JP5748147B2 - 故障復旧システムおよびノード - Google Patents

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Description

本発明は、IP(Internet Protocol)ネットワーク等のパケット交換網における故障回復方式の技術に関する。
ネットワークにおいては、予期しない故障の発生に対して迅速に転送経路を切り替えることで故障復旧を行い、転送品質の維持を行うことが重要である。IPネットワークにおける故障復旧方式として、OSPF(Open Shortest Path First)等のルーチングプロトコルを用いた動的な復旧方式がある(非特許文献1参照)。しかしながら、このOSPFでは故障発生後に迂回経路を計算するため、故障の復旧に秒単位の時間を必要とする問題がある。
この問題を解決する方法として、事前に迂回経路を計算しておくことで高速な故障復旧を実現するIP−FRR(IP Fast Reroute)方式が提案されている(非特許文献2参照)。IP−FRR方式は、事前に予備トポロジを作成し、故障発生時には該当故障箇所をプロテクトする(迂回する)予備トポロジに従った転送経路に切り替えることで故障復旧を行う。
IP−FRR方式における予備トポロジを用いた故障復旧方法の具体例を、図1を参照して説明する。図1(a)は、通常のトポロジの一例を示し、図1(b)は、予備トポロジの一例を示す。
まず、各ノードは、リンク断絶(故障)に備えた予備トポロジを予め作成しておく。例えば、リンク1−2(ノード番号「1」のノードと、ノード番号「2」のノードとの間のリンク)が断絶した場合に備え、このリンク1−2をプロテクトする予備トポロジを事前に作成する。ここで、予備トポロジにおけるプロテクトリンクのリンクコストは、このプロテクトリングが経路として選択されないようにするため、設定可能な最大値を付与する。これにより、予備トポロジ上でリンクコストの総和が最小となる最小コストルーティングにより経路を計算すると、プロテクトリンクを使用しない経路が算出される。この予備トポロジは全てのノードに記憶され、各ノードは予備トポロジに従った経路を事前に(トラヒック転送前に)計算しておく。
ここで、ノード番号「1」のノードをsrc(source:送信元)とし、ノード番号「5」のノードをdst(destination:宛先)とする経路上において、リンク1−2の故障を検出した場合を考える。例えば、図1(a)に示す通常のトポロジ上で、(1)リンク1−2の故障を検出すると、故障検出ノード(ノード番号「1」のノード)は、故障リンクをプロテクトする予備トポロジAに従ってパケットをノード番号「4」のノードに転送する(図1(b)参照)。このとき、故障検出ノード(ノード番号「1」のノード)は、リンク1−2が故障したことを知っているので、予備トポロジAを使用すれば故障箇所を迂回できることを知っている。
しかし、他のノード(例えば、ノード番号「4」のノード)は、故障箇所を把握できていない。そこで、故障検出ノード(ノード番号「1」のノード)は、(2)使用する予備トポロジAを選択し、その予備トポロジAのID(Identification)をノード番号「4」のノードに転送するパケットのヘッダに記述しておく。そして、迂回経路上に存在する他のノード(ここでは、ノード番号「4」のノード)はパケットを受信すると、(3)このパケットのヘッダを参照し、使用すべき予備トポロジAを選択し、その選択した予備トポロジAに従って、パケットをノード番号「5」のノードに転送する。このように、故障検出ノードは、使用する予備トポロジのIDをパケットに付与することで、データ転送と同時に故障箇所を間接的に伝搬する。
図2は、任意の単一リンクの故障をプロテクトする予備トポロジの設計例を示す。図2(a)は、通常のトポロジであり、図2(b)〜(d)は、図2(a)の通常のトポロジの予備トポロジを示す。予備トポロジは、全体の予備トポロジの数を削減するため、単一のトポロジで複数のリンクをプロテクトするように設計される。
また、これまでに、予備トポロジ数を最小化したり(非特許文献3参照)、迂回後の負荷を平滑化したり(非特許文献4参照)する予備トポロジ設計アルゴリズムが提案されている。
"OSPF Version 2",[online], April 1998, IETF RFC2328, [平成24年1月6日検索],インターネット<URL:http://www.ietf.org/rfc/rfc2328.txt> A.Kvalbein, A.F.Hansen, et al.,"Fast IP Network Recovery using Multiple Routing Configurations," in Proceedings of INFOCOM, Apr.2006. S.Kamamura, T.Miyamura, et al.,"Scalable Backup Configurations Creation for IP Fast Reroute,"IEICE Trans. Commun Vol.E94-B No.1 pp.109-117, 2011.1. R.Takahashi, S.Tembo, et al.,"Dispersing Hotspot Traffic in Backup Topology for IP Fast Reroute,"submitted to IEEE ICC, 2011.6. 鎌村星平,島崎大作,他2名,"多重故障を考慮したループフリー高速迂回方式に関する検討",IEICE 信学技報,NS研究会,2011.10
しかしながら、既存の方式は、単一のリンクやノードの故障に対しては安定的に動作するが、多重故障の発生によって転送ループが発生する問題がある。なお、パケット交換網上の転送ループは、該当パケットがロスするだけでなく、ループするパケットによる帯域消費が、他のパケット通信に悪影響を与える可能性があるため、極力避ける必要がある。
転送ループ発生の具体例を、図3を参照して説明する。ノード「i」からノード「dst」に向けてパケットを転送する際に、図3(a)に示すリンク故障x,yが発生した場合を考える。故障xを検出したノード「i」は、予備トポロジ#2を選択し、予備トポロジ#2に従った予備経路「1」−「2」−「3」−「8」−「7」−「6」に沿った転送を試みる(図3(b)参照)。一方で、予備経路上には2つ目の故障である故障yが存在するため、故障yを検出したノード「j」は、故障yをプロテクトする予備トポロジ#1を選択する(図3(c)参照)。ここで、予備トポロジ#1に従った予備経路「2」−「1」−「6」は、再度リンク故障xを含む経路となる。結果として、この例ではノード「i」とノード「j」との間で、転送ループが発生する。
この問題が発生する原因として、次の2つが考えられる。1つ目は、従来技術では、故障検出ノード以外のノードに、予備トポロジのIDのみが伝搬されるため、故障箇所の特定ができないことである。例えば、2重故障の場合、2番目の故障を検出したノードは、2番目の故障を回避する予備トポロジを選択することは可能であるが、1番目の故障の故障箇所が既知ではないため、再度1番目の故障を含む予備トポロジを選択する可能性があり、このような場合には、転送ループが発生する。
この点に関し、非特許文献5に記載の技術では、1度目に使用した予備トポロジのIDを用いて適切な2度目の予備トポロジを選択する方法(予備トポロジの選択方法としての「類似性判定法」や「故障箇所推定法」)を提案している。例えば、図3の例では、ノード「j」は、故障yをプロテクトする予備トポロジとして予備トポロジ#1ではなく、予備トポロジ#3(図2参照)を選択することで、転送ループの発生を回避することが可能となる。
2つ目の原因は、従来技術では、そもそも多重故障の発生を前提として予備トポロジを設計していないことが挙げられる。図4(a)に示した図3(a)と同様の通常のトポロジにおいて、ノード「i」からノード「dst」へパケット転送を行う場合を考える。ここで、リンク1−6に故障x、リンク2−4に故障yが発生した場合、故障xを検出したノード「i」は、予備トポロジ#2を選択し(図4(b)参照)、故障yを検出したノード「2」は、予備トポロジ#1(図4(c)参照)を選択するが、このケースでは、ノード「1」とノード「2」との間で転送ループが発生する(図4(d)参照)。この場合において、ノード「2」は、図2に示した予備トポロジのうち、予備トポロジ#1以外にリンク2−4をプロテクトする選択肢を持たないため、転送ループの発生を回避することができない。
