JP5744467B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技媒体が始動領域に進入したことにもとづいて識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、あらかじめ定められた特定表示結果が可変表示手段に導出表示された場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行し、所定の移行条件が成立すると通常状態であるときに比べて特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に移行させるパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示手段が設けられ、可変表示手段において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示手段において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。以下、大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
また、可変表示手段において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果のうちの特別な特定表示結果(特別表示結果)になる等の特別の条件が成立すると、以後、特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行しやすい遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、確変状態)に移行するように構成されたものもある。また、特定遊技状態が連続して発生することを防止するために、具体的には特別遊技状態が長期間に亘って継続することを防止するために、特別遊技状態への移行条件が成立した後、特定遊技状態の発生回数を制限する機能(以下、リミッタ機能という。)を備えた遊技機がある(例えば、特許文献1参照)。
また、遊技機として、特別遊技状態の継続回数(特別遊技状態における特定遊技状態の発生回数)があらかじめ決められている上限数(リミット値、すなわち特別遊技状態の終了条件が成立する(つまり、リミッタ機能が作動する)ことになる数)になるまでの残り回数を遊技者が認識可能に報知する遊技機がある(例えば、特許文献2参照)。なお、特許文献2に記載された遊技機では、正確な残り回数を報知するのではなく、遊技者が残り回数を推測可能な態様で報知を行う。
特開2008−284069号公報 特開2007−252483号公報
特別遊技状態の継続回数がリミット値に達する前に特別遊技状態への移行条件が再度成立した場合に継続回数を計数するカウンタを初期化する(すなわち、継続回数の計数が再び初期値(カウントアップするカウンタを使用する場合には、0)から計数が行われることになる。)ように構成された遊技機では、残り回数が少ないときに特別遊技状態への移行条件が再度成立する方が遊技者にとって有利である。リミット値に達するまでに実行可能な可変表示の回数が実質的に増えるからである。
特許文献2に記載された遊技機では、残り回数を遊技者が認識可能に報知するが、報知態様には、残り回数の違いが反映されていない。上記のように、特別遊技状態への移行条件が再度成立したときの残り回数の値は遊技者の有利/不利に関連するので遊技者は残り回数に大きな関心を抱く。例えば、残り回数が比較的多いときに特別遊技状態への移行条件が再度成立した場合には、遊技者は落胆する可能性が高い。しかし、特許文献2に記載された遊技機は残り回数を反映した報知を行っていないので、残り回数の報知によって遊技者に与えられる遊技の興趣はさほど高くない。
そこで、本発明は、残り回数の報知によって遊技者に与えられる遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)本発明による遊技機は、遊技媒体(例えば、遊技球)が始動領域(例えば、普通可変入賞球装置20の入賞領域)に進入したことにもとづいて特別識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を開始し表示結果を導出表示する可変表示手段(例えば、特別図柄表示器8)を備え、あらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)が可変表示手段に導出表示された場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行し、所定の移行条件が成立すると通常状態であるときに比べて特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態(例えば、確変状態や高ベース状態)に制御する遊技機であって、遊技媒体が始動領域に進入したことにもとづいて、可変表示手段に表示結果が導出表示される前に、特定遊技状態に移行させるか否かを決定するとともに、特定遊技状態に移行させることに決定した場合の特定遊技状態の種類を、当該特定遊技状態の終了後に所定の移行条件を成立させる第1特定遊技状態(例えば、確変大当りにもとづく大当り遊技状態。具体的には、初当りB、第1大当り、第3大当りにもとづく大当り遊技状態。:図24参照)とするか当該特定遊技状態の終了後に所定の移行条件を成立させない第2特定遊技状態(例えば、通常大当りにもとづく大当り遊技状態。具体的には、初当りA、第2大当り、第1’大当り、第2’大当りにもとづく大当り遊技状態。:図24参照)とするかを決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS53〜S56の処理を実行する部分)と、遊技状態が通常状態である場合に事前決定手段が第1特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて計数手段に初期値を設定し(図31におけるステップS481,S483参照)、遊技状態が特別遊技状態である場合に計数手段の計数値が所定値にならないときに事前決定手段が第1特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて計数手段の計数値を所定値に近づくように更新する(図31におけるステップS477,S478参照)数値更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS474〜S483,S485の処理を実行する部分)と、特定遊技状態が終了したときに、計数手段の計数値が所定値である場合には当該特定遊技状態の種類に関わらず遊技状態を通常状態に制御し(図31におけるステップS474〜S480参照:すなわち、計数値が所定値である場合に発生しうる第1’大当りまたは第2’大当りのときには確変フラグをセットしない。)、計数手段の計数値が所定値でない場合には、事前決定手段が第2特定遊技状態(例えば、第2大当り)とすることに決定したことにもとづいて遊技状態を通常状態に制御し(図31におけるステップS474,S475参照:すなわち、第2大当りのときには確変フラグをセットしない。)、事前決定手段が第1特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて遊技状態を特別遊技状態に制御する(図31におけるステップS473,S486参照:すなわち、第1大当りまたは第3大当りのときには確変フラグをセットする。)遊技状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップSS473,S486,S474,S475の処理を実行する部分)と、所定値と計数手段の計数値との差を示唆する残回数示唆演出手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS957,S962,S965,S966,S968,S989の処理を実行する部分)とを備え、残回数示唆演出手段は、数値更新手段が計数手段の計数値を所定値に近づくように更新(例えば、大当り回数カウンタの値を−1)したことに応じて、示唆する差の数(報知用カウンタの値に相当)を減少更新する減少更新手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS962の処理を実行する部分)と、数値更新手段が計数手段に初期値を設定したときに、示唆する差の数を更新しないか、または実際の差の数(例えば、所定値が0であり大当り回数カウンタがダウンカウントされる場合には、大当り回数カウンタの値に相当)よりも少ない数に更新する初期値設定時更新手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS964〜S966,S987,S988の処理を実行する部分)と、実際の差の数よりも少ない数が示唆されているときに示唆されている差の数を実際の差の数に近づけるように増加更新する増加更新手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS964〜S966,S987,S988の処理を実行する部分)とを含み、増加更新手段は、実際の差の数が第1数値(例えば、10)よりも少ないときに、実際の差の数が第1数値以上であるときに比べて高い割合で増加更新する(図52(B),(C)参照)ことを特徴とする。
そのような構成によれば、計数手段の計数値が所定値により近づくと(残り回数が少なくなると)、示唆される数が増加する演出が実行されやすいので、残り回数の報知によって遊技者に与えられる遊技の興趣を向上させることができる。
(2)上記の(1)の遊技機において、増加更新手段は、示唆されている差の数が第2数値(例えば、5)よりも少ないときに、差の数が該第2数値以上であるときに比べて高い割合で増加更新する(図52(A),(B)参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、示唆されている数が少なくなると(報知されている残り回数が少なくなると)、示唆される数が増加する演出が実行されやすいので、残り回数の報知によって遊技者に与えられる遊技の興趣を向上させることができる。
(3)上記の(1)または(2)の遊技機において、増加更新手段は、増加更新する処理を複数回に分けて実行する(図56におけるステップS991〜S993,図57におけるステップS962D〜962I参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、示唆される数が増加する演出が実行される機会が増し、残り回数の報知によって遊技者に与えられる遊技の興趣をさらに向上させることができる。
(4)上記の(1)〜(3)の遊技機において、増加更新手段は、計数手段の計数値が所定値(例えば、0)になるときには、示唆する差の数を上限値(例えば、初期値と同じ値である30)にするように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、遊技状態を通常状態に移行させることになる直前において示唆される数として初期値(上限値に相当)に対応する数が報知されるので、遊技の興趣を低下させないようにすることができる。
(5)上記の(1)〜(4)の遊技機において、遊技媒体が始動領域に進入しやすい第1状態(例えば、開放状態)と遊技媒体が始動領域に進入し難いまたは進入しない第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変始動入賞装置(例えば、普通可変入賞球装置20)を備え、遊技状態として、低頻度進入可能状態(例えば、低ベース状態)であるときに比べて遊技媒体が始動領域に進入しやすい高頻度進入可能状態(例えば、高ベース状態、具体的には、通常状態であるときに比べて、普通可変入賞装置が開放されやすい状態、もしくは、普通図柄の可変表示の実行頻度が多くなっている状態、または、普通可変入賞装置が開放されやすく、かつ、普通図柄の変動の実行頻度が多くなっている状態)とがあり、事前決定手段は、略全ての場合に特定遊技状態に移行させると決定し(図23参照)、計数手段の計数値が所定値にならないときに事前決定手段が決定する特定遊技状態の種類として、数値更新手段により計数手段の計数値が更新されるとともに当該特定遊技状態の終了後に遊技状態を高頻度進入可能状態とする特定遊技状態(例えば、第1大当りにもとづく大当り遊技状態:図24参照)と、当該特定遊技状態が終了したときに遊技状態を通常状態に移行させるとともに遊技状態を高頻度進入可能状態とする特定遊技状態(例えば、第2大当りにもとづく大当り遊技状態:図24参照)とが定められ、計数手段の計数値が所定値になるときに事前決定手段が決定する特定遊技状態の種類として、当該特定遊技状態が終了したときに遊技状態を通常状態に移行させるとともに遊技状態を高頻度進入可能状態とする特定遊技状態(例えば、第1’大当りにもとづく大当り遊技状態:図24参照)と、当該特定遊技状態が終了したときに遊技状態を通常状態に移行させるとともに遊技状態を低頻度進入可能状態とする特定遊技状態(例えば、第2’大当りにもとづく大当り遊技状態:図24参照)とが定められているように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、特別遊技状態の終了条件が成立するまでの間の遊技者の期待感を向上させることができる上に、特別遊技状態の終了条件が成立するときにおける遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記の(5)の遊技機において、事前決定手段は、計数手段の計数値が所定値(例えば、0)になるときには、当該特定遊技状態が終了したときに遊技状態を低頻度進入可能状態とする特定遊技状態よりも、高い割合で、当該特定遊技状態が終了したときに遊技状態を高頻度進入可能状態とする特定遊技状態に決定する(図24(B),(C)参照:例えば、リミッタ作動時の方が、リミッタ非作動時に比べて高ベース状態になることになる大当りに決定される。)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、特別遊技状態の終了条件が成立するときにおける遊技の興趣を低下させないようにすることができる。
(7)上記の(1)〜(6)の遊技機において、特定遊技状態が開始される前の遊技状態に関わらず当該特定遊技状態中は通常状態に制御される(例えば、大当り遊技中は、確変フラグおよび高ベース状態フラグがリセットされている。)遊技機であって、普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示を開始し表示結果を導出表示する普通可変表示手段(例えば、普通図柄表示器10)と、普通識別情報の可変表示が開始される前に該普通識別情報の可変表示時間を選択する可変表示時間選択手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS130B,S133,S135,S134,S136の処理を実行する部分)と、遊技媒体が始動領域に進入しやすい第1状態(例えば、開放状態)と遊技媒体が始動領域に進入し難いまたは進入しない第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変始動入賞装置(例えば、普通可変入賞球装置20)と、可変始動入賞装置の状態を制御する可変始動入賞装置制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS155,S161,S162,S166の処理を実行する部分)とを備え、可変始動入賞装置制御手段は、あらかじめ定められた表示結果(例えば、当り図柄)が普通可変表示手段に導出表示された場合に可変始動入賞装置を第1状態に変化させる制御を行い(図18におけるステップS153,S155参照)、該第1状態に変化される制御が終了した後所定の遅延期間(例えば、3秒)が経過した後に、新たな普通識別情報の可変表示の開始を可能にし(図19におけるステップS167および図12におけるステップS270,S271参照:図8も参照)、遅延期間は、特別識別情報の可変表示が開始されてから特定遊技状態が終了するまでの期間(例えば、1.5秒:大当りが発生したことを報知するための大当り表示時間(例えば、0.2秒)と大当りの終了を報知するための大当り終了時間(例えば、0.2秒)を加算した場合には1.9秒)よりも長い期間に設定されているように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、特定遊技状態(遊技状態は通常状態)が終了する前に新たな普通識別情報の可変表示が開始されないので、長い普通識別情報の可変表示時間が選択されて可変始動入賞装置が第1状態に変化可能になるまでの時間が長くなってしまう機会を減らすことができる。
(8)上記の(1)〜(6)の遊技機において、特定遊技状態が開始される前の遊技状態に関わらず当該特定遊技状態中は通常状態に制御される(例えば、大当り遊技中は、確変フラグおよび高ベース状態フラグがリセットされている。)遊技機であって、普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示を開始し表示結果を導出表示する普通可変表示手段(例えば、普通図柄表示器10)と、普通可変表示手段の表示状態を制御する普通可変表示制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS101,S102,S103の処理を実行する部分)と、遊技媒体が始動領域に進入しやすい第1状態(例えば、開放状態)と遊技媒体が始動領域に進入し難いまたは進入しない第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変始動入賞装置(例えば、普通可変入賞球装置20)と、可変始動入賞装置の状態を制御する可変始動入賞装置制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS155,S161,S162,S166の処理を実行する部分)とを備え、可変始動入賞装置制御手段は、あらかじめ定められた表示結果(例えば、当り図柄)が普通可変表示手段に導出表示された場合に可変始動入賞装置を第1状態に変化させる制御を行い(図18におけるステップS153,S155参照)、普通可変表示制御手段は、特定遊技状態に制御されているときには、通常状態において特定遊技状態に制御されていないときに比べて、普通識別情報の可変表示時間を短くする(図15におけるステップS130A,S130B参照)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、特定遊技状態(遊技状態は通常状態および低ベース状態)が終了する前に長い普通識別情報の可変表示時間が選択されて可変始動入賞装置が第1状態に変化可能になるまでの時間が長くなってしまう機会を減らすことができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 中継基板、演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 遊技状態の変化等を説明するための説明図である。 普通図柄および飾り図柄の可変表示、可変入賞球装置の制御状態、特別図柄の可変表示、大当り遊技状態を説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ通過処理を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理を示すフローチャートである。 普通図柄当り判定処理を示すフローチャートである。 普通図柄当り判定テーブルを示す説明図である。 普通図柄変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 変動パターンの一例を示す説明図である。 普通図柄変動処理を示すフローチャートである。 普通図柄停止処理を示すフローチャートである。 普通電動役物開放中処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 大当り判定処理を示すフローチャートである。 大当り判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別決定テーブルを示す説明図である。 特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御手段が使用する乱数の一例を示す説明図である。 飾り図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセステーブルの構成例を示す説明図である。 プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。 飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。 飾り図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動開始指定コマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 大当り表示対応処理を示すフローチャートである。 大当り中演出を示す説明図である。 大当り終了対応処理を示すフローチャートである。 大当り終了対応処理を示すフローチャートである。 上乗せ演出抽選処理を示すフローチャートである。 上乗せ演出決定テーブルを示す説明図である。 上乗せ回数テーブルを示す説明図である。 上乗せ演出を示す説明図である。 第2の実施の形態における上乗せ演出決定テーブルを示す説明図である。 第2の実施の形態における上乗せ演出処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における大当り終了対応処理の一部を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
