JP5736255B2 - 微細藻類の培養方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微細藻類の培養方法に関する。更に詳しくは、本発明は、酸性側で培養可能な微細藻類、特に炭化水素生産能を有する微細藻類を、鉄、マンガン等の金属元素などの供給源として酸化スラグを用いてなる培地を使用して培養する微細藻類の培養方法に関する。
近年、資源の枯渇、及び地球温暖化等が問題となっており、これらを解決するため化石燃料からの脱却が強く望まれている。このような状況下、バイオ燃料への関心が非常に高まっており、特にトウモロコシ、サトウキビ等の食材由来ではなく、微細藻類由来等の非食バイオ燃料についての基礎研究及び応用開発が進められている。また、微細藻類の培養には、栄養塩、微量金属、ビタミン類等が必要であり、現状では、これらの必須成分は試薬を用いて供給されている。更に、必須成分のうち、鉄等の微量金属の供給源として、環境負荷物質である金属錯体が用いられることが多く(例えば、特許文献1参照。)、これらの環境負荷物質の低減が望まれている。
WO2006/109588号公報
特許文献1に記載された微細藻類を用いた炭化水素の生産方法では、培地における微量金属の供給源として、環境負荷物質であるFe−EDTA等の金属錯体が使用されており、その他の微量金属の供給源としても試薬が用いられている。このような試薬の使用は、必要な金属をそれぞれ用意し、秤量して、所要量を正確に配合することができ、且つ培養の阻害要因となる金属を無用に添加しない点で優れている。しかし、全ての微量金属を試薬で配合したのでは、高価な培地となってしまい、コスト面では不利である。
そこで、これまでの微量金属の供給源としての試薬に替えて、試薬を用いたときと同等の増殖作用が得られ、且つ安価な供給源について検討したところ、製鋼工程の酸化期に発生する酸化スラグが好適であることが見出された。酸化スラグには、鉄、マンガン、銅、コバルト、モリブデン等の金属元素等が含有されており、この酸化スラグの添加により、同時に多くの種類の微量元素を培地に供給することができる。また、酸化スラグは廃棄物として産生するものであり、この酸化スラグを有効な微量元素供給源として用いることで、資源の再利用になるとともに、培地のコストを引き下げることもできる。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
本発明は、前記の従来の状況に鑑みてなされたものであり、酸性側で培養可能な微細藻類、特に炭化水素生産能を有する微細藻類を、鉄、マンガン等の金属元素などの供給源として酸化スラグを用いてなる培地を使用して培養する微細藻類の培養方法を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.酸性側で培養可能な微細藻類の培養方法であって、
水に、少なくとも、酸化スラグと、窒素源となる化合物とが添加されて得られた培地を使用し、
前記酸化スラグは酸により水素イオン指数が1.5以上7.0未満に調整された水に添加され、濾過されて得られるスラグ酸溶解液として用いられ、
前記培地に溶解している初期の鉄量[Fe]と、前記培地に溶解している初期の窒素量[N]との比([Fe]/[N])が0.0002以上となるように調整されており、
前記培地の初期の水素イオン指数が2.5以上であって、且つ前記微細藻類の増殖とともに水素イオン指数が2.5以上7.0未満の範囲に収束されて維持されることを特徴とする微細藻類の培養方法。
2.前記初期の水素イオン指数が10.0以下である前記1.に記載の微細藻類の培養方法。
3.前記微細藻類が、シュードコリシスチス属に属する微細藻類である前記1.又は2.に記載の培養方法。
4.前記窒素源となる化合物が尿素、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム及び塩化アンモニウムのうちの少なくとも1種である前記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の微細藻類の培養方法。
