JP5712580B2 - 5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法 - Google Patents

5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法に関し、詳しくは、短工程で効率的に5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類を製造することができる5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法に関する。
生薬混合物の確認試験法の一つとして、その抽出液等を解析し、構成生薬を区別し得る成分を同定し、その成分に基づいて構成生薬を確認する方法が用いられている。高いレベルの安全性やロット間のばらつきの少なさが求められる医療分野や食品分野においては、そのような成分を迅速で正確な構成生薬の確認試験及び純度試験の標準品として運用・供給するために、その成分の効率的な製造方法が求められている。
漢方薬に使用されているキク科の植物であるガイヨウも、その成分の効率的な製造方法が求められている構成生薬の一つである。ガイヨウに限らず、漢方薬に使用される生薬においては、日本と中国や韓国等の諸外国とでそれぞれ独自に漢方医療が発達してきた背景もあり、日本と諸外国とで呼称や上位分類が同じであっても下位分類が異なるものが多く、更に効能まで異なることもあり、目的の生薬と類似植物とを区別する高度な分析方法が求められていた。また、近年の消費者の食や医療の安全性の意識の高まりに伴い、生薬の種類及び産地を正確に把握する必要があった。
今日まで、生薬ガイヨウ(Artemisia princepsまたはArtemisia montana)と類似植物(Artemisia argyi等)とを区別し得る成分は特定されていない。ガイヨウの確認試験及び純度試験の標準品として運用・供給するための、当該成分の同定は勿論、その効率的な製造方法の確立が急務となってきている。
そこで本発明の目的は、ガイヨウの確認試験及び純度試験の標準品として運用・供給するための、短工程で効率的に生薬ガイヨウを区別し得る成分を製造する方法を提供することにある。
本発明者は、生薬ガイヨウ(Artemisia princepsまたはArtemisia montana)と類似植物(Artemisia argyi等)の抽出成分の分析を行い、類似植物のみに特徴的に認められる成分を単離精製し、解析した結果、そのうちの二つの成分が5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類であるオイパチリン(Eupatilin)とジャセオシジン(Jaceosidin)であることを明らかにした。
オイパチリンについては、その製造方法について、文献(Horie et al. Yakugaku Zasshi, 105(3), 232-239(1985))に報告されている。しかし、文献のオイパチリンの合成方法では、中間体であるフラボン骨格を有する5,6,7‐トリヒドロキシフラボン類の6位をメトキシ基に置換し、5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類とするのに7工程もかかり、出発物質から数えると10工程以上と工程数が多いため、特に大量製造においては非効率的であり、人的コストや設備投資の負担が大きい合成方法であった。また、同じ5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類のジャセオシジンの合成方法はこれまで報告されていない。
前記オイパチリン及びジャセオシジンは、抗炎症効果を有することが報告されている(Min et al. J Ethnopharmacol. 125(3),497-500(2009))。また、他の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボンとしては、免疫活性化効果やαグルコシダーゼ活性等を有するオロキシンA(特開2001−39875、特表2009−527541)などが知られている。効率的に5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類を合成することができれば、これらの有用物質を低コストで提供することも可能となる。
本発明者は、5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造において、5及び7位へのヒドロキシ基及び6位のメトキシ基の選択的な導入に技術的な課題があることに着目して、更に、鋭意検討した結果、特定の部位にアシル基を有する5,6,7‐トリメトキシフラボン類を脱メチル化することにより、選択的に5及び7位にヒドロキシ基を導入することが可能となり、前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法は、下記の[1]〜[8]である。
[1]下記一般式(I)、
Figure 0005712580
(式中、nは0〜5の整数を表し、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法において、
下記式一般式(II)、
Figure 0005712580
(式中、nは0〜5の整数を表し、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、Rは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、置換基を有していてもよい炭素数7〜9のフェニルアルキル基を表す。)
で表される5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類を脱メチル化して、
下記一般式(III)、
Figure 0005712580
(式中、nは0〜5の整数を表し、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表す。nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、Rは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、置換基を有していてもよい炭素数7〜9のフェニルアルキル基を表す。)
で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシ‐8‐アシルフラボン類とする工程と、
前記一般式(III)で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシ‐8‐アシルフラボン類を脱アシル化して、前記一般式(I)で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類を得る工程とを備え、
前記脱アシル化する工程において、スカンジウムトリフラート(Sc(OTf) )、又は、イットリウムトリフラート(Y(OTf) ))を触媒として使用することを特徴とする5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
[2]前記5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類の脱メチル化において、三塩化ホウ素(BCl )を触媒として使用する[1]に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
]前記脱アシル化する工程において、スカンジウムトリフラート(Sc(OTf)触媒として使用する[1]または[2]に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
[4]前記一般式(II)のRが、下記一般式(IV)、
Figure 0005712580
(式中、mは0〜5の整数を表し、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表し、mが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
で表されるフェニルエチル基である化合物を、下記一般式(V)、
Figure 0005712580