下皿4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。スティックコントローラ122は、遊技者が把持する操作桿122Aを含み、操作桿122Aの所定位置(例えば遊技者が操作桿122Aを把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン121(図3参照)が設けられている。トリガボタン121は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを操作手(例えば左手など)で把持した状態で、所定の操作指(例えば、人差し指)で押引操作することによって所定の指示操作ができるように構成されている。操作桿122Aの内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3参照)が内蔵されている。スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部には、操作桿122Aに対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3参照)が設けられている。例えば、傾倒方向センサユニット123は、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿122Aの中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、遊技者の側からみて操作桿122Aの中心位置よりも右側で遊技盤6の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含む。なお、下皿におけるスティックコントローラ122の取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば、スティックコントローラ122の上方)に、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的または電磁的に検出する。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3参照)が設けられている。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿および下皿の中央部分において上下の位置関係にある。しかし、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120およびスティックコントローラ122の取付位置を、上皿3および下皿4において左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。また、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあってもよい。
スティックコントローラ122に設けられたトリガボタン121は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。また、プッシュボタン120は、スティックコントローラ122とは別個に、上皿3を形成するガラス扉枠2の所定位置に設けられている。遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを把持しない状態では、操作手で押下操作することによって指示操作ができるように構成されている。従って、トリガボタン121は、プッシュボタン120に比べて、連続的な指示操作となる連打操作が困難である。
また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3参照)が内蔵されている。この実施の形態では、例えば、バイブレータ用モータ126の軸の重心を偏らせたり重りを取り付け、演出制御用マイクロコンピュータ100によりバイブレータ用モータ126を回転制御することによって振動を生じさせ、スティックコントローラ122を振動動作させる。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球がゲート32Aまたはゲート32Bを通過したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する演出表示装置9が配置されている。この実施の形態では、演出表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が表示制御されるように構成されている。飾り図柄の可変表示を行う演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである。
この実施の形態では、演出表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、「0」〜「9」の数字の図柄を用いる。飾り図柄の可変表示(変動)中、原則として、「0」〜「9」の飾り図柄が番号順に表示される。
演出表示装置9の右部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば、「0」〜「9」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、「0」〜「99」など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
また、演出表示装置9では、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示に関連する演出表示も行われる。
遊技領域7における右上方には、ゲート32Bが形成されている。ゲート32Bを通過した遊技球は、ゲートスイッチ32bによって検出された後、下方に流下する。ゲート32Bの下部には、遊技球が入賞可能な特別可変入賞球装置(大入賞口に相当)15が設けられている。特別可変入賞球装置15に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、大入賞口スイッチ14aによって検出される。特別可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。特別可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が入賞可能になり、遊技者にとって有利な状態になる。
また、図1に示すように、遊技領域7における右下方において、特別可変入賞球装置15の下方には、普通可変入賞球装置20が設けられている。普通可変入賞球装置20は開閉板を備え、普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示されたときにソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、普通可変入賞球装置20が開放状態になる。普通可変入賞球装置20に入賞した遊技球は入賞口スイッチ23で検出される。なお、普通可変入賞球装置20が閉状態になっている状態では、遊技球は入賞不能である。ただし、普通可変入賞球装置20が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、「0」〜「9」の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、「00」〜「99」の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDに限らず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
演出表示装置9の下方には、ゲート32Aが形成されている。ゲート32Aを通過した遊技球は、ゲートスイッチ32aによって検出された後、下方に流下する。
また、特別可変入賞球装置15および普通可変入賞球装置20は、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。普通可変入賞球装置20が閉鎖状態である場合には遊技球は普通可変入賞球装置20に入賞することはないので、遊技者は、遊技領域7の右側の領域(第2領域)を狙うのではなく左側の領域(第1領域)を狙って遊技球を発射し、第1領域からゲート32Aが設けられている領域に遊技球を流下させる。なお、図1には示されていないが、第1領域には1つ以上の普通入賞口が設けられていることが好ましい。また、第1領域に設けられているゲートを遊技球が通過すると、所定個の賞球払出が行われるようにしてもよい。そのように構成すれば、遊技者が第1領域を狙って遊技球を発射する可能性をより高くすることができるからである。また、遊技領域7の左側の領域にゲート32Bおよび特別可変入賞球装置15が設けられていてもよい。さらに、第1領域と第2領域とは、遊技領域7の左側および右側に限られない。遊技者が遊技球の発射対象領域を異ならせることができることを条件に、遊技領域7の左側および右側以外の2つの領域を第1領域および第2領域にしてもよい。
ゲート32Aまたはゲート32Bを遊技球が通過しゲートスイッチ32aまたはゲートスイッチ32bで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、普通可変入賞球装置20の状態は、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(開放状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32A,32Bを通過した入賞球数(ゲート通過記憶数)を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32Aまたはゲート32Bへの遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、この実施の形態では、ゲート通過記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
なお、演出表示装置9の表示画面には、ゲート通過記憶数(普通図柄保留記憶数)を表示する領域(以下、普通図柄保留記憶表示部18dという。)が設けられている。普通図柄保留記憶表示器41におけるLEDの点灯数と同数の表示が、普通図柄保留記憶表示18dにおいてなされる。
この実施の形態では、演出表示装置9は、普通図柄表示器10による普通図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。すなわち、普通図柄表示器10による普通図柄の可変表示と演出表示装置9による飾り図柄の可変表示とは同期している。なお、普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示器10は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球がゲート32Aまたはゲート32Bを通過しゲートスイッチ32aまたはゲートスイッチ32bで検出されると、普通図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、普通可変入賞球装置20の開放動作でなく、かつ、普通図柄の可変表示が実行されていない場合)、普通図柄の当り判定が行われる。この実施の形態では、普通図柄が当りになる確率(普通図柄の当選確率)は、遊技状態が低ベース状態のときには1/250であり、遊技状態が高ベース状態(この実施の形態では、普通図柄の変動時間が通常遊技状態に比べて短縮されている時短状態でもある。)のときは249/250である。そして、普通図柄表示器10において普通図柄の可変表示(変動)が開始されるときに、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。普通図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄保留記憶表示器41についてのゲート通過記憶数を1増やす。この実施の形態では、時短状態(高ベース状態)である状態が遊技媒体が始動領域に進入しやすい遊技状態である高頻度入賞可能状態に相当し、高頻度入賞可能状態ではない遊技状態は低頻度入賞可能状態である。
なお、遊技状態が低ベース状態のときの普通図柄の当選確率を1/250にするのではなく、遊技状態が低ベース状態であるか高ベース状態であるかにかかわらず、普通図柄の当選確率が常に100%に近い割合になるようにしてもよい。その場合、当りになったときの普通可変入賞球装置20の開放パターンとして、2種類の開放パターンを用いる。一方の開放パターンは開放期間が長い(開放回数が多い、もしくは1回の開放時間が長い、または、開放回数が多く、かつ、開放時間が長い)長期間開放パターンであり、他方の開放パターンは開放期間が短い(開放回数が少ない、もしくは1回の開放時間が短い、または、開放回数が少なく、かつ、開放時間が短い)短期間開放パターンである。短期間開放パターンによって普通可変入賞球装置20の開放が制御されるときに、開放期間は、遊技球が普通可変入賞球装置20に入賞する可能性がほとんどない程度の短い期間に制御される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動開始時に、抽選によって、はずれ(普通可変入賞球装置20を開放しない)、短期間開放パターンを伴う当り、長期間開放パターンを伴う当りのいずれかに決定する。その場合、普通図柄の変動結果(停止図柄)は、はずれ、短期間開放パターンを伴う当り、長期間開放パターンを伴う当りのそれぞれに対応する図柄にすることが好ましい。そして、高ベース状態では、低ベース状態であるときに比べて、高い割合(例えば、100%または100%に近い割合)で長期間開放パターンを伴う当りを選択し、低ベース状態では、高ベース状態であるときに比べて、高い割合(例えば、95%)で短期間開放パターンを伴う当りを選択するとともに、低い割合(例えば、1%未満)で長期間開放パターンを伴う当りを選択する。
普通可変入賞球装置(入賞領域を形成するとともに始動領域も形成する。)20に遊技球が入賞し入賞口スイッチ23で検出されると、特別図柄の大当り判定が行われる。この実施の形態では、特別図柄が大当りになる確率は、遊技状態が通常状態のときは98/100(98%)であり、遊技状態が確変状態(高確率状態ともいう。)のときは1/1(100%)である。すなわち、略全ての場合に大当りになると判定される。大当りにすることに決定されると、大当りの種別(大当りの種類)が決定される。
なお、遊技状態が通常状態のときの特別図柄の当選確率を98%にするのではなく、遊技状態が通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず、特別図柄の当選確率を常に100%にしてもよい。その場合に、例えば、大当りの種類を複数(例えば、大当り後に高ベース状態になるものと、高ベース状態にならないもの)設け、高ベース状態にならない大当りにすることに決定された場合に、続けて大当りが発生しないようにする。
普通可変入賞球装置20への遊技球の入賞にもとづいて特別図柄の変動が開始されると、所定時間経過後に停止して停止図柄が導出表示される。大当りにすることに決定されている場合には、特別図柄表示器8において大当り図柄が特別図柄の停止図柄として導出表示され、大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態に移行すると、大当り遊技が2ラウンドだけ継続される。この実施の形態では、特別可変入賞装置15が開放されてから一定期間(例えば0.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば1個)の打球が大入賞口(特別可変入賞球装置15)に入賞するまでが大当り遊技における1ラウンドである。なお、特別可変入賞球装置15の開放期間(ラウンド期間)は任意である。また、ラウンド期間における特別可変入賞球装置15への入賞可能個数も任意であり、1個でなくてもよい。
大当りが遊技状態を高ベース状態にすることに対応する大当りであった場合は、大当り遊技が終了するときに遊技状態が高ベース状態に移行される。遊技状態が高ベース状態のときは、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は249/250であるから、遊技球がゲート32Aまたはゲート32Bを通過すると、ほぼ当りになる。当りになると、普通可変入賞球装置20が開放され、遊技球が入賞すると、大当り判定および大当り種別の判定が行われる。
大当りが遊技状態を低ベース状態にすることに対応する大当りであった場合は、大当り遊技が終了するときに遊技状態が低ベース状態に移行される。遊技状態が低ベース状態のときは、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が1/250であるから、遊技球がゲート32A,32Bを通過しても当りになる可能性は低くなり、普通可変入賞球装置20が開放される可能性は低い。その結果、始動領域への遊技球の入賞が発生し難くなるので、大当り遊技状態に移行されにくくなる。
以上のように、この実施の形態では、低ベース状態のときは、普通図柄が当りになる確率が低いが、一旦、普通図柄が当りになると、非常に高い確率で遊技状態が高ベース状態になる。その結果、普通図柄の当りが連続して発生することになる。
また、この実施の形態では、原則として、高ベース状態において大当りが所定回(この実施の形態では、30回)連続して発生すると、遊技状態は低ベース状態に移行する。
次に、普通図柄の停止図柄、特別図柄の停止図柄、および飾り図柄の停止図柄について説明する。
(1)普通図柄の停止図柄:
普通図柄表示器10で可変表示される普通図柄は「0」〜「9」である。このうち、「7」が当り図柄であり、その他ははずれ図柄である。
(2)特別図柄の停止図柄:
上述したように、特別図柄表示器8で可変表示される特別図柄は「0」〜「9」である。このうち、「1」が第1大当り図柄であり、「3」が第2大当り図柄であり、「5」が初当りA図柄であり、「7」が初当りB図柄である。また、「2」が第3大当り図柄であり、「4」が第1’大当り図柄であり、「6」が第2’大当り図柄である。なお、はずれ図柄は「0」である。
(3)飾り図柄の停止図柄:
上述したように、演出表示装置9で可変表示される左中右の飾り図柄は、それぞれ、「0」〜「9」である。ここで、飾り図柄のはずれ図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃っていない状態の図柄(例えば、「358」など)である。なお、左右の飾り図柄が同一図柄で揃っているが(すなわち、リーチになっているが)、中の飾り図柄だけ揃っていない状態もはずれ図柄である。飾り図柄の当り図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態の図柄である。
