JP5736998B2 - リピータ装置およびリピータ装置の中継制御方法 - Google Patents

リピータ装置およびリピータ装置の中継制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式に対応し、かつ、直交周波数分割多元接続および符号分割多重接続が共に利用可能なエリア内においては直交周波数分割多元接続を優先的に使用するようにした携帯端末と基地局との間で直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を中継するリピータ装置、および、リピータ装置の中継制御方法に関する。
移動体高速通信の通信規格であるLTE(Long Term Evolution=ロング・ターム・エボリューション)を採用した携帯端末が既に公知である。
LTEを採用した携帯端末は、LTEの通信方式であるOFDMA接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access=直交周波数分割多元接続)および従来の3Gの通信方式であるCDMA接続(Code Division Multiple Access=符号分割多重接続)の2方式に対応しており、LTEの利用が可能なエリア内ではLTEの通信方式であるOFDMA接続を優先的に使用する一方、LTEのエリア外では従来と同様にCDMA接続の通信方式を利用するように構成されている。
しかしながら、LTEのエリアを高速で走行する移動体の内部、例えば、新幹線や自動車の中で受信されるOFDMA信号は、ドップラー効果のために受信周波数の変化すなわち周波数ずれが生じてしまい、そのずれが大きく、信号の直交性が失われてしまうと、OFDMA信号の復調後に大きな符号誤りが発生してしまう可能性がある。
これは、複数のユーザーにサブキャリアを共有させて夫々のユーザー毎に最も伝送効率のよいサブキャリアを割り当てることでデータ伝送効率および周波数利用効率の向上とマルチパス干渉に対する耐性の向上を図ったOFDMA接続の通信方式では、サブキャリアの周波数の制御がシビアなものとなり、その結果として、周波数の変化に対する耐性が相対的に劣化するといった構造的な特徴に起因する。
従って、携帯端末を携えて高速で移動する場合、携帯端末がLTEのエリア内にあるからといって、単に通信の高速化が可能であるという理由のみでOFDMA接続の通信方式を利用するのは適当でない場合もある。
既に述べた通り、高速移動時にOFDMA信号を受信すると、ドップラー効果による受信周波数に変化(周波数のずれ)が生じる為、OFDMA信号間の直交性を保つことが困難になるというのが其の理由である。
携帯端末の移動速度に応じて複数の通信方式の内から適切な通信方式を選択する技術としては、例えば、特許文献1に開示される無線通信システムが既に公知である。
特許文献1ではドップラー周波数を利用して携帯端末の移動速度を求める点について詳細に開示されているが、その目的は飽くまでも携帯端末の移動速度の算出にあり、受信周波数の変化が通信に及ぼす悪影響についての認識は全く認められない。
また、特許文献1に開示される無線通信システムでは通信方式の切り替え制御が携帯端末の内部処理によって行われるようになっているが、携帯端末が標準的に備える機能を利用して切り替え制御を行っているわけではないので、専用のハードウェアやソフトウェアを携帯端末に実装する必要がある。
しかも、個々の携帯端末毎にハードウェアやソフトウェアを実装する必要があるため、無線通信システム全体として見た場合の製造コストが嵩むといった不都合がある。
特開2004−208001号公報(段落0050,段落0055,図2)
本発明は、特に、直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式に対応し、かつ、直交周波数分割多元接続および符号分割多重接続が共に利用可能なエリア内においては直交周波数分割多元接続を優先的に使用するようにした携帯端末を含む無線通信システムに特化したものであり、その目的は、携帯端末自体に格別な措置を施さなくても、移動体に持ち込まれた携帯端末の移動速度に応じ、直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式の内から常に適切な通信方式を自動的に選択して利用することのできるリピータ装置およびリピータ装置の中継制御方法を提供することにある。
本発明のリピータ装置は、直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式に対応し、かつ、直交周波数分割多元接続および符号分割多重接続が共に利用可能なエリア内においては直交周波数分割多元接続を優先的に使用するようにした携帯端末と基地局との間で直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を中継するリピータ装置であり、前記目的を達成するため、特に、
前記携帯端末の持ち込み先となる電磁遮蔽性の外郭を有する移動体に設置され、
基地局を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する外部用送受信アンテナと、
移動体内の携帯端末を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する内部用送受信アンテナと、
前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれ、および、前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を測定する測定部と、
前記測定部で測定された周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記測定部で測定された干渉量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定する判定部と、
前記周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記干渉量が予め設定された許容範囲内にあると前記判定部が判定した場合に限って前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力を停止させる一方、その他の場合には、前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力および符号分割多重接続信号の出力を共に許容する信号主力制御部を備えたことを特徴とする構成を有する。
また、本発明におけるリピータ装置の中継制御方法は、直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式に対応し、かつ、直交周波数分割多元接続および符号分割多重接続が共に利用可能なエリア内においては直交周波数分割多元接続を優先的に使用するようにした携帯端末と基地局との間で直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を中継するリピータ装置の中継制御方法であり、前記と同様の目的を達成するため、
