晶パネルにマスク18とマイクロレンズ20を順に配置しても良い。
ここで、瞳21側に直径1mmの投影瞳群を作る場合を考える。そのために、1μmの開口群を有したマスクを設ける。この場合、マイクロレンズ20の投影倍率は1000倍ということになる。開口はおおよそ2μmピッチで配置する。最密充填など、並べ方は適宜選択する。
画素19の大きさが100μm×100μmの場合、投影される面積は100mm×100mmとなる。その範囲で表示装置に表示された情報を見ることが出来る。その様子を図10に示す。本発明による表示装置22に表示される情報を範囲23で焦点を合わせて見ることが出来る。それ以外の範囲24では隣の画素のマスクが投影されるので、その方向でも画像を見ることは出来る。また、観察者と表示装置とは、距離dtだけ離れている。観察距離を300mmとすると、マイクロレンズ20の焦点距離は約0.3mm程度となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図11(a)、(b)は、第3実施形態の光学ユニットの概略構成を示す。通常マイクロレンズは多数設けられている。ここではそのうちの3×3個を示している。これは、マイクロレンズアレイ26とマスク27とで構成される板である。
図11(a)、(b)は、光学ユニットをそれぞれ表と裏から見た図である。マイクロレンズアレイ26とマスク27の構成要件は、先の実施例と同様である。すなわち一つのマイクロレンズに複数のマスク開口が存在する。
マイクロレンズは、その開口を有するマスク27の像を前方に投影する。そして、観察者の瞳に一つ以上の開口が投影されるように、マイクロレンズの焦点距離、マイクロレンズとマスクの距離、マスクの大きさ及び密度が設定されている。マスク27のマイクロレンズによる投影距離は、観察者が観察する距離に合わせることが好ましい。
マイクロレンズアレイ26とマスク27で構成される光学ユニットを、表示デバイスに載せることで、観察者の眼の被写界深度を拡大できる。このため、老眼の人でも焦点の合った画像を見ることができる。表示デバイスとは、液晶パネルなどの電子デバイスの他、写真プリントや新聞などの紙媒体などを含む。
マスク27は、マイクロレンズアレイ26の平面側に直接一体的に設けるのが好ましい。例えば、マイクロレンズアレイ26にクロムコートをしてエッチングで開口を形成することが考えられる。また、マイクロレンズアレイ26は、柔軟性を有する材料、例えば、プラスチックなどのやわらかい素材で作ることも可能である。これにより、フレキシブルディスプレイに適用できる。
以下、数値例を掲げる。
マスクの開口を2μmとして、観察者の瞳に1mmの光束を入射させるには、マイクロレンズの投射倍率は500倍となる。観察者までの距離を300mmとすると、マイクロレンズの焦点距離は0.6mmとなる。マスク27はマイクロレンズ26の焦点位置に置かれる。焦点位置に置くと無限遠投影になるが、レンズの焦点距離が小さいので300mm先に投影する場合も等価である。
マイクロレンズの大きさ(一辺の長さ)と画素の大きさを150μmとする。この場合、75mm四方の範囲で像を観察できる。互いに最も近接する開口の間隔を6μmとすると、観察者の位置では3mm間隔となる。瞳を3mm移動すると隣の開口で生成された光束を見ることになる。このときの、光束の成す角は約0.57度である。
マスク27の開口を5μmとして、観察者の瞳に1.5mmの光束を入射させるには、マイクロレンズの投射倍率は300倍となる。観察者までの距離を300mmとすると、マイクロレンズの焦点距離は1mmとなる。マスク27はマイクロレンズの焦点位置に置かれる。焦点位置に置くと無限遠投影になるが、レンズの焦点距離が小さいので300mm先に投影する場合も等価である。
マイクロレンズの大きさ(一辺の長さ)と画素の大きさを200μmとすると、60mm四方の範囲で像を観察できる。互いに最も近接する開口の間隔を10μmとすると、観察者の位置では3mm間隔となる。瞳を3mm移動すると隣の開口で生成された光束を見ることになる。このときの、光束の成す角は約0.57度である。
マスク27の開口が10μmとして、観察者の瞳に2mmの光束を入射させるには、マイクロレンズの投射倍率は200倍となる。観察者までの距離を300mmとすると、マイクロレンズの焦点距離は1.5mmとなる。マスク27はマイクロレンズの焦点位置に置かれる。焦点位置に置くと無限遠投影になるが、レンズの焦点距離が小さいので300mm先に投影する場合も等価である。