前記した2つ目の原因に対応するため本発明がなされたのであり、本発明は、パケット交換網における多重故障発生時に、転送ループの発生を防ぐことができる故障復旧システムおよびノードを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムであって、前記故障復旧システムの各ノードの記憶部には、各ノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとが記憶されており、前記故障復旧システムが、前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成手段を備え、前記予備トポロジ作成手段が、前記ノードの記憶部から取得した前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットに基づき、前記新たな予備トポロジを作成し、前記作成した新たな予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加し、新たな予備トポロジセットを作成し、前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記新たな予備トポロジを作成する処理に戻ることを特徴とする故障復旧システムとした。
また、請求項5に記載の発明は、複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムの前記ノードであって、前記複数のノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとを記憶している記憶部と、前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成部とを備え、前記予備トポロジ作成部が、前記ノードの記憶部から取得した前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットに基づき、前記新たな予備トポロジを作成し、前記作成した新たな予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加し、新たな予備トポロジセットを作成し、前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記新たな予備トポロジを作成する処理に戻ることを特徴とするノードとした。
このようにすることで、予備トポロジ作成手段(予備トポロジ作成部)は、もとのトポロジおよびもとの予備トポロジセットに基づき新たな予備トポロジを作成し、パケット交換網における多重故障発生時に、転送ループの発生を防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムであって、前記故障復旧システムの各ノードの記憶部には、各ノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとが記憶されており、前記故障復旧システムは、前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成手段を備え、前記予備トポロジ作成手段が、前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットを取得し、前記もとの予備トポロジセットに含まれる前記複数の予備トポロジそれぞれについて、前記ノード間を接続するリンクである中継リンクが存在するかを判定し、前記もとのトポロジの各ノード間の前記リンク毎に、前記複数の予備トポロジに、前記中継リンクが存在する数を合計し、その合計に基づき当該リンクの重みを設定し、前記設定したリンクの重みの総和が最小となるような最小スパニングツリーを計算し、前記計算した最小スパニングツリー上の前記リンクを前記中継リンクとして前記新たな予備トポロジを作成し、前記作成した新たな予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加し、新たな予備トポロジセットを作成し、前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記中継リンクが存在するかを判定する処理に戻ることを特徴とする故障復旧システムとした。
また、請求項6に記載の発明は、複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムの前記ノードであって、前記複数のノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとを記憶している記憶部と、前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成部とを備え、前記予備トポロジ作成部が、前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットを取得し、前記もとの予備トポロジセットに含まれる前記複数の予備トポロジそれぞれについて、前記ノード間を接続するリンクである中継リンクが存在するかを判定し、前記もとのトポロジの各ノード間の前記リンク毎に、前記複数の予備トポロジに、前記中継リンクが存在する数を合計し、その合計に基づき当該リンクの重みを設定し、前記設定したリンクの重みの総和が最小となるような最小スパニングツリーを計算し、前記計算した最小スパニングツリー上の前記リンクを前記中継リンクとして前記新たな予備トポロジを作成し、前記作成した新たな予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加し、新たな予備トポロジセットを作成し、前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記中継リンクが存在するかを判定する処理に戻ることを特徴とするノードとした。
このようにすることで、予備トポロジ作成手段(予備トポロジ作成部)は、もとの予備トポロジセットに基づき、各ノード間の中継リンクの数をリンクの重みに設定し、そのリンクの重みにより最小スパニングツリーを計算し、新たな予備トポロジを作成することができる。
これにより、パケット交換網における多重故障発生時に、転送ループの発生を防ぐことができる。
請求項3に記載の発明は、複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムであって、前記故障復旧システムの各ノードの記憶部には、各ノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとが記憶されており、前記故障復旧システムは、前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成手段を備え、前記予備トポロジ作成手段が、前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットを取得し、前記もとのトポロジに示される、各ノードがリンクに接続する数を示すノード次数と、前記もとの予備トポロジセットに含まれる前記複数の予備トポロジそれぞれについての前記ノード間を接続するリンクである中継リンクの数とに基づき、前記もとのトポロジと前記もとの予備トポロジセットとの第1の類似度を計算し、前記もとのトポロジに基づきランダムコストを用いた仮の予備トポロジを作成し、前記作成した仮の予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加して仮の予備トポロジセットを作成し、前記もとのトポロジの前記ノード次数と前記仮の予備トポロジセットの前記中継リンクの数とに基づき、前記もとのトポロジと前記仮の予備トポロジセットとの第2の類似度を計算し、前記第2の類似度が前記第1の類似度を超えない場合に、前記仮の予備トポロジの作成処理に戻り、前記第2の類似度が前記第1の類似度を超える場合に、前記第1の類似度を前記第2の類似度で上書きし、前記仮の予備トポロジを前記新たな予備トポロジとして前記もとの予備トポロジセットに追加して、新たな予備トポロジセットを作成し、前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記仮の予備トポロジの作成処理に戻ることを特徴とする故障復旧システムとした。
また、請求項7に記載の発明は、複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムの前記ノードであって、前記複数のノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとを記憶している記憶部と、前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成部とを備え、前記予備トポロジ作成部が、前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットを取得し、前記もとのトポロジに示される、各ノードがリンクに接続する数を示すノード次数と、前記もとの予備トポロジセットに含まれる前記複数の予備トポロジそれぞれについての前記ノード間を接続するリンクである中継リンクの数とに基づき、前記もとのトポロジと前記もとの予備トポロジセットとの第1の類似度を計算し、前記もとのトポロジに基づきランダムコストを用いた仮の予備トポロジを作成し、前記作成した仮の予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加して仮の予備トポロジセットを作成し、前記もとのトポロジの前記ノード次数と前記仮の予備トポロジセットの前記中継リンクの数とに基づき、前記もとのトポロジと前記仮の予備トポロジセットとの第2の類似度を計算し、前記第2の類似度が前記第1の類似度を超えない場合に、前記仮の予備トポロジの作成処理に戻り、前記第2の類似度が前記第1の類似度を超える場合に、前記第1の類似度を前記第2の類似度で上書きし、前記仮の予備トポロジを前記新たな予備トポロジとして前記もとの予備トポロジセットに追加して、新たな予備トポロジセットを作成し、前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記仮の予備トポロジの作成処理に戻ることを特徴とするノードとした。