(式中、n及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、R及びRはそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、mが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
で表される化合物を還元反応させて得る工程を備える[1]〜[3]のうち何れかに記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
[5]前記一般式(V)で表される化合物を、下記一般式(VI)、
Figure 0005712580
(式中、n及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、R及びR10はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、又は、炭素数2〜3の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、mが2以上の場合、R10はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
で表される化合物を環化反応させて得る工程を備える[4]に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
[6]前記一般式(VI)で表される化合物を、下記式(VII)、
Figure 0005712580
で表される2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールの両方のアセチル基と、下記一般式(VIII)、
Figure 0005712580
(式中、nは0〜5の整数を表し、R11はヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、又は、炭素数2または3の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、R11はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
で表されるベンズアルデヒド化合物とを、アルドール縮合反応させて得る工程を備える[5]に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
[7]前記一般式(II)のRが炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である化合物を、下記一般式(IX)、
Figure 0005712580
(式中、nは0〜5の整数を表し、R12はヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、又は、炭素数2または3の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、R12はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、R13は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表す。)
で表される化合物を環化反応させて得る工程を備える[1]〜[3]のうち何れか一項に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
[8]前記一般式(IX)で表される化合物を、下記式(VII)、
Figure 0005712580
で表される2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールのいずれかのアセチル基と、下記一般式(VIII)、
Figure 0005712580
(式中、nは0〜5の整数を表し、R11はヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、又は、炭素数2または3の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、R11はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
で表されるベンズアルデヒド化合物とを、アルドール縮合反応させて得る工程を備える[7]に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
本発明により、フラボン類の5及び7位へのヒドロキシ基、及び、6位へのメトキシ基の容易な導入を実現し、短工程で効率的に5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類を製造することができる5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法を提供することが可能となる。
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法]
<5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類の脱メチル化>
本発明の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法は、前記一般式(I)で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法において、前記一般式(II)で表される5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類を脱メチル化して、前記一般式(III)で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシ‐8‐アシルフラボン類とする工程(A)を備えることを特徴とするものである。
前記一般式(I)中のRで表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル等が挙げられる。
前記一般式(I)中のRで表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、第二ブトキシ、第三ブトキシ等が挙げられる。
前記一般式(II)中のRで表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、及び、炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基としては、それぞれ前記一般式(I)中のRのそれらと同じ基が挙げられる。
前記一般式(II)中のRで表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基としては、前記一般式(I)中のRのアルキル基と同じ基が挙げられる。
前記一般式(II)中のRで表される置換基を有していてもよい炭素数7〜9のフェニルアルキル基としては、フェニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等が挙げられ、その置換基としては、ヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基等が挙げられる。前記炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基としては、それぞれ前記一般式(I)中のRのそれらと同じ基が挙げられる。
前記一般式(III)中のRで表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、及び、炭素原子数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基としては、それぞれ前記一般式(I)中のRのそれらと同じ基が挙げられる。
前記一般式(III)中のRで表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基としては、前記一般式(I)中のRのアルキル基と同じ基が挙げられる。
前記一般式(III)中のRで表される置換基を有していてもよい炭素数7〜9のフェニルアルキル基としては、前記一般式(II)中のRで表される置換基を有していてもよい炭素数7〜9のフェニルアルキル基と同じ基が挙げられる。