前記携帯端末の持ち込み先となる電磁遮蔽性の外郭を有する移動体に基地局を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する外部用送受信アンテナと移動体内の携帯端末を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する内部用送受信アンテナを予め設置しておき、
前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれ、および、前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を逐次測定し、
その都度、前記周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記干渉量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定し、
前記周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記干渉量が予め設定された許容範囲内にある場合に限って前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力を停止させる一方、その他の場合には、前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力および符号分割多重接続信号の出力を共に許容するようにしたことを特徴とする構成を有する。
外部用送受信アンテナによって受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれと外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を測定し、直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、符号分割多重接続信号の干渉量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定し、直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、符号分割多重接続信号の干渉量が予め設定された許容範囲内にある場合に限って内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力を停止させる一方、その他の場合には、内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力および符号分割多重接続信号の出力を共に許容するようにしているので、携帯端末を持ち込んだ移動体が高速で移動することによって外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれが大きくなり直交周波数分割多元接続を利用した通信が不適な状態となった条件下でのみ内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力が停止され、符号分割多重接続信号の出力のみが許容されることになる。
携帯端末を持ち込んだ移動体は電磁遮蔽性の外郭を備えているので、高速移動中の移動体の内部に直交周波数分割多元接続信号が入り込むことはなく、リピータ装置の内部用送受信アンテナから送出される符号分割多重接続信号のみが携帯端末に伝達されることになるので、携帯端末は、其れ自体が標準的に備える切り替え機能によって自動的かつ容易に符号分割多重接続を選択することができ、しかも、通信に適さない状態となっている直交周波数分割多元接続信号が携帯端末に外乱として伝達されることがないので、安定した環境で符号分割多重接続を実施することができる。
一方、外部用送受信アンテナによって受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれが予め設定された許容範囲内にある場合には、内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力および符号分割多重接続信号の出力が共に許容されるので、携帯端末を持ち込んだ移動体の移動速度が遅いために外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれが小さく、直交周波数分割多元接続を利用した通信が適切に行なえるような状態下では、内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力および符号分割多重接続信号の出力が共に許容され、携帯端末は、其れ自体が標準的に備える切り替え機能によって優先的に直交周波数分割多元接続を選択して高速の通信を行なうことができる。
しかも、リピータ装置は携帯端末の持ち込み先となる移動体に設置されているので、携帯端末自体に格別な措置を施さなくても、移動体に持ち込まれた携帯端末の移動速度に応じて直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式の内から常に適切な通信方式を自動的に選択して利用することができる。
また、携帯端末が標準的に備える機能を利用して切り替え制御を行うようにしているため、専用のハードウェアやソフトウェアを携帯端末に実装する必要がなく、無線通信システム全体として見た場合の製造コストを低く抑えることができる。
本発明を適用した一実施形態の無線通信システムの構成について簡略化して示したブロック図である。 同無線通信システムの一部を構成するリピータ装置の構成の概略を示した機能ブロック図である。 同リピータ装置の信号受信・判定部が備えるマイクロプロセッサが所定周期毎に繰り返し実行する信号主力制御処理の概略について示したフローチャートである。 信号主力制御処理の概略について示したフローチャートの続きである。 信号主力制御処理の概略について示したフローチャートの続きである。
次に、本発明を実施するための形態について一例を挙げ、図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明を適用した一実施形態の無線通信システムの構成について簡略化して示したブロック図である。
この実施形態の無線通信システム1は、OFDMA接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access=直交周波数分割多元接続)の通信方式に対応したLTE基地局2と、CDMA接続(Code Division Multiple Access=符号分割多重接続)の通信方式に対応した3G基地局3と、OFDMA接続およびCDMA接続の2方式に対応し、かつ、OFDMA接続およびCDMA接続が共に利用可能なエリア内においてはOFDMA接続を優先的に使用するようにした携帯電話等の携帯端末4と、LTE基地局2と携帯端末4との間で直交周波数分割多元接続信号(以下、OFDMA信号という)を中継する機能および3G基地局3と携帯端末4との間で符号分割多重接続信号(以下、CDMA信号という)を中継する機能を兼ね備えたリピータ装置5によって構成される。
リピータ装置5は、携帯端末4の持ち込み先となる移動体6に設置され、移動体6は電磁遮蔽性の外郭7を備えている。
