JP5727168B2 - 高炉セメントに起因する水素ガスの低減方法 - Google Patents

高炉セメントに起因する水素ガスの低減方法 Download PDF

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Description

本発明は、原子力発電所もしくはその関連施設から発生する放射性廃棄物の固化処理、埋設処分の施工等で用いられる高炉セメント、及び該高炉セメントに係る発明の基となる発明である高炉セメントに起因する水素ガスの低減方法に関するものである。
原子力発電所もしくはその関連施設から発生する放射性廃棄物は種々存在し、これらの廃棄物を処分するには、一般に、セメント固化、ガラス固化、溶融固化等の方法が適用されている。この中で、セメント系材料による固化方法は安価で処理が容易なために、多くの廃棄物の固化に適用されている。また、前記固化の他、放射性廃棄物の埋設処分場の建設にも用いられている。
セメントとしては、普通ポルトランドセメントが一般的であるが、高炉セメントは普通ポルトランドセメントに比べ不純物が混入しても固化に与える影響が少なく、水和反応が穏やかで、流動性が良いので取扱いに優れ、放射性レベルの高い廃棄物に対しても対応可能なので、昨今では高炉セメントを用いた技術も開発され種々の放射性廃棄物処理に使用されてきている。
例えば、特許文献1には、水硬性無機化合物及び無機混和材を含有する固化材で、放射性廃棄物を一体に固化するに当たって、前記水硬性無機化合物が高炉セメントであり、前記無機混和材が前記水硬性無機化合物100重量部当たり、縮合リン酸ナトリウム0.1〜2重量部、炭酸塩化合物0.1〜2重量部、ホウ酸0.05〜1重量部、マイクロシリカ3〜15重量部及びアルミナセメント0.1〜4重量部を含有しているものである固化材が開示されている。
一方、昨今、原子力発電所においては廃炉計画が発表され解体計画の検討も始まっている。原子力発電所の解体は、放射性廃棄物を含んだ廃棄物が多量に発生するため、除染作業を行いクリアランス化により放射性廃棄物の低減を行う必要がある。このため除染作業による放射性液体廃棄物の高濃縮化、放射性固体廃棄物低減のための圧縮減容や溶融等よる高放射性廃棄物の処理が増加してきている。
しかし、放射性廃棄物処理に固化材として上記のようなセメント系材料を用いた場合は、放射性廃棄物に含有される核種濃度が高いと、セメント硬化体中に存在する間隙水や結晶水などの水が放射線分解し水素ガスが発生する。この水素ガスにより、放射性廃棄物を封入固化した密閉廃棄体容器を埋設処分場で長期保管した場合、容器内の圧力上昇を引き起こすことが想定されるので、この水素ガス発生量の低減策が種々検討されている。
例えば、特許文献2には水安定性向上剤を放射性廃棄物と固型化材との混合物や固化容器に添加する方法が開示されている。
特開平11−30698号公報 特開2008−286525号公報 特開平5−312996号公報
上記の通り、放射性廃棄物の固化(固型化)処理における水素ガスの発生問題は従来から知られており様々な対応が採られているが、最近、放射線照射のない環境下においても、セメント混練物やその硬化体から水素ガスが発生していることが確認され、水素ガスの発生量は普通ポルトランドセメントに比べ高炉セメントの方が著しく多いことも明らかとなった。
普通ポルトランドセメントを用いた場合の水素ガスの発生量はそれほど多くないので、このセメントに起因して上記のような容器内の圧力上昇に結びつく可能性は低いと見られるが、高炉セメントを用いた場合の水素ガスの発生量は多いので、放射性廃棄物処理用固化材として高炉セメントを用いた場合には、上記の水の放射線分解により発生する水素ガスに高炉セメントに起因して発生する水素ガスも加わり、上記のような容器内の圧力上昇を引き起こしやすくなることが想定される。
したがって、高炉セメントに起因して発生する水素ガスの低減も図る必要があるが、ほとんど検討されていない。
