図1は、本発明の実施の形態における遊技機を適用して構成した遊技機1の装置構成図の一例であって、図2は、本発明のガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図であり、図3は、1つの遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(通常4方向)へ押圧操作が可能な十字キー36とが設けられている。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。
これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の中央下側には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15とが設けられており、遊技領域6の右下には、遊技球が入球可能な第2大入賞口17が設けられている。
この第2始動口15は、一対の第2始動口用可動片15bを有しており、これら一対の第2始動口用可動片15bが閉状態に維持される「第1の態様」と、一対の第2始動口用可動片15bが開状態となる「第2の態様」とに可動制御される。
このとき、第2始動口15が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の第2始動口用可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、第1の態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには第1の態様に比べて遊技球の入賞機会が増すこととなる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、特別図柄判定用乱数値等を取得し、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。
また、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検知したときと同様に所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、第2大入賞口17は、遊技盤2に形成された開口部から構成されている。
この第2大入賞口17の右端には、第2大入賞口用可動片17bが設けられており、この第2大入賞口用可動片17bの一方を支点として可動することによって第2大入賞口17への入賞を容易にする開放状態と入賞ができない閉鎖状態とを制御する。
そして、第2大入賞口用可動片17bが開放状態となると、その第2大入賞口用可動片17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。この第2大入賞口17には、第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられており、この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらに、上記遊技領域6の右側には、遊技球が入球可能な第1大入賞口16が設けられており、さらに、上記遊技領域6の左右両側には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13がそれぞれ設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、遊技領域6の左側の領域に遊技球を打ち出すよりも大きな力で打ち出されないと、普通図柄ゲート13と第1大入賞口16とにはその遊技球が、通過または入賞しないように構成されている。
特に、後述する時短遊技状態に移行した場合には、遊技領域6の左右両側に設けられた普通図柄ゲート13に遊技球が通過させて、第2始動口15にある一対の第2始動口用可動片15bを開状態とすることで第2始動口15に遊技球を入賞させることが可能となる。
これらの普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられており、このゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄判定用乱数値を取得し、後述する「普通図柄の抽選」が行われる。
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらには、遊技領域6の最下部には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成される第1液晶表示装置31(以下、「メイン液晶」とも称する)が設けられており、この第1液晶表示装置31の上方には、仮面の形からなる装飾装置33aが設けられている。また、この第1液晶表示装置31の下方には第1液晶表示装置31に比べて小さいサイズの第2液晶表示装置37(33b)(以下、「サブ液晶」とも称する)が設けられている。
装飾装置33aおよび第2液晶表示装置37(33b)は、演出用駆動装置33によって駆動されるものであって、すなわち、第2液晶表示装置37(33b)は、演出画像を表示する機能と駆動する機能とを有していることとなる。この第2液晶表示装置37(33b)は、画像制御基板150からの信号によって演出画像を表示し、演出用駆動装置33によって駆動される。
上記および図1では、その一例として第1液晶表示装置31のサイズ(19インチ)よりも小さいサイズ(4.3インチ)の第2液晶表示装置37の例を示しているが、これに限定されることなく、同サイズの表示装置であってもよく、さらには、第2液晶表示装置37の方が第1液晶表示装置31よりも大きいサイズであってもよい。
第1液晶表示装置31には、演出が行われていない待機中にデモ画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。中でも、後述する大当りの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38が表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当りの抽選の結果として大当りが報知される。
具体的には、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、3個の演出図柄38をそれぞれスクロール表示(回転表示)による変動表示を行うとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、演出図柄38を停止表示するものである。また、この演出図柄38の変動表示中に、キャラクタ等によって構成される演出画像を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもしている。
上記演出用駆動装置33によって駆動される装飾装置33a等は、その演出画像を用いた動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。
この演出用駆動装置33によって駆動される装飾装置33aは、上下方向に移動することが可能(もちろん上下方向に限定されず上下左右に移動可能)であって、この上下方向の移動によって第1液晶表示装置31の前面に移動することとなる。また、装飾装置33aには、演出用照明装置34が搭載されており、装飾装置33aの移動と連動して若しくは単独で点灯する。
第2液晶表示装置37(33b)も装飾装置33aと同様に、演出用駆動装置33によって駆動されることにより移動することが可能であって、図1に示す第2液晶表示装置37は長辺を上下方向にした横向きの横向き態様で格納された状態を示している。この状態から第2液晶表示装置37を螺旋回転されることによって若しくは縦方向に回転した後に横方向に回転することによって、長辺を左右方向にて短辺を上下方向にした縦向き態様とすることが可能となる。
この縦向き態様となったときに第2液晶表示装置37は、第1液晶表示装置の前面に移動することとなる。
また、縦向き態様となった第2液晶表示装置37(33b)の位置と装飾装置33aが下方に移動したときの位置との関係は、装飾装置33aの前面に第2液晶表示装置37(33b)を配置した関係としてもよいし、反対に、第2液晶表示装置37(33b)の前面に装飾装置33aを配置した関係としてもよい。
このときの第2液晶表示装置37には、第4図柄表示ランプ(37a、37b)が設けられている。この第4図柄表示ランプは、LED等によって構成されている。
このときの第4図柄表示ランプによって表示される第4図柄は、大当たり抽選処理による抽選結果の報知に用いる演出図柄38の変動状態を示している図柄であって、一定間隔で点灯及び消灯を繰り替えて行う点滅表示となっている場合には演出図柄38が変動状態にあることを示し、反対に、点灯状態にある若しくは消灯状態にある場合には演出図柄38が停止した状態にあることを示している。
また、第2液晶表示装置37には、第1始動口14に遊技球が入球したときに行われる大当たり抽選処理の抽選結果を報知する第1特別図柄に対応する第4図柄(以下、「特1用第4図柄」という)を表示する特1用第4図柄表示ランプ37aと、第2始動口15に遊技球が入球したときに行われる大当たり抽選処理の抽選結果を報知する第2特別図柄に対応する第4図柄(以下、「特2用第4図柄」という)を表示する特2用第4図柄表示ランプ37bがある。特1用第4図柄表示ランプ37aと特2用第4図柄表示ランプ37bとを総称して「第4図柄表示ランプ」とも称することがある。
この第2液晶表示装置37は、後述するように、図30に示すような形態へと移動することができるものであって、例えば、図30に示す第2形態および第3形態となったとき、すなわち、第1液晶表示装置31を覆うように移動した形態となったときの第4図柄を、特1用第4図柄表示ランプ37aや特2用第4図柄表示ランプ37bによって表現する。
すなわち、第4図柄は、必ずしも第2液晶表示装置37の特1用第4図柄表示ランプ37aや特2用第4図柄表示ランプ37bを用いて表現されるものではなく、第2液晶表示装置37が移動することによって予め指定した形態(上記の例では第2形態や第3形態)となったときに表現するものである。
この予め指定した形態となったとき以外、第4図柄は、第1液晶表示装置31の演出画像に重畳して画像情報として表示している。
なお、上記例では、第4図柄を第2液晶表示装置37の特1用第4図柄表示ランプ37aや特2用第4図柄表示ランプ37bによって表現しているものであるが、これに限定されることなく、装飾装置33aの中央に設けられたランプによって第4図柄表示ランプ(37a、37b)を点灯または相当させるような構成であってもよい。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
遊技領域6の右下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選の結果を報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。大当たりの抽選の結果に応じて所定の1又は複数の点灯部材が点滅することとなり、点滅状態にある点灯部材が演出図柄38の停止表示と同時に点灯することとなる。
この第1特別図柄表示装置20は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
ここで、「大当たりの抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20において特別図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、15回)行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。
つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、第2の態様に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たりの抽選の権利が保留される。
より詳細には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。
これら両保留(第1保留および第2保留)は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点滅する。
また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
またガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、図3に示すように、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30などが設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
次に、図4に示す本発明の実施の形態における遊技機1全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の一対の第2始動口用可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口用可動片17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
このときのコマンドとして、デモ指定コマンド、変動パターン指定コマンド、演出図柄指定コマンド、図柄確定コマンド、遊技状態指定コマンド、オープニングコマンド、大入賞口開放指定コマンド、エンディングコマンド等がある。
デモ指定コマンドは、デモ画面の表示を指示するコマンドであって、変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動パターンを指定したコマンドであって、演出図柄指定コマンドは、大当たり抽選処理に際して変動させる演出図柄38を指定するコマンドであって、図柄確定コマンドは、演出図柄指定コマンドで指定した演出図柄38の停止を指示するコマンドである。
さらに、遊技状態指定コマンドは、後述する時短遊技状態、非時短遊技状態、高確率遊技状態、低確率遊技状態等を指定するコマンドであって、オープニングコマンドは、当たり開始演出パターンを決定するコマンドであって、エンディングコマンドは、当たり終了演出パターンを決定するコマンドである。
このメインCPU110aでは、保留球における大当たり抽選を当該保留球における抽選処理よりも前に行い、抽選結果を先取得する(先読みする)ことも可能であって、このとき、先取得した抽選結果を演出制御基板120を介して画像制御基板150へと送出する。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、(1)大当たり抽選に参照される大当り判定テーブル、(2)普通図柄の抽選に参照される当り判定テーブル、(3)特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、(4)大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル、(5)第1大入賞口16および第2大入賞口17の開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル、(6)第1大入賞口16および第2大入賞口17の開放態様を指定する大入賞口開放態様テーブル、(6)特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等が記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
次に、図5から図10を参照して、主制御基板110のメインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図5は、本発明の実施の形態における遊技機において行う特別図柄および普通図柄ごとの当たり判定を行う判定テーブルの一例を示す図である。
図5(a−1)および図5(a−2)は、「大当たりの抽選」に用いられる大当り判定テーブルを示す図である。
図5(a−1)は、第1特別図柄表示装置20において参照される大当り判定テーブル(第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブル)であり、図5(a−2)は、第2特別図柄表示装置21において参照される大当り判定テーブル(第2特別図柄表示装置用の大当り判定テーブル)である。この図5(a−1)と図5(a−2)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たり確率は同一である。
具体的には、大当り判定テーブルは、現在の確率遊技状態と、取得された特別図柄判定用乱数値とに基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」を判定するものである。
例えば、図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」および「8」という全2個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される一方で、高確率遊技状態であるときには、「7」乃至「26」の全20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。
また、この図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれかの場合であっても、特別図柄判定用乱数値が「50」および「100」および「150」および「200」の全4個の特別図柄判定用乱数値であったときには「小当たり」と判定される。なお、図示していないが、上記に示す特別図柄判定用乱数値以外の他の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が「0」から「598」であるから、低確率遊技状態のときに「大当たり」と判定される確率は「1/299.5」であり、高確率遊技状態のときに「大当たり」と判定される確率は略10倍の「1/29.9」である。
また、第1特別図柄表示装置20においては、「小当たり」と判定される確率は、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても「1/149.75」となる。
続いて、図5(b)は、「普通図柄の抽選」に用いられる当り判定テーブルを示す図である。
具体的には、この当たり判定テーブルは、時短遊技状態の有無と、取得された普通図柄判定用乱数値とに基づいて、「当たり」か「ハズレ」を判定するものである。
例えば、図5(b)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される一方で、時短遊技状態であるときには、「0」乃至「65534」の全65535個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、図示していないが、上記に示す普通図柄判定用乱数値以外の他の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が「0」から「65535」であるから、非時短遊技状態のときに「当たり」と判定される確率は「1/65536」であり、時短遊技状態のときに「当たり」と判定される確率は「65535/65536」である。
図6は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。
図6(a)は、大当たりのときに停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図6(b)は、小当たりのときに停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図6(c)は、ハズレのときに停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルである。
