JP5733233B2 - 核医学診断装置 - Google Patents

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Description

この発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて被検体の核医学用データを求める核医学診断装置に係り、特に、トランスミッションデータを収集する技術に関する。
核医学診断装置、すなわちECT(Emission Computed Tomography)装置として、PET(Positron Emission Tomography)装置を例に採って説明する。PET装置は、陽電子(Positron)、すなわちポジトロンの消滅によって発生する複数本の光子を検出して複数個の検出器で光子を同時に検出したときのみ被検体の断層画像を再構成するように構成されている。
具体的には、陽電子放出核種を含んだ放射性薬剤を被検体内に投与して、投与された被検体内から放出される511KeVの対消滅光子を多数の検出素子(例えばシンチレータ)群からなる検出器で検出する。そして、2つの検出器で一定時間内に対消滅光子を検出した場合に同時に検出したとして、それを一対の対消滅光子として計数し、さらに対消滅発生地点を、検出した検出器対の直線上と特定する。このような同時計数情報を蓄積して再構成処理を行って、陽電子放出核種分布画像(すなわち断層画像)を得る。
その際、対消滅光子のエネルギーを測定し、測定されたエネルギーがある幅の間(Energy Window: EW)にあれば、511KeVの対消滅光子を検出したと判定する。また、その光子を検出した時刻を測定し、2つの検出器での検出時間差が一定時間内(Time Window: TW)にあれば、対消滅光子を同時に検出(すなわち同時計数)したとして同時計数情報を取得する。この同時計数情報をエミッションデータという。
対消滅光子の一部は物質(被検体、被検体を載置した天板あるいはベッド等)で散乱・吸収されるので、一般的には外部線源を用いる。そして、外部線源から照射されて得られたデータ(トランスミッションデータ)に基づいて吸収係数マップを作成し、この吸収係数マップを用いて吸収補正を行うことで高い定量性を確保している。
しかしながら、被検体の撮像部位(乳房や頭部等)に検出器を近接させて撮影を行う場合には、外部線源などの実装などが困難となる。そこで、外部線源を用いずにシンチレータ内に含まれる天然放射性物質(例えばLu−176(176Lu))のβ崩壊を利用して吸収補正用データ(トランスミッションデータ)を取得して吸収補正に供する手法が本出願人から提示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−175140号公報
しかしながら、176Luなどの天然放射性物質を利用する場合には、シンチレータ内に含まれる天然放射性物質の濃度が少なく、十分な計数が得られず、精度の良いトランスミッションデータを作成することが困難という問題がある。これは、シンチレータ内に含まれる天然放射性物質の濃度を調整することができないということに加えて、対消滅光子の散乱線と天然放射性物質由来のγ線との分離が難しいということなどが主な原因である。上述した特許文献1(特開2009−175140号公報)では検出器を一体化しているので、エミッションデータとトランスミッションデータとの収集のための検出器による検出が分離されずに行われ、エミッションデータとトランスミッションデータとの分離が困難となる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、精度の良いトランスミッションデータを作成して吸収補正に供することができる核医学診断装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明に係る核医学診断装置は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて被検体の核医学用データを求める核医学診断装置であって、互いに異なるエネルギーを有する放射線を放出する放射線源を添加したシンチレータから構成され、当該放射線源を添加したシンチレータから放出された一方のエネルギーを有した放射線を自身で検出し、他方のエネルギーを有した放射線を検出しない自己放射能検出素子と、前記放射性薬剤が投与された被検体から発生した前記放射線、および前記自己放射能検出素子の前記シンチレータから放出された他方のエネルギーを有した放射線を検出する放射線検出素子と、前記放射線検出素子および前記自己放射能検出素子により検出された放射線を同時計数する同時計数手段と、前記放射線検出素子で検出された放射線のうち、前記放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を前記同時計数手段により同時計数して得られた同時計数データをエミッションデータとして収集するエミッションデータ収集手段と、前記自己放射能検出素子の前記シンチレータから放出されて自身で検出された一方のエネルギーを有した放射線と、他方の放射線検出素子で検出された他方のエネルギーを有した放射線とを前記同時計数手段により同時計数して得られた同時計数データをトランスミッションデータとして収集するトランスミッションデータ収集手段と、そのトランスミッションデータ収集手段で収集されたトランスミッションデータに基づいて、前記エミッションデータ収集手段で収集されたエミッションデータの吸収補正を行って、吸収補正されたデータを前記核医学用データとして最終的に求める吸収補正手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]この発明に係る核医学診断装置によれば、互いに異なるエネルギーを有する放射線を放出する放射線源を添加したシンチレータから構成され、当該放射線源を添加したシンチレータから放出された一方のエネルギーを有した放射線を自身で検出し、他方のエネルギーを有した放射線を検出しない自己放射能検出素子と、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線、および自己放射能検出素子のシンチレータから放出された他方のエネルギーを有した放射線を検出する放射線検出素子とを備える。