特許文献3には、高炉セメント等の水硬性無機固化材中の有機物に起因する水素ガスの発生を低減すべく、フィルタや吸着剤の使用、燃焼装置等により水硬性無機固化材中の有機物の濃度を低減する放射性廃棄物の固化方法が開示されている。
しかし、上記有機物の低減方法については具体的に十分開示されていない。また、この発明技術も放射線照射の環境下で発生する水素ガスの低減を図ったものであり、上記のような放射線照射のない環境下で発生する水素ガスの低減を図ったものではない。
本発明は上記のような背景の中で上記問題点を解決すべくなされたものであって、その目的とするところは、放射線照射のない環境下で、高炉セメントを水和させた際に多量に発生する水素ガスの量を簡便に低減させる方法及び該方法により低減させた高炉セメントを提供することである。
本発明者らは、上記の通り、普通ポルトランドセメントに起因する水素ガスの発生量に比べ、普通ポルトランドセメントと高炉水砕スラグとを混合してなる高炉セメントに起因する水素ガスの発生量の方が著しく多いことから、セメントに起因する水素ガスの発生は多少あるものの高炉水砕スラグに起因する水素ガスの発生が問題であり、高炉水砕スラグに起因する水素ガスの発生を抑制すればよいと考えた。
そして、この水素ガスの発生原因を高炉水砕スラグ中に含まれる極微量の金属アルミ等の両性金属がセメントによる高アルカリ環境下で水と接触することで酸化還元反応が起こることによると推定し、水素ガス発生量を低減するには、高炉セメント中の前記両性金属を酸化し酸化物に変えてしまえばよいと考えた。
酸化手段は種々考えられるが、簡便に大量処理できる加熱手段を選択し、特定の条件で処理したところ上記目的を達成することができ、本発明に至った。具体的には、発明の一つとしては、
[1] 「放射性廃棄物処理に用いる高炉セメントであって、少なくとも前記高炉セメント中の高炉水砕スラグは600〜800℃で加熱処理されたものであることを特徴とする高炉セメント」がある。
このように、少なくとも高炉セメントの原材料として従来から使用されている高炉水砕スラグを特定の温度範囲内で加熱処理された状態にすれば、高炉セメントとして使用した際の水素ガス発生量を著しく低減できる。
他の発明の一つとしては、
[2]「放射性廃棄物処理に用いる高炉セメントであって、前記高炉セメントは、JIS規格で定められる高炉セメントA〜C種のいずれか一種、あるいは、高炉水砕スラグ粉末を主材料として含むセメント組成物を600〜800℃で加熱処理したものであることを特徴とする高炉セメント」がある。
また、この発明をより限定したものとして、
[2−a]「前記高炉セメントが、JIS規格で定められる高炉セメントA〜C種のいずれか一種を600〜800℃で加熱処理したものであることを特徴とする上記[2]記載の高炉セメント」と、
[2−b]「前記高炉セメントが、JIS規格以外の高炉セメント、あるいは、高炉水砕スラグ粉末を主材料として含み、前記JIS規格で定められる高炉セメントA〜C種や前記JIS規格以外の高炉セメントと同等の性能を有するセメント組成物を600〜800℃で加熱処理したものであることを特徴とする上記[2]記載の高炉セメント」がある。
上記の通り、水素ガス発生量の少ない高炉セメントを得るには、少なくとも用いる高炉水砕スラグを特定の温度範囲内で加熱処理された状態にして用いればよいが、具体的手法の一つとして、市販品相当の高炉セメントを特定の温度範囲内(600〜800℃)で加熱処理することにより、セメントとしての性質を大きく変えることなく水和しても水素ガスの発生量が少ない改質された高炉セメントが簡便に得られる。なお、前記「市販品相当の高炉セメント」とは、上記[2]に示すJIS規格に定められる高炉セメントA〜C種、あるいは、高炉水砕スラグ粉末を主材料として含むセメント組成物である
他の発明の一つとしては、