具体的には、図6に示す図柄決定テーブルによれば、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値または小当たり図柄用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止図柄データ)が決定される。
例えば、第1特別図柄表示装置20においては、「大当たり」のときには図6(a)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された大当たり図柄用乱数値が「55」であれば、停止図柄データとして「03」(特別図柄3(第1確変大当たり3))に決定する。
また、第1特別図柄表示装置20においては、「小当たり」のときには図6(b)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された小当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止図柄データとして「08」(特別図柄B(小当たりB))に決定する。
また、「ハズレ」のときには図6(c)に示す図柄決定テーブルを参照し、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))に決定する。すなわち、「ハズレ」のときにはいずれの乱数値においても「00」の停止図柄データに決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドが生成される。ここで、演出図柄指定コマンドは、単位コマンドが「2バイト」のデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため「1バイト」分のMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す「1バイト」分のDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図7参照)、大当たり遊技の種類(図8参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。
図7は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
この図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルによって、特別図柄の種類(停止図柄データ)と遊技状態バッファに記憶された状態とに基づいて、高確率遊技フラグの設定、高確率遊技回数(X)の設定、時短遊技フラグの設定、時短回数(J)の設定が行われる。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルでは、同じ特別図柄の種類であっても、遊技状態バッファに記憶された情報に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせることを可能にしている。
具体的には、特別図柄の種類が特別図柄3(停止図柄データ03、第1確変大当たり「3」に対応)の場合には、高確率遊技フラグ及び高確率遊技回数(X)に関しては、遊技状態バッファに記憶されている情報に関わらず、大当たり遊技終了後には高確率遊技フラグをセットし、高確率遊技回数(X)を「10000回」に設定する。
一方、時短遊技フラグ及び時短回数(J)に関しては、遊技状態バッファに時短遊技フラグが設定されていない遊技状態を示す情報(「00H」または「01H」)が記憶されていれば、大当たり終了後には時短遊技フラグの設定は行わず、時短回数(J)も「0回」に設定する。これに対して、遊技状態バッファに時短遊技フラグが設定されている遊技状態を示す情報(「02H」または「03H」)が記憶されていれば、大当たり遊技終了後には時短遊技フラグをセットして、時短回数(J)を「10000回」に設定する。
これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
図8は、大入賞口開放態様テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。
図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大入賞口開放態様テーブルが決定される。
後述するように、この大入賞口開放態様テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。
また、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルの特徴としては、第2始動口15に遊技球が入球した場合に作動される第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりテーブル」が決定されないように構成されている。
これは、非時短遊技状態においては、第2始動口15に、ほとんど遊技球が入球しないのに、第2始動口15に遊技球が入球した場合に「短当たり」が決定されてしまうと、せっかく時短遊技状態を設けても、遊技者の遊技に対する意欲を減退させてしまうおそれがあるからである。
本実施形態では、第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりテーブル」が決定されないように構成したが、もちろん、この第2特別図柄表示装置21においても「短当たりテーブル」を決定するように構成しても構わない。ただし、第2特別図柄表示装置21において「短当たりテーブル」を決定する場合には、第1始動口14に遊技球が入球した場合に作動される第1特別図柄表示装置20と比べて、上記のような理由によって「短当たりテーブル」が決定されにくく構成することで遊技意欲の減退を防止することができる。
図9は、図8で決定された大入賞口開放態様テーブルの構成を示す図であって、この大入賞口開放態様テーブルによって第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口用可動片17bの開閉条件が決定される。
図9(a)は、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、長当たりテーブル、短当たりテーブル、発展当たりテーブルから構成されている。
図9(b)は、小当たり遊技のときに決定される小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群を示している。
そして、長当たりテーブルに基づいて長当たり遊技が実行され、短当たりテーブルに基づいて短当たり遊技が実行され、発展当たりテーブルに基づいて後述するような発展当たり遊技が実行され、小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて小当たり遊技が実行されることになる。
図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当り遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数(K)と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の閉鎖時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが記憶されている。
これに対して、図9(b)に示す小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の小当たり遊技における最大開放回数(K)と、1回の小当たり遊技における大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、小当り遊技の開始から最初に大入賞口が開放するまでの開始インターバル時間と、各開放回数における大入賞口の開放時間と、各開放回数における大入賞口の閉鎖時間と、最後の大入賞口の閉鎖時間の終了から小当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが記憶されている。
ここで、図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの長当たりテーブルによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、1ラウンドあたり最大「略29秒」まで開放させることができる。
ただし、開放時間が「略29秒」を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、第1大入賞口開閉扉16bの作動が終了して、1ラウンド分の遊技が終了することになる。
ここで、図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの短当たりテーブルと図9(b)の小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルとは、最大ラウンド遊技回数(R)と最大開放回数(K)、閉鎖インターバル時間と各開放回数における大入賞口の閉鎖時間において、データの差異こそあるものの、同じ第2大入賞口17が同じ開閉動作を行い(第2大入賞口17が「0.052秒」間の開放と「2.0秒」間の閉鎖とを「15回」繰り返し)、遊技者は外見から「短当たり遊技」であるか「小当たり遊技」であるかを判別することはできない。
これにより、遊技者に「短当たり遊技」であるか「小当たり遊技」であるかを推測させることができる。
なお、本実施形態では、「短当たり遊技」における開放時間と「小当たり遊技」における開放時間とを同じ開放時間(「0.052秒」)に設定し、「短当たり遊技」における閉鎖時間と「小当たり遊技」における閉鎖時間とを同じ閉鎖時間(「2秒」)に設定した例を示している。
もちろん、これに限定されることなく、「短当たり遊技」であるか「小当たり遊技」であるかを遊技者が判別不能な時間の差異を設けた構成であってもよい。
また、図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの発展当たりテーブルも、3回目の大入賞口の開放(K=3)までは、上述した短当たり遊技と小当たり遊技と同じ第2大入賞口17が同じ開閉動作を行い(第2大入賞口17が「0.052秒」の開放時間と「2.0秒」の閉鎖時間とを繰り返し)、遊技者は外見から「発展当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技」のいずれであるのかを判別することはできない。
しかしながら、4回目の大入賞口の開放(最大ラウンド遊技回数(R)=「2」、大入賞口の最大開放回数(K)=「1」)からは、発展当たり遊技の大入賞口の開放時間が長くなり(「略29秒」)、発展当たり遊技を短当たり遊技と小当たり遊技とから判別することができる。
このため、最初は遊技者に短当たり遊技または小当たり遊技であると認識させ、その後、遊技者に遊技球が獲得可能な大当たり遊技であると認識させる遊技(これを「発展当たり遊技」という)を行うことができる。
なお、本実施形態では、発展当たり遊技を短当たり遊技と小当たり遊技とから判別不能となる大入賞口の開放までは、発展当たり遊技の大入賞口の開放時間を短当たり遊技と小当たり遊技との大入賞口の開放時間と同じ開放時間(「0.052秒」)に設定し、発展当たり遊技の大入賞口の閉鎖時間を短当たり遊技と小当たり遊技との大入賞口の閉鎖時間と同じ閉鎖時間(「2秒」)に設定した。しかしながら、同じ時間に設定せずとも、発展当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技のいずれであるのかを遊技者が判別不能な時間の差異を設けてもよい。
また、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」の短い開放時間(「0.052秒」)、「発展当たり遊技」の前半部の短い開放時間(「0.052秒」)は、上述したように遊技球が1個発射される時間(「略0.6秒」)よりも短いため、第2大入賞口用可動片17bが作動したとしても、第2大入賞口17に入賞することが困難である。
このため、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」の開放態様、「発展当たり遊技」の前半部の開放態様は遊技者にとって「不利な開放態様」といえる。
一方、「長当たり遊技」の長い開放時間(「略29秒」)、「発展当たり遊技」の後半部の長い開放時間(「略29秒」)は、遊技球が1個発射される時間(「略0.6秒」)よりも長いため、遊技者にとって「有利な開放態様」といえる。
また、図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルによれば、長当たり遊技、短当たり遊技、発展当たり遊技に関わらず、全ての大当たりのときの最大ラウンド遊技回数(R)を同一の回数に設定している。このため、従来のようにラウンド遊技回数を識別させるための表示装置を設ける必要がなくなる。
図10は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
具体的には、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルによって、作動する特別図柄表示装置(遊技球が入賞した始動口の種別)、大当たりの判定結果、停止する特別図柄、時短遊技状態の有無、特別図柄保留数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンが決定される。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動時間が決定されるとともに、演出制御基板120に特別図柄の情報を送信する特別図柄の変動パターン指定コマンドが特定される。この変動パターン指定コマンドの一例を図11(a)および図11(b)に示す。
したがって「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりまたは小当たりのときには、必ずリーチ演出を行うように構成しているため、大当たりまたは小当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。すなわち、図10において、大当たりまたは小当たりのときには、遊技状態および保留個数およびリーチ判定用乱数値の項目が「−」と示されている。なお、リーチ判定用乱数値は、リーチ演出を行うか否かに用いられる乱数値であって、リーチ演出を行う確率が紐付けられており、また、特図変動用乱数値は、変動パターンを決定する乱数値であって、これらの乱数値はそれぞれ、100個(0から99)に設定されている。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため「1バイト」分のMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す「1バイト」分のDATAデータとから構成されている。
そして、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する(第1特別図柄表示装置20の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する(第2特別図柄表示装置21)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、この図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルは、大当たりの判定結果がハズレの場合であって時短遊技状態であるときには、特別図柄の変動時間が短くなるように設定されている。例えば、大当たりの判定結果がハズレの場合に保留球数が「2」のときには、時短遊技状態であればリーチ判定用乱数値に基づいて「95%」の確率で変動時間が「3000ms」の変動パターン「9」(短縮変動)が決定される。
それに対して、非時短遊技状態であるときには、変動時間が「3000ms」を超える変動パターンが決定される。
このように、時短遊技状態になると変動時間が短くなるように設定されている。
以上に示すようなテーブルを主制御基板110のメインROM110bに記憶している。
続いて、主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
このときの記憶領域の例として、例えば、メインRAM110cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、普通図柄データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、第1大入賞口16および第2大入賞口17の大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。
この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータ(後述する演出パターン指定コマンド等)をランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。さらに、サブCPU120aでは、演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36aから入力された信号を画像制御基板150の液晶制御CPU150aへと送信する。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、第1液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34、第2液晶表示装置37、ランプ制御基板140に所定の演出を実行させるためのデータ(後述する演出パターン指定コマンド等)を特定する。そして、サブCPU120aは、特定したデータ(演出パターン指定コマンド等)を画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
また、変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターン指定コマンドを特定する際に用いるテーブルの例を図11(a)および図11(b)に示している。
また、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から図柄指定コマンドや図柄確定コマンドを受信すると、この図柄指定コマンドを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄38の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。
このときの演出パターン決定テーブルには、大当たり抽選がリーチ状態にあってそのリーチ状態におけるリーチ演出において大当たり抽選結果が「ハズレ」であることを示唆させた後に、復活して大当たり抽選結果が「大当たり」となった演出を行う演出パターン(復活大当たり演出パターン)を記憶しているほか、遊技状態(遊技モード)を切り替える演出の演出パターン等を記憶している。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120は、図11(a)に示すような演出モード決定テーブルおよび図11(b)に示すような変動演出パターン決定テーブルを用いて、変動パターン指定コマンドに基づく演出パターン指定コマンドを特定する。
そして、演出制御基板120は、演出パターン指定コマンドを画像制御基板150へと送出し、さらに、演出パターン指定コマンドをランプ制御基板140に送出する。
演出制御基板120のサブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
サブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
図11(a)は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37において表示する演出モードにおける演出パターンを決定するための演出モード決定テーブルを示す図である。