マイクロレンズの大きさ(一辺の長さ)と画素の大きさを200μmとすると、40mm四方の範囲で像を観察できる。互いに最も近接する開口の間隔を15μmとすると、観察者の位置では3mm間隔となる。瞳を3mm移動すると隣の開口で生成された光束を見ることになる。このときの、光束の成す角は約0.57度である。
マスク27の開口が15μmとして、観察者の瞳に1.5mmの光束を入射させるには
、マイクロレンズの投射倍率は100倍となる。観察者までの距離を300mmとすると、マイクロレンズの焦点距離は2.97mmとなる。マスク27はマイクロレンズの焦点位置に置かれる。焦点位置に置くと無限遠投影になるが、レンズの焦点距離が小さいので300mm先に投影する場合もほぼ等価である。
マイクロレンズの大きさ(一辺の長さ)と画素の大きさを500μmとすると、50mm四方の範囲で像を観察できる。互いに最も近接する開口の間隔を30μmとすると、観察者の位置では3mm間隔となる。瞳を3mm移動すると隣の開口で生成された光束を見ることになる。このときの、光束の成す角は約0.57度である。
マスク27の開口が20μmとして、観察者の瞳に2mmの光束を入射させるには、マ
イクロレンズの投射倍率は100倍となる。観察者までの距離を300mmとすると、マイクロレンズの焦点距離は2.97mmとなる。マイクロレンズの大きさ(一辺の長さ)と画素の大きさを250μmとすると、25mm四方の範囲で像を観察できる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図12(a)、(b)は、第4実施形態に係る表示装置の概略構成を示す。通常マイクロレンズは多数形成されている。ここでは簡単の為にそのうちの3×3個を示している。図12(b)は、有機ELデバイスで作られた画素28を示す。
有機ELは自発光素子であり、画素の中に複数の発光点が形成されている。発光点と図12(a)に示すマイクロレンズアレイ29のマイクロレンズにより指向性の高い制限された光束を多数発生する。図5で示された光束の様に観察者の瞳に入射し、等価的に観察者の瞳を絞り、被写界深度を拡大する。このように有機ELの場合は、マスクを使用することなく簡単な構成で観察者の被写界深度を増大できる。なお、有機ELの発光点の大きさによっては、マスクで制限しても良いのは当然である。
以下、数値例を掲げる。
有機ELデバイスの発光点の大きさを2μmとした場合、観察者の瞳に2mmの光束を入射させようとすると、マイクロレンズの投射倍率は1000倍となる。観察者までの距離を250mmとすると、マイクロレンズの焦点距離は0.25mmとなる。マイクロレンズの大きさ(一辺の長さ)と画素の大きさを100μmとすると、100mm四方の範囲で像を観察できる。
有機ELデバイスの発光点の大きさを10μmとした場合、観察者の瞳に1mmの光束を入射させようとすると、マイクロレンズの投射倍率は100倍となる。観察者までの距離を300mmとすると、マイクロレンズの焦点距離は3mmとなる。マイクロレンズの大きさ(一辺の長さ)と画素の大きさを500μmとすると、50mm四方の範囲で観察できる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図13(a)、(b)は、第5実施形態に係る表示装置の概略構成とその製造方法を示している。本発明において、表示装置は、表示デバイスとして、上述したような液晶、有機ELに加えて、写真、印刷物などを含んでいる。本実施形態では、表示デバイスは、印刷物である。
簡単の為に3×3の画素相当分のみを示している。まず、各画素に相当する範囲30に細かいドット31で情報の値(濃淡・色など)を印刷等で紙などの媒体上に表示する。その上に、薄いレンズ材料32を塗布する。その後でナノインプリント等の技術によってマイクロレンズアレイ33を形成する。
ここで、先にマイクロレンズアレイ33を形成した後で画素上に貼り付けても良い。また、透明材料を、情報を表示した媒体の上に転写する際にマイクロレンズを形成しても良い。
細かいドット31は光射出点に相当し、表面からの光を反射する。あるいは、背面からの光を透過する。作用、効果は前述の実施例と同様である。
