以下、添付図面に従って本発明に係る各実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、まず、ネットワークの設定関連は既に設定完了している環境での、通信チャネルを確立すべき相手通信機器の検索、選択を容易にする例を説明する。
図1に示すのが、無線通信手段を用いてデータ伝送を可能とする無線通信システムの構成例を示す図である。図1において、デジタルカメラ101〜103は、無線通信機能を搭載しており、無線通信手段を用いて、デジタルカメラ同士、あるいは、プリンタ104、105との間で、ダイレクトにデータ伝送を行うことが可能である。このような構成の通信モードをアドホックモードと呼ぶ。
また、図2に示すのが、無線通信手段を用いてデータ伝送を可能とする無線通信システムの他の構成例を示す図である。図2において、デジタルカメラ201〜203は、無線通信機能を搭載しており、無線通信手段を用いて、デジタルカメラ同士、あるいは、プリンタ205、ストレージ206との間で、データ伝送を行うことが可能であるが、データ通信は、アクセスポイント204を介して行われる。このような構成の通信モードをインフラストラクチャーモードと呼ぶ。
先ず、実施形態におけるデジタルカメラ、プリンタ、ストレージについて順に説明する。
図3に示すのが、実施形態におけるデジタルカメラ301の機能ブロック図であり、図1、2におけるデジタルカメラ101乃至103、或いは、201乃至203のいずれかとして機能させることが可能である。
デジタルカメラの操作部310は、システムコントローラ311を介してCPU315に接続されており、操作部にはデジタルカメラのシャッタースイッチや各種キーが含まれる。撮像部302は、シャッターが押下されたときに画像を撮影するブロックで、撮像処理部303によって処理される。表示部306は、LCD表示、LED表示、音声表示等、ユーザに対する情報を表示するブロックであり、表示処理部307によってその表示内容の制御処理が行われる。また表示部306に表示された情報から選択するなどの操作は操作部310と連動して行われることになる。すなわち、表示部306と操作部310とがユーザインタフェースを構成することになる。
無線通信機能部304は無線通信を行うブロックであり、RF部305は、他の無線通信機器との間で無線信号の送受信を行う。メモリカードI/F308は、メモリカード309を接続する為のインタフェースであり、USBI/F312は、外部機器とUSBを用いて接続する為のインタフェース、オーディオI/F314は、音信号を外部機器と接続する為のインタフェースである。これらのブロック図に示される機能部分は、CPU315からの制御によって処理され、CPUによって制御されるプログラムは、ROM315、もしくは、フラッシュROM313、もしくはメモリカード309に格納されることになる。また、CPU315によって処理されるデータは、RAM317、もしくは、フラッシュROM313、もしくはメモリカード309に対して、書き込み、読み込みが行われる(ただし、撮像した撮像画像データはメモリカード309に格納・記憶される)。
図4に示すのが、実施形態におけるプリンタ401の機能ブロック図である。このプリンタ401は、図1、2におけるプリンタ104、105、205としても機能することが可能である。
プリンタ401の操作部410は、システムコントローラ411を介してCPU415に接続されている。プリントエンジン402は、実際に用紙に画像をプリンタする機能ブロックであり、プリント処理部403によって処理される。プリントエンジンは如何なるものでも良いが、実施形態では熱エネルギーによってインク液滴を記録紙等の記録媒体上に吐出するインクジェットプリンタとした。
表示部406は、LCD表示、LED表示、音声表示等、ユーザに対する情報を表示するブロックであり、表示処理部407の制御によりその表示内容が制御される。また表示部406に表示された情報から選択するなどの操作は操作部410を介して行われる。つまり、表示部406及び操作部410が実施形態におけるプリンタ401のユーザI/Fとなる。
無線通信機能部404は無線通信を行うブロックであり、RF部405は、他の無線通信機器との間で無線信号の送受信を行う。メモリカードI/F408は、脱着可能なメモリカード409を接続する為のインタフェースであり、デジタルカメラに搭載されたメモリカードを差し込むことで、撮像画像を印刷することも可能にしている。