図11(a)に示す演出モード決定テーブルには、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドおよび演出用乱数値1(0から99)に対して演出モードを変更するか否か、さらには演出モードを変更する場合には変更後の演出モードの種類が指定されている。これらの情報は、サブCPU120aが演出モードを決定するために用いられる。
すなわち、図11(a)では、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドと演出用乱数値1とから演出モードを決定することができる。さらに、この図11(a)によって、演出モードにおける表示態様を指定する演出パターン指定コマンドが決定される。
このときの演出モードにおける演出パターン指定コマンドは、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドの種類(図11(a)に示す例では、変動パターン指定コマンドの「DATA」の値)によって、すなわち、「当たり」か「ハズレ」かによって決定される。
この演出パターン指定コマンドは、「1コマンド」が2バイトのデータであって、制御コマンドの分類を識別するため「1バイト」分のMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す「1バイト」分のDATAデータとから構成される。
主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「E06H01H」乃至「E06H08H」若しくは「E07H01H」乃至「E07H08H」のいずれかとともに、「90から99」のいずれかの演出用乱数値1を受信すると、サブCPU120aは、演出モードを移行し、移行後の演出モードによる演出を行うことを示している。
例えば、変動パターン指定コマンドとして「E06H01H」を受信し、演出用乱数値1として「90」を受信すると、サブCPU120aは、図11(a)に示す演出モード決定テーブルを用いて、演出モード種類として「演出モード01」を決定する。この「演出モード01」の演出内容は、「アイテム獲得後に演出モード01」へと移行する演出である。
さらに、このサブCPU120aは、変動パターン指定コマンドの「MODE」が「E06H」であって「DATA」が「01H」であることから、画像制御基板150へと送信する演出パターン指定コマンドとして「10H01H」を決定する。具体的には、演出パターン指定コマンドの「MODE」が「10H」であって「DATA」が「10H」であると決定する。
すなわち、後述する図12に示しているアニメーション情報決定テーブルおよび図13に示している表示画像指定テーブルで示している演出パターン指定コマンド「10H01H」によって指定された演出パターンにおける演出が、移行後の演出モードにおいて行われることとなる。すなわち、移行後の演出モードでは、移行前の状態において表示されていた演出画像とは異なる他の演出画像が表示されることとなる。
なお、図11(a)において、変動パターン指定コマンドとして「E06H01H」乃至「E06H08H」若しくは「E07H01H」乃至「E07H08H」のいずれかとともに、「0から89」の演出用乱数値1を主制御基板110から受信した場合には、演出モード種類として「−(なし)」と設定され、さらに、演出内容として「−(なし)」と設定されている。
このことから、演出制御基板120では、演出モード決定テーブルによって演出モードの移行を行わずに演出を行うことを決定する。
この場合、演出制御基板120のサブCPU120aは、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに対する演出パターン指定コマンドを、図11(b)に示す変動演出パターン決定テーブルを元に決定する。これ以外にも、主制御基板110から変動パターン指定コマンドとして「E06H09H」若しくは「E07H09H」を受信した場合においても、演出制御基板120のサブCPU120aは、演出モード種類に「−(なし)」と設定され、演出内容に「−(なし)」と設定されていることから演出モードの移行を行わずに演出を行うことを決定する。
このとき、演出制御基板120のサブCPU120aは、図11(b)に示す変動演出パターン決定テーブルを元に画像制御基板150に送出する演出パターン指定コマンドを決定する。
図11(b)は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37において表示する演出図柄38の変動態様を決定するための変動演出パターン決定テーブルを示す図である。
図11(b)に示す変動演出パターン決定テーブルにおける変動パターン指定コマンドおよび演出用乱数値1(0から89)は、主制御基板110から受信した情報であって、サブCPU120aでは、この情報を元に変動演出パターンを決定するものである。なお、演出用乱数値1(90から99)は、図11(a)において演出モードを移行したときに行う演出パターンを決定する乱数値である。
図11(b)では、同じ特別図柄の変動パターン指定コマンドをサブCPU120aが受信した場合であっても演出用乱数値1に基づいて異なる変動演出パターン決定するように構成されていることから、演出制御基板120で記憶する変動演出パターンに比べて主制御基板110で記憶する特別図柄の変動パターン指定コマンドの数を減少させている。
これにより、主制御基板110における記憶容量の削減を図ることができるとともに、バリエーション豊富な演出が可能となる。
この「変動演出パターン」とは、特別図柄の変動中に行われる演出内容(第1液晶表示装置31、音声出力装置32、装飾装置33a、演出用照明装置34、第2液晶表示装置37)における具体的な演出態様をいう。例えば、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37においては、この変動演出パターンによって表示される背景の表示態様、キャラクタの表示態様、演出図柄38の変動態様が決定される。
また、本実施形態でいう「リーチ」とは、特別遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せの一部が停止表示され、他の演出図柄38が変動表示を行っている状態をいう。例えば、大当たり遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3つの演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で停止表示され、残りの演出図柄38が変動表示を行っている状態を「リーチ」という。
このようにして、変動パターン指定コマンドおよび演出用乱数値1を元に、サブCPU120aが変動演出パターンを決定すると、サブCPU120aは、この変動演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドを特定して画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
また、変動演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドとしては、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動パターンに基づく変動演出パターンのときには、「MODE」が「A01H」で設定され、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動パターンに基づく変動演出パターンのときには、「MODE」が「B01H」で設定され、変動演出パターンの識別番号に合わせて「DATA」が設定される。
図示は省略するが、演出パターン指定コマンドは、変動演出パターンに対応するもの以外にも、MODEの設定値を変化させて、「デモ演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=01H)」、「当たり開始演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=02H)」、「大当り演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=03H)」、「当たり終了演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=04H)」等があり、サブCPU120aは、この各種の演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
以上のことから、サブCPU120aは、図11(a)に示す演出モード決定テーブルおよび図11(b)に示す変動演出パターン決定テーブルにおいて決定した演出パターン指定コマンドを画像制御基板150に送信することとなる。
このとき、画像制御基板150では、この演出パターン指定コマンドに基づいて後述するような画像制御の処理を行う。
続いて、図4に示す払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。
このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板140は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置34を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、ランプ制御基板140は、装飾装置33aを動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板140は、演出制御基板120に接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。この演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいてランプ制御基板140が行う処理については後述する。
画像制御基板150は、上記第1液晶表示装置31および音声出力装置32および第2液晶表示装置37が接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37における画像制御や音声出力装置32における音声の出力制御を行う。
このとき、画像制御基板150と、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37との間には、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有する汎用基板39が設けられている。
この汎用基板39は、画像データを表示する第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチのメイン液晶を第1液晶表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチのメイン液晶を第1液晶表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
この画像制御基板150は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に表示する演出画像の画像表示制御を行うための液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、画像制御部(VDP(Video Display Processor))2000(以下、「VDP2000」と称する)と、音声出力装置32から音情報を出力する制御を行う音制御回路3000とを備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した「演出パターン指定コマンド」に基づいて演出に用いる演出画像の表示制御を行い、この表示制御に基づく演出画像および出力先を指定してVDP2000へと送出する。これによって、VDP2000は、液晶制御CPU150aから受信した演出画像を描画し、指定された出力先となる第1液晶表示装置31若しくは第2液晶表示装置37に表示させる。
このときの演出画像の表示制御の処理において、液晶制御CPU150aでは、図12に示すようなアニメーション情報決定テーブルを用いて図18に示すようなディスプレイリストを作成して演出画像を表示させる処理を行うほか、図13に示すような表示画像指定テーブルを用いて表示画像およびその表示画像の出力先となる表示装置を特定してその出力先に表示画像を表示させる処理を行う。
液晶制御CPU150aでは、上述するような、遊技における演出に用いる演出画像を出力先に表示させる表示制御処理(第1表示制御処理)以外にも、この第1表示制御処理によって表示した演出画像と関連する画像情報(「関連特定演出画像」ともいう)を所定の形式で出力先に表示させる表示制御処理(第2表示制御処理)をも行う。
この第2表示制御処理は、液晶制御CPU150aが、図14に示すような画像情報指定テーブルを用いて画像情報およびその画像情報の出力先となる表示装置を特定し、特定した出力先に画像情報を表示させる処理である。
図12は、アニメーション情報を決定するアニメーション情報決定テーブルの一例を示す図である。
図12に示すアニメーション情報決定テーブルは、液晶制御ROM150cに記憶されており、演出パターン指定コマンドに対して演出画像の作成元となる図13に示すようなアニメーション情報を構成するアニメパターンを指定したものである。また、このアニメーション情報決定テーブルでは、演出パターン指定コマンドに対して出力先が指定されている。
例えば、演出制御基板120から演出パターン指定コマンドとして、「MODE=A01H」、「DATA=07H」を受け付けると、液晶制御CPU150aは、図12に示すようなアニメーション情報決定テーブルを用いてアニメーション情報として「背景グループ」から「アニメパターン1」が選択され、「予告Aグループ」から「アニメパターン11」が選択され、「予告Bグループ」から「アニメパターン21」が選択される。
また、このアニメーション情報決定テーブルでは、各グループから選択されたアニメパターンによって形成されるアニメーション情報に基づく演出画像の出力先が示されていることから、この出力先として「第1液晶表示装置31」を特定する。
このことから、液晶制御CPU150aは、各グループから選択されたアニメパターンからなるアニメーション情報を作成する。このとき作成されるアニメーション情報の一例を図17に示している。
そして、液晶制御CPU150aは、作成したアニメーション情報を用いて図18に示すようなディスプレイリストを作成し、作成したディスプレイリストを第1液晶表示装置31を指定した出力先の情報をVDP2000へと送出する。
これにより、VDP2000は、アニメーション情報に基づいて演出画像を画像制御(出力制御)し、その演出画像を出力先として指定されている「第1液晶表示装置31」に表示出力する。
また、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から演出パターン指定コマンドとともに図柄指定コマンドや図柄確定コマンド等を受信すると、図13で示す表示画像指定テーブルで演出パターン指定コマンドに対して指定されている表示画像およびその表示画像の出力先となる表示装置を特定する。
図13は、表示画像およびその表示画像の出力先となる表示装置を指定する表示画像指定テーブルの一例を示す図である。
図13に示す表示画像指定テーブルは、液晶制御ROM150cに記憶されており、[演出パターン指定コマンド]項目1301、[演出内容]項目1302、[表示画像]項目1303、[出力先]項目1304を具備して構成されている。
[演出パターン指定コマンド]項目1301は、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドを示す情報であって、[演出内容]項目1302は、その演出パターン指定コマンドによって行われる演出内容を示しており、[表示画像]項目1303は、表示する表示画像を示しており、[出力先]項目1304は、表示画像の出力先となる表示装置を指定している。
[表示画像]項目1303に示された表示画像は、CGROM151等で記憶しており、図13に示す[出力先]項目1304の出力先として「第2液晶表示装置37」が指定されている。
液晶制御CPU150aによって図13に示す表示画像指定テーブルを用いて表示画像が指定されると、液晶制御CPU150aは、VDP2000に対して表示画像を出力先として指定された表示装置(第2液晶表示装置37)へ出力する。このとき、VDP2000では、CGROM151に記憶している表示画像を読み出し、読み出した表示画像を出力先として指定されている第2液晶表示装置37に表示させる。
以上で用いた図12に示すアニメーション情報決定テーブルの出力先として「第1液晶表示装置31」が指定され、図13に示す表示画像指定テーブルの出力先として「第2液晶表示装置37」が指定されていることから、演出制御基板120から演出パターン指定コマンドを受信した画像制御基板150の液晶制御CPU150aでは、第1液晶表示装置31に表示する演出画像を図12に示すアニメーション情報決定テーブルに基づく情報によって決定し、第2液晶表示装置37に表示する表示画像を図13に示す表示画像指定テーブルに基づく情報によって決定することとなる。
図12に示すアニメーション情報決定テーブルでは、出力先として「第1液晶表示装置31」が指定され、図13では、出力先として「第2液晶表示装置37」が指定されている。
このことから、演出制御基板120から演出パターン指定コマンドを受信すると、液晶制御CPU150aは、VDP2000に対してアニメーション情報に基づいて作成されたディスプレイリストに基づく演出画像を第1液晶表示装置31に表示させる指示を行うとともに、図13に示す表示画像指定テーブルで指定された表示画像を第2液晶表示装置37に表示させる指示を行う。
このような図12及び図13に示すようなテーブルを用いることによって、液晶制御CPU150aおよびVDP2000等を有する画像制御基板150は、演出制御基板120から受け付けた演出パターン指定コマンドに基づく演出に用いる演出画像および表示画像を第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に表示させた状態とすることとなる。
以上に示すように、液晶制御CPU150aでは、図12に示すアニメーション情報決定テーブルからアニメーション情報を決定し、このアニメーション情報に基づいて図13に示すようなディスプレイリストを作成することによって遊技における演出に用いる演出画像を出力先に表示させる第1表示制御処理を行うこととなる。
液晶制御CPU150aが、第1表示制御処理を行ったことにより、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に表示させる演出画像の一例を図35に示す。
図35には、図35(a)から図35(d)を用いて遊技に基づく演出によって表示される演出画像の画像遷移を示している。
図35(a)は、メイン液晶に、背景画像に重畳した3つの装飾図柄が変動した状態で示された演出画像を示し、サブ液晶に、メイン液晶に表示した背景画像と類似する背景画像を示している。また、図35(b)は、図35(a)における演出画像から遷移することによって表示される演出画像であって、メイン液晶に、3つの装飾図柄が画面左上に縮小されて表示されているとともにキャラクタが対戦する演出画像を示し、サブ液晶に、メイン液晶に表示した背景画像と類似する背景画像に「勝てば激アツ」の文字を重畳した演出画像を示している。
さらに、図35(c)は、図35(b)における演出画像から遷移することによって表示される演出画像であって、メイン液晶に、図35(b)と同様に3つの装飾図柄が画面左上に縮小されて表示されているとともに図35(b)における演出画像における対戦演出による対戦結果を報知する演出画像を示し、サブ液晶に、メイン液晶に表示した背景画像と類似する背景画像に「やったね」の文字を重畳した演出画像を示している。
そして、図35(d)は、メイン液晶に、図35(c)において画面左上に縮小されて表示している3つの装飾図柄を中央に配置して大当たり抽選結果を報知した状態を示している演出画像を示し、サブ液晶に、メイン液晶に表示した背景画像と類似する背景画像に「大当たり」の文字を重畳した演出画像を示している。