このようにすることで、予備トポロジ作成手段(予備トポロジ作成部)は、もとのトポロジに示される各ノードのノード次数と、予備トポロジセットの中継リンクの数とに基づく類似度計算により、類似度が増加する仮の予備トポロジを、新たな予備トポロジとして、もとの予備トポロジセットに追加することができる。また、ノード次数を考慮することで、ノード次数の低いノードをより多く経由する予備トポロジを作成した上で、転送ループの発生を防ぐことができる。
請求項4に記載の発明は、前記故障復旧システムが、請求項2に記載の予備トポロジ作成手段と、請求項3に記載の予備トポロジ作成手段とを含む、新たな予備トポロジ作成手段を備えており、前記新たな予備トポロジ作成手段が、前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジを取得し、各ノードの前記ノード次数を計算し、前記計算したノード次数の分散が所定値以上でない場合には、請求項2に記載の前記新たな予備トポロジの作成処理を実行し、前記計算したノード次数の分散が所定値以上の場合には、請求項3に記載の前記新たな予備トポロジの作成処理を実行することを特徴とする故障復旧システムとした。
また、請求項8に記載の発明は、前記ノードは、請求項6に記載の予備トポロジ作成部の処理と、請求項7に記載の予備トポロジ作成部の処理とを実行する新たな予備トポロジ作成部を備えており、前記新たな予備トポロジ作成部が、前記記憶部から前記もとのトポロジを取得し、各ノードの前記ノード次数を計算し、前記計算したノード次数の分散が所定値以上でない場合には、請求項6に記載の前記新たな予備トポロジの作成処理を実行し、前記計算したノード次数の分散が所定値以上の場合には、請求項7に記載の前記新たな予備トポロジの作成処理を実行することを特徴とするノードとした。
このようにすることで、新たな予備トポロジ作成手段(新たな予備トポロジ作成部)は、もとのトポロジのノード次数の分散を計算し、計算した分散が所定値以上でない場合は、第1の予備トポロジ作成処理(請求項2,請求項6に記載の予備トポロジ作成処理)により、処理負荷を低減した上、転送ループを発生させないための新たな予備トポロジを作成することができる。また、予備トポロジ作成手段は、計算した分散が所定値以上の場合には、第2の予備トポロジ作成処理(請求項3,請求項7に記載の予備トポロジ作成処理)により、もとのトポロジのノード次数を考慮して、予備トポロジセットの情報との類似度を計算し、新たに追加する予備トポロジ数の増加を防いだ上で、転送ループを発生させないための新たな予備トポロジを作成することができる。
本発明によれば、パケット交換網における多重故障発生時に、転送ループの発生を防ぐ、故障復旧システムおよびノードを提供することができる。
IP−FRR方式における予備トポロジを用いた故障復旧方法を説明するための図である。 予備トポロジの設計例を示す図である。 多重故障による転送ループの発生を説明するための図である。 多重故障による転送ループの発生を回避できない場合を説明するための図である。 本実施形態に係る故障復旧システムの構成例を示す図である。 本実施形態に係るノードの構成例を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係る記憶部に記憶される情報のデータ構成を説明するための図である。 本実施形態に係る故障復旧システムのノードが行う全体の処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る予備トポロジ作成部が行う第1の予備トポロジ作成方法の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る第1の予備トポロジ作成方法の流れを説明するための図である。 本実施形態に係る第2の予備トポロジ作成方法において、リンクコストを行列表現で表した図である。 本実施形態に係る予備トポロジ作成部が行う第2の予備トポロジ作成方法の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る予備トポロジ作成部が行う第3の予備トポロジ作成方法の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る第2の予備トポロジ作成方法の変形例における流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る故障復旧システムの変形例の構成を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)における予備トポロジ作成処理を実現する故障復旧システム等について説明する。
本発明は、パケット交換網における既存の故障復旧システムで生成されている予備トポロジに対し、新たに異なる形状の予備トポロジを追加することによって、転送ループの発生を回避する。よって、本発明は、既存の故障復旧システムに、転送ループを回避するために追加する予備トポロジを作成する予備トポロジ作成手段(後記する図6の予備トポロジ作成部100)を付加した構成として実現することができる。
以下、先ず、従来技術である故障復旧システムに本願発明である予備トポロジ作成手段を組み込んだ故障復旧システム1000について説明する。
≪故障復旧システムの構成≫
図5は、本実施形態に係る故障復旧システム1000の構成例を示す図である。
故障復旧システム1000は、複数のノード10と各ノード10間を接続することにより通信経路を提供するリンクとで構成される。このノード10間には、トラヒックが発生しており、トラヒックは、IPパケット単位でノード10に到着するものとする。
また、通信ネットワーク500を構成する各ノード10それぞれには、後記する予備トポロジ作成手段(図6の予備トポロジ作成部100)を付加した故障回復機能が備わっている。
≪ノードの構成≫
続いて、本実施形態に係るノード10について説明する。
図6は、本実施形態に係るノード10の構成例を示す機能ブロック図である。
ノード10は、IPパケット(以下単に「パケット」と呼ぶ)を転送する中継装置であり、例えば、ルータである。このノード10は、不図示の制御部と、通信部と、記憶部とを備える。
通信部は、入力インタフェース(I/F)31と出力インタフェース(I/F)32とを含んで構成され、それぞれのインタフェースには、接続先のノード10別のリンクが各ポートを介して接続され、パケットの受信および送信を実行する。
制御部は、故障復旧システム1000におけるパケットの転送処理や、パケット交換における故障復旧処理の全般を制御し、経路テーブル(FIB:Forwarding Information Base)作成部11、FIB−ID探索テーブル作成部12、テーブル探索部13、出力ポート確認部14、およびFIB−ID更新部15を備え、さらに、本願発明に特有な構成として予備トポロジ作成部100を含んで構成される。
経路テーブル(FIB)作成部11は、後記するトポロジ情報21(図7)に基づき転送経路の計算を行い、経路テーブル(FIB)22(図7)を作成する。
具体的には、経路テーブル(FIB)作成部11は、まず、トポロジ情報21に記憶される通常のトポロジを参照して、ランダムコストに基づき既存の予備トポロジ設計アルゴリズム(例えば、プリム法やクラスカル法)により複数の予備トポロジを作成し、その作成した予備トポロジをトポロジ情報21内に記憶する。なお、以下において、トポロジ情報21内に記憶されている通常のトポロジを「もとのトポロジ」、経路テーブル(FIB)作成部11により既存の方法で作成された予備トポロジそれぞれを「もとの予備トポロジ」、そして、作成された「もとの予備トポロジ」の集合を「もとの予備トポロジセット」と呼ぶことがある。
また、経路テーブル(FIB)作成部11は、トポロジ情報21に記憶された、通常のトポロジと、複数の予備トポロジに基づき、通常の経路テーブル(Primary FIB)23、および複数の予備経路テーブル(Backup FIB)24の作成を行う。