エミッション撮像(エミッションデータの収集)の際には、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を放射線検出素子が検出して、それを同時計数手段により同時計数して得られた同時計数データをエミッションデータとしてエミッションデータ収集手段は収集する。一方、トランスミッション撮像(トランスミッションデータの収集)の際には、自己放射能検出素子のシンチレータから放出されて自身で検出された一方のエネルギーを有した放射線を自己放射能検出素子が検出し、他方のエネルギーを有した放射線を放射線検出素子が検出する。それを同時計数手段により同時して得られた同時計数データをトランスミッションデータとしてトランスミッションデータ収集手段は収集する。トランスミッションデータ収集手段で収集されたトランスミッションデータに基づいて、エミッションデータ収集手段で収集されたエミッションデータの吸収補正を吸収補正手段は行って、吸収補正されたデータを核医学用データとして最終的に求める。
一方、上述した特許文献1(特開2009−175140号公報)のように検出器を一体化するのと相違して、この発明に係る核医学診断装置では、自己放射能検出素子は、互いに異なるエネルギーを有する放射線を放出する放射線源を添加したシンチレータから構成され、当該放射線源を添加したシンチレータから放出された一方のエネルギーを有した放射線を自身で検出し、他方のエネルギーを有した放射線を検出しない。一方、放射線検出素子は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線、および自己放射能検出素子のシンチレータから放出された他方のエネルギーを有した放射線を検出する。したがって、エミッションデータとトランスミッションデータとの分離が判別可能である。また、自己放射能検出素子は、人工放射性物質からなる放射線源をシンチレータに添加して構成されているので、シンチレータ内の放射性物質の濃度を自在に調整することができ、十分な計数が得られる。その結果、精度の良いトランスミッションデータを作成することができ、吸収補正に供することができる。
自己放射能検出素子の好ましい一例は、放射線源を添加したプラスチックシンチレータである。プラスチックは加工性に優れ、割れにくく、薄く形成することが可能である。エミッション用の放射線(すなわち放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線)を自己放射能検出素子が検出する検出効率は低いが、プラスチックシンチレータを薄く加工して形成することで、その検出効率をより一層低くすることができる。
上述の放射線源の一例はコバルトであって、自己放射能検出素子は、コバルトを添加したプラスチックシンチレータである。コバルト(60Co)は人工放射性物質なので、放射性物質の濃度を自在に調整することができる。また、60Coの半減期は5.2年で、β崩壊(99.88%、最大310KeV)と2つのγ崩壊(1172KeV、1332KeV)が同時に起きる結果、最大310KeVのβ線と1172KeV、1332KeVの2本のγ線とからなる合計3つの放射線を同時に放出する。β線の検出をプラスチックシンチレータ自身で行い、このβ線の検出効率は極めて高く、ほぼ100%で検出することができる。それに対して、放射線検出素子では、エミッション用の放射線(対消滅光子:511KeV)とトランスミッション用の放射線(60Coのγ線:1172KeV、1332KeV)とを検出するが、60Coから放出されるγ線のエネルギーが対消滅光子のエネルギーよりもかなり高く、176Luから放出されるγ線のエネルギー(176Luのγ線:300KeV、202KeV)が対消滅光子のエネルギーよりも低い場合と比較すると、エミッションデータ・トランスミッションデータのエネルギー分解能が優れている。
従来の176Luなどの天然放射性物質を利用する場合に精度の良いトランスミッションデータを作成することが困難な原因は、上述したシンチレータ内の天然放射性物質の濃度が調整不能なこと、対消滅光子の散乱線と天然放射性物質由来のγ線との分離が難しいことの他にも、天然放射性物質から放出されるγ線のエネルギーよりも低いこともある。60Coの場合には、エミッションデータ・トランスミッションデータのエネルギー分解能が優れているので、エミッションデータ・トランスミッションデータが分離し易く、より一層精度の良いトランスミッションデータを作成することができる。
上述したこれらの発明の核医学診断装置において、エミッションデータおよびトランスミッションデータのための同時計数手段で同時計数された同時計数データは、1つの撮影で同時に取得されたデータであるのが好ましい。すなわち、エミッション撮像(エミッションデータの収集)とトランスミッション撮像(トランスミッションデータの収集)とを同時に(1つの撮影で)行うので、総撮像時間の短縮が可能である。
また、核医学診断装置では光学素子を備えている。光学素子は、検出された放射線に基づく光を電気信号に変換する光電変換を行い、変換された当該電気信号を同時計数手段に送る。光学素子から電気信号を同時計数手段に送ることにより同時計数手段による放射線の同時計数を行う。
その際に、放射線検出素子で検出された放射線と、自己放射能検出素子で検出された放射線とを同じ光学素子で光電変換してもよい(前者の一例)し、それぞれ別の光学素子で光電変換してもよい(後者の一例)。前者の一例の場合には、放射線検出素子と自己放射能検出素子とを光学的に結合して構成することで簡易に実現することができる。また、光学的に結合されていても、上述したようなコバルトを添加したプラスチックシンチレータの場合には、プラスチックシンチレータでのβ線による発光の減衰時間(2.4ns)と、(例えばBGOで形成された)放射線検出素子でのγ線による発光の減衰時間(BGOの場合には300ns)とは大きく異なるので、波形弁別によってどちらの検出素子(シンチレータ)で発光が起こったかを容易に判別することができる。