なお、この実施の形態では、普通図柄の停止図柄と飾り図柄の停止図柄とが対応している。すなわち、普通図柄の停止図柄がはずれ図柄になると飾り図柄の停止図柄もはずれ図柄になり、普通図柄の停止図柄が当り図柄になると飾り図柄の停止図柄も当り図柄になる。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかにRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a,32b、大入賞口スイッチ14aおよび入賞口スイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、普通可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、および特別可変入賞球装置15(開閉板)を開閉するソレノイド16を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技枠に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、盤側に設けられているLEDの表示制御を行う。また、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAM(図示せず)を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号を増幅して盤側に設けられている各LEDに供給する。また、枠側に設けられている枠LED28に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート106を介して、トリガセンサ125から、トリガボタン121に対する遊技者の操作を検出したことを示す信号としての操作検出信号を入力する。また、演出制御用CPU101は、入力ポート106を介して、プッシュセンサ124から、プッシュボタン120に対する遊技者の操作を検出したことを示す信号としての操作検出信号を入力する。また、演出制御用CPU101は、入力ポート106を介して、傾倒方向センサユニット123から、スティックコントローラ122の操作桿122Aに対する遊技者の操作を検出したことを示す信号としての操作検出信号を入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122を振動動作させるために、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力する。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15。S44,S45を含む。)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、確変フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機にしてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムR(大当り判定用乱数)の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数(変動パターン決定用乱数)であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数(ランダム3初期値決定用乱数)である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS21〜S35のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS21)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a,32b、大入賞口スイッチ14aおよび入賞口スイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS22)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS23)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS33,S34で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS24)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS25,S26)。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りの種別を決定する(大当り種別決定用)
(2)ランダム2:普通図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)(3)ランダム3:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(4)ランダム4:ランダム3の初期値を決定する(ランダム3初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS24では、CPU56は、(1)の大当り種別決定用乱数、および(3)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(4)の乱数以外の乱数も用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(乱数回路503)が生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、CPU56によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。この場合、大当り判定用乱数の初期値を決定するためのソフトウェア乱数(大当り判定初期値決定用乱数)を用いて大当り判定用乱数の初期値を変更(更新)するように構成するのが好ましい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口(特別可変入賞球装置15)を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10および普通可変入賞球装置20を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出表示装置9における飾り図柄の表示制御に関する演出制御コマンドなどを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、大入賞口スイッチ14aおよび入賞口スイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、大入賞口スイッチ14aおよび入賞口スイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS22〜S34(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、遊技状態の変化等を説明するための説明図である。
遊技球がゲート32Aまたはゲート32Bを通過したことにもとづいて、普通図柄に関する抽選が実行され、抽選結果が当りであることにもとづいて、普通可変入賞球装置20が開放される。
図7(A)に示すように、通常状態(非確変状態)において、始動口にも相当する普通可変入賞球装置20に遊技球が入賞したことにもとづいて、特別図柄に関する抽選が実行され、大当りのうちの初当りB(大当り遊技終了後に確変状態(高確率状態)に移行するとともに、ベース状態が高ベース状態に移行される)にすることに決定された場合には、大当り回数カウンタの値が初期化される。具体的には30にされる。大当り回数カウンタの値が初期化されることを、リミッタ数が初期化されるということがある。なお、大当りのうちの初当りAにすることに決定されると、大当り遊技終了後に通常状態(低確率状態)に移行するとともに、ベース状態が低ベース状態のままにされる。
初当りAにすることに決定された場合には大当り回数カウンタの値は変化しないが、初当りAにすることに決定された場合に大当り回数カウンタの値を初期化する(30を設定する)ようにしてもよい。その場合、連続して初当りAにすることに決定されたときには、2回目以降では、大当り回数カウンタの値を−1する。従って、大当り回数カウンタの値が減っていく。その状況において初当りBにすることに決定された場合には大当り回数カウンタの値を初期化しない。そのように制御する場合には、初当りBにすることに決定されたときの大当り回数カウンタの値が30よりも少ない状況が生ずる。なお、初当りBにすることに決定されたときの大当り回数カウンタの値が所定値(例えば、16)よりも少ない場合には、上乗せ演出(図54(A)に例示する演出:所定値と計数手段の計数値との差を示唆する残回数示唆演出)を実行しないようにしてもよい。初当りBにすることに決定されたときの大当り回数カウンタの値が少ない場合に演出を開始すると、実質的に少ない初期値(例えば、15)から演出が開始されることになるので遊技の興趣が低下するからである。
大当り回数カウンタが初期化された後では、図7(B)に示すように、始動口にも相当する普通可変入賞球装置20に遊技球が入賞したことにもとづいて、特別図柄に関する抽選が実行され、大当りのうちの第1大当り(大当り遊技後に確変状態に移行するか、または確変状態が継続することになる大当り)にすることに決定されると、大当り回数カウンタの値が更新される(図24(B)も参照)。具体的には、−1される。大当りのうちの第2大当り(大当り遊技後に通常状態に移行することになる大当り)にすることに決定されると、大当り回数カウンタの値が初期化されることになる(図24(B)も参照)。なお、いずれの大当りにすることに決定された場合でも、遊技状態(ベース状態)は高ベース状態に移行されるか、または高ベース状態が継続する。また、大当りのうちの第3大当り(大当り遊技後に確変状態に移行するか、または確変状態が継続することになるとともに、ベース状態が低ベース状態に移行されることになる大当り)にすることに決定されると、大当り回数カウンタの値が更新される(図24(B)も参照)。
なお、リミッタが作動するときには、始動口にも相当する普通可変入賞球装置20に遊技球が入賞したことにもとづいて、特別図柄に関する抽選が実行され、大当りのうちの第1’大当り(大当り遊技後に通常状態(非確変状態)および低ベース状態に移行することになる大当り)または第2’大当り(大当り遊技後に通常状態および高ベース状態に移行することになる大当り)にすることに決定される(図24(C)参照)。
また、リミッタが作動する(大当り回数カウンタの値が0になる)まで遊技状態は高頻度入賞可能状態(具体的には、高ベース状態)になっている可能性が高いので、リミッタが作動することになる回数(特別遊技状態において発生可能な大当りの回数がリミット値になることを意味する。)の直前で第2大当りが発生することは遊技者にとって相対的に有利である。特別遊技状態が長期継続した上で大当り回数カウンタの値が30に初期化され、かつ、高ベース状態が維持されるからである。なお、高ベース状態は、普通可変入賞球装置20に遊技球が入賞しやすい状態であり(図14(A)参照)、また、普通可変入賞球装置20に遊技球が入賞した場合(始動領域に遊技球が入賞した場合)にはほぼ100%の割合で大当りになり(図23参照)、かつ、再び特別遊技状態(確変状態)に移行する可能性が高い(図24(B)参照)。また、特別遊技状態において第1大当り(図24(B)参照)が発生することは遊技者にとってさほど有利なことではない。大当り回数カウンタの値が、遊技状態を通常状態に移行させることになるリミット値に近づくからである。
図8は、普通図柄および飾り図柄の可変表示、可変入賞球装置の制御状態、特別図柄の可変表示を説明するための説明図である。
図8に示すように、遊技球がゲート32Aまたはゲート32Bを通過すると、普通図柄の変動を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10および演出表示装置9において普通図柄および飾り図柄の変動が実行される。普通図柄の表示結果が当り図柄である場合には、普通可変入賞球装置20が所定期間(この実施の形態では、8秒)開放状態に制御される。普通可変入賞球装置20が開放状態に制御されている間、始動領域に遊技球が入賞可能(通過可能)になり、特別図柄の始動条件が成立することが可能になる
特別図柄表示器8において特別図柄の変動を開始できる状態であれば、特別図柄の始動条件の成立(普通可変入賞球装置20への遊技球の入賞)にもとづいて、特別図柄表示器8において特別図柄の変動が実行される。特別図柄の表示結果が大当り図柄である場合には、大当り遊技が実行される。すなわち、大入賞口(特別可変入賞球装置15)が、所定時間(この実施の形態では、0.5秒)の閉鎖時間を挟んで所定回(例えば、2回)開放状態に制御される。開放時間は、この実施の形態では、0.5秒である。すなわち、この実施の形態では、大当り遊技の時間は1.5秒である。なお、大当りが発生したことを報知するための大当り表示時間(この実施の形態では、0.2秒)と大当りの終了を報知するための大当り終了時間(この実施の形態では、0.2秒)を加算しても、合計時間は1.9秒である。
図8に示すように、普通可変入賞球装置20が開放状態になっている時間は、特別図柄の変動時間(この実施の形態では、常に0.5秒)よりも長い。よって、普通可変入賞球装置20に遊技球が入賞して特別図柄の変動の実行条件(始動条件に相当)が成立したが特別図柄の表示結果がはずれ図柄に決定された場合でも、普通可変入賞球装置20が開放状態であるうちに再度普通可変入賞球装置20に遊技球が入賞して特別図柄の変動の実行条件が成立する可能性が高い。後述するように、通常状態(非確変状態)では特別図柄の表示結果が大当り図柄に決定される確率は98%であるから、特別図柄の表示結果がはずれ図柄に決定された場合でも、再度の普通可変入賞球装置20への遊技球の入賞にもとづいて特別図柄の表示結果が大当り図柄に決定される可能性が高い。すなわち、この実施の形態では、普通可変入賞球装置20が開放状態になると、ほぼ必ず大当りが発生することになる。
また、普通可変入賞球装置20が閉鎖状態になっている時間(この実施の形態では、3秒)は、大当り遊技の時間(この実施の形態では、常に1.5秒:大当り表示時間と大当り終了時間とを考慮しても1.9秒)よりも長い。よって、大当り遊技状態が終了しないうちに次回の普通図柄の変動が開始されることはない。後述するように、大当り遊技状態では確変フラグおよび高ベースフラグはリセットされているので、遊技状態は通常状態(非確変状態)および低ベース状態である。また、一般に、非確変状態および低ベース状態では、普通図柄の変動時間として、高確率状態および高ベース状態である場合に比べて長い変動時間が選択される。大当り遊技状態が終了しないうちに次回の普通図柄の変動が開始されることがあるように構成した場合には、普通図柄の変動時間として長い時間が選択される可能性が高くなる。普通図柄が変動している間では普通可変入賞球装置20は開放状態にならないので、遊技者にとって不利になる。しかし、図8に示すように、この実施の形態では、大当り遊技状態が終了しないうちに次回の普通図柄の変動が開始されることはないので、遊技者に不利になることはない。
ただし、後述するように、この実施の形態では、非確変状態および低ベース状態では、普通図柄の変動時間として短い変動時間を使用する。従って、大当り遊技状態が終了しないうちに次回の普通図柄の変動が開始されることがあるように構成しても、遊技者に不利になる機会が生ずる可能性は低減する。
図9は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図9に示す例において、コマンド80XX(H)は、普通図柄の可変表示に同期して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8B00(H),8B01(H)は、普通図柄表示器10における普通図柄の停止図柄(表示結果)の内容を指定する演出制御コマンドである。すなわち、はずれにするか当りにするかを示す演出制御コマンドである。以下、コマンド8B00(H),8B01(H)を、普通図柄表示結果特定コマンドということがある。
コマンド8C01(H)〜8C08(H)は、特別図柄表示器8における特別図柄の停止図柄(表示結果)の内容を指定する演出制御コマンドである。すなわち、はずれにするか、第1大当りにするか、第2大当りにするか、第3大当りにするか、第1’大当りにするか、第2’大当りにするか、初当りAにするか、初当りBにするかを示す演出制御コマンドである。以下、コマンド8C01(H)〜8C08(H)を、表示結果特定コマンドということがある。
コマンド8F00(H)は、普通図柄表示器10における普通図柄の停止を知らせるとともに演出表示装置9における飾り図柄の可変表示(変動)の停止を指定する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンド8F01(H)は、特別図柄表示9における特別図柄の変動開始を知らせる演出制御コマンド(特別図柄変動開始指定コマンド)である。コマンド8F02(H)は、特別図柄表示9における特別図柄の変動終了を知らせる演出制御コマンド(特別図柄変動終了指定コマンド)である。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。CPU56は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーション時の表示を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001(H)は、大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、2ラウンドの大当り遊技におけるラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA2XX(H)は、2ラウンドの大当り遊技におけるラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。
コマンドA301(H)は、大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(大当り終了指定指定コマンド)である。
コマンドC4XX(H)は、XXで示される数のゲート入賞記憶数(普通図柄保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(普通図柄保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC501(H)は、ゲート入賞記憶数の減算(1減らすこと)を指定する演出制御コマンド(普通図柄保留記憶数減算指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、例えば、図9に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、LEDの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
次に、CPU56が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS28)を説明する。図10は、普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理において、CPU56は、ゲート32(ゲート32Aまたはゲート32B)がオン状態となったこと、すなわち遊技球がゲート32を通過したことを検出すると(ステップS111)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS112)を実行する。その後、ステップS100〜S104のいずれかの処理を実行する。なお、以下、ゲート32Aとゲート32Bとをゲート32と総称することがある。
ステップS100〜S104の処理は、以下のような処理である。
普通図柄通常処理(ステップS100):CPU56は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップS100を示す値になっている場合、具体的には、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が実行されている状態でなく、かつ、可変入賞球装置15の開放状態でない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(ステップS101)を示す値(この例では「1」)に更新する。
