以下、本発明の実施例を説明する。
本発明による使用量測定システムの実施例1について図1を参照して説明する。
本使用量測定システムは一例として計量器101、位置情報探索装置103、設定装置104からなる位置情報設定装置102、計量器105,106,107、無線アドホックネットワーク108、コンセントレータ109、既存ネットワーク110、センタ装置111からなるものとする。
計量器101は本発明としての使用量測定器で、通信機能付きの電力量計、ガスメータ、水道メータや所謂スマートメータ等がこれに該当し、需要家により消費された電力使用量、ガス使用量、または水道使用量を測定し、無線電波にてその使用量データ等を送信する。計量器101は、後述する図2に示す内部構成となっている。
位置情報設定装置102は、位置情報探索装置103、設定装置104により構成されており、計量器101に位置情報を設定する場合に作業者により操作される。なお、計量器101に位置情報が設定される作業は、通常、計量器101が需要家に設置される時に行われる。
位置情報探索装置103は、GPS端末装置等により構成されており、位置情報を有する衛星と通信を行い、位置情報探索装置103の現在位置にかかる緯度・経度・高度等の位置情報を取得し、出力する。
設定装置104は、可搬式のパーソナルコンピュータやハンディターミナル等により構成されており、位置情報探索装置103から出力された緯度・経度・高度等の位置情報を受信し、計量器101に当該位置情報を送信する。なお、設定装置104と計量器101の間の通信は、RS232Cのような有線通信でも、無線電波による通信でもよい。
計量器105、106、107は既設の計量器であり、通信機能付きの電力量計、ガスメータ、水道メータや所謂スマートメータ等がこれに該当し、各需要家の需要家により消費された電力使用量、ガス使用量、または水道使用量を測定し、無線電波にて、その使用量データ等を送信する。計量器101、105、106、107により無線アドホックネットワーク108が構成されている。なおアドホックネットワークとは、「一時的で固定的なインフラや集中管理機構がないネットワーク」と定義されており、無線通信可能な端末で構成され、当該端末の無線通信による通信経路は、各端末の位置や信号の変化に応じ自動的に最適なものが選択されるネットワークをいう。なお図1においては一例として、無線アドホックネトワーク108は4台の計量器により構成されるものとしたが、無線アドホックネトワーク108の構成は、当該計量器の台数に限られるものではない。
コンセントレータ109は、ハブ等により構成された集線装置であり、無線アドホックネットワーク108に接続され、各計量器との間で通信を行う。また、コンセントレータ109は、インターネット等にて構成された既存ネットワーク110に接続されており、計量器101、105、106、107と、既存ネットワーク110を介し接続されるセンタ装置111との通信の仲介を行う。
センタ装置111は、パーソナルコンピュータやミニコン等によりにより構成されており、計量器101、105、106、107から送信された各需要家の使用量データを受信し、各需要家の使用料金を算出する。またセンタ装置111は、各計量器101、105、106、107から各計量器の位置情報を受信し、例えば電力が不足した需要家に、当該需要家から短距離に位置する電力供給を行うことが可能な需要家を選出し、電力の託送を行うよう指示する。なおセンタ装置111は通常、電力会社、ガス会社、水道局の事務所等に設置される。
次に、計量器101の内部構成について図2を参照して説明する。
使用量測定部201は、各種センサやアナログ−デジタル変換器等により構成されており、需要家により消費された電力使用量、ガス使用量、または水道使用量を測定し、デジタルデータとして出力する。
通信部202は、RS232C等の有線通信を行う通信回路により構成されており、位置情報設定装置102との間で通信を行い、計量器の設置位置を示す緯度・経度・高度等の位置情報を受信する。
記憶部203は、不揮発性のRAMのような半導体メモリ等により構成されており、後述する制御部206により制御され、使用量測定部201により出力された需要家により消費された電力使用量、ガス使用量、または水道使用量にかかるデジタルデータを記憶する。また、記憶部203は、通信部202により受信された、計量器の設置位置を示す緯度・経度・高度等の位置情報を記憶する。
