以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、この実施の形態では、遊技領域に設けられた入賞領域(各入賞口)に遊技球が入賞したことにもとづいて賞球を払い出す遊技機に適用する場合を示しているが、このような遊技機に限らず、例えば、遊技球の入賞にもとづいて得点や景品を付与する遊技機に適用することも可能である。この場合、例えば、遊技機内部に封入された遊技球を繰り返し発射して遊技領域に打ち込むことにより遊技が行われ、入賞領域に遊技球が入賞した場合に賞球の代わりに得点や景品を付与する封入式遊技機に適用することも可能である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
また、図1に示す例では、演出表示装置9の表示画面が矩形に形成されている場合が示されているが、この実施の形態では、後述するステップアップ予告演出が実行される場合には、演出表示装置9の表示画面が略円形に拡大されてステップ予告演出が実行され、その他の予告演出や演出図柄の変動表示が実行される場合には、演出表示装置9の表示画面が矩形の状態で実行される。なお、このような形態にかぎらず、例えば、演出表示装置9の表示画面が矩形の状態で、ステップアップ予告演出を含めた全ての演出を実行してもよく、演出表示装置9の表示画面が略円形の状態で、その他の予告演出や演出図柄の変動表示を含めた全ての演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコマンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識している変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなどの不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。この実施の形態では、演出羽根役物79a,79bは、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(高確率状態。通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態(高確率状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である時短状態(高ベース状態)に移行する。また、この実施の形態では、通常大当りとなった場合には、大当り遊技終了後に遊技状態を時短状態(高ベース状態)に移行する。時短状態(高ベース状態)である場合には、特別図柄や演出図柄の可変表示時間が短縮されるとともに、例えば、時短状態(高ベース状態)でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態および普通図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態および普通図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態および普通図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDやランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDやランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLED/ランプドライバ352に入力される。LED/ランプドライバ352は、LEDやランプを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25などに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S44の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるとともに時短状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して確変状態を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当り種別として通常大当りと確変大当り(突然確変大当りを含む)とがある場合を説明しているが、大当り種別が全て確変大当りであるように構成し、大当り遊技終了後に100%の割合で確変状態に制御されるようにしてもよい。そのように、大当り種別が全て確変大当りであるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、確変状態に移行されるのみで時短状態を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。
なお、この実施の形態において、擬似連とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する演出のことである。なお、擬似連の演出態様は、1回の演出図柄の変動表示中に1回または複数回の再変動を実行するものであれば、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、演出図柄が仮停止する前にリーチ状態となった後に再変動を開始する態様の演出を実行するものであってもよく、左の演出図柄が停止したタイミングで再変動を開始するものや、演出図柄が停止する前に再変動を開始するもの(例えば、奥側の画面で再変動を開始しているもの)であってもよい。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、この実施の形態のように、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して(なお、この実施の形態では、リーチの有無やリーチ種類、再変動回数を組み合わせて変動パターン種別を分けている)、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りや確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、確変大当りが発生して遊技状態が確変状態に移行されているときには、時短状態(高ベース状態)にも移行されるのであるから、第2始動入賞口14への始動入賞の頻度が高まり、第2特別図柄の変動表示が実行される割合が高くなる。そのため、遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して1個の判定値が割り当てられている(40分の1の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての15ラウンドの「通常大当り」や「確変大当り」に決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、10ラウンドの大当りや7ラウンドの大当り、5ラウンドの大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態に移行させる大当りである(ステップS170,S171)。そして、時短状態に移行した後、変動表示を100回終了すると時短状態を終了する(ステップS137〜S140参照)。なお、変動表示を100回終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも時短状態を終了する(ステップS132参照)。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させるとともに時短状態に移行させる大当りである(ステップS167,S168)。そして、次の大当りが発生するまで確変状態および時短状態を継続する(ステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させるとともに時短状態に移行させる(ステップS167,S168)。そして、次の大当りが発生するまで確変状態を継続する(ステップS132参照)。なお、突然確変大当りとなる場合には、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させるのみで時短状態には移行させないようにしてもよい。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−3、スーパーCA3−4〜スーパーCA3−5、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、ノーマルCA3−1はノーマルリーチのみを伴う変動パターン種別であり、ノーマルCA3−2はノーマルリーチおよび擬似連(再変動1回)を伴う変動パターン種別であり、ノーマルCA3−3はノーマルリーチおよび擬似連(再変動2回)を伴う変動パターン種別であり、スーパーCA3−4はスーパーリーチおよび擬似連(再変動3回)を伴う変動パターン種別であり、スーパーCA3−5はスーパーリーチのみを伴う変動パターン種別である。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−3、スーパーCA3−4〜スーパーCA3−5の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜200であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)および擬似連(再変動回数3回)を伴うスーパーCA3−4の変動パターン種別となることが分かる。また、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が201〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)のみを伴うスーパーCA3−5の変動パターン種別となることが分かる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態または時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10に示す例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B〜135Cを用いる場合を示しているが、確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンや再変動回数3回の擬似連を伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチや再変動回数3回の擬似連を伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチや再変動回数3回の擬似連を伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチや再変動回数3回の擬似連が実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチや再変動回数3回の擬似連が実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7〜スーパーCA2−8の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3はリーチを伴わない変動パターン種別であり、ノーマルCA2−4はノーマルリーチのみを伴う変動パターン種別であり、ノーマルCA2−5はノーマルリーチおよび擬似連(再変動1回)を伴う変動パターン種別であり、ノーマルCA2−6はノーマルリーチおよび擬似連(再変動2回)を伴う変動パターン種別であり、スーパーCA2−7はスーパーリーチおよび擬似連(再変動3回)を伴う変動パターン種別であり、スーパーCA2−8はスーパーリーチのみを伴う変動パターン種別である。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜234であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)および擬似連(再変動回数3回)を伴うスーパーCA2−7の変動パターン種別となることが分かる。また、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が235〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)のみを伴うスーパーCA2−8の変動パターン種別となることが分かる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
