JP5717563B2 - 散乱体切替装置および粒子線治療装置 - Google Patents

散乱体切替装置および粒子線治療装置 Download PDF

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Description

本発明は、粒子線を患者の病変部に照射して治療する粒子線治療装置に関するものであり、とくに、ビーム径を調整するための散乱体を正確に切替ることのできる散乱体切替装置を備えたものに関する。
粒子線治療は、治療対象となる患部に荷電粒子ビーム(粒子線)を照射して、患部組織にダメージを与えることにより治療を行うものであり、周辺組織の損傷を回避して患部組織に十分な線量を与えるため、患部組織の形状に応じて照射形状を制御する必要がある。粒子線治療装置において、照射形状を制御する方法は、2つに大別される。ワブラ電磁石、散乱体、レンジモジュレータ等により構成される照射ノズルを用いて所定の領域内を一気に照射するブロード照射型とよばれるものと、スキャニング電磁石等によって小さな照射領域を走査して照射形状を形成するスキャニング照射型とよばれるものとである。
ブロード照射型の場合、照射ノズルの下流に設けたマルチリーフコリメータのような物理的な透過形状を再現する制限器により、容易に照射形状を形成することができる。一方、スキャニング照射型は、複雑な制御を必要とするものの、粒子線の走査により直接照射形状を形成するので、分解能が高く、患部形状を忠実に再現することができる。そこで、ブロード照射に必要な制限器等を備え、かつ、必要に応じて走査により直接照射形状を形成するスキャニング照射にも対応できるユニバーサル型の粒子線治療装置が開発されている。
一方、ブロード照射とスキャニング照射では、必要とするビーム径が異なるので、照射方式を切り替える際は、ビーム径を調整する散乱特性の異なる複数の散乱体の中から最適な散乱体をビーム軌道上に配置する必要がある。このとき、ユニバーサル型の粒子線治療装置では、スキャニング照射において、正確に走査制御するために、散乱体を真空雰囲気内に配置する必要があり、切替用も含め複数の散乱体を真空チェンバ内に格納する必要がある。また、電磁波等による誤動作を防止するため、散乱体の切替には空圧や水圧といった流体をシリンダーに加圧供給することで直線駆動する流体式のアクチュエータ(駆動機構)が用いられる。しかしながら、流体式のアクチュエータは、突出または退避のいずれか一方向といったオン/オフ動作となるので、散乱体を切替えるためには、それぞれの散乱体に対応した駆動機構を備えた散乱体切替装置が必要となる。
ここで、散乱体切替装置のビーム軸方向での厚みを薄く抑えるため、あるいは散乱の起点を一定に保つには、各散乱体を同一平面内で駆動する必要がある。そのため、各駆動機構が誤って動作すると、散乱体同士が衝突して破損する恐れがあった。そこで、保護対象である磁石の進行方向の先にストッパを設け、ストッパが磁石よりも先に当たり、磁石の衝突を回避する装置(例えば特許文献1参照。)があり、この技術を散乱体に適用することが考えられる。
特開平9−161996号公報(段落0014、図4)
しかしながら、散乱体はビーム軸を中心とするビームの照射経路に配置するものであり、上記のように、ストッパを進行方向で先行して配置すると、ストッパにビームが当たってしまい、照射が乱れることがあった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、ビーム軸方向の大きさの増大や照射の乱れを生じることなく、散乱体同士の衝突を回避して、散乱体を的確に入れ替えることができる散乱体切替装置、およびこれを用いて照射モードに応じて適切なビーム径で照射が可能な粒子線治療装置を得ることを目的とする。
本発明の散乱体切替装置は、粒子線治療装置において、荷電粒子ビームのビーム径を調整する散乱体を切り替える散乱体切替装置であって、散乱特性が異なる複数の散乱体が配置されるとともに、前記荷電粒子ビームのビーム軸に中心軸を合わせるように設置される真空チェンバと、前記中心軸に垂直な第1の平面内において、前記真空チェンバの外側であって互いに異なる方向から前記中心軸に向かって前記真空チェンバ内に延伸し、延伸した先端にそれぞれ散乱体が接続された駆動ロッドを備え、接続された散乱体を、それぞれ前記中心軸を含む使用位置、または前記使用位置から離れた退避位置のいずれか一方に駆動する駆動機構と、前記散乱体のそれぞれに対応する駆動ロッドに連結され、当該散乱体に連動することで当該散乱体の他の散乱体への衝突を防止するストッパと、を備え、前記ストッパのそれぞれの駆動領域を、前記第1の平面と平行で前記中心軸から離れた前記真空チェンバの外側に設定し、前記複数の散乱体のうちの1つの散乱体が前記退避位置から前記使用位置に進入する際に、前記1つの散乱体に対応する前記ストッパが前記複数の散乱体のうちの他の散乱体に対応する前記ストッパのそれぞれの駆動を阻止する位置に配置される、ことを特徴とする。
本発明の散乱体切替装置およびこれを備えた粒子線治療装置によれば、真空チェンバ内で駆動する散乱体に対し、散乱体に連動するストッパを真空チェンバの外側に配置するようにしたので、ビーム軸方向の大きさの増大や照射の乱れを生じることなく、散乱体同士の衝突を回避して、散乱体を的確に入れ替えることができる散乱体切替装置、およびこれを用いて照射モードに応じて適切なビーム径で照射が可能な粒子線治療装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる散乱体切替装置の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる散乱体切替装置における、散乱体の駆動機構の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる散乱体切替装置における、散乱体とストッパの位置関係を説明するための図である。 本発明の実施の形態1にかかる散乱体切替装置における、動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態2にかかる散乱体切替装置における、散乱体の駆動機構の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態2にかかる散乱体切替装置における、動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態3にかかる散乱体切替装置における、散乱体の駆動機構の構成を説明するための図である。
実施の形態1.