このように、印刷と同程度のコストで被写界深度の深い印刷物を提供できる。すなわち、老眼の人や近視の人が見やすい印刷物を提供できる。
(第6実施形態)
図14は、本実施形態に係る表示方法の基本概念と表示装置の基本概念を示す。画像は複数の画素で構成されている。
上述した図5では、基本概念を模式的に説明している。図5では、概念を分かり易く説明する為に、マイクロレンズの径が光束を制限しているとしたが、図14では、マイクロレンズの実際の作用を考慮した説明を行う。
図14における画素61は、画像を構成する複数の画素のうちの一つを示している。画素61は有限の領域を有しているので、この領域に存在する複数の光射出点から複数の光束が射出する。図14では光射出点62から射出した光がマイクロレンズアレイのレンズ63によって光束65になる様子を示している。他の光射出点から射出した光も、レンズ63によって、それぞれ光束64、66となる様子を示している。このように、光射出点から射出した光はレンズ63によって光束64になり、観察者の瞳67に入射する。
ここで、マイクロレンズアレイの径は瞳径に比べて非常に小さい。また、マイクロレンズアレイと画素(光射出点)は近接している。そのため、光射出点がレンズ63によって観察者の瞳67に結像されていることと等価である。また、レンズ63の焦点距離は、観察者までの距離比べて非常に小さいので、以下、「瞳に投影すること」とは、光射出点から射出した光を無限遠(∞)に投影していることに等しいことを含む概念である。
ここで、光射出点とは有機ELのような自発光型ディスプレイの場合、発光点そのものである。これに対して、液晶パネルのようにバックライトによる透過型の場合、開口部を複数有したマスクによって制限された光透過点が光射出点に相当する。
画素61からの光束64、65、66は観察者の瞳67の方向に向かう。すなわち、画素61の光射出点がレンズ63によって、観察者の瞳63の位置(レンズからの距離)に結像される。そして、本例では、複数の光束のうちの光束64のみが瞳67に入射する。従って、瞳径より小さな径を有する光束64で被写界深度が決まる。
また、光束65の光の一部は、瞳67に入射する。このように、光の一部は入射するものの、光量が少ないので被写界深度を浅くする効果は小さい。このため、光束65の一部が瞳に入射することは問題にはならない。画素を観察する為には、制限された光束は瞳に少なくとも一つ入射することが必要である。但し、多数の光束が入射すると被写界深度を浅くすることになる。このため、入射する光束は多くても四つであることが好ましい。
四つの光束の内訳は、光束の全光量が入射する光束(光束64に相当)が一つと、光束の内の一部の光量がわずかに瞳に入射するような光束(光束65に相当)が三つである。光束の全光量が入射する光束は、像の明るさに寄与すると共に、被写界深度を深くする。一方、光束の内一部分の光が入射する光束は、光量がわずかであるので、被写界深度を浅くする効果は少ない。よって、被写界深度を深く保つには、光束は四つ以下であることが好ましい。また、画素61に設けた光射出点62の配置の都合上、四つくらいの光束が瞳67に入射する場合はある。なお、この光射出点は、必ずしも点ではなく有限形状をしている。
また、光束の断面(光束の中心に対して垂直な面)における強度分布が均一の場合、光束の境界がはっきりしている。このような光束を用いても良い。また、これに限られず、強度分布は均一でなくても良い。すなわち、光束の境界が必ずしもはっきりしていない光束を用いても良い。
例えば、光束の光強度分布をレーザーのようなガウス分布とすることも出来る。ガウス分布の場合でも中心強度が強いので、通常の光束と同じ効果がある。ガウス分布の場合の光束径は、等価的に半値全幅と考えることが出来る。また、ガウス分布のような場合(ガウス分布と類似の分布の場合)も、半値全幅(強度が半分になるところの径、有限形状の場合は、平均的大きさ)を光束の径としても良い。
このように、本実施形態の表示方法では、各画素61から発する光を、マイクロレンズアレイのレンズ63を介して観察者の瞳67に光束として投射する。そして、複数の光束の少なくとも一つ(例えば、光束64)を観察者の眼の瞳67に入射させることにより等価的に瞳を絞り、被写界深度を拡大させている。
光束を投影する時、少なくとも一つの光束64が瞳67の中に投影される。被写界深度を拡大する為には、観察者の瞳67に入射する光束の径は2mm以下が好ましい。