液晶制御CPU150aが第1表示制御処理を行うことによって図35に示すような演出画像が表示されることとなるほか、上述するように、液晶制御CPU150aは、図14に示すような画像情報指定テーブルを用いて画像情報を表示させる第2表示制御処理を行う。
図14は、本発明の実施の形態における遊技機を構成する画像制御基板において記憶する表示情報指定テーブルの一例を示す図である。
図14において、表示情報指定テーブルは、[演出パターン指定コマンド]項目1401、[演出内容]項目1402、[演出種別]項目1403、[乱数]項目1404、[画像識別情報]項目1405、[表示条件]項目1406、[出力先]項目1407によって構成されている。
この表示情報指定テーブルは、図4に示す画像制御基板150を構成する液晶制御ROM150cにおいて記憶しており、[出力先]項目1407で指定された出力先へと出力して表示させる画像情報やこの画像情報を出力先に表示させる際の表示条件を指定している。
このうち、[演出パターン指定コマンド]項目1401は、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドを示しており、[演出内容]項目1402は、その演出パターン指定コマンドに基づいて行われる演出内容を示しており、[種別]項目1403は、各演出内容の関連状態を表す演出種別を示している。
また、[乱数]項目1404は、[種別]項目1403に示された演出種別に対応付けて設定された乱数を示しており、[画像識別情報]項目1405は、[乱数]項目1404で指定された乱数に対応付けて記憶した、画像情報を識別する情報である。この画像識別情報によって識別される画像情報の詳細を図15に示し、後述する。例えば、画像制御基板150の液晶制御CPU150aにおいて、演出パターン指定コマンドとして「A01H01H」若しくは「A01H02H」を受信した場合、画像情報指定テーブルの[演出種別]項目1403で指定されている演出種別として「種別1」を特定する。
このとき、液晶制御CPU150aは、所定範囲内の値のいずれかである乱数を作成する。
所定範囲内として、例えば、「0から99」の全100種類の整数である場合において、作成した乱数が「0から89」であるときには画像識別情報として「画像情報1」を特定する。それに対して、作成した乱数が「90〜99」であるときには画像識別情報として「画像情報2」を特定する。
すなわち、「A01H01H」若しくは「A01H02H」のいずれかの演出パターン指定コマンドを受け付けると、液晶制御CPU150aは、図14に示す表示情報指定テーブルを元に演出種別として「種別1」が特定されることとなる。
そして、液晶制御CPU150aでは、特定したこの「種別1」に対して「0から89」までの全90通りの乱数のいずれかが指定されることによって「画像情報1」が特定されることを示しており、「90から99」までの全10通りの乱数のいずれかが指定されることによって「画像情報2」が特定されることを示している。
このことから、「画像情報1」は、「0から99」までの全100通りの乱数のうち90通りの乱数が指定された場合に特定される画像情報であることから、この「画像情報1」は「A01H01H」若しくは「A01H02H」のいずれかの演出パターン指定コマンドを受け付けることによって「90%」の確率で選択されることを示しており、同様に、「画像情報2」は、「0から99」までの全100通りの乱数のうち10通りの乱数が指定された場合に特定されることから、この「画像情報2」は「10%」の確率で選択されることを示している。
なお、図14に示す画像情報指定テーブルでは、液晶制御CPU150aにおいて、演出パターン指定コマンドとして「A01H08H」および「A01H09H」のいずれかの演出パターン指定コマンドを受け付けた場合においても演出種別として「種別1」が特定されることを示している。すなわち、「A01H08H」および「A01H09H」のいずれかの演出パターン指定コマンドを受け付けた場合においても上記同様に、「90%」の確率で「画像情報1」が特定され、「10%」の確率で「画像情報2」が特定されることを示している。
以上のことから、遊技者は、演出パターン指定コマンド「A01H01H」および「A01H08H」のいずれかに基づく「リーチA1演出」が行われている場合において「画像情報1」若しくは「画像情報2」のいずれかを表示した場合においても、その「リーチA1演出」が「A01H01H」の演出パターン指定コマンドに基づく大当たりのリーチA1演出であるか、「A01H08H」の演出パターン指定コマンドに基づくハズレのリーチA1演出であるかを認識できるものではない。
このため、遊技者は、画像情報が表示された場合であっても抽選結果を判定することできず、興趣性を高めることができる。
続いて、[表示条件]項目1406は、[画像識別情報]項目1405で示されている画像情報を表示させるための表示条件の識別情報(表示条件ID)を示しており、[出力先]項目1407は、画像情報の出力先として「第1液晶表示装置31」若しくは「第2液晶表示装置37」のいずれかを指定した情報である。
このときの表示条件の一例を図16に示し、後述する。
図14に示すような情報によって、演出パターン指定コマンドを演出制御基板120から受信した液晶制御CPU150aでは、第1表示制御処理によって表示した演出画像以外に、第2表示制御処理によってその演出パターン指定コマンドに基づいて指定された表示条件を満たすと判断したときに画像情報を出力先に表示させる処理を行う。
この第2表示制御処理では、画像情報の表示形式を変換する処理、所定の表示形式を作成する処理を行うことで、その画像情報をその形式にて表示させる処理をも行う。このときの画像情報は、例えば、画像情報を含む若しくは画像情報へのリンク情報を含むコード情報によって表されるほか、所定のフォーマットへと変換した形式などがある。もちろん、このような変換を行わず画像情報そのものを表示するようにしてもよい。
液晶制御CPU150aが、画像情報を含むコード情報を作成し、このコード情報を出力先として指定された「第2液晶表示装置37」に表示した状態を図36に示している。この図36における詳細については後述する。
図15は、図14に示す画像情報指定テーブルの[画像識別情報]項目1405で指定された画像情報の識別情報に対応する画像情報の詳細を示した画像情報指定テーブルの一例である。
図15において、画像情報指定テーブルは、図4に示す画像制御基板150を構成する液晶制御ROM150cにおいて記憶しており、[画像情報ID]項目1501、[乱数]項目1502、[表示画像情報]項目1503、[疑似図柄有無]項目1504、[疑似図柄]項目1505、[表示領域情報]項目1506、[表示倍率]項目1507、[表示時間]項目1508によって構成されている。
[画像情報ID]項目1501は、図14に示す画像情報指定テーブルの[画像識別情報]項目1405に対応する項目であって画像識別情報を示している。[表示画像情報]項目1503は、表示する画像情報を示しており、[乱数]項目1502は、[画像情報ID]項目1501で画像識別情報が指定されたことによって表示する[表示画像情報]項目1503において示された表示画像情報を指定するために用いられる乱数情報である。
[疑似図柄有無]項目1504は、疑似図柄を表示画像情報に重畳して表示するか否かを設定した情報であって、[疑似図柄]項目1505は、疑似図柄を指定した情報である。
この疑似図柄の情報は、[疑似図柄有無]項目1504で疑似図柄を表示する設定がされている場合に指定される。
[表示領域情報]項目1506は、表示画像情報を表示する領域を指定した情報であって、[表示倍率]項目1507は、表示画像情報の表示倍率を指定した情報であって、[表示時間]項目1508は、表示画像情報の表示時間を指定した情報である。
図14に示す画像情報指定テーブルの[画像識別情報]項目1405で「画像情報1」が示されている場合、この「画像情報1」が[画像情報ID]項目1501に指定されたレコードの[出力先]項目1407で指定された出力先である「第2液晶表示装置」(サブ液晶)に表示されることを示している。
演出パターン指定コマンドを元に、液晶制御CPU150aが、図14に示す画像情報指定テーブルによって「画像情報1」を特定した場合において、「0〜49」までのいずれかの乱数が作成されると、[表示画像情報]項目1503で表示画像情報として「画像情報1−1」を第2液晶表示装置37に表示することを示している。このとき、[疑似図柄有無]項目1504に「1(有り)」が設定されていることから、この「画像情報1−1」に[疑似図柄]項目1505で指定された「疑似図柄1」を重畳させることを示している。
さらに、この疑似図柄1が重畳された表示画像情報を、[表示領域情報]項目1506に示された「x座標が700であってy座標が35である位置から、x座標が824であってy座標が263である位置」に、[表示倍率]項目1507の表示倍率「200%」で表示させることを示し、このとき[表示時間]項目1508で示された「演出中」の表示時間だけ表示し続けることを示している。
これに対して、演出パターン指定コマンドを元に、液晶制御CPU150aが、図14に示す画像情報指定テーブルによって「画像情報1」を特定した場合において、「50〜99」までのいずれかの乱数が作成されると、[表示画像情報]項目1503で表示画像情報として「画像情報1−2」を第2液晶表示装置37に表示することを示している。
このとき、[疑似図柄有無]項目1504に「0(無し)」が設定されていることから[疑似図柄]項目1505に疑似図柄は指定されることなく、その表示画像情報を、[表示領域情報]項目1506に示された「x座標が450であってy座標が260である位置から、x座標が574であってy座標が502である位置」に、[表示倍率]項目1507の表示倍率「500%」で表示させることを示し、このとき[表示時間]項目1508で示された「演出中」の表示時間だけ表示し続けることを示している。
以上のことから、画像識別情報として「画像情報1」を特定した場合には乱数に応じて表示する画像情報の「画像情報1−1」若しくは「画像情報1−2」のいずれかが選択されることとなることを示している。
図16は、図14に示す画像情報指定テーブルの[表示条件]項目1606で示された表示条件IDで識別される表示条件の詳細を示す表示条件指定テーブルである。
図16において、表示条件指定テーブルは、図4に示す画像制御基板150を構成する液晶制御ROM150cにおいて記憶しており、[表示条件ID]項目1601、表示条件内容である[演出ボタン操作]項目1602、遊技履歴情報に基づく表示条件内容である[直前の大当たり演出後の変動回数]項目1603、[連チャン大当たり回数]項目1604、[直前の大当たり演出後の経過時間]項目1605、[備考(表示タイミング)]項目1606によって構成されている。
[表示条件ID]項目1601は、図14に示す画像情報指定テーブルの[表示条件]項目1606に対応する項目であって、画像情報を表示装置に表示する表示条件を識別する情報(表示条件ID)を示している。
[演出ボタン操作]項目1602、[直前の大当たり演出後の変動回数]項目1603、[連チャン大当たり回数]項目1604、[直前の大当たり演出後の経過時間]項目1605は、表示条件を成立したものとする詳細な条件項目であって、このうち、[演出ボタン操作]項目1602は、演出ボタン操作が行われたことによって表示条件を成立したこととする項目である。
その他の[直前の大当たり演出後の変動回数]項目1603、[連チャン大当たり回数]項目1604、[直前の大当たり演出後の経過時間]項目1605は、遊技履歴情報に基づいて設定された、表示条件を成立したものとする条件項目である。
[直前の大当たり演出後の変動回数]項目1603は、直前の大当たり演出後の変動回数に基づく条件項目であって、[連チャン大当たり回数]項目1604は、連続して大当たり遊技が行われた連続回数に基づく条件項目であって、[直前の大当たり演出後の経過時間]項目1605は、直前の大当たり演出終了後からの経過時間に基づく条件項目である。
さらに、[備考(表示タイミング)]項目1606には、画像情報を表示装置に表示するタイミング等の情報が指定されている。
このときの表示タイミングとして、図16では、例えば、表示条件が成立したと判断した後の表示タイミングとして、「特典演出終了後次演出開始時」や「演出ボタン押下操作時」が指定されている。
このときの「特典演出終了後次演出開始時」は、画像情報の表示を行う特典演出(演出パターン指定コマンドに対して画像情報が指定された演出)を終了した後であって、次演出を開始したときに画像情報を表示することを示しており、「演出ボタン押下操作時」は、画像情報の表示を行う特典演出(演出パターン指定コマンドに対して画像情報が指定された演出)において演出ボタンの押下操作が行われたときに画像情報を表示することを示している。
例えば、液晶制御CPU150aが演出パターン指定コマンドを元に、図14に示す表示条件IDとして「表示条件1」を特定した場合の表示条件は、[直前の大当たり演出後の変動回数]項目1603に「150」と示されており、[連チャン大当たり回数]項目1604に「2回」と示されており、[直前の大当たり演出後の経過時間]項目1605に「3600s」と示されていることから、直前の大当たり演出後の変動回数が「150」以上であって、連チャン大当たり回数が「2回」以上であって、直前の大当たり演出後の経過時間が「3600」秒以上であることを示している。
この表示条件を満たす場合、画像情報は、[備考(表示タイミング)]項目1606で示された「特典演出終了後次演出開始時」に表示することとなる。
以上に示すように、図14乃至図16では、演出パターン指定コマンドに画像情報が対応付けられているほか、その画像情報の表示条件やその画像情報の出力先等が対応付けられている。
演出制御基板120から「A01H01H」の演出パターン指定コマンドを受信したことによって、液晶制御CPU150aにおいて行われる第2表示制御処理の例を以下に示す。
演出制御基板120から「A01H01H」の演出パターン指定コマンドを受信すると、液晶制御CPU150aは、図14に示す表示情報指定テーブルを元に、その演出パターン指定コマンドに対応する演出種別を特定する。この場合、この演出パターン指定コマンドに対して「種別1」が特定され、続いて、乱数を作成する。このとき作成された乱数が「50」であるとすると、その演出種別と乱数とから画像識別情報として「画像情報1」を特定するとともに、「表示条件1」で識別される表示条件が成立することによってその「画像情報1」によって識別される画像情報が表示されることとなる。
液晶制御CPU150aでは、コード情報を用いて画像情報を表示する場合には、この「画像情報1」のリンク先のアドレス情報を含むコード情報を作成する。もちろん、リンク先のアドレス情報に限定されることなく、「画像情報1」そのものを含むコード情報を作成するようにしてもよい。
このとき、「画像情報1」によって識別される画像情報を表示する出力先の表示装置として「第2液晶表示装置37」が指定されていることから、その「画像情報1」によって識別される画像情報を「第2液晶表示装置37」に表示する。
液晶制御CPU150aがコード情報を作成した場合には、そのコード情報を「第2液晶表示装置37」に表示する。図36には、コード情報を「第2液晶表示装置37」に表示した例を示している。
そして、コード情報を作成するのではなく、画像情報を「第2液晶表示装置37」に表示する場合、液晶制御CPU150aは、「画像情報1」で識別される画像情報を図15に示す画像情報指定テーブルから特定する。
この場合、液晶制御CPU150aでは、さらに乱数を作成してその乱数に対する表示画像情報を特定する。このときの乱数として、例えば、乱数「25」が作成されたとすると、「画像情報1」に対する表示画像情報を「画像情報1−1」と特定する。
続いて、液晶制御CPU150aでは、図15に示す画像情報指定テーブルによって、その「画像情報1−1」に対して疑似図柄の表示設定が「1(有り)」であって「疑似図柄1」が設定されていることから、「画像情報1−1」の表示画像情報に「疑似図柄1」を重畳する。
この表示画像情報の表示領域として、図15に示す画像情報指定テーブルによって「x座標の「700から824」の範囲に表示し、y座標の「35から263」の範囲に表示する」ことを示しており、このときの表示倍率として「グラフ1」が指定され、表示時間として「演出中」が示されている。このことから、液晶制御CPU150aでは、「疑似図柄1」を重畳した「画像情報1−1」の表示画像情報を、「x座標の「700から824」の範囲に表示し、y座標の「35から263」の範囲に」、「グラフ1」で示された推移に基づく表示倍率で「演出中」表示し続けることとなる。このときの「グラフ1」の例を図39に示している。
この表示画像情報は、図16に示す表示条件指定テーブルで指定された「表示条件1」が成立することによって表示するものであって、「表示条件1」は、遊技履歴情報に基づいて設定された条件である。この「表示条件1」は、直前の大当たり演出後に行った変動回数が「150」回を超えた場合、若しくは、連チャン大当たりの回数が「2回」以上となった場合、若しくは、直前の大当たり演出後の経過時間が「3600s」以上となった場合に成立したと判断する条件である。
この表示条件が成立した場合、表示画像情報は、指定された表示タイミングである「特典演出終了後次演出開始時」に表示されることとなる。
このことから、表示画像情報は、「特典演出終了後次演出開始時」に表示され、次演出の「演出中」表示され続けることを示している。図38には、「第2液晶表示装置37」に画像情報を表示した例を示している。
図38に示す「第2液晶表示装置37」に示す画像情報は、図39に示すような「グラフ1」に基づく表示倍率の推移によって画像情報の表示倍率を変更させて表示した状態を示している。
図38に示す「第2液晶表示装置37」に示す画像情報は、図35に示す演出画像の一部を「グラフ1」の表示倍率で変更させて拡大表示した状態を示したものである。
このときの拡大表示する演出画像の一部は、予め指定されており、図38に示す例では、図35(a)における演出画像の右上に表示しているキャラクタ画像を「グラフ1」に基づく表示倍率の推移で拡大表示した状態を示している。
このため、図38に示す第2液晶表示装置37には、このキャラクタが「グラフ1」に示された表示倍率に基づいて変更されていく様子を示している。
図39に示すグラフは、横軸に時間経過(秒)を示し、縦軸に表示倍率(%)を示している。
このグラフは、横軸の時間経過に示す「40秒間」の時間経過に伴って表示倍率が変化していく様子を示すものであって、「0秒から10秒」までは「100%」であった表示倍率が「200%」へと1次曲線で推移することを示しており、「10秒から25秒」までは「200%」から「600%」まで2次曲線で推移することを示しており、「25秒」を経過すると、一気に「600%」から「800%」まで表示倍率が推移することを示しており、「25秒から40秒」までは「800%」を維持し続けることを示している。
図38では、図38(a)において経過時間「0秒」における表示倍率「100%」で画像情報を表示した例を示しており、図38(b)において経過時間「10秒」における表示倍率「200%」で画像情報を表示した例を示しており、図38(c)において経過時間「15秒」における表示倍率「280%」で画像情報を表示した例を示しており、図38(d)において経過時間「25秒」となったときの表示倍率「600%」で画像情報を表示した例を示している。
図36には、二次元コードからなるコード情報を第2液晶表示装置37に表示させた状態を示している。
図36に示すコード情報は、演出パターン指定コマンドに基づく特典演出の終了後の次演出が開始することによって表示された状態を示しており、この次演出の「演出中」はコード情報が表示され続け、その次演出が終了するとともにコード情報の表示が終了する。