ここでいう移動体6は、OFDMA信号の受信周波数にドップラー効果による影響を与える程度の高速移動が可能な移動体、例えば、新幹線を始めとする電車や高速走行が可能な自動車等の乗り物である。
リピータ装置5の構成の概略を図2の機能ブロック図に示す。
この実施形態のリピータ装置5は、移動体6の外郭7から外側に突出してLTE基地局2を対象としてOFDMA信号を送受信する外部用送受信アンテナ8aと、同じく外郭7から外側に突出して3G基地局3を対象としてCDMA信号を送受信する外部用送受信アンテナ8bを備え、更に、移動体6の外郭7よりも内側に位置して携帯端末4を対象としてOFDMA信号を送受信する内部用送受信アンテナ9aと、同じく外郭7よりも内側に位置して携帯端末4を対象としてCDMA信号を送受信する内部用送受信アンテナ9bを有する。
リピータ装置5は、更に、LTE基地局2から送信されて外部用送受信アンテナ8aで受信されるOFDMA信号の周波数のずれや3G基地局3から送信されて外部用送受信アンテナ8bで受信されるCDMA信号の干渉量を測定する測定部、および、測定されたOFDMA信号の周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、測定されたCDMA信号の干渉量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定する判定部として機能する信号受信・判定部10を備え、信号受信・判定部10の判定部から出力される判定信号を受け、OFDMA信号の周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、CDMA信号の干渉量が予め設定された許容範囲内にあることが明らかとなった場合に限って内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力を停止させる一方、その他の場合には、内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力および内部用送受信アンテナ9bからのCDMA信号の出力を共に許容する信号主力制御部11を備える。
また、リピータ装置5は、外部用送受信アンテナ8aで受信されて信号受信・判定部10および信号主力制御部11を介して伝送されるOFDMA信号や外部用送受信アンテナ8bで受信されて信号受信・判定部10および信号主力制御部11を介して伝送されるCDMA信号を復調し増幅して内部用送受信アンテナ9aや内部用送受信アンテナ9bから送出する一方、携帯端末4から送信されて内部用送受信アンテナ9aで受信されたOFDMA信号や携帯端末4から送信されて内部用送受信アンテナ9bで受信されたCDMA信号を受信し電力増幅して外部用送受信アンテナ8aや外部用送受信アンテナ8bを介してLTE基地局2や3G基地局3に送信するリピータ本体部12を備える。
信号主力制御部11は、具体的には、信号受信・判定部10の判定部からの判定信号を受け、OFDMA信号の周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、CDMA信号の干渉量が予め設定された許容範囲内にあることが明らかとなった場合に、外部用送受信アンテナ8aから信号受信・判定部10を介して伝送されるOFDMA信号(共通チャネルを含む)をリピータ本体部12に転送することを停止することによって、内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力を停止させる。
この実施形態の信号受信・判定部10は、少なくとも、マイクロプロセッサと、其の制御プログラム等を格納したROMと、各種のパラメータ等を記憶するための不揮発性メモリと、演算データの一時記憶等に用いられるRAMを備える。
信号受信・判定部10のROMには、外部用送受信アンテナ8aで受信されるOFDMA信号の実質的な周波数つまり移動体6の高速移動に起因したドップラー効果による影響を含んだ周波数の値を所定周期T毎に算出し、ドップラー効果を伴わない本来の周波数との偏差つまり周波数のずれΔfを求めるために利用される公知のプログラム(以下、周波数ずれ算出プログラムという)と、外部用送受信アンテナ8bで受信されるCDMA信号の干渉量Sを所定周期T毎に測定するために利用される公知のプログラム(以下、干渉量算出プログラムという)が格納されている。
この実施形態では、特に、判定部として機能する信号受信・判定部10によって、外部用送受信アンテナ8aで受信されたOFDMA信号の周波数のずれΔfが予め設定された回数mを超えて連続的に設定値αの範囲を超えたことが検知された場合にOFDMA信号の周波数のずれが許容範囲を超えているものと判定するようにしている。
また、判定部として機能する信号受信・判定部10によって、時系列上で直近する最新のCDMA信号の干渉量を予め設定されたサンプリング回数n回分だけ逐次更新して一時記憶し、サンプリング周期と同じ所定周期T毎に最新のサンプリング回数n回分の干渉量の平均値S’を求め、この平均値S’と現在の干渉量Sとの偏差ΔSを算出し、この偏差ΔSが設定値βの範囲内にある場合にCDMA信号の干渉量が予め設定された許容範囲内にあるものと判定するようにしている。
なお、OFDMA信号の周波数のずれΔfの異常判定に利用する設定値αの値と、αを超える周波数のずれが連続して発生する回数を許容する設定値mの値は、OFDMA接続による通信が適切に行なわれる範囲の限界値として予め実験的に求め、また、最新のCDMA信号の干渉量を記憶すべきサンプリングの回数nの値,最新のn回分のCDMA信号の干渉量の平均値S’と現在の干渉量Sとの偏差ΔSを許容する判定基準となる設定値βの値も、CDMA接続による通信が適切に行なわれる範囲の限界値として予め実験的に求めておくものとする。
そして、信号受信・判定部10の不揮発性メモリには、外部用送受信アンテナ8aで受信されたOFDMA信号の周波数のずれΔfの異常判定に利用される設定値αの値と、設定値αを超えるOFDMA信号の周波数のずれが連続して発生する回数を許容する設定値mと、最新のCDMA信号の干渉量を記憶すべきサンプリングの回数nと、最新のn回分のCDMA信号の干渉量の平均値S’と現在の干渉量Sとの偏差ΔSを許容する判定基準となる設定値βの値が各々不揮発的に記憶されている。
また、信号受信・判定部10のRAMの記憶領域の一部は、時系列上で直近する最新のCDMA信号の干渉量を逐次更新してサイクリックに一時記憶するためのレジスタR1,レジスタR2,レジスタR3,・・・,レジスタRn、設定値αを超える周波数のずれが連続して発生する回数を計数するための連続回数計数用カウンタC、OFDMA信号の周波数のずれが許容範囲を超えた状態となっているか否かを記憶するための周波数ずれ状態記憶フラグFf、新たに測定した干渉量Sの記憶先とすべきレジスタを特定するためのレジスタ特定指標i、CDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nに達しているか否かを記憶するためのサンプリング状態記憶フラグFn、CDMA信号の干渉量が許容範囲内となった状態が維持されているか否かを記憶するための干渉状態記憶フラグFs等として利用される。