なお、経路テーブル(FIB)作成部11が、通常の経路テーブル(Primary FIB)23および複数の予備経路テーブル(Backup FIB)24の作成を行う際において、トポロジ情報21には、経路テーブル(FIB)作成部11が自身で作成した予備トポロジ(もとの予備トポロジセット)に加え、後記する予備トポロジ作成部100が作成した、新たな予備トポロジが加わった予備トポロジセット(後記において、「新たな予備トポロジセット」という)が記憶されている。詳細は後記する。
この経路テーブル(FIB)22としての通常の経路テーブル(Primary FIB)23および予備経路テーブル(Backup FIB)24には、本故障復旧システム1000に固有な番号であるFIB−IDが付されている。そして、各経路テーブル(FIB)22には、パケットの宛先アドレスを示すdst−IDと、出力インタフェース32である出力ポートとの対応関係を示す情報が格納される。
FIB−ID探索テーブル作成部12は、FIB−ID探索テーブル25を、最短経路探索法や、類似性判定法、故障箇所推定法等を用いて作成する(非特許文献5参照)。
図7に示すように、FIB−ID探索テーブル25には、現時点でのパケットに付与されている経路テーブル(FIB)22のIDを示す「現FIB−ID」、送信元アドレスを示す「src−ID」、および、宛先アドレスを示す「dst−ID」が、次に選択すべき経路テーブル(FIB)22のIDを示す「次FIB−ID」に対応付けられて記憶される。
なお、このFIB−ID探索テーブル25の「次FIB−ID」には、類似性判定法や故障箇所推定法等を用いることで、2番目に検出した故障リンクをプロテクトしつつ、1番目の故障リンクをできる限りプロテクトする予備トポロジに基づく予備経路テーブル24のIDが設定される。
図6に戻り、テーブル探索部13は、入力インタフェース(I/F)31を介してパケットを受信し、そのパケットのヘッダに付与されたFIB−IDおよび宛先アドレスを示すdst−IDを取得する。そして、テーブル探索部13は、FIB−IDを用いて、通常の経路テーブル23および予備経路テーブル24を探索し、該当するFIB−IDの経路テーブル(FIB)22を抽出し、dst−IDをキーとして、出力ポートを決定する。テーブル探索部13は、決定した出力ポートの情報を出力ポート確認部14に引き渡す。
また、テーブル探索部13は、FIB−ID更新部15から、次FIB−IDが付されたパケットを受信すると、その次FIB−IDとdst−IDとを用いて、予備経路テーブル24を探索し、出力ポートを決定する。そして、テーブル探索部13は、決定した出力ポートの情報を出力ポート確認部14に引き渡す。
出力ポート確認部14は、テーブル探索部13から受信した出力ポートが起動しているかを確認する。つまり、そのリンクを介して正常に他のノード10に送信可能か否かを確認する。
出力ポート確認部14は、出力ポートが起動している場合には、その出力ポートへパケットを引き渡し、出力インタフェース(I/F)32を介してパケットを送信する。一方、出力ポート確認部14は、出力ポートが起動していない場合には、そのパケットをFIB-ID更新部15に引き渡す。
FIB−ID更新部15は、出力ポート確認部14から、パケットを受信すると、そのパケットのヘッダから、現FIB−ID、src−ID、dst−IDを取得し、これらをキーとして、FIB−ID探索テーブル25を探索し、更新後のFIB−IDである次FIB−IDを取得する。
そして、FIB−ID更新部15は、取得した次FIB−IDを付したパケットを、テーブル探索部13に引き渡す。
予備トポロジ作成部100は、経路テーブル(FIB)作成部11が作成し、トポロジ情報21に記憶された予備トポロジ(もとの予備トポロジセット)に基づき、多重故障発生時に、転送ループの発生を防ぐための新たな予備トポロジを作成する。
予備トポロジ作成部100は、この新たな予備トポロジを、以下の3つの方法を用いて作成する。
(1)トポロジ情報21に記憶されているもとの予備トポロジセットに基づき、新たな予備トポロジを作成する方法(以下、「第1の予備トポロジ作成方法」と呼ぶ)。
(2)もとの予備トポロジセットの情報と、もとのトポロジの特徴(以下に示す「ノード次数」)を考慮した情報との類似度に基づき、新たな予備トポロジを作成する方法(以下「第2の予備トポロジ作成方法」と呼ぶ)。
(3)(1)および(2)を組み合わせた新たな予備トポロジの作成方法(以下、「第3の予備トポロジ作成方法」と呼ぶ)。
なお、この予備トポロジ作成部100による、新たな予備トポロジの作成方法(1)〜(3)については、後記して詳細に説明する。
また、記憶部には、トポロジ情報21と、経路テーブル(FIB)22と、FIB−ID探索テーブル25とを含む情報が記憶される。図7は、記憶部に記憶される各情報についての、データ構成(情報要素)と、その取得・生成方法を示している。
ここで、トポロジ情報21には、故障復旧システム1000内の各ノード10間のリンクによる接続関係を示すもとのトポロジが、経路テーブル(FIB)作成部11により、OSPF等のルーチングプロトコルを用いて取得され記憶される。また、このトポロジ情報21には、経路テーブル(FIB)作成部11が、既存の予備トポロジ設計アルゴリズムにより生成した予備トポロジ(もとの予備トポロジセット)が記憶される。
なお、経路テーブル(FIB)22およびFIB−ID探索テーブル25については、既に説明を行っているので、ここでは説明を省略する。
そして、この記憶部は、RAM(Random Access Memory)や、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体から構成される。ノード10をプログラム実行処理により実現する場合、記憶部には、ノード10の制御部の機能を実現するためのプログラムが格納される。そして、制御部は、記憶部に記憶されたプログラムを、不図示のCPU(Central Processing Unit)が、RAM等に展開し実行することで実現される。
≪故障箇所復旧システムの全体の処理≫
次に、本実施形態における予備トポロジ作成処理を含む、故障復旧システム1000の処理の流れを説明する(適宜図6参照)。なお、故障復旧システム1000が行う処理は、具体的には、個々のノード10それぞれが同様に行う処理であるため、以下、ノード10が行う処理として説明する。
図8は、本実施形態に係る故障復旧システム1000のノード10が行う全体の処理の流れを示すフローチャートである。なお、ここでは、ノード10の経路テーブル(FIB)作成部11の処理等により、予めもとのトポロジがトポロジ情報21に記憶されているものとする。
まず、経路テーブル(FIB)作成部11は、トポロジ情報21に記憶されたもとのトポロジを用いて、既存の予備トポロジ設計アルゴリズム(例えば、プリム法やクラスカル法)により、もとの予備トポロジセットを作成し、トポロジ情報21に記憶する(ステップS1)。
次に、予備トポロジ作成部100が、後記において詳細に説明する、第1〜第3の予備トポロジの作成方法のいずれかを用いて、新たな予備トポロジを作成し、その作成した新たな予備トポロジをもとの予備トポロジセットに加えて、新たな予備トポロジセットを作成する(ステップS2:予備トポロジ作成処理)。
続いて、経路テーブル(FIB)作成部11は、トポロジ情報21に記憶されたもとのトポロジおよびステップS2で作成された新たな予備トポロジセットに基づき転送経路の計算を行い、通常の経路テーブル(Primary FIB)23、および予備経路テーブル(Backup FIB)24の作成を行う(ステップS3)。
次に、FIB−ID探索テーブル作成部12は、非特許文献5に記載された類似性判定法や、故障箇所推定法等を用いて、FIB−ID探索テーブル25を作成する(ステップS4)。
なお、このステップS1〜ステップS4の処理は、パケット転送処理の前に各ノード10が予め計算しておく処理である。
そして、テーブル探索部13は、入力インタフェース(I/F)31を介して、パケットを受信すると、パケットのヘッダに付されたFIB−IDおよびdst−ID(宛先アドレス)をキーとして、通常の経路テーブル(Primary FIB)23、および予備経路テーブル(Backup FIB)24を探索し、出力ポートを取得する(ステップS5)。
次に、出力ポート確認部14は、出力ポートが起動しているか否かを確認する(ステップS6)。出力ポート確認部14は、出力ポートが起動している場合には(ステップS6→Yes)、その出力ポートへパケットを引き渡し、出力インタフェース(I/F)32を介して、パケットを送信して(ステップS7)、処理を終える。
一方、出力ポート確認部14は、出力ポートが起動していない場合には(ステップS6→No)、次のステップS8に進む。
ステップS8において、出力ポート確認部14は、そのパケットをFIB−ID更新部15に引き渡す。