もちろん、演出の終了と同時にコード情報の表示を終了するのではなく、複数の変動演出に跨って表示し続けてもよく、さらに、演出の演出実行時間が所定時間以上である場合にその演出が終了するとともにコード情報の表示を終了させてもよい。この場合、演出の演出実行時間が所定時間未満である場合には複数の変動演出に跨って表示し続けることとすることとしてもよい。
図36に示すようなコード情報を情報端末等に搭載された撮像装置によって撮像することによって、この情報端末がコード情報に含まれるリンク先の情報を元にリンク先へとアクセスして「画像情報1」をその情報端末へと表示させた状態を図37に示している。
図37では、情報端末の画面に図35に示すような演出画像と関連する演出画像を表示させた状態を示している。
この図37において情報端末の画面に表示した演出画像には、必須の情報であって遊技者が視認することができる情報として「リプレイ表示中・・・」の文字が示されている。
液晶制御CPU150aでは、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づく演出を行っている際に、さらに演出制御基板120から各コマンド情報および演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36aからの入力信号を受信することによって、実行中の演出(具体的には演出パターン指定コマンド)に対して指定された図16に示すような表示条件を満たすかをそのコマンド情報や入力信号から判断する。
表示条件を満たすと判断する場合、液晶制御CPU150aは、図14に示す表示情報指定テーブルの[画像識別情報]項目1405で指定された画像識別情報で識別される画像情報に関する情報に基づいて[出力先]項目1407で指定された出力先である「第2液晶表示装置37」に表示させる第2表示制御処理を行う。
また、液晶制御CPU150aは、VDP2000からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
さらに、液晶制御CPU150aは、音制御回路3000に対しても演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力させる指示を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aが具備し、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するために用いるアニメーション情報決定テーブルやディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定した情報等などの情報を記憶している。
このアニメーション情報の一例を図17に示し、以下で説明する。
続いて、CGROM151は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
このCGROM151は、VDP2000によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM151には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM151は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器152は、パルス信号をVDP2000に出力し、このパルス信号を分周することで、VDP2000が制御を行うためのシステムクロック、第1液晶表示装置31や第2液晶表示装置37と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。また、このVRAM153は、図32に示すようなメモリマップによって構成されている。
図32は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において用いるフレームバッファの構成を示す構成図の例である。
図32(a)は、第1液晶表示装置31若しくは第2液晶表示装置37のいずれかを用いて画像データを表示する場合であって、特に、第1液晶表示装置31のみが画像制御基板150から受信した画像データを表示するような構成である場合、すなわち、図4に示しているように第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37が接続された構成でなく、この第2液晶表示装置37を有していない場合の構成におけるメモリマップである。
図32(a)に示すメモリマップは、任意領域からなる画像データ展開領域153b、ディスプレイリスト記憶領域153a、メイン液晶用第1フレームバッファ領域153c、メイン液晶用第2フレームバッファ領域153d、その他領域によって構成されている。
画像データ展開領域153bは、VDP2000に含まれる後述するような伸長回路により伸長された画像データを記憶する領域であって、ディスプレイリスト記憶領域153aは、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶する領域である。
また、メイン液晶用第1フレームバッファ領域153c、メイン液晶用第2フレームバッファ領域153dは、ディスプレイリスト記憶領域153aに記憶しているディスプレイリストに基づいて第1液晶表示装置31に表示する演出画像を描画するための作業領域である。
ちなみに、その他の領域には、例えば、パレットデータ等が記憶される。
なお、このメイン液晶用第1フレームバッファ領域153cとメイン液晶用第2フレームバッファ領域153dの2つのフレームバッファは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。すなわち、一方のフレームバッファが描画用フレームバッファとして機能しているときには他方のフレームバッファが表示用フレームバッファとして機能することとなる。
図32(b)は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37の両表示装置に画像制御基板150から受信した画像データを表示するような構成である場合、すなわち、図4に示しているように第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37が接続された構成におけるメモリマップである。
この図32(b)においても、図32(a)に示すメモリマップと同様、任意領域からなる画像データ展開領域153b、ディスプレイリスト記憶領域153a、メイン液晶用第1フレームバッファ領域153c、メイン液晶用第2フレームバッファ領域153d、その他領域を具備し、さらに、サブ液晶用第1フレームバッファ153e、サブ液晶用第2フレームバッファ153fを具備して構成されている。
画像データ展開領域153b、ディスプレイリスト記憶領域153a、メイン液晶用第1フレームバッファ領域153c、メイン液晶用第2フレームバッファ領域153d、その他領域については、上記に示すと同様であり、サブ液晶用第1フレームバッファ153eとサブ液晶用第2フレームバッファ153fは、ディスプレイリスト記憶領域153aに記憶しているディスプレイリストに基づいて第2液晶表示装置37に表示する演出画像を描画するための作業領域である。
なお、このサブ液晶用第1フレームバッファ153eとサブ液晶用第2フレームバッファ153fの2つのフレームバッファは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。すなわち、一方のフレームバッファが描画用フレームバッファとして機能しているときには他方のフレームバッファが表示用フレームバッファとして機能することとなる。
以上に示す以外にも、第2液晶表示装置37を有しない構成、すなわち、第1液晶表示装置31のみを有する構成であっても、図32(b)に示すような第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37のフレームバッファを有するメモリマップを用いることも可能である。
この場合、サブ液晶用第1フレームバッファ153eとサブ液晶用第2フレームバッファ153fのフレームバッファは作業領域として用いられることはない。
続いて、VDP2000は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示に基づいて、第1液晶表示装置31についてはメイン液晶用第1フレームバッファ領域153cとメイン液晶用第2フレームバッファ領域153dとのいずれか、第2液晶表示装置37についてはサブ液晶用第1フレームバッファ153eとサブ液晶用第2フレームバッファ153fのいずれか、のフレームバッファのうち「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。
そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、第1液晶表示装置31および/または第2液晶表示装置37に出力して表示させるものである。
このVDP2000は、図示しない制御レジスタ、CGバス I/F、CPU I/F、クロック生成回路、伸長回路、描画回路、表示回路、メモリコントローラを備えており、これらはバスによって接続されている。
制御レジスタは、VDP2000が描画や表示の制御を行うためのレジスタであり、制御レジスタに対するデータの書き込みと読み出しで、描画の制御や表示の制御が行われる。液晶制御CPU150aは、CPU I/Fを介して、制御レジスタに対するデータの書き込みと読み出しを行うことができる。
この制御レジスタは、VDP2000が動作するために必要な基本的な設定を行う「システム制御レジスタ」と、データの転送に必要な設定をする「データ転送レジスタ」と、描画の制御をするための設定をする「描画レジスタ」と、バスのアクセスに必要な設定をする「バスインターフェースレジスタ」と、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする「伸長レジスタ」と、表示の制御をするための設定をする「表示レジスタ」との6種類のレジスタを備えている。
CGバス I/Fは、CGROM151との通信用のインターフェース回路であり、CGバス I/Fを介して、CGROM151からの画像データがVDP2000に入力される。
また、CPU I/Fは、液晶制御CPU150aとの通信用のインターフェース回路であり、このCPU I/Fを介して液晶制御CPU150aがVDP2000にディスプレイリストを出力したり、制御レジスタにアクセスしたり、VDP2000からの各種の割込信号を液晶制御CPU150aに入力したりする。
データ転送回路は、各種デバイス間のデータ転送を行う。具体的には、液晶制御CPU150aとVRAM153とのデータ転送、CGROM151とVRAM153とのデータ転送、VRAM153の各種記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路は、水晶発振器152よりパルス信号を入力し、VDP2000の演算処理速度を決定するシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路を介して同期信号を第1液晶表示装置31に出力する。
伸長回路は、CGROM151に圧縮された画像データを伸長するための回路であり、伸長した画像データを画像データ展開領域153bに記憶させる。
描画回路は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストによるシーケンス制御を行う回路である。
表示回路は、VRAM153にあるメイン液晶用第1フレームバッファ領域153cおよびメイン液晶用第2フレームバッファ領域153dおよびサブ液晶用第1フレームバッファ153eおよびサブ液晶用第2フレームバッファ153fのうち、「表示用フレームバッファ」として機能するフレームバッファに記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示す映像信号を生成する。
そして、表示回路は、生成した映像信号を第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に出力する回路である。さらに、この表示回路は、第1液晶表示装置31と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も出力し、第2液晶表示装置37と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も出力する。
メモリコントローラは、液晶制御CPU150aからフレームバッファ切換えの指示があると、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とを相互に役割を切り替える制御を行うものである。
音制御回路3000には、音声データが多数格納されている音声ROM(図示せず)が備えられており、音制御回路3000が、演出制御基板120から送信された音声出力指示のコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声出力制御をする。
図17は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において用いるアニメーション情報を示す図である。
図17(a)に示すアニメパターンは、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に表示する演出画像を構成する構成情報であるオブジェクト等のほか、その演出画像の表示を行うタイミングや場面であるシーンが指定された情報であって、演出に際して表示する演出画像を成形する画像成形情報である。
このアニメパターンが1または複数、束ねられることによってグループ(以下、「アニメグループ」ともいう)を形成しており、例えば、図17(a)では、背景のアニメーションを表示するための背景グループ、予告Aに用いるキャラクタのアニメーションを表示するための予告Aグループ、予告Bに用いるキャラクタのアニメーションを表示するための予告Bグループ、リーチキャラクタのアニメーションを表示するためのリーチグループ、大当り演出のアニメーションを表示するための大当り演出グループ、演出図柄38のアニメーションを表示するための演出図柄グループを示している。
もちろん、これらはグループの一例を示したものに過ぎず、その他多数のグループが設けられているものである。
このアニメグループは、液晶制御ROM150cに記憶されている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120におけるサブCPU120aから演出パターン指定コマンドを受信し、この演出パターン指定コマンドに基づいて実行する1つまたは複数のアニメグループおよびアニメパターンを図12に示すようなアニメーション情報決定テーブルを元に決定する。
図17(b)から図17(d)および図17(e)は、図11(a)に示す演出モード決定テーブルにおいて指定された演出パターン指定コマンド若しくは図11(b)に示す演出パターン決定テーブルにおいて指定された演出パターン指定コマンドのうち、演出パターン決定テーブルにおいて指定された演出パターン指定コマンドの「A01H07H」を受信したときに、決定されるアニメパターンの一例を示している。
この演出パターン指定コマンドの「A01H07H」は、図11(b)の変動パターン指定コマンドテーブルに示す通り、通常変動演出を「変動演出パターン7」の変動演出パターンによって行うことを指示するコマンドであって、例えば、その通常変動演出を行う際に用いる構成要素が属するアニメグループであって、変動演出に用いられる役割ごとに別けたアニメグループの少なくとも1つを特定するものである。
すなわち、液晶制御ROM150cには、図12に示すような、演出パターン指定コマンドとその演出パターン指定コマンドの演出パターンに用いるアニメグループとが対応付けられたアニメーション情報決定テーブルを用いてアニメグループを決定し、そのアニメグループにおけるアニメパターンを決定する。
例えば、変動演出パターン「7」に対応する演出パターン指定コマンドとして「A01H07H」を受信すると、液晶制御CPU150aは、上記例において示すように、図12に示すアニメーション情報決定テーブルから「背景グループ、予告Aグループ、予告Bグループ、演出図柄グループ」の4つのグループを決定し、さらに、これら各アニメグループからアニメパターンの決定を可能とする。
一例として、背景グループから「アニメパターン1」を決定し、予告Aグループから「アニメパターン11」を決定し、予告Bグループから「アニメパターン21」を決定し、演出図柄グループから「アニメパターン501」を決定する。
このアニメパターンは、図17(b)から図17(d)および図17(e)に示すように、アニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序や出力先となる表示装置(第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37)を指定した情報等を記憶している。
例えば、図12の演出パターン指定コマンドが「A01H07H」であるときのアニメーション情報に基づいて作成された図17(e)に示すような演出図柄グループのアニメパターンでは、出力先として「第2液晶表示装置37(サブ液晶)」が指定されていることから、1番目にアニメシーン501が実行され、このアニメシーン501に続いて2番目にアニメシーン511が実行されて、第2液晶表示装置37(サブ液晶)にアニメパターンの演出画像が表示されることとなる。
液晶制御RAM150bには、1フレーム毎に計数して更新する「シーン切換カウンタ」を有しており、1番目のアニメシーン501を実行している間にこの「シーン切換カウンタ」が540を計数することによって、2番目のアニメシーン511へとアニメシーンが切り替わる。
そして、2番目のアニメシーン511を実行している間に「シーン切換カウンタ」によって「60」(60フレーム分)を計数されると、演出図柄グループのアニメパターンのアニメシーンが終了する。
なお「1フレーム」とは、表示装置の更新タイミング(垂直同期信号の更新タイミング)であって、例えば、第1液晶表示装置31が1秒間に60フレームを表示する場合には、「1/60秒(約16.6ms)」ごとに1フレームが更新されて行く。
上記の例では、「1/60秒(約16.6ms)」ごとに1フレームが更新されていく例を示しているが、これに限定されることなく、「1/30秒(約33.3ms)」ごとに1フレームが更新されていくような構成であってもよい。この場合、表示装置は1秒間に30フレームを表示することとなる。
また、各アニメシーンには、アニメシーン情報が記憶されており、アニメーション情報として、1フレーム毎に更新されるウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定する情報等などを記憶している。
例えば、図17(e)に示すアニメシーンでは、最初に、第1図柄、第2図柄、第3図柄、第4図柄が所定の座標(第1図柄は座標(x30、y30)、第2図柄は座標(x40、y40)、第3図柄は座標(x50、y50)、第4図柄は座標(x60、y60))に20フレーム(約0.33秒)分、表示され続ける。
その後、第1図柄、第2図柄、第3図柄、第4図柄が別の座標(第1図柄は座標(x31、y31)、第2図柄は座標(x41、y41)、第3図柄は座標(x51、y51)、第4図柄は座標(x61、y61))に15フレーム(約0.25秒)分、表示され続ける。
以降も同様に、第1図柄、第2図柄、第3図柄、第4図柄が予め定められたフレーム分、指定された座標に表示され続けていくと、第1図柄、第2図柄、第3図柄、第4図柄が移動して表示していくようなアニメーションとなる。
また、図17(b)から図17(d)に示す「背景グループ、予告Aグループ、予告Bグループ」の各アニメパターンでは、表示する表示装置を指定した情報において「メイン液晶(第1液晶表示装置31)」が指定されており、背景グループでは図17(b)に示すようにアニメシーン1が「600」フレーム実行され、予告Aグループでは図17(c)に示すようにアニメ−シーン0が「120」フレーム実行された後にアニメシーン11が「180」フレーム実行され、予告Bグループでは図17(d)に示すようにアニメシーン0が「180」フレーム実行された後にアニメシーン21が「240」フレーム実行されて、メイン液晶(第1液晶表示装置31)にアニメパターンの演出画像が表示されることとなる。