普通図柄変動パターン設定処理(ステップS101):普通図柄の可変表示の変動パターン(図柄変動中の演出態様:変動パターンによって変動時間も特定される。)を、遊技球がゲート32を通過したときに抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、決定された変動パターンにもとづいて、普通図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(普通図柄の変動時間)に相当する値を普通図柄プロセスタイマにセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS102)に応じた値(この例では「2」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS102):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止する。また、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせ、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止時処理(ステップS103)を示す値(この例では「3」)に更新する。
普通図柄停止時処理(ステップS103):CPU56は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるか否か確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(この例では「0」)に更新する。普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、普通可変入賞球装置(普通電動役物)20を開放する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS104)を示す値(この例では「4」)に更新する。
普通電動役物開放中処理(ステップS104):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていない場合には、普通電動役物(普通可変入賞球装置20)への遊技球の入賞個数(始動入賞口14への入賞個数)をカウントする普通電動役物入賞カウント処理を実行する。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、普通可変入賞球装置20を閉鎖して、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(この例では「0」)に更新する。
図11は、ゲートスイッチ通過処理を示すフローチャートである。ゲートスイッチ通過処理において、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する(ステップS115)。最大値に達していなければ、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1し(ステップS116)、ソフトウェア乱数である変動パターン決定用乱数(ランダム2)および普通図柄当り判定用乱数(ランダム3)の値を抽出して、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS117)。また、CPU56は、普通図柄保留記憶表示器41の点灯個数を1増やす(ステップS118)。また、CPU56は、ゲート通過記憶数(普通図柄保留記憶数)を示す普通図柄保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS119)。なお、ステップS117の処理で変動パターン決定用乱数の値を抽出せず、変動パターン決定用乱数の値を、普通図柄の変動開始時に(例えば、普通図柄変動パターン設定処理において)抽出するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
図12は、普通図柄通常処理(ステップS100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマ(図18におけるステップS158または図19におけるステップS167の処理でセットされる)がタイムアウトしているか否か確認する(ステップS270)。タイムアウトしていない場合には、普通図柄プロセスタイマの値を−1して(ステップS278)、処理を終了する。普通図柄プロセスタイマが既にタイムアウトしている場合には、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS271)。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0であれば、処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ、CPU56は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数および変動パターン決定用乱数を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS272)。
そして、CPU56は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS273)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値および変動パターン決定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値および変動パターン決定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
また、普通図柄表示器41において点灯している表示器の数を1減らす(ステップS274)。また、ゲート通過記憶数を1減算することを指定する普通図柄保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS275)。なお、普通図柄保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後のゲート通過記憶数を指定するコマンドを送信してもよい。
次いで、CPU56は、読み出した乱数値にもとづいて当りとするかはずれとするか決定する普通図柄当り判定処理を実行する(ステップS276)。
図13は、普通図柄当り判定処理を示すフローチャートである。図13に示すように、普通図柄当り判定処理において、CPU56は、まず、現在の遊技状態が高ベース状態であるか否か確認するために高ベース状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
高ベース状態は、遊技球が始動条件が成立しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である。この実施の形態では、高ベース状態は、時短状態に相当する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合(低ベース状態すなわち通常遊技状態である場合)と比較して、例えば、普通図柄の当り確率が高くなり、その結果、始動入賞しやすくなる。具体的には、普通可変入賞球装置20に遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、普通可変入賞球装置20(普通可変入賞装置)が開放状態になりやすい状態であり、低ベース状態に比べて、普通図柄の当り確率が高められている状態と普通可変入賞球装置20の開放回数が多くなっている状態と開放時間が長くなっている状態とのうちで少なくとも1つの状態になっているか(普通可変入賞装置が開放されやすい状態)、もしくは、普通図柄の可変表示時間が短縮されている状態になっているか(普通図柄の可変表示の実行頻度が多くなっている状態)、または、普通可変入賞装置が開放されやすく、かつ、普通図柄の変動の実行頻度が多くなっている状態である。
CPU56は、遊技状態が通常遊技状態であるときは低ベース状態当り判定テーブルを選択し(ステップS92)、遊技状態が高ベース状態(高ベース状態フラグがセットされているとき)であるときには高ベース状態当り判定テーブルを選択する(ステップS95)。そして、ステップS272の処理で読み出した普通図柄当り判定用乱数の値と当り判定テーブル(低ベース状態判定テーブルまたは高ベース状態当り判定テーブル)に設定されている当り判定値とを比較する(ステップS93)。
図14は、普通図柄当り判定テーブル(高ベース状態当り判定テーブルおよび低ベース状態当り判定テーブル)を示す説明図である。図14(A)に示すように、高ベース状態のときに当りに決定される確率は249/250である。図14(B)に示すように、低ベース状態のときに当りに決定される確率は1/250(0.4%)である。よって、遊技状態が低ベース状態のときは低い確率で当りになり、高ベース状態のときは極めて高い確率(この例では、100%)で当りになる。
CPU56は、ステップS93の処理による比較の結果、当りになる場合(普通図柄当り判定用乱数の値がいずれかの当り判定値と一致した場合)には(ステップS94)、普通図柄当りフラグをセットする(ステップS96)。
そして、CPU56は、普通図柄通常処理において、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(ステップS101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップS277)。
図15は、普通図柄プロセス処理における普通図柄変動パターン設定処理(ステップS102)を示すフローチャートである。普通図柄変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、大当り遊技中(遊技状態は、通常状態および低ベース状態)であるか否か確認する(ステップS130A)。大当り遊技中であるか否かは、例えば、特別図柄プロセスフラグが4(大当り表示処理の実行中に対応)〜7(大当り終了処理の実行中に対応)の値である(図20も参照)か否かによって確認される。CPU56は、大当り遊技中である場合には、変動時間を、短い5.0秒に決定する(ステップS130B)。そして、ステップS137に移行する。
遊技状態が通常状態かつ低ベース状態でない場合(確変状態と高ベース状態とのうちに少なくとも一方の状態である場合)、または通常状態もしくは低ベース状態であっても大当り遊技中でない場合には、CPU56は、普通図柄当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS131)。普通図柄当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、現在の遊技状態が高ベース状態であるか否か確認するために高ベース状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS132)。遊技状態が高ベース状態でなく低ベース状態である場合には、低ベース当り変動パターン決定テーブルを選択する(ステップS133)。
遊技状態が高ベース状態であるとき(高ベース状態フラグがセットされているとき)は、高ベース状態において当りになるときに使用する高ベース当り変動パターン決定テーブルを選択する(ステップS134)。
図16は、この実施の形態で用いられる変動パターンを示す説明図である。図16において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は普通図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
この例では、普通図柄の各変動パターンは、飾り図柄の停止図柄が「はずれ図柄」になる場合の変動パターン(はずれ専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄が「当り図柄」になる場合の変動パターン(当り専用の変動パターン)とに区別されている。
はずれ専用の変動パターンとして、リーチを伴わない通常変動の変動パターンと、はずれ時ノーマルリーチ(単純なリーチ態様)の変動パターンと、ロングリーチを伴う変動パターンとがある。
当り専用の変動パターンとして、高ベース状態のときにのみ使用される高ベース時通常変動パターンと、通常遊技状態のときにのみ使用される当り時ノーマルリーチの変動パターンと、通常遊技状態のときにのみ使用されるスーパーリーチの変動パターンとがある。
低ベース当り変動パターン決定テーブルには、当りのときに選択される変動パターン(図16における「05(H)」,「06(H)」の変動パターン)のそれぞれに対応する複数の判定値が割り当てられている。
高ベース当り変動パターン決定テーブルには、高ベース状態において当りのときにのみ選択される変動パターン(図16における「02(H)」)に対応する判定値のみが設定されている。
普通図柄当りフラグがセットされていないときは、CPU56は、はずれになるときに使用するはずれ用変動パターン決定テーブルを選択する(ステップS135)。
はずれ用変動パターン決定テーブルには、はずれのときにのみ選択される変動パターン(図16における「01(H)」,「03(H)」,「04(H)」)のそれぞれに対応する複数の判定値が割り当てられている。
そして、CPU56は、乱数格納バッファに格納されている変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、ステップS133,S134,S135の処理で選択した変動パターン決定テーブルを用いて普通図柄の変動パターンを決定する(ステップS136)。なお、CPU56は、はずれにする場合に、低ベース状態において、はずれ用変動パターン決定テーブルを選択し、高ベース状態であるときには、変動パターンを「通常変動」の変動パターンに決定する。
また、この実施の形態では、はずれにすることに決定された場合に、変動パターン決定用乱数とはずれ用変動パターン決定テーブルとにもとづいて普通図柄の変動パターンが決定されるが、はずれにすることに決定された場合には、リーチ判定用乱数を使用して、リーチ判定用乱数の値にもとづいてリーチにするか否か決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、変動パターンは、飾り図柄の停止図柄が「はずれ図柄」になる場合にのみ使用されるはずれ専用の変動パターンと、飾り図柄の停止図柄が「当り図柄」になる場合にのみ使用される当り専用の変動パターンとに区別されているが、「はずれ図柄」になる場合にも「当り図柄」になる場合にも使用される変動パターン(例えば、ロングリーチを伴う変動パターンおよびスーパーリーチの変動パターン)があるようにしてもよい。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに、変動パターンで特定される普通図柄の変動時間に相当する値をセットする(ステップS137)。また、CPU56は、ステップS136の処理で決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを送信する制御を行う(ステップS138)。
そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS102)に対応した値(具体的には「2」)に更新する(ステップS139)。
図17は、普通図柄変動処理(ステップS102)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS141)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS142)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは、CPU56は、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止させる(ステップS143)。そして、CPU56は、図柄停止指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS144)。
また、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットする(ステップS145)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止時処理(ステップS103)を示す値(具体的には「3」)に更新する(ステップS146)。
図18は、普通図柄停止時処理(ステップS103)を示すフローチャートである。普通図柄停止時処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS151)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS152)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは、CPU56は、普通図柄当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS153)。
普通図柄当りフラグがセットされているときは、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間(例えば、8秒)に相当する値をセットする(ステップS154)。なお、普通電動役物作動時間を、遊技状態が通常状態のときと確変状態のときとで異なる時間にしてもよい。
また、CPU56は、普通可変入賞球装置(普通電動役物)20を開放状態にし(ステップS155)、入賞個数カウンタの値を0にクリアしておく(ステップS156)。
そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS104)を示す値(具体的には「4」)に更新する(ステップS157)。
ステップS153において、普通図柄当りフラグがセットされていないと判定ししたときは、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに次回変動待機時間(例えば、3.0秒)に相当する値をセットする(ステップS158)。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS159)。
この実施の形態では、遊技制御手段は、特別図柄の変動時間と大当り遊技状態の期間(例えば、1.5秒:図8参照)との和の時間よりも長い時間が経過するまで次回の普通図柄の変動開始を禁止する禁止手段を備えていることになるので、その間(普通図柄の変動が実行されない期間)に遊技球がゲート32を通過してゲート通過記憶数の値が大きくなる可能性が高くなり、大当り遊技状態が終了したときに、再び大当りが発生する可能性を持続させることができる。
図19は、普通電動役物開放中処理(ステップS104)を示すフローチャートである。普通電動役物開放中処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS161)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしている場合には、ステップS166に移行する。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS162)。
また、CPU56は、入賞口スイッチ23がオンしている場合には(ステップS163)、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS164)。そして、入賞個数カウンタの値が8になったか否か確認する(ステップS165)。入賞個数カウンタの値が8になった場合には、ステップS166の処理に移行する。
ステップS166では、CPU56は、普通可変入賞球装置(普通電動役物)20を閉鎖状態にする(ステップS166)。また、普通図柄プロセスタイマに次回変動待機時間(例えば、3.0秒)に相当する値をセットする(ステップS167)。
そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS168)。