図3〜図5は信号受信・判定部10のマイクロプロセッサが所定周期T毎に繰り返し実行する信号主力制御処理の概略について示したフローチャートである。
次に、図3〜図5のフローチャートを参照して、この実施形態におけるリピータ装置5の全体的な処理動作について説明する。
リピータ装置5に電源が投入されると、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、まず、設定値αを超える周波数のずれが連続して発生する回数を計数するための連続回数計数用カウンタCの値と、この処理周期のステップa2の処理で新たに測定される干渉量Sの記憶先とすべきレジスタRi(但し、i=1〜nの整数)を特定するためのレジスタ特定指標iの値と、OFDMA信号の周波数のずれが許容範囲を超えた状態となっているか否かを記憶するための周波数ずれ状態記憶フラグFfの値と、CDMA信号の干渉量が許容範囲内となった状態が維持されているか否かを記憶するための干渉状態記憶フラグFsの値と、CDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nに達しているか否かを記憶するためのサンプリング状態記憶フラグFnの値を共に0に初期化する(ステップa1)。
但し、周波数ずれ状態記憶フラグFfは値0によってOFDMA信号の周波数のずれが許容範囲内にあることを示し、干渉状態記憶フラグFsは値0によってCDMA信号の干渉量が許容範囲を超えていることを示し、サンプリング状態記憶フラグFnは値0によってCDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nに満たないことを示すものとする。
ステップa1の処理は電源投入時の初期化処理として起動時に1回のみ実行される処理であり、実際に所定周期T毎に繰り返されるのは、ステップa2以降の信号主力制御処理の部分である。
次いで、測定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサが、公知の周波数ずれ算出プログラムを起動し、現時点で外部用送受信アンテナ8aによって受信されているOFDMA信号の周波数のずれΔfを求める(ステップa2)。周波数のずれを求めるための処理については既に公知である。
そして、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、この周波数のずれΔfの値が異常判定用の設定値αの値を超えているか否かを判定する(ステップa3)。
ステップa3の判定結果が真となって周波数のずれΔfの値が異常判定用の設定値αの値を超えていることが明らかとなった場合には、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、連続回数計数用カウンタCの値を1インクリメントし(ステップa4)、連続回数計数用カウンタCの現在値がOFDMA信号の周波数のずれの連続発生を許容するための判定値である設定値mの値を超えているか否かを判定する(ステップa5)。
ここで、連続回数計数用カウンタCの現在値が設定値mの値を超えていれば、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、OFDMA信号の周波数のずれが許容範囲を超えた状態となったことを示す値1を周波数ずれ状態記憶フラグFfに設定する(ステップa6)。
また、これとは逆に、連続回数計数用カウンタCの現在値が設定値mの値を超えていない場合には、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、OFDMA信号の周波数のずれが許容範囲内となった状態が維持されていることを示す値0を周波数ずれ状態記憶フラグFfに設定する(ステップa8)。
これに対し、ステップa3の判定結果が偽となって周波数のずれΔfの値が異常判定用の設定値αの値を超えていないことが明らかとなった場合には、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、連続回数計数用カウンタCの現在値に関わりなく、その値を改めて0に初期化し(ステップa7)、OFDMA信号の周波数のずれが許容範囲内となっていることを示す値0を周波数ずれ状態記憶フラグFfに設定する(ステップa8)。
従って、周波数ずれ状態記憶フラグFfに値1がセットされるのは、連続回数計数用カウンタCの値が途中で初期化されることなく設定値mを超えた場合、つまり、周波数のずれΔfの値が異常判定用の設定値αの値を超える現象が連続してm回より多く繰り返された場合だけである。
次いで、測定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサが、公知の干渉量算出プログラムを起動し、現時点で外部用送受信アンテナ8bによって受信されているCDMA信号の干渉量Sを求める(ステップa9)。干渉量を求めるための処理については既に公知である。
そして、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、この処理周期のステップa2の処理で新たに測定された干渉量Sの記憶先とすべきレジスタを特定するためのレジスタ特定指標iの値を1インクリメントし(ステップa10)、レジスタ特定指標iの現在値が、最新のCDMA信号の干渉量を逐次更新して一時記憶するために予め準備されているレジスタの個数nを超えているか否か、つまり、干渉量Sの記憶先とすべきレジスタがiの値によって適切に指定されているか否かを判定する(ステップa11)。
レジスタ特定指標iの現在値がレジスタの個数nを超えていなければ新たに求められた干渉量Sの記憶先として適切なレジスタが指定されていることを意味するので、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、ステップa12の処理をスキップし、ステップa10の処理で更新されたレジスタ特定指標iの値を其のまま保持する。
また、レジスタ特定指標iの現在値がレジスタの個数nを超えている場合には、新たに求められた干渉量Sの記憶先として適切なレジスタが指定されていないことを意味するので、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、レジスタ特定指標iの値を改めて1に再設定し、当該処理周期のステップa9の処理で新たに測定された干渉量Sの記憶先としてレジスタR1を再指定する(ステップa12)。
次いで、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、サンプリング状態記憶フラグFnがセットされているか否か、つまり、CDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nに達しているか否かを判定する(ステップa13)。