後者の一例の場合には、放射線検出素子と自己放射能検出素子とを互いに離間して、完全に独立して分離することが可能である。また、後者の一例の場合には、放射線検出素子同士のみによる放射線の検出と、放射線検出素子および自己放射能検出素子による放射線の検出とがそれぞれ可能なように、放射線検出素子と自己放射能検出素子とを相対的に移動可能に構成するのがより好ましい。放射線検出素子または自己放射能検出素子のいずれか一方の出し入れが可能となるので、放射線検出素子同士のみによるエミッション撮像(エミッションデータの収集)と、放射線検出素子および自己放射能検出素子によるトランスミッション撮像(トランスミッションデータの収集)とを分離して測定することが可能となる。また、一般の放射線検出素子を備えた核医学診断装置に自己放射能検出素子を着脱自在することが可能などのように汎用性も高くなる。
この発明に係る核医学診断装置によれば、自己放射能検出素子は、互いに異なるエネルギーを有する放射線を放出する放射線源を添加したシンチレータから構成され、当該放射線源を添加したシンチレータから放出された一方のエネルギーを有した放射線を自身で検出し、他方のエネルギーを有した放射線を検出しない。一方、放射線検出素子は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線、および自己放射能検出素子のシンチレータから放出された他方のエネルギーを有した放射線を検出する。したがって、エミッションデータとトランスミッションデータとの分離が判別可能である。また、自己放射能検出素子は、人工放射性物質からなる放射線源をシンチレータに添加して構成されているので、シンチレータ内の放射性物質の濃度を自在に調整することができ、十分な計数が得られる。その結果、精度の良いトランスミッションデータを作成することができ、吸収補正に供することができる。
実施例に係るマンモPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図である。 (a)は実施例に係るマンモPET装置で用いられる検出器板周辺のブロック図、(b)は検出器板の概略図である。 検出器板中の放射線検出器の具体的構成を示す概略側面図である。 図3の放射線検出器の放射線放出および検出の説明に供する模式図である。 コバルト(60Co)の崩壊図である。 変形例に係る放射線検出器の放射線放出および検出の説明に供する模式図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るマンモPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図であり、図2は、実施例に係るマンモPET装置で用いられる検出器板周辺のブロック図および検出器板の概略図であり、図3は、検出器板中の放射線検出器の具体的構成を示す概略側面図であり、図4は、図3の放射線検出器の放射線放出および検出の説明に供する模式図であり、図5は、コバルト(60Co)の崩壊図である。なお、本実施例では、核医学診断装置として、PET装置を例に採って説明する。本実施例では、乳がん検出のためのマンモグラムに適用したマンモPET装置を例に採って説明する。
本実施例に係るマンモPET装置は、図1および図2(a)のブロック図に示すように、検出器部1と支持機構2とコントローラ3と入力部4と出力部5と同時計数回路6と投影データ算出部7とトランスミッションデータ収集部8と吸収補正データ算出部9と吸収補正部10と再構成部11とメモリ部12とを備えている。検出器部1は、被検体Mを挟んで互いに対向した2つの検出器板1A,1Bで構成されている。各々の検出器板1A,1Bは、図2(b)の概略図に示すように、放射線検出器1aを、切り欠き1Cに合わせて複数個に並設して構成されている。
放射線検出器1aは、図3に示すように、検出素子であるシンチレータを複数組み合わせて構成されたシンチレータブロック21と、シンチレータブロック21に光学的に結合されたライトガイド22と、ライトガイド22に光学的に結合された光電子増倍管(PMT: Photo Multiplier Tube) 23とを備えて構成されている。シンチレータブロック21中の各シンチレータは、入射された放射線(対消滅光子,β線およびγ線)によって発光して光に変換することで放射線を検出する。対消滅光子は、エミッション用の放射線であり、β線およびγ線は、トランスミッション用の放射線である。光電子増倍管23は、この発明における光学素子に相当する。
各シンチレータは、放射線の入射側とは逆側(すなわちライトガイド22側)に配置されたγ線用シンチレータ21Aと、放射線の入射側に配置されたプラスチックシンチレータ21Bとを素子毎に互いに分離して構成される。γ線用シンチレータ21Aを形成する物質については、自己放射能(複数の放射線を同時に放出する元素)でなければ特に限定されず、例えばBGOである。もちろん、LSO,LYSO,LGSO等でγ線用シンチレータ21Aを形成してもよい。プラスチックシンチレータ21Bは、互いに異なるエネルギーを有する放射線(本実施例では、最大310KeVのβ線,1172KeVおよび1332KeVの2本のγ線)を放出する放射線源を添加(Dope)したシンチレータから構成され、本実施例では放射線源はコバルト(60Co)である。したがって、本実施例ではプラスチックシンチレータ21Bは60Coを添加したプラスチックシンチレータである。γ線用シンチレータ21Aは、この発明における放射線検出素子に相当し、プラスチックシンチレータ21Bは、この発明における自己放射能検出素子に相当する。
図3の構造の場合にはγ線用シンチレータ21Aとプラスチックシンチレータ21Bとを光学的に結合してシンチレータブロック21を構成している。プラスチックシンチレータ21Bの厚みは薄い方がより好ましく、例えば1mm〜2mm程度、厚くてもcmオーダーである。