次に、特別図柄および大入賞口の制御を説明する。図20は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。CPU56は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、大当りにするか否か(特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か)を決定する。大当りにする場合には、大当りフラグをセットし、大当りの種別を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では「1」)に更新する。
特別図柄変動開始処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示が開始されてから導出表示されるまでの可変表示時間(変動時間)に相当する値を特別図柄プロセスタイマにセットすることによって特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動時間は一定時間(すなわち、特別図柄の変動パターンは1種類)である。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では「2」)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。特別図柄変動開始処理でセットされた変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値(この例では「3」)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、大当りフラグがセットされているか否か確認する。大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値(この例では「4」)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では「0」)に更新する。
大当り表示処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100が大当りの発生を報知するための制御を行っている時間が経過したら、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では「5」)に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大当り表示時間が経過したときに、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置15を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(この例では「6」)に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置15を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(この例では「5」)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや高ベース状態フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では「0」)に更新する。
図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値(例えば「0」)になっている場合、つまり、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされていない状態であり、かつ、大当り遊技中でもない場合)には(ステップS51)、入賞口スイッチ23がオンしたか否か確認する(ステップS52)。
CPU56は、入賞口スイッチ23がオン状態であることを確認したら、乱数回路503からランダムR(大当り判定用乱数)となる値を抽出する(ステップS53)。そして、CPU56は、大当り判定処理処理を実行する(ステップS54)。
図22は、大当り判定処理を示すフローチャートである。図22に示すように、大当り判定処理において、CPU56は、まず、現在の遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かを確認するために確変フラグがセットされているか否か確認する(ステップS81)。
遊技状態が通常状態である場合(確変フラグがセットされていないとき)には、CPU56は、通常状態のときの大当り判定で使用する通常時大当り判定テーブルを選択し(ステップS82)、ステップS53で読み出した大当り判定用乱数の値と通常時大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値とを比較して大当りにするか否か決定する。大当り判定用乱数の値がいずれかの大当り判定値と一致したら大当りにすることに決定する。また、CPU56は、確変フラグがセットされている場合には、確変時大当り判定テーブルを選択し(ステップS84)、ステップS53で読み出した大当り判定用乱数の値と確変時大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値とを比較する(ステップS85)。
大当りにすることに決定した場合には(ステップS86)、大当りフラグをセットする(ステップS87)。
図23(A)は、通常時大当り判定テーブルを示す説明図であり、図23(B)は確変時大当り判定テーブルを示す説明図である。図23(A)に示すように、通常時大当り判定テーブルには、大当り判定値として0〜64225が設定されている。大当り判定用乱数の値が取りうる範囲0〜65535であるから、通常遊技状態のときに大当りに決定される確率(特別図柄の当選確率)は約98%である。
図23(B)に示すように、確変時大当り判定テーブルには、大当り判定値として0〜65535が設定されている。従って、確変状態のときに大当りに決定される確率(特別図柄の当選確率)は100%である。なお、確変状態において常に大当りにするのではなく、高い割合(例えば、99%)で大当りにするようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態では、遊技状態が通常状態のときは高い確率で大当りになり、遊技状態が確変状態のときは常に(100%の確率で)大当りになる。
なお、この実施の形態では、確変状態のときに大当りに決定される確率(特別図柄の当選確率)は100%であるから、ステップS84,S85の処理を実行しないようにしてもよい。さらに、確変フラグがセットされているときには、直ちに大当りフラグをセットするようにしてもよい。
大当り判定処理を実行した後、CPU56は、大当りフラグがセットされたか否か確認する(ステップS55)。大当りフラグがセットされていない場合、すなわち、はずれに決定された場合には、ステップS61に移行する。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、ランダム1:図6参照)を生成するためのカウンタから値(大当り種別決定用乱数)を抽出する。そして、大当り種別決定テーブルを用いて、大当り種別決定処理を実行する(ステップS56)。
図24は、大当り種別決定テーブルを示す説明図である。図24に示すように、大当り種別決定テーブルには、通常状態(低確率状態)において(大当り回数カウンタの値が0である)使用されるテーブル(図24(A)参照)と、大当り回数カウンタの歩進中(大当り回数カウンタの値が2〜30である場合:大当り回数カウンタの値は変動開始前の値)に使用されるテーブル(図24(B)参照)と、リミッタ作動時(大当り回数カウンタの値が1である場合)に使用されるテーブル(図24(C)参照)とがある。なお、この実施の形態では、大当り回数カウンタの値は、大当り遊技終了後に更新されるので、例えば、CPU56が大当りの種別を事前決定するときに大当り回数カウンタの値が1である場合には、大当り遊技終了後に大当り回数カウンタの値は0に更新される。
ステップS56の処理で、CPU56は、大当り回数カウンタの値が0であるときには、図24(A)に示すテーブルを使用し、大当り回数カウンタの値が2〜30であるときには、図24(B)に示すテーブルを使用し、大当り回数カウンタの値が1であるときには、図24(C)に示すテーブルを使用する。
図24(A)に示す大当り回数カウンタの値が0であるときに使用されるテーブルにおいて、初当りA(大当り遊技後に、通常状態(低確率状態)にするとともに低ベース状態にすることになる大当り)に対応する判定値として0〜4が設定され、初当りB(大当り遊技後に、確変状態(高確率状態)にするとともに高ベース状態にし、リミッタ数の初期化が行われる(大当り回数カウンタに30が設定される)ことになる大当り)に対応する判定値として5〜19が設定されている。
図24(B)に示すリミッタ非作動時(変動開始前において、大当り回数カウンタの値が2〜30であるとき)に使用されるテーブルにおいて、第1大当り(大当り遊技後に、確変状態(高確率状態)にするとともに高ベース状態にし、リミッタ数の更新を行う(大当り回数カウンタの値を1減らす)ことになる大当り)に対応する判定値として0〜15が設定され、第2大当り(大当り遊技後に、非確変状態(低確率状態:通常状態)にするとともに高ベース状態にし、リミッタ数の初期化を行う(大当り回数カウンタの値を30にする)ことになる大当り)に対応する判定値として16が設定されている。また、第3大当り(大当り遊技後に、確変状態(高確率状態)にするとともに低ベース状態にし、リミッタ数の更新を行うことになる大当り)に対応する判定値として17〜19が設定されている。
この実施の形態では、リミッタ非作動時に、確変大当り(第1大当りまたは第3大当りに対応)と決定される確率(確変決定率)は95%(19/20)である。確変決定率が95%であるということは、通常状態のときに確変大当りになって確変状態に移行される割合が95%であるとともに、確変状態のときに確変大当りになって確変状態が継続される割合も95%であるということである。
また、リミッタ非作動時に、高ベース状態にすると決定される確率は17/20(85%)である。85%であるということは、低ベース状態のときに大当りになって高ベース状態に移行される割合が85%であるとともに、高ベース状態のときに大当りになって高ベース状態が継続される割合も85%であるということである。
リミッタ作動する際(具体的には、大当り遊技後に大当り回数カウンタが−1されてその値が0になるとき)には、図24(C)に示すリミッタ作動時(変動開始前では大当り回数カウンタの値が1であるとき)に使用されるテーブルにおいて、第1’大当り(大当り遊技後に、非確変状態(低確率状態:通常状態)にするとともに高ベース状態にすることになる大当り)に対応する判定値として0〜17が設定されている。また、第2’大当り(大当り遊技後に、通常状態にするとともに低ベース状態にすることになる大当り)に対応する判定値として18,19が設定されている。
なお、リミッタ作動時(具体的には、大当り遊技後に大当り回数カウンタが−1されてその値が0になったとき)には、遊技状態は常に通常状態とされる。すなわち、確変状態は終了する。
また、図24(B),(C)に示すように、リミッタ作動時には、リミッタ非作動時に比べて、大当り遊技後に低ベース状態になる大当りに決定される割合は高い。よって、特別遊技状態の終了条件が成立するときにおける遊技の興趣を低下させないようにすることができる。
また、この実施の形態では、図24(A),(B)に示すように、初当り(大当り回数カウンタの値が0である場合に発生する大当り)で、大当り遊技後のベース状態が高ベース状態に制御されることになる大当り(すなわち、初当りB)に決定される割合は、大当り回数カウンタが歩進中に大当りが発生した場合に、大当り遊技後のベース状態が高ベース状態に制御されることになる大当り(すなわち、第1大当りおよび第2大当り)に決定される割合よりも低い。
なお、この実施の形態では、図24(A),(B)に示すように、初当りの場合に大当り遊技後の遊技状態が高確率状態(確変状態)になる大当りに決定される割合は、大当り回数カウンタが歩進中に大当りが発生した場合に大当り遊技後の遊技状態が高確率状態になる大当りに決定される割合とは異なるが、高ベース状態に制御されることになる大当りに決定される割合を異ならせることが維持されることを条件として、それら(初当りの場合に高確率状態になる大当りに決定される割合と大当り回数カウンタが歩進中に高確率状態になる大当りに決定される割合)を同じにしてもよい。
また、大当り遊技後の遊技状態が高確率状態(確変状態)になる大当りを確変大当りといい(初当りB、第1大当りおよび第3大当り)、それ以外の大当りを通常大当りということがある。また、大当り遊技後の遊技状態(ベース状態)が高ベース状態になる大当りを高ベース大当りといい(初当りB、第1大当り、第2大当りおよび第1’大当り)、それ以外の大当りを低ベース大当りということがある。
次に、CPU56は、ステップS56の処理で決定した表示結果(大当り種別)に応じた図柄情報(例えば、特別図柄の停止図柄を特定可能な情報)をRAM55における図柄情報バッファに格納する(ステップS57)。ステップS57の処理は、大当り種別を記憶する処理に相当する。
ステップS61では、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する。ただし、この実施の形態では、大当り図柄は大当り種別に応じて各々一種類しか設けられていないので、大当りの種別が決定されることによって、大当り図柄も自動的に決定されている。具体的には、「1」が第1大当り図柄であり、「3」が第2大当り図柄であり、「5」が初当りA図柄であり、「7」が初当りB図柄である。また、「2」が第3大当り図柄であり、「4」が第1’大当り図柄であり、「6」が第2’大当り図柄である。なお、大当り図柄として、大当りの種別に応じて一種類の停止図柄を使用するのではなく、複数種類の図柄から選択するようにしてもよい。
また、はずれ図柄も一種類「0」しか設けられていないので、はずれに決定されたことによって、はずれ図柄も自動的に決定される。
なお、この実施の形態では、まず大当りとするか否かを決定し、大当りとすることに決定した後に大当り種別を決定する場合を示したが、大当りとするか否かの決定と大当り種別の決定方法は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、各々の大当りの種別のそれぞれに判定値が割り当てられたテーブルを用意し、そのテーブルにもとづいて、いずれかの大当りの種別にすることに決定された場合には、大当りとすることに決定されたことにしてもよい。つまり、大当りとするか否かと大当りの種別とを同時に決定してもよい。また、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動開始処理(ステップS301)に対応した値(例えば「1」)に更新する(ステップS62)。そして、処理を終了する。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動開始処理(ステップS301)を示すフローチャートである。特別図柄変動開始処理において、CPU56は、特別図柄プロセスタイマに特別図柄の変動時間に相当する値を設定する(ステップS211)。この実施の形態では、特別図柄の変動時間は、特別図柄の表示結果(停止図柄)が、はずれであるのか大当りであるかを問わずに一定時間(例えば、0.5秒)である。そして、CPU56は、特別図柄の変動を開始させる(ステップS212)。また、特別図柄変動開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS213)。さらに、表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS214)。その後、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS302)に対応した値(例えば「2」)に更新する(ステップS215)。なお、この実施の形態では、はずれであるか大当りであるかを問わず変動パターンは同じであるが、CPU56は、複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、まず、CPU56は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS221)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしているか否か確認(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認)し(ステップS222)、タイムアウトしていない場合には、処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしている場合には、CPU56は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を停止させ、停止図柄を導出表示する(ステップS223)。
また、CPU56は、特別図柄変動終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS224)。また、特別図柄プロセスタイマに特別図柄の停止図柄を停止表示させる期間である図柄停止時間に相当する値をセットする(ステップS225)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS303)に対応した値(例えば「3」)に更新する(ステップS226)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS231)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしているか否か確認(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認)する(ステップS232)。タイムアウトしていない場合には、処理を終了する。
特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしている場合には、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS233)。大当りフラグがセットされている場合には、確変状態であることを示す確変フラグ、および高ベース状態状態であることを示す高ベース状態フラグをリセットし(ステップS234)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS235)。また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間:例えば、0.2秒)に相当する値を設定する(ステップS236)。また、大入賞口の開放回数を示す開放回数カウンタに2をセットする(ステップS237)。なお、大当り表示処理において開放回数カウンタに開放回数(例えば、2)を設定するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS304)に対応した値(例えば「4」)に更新する(ステップS238)。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値(例えば「0」)に更新する(ステップS241)。
図28は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置15)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値(例えば「6」)に更新する(ステップS415)。
図29および図30は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、入賞口スイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、入賞口スイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。入賞口スイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタ(大入賞口入賞個数カウンタ)の値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば、1)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置15)を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値を0にクリアする(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値(例えば「5」)に更新する(ステップS441)。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間:例えば、0.2秒)に相当する値を設定し(ステップS445)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値(例えば「7」)に更新する(ステップS446)。
