JP5740599B2 - 圧電繊維複合材料を利用した液体粘度測定装置及びその装置を利用した液体粘度測定方法 - Google Patents

圧電繊維複合材料を利用した液体粘度測定装置及びその装置を利用した液体粘度測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体の粘度を測定する液体粘度測定装置及びその装置を利用した液体粘度測定方法に関する。
潤滑油やエンジンオイルなどの油状体、特に機器用油状体は、随所に用いられており、重要な役割を果たしている。例えば、エンジンオイルを例にとって説明すると、エンジンオイルはエンジンの潤滑、冷却、気密、清浄分散、防錆防食等としての作用を求められており、鉱物油、部分合成油、化学合成油、植物油等様々なオイルが、米国石油協会規格(API規格)や米国自動車技術者協会規格(SAE規格)の元、利用されている。ハイグレードなオイルからローグレードなオイルまで様々なオイルが市場に出回っており、一般ユーザーは適宜好みのオイルを使用することができる。
潤滑油やエンジンオイルなどの油状体は重要な役割を果たしているだけに、油状体の劣化は大きな問題であり、正常な機能を維持できるよう、今まで使用していた油状体を新たな油状体に適宜交換することになる。例えば、エンジンオイルを例にとって説明すると、一般ユーザーは走行距離に応じてエンジンオイルを交換している。しかし、エンジンオイルの劣化は自動車の利用距離だけで決まるのではなく、利用状況や利用環境により大きく異なってくる。そのため、オイル交換による廃オイル量の増加や、オイルの劣化によるエンジンの不調が問題となっている。特に近年の自動車技術の発達により、エンジンルームはブラックボックス化しており、一般ユーザーがエンジンオイルに注意を向けることは減っているのが現状である。その一方で、車の燃費を高めるために低粘度のオイルが利用されるようになり、オイルの管理は極めて重要である。
例えば、潤滑油の劣化の程度を知るために、潤滑油中に振動子を設け、潤滑油が診断温度になったとき、振動子の振動周波数により粘度を測定し、潤滑油の劣化を診断する方法が報告されている(特許文献1)。また、一方の表面が潤滑油に電素子を振動させ、そのインピーダンスを測定することにより、潤滑油の粘度を測定する方法が報告されている(特許文献2)。
しかし、エンジンオイルは高温、高圧で利用され、鉄粉等のスラッジやカーボンも混ざっており、従来から知られている振動から粘度を測る方式での粘性センサでは、正確なオイルの劣化を検出することは困難であった。さらに、エンジンの内部(オイルパンの内部)は常に大きな振動を高熱に曝されるため、耐久性の問題があった。
なお、本発明で規定する圧電性ファイバ型圧電素子は形の上ではすでに知られているが(特許文献3、4)、そこには液体の粘度計測用として使用する技術の記載はない。
特開7−174685号公報 特開11−108922号公報 特開2003−328266号公報 特開2006−245337号公報
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであって、本発明の課題は、小型化され、消費電力が少ない液体粘度計測装置を提供することである。また、より正確に劣化の程度を知ることができ、容易に設置することができる液体粘度計測装置を提供することが課題である。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明者らが開発した圧電性ファイバ型圧電素子に着目し、いろいろと工夫を凝らした結果、意外にも、優れた液体粘度計測装置となるとの知見を得、その知見に基き、さらに研究を重ね、遂に本発明を完成させるに至った。
すなわち、この出願は以下の発明を提供するものである。
〈1〉液体を収容する容器と、
前記容器内の液体に少なくとも一部が浸漬されるセンサ本体であって、筐体と該筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体と
前記センサ本体の駆動用のファイバ型圧電素子を駆動し、該ファイバ型圧電素子の振動周波数を所定範囲で変化させる圧電素子駆動手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
前記計測された共振周波数と前記液体の粘度の関係を表す特性マップを用いて、前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
(2)センサ本体が、金属板または樹脂板の表面に駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子を埋設し、さらに金属板または樹脂板を重ね、ホットプレスして得るセンサ本体であることを特徴とする(1)に記載の液体粘度計測装置。
(3)金属板または樹脂板のほぼ中央部に駆動用のファイバ型圧電素子が埋設され、金属板または樹脂板の中央部以外の部位にセンサ用のファイバ型圧電素子が埋設されたセンサ本体であることを特徴とする(2)に記載の液体粘度計測装置。
(4)金属板がアルミニウム板である(1)、(2)又は(3)に記載の液体粘度計測装置。