この実施の形態では、図9に示すように、大当りとなる場合には、再変動回数3回の擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーCA3−4)は、再変動回数1回や2回の擬似連を伴う変動パターン種別(ノーマルCA3−2やノーマルCA3−3)と比較して選択される割合が高い。また、図10に示すように、はずれとなる場合には、再変動回数3回の擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーCA2−7)は、再変動回数1回や2回の擬似連を伴う変動パターン種別(ノーマルCA2−5やノーマルCA2−6)と比較して選択される割合が高い。従って、この実施の形態では、再変動回数3回の擬似連が実行される場合には、再変動回数1回や2回の擬似連が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度が高くなる。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−3、スーパーCA3−4〜スーパーCA3−5のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連(再変動回数1回)を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、ノーマルリーチおよび擬似連(再変動回数2回)を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−3と、スーパーリーチおよび擬似連(再変動回数3回)を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−4と、スーパーリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−5とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(A001(H))が用いられ、「確変大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(A002(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A003(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H),A302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了1指定コマンド(A301(H):エンディング1指定コマンド)は、「通常大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。また、大当り終了2指定コマンド(A302(H):エンディング2指定コマンド)は、「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する始動入賞指定コマンドを送信するとともに、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶情報として送信する演出制御コマンドは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数が増加したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図22参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜224となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が225〜229となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜234となる場合には、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜234の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ9コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が235〜251となる場合には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値235〜251の範囲にはスーパーCA2−8の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ10コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−8となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214、224、229および234は、具体的には、図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ11〜13,21〜33についても同様であり、図9(A)〜(D)や図10(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態または時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「0A(H)」を設定した変動カテゴリ11コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜225となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0B(H)」を設定した変動カテゴリ12コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が226〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−8の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0C(H)」を設定した変動カテゴリ13コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態または時短状態である場合にも、判定値230〜234の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにし、判定値235〜251の範囲にスーパーCA2−8の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7およびスーパーCA2−8の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜119となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が120〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜200となる場合(すなわち、スーパーCA3−4の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が201〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−5の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜54となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が55〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜200となる場合(すなわち、スーパーCA3−4の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が201〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−5の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「19(H)」を設定した変動カテゴリ30コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「20(H)」を設定した変動カテゴリ31コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「2A(H)」を設定した変動カテゴリ32コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「2B(H)」を設定した変動カテゴリ33コマンドを送信する。
図18は、変動カテゴリと変動パターン種別との対応関係を示す説明図である。図18に示すように、入賞時判定において変動カテゴリ1になると判定され変動カテゴリ1コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときに非リーチCA2−1の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ2になると判定され変動カテゴリ2コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときに非リーチCA2−2の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ3になると判定され変動カテゴリ3コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときに非リーチCA2−2または非リーチCA2−3の変動パターン種別が選択されうる。
