JP5736464B2 - 心臓陽極性電気刺激検出 - Google Patents

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Description

本発明は心臓陽極性電気刺激検出システムおよび方法に関する。
電気刺激は、応答性心臓脱分極および付随的な心臓収縮を誘発するためまたは空間的に協調させるためなどで心臓に送出されうる。ペースメーカ、カルディオバータ、除細動器、心臓収縮性調節(CCM)または心臓再同期治療(CRT)デバイスなどの埋め込み型または他の携帯型心臓機能管理デバイスは、心臓血管機能を監視する機能、あるいは、応答性心臓収縮を誘発するためまたは空間的に協調させるためなどで心臓に対してこうした刺激を生成または提供する機能を含むように構成されうる。こうした電気刺激は、2つ以上の電極を介して送出されうる。たとえば、こうした電極は、埋め込み型心臓機能管理デバイスに接続されうる1つまたは複数の埋め込み型リードワイヤの遠位端にまたはその近くに配置されうる1つまたは複数の電極を含みうる。こうした電極はまた、埋め込み型心臓機能管理デバイスに配置された1つまたは複数の電極を含みうる。
電気刺激は、陰極性か、陽極性か、または陽極性と陰極性の組合せでありうる。陰極性刺激では、(たとえば、電極の配置構成で)より負の電極は、収縮性心臓組織を「捕捉して(capture)」、結果生じる心臓脱分極および付随的な心臓収縮を誘発する。陽極性刺激
では、(たとえば、電極の配置構成で)より正の電極は、結果生じる心臓脱分極および付随的な心臓収縮を誘発する。種々の因子が、陽極性刺激が起こるかまたは陰極性刺激が起こるかに影響を及ぼしうる。たとえば、陽極対陰極の相対的電極サイズは、陽極性刺激が起こるか、陰極性刺激が起こるか、陽極性と陰極性の組合せ刺激が起こるかを決定しうる。より小さな表面積を有する電極は、より大きな電極に比べて、近傍の組織を通して大きな電流密度を有しうる。より大きな電流密度は、結果生じる心臓脱分極および付随的な心臓収縮を誘起するために必要とされるエネルギーの閾値量を下げうる。
結果生じる心臓脱分極および付随的な心臓収縮を誘起するために必要とされるエネルギーの閾値量は、陽極性刺激対陰極性刺激では異なりうる。陰極性刺激は、結果生じる心臓収縮を誘起するために心臓組織を捕捉するという所望の結果を達成するために、少ないエネルギーを通常必要とするため、陽極性刺激に比べて好まれうる。このことは、埋め込み型デバイスの有効寿命が、その電池がどれだけ速く消耗するかに依存しうるためである。所望の刺激が少ないエネルギーを使用して達成されうる場合、それは、デバイスが外植される前に埋め込み型デバイスの有効寿命を延長する。こうした外植は、被検者を、ヘルスケアコストの増加、および、任意の侵襲的外科手技に関連する感染の潜在的なリスクにさらしうる。陽極性刺激対陰極性刺激におけるこれらのまた他の潜在的な差のせいで、特定の刺激が本質的に陽極性であるかどうかを検出することが有用でありうる。陽極性捕捉、陰極性捕捉、および左心室心臓興奮の説明は、参照によりその全体が本明細書に組込まれる非特許文献1に提供される。
Luの特許文献1では、陽極性刺激は、双極刺激パルスと、刺激中に陽極として機能する電極において検知される誘発反応との間に遅延が存在しないことによって検出される。
Bjorlingの特許文献2では、陽極性刺激は、ペースド脱分極積分(PDI)初期化テストを使用して検出される。0.5msペーシング幅の場合、ペーシング振幅が変動し、誘発心臓電位図の一部分が積分されて、PDIを提供する。陰極性刺激の場合、PDI対振幅は、2つの別個の平坦域を示し、対照的に、陽極性刺激の場合、3つの別個の平坦域が示される。
同様にBjorlingの特許文献2では、陽極性刺激は、印加された刺激パルスと形態的特徴−形態的特徴は誘発反応信号の最小値である−との間の時間的距離を測定することによって検出される。Bjorlingの特許文献2は、左心室(LV)リング電極と、埋め込み型デバイスのエレクトロニクスを収容するケースハウジングのケース電極との間で心臓内電位図(IEMG)が測定されるとき、時間的距離が、陰極性捕捉より陽極性捕捉について短いこと、および、LV先端電極とケース電極との間でIEMGが測定されるとき、時間的距離が、陰極性捕捉より陽極性捕捉について長いことを述べる。
米国特許第6,687,545号 WO2008/130293
J.Paul Mounsey and Stephan B. Knisley「ANODAL CAPTURE, CATHODAL CAPTURE, AND LEFT VENTRILCLAR CARDIAC EXCITATION」journal of Cardiovascular Electrophysiology, Vol.20, No.6, June 2009, pages650-652
陰極のみの捕捉と少なくとも部分的に陽極性の捕捉(たとえば、陽極性捕捉と陰極性捕捉の組合せ、または、2つの陽極であって、2つの陽極の一方だけが心臓組織を捕捉する、2つの陽極間、など)を識別するためなどの心臓陽極性電気刺激検出システムおよび方法が述べられる。
例1は、主題(たとえば、埋め込み型心臓機能監視デバイスなどの装置、方法、行為を実施するための手段、または、機械によって実施されると、機械に行為を実施させる命令を含む機械可読媒体など)を含むことができ、主題は、第1および第2のペーシング電極を使用して、送出用の電気刺激を放出するように構成された電気刺激エネルギー送出回路と、誘発反応(ER)心臓信号検知回路であって、第1および第2の検知電極を使用して、各電気刺激に応答して被検者のER信号を検知するように構成された、ER心臓信号検知回路と、ER心臓信号検知回路および電気刺激エネルギー送出回路に結合されたプロセッサ回路とを含むことができ、デバイスの動作モードにおいて、プロセッサ回路は、ER信号の特性を監視しながら電気刺激エネルギーを調整するように構成され、また、ER信号の特性が少なくとも1つの基準を満たすときに、少なくとも部分的に陽極性の捕捉の変化を識別することが可能である捕捉の変化を宣言するように構成される。
例2では、例1の主題は、任意選択で、第1および第2のペーシング電極の少なくとも一方が、第1および第2の検知電極から離れるように構成されうる。
例3では、例1〜2の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、特性が、電気刺激と電気刺激に応答するER信号特徴との間の時間遅延を含むように構成されうる。
例4では、例1〜3の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、少なくとも1つの基準が、陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉までのシフト、または、少なくとも部分的に陽極性の捕捉から陰極性のみの捕捉までのシフトの一方に対応する時間遅延の変化を特定するために選択されるように構成されうる。
例5では、例1〜4の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極が第1の右心室(RV)電極を含み、第2のペーシング電極が第1の左心室(LV
)電極を含み、第1の検知電極が、第1のRV電極から離れる第2のRV電極または第1のLV電極から離れる第2のLV電極の一方を含み、第2の検知電極が、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含むように構成されうる。
例6では、例1〜4の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極が第1の左心室(LV)電極を含み、第2のペーシング電極が第2のLV電極を含み、第1の検知電極が、第1および第2のLV電極から離れる第3のLV電極を含み、第2の検知電極、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含むように構成されうる。
例7では、例1〜6の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、特性が、(1)電気刺激または電気刺激に応答する第1のER信号特徴と、(2)電気刺激に応答する後続の第2のER信号特徴との間の時間遅延を含み、第2のER信号特徴が、ER信号の第1の極小値を含むように構成されうる。
例8では、例1〜7の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、少なくとも1つの基準が、陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉までのシフト、または、少なくとも部分的に陽極性の捕捉から陰極性のみの捕捉までのシフトの一方に対応する時間遅延の変化を特定するために選択されるように構成されうる。
例9では、例1〜8の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極が第1の右心室(RV)電極を含み、第2のペーシング電極が第1の左心室(LV)電極を含み、第1の検知電極が、第1のRV電極から離れる第2のRV電極または第1のLV電極から離れる第2のLV電極の一方を含み、第2の検知電極が、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含むように構成されうる。
例10では、例1〜9の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、特性が、(1)電気刺激または電気刺激に応答する第1のER信号特徴と、(2)電気刺激に応答する後続の第2のER信号特徴との間の時間遅延を含み、第2のER信号特徴は、ER信号の第1の絶対最小値を含むように構成されうる。
例11では、例1〜10の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、少なくとも1つの基準が、陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉までのシフト、または、少なくとも部分的に陽極性の捕捉から陰極性のみの捕捉までのシフト
の一方に対応する時間遅延の変化を特定するために選択されるように構成されうる。
例12では、例1〜11の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極が第1の右心室(RV)電極を含み、第2のペーシング電極が第1の左心室(LV)電極を含み、第1の検知電極が、第1のRV電極から離れる第2のRV電極または第1のLV電極から離れる第2のLV電極の一方を含み、第2の検知電極が、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含むように構成されうる。
例13では、例1〜12の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、特性が、電気刺激に応答する第1のER信号特徴と第2のER信号特徴との間で採取されるER信号の傾斜を含み、第1のER信号特徴はER信号の最小値を含み、第2のER信号特徴はER信号の次の最大値を含むように構成されうる。
例14では、例1〜13の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、少なくとも1つの基準が、陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉までのシフト、または、少なくとも部分的に陽極性の捕捉から陰極性のみの捕捉までのシフト
の一方に対応する傾斜の変化を特定するために選択されるように構成されうる。
例15では、例1〜14の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極が第1の右心室(RV)電極を含み、第2のペーシング電極が第1の左心室(LV)電極を含み、第1の検知電極が、第1のRV電極から離れる第2のRV電極または第1のLV電極から離れる第2のLV電極の一方を含み、第2の検知電極が、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含むように構成されうる。
例16では、例1〜15の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極が第1の左心室(LV)電極を含み、第2のペーシング電極が第2のLV電極を含み、第1の検知電極が、第1および第2のLV電極から離れる第3のLV電極を含み、第2の検知電極が、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含むように構成されうる。
例17では、例1〜16の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極、第2のペーシング電極、第1の検知電極、または第2の検知電極の少なくとも1つをさらに含みうる。
例18では、例1〜17の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、特性が、ER信号のS波の幅の指示を含むように構成されうる。
例19では、例1〜18の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、被検者の心臓の機械的活性化を表す心音信号を検知するように構成された心音検知回路を含みうる。プロセッサ回路は、任意選択で、心音信号において検出される少なくとも1つの心音のパラメータを監視し、電気刺激エネルギーを調整することに応答して、少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出し、監視される心音パラメータが、患者の血行動態性能が維持または改善されることを示すときに電気刺激調整を採用し、監視される心音パラメータが、被検者の血行動態性能の減少を示すときに電気刺激調整を拒否するように構成されうる。