無線通信部204は、特定小電力無線等の無線電波送受信回路等により構成されており、後述する制御部206に制御され、コンセントレータ109、計量器105、106、107との間で無線電波による通信を行う。
表示部205は、液晶表示器や発光ダイオード等により構成されており、需要家により消費された電力使用量、ガス使用量、または水道使用量にかかる使用量データを表示する。また、表示部205は、記憶部203に記憶されている、計量器の設置位置を示す緯度・経度・高度等の位置情報を表示する。また、表示部205は、通信部202、無線通信部204の通信状態を表示する。
制御部206は、マイクロコンピュータ等により構成されており、通信部202の通信動作、記憶部203の記憶動作、無線通信部204の通信動作、表示部205の表示動作の制御を行う。
次に、本実施例の動作を図1、図2を参照しつつ説明する。
計量器101を、需要家に新たに取り付ける場合、作業者は需要家まで位置情報設定装置102を持ち運び、計量器101に位置情報を設定する。作業者により計量器101の通信部202が位置情報設定装置102の設定装置104に接続される。作業者により位置情報設定装置102が操作され、位置情報探索装置103により位置情報探索装置103の現在の緯度・経度・高度等の位置情報が取得される。位置情報探索装置103はGPS端末等により構成されており、GPS衛星等と位置情報に関する通信を行う。当該位置情報は設定装置104に送信される。設定装置104はパーソナルコンピュータ等により構成されており、位置情報探索装置103により送信された緯度・経度・高度等の位置情報を表示するとともに、たとえばGOOGLE MAPのような形式にて編集し表示する。当該位置情報は位置情報探索装置103の位置を示すものであるが、位置情報探索装置103を計量器101の近傍で操作すれば、計量器101の位置情報を取得することができる。設定装置104により受信された緯度・経度・高度等の位置情報は、計量器101の通信部102に送信される。通信部102により受信された緯度・経度・高度等の位置情報は、制御部206に制御され記憶部203に記憶されるとともに表示部205に表示される。
計量器101の記憶部103に緯度・経度・高度等の位置情報が記憶された後、位置情報設定装置102は、計量器101から取外され作業者により持ち帰られる。
一方、計量器101内の使用量測定部201は常時、需要家での電力使用量、ガス使用量、または水道使用量を測定している。当該使用量にかかる使用量データは、制御部206に制御され、記憶部203に記憶され、表示部205に表示される。なお、電力使用量を測定する場合、使用量測定部201は需要家での電力消費量、発電量の両者を測定している。
計量器101内の記憶部103に記憶された緯度・経度・高度等の位置情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データは、制御部206による制御のもと、無線通信部204から、無線アドホックネットワーク108、コンセントレータ109、インターネット等の既存ネットワーク110を介し、電力会社、ガス会社、水道局の事務所等に設置されたセンタ装置111に送信される。
また、センタ装置111による自動検針の場合、電力会社、ガス会社、水道局の事務所等に設置されたセンタ装置111から、インターネット等の既存ネットワーク110、コンセントレータ109、無線アドホックネットワーク108を介し、計量器101へ送信要求電文が送出され、計量器101が当該送信要求電文に応答する形で、前記経路を介し緯度・経度・高度等の位置情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データが送出される。
なお、既存の計量器105、106、107は、既にそれぞれの緯度・経度・高度等の位置情報が設定されており、無線アドホックネットワーク108を形成し、記憶された緯度・経度・高度等の位置情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データを送信する。
本実施例を用いれば、自動にて精度良い位置情報を取得することが可能な使用量測定装置および使用量測定システムを提供することができる。
本実施例を用いれば、個々の計量器内にGPS端末装置のような位置情報探索装置を搭載する必要がないため、計量器自体の部品点数を減らすことができ、故障率を下げることができ、さらに小型化、低価格化することが可能である。