図1〜図5は、本発明の実施の形態1にかかる散乱体切替装置およびこれを備えた粒子線治療装置の構成を説明するためのもので、図1は粒子線治療装置の照射系全体の構成を示す図、図2は粒子線治療装置に備えられている散乱体切替装置の構成を説明するための図で、図2(a)はビーム方向の上流側から見た平面図、図2(b)は図2(a)の平面図において筐体の一部を透視、あるいは一部を切り開いた場合の構成を示す図、図2(c)はビーム方向に垂直な方向から見た側面図であって、図2(b)と同様に筐体の一部を透視、あるいは一部を切り開いた場合の構成を示している。図3は散乱体切替装置における散乱体の駆動機構の構成を説明するための図で、図3(a)は駆動機構部分をビーム方向の上流側から見た平面図、図3(b)はビーム方向に垂直な方向から見た側面図、図3(c)は3つの散乱体のそれぞれに対応するストッパとの連携関係を示す図である。また、図4はビーム方向に垂直な面方向における各散乱体の駆動軌跡とストッパの配置との関係を説明するための図で、図4(a)は各散乱体の駆動範囲を示す図、図4(b)は各ストッパの大きさと配置を示す図である。さらに図5は散乱体切替装置における、動作を説明するための図であり、図5(a)〜図5(c)はそれぞれの散乱体が使用位置に駆動された場合に他の散乱体の侵入を排除する動作を示すものである。
本発明の実施の形態1にかかる粒子線治療装置の最大の特徴は、ブロード照射とスキャニング照射を選択して照射できるユニバーサル型の粒子線治療装置において、ビーム径を調整するための散乱体を照射方式に応じて的確に切り替えることが可能な散乱体切替装置を備えた構成にある。しかし、その特徴についての詳細な説明をする前提として、ユニバーサル型の粒子線治療装置の照射系の全体構成について説明する。
図1に示すように、粒子線治療装置10は、図示しない加速器から供給された荷電粒子ビームBを照射方式に応じて走査することにより、照射範囲を拡大するブロード照射ノズルあるいは直接照射形状に走査するスキャニング照射ノズルとして機能する走査電磁石1と、鉛などで構成され、荷電粒子ビームBを散乱させてビーム径を調整する散乱体(Scatterer)2と、アルミニウムなどで構成され、照射対象の厚さに応じて、ブラッグピークの幅を拡大させるためのリッジフィルタ(Ridge Filter)6と、アクリル樹脂などで構成され、照射対象である患部Tcの患者Kの体表面からの深さ(照射深さ)に応じて、荷電粒子ビームBのエネルギー(飛程)を変えるためのレンジシフタ(Range Shifter)7と、任意の位置に設定できる複数(多葉)のリーフ板を備え、ブロード照射の際、透過形状を患部Tcの形状に合わせるように制限するための制限器として機能するマルチリーフコリメータ(Multi-leaf Collimator)8と、照射対象の深さ形状に合わせるように荷電粒子ビームBの飛程分布を調整するボーラス9と、を備えている。
そして、スキャニング照射の際に照射形状に応じて荷電粒子ビームBを正確に走査制御するため、荷電粒子ビームBのビーム軸Xを中心とするビーム経路のうち、少なくとも走査電磁石1により偏向される部分、および散乱体2で散乱される部分が真空雰囲気になるように、真空チェンバ4が設けられている。真空チェンバ4のうち、走査電磁石1に対応する部分41は、ビーム軸Xを挟むように対向配置された走査電磁石1の間隙内に収まるように配置され、散乱体2に対応する部分42は、3つの散乱体2を内部に格納し、かつ各散乱体2のそれぞれが、気密性の摺動部4Sを通って大気中から延伸してきた駆動機構3の駆動ロッド3bの延伸端に接続配置されている。
なお、真空チェンバ4の散乱体2に対応する部分42および駆動機構3の詳細については、後程記載するとして、先に、上記照射系におけるブロード照射およびスキャニング照射の際の動作について説明する。
ここで、説明を明瞭にするため、x方向及びy方向を定義する。照射系に供給される荷電粒子ビームBのビーム軸Xに沿った進行方向をz軸の正方向とし、x軸とy軸とz軸を、互いに直交する右手系の座標軸で表現する。走査電磁石1は、ビームの中心(ビーム軸X)を挟んでx方向に対向するように配置され、荷電粒子ビームBをy方向に偏向するy方向用電磁石1yと、y方向に対向するように配置され、荷電粒子ビームBをx方向に偏向するx方向用電磁石1xの2組からなり、それぞれの電磁石1y、1xが荷電粒子ビームBのビーム軸Xに沿って連なるように配置している。また、図示しない加速器により加速され、輸送系を介して照射系に供給される荷電粒子ビームBは、直径数mm以下のいわゆるペンシルビームの状態とする。
ブロード照射の場合、走査電磁石1は、例えば、ワブラ電磁石のように円軌道を描くように荷電粒子ビームBを走査し、厚みに応じた散乱特性を有する散乱体2により散乱させる。つまり、走査電磁石1でビームの照射範囲(xy面内)を拡大し、散乱体2によってビーム径を調節することで、照射範囲内でのビーム照射量の分布を調整する。なお、ブロード照射における走査軌道については、円軌道を例に挙げたが、照射範囲を広げるものであれば、円軌道に限らず、らせん軌道やその他の軌道であってもかまわない。
つぎに荷電粒子ビームBは、リッジフィルタ6を通過する。リッジフィルタ6は、例えば錐状体や断面が三角形の板を面内に多数並べたように形成され、ビームの通過領域(xy面)を例えば多数の小領域に分割したとすると、小領域毎に異なる厚みを通過する荷電粒子ビームBが存在するようになっている。図では、理解しやすいように三角柱が横向きに並べられたように記載している。これにより、ブラッグピークが拡大され、所定のSOBP(Spread-Out Bragg Peak)幅を有するようになる。すなわち、リッジフィルタ6により、照射範囲はz方向にも広げられたことになる。照射範囲を拡大された荷電粒子ビームBは、レンジシフタ7を通過する。レンジシフタ7は、荷電粒子ビームBのエネルギーを変えるための装置である。レンジシフタ7によって飛程調整されることで、荷電粒子ビームBを所望の体内深さに照射(線量付与)することができる。なお、照射範囲の広がりは、リッジフィルタ6で説明したように、面方向(x,y)だけではなく、厚み方向(z)についても含まれるが、以降、特に記載しない限り、本明細書においては、面方向(x,y)の照射範囲のみについて説明する。