続いて、FIB−ID更新部15は、出力ポート確認部14から、パケットを受信すると、そのパケットのヘッダ情報から、現FIB−ID、src−ID、dst−IDを取得し、これらをキーとして、FIB−ID探索テーブル25を探索し、更新後のFIB−IDである次FIB−IDを取得する(ステップS9)。そして、FIB−ID更新部15は、取得した次FIB−IDを付したパケットを、テーブル探索部13に引き渡し、ステップS5に戻る。
そして、テーブル探索部13が、FIB−ID更新部15から次FIB−IDが付されたパケットを受信すると、その次FIB−IDとdst−IDとを用いて、予備経路テーブル24を探索し、出力ポートを決定する。そして、テーブル探索部13は、決定した出力ポートの情報を出力ポート確認部14に引き渡し、ステップS6以降の処理を続ける。
このようにすることで、本実施形態に係る故障復旧システム1000によれば、予備トポロジ作成部100がもとの予備トポロジセットに加えて、新たな予備トポロジを作成しておくことにより、パケット交換網における多重故障発生時に、転送ループの発生を防いた上で、早急な故障復旧を実現することができる。
≪予備トポロジ作成処理≫
次に、図8のステップS2において、予備トポロジ作成部100が行う、予備トポロジ作成処理について詳細に説明する。
予備トポロジ作成部100は、前記したように、トポロジ情報21に記憶されたもとの予備トポロジセットやもとのトポロジに基づき、多重故障発生時に、転送ループの発生を防ぐための新たな予備トポロジを生成する。以下、第1〜第3の予備トポロジ作成方法について説明する。なお、以下においては、パケット転送網のリンクに2重故障が発生したものとして説明するが、後記するように、本発明は、3重故障以上の多重故障の発生に対しても適用可能である。
<第1の予備トポロジ作成方法>
予備トポロジ作成部100が行う、第1の予備トポロジ作成方法について、図9および図10を参照して説明する。ここでは、経路テーブル(FIB)作成部11により、複数の予備トポロジが既存の予備トポロジ設計アルゴリズムに基づき作成され、トポロジ情報21内に、もとの予備トポロジセットとして記憶されているものとする(図8のステップS1参照)。
予備トポロジ作成部100が行う第1の予備トポロジ作成方法は、もとの予備トポロジセットを用いて、予備トポロジ上に出現する中継リンクの数を平滑化することで、迂回路の多様性を増加させることを目的とする。なお、ここで、中継リンクとは、予備トポロジにおいて、ノード間を接続するリンク(非プロテクトリンク)を意味する。
図9は、本実施形態に係る予備トポロジ作成部100が行う第1の予備トポロジ作成方法の流れを示すフローチャートである。また、図10は、本実施形態に係る第1の予備トポロジ作成方法の流れを説明するための図である。
まず、予備トポロジ作成部100は、トポロジ情報21から、もとの予備トポロジセットを取得する(図9のステップS10)。
図10(a)においては、説明のための単純な例として、図2で示した予備トポロジ#2と予備トポロジ#3とが、もとの予備トポロジセットとして取得されたことを示している。
次に、予備トポロジ作成部100は、トポロジ上で注目するリンク毎に、各予備トポロジにおいて中継リンクが存在するか否かを判定し、予備トポロジに中継リンクが存在する場合を「1」とし、中継リンクが存在しない場合を「0」として、予備トポロジセットのリンク毎の中継リンク数Lを算出する。そして、予備トポロジ作成部100は、算出した中継リンク数Lに「1」を加え、「L+1」をそのリンクの重みとして設定する(ステップS11)。
図10(b)に示すように、例えば、リンク1−6についてみると、予備トポロジ#2には、中継リンクはなく、予備トポロジ#3については中継リンクが存在するため、このリンク1−6の中継リンク数Lは、0+1=1となる。そして、この中継リンク数L=1に「1」を加え、リンク1−6の重みを「2」に設定する。この処理を、もとのトポロジの各リンクについて行う。
続いて、予備トポロジ作成部100は、設定した重みに基づく最小スパニングツリーを計算する(ステップS12)。ここで、最小スパニングツリーとは、リンクコストの重みの総和が最小となる全域木である。
図10(b)に示す重みに基づき、最小スパニングツリーを計算すると、図10(c)のようになる。
そして、予備トポロジ作成部100は、計算した最小スパニングツリー上のリンクを非プロテクトリンクとし、削除されたリンクをプロテクトリンクとする予備トポロジを作成する(ステップS13)。なお、ここで作成された予備トポロジを、「新たな予備トポロジ」と呼ぶ。
図10(c)の最小スパニングツリー上で、削除されたリンクをプロテクトリンクとすることで、図10(d)に示すような新たな予備トポロジが作成される。
次に、予備トポロジ作成部100は、ステップS13で作成した新たな予備トポロジを、もとの予備トポロジセットに加え、新たな予備トポロジセットを作成する(ステップS14)。
続いて、予備トポロジ作成部100は、ステップS14で作成した新たな予備トポロジセットが、2重故障において、転送ループを発生させない経路を提供可能か否か判定する(ステップS15)。なお、このループチェックを行う故障パターンを拡大することで、2重故障に限らずN重(多重)故障に対しても適用可能である。ここで、転送ループを発生させない経路が提供可能な場合は(ステップS15→Yes)、処理を終了する。一方、転送ループを発生させない経路が提供可能でない場合(ステップS15→No)、つまり、転送ループが発生する場合には、ステップS11に戻って処理を続ける。
なお、この予備トポロジ作成部100が行う、転送ループを発生させない経路が提供可能な否かの判定は、例えば、全対地間でのパケットの送受信を想定し、2重(多重)故障が発生するすべてのパターンについて転送ループが発生するか否かを調べることにより行う。
予備トポロジ作成部100は、転送ループを発生させない経路が提供可能になるまで、ステップS11〜S15の処理を繰り返し、転送ループを発生させない経路が提供可能になると、処理を終了する。
このようにすることで、予備トポロジ作成部100は、転送ループを発生させないようにするための新たな予備トポロジを生成し、もとの予備トポロジセットに加え、新たな予備トポロジセットを作成することができる。
<第2の予備トポロジ作成方法>
次に、予備トポロジ作成部100が行う、第2の予備トポロジ作成方法について、図11および図12を参照して説明する。
第1の予備トポロジ作成方法では、予備トポロジ作成部100は、もとのトポロジは考慮せず、もとの予備トポロジセットだけに基づいて、新たな予備トポロジを作成した。このため、もとのトポロジの特徴によらず、全対地間に均一に迂回経路が提供される。しかしながら、実際にはもとのトポロジの形状(ここでは、ノードからのリンクの出線数)は均一ではなく、その特徴はノードに接続するリンク数であるノード次数によって決定される。
第1の予備トポロジ作成方法では、各ノードの特徴であるノード次数を考慮していないため、予備トポロジ上に出現する中継リンクの数を平滑化していくと、ノード次数が高いノードを含む経路が発生しやすくなる。その結果、ノード次数の低いノードを含む経路の予備トポロジが作成されるまでに、予備トポロジの作成数を十分増やす必要が生じる。
この問題に対応するため、第2の予備トポロジ作成方法では、もとのトポロジのノード次数を考慮し、ノード次数の低いノードをより多く経由するような予備トポロジを作成する方法を提案する。これにより、第2の予備トポロジ作成方法は、第1の予備トポロジ作成方法に比べ、各ノード10のノード次数にばらつきがある場合に、予備トポロジの作成数を低減することが可能となる。
具体的には、この第2の予備トポロジ作成方法は、もとのトポロジのノード次数を考慮した情報と、予備トポロジセットの各リンクの中継リンク数に基づく情報との類似度を計算し、その類似度を用いて、よりノード次数の低いノードを経由するような新たな予備トポロジの設計を行う。
そこで、まず、類似度の計算方法を説明し、その後、第2の予備トポロジの作成方法について、処理の流れを説明する。
(類似度計算)
予備トポロジ作成部100は、トポロジ情報21に記憶されたもとのトポロジと予備トポロジセットとを用いて、次のように類似度を計算する。
もとのトポロジにおいて、ノード「i」のノード次数をD(i)と表記する。このとき、ノード「i」,「j」間のリンクをリンク(i,j)と表記すると、リンク(i,j)間のリンクコストWorg(i,j)は、例えば次式で計算される。
Figure 0005748147
ここで、Eは、リンクの集合を示し、k、lは、トポロジ内の任意のノードを示す。
この(式1)では、次数が低いノードに接続するリンクほど(−logの部分によって)高い重みとなる計算をする。なお、ここでは(式1)を例に説明するが、リンクに接続するノード次数に反比例した重みが与えられるのであれば、別の方法を用いてもよい。
そして、このリンクコストWorg(i,j)は、もとのトポロジにおいて、リンクが存在する箇所は上記の(式1)で計算した値、それ以外は「0」の値を持つ行列(ここでは、「行列A」とする)として記述することができる。