本発明の微細藻類の培養方法によれば、鉄、マンガン等の微量元素の供給源として酸化スラグを用いているため、微量元素のうちの多くを培地に同時に供給することができるとともに、各々の微量元素の供給源として試薬を用いたときと同等の増殖作用が得られる。また、酸化スラグは製鋼工程で発生する廃棄物であり、資源の再利用になるとともに、安価であるため、培地のコストを低減させることもできる。
また、微細藻類が、シュードコリシスチス属に属する微細藻類である場合は、この微細藻類を容易に増殖させることができるとともに、特に窒素、リン、カリウムが欠乏した条件下では、炭化水素を効率よく産生させることもできる。
更に、窒素源となる化合物が尿素、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム及び塩化アンモニウムのうちの少なくとも1種である場合は、培養時、窒素源の消費に伴う水素イオン指数の上昇がみられず、又は少なくとも水素イオン指数の上昇が抑えられ、培地の水素イオン指数が全培養期間を通じて酸性側に維持されるため、微細藻類をより効率よく増殖させることができる。
本発明において用いる培地によりシュードコリシスチスを培養するときに使用した試験器の模式的な斜視図である。 鉄及び他の微量元素の有無を評価したときの、増殖の指標となる波長720nmの可視光線の吸光度と、培養の経過日数との相関を表すグラフである。 特定の酸化スラグを使用し、培地における鉄量を変化させ、評価したときの、増殖の指標となる波長720nmの可視光線の吸光度と、培養の経過日数との相関を表すグラフである。 特定の2種類の酸化スラグを使用し、それぞれ初期の水素イオン指数を変化させ、評価したときの、増殖の指標となる波長720nmの可視光線の吸光度と、培養の経過日数との相関を表すグラフである。 図4における培地の相違による培養初期と培養終了時の各々の水素イオン指数を比較して表すグラフである。 Fe−EDTA及び特定の酸化スラグを使用し、それぞれ初期の水素イオン指数を少し高めに設定し、評価したときの、増殖の指標となる波長720nmの可視光線の吸光度と、培養の経過日数との相関を表すグラフである。 図6における培地の相違による培養初期と培養終了時の各々の水素イオン指数を比較して表すグラフである。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の微細藻類の培養方法は、酸性側で培養可能な微細藻類の培養方法であって、水に、少なくとも、酸化スラグと、窒素源となる化合物とが添加されて得られる培地を使用する。また、前記酸化スラグは酸により水素イオン指数が1.5以上7.0未満に調整された水に添加され、濾過されて得られるスラグ酸溶解液として用いられる。更に、前記培地に溶解している初期の鉄量[Fe]と、前記培地に溶解している初期の窒素量[N]との比([Fe]/[N])が0.0002以上となるように調整されている。また、培地の初期の水素イオン指数(以下、「pH」と略記する。)が2.5以上であって、且つ微細藻類の増殖とともにpHが2.5以上7.0未満の範囲に収束されて維持される。
尚、[Fe]/[N]は、培地に添加したスラグ酸溶解液に含有される鉄量を、培地に添加した窒素源となる化合物に含有される窒素量で除して算出することができる。
前記「酸性側で培養可能な微細藻類」は特に限定されず、シュードコリシスチス属に属する微細藻類、コッコミキサ属に属する微細藻類、コリシスティス属に属する微細藻類、シアニディウム属に属する微細藻類、及びシアニディオシゾン属、及びガルディエリア属に属する微細藻類などが挙げられる。
シュードコリシスチス属に属する微細藻類は、特に窒素等が欠乏した条件下で、炭化水素を効率よく産生させることができる微細藻類である。このような微細藻類としては、例えば、シュードコリシスチス エリプソイディア(Pseudochoricystis ellipsoidea)、シュードコリシスチス エリプソイディア セキグチ エト クラノ ジェン エト エスピー ノブ(Pseudochoricystis ellipsoidea Sekiguchi et Kurano gen.et sp.nov.)MBIC11204株、シュードコリシスチス エリプソイディア セキグチ エト クラノ ジェン エト エスピー ノブ(Pseudochoricystis ellipsoidea Sekiguchi et Kurano gen.et sp.nov.)MBIC11220株などが挙げられる。