(5)筐体と該筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体の少なくとも一部を容器内に収容した液体に浸漬させる工程と、
前記センサ本体の駆動用のファイバ型圧電素子を駆動し、該ファイバ型圧電素子の振動周波数を所定範囲で変化させる工程と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する工程と、
前記計測された共振周波数に基づいて、前記液体の共振周波数と液体の粘度の関係を表す特性マップを利用して前記液体の粘度を算出する工程を少なくとも有することを特徴とする液体粘度計測方法。
(6)液体を収容する容器と、
該容器内の液体に浸漬される筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とからなるセンサ本体と
前記センサ本体を、外部の振動源を利用して振動させるセンサ本体の振動付与手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子よりセンサ本体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
前記計測された共振周波数と液体の粘度の関係を表す特性マップとを用いて、前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
(7)筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体の少なくとも一部を容器内に収容した液体に浸漬させる工程と、
前記センサ本体を、外部の振動源を利用して振動させる工程と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する工程と、
前記計測された共振周波数に基づいて、前記液体の共振周波数と液体の粘度の関係を表す特性マップを利用して前記液体の粘度を算出する工程を少なくとも有することを特徴とする液体粘度計測方法。
本発明では、電圧が印加された駆動用のファイバ型圧電素子により、センサ本体が曲げ振動をする。また、センサ本体が振動を受けることにより、曲げ振動(1次共振)が発生する。該発生した曲げ振動を、発明のセンサ用のファイバ型圧電素子により、電圧に変化させ、計測された電圧から共振周波数を測定し、液体の粘性を評価することができる。
本発明により、小型化され、省電力で、経済的な液体粘度計測装置を提供できた。本発明の液体粘度計測装置を用いれば、簡単に液体の粘度をより正確に求めることができる。すなわち、印加電圧は低く、出力され計測される共振周波数はセンサとしての1次構造共振周波数であり、振動が大きく増幅されることになる。
またセンサ自体は電気的、機械的に保護されているため、測定対象物を選ぶことなく利用が可能である。センサは小型で簡易なシステムであるため、ドレインプラグ等への組み込むことにより、従来の装置へ簡単に取り付け、液体の粘度を測ることが可能である。
図1は、本発明でいうセンサ本体の一例の外観を示す模式斜視図である。寸法を示す数字の単位はmmである(以下、同様)。 図2は、図1でのセンサ部分の横断断面図である。 図3は、本発明でいう液体粘度計測装置を構成する容器、センサ本体、圧電素子駆動手段、共振周波数検出手段を備えた液体粘度計測装置を示す図である。 図4は、エンジンオイル、シリコンオイル、水、空気それぞれの共振周波数と出力電圧との関係を示すグラフである。 図5は、図4のグラフのエンジンオイル、シリコンオイル、水の部分の拡大図である。 図6は、グリセリン溶液の濃度と共振周波数との関係を示すグラフである。 図7は、本発明でいう特性マップの一例である、グリセリン溶液の共振周波数及び出力電圧とグリセリン溶液の粘度との関係を表すマップである。 図8は、本発明でいう液体粘度計測装置を構成する容器、センサ本体、共振周波数検出手段を備えた液体粘度計測装置を示す図である。 図9aは、図8の液体粘度計測装置を用いて空気の共振周波数を観察したオシロスコープ画像である。図9bは、図8の液体粘度計測装置を用いてシリコンオイルの共振周波数を観察したオシロスコープ画像である。図9cは、図8の液体粘度計測装置を用いてエンジンオイルの共振周波数を観察したオシロスコープ画像である。 、図10は本発明でいう特性マップの一例である、グリセリン溶液の共振周波数とグリセリン溶液の粘度との関係を表すマップである。
本発明の液体粘度計測装置を用いて粘度を計測する液体は、筐体を構成する素材を溶解するなど筺体に悪影響を与えるような液体以外であれば特に制限されないのであって、導電性の溶液から絶縁性の高い溶液まで幅広く利用が可能である。特に、筐体を構成する素材がアルミニウムのときには、アルミニウムを溶解する、強酸、強アルカリ溶液以外の液体を利用することが可能である。特に油状体、その中でも機器に用いられる各種油状体が挙げられる。その中でも、特に各種潤滑油への利用があげられる。自動車等のエンジンオイル、トランスミッションオイル、ディファレンシャルギアオイル、真空ポンプで利用されているロータリーポンプオイルやディフィージョンポンプオイル等の高温、高圧で利用され劣化が激しいオイルのヘルスモニタリングへの利用が有効である。