γ線用シンチレータ21Aは、対消滅光子およびプラスチックシンチレータ21Bから放出されたγ線を検出し、プラスチックシンチレータ21Bは、自身から放出されたβ線を検出する。本実施例ではプラスチックシンチレータ21Bは60Coを添加して構成されているので、β崩壊と2つのγ崩壊とが同時に起きて、互いに異なるエネルギーを有するβ線,γ線をプラスチックシンチレータ21Bは放出する。そして、一方のエネルギーを有したβ線を自身で検出する。図4に示すようにプラスチックシンチレータ21Bから放出された(他方のエネルギーを有した)γ線はトランスミッション用のγ線となり、対となる放射線検出器1aに向けて放出される。図3(および図4)の構造の場合には、γ線用シンチレータ21Aとプラスチックシンチレータ21Bとを光学的に結合してシンチレータブロック21を構成しているので、トランスミッション用のγ線を対となる放射線検出器1aのγ線用シンチレータ21Aで検出する。したがって、γ線用シンチレータ21Aでは、対消滅光子由来のエミッション用の放射線のみならず、トランスミッション用のγ線をも検出する。
具体的には、60Coの半減期は5.2年で、図5に示すように最大310KeV(図5では「0.31MeV」で表記)のβ線と、1172KeV(図5では「1.1732MeV」で表記)および1332KeV(図5では「1.3325MeV」で表記)の2本のγ線とからなる合計3つの放射線を同時に放出する。なお、プラスチックシンチレータ21Bでのβ線の検出効率は極めて高く、1mm〜2mm程度の厚みであっても、ほぼ100%で検出することができる。
一方で、エミッション用の放射線として511KeVの対消滅光子のプラスチックシンチレータ21Bでの検出効率はかなり低く、0.1%程度しか検出(捕獲)しないので、そのままγ線用シンチレータ21Aに入射されて検出(捕獲)される。また、プラスチックシンチレータ21Bは薄く形成されているので、他方のエネルギーを有したγ線のプラスチックシンチレータ21Bでの検出効率も低く、自身のプラスチックシンチレータ21Bや対となる放射線検出器1aのプラスチックシンチレータ21Bから放出されたγ線はプラスチックシンチレータ21Bでは検出(捕獲)されずに、光学的に結合されたγ線用シンチレータ21Aに入射される。よって、プラスチックシンチレータ21Bは、他方のエネルギーを有したγ線を検出しない。
それに対して、γ線用シンチレータ21Aでは、エミッション用の放射線として511KeVの対消滅光子を検出し、対となる放射線検出器1aのプラスチックシンチレータ21Bから放出されたトランスミッション用の放射線として1172KeVおよび1332KeVのγ線を検出する。エミッション用・トランスミッション用の放射線の分離について、例えばエミッション用のエネルギーウィンドウ(EW)を400KeV-700KeV、トランスミッション用のエネルギーウィンドウ(EW)を700KeV-1500KeVと設定することで、容易にかつ高精度に行うことが可能である。
以下、放射線(消滅光子,β線およびγ線)について説明する。上述したように、シンチレータで放射線は発光して光に変換される。ライトガイド22は、シンチレータブロック21によって変換された光を光電子増倍管23に案内する。光電子増倍管23は、ライトガイド22で案内された光を光電変換して電気信号に出力して、図1、図2(a)に示すように同時計数回路6に送り込む。
次に、図1の説明に戻って、支持機構2は、被検体Mの身体(例えば乳房)を挟んで互いに対向した検出器板1A,1Bを支持することで、検出器板1A,1Bは互いに対向して構成される。コントローラ3は、本実施例に係るマンモPET装置を構成する各部分を統括制御する。コントローラ3は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。
入力部4は、オペレータが入力したデータや命令をコントローラ3に送り込む。入力部4は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。出力部5はモニタなどに代表される表示部やプリンタなどで構成されている。
メモリ部12は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体で構成されている。本実施例では、投影データ算出部7で求められた投影データや再構成部11で再構成された断層画像や、トランスミッションデータ収集部8で収集されたトランスミッションデータや、吸収補正データ算出部9で求められた吸収補正データや、吸収補正部10で吸収補正された投影データなどについてはRAMに書き込んで記憶し、必要に応じてRAMから読み出す。ROMには、各種の核医学診断を行うためのプログラム等を予め記憶しており、そのプログラムをコントローラ3が実行することでそのプログラムに応じた核医学診断をそれぞれ行う。
投影データ算出部7とトランスミッションデータ収集部8と吸収補正データ算出部9と吸収補正部10と再構成部11とは、例えば上述したメモリ部12などに代表される記憶媒体のROMに記憶されたプログラムあるいは入力部4などに代表されるポインティングデバイスで入力された命令をコントローラ3が実行することで実現される。
放射性薬剤、すなわち放射性同位元素(RI)が投与された被検体Mから発生した消滅光子をシンチレータブロック21(図3および図4を参照)のγ線用シンチレータ21A(図3および図4を参照)が光に変換して、変換されたその光を光電子増倍管23(図3および図4を参照)が光電変換して電気信号に出力する。その電気信号を画像情報(画素)として同時計数回路6に送り込む。