また、計量器外部の位置情報探索装置を使用して位置情報を探索するため、アンテナの大きさ等に制約がなく、例えば大型のGPSアンテナ等を使用して位置探索にかかる通信を行うことが可能である。その結果、位置探索にかかる通信の成功率を向上させることが可能である。
計量器から送信される無線電波信号は、他の計量器により中継され、コンセントレータ109に送信される場合がある。各計量器は計量器の位置情報を有しており、当該位置情報は計量器の無線電波による伝送経路の選択に役立てることが可能である。
コンセントレータ109は各計量器に最大出力での無線電波によるデータ送信を行うよう指示を行い、各計量器から送信された電波の強度測定を行う。当該電波の強度により計量器により送出される無線電波の伝送経路を決定する。これにより、自動車等の移動する電波遮蔽物や天候等の影響を受けにくい伝送経路を選択することが可能となる。また、無線電波の強度に余力があると判断された場合は、無線電波の出力を下げるよう計量器に指示を行う。無線電波の出力を下げることにより余分な送信電力を節約することが可能である。
各計量器は計量器の位置を示す三次元の位置情報を有しており、当該位置情報は計量器の無線電波による伝送経路の選択に役立てることが可能である。三次元の位置情報は、高度に関する情報を有するため、マンション等の同じ階に位置する計量器を無線電波の伝送経路とするよう、各計量器に指示を与えることが可能である。
また、各計量器の位置情報は、電力が不足した需要家に電力を託送する需要家を選択する場合に役立てられる。電力の託送を行うに当たり、託送距離が短いほうが電力の損失が少なく有利である。センタ装置111により、電力が不足した需要家の近傍に位置する需要家が選択され、当該近傍に位置する需要家にて発電された電力を託送するよう指示することが可能である。
各計量器の位置情報は、計量器の維持管理に役立てられる。つまり各計量器の三次元的な位置情報を基に、センタ装置111に地理的に例えばGOOGLE MAPのように表示し、当該計量器の取付け年月日、故障履歴等を併せて表記するようにしておけば、各計量器の維持管理に役立てることが可能である。
各計量器の位置情報は、無線アドホックネトワークの維持管理に役立てられる。つまり各計量器の三次元的な位置情報を基に、センタ装置111に地理的に例えばGOOGLE MAPのように表示し、計量器から送信された無線電波の伝送経路、伝送エラーの履歴等を併せて記憶するようにしておけば、無線アドホックネットワークの維持管理に役立てることが可能である。
また、前記伝送エラーの履歴を地理的に表記した画面上にプロットしていけば、電波による伝送の遮蔽物となる建物等の位置を推定することに役立てることができる。
なお、図1、図2では位置情報を計量器101内の記憶部203に記憶するものとしたが、図3に示すように、計量器301の外部に位置情報を記憶する記憶部302を設けるようにしても良い。
以上のように本発明を用いれば、自動にて精度良い位置情報を取得することが可能な使用量測定装置および使用量測定システムを提供することができる。
本発明による使用量測定システムの実施例2について図4を参照して説明する。なお、この実施例2の各部について図1に示す実施例1の使用量測定システムの各部と同一部分は同一符号で示す。
この実施例2が実施例1と相違する点は、実施例1では位置情報探索装置103、設定装置104からなる位置情報設定装置102が、計量器101に接続されていたのに対し、実施例2では、位置情報探索装置403、設定装置404からなる位置情報探索装置402が、インターネット等の既存ネットワーク110に接続されている点である。なお、計量器401の内部構成は図2に示された計量器101の構成と同様である。
次に、本実施例の動作を図4を参照しつつ説明する。
計量器401を、需要家に新たに取り付ける場合、位置情報設定装置402は作業者により需要家まで持ち運ばれ、需要家のインターネット等の既存ネットワークに接続される。作業者により位置情報設定装置402が操作され、位置情報探索装置403により位置情報探索装置403の現在の緯度・経度・高度等の位置情報が取得される。位置情報探索装置403はGPS端末等により構成されており、GPS衛星等と位置情報に関する通信を行う。当該位置情報は設定装置404に送信される。設定装置404はパーソナルコンピュータ等により構成されており、位置情報探索装置403により送信された緯度・経度・高度等の位置情報を表示するとともに、たとえばGOOGLE MAPのような形式にて編集し表示する。当該位置情報は位置情報探索装置403の位置を示すものであるが、位置情報探索装置403を計量器401の近傍で操作すれば、計量器401の位置情報を取得することができる。設定装置404により受信された緯度・経度・高度等の位置情報は既存ネットワーク110を介し、計量器401の通信部102に送信される。通信部102により受信された緯度・経度・高度等の位置情報は制御部206に制御され、記憶部203に記憶されるとともに表示部205に表示される。