照射範囲を広げられた荷電粒子ビームBは、マルチリーフコリメータ8を通過する。マルチリーフコリメータ8は、板状のリーフ板を厚み方向(y方向)に積層したリーフ列を、荷電粒子ビームBのビーム軸Xを挟むように対をなして対向配置したものである。各リーフ板を厚み方向に直交する方向(x)内でビーム軸Xに対して離反あるいは接近方向の所定位置に位置決めすることで、所望の開口形状を形成する。そして、マルチリーフコリメータ8を通過した荷電粒子ビームBは、患部Tcの形状に合わせた開口形状により、照射範囲を患部形状に合わせて制限される。すなわち、走査電磁石1と散乱体2によって広げられた照射範囲は、マルチリーフコリメータ8によって患部形状に応じた制限・成形がなされることになる。
最後に、荷電粒子ビームBは、ボーラス9を通過する。ボーラス9は、樹脂等で作られた制限器であり、患部の深さ形状として、例えば、患部のディスタル(Distal)形状を補償するような形態に形成されている。ここで、照射範囲内でのエネルギー分布が制限(z方向で成形)され、ディスタル形状と同じ形状を有するようになる。すなわち、照射範囲は、ボーラス9によってz方向への制限・成形がなされることになる。
一方、スキャニング照射の場合、走査電磁石1は、患部Tcの形状に応じた照射範囲になるように走査軌跡と範囲を制御する。走査電磁石1により走査制御された荷電粒子ビームBは、走査軌跡に応じた所定厚みの散乱体2により散乱する。つまり、走査電磁石1でビームを患部形状に合わせた形状(xy面内)に成形し、散乱体2によってビーム径を調節することで、照射形状内でのビーム照射量の分布を調整する。
リッジフィルタ6およびレンジシフタ7についてはブロード照射と同様である。しかし、スキャニング照射の場合、マルチリーフコリメータ8は、直接照射形状を成形するためには用いない。そのため、リーフを全開状態、あるいは患部Tcを含む一定範囲より外側への誤照射を防ぐための所定範囲を透過させる制限器として使用する。
最後に、荷電粒子ビームBは、ボーラス9を通過し、照射形状内でのエネルギー分布が制限(z方向で成形)され、ディスタル形状と同じ形状を有するようになる。なお、スキャニング照射においては、ボーラス9を設置する代わりに、走査電磁石1による偏向角度(ビーム走査位置)に応じて照射時間(線量密度)やエネルギー(荷電粒子ビームの運動エネルギー)を変化させるように制御してもよい。
このように、本実施の形態にかかる粒子線治療装置10では、ブロード照射に必要なマルチコリメータ8等の制限器を備えることで、ブロード照射が可能であるとともに、必要に応じてスキャニング照射にも切替が可能なユニバーサル型の粒子線治療装置として機能することができる。ここで、ユニバーサル型の粒子線治療装置として、走査制御とビーム径の調整を正確に行うため、走査電磁石1部分だけでなく、走査電磁石1の直近の下流に設ける散乱体2をも真空チェンバ4内に収納し、散乱体2を真空チェンバ4内で確実に切り替え可能になるように、散乱体切替装置20を備えるようにした。
散乱体切替装置20は、3種類の散乱体2A、2B、2C(まとめて散乱体2)のうちの選択したひとつの散乱体2のみをビーム経路の中心であるビーム軸Xを中心とする使用位置に駆動するように切り替えるものである。これにより、散乱体切替装置20に、いわゆるペンシルビームの状態で入射した荷電粒子ビームBを、3段階(散乱体2を使用位置に設置しない場合を加え4段階)のうちのいずれかのビーム径に調整して出射する装置である。そして、散乱体切替装置20は、真空チェンバ4のうち、散乱体2に対応する部分である真空チェンバ42と、真空チェンバ42内に格納された散乱体2と、各散乱体2を駆動するための駆動機構3とを備えている。
真空チェンバ42は、図2に示すように、ビーム軸X方向(z方向)の上流側には走査電磁石1で偏向された荷電粒子ビームBが入射するための開口が、下側にはビーム径を調整した荷電粒子ビームを出射するための開口(まとめて開口42a)が形成されている。基本的に上下の開口の中心を結ぶ軸を真空チェンバ42の中心軸X42とし、荷電粒子ビームBのビーム軸Xに中心軸X42が一致するように配置され、上下の開口42a間を結ぶ略円筒状の空間が荷電粒子ビームBのビーム経路となる。そして、中心軸X42に垂直な面(xy面)内においてx方向の両側とy方向の一方側には散乱体2A、2B、2Cをそれぞれxy面内で一方向に直線駆動する駆動機構3A、3B、3C(まとめて駆動機構3)が連結されている。
駆動機構3は、図示しない高圧供給源から供給される圧縮空気を動力として直線駆動するアクチュエータであるエアシリンダで主構成され、図2(b)、図2(c)に示すように、真空チェンバ42に固定接続される筐体3c(図中、駆動機構3Aの筐体は3cAと記す)と、筐体から伸縮自在に延伸し、先端に散乱体2が接続され、接続された散乱体2を直線駆動する駆動ロッド3b(図中、駆動機構3Aの駆動ロッドは3bAと記す)とを有している。そして、駆動機構3のそれぞれは、駆動ロッド3bが中心軸X42(=ビーム軸X)に垂直な同じ平面内で、かつ、先端が中心軸X42に向かうように真空チェンバ42に連結されている。
また、駆動ロッド3bの中間部分は、真空チェンバ42と筐体3cの連結部分に配置されたガス(耐真空)シール性の摺動部4s内を通り、駆動ロッド3bを伸ばす側(近接方向)に駆動したときに散乱体2の実質的な中心がビーム軸Xに一致(使用位置)し、縮める側(退避方向)に駆動したときは、摺動部4sより真空チェンバ42側の範囲で他の散乱体2の駆動範囲に入らないように位置(退避位置)するように、駆動ロッド3bの方向とストロークが調整されている。これにより、各散乱体2は同一平面内で、散乱体2Aと2Cは、中心軸X42を挟んで対向するようにx軸方向で使用位置と退避位置間を直線駆動され、散乱体2Bは中心軸X42に向かってy軸方向に使用位置と退避位置間を直線駆動される。なお、散乱体2が正確に直線駆動するために、実際には大気中部分や真空中部分にスライドガイド等を設置しているが、簡略化のため図示を省略している。
さらに、各駆動機構3の駆動ロッド3bの大気側に露出する部分には、図3に示すように、連結体5b(図中、駆動機構3A用の連結体は5bAと記す)を介してストッパ5(図中、駆動機構3A用のストッパは5Aと記す)が接続されている。このとき、ストッパ5は、真空チェンバ42の外側の大気中で、真空チェンバ42内の散乱体2の駆動範囲である平面とは、平行な面内に位置し、散乱体2と連動して直線駆動する。そして、散乱体2とストッパ5間に介在する駆動ロッド3bと連結体5bが剛体として機能する限り、ストッパ5の動きは、図3(c)に示すように、介在物である駆動ロッド3bと連結体5bを無視して散乱体2の動きのみで説明することができ、逆に散乱体2の動きは、ストッパ5の動きのみで説明することができる。