以上のようなことから、図17(b)から図17(d)に示すように「背景グループのアニメパターン1と、予告Aグループからはアニメパターン11と、予告Bグループからはアニメパターン21と」の複数のアニメパターンが決定されてこれらのアニメパターンのアニメーションが時系列に並列して実行されることでメイン液晶(第1液晶表示装置31)にアニメパターンに基づく演出画像が表示され、図17(e)に示すように、「演出図柄グループからはアニメパターン501」のアニメパターンが決定され、このアニメパターンのアニメーションが実行されることでサブ液晶(第2液晶表示装置37)にアニメパターンに基づく演出画像が表示される。
これによって、第1液晶表示装置31の表示領域には、アニメパターンの開始から終了に至るまで、背景としてBG1(山)とBG2(雲)の画像が表示され続け、アニメパターンの開始から2秒(120フレーム)後にキャラAの予告表示のアニメーションを行う画像が3秒(180フレーム)表示され、アニメパターンの開始から3秒(180フレーム)後に、キャラBの予告表示のアニメーションを行う画像が4秒(240フレーム)表示される。
なお、これらの画像は、第1液晶表示装置31の表示領域に重複して表示されることになり、最初に描画された画像は、後に描画された画像によって上書きされて画像として視認できない状態となる。
さらに、第2液晶表示装置37の表示領域には、演出図柄の通常変動表示のアニメーションを行う画像が9秒間(540フレーム)行われ、その後1秒間(60フレーム)(停止時間)の仮停止表示のアニメーションを行う画像が表示される。なお、第2液晶表示装置37には演出図柄のみを表示する例を示しているが、これに限定することなく、例えば、第1液晶表示装置31において表示した背景グループからなるアニメパターン1と演出図柄グループからはアニメパターン501とを時系列的に並行して表示するようにしてもよい。
図18は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストの例であって、表示する表示装置ごとのディスプレイリストの例を示している。
図18(a)は、第1液晶表示装置31において表示する演出画像を成形するための画像成形情報である第1ディスプレイリストの一例であり、図18(b)は、第2液晶表示装置37において表示する演出画像を成形するための画像成形情報である第2ディスプレイリストの一例である。
液晶制御CPU150aにおいて、上記で説明した図18に示すようなアニメーション情報を元にアニメパターンを決定すると、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37それぞれに表示する所定単位のフレーム毎(1フレーム毎)にディスプレイリストをそれぞれ生成する。すなわち、表示装置の数に応じて単位フレームごとにディスプレイリストが生成されることとなる。
液晶制御CPU150aは、このようにして生成したディスプレイリストそれぞれをVDP2000に出力する。
ここで、ディスプレイリストの生成方法は、液晶制御CPU150aが、現在のフレームを示す「フレームカウンタ」と、決定されたアニメパターン(アニメシーン)とに基づいて、現在のフレーム数におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを、各アニメグループの優先順位(描画順序)に従って生成することで現在のフレーム数におけるディスプレイリストが生成される。
以下に、第1液晶表示装置31において表示する演出画像を構成するディスプレイリストの例を示す。
図18(a)では、上記の図18(a)に示すアニメグループの優先順位として、背景グループには最も低い「優先順位9」のデータが対応づけられ、予告Aグループには「優先順位8」のデータが対応づけられ、予告Bグループには「優先順位7」のデータが対応づけられ、・・・・、大当り演出グループには最も高い「優先順位1」のデータが対応づけられているものとする。
また、図18(b)では、上記の図18(a)に示すアニメグループの優先順位として、背景グループには優先順位の低い「優先順位2」のデータが対応づけられ、演出図柄グループには優先順位の高い「優先順位1」のデータが対応づけられているものとする。この図18(b)に示す例では、上記において、背景グループからなるアニメパターン1と演出図柄グループからはアニメパターン501とを時系列的に並行して第2液晶表示装置37に表示する場合におけるディスプレイリストの例を示している。もちろん、背景グループからなるアニメパターン1のみを表示するような場合には演出図柄グループのアニメシーン501のみを指定したディスプレイリスト、すなわち、図18(b)のアニメグループのカラムで「背景グループ」が指定されているレコードを含まないディスプレイリストとする。
そして、図18(a)では、上記の図18(b)、図18(c)、図18(d)に示すように、背景グループのアニメパターン1と、予告Aグループからはアニメパターン11と、予告Bグループからはアニメパターン21との複数のアニメパターンが決定されたものとし、図18(b)では、上記の図18(e)に示すように、背景グループのアニメパターン1と、演出図柄グループからはアニメパターン501との複数のアニメパターンが決定されたものとする。
次に、第1液晶表示装置31に表示する演出画像に対応するディスプレイリストとして、最も低い優先順位のアニメグループ(背景グループ)のアニメパターン1から、現在のフレームカウンタ(現在のフレーム数)におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを順次生成していき、決定したアニメグループのうちで最も高い優先順位のアニメグループ(大当り演出グループ)までの描画制御コマンドが生成されると、最後に描画終了コマンドを生成することによって図18(a)に示すようなディスプレイリストを完成させる。
次に、第2液晶表示装置37に表示する演出画像に対応するディスプレイリストとして、低い優先順位のアニメグループ(背景グループ)のアニメパターン1と、現在のフレームカウンタ(現在のフレーム数)におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを順次生成していき、決定したアニメグループのうちで高い優先順位のアニメグループ(演出図柄グループ)との描画制御コマンドが生成されると、最後に描画終了コマンドを生成することによって図18(b)に示すようなディスプレイリストを完成させる。
この図18(a)および図18(b)に示すようなディスプレイリストは、液晶制御CPU150aが必要なデータを参照しながら生成される。
このように、所定単位のフレーム毎(1フレーム毎)に描画制御コマンド群をまとめた表示装置ごとのディスプレイリスト(第1ディスプレイリストおよび第2ディスプレイリスト)を、液晶制御CPU150aがVDP2000に出力することによってVDP2000を構成する描画回路がディスプレイリストごとに演出画像を描画する描画処理を行い、描画処理された演出画像を対応する表示装置(第1液晶表示装置31若しくは第2液晶表示装置37)に表示する。
次に、演出制御基板120から演出パターン指定コマンドを受信したランプ制御基板140では、その演出パターン指定コマンドに対して指定された動作情報を特定する処理を行い、その動作情報に基づいて装飾装置33a等を動作させるための指示を演出用駆動装置33へと指示する。このランプ制御基板140では、図示しないランプ制御ROM等を有しており、このランプ制御ROMには、図19に示すような動作情報指定テーブルを記憶している。
図19は、本発明の実施の形態における遊技機に搭載された可動する装置の動作情報を指定した動作情報指定テーブルの例を示す図である。
図19において、動作情報指定テーブルは、[演出パターン指定コマンド]項目1901、[演出内容]項目1902、[移動形態]項目1903、[形態説明]項目1904、[装飾装置動作情報]項目1905、[出力先]項目1906を具備して構成されている。
[演出パターン指定コマンド]項目1901は、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドを示す情報であって、[演出内容]項目1902は、その演出パターン指定コマンドによって行われる演出内容を示している。
また、[移動形態]項目1903および[形態説明]項目1904は、[出力先]項目1906において示された出力先である第2液晶表示装置37における動作情報の詳細を指定した項目である。
この[移動形態]項目1903は、演出パターン指定コマンドで指定された演出に際して出力先と指定された第2液晶表示装置37が移動する移動先での形態を指定したものであって、[形態説明]項目1904は、 [出力先動作情報である移動形態]項目1903で指定された形態を説明した情報である。
また、[装飾装置動作情報]項目1905は、[演出パターン指定コマンド]項目1901で指定された演出パターン指定コマンドに基づく演出に際して装飾装置33aが動作する動作パターンを識別する情報である。
この情報として、図19に示す例では、「動作情報01」、「動作情報02」、「動作情報03」を示している。
このときの「動作情報01」によって識別される動作パターンの一例として、装飾装置33aを単位時間当たり指定された回数、上下方向に振動する動作である。
また、「動作情報02」によって識別される動作パターンの一例として、装飾装置33aを初期設定された位置(初期設定位置)の下方に設けられた移動先指定位置に、指定時間だけ継続(計時)して移動する動作である。すなわち、その指定時間だけ継続(計時)すると、装飾装置33aは、移動先指定位置から初期設定位置へと回帰する動作が行われることとなる。
さらに、「動作情報03」によって識別される動作パターンの一例として、装飾装置33aを、上記の「動作情報02」によって識別される動作パターンと同様の動作を行うとともに、移動先指定位置において演出用照明装置34を点灯させる動作である。
そして、[出力先]項目1906は、[演出パターン指定コマンド]項目1901で指定された演出パターン指定コマンドを受信したときに[装飾装置動作情報]項目1905で指定された情報の動作パターンで動作させる装置を指定する情報を示している。
すなわち、この動作情報指定テーブルでは、出力先として指定された第2液晶表示装置37の動作情報を指定しているとともに、装飾装置33aの動作情報を指定していることとなる。
例えば、演出パターン指定コマンドとして「A1H01H」を演出制御基板120から受信すると、ランプ制御基板140は、装飾装置33aを「動作情報01」によって識別される動作パターンで動作させる。このとき、第2液晶表示装置37に対する動作情報は指定されていないことから、特に動作させることはなく、この第2液晶表示装置37には図13に示す当該演出パターン指定コマンド「A1H01H」に対して指定された「ムービーA1」を表示した状態にある。
また、別の例として、演出パターン指定コマンドとして「10H01H」を演出制御基板120から受信すると、ランプ制御基板140は、第2液晶表示装置37を「第3形態」へと移動させる動作を行う。このとき、装飾装置33aについては、動作情報が指定されていないことから特に動作させることはない。
さらに、別の例として、演出パターン指定コマンドとして「10H02H」を演出制御基板120から受信すると、ランプ制御基板140は、第2液晶表示装置37を「第2形態」へと移動させる動作を行い、装飾装置33aを「動作情報03」によって識別される動作パターンで動作させる。
本実施例における動作情報指定テーブルは、[出力先]項目1906に「第2液晶表示装置」を示していることから、[出力先動作情報である移動形態]項目1903、[出力先動作情報である形態説明]項目1904で指定された動作情報に基づいて動作する出力先が「第2液晶表示装置」であることとなる。
このことから、液晶制御CPU150aが演出制御基板120から演出パターン指定コマンドを受信すると、液晶制御CPU150aからの指示に基づいてVDP2000は、図13に示す表示画像指定テーブルに基づいて第2液晶表示装置37に表示画像を表示させる。また、ランプ制御基板140からの動作指示に基づいて演出用駆動装置33は、第2液晶表示装置37を図19に示す動作情報指定テーブルで指定された動作情報に基づいて動作させる。
これによって、第2液晶表示装置37は、表示画像が表示された状態で動作情報に基づいて動作することとなる。
また、図19に示す動作情報指定テーブルでは、[装飾装置動作情報]項目1905によって装飾装置33aの動作情報が指定されていることから、出力先の第2液晶表示装置37と、その第2液晶表示装置37に表示する表示画像と、装飾装置33aとが対応付けていることとなる。
これによって、第2液晶表示装置37と装飾装置33aとが連動するとともに、第2液晶表示装置37とその表示装置に表示された表示画像と装飾装置33aとが連動することにもなる。
図19の動作情報指定テーブルで指定された[移動形態]項目1903に示す移動形態は、出力先として指定された第2液晶表示装置37を動作させることによって予め指定された位置まで可動させたときの形態を示したものであって、例えば、図31に示す3つの移動形態のうちのいずれかを示している。
また、[形態説明]項目1904によって、[移動形態]項目1903に示す移動形態を説明している。
図34には、第2液晶表示装置37の移動形態を示している。
図34では、移動形態として、第1の形態(第1形態)および第2の形態(第2形態)および第3の形態(第3形態)および第4の形態(第4形態)の4つを示している。
第1の形態(第1形態)は、第2液晶表示装置37の初期位置で横向き配置した状態を示しており、第2の形態(第2形態)は、第2液晶表示装置37を第1形態の横向き配置から縦向き配置とした状態を示しており、第3の形態(第3形態)は、第2形態における位置から上方に移動させた状態を示している。このとき、移動形態の遷移は、「第1形態→第2形態→第3形態」若しくは「第3形態→第2形態→第1形態」の順となる。
また、第4の形態(第4形態)は、第1形態から遊技者の視認方向に対して斜めに傾けた状態を示している。
図19に示す動作情報指定テーブルでは、この図34のいずれかの形態(第1形態、第2形態、第3形態、第4形態)を指定している。なお、動作情報指定テーブルで「第1形態」が示されている場合には初期の形態から変更が行われないことを示すものであるほか、直前の移動形態が「第2形態」および「第3形態」および「第4形態」である場合に初期位置へと戻ることを示すものである。
また、「第2形態」および「第3形態」は、遊技者が第1液晶表示装置31に正対したときにこの第1液晶表示装置31の一部と重畳する形態である。
第2液晶表示装置37が「第2形態」および「第3形態」となっているときに、図13に示している演出パターン指定コマンドに対する表示画像として示されている、第1液晶表示装置31に表示した演出画像(第1演出画像)の一部を表示する画像(第2演出画像)を第2液晶表示装置37に表示することによって、第2液晶表示装置37に表示した表示画像と第1液晶表示装置31に表示した演出画像とによって一体となった画像を表すことができる。
上記の例で示す、演出制御基板120から「10H01H」の演出パターン指定コマンドを受信した場合、ランプ制御基板140は、演出用駆動装置33に対して第2液晶表示装置37を「第3形態」の移動形態に可動させる可動指示を行う。
このときの「第3形態」は、メイン液晶の中央部で縦配置して上方へと移動させた状態を示している。
図13に示す表示画像指定テーブルでは、表示画像を直接指定しているが、これに限定されることなく、図12のアニメーション情報を構成するアニメパターンを指定して表示する画像を描画して表示させるようにしてもよい。
また、演出制御基板120から演出パターン指定コマンドを受信して第1液晶表示装置31に表示させる、図12に示すアニメーション情報決定テーブルのアニメーション情報に基づく演出画像と、その演出パターン指定コマンドを受信して第2液晶表示装置37に表示させる表示画像とは、演出パターン指定コマンドに基づいて表示させる画像であるという関連のほか、表示内容についても関連するものである。
例えば、演出制御基板120から演出パターン指定コマンドとして「10H01H」を受信すると、図12に示すアニメーション情報決定テーブルに指定されたアニメーション情報を構成する「背景グループ」から「アニメパターン3」を選択し、「演出図柄グループ」から「アニメパターン503」を選択することによって生成される演出画像と、図13に示す表示画像指定テーブルに指定された「キャラクタ画像1」とはその表示内容が関連するものである。このときの「アニメパターン3」は、背景画像を示しており、「アニメパターン503」は、演出図柄を示している。
そして、第1液晶表示装置31と第2液晶表示装置37とに表示される画像の例を図33に示している。
図33に示す例では、第1液晶表示装置31と、その第1液晶表示装置31に少なくとも一部を重畳させた(前面に配置した)第2液晶表示装置37と、装飾装置33aとの3者における位置関係を示しており、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37には演出画像を表示している。
第1液晶表示装置31には、画像制御基板150の液晶制御CPU150aが演出制御基板120から演出パターン指定コマンド「10H01H」を受信したことによって、この液晶制御CPU150aが、図12に示すアニメーション情報決定テーブルの「背景グループ」として「アニメパターン3」を選択して作成したアニメーション情報に基づいて、VDP2000が描画した演出画像を表示させた状態を示している。
また、第2液晶表示装置37には、画像制御基板150の液晶制御CPU150aが演出制御基板120から演出パターン指定コマンド「10H01H」を受信したことによって、この液晶制御CPU150aが、図13に示す表示画像指定テーブルでその演出パターン指定コマンド「10H01H」に対して指定された表示画像である「キャラクタ画像1」を表示させている。このとき、第2液晶表示装置37は、図13に示す表示画像指定テーブルでその演出パターン指定コマンド「10H01H」に対して指定された動作情報における移動形態で示された「第3形態」へと可動させた状態でその「キャラクタ画像1」を表示させた状態を示している。
図33に示す第2液晶表示装置37に表示させた「キャラクタ画像1」は、キャラクタの胴体部分を表示させた画像である。また、装飾装置33aをキャラクタの頭部に見立てることで、第2液晶表示装置37に表示した「キャラクタ画像1」と装飾装置33aとによってキャラクタの全身を構成した状態を示している。これにより、第2液晶表示装置37に表示した表示画像「キャラクタ画像1」と装飾装置33aとを関連させたものである。
さらに、第1液晶表示装置31に表示させた演出画像は、第2液晶表示装置37に表示した表示画像「キャラクタ画像1」と装飾装置33aとによって表現したキャラクタが登場した場面における背景画像および演出図柄38を表示する演出画像である。これによって、第2液晶表示装置37に表示した表示画像と装飾装置33aと第1液晶表示装置31に表示した演出画像とをそれぞれ関連させたものとなり、1つの演出状態を示している。
このようにして、第2液晶表示装置37に表示した表示画像と装飾装置33aと第1液晶表示装置31に表示した演出画像とを関連させた動作は、図11(b)に示す演出モードへの移行を演出条件とすることによって行われるものであることから、この演出モードへの移行したことによって演出条件が成立したと判断できる。
演出条件が成立したと判断する場合、「第1液晶表示装置31に表示した演出画像」および「第2液晶表示装置37に表示した表示画像」および「装飾装置33a」が関連した1つの演出状態を形成させているが、これに限定されることなく、第1液晶表示装置31に表示した演出画像および第2液晶表示装置37に表示した表示画像および装飾装置33aの少なくとも2つが関連することによって1つの演出状態を示すようにしてもよい。