本発明の液体粘度計測装置を構成する液体を収容する容器は、上記液体を収容できる容器であることが必要である。また、外部から与えられる振動に耐えられる容器であることが求められるときがある。それらの点を満たす限り、特に制限されない。
本発明の液体粘度計測装置を構成するセンサ本体は、少なくとも筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とからなるが、また、筐体と該筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子とからなってもよい。前記駆動用のファイバ型圧電素子は筐体及びファイバ型圧電素子からなるセンサ本体を曲げ振動させ、当該曲げ振動を前記センサ用のファイバ型圧電素子により、電圧に変化させ、計測された電圧から共振周波数を測定するが、振周波数等はファイバ型圧電素子と筐体とが一体化した構造の形状から決まるうえ、特にアルミニウム素材からなる筐体を用いたときにはファイバ型圧電素子とアルミカバーとの間には隙間があるとその部分の電極が欠落していることになるので、センサ本体の性能が悪くなる。それらの不利益を防ぐため、つまり機械的な共振と電気的なロスを考慮すると、ファイバ型圧電素子と筐体とは一体化していることが望ましく、ファイバ型圧電素子は筐体の中に埋め込まれセンサと一体化しているが好ましい。その点、本発明では、生成される共晶合金によって、隙間を埋めるために密着性良く、複合化が可能なために、一体化しているので、優れた効果をもたらすことになるといえる。
さらに、センサ本体はカンチレバー構造を取っていることが好ましい。センサの感度は、センサ本体の形状、幅や厚さにより変化する。また、粘度を測定しようとする液体によっても異なる。従って、粘度を測定しようとする液体により、最適なセンサ本体の形状、幅や厚さを決めることが必要である。
前記該駆動用のファイバ型圧電素子は1本でもよいし、複数本でもよい。前記センサ用のファイバ型圧電素子も同様であって、1本でもよいし、複数本でもよい。本発明の特徴の一つが、駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子としたことにある。駆動用のファイバ型圧電素子はセンサ用のファイバ型圧電素子と同じでもよく、異なっていてもよい。さらに、該駆動用のファイバ型圧電素子はセンサ本体のほぼ中央部位に配置されることが好ましくい。また、センサ用のファイバ型圧電素子はセンサ本体の中央部位よりも離れて配置されることが好ましい。
上記センサ本体を用いて液体の粘度を計測するときには、センサ本体を当該液体に浸すことが必要となるが、センサ本体の一部分を当該液体に浸してもよい。
本発明でいう圧電性ファイバ型圧電素子はすでに知られている。例えば。金属ワイヤー表面に圧電性セラミックスの膜を形成をさせた圧電素子が特許文献3、4に記載されている。
本発明の液体粘度計測装置を構成するセンサ本体は、少なくとも筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とからなってもよい。このセンサ本体を用いて液体の粘度を計測するときには、センサ本体を振動させる振動減が必要となる。この振動減としては、特に制限されないが、外部の振動源を利用することが好ましい。ここで外部の振動源とはセンサ本体以外に配置され、センサ本体に直接振動を伝えることができる振動減、あるいはセンサ本体に何らかの器具等を介して振動を伝えることができる振動減を意味する。この振動源の振動がカンチレバーの共振と干渉しない程度にずれていることが望ましい。好ましい振動源としてはコンプレッサーが挙げられるが、それに限定されない。
上記センサ本体を用いて液体の粘度を計測するときには、センサ本体を当該液体に浸すことが必要となるが、センサ本体の一部分を当該液体に浸してもよい。また、当該液体を収容する容器に振動を与えると共に、センサ本体を前記容器に固定しておくことが有利である。
上記圧電性ファイバ型圧電素子は筐体内に埋設されるが、計測装置と配線を行うために該圧電素子の端部の一方は筐体の外にあるようにすることが好ましい。具体的には、該圧電素子の端部は約10mm以下筐体から突き出していることが好ましい。該圧電素子の他方の端部は、圧電素子の端部表面が筺体表面と同一な面となるように存在してもよいが、筐体内におさまるようになっている方が好ましい。なお、ファイバ型圧電素子の端部を例えばセラミックスなどによって絶縁処理し、当該処理したファイバ型圧電素子を埋め込んでもよい。
圧電性ファイバ型圧電素子を筐体内に埋設する手段は特に制限されないが、例えば、金属板等の板状体の表面にほぼU字状の溝を設け、当該溝に圧電性ファイバ型圧電素子を配置し、さらに金属等の板状体を重ね、加圧加熱処理する手段が好ましい。前記金属等の板状体の素材、大きさ、厚み等は特に制限されない。好ましい金属板等の板状体の素材としては、Al、FeやTi等の金属材料から、プラスチック等の高分子材料、アルミナやジルコニア等のセラミックス材料、CFRPやGFRP等の複合材料が挙げられる。