また、入賞時判定において変動カテゴリ4になると判定され変動カテゴリ4コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときに非リーチCA2−3またはノーマルCA2−4の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ5になると判定され変動カテゴリ5コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときに非リーチCA2−3またはノーマルCA2−5の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ6になると判定され変動カテゴリ6コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにノーマルCA2−4またはノーマルCA2−5の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ7になると判定され変動カテゴリ7コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにノーマルCA2−5またはノーマルCA2−6の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ8になると判定され変動カテゴリ8コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにノーマルCA2−6の変動パターン種別が選択されうる。
また、入賞時判定において変動カテゴリ9になると判定され変動カテゴリ9コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにスーパーCA2−7の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ10になると判定され変動カテゴリ10コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにスーパーCA2−8の変動パターン種別が選択されうる。
また、入賞時判定において変動カテゴリ11になると判定され変動カテゴリ11コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときに非リーチCA2−3の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ12になると判定され変動カテゴリ12コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにスーパーCA2−7の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ13になると判定され変動カテゴリ13コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにスーパーCA2−8の変動パターン種別が選択されうる。
また、入賞時判定において変動カテゴリ21になると判定され変動カテゴリ21コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにノーマルCA3−1の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ22になると判定され変動カテゴリ22コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにノーマルCA3−2の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ23になると判定され変動カテゴリ23コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにノーマルCA3−3の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ24になると判定され変動カテゴリ24コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにスーパーCA3−4の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ25になると判定され変動カテゴリ25コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにスーパーCA3−5の変動パターン種別が選択されうる。
また、入賞時判定において変動カテゴリ26になると判定され変動カテゴリ26コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにノーマルCA3−1の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ27になると判定され変動カテゴリ27コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにノーマルCA3−2の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ28になると判定され変動カテゴリ28コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにノーマルCA3−3の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ29になると判定され変動カテゴリ29コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにスーパーCA3−4の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ30になると判定され変動カテゴリ30コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときにスーパーCA3−5の変動パターン種別が選択されうる。
また、入賞時判定において変動カテゴリ31になると判定され変動カテゴリ31コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときに特殊CA4−1の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ32になると判定され変動カテゴリ32コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときに特殊CA4−2の変動パターン種別が選択されうる。また、入賞時判定において変動カテゴリ33になると判定され変動カテゴリ33コマンドが送信された場合には、入賞時判定の対象となった変動表示が実際に実行されるときに特殊CA4−1の変動パターン種別が選択されうる。
この実施の形態では、入賞時判定結果にもとづいて、その入賞時判定の対象となった変動表示が開始される以前に、複数種類のカテゴリに共通する所定の要素を示す情報を報知する先読み予告演出が実行される。なお、「先読み予告演出」とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。また、「カテゴリ」とは演出図柄の変動表示中に実行される演出の分類を示しており、この実施の形態では、カテゴリとして擬似連の演出や後述ステップアップ予告演出、キャラクタ予告演出、群予告演出、桜柄モチーフ予告演出、唐草柄モチーフ予告演出などが実行される。また、「複数種類のカテゴリに共通する所定の要素を示す情報」とは数字や色彩などの要素のことであり、この実施の形態では、所定の要素を示す情報として「1」、「2」、「3」の数字やピンク色、緑色の色彩が先読み予告演出によって報知される。この実施の形態では、再変動回数1回の擬似連が実行されうる場合に、その入賞時判定の対象となった保留記憶に対する保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示したり、再変動回数2回の擬似連が実行されうる場合に、その入賞時判定の対象となった保留記憶に対する保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示したり、再変動回数3回の擬似連が実行されうる場合に、その入賞時判定の対象となった保留記憶に対する保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示したりする。
具体的には、この実施の形態では、変動カテゴリ5,6,22,27と入賞時判定された場合には、その入賞時判定の対象となった変動表示においてノーマルCA2−5やノーマルCA3−2の変動パターン種別が選択されて再変動回数1回の擬似連が実行される可能性があるので、保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行される場合がある(ただし、変動カテゴリ5,6と入賞時判定した場合には、先読み予告演出が実行されても、非リーチCA2−3やノーマルCA2−4の変動パターンが選択されて擬似連が出現しない場合もある)。また、変動カテゴリ7,8,23,28と入賞時判定された場合には、その入賞時判定の対象となった変動表示においてノーマルCA2−6やノーマルCA3−3の変動パターン種別が選択されて再変動回数2回の擬似連が実行される可能性があるので、保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行される場合がある(ただし、変動カテゴリ7と入賞時判定した場合には、先読み予告演出が実行されても、ノーマルCA2−5の変動パターンが選択されて再変動回数1回の擬似連しか出現しない場合もある)。また、変動カテゴリ9,12,24,29と入賞時判定された場合には、その入賞時判定の対象となった変動表示においてスーパーCA2−7やスーパーCA3−4の変動パターン種別が選択されて再変動回数3回の擬似連が実行される可能性があるので、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行される場合がある。
なお、この実施の形態では、後述するように、保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行された場合であっても、必ずしも再変動回数1回の擬似連が実行されるとはかぎらず、1ステップのステップアップ予告演出が実行される場合があり、保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行された場合であっても、必ずしも再変動回数2回の擬似連が実行されるとはかぎらず、2ステップのステップアップ予告演出が実行される場合があり、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行された場合であっても、必ずしも再変動回数3回の擬似連が実行されるとはかぎらず、3ステップのステップアップ予告演出が実行される場合がある。そのため、同じカテゴリ情報を報知する先読み予告演出が実行された場合であっても、擬似連が出現する場合とステップアップ予告演出が出現する場合とを設けることができ、遊技者ごとに異なる期待感を抱かせることができる。