瞳67側に直径1mmの投影光束群を作る場合を考える。そのために、直径1μm程度
の光射出点を設ける。この場合、レンズ3の投射倍率は1000倍と言うことになる。光射出点はおおよそ2μmピッチで配置する。最密充填など、並べ方は適宜選択する。観察距離を300mmとすると、レンズ3の焦点距離は約0.3mm程度となる。
しかしながら、光射出点の間隔を小さくしすぎると、瞳に多くの光束が同時に入ってしまう。このため、瞳を絞る効果が減少する。従って光射出点の間隔は、光射出点の大きさの2倍より大きいことが望ましい。ここで、光射出点の間隔とは、光射出点の中心間の距離である。
なお、光束群の密度が小さい(隣り合う光束が離れすぎる)と、観察者の眼が隣り合う光束の間に位置する場合がある。この場合、光束が瞳に入らない事態が生じる。従って、ある一つの光束と、この光束と隣り合う光束の間隔は瞳径以下に設定することが望ましい。通常の瞳径を3mmとすると光束の間隔は3mm以下が望ましい。また、300mm先で光束の間隔を3mm以下とするには、光束の角度間隔は0.58度以下が必要である。角度間隔とは一番近接する光束どうしのなす角度である。このようにすると、複数の光束のうちの一つの光束を、確実に瞳に入射させることができる。よって、表示装置に対する観察者の目の位置によって像の観察ができない、という問題が生じない。すなわち、観察者の目の位置が表示装置に対して略正対していれば、確実に像の観察が可能になる。
老眼の人が物を見難い距離は、近距離が多い。このため、300mm程度の距離が見やすくなるように、観察者までの距離を300mmと考える。このため、光射出点62の像を300mm先に投影するのが好ましい。
応用によっては200mm程度の距離も考えられる。なお、レンズ63の焦点距離は小さいので光射出点62を無限遠に投影するのとほとんど等価である。また、光射出点62の大きさは投影された時に、2mm程度或いは、2mm以下に設定することが好ましい。
また、レンズ63の大きさは画素と同様に解像力を決める要因になる。このため、高精細の表示を行うには、レンズ63の大きさは、500μm以下が好ましい。更に、視力1.0の人が300mmはなれた物体を見るときの解像力は約0.1mmである。このため、レンズ63の大きさ(直径、あるいは一辺の長さ)は、その半分の0.05mm、すなわち50μm程度が好ましい。
ここで、一方で回折による光束の広がりも考慮する必要がある。回折による広がり角ψは、次式(2)で示される。
ψ=λ/D (2)
ここで、波長をλ、開口の大きさ(直径或いは一辺の長さ)をDとする。
従って、距離Zで観察すると光束の大きさφは、次式(3)で示される大きさに広がる。
φ=λZ/D (3)
D=50μmの場合、φ=3.3mmとなる。このように、D=50μmの場合、瞳位置での光束径は瞳径とほぼ同じになるので、瞳を光束で等価的に絞る効果がほとんどなくなることが分かる。従って、レンズ63の大きさは50μm以上であることが好ましい。
また、光束の大きさを瞳67上で1mmに保つ為のレンズの大きさは観察距離300mmの時、165μmである。以上より、レンズの大きさは50〜500μmであることが望ましい。
表示デバイスが電子デバイスの場合、これらのデバイスには画素が存在する。電子デバイスとは、例えば、液晶パネルやプラズマパネル、電子ペーパー(マイクロ粒子を電気泳動法で反転させるものなど)などをいう。
これに対して、例えば写真プリントの様に明確な画素が存在しない場合もある。この場合は、ある任意の微小範囲を画素と見なすことが出来る。この一定の範囲も本発明では画素と言う。従って、画素の無い写真プリントでも、本発明は応用され、同様な表示を行うことが出来る。
なお、図14では、画素61を構成する液晶パネルやプラズマパネル等表示デバイス自体の構造は省略してある。以下の図でも同様に実際に画素に情報(ON、OFFや濃淡等)を
表示する為の構造は省略してある。
図6(a)、(b)に、それぞれ光射出点9a、9bの配置例を示す。自発光型の表示デバイスの場合の発光点の一例である。非自発光型の表示デバイスの場合のマスク構成に相当する。マスク8a、8bには、それぞれ瞳に入射する光束を制限する開口9a、9bが設けられている。