計量器401の記憶部203に、緯度・経度・高度等の位置情報が記憶された後、位置情報設定装置402は計量器401から取外され、作業者により持ち帰られる。
計量器401内の記憶部203に記憶された緯度・経度・高度等の位置情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データは、制御部206による制御のもと、無線通信部204から、無線アドホックネットワーク108、コンセントレータ109、インターネット等の既存ネットワーク110を介し、電力会社、ガス会社、水道局の事務所等に設置されたセンタ装置111に送信される。
また、センタ装置111による自動検針の場合、電力会社、ガス会社、水道局の事務所等に設置されたセンタ装置111から、インターネット等の既存ネットワーク110、コンセントレータ109、無線アドホックネットワーク108を介し、計量器401へ送信要求電文が送出され、計量器401が当該送信要求電文に応答する形で、前記経路を介し緯度・経度・高度等の位置情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データが送出される。
なお、既存の計量器105、106、107は、既にそれぞれの緯度・経度・高度等の位置情報が設定されており、無線アドホックネットワーク108を形成し、記憶された緯度・経度・高度等の位置情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データを送信する。
本実施例を用いれば、自動にて精度良い位置情報を取得することが可能な使用量測定装置および使用量測定システムを提供することができる。
本実施例を用いれば、個々の計量器内にGPS端末装置のような位置情報探索装置を搭載する必要がないため、計量器自体の部品点数を減らすことができ、故障率を下げることができ、さらに小型化、低価格化することが可能である。
また、計量器外部の位置情報探索装置を使用して位置情報を探索するため、アンテナの大きさ等に制約がなく、例えば大型のGPSアンテナ等を使用して位置探索にかかる通信を行うことが可能である。その結果、位置探索にかかる通信の成功率を向上させることが可能である。
計量器から送信される無線電波信号は、他の計量器により中継され、コンセントレータ109に送信される場合がある。各計量器は計量器の位置情報を有しており、当該位置情報は計量器の無線電波による伝送経路の選択に役立てることが可能である。
コンセントレータ109は各計量器に最大出力での無線電波によるデータ送信を行うよう指示を行い、各計量器から送信された電波の強度測定を行う。当該電波の強度により計量器により送出される無線電波の伝送経路を決定する。これにより、自動車等の移動する電波遮蔽物や天候等の影響を受けにくい伝送経路を選択することが可能となる。また、無線電波の強度に余力があると判断された場合は、無線電波の出力を下げるよう計量器に指示を行う。無線電波の出力を下げることにより余分な送信電力を節約することが可能である。
各計量器は計量器の位置を示す三次元の位置情報を有しており、当該位置情報は計量器の無線電波による伝送経路の選択に役立てることが可能である。三次元の位置情報は、高度に関する情報を有するため、マンション等の同じ階に位置する計量器を無線電波の伝送経路とするよう、各計量器に指示を与えることが可能である。
また、各計量器の位置情報は、電力が不足した需要家に電力を託送する需要家を選択する場合に役立てられる。電力の託送を行うに当たり、託送距離が短いほうが電力の損失が少なく有利である。センタ装置111により、電力が不足した需要家の近傍に位置する需要家が選択され、当該近傍に位置する需要家にて発電された電力を託送するよう指示することが可能である。
各計量器の位置情報は、計量器の維持管理に役立てられる。つまり各計量器の三次元的な位置情報を基に、センタ装置111に地理的に例えばGOOGLE MAPのように表示し、当該計量器の取付け年月日、故障履歴等を併せて表記するようにしておけば、各計量器の維持管理に役立てることが可能である。