USBI/F412は、外部機器とUSBを用いて接続する為のインタフェース、パラレルI/F414は、外部機器(主としてホストコンピュータ)とパラレル通信を用いて接続する為のインタフェースである。これらのブロック図に示される機能部分は、CPU415からの制御によって処理され、CPUによって制御されるプログラムは、ROM415、もしくは、フラッシュROM413、もしくはメモリカード409に格納され、CPUによって処理されるデータは、RAM417、もしくは、フラッシュROM413、もしくはメモリカード409に対して、書き込み、読み込みが行われる。
図5に示すのが、実施形態におけるストレージデバイス501(以下、単にストレージという)の機能ブロックを示す機能ブロック図である。図2におけるストレージ206としても機能するものでもある。
ストレージ501の操作部510は、システムコントローラ511を介してCPU515に接続されている。ストレージ502は、データの格納、読み出しを行う機能ブロックであり、ストレージ処理部503によって処理される。ストレージ502としては大容量の記憶装置、すなわち、ハードディスク装置が望ましいが、場合によっては比較的大容量の可搬性記憶媒体であるCD−R、CD−RWメディア、や書き込み可能なDVDメディア、MOメディア等のメディア書き込みドライブであっても構わない。表示部506は、LCD表示、LED表示、音声表示等、ユーザに対する情報を表示するブロックであり、表示処理部507によって処理される。また表示部506に表示された情報から選択するなどの操作は操作部510を介して行われる。つまり、表示部506及び操作部510が実施形態におけるストレージ501のユーザI/Fを構成することになる。
無線通信機能部504は無線通信を行うブロックであり、RF部505は、他の無線通信機器との間で無線信号の送受信を行う。メモリカードI/F508は、メモリカード509(デジタルカメラのメモリカードを差し込み、ダイレクトに保存することを可能にしている)を接続する為のインタフェースであり、USBI/F512は、外部機器とUSBを用いて接続する為のインタフェース、ETHERI/F514は、外部機器とETHER通信を用いて接続する為のインタフェースである。これらのブロック図に示される機能部分は、CPU515からの制御によって処理され、CPUによって制御されるプログラムは、ROM515、もしくは、フラッシュROM513、もしくはメモリカード509に格納され、CPUによって処理されるデータは、RAM517、もしくは、フラッシュROM513、もしくはメモリカード509に対して、書き込み、読み込みが行われる。
以上、実施形態におけるデジタルカメラ、プリンタ、ストレージそれぞれの構成について説明した。なお、それぞれのRF部にはアンテナが設けられるが、外部に突出する形態で有するものとは限らない。特に、デジタルカメラの場合、携帯性が重要なファクタであるから、アンテナは外部に突出するのではなく、内蔵もしくは表面上に実装されることが望ましい。
図6は実施形態におけるデジタルカメラ301、プリンタ401、もしくは、ストレージ501の通信を確立するまでの処理手順を示すフローチャート図である。ここでは、簡単のためにデジタルカメラ301のものであるとして同図に従い説明する。また、実施形態でも、「通信チャネルを確立する」との表現を用いるが、これは単に、無線リンクを張ると言う意味で用いられているだけではなく、機器間でデータ伝送を可能とするように論理チャネル(OSI参照モデルの、ネットワークレイヤや、トランスポートレイヤ)を確立するという意味も含めて用いている点に注意されたい。
先ず、デジタルカメラ301で、ユーザインタフェースを介して通信チャネル確立操作の為のボタンの操作が検出されると(ステップS601)、タイマがセットされ(ステップS602)、リトライ回数がセットされ(ステップS603)、無線通信機能部304から、RF部305を介して通信チャネル確立要求の信号が送出される(ステップS604)。