[3] 「放射性廃棄物処理に用いる高炉セメントであって、前記高炉セメントは、高炉セメントもしくはセメント混和材の原材料となる高炉水砕スラグ粉末を600〜800℃で加熱処理し、加熱処理された前記高炉水砕スラグ粉末と普通ポルトランドセメントとを、JIS規格で定められる高炉セメントA〜C種のいずれか一種と同じ配合割合で混合してなるものであることを特徴とする高炉セメント」がある。
また、この発明をより限定したものとして、
[3−a]「前記高炉水砕スラグの粉末度が、ブレーン値3000cm /g以上であることを特徴とする上記[3]記載の高炉セメント」がある。
この発明も上記[1]に示す発明の具体的手法の一つであって、この発明による高炉セメントは、上記[2]のように高炉セメントを加熱処理して改質したものではなく、高炉水砕スラグ粉末のみを特定の温度範囲内で加熱処理し、加熱処理した高炉水砕スラグ粉末と普通ポルトランドセメントとを混合して得たものである。このような方法で高炉セメントを得ることにより、セメントを高温下に曝すことがなくなる。なお、この発明では加熱処理した高炉水砕スラグ粉末と混合するセメントを普通ポルトランドセメントに限定しているが、必要に応じて、早強ポルトランドセメントや中庸熱ポルトランドセメントに置き換えることも可能である。また、高炉水砕スラグ粉末の粉末度をブレーン値3000cm /g以上にするのは好ましい。
他の発明の一つとしては、
[4] 「高炉セメントを水和させた際に発生する、高炉セメントに起因する水素ガスの低減方法であって、600〜800℃で加熱処理した高炉水砕スラグを用いて低減させることを特徴とする高炉セメントに起因する水素ガスの低減方法」がある。
この発明は、上記[1]〜[3]の高炉セメントに係る発明の基となる発明であって、上記[1]〜[3]のような放射性廃棄物処理用の高炉セメントに限定着目したものではなく、高炉セメントに起因する水素ガスの低減方法に着目した、より広い発明である。
この発明のような低減手段を講じた高炉セメントを用いれば、放射性廃棄物処理に限らず、密閉空間での施工といった他の水素ガス発生が好ましくないところへも広く適用できる。
本発明の「高炉セメント」は、放射線照射のない環境下で、該高炉セメントを水和させた際に発生する水素ガスの量が、従来の高炉セメントと比べ著しく少ない。したがって、放射能による汚染レベルの高い放射性廃棄物を容器内に密封固化して処理する際の水素ガス発生に起因する容器内の圧力上昇に対するリスクを低減できる。
また、本発明の「高炉セメントに起因する水素ガスの低減方法」を用いれば、従来の高炉セメント製造工程を大きく変えることなく、既存の製造装置を用いて水素ガス発生量の少ない高炉セメントを簡便に得ることができる。
本発明の高炉セメントの製造工程の概略を示すフローチャートであり、〔方法1〕は市販品相当の高炉セメントを600〜800℃で加熱処理して改質した本発明の高炉セメントを得る場合、〔方法2〕は予め高炉水砕スラグ粉末のみを加熱処理しておき、後で加熱処理された高炉スラグ粉末と市販の普通ポルトランドセメントとを所定の割合で混合して本発明の高炉セメントを得る場合、〔方法3〕は予め高炉水砕スラグ粉粒のみを加熱処理しておき、後で加熱処理された高炉スラグ粉粒と普通ポルトランドセメントクリンカーと石膏とを所定の割合で混合粉砕して本発明の高炉セメントを得る場合である。 本発明の高炉セメントからの水素ガス発生量の経時変化及び従来の高炉セメントとの比較を示すグラフであり、(a)は本発明の加熱処理高炉セメントと従来品との比較、(b)は本発明の加熱処理高炉水砕スラグによる高炉セメントと従来品との比較である。 高炉水砕スラグの加熱処理温度が高炉セメントからの水素ガス発生量に及ぼす影響(材令28日)を示すグラフである。
以下に、放射性廃棄物処理に用いる本発明の高炉セメント、該高炉セメントの製造方法、高炉セメントに起因する水素ガスの低減について、各々具体的に説明する。
なお、本発明でいう放射性廃棄物とは、運転中や廃炉や施設の解体等で原子力発電所もしくはその関連施設から発生する放射線を発生する廃棄物でありその種類は特に限定されないが、本発明の対象として好適なものは、放射能による汚染レベルの高い廃棄物である。