前記「培地」としては、水に、少なくとも、酸化スラグと、窒素源となる化合物とが添加されて得られる培地が使用される。
前記「水」は、特に限定されず、種々の水を用いることができる。この水は、イオン交換水及び純水等の高度に精製された水であってもよく、微細藻類の増殖が阻害されない限り、水道水、工業用水、農業用水及び地下水等の水であってもよい。また、これらの各種の水が混合された水であってもよい。
前記「酸化スラグ」は、製鋼工程の酸化期に発生するスラグであり、還元スラグと比べてシリカ分を多く含有する。この酸化スラグには、鉄、マンガン等の各種の金属元素が含有されるが、酸化スラグを100質量%とした場合に、鉄は0.1〜50.0質量%、特に5.0〜40.0質量%、マンガンは0.1〜20.0質量%、特に1.0〜15.0質量%含有される。また、酸化スラグには、通常、カルシウム、シリコン、アルミニウム等の金属元素が含有され、酸化スラグを100質量%とした場合に、カルシウムは5.0〜35.0質量%、特に5.0〜30.0質量%、シリコンは20.0質量%以下、特に15.0質量%以下(通常、3.0質量%以上)、アルミニウムは10.0質量%以下、特に8.0質量%以下(通常、1.0質量%以上)含有される。
前述のように、培地には微量元素の供給源として酸化スラグが添加されるが、この酸化スラグに加えて他のスラグを添加することもできる。このような他のスラグとしては、高炉スラグ、転炉スラグ、合金鉄スラグ、電気炉スラグ等の他、これらのスラグの誘導品が挙げられる。また、これらの各種のスラグ及び誘導品には、酸化スラグと同程度の量の鉄、マンガン等の金属元素等が含有されていることが好ましい。
酸化スラグには、微量金属として培地に添加されることが多い、鉄、マンガン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、モリブデン、コバルト等の各種の金属元素の他、ホウ素等が含有されており、これらの微量元素が、酸化スラグを添加することで培地に同時に供給されることになる。更に、酸化スラグには、試薬として添加されることが少ない、シリコン、アルミニウム、クロム、ニッケル等の金属元素も含有されており、培地には、これらの金属元素も微量金属として併せて供給され、含有されることになる。
更に、酸化スラグに含有されているものの、含有量が十分ではない微量元素であるカルシウム、コバルト、銅、亜鉛、モリブデン、マグネシウム等は、増量が必要であれば試薬を用いて追加して含有させることができる。このようにして、所定の微量元素が所要量含有される培地とすることができる。
酸化スラグとしては、より具体的には、例えば、表1に記載された元素を、表1に記載された量、含有するスラグが挙げられる。表1に記載された2種類の酸化スラグは、いずれも愛知製鋼社の製鋼工程で発生した酸化スラグであり、後述の実施例においても、これらの酸化スラグを用いた。これらの酸化スラグは、酸によりpHが調整された水に添加され、濾過されて得られるスラグ酸溶解液として用いられる。このようにすれば、スラグ酸溶解液における鉄元素等の微量元素の濃度と、培地へのスラグ酸溶解液の添加量とによって、培地における鉄元素等の微量元素の含有量を容易に調整することができ、微細藻類を効率よく増殖させ得る培地とすることができる。
Figure 0005736255
スラグ酸溶解液の調製方法は特に限定されないが、培地に供給され、含有される鉄等の元素は微量であるため、通常、所定量の微量の元素が含有される溶解液を直接調製するのではなく、元素が高濃度に含有される原液を調製する。そして、この原液を少量、又は原液を水により希釈した希釈液を、培地に添加する。このようにすれば、所定量の微量元素が含有される培地を容易に調製することができる。また、原液の調製時、酸化スラグの溶解を促進するため、必要に応じて15〜65℃程度に加温することもできるが、培養時の培地の温度を勘案し、即ち、その温度における溶解度を考慮して適宜の温度に加温することが好ましい。