これらの例では、発光点或いは開口9a、9bは整列して設けられている。これに限られず、ランダムに配置されていても良い。また、円形形状で図示されているが、必ずしも円形である必要はない。図14に示すマイクロレンズ63で観察者側に光束を投射した時に、観察者の瞳67に制限された光束が一つ以上、四つ以下入射するように発光点或いは開口9a、9bを分布させる。また、瞳67を通過する時に光束の径が1mm程度になることが望ましい。このようにすると、複数の光束のうちの61の光束を、確実に瞳に入射させることができる。よって、表示装置に対する観察者の目の位置によって像の観察ができない、という問題が生じない。すなわち、観察者の目の位置が表示装置に対して略正対していれば、確実に像の観察が可能になる。
なお、図14では、簡単のため画素1個とレンズ1個を代表させて説明したが、必ずしも画素とレンズを1対1に対応させる必要はない。
図15は、画素とレンズが1対1に対応していない構成を示している。複数の画素40a、40b、40c、40dを有する表示装置において、各画素に形成された複数の光射
出点41と、光射出点41aから発する光を複数の光束42a、42b、42c、42d
、42e、42fに形成するマイクロレンズアレイのレンズ43a、43b、43c、4
2dを示している。
画素40a〜40dは、4個だけ描かれているが、実際には多数の画素が二次元的に配置されている。通常、液晶、有機ELなど、通常のFPDに用いられる表示デバイスを使用することができる。
マイクロレンズアレイを構成するレンズ43a〜43dも4個しか描かれていないが、実際には多数のレンズが二次元的に配置されている。この時、画素40a等とレンズ43aは、大きさや並べ方、数を揃える必要は無い。
図15に示すように必要な光束は、ここに示した構成だけで形成することができる。画素40a〜40dに形成される複数の光射出点41aなどは、5個しか描かれていないが、画素40a〜40dの中に多数設けられているのは言うまでもない。
また、各画素40a〜40dの配列は、表示すべき画像の配列である。光束42a〜42fに関しても代表的なものについてのみ表示している。実際には、描かれている全ての画素の全ての光射出点からの光が全てのレンズによってそれぞれ光束を形成する。
ここで、代表的な光束について説明する。画素40bの光射出点41aから射出される
光は一般的には発散して広がる。その拡散する光をレンズ43a、43b、43c、43
dによって、それぞれ光束42a、42b、42c、42dに形成する。同じく画素40
bの他の光射出点41bから発散する光も同様にレンズ43a、43b、43c、43d
によって光束に形成される。ここでは、レンズ43bによって形成される光束42eのみ
を示している。
他の画素40cの光射出点41cから発散する光も同様にレンズ43a、43b、43
c、43dによって光束に形成される。ここでは、レンズ43bによって形成される光束42fのみを示している。このようにマイクロレンズアレイのレンズは、全ての画素の全ての光射出点を発する光を光束に形成する。
一つのレンズによる光束の形成について図16を用いて、より詳細に説明する。画素40a、40b、40cは、レンズ43によって投影されて、投影像45a、45b、45
cとなる。画素40a、40b、40cにそれぞれ設けられた光射出点41もレンズ43
によって投影され光束形状の断面44となっている。一つのレンズによって、各画素と各光射出点が投影される様子が分かる。観察者の眼の瞳46が図示された位置にあるとき、観察者は画素40aを観察できる。
この時、観察者の眼の瞳径より、瞳に入射する光束が小さい。このため、上述した実施形態で説明したように被写界深度が深くなっている。この結果、表示装置の位置に焦点の合わない人でも焦点の合った表示を見ることができる。
図17を参照してマイクロレンズアレイの効果を説明する。簡単の為に画素は40a、
40bの2個のみを示している。マイクロレンズアレイのレンズも43a、43bの2個のみを示している。
図16で説明したように、レンズ43aによって画素40a、40bは観察者に向かっ
て投影され、画素の投影像45a、45bとなっている。同様に、レンズ43bによって画素40a、40bは観察者に向かって投影され、画素の投影像45a’、45b’となっている。ここで、本実施形態では、画素とマイクロレンズアレイのレンズは、一対一に対応していない。すなわち、画素40aの中心から画素40bの中心までの間隔は、レンズ43の中心からレンズ43bまでの間隔と異なる。そのため、投影像45a’と45bは一部が重なった状態となる。