圧電性ファイバ型圧電素子を埋設する筐体は、電気的なノイズシールド材として機能する他、圧電性ファイバ型圧電素子の保護材でもある。さらに、必要に応じて、電極として利用することもできる。すなわち、好ましい筐体は圧電性ファイバ型圧電素子の外側をすべて覆っているため、外部からの電気的なノイズをすべて遮断している。そのため信号ライン(圧電性ファイバ型圧電素子の内部コア)には電気的なノイズが乗らず微弱な信号を検出することが可能である。また、エンジンオイル等の潤滑油内にはカーボンや金属粉等のスラッジ等の不純物が存在しているときが多いので、圧電性ファイバ型圧電素子への直接ダメージを与えるのを防ぐことが可能である。またオイル交換やメンテナンス時に圧電性ファイバ型圧電素子を埋設した筐体を落としたり、ぶつけたりすることによる壊れるのを防ぐことができる。さらに、圧電性ファイバ型圧電素子は内部に金属コアを持ち電極として利用できるが、必要によりもう一つの電極として筺体を苦制する金属、例えばアルミニウムを電極とし利用できる。
特に、圧電性ファイバ型圧電素子をアルミニウム筐体内に埋設することにより、ファイバ型圧電素子内部のシグナルラインである金属コアを電気的にシールドすることが可能になるため、外部からの電気的なノイズに対して極めて強い構造とすることが可能となる。さらに、アルミニウム板を使用すると、他の外乱となるエンジン等の振動よりもセンサ本体の共振周波数が大きくなる可能性もある。
本発明の液体粘度計測装置を構成する圧電素子駆動手段は、上記駆動用の圧電性ファイバ型圧電素子を駆動するとともに、該ファイバ型圧電素子の振動周波数を所定範囲で変化させることできる手段であれば、特に制限されない。
該ファイバ型圧電素子に加える電圧の周波数は、センサの1次構造共振周波数(カンチレバー構造の曲げ振動)を利用している。ファイバ型圧電素子単体での共振周波数はセンサ本体の一次構造共振周波数とは異なっているが、ファイバ型圧電素子はアルミ材の中に埋め込まれ筐体と一体化しているため、ファイバ型圧電素子単体の時の共振周波数ではなく、センサ本体としての1次構造共振周波数で振動が大きく増幅されるので、本周波数を利用している。そのため加える電圧の周波数はセンサ本体の共振周波数と同じ周波数を加えることとなる。そして、用いるファイバ型圧電素子の素材や形状、用いる筺体の素材や形状により共振周波数は所定の範囲内におさまることになる。センサ構造の共振周波数を利用しているため、加える電力は共振周波数以外で振動させる場合に比べ非常に微弱な電力で十分振動が可能である。
該ファイバ型圧電素子に加える電圧の周波数帯は、用いるファイバ型圧電素子の素材や形状、用いる筺体の素材や形状、測定しようとする液体等により変動するが、周波数帯の例としては100Hz〜600Hz程度である。
また、本発明のセンサ本体は、ファイバ型圧電素子を用いるので、低い印加電圧で液体の粘度を計測することができる。
本発明の液体粘度計測装置を構成する共振周波数検出手段は、前記センサ用のファイバ型圧電素子より前記センサ本体が発生した曲げ振動を電圧に変化させ、計測された電圧から共振周波数を測定することできれば、特に制限されない。
共振周波数検出手段において、感度を上げるためには外部からの余分な振動を受けなくすることが重要である。特に外部の振動源のエネルギーを利用したパッシブ型のセンサで測定を行う際は、カンチレバーの共振と外部の振動源の振動は干渉しない程度にずれていることが望ましい。
パッシブ型センサで測定を行う際はアクティブ型に比べ出力が大きく、周波数をスイープする必要が無いため、チャージアンプを用いて出力波形を読み取ることができる。
本発明品の想定される用途として自動車用のエンジンオイルの粘性測定があり,測定環境として自動車のエンジンタンク内が考えられる。自動車のエンジンの振動は一般的なエンジンの回転数である1000~6000rpmから、振動数は10~100Hzが想定される。この振動はノイズとしてセンサに加わる可能性があるために、センサの共振周波数とのずれが大きい方が良い。
アクティブ型では、自身で振動を励振するため液体を収容する容器の大きさ、形状、材質等による影響はほとんど受けない。パッシブ型では、影響を受ける可能性はあるが、それらの共振周波数とセンサの共振周波数を離すことにより、その影響を低くすることが可能である。
前記計測された共振周波数に基づいて、前記液体の共振周波数と液体の粘度の関係を表す特性マップを利用して前記液体の粘度を算出するようにしたことも本発明の大きな特徴の一つである。また、前記計測された出力電圧と前記液体の粘度の関係を表す特性マップを用いて、前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出することも可能である。前記特性マップの作製方法は特に制限されないが、例えば、濃度既知の溶液を数種類用意しておき、本発明の液体粘度計測装置を用いて、それら各種の溶液が示す共振周波数を記録し、共振周波数の値と粘度をプロットすると共振周波数と粘度との特性マップが作製できる。
本発明の液体粘度計測装置は、自動変速機、潤滑油装置全般、油圧機器、工作機械等の機械、装置に取付け、当該機械、装置で用いられる潤滑油、冷却用オイルなどの粘度を計測することができ、劣化の程度を知ることができる。本発明の液体粘度計測装置は、特に潤滑油やエンジンオイルの粘度を計測することができる。
またオイルレベルが下がり、センサがオイルより上に出てしまうと、粘性の影響は大きく変化してしまうため、アクティブ型、パッシブ型どちらのセンサも出力周波数は大きくなってしまう。これを逆に利用することにより、オイルレベルの測定も可能であること考える。