図31は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS471)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否か確認する(ステップS472)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大当りが第1大当りまたは第3大当りであったか否か確認する(ステップS473)。
第1大当りまたは第3大当りであったときは、CPU56は、大当り回数カウンタの値を−1する(ステップS485)。また、確変フラグをセットし、第1大当りであったときには高ベース状態フラグをセットする(ステップS486)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応する値(具体的には「0」)に更新する(ステップS487)。
第2大当りであったときは、CPU56は、高ベース状態フラグをセットする(ステップS474,S475)。また、大当り回数カウンタを初期化する(ステップS476)。すなわち、大当り回数カウンタに30を設定する。そして、ステップS487に移行する。
第1’大当りまたは第2’大当りであったときは、CPU56は、大当り回数カウンタの値を−1する(ステップS477,S478)。ステップS478の処理によって大当り回数カウンタの値は0になるが、この場合には、確変フラグはリセットされたままであり(図27におけるステップS234参照)、遊技状態は、通常状態(非確変状態)になる。すなわち、リミッタが作動したことになる。また、第1’大当りであったときは、CPU56は、高ベース状態フラグをセットする(ステップS479,S480)。そして、ステップS487に移行する。
初当りBであったときは、CPU56は、確変フラグおよび高ベース状態フラグをセットする(ステップS481,S482)。また、CPU56は、初当りBとすることに決定した場合には、大当り回数カウンタの値を初期化する(ステップS58)。具体的には、大当り回数カウンタに30を設定する。そして、ステップS487に移行する。
なお、この実施の形態では、第2大当りとすることに決定されて大当り遊技が実行された後の大当り回数カウンタの値を初期化するが(ステップS476参照)、初当りBとすることに決定した場合にのみ大当り回数カウンタの値を初期化するようにしてもよい。
第2大当りとすることに決定した場合に大当り回数カウンタの値を初期化しないように構成した場合には、第2大当りにもとづく大当り遊技が終了した後、遊技状態は通常状態(非確変状態)に制御されるが、その後に(すなわち、通常状態において)、初当りBとすることに決定したときに、大当り回数カウンタの値が初期化されることになる。
また、この実施の形態では、特別遊技状態状態において30回連続して第1大当りまたは第3大当りが発生するとリミッタが作動して遊技状態が通常状態に移行することになる。ただし、30回目は、第1’大当りまたは第2’大当りである。また、「連続」とは、大当りが続いて発生することではなく、他の種類の大当りが発生しないことを条件とすることを意味する。また、リミッタが作動することになる30回は一例であって、リミッタが作動する大当りの回数は30回以外であってもよい。また、その回数を、大当りの種類に応じて異ならせるようにしてもよい。また、例えば乱数を用いた抽選によって回数を決めるようにしてもよい。
また、図24(C)に示すように、第1’大当りであった場合には、大当り遊技後にベース状態は高ベース状態になるので、高い確率で普通図柄の停止図柄として当り図柄が決定され(図14参照)、可変入賞球装置15の開閉動作が実行される。従って、高い確率で始動入賞が生ずるが、遊技状態が通常状態であっても高い確率で大当りになり(図23参照)、かつ、初当りBに決定される確率は比較的高いので(図24(A)参照)、大当り回数カウンタが初期化される可能性は高い。つまり、大当り回数カウンタの値が1減算されると0になる場合に決定される第1’大当りと第2’大当りとのうちで、第1’大当りになった場合には、大当り回数カウンタが初期化される(30が設定される)可能性は高い。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図32は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S707の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄プロセス処理を実行する(ステップS706)。飾り図柄プロセス処理では、演出表示装置9における飾り図柄の変動制御等を実行する。また、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS707)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御等を実行する。その後、ステップS702に移行する。
図33および図34は、演出制御処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図9参照)であるのか解析する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(上記のように、普通図柄の可変表示に同期して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが普通図柄はずれ指定コマンドであれば(ステップS620)、演出制御用CPU101は、普通図柄はずれ指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS621)。
また、受信した演出制御コマンドが普通図柄当り指定コマンドであれば(ステップS622)、演出制御用CPU101は、普通図柄当り指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS623)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS624)、演出制御用CPU101は、図柄確定指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS625)。
受信した演出制御コマンドが普通図柄保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS626)、演出制御用CPU101は、その普通図柄保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)で示された数の表示を普通図柄保留記憶表示部18dに表示する(ステップS627)。
受信した演出制御コマンドが普通図柄保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS628)、演出制御用CPU101は、普通図柄保留記憶表示部18dの表示を1減らす(ステップS629)。
受信した演出制御コマンドが特別図柄変動開始指定コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、特別図柄変動開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS632)。
受信した演出制御コマンドが特別図柄変動終了指定コマンドであれば(ステップS633)、演出制御用CPU101は、特別図柄変動終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンド(はずれ指定コマンド、第1大当り指定コマンド、第2大当り指定コマンド、第3大当り指定コマンド、第1’大当り指定コマンド、第2’大当り指定コマンド、初当りA指定コマンド、初当りB指定コマンド)であれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンドを、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS642)。
また、受信した表示結果特定コマンドが初当りA指定コマンドである場合には、低ベース初当り回数カウンタの値を+1する(ステップS643,S644)。なお、低ベース初当り回数カウンタは、初当り(大当り回数カウンタの値が0の状態で発生した大当り)が大当り遊技状態の終了後に遊技状態を高ベース状態にしないことに対応する大当り(すなわち、初当りA)であったことを計数するためのカウンタであり、演出制御用マイクロコンピュータ100のRAMに確保される。また、低ベース初当り回数カウンタには、初期化処理(ステップS701)で0が設定される。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS651)。そして、ステップS611に移行する。
図35は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図35に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上乗せ演出決定用乱数SR1および上乗せ回数決定用乱数SR2を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
上乗せ演出決定用乱数は、上乗せ演出を実行するか否か決定するための乱数である。上乗せ演出は、リミッタが作動して遊技状態が特別遊技状態から非特別遊技状態になるまでに発生可能な大当りの回数を遊技者に報知している場合に、リミッタが作動するまでの大当り回数を計数するためのカウンタを初期化(この例では、その時点での大当り回数カウンタの値が幾つであっても大当り回数カウンタに30を設定)することになる大当り(すなわち、第2大当り)が発生したときに、遊技者に報知する回数を増やす演出である。
第2大当りが発生すると大当り回数カウンタの値は30になるが、この実施の形態では、上乗せ演出において、「30」が報知されるとは限らない。「30」よりも少ない回数が報知されることがある。上乗せ回数決定用乱数は、上乗せ演出において遊技者に報知される回数を決定するためのカウンタである。
図36は、メイン処理における飾り図柄プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。飾り図柄プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S803のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、飾り図柄プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図37は、図36に示された飾り図柄プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。なお、変動パターンコマンド受信フラグは、ステップS614,S616の処理で、普通図柄の可変表示に同期して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(すなわち、変動パターンコマンド)を受信したことを確認した場合にセットされる。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図38は、図36に示された飾り図柄プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、RAMの変動パターンコマンド格納領域から、受信した変動パターンコマンドを読み出す(ステップS820)。また、受信した普通図柄表示結果特定コマンド(普通図柄はずれ指定コマンド、普通図柄当り指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS821)。なお、普通図柄はずれ指定コマンドを受信した場合には普通図柄はずれ指定コマンド受信フラグがセットされ、普通図柄当り指定コマンドを受信した場合には普通図柄当り指定コマンド受信フラグがセットされている(図33参照)。演出制御用CPU101は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。そして、セットされている普通図柄はずれ指定コマンド受信フラグまたは普通図柄当り指定コマンド受信フラグ(普通図柄表示結果特定コマンド)をリセットする(ステップS822)。
図39は、演出表示装置9における飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図39に示す例では、普通図柄の表示結果が当りである場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が揃った演出図柄の組合せを決定する。普通図柄の表示結果がはずれの場合には、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、リーチ演出を伴うか否かは、受信した変動パターンコマンドにもとづいて判定される。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、飾り図柄についても、当りを想起させるような停止図柄を当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
また、この実施の形態では、普通図柄の表示結果が当りである場合に使用される変動パターンと普通図柄の表示結果がはずれの場合に使用される変動パターンとは別であるから、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドによって、普通図柄の表示結果が当りであるははずれであるかを判定することができる。よって、受信した変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定してもよい。
また、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS830)。
図40は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データおよびランプ制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(飾り図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における飾り図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で飾り図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データに設定されている態様で発光体(枠LED28等)の点滅を制御する。
図40に示すプロセステーブルは、各演出制御パターンに応じて用意されている。
なお、普通図柄の変動(可変表示)に同期した飾り図柄の変動(可変表示)が行われるときに、演出表示装置9において、飾り図柄の変動以外の演出を実行しない場合には、飾り図柄プロセス処理において、プロセステーブルは使用されない。
図41は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。図41に示すように、演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って演出制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9やLED等の発光体を制御する処理を繰り返すことによって、1回の飾り図柄の変動中の演出が実現される。なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されていない。後述するように、演出制御用CPU101が変動制御タイマがタイムアウトする毎に飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込むことによって、飾り図柄の変動が実現される。また、音演出に関わる音番号データは、プロセステーブルには設定されていない。音声データROM704に格納されている音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりであるから、演出制御用CPU101は、例えば飾り図柄の変動開始時に音番号データを音声出力基板70に出力する。なお、出力済みの音声データにもとづく音出力を中断させたいときには、演出制御用CPU101は、音声出力基板70に、例えば中断を示す音番号データを出力すればよい。
図38に示すステップS830の処理で、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに応じてプロセステーブルを選択する。
演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS831)。また、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS832)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種LED)の制御を実行する(ステップS833,S834)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS835)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS836)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU101は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDP109がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。その後、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS837)。
なお、演出制御用CPU101は、画像データをVRAMの所定領域に書き込む場合に、実際には、例えば、Vブランク割込にもとづくVブランク割込処理で画像データをVRAMに書き込む制御を行う。従って、演出制御用CPU101は、RAMの所定領域にVRAMに書き込むデータを一時保存し、Vブランク割込処理でRAMの所定領域のデータをVRAMに書き込む制御を行う。Vブランク割込は、演出表示装置9に供給される垂直同期信号の周期と同周期でVDP109が発生する割込である。例えば、演出表示装置9の画面変更周波数(フレーム周波数)が30Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は33.3msであり、フレーム周波数が60Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は16.7msである。この例では、Vブランク割込処理でVRAMにデータを書き込むが、他の処理において、VRAMにデータを書き込むようにしてもよい。他の処理は、例えば、演出制御用が内蔵するタイマにもとづくタイマ割込や、飾り図柄変動中処理である。なお、他の処理においてVRAMにデータを書き込む処理を実行する場合には、例えば定期的に、実行周期とVブランク割込の周期との同期を取るための処理を実行することが好ましい。
図42は、飾り図柄プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS841A,S841B,S841C)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS843)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS846)、特別図柄の変動中または大当り遊技中でないことを条件に(ステップS847)、演出制御用CPU101は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS848)。ステップS848の処理を実行することによって、演出制御装置9において、飾り図柄の変動制御が実現される。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS849)。