また、酸化スラグにおける鉄元素等の微量元素は酸化物又は複数の金属元素を有する複合金属酸化物の形態で含有されていることが多く、スラグ酸溶解液を調製したときに、水に溶解し、溶解液に含有される微量元素の量はpHにより大きく影響を受ける。例えば、pH1.5〜7.0の範囲における各々の微量元素の溶解量が記載された表2のように、通常、pH7.0未満の酸性側での溶解量が多い。ここで、必須の微量元素のうち、鉄量(鉄はイオンの状態で含有されており、この鉄量は鉄イオンの総量を意味する。)は、培地に溶解している初期の鉄量[Fe]と、培地に溶解している初期の窒素量[N]との比([Fe]/[N])が0.0002以上である必要があり、例えば、尿素を195ppm溶解させた培地の場合、培地に対する鉄の溶解量として0.015ppm以上である必要があり、この溶解量は、0.03ppm以上、特に0.06ppm以上(通常、2.0ppm以下)であることが好ましい。従って、増殖の間、培地のpHは酸性側に維持されることが好ましい。尚、鉄以外の元素も培地には、通常、イオンの状態で含有されている。
Figure 0005736255
更に、培地の初期のpHは2.5以上である必要があり、このpHは2.5〜10.0、特に2.5〜7.0であることが好ましい。このように、微細藻類の増殖の観点では、pHは酸性側であることが好ましいのにも拘わらず、初期のpHを2.5以上とし、上限を設けていないのは、培地を加熱滅菌したときなどに、窒素源が分解して一時的にpHを上昇させることがあるためである。このようなpHを上昇させる要因がないときは、培地のpHは増殖の初期から終了まで酸性側、例えば、pH7.0未満(但し、2.5以上)に維持されることが好ましい。
また、本発明では、微細藻類の増殖活動、特に窒素、リン、カリウム分が十分に供給されない状態における増殖活動と、増殖に伴ってpHが上昇することのない、又は少なくともpHの上昇が押さえられる特定の窒素源を用いること、とにより、増殖の間、微細藻類の増殖とともに培地のpHが2.5以上7.0未満、特に2.5〜6.8の範囲に収束されて維持される。このように、培地のpHが酸性側に維持されることにより、微細藻類の増殖が効率よくなされるとともに、黴等の雑菌の繁殖が抑えられ、雑菌により微細藻類の増殖が阻害されることもない。
尚、酸化スラグは、水溶液とせず、培地に直接添加することもできる、前述のように培地のpHが酸性側に維持されるため、所要量の鉄元素等の微量元素が培地に溶解し、培地として十分に機能する。本発明では、前記酸化スラグは酸によりpHが1.5以上7.0未満に調整された水に添加され、濾過されて得られるスラグ酸溶解液として用いられる
前記「窒素源となる化合物」としては、前述のように、微細藻類の増殖に伴う窒素源の消費により培地のpHが上昇しない、又はpHの上昇が十分に抑えられる化合物が用いられる。これにより、培地のpHが2.5以上7.0未満、特に2.5〜6.8の範囲に収束され維持されて、微細藻類の増殖が促進される。この窒素源となる化合物としては、pHの上昇が十分に抑えられる限り、特に限定されないが、尿素、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム及び塩化アンモニウム等が挙げられ、尿素が特に好ましい。このような化合物を用いることにより、微細藻類が窒素源を消費し、化合物が分解したとしても培地のpHがアルカリ側になることがなく、良好な増殖作用が維持される。
また、培地には、窒素源及び微量元素の他、窒素源を除く他の各種の栄養塩、ビタミン等が含有される。他の栄養塩としては、例えば、KHPO、KHPO、グリセロリン酸ナトリウム等のカリウム源及びリン源が挙げられる。また、ビタミンとしては、ビタミンB、ビタミンB12等の各種のビタミンが挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]培地における鉄及び他の微量元素の有無の影響
参考例1〜3