そして、相手機器から通信チャネル確立応答が受信されたか否かが判断される(ステップS605)。通信チャネル確立応答が受信された場合には、相手通信機器との間で、通信チャネルを確立し(ステップS606)、データ伝送可能状態となる。また、相手通信機器から通信チャネル確立要求が受信された場合は(ステップS607)、通信チャネル確立応答を送信して(ステップS608)、通信チャネル確立を行う(ステップS606)。通信チャネル確立応答も、通信チャネル確立要求も受信されない期間が、設定した時間経過しない限りはその受信を待つ(ステップS609でNo)。また、設定した時間経過しても何の信号も受信しない場合、すなわち、タイムアウトとなった場合は(ステップS609がYes)、通信チャネル確立要求送信処理(ステップS604)から、繰り返し、その回数が設定されたリトライ回数が設定された回数になるまで繰り返す(ステップS610がNo)。また、設定されたリトライ回数より多くなると、通信チャネルの確立処理を中止する。すなわち、ステップS601での指示される以前の状態に戻る。
この図6のフローチャートで示される制御をデジタルカメラばかりでなく、受信する側であるプリンタ、もしくは、ストレージに対しても行うことにより、デジタルカメラとプリンタ、デジタルカメラとストレージの通信チャネルを確立することが可能となり、スムースに印刷処理や保存処理に移行することが可能になる。
より分かりやすく説明するのであれば、ユーザが今、無線でデジタルカメラ内に記憶保持された撮像画像を、プリンタで印刷させようとした場合を考察する。この場合、デジタルカメラ及びそのプリンタそれぞれが有する無線通信チャネル確立操作の為のボタンを、許容時間範囲内(タイムアウト時間×リトライ許容数=10秒程度で十分であろう)に操作する。操作する対象は、情報を送信する側及び受信する側の2つのデバイスのみであるので、プリンタが複数存在したとしても、結局のところ図6の処理を行うのは指示したデジタルカメラとプリンタのみの2つとなるので、1対1の通信がほぼ約束された状態となり、スムースな通信確立が行われることになる。
なお、デジタルカメラとストレージが有する無線通信チャネル確立操作の為のそれぞれのボタン操作を上記の限られた時間内に行えば、それら2者間の通信確立が行え、撮像画像の保存処理が簡単に行えるようにもなる。
これ以降の処理は、通信が確立しているので、有線接続と同様、デジタルカメラ側では印刷或いは保存すべき画像の選択とその送信を行ない、プリンタは受信した画像を印刷、ストレージは受信した画像を保存するという処理を行えば良いので、その説明については省略する。
図7は、実施形態におけるデジタルカメラ、もしくは、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャートである。
図7と図6の違いは、通信部電源ON処理(ステップS704)と、通信部電源OFF処理(ステップS712)を設けた点である。この通信部の電源制御処理を設けることにより、無用な無線通信機器の低消費電力化を実現することが可能となる。特に、デジタルカメラ301のように、バッテリー駆動するような装置には特に有効に作用する。
また、実施形態におけるデジタルカメラ、もしくは、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャートを図8に示す。ここでも、簡単のためにデジタルカメラを例に取ってフローチャート図を説明する。
図8において、デジタルカメラ301において、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンが操作されたことを検出すると(ステップS801)、タイマがセットされ(ステップSS802)、タイムアウトするまで(ステップS805がNo)、通信チャネル確立要求が送信される(ステップS804)。この通信チャネル確立要求は、タイムアウトするまで、1回の送信であっても良いし、一定間隔で、複数回送信されても良い。そして、タイムアウトすると、通信チャネル確立応答が受信されていない(ステップS806)か、もしくは、複数受信されていれば(ステップS807)、エラー表示を行い(ステップS809)、一つのみ受信されていれば、相手の無線通信端末と通信チャネルの確立を行う(ステップS808)。
上記図8で示される制御を、デジタルカメラの制御として実現し、プリンタ側の制御を図6で示される制御とすると、デジタルカメラ側では、プリンタ側から応答が無い場合、もしくは、複数のプリンタから応答があった場合、エラーとして通信チャネルの確立を行わないので、機器を操作しているユーザに再操作を促すこととなる。換言すれば、1台のプリンタのみ通信確立する指示を与えれば、デジタルカメラからはプリンタの選択にかかる操作が不要になる。