特別図柄の変動中または大当り遊技中である場合には、ステップS848の処理を実行しない。特別図柄の変動中または大当り遊技中である場合には、ステップS848の処理が実行されないので、特別図柄の変動中または大当り遊技中では、飾り図柄の変動は中断されることになる。そして、特別図柄の変動中または大当り遊技中では、演出制御プロセス処理(図44参照)における特別図柄変動中対応処理(ステップS883)やラウンド中対応処理(ステップS886)等の処理で実行される表示制御にもとづく演出が、演出表示装置9において実行される。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS851)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS853)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す図柄確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS852)、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS853)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。なお、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、図40に例示されたプロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS841の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたことを確認した時点で、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データおよびランプ制御実行データ)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。
図43は、飾り図柄プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す図柄確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS861)。図柄確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄または当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS862)。
ステップS862で導出表示された飾り図柄の停止図柄が当り図柄である場合は、普通図柄の停止図柄も当り図柄が導出表示(停止表示)され、可変入賞球装置15の開閉動作が実行される。そこで、この実施の形態では、当り図柄を停止表示した場合には、演出表示装置9に、遊技方法を示唆するための表示を行う(ステップS853)。遊技方法を示唆するための表示は、可変入賞球装置15が設けられている領域(この実施の形態では、遊技領域7における左側の領域を第1領域とし、右側の領域を第2領域とした場合には、第2領域)を狙って遊技球を発射することを報知するための表示であり、一例として、「右を狙え」の文字表示を行う。
そして、飾り図柄プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS864)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示するようにしてもよい。
図44は、演出制御処理における演出制御プロセス処理(ステップS707)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS881〜S888のうちのいずれかの処理を行う。
演出制御プロセス処理では、発光体、スピーカ27、演出表示装置9等の演出装置を用いて、特別図柄の変動に応じた演出処理を実行可能である。ステップS881〜S888の処理は、以下のような処理である。
特別図柄変動開始指定コマンド受信待ち処理(ステップS881):遊技制御用マイクロコンピュータ560から特別図柄変動開始指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる特別図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。特別図柄変動開始指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を特別図柄変動開始対応処理(ステップS882)に対応した値に変更する。
特別図柄変動開始対応処理(ステップS882):変動時間タイマ(飾り図柄プロセス処理で使用される変動時間タイマとは異なる)に変動時間に応じた値をセットする。そして、演出制御プロセスフラグの値を特別図柄変動中対応処理(ステップS883)に対応した値に更新する。
特別図柄変動中対応処理(ステップS883):特別図柄の変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら(変動時間タイマがタイムアウトしたら)、演出制御プロセスフラグの値を特別図柄変動終了対応処理(ステップS884)に対応した値に更新する。
特別図柄変動終了対応処理(ステップS884):大当りの場合には演出制御プロセスフラグの値を、大当り表示対応処理(ステップS885)に対応した値に更新し、はずれの場合には特別図柄変動開始指定コマンド受信待ち処理(ステップS881)に対応した値に更新する。
大当り表示対応処理(ステップS885):例えば、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中対応処理(ステップS886)に対応した値に更新する。
ラウンド中対応処理(ステップS886):例えば、ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後対応処理(ステップS887)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了対応処理(ステップS888)に対応した値に更新する。
ラウンド後対応処理(ステップS887):例えば、ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中対応処理(ステップS886)に対応した値に更新する。
大当り終了対応処理(ステップS888):例えば、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を特別図柄変動開始指定コマンド受信待ち処理(ステップS881)に対応した値に更新する。
図45は、図44に示された演出制御プロセス処理における特別図柄変動開始指定コマンド受信待ち処理(ステップS881)を示すフローチャートである。特別図柄変動開始指定コマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、特別図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS911)。特別図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、特別図柄変動開始指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS912)。そして、演出制御プロセスフラグの値を特別図柄変動開始対応処理(ステップS882)に対応した値に更新する(ステップS913)。
特別図柄変動開始対応処理において、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、特別図柄の変動時間に相当する値を設定し、演出制御プロセスフラグの値を特別図柄変動中対応処理(ステップS883)に対応した値に更新する。
なお、変動時間タイマに設定される特別図柄の変動時間に相当する値は、1回の特別図柄の変動時間に相当する値である。
図46は、図44に示された演出制御プロセス処理における特別図柄変動中対応処理(ステップS883)を示すフローチャートである。特別図柄変動中対応処理において、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値を−1する(ステップS941)。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS942)。変動時間タイマがタイムアウトしているときには、演出制御プロセスフラグの値を特別図柄変動終了対応処理(ステップS884)に応じた値に更新する(ステップS944)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、特別図柄変動終了指定コマンドを受信したことを示す特別図柄変動終了指定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS943)、演出制御用CPU101は、ステップS944の処理を実行する。なお、特別図柄変動終了指定コマンド受信フラグは、特別図柄変動中演出終了処理においてリセットされる。
また、この実施の形態では、特別図柄の変動に対応する演出は、演出装置(演出表示装置9,LED等の発光体、スピーカ27)において実行されないが、演出装置を用いて、特別図柄の変動に対応する演出を実行してもよい。
図47は、図44に示された演出制御プロセス処理における大当り表示対応処理(ステップS885)を示すフローチャートである。大当り表示対応処理において、演出制御用CPU101は、大当り中演出表示画面(第1の大当り中演出表示画面または第2の大当り中演出表示画面)が表示開始された後であるか否か確認する(ステップS871)。
なお、大当り中演出表示画面が表示開始された後であるか否かは、例えば、ステップS875,S877,S878の処理を実行するときにフラグをセットし、当該フラグがセットされているか否か確認することによって判定される。
大当り中演出表示画面が未だ開始されていない場合には、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を示す大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS872)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り開始指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS873)。
そして、演出制御用CPU101は、大当りの種別が初当りBであったか否確認する(ステップS874)。初当りBであった場合には、低ベース初当り回数カウンタの値を確認する(ステップS875)。低ベース初当り回数カウンタの値があらかじめ決められている所定値(この例では、5)以下である場合には、第1の大当り中演出を開始する(ステップS876)。すなわち、演出表示装置9に、第1の大当り中演出画面を表示する。なお、低ベース初当り回数カウンタは、初当り(大当り回数カウンタの値が0の状態で発生した大当り)が、大当り遊技状態の終了後に遊技状態を高ベース状態にしないことに対応する大当り(すなわち、初当りA)であった回数を計数するためのカウンタである。
低ベース初当り回数カウンタの値が所定値を越えている場合に、第2の大当り中演出を開始する(ステップS877)。すなわち、演出表示装置9に、第2の大当り中演出画面を表示する。
また、大当りの種別が第2大当りであるときには(ステップS878)、低ベース初当り回数カウンタの値が所定値を越えていることを条件として(ステップS879)、第1の大当り中演出を開始する(ステップS880)。
図48は、第1の大当り中演出および第2の大当り中演出の一例を示す説明図である。図48(A),(B)に示すように、第2の大当り中演出(図48(B)参照))は、第1の大当り中演出(図48(A)参照))に対して、遊技者に、より有利な状態であることを想起させるような演出である。つまり、遊技状態の終了後に遊技状態を高ベース状態にしないことに対応する大当り(例えば、初当りA)が多数回継続した後には、遊技状態を高ベース状態にすることに対応する大当り(例えば、初当りB)は発生したときに、有利な遊技状態になることを遊技者に対して強調することによって、高ベース状態にしないことに対応する大当りが続いたことによる失望感を緩和する。
なお、大当り回数カウンタが歩進中であるときに実際に遊技状態を高ベース状態にすることになる大当り(第2大当り)が発生した場合には、第1の大当り中演出を実行することによって、遊技者に、初当りが発生したとの印象を与えることができる。また、この実施の形態では、第2大当りが発生した場合に、低ベース初当り回数カウンタの値が所定値を越えていることを条件として第1の大当り中演出が実行されるが、第2大当りが発生した場合には無条件に第1の大当り中演出を実行してもよい。
大当り中演出表示画面が表示開始された後である場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS881)。大入賞口開放中指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS882)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中対応処理に応じた値に更新する(ステップS883)。
図49および図50は、図44に示された演出制御プロセス処理における大当り終了対応処理(ステップS888)を示すフローチャートである。大当り終了対応処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了時間タイマが設定されているか否か確認する(ステップS951)。大当り終了時間タイマが設定されている場合には、ステップS971に移行する。大当り終了時間タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS952)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS953)、大当り終了時間タイマに大当り終了時間(遊技制御手段における大当り終了処理に要する時間に相当する時間)に相当する値を設定する(ステップS954)。
また、演出制御用CPU101は、大当り中演出(第1の大当り中演出または第2の大当り中演出)を終了させ(ステップS955)、大当りの種別が初当りBであった場合には、大当り回数カウンタを初期化し(30を設定)、報知用カウンタに初期値(30)を設定し、演出表示装置9において、報知用カウンタの値に応じた態様の表示を行う(ステップS956,S957)。
また、演出制御用CPU101は、大当りの種別が、第1大当り、第3大当りまたは第2’大当りであった場合には、大当り回数カウンタの値を−1し、報知用カウンタの値を−1し、演出表示装置9において、報知用カウンタの値に応じた態様の表示を行う(ステップS961,S962)。
また、演出制御用CPU101は、大当りの種別が第2大当りであった場合には、大当り回数カウンタを初期化する(ステップS964)。すなわち、大当り回数カウンタに30を設定する。そして、上乗せ演出抽選処理を実行した後(ステップS965)、演出表示装置9において、報知用カウンタの値に応じた態様の表示を行う(ステップS966)。
また、演出制御用CPU101は、大当りの種別が第1’大当りであった場合には、大当り回数カウンタを初期化し(30を設定)、報知用カウンタに初期値(30)を設定し、演出表示装置9において、報知用カウンタの値に応じた態様の表示を行う(ステップS967,S968)。
なお、ステップS968の処理は、計数手段の計数値が所定値になるときに報知更新条件が成立した場合に実行される特別演出の処理に相当する。
図51は、ステップS965の上乗せ演出抽選処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、上乗せ演出抽選処理において、上乗せ演出を実行するか否か決定する。上乗せ演出は、リミッタが作動して遊技状態が特別遊技状態から非特別遊技状態になるまでに発生可能な大当りの回数を遊技者に報知している場合に、リミッタが作動するまでの大当り回数を計数するためのカウンタを初期化(この例では、その時点での大当り回数カウンタの値が幾つであっても大当り回数カウンタに30を設定)することになる大当り(すなわち、第2大当り)が発生したときに、遊技者に報知する回数を増やす演出であるが、演出制御用CPU101は、上乗せ演出を実行することに決定した場合には、遊技者に報知する回数をどの程度増やすのかも決定する。
図51に示すように、演出制御用CPU101は、上乗せ演出抽選処理において、報知用カウンタの値が5よりも小さい場合には、ROMに格納されている上乗せ演出決定テーブルのうちの第1テーブルを使用して上乗せ演出を実行するか否か決定する(ステップS981,S982)。また、報知用カウンタの値が5以上である場合には、大当り回数カウンタの値が10よりも小さいときには、ROMに格納されている上乗せ演出決定テーブルのうちの第2テーブルを使用して上乗せ演出を実行するか否か決定する(ステップS983,S984)。また、大当り回数カウンタの値が10以上である場合には、ROMに格納されている上乗せ演出決定テーブルのうちの第3テーブルを使用して上乗せ演出を実行するか否か決定する(ステップS985)。
図52は、演出決定テーブルを示す説明図である。演出決定テーブルには、上乗せ演出決定用乱数SR1と比較される判定値であって、上乗せ演出を実行することに対応する判定値が設定されている。図52に示すように、第1テーブルを使用する場合(報知用カウンタの値が5以下である場合)には、最も高い割合で上乗せ演出を実行することに決定される。また、第2テーブルを使用する場合(大当り回数カウンタの値が10以下である場合)には、第3テーブルを使用する場合(大当り回数カウンタの値が10を越えている場合)に比べて高い割合で上乗せ演出を実行することに決定される。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS982,S984,S985の処理で、上乗せ演出決定用乱数SR1を抽出し、上乗せ演出決定用乱数の値が、演出決定テーブルに設定されている上乗せ演出を実行することに対応するいずれかの判定値と一致した場合に、上乗せ演出を実行することに決定する。
報知用カウンタの値は遊技者に報知される値であり、報知用カウンタの値を報知する表示演出は、数値更新手段が計数手段の計数値(大当り回数カウンタの値に相当)を所定値(この例では、リミッタが作動することになる0)に近づくように更新(この例では、減算)したことに応じて計数手段の計数値が所定値に近づくことを遊技者に報知する報知演出に相当する。ステップS981,S982の処理によって、遊技者に報知される値がリミッタが作動することになる値に近い場合には、高い割合で上乗せ演出が実行される。また、大当り回数カウンタの値がリミッタが作動することになる値に近い(ただし、第1テーブルが使用されることになる報知用カウンタの値に比べると、所定値から遠い)場合には、比較的高い割合で上乗せ演出が実行される。
演出制御用CPU101は、上乗せ演出を実行することに決定した場合には(ステップS986)、上乗せ回数テーブルを用いて上乗せ回数を決定する(ステップS987)。具体的には、上乗せ回数決定用乱数SR2を抽出し、上乗せ回数決定用乱数の値に一致する上乗せ回数テーブルにおける判定値に対応する上乗せ回数に決定する。
また、上乗せ演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS986)、報知用カウンタの値を−1する(ステップS989)。
図53は、上乗せ回数テーブルの一例を示す説明図である。図53に示す例では、判定値「1」に上乗せ回数「5」が対応し、判定値「2」に上乗せ回数「10」が対応し、判定値「3」に上乗せ回数「15」が対応する。ただし、いずれの場合にも、上乗せ回数を報知用カウンタの値に加算したときに報知用カウンタの値が29を越える場合には、29を上限とする。例えば、報知用カウンタの値が「23」であって、上乗せ回数が「15」に決定された場合には、ステップS987の処理で決定される上乗せ回数は「6」である。