なお、エンジンオイルは温度条件によりオイルの粘性が変化する。また。PZT系材料を利用して作成するファイバ型圧電素子は温度変化により圧電効果が変化する。従って、温度情報を正確に取り、温度情報によるセンサ特性の温度による性能の補正、及びオイルの温度特性の補正が不可欠である。
温度情報を正確に取る手段は特に制限されないが、例えば、ファイバ型圧電素子を埋め込んだアルミニウム構造体に、表面を酸化して絶縁性酸化被膜を形成したTi連続繊維(Ti/TiOワイヤ)やNi連続繊維(Ni/NiOワイヤ)などを同じように埋め込むことにより、構造体の温度特性を測定し、該測定された温度特性を粘性情報へフィードバックすることにより正確な粘性情報を得ることが可能である。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本実施例では、下記圧電ファイバや機器(デバイス)を使用した。
白金コア圧電ファイバ φ0.05mmの白金線をコアとしたチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)繊維(産業技術総合研究所製)
ファンクションジェネレーター NF回路設計ブロック社製 WF1944B
パワーアンプ NF回路設計ブロック社製 4005
ロックインアンプ パーキンエルマー製 7265
チャージアンプ 日本キスラー製 5011
オシロスコープ 横河電機株式会社製 DL1740
実施例1 センサ本体の作製
寸法が30mm×30mm×0.8mmのアルミニウム板(A1050−0)に同形状で厚さ0.01mmの銅箔を重ね、その中央部にφ0.25mmのばね用ステンレス鋼線(SUS304)を配置し、当該ステンレス鋼線とほぼ平行に、しかも1mm間隔となるよう離して同じステンレス鋼線を配置した後、プレス装置にて押し付け、次いで、前記2本のステンレス鋼線を除去し、アルミニウム板表面に2本のU溝を1mm間隔で形成させた。
これらU溝のそれぞれの中にφ0.2mmの上記白金コア圧電ファイバを、一方の端部は配線を行うターミナルとして5mm突き出すようにし、他方の端部はアルミニウム板の端と揃えるように配列した後、厚さ0.2mmの同形状のアルミニウム板を重ね、温度が873K、圧力が2.2MPa、保持時間が2.4ks、真空度が100Paの条件でホットプレスし、ファイバ型圧電素子が埋設された筐体を得た。
得られた筐体を、ファイバ型圧電素子が図2のように存在し、図1が示すようなほぼT字型の形状に切り出し、センサ部分を研磨しその厚みを0.7mmとした後、各白金コア圧電ファイバの端部にターミナルサーバを設置して配線を行った後、印加電圧が300V、保持時間が1.8ksの条件で分極処理を行い、センサ本体を得た。なお、図1において、41はセンサ用のファイバ型圧電素子の端部21への配線、42は駆動用のファイバ型圧電素子の端部21への配線を示し、それぞれの配線は電気的なノイズを防ぐためシールド線を用いた。シールド線のシグナルラインをそれぞれファイバの圧電素子のコア線と繋ぎ、シールド部分をアルミニウム板と接続した。
実施例2 液体の共振周波数計測
図3に示すようなシステムを用い、水、シリコンオイル、エンジンオイルの共振周波数を測定した。
具体的には、センサ本体のセンサ部分11の先端20cmが溶液中に浸るようにセンサ本体をセンサ支持部に固定した。
センサ本体のほぼ中央部に配置された駆動用のファイバ型圧電素子2の配線部42にファンクションジェネレーターから出力をパワーアンプで増幅した電圧(15Vのサイン波)を印加した。
印加する信号の周波数を連続的に変化させ、センサ部分を振動させた。
その際にもう一方のセンサ用のファイバ型圧電素子7から発生する出力電圧を配線部41から取り出し、ロックインアンプに印加して測定した。測定した出力電圧で最も高い出力電圧が発生した周波数を共振周波数とした。結果を図4に示す。
比較例1 空気中での共振周波数計測
図3に示すようなシステムを用い、実施例2と同様に操作し、空気中での共振周波数を測定した。結果を図4に示す。
図4に空気中及び水、シリコンオイル、エンジンオイル中での周波数と出力電圧との関係を示す。図5に図4の水、シリコンオイル、エンジンオイル部分の拡大図を示す。空気中、水、シリコンオイル、及びエンジンオイル中ではそれぞれ821Hz, 509Hz, 504Hz, 480Hzで最大出力電圧を得ている。これは空気中、水、シリコンオイル、エンジンオイル中と溶液の粘度が高くなるに従い、粘性抵抗が大きくなることによると考えられる。
実施例3 液体の共振周波数計測
実施例2と同じシステムを用い、グリセリン溶液の濃度を変え、上記と同様の実験を行い。グリセリン溶液の濃度と共振周波数との関係を調べた。その結果を図6に示す。
図6から、各濃度のグリセリン溶液において共振周波数のピークが確認され、また、共振周波数のピークでの出力電圧の大きさはグリセリン溶液の濃度が高くなるにつれて、小さくなることが分かる。これはグリセリン溶液の濃度が高くなるに従い、グリセリン溶液の粘度が高くなり、粘性抵抗が大きくなることによると考えられる。また、センサ本体のセンサ部分の共振数は数に関しても周波数の低い方へピークがシフトしていることが分かり、この現象を利用して、共振周波数からグリセリン溶液の粘度を測定することも可能になる。