サンプリング状態記憶フラグFnがセットされていない場合にはCDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nに満たないこと、つまり、最新n回分の干渉量の平均を求めることが論理的に不能であることを意味するので、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、干渉量の平均値S’の算出に関わる処理を行なうことなく、この処理周期のステップa9の処理で新たに求められたCDMA信号の干渉量Sの値を、レジスタ特定指標iの値で特定されるレジスタRiに其のまま記憶させる(ステップa14)。
次いで、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、レジスタ特定指標iの現在値、要するに、電源の投入によってサンプリングを開始してからのCDMA信号の干渉量のサンプリング回数が、必要数nに達しているか否かを判定する(ステップa15)。
なお、電源投入後のサンプリング処理は無制限に繰り返し実行されるので、i=1〜nの範囲でサイクリックにインクリメントされるレジスタ特定指標iの現在値と電源投入後の総サンプリング回数の値とは一般に一致しないが、ステップa15の判定処理は、ステップa13の判定処理からも明らかなように、サンプリング状態記憶フラグFnがセットされていない状況下、つまり、CDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nを越えていない状況下でのみ実行されるので、この場合、つまり、サンプリング回数≦nの条件下に限っては、レジスタ特定指標iの現在値と電源投入後の総サンプリング回数の値とが完全に一致する。
そして、ステップa15の判定結果が偽となった場合には、サンプリングを開始してからのCDMA信号の干渉量のサンプリング回数がサンプリングの必要数nに達していないことを意味するので、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、ステップa16の処理をスキップし、CDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nに満たないことを示す値0をサンプリング状態記憶フラグFnに其のまま保持させる。
また、ステップa15の判定結果が真となり、サンプリングを開始してからのCDMA信号の干渉量のサンプリング回数が必要数nに達したことが明らかとなった場合には、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、CDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nだけ揃ったことを示す値1をサンプリング状態記憶フラグFnに再設定する(ステップa16)。
次いで、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、周波数ずれ状態記憶フラグFfおよび干渉状態記憶フラグFsが共にセットされているか否か、つまり、OFDMA信号の周波数のずれが許容範囲を超え、かつ、CDMA信号の干渉量が許容範囲内にあるか否かを判定する(ステップa17)。
但し、CDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nに満たない処理周期、あるいは、CDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nに達した時点での処理周期にあっては、干渉状態記憶フラグFsの再設定に関わる処理(具体的には後述するステップa23とステップa25の処理)が依然として未実行であって、干渉状態記憶フラグFsの値は初期値0に保持されているので、必然的にステップa17の判定結果は偽となる。
従って、このような状況下、つまり、リピータ装置5に電源が投入された直後の一瞬の時間帯、より具体的には、CDMA信号の干渉量のサンプリング数が必要数nを超えるまでの時間帯に限り、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、信号主力制御部11に対し、内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力および内部用送受信アンテナ9bからのCDMA信号の出力を共に許容する旨の判定信号を無条件に出力することになる(ステップa19)。
そして、前記と同様にしてステップa2〜ステップa15に至る処理とステップa17およびステップa19の処理を所定周期T毎の信号主力制御処理で選択的に繰り返し実行する間に、ステップa15の判定結果が真となって、電源投入後のCDMA信号の干渉量のサンプリング数iが必要数nに達したことが確認されると、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、平均値S’の算出に必要とされるn個のCDMA信号の干渉量のサンプリング値が揃ったことを示す値1を、サンプリング状態記憶フラグFnに再設定する(ステップa16)。
この結果、次周期以降の信号主力制御処理ではステップa13の判定結果が定常的に偽となり、前述のステップa14〜ステップa16に代わる処理として、ステップa20〜ステップa25の処理が所定周期T毎に繰り返し実行されることになる。
この場合、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、時系列上で直近する最新のCDMA信号の干渉量を予め設定されたサンプリング回数n回分だけ逐次更新してサイクリックに一時記憶しているレジスタR1〜レジスタRnの値を全て読み込み(ステップa20)、レジスタR1〜レジスタRnに記憶されている最新n回分の干渉量の値を全て加算してサンプリング数nで除すことにより、最新のサンプリング回数n回分の干渉量の平均値S’を求める(ステップa21)。
但し、この処理周期のステップa9の処理で新たに測定された干渉量Sは、この時点では未だレジスタR1〜Rnの何れにも記憶されていないので、ここでいう最新のサンプリング回数n回分の干渉量の平均値S’は、現在の処理周期を除いた過去n回分の処理周期でレジスタR1〜レジスタRnに記憶された干渉量の平均値である。
次いで、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、平均値S’と当該処理周期のステップa9の処理で新たに測定された現在の干渉量Sとの偏差ΔS=|S−S’|を求め、この偏差ΔSが設定値βの範囲内にあるか否かを判定し(ステップa22)、偏差ΔSが設定値βの範囲内にあれば、CDMA信号の干渉量が予め設定された許容範囲内にあることを示す値1を干渉状態記憶フラグFsに設定し(ステップa23)、また、偏差ΔSが設定値βの範囲を超えていれば、CDMA信号の干渉量が予め設定された許容範囲を超えていることを示す値0を干渉状態記憶フラグFsに設定する(ステップa25)。
そして、信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、この処理周期のステップa9の処理で新たに求められたCDMA信号の現在の干渉量Sの値を、レジスタ特定指標iの値で特定されるレジスタRiに改めて更新記憶させる(ステップa24)。
次いで、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサは、周波数ずれ状態記憶フラグFfおよび干渉状態記憶フラグFsが共にセットされているか否か、つまり、OFDMA信号の周波数のずれが許容範囲を超え、かつ、CDMA信号の干渉量が許容範囲内にあるか否かを判定する(ステップa17)。