そこで、図4を用いて散乱体2の駆動範囲とストッパ5の配置について説明する。なお、図4において、各散乱体2A〜2Cは、それぞれの退避位置にあるとし、特に断らない限り、xy面方向における2次元の大きさと位置のみで説明する。
<散乱体の位置関係>
図4(a)に示すように、散乱体2Aは現退避位置とビーム経路の中心であるビーム軸Xを中心とする使用位置間を駆動されることで、駆動範囲RmAを形成し、散乱体2Bは現退避位置と使用位置間を駆動されることで、駆動範囲RmBを形成し、散乱体2Cは現退避位置と使用位置間を駆動されることで、駆動範囲RmCを形成する。このとき、駆動範囲の重なる領域は排他領域Rx2となり、ひとつの散乱体2が排他領域Rx2に入っているときに、他の散乱体2が排他領域Rx2に侵入すると、散乱体2同士が衝突することになる。逆に言えば、ひとつの散乱体2が排他領域Rx2に入っているときに、他の散乱体2が排他領域Rx2に侵入できないようにすれば、散乱体2同士の衝突を回避することができる。
散乱体2Aと2Cの駆動方向に垂直な方向の幅をLexV、散乱体2Bの駆動方向に垂直な方向の幅をLexHとすると、排他領域Rx2の大きさは、y方向長さLexV×x方向長さLexHの方形(散乱体2の縦横比が同じ(LexV=LexH)の場合は正方形)となる。ここで、3つの散乱体のうち、直線上に対向配置した散乱体2Aと2Cとは、排他領域Rx2の幅よりも短い間隔まで接近させることは可能であるが、駆動方向が交差する2Aと2B間、および2Bと2C間は一方が一部でも排他領域Rx2に侵入すると、他方が排他領域Rx2に侵入した途端に衝突してしまう。そのため、安全を考慮して、排他領域Rx2の散乱体2Aに対向する面と、2Cに向かう面、および散乱体2Bへ向かう面を余裕分Lだけ広げた制限領域Rp2を設定する。つまり、排他領域Rx2から、x方向では両側、y方向では散乱体2Bへ向かう側に余裕分Lを広げた制限領域Rp2を設定する。
そして、散乱体2Aの退避位置から制限領域Rp2に進入するまでの駆動長さである、排他領域Rx2との間隔をG2A(=散乱体2AのストロークDmA−LexH―L)、同様に散乱体2Bが退避位置にあるときの制限領域Rp2との間隔をG2B(=散乱体2BのストロークDmB−LexV―L)、散乱体2Cが退避位置にあるときの制限領域Rp2との間隔をG2C(=散乱体2CのストロークDmC−LexH―L)とする。つまり、幅LexVの散乱体2Aが退避位置から距離G2A移動すれば制限領域Rp2に入り、幅LexHの散乱体2Bが退避位置から距離G2B移動すれば制限領域Rp2に入り、幅LexVの散乱体2Cが退避位置から距離G2C移動すれば制限領域Rp2に入ることになる。
<ストッパの構成と配置>
基本的には、駆動方向が交差する組となる散乱体同士について、ひとつの散乱体が制限領域Rp2に入っているときに、他の散乱体が制限領域Rp2に侵入せず、排他領域Rx2には接することもできないようにストッパ5を構成する。さらに、ストッパ5の配置については、ストッパ5および連結体5bが駆動する範囲が、荷電粒子ビームBのビーム経路および真空チェンバ42の外壁42w等にかからないように、図4(b)に示すように散乱体2の排他領域Rx2からz方向およびxy平面方向に平行移動した排他領域Rx5を基準とする。さらに、平行移動したストッパ5の排他領域Rx5に基づいて、散乱体駆動機構3の筐体3cや真空チェンバ42の外壁42w等にストッパ5や連結体5bが当たることのないように連結体5bの形状や駆動ロッド3bとの連結位置等を定める。
<ストッパ5B>
ストッパ5Bは、退避位置に駆動されたときに、排他領域Rx5からの距離GBFがG2Bとなるように、排他領域Rx5に対向する面5fBFの位置を設定する。そして、ストッパ5Bの駆動方向に垂直な方向(x方向)の長さL5BFを面5fBFが対向する排他領域Rx5の長さより2L長いLexH+2Lとし、ストッパ5Bが排他領域Rx5内に進入したときに、ストッパ5Aおよびストッパ5Cに対向する面5fBRと5fBLが、それぞれ排他領域Rx5の両端から出るようにx方向位置を合わせる。これにより、駆動方向に垂直で排他領域Rx5に対向する面5fBFと、排他領域Rx5に侵入した際に、ストッパ5A、5Cに対向する面5fBLと面5fBRがストッパとして機能する。なお、ストッパとして機能する面のうち、両端面5fBRと5fBLは、理論的には面積のない点でも機能するので、長さを規定する必要はなく、基本的には対向面5fBFの長さと位置を規定すればよい。
<ストッパ5A>
ストッパ5Aは、駆動方向が交差するストッパ5B(散乱体2B)のみを考慮すれば、退避位置に駆動されたときに、排他領域Rx5からの距離GAFがG2Aとなるように、排他領域Rx5に対向する面5fAFの位置を設定すればよい。さらに、駆動方向が同一直線上にあるストッパ5C(散乱体2C)との接近を避けるため、排他領域Rx5からの距離GAFをG2Aより所定量短いG2A−αと設定する。そして、ストッパ5Aの駆動方向に垂直な方向(y方向)の長さL5AFを面5fAFが対向する排他領域Rx5の長さよりL長いLexV+Lとし、ストッパ5Aが排他領域Rx5内に進入したときに、ストッパ5Bに対向する端面5fALが、排他領域Rx5のストッパ5B側の端部から出るようにy方向位置を合わせる。これにより、駆動方向に垂直で排他領域Rx5に対向する面5fAFと、排他領域Rx5に侵入した際に、ストッパ5Bに対向する端面5fALがストッパとして機能する。なお、ストッパとして機能する面のうち、端面5fALは、理論的には面積のない点でも機能するので、機械的な強度のみで長さを設定すればよく、基本的には対向面5fAFの長さと位置を規定すればよい。
<ストッパ5C>
ストッパ5Cはストッパ5Aと対照の関係であるので、考え方はストッパAと同様であり、退避位置に駆動されたときに、排他領域Rx5からの距離GCFがG2C−αとなるように、排他領域Rx5に対向する面5fCFの位置を設定する。そして、ストッパ5Cの駆動方向に垂直な方向(y方向)の長さL5CFを面5fCFが対向する排他領域Rx5の長さよりL長いLexV+Lとし、ストッパ5Cが排他領域Rx5内に進入したときに、ストッパ5Bに対向する端面5fCRが、排他領域Rx5のストッパ5B側の端部にかかるようにy方向位置を合わせる。これにより、駆動方向に垂直で排他領域Rx5に対向する面5fCFと、排他領域Rx5に侵入した際に、ストッパ5Bに対向する端面5fCRがストッパとして機能する。なお、ストッパとして機能する面のうち、端面5fCRも、理論的には面積のない点でも機能するので、機械的な強度のみで長さを設定すればよく、基本的には対向面5fCFの長さと位置を規定すればよい。