例20では、例1〜19の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極、第2のペーシング電極、第1の検知電極、または第2の検知電極の少なくとも1つをさらに含みうる。
例21では、例1〜20の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、プロセッサ回路が、参照テンプレートを生成するための単極ペーシング構成であって、ER信号の特性が少なくとも1つの基準を満たすかどうかを判定するために、単極ペーシング構成と同じ陰極を共有する候補電極構成が単極ペーシング構成と比較される、参照テンプレートを生成するための単極ペーシング構成を使用するように、電気刺激エネルギー送出回路に指示するように構成されるように構成されうる。
例22では、例1〜21の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、心音検知回路を含むER検知回路を含みうる。心音検知回路は、任意選択で、被検者の心臓の機械的活性化を表す心音信号としてER信号を検知しうる。
例23では、例1〜22の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、電気刺激と電気刺激に応答する心音の特徴との間の時間遅延を含むER信号の特性を監視するように構成されたプロセッサ回路を含みうる。
例24では、例1〜23の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、電気刺激と、心音信号における心音の開始および心音信号における心音のピークの少なくとも一方との間の時間遅延を含むER信号の特性を監視するように構成されたプロセッサ回路を含み
うる。
例25では、例1〜24の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉までのシフト、または、少なくとも部分的に陽極性の捕捉から陰極性のみの捕捉までのシフトの少なくとも一方を含む少なくとも1つの基準に応じて、捕捉の変化を宣言するように構成されたプロセッサ回路を含みうる。
例26では、例1〜25の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極が第1の左心室(LV)電極を含み、第2のペーシング電極が第2のLV電極を含むように構成されうる。
例27では、例1〜26の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、第1のペーシング電極がLV電極を含み、第2のペーシング電極が右心室(RV)電極を含むように構成されうる。
例28は、主題(たとえば、埋め込み型心臓機能監視デバイスなどの装置、方法、行為を実施するための手段、または、機械によって実施されると、機械に行為を実施させる命令を含む機械可読媒体など)を含むことができ、または、主題を任意選択で含むために、例1〜27の1つまたは任意の組合せの主題と組合されることができ、主題は、第1および第2のペーシング電極を使用して、送出用の電気刺激を放出するように構成された電気刺激エネルギー送出回路と、誘発反応(ER)心臓信号検知回路であって、第1および第2の検知電極を使用して、各電気刺激に応答して被検者のER信号を検知するように構成され、第1のペーシング電極は第1および第2の検知電極から離れる、ER心臓信号検知回路と、ER心臓信号検知回路および電気刺激エネルギー送出回路に結合されたプロセッサ回路とを含むことができ、デバイスの自動閾値モードにおいて、プロセッサ回路は、ER信号の特性を監視しながら電気刺激エネルギーを漸次的に増加させるまたは漸次的に減少させるように構成され、また、ER信号の特性が少なくとも1つの基準を満たすときに、少なくとも部分的に陽極性の捕捉の変化を識別することが可能である捕捉の変化を宣言するように構成され、特性は、電気刺激に応答する第1のER信号特徴と第2のER信号特徴との間で採取されるER信号の傾斜を含み、第1のER信号特徴はER信号の第1の極小値を含み、第2のER信号特徴はER信号の次の極大値を含み、少なくとも1つの基準は、傾斜の指定された減少が陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉までのシフトに対応する、または、傾斜の指定された増加が少なくとも部分的に陽極性の捕捉から陰極性のみの捕捉までのシフトに対応する、の少なくとも一方であるように傾斜の変化を特定するために選択され、第1のペーシング電極は、陽極として第1の右心室(RV)電極を含み、第2のペーシング電極は、陰極として第1の左心室(LV)電極を含み、第1の検知電極は、第1のLV電極から離れる第2のLV電極を含み、第2の検知電極は、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含む。
例29は、主題(たとえば、埋め込み型心臓機能監視デバイスなどの装置、方法、行為を実施するための手段、または、機械によって実施されると、機械に行為を実施させる命令を含む機械可読媒体など)を含むことができ、または、主題を任意選択で含むために、例1〜28の1つまたは任意の組合せの主題と組合されることができ、主題は、第1および第2のペーシング電極を使用して、送出用の電気刺激を放出するように構成された電気刺激エネルギー送出回路と、誘発反応(ER)心臓信号検知回路であって、第1および第2の検知電極を使用して、各電気刺激に応答して被検者のER信号を検知するように構成され、第1のペーシング電極は第1および第2の検知電極から離れる、ER心臓信号検知回路と、ER心臓信号検知回路および電気刺激エネルギー送出回路に結合されたプロセッサ回路とを含むことができ、デバイスの自動閾値モードにおいて、プロセッサ回路は、ER信号の特性を監視しながら電気刺激エネルギーを漸次的に増加させるまたは漸次的に減少させるように構成され、また、ER信号の特性が少なくとも1つの基準を満たすときに、
少なくとも部分的に陽極性の捕捉の変化を識別することが可能である捕捉の変化を宣言するように構成され、特性は、電気刺激に応答する第1のER信号特徴と第2のER信号特徴との間で採取されるER信号の傾斜を含み、第1のER信号特徴はER信号の第1の極小値を含み、第2のER信号特徴はER信号の次の極大値を含み、少なくとも1つの基準は、傾斜の指定された増加が陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉までのシフトに対応する、または、傾斜の指定された減少が少なくとも部分的に陽極性の捕捉から陰極性のみの捕捉までのシフトに対応する、の少なくとも一方であるように傾斜の変化を特定するために選択され、第1のペーシング電極は、陽極として第1の左心室(LV)電極を含み、第2のペーシング電極は、陰極として第2のLV電極を含み、第1の検知電極は、第1および第2のLV電極から離れる第3のLV電極を含み、第3のLV電極は、第2のLV電極より第1のLV電極に近く、第2の検知電極は、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含む。
これらの例は、任意の並べ替えまたは組合せで組合されうる。本概要は、本特許出願の主題の概要を提供することを意図される。本概要は、本発明の排他的または網羅的な説明を提供することを意図されない。詳細な説明は、本特許出願に関するさらなる情報を提供するために含まれる。
必ずしも一定比例尺に従って描かれていない図面では、同じ数字は、異なる図において類似のコンポーネントを述べる場合がある。異なる添え字を有する同じ数字は、類似のコンポーネントの異なる例を示す場合がある。図面は、一般に、本文書で論じる種々の実施形態を、制限としてではなく例として示す。
心臓機能管理システムおよびそれが使用される環境の所定の部分の例を示す図。 「拡張双極(extended bipolar)」ペーシング構成で使用するなどのための、右心室(RV)血管内リードワイヤおよび左心室/冠状静脈洞(LV/CS)血管内リードワイヤに対して、ヘッダ部において接続された埋め込み型デバイスの例を示す図。 「ワイド双極(wide bipolar)」ペーシング構成で使用するなどのための、RV血管内リードワイヤおよびLV/CS血管内リードワイヤに対して、ヘッダ部において接続された埋め込み型デバイスの例を示す図。 少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出する例を示すフローチャート。 少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出する例を示すフローチャート。 少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出する例を示すフローチャート。 少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出する例を示すフローチャート。 陰極性のみの捕捉から生じるER信号の複数のトレースならびに陽極性捕捉と陰極性捕捉の組合せから生じるER信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフ。 (1)陰極性のみの捕捉ER信号および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフ。 図6に示すような、ER信号の第1の負のピークの時間的シフトを使用することなどによって、陽極性捕捉を検出する例を示すフローチャート。 (1)陰極性のみの捕捉ER信号および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフ(後続の時間差を決定するための電極構成と異なる電極構成が、参照時間差を得るために使用されうる)。 図8に示すような、ER信号の絶対最小値の負のピークの時間的シフトを使用することなどによって、陽極性捕捉を検出する例900を示すフローチャート。 (1)陰極性のみの捕捉ER信号および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフ。 図10に示すような、ER信号のS波傾斜の変化を使用することなどによって、陽極性捕捉を検出する例を示すフローチャート。 「ワイド双極」ペーシング構成で使用して得られうるような、(1)陰極性のみの捕捉ER信号および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフ。 「ワイド双極」ペーシング構成で使用して得られうるような、(1)陰極性のみの捕捉ER信号および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフ。 図13に示すような、ER信号のペース−活性化遅延の変化を使用することなどによって、陽極性捕捉を検出する例を示すフローチャート。 陰極性のみの捕捉から生じる心音信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフ。 陽極性捕捉と陰極性捕捉の組合せから生じる心音信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフ。 埋め込み型心臓律動管理デバイスの所定部分の別の例を示す図。
図1は、心臓機能管理システム100およびそれが使用される環境の所定の部分の例を示す。ある例では、システム100は、生理的機能を監視するかまたは治療を送出するための、外部(たとえば、装着可能)医療デバイスあるいは埋め込み型心臓律動または機能管理デバイス102などの携帯型医療デバイス、ローカル外部インタフェースデバイス104、および、オプションのリモート外部インタフェースデバイス106を含みうる。
ある例では、埋め込み型デバイス102は、心房検知回路108、心房側治療回路110、心室側検知回路112、心室側治療回路114、コントローラ回路116、メモリ回路118、通信回路120、電池121などの電力源、電池状態回路123、患者または他の被検者の身体活動信号を検知するように構成された活動センサ113、および、被検者の、身体活動信号と異なる生理的信号を検知するように構成された生理的センサ115を含みうる。
ある例では、心房検知回路108は、心房内電極または心房脱分極情報を含む内因性心房心臓信号の検知を可能にする任意の他の電極などの電極に結合されうる。心房側治療回路110は、ペーシング、心臓再同期治療(CRT)、心臓収縮性調節(CCM)治療、除細動/カルディオバージョンショック、あるいは1つまたは複数の心房に対する他のエネルギーパルスを送出するなどのための、これらのまた他の電極に同様に結合されうる。ある例では、心房検知回路108または心房側治療回路110は、右心房と左心房の両方とインタフェースするなどのために多重化または複製されうる。
ある例では、心室側検知回路112は、心室内電極または心室脱分極情報を含む内因性心室心臓信号の検知を可能にする任意の他の電極などの電極に結合されうる。心室側治療回路114は、ペーシング、心臓再同期治療(CRT)、心臓収縮性調節(CCM)治療、除細動/カルディオバージョンショック、あるいは1つまたは複数の心室に対する他のエネルギーパルスを送出するなどのための、これらのまた他の電極に同様に結合されうる。ある例では、心室側検知回路112または心室側治療回路114は、右心室と左心室の両方とインタフェースするなどのために多重化または複製されうる。