具体的には、被検体Mに放射性薬剤を投与すると、ポジトロン放出型のRIのポジトロンが消滅することにより、2本の消滅光子(対消滅光子)が発生する。同時計数回路6は、γ線用シンチレータ21A(図3および図4を参照)の位置と消滅光子の入射タイミングとをチェックし、被検体Mを挟んで互いに対向位置にある2つのシンチレータブロック21(図3および図4を参照)のγ線用シンチレータ21Aで対消滅光子が同時に入射したときのみ、送り込まれた画像情報を適正なデータと判定する。一方のシンチレータブロック21のγ線用シンチレータ21Aのみに消滅光子が入射したときには、同時計数回路6は、ポジトロンの消滅により生じた対消滅光子ではなくノイズとして扱い、そのときに送り込まれた画像情報もノイズと判定してそれを棄却する。
一方、上述したようにプラスチックシンチレータ21B(図3および図4を参照)は互いに異なるエネルギーを有するβ線およびγ線を放出する。一方のエネルギーを有したβ線を放出したプラスチックシンチレータ21B自身が当該β線を検出し、放出された(他方のエネルギーを有した)γ線が、対となる放射線検出器1a(図2(b)を参照)のシンチレータブロック21(図3および図4を参照)のプラスチックシンチレータ21Bでは捕獲されずに透過して、光学的に結合されたγ線用シンチレータ21A(図3および図4を参照)に入射されて捕獲されることにより検出される。
したがって、プラスチックシンチレータ21Bから放出され、かつ対となる放射線検出器1aのγ線用シンチレータ21Aで検出されたγ線、および当該プラスチックシンチレータ21Bから放出され、かつ自身のプラスチックシンチレータ21Bで検出されたβ線によって、トランスミッション用の放出経路を特定することができる。そして、そのプラスチックシンチレータ21Bが、自身から放出されたβ線をトランスミッション用の放射線とし、対となる放射線検出器1aのγ線用シンチレータ21Aが、当該プラスチックシンチレータ21Bから放出されたγ線をトランスミッション用の放射線として検出する。かかるβ線およびγ線が被検体Mを挟んで互いに対向位置にある2つのシンチレータブロック21で同時に入射した場合も「同時計数データ」として同時計数回路6は扱う。このβ線およびγ線による同時計数データも本実施例では利用する。同時計数回路6は、この発明における同時計数手段に相当する。
同時計数回路6は、検出された放射線のうち、放射性薬剤からの成分(すなわち511KeVの対消滅光子)については投影データ算出部7に送り込む。また、検出された放射線のうち、自己放射能成分(すなわち最大310KeVのβ線、1172KeVおよび1332KeVのγ線)についてはトランスミッションデータ収集部8に送り込む。投影データ算出部7は、同時計数回路6から送り込まれた画像情報を投影データとして求め、その投影データを吸収補正部10に送り込む。投影データ算出部7で求められた投影データは、エミッションデータである。投影データ算出部7は、この発明におけるエミッションデータ収集手段に相当する。
トランスミッションデータ収集部8は、自己放射能成分をトランスミッションデータとして収集する。すなわち、プラスチックシンチレータ21Bから放出されて自身で検出された一方のエネルギーを有したβ線、および当該プラスチックシンチレータ21Bから放出された他方のエネルギーを有し、かつ対となる放射線検出器1aのγ線用シンチレータ21Aで検出されたγ線を同時計数回路6により同時計数して得られた同時計数データをトランスミッションデータとして収集する。トランスミッションデータ収集部8で収集されたトランスミッションデータを吸収補正データ算出部9に送り込む。トランスミッションデータ収集部8は、この発明におけるトランスミッションデータ収集手段に相当する。
本実施例では、エミッションデータおよびトランスミッションデータのための同時計数回路6で同時計数された同時計数データは、1つの撮影で同時に取得されたデータであるとして以下を説明する。したがって、トランスミッションデータ収集部8は、被検体がある状態での自己放射能成分をトランスミッションデータとして収集する。さらに、本実施例では、特異的な条件として、β線崩壊の方がγ線崩壊よりも(psオーダーで)早く生じ、β線の検出の方が必ずγ線の検出よりも先に起こるので、その条件を付加することでトランスミッションデータに対する偶発同時計数を半減させることができる。
トランスミッションデータ収集部8で収集されたトランスミッションデータに基づいて、吸収補正データ算出部9は被検体Mの吸収補正データを求める。例えば、トランスミッションデータから被検体Mの吸収係数マップを作成することで吸収補正データを求める。このように求められた吸収補正データを吸収補正部10に送り込む。投影データ算出部7で求められた投影データに、吸収補正データ算出部9で求められた吸収補正データを作用させて、被検体Mの体内でのγ線の吸収を考慮した投影データに補正する。吸収補正された投影データを再構成部11に送り込む。吸収補正部10は、この発明における吸収補正手段に相当する。
なお、トランスミッションデータ収集部8は、被検体のない状態での自己放射能成分(「ブランクデータ」とも呼ばれる)を、撮影の前に予め収集あるいは撮影の後に収集し、トランスミッションデータとブランクデータとの比(あるいは差分)から被検体Mの輪郭を抽出して被検体Mの吸収係数マップを作成してもよい。また、吸収係数マップを作成せずに、トランスミッションデータとブランクデータとの比から得られる被検体の透過率の逆数を求めることで吸収補正データを求めてもよい。吸収係数マップや透過率の逆数の具体的な作成については公知であるので、その説明を省略する。
また、吸収補正データの基となるエミッションデータは1172KeVおよび1332KeVのエネルギーのγ線によるものであるので、吸収係数マップも1172KeVおよび1332KeVのγ線に対するデータである。これら1172KeVまたは1332KeVのときの吸収係数マップから輪郭を抽出し、511KeVの対消滅光子に対する理論吸収係数を割り当てて吸収補正を行ってもよいし、吸収補正の対象となるエミッションデータが511KeVの同時計数データであるので、それに合わせて吸収係数マップを1172KeVまたは1332KeVから511KeVに変換してもよい。吸収補正の具体的な手法については公知であるので、その説明を省略する。