蒸留水を用いて、表3に記載の組成のうちCaCl及びFe−EDTAを除いた組成の鉄・微量元素添加予備培地(a)、並びにCaCl、Fe−EDTA及び微量元素を除いた組成の鉄添加・微量元素無添加予備培地(b)、鉄・微量元素無添加予備培地(c)を作製した。
Figure 0005736255
その後、各々の予備培地を扁平なガラスフラスコ1(稼働容量500ミリリットル、図1の試験器100参照)に投入し、加圧滅菌した。次いで、予備培地(a)にCaCl及びFe−EDTAを添加して鉄・微量元素添加培地(参考例1)を調製し、予備培地(b)にCaCl及びFe−EDTAを添加して鉄添加・微量元素無添加培地(参考例2)を調製した。尚、予備培地(c)は、そのまま鉄・微量元素無添加培地(参考例3)として用いた。また、参考例1、2の培地に溶解している初期の鉄量[Fe]と、培地に溶解している初期の窒素量[N]との比([Fe]/[N])が0.0014となるように調製し、初期のpHは参考例1、2及び3ともに4.0となるように塩酸を用いて調整した。
以下、培地に溶解している初期の鉄量[Fe]と、培地に溶解している初期の窒素量[N]との比を[Fe]/[N]と表記する。
次いで、上述の3種類の培地の各々にシュードコリシスチスを植菌し、栓3をし、1体積%の二酸化炭素を付加した空気を通気量0.3vvmの速度で供給口4から供給し、排出口5から排出させて流通させるとともに、ガラスフラスコ1内の培養液2を攪拌した。同時に、ガラスフラスコ1の周囲から白色蛍光ランプにより光を照射し、ガラスフラスコ1内の雰囲気温度を28℃付近に調整して、15日間培養を継続した。
このようにして、15日間培養したときの菌の増殖を、波長720nmの可視光の吸光度を細胞濃度の指標として経時的に測定し、評価した。評価結果を表4及び図2に記載する。吸光度は、培養初期(表4では培養日数「0」と表記する。)、並びに3日、6日、10日及び15日経過した時点で測定し、各時点での吸光度により増殖作用を評価した。結果を表4及び図2に記載する。
Figure 0005736255
表4及び図2によれば、鉄・微量元素添加培地(参考例1)では良好な増殖が認められた。一方、鉄添加・微量元素無添加培地(参考例2)及び鉄・微量元素無添加培地(参考例3)では、増殖が不良であり、鉄・微量元素添加培地の吸光度に対する比によって表した指標は、それぞれ0.29、0.30であり、判定はいずれも×であった。このように、シュードコリシスチスの増殖には鉄及び他の微量元素がいずれも必須であることが裏付けられている。
尚、この培養はガラスフラスコを用いた例であるが、上述の結果は大規模培養(レースウェイを用いた培養等)についても同様に適用することができる。
[2]培地における鉄量の影響
参考例4及び実施例1〜3
蒸留水を用いて、表3に記載の組成のうちCaCl及びFe−EDTAを除いた組成の鉄・微量元素添加予備培地(a)を作製した。また、表5に記載の組成のうちCaCl及びスラグ酸溶解液を除いた組成の鉄・微量元素添加予備培地(d)を作製した。
Figure 0005736255
その後、各々の予備培地を扁平なガラスフラスコ1(稼働容量500ミリリットル、図1の試験器100参照)に投入し、加圧滅菌した。次いで、予備培地(a)にCaCl及びFe−EDTAを添加して鉄・微量元素添加培地([Fe]/[N];0.0014)(参考例4)を調製した。更に、予備培地(d)にCaCl及びスラグ酸溶解液を添加して酸化スラグを用いた鉄・微量元素添加培地を調製した。この際、[Fe]/[N]が、参考例4の培地と同値(0.0014)(実施例1)、1/2(0.0007)(実施例2)及び1/4(約0.0003)(実施例3)に相当する値となるようにスラグ酸溶解液の添加量を調整した。尚、[Fe]/[N]が1/2、1/4になるとともに、鉄量が1/2量、1/4量となり、他の微量元素の含有量も1/2量、1/4量になる。
上述のスラグ酸溶解液は、以下のようにして調製した。