ある例では、活動センサ113は、被検者の身体的活動を示す被検者の加速度を検知するなどのために、単一軸または複数軸加速度計を含みうる。活動センサ113はまた、加速度信号を処理し、結果生じる身体活動信号を提供するように構成されたセンサインタフェース回路を含みうる。ある例では、身体活動信号は、被検者の身体運動を示しうる。ある例では、活動センサ113はまた、被検者の姿勢、心音、または加速度信号から入手可
能な他の情報を検知するなどのための1つまたは複数の他の目的で使用されうる。
ある例では、生理的センサ115は、インピーダンスまたは他のセンサなどの呼吸センサを含むことができ、呼吸センサは、被検者の胸部などにテストエネルギーを送出し、胸部インピーダンスなどを示す応答性電圧信号であって、呼吸(たとえば、毎分換気量)、心臓収縮、または胸部流体蓄積に関する情報を提供するためにフィルタリングされうる、応答性電圧信号を検知するように構成された電極を含みうる。
コントローラ回路116は、検知された心臓信号から情報を受信するなどのために、心房検知回路108および心室側検知回路112に結合されうる。コントローラ回路116はまた、被検者の身体的活動または運動レベルに関する情報を受信するために活動センサ113に結合されうる。コントローラ回路116はまた、他の生理的情報を受信するなどのために生理的センサ115に結合されうる。ある例では、こうした他の生理的情報は、被検者の心拍数または心拍間隔、一回拍出量に関する情報を提供するなどのための心臓収縮信号、または心臓収縮信号から入手可能な他の情報を含みうる。ある例では、他の生理的情報は、被検者の呼吸数または呼吸間隔、一回換気量に関する情報を提供するなどのための呼吸信号、または呼吸信号から入手可能な他の情報を含みうる。ある例では、コントローラ回路116は、デジタル信号プロセッサ(DSP)回路などの信号プロセッサ回路を含みうる。
ある例では、コントローラ回路116は、治療パルスのタイミングを取った送出を誘発する制御またはトリガー信号を提供するなどのために心房側治療回路110および心室側治療回路114に結合されうる。ある例では、コントローラ回路116は、1つまたは複数の他の治療(たとえば、徐脈ペーシング、抗頻脈性不整脈ペーシング(ATP)、心臓収縮性調節(CCM)治療、心臓再同期治療(CRT)、心房または心室除細動ショック治療)または機能(たとえば、ペーシング閾値エネルギーを自動的に決定するための自動閾値機能、心房を捕捉するペーシングエネルギーを自動的に調整するための自動捕捉機能など)と組合されるなどして、治療が効率的に送出されることを可能にするのに役立つ制御を提供するように構成されうる。ある例では、これは、コントローラ回路116内に専用モジュールを設けること、あるいは、コントローラ回路116を構成するために有形機械可読媒体上に実行可能な、インタープリット可能な、またはその他の方法で実施可能なコードを設けることを含みうる。
メモリ回路118は、制御パラメータ値、生理的データ、実施可能コードまたは命令、あるいは他の情報を記憶するなどのためにコントローラ回路116に結合されうる。通信回路120は、ローカル外部インタフェースデバイス104またはリモート外部インタフェースデバイス106などの外部デバイスとの無線周波数(RF)または他の無線通信を可能にするなどのためにコントローラ回路116に結合されうる。
ある例では、電池121は、埋め込み型デバイス102用の電力を提供するために1つまたは複数の電池を含みうる。ある例では、電池121は、外部デバイスから埋め込み型デバイス102への無線経皮的電力伝送などによって充電式でありうる。電池状態回路123は、電池121およびコントローラ回路116のそれぞれに通信可能に結合されて、たとえば、どれだけの量のエネルギーが電池121内に貯蔵されたままかを示す電池状態情報を決定しうる。コントローラ回路116は、少なくとも部分的に電池状態情報などに基づいて埋め込み型デバイス102の動作を変更するように構成されうる。
ある例では、ローカル外部インタフェースデバイス104は、プロセッサ122および情報を表示するかまたはユーザ入力を受信するためのグラフィックユーザインタフェース(GUI)124または同様なデバイス、ならびに、通信またはコンピュータネットワー
クを通じてリモート外部インタフェースデバイス106との有線または無線通信を可能にするなどのための通信回路を含みうる。同様に、リモート外部インタフェースデバイス106は、プロセッサ126および情報を表示するかまたはユーザ入力を受信するためのグラフィックユーザインタフェース(GUI)128または同様なデバイス、ならびに、通信またはコンピュータネットワークを通じてローカル外部インタフェースデバイス104との有線または無線通信を可能にするなどのための通信回路を含みうる。
システム100が、携帯型または埋め込み型デバイス102内の(たとえば、コントローラ回路116によって提供される)処理能力、ローカル外部インタフェースデバイス104内の(たとえば、プロセッサ122によって提供される)処理能力、およびリモート外部インタフェースデバイス106内の(たとえば、プロセッサ126によって提供される)処理能力を含むため、本文書で論じる種々の機能または方法は、こうした場所の任意の場所で実装されうる、または、こうした機能または方法のタスクは、こうした場所の2つ以上の場所の間で分散されうる。
図2は、右心室(RV)血管内リードワイヤ202および左心室/冠状静脈洞(LV/CS)血管内リードワイヤ204に対して、ヘッダ部201において接続された埋め込み型デバイス102の例を示す。ある例では、RVリードワイヤ202は、RV先端電極206、RVリング電極208、RVコイル電極210、またはRV/上大静脈(SVC)コイル電極の1つまたは複数を含みうる。ある例では、こうした電極は、別個にアドレス指定可能でありうる。たとえば、RVリング電極208は、RVリング電極208およびRV先端電極206を使用して「専用双極(dedicated bipolar)」ペーシングまたは検知
電極構成を提供するなどのためにRVコイル電極210から別個にアドレス指定可能でありうる。別の例では、RVリング電極208およびRV先端電極206は、RVコイル電極210およびRV/SVCコイル電極なしで設けられうる。ある例では、LV/CSリードワイヤ204は、LV先端電極212およびLVリング電極214の一方または両方を含みうる。ある例では、埋め込み型デバイス102は、埋め込み型デバイス102のエレクトロニクスユニットの缶(様の密閉ハウジングの導電性部分上に配置された「缶(can)」電極216などの電極、または、埋め込み型デバイス102のエレクトロニクスユニットのハウジングから延在する絶縁性「ヘッダ(header)」上に配置された導電性部分上に配置された「ヘッダ(header)」電極218を含みうる。
図2は、「拡張双極(extended bipolar)」ペーシング構成の例を示し、ペーシングパルスは、LVリング電極214とRVリング電極208との間、または、LV先端電極212とRVリング電極208との間で送出されうる。こうした拡張双極ペーシング構成の考えられる結果は、陽極電極(たとえば、RVリング電極208)が小さな表面積を有し、陽極の近くで大きな電流密度をもたらすときに起こりうるような、心腔間陽極性捕捉でありうる。こうした心腔間陽極性捕捉は、非意図的または意図的でありうる。
非意図的であるとき、陽極性捕捉は、臨床医がリアルタイムに認識することが難しく、臨床医が埋め込み型デバイス102を不適切にプログラムすることをもたらしうる。たとえば、自動閾値テスト中、ペーシングエネルギーパルスが送出された後のある期間中に取得される誘発反応(ER)内因性心臓信号の形態の変化などによって、捕捉の喪失(LOC)が検出されるまで、ペーシングエネルギーが下げられうる。しかし、大きなエネルギーパルスがRVリング電極208において陽極性捕捉をもたらした例では、誘発反応信号の形態の変化は、捕捉の完全な喪失によるのではなく、RVリング電極208における陽極性捕捉の喪失(たとえば、陽極性捕捉および陰極性捕捉から陰極性のみの捕捉へのシフト)によって起こりうる。陽極性捕捉および陰極性捕捉から陰極性のみの捕捉へのシフトが、自動閾値測定スキーマによって不適切にも完全な捕捉の喪失とみなされる場合、後続のペーシングは、決定された大き過ぎるペーシング閾値電圧を超えて送出されうる。これ
は、埋め込み可能デバイス102が非充電式電池で電力供給されるなどの場合に埋め込み可能デバイス102の有効寿命を短縮しうる。
図2の拡張双極ペーシング構成などにおいて非意図的心腔間陽極性捕捉の考えられる結果の別の例として、心室間遅延の非意図的否定がもたらされうる。たとえば、臨床医は、RVペースとLVペースとの間の非ゼロ心室間遅延によって分離される個々のRVペースおよびLVペースを送出するために図2の拡張双極電極構成を使用することを意図する場合がある。こうした心室間遅延は、左心室(LV)オフセットと呼ばれうる。ある例では、臨床医は、RVペースを(たとえば、RV先端電極206とRVリング電極208との間で)放出する少し前にLVペースを(たとえば、LVリング電極214とRVリング電極208との間で)放出したいと思う場合がある。放出されるLVペースと放出されるRVペースとの間のこうした非ゼロ時間は、通常、左心室心臓収縮が右心室心臓収縮より異常に遅いかまたは右心室心臓収縮から異常に遅延する場合など(心臓による不十分な血液ポンピングをもたらしうる)に有用でありうる。RVペースの少し前にLVペースを放出することによって、左心室収縮が、右心室収縮と協調され、それにより、左心室と右心室の両方が、非ゼロ心室間遅延を有するこうしたペースを放出しない場合に比べて同時に収縮する。しかし、陽極性捕捉が、(たとえば、LVリング電極214とRVリング電極208との間での)LVペース中に右心室で(RVリング電極208などで)起こる場合、右心室と左心室は共に、LVペースパルスと引き続くRVペースパルスとの間の非ゼロ遅延によってではなく、同時にペースされることになる(先行するLVペースパルスによって陽極性捕捉が起こるため、後続のRVペースパルスは有効でない場合がある)。こうした例では、右心室と左心室との間の空間的協調を提供する意図的な心臓再同期化は存在せず、結果生じる右心室の収縮より遅い左心室の収縮は、血行動態悪化、たとえば、左心室と右心室が意図されるように適切に協調された場合に得られるのに比べて効率的でない血液のポンピングをもたらしうる。さらに、過剰な右心室ペーシングは、患者のうっ血性心不全状態を徐々に悪化させうると思われる。陽極性捕捉をもたらすような非意図的なRVペースパルスまたは先行する陽極性捕捉によって効果的でなくされる後続のRV双極ペースパルスの送出は、望ましくない可能性がある。
対照的に、いくつかの例では、陽極性捕捉が意図されうる。たとえば、ある患者において、LVペースパルスとRVペースパルスとの間のゼロ遅延は、より効率的な血液のポンピングを促進するために共に収縮するよう左心室と右心室を空間的に協調させるときに望ましい可能性がある。ペーシングパルスがRVリング電極208とLVリング電極214およびLV先端電極212の一方との間で送出される拡張双極ペーシングの例では、陽極性捕捉が、LVリング電極214およびLV先端電極212の一方における陰極性捕捉と同時にRVリング電極208で起こる場合、両心室ペーシングは、各心室を局所的に捕捉する単一ペースパルスによって提供されことができ、両心室ペーシングまたは心臓再同期化を実施するエネルギー効率的な方法を提供しうる。同様に、ペーシングパルスがRVリング電極208とLVリング電極214およびLV先端電極212の両方との間で送出される拡張双極ペーシングの例では、陽極性捕捉が、LVリング電極214およびLV先端電極212の両方における陰極性捕捉と同時にRVリング電極208で起こる場合、「3部位(triple site)」両心室ペーシングは、3つの異なる場所で各心室を局所的に捕捉す
る単一ペースパルスによって提供されことができ、3つの異なるペーシング部位において同時にペーシングすることによって心臓を再同期することができ、ある患者にとって有利でありうる。別の例では、陽極性捕捉および陰極性捕捉が、たとえばRVなどの同じ心腔で起こる「2部位(double site)」ペーシングが、得られうる。
図3は、RV血管内リードワイヤ202およびLV/CS血管内リードワイヤ300に対してヘッダ部201において接続された埋め込み型デバイス102の例を示す。ある例では、RVリードワイヤ202は、RV先端電極206、RVリング電極208、RVコ
イル電極210、またはRA/上大静脈(SVC)コイル電極の1つまたは複数を含みうる。3つ以上の電極を含みうる例証的な例では、4極LV/CSリードワイヤ300は、(たとえば、近位から遠位へと挙げられる)LVリング電極302A、302B、および302CならびにLV先端電極302Dなどの電極302A〜302Dを含みうる。ある例では、4極LV/CSリードワイヤ300の本体は、冠状静脈洞に挿入されるのに十分に薄く、それにより、電極302A〜302Dの1つまたは複数は、CRTを提供するなどのために、大心臓静脈内またはLV側方自由壁の近くなど、左心室に関連する所望の場所に位置決めされうる。リードワイヤ300の本体はまた、電極302A〜302Dの1つまたは複数に対して側方機械的偏移力を与えるなどのために、リードワイヤ300の遠位部がそこに存在する血管構造の壁に接してこうした1つまたは複数の電極を位置決めするなどのために、電気刺激による心臓組織のよりよい捕捉またはよりよい内因性心臓信号検知を促進するなどのために、わずかに螺旋状に延びる傾向などの形状記憶特性を有する遠位部を含みうる。