上述したように、各画素に設けられた光射出点は光束となって形状44を形成する。観察者の瞳46が図示された位置にあるとき、画素40a、40bを観察することができる。すなわち、レンズ43aによって投影された画素像45bの光束44’によって画素40bを観察できる。また、レンズ43bによって投影された画素像45aの光束44”によって画素40aを観察することができる。ここで、図中では光束44'と光束44”は
ほとんど重なっている。
このようにマイクロレンズアレイの各レンズから画素の光束が瞳に投影されるので、画像を見ることが出来る。なお、本実施形態では、画素とマイクロレンズアレイのレンズは一対一に対応していないが、必ずしも一対一に対応させなくても良い。両者を一対一に対応させた場合は、画素像45aと45a’とのズレは、画素1つ分の大きさに対応する。両者が一対一に対応している場合、拡大されている投影像では投影像45a’と45bがずれることなく重なるので、画素が一致しているのと等価である。
図18、図19は、画素構成の詳細を示している。簡単の為に図18では、2×2の画素47に対して3×3のマイクロレンズアレイ48が対応している。図19では、4×4の画素47に対して3×3のマイクロレンズアレイ48が対応している。
プラズマパネルのような自発光型のディスプレイの場合、画素47、マスク49、マイクロレンズアレイ48の順に配置される。図18の場合、3個のレンズからの光束がそれぞれ1本ずつ観察者の瞳に入る。また、画素は2つである。このため、3本の光束のうち2本は同じ画素の情報を持つことになる。従って解像力は画素の数となる。
一方、図19に示す構成では、3個のレンズから光束がそれぞれ一本ずつ観察者の瞳に入る。また、画素は4つである。このため、何れか一つの画素の情報をもった光束は、観察者の瞳に入らない。従って、解像力はマイクロレンズの数となる。
このように本表示装置の解像力は、画素の数あるいはマイクロレンズの数の何れか少ない方で制限される。従って、マイクロレンズアレイ48のレンズは各画素に対応させるのが好ましい(第1実施形態の図7参照)。
従って、解像力の観点でマイクロレンズの大きさが500μm以下であることが好ましいのと同様に、画素の大きさも500μm以下であることが好ましい。
さらに、マイクロレンズアレイの一つのマイクロレンズに対応して2つの画素が設けられる場合が考えられる。この場合に、それぞれの画素に右目画像、左目画像を表示することによってステレオ画像を表示する装置がある。すなわち、右目画像、左目画像を隣り合う画素毎に、交互に表示する装置がある。本実施形態の表示装置では各画素に複数の光射出点があることと、画素の配列が、表示される画像の配列であることが異なっている。すなわち、すなわち、右目画像、左目画像を隣り合う画素毎に、交互に表示することはない。
図20、図21は、別の画素構成の例を示している。簡単の為に図20では、2×2の画素52に対して3×3のマイクロレンズアレイ53が対応している。図21では、4×4の画素52に対して3×3のマイクロレンズアレイ53が対応している。
液晶パネル(通常「LCD」と呼ばれている)のような非自発光型で背面に光源を必要とするディスプレイの場合は、光源50、マスク51、画素52、マイクロレンズアレイ53の順で構成しても良い。なお、光源50は導光板の場合もある。
なお上記と同様に、マイクロレンズアレイ53のマイクロレンズは各画素に対応させて同じ大きさにするのが好ましい(第1実施形態の図8)。
画素52は、液晶パネルの画素が好ましい。なお、マスク51の光源(導光板)50側の面を反射面とすることにより、マスクで遮られた光を導光板に戻すことができる。これにより、光を有効に使うことが出来る。
マスク51の導光板側の面は反射面であることが好ましい。なお、光源50、マスク51、画素52、マイクロレンズアレイ53の間に空間、間隙があるように図示されているが、必ずしも必要ではない。これらを一体的に密着して構成しても良い。