1リットルのイオン交換水のpHを塩酸により1.5に調整し、このイオン交換水に10gの酸化スラグ[表3に記載された愛知製鋼社の製鋼工程で発生したスラグ「スラグ(1)」]を添加し、その後、攪拌機を用いて18時間攪拌した。また、攪拌中にpHが変動するため、自動pH調整機により塩酸を滴下することで、pHが1.5に保持されるようにした。攪拌終了後、液を濾紙(No.5B)を用いて濾過し、スラグ酸溶解液を得た。
その後、上述の4種類の培地の各々にシュードコリシスチスを植菌し、通気性を有する栓3をし、1体積%の二酸化炭素を付加した空気を通気量0.3vvmの速度で供給口4から供給し、排出口5から排出させて流通させるとともに、ガラスフラスコ1内の培養液2を攪拌した。同時に、ガラスフラスコ1の周囲から白色蛍光ランプにより光を照射し、ガラスフラスコ1内の雰囲気温度を28℃付近に調整して、14日間培養を継続した。
このようにして、14日間培養したときの菌の増殖を、波長720nmの可視光の吸光度を細胞濃度の指標として経時的に測定し、評価した。評価結果を表6及び図3に記載する。吸光度は、培養初期(表6では培養日数「0」と表記する。)、並びに2日、4日、7日、9日、11日及び14日経過した時点で測定し、各時点での吸光度により増殖作用を評価した。結果を表6及び図3に記載する。
Figure 0005736255
表6及び図3によれば、鉄源としてFe−EDTAを用いた鉄・微量元素添加培地(参考例4)と、鉄源として酸化スラグを用いた鉄・微量元素添加培地(実施例1〜3)とで、増殖作用に大差はなく、試薬に替えて酸化スラグを用いたときも、同等の作用効果が得られることが分かる。また、鉄量がFe−EDTAを用いたときと当量(実施例1)である場合ばかりでなく、1/2量(実施例2)及び1/4量(実施例3)とより微量であるときも、増殖作用は同等であり、酸化スラグから供給される鉄等が極めて微量であっても、藻体が十分に増殖し得ることが分かる。
[3]培地の初期pHの影響(その1)
参考例5〜6、実施例4〜7及び比較例1〜2
蒸留水を用いて、表3に記載の組成のうちCaCl及びFe−EDTAを除いた組成の鉄・微量元素添加予備培地(a)並びにCaCl、Fe−EDTA及び微量元素を除いた組成の鉄・微量元素無添加予備培地(c)を作製した。また、表に記載の組成のうちCaCl及びスラグ酸溶解液を除いた組成の鉄・微量元素添加予備培地(d)を作製した。
その後、各々の予備培地を扁平なガスフラスコ1(稼働容量500ミリリットル、図1の試験器100参照)に投入し、加圧滅菌した。次いで、予備培地(a)にCaCl及びFe−EDTAを添加して鉄・微量元素添加培地(参考例5)を調製した。更に、予備培地(d)にCaCl及びスラグ酸溶解液を添加して鉄・微量元素添加培地を調製した。尚、予備培地(c)は、そのまま鉄・微量元素無添加培地(参考例6)として用いた。
上述の培地の調製の際、酸化スラグ[表1に記載された愛知製鋼社の製鋼工程で発生したスラグ「スラグ(1)」]が溶解したスラグ酸溶解液を、[Fe]/[N]がFe−EDTAを用いたときの1/2(0.0007)となるように添加し、塩酸を用いて初期のpHが2.0(比較例1)、4.0(実施例4)、6.0(実施例5)となるように調整した。また、酸化スラグ[表1に記載された愛知製鋼社の製鋼工程で発生したスラグ「スラグ(2)」]が溶解したスラグ酸溶解液を、[Fe]/[N]がFe−EDTAを用いたときの1/2(0.0007)となるように添加し、塩酸を用いて初期のpHが2.0(比較例2)、4.0(実施例6)、6.0(実施例7)となるように調整した。
更に、参考例5、6では、塩酸を用いてそれぞれの初期のpHが4.0となるように調整した。尚、それぞれの培地の初期のpHは上述の値を目標としているが、初期とはいっても実際に測定したのは少し時間が経過した後であり、ばらつきはある。
その後、上述の8種類の培地の各々にシュードコリシスチスを植菌し、通気性を有する栓3をし、1体積%の二酸化炭素を付加した空気を通気量0.3vvmの速度で供給口4から供給し、排出口5から排出させて流通させるとともに、ガラスフラスコ1内の培養液2を攪拌した。同時に、ガラスフラスコ1の周囲から白色蛍光ランプにより光を照射し、ガラスフラスコ内の雰囲気温度を28℃付近に調整して、14日間培養を継続した。