ある例では、電極302A〜302D間の間隔は重要でありうる。たとえば、最も近位のLVリング電極302Aと最も遠位のLV先端電極302Dとの間の間隔は、約30ミリメートルまたはさらに35ミリメートル離れうる。図3は、ペーシングパルスが近位のLVリング電極302Aと遠位のLV先端電極302Dとの間で送出されうるような「ワイド双極」ペーシング構成の例を示す。こうしたワイドペーシング構成の考えられる結果は、陽極電極(たとえば、LV先端電極302D)が小さな表面積を有し、陽極の近くで大きな電流密度をもたらすときに起こりうるような、心腔内陽極性捕捉でありうる。こうした心腔内陽極性捕捉は、非意図的または意図的でありうる。
非意図的であるとき、同時で心腔内の(たとえば、LV先端電極302Dにおける)陽極性捕捉および(たとえば、LVリング電極302Aにおける)陰極性捕捉は、左心室を通って伝播する2つの内因性心臓信号活性化波形をもたらしうる。(たとえば、LVリング電極302Aにおける)左心室内の単一部位ペーシングが、右心室心臓収縮および左心室心臓収縮をよりよく協調させるために所望される患者の場合、こうした2部位陽極性および陰極性捕捉は、左心臓再同期化の利益を制限するまたは減少させる場合がある、あるいはさらに、こうした左心臓再同期化がない場合に普通なら得られるのに比べて効率的でない血液ポンピングをもたらす場合がある。この例証的な例は、1つまたは複数の部位における陽極性捕捉および1つまたは複数の部位における陰極性捕捉を使用する3つ以上の部位におけるペーシングに拡張されうる。
対照的に、意図的であるとき、同時で心腔内の(たとえば、LV先端電極302Dにおける)陽極性捕捉および(たとえば、LVリング電極302Aにおける)陰極性捕捉は、左心室を通って伝播する2つの内因性心臓信号活性化波形をもたらすことができ、左心室の改善された空間的協調または左心室と右心室との改善された空間的協調(改善された血管ポンピングをもたらす場合がある)を提供することによってある患者に利益をもたらす場合がある。さらに、利益を受けうるこうした患者の場合、2部位心腔内陽極性および陰極性捕捉は、(たとえば、2つの別個の陰極性捕捉ペースパルスが2つの部位に送出された場合に)普通なら使用されるのに比べて少ないエネルギー(たとえば、単一ペースパルスのエネルギー)を使用して達成することができる。この例証的な例は、1つまたは複数の部位における陽極性捕捉および1つまたは複数の部位における陰極性捕捉を使用する3つ以上の部位におけるペーシングに拡張されうる。
意図的でないとき、陽極性捕捉はまた、埋め込み型デバイス102の他の機能に影響を及ぼしうる。ある例では、埋め込み型デバイス102は、Cardiac Pacemakers,Inc.に譲渡され、参照によりその全体が本明細書に組込まれる「ANODAL STIMULATION DETECTION AND AVOIDANCE」と
いう名称の米国特許出願第12/724,729号に記載されるような自動ベクトル選択(AVS)能力を含むように構成されうる。ある例では、AVSは、電気刺激を送出する、内因性電気心臓信号を検知する、または電気刺激を送出すると共に内因性電気心臓信号を検知するなどのために、「最良の(best)」電極構成(「ベクトル(vector)」と呼ばれることがある)を自動的に選択しうる。電気刺激のための「最良の」電極構成を選択するために、1つまたは複数の基準が提供されうる。ある例では、特定の電極構成を使用して捕捉を得るための閾値電圧は、AVSにおいて異なる電極構成を比較するなどのために、単独でまたは1つまたは複数の他の基準と共にAVS用の基準として使用されうる。ある例では、特定の電極構成が、横隔膜神経刺激―通常望ましくない横隔膜のしゃっくり様収縮を誘発しうる―をもたらすことなく、結果生じる所望の心臓収縮を捕捉しうるかどうかに関する情報が、AVSにおいて異なる電極構成を比較するなどのために、単独でまたは1つまたは複数の他の基準と共にAVS用の基準として使用されうる。本発明者等は、とりわけ、特定の電極構成が、陽極性捕捉、陰極性捕捉、または陽極性捕捉と陰極性捕捉の両方の1つまたは複数をもたらすかどうかに関する情報が、いくつかの理由の任意の理由で、AVSにとって有用な入力でありうることを認識した。ある例では、こうした情報は、上述したような少なくとも2つの異なるローカル部位から陽極性捕捉と陰極性捕捉の組合せを意図的に提供する、または、上述したようなこうした同時の陽極性捕捉と陰極性捕捉を意図的に回避するなどのために、2つ以上の電極の構成を意図的に選択するために使用されうる。ある例では、特定の電極構成が、陽極性捕捉、陰極性捕捉、または陽極性捕捉と陰極性捕捉の両方の1つまたは複数をもたらすかどうかに関する情報が、横隔膜神経刺激を回避する、または、横隔膜神経刺激を回避しながら所望の捕捉形態を促進する電極構成を選択するなどのためにAVSにとって有用な入力でありうる。たとえば、AVSの文脈で、陽極が横隔膜神経刺激をもたらしている電極でないことを保証することが望ましい場合がある。
図4Aは、少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出する例400を示す。402にて、第1の誘発反応遅延値が確立されうる。ある例では、これは、放出されるペースパルスと、結果生じる誘発反応信号またはその特徴(たとえば、第1の負のピーク、最大の負のピーク、S波の傾斜、またはS波幅)との間の時間を(たとえば、推定される陽極性刺激状態について)検出することを含みうる。単一拍動についての検出される時間間隔が使用されうる、または、複数の拍動についてのこうした検出される時間間隔の中心的傾向が使用されうる。推定される陽極性刺激状態は、捕捉がより小さな表面積の電極で起こることを保証するために非常に異なる表面積の電極を使用することなどによって使用されうる。たとえば、これは、小さな表面積のリード電極と大きな表面積の「缶(can)」電極との間で
単極ペーシング構成を使用することを含みうる。小さな表面積のリード電極が負電極として使用される場合、陰極性刺激が推定されうる。小さな表面積のリード電極が正電極として使用される場合、陽極性刺激が推定されうる。ある例では、第1の誘発反応遅延を確立することは、ユーザ入力から、あるいは、製造業者固有のまたは他の予め指定された値から参照誘発反応遅延値を受信することを含みうる。
404にて、陽極性捕捉情報がそれについて所望されるペーシング電極構成が指定されうる。陽極性捕捉情報を判定するための情報を得るための対応する誘発反応検知電極構成が指定されうる。これは、陽極性捕捉がそれについて判定されるペーシング電極の近くに配置される検知電極を選択することを含みうる。
406にて、ペースが、指定されたペーシング電極構成を使用して拍動間ベースなどで放出されうる。
408にて、対応するERは、指定された検知電極構成を使用して拍動間ベースなどで検知されうる。対応するERは、放出されたペースパルスと、402にて参照ER遅延を決定するために使用されたER特徴と同様のER特徴との間などでER遅延を決定するた
めに使用されうる。ER遅延は、単一拍動から決定されうる、または、複合ER遅延は、いくつかの各拍動について計算されるような、ER遅延値の中心的傾向を使用することなどによって計算されうる。
410にて、408にて決定されたER遅延または複合ER遅延は、402にて決定された参照ER遅延と、または、1拍動または拍動のグループについて408にて以前に計算された遅延と比較されうる。
412にて、結果生じる差が、1つまたは複数の基準と比較されうる。差が1つまたは複数の基準を超える場合、414にて、陽極性捕捉が宣言され、そうでなければ、416にて、陽極性捕捉が全く存在しないことが宣言されうる。
図4Bは、図4Aに関して上述した陽極性捕捉と同様の少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出する例420を示すが、図4Aに関して述べた拍動間動作に的を絞る代わりにペーシングエネルギー閾値テストに的を絞る。図4Bにおいて、402にて、参照ER遅延値が、図4Aに関して上述したように確立されうる。図4Bの404にて、ペーシングおよび検知電極構成が、図4Aに関して上述したように確立されうる。図4Bの406にて、1つまたは複数のペースパルスが、図4Aに関して上述したように放出されうる。408にて、対応するER信号が、図4Aに関して上述したように、指定された検知電極構成を使用して検知されうる。418にて、ER遅延値が、図4Aの410に関して上述したように測定されうる。421にて、ペーシングエネルギー(たとえば、振幅、パルス幅など)が、利用可能なペーシングエネルギー値のセット内の隣接値にペーシングエネルギーを漸次的にステップダウン(または、ステップアップ)することなどによって調整されうる。422にて、新しいペーシングエネルギーが、使用されて、別のペースが放出され、結果生じるERが検知され、放出されたペースと、418および402にて先に使用されたER特徴と同様のER特徴との間などで、結果生じるER遅延値が測定されうる。424にて、ER遅延値が、ペーシングエネルギーの以前の値における対応する値と比較されうる。426にて、現在のER遅延値と以前のER遅延値との差の大きさが、閾値量を超えることなどによって、1つまたは複数の基準を満たす場合、428にて、陽極性捕捉が宣言され、プロセスフローは、1つまたは複数の指定された検出基準が満たされる(たとえば、指定された「Y個のうちのX個の(X of Y)」拍動が別の捕捉を宣言される)まで繰返すために、421に戻りうる。426にて、現在のER遅延値と以前のER遅延値との差の大きさが1つまたは複数の検出基準を満たさない場合、430にて、拍動が陽極性捕捉を示さないこが宣言され、プロセスフローは、1つまたは複数の指定された検出基準が満たされる(たとえば、指定された「Y個のうちのX個の(X of Y)」拍動が別の捕捉を宣言される)まで繰返すために、421に戻りうる。
図4Cは、図4Aに関して上述した陽極性捕捉と同様の少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出する例440を示すが、図4Aの拍動間動作に的を絞る代わりにペーシングエネルギー閾値テストに的を絞る。402にて、参照ER遅延値が、図4Aに関して上述したように決定されうる。404にて、ペーシングおよび検知電極構成が、図4Aに関して上述したように指定されうる。ペーシングエネルギー閾値テストは、図4Aに関して上述したように、406にてペースを放出することなどによって開始しうる。408にて、結果生じるER信号が、図4Aに関して上述したように検知されうる。418にて、ER遅延値が、図4Aに関して上述したように測定され、記憶されうる。421にて、ペーシングエネルギーが、図4Bに関して上述したようにステップダウン(または、ステップアップ)されるなどで調整されうる。閾値テストペーシングエネルギー限界(たとえば、ペーシングエネルギーがステップダウンされる下限またはペーシングエネルギーがステップアップされる上限)に達しない場合、プロセスフローは、406に戻り、そうでなければ、プロセスフローは、444に進みうる。444にて、ペーシングエネルギー閾値テストが終
了する。ペーシングエネルギー閾値テスト中に使用された種々のペーシングエネルギーに対応する記憶されたER遅延値は、同様のグループ(たとえば、類似のER遅延値を示すグループ)に分割されうる。446にて、同様のグループの間に有意の差が存在するかどうかが判定されうる。有意の差が存在する場合、448にて、ER遅延値は、402にて決定されたER遅延参照値と比較されうる。その差が1つまたは複数の基準を満たす場合(たとえば、参照値が陽極性捕捉を表し、差が、参照値に関して指定された値より小さくなる場合)、452にて、陽極性捕捉が宣言されうる。そうでなければ、454にて、陽極性捕捉が全く起こらなかったことが宣言されうる。
例A
図4Dは、少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出する例470を示す。472にて、第1の誘発反応(ER)遅延値が検出されうる。ある例では、これは、放出されるペースパルスと、結果生じる誘発反応信号またはその特徴(たとえば、第1の負のピーク、最大の負のピーク、S波の傾斜、またはS波幅)との間の時間を検出することを含みうる。ある例では、この第1のER遅延は、陰極性LV電極(たとえば、LVリング電極214、LV先端電極212、LVリング電極302A〜302C、またはLV先端電極302Dのうちの1つ)と、埋め込み型デバイス102のエレクトロニクスユニットのハウジングに配置されるような大表面積の「缶」電極216との間の単極ペースなどの陽極性捕捉をもたらす可能性がないペーシング電極構成を使用して送出されるペースに応答して測定されうる。缶電極216が、陰極性LV電極より実質的に大きな表面積を有し、また、一般に、心臓からかなりの距離のところで胸部に配置されるため、捕捉が缶電極216で起こらない。代わりに、捕捉は、陰極性LV電極で起こるだけである。LV電極に負電圧を印加し、LV電極を陰極性にすることによって、結果生じるいずれの捕捉も陰極性であることになる。こうして、第1のER遅延値は、陰極性LV捕捉に関連するER遅延を表しうる。
ER遅延を検知する場合、刺激の存在または非存在がそれについて判定される「候補の」電極の近くに、または、候補電極がそれと共に使用される別の電極から遠くに配置される少なくとも1つの電極を含む検知電極構成が使用されうる。ペースを送出するために、RVリング電極208が陽極として使用され、同時に、LV電極(たとえば、212、214、あるいは、302A〜302Dの1つまたは複数)が陰極として使用されるときに、陽極性捕捉がRVリング電極208で起こるかどうかを判定することが所望される例では、ER検知は、RV先端電極206と缶電極216またはヘッダ電極218との間で起こりうる。この例では、RV先端電極206は、候補RVリング電極208(陽極性捕捉をテストされる)に近く、かつ、ペースを送出するために候補RVリング電極208と共に使用されるLV電極(たとえば、212、214、あるいは、302A〜302Dの1つまたは複数)から遠い。