先に説明したように、ユーザはデジタルカメラ内に保持された撮像画像を印刷させるため、そのデジタルカメラと対象となるプリンタの2つのデバイスに通信チャネル確立操作の為の指示ボタンを操作することになるので、例え複数のプリンタが存在しているとしても、デジタルカメラには1台のプリンタからしか応答がない。従って、図8のステップS807で複数のプリンタから応答が返ってくることは、ほとんどあり得ない。図8のステップS807で複数のプリンタから応答があったと判断するケースは、たまたま、他人がデジタルカメラとプリンタに対し、ほぼ同じタイミングで無線印刷する指示を行った場合である。
図9に示すのは、実施形態におけるデジタルカメラ、もしくは、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャート図である。ここでも、簡単のためにデジタルカメラを例にして説明することとする。
図9のフローチャートは、基本的には、図8と同じであるが、複数の機器から通信チャネル確立応答を受信した場合は(ステップS906)、応答した端末情報を表示し(ステップS907)、ユーザに相手端末を選択させ(ステップS908)、選択された相手機器と通信チャネルを確立する(ステップS909)ものである。
図9で示される制御を、デジタルカメラの制御として実現し、プリンタ側の制御を図6で示される制御とすると、複数のプリンタから応答があった場合、それらのプリンタを表示し、プリンタをユーザに選択させることが可能となる。また、1つの場合には、ユーザによる選択操作の介在が無くなり、そのまま通信確立する。
図10に示すのは、本実施形態におけるデジタルカメラ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャートである。ここでも、簡単のためにデジタルカメラを例に取って同フローチャートを説明する。
同図において、デジタルカメラ301で、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作を検出すると(ステップS1001)、上記図6乃至図9のいずれか若しくはその組み合わせの制御に沿った形で通信チャネル確立処理が行われる(S1002)。そして、通信チャネルが確立した時に、既に、プリンタに伝送すべき写真データが選択されているならば(ステップS1003)、直ぐに通信確立したプリンタにデータ送信し(ステップS1004)、その後、送信すべき写真データが選択される毎に(ステップS1005)、プリンタに対してデータ送信する。なお、ステップS1003の判断は、デジタルカメラのユーザインタフェースを利用して、無線通信する前に、印刷対象画像(複数でも良い)を指定し、その結果がフラッシュROM313に所定のファイル名で記憶するようにし、そのファイルが存在するか否かで判断するものとしたが、ファイル名に限らず、フラッシュメモリ313の予め設定された領域に、所定形式で印刷する対象の画像を特定する情報が記述して在るか否かで判断しても良い。
上記の処理によれば、デジタルカメラ301の操作者は、予め、印刷すべき画像を選択しておき、その上で通信確立の指示をプリンタ、デジタルカメラ双方に行なえば、その操作のみで印刷が行えるようになり、無線通信の設定の作業も無くすことが可能となる。
図11は、実施形態におけるプリンタ401の制御を示す他のフローチャート図である。ここでは、プリンタ401がUSBインタフェースなど有線でPC等に接続されていることを仮定し、有線からもプリントアウトの為のデータが送信されることを仮定している。
図11において、プリンタ401のCPU415は、有線からのプリント要求があるか否か(ステップS1101)、及び、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作が行われたか否かを判断し(ステップS1103)、プリント要求もしくは無線通信確立の指示を待つ。
ここで、有線からのプリント要求があったと判断した場合(ステップS1101のYes)、そのプリントアウト処理を行う(ステップS1102)。無線通信のチャネル確立操作の為の指示ボタンの操作が行われたことを検出すると(ステップS1103のYes)、上記の図6乃至図9のいずれかの処理に従い通信チャネル確立処理が行われる(ステップS1104)。そして、通信チャネルが切断指示ボタンが操作されない間(ステップS1106のNo)、無線通信チャネルからのプリント処理のみを受け付け(ステップS1105)、有線からのプリント要求は受け付けない。なお、ここではプリンタ401に無線切断指示ボタンがあるものとして説明したが、デジタルカメラ301で一連の印刷操作を指示し、デジタルカメラとの通信が切断されたことをトリガにしても良い。