そして、ステップa17の判定結果が真となってOFDMA信号の周波数のずれが許容範囲を超え、かつ、CDMA信号の干渉量が許容範囲内にあることが明らかとなった場合には、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサが、信号主力制御部11に対し、内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力を停止して内部用送受信アンテナ9bからのCDMA信号の出力のみを許容する旨の判定信号を出力する(ステップa18)。
そして、これを受けた信号主力制御部11が、外部用送受信アンテナ8aから信号受信・判定部10を介して伝送されるOFDMA信号(共通チャネルを含む)をリピータ本体部12に転送することを停止することによって、内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力を停止させ、内部用送受信アンテナ9bからのCDMA信号の出力のみを許容する。
また、ステップa17の判定結果が偽となった場合、つまり、OFDMA信号の周波数のずれが許容範囲内にあることが明らかとなった場合には、判定部として機能する信号受信・判定部10のマイクロプロセッサが、信号主力制御部11に対し、内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力および内部用送受信アンテナ9bからのCDMA信号の出力を共に許容する旨の判定信号を出力する(ステップa19)。
そして、これを受けた信号主力制御部11が、内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力および内部用送受信アンテナ9bからのCDMA信号の出力を共に許容する。
従って、携帯端末4を持ち込んだ移動体6が高速で移動することによって外部用送受信アンテナ8aで受信されるOFDMA信号の周波数のずれΔfが大きくなりOFDMA接続を利用した通信が不適となって復調後の符号誤りが大きくなる恐れのある条件下、つまり、ステップa17の判定結果が真となった条件下でのみ内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力が停止されてCDMA信号の出力のみが許容されることになる。
携帯端末4を持ち込んだ移動体6は電磁遮蔽性の外郭7を備えているので、高速移動中の移動体6の内部にOFDMA信号(共通チャネルを含む)が入り込むことはなく、リピータ装置5の内部用送受信アンテナ9bから送出されるCDMA信号のみが携帯端末4に伝達されることになるので、携帯端末4は、其れ自体が標準的に備える切り替え機能つまりLTEの圏外判定機能によって自動的かつ容易にCDMA接続を選択することができ、しかも、移動体6が電磁遮蔽性の外郭7を備えていることから、通信に適さない状態となっているOFDMA信号が携帯端末4に外乱として伝達されることはないので、安定した環境でCDMA接続を実施することができる。
特に、最新のサンプリング回数n回分のCDMA信号の干渉量の平均値S’と新たに測定された現在の干渉量Sとの偏差ΔS=|S−S’|を求め、この偏差ΔSが設定値βの範囲内にあって干渉状態記憶フラグFsに値1が設定されている状況下、つまり、CDMA接続が明らかに可能であってステップa17の判定結果が真となった場合に限って内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力を停止するようにしているので、CDMA接続が不可能な状況下で無闇にCDMA信号の出力が停止されるといった無駄な動作が未然に防止される。
一方、外部用送受信アンテナ8aによって受信されるOFDMA信号の周波数のずれΔfが予め設定された許容範囲内にある場合、つまり、ステップa17の判定結果が偽となった場合には、内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力および内部用送受信アンテナ9bからのCDMA信号の出力が共に許容されるので、携帯端末4を持ち込んだ移動体6の移動速度が遅いために外部用送受信アンテナ8aで受信されるOFDMA信号の周波数のずれΔfが小さく、OFDMA接続を利用した通信が適切に行なえるような状態下では、内部用送受信アンテナ9aからのOFDMA信号の出力および内部用送受信アンテナ9bからのCDMA信号の出力が共に許容され、携帯端末4は、其れ自体が標準的に備える切り替え機能つまりLTEの圏内判定機能によって優先的にOFDMA接続を選択して高速の通信を行なうことができる。
無論、このような状況下にあっては、LTEの圏内判定機能を無視し、携帯端末4の利用者による手動操作によってCDMA接続を強制的に選択するといったことも可能である。
しかも、リピータ装置5は携帯端末4の持ち込み先となる移動体6に設置されているので、携帯端末4自体に格別な措置を施さなくても、移動体6に持ち込まれた携帯端末4の移動速度に応じてOFDMA接続とCDMA接続の2方式の内から常に適切な通信方式を自動的に選択して利用することができる。
また、携帯端末4が標準的に備える機能であるLTEの圏外判定機能と圏内判定機能を利用して接続方式の切り替え制御を行うようにしているため、専用のハードウェアやソフトウェアを携帯端末4に実装する必要がなく、無線通信システム1全体として見た場合の製造コストを低く抑えることができる。
この実施形態では、外部用送受信アンテナ8aで受信されたOFDMA信号の周波数のずれΔfが予め設定された回数mを超えて連続的に設定値αの範囲を超えた場合にOFDMA信号の周波数のずれが許容範囲を超えたものと判定することにより、OFDMA接続を利用した通信が不適となった状態を高い精度で検知するようにしているが、例えば、外部用送受信アンテナ8aで受信されたOFDMA信号の周波数のずれΔfが設定値αを超えた最初の時点でOFDMA信号の周波数のずれが予め設定された許容範囲を超えたものと判定するように構成するといったことも可能である。但し、移動体6が高速で移動していることを確実に判定するためには、OFDMA信号の周波数のずれΔfが予め設定された回数mを超えて連続的に設定値αの範囲を超えたことを通信の不適化の判定基準とすることが望ましい。
また、最新のサンプリング回数n回分のCDMA信号の干渉量の平均値S’と新たに測定された現在の干渉量Sとの偏差ΔS=|S−S’|を求め、この偏差ΔSが設定値βの範囲内にあるか否かによってCDMA接続の適否を判定する代わりに、例えば、新たに測定された現在の干渉量Sと判定用の閾値との大小関係を直接的に比較することによってCDMA接続の適否を判定するといった構成を採用することも可能である。但し、CDMA接続に切り替えても問題ないことを確実に判定するためには、適切なサンプリング回数n回分のCDMA信号の干渉量の平均値S’と新たに測定された現在の干渉量Sとの偏差ΔS=|S−S’|を求めて適切な設定値βと比較することが望ましい。