ER遅延が、放出されたペースとERの結果生じる指定特徴との間で測定される例では、こうした特徴のいくつかの例証的な例は、活性化の開始(たとえば、レベル検出器回路によって決定されうるような)、活性化の正または負のピーク(たとえば、ピーク検出器回路によって決定されうるような)、何らかの他の特徴を含みうる。
474にて、第2のER遅延値が検出されうる。ある例では、これは、放出されるペースパルスと、結果生じる誘発反応信号またはその指定特徴−図472に関して上述した特徴と同様の特徴など−との間の時間を検出することを含みうる。
ある例では、この第2のER遅延は、缶電極216と共に単極ペースを送出する候補電極を使用して測定されうる。やはり、電極表面積に差があり、缶電極216と心臓との距離がかなりあるため、捕捉は、候補電極で起こることになる。こうした捕捉は、ペース中に候補電極が缶電極216に関して負であるとき陰極性であり、ペース中に候補電極が缶
電極216に関して正であるとき陽極性であることになる。いずれも使用されうるが、缶電極216にける陰極性刺激が不快である場合があり、陽極性刺激が、陰極性刺激に比べて組織を速く伝播することができると思われることが留意されるべきである。いずれにしても、結果生じる第2のER遅延は、捕捉が候補電極で起こることを表すことになる。対照的に、472に関して述べられる第1のER遅延は、LV捕捉が候補電極から離れて起こることを表すことになり、第2のER遅延は、捕捉が候補電極で起こることを表すことになる。単極検知電極(たとえば、RV先端電極206)が、候補電極と共に使用されるLV電極よりも候補電極に近いため、第2のER遅延は、第1のER遅延より短いことになる。逆に、単極検知電極が、候補電極から遠くかつ他の電極に近い異なる電極構成を使用することができ、その場合、第1のER遅延は、第2のER遅延より短いことになる。
476にて、捕捉が候補電極で起こっているかまたは候補電極から離れて起こっているかを判定するため後で使用するなどのために、参照ER遅延値が確立されうる。ある例では、参照ER遅延は、第1のER遅延値より指定された(たとえば、固定の、パーセンテージなどの)増分だけ短くなるように確立されうる。ある例では、測定される参照ER遅延は、1回の測定を使用して生成される必要があるのではなく、代わりに、複数の測定値の平均値、中間値、または他の中心的傾向など、複数回の測定を使用して生成されうる。ある例では、参照ER遅延は、第2のER遅延値より指定された(たとえば、固定の、パーセンテージなどの)増分だけ長くなるように確立されうる。ある例では、参照ER遅延は、第1のER遅延値と第2のER遅延値との間の時間的距離の所望の割合(たとえば、中間)になるように確立されうる。
478にて、ペーシングおよび検知電極構成は、ステップダウン(またはステップアップ)ペーシングエネルギー閾値テストを行うときに、または、ペーシングエネルギー閾値テストを必要とすることなく拍動間ベースで使用するなどのために確立されうる。陽極性捕捉をテストされている候補電極が、RVリング電極208であり、(例として)LVリング電極214である他の電極と共に拡張双極ペーシング構成で使用される例では、RV先端電極206と缶電極216との間の単極検知構成が、上述したように使用されうる。
480にて、ペーシングエネルギーは、ペーシングエネルギー範囲の上部またはその近くなどの初期値にセットされうる。その後、ペーシングエネルギーは、ステップダウンされ、結果生じるER遅延が監視されうる。逆に、ペーシングエネルギーは、ペーシングエネルギー範囲の下部またはその近くなどの初期値にセットされ、その後、ペーシングエネルギーは、ステップアップされ、結果生じるER遅延が監視されうる。これは、ペーシングエネルギー閾値テストの一部として、または、ペーシングエネルギー閾値テストを必要とすることなく拍動間ベースで行われうる。
482にて、結果生じるER遅延は、406にて確立された参照ER遅延などの1つまたは複数の基準と比較されうる。結果生じるER遅延が、参照ER遅延より長く、から、参照ER遅延より短く、への、またはその逆へのシフトを示すことなどによって基準を満たす場合、捕捉の変化が疑われる。そうでない場合、結果生じるER遅延が基準を満たさない場合、ペーシングエネルギーは、410にて再びステップダウンされ、結果生じる遅延が監視されうる。
484にて、参照により本明細書に組込まれる「SELECTION OF CARDIAC SIGNAL FEATURES DETECTED IN MULTIPLE
CLASSIFICATION」という名称のMeyer等の米国特許第7,711,424号に記載されるような既存の自動捕捉検証技法を使用することなどによって完全なLOCが起こったかどうかが判定されうる。484にて、完全なLOCが起こらなかった場合、486にて、陽極性捕捉が、使用される特定のペーシングエネルギー以上であるエ
ネルギーでRVリング電極208に存在する可能性があることが宣言されうる。そうでなければ、484にて、完全なLOCが起こった場合、完全なLOCの開始が起こったときに使用される特定のペーシングエネルギーより大きいエネルギーで(RVリング電極208における陽極性捕捉を伴うことなく)LVリング電極214における陰極性捕捉が存在する可能性があることが宣言されうる。
こうして、第2の検知電極に比べて第1の検知電極に近い検知電極を使用することによって、これらの第1および第2のペーシング電極の一方(または両方)が近傍の心臓組織を実際に捕捉しているかどうか(またはいずれの電極が捕捉しているか)を判定するために、結果生じるER時間のシフトが使用されうる。第1および第2のペーシング電極に印加される信号の極性が指定されうるため、こうした情報は、捕捉情報と共に使用されて、陽極性捕捉が起こっているか、陰極性捕捉が起こっているか、または陽極性捕捉と陰極性捕捉の両方が起こっているか判定されうる。
ペーシングエネルギーがステップダウンされる場合、可能性のあるシナリオは、結果生じるER遅延が、短い(RVリング電極208が、こうした高いペーシングエネルギーで陽極性捕捉を示すため)から長い(RVリング電極が陽極性捕捉を停止し、陰極性のみの捕捉がLVリング電極214で起こるとき)へシフトすることである。ER遅延は、完全なLOCが起こると益々長くなりうると思われる(たとえば、LVリング電極214は陰極性捕捉をもはや示さない)。
上述した例に対する変形として、402および404にて第1および第2のER値を検出することは、対応する第1および第2のER信号テンプレートを検出することによって置換または増強されうる。その後、412にて、監視されるER形態は、相関関数を実施することなどによって、テンプレートの一方または両方と比較されうる。監視されるER形態が、第1のER信号テンプレートから離れる十分なシフトを示すか、第2のER信号テンプレートへ向かう十分なシフトを示すか、またはその両方である場合、対応する捕捉の変化が宣言されうる。ER信号テンプレート(相関関数または他の類似度計算がそれに対して実施されうる)によってこうしてER値(参照値と比較されうる)を置換または増強することは、本文書で述べる種々の他の例のER値に拡張されうる。
図5は、陰極性のみの捕捉から生じるER信号の複数のトレース502ならびに陽極性捕捉と陰極性捕捉の組合せから生じるER信号の複数のトレース504を示す振幅対時間グラフである。図5のグラフでは、ペースパルスは、時間t=0にて放出される。この例の場合、拡張双極ペーシングは、RVリング電極208と、LVリング電極214およびLV先端電極212の一方との間で送出され、LV電極は、ペースパルス中、RV電極より負である。ER信号は、RV先端電極206と缶電極216との間で単極検知構成を使用して検知された。
図5の例では、陽極性と陰極性の組合せの捕捉ER信号504は、著しく異なる信号形態と共に、陰極性のみの捕捉ER信号502と比べて、先行するペースパルスから約25ミリ秒短い遅延を全体的に示す。こうしたデータは、上述した例をサポートし、陰極性のみの捕捉と陽極性と陰極性の組合せの捕捉を識別するために、時間遅延のシフトまたはER信号形態の変化(またはその両方)が使用されうることを示す。
例B
図6は、(1)陰極性のみの捕捉ER信号602および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号604の複数のトレースを示す振幅対時間グラフである。ある例では、図6に関して示すように、陽極性捕捉が起こっているかどうかを判定するためにテストされている候補電極は、RVリング電極208であり、RVリング電極208は、LVリング電極
214またはLV先端電極212の一方と共に拡張双極ペーシング構成で使用され、単極ER信号検知は、缶電極216と、LVリング電極214およびLV先端電極212の他の一方との間で実施されうる。
図6の例では、差は、陰極性のみの捕捉ER信号602と、陽極性と陰極性の組合せのER信号604との間で観測されうる。特に、陽極性と陰極性の組合せのER信号604の第1の負のピーク606は、陰極性のみの捕捉ER信号602の対応する第1の負のピーク608よりある時間(たとえば、30〜40ミリ秒、これは変動する可能性がある)だけ速く起こる。こうした時間差は、陰極性のみの捕捉から陽極性と陰極性の組合せの捕捉への、またはその逆へのシフトを検出するために使用されうる。さらに、ER信号のこうした差は、陰極性のみの捕捉と、陽極性と陰極性の組合せの捕捉との間のこうした識別を実施するなどのために、図2に示すような心腔間(たとえば、拡張双極)設定または心腔内(たとえば、図3に示すようなLV4極、RV双極などの)設定で使用されうる。
図7は、図6に示すような、ER信号の第1の負のピークの時間的シフトを使用することなどによって、陽極性捕捉を検出する例700を示す。702にて、ペーシングおよび検知電極構成は、(1)ER活性化の開始などの参照フィデューシャルと、(2)ER信号の第1の負のピークとの間の時間間隔の参照値を得るのに適切であるようにセットされうる。ある例では、ペーシングおよび検知電極構成は、上述したように、陽極性刺激が起こっているかどうかがわかるような方法で時間間隔の参照値が得られるようにセットされうる。ある例では、陽極性捕捉が起こっているかどうかを判定するためにテストされる候補電極は、RVリング電極208であり、RVリング電極208は、この例では、LVリング電極214またはLV先端電極212(または、複数極、たとえば4極LVリードなどを有する他の左心室電極)の少なくとも一方と共に拡張双極ペーシング構成で使用され、単極ER信号検知は、缶電極216と、LVリング電極214およびLV先端電極212の他の一方との間で実施されうる。702にて、ペーシングおよび検知電極構成は、相応してセットされうる。
704にて、702のペーシングおよび検知電極構成は、(1)ER活性化の開始と、(2)ER信号の第1の負のピークとの間の時間間隔の参照値を得るために使用されうる。これは、上述したペーシング電極構成を使用するなどして、ペーシングパルスを放出するよう心室側治療回路114に指示するためにコントローラ回路116を使用すること、および、ER信号を検知するよう心室側検知回路112に指示するためにコントローラ回路116を使用することを含みうる。結果生じるER信号は、コントローラ回路116によって提供されうるまたは他の所の信号処理回路要素を使用することであって、それにより、ER活性化の開始を(たとえば、信号処理回路要素によって提供されうるレベル検出器回路を使用して)検出し、ER信号の第1の負のピークを(たとえば、信号処理回路要素によって提供されうるピーク検出器回路を使用して)検出するなどを行う、信号処理回路要素を使用すること、および、ER活性化の開始とER信号の後続の第1の負のピークとの間の時間差を測定することなどによって解析されうる。測定されるこの時間差は、後続の時間差測定値が比較されうる参照時間差として使用されうる。先に説明したように、参照時間差は、陽極性刺激が存在するかどうかについての既知の条件下で得られ、他の測定値が参照時間差に近づくかまたはそこから離れるときに、有用な文脈情報を提供しうる。ある例では、測定される参照時間差は、1回の測定を使用して生成される必要があるのではなく、代わりに、複数の測定値の平均値、中間値、または他の中心的傾向など、複数回の測定を使用して生成されうる。ある例では、参照時間差を生成するために使用される複数回の測定は、大きなペーシングエネルギー値、たとえば公称ペーシングパルス幅(たとえば、0.4ミリ秒または0.5ミリ秒)での最大ペーシング振幅などの、同様なペーシングエネルギーを使用して行われうる。
706にて、ペーシングエネルギーは、調整されうる、たとえば、ペーシングエネルギーを漸次的にステップダウンすることによって減少されうる。ある例では、これは、指定されたペーシングパルス幅を維持しながら、ペーシング振幅を漸次的に減少させることを含みうる、または、その逆も同様である。ある例では、こうした各ステップにおいて、ER信号が得られ、ER活性化の開始と後続の第1の負のピークとの間の時間差が得られうる。参照時間差に関して上述したように、特定のペーシングエネルギーステップの場合、これは、1回の測定を使用して、あるいは、対応する複数回のペースに関連する対応する複数のER信号などからの複数の個々の測定値から中心的傾向を計算するか、そうでなければ、複数の個々の測定値から得られる時間差を組合せることによって決定されうる。