演出制御用CPU101は、ステップS987の処理で決定した上乗せ回数を報知用カウンタの値に加算する(ステップS988)。なお、上乗せ回数が加算された後の報知用カウンタの値に対応する表示演出は、ステップS966の処理で実行される。
この実施の形態では、大当り回数カウンタの値に30が設定された場合でも(図50におけるステップS964参照)、報知用カウンタの値は30にまでは上乗せされない。すなわち、大当り回数カウンタの初期値である「30」までは報知されない。しかし、第2大当りであった場合に上乗せ演出を実行することに決定された場合(報知更新条件が成立した場合に相当)には、遊技者に報知される回数(リミッタが作動するまでに発生可能な大当りの回数:ただし、実際の回数よりも少ない場合がある)が増加するので、遊技者に期待感を抱かせることができる。)
また、第1’大当りであった場合には、遊技者に報知される回数は、実際にリミッタが作動するまでに発生可能な大当りの回数と同じである(図50におけるステップS967,S968参照)。すなわち、第1’大当りが発生した場合には、大当り回数カウンタの初期値である「30」が報知される。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1’大当りが発生したときに、大当り回数カウンタに初期値としての「30」を設定し、報知用カウンタに「30」を設定するが、報知用カウンタに「30」よりも少ない値を設定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第2大当りが発生したときに、大当り回数カウンタに初期値としての「30」を設定し、抽選によって、報知用カウンタの値を「29」を上限として増加させるか、または、報知用カウンタの値を「−1」するが(ステップS989参照)、報知用カウンタの値を「−1」することに代えて報知用カウンタの値を更新しないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第2大当りが発生したときに、抽選によって上乗せ演出を実行することに決定された場合に報知用カウンタの値を「29」を上限として増加させるが、報知用カウンタの値を増加させる条件として、報知用カウンタの値が大当り回数カウンタの値よりも小さいことを加重してもよい。
なお、遊技者に報知される回数は、実際にリミッタが作動するまでに発生可能な大当りの回数よりも少ないことがあるので、大当り回数カウンタの値が0になっていないにも関わらず、報知用カウンタの値が0になることがある。そのような状況になった場合には、演出制御用CPU101は、ステップS962の処理で、報知用カウンタの値を−1しないで、値を0に止めるようにする。
図54は、上乗せ演出を説明するための説明図である。図54に示す例では、上乗せ演出は、メータの画像9aによって実現されている。遊技状態が通常状態であるときに確変大当りが発生した場合には、図54(A)(a)に示すように、報知演出として「30」を報知する表示演出が実行される。
その後、大当りが発生する度に報知される回数は減少する(54(A)(b),(c)参照)。具体的には、メータの画像9aによって報知される量(図54における黒部分)が減る。そして、第2大当りが発生し上乗せ演出を実行することに決定された場合には、演出制御用CPU101は、メータの画像9aを、計数手段の計数値が所定値(リミッタが作動することになる値)から遠ざかったことを遊技者に想起させるように変更する(図54(A)(d)参照)。すなわち、メータの画像9aによって報知される量を増加させる。具体的には、メータの画像9aによって遊技者に示唆される値が増加する。
図54(B)には、上乗せ演出が実行されない場合の例が示されている。遊技状態が通常状態であるときに確変大当りが発生した場合には、図54(B)(a)に示すように、報知演出として「30」を報知する表示演出が実行され、その後、大当りが発生する度に報知される回数は減少するが(図54(B)(b),(c)参照)、第2大当りが発生しても上乗せ演出を実行しないことに決定された場合には、メータの画像9aにおいて回数が増加するように変更することはない(図54(B)(d)参照)。すなわち、リミッタを作動させることに対応する所定値と計数手段の計数値との差の数を更新しない。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、報知更新条件が成立した場合に、直ちに上乗せ演出を実行するようにしたが、上乗せ演出を、複数回に分けて実行するようにしてもよい。
第2の実施の形態では、報知更新条件が成立すると、演出制御手段は、複数回に分けて上乗せ演出を実行する。
図55は、第2の実施の形態における演出決定テーブルを示す説明図である。第2の実施の形態では、演出決定テーブルには、「直ちに上乗せ演出を実行する」(分けて実行しない)ことに対応する判定値と、「上乗せ演出を複数回に分けて実行する」(分割上乗せ演出を実行する)ことに対応する判定値とが設定されている。
図56は、第2の実施の形態における上乗せ演出抽選処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、演出制御用CPU101は、上乗せ演出決定用乱数SR1を抽出し、上乗せ演出決定用乱数の値と図55に示す演出決定テーブルとを用いて上乗せ演出を実行するか否か決定する(ステップS981〜S985)。そして、直ちに上乗せ演出を実行することに決定した場合には(ステップS986A)、ステップS987,S988の処理を実行するが、直ちに上乗せ演出を実行することに決定しなかった場合には、分割上乗せ演出を実行することに決定されているときには(ステップS991)、上乗せ回数テーブルを用いて上乗せ回数を決定する(ステップS992)。さらに、上乗せ回数を前半の回数と後半の回数とに分ける(ステップS993)。なお、ステップS992の処理は、ステップS987の処理と同じである。
また、演出制御用CPU101は、ステップS993の処理で、例えば、乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値(各々の判定値は、複数種類の上乗せ回数を前半の回数(上乗せ回数(前半))と後半の回数(上乗せ回数(後半))との組合せのいずれかに対応)に対応する回数を決定する。
そして、上乗せ回数(前半)の値を報知用カウンタに加算し(ステップ994)、上乗せ回数(後半)をRAMに記憶する(ステップS995)。また、再加算開始決定用カウンタに上乗せ回数(前半)の値をセットし(ステップS996)、再加算必要フラグをセットする(ステップS997)。
上乗せ演出抽選処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態の処理と同様である。
図57は、第2の実施の形態における大当り終了対応処理の一部を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、大当り終了対応処理において、演出制御用CPU101は、大当りの種別が、第1大当り、第3大当りまたは第2’大当りであった場合には、大当り回数カウンタの値を−1するとともに報知用カウンタの値を−1し(ステップS961,S962A)、大当りの種別が第1大当りまたは第3大当りでなかった場合(第2’大当りであった場合)には、報知用カウンタの値に応じた態様の表示を行う(ステップS962B,S962C)
大当りの種別が、第1大当りまたは第3大当りであった場合には、演出制御用CPU101は、再加算必要フラグがセットされているか否か確認する(ステップS962D)。再加算必要フラグがセットされていない場合には、ステップS962Iに移行する。
再加算必要フラグがセットされている場合には、再加算開始決定用カウンタの値を−1し(ステップS962E)、再加算開始決定用カウンタの値が0になったか否か確認する(ステップS962F)。再加算開始決定用カウンタの値が0になった場合には、再加算開始決定用カウンタに、記憶されている上乗せ回数(後半)の値を報知用カウンタの値に加算し(ステップS962G)、再加算必要フラグをリセットする(ステップS962H)。そして、演出表示装置9において、報知用カウンタの値に応じた態様の表示を行う(ステップS962I)。
以上のような制御によって、報知更新条件が成立すると、2回に分けた上乗せ演出が実現される。なお、大当り終了対応処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態の処理と同様である。
また、この実施の形態では、2回に分けて上乗せ演出を実行したが、3回以上に分けて実行するようにしてもよい。また、この実施の形態では、上乗せ回数(前半)に相当する報知演出(上乗せ演出)が実行された後、上乗せ回数(前半)分の大当りが発生すると、上乗せ回数(後半)に相当する報知演出が実行されることになるが、最初の報知演出と次の報知演出との間に発生する大当りの回数を上乗せ回数(前半)分にすることは一例であり、他の回数の大当りが発生した場合に次の報知演出を実行するようにしてもよい。
また、第2’大当りであった場合にステップS962D〜S962Iの処理を実行しない理由は、第2’大当りであった場合にリミッタが作動するからである。
なお、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、大当り回数カウンタに設定される初期値は「30」(最大値)であり、大当りが発生する毎に大当り回数カウンタの値が1減算され、大当り回数カウンタの値が所定値としての「0」になるとリミッタが作動したが、大当り回数カウンタには初期値として「0」が設定され、大当りが発生する毎に大当り回数カウンタの値が1加算され、大当り回数カウンタの値が所定値としての「30」(最大値すなわち上限値)になるとリミッタが作動するようにしてもよい。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、遊技機は、大当りが発生すると大当り遊技終了後に高い確率でベース状態が高ベース状態に移行され、高ベース状態では高い確率で普通図柄の停止図柄が当り図柄になることによって始動入賞が高い確率で発生し、かつ、始動入賞が発生すると高い確率で大当りになる遊技機であった。すなわち、一旦大当りが発生すると、その後、高い確率で大当りが連続して発生する遊技機であった。
しかし、大当りが発生すると大当り遊技終了後に高い確率で確変状態に制御されるとともに所定回の可変表示が完了するまで(変動回数カウンタの値が例えば初期値から減算されて所定値としての0になるまで)高ベース状態に制御される遊技機にも、本発明を適用することができる。
そのような遊技機に本発明を適用する場合には、変動回数カウンタの値が所定値に達する前に所定の大当り(例えば、大当り遊技状態の期間が極めて短いが大当り遊技終了後に確変状態に制御されることになる大当り:いわゆる突然確変大当り)が発生した場合に変動回数カウンタを初期化する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、報知用カウンタを用いて、第1の実施の形態および第2の実施の形態の場合と同様に、上乗せ演出を実行する。
以上に説明したように、上記の実施の形態では、演出制御手段が大当り回数カウンタの値を所定値(例えば、0)に近づくように更新したことに応じて大当り回数カウンタの値が所定値に近づくことを遊技者に報知する報知演出(例えば、図54(A)(b),(c)に示す演出)を実行し、所定の報知更新条件が成立した場合(例えば、第2大当りが発生し、かつ、抽選によって上乗せ演出を実行することにした場合)に、報知演出の態様を、大当り回数カウンタの値が所定値から遠ざかったことを遊技者に想起させるように変更し(図54(A)(d)参照)、大当り回数カウンタの値が第1数値(例えば、10)よりも所定値に近い値であるときに、第1数値よりも所定値から離れた値であるときに比べて、高い割合で報知演出の態様を変更する(上乗せ演出を実行する)ので(図52(B),(C)参照)、大当り回数カウンタの値が少なくなると(リミッタを作動させることになる回数までの残り回数(大当り発生可能回数)が少なくなると)、残り回数が増加したことを遊技者に報知する演出が実行されやすいので、残り回数の報知によって遊技者に与えられる遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御手段は、第1数値よりも所定値に近い第2数値(例えば、5よりも小さい値)を想起させる報知演出を実行しているときに、第2数値よりも所定値から離れた値(例えば、5以上の値)を想起させる報知演出を実行しているときに比べて、高い割合で報知演出の態様を変更するので(図52(A),(B)参照)、報知される値が少なくなると(報知されている残り回数が少なくなると)、残り回数が増加したことを遊技者に報知する演出が実行されやすくなり、残り回数の報知によって遊技者に与えられる遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御手段は、遊技状態の終了後に遊技状態を高ベース状態にしないことに対応する大当り(例えば、初当りA)が多数回継続した後には、遊技状態を高ベース状態にすることに対応する大当り(例えば、初当りB)は発生すると、有利な遊技状態になることを遊技者に対して強調するような演出(例えば、図図48(B)に示す第2の大当り中演出)を実行するので、高ベース状態にしないことに対応する大当りが続いたことによる遊技者の失望感を緩和することができる。
なお、上記の実施の形態では、遊技状態が通常遊技状態(通常状態)のときの特別図柄の当選確率を98%にしたが、遊技状態が通常状態のときの特別図柄の当選確率を98%にするのではなく、遊技状態が通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず、特別図柄の当選確率を常に100%にしてもよい。その場合には、普通図柄の停止図柄が当り図柄になり普通可変入賞球装置20が開放され始動入賞が発生すれば特別図柄の停止図柄が常に大当りになるので、遊技状態を確認して大当り判定テーブルを切り替える処理や大当りフラグをセットする処理は不要になる。また、大当りフラグによって大当りか否か確認する処理も不要になる。よって、プログラム容量を削減したり処理負担の軽減を実現することができる。
また、特別図柄の当選確率を100%にする場合には、大当り判定用乱数自体をなくすとともに、大当り判定処理もなくしてもよい。その場合には、特別図柄の始動入賞が発生した時点で大当りが確定することになるので、特別図柄の始動入賞が発生した時点で大当りフラグをセットするようにしてもよい。また、特別図柄の変動が終了し特別図柄が停止すると、大当りフラグがセットされたことを確認し、大当りフラグがセットされていたときは、大入賞口開放前処理に移行させる。または、特別図柄の始動入賞が発生した時点で大当りフラグをセットしないようにしてもよい。そして、この場合は、特別図柄の変動が終了し特別図柄が停止すると、自動的に大入賞口開放前処理に移行させる。そのような構成によれば、プログラム容量を削減したり処理負担の軽減を実現することができる。
また、上記の実施の形態では、特別図柄の変動時間は一定であったが、特別図柄の変動時間は複数種類あってもよい。
また、上記の実施の形態において、高ベース状態(時短状態)に移行されたときに、特別図柄の当選確率を向上させることはできないが、普通図柄の当選確率は向上している(図14参照)。また、確変状態および時短状態において、普通図柄の当選確率だけでなく、普通図柄の変動時間の短縮、特別図柄の変動時間の短縮、普通可変入賞球装置20の開放時間の延長のいずれか1つを普通図柄の当選確率の向上に合わせた状態に制御するようにしてもよく、また、いずれか複数を組み合わせた状態に制御するようにしてもよく、さらに、これら全てを組み合わせた状態に制御するようにしてもよい。なお、時短状態の移行に合わせて、普通図柄の当選確率だけ向上させてもよい。
また、図1に示すように、遊技機には、操作手段としてのスティックコントローラ122が設けられているので、例えば、遊技者がスティックコントローラ122を用いて操作を行ったことを条件に大当り中演出(図48参照)を開始するようにしてもよい。なお、そのような演出を行わない場合には、操作手段が設けられていなくてもよい。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板にして、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御や発光体制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
本発明は、可変入賞装置(普通電動役物、特別可変入賞球装置15)が開放しているときに始動入賞が生じやすいパチンコ遊技機等の遊技機に適用される。
1 パチンコ遊技機
8 特別図柄表示器
9 演出表示装置
10 普通図柄表示器
15 特別可変入賞球装置(大入賞口)
20 普通可変入賞球装置(普通電動役物)
31 主基板
32A,32B ゲート
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
560 遊技制御用マイクロコンピュータ

Claims (1)

  1. 遊技媒体が始動領域に進入したことにもとづいて特別識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、あらかじめ定められた特定表示結果が前記可変表示手段に導出表示された場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行し、所定の移行条件が成立すると通常状態であるときに比べて前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に制御する遊技機であって、
    遊技媒体が前記始動領域に進入したことにもとづいて、前記可変表示手段に表示結果が導出表示される前に、前記特定遊技状態に移行させるか否かを決定するとともに、前記特定遊技状態に移行させることに決定した場合の前記特定遊技状態の種類を、当該特定遊技状態の終了後に前記所定の移行条件を成立させる第1特定遊技状態とするか当該特定遊技状態の終了後に前記所定の移行条件を成立させない第2特定遊技状態とするかを決定する事前決定手段と、
    遊技状態が前記通常状態である場合に前記事前決定手段が前記第1特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて計数手段に初期値を設定し、遊技状態が前記特別遊技状態である場合に前記計数手段の計数値が所定値にならないときに前記事前決定手段が前記第1特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて前記計数手段の計数値を前記所定値に近づくように更新する数値更新手段と、
    前記特定遊技状態が終了したときに、前記計数手段の計数値が前記所定値である場合には当該特定遊技状態の種類に関わらず遊技状態を前記通常状態に制御し、前記計数手段の計数値が前記所定値でない場合には、前記事前決定手段が前記第2特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて遊技状態を前記通常状態に制御し、前記事前決定手段が前記第1特定遊技状態とすることに決定したことにもとづいて遊技状態を前記特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、
    前記所定値と前記計数手段の計数値との差を示唆する残回数示唆演出手段とを備え、
    前記残回数示唆演出手段は、
    前記数値更新手段が前記計数手段の計数値を前記所定値に近づくように更新したことに応じて、示唆する差の数を減少更新する減少更新手段と、
    前記数値更新手段が前記計数手段に初期値を設定したときに、示唆する差の数を更新しないか、または実際の差の数よりも少ない数に更新する初期値設定時更新手段と、
    実際の差の数よりも少ない数が示唆されているときに該示唆されている差の数を際の差の数に近づけるように増加更新する増加更新手段とを含み、
    前記増加更新手段は、実際の差の数が第1数値よりも少ないときに、実際の差の数が該第1数値以上であるときに比べて高い割合で増加更新する
    ことを特徴とする遊技機。
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