本願発明の脱メチル化の方法は、前記一般式(II)で表される化合物の5及び7位が選択的に脱メチル化される限り、特に限定されるものではなく、Paige R. Brooksらの方法(Paige R. Brooks et al.;"Boron Trichloride/Tetra-n-Butylammonium Iodide: A Mild, Selective Combination Reagent for the Cleavage of Primary Alkyl Aryl Ethers"; J. Org. Chem, vol. 64, No. 26, 1999; pp. 9719-9721)により行うことができる。例えば、三塩化ホウ素(BCl)や三臭化ホウ素(BBr)を触媒、ジクロロメタンを溶媒として使用し、アルゴン雰囲気下、氷点下の温度で反応させる方法が挙げられる。触媒として三塩化ホウ素(BCl)を使用する場合には、その使用量を減量するために、ヨウ化テトラn‐ブチルアンモニウム(n‐BuNI)を併用してもよい。
また、脱メチル化前の一般式(II)で表される化合物のn、R及びRと、それらに対応する脱メチル化後の一般式(III)で表される化合物のn、R及びRがそれぞれ同じであってもよいし、本願発明の脱メチル化の工程(A)の結果、又は、その副次的な効果の結果、異なっていてもよい。
<5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシ‐8‐アシルフラボン類の脱アシル化>
本願発明の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法において、前記一般式(I)で表される化合物を得るために、脱メチル化の工程(A)で得られた前記一般式(III)で表される化合物を脱アシル化する工程(B)を備えるのが好ましい。
本願発明の脱アシル化の工程(B)の触媒のうち好適なものとしては、トリフルオロメタンスルホン酸(CFSOH)やイットリウムトリフラート(Y(OTf))が挙げられる。また、これまで文献上の報告例はないが、スカンジウムトリフラート(Sc(OTf))を触媒として使用してもよい。その中でも、スケールアップ時の収率の点から、スカンジウムトリフラート(Sc(OTf))を触媒として使用することがより好ましい。
本願発明の脱アシル化の工程(B)の好適な反応溶媒としては、一般に知られているものを使用することができ、1,2‐ジクロロエタン、アセトニトリル及びトルエン等が挙げられるが、1,2‐ジクロロエタンが好ましい。また、反応は加熱還流であり、好ましい温度は50℃〜100℃である。
脱アシル化前の一般式(III)で表される化合物のn及びRと、それらに対応する脱アシル化後の一般式(I)で表される化合物のn及びRは、それぞれ同じであってもよいし、本願発明の脱アシル化の工程(B)の結果、又は、その副次的な効果の結果、異なっていてもよい。
<5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類の製造1>
本願発明の脱メチル化の工程(A)で脱メチル化する前記一般式(II)で表される5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類であって、前記一般式(II)中のRが前記一般式(IV)で表されるフェニルエチル基である化合物は、前記一般式(V)で表される化合物を還元反応させて得ることができる。還元反応の方法は特に制限されないが、水素雰囲気下、酢酸エチルとメタノールを溶媒としてパラジウム炭素を使用する方法等、一般的な水素添加法で行えばよい。
前記一般式(IV)中のRで表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、及び、炭素原子数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基としては、それぞれ前記一般式(I)中のRのそれらと同じ基が挙げられる。
前記一般式(V)中のR及びRで表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、及び、炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基としては、それぞれ前記一般式(I)中のRのそれらと同じ基が挙げられる。
還元反応前の一般式(V)で表される化合物のn及びR並びにm及びRと、それらに対応する還元反応後の一般式(II)で表される化合物のn及びR並びに一般式(IV)で表される基のm及びRとがそれぞれ同じであってもよいし、還元反応の結果、又は、その副次的な効果の結果、異なっていてもよい。
前記一般式(V)で表される化合物を、前記一般式(VI)で表される化合物を環化反応させて得ることができる。環化反応の方法は特に制限されないが、DMSOを溶媒として、ヨウ素を使用する方法、Pd触媒を使用した還元法(Bull. Chem. Soc., 47(10), 2526-2528(1994))等が挙げられる。
前記一般式(VI)中のR及びR10で表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、及び、炭素原子数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基としては、それぞれ前記一般式(I)中のRのそれらと同じ基が挙げられる。
前記一般式(VI)中のR及びR10で表される炭素原子数2〜3の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシアルコキシ基としては、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、及び、エトキシメトキシ等が挙げられる。
環化反応前の一般式(VI)で表される化合物のn及びR並びにm及びR10と、それらに対応する環化反応後の一般式(V)で表される化合物のn及びR並びにm及びRとがそれぞれ同じであってもよいし、環化反応の結果、又は、その副次的な効果の結果、異なっていてもよい。
前記一般式(VI)で表される化合物は前記式(VII)で表される2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールの両方のアセチル基と、前記一般式(VIII)で表されるベンズアルデヒド化合物とを、アルドール縮合反応させて得ることができる。アルドール縮合反応の方法は特に制限されないが、メタノールを溶媒として、ナトリウムメトキシドを使用する方法、ジクロロメタンを溶媒として、ホウ素エノラートを使用する方法、THFを溶媒としてリチウムエノラートあるいはケイ素エノラートを使用する方法(向山アルドール反応)等が挙げられる。
前記一般式(VII)で表される2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールは、Igarashi et al,Chem. Pharm. Bull. 53(9) 1088-1091 (2005)に記載の方法で、3,4,5‐トリメトキシフェノールをアセチル化して得ることができる。アセチル化の方法は特に制限されないが、ニトロメタンを溶媒として、塩化アルミニウム(AlCl)を使用する方法、無水酢酸とLewis酸(AlCl、TiCl、(CAl、(CHAl、(CAlClBCl等)を使用する方法等が挙げられる。
前記一般式(VIII)中のR11で表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、及び、炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基はとしては、それぞれ前記一般式(I)中のRのそれらと同じ基が挙げられる。また、アルコキシアルコキシ基としては、前記一般式(VI)中のR及びR10と同じ基が挙げられる。
アルドール縮合反応前の一般式(VIII)で表される化合物のn及びR11と、それらに対応するアルドール縮合反応後の一般式(VI)で表される化合物のn及びm並びにR及びR10とがそれぞれ同じであってもよいし、アルドール縮合反応の結果、又は、その副次的な効果の結果、異なっていてもよい。
<5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類の製造2>