708にて、結果生じる測定される時間差(または結果生じる組合された測定される時間差)は、1つまたは複数の基準と比較されうる。ある例では、これは、結果生じる測定される時間差を、参照時間差のパーセンテージ、参照時間差の固定オフセット、または同様なものなど、参照時間差に基づきうる閾値と比較することを含みうる。例証的な例では、704にて、参照時間差値を得るなどのために最大ペーシングエネルギーが送出されるときに陽極性捕捉が起こっていることがわかっている、または、それが仮定されうる。こうした場合、708にて、測定される時間差が、参照時間差の指定されたパーセンテージ(たとえば、120%)を超えて増加する場合、陽極性捕捉の喪失が宣言され、712にて、完全な捕捉の喪失(LOC)が、ペーシングエネルギーのその特定の増分において起こったかどうかが判定されうる。完全なLOCが存在しない場合、710にて、陽極性捕捉の喪失が宣言され、例700は、714にてエグジットされうる(または、完全なLOCが起こるエネルギーを同様に特定することが所望される場合、706に戻りうる)。712にて、完全なLOCが存在する場合、718にて、完全なLOCが宣言され、例700は、714にてエグジットしうる。708にて、測定される時間差が基準を満たさない(たとえば、参照時間差の102%を超えて増加しない)場合、706への戻りが存在し、上述したように、ER活性化開始と後続の第1の負のピークとの間の結果生じる遅延を測定するために、結果生じるER信号を監視しながら、ペーシングエネルギーが、再びステップダウンされうる。
例C
図7の例では、同じペーシング電極構成および検知電極構成が、704の参照時間差を決定すると共に、706の後続の時間差を決定するために使用されうる。しかし、これは、必要とされない。ある例では、後続の時間差を決定するのに比べて、参照時間差を決定するために異なる電極構成が使用されうる。たとえば、図8は、(1)陰極性のみの捕捉ER信号802および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号804の複数のトレースを示す振幅対時間グラフである。この例では、種々のER信号トレースは、以前のペースに従ってまたはER活性化の開始に従ってなどで時間的に整列される。ある例では、図8に関して示すように、陰極性のみの捕捉ER信号802は、ER信号参照テンプレートを形成するために使用され、陰極性のみの捕捉ER信号802は、陰極性LVリング電極214と陽極性缶電極216との間などでの単極LVペースの送出、および、缶電極216とLV先端電極212との間で実施される単極ER信号検知によって得られうるようなものである。こうして単極LVペースを送出することは、陽極性缶電極216と興奮性心臓組織との間の距離および陰極性LVリング電極214に対する缶電極の比較的大きな表面積のせいで、陽極性捕捉が全く起こらないことを保証する。この例では、参照時間差は、ER活性化開始とER波形の絶対最小値(たとえば、最大の負のピーク806)(図6に関して上述したER波形の第1の負のピークと必ずしも同じではない)との間で測定されうる。
その後、ペーシングエネルギー閾値または捕捉テストあるいは閾値または捕捉テストを除いて拍動間ベースで、候補電極構成が、陽極性捕捉が起こっているかどうかを判定する
ためにテストされうる。ある例では、陽極性捕捉が起こっているかどうかを判定するためにテストされる候補電極は、RVリング電極208であり、RVリング電極208は、参照信号を得るために使用されたのと同じペーシング陰極(たとえば、上記で、参照信号を得るときに陰極として使用される同じLVリング電極214など)と共に拡張双極ペーシング構成で使用され、単極ER信号検知は、缶電極216とペーシング陰極に近い電極との間で実施されうる(たとえば、LVリング電極214がペーシング陰極として使用されるとき、LV先端電極212を使用する検知)。ペーシングエネルギーのそれぞれの漸次的変化について、時間差が、ER活性化の開始とER信号の絶対最小値(たとえば、最大の負のピーク808)(図6に関して上述したER波形の第1の負のピークと必ずしも同じではない)との間で測定されうる。捕捉が少なくとも部分的に陽極性であるとき、時間差は、たとえば図8の例で示す約40ミリ秒短いように、参照時間差よりかなり短いことになるが、この数値は、患者ごとなどで変動しうる。そのため、漸次的変化の後にER信号804を使用して得られた時間差を、ER信号802を使用して得られた参照時間差から導出された1つまたは複数の基準と比較することによって、時間差が、相対閾値(たとえば、参照時間差の80%)を上回って、または、固定閾値を上回る量だけ(たとえば、少なくとも25ミリ秒だけ)参照時間差より小さくなると、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が宣言されうる。これは、参照時間差のための、または、種々のペーシングエネルギーの間に得られる実際の時間差のための、1回の測定または複数回の測定に基づきうる。
図9は、図8に示すような、ER信号の絶対最小値の負のピークの時間的シフトを使用することなどによって、少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出する例900を示す。902にて、ペーシングおよび検知電極構成は、(1)ER活性化の開始と、(2)ER信号の絶対最小値(最大の負のピーク)との間の時間間隔の参照値を得るのに適切であるように、たとえば図8に関して上述したような単極ペーシングおよび検知構成などでセットされうる。
904にて、902のペーシングおよび検知電極構成は、704で上述したのと同様であるが、ER信号の絶対最小値(最大の負のピーク)を使用して、(1)ER活性化の開始などの参照フィデューシャルと、(2)ER信号の絶対最小値(最大の負のピーク)との間の時間間隔の参照値を得るために使用されうる。この測定される時間差は、704で上述したのと同様であるが、ER信号の絶対最小値(最大の負のピーク)を使用して、後続の時間差測定値が比較されうる参照時間差として使用されうる。
905にて、ペーシング構成は、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が起こっているかどうかを判定するための関心のペーシング構成を適用するなどのために変更されうる。ある例では、これは、ペーシング電極を、904にて時間間隔の参照値を決定するためにペーシング陰極として使用されたLVリング電極214またはLV先端電極212の同じ一方の電極と共にRVリング電極208を使用するなどして拡張双極ペーシング構成にする(place into)ことを含み、単極ER信号検知は、缶電極216と、LVリング電極214およびLV先端電極212の他の一方との間で実施されうる。
906にて、ペーシングエネルギーが、706に関して上述したのと同様に変更され、応答性ER信号フィデューシャルが、上述したようにではあるが、ER信号の絶対最小値(最大の負のピーク)を使用して採取されうる。
908にて、結果生じる測定される時間差(または、結果生じる組合された測定される時間差)は、708に関して上述したような1つまたは複数の基準と比較されうるが、異なる基準が、実験的にまたはその他の方法で決定され、ここで使用されうる。
例証的な例では、908にて、測定される時間差が参照時間差の80%より下がる場合、910にて、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が宣言され、914にて、例900がエグジットされうる。そうでなければ、906への戻りが存在し、図8〜図9に関して上述
したように、ER活性化開始と絶対最小値(最大の負のピーク)との間の結果生じる遅延を測定するために、結果生じるER信号を監視しながら、ペーシングエネルギーが、再び変更されうる(たとえば、ステップダウンされうる)。
例D
図10は、(1)陰極性のみの捕捉ER信号1002および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号1004の複数のトレースを示す振幅対時間グラフである。この例では、種々のER信号トレースは、以前のペースに従ってまたはER活性化の開始に従ってなどで時間的に整列される。ある例では、図10に関して示すように、陰極性のみの捕捉ER信号1002は、ER信号参照テンプレートを形成するために使用され、たとえば、陰極性のみの捕捉ER信号1002は、陰極性LVリング電極214と陽極性缶電極216との間などでの単極LVペースの送出、および、缶電極216とLV先端電極212との間で実施される単極ER信号検知によって得られうる。こうして単極LVペースを送出することは、陽極性缶電極216と興奮性心臓組織との間の距離および陰極性LVリング電極214に対する缶電極の比較的大きな表面積のせいで、陽極性捕捉が全く起こらないことを保証する。この例では、ER信号の参照S波傾斜は、ER波形の絶対最小値(たとえば、最大の負のピーク1006)(図6に関して上述したER波形の第1の負のピークと必ずしも同じではない)の後でかつER波形の次の正のピークの前に測定されうる。
そのため、漸次的なペーシングエネルギーの変化後に、候補電極構成は、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が起こっているかどうかを判定するためにテストされうる。ある例では、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が起こっているかどうかを判定するためにテストされる候補電極は、RVリング電極208であり、RVリング電極208は、LVリング電極214またはLV先端電極212の一方と共に拡張双極ペーシング構成で使用され、同時に、缶電極216と、LVリング電極214およびLV先端電極212の他の一方との間で実施されうる単極ER信号検知が用いられうる。ペーシングエネルギーのそれぞれの漸次的変化について、S波傾斜が、ER信号の絶対最小値(たとえば、最大の負のピーク1008)(図6に関して上述したER波形の第1の負のピークと必ずしも同じではない)とER波形の次の正のピークとの間で測定されうる。捕捉が少なくとも部分的に陽極性であるとき、S波傾斜は、図10の例証的な例において、制限としてではなく例として示すように、参照S波傾斜(たとえば、この例証的な例では0.077915)に比べてかなり平坦(たとえば、特定の患者の例証的な例では0.027875)であることになる。そのため、漸次的変化中にER信号1004を使用して得られたS波傾斜を、ER信号1002を使用して得られた参照S波傾斜から導出された1つまたは複数の基準と比較することによって、S波傾斜が、相対閾値(たとえば、例証的な例として参照S波傾斜の80%)を上回って、または、固定閾値を上回る量だけ(たとえば、例証的な例として少なくとも0.025だけ)参照S波傾斜より小さくなる(drop below)と、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が宣言されうる。これは、参照S波傾斜のための、または、ペーシングエネルギーの漸次的変化(たとえば、ステップアップ、ステップダウンなど)中に得られる実際のS波傾斜のための、1回の測定または複数回の測定(たとえば、中心的傾向)に基づきうる。
図11は、図10に示すような、ER信号のS波傾斜の変化を使用することなどによって、陽極性捕捉を検出する例1100を示す。1102にて、ペーシングおよび検知電極構成は、図10に関して上述したようなS波傾斜の参照値を得るのに適切であるようにセットされうる。
1104にて1102のペーシングおよび検知電極構成は、図10に関して上述したのと同様に、S波傾斜の参照値を得るために使用されうる。この測定されるS波傾斜は、図10に関して上述したのと同様に、後続のS波傾斜測定値が比較されうる参照S波傾斜と
して使用されうる。複数の測定されるS波傾斜の中心的傾向は、図10に関して上述したように、参照S波傾斜を決定するために使用されうる。
1105にて、ペーシング構成は、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が起こっているかどうかを判定するための関心のペーシング構成を適用するなどのために変更されうる。ある例では、これは、図10に関して上述したように、ペーシング電極構成を拡張双極ペーシング構成にすることを含みうる。
1106にて、ペーシングエネルギーは、ペーシングエネルギーを漸次的にステップアップすることなどによって変更されうる。
1108にて、結果生じる測定されるS波傾斜(または結果生じる組合された測定されるS波傾斜)は、908に関して上述したのと同様に、1つまたは複数の基準と比較されうるが、異なる基準が、実験的にまたはその他の方法で決定され、ここで使用されうる。
例証的な例では、1108にて、測定されるS波傾斜が参照S波傾斜の80%より下がる場合、1110にて、陽極性捕捉が宣言され、1114にて、例1100がエグジットされうる。そうでなければ、1106への戻りが存在し、図10に関して上述したように、結果生じるS波傾斜を測定するために、結果生じるER信号を監視しながら、ペーシングエネルギーが、再びステップアップされうる。
図12は、(1)陰極性のみの捕捉ER信号1202および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号1204の複数のトレースを示す振幅対時間グラフである。この例では、種々のER信号トレースは、以前のペースに従ってまたはER活性化の開始に従ってなどで時間的に整列される。ある例では、図12に関して示すように、陰極性のみの捕捉ER信号1202は、ER信号参照テンプレートを形成するために使用されうる。ある例では、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が起こっているかどうかを判定するためにテストされる候補電極は、LVリング電極302Aであり、LVリング電極302Aは、近位LVリング電極302Aと遠位LV先端電極302Dとの間でペーシングパルスが送出されうるような「ワイド双極」ペーシング構成で使用され、同時に、缶電極216と、LVリング電極302Bまたは302Cおよび遠位LV先端電極302Dの異なる1つの電極などの別のLV電極との間で実施されうる単極ER信号検知が用いられうる。