補正後の投影データを再構成部11に送り込む。再構成部11がその投影データを再構成して、被検体Mの体内でのγ線の吸収を考慮した断層画像を求める。このように、吸収補正部10、再構成部11を備えることで、吸収補正データに基づいて投影データを補正するとともに、断層画像を補正する。補正された断層画像を、コントローラ3を介して出力部5やメモリ部12などに送り込む。
上述の構成を備えた本実施例に係るマンモPET装置によれば、互いに異なるエネルギーを有する放射線(ここではβ線およびγ線)を放出する放射線源を添加したシンチレータから構成され、当該放射線源を添加したシンチレータから放出された一方のエネルギーを有した放射線(ここではβ線)を自身で検出し、他方のエネルギーを有した放射線(ここではγ線)を検出しないプラスチックシンチレータ21Bと、放射性薬剤が投与された被検体Mから発生した対消滅光子、およびプラスチックシンチレータ21Bから放出された他方のエネルギーを有した放射線(γ線)を検出するγ線用シンチレータ21Aとを備えている。エミッション撮像(エミッションデータの収集)の際には、放射性薬剤が投与された被検体Mから発生した対消滅光子をγ線用シンチレータ21Aが検出して、それを同時計数回路6により同時計数して得られた同時計数データをエミッションデータとして投影データ算出部7は収集する。一方、トランスミッション撮像(トランスミッションデータの収集)の際には、プラスチックシンチレータ21Bから放出されて自身で検出された一方のエネルギーを有した放射線(β線)をプラスチックシンチレータ21Bが検出し、他方のエネルギーを有した放射線(γ線)をγ線用シンチレータ21Aが検出する。それを同時計数回路6により同時して得られた同時計数データをトランスミッションデータとしてトランスミッションデータ収集部8は収集する。トランスミッションデータ収集部8で収集されたトランスミッションデータに基づいて、投影データ算出部7で算出されたエミッションデータの吸収補正を吸収補正部10は行って、吸収補正されたデータ(本実施例では断層画像)を核医学用データとして最終的に求める。
一方、上述した特許文献1(特開2009−175140号公報)のように検出器を一体化するのと相違して、図3および図4に示すように、本実施例では、プラスチックシンチレータ21Bは、互いに異なるエネルギーを有する放射線(β線,γ線)を放出する放射線源を添加したシンチレータから構成され、当該放射線源を添加したシンチレータから放出された一方のエネルギーを有した放射線(β線)を自身で検出し、他方のエネルギーを有した放射線(γ線)を検出しない。一方、γ線用シンチレータ21Aは、放射性薬剤が投与された被検体Mから発生した対消滅光子、およびプラスチックシンチレータ21Bから放出された他方のエネルギーを有した放射線(γ線)を検出する。したがって、エミッションデータとトランスミッションデータとの分離が判別可能である。また、プラスチックシンチレータ21Bは、人工放射性物質からなる放射線源をシンチレータに添加して構成されているので、シンチレータ内の放射性物質の濃度を自在に調整することができ、十分な計数が得られる。その結果、精度の良いトランスミッションデータを作成することができ、吸収補正に供することができる。
本実施例では、好ましくは、放射線源を添加したプラスチックシンチレータ21Bである。プラスチックは加工性に優れ、割れにくく、薄く形成することが可能である。エミッション用の放射線(すなわち放射性薬剤が投与された被検体Mから発生した放射線)をプラスチックシンチレータ21Bが検出する検出効率は(例えば0.1%と)低いが、プラスチックシンチレータ21Bを(例えば1mm〜2mm程度、厚くてもcmオーダーと)薄く加工して形成することで、その検出効率をより一層低くすることができる。
本実施例では、放射線源はコバルト(60Co)であって、プラスチックシンチレータ21Bは60Coを添加したプラスチックシンチレータである。60Coは人工放射性物質なので、放射性物質の濃度を自在に調整することができる。また、上述したように60Coの半減期は5.2年で、β崩壊(99.88%、最大310KeV)と2つのγ崩壊(1172KeV、1332KeV)が同時に起きる(psオーダーでγ崩壊よりもβ崩壊の方が僅かに先に起きる)結果、最大310KeVのβ線と1172KeV、1332KeVの2本のγ線とからなる合計3つの放射線を同時に放出する。β線の検出をプラスチックシンチレータ21B自身で行い、このβ線の検出効率は極めて高く、ほぼ100%で検出することができる。それに対して、γ線用シンチレータ21Aでは、エミッション用の放射線(対消滅光子:511KeV)とトランスミッション用の放射線(60Coのγ線:1172KeV、1332KeV)とを検出するが、60Coから放出されるγ線のエネルギーが対消滅光子のエネルギーよりもかなり高く、176Luから放出されるγ線のエネルギー(176Luのγ線:300KeV、202KeV)が対消滅光子のエネルギーよりも低い場合と比較すると、エミッションデータ・トランスミッションデータのエネルギー分解能が優れている。
従来の176Luなどの天然放射性物質を利用する場合に精度の良いトランスミッションデータを作成することが困難な原因は、上述したシンチレータ内の天然放射性物質の濃度が調整不能なこと、対消滅光子の散乱線と天然放射性物質由来のγ線との分離が難しいことの他にも、天然放射性物質から放出されるγ線のエネルギーよりも低いこともある。本実施例のように60Coの場合には、エミッションデータ・トランスミッションデータのエネルギー分解能が優れている。例えばエミッション用のエネルギーウィンドウ(EW)を400KeV-700KeV、トランスミッション用のエネルギーウィンドウ(EW)を700KeV-1500KeVと設定すれば、エミッションデータ・トランスミッションデータが分離し易く、より一層精度の良いトランスミッションデータを作成することができる。