また、本願発明の脱メチル化の工程(A)で脱メチル化する前記一般式(II)で表される5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類であって、前記一般式(II)中のRが炭素数1〜4の直鎖あるいは分岐鎖のアルキル基である化合物は、前記一般式(IX)で表される化合物を環化反応して得ることができる。環化反応の方法は特に制限されないが、DMSOを溶媒として、ヨウ素を使用する方法、Pd触媒を使用した還元法(Bull. Chem. Soc, 47(10), 2526-2528(1994))等が挙げられる。
前記一般式(IX)中のR12で表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、及び、炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基はとしては、それぞれ前記一般式(I)中のRのそれらと同じ基が挙げられる。また、アルコキシアルコキシ基としては、前記一般式(VI)中のR及びR10と同じ基が挙げられる。
前記一般式(IX)のR13で表される炭素原子数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基としては、前記一般式(I)中のRのアルキル基と同じ基が挙げられる。
環化反応前の一般式(IX)表される化合物のn及びR12並びにR13と、それらに対応する環化反応後の一般式(II)で表される化合物のn及びR並びにRとがそれぞれ同じであってもよいし、環化反応の結果、又は、その副次的な効果の結果、異なっていてもよい。
前記一般式(IX)表される化合物を、前記式(VII)で表される2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールのいずれかのアセチル基と、前記一般式(VIII)で表されるベンズアルデヒド化合物とを、アルドール縮合反応させて得ることができる。アルドール縮合反応の方法は特に制限されないが、メタノールを溶媒として、ナトリウムメトキシドを使用する方法、ジクロロメタンを溶媒として、ホウ素エノラートを使用する方法、THFを溶媒としてリチウムエノラートあるいはケイ素エノラートを使用する方法(向山アルドール反応)等が挙げられる。
アルドール縮合反応前の一般式(VIII)で表される化合物のn及びR11と、それらに対応するアルドール縮合反応後の一般式(IX)で表される化合物のn及びR12とがそれぞれ同じであってもよいし、アルドール縮合反応の結果、又は、その副次的な効果の結果、異なっていてもよい。また、アルドール縮合反応前の一般式(VII)で表される化合物のアルドール縮合未反応のアセチル基のメチルと、それに対応するアルドール縮合反応後の一般式(IX)で表される化合物のR13とがそれぞれ同じであってもよいし、アルドール縮合反応の副次的な効果の結果、異なっていてもよい。
また、前記式(VII)で表される2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールは、Igarashi et al,Chem. Pharm. Bull. 53(9) 1088-1091 (2005)に記載の方法で、3,4,5‐トリメトキシフェノールをアセチル化して得ることができる。アセチル化の方法は特に制限されないが、ニトロメタンを溶媒として、塩化アルミニウム(AlCl)を使用する方法、無水酢酸とLewis酸(AlCl、TiCl、(CAl、(CHAl、(CAlClBCl等)を使用する方法等が挙げられる。
[実験例1]
オイパチリンの製造方法
[実験例1−1]
2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールと3,4‐ジメトキシベンズアルデヒドとのアルドール縮合反応
Figure 0005712580
2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノール(2.3g、8.5mmol)と3,4‐ジメトキシベンズアルデヒド(3.14g、18.9mmol)を、28%ナトリウムメトキシド(NaOMe)のメタノール(4.25mL)とメタノール(17mL)の混合溶液に溶解して、80℃で4時間撹拌した。その反応液に、1mol/Lの塩酸を添加した。その水層を酢酸エチルで抽出した。一体化した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で有機溶媒を除去した後、粗精製物をシリカゲルでクロマトグラフィーにかけ(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)、得られた化合物1−1を真空下、室温で一時間乾燥した。収量は4.67g(収率は97.4%)であった。
得られた化合物のデータは下記の通り。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ:3.89 (3H, s), 3.93 (12H, s), 3.99 (6H, s), 6.89 (2H, d, J = 8.3Hz), 7.13 (2H,d, J = 1.9Hz), 7.20 (2H, dd, J = 1.9, 8.3Hz), 7.36 (2H, d, J = 15.8Hz), 7.62(2H, d, J = 15.8Hz), 13.48 (1H, s);
13C-NMR (CDCl3,100MHz), δ: 192.94, 158.22, 157.01, 151.53,149.23, 145.15, 138.38, 127.80, 125.12, 123.28, 115.08, 111.10, 110.21, 61.91,61.34, 55.98, 55.91;
ESI-MS m/z: +ESI 587 [M+Na]+, 565 [M+H]+,-ESI 563 [M-H]-. HRESI-MS m/z: 587.1887 (Calcd for C31H32O10Na:587.1893).
[実験例1−2−1]
化合物1−1の環化反応
Figure 0005712580
化合物1−1(4.67g、8.3mmol)とヨウ素(105.5mg、8.3mmol)をジメチルスルホキシド(DMSO)(13ml)に溶解し、180℃で45分間撹拌した。その反応液にチオ硫酸ナトリウム溶液(Naaq)を添加し、その水層をジクロロメタン(CHCl)で抽出した。一体化した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で有機溶媒を除去した後、残渣をジクロロメタン/ヘキサンによって再結晶化し、化合物1−2を薄黄色の固体として得た。得た化合物1−2を真空下、一時間乾燥した。収量は4.25g(収率は91.0%)であった。
得られた化合物のデータは下記の通り。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ:3.81 (3H, s), 3.89 (3H, s), 3.90 (3H, s), 3.91 (3H, s), 3.98 (3H, s), 4.02 (3H,s), 4.05 (3H, s), 6.61 (1H, s), 6.86 (1H, dd, J = 1.7, 8.5Hz), 7.01 (1H, d, J =15.8Hz), 7.06 (1H, d, J = 1.9Hz), 7.13 (1H, dd, J = 1.9, 8.5Hz), 7.23 (1H, d, J= 2.2Hz), 7.36 (1H, d, J = 1.9, 8.5Hz), 7.43 (1H, d, J = 15.8Hz);
13C-NMR (CDCl3, 100MHz), δ:191.21, 176.88, 161.36, 155.10, 154.35, 151.98, 151.87, 150.26, 149.38, 149.17,146.75, 143.72, 126.94, 125.77, 123.59, 123.48, 119.66, 119.15, 115.16, 111.13,109.98, 108.57, 106.79, 62.38, 62.13, 61.65, 56.02, 56.01, 55.94, 55.75, 53.40;
ESI-MS m/z: +ESI 585 [M+Na]+, 563 [M+H]+, -ESI561 [M-H]-. HRESI-MS m/z: 585.1738 (Calcd for C31H30O10Na:585.1737).