図11に、もとのトポロジにおいて、このリンクコストWorg(i,j)を行列表現で表す例を示す。図11(a)に示すように、説明のため単純化した3つのノード「1」〜「3」を2つのリンクで接続するもとのトポロジを考える。この場合、ノード「1」〜「3」を行と列のマトリックスとし、リンクが存在する箇所に、(式1)で計算されたリンクコストWorg(i,j)を設定する。そして、リンクが存在しない箇所は「0」となる行列として表現することができる。
図11(a)では、予備トポロジ作成部100の類似度計算により、例えば、ノード「1」とノード「2」との間のリンクコストWorg(1,2)=0.5であり、ノード「1」とノード「3」との間のリンクコストWorg(1,3)=0.5であることを示し、図11(a)を行列表現すると図11(b)となることを示している。
次に、予備トポロジ作成部100は、予備トポロジセットの特徴を表現するため、予備トポロジセットを構成する全予備トポロジを累積した累積トポロジのリンクコストWcumを計算する。
ここで、Wcumは、注目するノード「i」,「j」間の中継リンク数を、全予備トポロジが備える中継リンク数の合計で割った値を、累積トポロジのリンクコストとする。そして、このリンクコストWcumは、累積トポロジにおいてリンクが存在する箇所に、計算値が入力され、それ以外は「0」の値を持つ行列(ここでは、「行列B」とする)として記述することができる。
予備トポロジ作成部100は、行列Aおよび行列Bに基づき類似度を、以下の手順で計算する。
(1)行列Aの固有値が最大となる固有ベクトルVorgを計算する。
(2)行列Bの固有値が最大となる固有ベクトルVcumを計算する。
(3)VorgとVcumのコサイン類似度を計算する。コサイン類似度Sは以下の(式2)で与えられる。
Figure 0005748147
ここで、Vorg・Vcumはベクトル内積計算、|Vorg|および|Vcum|は、それぞれベクトルVorg,ベクトルVcumの長さであり、原点からベクトルVorg,ベクトルVcumそれぞれの終点までのユークリッド距離を表す。
(類似度を用いた新たな予備トポロジの作成方法)
上記において説明した類似度計算を用いた、新たな予備トポロジの作成方法(第2の予備トポロジ作成方法)を、図12を参照して説明する。図12は、本実施形態に係る予備トポロジ作成部100が行う第2の予備トポロジ作成方法の流れを示すフローチャートである。
まず、予備トポロジ作成部100は、トポロジ情報21から、もとのトポロジと、もとの予備トポロジセットとを取得する(ステップS20)。
次に、予備トポロジ作成部100は、もとのトポロジと、もとの予備トポロジセットとの類似度(Sim1)を、上記した類似度計算に基づき計算する(ステップS21)。
続いて、予備トポロジ作成部100は、仮の予備トポロジ(SGtmp)を、ランダムコストを用いた既存の予備トポロジ設計アルゴリズムに基づき作成する(ステップS22)。
そして、予備トポロジ作成部100は、仮の予備トポロジ(SGtmp)を、取得した予備トポロジセットに追加した仮の予備トポロジセットを作成する(ステップS23)。
次に、予備トポロジ作成部100は、もとのトポロジと、作成した仮の予備トポロジセットとの類似度(Sim2)を計算する(ステップS24)。
続いて、予備トポロジ作成部100は、Sim1とSim2とを比較し、Sim1<Sim2であり、類似度が増加する場合には(ステップS25→Yes)、次のステップS26へ進む。一方、予備トポロジ作成部100は、類似が増加しない場合(Sim1<Sim2でない場合)には(ステップS25→No)、ステップS22へ戻る。
そして、予備トポロジ作成部100は、ステップS26において、類似度が増加する場合に、Sim1をSim2で上書きする。そして、予備トポロジ作成部100は、ステップS22で作成した仮の予備トポロジ(SGtmp)を、新たな予備トポロジとして予備トポロジセットに追加する。
次に、予備トポロジ作成部100は、仮の予備トポロジ(SGtmp)を追加した予備トポロジセットが、2重故障において、転送ループを発生させない経路を提供可能か否か判定する(ステップS27)。なお、このループチェックを行う故障パターンを拡大することで、2重故障に限らずN重(多重)故障に対しても適用可能である。ここで、転送ループを発生させない経路が提供可能な場合は(ステップS27→Yes)、処理を終了する。一方、転送ループを発生させない経路が提供可能でない場合、つまり、転送ループが発生する場合には(ステップS27→No)、ステップS22に戻って処理を続ける。
予備トポロジ作成部100は、転送ループを発生させない経路が提供可能になるまで、ステップS22〜S27の処理を繰り返し、転送ループを発生させない経路が提供可能になると、処理を終了する。
このようにすることで、予備トポロジ作成部100は、もとのトポロジの特徴を考慮した上で、つまり、ノード次数の低いノードをより多く経由するようにして、転送ループを発生させないための新たな予備トポロジを生成し、もとの予備トポロジセットに加えることができる。
<第3の予備トポロジ作成方法>
次に、予備トポロジ作成部100が行う、第3の予備トポロジ作成方法について、図13を参照して説明する。
第3の予備トポロジ作成方法は、第1の予備トポロジ作成方法と第2の予備トポロジ作成方法とを、もとのトポロジのノード次数のばらつき度合(分散)に基づき、使い分ける方式である。
これは、第1の予備トポロジの作成方法と、第2の予備トポロジの作成方法とを比べると、第1の予備トポロジの作成方法は、類似度計算が不要であるため、計算処理による負荷が低減できる。一方で、第2の予備トポロジの作成方法によれば、もとのトポロジの各ノードのノード次数にばらつきがある場合に、第1の予備トポロジの作成方法よりも、予備トポロジの数が増加するのを防ぐことができる。これらの点を考慮し、第3の予備トポロジ作成方法では、もとのトポロジのノード次数の分散により、両者を使い分ける方法を提案する。
第3の予備トポロジ作成方法では、予備トポロジ作成部100(図6参照)が、トポロジ情報21からもとのトポロジを取得して各ノードのノード次数を計算し、そのもとのトポロジのノード次数の分散が所定値以上か否かを判定する。なお、第3の予備トポロジ作成方法を実現する予備トポロジ作成部100(図6参照)が、請求項の新たな予備トポロジ作成手段(新たな予備トポロジ作成部)に該当する。以下、具体的に説明する。
図13は、本実施形態に係る予備トポロジ作成部100が行う第3の予備トポロジ作成方法の流れを示すフローチャートである。
まず、予備トポロジ作成部100は、トポロジ情報21から、もとのトポロジを取得し、各ノードのノード次数を計算する(ステップS30)。
次に、予備トポロジ作成部100は、もとのトポロジのノード次数の分散を計算した結果が、所定値以上であるか否かを判定する(ステップS31)。
そして、予備トポロジ作成部100は、ノード次数の分散が所定値以上でない場合には(ステップS31→No)、ステップS32へ進み、第1の予備トポロジの作成方法(図9参照)により、新たな予備トポロジを作成して処理を終える。
一方、予備トポロジ作成部100は、ノード次数の分散が所定値以上の場合は(ステップS31→Yes)、ステップS33へ進み、第2の予備トポロジの作成方法(図12参照)により、新たな予備トポロジを作成して処理を終える。
このようにすることで、予備トポロジ作成部100は、もとのトポロジのノード次数のばらつきに基づき、計算した分散が所定値以上でない場合は、第1の予備トポロジ作成方法により、処理負荷を低減した上、転送ループを発生させないための新たな予備トポロジを作成することができる。また、予備トポロジ作成部100は、計算した分散が所定値以上の場合には、第2の予備トポロジ作成方法により、もとのトポロジのノード次数を考慮して、予備トポロジセットの情報との類似度を計算することにより、新たに追加する予備トポロジ数の増加を防いだ上で、転送ループを発生させないための新たな予備トポロジを作成することができる。
<第2の予備トポロジ作成方法の変形例>
次に、予備トポロジ作成部100が行う、第2の予備トポロジ作成方法の変形例について説明する。
以上において説明した、第1〜第3の予備トポロジ作成方法においては、もとの予備トポロジセットに対し新たな予備トポロジを追加することによって、転送ループの発生を回避する新たな予備トポロジセットを作成した。次に説明する予備トポロジ作成方法は、第2の予備トポロジ作成方法において用いた類似度の概念を使用して、既存の予備トポロジ設定の設計方法を拡張するものである。具体的には、前記した非特許文献3に記載の予備トポロジ作成方法に、類似度の概念を制約条件として取り入れるものである。