このようにして、14日間培養したときの菌の増殖を、波長720nmの可視光の吸光度を細胞濃度の指標として経時的に測定し、評価した。評価結果を表7及び図4に記載する。吸光度は、培養初期(表7では培養日数「0」と表記する。)、並びに2日、6日、8日、10日及び14日経過した時点で測定し、各時点での吸光度により増殖作用を評価した。結果を表7及び図4に記載する。
Figure 0005736255
表7及び図4によれば、鉄源としてFe−EDTAを用いた鉄・微量元素添加培地(参考例5)と、鉄等の微量元素の供給源として2種類の酸化スラグを使用し、且つ初期のpHを4.0又は6.0に調整した鉄・微量元素添加培地(実施例4〜7)とで、増殖作用に大差はなく、試薬に替えて酸化スラグを用いたときも、同等の作用効果が得られることが分かる。一方、スラグ酸溶解液を添加し、鉄等の微量元素を所定量含有させた場合であっても、初期のpHが2.0と低い比較例1、2では、増殖が不良であり、鉄・微量元素添加培地の吸光度に対する比によって表した指標は、それぞれ0.12、0.13であり、判定はいずれも×であった。このように、初期のpHが2.5未満であるときは、所定量の鉄等の微量元素が含有されていても、増殖作用に劣ることが分かる。また、前述の参考例3と同様に参考例6でも、指標は0.34であり、判定は×であった。
[4]培地初期と終了時のpHの比較
表7の参考例5〜6、実施例4〜7及び比較例1〜2の各々の培養において、14日経過後の培養終了時のpHを測定し、前述の初期のpHからの変化を確認した。結果を表8及び図5に記載する。
Figure 0005736255
表8及び図5によれば、良好な増殖作用が得られた参考例5、及び実施例4〜7では、培養終了時の培地のpHは3.12〜3.43の範囲となっている。このように、シュードコリシスチスの増殖作用に伴って培養終了時のpHは酸性領域に収束することが分かる。一方、初期のpHが2.0と低過ぎる場合は、増殖作用が不良であり、培養終了時の培地のpHに大きな変化はみられなかった。また、同じく増殖作用が不良である参考例6でも、培地のpHに大きな変化はみられなかった。
[5]培地の初期pHの影響(その2)
参考例7〜10、実施例8〜11
蒸留水を用いて、表3に記載の組成のうちCaCl及びFe−EDTAを除いた組成の鉄・微量元素添加予備培地(a)を作製した。また、表に記載の組成のうちCaCl及びスラグ酸溶解液を除いた組成の鉄・微量元素添加予備培地(d)を作製した。
その後、各々の予備培地を扁平なガスフラスコ1(稼働容量500ミリリットル、図1の試験器100参照)に投入し、加圧滅菌した。次いで、予備培地(a)にCaCl及びFe−EDTAを添加して鉄・微量元素添加培地(参考例7〜10)を調製した。更に、予備培地(d)にCaCl及びスラグ酸溶解液[前述のスラグ(1)を用いた。]を添加して鉄・微量元素添加培地(実施例8〜11)を調製した。
上述の培地の調製の際、Fe−EDTAを[Fe]/[N]が0.0014となるように添加し、塩酸を用いて初期のpHが4.0(参考例7)、6.0(参考例8)、8.0(参考例9)、10.0(参考例10)となるように調整した。また、酸化スラグが溶解したスラグ酸溶解液を、[Fe]/[N]がFe−EDTAを用いたときの1/2(0.0007)となるように添加し、塩酸を用いて初期のpHが4.0(実施例8)、6.0(実施例9)、8.0(実施例10)、10.0(実施例11)となるように調整した。
その後、上述の8種類の培地の各々にシュードコリシスチスを植菌し、通気性を有する栓3をし、1体積%の二酸化炭素を付加した空気を通気量0.3vvmの速度で供給口4から供給し、排出口5から排出させて流通させるとともに、ガラスフラスコ1内の培養液2を攪拌した。同時に、ガラスフラスコ1の周囲から白色蛍光ランプにより光を照射し、ガラスフラスコ内の雰囲気温度を28℃付近に調整して、14日間培養を継続した。
このようにして、14日間培養したときの菌の増殖を、波長720nmの可視光の吸光度を細胞濃度の指標として経時的に測定し、評価した。評価結果を表9及び図6に記載する。吸光度は、培養初期(表9では培養日数「0」と表記する。)、並びに1日、2日、5日、6日、7日、8日、9日、12日及び14日経過した時点で測定し、各時点での吸光度により増殖作用を評価した。結果を表9及び図6に記載する。