[実験例1−2−2〜1−2−3]
環化反応の反応条件を下記表1に記載のように変えた以外は、前記実験例1−2−1と同様に反応を行った。化合物1−2の収率を下記表1に示す。
Figure 0005712580
[実験例1−3]
化合物1−2の還元反応
Figure 0005712580
化合物1−2(4.2g、7.5mmol)と10%パラジウム炭素(Pd‐C)(600mg)を酢酸エチル(60mL)に溶解したものとメタノール(60mL)との混合液を、水素雰囲気下、室温で24時間撹拌した。触媒をセライトでろ過した後、ろ過液を真空下で濃縮し、化合物1−3の粗精製物を粘性油状物質として得た。粗精製物をヘキサン‐クロロホルムによって再結晶化して、化合物1−3を薄黄色の固体として得た。収量は3.39g(収率は80.2%)であった。更に、ろ過液を真空下で濃縮し、残渣をシリカゲルでクロマトグラフィーにかけ(ヘキサン/酢酸エチル=1:1→酢酸エチルのみ)、化合物1−3を薄黄色の固体として得て、真空下、室温で一時間乾燥した。収量は176.6mg(収率は4.2%)であった。総収率は84.2%であった。
得られた化合物のデータは下記の通り。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ:3.03 (2H, t, J =7.3Hz), 3.23 (2H, t, J = 7.3Hz), 3.79 (3H, s), 3.80 (3H, s),3.94 (3H, s), 3.95 (3H, s), 3.96 (3H, s), 4.01 (6H, s), 6.58 (1H, s), 6.69-6.71(3H, m), 6.92 (1H, d, J = 8.5Hz), 7.25-7.28 (2H, m);
13C-NMR (CDCl3, 100MHz), δ:200.88, 176.70, 161.24, 154.62, 154.45, 151.96, 149.56, 149.22, 148.82, 147.41,143.36, 133.00, 132.42, 120.21, 120.10, 119.56, 115.19, 111.69, 111.20, 111.18,108.61, 106.73, 62.32, 62.05, 61.62, 56.05, 55.95, 55.82, 55.73, 46.59, 29.38;
ESI-MS m/z: +ESI 587 [M+Na]+, 565 [M+H]+, -ESI563 [M-H]-. HRESI-MS m/z: 587.1883 (Calcd for C31H32O10Na:587.1893).
[実験例1−4−1]
化合物1−3の脱メチル化
Figure 0005712580
化合物1−3(1.5g、2.66mmol)とヨウ化テトラn‐ブチルアンモニウム(n‐BuNI)(2.47g、6.69mmol)をジクロロメタン(33.3mL)に溶解した−78℃の混合物に、1mol/L三塩化ホウ素(BCl)のジクロロメタン溶液(6.65mL、6.65mmol)をアルゴン雰囲気下、5分間で滴下した。反応混合物を室温まで温めながら5時間撹拌し、その後、その反応混合物を0℃で1時間撹拌した。得られた反応混合物をメタノールでクエンチし、真空下で濃縮した。沈殿物をジクロロメタン‐エタノールによって再結晶化し、化合物1−4を濃灰色の固体として得た。得た化合物1−4を真空下、50℃で一時間乾燥した。収量は1.01g(収率は70.9%)であった。
得られた化合物のデータは下記の通り。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 3.06 (2H, t, J = 7.8Hz), 3.64 (2H, t, J = 7.8Hz),3.78 (3H, s), 3.84 (3H, s), 3.86 (3H, s), 3.91 (3H, s), 3.96 (3H, s), 6.50 (1H,d, J = 8.5Hz), 6.63 (1H, s), 6.73-6.82 (3H, m), 7.12 (1H, d, J = 2.2Hz), 7.20(1H, dd, J = 2.2, 8.5Hz), 14.15 (1H, s), 14.54 (1H, s);
13C-NMR (CDCl3, 100MHz),δ: 202.83, 182.08, 165.14, 164.25, 158.80, 154.75,152.55, 149.42, 149.06, 147.54, 133.38, 131.71, 120.70, 120.57, 120.38, 111.82,111.44, 110.90, 109.20, 106.14, 104.67, 103.06, 60.67, 55.98, 55.90, 55.79,47.95, 29.60;
ESI-MS m/z:+ESI 559 [M+Na]+, 537 [M+H]+, -ESI 535 [M-H]-.HRESI-MS m/z: 559.1589 (Calcd for C29H28O10Na:559.1580).