続いて、以下では、本発明の実施の形態における遊技機において行われる各種の処理について説明する。
図20は、本発明の実施の形態における遊技機の主制御基板110で行われるメイン処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、初期化処理を行う(S2001)。この初期化処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じてメインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されているフラグなどの初期化を行う処理を行う。
続いて、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値の更新を行う演出用乱数値更新処理を行う(S2002)。
そして、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値の更新を行う(S2003)。
このような処理が行われると、電源が遮断される電断処理が行われたかを判断し(S2004)、電断処理が行われるまで(S2004でNO)は割り込み処理が行われることによって演出用乱数値更新処理(S2002)以降を繰り返し行う。また、電断処理が行われると(S2004でYES)処理を終了する。
図21は、本発明の実施の形態における遊技機の主制御基板110で行われるタイマ割込処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる(S2101)。
メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する処理を行う(S2102)。
メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値の乱数更新処理を行う(S2103)。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタをインクリメント(単位数加算)して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを「0(ゼロ)」に戻してその時の初期乱数値「0(ゼロ)」からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
続いて、メインCPU110aは、S2003と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う(S2104)。
メインCPU110aは、入力制御処理を行う(S2105)。
この入力制御処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各スイッチに入力があったか否か判定する処理を行う。
具体的には、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15aからの各種検出信号を入力した場合には、ぞれぞれの入賞口毎に設けられた賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第1特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
同様に、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力した場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第2特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
また、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算し、普通図柄判定用乱数値を取得して、取得した普通図柄判定用乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
さらに、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新する。
次に、メインCPU110aは、大当たりの抽選、特別電動役物、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う(S2106)。続いて、メインCPU110aは、普通図柄の抽選、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う(S2107)。
具体的には、まず普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普図普電制御処理を終了する。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行って、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄の抽選の結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。そして、参照した普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させ、第2始動口15を所定の開放時間、第2の態様に制御する。
ここで、非時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を29秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を0.2秒間、第2の態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を0.2秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を3.5秒間、第2の態様に制御する。
そして、メインCPU110aは、払出制御処理を行う(S2108)。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う(S2109)。
メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う(S2110)。
また、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。
メインCPU110aは、S2101で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる(S2111)。
図22は、本発明の実施の形態における遊技機の主制御基板110で行われる特図特電制御処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
まず、特図特電処理データの値をロードし(S2201)、ロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照する(S2202)。
このとき、特図特電処理データが「0(ゼロ)」であれば、特別図柄記憶判定処理を行い(S2203)、また、特図特電処理データが「1」であれば、特別図柄変動処理を行い(S2204)、さらに、特図特電処理データが「2」であれば、特別図柄停止処理を行う(S2205)。
また、特図特電処理データが「3」であれば、大当たり遊技処理を行い(S2206)、特図特電処理データが「4」であれば、大当り遊技終了処理を行い(S2207)、特図特電処理データが「5」であれば小当り遊技処理を行う(S2208)。
この「特図特電処理データ」は、特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
このときの特別図柄記憶判定処理として、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。この特別図柄記憶判定処理の詳細な流れを図23を用いて説明する。
図23は、本発明の実施の形態における遊技機の主制御基板110で行われる特別図柄記憶判定処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
まず、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定する(S2301)。
そして、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていなければ(S2301でNO)、特図特電処理データが「0(ゼロ)」を保持したまま、今回の特別図柄変動処理を終了する。
一方、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば(S2301でYES)、メインCPU110aは、大当たり判定処理を行う(S2302)。
具体的には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第2特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第2特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
また、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされておらず、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このときにも、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
本実施形態では、第1特別図柄乱数値記憶領域よりも第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶された乱数値が優先してシフト(消化)されることになる。
これに限定されることなく、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
次に、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う(S2303)。
この特別図柄決定処理では、上記大当り判定処理(S2302)において、「大当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり図柄用乱数値に基づいて大当たり図柄を決定する。
また、上記大当り判定処理(S2302)において、「小当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された小当たり図柄用乱数値に基づいて小当たり図柄を決定する。
さらに、上記大当り判定処理(S2302)において、「ハズレ」と判定された場合には、ハズレ図柄を決定する。
以上のようにして決定した特別図柄に対応する停止図柄データを停止図柄データ記憶領域に記憶する。
次に、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間決定処理を行う(S2304)。
具体的には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶されたリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した特別図柄の変動時間に対応するカウンタを特別図柄時間カウンタにセットする処理を行う。
メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。
これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記の処理によってLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータが出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
さらに、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示が開始されるとき(S2305)に、決定された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動パターン指定コマンド(第1特別図柄用変動パターン指定コマンドまたは第2特別図柄用変動パターン指定コマンド)をメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、「特図特電処理データ=0」から「特図特電処理データ=1」にセットして(S2306)、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行って特別図柄記憶判定処理を終了する。
図24は、本発明の実施の形態における遊技機の演出制御基板120で行われるメイン処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
まず、サブCPU120aは、初期化処理を行う(S2401)。
この初期化処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化して設定する処理を行う。
次に、サブCPU120aは、演出用乱数更新処理を行う(S2402)。
この演出用乱数更新処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される乱数(演出用乱数値1、演出用乱数値2、演出図柄決定用乱数値、演出モード決定用乱数値等)を更新する処理を行う。
続いて、電源が遮断される電断処理が行われたかを判断し(S2403)、電断処理が行われるまで(S2403でNO)は、所定の割込み処理が行われるまで演出用乱数更新処理以降を繰り返し行う。また、電断処理が行われた場合(S2403でYES)には処理を終了する。
図25は、本発明の実施の形態における遊技機の演出制御基板120で行われるタイマ割込処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ(S2501)、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う(S2502)。
次に、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う(S2503)。
このコマンド解析処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図25および図26を用いて後述する。なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、受信したコマンドの解析処理が行われる。
サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36aの信号のチェックを行い、演出ボタン35に関する演出入力制御処理を行い(S2504)、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをランプ制御基板140や画像制御基板150へ送信するデータ出力処理を行う(S2505)。
そして、サブCPU120aは、S2501で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる(S2506)。
図26は、本発明の実施の形態における遊技機の演出制御基板120で行われるコマンド解析処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例であって、図27は、図26に示すコマンド解析処理の続きを示すフローチャートである。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する(S2601)。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければ(S2601でNO)、コマンド解析処理を終了する。また、受信バッファにコマンドがあれば(S2601でYES)続いて、受信バッファに格納されているそのコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを確認する(S2602)。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば(S2602でYES)、デモ演出パターンを決定するデモ演出パターン決定処理を行う(S2603)。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドでもなければ(S2602でNO)、続いて、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する(S2604)。
受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば(S2604でYES)、その特別図柄記憶指定コマンドを解析して第1液晶表示装置31及び/又は第2液晶表示装置37に表示させる特図保留画像の表示個数を決定するとともに、決定した特図保留画像の表示個数に対応する特図表示個数指定コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する特別図柄記憶数決定処理を行う(S2605)。
受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドでもなければ(S2604でNO)、続いて、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する(S2606)。
受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば(S2606でYES)、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、第1液晶表示装置31及び/又は第2液晶表示装置37に停止表示させる演出図柄38を決定する演出図柄決定処理を行う(S2607)。
この演出図柄決定処理は、具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄38の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データを示している停止図柄指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドでもなければ(S2606でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する(S2608)。
受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば(S2608でYES)、サブCPU120aは、さらに、上記において示すように更新されている演出モード決定用乱数値から1つの乱数値を取得する。
そして、サブCPU120aは、取得した演出モード決定用乱数値と受信した演出図柄指定コマンドに基づいて、複数の演出モード(例えば、ノーマル演出モードやチャンス演出モード)の中から1つの演出モードを決定する演出モード決定処理を行う(S2609)。また、決定した演出モードは、演出モード記憶領域にセットされる。
さらに、サブCPU120aは、更新されている演出用乱数値1から1つの乱数値を取得し、取得した演出用乱数値1、受信した変動パターン指定コマンド及び演出モード記憶領域にセットされている演出モードに基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う(S2610)。
その後、かかる演出パターンに基づいて、第1液晶表示装置31、音声出力装置32、装飾装置33a、演出用照明装置34、第2液晶表示装置37が制御されることになる。なお、ここで決定した変動演出パターンに基づいて、演出図柄38の変動態様が決定されることとなる。
受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドでもなければ(S2608でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する(S2611)。