なお、ステップS1104で通信確立が失敗した場合には、有線接続に切り換わり、ステップS1105、S1106を行わず、ステップS1101に戻る。
図11は有線での印刷中は、無線通信のチャネル確立操作の指示ボタンを操作しても無視されるものであった。そこで、これを解決する例を図12のフローチャートに従って説明する。
先ず、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作を検出すると(ステップS1201)、有線接続された機器からのプリントアウト中かどうか判断する(ステップS1202)。プリント中であれば、現在、プリント中の区切りのいい所(実際はページ)までプリントアウトする(ステップS1203)。このとき、有線接続された装置に対し、busy信号を出力し、次のページの送信を待機するようにする。そして、通信チャネルの確立処理を行う(ステップS1204)。そして、通信チャネルが切断されるまでは(ステップS1206)、無線通信チャネルからのプリント処理のみを受け付け(ステップS1205)、通信チャネルが切断されると、有線接続している装置に対し、受信可の信号を出力し、有線からのプリント処理を継続する(もし未印刷ページがあれば)(ステップS1207)。
なお、実施形態のプリンタ401に、大容量の記憶装置(ハードディスク等)を搭載している場合には、上記のようなbusy信号を出力する必要は無い。なぜなら、有線で受信したデータを上記のような記憶装置に順次スプールすれば良いからである。
<第2の実施形態>
次に第2の実施形態を説明する。本第2の実施形態では、ネットワークが異なっても、通信チャネルを確立すべき相手通信機器の検索、選択を容易にする例である。
図13に示すのが、無線通信手段を用いてデータ伝送を可能とする無線通信システムの構成例を示す図である。
図13において、デジタルカメラ1302、1303は、無線通信機能を搭載しており(その構成は図3と同様)、無線通信手段を用いて、デジタルカメラ同士、あるいは、プリンタ1304(図4と同様)との間で、データ伝送を行う無線アドホックネットワーク1301を形成している。また、デジタルカメラ1306も同様に、プリンタ1307との間で無線アドホックネットワーク1305を形成している。
図14に示すのが、無線通信手段を用いてデータ伝送を可能とする無線通信システムの他の構成例を示す図である。
図14において、デジタルカメラ1402〜1404(その構成は図3と同様)は、無線通信機能を搭載しており、無線通信手段を用いて、デジタルカメラ同士、あるいは、プリンタ1406(図4参照)、ストレージ1407(図5参照)との間で、アクセスポイント1405を介した、無線インフラストラクチャネットワーク1401を形成している。また、同様に、デジタルカメラ1409〜1410は、プリンタ1412との間で、アクセスポイント1411を介した、無線インフラストラクチャネットワーク1408を形成している。
図15に示すのが、本第2の実施形態におけるデジタルカメラ、もしくは、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャート図である。ここでは、簡単のためにデジタルカメラを例にし、その処理手順を説明する。ただし、デジタルカメラが有するフラッシュROM(図3の符号313参照)には、予めデフォルトのネットワーク設定が設定登録されているものとする。
図15において、デジタルカメラのCPUは、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作を検出すると(ステップS1501)、デフォルトのネットワーク設定で通信チャネル確立処理が行われる(ステップS1502)。そして、その設定での通信チャネル確立処理が失敗した場合には(ステップS1503がNoの場合)、同じ周波数チャネル上に存在する、別の、ESSIDを用いて(ステップS1504)、通信チャネルの確立処理を行う(ステップS1505)。そして、登録されている全てのESSIDについて行っても通信チャネルが確立しない場合には、注目している周波数帯域での探索を止め、別の周波数を探索すべく、未探索の周波数が存在するか否かを判定する(ステップS1506)。もし、あればその周波数と最初のESSIDをセットし(ステップS1507)、ステップS1503以降の処理を繰り返す。