各計量器の位置情報は、無線アドホックネトワークの維持管理に役立てられる。つまり各計量器の三次元的な位置情報を基に、センタ装置111に地理的に例えばGOOGLE MAPのように表示し、計量器から送信された無線電波の伝送経路、伝送エラーの履歴等を併せて記憶するようにしておけば、無線アドホックネットワークの維持管理に役立てることが可能である。
また、前記伝送エラーの履歴を地理的に表記した画面上にプロットしていけば、電波による伝送の遮蔽物となる建物等の位置を推定することに役立てることができる。
なお、図4では位置情報を計量器401内の記憶部203に記憶するものとしたが、計量器401の外部に位置情報を記憶する記憶部を設けるようにしても良い。
以上のように本発明を用いれば、自動にて精度良い位置情報を取得することが可能な使用量測定装置および使用量測定システムを提供することができる。
本発明による使用量測定システムの実施例3について図5を参照して説明する。なお、この実施例3の各部について図1に示す実施例1の使用量測定システムの各部と同一部分は同一符号で示す。
この実施例3が、実施例1と相違する点は、実施例1では位置情報探索装置103、設定装置104からなる位置情報設定装置102が、計量器101に接続されていたのに対し、実施例3では、位置情報探索装置503が計量器501に、設定装置504が、インターネット等の既存ネットワーク110に接続されている点である。なお、計量器501の内部構成は図2に示された計量器101の構成と同様である。計量器501の通信部202はUSBインタフェースとしてもよい。
次に、本実施例の動作を図5を参照しつつ説明する。
計量器501を、需要家に新たに取り付ける場合、作業者により、位置情報探索装置503は計量器501に、設定装置504は需要家のインターネット等の既存ネットワークに接続される。作業者により設定装置504が操作され、インターネット等の既存ネットワーク110、コンセントレータ109、無線アドホックネットワーク108を介し、位置情報探索装置503の緯度・経度・高度等の位置情報を取得するよう計量器501に対しコマンドが送信される。位置情報探索装置503はGPS端末等により構成されており、GPS衛星等と位置情報に関する通信を行う。また、位置情報探索装置503は電子式等のコンパスを内蔵しており、計量器501の取付けられている方角が東西南北に対する角度にて表された方角情報を測定することが可能である。当該位置情報ならびに方角情報は、計量器501に送信される。当該位置情報ならびに方角情報は位置情報探索装置503の位置・方角を示すものであるが、位置情報探索装置503を計量器501の近傍に、計量器501と同方向の方角に接続すれば、計量器501の位置情報ならびに方角情報を取得することができる。緯度・経度・高度等の位置情報ならびに方角情報は、計量器501の通信部202に送信される。通信部202により受信された緯度・経度・高度等の位置情報ならびに方角情報は、制御部206に制御され記憶部203に記憶されるとともに表示部205に表示される。
計量器501の記憶部203に緯度・経度・高度等の位置情報ならびに方角情報が記憶された後、位置情報探索装置503は計量器501から取外され、作業者により持ち帰られる。設定装置504は既存ネットワーク110から取外され、作業者により持ち帰られる。
計量器501内の記憶部203に記憶された緯度・経度・高度等の位置情報、方角情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データは、制御部206による制御のもと、無線通信部204から、無線アドホックネットワーク108、コンセントレータ109、インターネット等の既存ネットワーク110を介し、電力会社、ガス会社、水道局の事務所等に設置されたセンタ装置111に送信される。
また、センタ装置111による自動検針の場合、電力会社、ガス会社、水道局の事務所等に設置されたセンタ装置111から、インターネット等の既存ネットワーク110、コンセントレータ109、無線アドホックネットワーク108を介し、計量器501へ送信要求電文が送出され、計量器501が当該送信要求電文に応答する形で前記経路を介し、緯度・経度・高度等の位置情報、方角情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データが送出される。