周波数のずれΔfに基くOFDMA接続の適否判定や干渉量Sに基くCDMA接続の適否判定には様々な統計処理の技術を転用することが可能である。
また、この実施形態では、信号受信・判定部10がマイクロプロセッサ,ROM,RAM,不揮発性メモリ等を備えた構造であることから、この信号受信・判定部10を、LTE基地局2から送信されて外部用送受信アンテナ8aで受信されるOFDMA信号の周波数のずれや3G基地局3から送信されて外部用送受信アンテナ8bで受信されるCDMA信号の干渉量を測定する測定部、および、測定されたOFDMA信号の周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、測定されたCDMA信号の干渉量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定する判定部として機能させているが、測定部と判定部をハードウェア的に独立させた構成を採用しても構わない。
以上に開示した実施形態の一部または全部は、以下の付記に示す記載によって適切に表現され得るが、発明を実施するための形態や発明の技術思想は、これらのものに制限されるものではない。
〔付記1〕
直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式に対応し、かつ、直交周波数分割多元接続および符号分割多重接続が共に利用可能なエリア内においては直交周波数分割多元接続を優先的に使用するようにした携帯端末と基地局との間で直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を中継するリピータ装置であって、
前記携帯端末の持ち込み先となる電磁遮蔽性の外郭を有する移動体に設置され、
基地局を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する外部用送受信アンテナと、
移動体内の携帯端末を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する内部用送受信アンテナと、
前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれ、および、前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を測定する測定部と、
前記測定部で測定された周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記測定部で測定された干渉量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定する判定部と、
前記周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記干渉量が予め設定された許容範囲内にあると前記判定部が判定した場合に限って前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力を停止させる一方、その他の場合には、前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力および符号分割多重接続信号の出力を共に許容する信号主力制御部を備えたことを特徴とするリピータ装置。
〔付記2〕
前記測定部は、前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれを所定周期毎に測定し、
前記判定部は、前記周波数のずれが予め設定された回数を超えて連続的に設定値の範囲を超えた場合に周波数のずれが許容範囲を超えていると判定することを特徴とした付記1記載のリピータ装置。
〔付記3〕
前記測定部は、前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を所定周期毎に測定し、
前記判定部は、時系列上で直近する最新の干渉量を予め設定されたサンプリング回数分だけ逐次更新して一時記憶し、前記所定周期毎に、前記サンプリング回数分の干渉量の平均値を求め、この平均値と現在の干渉量との偏差が許容範囲内にあるか否かを判定することを特徴とした付記1記載のリピータ装置。
〔付記4〕
直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式に対応し、かつ、直交周波数分割多元接続および符号分割多重接続が共に利用可能なエリア内においては直交周波数分割多元接続を優先的に使用するようにした携帯端末と基地局との間で直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を中継するリピータ装置の中継制御方法であって、
前記携帯端末の持ち込み先となる電磁遮蔽性の外郭を有する移動体に基地局を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する外部用送受信アンテナと移動体内の携帯端末を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する内部用送受信アンテナを予め設置しておき、
前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれ、および、前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を逐次測定し、
その都度、前記周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記干渉量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定し、
前記周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記干渉量が予め設定された許容範囲内にある場合に限って前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力を停止させる一方、その他の場合には、前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力および符号分割多重接続信号の出力を共に許容するようにしたことを特徴とするリピータ装置の中継制御方法。
〔付記5〕
前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれを所定周期毎に測定し、
前記周波数のずれが予め設定された回数を超えて連続的に設定値の範囲を超えた場合に周波数のずれが許容範囲を超えていると判定するようにしたことを特徴とする付記4記載のリピータ装置の中継制御方法。
〔付記6〕
前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を所定周期毎に測定し、
時系列上で直近する最新の干渉量を予め設定されたサンプリング回数分だけ逐次更新して一時記憶し、前記所定周期毎に、前記サンプリング回数分の干渉量の平均値を求め、この平均値と現在の干渉量との偏差が許容範囲内にあるか否かを判定するようにしたことを特徴とする付記4記載のリピータ装置の中継制御方法。