実施例4 液体の粘度計測
図6の結果から、グリセリン溶液の共振周波数及び出力電圧とグリセリン溶液の粘度との関係を表すグラフを作製することができる。そのグラフを図7に示す。
図7より、センサ本体のセンサ部分の共振周波数に関してはグリセリン溶液の粘度が大きく領域のなるにつれて低くなることが分かる。その変化量は粘度が小さい領域の方が大きいことが分かった。
また、出力電圧に関しても、グリセリン溶液の粘度が大きくなるにつれて低くなることが分かり、その変化量は粘度が小さい領域の方が大きいことが分かり、本発明の液体粘度測定装置を粘度測定に用いた場合、共振周波数及び出力電圧の両方から液体の粘度測定が可能であることが確認できた。
実施例5 センサ本体の作製
実施例1において、アルミニウム板の中央部にφ0.25mmのばね用ステンレス鋼線(SUS304)を配置せず、それ以外は実施例1と同じ操作をして、アルミニウム板表面に1本のU溝を形成させ、ファイバ型圧電素子が埋設された筐体を得た。
得られた筐体を、実施例1とほぼ同様に切り出し、白金コア圧電ファイバの端部にターミナルサーバを設置して配線を行った後、印加電圧が300V、保持時間が1.8ksの条件で分極処理を行い、センサ本体を得た。なお、センサ用のファイバ型圧電素子43の端部への配線は電気的なノイズを防ぐためシールド線を用いた。シールド線のシグナルラインをそれぞれファイバの圧電素子のコア線と繋ぎ、シールド部分をアルミニウム板と接続した。
実施例6 液体の共振周波数計測
図8に示すようなシステムを用い、シリコンオイル及びエンジンオイルの共振周波数を測定した。機械的振動源としてコンプレッサーを利用している。
具体的には、コンプレッサーにボルトとナットを用いて機械的に接合されているセンサ本体のセンサ部分61が、容器8内に収容されているシリコンオイル及びエンジンオイルに浸るようにセンサ本体をセンサ本体支持体63に固定した。
その際にセンサ用のファイバ型圧電素子から発生する信号をチャージアンプに配線し、増幅を行った。増幅した波形をオシロスコープにより観察した。
そのオシロスコープ画像結果を図9b及び図9c に示す。シリコンオイル及びエンジンオイルの共振周波数は、それぞれ518Hz及び490Hzであった。なお、共振周波数は波形の数とその時の時間を測定し求めた(以下、同様)。
比較例2 液体の共振周波数計測
実施例5と同じシステムを用い、水の共振周波数を実施例と同じ操作にて測定した。
オシロスコープ画像結果を、図9aに示す。空気中の共振周波数は825Hzであった。
また、共振周波数と出力電圧との関係を図8に示す。
実施例7 液体の粘度計測
液体をグリセリン溶液に換え、上記実施例6と同様に操作し、グリセリン溶液の濃度を変化させたときのセンサ出力周波数のへ変化を測定した。
その結果を図10に示す。測定結果からわかるように液体の粘性の変化に応じて共振周波数が変化している。
本発明は以下のように記載することができる。
(1)粘度を計測する液体中に少なくとも一部が浸漬される液体粘度計測用センサユニットであって、筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されることを特徴とする液体粘度計測用センサユニット。
(2)粘度を計測する液体中に少なくとも一部が浸漬される液体粘度計測用センサユニットであって、筐体と該筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されることを特徴とする液体粘度計測用センサユニット。
(3)粘度を計測する液体を収容する容器と、
前記容器内の液体に少なくとも一部が浸漬されるセンサ本体であって、筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体と、
前記センサ本体に所定範囲の周波数を有する振動を与えるセンサ本体振動付与手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
前記計測された共振周波数と前記液体の粘度の関係を表す特性マップを用いて、前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
(4)粘度を計測する液体を収容する容器と、
前記容器内の液体に少なくとも一部が浸漬されるセンサ本体であって、筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体と、
前記センサ本体に所定範囲の周波数を有する振動を与えるセンサ本体振動付与手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段と、を備える液体粘度計測装置であって、
前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出する粘度算出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
液体の粘度は、前記計測された共振周波数と前記液体の粘度の関係を表す特性マップを用いて、液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