〔本発明の高炉セメント〕
本発明の高炉セメントは、主として高炉水砕スラグとセメントからなるものである。セメントは、通常、普通ポルトランドセメントであるが、これに限定されるものではなく、例えば早強ポルトランドセメントであってもよい。放射性廃棄物処理の充填固化材として用いるのであれば、普通ポルトランドセメントでよい。他に、必要に応じて、シリカフューム、珪石粉等の無機質粉末や土木建築分野で使用される粉末状の化学混和剤(例えば、高性能減水剤)を含んでいてもよい。
高炉水砕スラグとセメントとの配合割合は、従来の市販品相当の高炉セメントと同程度の配合であれば特に限定されないが、JIS規格で定める高炉セメントA〜C種相当であることが好ましい。例えば、従来の高炉セメントB種と本発明の高炉セメントB種配合品とを比較した場合、一般的化学組成、鉱物組成、粉末度はほぼ同じである。
但し、Ig・loss(灼熱減量)は前者に比べ後者の方が少なくなる傾向にある。これは、本発明の高炉セメントは、少なくとも高炉水砕スラグが加熱処理されていることによると見られる。この他、本発明の高炉セメントに含まれる高炉水砕スラグは加熱処理及びそれに伴う酸化により、一般的化学組成として通常示されない高炉水砕スラグ中の微量成分(例えば、金属アルミ等の両性金属)が改質されていると推測される。
従来の高炉セメントと本発明の高炉セメントで性能的に大きく異なる点は、後述の試験例で示すように、放射線照射のない環境下で水和させた際の水素ガスの発生量である。本発明の高炉セメントからの水素ガス発生量は、従来の高炉セメントのそれと比べると著しく少ない。使用する高炉水砕スラグの品質、加熱処理温度、加熱処理時間等によって水素ガス発生量の低減効果は異なるが、概して、未処理のものを使用した場合に比べ、1/2以下に低減される。
〔本発明の高炉セメントの製造方法〕
上記本発明の高炉セメントの製造方法は、図1に示すように、3つの方法に大別される。以下、図1に基づいて説明する。
方法1は、市販品相当の高炉セメントを600〜800℃で加熱処理して改質した本発明の高炉セメントを得る方法であり、請求項2の高炉セメントの製造に対応する。(改質とは、放射線照射のない通常の環境下で水和させた際の水素ガス発生量が少なくなる品質に変えることをいう。)
市販の高炉セメント相当品とは、市販されているJIS規格の高炉セメントA〜C種、市販されているJIS規格以外の高炉セメント、高炉水砕スラグを含みこれらと同等の性能を有するセメントをいう。
加熱処理温度は600〜800℃である。600℃未満では、改質が十分になされ難い。800℃を超えるとセメントの著しい品質劣化が起こりやすくなる。加熱処理時間は、処理量や処理装置や加熱温度との関係で一概に決められないが、例えば電気炉の場合、少なくとも2時間は所定の処理温度下に曝されることが好ましい。
また、加熱処理時の雰囲気は、酸化雰囲気であることが好ましい。酸化雰囲気であれば、高炉水砕スラグ中に水素ガス発生原因の一つと推される金属アルミ等の両性金属があっても酸化物になって不活性化されやすくなる。
加熱処理装置は、上記電気炉の他、ロータリーキルン等の加熱装置を使用すればよい。大量に処理する場合はロータリーキルンが好ましい。また、セメント工場や製鉄工場で本発明の加熱処理する場合は、高温排ガスの高熱を利用することもできる。
方法2は、予め高炉水砕スラグ粉末のみを加熱処理しておき、後で加熱処理された高炉スラグ粉末と市販の普通セメント相当品とを所定の割合で混合して本発明の高炉セメントを得る方法であり、請求項3の高炉セメントの製造に対応する。
加熱処理する高炉水砕スラグ粉末は市販のものを購入(a)してもよいし、従来の高炉セメントを製造するために原材料となる高炉水砕スラグ粉粒を既に購入しているのであれば、それを所定の粉末度に単独粉砕(b)して高炉水砕スラグ粉末を得てもよい。