なお、既存の計量器105、106、107は、既にそれぞれの緯度・経度・高度等の位置情報ならびに方角情報が設定されており、無線アドホックネットワーク108を形成し、記憶された緯度・経度・高度等の位置情報、方角情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データを送信する。
本実施例を用いれば、自動にて精度良い位置情報ならびに方角情報を取得することが可能な使用量測定装置および使用量測定システムを提供することができる。
本実施例を用いれば、個々の計量器内にGPS端末装置のような位置情報探索装置を搭載する必要がないため、計量器自体の部品点数を減らすことができ、故障率を下げることができ、さらに小型化、低価格化することが可能である。
また、計量器外部の位置情報探索装置を使用して位置情報を探索するため、アンテナの大きさ等に制約がなく、例えば大型のGPSアンテナ等を使用して位置探索にかかる通信を行うことが可能である。その結果、位置探索にかかる通信の成功率を向上させることが可能である。
計量器から送信される無線電波信号は、他の計量器により中継され、コンセントレータ109に送信される場合がある。各計量器は計量器の位置情報ならびに方角情報を有しており、当該位置情報ならびに方角情報は、計量器の無線電波による伝送経路の選択に役立てることが可能である。
各計量器の位置を示す三次元の位置情報ならびに方角情報は、無線電波による伝送経路の選択に役立てることが可能である。三次元の位置情報ならびに方角情報にてアンテナの指向性を考慮した無線電波の伝送経路を選択するよう各計量器に指示を与えることが可能である。
さらにアンテナの指向性情報を加味することにより、計量器が設置されている同一フロアと異なるフロアを識別する精度を向上させることができ、計量器が設置されている同一フロア内での中継経路を効率よく選択することが可能となる。
また、前記伝送エラーの履歴を地理的に表記した画面上にプロットしていけば、電波による伝送の遮蔽物となる建物等の位置を推定することに役立てることができる。
なお、図5では位置情報を計量器501内の記憶部203に記憶するものとしたが、計量器501の外部に位置情報を記憶する記憶部を設けるようにしてもよい。
また、設定装置504を既存ネットワーク110に接続する場合、公衆ネットワークを介して接続するようにしてもよい。ここで公衆ネットワークとは既存ネットワーク110に一時的に乗り入れるためのネットワークで、例えば公衆のインターネット上にVPNを確立したもの等が、これに該当する。
以上のように本発明を用いれば、自動にて精度良い位置情報を取得することが可能な使用量測定装置および使用量測定システムを提供することができる。
本発明による使用量測定システムの実施例4について図6を参照して説明する。なお、この実施例4の各部について図1に示す実施例1の使用量測定システムの各部と同一部分は同一符号で示す。
この実施例4が、実施例1と相違する点は、実施例1では位置情報探索装置103、設定装置104からなる位置情報設定装置102が、計量器101に接続されていたのに対し、実施例4では、位置情報探索装置602、表示生成装置603がセンタ装置604に接続され、設定装置605が、インターネット等の既存ネットワーク110に接続されている点である。なお、計量器601の内部構成は図2に示された計量器101の構成と同様である。
次に、本実施例の動作を図6を参照しつつ説明する。
計量器601を、需要家に新たに取り付ける場合、設定装置605は作業者により需要家まで持ち運ばれ、需要家のインターネット等の既存ネットワーク110に接続される。作業者により設定装置605が操作され、計量器601が取付けられている需要家の地番情報を、既存ネットワーク110を介しセンタ装置604に送信する。センタ装置604は、センタ装置604に接続されている位置情報探索装置602を用い、計量器601が取付けられている需要家の地番情報に基づき、計量器601が接続されている需要家の地理的な位置を位置情報探索装置602により探索する。位置情報探索装置602はGOOGLE MAPやGOOGLE EARTHなどの汎用的なGIS装置等により構成されている。位置情報探索装置602は、前記需要家の地番情報の緯度・経度・高度等の位置情報を取得し、地図データと前記需要家の地番情報がアイコン化されたオブジェクトとを重ね合わせて描画した3D地図コンテンツ情報を作成する。当該3Dコンテンツ情報を作成する処理は、GOOGLE MAPやGOOGLE EARTHなどの汎用的なGIS装置においてAPIとして実装されている機能を利用することにより実現可能である。