(5)センサ本体振動付与手段が筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子であることを特徴とする上記(3)又は(4)記載の液体粘度計測装置。
(6)液体を収容する容器と、
前記容器内の液体に少なくとも一部が浸漬されるセンサ本体であって、筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されているセンサ本体と、
前記センサ本体を振動させるセンサ本体の振動付与手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記センサ本体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
前記計測された共振周波数と前記液体の粘度の関係を表す特性マップを用いて、前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
(7)液体を収容する容器と、
前記容器内の液体に少なくとも一部が浸漬されるセンサ本体であって、筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されているセンサ本体と、
前記センサ本体を振動させるセンサ本体の振動付与手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記センサ本体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段と、を備える液体粘度計測装置であって、
前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出する粘度算出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
液体の粘度は、前記計測された共振周波数と前記液体の粘度の関係を表す特性マップを用いて、液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
(8)粘度を計測する液体を収容する容器と、
前記容器内の液体に少なくとも一部が浸漬されるセンサ本体であって、筐体と該筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体と
前記センサ本体の駆動用のファイバ型圧電素子を駆動し、該ファイバ型圧電素子の振動周波数を所定範囲で変化させる圧電素子駆動手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
前記計測された共振周波数と前記液体の粘度の関係を表す特性マップを用いて、前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
(9)粘度を計測する液体を収容する容器と、
前記容器内の液体に少なくとも一部が浸漬されるセンサ本体であって、筐体と該筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体と
前記センサ本体の駆動用のファイバ型圧電素子を駆動し、該ファイバ型圧電素子の振動周波数を所定範囲で変化させる圧電素子駆動手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段と、を備える液体粘度計測装置であって、
前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出する粘度算出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
液体の粘度は、前記計測された共振周波数と前記液体の粘度の関係を表す特性マップを用いて、液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
(10)センサ本体が、金属板または樹脂板の表面に駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子を埋設し、さらに金属板または樹脂板を重ね、ホットプレスして得ることを特徴とする(6)〜(9)のいずれかに記載の液体粘度計測装置。
(11)センサ本体が、さらに、表面を酸化して絶縁性酸化被膜を形成したTi連続繊維が埋設されている(6)〜(10)のいずれかに記載の液体粘度計測装置。
(12)金属板または樹脂板のほぼ中央部に駆動用のファイバ型圧電素子を埋設し、金属板または樹脂板の中央部以外の部位にセンサ用のファイバ型圧電素子を埋設することを特徴とする(6)〜(10)のいずれかに記載の液体粘度計測装置。
(13)筐体と該筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体の少なくとも一部を容器内に収容した液体に浸漬させる工程と、
前記センサ本体の駆動用のファイバ型圧電素子を駆動し、該ファイバ型圧電素子の振動周波数を所定範囲で変化させる工程と、
前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する工程と、