この例では、ER信号の参照S波傾斜は、ER波形の1206におけるR波の終了後でかつER波形の次の正のピークの前である期間の全てまたは一部分の間に測定されうる。ある例では、これは、上述したような陰極性のみの捕捉をもたらすと予想されうる電極構成を使用することを含みうる。
その後、ペーシングエネルギーがステップアップした後、候補電極構成が、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が起こっているかどうかを判定するためにテストされうる。ある例では、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が起こっているかどうかを判定するためにテストされる候補電極は、近位LVリング電極302Aであり、近位LVリング電極302Aは、近位LVリング電極302Aと遠位LV先端電極302Dとの間でペーシングパルスが送出されうるような上述したワイド双極ペーシング構成で使用され、単極ER信号検知が、缶電極216と、LVリング電極302Bまたは302Cおよび遠位LV先端電極302の異なる1つの電極などの任意の他のLV電極との間で実施されうる。
ペーシングエネルギーのそれぞれの漸次的なステップアップについて、S波傾斜は、ER波形の1206におけるR波の終了後でかつER波形の次の正のピークの前で測定されうる。
捕捉が少なくとも部分的に陽極性であるとき、S波傾斜は、図12の例証的な例において、制限としてではなく例として示すように、参照S波傾斜(たとえば、例証的な例では0.063105)に比べてかなり急峻(たとえば、例証的な例では0.027875)であることになる。そのため、漸次的ステップアップ中にER信号1204を使用して得られたS波傾斜を、ER信号1202を使用して得られた参照S波傾斜から導出された1つまたは複数の基準と比較することによって、S波傾斜が、指定された相対閾値(たとえば、例証的な例として参照S波傾斜の120%)を上回って、または、指定された固定閾値を上回る量だけ(たとえば、例証的な例において少なくとも0.023だけ)参照S波傾斜より増加すると、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が宣言されうる。これは、参照S波傾斜のための、または、ペーシングエネルギーの漸次的変化(たとえば、ステップアップ、ステップダウンなど)中に得られる実際のS波傾斜のための、1回の測定または複数回の測定(たとえば、中心的傾向)に基づきうる。方法は、S波傾斜が得られ、1つまたは複数の基準に対する比較が、図12に示すデータに関して述べたように実施されうることを除いて、図11に関して述べたように実施されうる。
例E
図13は、(1)陰極性のみの捕捉ER信号1302および(2)陽極性と陰極性の組合せのER信号1304の複数のトレースを示す振幅対時間グラフであり、ERを記録するために使用される検知電極は、陰極より陽極に近い可能性がある。この例では、種々のER信号トレースが、電気刺激(たとえば、ペース)パルスの放出などに従って時間的に整列されうる。ある例では、図13に示すように、陰極性のみの捕捉ER信号1302は、ER信号参照テンプレートを形成するために使用されうる。例証的な例では、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が起こっているかどうかを判定するためにテストされる候補電極は、LVリング電極302Aであり、LVリング電極302Aは、近位LVリング電極302C(陽極として)と遠位LV先端電極302D(陰極として)との間でペーシングパルスが送出されうるような上述した「ワイド双極」ペーシング構成で使用され、単極ER信号検知が、LVリング電極302Bと缶電極216との間で実施されうる。他の多極リードを使用するなどして、他のワイド双極ペーシング構成が可能である。
図13の例では、ペースパルスの放出からER活性化の開始までの時間遅延が測定され、その時間遅延はレベル検出器回路または同様なものを使用して検出されうる。ER信号検知が、陽極(たとえば、LVリング電極302C)の近くにある電極(たとえば、LVリング電極302B)を使用して実施されうるため、観測されるペース−活性化時間遅延は、陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉へ移行すると減少することになり、たとえば、図13の例証的な例において、約50ミリ秒の減少が制限としてではなく例として示される。これは、人間被検者から得られたのではなく、心不全のない犬から得られた。
図14は、図13に関して上述したような、ER信号のペース−活性化遅延の変化を使用することなどによって、陽極性捕捉を検出する例1400を示す。1402にて、ペーシングおよび検知電極構成は、図13に関して上述したように、ER信号のペース−活性化遅延の参照値を得るのに適切であるようにセットされうる。
1404にて、1402のペーシングおよび検知電極構成は、図13に関して上述したのと同様に、ER信号のペース−活性化遅延の参照値を得るために使用されうる。ER信号のこの測定されるペース−活性化遅延は、図13に関して上述したのと同様に、後続のペース−活性化遅延測定値が比較されうるようなER信号の参照ペース−活性化遅延として使用されうる。ある例では、参照値は、陽極性捕捉をもたらす可能性がない構成を使用して(たとえば、陽極として缶電極216を使用して)得られうる。ある例では、得られる参照値は、低エネルギーで開始し、捕捉が得られるまでペーシングエネルギーを漸次的
にステップアップするときなどに、陰極性のみであると推定されうる、または、高エネルギーで開始し、ペーシングエネルギーを漸次的に減少させるときなどに、少なくとも部分的に陽極性であると推定されうる。いずれの場合も、参照値からの偏差は、推定からの偏差を示しうる。
1406にて、ペーシングエネルギーは、706に関して述べたのと同様であるが、ER信号のペース−活性化遅延を使用して、ペーシングエネルギーを漸次的にステップアップまたはステップダウンすることなどによって漸次的に変更されうる。
1408にて、結果生じる測定されるペース−活性化遅延(または、結果生じる組合された測定されるペース−活性化遅延)は、708に関して述べたのと同様に、1つまたは複数の基準と比較されうるが、異なる基準が、実験的にまたはその他の方法で決定され、ここで使用されうる。
例証的な例では、1408にて、測定されるペース−活性化遅延が、ペーシングエネルギーを漸次的にステップアップしている間に、参照ペース−活性化遅延の指定されたパーセンテージ(たとえば、80%)より下がる場合、1410にて、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が宣言され、1414にて、例1400がエグジットされうる。そうでなければ、1412にて、1406への戻りが存在し、図13に関して上述したように、結果生じるペース−活性化遅延を測定するために、結果生じるER信号を監視しながら、ペーシングエネルギーが、再び漸次的に変更されうる。例証的な例では、1408にて、測定されるペース−活性化遅延が、ペーシングエネルギーを漸次的にステップダウンしている間に、参照ペース−活性化遅延の指定された量(たとえば、120%)を超えて増加する場合、1410にて、少なくとも部分的に陽極性の捕捉の喪失が宣言され、1414にて、例1400はエグジットされうる。
例F
述べる例は、ペースとER特徴との間の時間遅延Δtの変化を検知すること、または、ER信号の指定された部分の傾斜ΔSの変化を検知することなどによって、捕捉の変化を検出するために使用されうる。捕捉の変化が時間遅延の変化を検知することによって検出される例では、以下の表1〜3は、時間遅延の変化が、起こった捕捉の変化のタイプを解釈するためにどのように使用されうるかを説明するのに役立ちうる。これは、
1.陰極ペーシング電極より陽極ペーシング電極に近い検知電極を使用すること(表1参照)、
2.陽極ペーシング電極より陰極ペーシング電極に近い検知電極を使用すること(表2参照)、および、
3.陽極ペーシング電極および陰極ペーシング電極からほぼ等距離にある検知電極を使用すること(表3参照)、
などの種々の電極構成を使用することを含みうる。
本技法は、捕捉タイプの異なる変化を識別するために使用されうる。捕捉タイプは、
A.内因性(捕捉なし)
B.陰極性のみ(陽極性捕捉を伴わない)
C.陽極性のみ(陰極性捕捉を伴わない)
D.両方(陽極性捕捉と陰極性捕捉が共に存在する)
を含みうる。
さらに、捕捉の変化は、いくつかの状況では、表1〜3で以下に述べるように、捕捉の異なる変化に関連する時間遅延の変化を比較することなどによって捕捉の1つまたは複数の他の変化から識別されうる。



例G
図1の心臓機能管理の例は、被検者の血行動態システムの性能を監視する回路を含みうる。血行動態モニタリングは、陽極性刺激の有効性に関するチェックを提供しうる。心音は、患者の心臓が適切に機能することまたは不適切に機能することの有用な指示であり、血行動態性能の指示を提供しうる。心音は、患者の心臓の活動および心臓を通る血液の流
れによる機械的振動に関連する。心音は、心周期ごとに繰り返され、振動に関連する活動に従って分離され分類される。第1の心音(S1)は、僧帽弁のテスト中に心臓によって作られる振動音である。第2の心音(S2)は、拡張期の開始を特徴付ける。第2の心音(S3)および第4の心音(S4)は、拡張期中の左心室の充満圧に関連する。S3およびS4の存在は、通常、異常である。
図1の埋め込み型デバイス102は、被検者の心臓の機械的活性化を表す心音信号を検知する心音検知回路を含みうる。先に説明したように、図1の活動センサ113は、心音を検知しうる加速度計を含みうる。コントローラ回路116は、心音信号において検出される少なくとも1つの心音のパラメータを監視することができる。心音パラメータの非網羅的なリストは、S1またはS2心音の振幅、S1またはS2心音の継続時間、ならびに、S3またはS4心音の振幅またはさらに存在を含む。
心音は、心音信号においてコントローラ回路116によって種々の方法で特定されうる。いくつかの例では、心音は、心音信号の形態解析を使用して特定される。いくつかの例では、心音は、検知された心臓信号において特定されたフィデューシャル(たとえば、R波ピーク)からの時間関係によって特定される。
コントローラ回路116は、少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出するまで、ER信号の特性を監視しながら、電気刺激エネルギーを調整する。コントローラ回路116は、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が検出された後、心音パラメータを監視する、または、少なくとも部分的に陽極性の捕捉が検出される前と後の両方で心音パラメータを監視する。患者の血行動態性能が維持または改善されていると、監視される心音パラメータが示すと、コントローラ回路116は電気刺激調整を採用する。調整は、電気刺激の大きさ(たとえば、振幅)、継続時間(たとえば、パルス幅)、または刺激を送出するために使用される電極構成に関連する1つまたは複数のパラメータを含むことができる。患者の血行動態性能が低下したと、監視される心音パラメータが示すと、コントローラ回路116は電気刺激調整を拒否することができる。電気刺激調整を拒否することは、電気刺激または電気刺激を送出するために使用される電極の配置構成を変更することなどによって陽極性刺激を終了させるために治療設定を変更することを含むことができる。
例H
心音信号はまた、ER信号として使用されうる。図15は、時間ゼロミリ秒(t=0ms)で起こる陰極性のみの捕捉から生じる心音信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフである。矢印1510は、t=200msにおけるS1心音のおよそく時間を示す。t=0における電気刺激は、LVリング電極およびLV先端電極を使用して提供された。
図16は、図15のトレース上にオーバレイされた陽極性捕捉と陰極性捕捉の組合せから生じる心音信号の複数のトレースを示す振幅対時間グラフである。電気刺激は、やはりt=0に対応する。矢印1600は、S1心音のおよそく時間を示す。S1心音が、陰極性のみの場合に比べて、速く、約t=175msで起こることが図を見てわかる。電気刺激の時間からS1心音の時間までの時間遅延のシフトが、陰極性のみの捕捉と陽極性と陰極性の組合せの捕捉を識別するために使用されうることをデータが示す。そのため、捕捉の変化は、変化が有益であると心音信号が示すときに採用されることができる。
図17は、埋め込み型心臓律動管理デバイス1702の所定部分の別の例を示す図である。デバイス1702は、心房側治療回路1719および心室側治療回路1712の一方または両方などの電気刺激エネルギー送出回路を含む。電気刺激エネルギー送出回路は、第1および第2のペーシング電極を使用して電気刺激を放出する。
デバイス1702はまた、被検者の心臓の機械的活動を表す心音信号としてER信号を検知する心音検知回路1730を含む。心音検知回路1730のいくつかの例は、加速度計、マイクロフォン、および歪ゲージの1つまたは複数を含む。心音検知回路1730は、電気刺激に応答してERまたは心音信号を検知する。検知されるER信号は、S1、S2、S3、およびS4心音の1つまたは複数を含みうる。