つぎに、上記のように構成した散乱体切替装置20における動作について図5を用いて説明する。
<散乱体2A使用時>
図5(a)に示すように、散乱体2Aを使用する場合、他の散乱体2B、2Cは退避位置にあり、散乱体2Aを退避位置から図中右側の使用位置に向かって駆動することができる。このとき、散乱体2Aが制限領域Rp2に進入した部分から使用位置に達するまでの範囲内のいずれの位置にあっても、ストッパ5Aの端面5fALは排他領域Rx5のストッパ5Bに対向する辺上のいずれかの位置に存在することになる。そのため、散乱体2Bが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Bが制限領域Rp2に進入する直前にストッパ5Bの対向面5fBFが端面5fALにぶつかり、ストッパ5Bおよびこれに連動する散乱体2Bの駆動が阻止される。これにより、散乱体2Bが制限領域Rp2に進入することはなく、散乱体2Aに対して散乱体2Bが衝突するのを回避することができる。
また、このとき、散乱体2Cが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Cが散乱体2Aに衝突するまでに2(α+L)分の距離を残して先にストッパ5Cの対向面5fCFがストッパ5Aの対向面5fAFにぶつかる。これにより、ストッパ5Cおよびこれに連動する散乱体2Cの駆動が阻止され、散乱体2Aに対して散乱体2Cが衝突するのを回避することができる。
<散乱体2B使用時>
図5(b)に示すように、散乱体2Bを使用する場合、他の散乱体2A、2Cは退避位置にあり、散乱体2Bを退避位置から図中下側の使用位置に向かって駆動することができる。このとき、散乱体2Bが制限領域Rp2に進入した部分から使用位置に達するまでの範囲内のいずれの位置にあっても、ストッパ5Bの端面5fARは排他領域Rx5のストッパ5Aに対向する辺上のいずれかの位置に存在する。また、端面5fALは排他領域Rx5のストッパ5Cに対向する辺から外側に平行移動した線上のいずれかの位置に存在することになる。そのため、散乱体2Aが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Aが制限領域Rp2に進入する直前にストッパ5Aの対向面5fAFが端面5fBRにぶつかり、ストッパ5Aおよびこれに連動する散乱体2Aの駆動が阻止される。これにより、散乱体2Aが制限領域Rp2に進入することはなく、散乱体2Bに対して散乱体2Aが衝突するのを回避することができる。
また、このとき、散乱体2Cが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Cが制限領域Rp2に進入する直前にストッパ5Cの対向面5fCFが端面5fBLにぶつかり、ストッパ5Cおよびこれに連動する散乱体2Cの駆動が阻止される。これにより、散乱体2Cが制限領域Rp2に進入することはなく、散乱体2Bに対して散乱体2Cが衝突するのを回避することができる。
<散乱体2C使用時>
図5(c)に示すように、散乱体2Cを使用する場合、他の散乱体2A、2Bは退避位置にあり、散乱体2Cを退避位置から図中左側の使用位置に向かって駆動することができる。このとき、散乱体2Cが制限領域Rp2に進入した部分から使用位置に達するまでの範囲内のいずれの位置にあっても、ストッパ5Cの端面5fCRは排他領域Rx5のストッパ5Bに対向する辺から外側に平行移動した直線上のいずれかの位置に存在することになる。そのため、散乱体2Bが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Bが制限領域Rp2に進入する直前にストッパ5Bの対向面5fBFが端面5fCRにぶつかり、ストッパ5Bおよびこれに連動する散乱体2Bの駆動が阻止される。これにより、散乱体2Bが制限領域Rp2に進入することはなく、散乱体2Cに対して散乱体2Bが衝突するのを回避することができる。
また、このとき、散乱体2Aが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Aが散乱体2Cに衝突するまでに2(α+L)分の距離を残して、先にストッパ5Aの対向面5fAFがストッパ5Cの対向面5fCFにぶつかる。これにより、ストッパ5Aおよびこれに連動する散乱体2Aの駆動が阻止され、散乱体2Cに対して散乱体2Aが衝突するのを回避することができる。
つまり、ひとつの散乱体2が使用位置を含む制限領域Rp2内に入ると、他の散乱体2は制限領域Rp2内に進入することがないので、他の散乱体2の駆動機構3が誤って使用位置に向かって駆動しても、散乱体2同士が衝突して損傷を被ることがない。さらに、散乱体2と連結されたストッパ5が真空チェンバ42の外部で散乱体2と連携して駆動するので、真空チェンバ42内を探らなくとも、散乱体2の動作を外部から容易に監視することができる。
以上のように、本実施の形態1にかかる散乱体切替装置20によれば、粒子線治療装置10において、荷電粒子ビームBのビーム径を調整する散乱体2を切り替える散乱体切替装置20であって、散乱特性が異なる複数の散乱体2A〜2C(まとめて2)が(真空雰囲気内に)配置されるとともに、荷電粒子ビームBのビーム軸Xに中心軸X42を合わせるように設置される真空チェンバ42と、中心軸X42に垂直な第1の平面内において、真空チェンバ42の外側(大気中)であって、互いに異なる方向(の筐体3c)から中心軸X42に向かって真空チェンバ42内に延伸し、延伸した先端にそれぞれ散乱体2A〜2Cが接続された駆動ロッド3b(3bA〜3bC)を備え、接続された散乱体2A〜2Cを、それぞれ中心軸X42を含む使用位置、または使用位置から離れた退避位置のいずれか一方に駆動する駆動機構3と、散乱体2A〜2Cのそれぞれに対応する駆動ロッド3bA〜3bC(の真空チェンバ42より外側部分)に連結され、当該散乱体に連動することで当該散乱体の他の散乱体への衝突を防止するストッパ5(5A〜5C)と、を備え、ストッパ5A〜5Cのそれぞれの駆動領域を、第1の平面と平行で、中心軸X42から離れた真空チェンバ42の外側に設定する、ように構成しているので、装置の特に照射系部分のビーム軸X方向の大きさの増大や照射の乱れを生じることなく、散乱体2同士の衝突を回避して、散乱体2を的確に入れ替えることができる。また真空チェンバ42内に格納され、通常、容易に状況を確認することができない散乱体2の駆動状況が、外部から容易に確認できるので、いずれかの散乱体2(の駆動機構3)が誤動作しても、適切な対応を取ることができる。