[実験例1−4−2〜1−4−4]
脱メチル化の反応条件を下記表2に記載のように変えた以外は、前記実験例1−4−1と同様に反応を行った。化合物1−4の収率を下記表2に示す。
Figure 0005712580
[実験例1−5−1]
化合物1−4の脱アシル化
Figure 0005712580
化合物1−4(100.8mg、0.187mmol)とスカンジウムトリフラート(Sc(OTf))(46.5mg、0.094mmol)を1,2‐ジクロロエタン(1.7mL)に溶解した室温の混合物に水(70μL)を添加し、それを密封したチューブ内で24時間還流した。その反応液に、炭酸水素ナトリウム溶液を添加し、その水層をジクロロメタンで抽出した。一体化した有機層を塩性溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で溶媒を除去した後、残渣をODSでクロマトグラフィーにかけ(35〜40%アセトニトリル溶液)、得られたオイパチリンを真空下、室温で一時間乾燥した。収量は55.1mg(収率は85.6%)であった。
得られた化合物のデータは下記の通り。
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 3.76 (3H, s), 3.86 (3H, s), 3.88 (3H, s), 6.64(1H, s), 6.97 (1H, d, J = 0.7Hz), 7.13 (1H, dd, J = 0.7, 8.7Hz), 7.56 (1H, d,1.5Hz), 7.67 (1H, ddd, J = 0.7, 1.5, 8.5Hz), 13.04 (1H, brs);
13C-NMR (DMSO-d6, 100MHz),δ: 182.17, 163.34, 157.30, 152.71, 152.41, 152.11,148.99, 131.35, 122.92, 119.98, 111.65, 109.41, 104.11, 103.34, 94.35, 59.33,55.83, 55.7;
ESI-MS m/z:+ESI 367 [M+Na]+, 345 [M+H]+, -ESI 343 [M-H]-.HRESI-MS m/z: 367.0806 (Calcd for C18H16O7 Na:367.0794).
参考例1−5−2、実験例1−5−3、1−5−4]
脱アシル化反応において、添加物及び時間を下記表3に記載のように変えた以外は、前記実験例1−5−1と同様に反応を行った。オイパチリンの収率を下記表3に示す。
Figure 0005712580
[実験例2]
ジャセオシジンの製造方法
[実験例2−1]
2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールと3‐メトキシ‐4‐(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒドとのアルドール縮合反応
Figure 0005712580
2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノール(1.00g、3.73mmol)と3‐メトキシ‐4‐(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒド(739.7mg、3.77mmol)をメタノール(20mL)に融解した室温のものに、28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(1.85mL)を添加して、その混合物を6時間還流した。その反応液に水を添加し、酢酸で中和した。その水層を酢酸エチルで抽出した。一体化した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で有機溶媒を除去した後、粗精製物をシリカゲルでクロマトグラフィーにかけ(酢酸エチル:ヘキサン=1:4→1:2→2:1)、モノアルドール体である化合物2−1とジアルドール体である化合物2−1’を得た。得られた化合物2−1及び2−1’を真空下、室温で一時間乾燥した。化合物2−1の収量は811.1mg(収率は48.7%)、化合物2−1’の収量は468mg(収率は20.1%)であった。
得られた化合物のデータは下記の通り。
[化合物2−1]
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ:2.67 (3H, s), 3.51 (3H, s), 3.83 (3H, s), 3.96 (3H, s), 4.05 (3H, s), 5.27 (2H,s), 7.07 (1H, d, J = 15.8Hz), 7.09-7.16 (3H, m), 7.44 (1H, d, J = 15.8Hz),13.30 (1H, s);
13C-NMR (CDCl3, 100MHz), δ:203.24, 192.79, 157.86, 157.64, 157.10, 149.81, 148.91, 145.18, 138.00, 129.37,122.93, 116.84, 115.72, 112.77, 110.71, 95.17, 61.78, 61.31, 61.09, 56.35,55.96, 32.40;
ESI-MS m/z: +ESI 469 [M+Na]+, 467 [M+H]+, -ESI445 [M-H]-. HRESI-MS m/z: 469.1489 (Calcd for C23H26O9Na:469.1475).
[化合物2−1’]
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 3.52 (6H, s), 3.89 (3H, s), 3.94 (6H, s), 3.99(6H, s), 5.28 (4H, s), 7.14-7.17 (6H, m), 7.37 (1H, d, J = 15.8Hz), 7.61 (1H,d, J = 15.8Hz), 13.40 (1H, s).