高炉水砕スラグ粉末の粉末度は、ブレーン値3000cm2/g以上にするのが好ましい。ブレーン値3000cm2/g以上であれば、比較的短時間での加熱処理により改質が進むと共に、セメントと所定の割合で混合するだけで本発明の高炉セメントが得られる。
高炉水砕スラグ粉末の加熱処理は、上記方法1と同様にして行われる。加熱処理された高炉水砕スラグ粉末(a’またはb’)をセメント(c)と混合して改質した本発明の高炉セメント(a’+cまたはb’+c)を得る。
セメントは、上記の通り、通常、市販の普通セメント(普通ポルトランドセメント)相当品であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば早強ポルトランドセメントであってもよい。
高炉水砕スラグ粉末とセメントとの配合割合は特に限定されないが、通常、市販されているJIS規格の高炉セメントA〜C種の割合に準ずる。混合方法は、従来からセメント分野で用いられている混合装置を用いて従来の方法で行えばよい。
なお、混合に際し、必要に応じて、シリカフューム、珪石粉等の無機質粉末や土木建築分野で使用される粉末状の化学混和剤(例えば、高性能減水剤)を添加することも可能であり、本発明ではこれらが添加された高炉セメント組成物も含めて「高炉セメント」という。
この方法2は、方法1のように高炉セメント全体を高温下に曝すこともないので、高炉セメントの品質確保の観点からすると好ましい製造方法である。
上記方法2の変型方法として、次の方法3がある。(請求項の高炉セメントとは対応していない。)
方法3は、予め高炉水砕スラグ粉粒のみを加熱処理しておき、後で加熱処理された高炉スラグ粉粒とセメントクリンカーと石膏とを所定の割合で混合粉砕して本発明の高炉セメントを得る方法である。
この方法は、例えば、高炉水砕スラグ粉粒とセメントクリンカーと石膏とを混合粉砕して従来の高炉セメントを製造している高炉セメント製造工場で本発明の高炉セメントを製造する場合に適用すると好ましい方法である。
予め加熱処理する高炉水砕スラグ粉粒は、従来の高炉セメントの製造に用いているものがあればそれでよく粒径は限定されるものではないが、粒径を5mm以下、好ましくは2mm以下としておくのがよい。粒径が大きいと加熱処理しても改質が十分進まないおそれがある。
高炉水砕スラグ粉粒の加熱処理は、上記方法1と同様にして行われる。加熱処理効果を十分得るためには、ロータリーキルンにより高炉水砕スラグ粉粒を転動させながら加熱することが好ましい。加熱処理された高炉水砕スラグ粉粒とセメントクリンカーと石膏とを混合粉砕して改質した本発明の高炉セメントを得る。
セメントクリンカーは、通常、普通ポルトランドセメントクリンカーであるが、これに限定されるものではなく、例えば早強ポルトランドセメントクリンカーであってもよい。石膏はセメント製造に使用されている石膏であれば特に限定されない。
高炉水砕スラグ粉粒とセメントクリンカーと石膏との配合割合は特に限定されないが、通常、市販されているJIS規格の高炉セメントA〜C種の割合に準ずる。
混合粉砕は、従来の高炉セメントの製造等で用いられている竪型ローラーミル、ボールミルといった従来の粉砕機を用いて行えばよい。粉砕程度は特に限定されないが、通常、従来の高炉セメントと同程度のブレーン値3800cm2/g程度である。
なお、混合粉砕に際し、必要に応じて、珪石等の無機質材を添加してもよい。あるいは、混合粉砕物にシリカフュームや土木建築分野で使用される粉末状の化学混和剤(例えば、高性能減水剤)を添加混合してもよい。
この方法3も、上記方法2と同様、方法1のように高炉セメント全体を高温下に曝すこともないので、高炉セメントの品質確保の観点からすると好ましい製造方法である。また、石膏の種類や量、高炉セメントの粉末度等を自由に設計できるので、上記方法2に比べ自由度の高い方法である。
〔高炉セメントに起因する水素ガスの低減〕
上記本発明の高炉セメントでの水素ガス発生量低減効果について確認試験を行った。
<モルタルからの水素ガス発生量の測定>