Figure 0005736255
表9及び図6によれば、鉄源としてFe−EDTAを使用し、且つ初期のpHを4.0、6.0、8.0又は10.0に調整した鉄・微量元素添加培地(参考例7〜10)と、鉄等の微量元素の供給源として酸化スラグを使用し、且つ初期のpHを4.0、6.0、8.0又は10.0に調整した鉄・微量元素添加培地(実施例8〜11)とで、増殖作用に大差はなく、試薬に替えて酸化スラグを用いたときも、同等の作用効果が得られることが分かる。尚、Fe−EDTAを用いた鉄・微量元素添加培地(参考例7)の吸光度に対する比によって表した指標は、参考例8〜10では1.08〜1.38であり、実施例8〜11では0.84〜1.28であり、判定はいずれも○であった。
尚、表5〜7及び9で、培養日数の欄の数値は吸光度である。また、表5等で、「鉄・微量元素添加」等、鉄と微量金属等の微量元素とが別物であるかのように記載してあるが、これは、鉄供給源として、従来、主として環境負荷物質である錯体が用いられているのに対して、本発明では、酸化スラグを用いており、この相違を強調するため、鉄と微量元素とを併記しているものであり、鉄も微量金属元素の1種である。
[6]培地初期と終了時のpHの比較
表9の参考例7〜10及び実施例8〜11の各々の培養において、14日経過後の培養終了時のpHを測定し、前述の初期のpHからの変化を確認した。結果を表10及び図7に記載する。
Figure 0005736255
表10及び図7によれば、鉄源がFe−EDTAである参考例7〜10では、培養終了時の培地のpHは3.37〜6.25であり、鉄源がスラグである実施例8〜11では、
培養終了時の培地のpHは3.58〜6.64である。このように、初期のpHに拘わらず、シュードコリシスチスの増殖作用に伴って培養終了時のpHは酸性領域に収束することが分かる。尚、初期のpHが高いほど、培養終了時の培地のpHは酸性側ではあるが、高くなる傾向にある。
本発明は、微細藻類、特にシュードコリシスチス属に属する微細藻類等を増殖させる培養方法の技術分野において利用することができる。特に鉄等の微量元素の供給源として製鋼工程において発生する酸化スラグを用いているため、本来、廃棄物である資源の再利用という技術分野においても有用である。
100;培養試験装置、1;ガラスフラスコ、2;培養液、3;栓、4;二酸化炭素付加空気の供給口、5;二酸化炭素付加空気の排出口、6;滅菌フィルタ、7;気泡。

Claims (4)

  1. 酸性側で培養可能な微細藻類の培養方法であって、
    水に、少なくとも、酸化スラグと、窒素源となる化合物とが添加されて得られた培地を使用し、
    前記酸化スラグは酸により水素イオン指数が1.5以上7.0未満に調整された水に添加され、濾過されて得られるスラグ酸溶解液として用いられ、
    前記培地に溶解している初期の鉄量[Fe]と、前記培地に溶解している初期の窒素量[N]との比([Fe]/[N])が0.0002以上となるように調整されており、
    前記培地の初期の水素イオン指数が2.5以上であって、且つ前記微細藻類の増殖とともに水素イオン指数が2.5以上7.0未満の範囲に収束されて維持されることを特徴とする微細藻類の培養方法。
  2. 前記初期の水素イオン指数が10.0以下である請求項1に記載の微細藻類の培養方法。
  3. 前記微細藻類が、シュードコリシスチス属に属する微細藻類である請求項1又は2に記載の培養方法。
  4. 前記窒素源となる化合物が尿素、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム及び塩化アンモニウムのうちの少なくとも1種である請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の微細藻類の培養方法。
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