[実験例2−2]
化合物2−1の環化反応とヒドロキシ化
Figure 0005712580
化合物2−1(811mg、1.82mmol)をDMSO(20mL)に溶解した室温のものに、ヨウ素(58.9mg、0.23mmol)を添加し、その混合物を180℃で15分間撹拌した。その反応液に、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を添加し、その水層を酢酸エチルで抽出した。一体化した有機層を塩性溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で有機溶媒を除去した後、粗精製物をシリカゲルでクロマトグラフィーにかけ(酢酸エチル:ヘキサン=1:1→2:1→酢酸エチルのみ)、化合物2−1の環化反応物であり、メトキシメチル基がヒドロキシ基に変換された化合物2−2を得た。得た化合物2−2を真空下、室温で一時間乾燥した。収量は350.9mg(収率は48.2%)であった。
得られた化合物のデータは下記の通り。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 2.64 (3H, s), 3.95 (3H, s), 3.98 (3H, s), 4.01(3H, s), 4.08 (3H, s), 6.17 (1H, s), 6.58 (1H, s), 7.01 (1H, d, J = 8.5Hz),7.30 (1H, d, J = 1.9Hz), 7.35 (1H, dd, J = 1.9, 8.5Hz);
13C-NMR (CDCl3, 100MHz),δ: 198.87, 176.81, 161.44, 154.65, 154.62, 149.54,149.01, 146.90, 143.45, 123.04, 120.48, 120.25, 115.04, 108.34, 106.58, 62.32,62.04, 61.60, 56.02, 32.64;
ESI-MS m/z: +ESI423 [M+Na]+, 401 [M+H]+, -ESI 399 [M-H]-.HRESI-MS m/z: 423.1048 (Calcd for C21H20O8Na:423.1056).
[実験例2−3−1]
化合物2−2の脱メチル化
Figure 0005712580
化合物2−2(240.4mg、0.60mmol)をジクロロメタン(6.0mL)に溶解した−78℃の混合物に、1mol/Lの三塩化ホウ素(BCl)のジクロロメタン溶液(0.6mL、0.6mmol)をアルゴン雰囲気下、5分間で滴下し、同じ温度で1時間撹拌した。その後、撹拌した反応液を4時間かけて−10℃まで徐々に温めた。その反応液に1mol/Lの塩酸を添加し、その水層をジクロロメタンで抽出した。一体化した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で有機溶媒を除去した後、残渣をジクロロメタン/エタノールによって再結晶化して、化合物2−3を薄黄色の固体として得た。得た化合物2−3を真空下、室温で30分間乾燥した。収量は142.4mg(収率は63.7%)であった。
得られた化合物のデータは下記の通り。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz) δ: 2.93 (3H, s), 3.96 (3H, s), 3.99 (1H, s), 6.05(1H, s), 6.65 (1H, s), 7.07 (1H, d, J = 8.3Hz), 7.28 (1H, d, J = 2.2Hz), 7.41(1H, dd, J = 2.2, 8.3Hz), 14.15, (1H, s), 14.48 (1H, s);
13C-NMR (CDCl3, 100MHz),δ: 201.24, 181.93, 165.44, 163.88, 158.79, 154.66,150.44, 131.32, 122.16, 120.89, 115.78, 109.44, 105.68, 104.45, 103.28, 60.45,55.91, 33.29;
ESI-MS m/z:+ESI 395 [M+Na]+, 373 [M+H]+, -ESI 371 [M-H]-.HRESI-MS m/z: 395.0747 (Calcd for C19H16O8Na:353.0743).
[実験例2−3−2]
脱メチル化の反応条件を下記表4に記載のように変えた以外は、前記実験例2−3−1と同様に反応を行った。化合物2−3の収率を下記表4に示す。
Figure 0005712580
[実験例2−4]
化合物2−3の脱アシル化
Figure 0005712580
化合物2−3(118.5mg、0.29mmol)とスカンジウムトリフラート(Sc(OTf))(72.7mg、0.148mmol)を1,2‐ジクロロエタン(2.7mL)に溶解した混合物に水(0.11mL)を添加し、24時間還流した。その反応液に、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を添加し、その水層をジクロロメタンで抽出した。一体化した有機層を塩性溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で有機溶媒を除去した後、残渣をODSでクロマトグラフィーにかけ(30%アセトニトリル)、ジャセオシジンを薄黄色の固体として得た。得られたジャセオシジンを真空下、室温で30分間乾燥した。収量は65.6mg(収率は67.1%)であった。
得られた化合物のデータは下記の通り。
1H-NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 3.75 (3H, s), 3.89 (3H, s), 6.62 (1H, s), 6.89(1H, s), 6.94 (1H, d, J = 8.7Hz), 7.56 (2H, m), 13.08 (1H, m);
13C-NMR (DMSO-d6, 100MHz),δ: 182.14, 163.69, 157.33, 152.72, 152.40, 150.71,148.01, 131.34, 121.53, 120.32, 115.74, 110.19, 104.03, 102.73, 94.31, 59.93,55.95;
ESI-MS m/z:+ESI 353 [M+Na]+, 331 [M+H]+, -ESI 329 [M-H]-.HRESI-MS m/z: 353.0639 (Calcd for C17H14O7Na:353.0637).