図15で示される制御をデジタルカメラで行い、プリンタでは、図6で示される制御を行うと、デジタルカメラと、プリンタが、異なる無線通信ネットワークに存在する場合でも、ネットワークに関する設定を行う事無く、簡単な操作で通信チャネルの確立を行うことが可能となる。
図16は、本第2の実施形態におけるデジタルカメラ、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャート図である。ここでは、簡単のためにデジタルカメラの処理として同フローチャートを説明する。
同図において、デジタルカメラで、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作が検出されると(ステップS1601)、全ての周波数チャンネル(日本ではチャンネル1乃至14)、ESSIDを用いて機器検索を行う(ステップS1602)。そして、応答する機器が存在しない場合は(ステップS1603)、エラー表示して終了する(ステップS1608)。このとき、探索失敗を示すメッセージを表示させても良い。
また、応答したデバイスが一つの場合は(ステップS1604)、その機器と無線通信チャネルを確立する(ステップS1607)。そして、複数の機器から応答が合った場合は、応答した機器の一覧を表示し(ステップS1605)、ユーザに通信相手の1つの機器を選択させて(ステップS1606)、その相手機器と無線通信チャネルを確立する。すなわち、応答機器が1つの場合には、ユーザの介在無しにその機器と接続状態にする。
図16で示される制御をデジタルカメラで行い、プリンタでは、図6で示される制御を行うと、デジタルカメラと、プリンタが、異なる無線通信ネットワークに存在する場合でも、ネットワークに関する設定を行う事無く、簡単な操作で通信チャネルの確立を行うことが可能となる。なお、図16で示される処理をプリンタが行う場合には、デジタルカメラが図6で示される処理を行えば良いことになる。
<第3の実施形態>
次に第3の実施形態を説明する。本第3の実施形態は、通信モードを意識することなく、通信チャネルを確立すべき相手通信機器の検索、選択を容易にする例である。
図17に示すのが、本発明におけるデジタルカメラ、もしくは、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャート図である。ここでも、簡単のためにデジタルカメラを例に取ってフローチャート図を説明する。
図17において、デジタルカメラが有する、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作を検出すると(ステップS1701)、その時点での動作モード(アドホックモード、もしくは、インフラストラクチャモード)を記憶し(ステップS1702)、先ず、アドホックモードを設定して(ステップS1703)、通信チャネルの確立処理を行う(ステップS1704)。このステップS1704の処理は、アドホックモードで行うが、その処理そのものは例えば図6乃至図9の処理で良い。
通信チャネルが確立すると(ステップS1705)、アドホックモードのまま動作し、通信チャネルが切断されると(ステップS1706)、記憶している動作モードに復帰する(ステップS1707)。なお、デジタルカメラから画像データをプリンタ(ストレージでも良い)に送信し、印刷(或いは保存)するのは、ステップS1706でNoと判断されている間に行うことになる。
図17に示す処理を情報発信源であるデジタルカメラ、及び、情報受信側であるプリンタ又はストレージに対して行うことで、それら2者間の通信確立がスムースなものとすることができる。
なお、図17のような手順にした理由をより詳しく説明すると、次の通りである。
実施形態におけるプリンタは、その印刷データ発生源はデジタルカメラのみとは限らず、パーソナルコンピュータ(1つとも限らない)からのデータを受信して印刷する環境上で使用する。従って、通常は、アクセスポイントを介したインフラストラクチャーモードでの印刷データ受信待機状態にすることが多い。