また、図18〜図21において、画素及びそれに対応したマイクロレンズは、縦横の行列の配置が記載されているが、配置はこれに限らない。使用する表示デバイスの画素配列に合わせるのが望ましい。 また、赤(R)、緑(G)、青(B)などを用いたカラー表示の場合、画素をR、G、Bに割り振るか、時間を区切って切り替える(カラーシーケンシャル)ことが考えられる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態にかかる撮像装置の一例であるデジタルカメラを説明する。図22は、デジタルカメラの外観構成を示している。デジタルカメラ160は、その全面に図示しない撮像レンズを備えている。また、本体には、レリースボタン161、モードボタン162、表示装置163が設けられている。
使用者は撮像レンズを通して形成された像を表示装置163で確認しながらレリースボタン161を押して撮影を行う。従来の撮像装置では、老眼の人は裸眼では表示装置に焦点を合わせることが困難で、ピントや構図、GUI(グラフィカルユーザーインターフェイ
ス)に表示された情報を正確に見ることは出来なかった。表示を見るためには、老眼鏡を掛ける必要があった。本実施例では、表示装置163として、図8で示したマイクロレンズアレイと光射出点を有するマスクを備えた画素構成を有する表示装置を用いている。このため、老眼の人でも老眼鏡を掛けることなく表示された像を確認することができる。さらに、ピントや構図や情報も確認することができる。
すなわち、焦点の合ったGUIの表示を確認できるので、モードボタン162で好みの撮
影モードを選択して撮影することも可能となる。モードボタンとは、撮影感度や風景モード、夜景モードなど、撮影条件を設定するスイッチ類のことであり、図示しないズームレバー(ズームの操作用スイッチ)も含む。ここでは、一つしか示していないが、複数設けられている場合もある。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態にかかる携帯電子機器の一例である携帯電話を説明する。図23は、携帯電話の外観示している。携帯電話70は、通話スイッチや文字入力用のテンキー72や表示装置71を備えている。
携帯電話は、電話だけでなく、メールやインターネット接続による情報取得のため表示装置を備えている。従来の携帯電話では、老眼の人は裸眼では表示装置に焦点を合わせることが困難で、メールの文字やインターネットの情報を見辛かった。表示を見るためには老眼鏡を掛ける必要があった。本実施例の携帯電話70は、表示装置71として図7に記載のマイクロレンズアレイと1画素に複数の発光点を有する画素構成の有機ELデバイスを用いている。
このため、老眼の人でも老眼鏡を掛けることなく表示装置に表示した情報を焦点の合った状態で見ることが出来る。また、通話だけでなくメールをすることができる。さらに、カメラモードスイッチ73を押すことによって、携帯電話70に一体的に設けられている図示しないカメラによって写真を撮影することも可能である。老眼の人でも老眼鏡を掛けることなく構図やピントを確認して写真を撮影することができる。なお、表示装置71として図8に示した液晶デバイスを使っても良い。
本発明に係る表示方法及びそれを利用した表示装置、光学ユニットは、観察者の瞳に入射する光束を瞳径より小さくすることにより、眼の焦点深度を拡大し、その結果被写界深度が拡大して、表示位置に焦点の合わない人でも焦点の合った表示を見ることが可能となる。
このため、本発明の表示方法、表示装置及び光学ユニットを用いれば、老眼の人でも老眼鏡を掛ける(外す)ことなく、焦点の合った表示を見ることが出来る。さらに、老眼の観察者の眼の負担を軽減し、老眼鏡その他の光学部材を追加することなく観察することができる。従って、携帯電話やデジタルカメラ、カーナビゲーションシステム、PCのモニター画面を老眼鏡の掛け外しすることなく、老眼の人でも焦点が合った状態で見ることが出来る。更に、遠視や近視、乱視の人でもメガネを用いることなく、焦点の合った画像(絵だけでなく文字など、表示される全ての情報のこと)を見ることが出来る。
以上のように、本発明は、フラットパネルディスプレイのような表示装置、及びそのような表示装置を搭載した電子機器に有用である。
1 画素
2 光射出点
3 マイクロレンズ
4、5、6 光束
7 瞳
8a、8b マスク
9a、9b 開口(光射出点)
10 画素
11 マスク
12 マイクロレンズアレイ
13 光源
14 マスク
15 画素
16 マイクロレンズアレイ
17 導光板
18 マスク
19 画素
20 マイクロレンズ
21 瞳
22 表示装置
23、24 範囲
dt 距離
26 マイクロレンズアレイ
27 マスク
28 画素
29 マイクロレンズアレイ
30 画素