実験例1−4−1〜1−4−4、及び、実験例2−3に示されるように、本願発明の8位にアシル基を導入した5,6,7‐トリメトキシフラボン類を脱メチル化することによって、5位及び7位のメトキシ基を選択的にヒドロキシ基に置換できることがわかった。
脱メチル化で使用した触媒の一つである三塩化ホウ素(BCl)は、取扱いに注意を要する毒物であるが、ヨウ化テトラn‐ブチルアンモニウム(n‐BuNI)を用いることによって収率を維持したままBClの減量が可能となった(実験例1−4−1)。このBClを用いた反応は、反応後にエタノールを添加し、BClを分解した後、反応混合物を濃縮し、析出した目的物を濾取するといった簡便な操作方法で目的物を得ることができる利点を有することがわかった。
また、脱アシル化工程の検討で見出したスカンジウム触媒Sc(OTf)によるレトロフリーデルクラフト反応は、現在文献上の報告例はなく、興味深い知見が得られた(実験例1−5−1、1−5−3及び2−4)。
本願発明の8位にアシル基を導入した5,6,7‐トリメトキシフラボン類を脱メチル化する工程を含む、前記実験例1の工程によれば、出発物質である2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールから全5工程という少ない工程でオイパチリンを合成できることがわかった。また前記工程から最も収率の良い工程を選択することで、全収率約50%という高い効率で、2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールからオイパチリンを合成できることがわかった。また、本願発明の8位にアシル基を導入した5,6,7‐トリメトキシフラボン類を脱メチル化する工程を含む、前記実験例2の工程によれば、2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールから全4工程という少ない工程でジャセオシジンを合成できることがわかった。また、全収率10%で、3,4,5‐トリメトキシフェノールからジャセオシジンを合成することができた。

Claims (8)

  1. 下記一般式(I)、
    Figure 0005712580
    (式中、nは0〜5の整数を表し、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
    で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法において、
    下記式一般式(II)、
    Figure 0005712580
    (式中、nは0〜5の整数を表し、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、Rは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、置換基を有していてもよい炭素数7〜9のフェニルアルキル基を表す。)
    で表される5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類を脱メチル化して、
    下記一般式(III)、
    Figure 0005712580
    (式中、nは0〜5の整数を表し、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表す。nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、Rは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、置換基を有していてもよい炭素数7〜9のフェニルアルキル基を表す。)
    で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシ‐8‐アシルフラボン類とする工程と、
    前記一般式(III)で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシ‐8‐アシルフラボン類を脱アシル化して、前記一般式(I)で表される5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類を得る工程とを備え、
    前記5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシ‐8‐アシルフラボン類の脱アシル化において、スカンジウムトリフラート(Sc(OTf) )、又は、イットリウムトリフラート(Y(OTf) ))を触媒として使用することを特徴とする5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
  2. 前記5,6,7‐トリメトキシ‐8‐アシルフラボン類の脱メチル化において、三塩化ホウ素(BCl )を触媒として使用する請求項1に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
  3. 前記脱アシル化する工程において、スカンジウムトリフラート(Sc(OTf)触媒として使用する請求項1または2に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
  4. 前記一般式(II)のRが、下記一般式(IV)、
    Figure 0005712580
    (式中、mは0〜5の整数を表し、Rはヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表し、mが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
    で表されるフェニルエチル基である化合物を、下記一般式(V)、
    Figure 0005712580
    (式中、n及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、R及びRはそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、mが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
    で表される化合物を還元反応させて得る工程を備える請求項1〜3のうち何れか一項に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
  5. 前記一般式(V)で表される化合物を、下記一般式(VI)、
    Figure 0005712580
    (式中、n及びmはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、R及びR10はそれぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、又は、炭素数2〜3の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、mが2以上の場合、R10はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
    で表される化合物を環化反応させて得る工程を備える請求項4に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
  6. 前記一般式(VI)で表される化合物を、下記式(VII)、
    Figure 0005712580
    で表される2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールの両方のアセチル基と、下記一般式(VIII)、
    Figure 0005712580
    (式中、nは0〜5の整数を表し、R11はヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、又は、炭素数2または3の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、R11はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
    で表されるベンズアルデヒド化合物とを、アルドール縮合反応させて得る工程を備える請求項5に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
  7. 前記一般式(II)のRが炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である化合物を、下記一般式(IX)、
    Figure 0005712580
    (式中、nは0〜5の整数を表し、R12はヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、又は、炭素数2または3の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシアルコキシ基を表しnが2以上の場合、R12はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、R13は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表す。)
    で表される化合物を環化反応させて得る工程を備える請求項1〜3のうち何れか一項に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
  8. 前記一般式(IX)で表される化合物を、下記式(VII)、
    Figure 0005712580
    で表される2,6‐ジアセチル‐3,4,5‐トリメトキシフェノールのいずれかのアセチル基と、下記一般式(VIII)、
    Figure 0005712580
    (式中、nは0〜5の整数を表し、R11はヒドロキシ基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基、又は、炭素数2または3の直鎖もしくは分岐鎖のアルコキシアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、R11はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
    で表されるベンズアルデヒド化合物とを、アルドール縮合反応させて得る工程を備える請求項7に記載の5,7‐ジヒドロキシ‐6‐メトキシフラボン類の製造方法。
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