また、この実施の形態では、図9および図10に示すように、再変動回数3回の擬似連が実行される場合には、再変動回数1回や2回の擬似連が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度が高くなる。一方で、後述するように、3ステップのステップアップ予告演出が実行されても、4ステップや5ステップのステップアップ予告演出が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度がそれほど高くない。そのため、例えば、同じ数字「3」に関連付けた態様の先読み予告演出が実行された場合であっても、再変動回数3回の擬似連が実行されるのか3ステップのステップアップ予告演出が実行されるのかに対する期待感をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、後述するように、保留表示をピンク色で表示する先読み予告演出を実行して、その予告対象とされた変動表示でキャラクタ予告演出のキャラクタや群予告演出の背景を桜柄で表示したり、保留表示を緑色で表示する先読み予告演出を実行して、その予告対象とされた変動表示でキャラクタ予告演出のキャラクタや群予告演出の背景を唐草柄で表示したりする演出も実行される。なお、保留表示をピンク色で表示する先読み予告演出が実行された場合、そのカテゴリに共通する所定の要素であるピンク色は、予告対象の変動表示において後述する桜柄モチーフ予告演出が出現することの報知を示している。また、保留表示を緑色で表示する先読み予告演出が実行された場合、そのカテゴリに共通する所定の要素である緑色は、予告対象の変動表示において後述する唐草柄モチーフ予告演出が出現することの報知を示している。
また、この実施の形態では、「報知演出」は先読み予告演出に相当し、「ステップアップ演出」は後述するステップアップ予告演出に相当し、「繰返再可変表示」は擬似連に相当し、「繰返演出」は擬似連中の再変動に相当している。
なお、この実施の形態では、先読み予告演出として、予告対象となる変動表示に対する始動入賞が発生したタイミングで直ちに実行されるもの(後述する「保留球変化」の態様の先読み予告演出)を示しているが、先読み予告演出の実行タイミングは、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、予告対象となる変動表示に対する始動入賞が発生した後に開始される変動表示から演出を開始し、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の複数回の変動表示にわたって連続して実行される連続予告演出として先読み予告演出を実行するようにしてもよい。ただし、必ずしも複数回の変動表示にわたって予告演出を実行する必要は無く、例えば、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の1回のみの変動表示において予告演出を行うものであってもよい。また、例えば、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の変動表示から予告演出を開始して、その予告演出の対象となる変動表示の直前の変動表示までで予告演出を終了するものであってもよいし、その予告演出の対象となる変動表示にもわたって予告演出を行うものであってもよい。また、複数回の変動表示にわたって必ずしも連続して実行する必要はなく、例えば、1回おきまたは2回おきに間欠的に複数回の可変表示において予告演出を実行してもよい。
また、例えば、先読み予告演出を開始した後に、次の変動表示が開始されたときに先読み予告演出における報知内容を変化可能に構成してもよい。例えば、保留表示として数字「1」を表示する先読み予告演出を開始した後、次の変動表示の開始タイミングで、その保留表示を数字「3」に変化させる態様の演出を実行するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず(例えば、確変状態や時短状態であるか否かや、大当り遊技中であるか否かにかかわらず)、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、必ず図15に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図16および図17に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって複数種類のカテゴリに共通する所定の要素を示す情報を報知する先読み予告を実行する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図19は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図30参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図20は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図21(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図21(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1216)。なお、ステップS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図21(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図21(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1221)。
なお、ステップS1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(確変状態や時短状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、例えば、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行するように構成する場合には、時短状態(高ベース状態)に制御されているときには殆ど第2特別図柄の変動表示しか行われず、第1始動入賞口13への始動入賞に対する第1保留記憶はなかなか消化されないのであるから、時短状態中であるか否かを確認し(具体的には、時短フラグがセットされているか否かを確認し)、時短状態中でないことを条件にステップS1217の入賞時演出処理を実行してステップS1218,S1219の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信する処理を行うようにすることが望ましい。この場合、時短状態中である場合には、ステップS1217〜S1219を実行することなく、ステップS1220に移行するようにし、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドのみ送信するようにすればよい。
また、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行するように構成する場合には、さらに、大当り遊技中であるか否かを確認し(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する。ただし、小当り遊技中は除外してもよい。)、大当り遊技中でないことを条件にステップS1217の入賞時演出処理を実行してステップS1218,S1219の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信する処理を行うようにすることが望ましい。この場合、大当り遊技中である場合には、ステップS1217〜S1219を実行することなく、ステップS1220に移行するようにし、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドのみ送信するようにすればよい。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS1226)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1227)。なお、ステップS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1228)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1230)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1232)。
なお、ステップS1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(確変状態や時短状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1229〜S1232の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図22は、ステップS1217,S1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって複数種類のカテゴリに共通する所定の要素を示す情報を報知する先読み予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が確変状態であるか否かまたは時短状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か。この実施の形態では、確変状態に移行されるときには必ず時短状態にも移行されるので、時短フラグがセットされていることが確認できれば、少なくとも確変状態または時短状態のいずれかであることが確認できる。)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かまたは時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かまたは時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。