図17のような手順に従えば、ユーザが所持しているデジタルカメラと、特定のプリンタの2つに対し、それぞれの通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作するだけで、双方がアドホック通信モードという共通な通信モードになって通信確立処理を行うことになるので、その2者間で通信が確立することが可能となると共に、他のデバイスの接続を排除することが容易になる。
図18に示すのが、本実施形態におけるデジタルカメラ、もしくは、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャート図である。ここでは、簡単のためにデジタルカメラの処理として説明する。
図18において、デジタルカメラが有する、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作を検出すると(ステップS1801)、無線通信機能部(図3の304、305)の電源をONとし(ステップS1802)、アドホックモードを設定し(ステップS1803)、通信チャネルの確立処理を行い(ステップS1804)、通信チャネルが確立すると(ステップS1805)、アドホックモードのまま動作し、通信チャネルが切断されると(ステップS1806)、通信部の電源をOFFとし(ステップS1807)、低消費電力を実現する。
図19、図20に示すのが、本実施形態におけるデジタルカメラ、もしくは、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャートである。ここでは、簡単のため、デジタルカメラ(送信側)は図19の処理手順を、プリンタ(受信側)は図20の処理手順を実行するものとして説明する。
図19において、デジタルカメラで、電源が投入され、無線通信の指示が行われる、もしくはスイッチやボタンが無線通信の指示が行われている状態で電源が投入されると、先ず、アドホックモードを設定し(ステップS1901)、アドホックモードを示す表示がなされる(ステップS1902)。この表示は、LCD表示、LED表示等色々な実現方法が考えられる。そして、アドホックモードとしてあらかじめ設定されているか、もしくは、通信チャネルを確立するために決められている通信パラメータを用いて、通信チャネル確立処理を実行する(ステップS1903)。そして、通信チャネルが確立すると(ステップS1904)、アドホックモードのまま、処理がなされ、通信チャネルが切断されると(ステップS1905)、インフラストラクチャモードを設定し(ステップS1906)、インフラストラクチャモードの表示を行う(ステップS1907)。
図20において、プリンタは、電源が投入されると、タイマをセットし(ステップS2001)、アドホックモードを設定する。このときの設定パラメータは、あらかじめ設定されているか、もしくは、通信チャネルを確立するために決められているものを用いる。そして、通信チャネル確立要求を受信したならば(ステップS2003)、通信チャネル確立応答を送信し(ステップS2004)、通信チャネルを確立する(ステップS2005)。また、通信チャネル確立要求が受信されない場合は(ステップS2003)、タイムアウトまで待ち(ステップS2006)、タイムアウトで、インフラストラクチャモードとなる。
このように、図19の制御をデジタルカメラで行い、図20の制御をプリンタで行うと、デジタルカメラ、プリンタの電源を投入することにより、簡単に通信チャネルの確立を行うことが可能となる。
図21、図22に実施形態におけるデジタルカメラ、プリンタ、もしくは、ストレージの処理手順の他のフローチャートを示す。ここでは、簡単のために図21に示す処理をデジタルカメラが行ない、図22で示す処理をプリンタが行うものとして説明する。
図21において、デジタルカメラに電源が投入される、もしくは無線通信チャネル確立の指示が行われると、アドホックモードを設定し(ステップS2101)、アドホックモードを示す表示がなされる(ステップS2102)。この表示は、LCD表示、LED表示等色々な実現方法が考えられる。そして、アドホックモードで全ESSID、全周波数チャネルで通信チャネル確立処理を実行する(ステップS2103)。そして、通信チャネルが確立すると(ステップS2104)、アドホックモードのまま、処理がなされ、一連の印刷処理や保存(図22がストレージが処理する場合)が行われ、通信チャネルが切断されると(ステップS2105)、インフラストラクチャモードを設定し(ステップS2106)、インフラストラクチャモードの表示を行う(ステップS2107)。