本発明は、直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式に対応し、かつ、直交周波数分割多元接続および符号分割多重接続が共に利用可能なエリア内においては直交周波数分割多元接続を優先的に使用するようにした携帯端末たとえば携帯電話等を含む無線通信システムに適用できる。
1 無線通信システム
2 LTE基地局
3 3G基地局
4 携帯端末
5 リピータ装置
6 移動体
7 外郭
8a,8b 外部用送受信アンテナ
9a,9b 内部用送受信アンテナ
10 信号受信・判定部(測定部,判定部)
11 信号主力制御部
12 リピータ本体部
Δf 周波数のずれ
α 周波数のずれの異常判定に利用される設定値
C 設定値を超える周波数のずれが連続して発生する回数を計数する連続回数計数用カウンタ
m 周波数のずれが連続して発生する回数を許容する設定値
Ff 周波数ずれ状態記憶フラグ
S 干渉量
n 干渉量を記憶すべきサンプリングの回数(レジスタの個数)
R1〜Ri〜Rn レジスタ
i レジスタ特定指標(サンプリング回数≦nの状況下では干渉量のサンプリング回数と同値)
Fn サンプリング状態記憶フラグ
S’ 最新の干渉量の平均値
ΔS 干渉量の平均値と現在の干渉量との偏差
β 干渉量の平均値と現在の干渉量との偏差を許容する判定基準となる設定値
Fs 干渉状態記憶フラグ

Claims (6)

  1. 直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式に対応し、かつ、直交周波数分割多元接続および符号分割多重接続が共に利用可能なエリア内においては直交周波数分割多元接続を優先的に使用するようにした携帯端末と基地局との間で直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を中継するリピータ装置であって、
    前記携帯端末の持ち込み先となる電磁遮蔽性の外郭を有する移動体に設置され、
    基地局を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する外部用送受信アンテナと、
    移動体内の携帯端末を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する内部用送受信アンテナと、
    前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれ、および、前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を測定する測定部と、
    前記測定部で測定された周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記測定部で測定された干渉量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定する判定部と、
    前記周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記干渉量が予め設定された許容範囲内にあると前記判定部が判定した場合に限って前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力を停止させる一方、その他の場合には、前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力および符号分割多重接続信号の出力を共に許容する信号主力制御部を備えたことを特徴とするリピータ装置。
  2. 前記測定部は、前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれを所定周期毎に測定し、
    前記判定部は、前記周波数のずれが予め設定された回数を超えて連続的に設定値の範囲を超えた場合に周波数のずれが許容範囲を超えていると判定することを特徴とした請求項1記載のリピータ装置。
  3. 前記測定部は、前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を所定周期毎に測定し、
    前記判定部は、時系列上で直近する最新の干渉量を予め設定されたサンプリング回数分だけ逐次更新して一時記憶し、前記所定周期毎に、前記サンプリング回数分の干渉量の平均値を求め、この平均値と現在の干渉量との偏差が許容範囲内にあるか否かを判定することを特徴とした請求項1記載のリピータ装置。
  4. 直交周波数分割多元接続と符号分割多重接続の2方式に対応し、かつ、直交周波数分割多元接続および符号分割多重接続が共に利用可能なエリア内においては直交周波数分割多元接続を優先的に使用するようにした携帯端末と基地局との間で直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を中継するリピータ装置の中継制御方法であって、
    前記携帯端末の持ち込み先となる電磁遮蔽性の外郭を有する移動体に基地局を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する外部用送受信アンテナと移動体内の携帯端末を対象として直交周波数分割多元接続信号および符号分割多重接続信号を送受信する内部用送受信アンテナを予め設置しておき、
    前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれ、および、前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を逐次測定し、
    その都度、前記周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記干渉量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定し、
    前記周波数のずれが予め設定された許容範囲を超え、かつ、前記干渉量が予め設定された許容範囲内にある場合に限って前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力を停止させる一方、その他の場合には、前記内部用送受信アンテナからの直交周波数分割多元接続信号の出力および符号分割多重接続信号の出力を共に許容するようにしたことを特徴とするリピータ装置の中継制御方法。
  5. 前記外部用送受信アンテナで受信される直交周波数分割多元接続信号の周波数のずれを所定周期毎に測定し、
    前記周波数のずれが予め設定された回数を超えて連続的に設定値の範囲を超えた場合に周波数のずれが許容範囲を超えていると判定するようにしたことを特徴とする請求項4記載のリピータ装置の中継制御方法。
  6. 前記外部用送受信アンテナで受信される符号分割多重接続信号の干渉量を所定周期毎に測定し、
    時系列上で直近する最新の干渉量を予め設定されたサンプリング回数分だけ逐次更新して一時記憶し、前記所定周期毎に、前記サンプリング回数分の干渉量の平均値を求め、この平均値と現在の干渉量との偏差が許容範囲内にあるか否かを判定するようにしたことを特徴とする請求項4記載のリピータ装置の中継制御方法。
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