非特許文献3に記載の予備トポロジ作成方法では、予備トポロジを設計する際に、新たにプロテクトされるリンク数を最大化することを目的関数として解(予備トポロジ)の探索を行う。その場合に、本発明の第2の予備トポロジ作成方法の変形例においては、第2の予備トポロジ作成方法で示した方法により、類似度を制約条件として取り入れる。以下、具体的に説明するが、非特許文献3に記載の処理については、簡略化して説明する。
図14は、本実施形態に係る予備トポロジ作成部100が行う第2の予備トポロジ作成方法の変形例における流れを示すフローチャートである。
まず、経路テーブル(FIB)作成部11は、トポロジ情報21から、もとのトポロジを取得し、ランダムコストに基づき、もとの予備トポロジセットを作成する(ステップS40)。
次に、予備トポロジ作成部100は、もとのトポロジと、ステップS40で経路テーブル(FIB)作成部11が作成したもとの予備トポロジセットの類似度(Sim3)を計算する(ステップS41)。
続いて、予備トポロジ作成部100は、予備トポロジセットがすべてのリンク(若しくはノード)をプロテクトするか否かを判定する(ステップS42)。そして、予備トポロジセットがすべてのリンクをプロテクトする場合には(ステップS42→Yes)、処理を終了する。一方、すべてのリンクをプロテクトしていない場合には、(ステップS42→No)、次のステップS43に進む。
ステップS43において、予備トポロジ作成部100は、ランダムコストに基づく、新たな予備トポロジセットをK個作成する。
そして、予備トポロジ作成部100は、作成したK個の予備トポロジセットのうち、新たにプロテクトリンク(ノード)を追加する数が最大となる予備トポロジを選択する(ステップS44)。
次に、予備トポロジ作成部100は、ステップS44で選択した予備トポロジを、予備トポロジセットに加え、もとのトポロジと、その予備トポロジセットとの類似度(Sim4)を計算する(ステップS45)。
続いて、予備トポロジ作成部100は、Sim4がSim3を超えるか否かを判定する(ステップS46)。そして、予備トポロジ作成部100は、Sim4がSim3を超える場合には(ステップS46→Yes)、Sim3をSim4で上書きし(ステップS47)、ステップS42に戻り、処理を続ける。
一方、予備トポロジ作成部100は、Sim4がSim3を超えない場合には(ステップS46→No)、ステップS43に戻り、処理を続ける。
このようにすることで、既存の予備トポロジ作成方法に、類似度の概念を制約条件として取り入れることで、作成する予備トポロジの増加を防ぐことが可能となる。
以下、本実施形態におけるその他の変形例について説明する。
<変形例1>
本実施形態に係る故障復旧システム1000は、図5に示したように、通信ネットワーク500内のノード10それぞれが、故障回復機能を備える構成とした。しかし、本発明はこれに限定されず、例えば、図15に示すように、故障回復サーバ1100を、ネットワーク情報取得装置1200を介して通信ネットワーク500に接続するような故障復旧システム1000aの構成にすることもできる。
この場合、故障回復サーバ1100が、経路テーブル(FIB)作成部11とFIB−ID探索テーブル作成部12と予備トポロジ作成部100とを備え、ネットワーク情報取得装置1200を介して、各ノード10a間のリンクによる接続関係の情報(トポロジ)を取得する。そして、故障回復サーバ1100の予備トポロジ作成部100が、本実施形態に係る予備トポロジ作成処理を行った上で、経路テーブル(FIB)作成部11が経路テーブル(FIB)22を作成し、FIB−ID探索テーブル作成部12がFIB−ID探索テーブル25を作成して、各ノード10aに対して、パケット転送処理の開始前に配信するようにしてもよい。
<変形例2>
また、<変形例1>の構成において、本実施形態に係る予備トポロジ作成部100を、独立した装置である予備トポロジ作成装置として構成することもできる。この場合、予備トポロジ作成装置は、故障回復サーバ1100と通信可能に接続され、故障回復サーバ1100が既存の方法により作成したもとの予備トポロジセットやもとのトポロジを取得し、予備トポロジ作成装置が、転送ループの発生を防ぐための新たな予備トポロジを作成し、故障回復サーバ1100に送信するようにしてもよい。
この場合、予備トポロジ作成装置は、制御部と通信部と記憶部とを備え、通信部により、故障回復サーバ1100との情報の送受信を行い、制御部が備える予備トポロジ作成部100の処理により、新たな予備トポロジの作成処理が実行される。
<変形例3>
本実施形態に係る第1の予備トポロジ作成方法においては、中継リンクを、予備トポロジにおいて、ノード間を接続するリンク(非プロテクトリンク)のすべてとして、リンクの重みを設定した(図9のステップS11)。しかし、これに限らず、予備トポロジ作成部100は、リンクの重みを設定する際に、終端となるノード(リーフ)と接続される非プロテクトリンクを、中継リンクとして数えないようにしてもよい。このようにすることで、終端となるノードに繋がるリンクの重みが低下するため、新たな予備トポロジにおいて、当該リンクが中継リンクとなる確率を高め、迂回経路の多様性を増加させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る故障復旧システム1000およびノードによれば、パケット交換網における多重故障発生時に、転送ループの発生を防ぐことができる。また、第2の予備トポロジ作成方法において用いた類似度の概念を使用して、既存の予備トポロジ設定の設計方法を拡張し、作成する予備トポロジの増加を防ぐことができる。そして、予備トポロジ上での中継リンクの出現確率を増加させ、経路の多様性を増加させることができる。
10 ノード
11 経路テーブル(FIB)作成部
12 FIB−ID探索テーブル作成部
13 テーブル探索部
14 出力ポート確認部
15 FIB−ID更新部
21 トポロジ情報
22 経路テーブル(FIB)
23 通常の経路テーブル(Primary FIB)
24 予備経路テーブル(Backup FIB)
25 FIB−ID探索テーブル
100 予備トポロジ作成部
500 通信ネットワーク
1000 故障復旧システム
1100 故障回復サーバ
1200 ネットワーク情報取得装置

Claims (8)

  1. 複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムであって、
    前記故障復旧システムの各ノードの記憶部には、各ノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとが記憶されており、
    前記故障復旧システムは、前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成手段を備え、
    前記予備トポロジ作成手段は、
    前記ノードの記憶部から取得した前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットに基づき、前記新たな予備トポロジを作成し、
    前記作成した新たな予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加し、新たな予備トポロジセットを作成し、
    前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、
    前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記新たな予備トポロジを作成する処理に戻ること
    を特徴とする故障復旧システム。
  2. 複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムであって、
    前記故障復旧システムの各ノードの記憶部には、各ノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとが記憶されており、
    前記故障復旧システムは、前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成手段を備え、
    前記予備トポロジ作成手段は、
    前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットを取得し、
    前記もとの予備トポロジセットに含まれる前記複数の予備トポロジそれぞれについて、前記ノード間を接続するリンクである中継リンクが存在するかを判定し、
    前記もとのトポロジの各ノード間の前記リンク毎に、前記複数の予備トポロジに、前記中継リンクが存在する数を合計し、その合計に基づき当該リンクの重みを設定し、
    前記設定したリンクの重みの総和が最小となるような最小スパニングツリーを計算し、
    前記計算した最小スパニングツリー上の前記リンクを前記中継リンクとして前記新たな予備トポロジを作成し、
    前記作成した新たな予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加し、新たな予備トポロジセットを作成し、