センタ装置604は、前記3Dコンテンツ情報を表示生成装置603上に表示させる。表示生成装置603は、汎用のプラウザソフトが動作可能なパーソナルコンピュータ等により構成されている。センタ装置604は、前記需要家の位置がアイコン化され描画された、前記3D地図コンテンツ情報にかかる表示情報を表示生成装置603から取得し、設定装置605に送信し表示させる。
作業者は、設定装置605を用い、アイコン化され描画された前記3D地図コンテンツ情報にかかる表示情報に表示されている前記需要家の位置と計量器601の位置とが一致するか確認し、必要に応じ計量器601の位置情報の変更を行う。当該位置情報の変更は、設定装置605に表示されたアイコンの位置が、作業者により再度設定装置605の表示上にプロットされることにより行われる。
作業者により、計量器601の位置情報が、確認または変更された後、設定装置605に記憶されている計量器601の緯度・経度・高度等の位置情報は既存ネットワーク110、コンセントレータ109を介し計量器601に送信される。
計量器601では、無線通信部204にて当該位置情報が受信され、当該無線通信部204により受信された緯度・経度・高度等の位置情報は、制御部206に制御され記憶部203に記憶されるとともに表示部205に表示される。
計量器601内の記憶部203に記憶された緯度・経度・高度等の位置情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データは、制御部206による制御のもと、無線通信部204から、無線アドホックネットワーク108、コンセントレータ109、インターネット等の既存ネットワーク110を介し、電力会社、ガス会社、水道局の事務所等に設置されたセンタ装置111に送信される。
また、センタ装置111による自動検針の場合、電力会社、ガス会社、水道局の事務所等に設置されたセンタ装置111から、インターネット等の既存ネットワーク110、コンセントレータ109、無線アドホックネットワーク108を介し、計量器601へ送信要求電文が送出され、計量器601が当該送信要求電文に応答する形で前記経路を介し、緯度・経度・高度等の位置情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データが送出される。
なお、既存の計量器105、106、107は、既にそれぞれの緯度・経度・高度等の位置情報が設定されており、無線アドホックネットワーク108を形成し、記憶された緯度・経度・高度等の位置情報ならびに電力使用量、ガス使用量、水道使用量等の使用量データを送信する。
センタ装置604は、各計量器から送信された緯度・経度・高度等の位置情報に基づいて、3次元的な地図情報の上に、各計量器の位置を表示するよう表示生成装置603に指示を行う。センタ装置604は表示生成装置603に表示された各計量器の緯度・経度・高度等の位置情報を利用可能である。
本実施例を用いれば、自動にて精度良い位置情報を取得することが可能な使用量測定装置および使用量測定システムを提供することができる。
本実施例を用いれば、個々の計量器内にGPS端末装置のような位置情報探索装置を搭載する必要がないため、計量器自体の部品点数を減らすことができ、故障率を下げることができ、さらに小型化、低価格化することが可能である。
また、センタ装置604に位置情報探索装置602を常設させることができ、計量器側に位置情報探索装置を持ち運ぶ必要がないため、便利である。
また、設定装置605の表示上にて、計量器601の位置情報の変更・補正を容易に行うことができ、便利である。
表示生成装置603に、各計量器の位置情報が記憶されており、当該位置情報は無線アドホックネトワークの維持管理に役立てることが可能である。
また、伝送エラーの履歴等の情報を、地理的に表記した画面上にプロットしていけば、電波による伝送の遮蔽物となる建物等の位置を推定することに役立てることができる。
なお、図6では位置情報を計量器601内の記憶部203に記憶するものとしたが、計量器601の外部に位置情報を記憶する記憶部を設けるようにしても良い。
また、設定装置605を既存ネットワーク110に接続する場合、公衆ネットワークを介して接続するようにしてもよい。ここで公衆ネットワークとは既存ネットワーク110に一時的に乗り入れるためのネットワークで、例えば公衆のインターネット上にVPNを確立したもの等が、これに該当する。
以上のように本発明を用いれば、自動にて精度良い位置情報を取得することが可能な使用量測定装置および使用量測定システムを提供することができる。