デバイス1702はまた、心音検知回路および電気刺激エネルギー送出回路に電気結合されたコントローラ回路1716を含む。コントローラ回路1716は、ER信号の特性を監視しながら電気刺激エネルギーを調整し、少なくとも部分的に陽極性の捕捉の変化を識別することが可能である。コントローラ回路1716は、ER信号の特性が少なくとも1つの基準を満たすと、捕捉の変化を宣言する。
特性は、電気刺激と、電気刺激に応答する心音の特徴との間のER信号における時間遅延を含みうる。いくつかの例では、特性は、電気刺激と心音の開始(たとえば、S1、S2、S3、およびS4心音の開始)との間の時間遅延でありうる。いくつかの例では、特性は、電気刺激とER信号における心音のピーク(たとえば、ピーク振幅)との間の時間遅延でありうる。いくつかの例では、特性は、ER信号における心音(たとえば、S3およびS4心音の1つまたは複数)の出現でありうる。
コントローラ回路1716は、時間遅延が指定された(たとえば、プログラムされた)時間遅延閾値を満たすとき基準が満たされたことを宣言することができる。基準は、陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉へのシフトに対応する時間遅延の変化(たとえば、S1心音の図15における時間遅延の25msの減少)を特定するために選択されうる。逆に、基準は、少なくとも部分的に陽極性から陰極性のみの捕捉の捕捉へのシフト(たとえば、S1心音の図15における時間遅延の25msの増加)を特定するために選択されうる。いくつかの例では、基準は、心音特徴が指定された振幅閾値を満たすときに基準が満たされうる。電気御刺激は、電気刺激を、第1のLV電極(たとえば、図3の電極320A)および第2のLV電極(たとえば、図3の電極320D)に放出することなどによって心腔内でありうる。電気御刺激は、電気刺激を、第1のLV電極(たとえば、図2の電極212、214の一方または両方)およびRV電極(たとえば、図2の電極208)に放出することなどによって心腔間でありうる。
追加事項
上述した説明は、詳細な説明の一部を形成する添付図面に対する参照を含む。図面は、例証として、本発明が実施されうる特定の実施形態を示す。これらの実施形態はまた、本明細書で「例(example)」とも呼ばれる。こうした例は、示し述べた要素以外の要素を含
みうる。しかし、本発明者等はまた、示し述べる要素だけがそこで提供される例を企図する。さらに、本発明者等はまた、特定の例(あるいは1つまたは複数のその態様)に関してまたは他の例(あるいは1つまたは複数のその態様)に関して示し述べる要素の任意の組合せまたは並べ替えを使用した例を企図する。
本文書で参照される全ての出版物、特許、および特許文書は、参照により個々に組込まれるかのように、参照によりその全体が本明細書に組込まれる。本文書と、参照により組込まれるこれらの文書との間に矛盾する使用法がある場合、組込まれる参照(複数可)における使用法は、本文書の使用法を補助するものと考えられるべきである。すなわち、両立しない矛盾については、本文書における使用法が規制する。
本文書において、用語「ある(a)」または「ある(an)」は、特許文書で一般的であるよ
うに、「少なくとも1つ(at least one)」または「1つまたは複数(one or more)」の任
意の他の例または使用と独立に、1つまたは2つ以上を含むために使用される。本文書で
は、用語「または(or)」は、非排他的なまたは(or)を指すのに使用される。したがって、特に指示されない限り、「AまたはB」は「BでなくA」、「AでなくB」および「AおよびB」を含む。添付特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「そこで(in
which)」は、それぞれの用語「備える(comprising)」および「そこで(wherein)」の平易な英語の等価物として使用される。同様に、添付特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「備える(comprising)」は、オープンエンドである、すなわち、特許請求
項においてこうした用語の後に挙げられる要素に加えて要素を含むシステム、デバイス、物品、またはプロセスは、依然としてその特許請求項の範囲内に入るとみなされる。さらに、添付特許請求の範囲では、用語「第1の(first)」、「第2の(second)」および「第
3の(third)」などは、単にラベルとして使用され、その対象に数値要件を課すことを意
図されない。
本明細書で述べる方法例は、少なくとも部分的に、機械実装式であるかまたはコンピュータ実装式でありうる。いくつかの例は、上記例で述べた方法を実施するよう電子デバイスを構成するように働く命令をエンコードされるコンピュータ可読媒体または機械可読媒体を含みうる。こうした方法の実装態様は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高水準言語コード、または同様なものなどのコードを含みうる。こうしたコードは、種々の方法を実施するためのコンピュータ可読命令を含みうる。コードは、コンピュータプログラム製品の所定部分を形成することができる。さらに、コードは、実行中、または、他の時に、1つまたは複数の揮発性または不揮発性の有形のコンピュータ可読媒体上に有形に格納されることができる。これらのコンピュータ可読媒体は、限定はしないが、ハードディスク、取外し可能磁気ディスク、取外し可能光ディスク(たとえば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードまたはメモリスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、ならびに同様なものを含みうる。
先の説明は、例証的であり、制限的でないことを意図される。たとえば、上述した例(またはその1つまたは複数の態様)は、互いに組合せて使用されてもよい。先の説明を検討することによって、他の実施形態が当業者などによって使用されうる。要約は、読者が技術的開示の特質を迅速に確認することを可能にするために、37C.F.R.§1.72(b)に対応するように提供される。要約は、特許請求項の範囲または意味を解釈するかまたは制限するために使用されることがないという理解のもとに提出される。同様に、上記詳細な説明では、種々の特徴は、開示を簡素化する(streamline)ために共にグループ化されることができる。このことは、未請求の開示特徴が、任意の特許請求項に必須であることを意図するものとして解釈されるべきでない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示される実施形態の全ての特徴より少ない特徴に存在する場合がある。そのため、添付特許請求項は、各請求項が別個の実施形態として独自に成立する状態で詳細な説明に組込まれる。本発明の範囲は、添付特許請求の範囲を参照して、添付特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と共に決定されるべきである。

Claims (15)

  1. 埋め込み型心臓機能管理デバイスにおいて、
    第1および第2のペーシング電極を使用して、送出用の電気刺激を放出するように形成された電気刺激エネルギー送出回路と、
    誘発反応心臓信号検知回路であって、第1および第2の検知電極を使用して、各電気刺激に応答して被検者の誘発反応信号を検知するように形成された、誘発反応心臓信号検知回路と、
    前記誘発反応心臓信号検知回路および前記電気刺激エネルギー送出回路に結合されたプロセッサ回路とを備え、デバイスの動作モードにおいて、前記プロセッサ回路は、前記誘発反応信号の特性を監視しながら電気刺激エネルギーを調整するように構成され、また、前記誘発反応信号の前記特性が対応する捕捉のシフトの少なくとも1つの基準を満たすときに、陰極性のみの捕捉から少なくとも部分的に陽極性の捕捉までのシフト、または、少なくとも部分的に陽極性の捕捉から陰極性のみの捕捉までのシフトを識別するように構成される、埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  2. 前記第1および第2のペーシング電極および前記第1および第2の検知電極を備え、前記第1のペーシング電極は第1の左心室電極を含み、前記第2のペーシング電極は第2の左心室電極を含み、前記第1の検知電極は、前記第1および第2の左心室電極から離れる第3の左心室電極を含み、前記第2の検知電極は、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含む請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  3. 前記特性は、前記誘発反応信号のS波の幅の指示を含む、請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  4. 前記特性は、(1)前記電気刺激または前記電気刺激に応答する第1の誘発反応信号特徴と、(2)前記電気刺激に応答する後続の第2の誘発反応信号特徴との間の時間遅延を含み、前記第2の誘発反応信号特徴は、前記誘発反応信号の第1の極小値を含む、請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  5. 前記特性は、前記電気刺激に応答する第1の誘発反応信号特徴と第2の誘発反応信号特
    徴との間で採取される誘発反応信号の傾斜を含み、前記第1の誘発反応信号特徴は前記誘発反応信号の最小値を含み、前記第2の誘発反応信号特徴は前記誘発反応信号の次の最大値を含む、請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  6. 前記特性は、(1)前記電気刺激または前記電気刺激に応答する第1の誘発反応信号特徴と、(2)前記電気刺激に応答する後続の第2の誘発反応信号特徴との間の時間遅延を含み、前記第2の誘発反応信号特徴は、前記誘発反応信号の第1の絶対最小値を含む、請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  7. ペーシング電極および検知電極を備え、前記第1および第2のペーシング電極の少なくとも一方は、前記第1および第2の検知電極から離れる、請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  8. 前記特性は、電気刺激と前記電気刺激に応答する誘発反応信号特徴との間の時間遅延を含む請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  9. 前記第1および第2のペーシング電極および前記第1および第2の検知電極を備え、前記第1のペーシング電極は第1の右心室電極を含み、前記第2のペーシング電極は第1の左心室電極を含み、前記第1の検知電極は、前記第1の右心室電極から離れる第2の右心室電極または第1の左心室電極から離れる第2の左心室電極の一方を含み、前記第2の検知電極は、心臓外電極または心臓内ショック電極の少なくとも一方を含む請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  10. 前記第1および第2のペーシング電極および前記第1および第2の検知電極を備え、前記第1のペーシング電極は第1の左心室電極を含み、前記第2のペーシング電極は第2の左心室電極を含む、請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  11. 前記被検者の心臓の機械的活性化を表す心音信号を検知するように構成された心音検知回路を含み、
    前記プロセッサ回路は、
    前記心音信号において検出される少なくとも1つの心音のパラメータを監視し、
    前記電気刺激エネルギーを調整することに応答して、少なくとも部分的に陽極性の捕捉を検出し、
    前記監視される心音パラメータが、前記患者の血行動態性能が維持または改善されることを示すときに前記電気刺激調整を採用し、
    前記監視される心音パラメータが、前記被検者の血行動態性能の減少を示すときに前記電気刺激調整を拒否するように構成される、請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  12. 前記プロセッサ回路は、参照テンプレートを生成するための単極ペーシング構成であって、前記誘発反応信号の前記特性が前記少なくとも1つの基準を満たすかどうかを判定するために、単極ペーシング構成と同じ陰極を共有する候補電極構成が単極ペーシング構成と比較される、参照テンプレートを生成するための単極ペーシング構成を使用するように、前記電気刺激エネルギー送出回路に指示するように構成される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  13. 前記誘発反応検知回路は、前記被検者の心臓の機械的活性化を表す心音信号として前記誘発反応信号を検知するように構成された心音検知回路を含む、請求項1に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  14. 前記誘発反応信号の前記特性は、電気刺激と前記電気刺激に応答する心音の特徴との間の時間遅延を含む、請求項13に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
  15. 前記誘発反応信号の前記特性は、電気刺激と、前記心音信号における前記心音の開始および前記心音信号における前記心音のピークの少なくとも一方との間の時間遅延を含む、請求項13〜14のいずれか1項に記載の埋め込み型心臓機能管理デバイス。
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