    前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記中継リンクが存在するかを判定する処理に戻ること
    を特徴とする故障復旧システム。
  3. 複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムであって、
    前記故障復旧システムの各ノードの記憶部には、各ノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとが記憶されており、
    前記故障復旧システムは、前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成手段を備え、
    前記予備トポロジ作成手段は、
    前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットを取得し、
    前記もとのトポロジに示される、各ノードがリンクに接続する数を示すノード次数と、前記もとの予備トポロジセットに含まれる前記複数の予備トポロジそれぞれについての前記ノード間を接続するリンクである中継リンクの数とに基づき、前記もとのトポロジと前記もとの予備トポロジセットとの第1の類似度を計算し、
    前記もとのトポロジに基づきランダムコストを用いた仮の予備トポロジを作成し、
    前記作成した仮の予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加して仮の予備トポロジセットを作成し、
    前記もとのトポロジの前記ノード次数と前記仮の予備トポロジセットの前記中継リンクの数とに基づき、前記もとのトポロジと前記仮の予備トポロジセットとの第2の類似度を計算し、
    前記第2の類似度が前記第1の類似度を超えない場合に、前記仮の予備トポロジの作成処理に戻り、前記第2の類似度が前記第1の類似度を超える場合に、前記第1の類似度を前記第2の類似度で上書きし、前記仮の予備トポロジを前記新たな予備トポロジとして前記もとの予備トポロジセットに追加して、新たな予備トポロジセットを作成し、
    前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記仮の予備トポロジの作成処理に戻ること
    を特徴とする故障復旧システム。
  4. 前記故障復旧システムは、請求項2に記載の予備トポロジ作成手段と、請求項3に記載の予備トポロジ作成手段とを含む、新たな予備トポロジ作成手段を備えており、
    前記新たな予備トポロジ作成手段は、
    前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジを取得し、各ノードの前記ノード次数を計算し、前記計算したノード次数の分散が所定値以上でない場合には、請求項2に記載の前記新たな予備トポロジの作成処理を実行し、前記計算したノード次数の分散が所定値以上の場合には、請求項3に記載の前記新たな予備トポロジの作成処理を実行すること
    を特徴とする故障復旧システム。
  5. 複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムの前記ノードであって、
    前記複数のノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとを記憶している記憶部と、
    前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成部とを備え、
    前記予備トポロジ作成部は、
    前記ノードの記憶部から取得した前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットに基づき、前記新たな予備トポロジを作成し、
    前記作成した新たな予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加し、新たな予備トポロジセットを作成し、
    前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、
    前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記新たな予備トポロジを作成する処理に戻ること
    を特徴とするノード。
  6. 複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムの前記ノードであって、
    前記複数のノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとを記憶している記憶部と、
    前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成部とを備え、
    前記予備トポロジ作成部は、
    前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットを取得し、
    前記もとの予備トポロジセットに含まれる前記複数の予備トポロジそれぞれについて、前記ノード間を接続するリンクである中継リンクが存在するかを判定し、
    前記もとのトポロジの各ノード間の前記リンク毎に、前記複数の予備トポロジに、前記中継リンクが存在する数を合計し、その合計に基づき当該リンクの重みを設定し、
    前記設定したリンクの重みの総和が最小となるような最小スパニングツリーを計算し、
    前記計算した最小スパニングツリー上の前記リンクを前記中継リンクとして前記新たな予備トポロジを作成し、
    前記作成した新たな予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加し、新たな予備トポロジセットを作成し、
    前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記中継リンクが存在するかを判定する処理に戻ること
    を特徴とするノード。
  7. 複数のノードをリンクにより接続することで構成されるパケット交換網において、故障発生時に、予備トポロジに基づき作成された予備経路に切り替えることで故障復旧を行う故障復旧システムの前記ノードであって、
    前記複数のノード間の接続関係を示す情報であるもとのトポロジと、複数の前記予備トポロジを示すもとの予備トポロジセットとを記憶している記憶部と、
    前記リンクの多重故障発生時における前記予備経路の切り替えのための新たな予備トポロジを作成する予備トポロジ作成部とを備え、
    前記予備トポロジ作成部は、
    前記ノードの記憶部から前記もとのトポロジおよび前記もとの予備トポロジセットを取得し、
    前記もとのトポロジに示される、各ノードがリンクに接続する数を示すノード次数と、前記もとの予備トポロジセットに含まれる前記複数の予備トポロジそれぞれについての前記ノード間を接続するリンクである中継リンクの数とに基づき、前記もとのトポロジと前記もとの予備トポロジセットとの第1の類似度を計算し、
    前記もとのトポロジに基づきランダムコストを用いた仮の予備トポロジを作成し、
    前記作成した仮の予備トポロジを前記もとの予備トポロジセットに追加して仮の予備トポロジセットを作成し、
    前記もとのトポロジの前記ノード次数と前記仮の予備トポロジセットの前記中継リンクの数とに基づき、前記もとのトポロジと前記仮の予備トポロジセットとの第2の類似度を計算し、
    前記第2の類似度が前記第1の類似度を超えない場合に、前記仮の予備トポロジの作成処理に戻り、前記第2の類似度が前記第1の類似度を超える場合に、前記第1の類似度を前記第2の類似度で上書きし、前記仮の予備トポロジを前記新たな予備トポロジとして前記もとの予備トポロジセットに追加して、新たな予備トポロジセットを作成し、
    前記作成された新たな予備トポロジセットが、転送ループを発生するか否かを判定し、前記転送ループが発生しない場合には処理を終了し、前記転送ループが発生する場合には、前記仮の予備トポロジの作成処理に戻ること
    を特徴とするノード。
  8. 前記ノードは、請求項6に記載の予備トポロジ作成部の処理と、請求項7に記載の予備トポロジ作成部の処理とを実行する新たな予備トポロジ作成部を備えており、
    前記新たな予備トポロジ作成部は、
    前記記憶部から前記もとのトポロジを取得し、各ノードの前記ノード次数を計算し、前記計算したノード次数の分散が所定値以上でない場合には、請求項6に記載の前記新たな予備トポロジの作成処理を実行し、前記計算したノード次数の分散が所定値以上の場合には、請求項7に記載の前記新たな予備トポロジの作成処理を実行すること
    を特徴とするノード。
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