A.使用材料
・市販の普通ポルトランドセメント 記号;OPC又はC(太平洋セメント社製)
・市販の高炉セメントB種 記号;BB(太平洋セメント社製)
・ 市販の高炉水砕スラグ粉末 記号;BFK(新日鐵高炉スラグ;君津品、ブレーン値;4550cm2/g)
・市販の高炉水砕スラグ粉末 記号;BFT(新日鐵高炉スラグ;八幡品、ブレーン値;4310cm2/g)
・珪砂(山形珪砂6号) 記号;S
・混和剤(高性能減水剤) 記号;SP(日本シーカ社製 シーカメント1100NT)
混練水(水道水) 記号;W
使用した上記高炉水砕スラグ粉末の化学組成は次の通りである。
Figure 0005727168
B.加熱処理した高炉セメントの作製
(1) 市販の高炉セメントの加熱処理品(加熱BB)
市販の高炉セメントB種(BB)750gを容量1500ccの白金るつぼに入れ、この白金るつぼを所定温度に設定した電気炉に静置した。1時間後に電気炉から取り出しステンレスさじによりセメント全体を攪拌した後、電気炉に再投入した。
以後、1時間ごとに3時間まで加熱と攪拌を繰り返し行い、加熱処理した高炉セメント(加熱BB)を得た。
(2) 市販の高炉水砕スラグ粉末の単独加熱処理品(OPC+加熱BFK、OPC+加熱BFT)
市販の高炉水砕スラグ粉末(BFK、BFT)750gを容量1500ccの白金るつぼに入れ、この白金るつぼを所定温度に設定した電気炉に静置した。1時間後に電気炉から取り出しステンレスさじにより高炉水砕スラグ粉末全体を攪拌した後、電気炉に再投入した。
以後、1時間ごとに3時間まで加熱と攪拌を繰り返し行った。その後、高炉セメントB種相当の配合になるよう、市販の普通ポルトランドセメント(OPC)55wt%と加熱処理した高炉水砕スラグ粉末(加熱BFK、加熱BFT)45wt%とを混合し、加熱処理した高炉水砕スラグ粉末(加熱BFK、加熱BFT)を用いた高炉セメント(OPC+加熱BFK、OPC+加熱BFT)を得た。
C.発生水素ガス量測定用試料の作製
次のセメントを用いて表2の配合でモルタルを作製し、発生水素ガス量測定用試料とした。モルタルの作製方法は、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に準拠した。表2のモルタルを用いたのは、実際に行われている放射性固体廃棄物の充填固化を想定したためである。
〔高炉セメントの種類〕
1) BB;市販の高炉セメントB種
2) OPC+BFK;普通ポルトランドセメントと市販の高炉水砕スラグ粉末(君津品)とを高炉セメントB種相当の配合で混合
3) OPC+BFK;普通ポルトランドセメントと市販の高炉水砕スラグ粉末(八幡品)とを高炉セメントB種相当の配合で混合
4) 加熱BB/750;市販の高炉セメントB種を750℃で加熱処理
5) OPC+加熱BFK/100;普通ポルトランドセメントと100℃で加熱処理した市販の高炉水砕スラグ粉末とを高炉セメントB種相当の配合で混合
6) OPC+加熱BFK/500;普通ポルトランドセメントと500℃で加熱処理した市販の高炉水砕スラグ粉末とを高炉セメントB種相当の配合で混合
7) OPC+加熱BFK/700:普通ポルトランドセメントと700℃で加熱処理した市販の高炉水砕スラグ粉末とを高炉セメントB種相当の配合で混合
8) OPC+加熱BFT/780:普通ポルトランドセメントと780℃で加熱処理した市販の高炉水砕スラグ粉末とを高炉セメントB種相当の配合で混合
Figure 0005727168
D.水素ガス発生量の測定
密閉容器中での水素ガス発生量の相対的比較を行った。密閉容器での水素ガス発生量を測定したのは、前述の通り、実務上は放射性廃棄物を容器中で密閉固化する際に発生する水素ガスが特に問題となるからである。
(1) モルタル試料の保管容器への充填
上記1)〜8)のセメントにつき、上記表1の配合で作製した混練直後の各モルタルを各材令(1日、3日、7日、28日)での測定に必要な分、用意した密封できるバイアルガラス製容器(容積100ml)に各々に充填し該容器を20℃、湿度60%RHの部屋に静置した。