受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば(S2611でYES)、サブCPU120aは、演出図柄38を停止表示させるために演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止表示処理を行う(S2612)。
受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドでもなければ(S2611でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する(S2613)。
受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであれば(S2613でYES)、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域に設定する(S2614)。
受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドでもなければ(S2613でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する(S2615)。
受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであれば(S2615でYES)、サブCPU120aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う(S2616)。
具体的には、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドでもなければ(S2615でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、第1大入賞口16及び/又は第2大入賞口17の開放を指示する大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する(S2617)。
受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであれば(S2617でYES)、サブCPU120aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う(S2618)。
具体的には、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドでもなければ(S2617でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する(S2619)。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであれば(S2619でYES)、サブCPU120aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う(S2620)。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
また、いずれのコマンドでもない場合(S2619でNO)には、本処理を終了することによってコマンド解析処理を終了する。
図28は、本発明の実施の形態における遊技機を構成する画像制御基板における液晶制御CPUにおいて行われるメイン処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図28において、液晶制御CPU150aは、電源基板170により電源が供給されると、液晶制御CPU150aにシステムリセットが発生し、初期化処理を行う(S2801)。
この初期化処理において、液晶制御CPU150aは、電源投入に応じて、液晶制御ROM150cからメイン処理プログラムを読み込むとともに、液晶制御CPU150aの各種モジュールやVDP2000の初期設定を指示する。
ここで、液晶制御CPU150aは、VDP2000の初期設定の指示として、(1)VDP2000を構成する表示回路に映像信号を作成して出力させることを指示するため、映像信号作成の指示をしたり(表示レジスタの0bit目に「1」をセットしたり)、(2)VDP2000を構成する伸長回路に使用頻度の高い画像データ(演出図柄38等の画像データ)をVRAM153の画像データ展開領域153bに伸長させて展開させるために、伸長レジスタに所定の初期値データをセットしたり、(3)VDP2000を構成する描画回路に初期値画像データ(「電源投入中」という文字画像等)を描画させるため、初期値ディスプレイリストを出力したりする。
続いて、液晶制御CPU150aは、描画実行開始処理を行う(S2802)。
この描画実行開始処理において、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行をVDP2000に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする。
すなわち、電源投入開始時には上記のステップ(S2801)で出力された初期値ディスプレイリストに対する描画の実行が指示され、通常のルーチン処理時には後述するS2050で出力されたディスプレイリストに対する描画の実行が指示されることになる。
次に、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から送信された演出パターン指定コマンド(液晶制御RAM150bの受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出パターン指定コマンド解析処理を行う(S2803)。
なお、画像制御基板150は、演出制御基板120から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板150のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、受信したコマンドの解析処理が行われる。
この演出パターン指定コマンド解析処理は、受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていなければ、継続して行うが、受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていれば、新たな演出パターン指定コマンドを読み込む処理を行う。
液晶制御CPU150aは、読み込んだ演出パターン指定コマンドに対して関連付けられている表示条件を特定し、この表示条件を満たすかを判断する(S2804)。このときの表示条件は、図14に示す表示情報指定テーブルを元に演出パターン指定コマンドに対して指定された表示条件IDを特定し、図16に示す表示条件指定テーブルを元にその表示条件IDに対して指定されている表示条件内容を特定する。
液晶制御CPU150aにおいて、表示条件を満たすと判断する場合(S2804でYES)には、読み込んだ演出パターン指定コマンドに対して指定されている種別情報を、図14に示す表示情報指定テーブルを元に識別する(S2805)。また、表示条件を満たさない場合(S2804でNO)、液晶制御CPU150aは、後述する演出条件を満たすか否かの判断処理(S2809)を行う。
そして、液晶制御CPU150aは、表示条件を満たすと判断する場合に、表示する画像情報を選択する乱数を作成し(S2806)、その乱数と識別した種別情報とから画像情報を特定する(S2807)。すなわち、図14に示す表示情報指定テーブルの[画像識別情報]項目1405に指定された画像識別情報によって識別される、図15に示す画像情報指定テーブルで指定された画像情報のいずれかを特定することとなる。
そして、液晶制御CPU150aは、乱数と種別情報とから特定した画像情報を出力する出力制御処理を行う(S2808)。このときの出力形式として画像情報を他の形式に変換して出力する方法およびそのまま出力する方法がある。前者として、例えば、画像情報を含むコード情報へと変換して出力し、後者として、例えば、所定のタイミングで参照できるようにした画像情報そのものを出力する。
前者のコード情報として出力する際に行われる出力制御処理の詳細な流れを図29に示し、後者の画像情報そのものを出力する際に行われる出力制御処理の詳細な流れを図30に示し、図29および図30における出力制御処理の流れを後述する。
続いて、画像情報の出力制御処理が行われると、液晶制御CPU150aは、予め指定した演出条件を満たすか否かを判断する(S2809)。
図11(a)に示す例では、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドと演出乱数値1に対して演出モードが指定されていることを演出条件としており、この演出条件を満たす場合(S2809でYES)、すなわち、演出モードへの移行を行うと判断する場合には、続いて、第2液晶表示装置37を所定の形態に可動させる動作情報が演出パターン指定コマンドに対応付けられているかを判断する(S2810)。
演出パターン指定コマンドに動作情報が対応付けられていると判断する場合(S2810でYES)、液晶制御CPU150aは、その動作情報を元に移動形態を特定する。そして、液晶制御CPU150aは、特定した移動形態へと第2液晶表示装置37を動作させる動作指示を演出用駆動装置33に対して行う処理の動作制御処理を行う(S2811)。
そして、液晶制御CPU150aは、動作制御処理によって特定した移動形態に動作させた第2液晶表示装置37に、演出パターン指定コマンドの解析制御処理によって解析した演出パターン指定コマンドに対して指定されている表示情報を第2液晶表示装置37に表示させる表示制御指示をVDP2000へと送信する(S2812)。
また、第2液晶表示装置を可動させる動作情報が変動パターン指定コマンドに対応付けられていない場合(S2810でNO)においても、初期位置にある第2液晶表示装置37にその表示情報を表示させる表示制御指示をVDP2000へと送信する(S2812)。
さらに、液晶制御CPU150aは、第1液晶表示装置31に表示させる演出画像の元となるアニメーション情報を用いたアニメーション制御処理を行う(S2813)。
このアニメーション制御処理では、読み込んだ演出パターン指定コマンドに基づいて実行する1つまたは複数のアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。
そして、アニメパターンを決定すると、液晶制御CPU150aは、読み込んだ演出パターン指定コマンドを送信バッファから消去する。
このアニメーション制御処理において、後述する、更新される上記の「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」と、上記に示すような処理によって決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新する。
これにより、液晶制御CPU150aは、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成していき、ディスプレイリストの生成が完了することによってそのディスプレイリストをVDP2000に出力する(S2814)。なお、ここで出力されたディスプレイリストは、VDP2000におけるCPU I/F2030を介して、VRAM153のディスプレイリスト記憶領域153aに記憶される。
そして、液晶制御CPU150aは、表示している画像情報の出力を停止する出力停止制御処理を行う(S2815)。これによって、出力先に表示している画像情報が非表示の状態となる。
そして、液晶制御CPU150aは、FB切換えフラグ=01であるか否かを判定する(S2816)。
ここで、FB切換えフラグは、図28(b)で後述するように、「1/60秒(約16.6ms)」毎のVブランク割込みにおいて、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換えフラグ=01になる。すなわち、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。
FB切換えフラグが「01」であれば(S2816でYES)、液晶制御CPU150aは、FB切換えフラグを「00」に設定して(S2817)(FB切換えフラグをオフにして)処理を終了する。
それに対して、FB切換えフラグが「00」であれば(S2816でNO)であれば、FB切換えフラグが「01」になるまで待機をする。
図29は、図28に示す出力制御処理における、画像情報を含むコード情報を出力する制御処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図29において、液晶制御CPU150aにおいて行われる出力制御処理では、図28に示す処理によって画像情報(画像識別情報)が特定された状態となると処理が開始される。
このとき、まず、演出パターン指定コマンドに対応付けられた画像識別情報を特定する(S2901)。
液晶制御CPU150aは、特定した画像識別情報と、液晶制御RAM150bで記憶しているリンク先情報を読み出し(S2902)、その画像識別情報およびリンク先情報を含む二次元コード等によって構成されるコード情報を作成する(S2903)。
そして、作成したコード情報を図14に示す表示情報指定テーブルの[出力先]項目1407で指定されている画像情報の出力先である「第2液晶表示装置37」への出力指示を図4に示すVDP2000へと送出する(S2904)。
図30は、図28に示す出力制御処理における画像情報を所定のタイミングで指定された出力先に出力する制御処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図30において、液晶制御CPU150aにおいて行われる出力制御処理では、図28に示す処理によって画像情報(画像識別情報)が特定された状態となると処理が開始される。
液晶制御CPU150aは、特定された画像情報に基づいて、その画像情報に対応付けられた、メイン液晶に表示した演出画像(特定演出画像)と関連する演出画像である表示画像情報(以下、「関連表示演出画像」ともいう)をさらに特定する(S3001)。この関連特定演出画像は、液晶制御CPU150aが演出パターン指定コマンドに基づいてメイン液晶に表示する演出画像と関連する画像であって、その演出パターン指定コマンドに対応付けて予め指定されている画像である。
上述するように、液晶制御CPU150aは、図14に示す表示情報指定テーブルの[演出パターン指定コマンド]項目1401で指定された演出パターン指定コマンドを演出制御基板120から受信すると、図12に示すアニメーション情報決定テーブルに基づく演出画像および図13に示す表示画像指定テーブルに基づく表示画像をそれぞれで指定された出力先に出力する。
関連特定演出画像は、このようにして出力される各画像に加えて表示されるものであって、液晶制御CPU150aは、その演出パターン指定コマンドに対応する関連特定演出画像が設定されており、表示条件を満たす場合には所定のタイミング(具体的には、図16の[備考(表示タイミング)]項目1606で指定された表示タイミング)に所定の時間(具体的には図15の[表示時間]項目1508で指定された時間)だけその関連特定演出画像を表示することとなる。
関連特定演出画像を特定すると、液晶制御CPU150aは、画像情報に対応付けられた表示倍率で変更した変更後の関連特定演出画像を作成する(S3002)。
このとき、画像情報に対して疑似図柄の表示設定がされているかを判断し(S3003)、表示設定されていると判断する場合(S3003でYES)には、液晶制御CPU150aは、作成した関連特定演出画像に、表示設定されている疑似図柄を重畳させる(S3004)。
図15に示す画像情報指定テーブルの例では、[疑似図柄有無]項目1504において「1(有り)」と設定されていることで画像情報に対して疑似図柄の表示設定がされていると判断し、[疑似図柄]項目1505において指定された疑似図柄を関連特定演出画像に重畳することとなる。
続いて、液晶制御CPU150aは、予め指定された情報であって、関連特定演出画像を出力先に出力する上で必須となる情報をその関連特定演出画像に重畳する(S3005)。このときの必須となる情報の一例として、関連特定演出画像であることを遊技者が視認できる情報であって、この関連特定演出画像が演出パターン指定コマンドに基づいて表示した演出画像とは異なる画像であることを示す情報である。
液晶制御CPU150aは、このようにして作成した関連特定演出画像をVDP2000へと出力する(S3006)。
次に、図31は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において行われる割込処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
画像制御基板150の割込処理には、描画終了割込信号を入力したことで行う描画終了割込処理と、Vブランク割込信号を入力したことで行うVブランク割込処理と、コマンドを受信したことで行われるコマンド受信割込処理とを、少なくとも備えている。
なお、描画終了割込処理とVブランク割込処理とは、図31を用いて説明を行うが、コマンド受信割込処理については、上記において説明をした通りであることから図示は省略する。
図31(a)は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において行われる描画終了割込処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
VDP2000は所定単位のフレーム(1フレーム)の描画が終了すると、液晶制御CPU150aに描画終了割込信号を出力する。
液晶制御CPU150aは、VDP2000から描画終了割込信号を入力すると、描画終了割込処理を実行する
描画終了割込処理においては、液晶制御CPU150aは、描画終了フラグ=01をセット(描画終了フラグをオン)して、今回の描画終了割込処理を終了する(S3101)。すなわち、描画の終了毎に描画終了フラグがオンになる。
図31(b)は、本発明の実施の形態における遊技機の画像制御基板150において行われるVブランク割込処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
VDP2000は1/60秒(約16.6ms)毎に、液晶制御CPU150aにVブランク割込信号(垂直同期信号)を出力する。
液晶制御CPU150aは、VDP2000からVブランク割込信号を入力すると、Vブランク割込処理を実行する。
また、液晶制御CPU150aは、「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」の各種カウンタを更新する処理を行い(S3102)、描画終了フラグ=01であるか否かを判定する(S3103)。
すなわち、所定単位のフレームの描画が終了しているか否かを判定する。
液晶制御CPU150aは、「描画終了フラグ」が「01」であると判定する場合(S3103でYES)には、「描画終了フラグ」に「00」を設定する(すなわち、描画終了フラグをオフにする)(S3104)。
また、「描画終了フラグ」が「01」でない場合(S3103でNO)には、今回のVブランク割込処理を終了する。すなわち、Vブランク割込信号を入力しても、描画が終了していなければ以降の処理が行われない。
続いて、液晶制御CPU150aは、VDP2000を構成するメモリコントローラに「表示用フレームバッファ」と「描画用フレームバッファ」とを切り替える指示を与える(S3105)。
具体的には、液晶制御CPU150aは、表示レジスタの1bit目にインクリメントする処理(「1」を加算する処理)を行う。
そして、液晶制御CPU150aは、「FB切換えフラグ」に「01」を設定し(FB切換えフラグをオンにし)(S3106)、待機状態を解除してVブランク割込処理を終了する。
以上に示す実施の形態は、本発明の実施の一形態であって、これらの実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。