本実施例では、好ましくは、エミッションデータおよびトランスミッションデータのための同時計数回路6で同時計数された同時計数データは、1つの撮影で同時に取得されたデータである。すなわち、エミッション撮像(エミッションデータの収集)とトランスミッション撮像(トランスミッションデータの収集)とを同時に(1つの撮影で)行うので、総撮像時間の短縮が可能である。
また、マンモPET装置に限らず核医学診断装置では光電子増倍管23などに代表される光学素子を備えている。光学素子は、検出された放射線に基づく光を電気信号に変換する光電変換を行い、変換された当該電気信号を同時計数回路6に送る。光学素子から電気信号を同時計数回路6に送ることにより同時計数回路6による放射線の同時計数を行う。
その際に、本実施例では、図3および図4に示すように、γ線用シンチレータ21Aで検出された放射線(ここでは対消滅光子)と、プラスチックシンチレータ21Bで検出された放射線(ここではβ線およびγ線)とを同じ光学素子(図3および図4では光電子増倍管23)で光電変換している。本実施例の場合には、図3および図4に示すように、γ線用シンチレータ21Aとプラスチックシンチレータ21Bとを光学的に結合して構成することで簡易に実現することができる。また、光学的に結合されていても、上述したようなコバルト(60Co)を添加したプラスチックシンチレータ21Bの場合には、プラスチックシンチレータ21Bでのβ線による発光の減衰時間(2.4ns)と、(本実施例のようにBGOで形成された)γ線用シンチレータ21Aでのγ線による発光の減衰時間(BGOの場合には300ns)とは大きく異なるので、波形弁別によってどちらの検出素子(シンチレータ21A,21B)で発光が起こったかを容易に判別することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、マンモPET装置であったが、頭部撮影のための頭部用PET装置などのように、撮像部位については特に限定されない。この発明は、乳房や頭部などのように被検体の撮像部位に検出器を近接させて撮影を行う場合に特に有用である。また、必ずしも近接させる必要がない場合には、例えば全身用撮影が可能なリング型放射線検出機構を備えたPET装置に適用してもよい。
(2)上述した実施例では、マンモPET装置などに代表されるPET装置単独であったが、核医学診断装置であれば、他の撮影装置と組み合わせた複合型の装置であってもよい。例えば、PET装置とX線CT装置とを備えたPET−CT装置や、PET装置とMR装置とを組み合わせた装置などに適用してもよい。
(3)上述した実施例では、外部線源を設けなかったが、必ずしも近接させる必要がない場合には、外部線源を実装した装置に適用してもよい。
(4)上述した実施例では、最終的に求められる核医学用データは断層画像であったが、吸収補正された投影データであってもよい。
(5)上述した実施例では、自己放射能検出素子は、β崩壊およびγ崩壊が起きる放射線源(実施例ではコバルト)を添加したシンチレータで構成されたが、α崩壊が起きる物質であってもよい。ただし、α線が起きた後は、msオーダーでβ崩壊およびγ崩壊が起きるので、psオーダーで放出する即発性の意味では、β崩壊およびγ崩壊が起きる放射線源を添加したシンチレータで構成された自己放射能検出素子の方がより好ましい。
(6)上述した実施例では、自己放射能検出素子は、放射線源(実施例ではコバルト)を添加したプラスチックシンチレータであったが、プラスチックシンチレータ以外の物質(例えば石英ガラスとシンチレータとを組み合わせた無機結晶シンチレータ)で代用してもよい。ただし、上述したようにプラスチックは加工性に優れ、割れにくく、薄く形成することが可能であるので、実施例のようにプラスチックシンチレータに適用するのがより好ましい。
(7)上述した実施例では、放射線源はコバルト(60Co)であったが、人工放射性物質からなるものであれば、放射線源については特に限定されない。例えば、バリウム(133Ba)であってもよい。また、コバルト(60Co)以外の放射線源をプラスチックシンチレータ以外の物質に添加して自己放射能検出素子を形成してもよい。
(8)上述した実施例では、エミッションデータおよびトランスミッションデータのための同時計数回路6で同時計数された同時計数データは、1つの撮影で同時に取得されたデータであったが、エミッションデータおよびトランスミッションデータを別々の撮影でそれぞれ取得してもよい。すなわち、エミッションデータ収集の際に得られた自己放射能成分(β線やγ線)をノイズとして破棄し、トランスミッションデータ収集の際に放射性薬剤を投与しない被検体がある状態で撮影を行ってもよい。また、撮影の順番については特に限定されず、トランスミッションデータ収集を先に行った後に、エミッションデータ収集を行ってもよいし、逆にエミッションデータ収集を先に行った後に、トランスミッションデータを行ってもよい。ただし、総撮像時間を短縮するには、実施例のようにエミッションデータ収集とトランスミッションデータ収集とを同時に行うのがより好ましい。
(9)上述した実施例では、γ線用シンチレータ21Aで検出された対消滅光子やトランスミッション用のγ線と、プラスチックシンチレータ21Bで検出されたβ線とを同じ光学素子(図3および図4では光電子増倍管23)で光電変換したが、図6に示すようにそれぞれ別の光学素子(図6では光電子増倍管23A,23B)で光電変換してもよい。なお図示の便宜上、プラスチックシンチレータ21Bと光電子増倍管23Bとを図6に示す位置に図示しているが、これに限定されるものではなく図示を省略する光ファイバー等で両者を接続して引きまわしてもよい。
図6の構造の場合には、γ線用シンチレータ21Aとプラスチックシンチレータ21Bとを互いに離間して、完全に独立して分離することが可能である。また、γ線用シンチレータ21Aとプラスチックシンチレータ21Bとを互いに離間して、完全に独立して分離した構造の場合には、γ線用シンチレータ21A同士のみによる放射線の検出と、γ線用シンチレータ21Aおよびプラスチックシンチレータ21Bによる放射線の検出とがそれぞれ可能なように、γ線用シンチレータ21Aとプラスチックシンチレータ21Bとを相対的に移動可能に構成してもよい。図6ではプラスチックシンチレータ21Bのみを移動させたが、γ線用シンチレータ21Aのみを移動させてもよいし、γ線用シンチレータ21Aとプラスチックシンチレータ21Bとをともに移動させてもよい。