さらに、複数の散乱体2A〜2Cのうち、少なくとも2つの散乱体(2Aと2B、2Bと2C)の駆動方向は直交しており、2つの散乱体のそれぞれに対応するストッパ(5Aと5B、5Bと5C)の駆動領域は、第1の平面内におけるそれぞれ対応する散乱体の駆動軌跡を重ねた矩形の排他領域Rx2を平行移動した排他領域Rx5に基づき、設定されるように構成したので、ストッパ5が荷電粒子ビームBを遮ることがない。しかも、駆動方向が直交する散乱体2の一方が排他領域Rx2に入ると、他方の散乱体2は、対応するストッパが一方のストッパに先に当たることで排他領域Rx2に入ることができず、確実に散乱体2同士の衝突を防止することができる。
また、本実施の形態1にかかる粒子線治療装置10によれば、図示しない加速器から供給された荷電粒子ビームBを走査方向が異なる2つの電磁石1x,1yで走査する走査電磁石1と、走査電磁石1の下流側に配置された、上述した散乱体切替装置20と、走査電磁石1の走査モードをスキャニング照射またはブロード照射のいずれかに切り替える図示しない走査モード切替装置とを備え、散乱体切替装置20は、切り替えた走査モードに基づいて、使用位置に駆動する散乱体を切替えるように構成したので、照射モードに応じて適切なビーム径で照射が可能な(ユニバーサル型の)粒子線治療装置を得ることができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、各散乱体2の駆動方向が直交または同一直線上にある場合について説明した。本実施の形態では、3つの散乱体の駆動方向が同一平面内で互いに120度で交差するような構成とした。他の構成については基本的に実施の形態1と同様である。
図6と図7は、本発明の実施の形態2にかかる散乱体切替装置の構成を説明するためのもので、図6は散乱体切替装置における駆動機構の構成を説明するために、真空チェンバの外壁部分等の記載を省略した図で、図6(a)は散乱体切替装置をビーム方向の上流側から見た平面図、図6(b)はビーム方向に垂直な面方向における各散乱体の駆動軌跡と制限領域との関係を説明するための図である。さらに図7は散乱体切替装置における、動作を説明するための図であり、図7(a)〜図7(c)はそれぞれの散乱体が使用位置に駆動された場合に他の散乱体の侵入を排除する動作を示すものである。
図6(a)に示すように、本実施の形態2にかかる散乱体切替装置では、3つの散乱体2A、2B、2Cが中心軸X42(=粒子線治療装置10に設置したときのビーム軸X)に垂直な同一平面内で、互いに駆動方向が120度で交差するように構成したものである。そして、実施の形態1と同様に、3つの散乱体2A〜2Cのうち、ひとつの散乱体のみが中心軸X42を中心とする使用位置に移動して使用することができる。そして、散乱体2同士の衝突を回避するためのストッパ5は、荷電粒子ビームBのビーム経路および、真空チェンバ42の外壁42wにかからないように配置している。
ストッパ5を配置構成するために、図6(b)に示すような排他領域Rx2を設定した。散乱体2A〜2Cは、互いに駆動方向が交差するが、そのうち、対となる散乱体を2組(2Aと2B、2Bと2C)選定して組ごとの排他領域Rx2AB、X2BCを設定する。図に示すように、散乱体2Aと2Bについては、それぞれの駆動軌跡の重なりである平行四辺形の排他領域Rx2ABを抽出し、排他領域Rx2ABのそれぞれ散乱体に対向する辺を中心軸X42から外側に余裕分L平行移動した領域を制限領域Rp2ABとした。これを散乱体2Bと2Cの組についても行い、両者の共通する領域をRp2とし、実施の形態1と同様に、ストッパ5およびストッパ5と散乱体2を連結する連結体が駆動する範囲が、荷電粒子ビームBのビーム経路および真空チェンバ42の外壁42w等にかからないように、散乱体2の排他領域Rx2からz方向およびxy平面方向に平行移動した排他領域Rx5を設定する。さらに、図示を省略した散乱体駆動機構3の筐体3cや真空チェンバ42の外壁42w等にストッパ5や連結体5bが当たることのないように連結体5bの形状や駆動ロッド3bとの連結位置等を定める。
<ストッパ5B>
ストッパ5Bの駆動方向に垂直な方向の長さは、同方向における排他領域Rx5の幅から左右にそれぞれ余裕分L広げた幅とし、散乱体2Bが制限領域Rp2に進入したときに、ストッパ5Bが排他領域Rx5の駆動方向における近い部分に進入するように配置する。これにより、駆動方向に垂直で排他領域Rx5に対向する面と、排他領域Rx5に侵入した際に、駆動方向に垂直な方向の両端面がストッパとして機能する。なお、ストッパとして機能する面のうち、両端面は、理論的には面積のない点でも機能するので、長さを規定する必要はなく、基本的には対向面の長さと位置を規定すればよい。
<ストッパ5A、5C>
ストッパ5Aと5Cについては、駆動距離を散乱体Bの駆動方向に平行(y方向)の成分と垂直方向(x方向)に分解して、構成を設定する。ストッパ5B(散乱体2B)のみを考慮すれば、散乱体2Aが制限領域R2pに進入した際に、ストッパ5Aが排他領域Rx5にかかるようにすればよい。しかし、ストッパ5C(散乱体2C)との衝突を考慮して、ストッパ5Aは、さらに排他領域Rx5よりx方向にα分近づける。そして、ストッパ5Aのy方向の長さを排他領域Rx5のy方向断面長さとし、ストッパ5Aが排他領域Rx5内に進入したときに、ストッパ5Bに対向する端面が、排他領域Rx5のストッパ5B側の端部にかかるようにy方向位置を合わせる。ストッパ5Cも同様である。
つぎに、上記のように構成した散乱体切替装置20における動作について図7を用いて説明する。
<散乱体2A使用時>
図7(a)に示すように、散乱体2Aを使用する場合、他の散乱体2B、2Cは退避位置にあり、散乱体2Aを退避位置から図中右上方30度の使用位置に向かって駆動することができる。このとき、散乱体2Aが制限領域Rp2に進入した部分から使用位置に達するまでの範囲内のいずれの位置にあっても、ストッパ5Aのストッパ5Bに対向する端面は排他領域Rx5のストッパ5Bに対向する辺を外側に平行移動した線上のいずれかの位置に存在することになる。そのため、散乱体2Bが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Bが制限領域Rp2に進入する直前にストッパ5Bの対向面がストッパ5Aの端面にぶつかり、ストッパ5Bおよびこれに連動する散乱体2Bの駆動が阻止される。これにより、散乱体2Bが制限領域Rp2に進入することはなく、散乱体2Aに対して散乱体2Bが衝突するのを回避することができる。