前記計測された共振周波数に基づいて、前記液体の共振周波数と液体の粘度の関係を表す特性マップを利用して前記液体の粘度を算出する工程を少なくとも有することを特徴とする液体粘度計測方法。
(14)センサ本体が、さらに、表面を酸化して絶縁性酸化被膜を形成したニッケル
またはチタンの連続繊維が埋設されている(13)に記載の液体粘度計測方法。
潤滑油やエンジンオイル等の粘度を知り、それら潤滑油やエンジンオイル等の劣化の程度を知ることができるので、本発明の液体粘度計測装置は潤滑油やエンジンオイル等を使用する機器、製品に利用できる。また、本発明の液体粘度計測装置は小型化され、センサ自体の共振周波数を上げることができ、他の大きな構造体との共振周波数と区別されやすいし、さらに、少量の液体でも粘度を測定できるうえ、装置の取り付けも容易であるし、省電力で経済的でもある。本発明の液体粘度計測装置は特に自動車等のエンジンを利用する機器、製品に利用可能である。
11 センサ本体のセンサ部分
13 センサ本体支持体
2 ファイバ型圧電素子
21 ファイバ型圧電素子の端部
23 駆動用のファイバ型圧電素子
25 センサ用のファイバ型圧電素子
3 ネジ固定用穴
41 センサ用のファイバ型圧電素子の端部21への配線
42 駆動用のファイバ型圧電素子の端部21への配線
43 センサ用のファイバ型圧電素子の端部21への配線
61 パッシブ型センサ本体のセンサ部分
63 パッシブ型センサ本体支持体
43 センサ用のファイバ型圧電素子の端部への配線
8 容器

Claims (7)

  1. 液体を収容する容器と、
    前記容器内の液体に少なくとも一部が浸漬されるセンサ本体であって、筐体と該筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体と
    前記センサ本体の駆動用のファイバ型圧電素子を駆動し、該ファイバ型圧電素子の振動周波数を所定範囲で変化させる圧電素子駆動手段と、
    前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
    前記計測された共振周波数と前記液体の粘度の関係を表す特性マップを用いて、前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
  2. センサ本体が、金属板または樹脂板の表面に駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子を埋設し、さらに金属板または樹脂板を重ね、ホットプレスして得るセンサ本体であることを特徴とする請求項1記載の液体粘度計測装置。
  3. 金属板または樹脂板のほぼ中央部に駆動用のファイバ型圧電素子が埋設され、金属板または樹脂板の中央部以外の部位にセンサ用のファイバ型圧電素子が埋設されたセンサ本体であることを特徴とする請求項2記載の液体粘度計測装置。
  4. 金属板がアルミニウム板である請求項1〜3のいずれか記載の液体粘度計測装置。
  5. 筐体と該筐体の内部に埋設される駆動用のファイバ型圧電素子及びセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体の少なくとも一部を容器内に収容した液体に浸漬させる工程と、
    前記センサ本体の駆動用のファイバ型圧電素子を駆動し、該ファイバ型圧電素子の振動周波数を所定範囲で変化させる工程と、
    前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する工程と、
    前記計測された共振周波数に基づいて、前記液体の共振周波数と液体の粘度の関係を表す特性マップを利用して前記液体の粘度を算出する工程を少なくとも有することを特徴とする液体粘度計測方法。
  6. 液体を収容する容器と、
    該容器内の液体に浸漬される筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とからなるセンサ本体と
    前記センサ本体を、外部の振動源を利用して振動させるセンサ本体の振動付与手段と、
    前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より筐体の共振周波数を計測する共振周波数検出手段とを備える液体粘度計測装置であって、
    前記計測された共振周波数と液体の粘度の関係を表す特性マップとを用いて、前記計測された共振周波数に基いて前記液体の粘度を算出するようにしたことを特徴とする液体粘度計測装置。
  7. 筐体と該筐体の内部に埋設されるセンサ用のファイバ型圧電素子とから構成されるセンサ本体の少なくとも一部を容器内に収容した液体に浸漬させる工程と、
    前記センサ本体を、外部の振動源を利用して振動させる工程と、
    前記センサ本体のセンサ用のファイバ型圧電素子より前記筐体の共振周波数を計測する工程と、
    前記計測された共振周波数に基づいて、前記液体の共振周波数と液体の粘度の関係を表す特性マップを利用して前記液体の粘度を算出する工程を少なくとも有することを特徴とする液体粘度計測方法。
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