図6ではプラスチックシンチレータ21Bの出し入れが可能となるので、γ線用シンチレータ21A同士のみによるエミッション撮像(エミッションデータの収集)と、γ線用シンチレータ21Aおよびプラスチックシンチレータ21Bによるトランスミッション撮像(トランスミッションデータの収集)とを分離して測定することが可能となる。また、一般のγ線用シンチレータ21Aを備えたPET装置にプラスチックシンチレータ21Bを着脱自在することが可能などのように汎用性も高くなる。
(10)上述した実施例では、図3および図4に示すようにライトガイド22を備えたが、必ずしもライトガイド22を備える必要はない。また、γ線用シンチレータを、相互作用を起こした深さ方向の光源位置(DOI: Depth of Interaction) を弁別するためのDOI検出器として深さ方向に積層してもよい。
(11)上述した実施例では、同時計数手段は、図1に示すような同時計数回路6であって、エミッション用とトランスミッション用とを兼用したが、同時計数手段を、エミッション用の同時計数回路とトランスミッション用の同時計数回路とに分けて構成してもよい。
1a … 放射線検出器
6 … 同時計数回路
7 … 投影データ算出部
8 … トランスミッションデータ収集部
10 … 吸収補正部
21A … γ線用シンチレータ
21B … プラスチックシンチレータ
23 … 光電子増倍管
M … 被検体

Claims (7)

  1. 放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて被検体の核医学用データを求める核医学診断装置であって、
    互いに異なるエネルギーを有する放射線を放出する放射線源を添加したシンチレータから構成され、当該放射線源を添加したシンチレータから放出された一方のエネルギーを有した放射線を自身で検出し、他方のエネルギーを有した放射線を検出しない自己放射能検出素子と、
    前記放射性薬剤が投与された被検体から発生した前記放射線、および前記自己放射能検出素子の前記シンチレータから放出された他方のエネルギーを有した放射線を検出する放射線検出素子と、
    前記放射線検出素子および前記自己放射能検出素子により検出された放射線を同時計数する同時計数手段と、
    前記放射線検出素子で検出された放射線のうち、前記放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を前記同時計数手段により同時計数して得られた同時計数データをエミッションデータとして収集するエミッションデータ収集手段と、
    前記自己放射能検出素子の前記シンチレータから放出されて自身で検出された一方のエネルギーを有した放射線と、他方の放射線検出素子で検出された他方のエネルギーを有した放射線とを前記同時計数手段により同時計数して得られた同時計数データをトランスミッションデータとして収集するトランスミッションデータ収集手段と、
    そのトランスミッションデータ収集手段で収集されたトランスミッションデータに基づいて、前記エミッションデータ収集手段で収集されたエミッションデータの吸収補正を行って、吸収補正されたデータを前記核医学用データとして最終的に求める吸収補正手段と
    を備えることを特徴とする核医学診断装置。
  2. 請求項1に記載の核医学診断装置において、
    前記自己放射能検出素子は、前記放射線源を添加したプラスチックシンチレータであることを特徴とする核医学診断装置。
  3. 請求項2に記載の核医学診断装置において、
    前記放射線源はコバルトであって、
    前記自己放射能検出素子は、コバルトを添加したプラスチックシンチレータであることを特徴とする核医学診断装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の核医学診断装置において、
    前記エミッションデータおよび前記トランスミッションデータのための前記同時計数手段で同時計数された同時計数データは、1つの撮影で同時に取得されたデータであることを特徴とする核医学診断装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の核医学診断装置において、
    検出された放射線に基づく光を電気信号に変換する光電変換を行い、変換された当該電気信号を前記同時計数手段に送る光学素子を備え、
    その光学素子から前記電気信号を前記同時計数手段に送ることにより前記同時計数手段による放射線の同時計数を行い、
    前記放射線検出素子で検出された放射線と、前記自己放射能検出素子で検出された放射線とを同じ光学素子で光電変換することを特徴とする核医学診断装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の核医学診断装置において、
    検出された放射線に基づく光を電気信号に変換する光電変換を行い、変換された当該電気信号を前記同時計数手段に送る光学素子を備え、
    その光学素子から前記電気信号を前記同時計数手段に送ることにより前記同時計数手段による放射線の同時計数を行い、
    前記放射線検出素子で検出された放射線と、前記自己放射能検出素子で検出された放射線とをそれぞれ別の光学素子で光電変換することを特徴とする核医学診断装置。
  7. 請求項6に記載の核医学診断装置において、
    前記放射線検出素子同士のみによる放射線の検出と、前記放射線検出素子および前記自己放射能検出素子による放射線の検出とがそれぞれ可能なように、前記放射線検出素子と前記自己放射能検出素子とを相対的に移動可能に構成することを特徴とする核医学診断装置。
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