モルタルの充填容量は前記容器内に10%の空間(気相部)ができる量とし、充填容量は充填したモルタルの質量を測定することにより算出した。なお、容器中の雰囲気は大気条件とした。
(2) 発生水素ガスの採取及び発生量の測定
発生した水素ガスの採取には、ロック付きガスタイトシリンジを用いて充填容器の気相部より2ml採取し、1mlに圧縮後、大気圧に戻して測定した。
発生量は、熱伝導度検出器を備えたガスクロマトグラフィー(GC−TCD)を用いて測定した。
(3) 測定結果
水素ガス発生量の測定結果を表3及び図2(a)、図2(b)、図3に示す。
Figure 0005727168
上記表3において、試験No.1〜試験No.3、試験No.5、試験No.6は比較例であり、試験No.4、試験No.7、試験No.8は実施例である。
比較してわかるように、本発明の高炉セメントB種相当品は従来の高炉セメントB種相当品に比べ水素ガス発生量が著しく少ない。試験No.1と試験No.4を比較すると、材令28日では、本発明品は1/10程度まで低減している。同様に、試験No.2と試験No.7を比較すると、やはり本発明品は1/10程度まで低減している。
産地が異なり元々の水素ガス発生量が多い高炉水砕スラグ粉末を用いた試験No.3と試験No.8と比較では、本発明品の低減効果は1/7程度である。このように、使用する高炉水砕スラグの産地や元々の水素ガス発生量が異なると低減効果に差はあるもののいずれも低減効果は大きい。
図2は、本発明の高炉セメントからの水素ガス発生量の経時変化及び従来の高炉セメントとの比較を示す図である。(a)は本発明の加熱処理高炉セメントと従来品との比較、(b)は本発明の加熱処理高炉水砕スラグによる高炉セメントと従来品との比較である。
水素ガス濃度を示す縦軸は対数で表示してある。いずれも、材令と共に水素ガス発生量は増加するが、本発明品の方が材令の初期から少なく、材令7日位で発生が収まってしまうことがわかる。
図3は、高炉水砕スラグの加熱処理温度が高炉セメントからの水素ガス発生量に及ぼす影響(材令28日)を示す図である。加熱処理温度が低いと十分な低減効果が得られないことがわかる。
[高炉セメントの他の性能確認]
上記本発明の高炉セメントについて、流動性、圧縮強度といったセメントの基本特性について確認を行った。
<モルタルフローの測定>
上記Cに示す方法で作成した表4の使用セメントによるモルタルについて、モルタルフローを測定した。測定方法は、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」で15回の落下を行わない方法とし、フロー値はフローコーンを引き抜いた直後のモルタルの広がりとした。測定結果を表4に示す。
<圧縮強度の測定>
上記Cに示す方法で作成した表4の使用セメントによるモルタルについて、圧縮強度を測定した。測定方法は、JSCE-G505「円柱供試体を用いたモルタルまたはセメントペーストの圧縮強度試験方法」に準拠した。なお、供試体の寸法はΦ5×10cmとし、養生方法は20℃での封緘養生とした。流動性及び圧縮強度の測定結果を表4に示す。
Figure 0005727168
上記表4において、試験No.1、試験No.2は比較例であり、試験No.3、試験No.4は実施例である。
試験No.1と試験No.3、試験No.2と試験No.4の各比較からわかるように、加熱処理した高炉水砕スラグを用いた本発明の高炉セメントは従来の高炉セメントと同様の流動性、強度を有する。

Claims (1)

  1. 高炉セメントを水和させた際に発生する、高炉セメントに起因する水素ガスの低減方法であって、600〜800℃で加熱処理した高炉水砕スラグを用いて低減させることを特徴とする高炉セメントに起因する水素ガスの低減方法。
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