図22において、プリンタは、電源が投入され、もしくはデジタルカメラからの受信指示を行うと、インフラストラクチャモードを設定したまま(ステップS2201)、アドホックモードを傍受する(ステップS2202)。このときのアドホックモードの設定パラメータは、あらかじめ設定されているか、もしくは、通信チャネルを確立するために決められているものを用いる。また、必要であれば、アドホックモードのビーコンを送出する。そして、アドホックモードでの通信チャネル確立要求を受信したならば(ステップS2203)、アドホックモードを設定して(ステップS2204)、通信チャネル確立応答を送信し(ステップS2205)、通信チャネルを確立する(ステップS2006)。
このように、図21の制御をデジタルカメラで行い、図22の制御をプリンタで行うと、デジタルカメラ、プリンタの電源を投入やデジタルカメラ/プリンタ間の接続指示をそれぞれに指示することにより、簡単に通信チャネルの確立を行うことが可能となる。
<第4の実施形態>
次に本発明の第4の実施形態を説明する。本第4の実施形態では、インフラストラクチャモードの通信パラメータを自動的に設定して、無線通信機器同士を簡単に無線通信可能とする例を説明する。
図23、図24に示すのが、本発明におけるデジタルカメラ、もしくは、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャート図である。ここでは、簡単のために、図23に示す処理手順をデジタルカメラ、図24に示す処理手順をプリンタが行うものとして説明する。
図23において、デジタルカメラのCPUは操作部に設けられた設定データ送信ボタンの操作を検出すると(ステップS2301)、アドホックモードを設定し(ステップS2302)、通信チャネル確立処理を行う(ステップS2303)。そして、通信チャネルが確立すると(ステップS2304)、インフラストラクチャモードの設定データ(周波数チャネル、ESSID、暗号鍵等)を送信し(ステップS2305)、通信を切断し(ステップS2306)、インフラストラクチャモードを設定する(ステップS2307)。
図24において、プリンタのCPUは、設定データ受信ボタンの操作を検出すると(ステップS2401)、アドホックモードを設定し(ステップS2402)、通信チャネル確立処理を行う(ステップS2403)。そして、通信チャネルが確立すると(ステップS2404)、インフラストラクチャモードの設定データを受信し(ステップS2405)、アドホックモードでの通信を切断し、受信した設定データをインフラストラクチャモードの通信パラメータとして設定し(ステップS2407)、インフラストラクチャモードを設定する(ステップS2307)。
このように、図23の制御をデジタルカメラ、図24の制御をプリンタで行うことにより、デジタルカメラと、プリンタをインフラストラクチャモードの同じネットワーク上に簡単に参加させることが可能となる。
以上、第1の実施形態乃至第4の実施形態を説明したが、これら各実施形態によって本発明が限定されるものではなく、例えば、通信チャネルを確立する為の手段として、特定のボタン、電源スイッチ、特定のタッチパネルスイッチ等を用いることに適用させても良い。同様に、無線通信機器の無線通信モードとして、無線LANのアドホックモード、無線LANのインフラストラクチャモード、BLUETOOTH(商標登録)等の通信モード、無線通信機器として、無線通信機能を持った、デジタルカメラ、プリンタ、ストレージ、スキャナ、データ入力装置、データ出力装置等の機器とする実施形態も容易に実現可能である。
また、制御と機器の組合せも限定されるものではなく、デジタルカメラと、プリンタの制御方法を入れ替えたり、その他の機器の制御方法として実現することも可能である。そして、通信モードとして、アドホックモードとインフラストラクチャモードを代表例として述べてきたが、制御上、この二つの通信モードをそっくり入れ替えることも可能であり、また、BLUETOOTH等、無線LAN以外の通信手段を通信モードとして定義することも可能である。
以上説明をしてきた様に本実施形態によれば、デジタルカメラからプリンタ(或いはストレージ)に無線通信によって画像を送信し印刷させる(或いは保存させる)際の、無線通信チャネルの確立時に、例え多数の無線通信装置が存在する場合であっても、ほぼ1対1の関係で通信を確立することができるようになり、ユーザの操作を簡便なものとすることが可能になる。