また、このとき、散乱体2Cが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Cが散乱体2Aに衝突するまでに2(α+L)分の距離を残して先にストッパ5Cのストッパ5Aに対向する面がストッパ5Aのストッパ5Cに対向する面にぶつかる。これにより、ストッパ5Cおよびこれに連動する散乱体2Cの駆動が阻止され、散乱体2Aに対して散乱体2Cが衝突するのを回避することができる。
<散乱体2B使用時>
図7(b)に示すように、散乱体2Bを使用する場合、他の散乱体2A、2Cは退避位置にあり、散乱体2Bを退避位置から図中下側の使用位置に向かって駆動することができる。このとき、散乱体2Bが制限領域Rp2に進入した部分から使用位置に達するまでの範囲内のいずれの位置にあっても、ストッパ5Bのストッパ5Aに対向する端面は排他領域Rx5のストッパ5Aに対向する辺を外側に平行移動した線上のいずれかの位置に存在する。また、ストッパ5Bのストッパ5Cに対向する端面は排他領域Rx5のストッパ5Cに対向する辺を外側に平行移動した線上のいずれかの位置に存在することになる。そのため、散乱体2Aが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Aが制限領域Rp2に進入する直前にストッパ5Aのストッパ5Cに対向する面がストッパ5Bの端面にぶつかり、ストッパ5Aおよびこれに連動する散乱体2Aの駆動が阻止される。これにより、散乱体2Aが制限領域Rp2に進入することはなく、散乱体2Bに対して散乱体2Aが衝突するのを回避することができる。
また、このとき、散乱体2Cが誤って使用位置に向かって駆動されても、散乱体2Cが制限領域Rp2に進入する直前にストッパ5Cのストッパ5Aに対向する面がストッパ5Bの端面にぶつかり、ストッパ5Cおよびこれに連動する散乱体2Cの駆動が阻止される。これにより、散乱体2Cが制限領域Rp2に進入することはなく、散乱体2Bに対して散乱体2Cが衝突するのを回避することができる。
つまり、ひとつの散乱体2が使用位置を含む制限領域Rp2内に入ると、他の散乱体2は制限領域Rp2内に進入することがないので、他の散乱体2の駆動機構3が誤って使用位置に向かって駆動しても、散乱体2同士が衝突して損傷を被ることがない。さらに、散乱体2と連結されたストッパ5が真空チェンバ42の外部で散乱体2と連携して駆動するので、真空チェンバ42内を探らなくとも、散乱体2の動作を外部から容易に監視することができる。
なお、本実施の形態2においては、ストッパ5Bの排他領域Rx5に対向する面を駆動方向に垂直な方向に延びるひとつの面としたが、これに限ることはない。たとえば、ストッパ5Aの端面にあたる面としてストッパ5Aの駆動方向に平行な方向の面と、ストッパ5Cの端面にあたる面としてストッパ5Cの駆動方向に平行な方向の面とを、z方向での位置をずらして形成するようにしてもよい。この場合、ストッパ5Aや5Cの排他領域Rx5内での進入深さに関わりなく、ストッパ5Bの駆動できる距離が変化しないので、ストッパ5Bのストロークを余分に長くとる必要がなく、コンパクトに形成できる。
また、本実施の形態2では、実施の形態1におけるストッパ配置を基準として、散乱体2Bの駆動方向に平行で中心軸X42を含む直線に対して対称となるように、水平と垂直に分解した駆動成分を基にストッパを構成したが、これに限ることはない。本実施の形態2にように、3つの散乱体2A〜2Cの駆動角が等しく、中心軸X42を対称軸とする3回対称の場合、ストッパ5も各駆動方向に垂直な方向に延びる面を形成し、排他領域Rx5の中心を対称軸とする3回対称の配置にすることも可能である。
以上のように、本実施の形態2にかかる散乱体切替装置20によれば、複数の散乱体2A〜2Cのうち、少なくとも2つの散乱体(2Aと2B、2Bと2C)の駆動方向は交差する方向であり、2つの散乱体のそれぞれに対応するストッパ(5Aと5B、5Bと5C)の駆動領域は、第1の平面内におけるそれぞれ対応する散乱体の駆動軌跡を重ねた平行四辺形の排他領域Rx2を平行移動した排他領域Rx5に基づき、設定されるように構成したので、ストッパ5が荷電粒子ビームBを遮ることがない。しかも、駆動方向が直交する散乱体2の一方が排他領域Rx2に入ると、他方の散乱体2は、対応するストッパが一方のストッパに先に当たることで排他領域Rx2に入ることができず、確実に散乱体2同士の衝突を防止することができる。
実施の形態3.
上記実施の形態1では、散乱体が3つの場合について説明した。本実施の形態では、4つの散乱体の駆動方向が同一平面内で90度ずつ異なるように構成とした。他の構成については基本的に実施の形態1と同様である。
図8は、本発明の実施の形態3にかかる散乱体切替装置の構成を説明するためのもので、実施の形態2の図6と同様に、真空チェンバの外壁部分等の記載を省略した図で、図8(a)は散乱体切替装置をビーム方向の上流側から見た平面図、図8(b)は図8(a)におけるb−b線部分から見た側面図、図8(c)は図8(a)におけるc−c線部分から見た側面図である。
図8(a)に示すように、本実施の形態3にかかる散乱体切替装置では、4つの散乱体2A、2B、2C、2Dが中心軸X42(=粒子線治療装置10に設置したときのビーム軸X)に垂直な同一平面内で、駆動方向が90度ずれるように構成したものである。そして、実施の形態1と同様に、4つの散乱体2A〜2Dのうち、ひとつの散乱体のみが中心軸X42を中心とする使用位置に移動して使用することができる。そして、散乱体2同士の衝突を回避するためのストッパ5は、荷電粒子ビームBのビーム経路および、真空チェンバ42の外壁42wにかからないように配置している。
本実施の形態3では、実施の形態1に比べて、散乱体2Bと同一直線上で駆動する散乱体2Dを増加しただけなので、散乱体2の排他領域Rx2および制限領域Rp2は、実施の形態1と同様に設定することができる。しかし、ストッパ5を配置構成するための排他領域Rx5は、ストッパ5Bを中心として駆動方向が交差するストッパ5A、5B、5Cからなるストッパ群B用の排他領域Rx5Bと、ストッパ5Dを中心として駆動方向が交差するストッパ5A、5C、5Dからなるストッパ群D用の排他領域Rx5Dの2か所設定した。排他領域Rx5Bは、実施の形態1における排他領域Rx5と同様であり、排他領域Rx5Dと排他領域Rx5Bとは、中心軸X42を含みストッパ5A、5Dの駆動方向に平行な図示しない面(以降、面ACXと称する)で面対称の関係になる。そして、各ストッパ5および連結体5bの構成も、面ACXで面対称になるように構成している。