31 ドット
32 レンズ
33 マイクロレンズアレイ
40a、40b、40c、40d 画素
41 光射出点
42a、42b、42c、42d、42e、42f 光束
43a、43b、43c、42d レンズ
45a、45b、45c 投影像
46 瞳
47 画素
48 マイクロレンズアレイ
49 マスク
50 光源
51 マスク
52 画素
53 マイクロレンズアレイ
61 画素
62 光射出点
63 レンズ
64、65、66 光束
67 瞳
70 携帯電話
71 表示装置
72 テンキー
73 カメラモードスイッチ
160 デジタルカメラ
161 レリースボタン
162 モードボタン
163 表示装置

Claims (15)

  1. 複数の画素を有する画像を表示する表示装置において、
    前記各画素に対応して複数の光射出点が形成され、
    前記各画素に対応するマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイが設けられ
    前記光射出点の各々が前記マイクロレンズアレイにより実像となるように集光され、観察者の瞳に光射出点の実像が結像し、且つ、
    ひとつの光射出点群のうちのひとつの光射出点の実像の結像位置と、他のひとつの光射出点群のうちのひとつの光射出点の実像の結像位置が重なりあうように各々のマイクロレンズが位置し、
    複数の前記光射出点の実像の径は、前記観察者の眼の瞳の径よりも小さいことを特徴とする表示装置。
  2. 前記複数の画素の配列が、表示される画像の配列であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 複数の前記光射出点から発する光を、前記画素に対応する前記マイクロレンズによって光束を形成することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  4. 前記光射出点の間隔は、光射出点の大きさの2倍より大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置。
  5. 前記表示装置を使用する前記観察者の瞳における前記光射出点の実像の径は0.5mmから2mmまでであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示装置。
  6. 前記マイクロレンズアレイが有する各マイクロレンズの大きさは50〜500μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の表示装置。
  7. 前記画素の大きさが500μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の表示装置。
  8. 複数の前記光射出点は開口で構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の表示装置。
  9. 前記開口はマスク上に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記マスクは、前記画素の位置よりも前記マイクロレンズ側の位置に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
  11. 前記画素は液晶で構成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の表示装置。
  12. 前記画素は液晶で構成され、前記液晶の背面側に導光板を有し、
    前記マスクは、前記液晶の位置よりも前記導光板側の位置に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
  13. 前記マスクの前記導光板側の面は反射面で構成されていることを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
  14. 前記画素は有機ELデバイスで構成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の表示装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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