<ストッパ5B、5D>
ストッパ5Bは、散乱体2A、2Cとの衝突を回避するため、実施の形態1におけるストッパ5Bと同様に排他領域Rx5Dに基づいて構成したストッパ5Bと、散乱体2Dとの衝突を回避するために排他領域Rx5とは独立して構成したストッパ5Bと、これらを駆動ロッド3bBに連結する連結体5bBとからなる。また、ストッパ5Dはストッパ5Bに対して面ACXで面対称になるように構成し、ストッパ5Bと対称なストッパ5Dと、ストッパ5Bと対称なストッパ5Dと、連結体5bBと対称な連結体5bDとからなる。そして、ストッパ5Bとストッパ5Dは、図8(b)、図8(c)に示すように、排他領域Rx5Dを設定した平面とは異なる平面(距離をあけた平行な面)内で駆動し、駆動方向(y方向)における間隔が散乱体2Bと2D間の間隔よりも短くなるように構成、配置している。
<ストッパ5A、5C>
ストッパ5Aについては、実施の形態1におけるストッパ5Aに対応するストッパ5Aと、ストッパ5Aと面ACXで面対称となるストッパ5Aと、これらを駆動ロッド3bAに連結する連結体5bAとからなる。ストッパ5Cについても同様に、実施の形態1におけるストッパ5Cに対応するストッパ5CLRと、ストッパ5Cと面ACXで面対称となるストッパ5Cと、これらを駆動ロッド3bCに連結する連結体5bCとからなる。
つぎに、上記のように構成した散乱体切替装置20における動作について説明する。
<散乱体2A使用時>
散乱体2Aを使用する場合、他の散乱体2B、2C、2Dのうち、散乱体2Bと2Cとの関係については実施の形態1と同様である。そして散乱体2Dに対しては、ストッパ5Aとストッパ5Bとの組み合わせと面対称となるストッパ5Aとストッパ5Dとによって、衝突を回避できる。
なお、散乱体2Cが誤って使用位置に向かって駆動された場合、ストッパ5Aとストッパ5C間と同様に、ストッパ5Aとストッパ5C間でも散乱体2Cの駆動を阻止し、散乱体2Aに対して散乱体2Cが衝突するのを回避することができる。
<散乱体2B使用時>
散乱体2Bを使用する場合、他の散乱体2B、2C、2Dのうち、散乱体2Aと2Cとの関係については実施の形態1と同様である。そして散乱体2Dに対しては、散乱体2Bと2Dが衝突する前にストッパ5Bとストッパ5Dが先に当たるので、衝突を回避できる。
<散乱体2C、2D使用時>
散乱体2Cを使用する場合、散乱体2Aと同様に、他の散乱体2A、2B、2Dとの衝突を回避することができる。また、散乱体2Dを使用する場合、散乱体2Bと同様に、他の散乱体2A、2B、2Cとの衝突を回避することができる。
つまり、ひとつの散乱体2が使用位置を含む制限領域Rp2内に入ると、他の散乱体2は制限領域Rp2内に進入することがないので、他の散乱体2の駆動機構3が誤って使用位置に向かって駆動しても、散乱体2同士が衝突して損傷を被ることがない。さらに、散乱体2と連結されたストッパ5が真空チェンバ42の外部で散乱体2と連携して駆動するので、真空チェンバ42内を探らなくとも、散乱体2の動作を外部から容易に監視することができる。
1 走査電磁石(1x:x方向走査電磁石、1y:y方向走査電磁石)、 2 散乱体(2A:第1散乱体、2B:第2散乱体、2C:第3散乱体)、 3 エアシリンダ(駆動機構(3b:駆動ロッド、3c:筐体))、 4 真空チェンバ(41:走査電磁石対応部分、42:散乱体対応部分)、 5 ストッパ(5b:連結体)、 6 リッジフィルタ、 7 レンジシフタ、 8 マルチリーフコリメータ、 9 ボーラス、
10 粒子線治療装置、 20 散乱体切替装置、
B:荷電粒子ビーム、 Rm:散乱体の駆動領域、 Rp2:散乱体の制限領域、 Rx2:散乱体の排他領域(駆動領域の重なり)、 Rx5:ストッパの排他領域、 X42:散乱体切替装置の中心、 X ビーム軸(ビーム経路の中心)

Claims (4)

  1. 粒子線治療装置において、荷電粒子ビームのビーム径を調整する散乱体を切り替える散乱体切替装置であって、
    散乱特性が異なる複数の散乱体が配置されるとともに、前記荷電粒子ビームのビーム軸に中心軸を合わせるように設置される真空チェンバと、
    前記中心軸に垂直な第1の平面内において、前記真空チェンバの外側であって互いに異なる方向から前記中心軸に向かって前記真空チェンバ内に延伸し、延伸した先端にそれぞれ散乱体が接続された駆動ロッドを備え、接続された散乱体を、それぞれ前記中心軸を含む使用位置、または前記使用位置から離れた退避位置のいずれか一方に駆動する駆動機構と、
    前記散乱体のそれぞれに対応する駆動ロッドに連結され、当該散乱体に連動することで当該散乱体の他の散乱体への衝突を防止するストッパと、を備え、
    前記ストッパのそれぞれの駆動領域を、前記第1の平面と平行で前記中心軸から離れた前記真空チェンバの外側に設定し、前記複数の散乱体のうちの1つの散乱体が前記退避位置から前記使用位置に進入する際に、前記1つの散乱体に対応する前記ストッパが前記複数の散乱体のうちの他の散乱体に対応する前記ストッパのそれぞれの駆動を阻止する位置に配置される、
    ことを特徴とする散乱体切替装置。
  2. 前記複数の散乱体のうち、少なくとも2つの散乱体の駆動方向は交差する方向であり、
    前記2つの散乱体のそれぞれに対応するストッパの駆動領域は、前記第1の平面内におけるそれぞれ対応する散乱体の駆動軌跡なる第1の領域を平行移動した第2の領域基づき、前記ビーム軸、前記真空チェンバおよび前記駆動機構にかからないように設定されることを特徴とする請求項1に記載の散乱体切替装置。
  3. 前記2つの散乱体の駆動方向が直交していることを特徴とする請求項2に記載の散乱体切替装置。
  4. 加速器から供給された荷電粒子ビームを走査方向が異なる2つの電磁石で走査する走査電磁石と、
    前記走査電磁石の下流側に配置された、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の散乱体切替装置と、
    前記走査電磁石の走査モードをスキャニング照射またはブロード照射のいずれかに切り替える走査モード切替装置と、を備え、
    前記散乱体切替装置は、前記切り替えた走査モードに基づいて、前記使用位置に駆動する散乱体を切替える、
    ことを特徴とする粒子線治療装置。
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