また、例えば、変動開始前に通常大当りが発生した場合には通常状態から時短状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が確変状態または時短状態であると判定した場合には閾値219,225を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0A(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値225以下である場合(すなわち、220〜225である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0B(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値225以下でない場合(すなわち、226〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0C(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214、224、229および234を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値224以下である場合(すなわち、215〜224である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、225〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値234以下である場合(すなわち、230〜234である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値234以下でない場合(すなわち、235〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214、224、229および234と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214、224、229および234と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に234、229、224、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態における閾値を設定するようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「2B(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「2B(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74、119、149および200を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値119以下である場合(すなわち、75〜119である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、120〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値200以下である場合(すなわち、150〜200である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値200以下でない場合(すなわち、201〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38、54、79および200を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値54以下である場合(すなわち、39〜54である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、55〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値200以下である場合(すなわち、80〜200である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値200以下でない場合(すなわち、201〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「19(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「20(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「2A(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1216,S1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「2B(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
なお、ステップS51において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認するのではなく、保留特定領域の1番目の領域にデータが設定されているか否かを確認し、設定されていれば保留記憶があると判定してステップS52に移行し、設定されていなければ保留記憶がないと判定してステップS51Aに移行してもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図21(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、時短状態(高ベース状態)に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、図22に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、確変状態における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221,S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合(この場合、時短状態であることを示す時短フラグもセットされている)には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に合算保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を確変状態または時短状態に移行するときにセットされ、確変状態または時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、時短フラグは、「通常大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、所定回数(例えば、100回)の変動表示を終了したとき、または次の大当りが発生したときにリセットされる。または、時短フラグは、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
なお、この実施の形態では、確変大当りに移行される場合には必ず時短状態にも移行されるのであるから、時短フラグがセットされていることが確認されれば、すくなくとも確変状態または時短状態のいずれかに制御されていることが確認できる。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、すなわち、通常状態であれば、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS97)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS97のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS97のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が確変状態または時短状態であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS101)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S101の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態または時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、確変状態または時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態または時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S98、S99またはS101の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7〜スーパーCA2−8の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
図26は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「突然確変大当り」であるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「突然確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「確変大当り」および「突然確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「通常大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に合算保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、合算保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、時短状態であることを示す時短フラグ、および時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が「確変大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))を送信する。なお、大当りの種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「通常大当り」または「確変大当り」の場合には15回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、通常大当りや確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS137)。時短回数カウンタの値が0でなければ(すなわち、通常大当りにもとづく大当り遊技終了後に時短状態に制御され、時短回数カウンタがセットされている場合であれば)、CPU56は、時短回数カウンタの値を1減算する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、時短フラグをリセットする(ステップS140)。
なお、確変大当りにもとづく大当り遊技終了後であって確変状態に制御されている場合であれば、後述するように確変フラグおよび時短フラグがセットされるのみで時短回数カウンタはセットされない(後述するステップS167,S168参照)のであるから、ステップS137では常にYと判定され、ステップS138の減算処理が行われることなく、次の大当りが発生するまで確変状態および時短状態が継続する。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS142)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS143)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS144)。また、小当り遊技における1開放あたりの大入賞口の開放時間(本例では、0.1秒もセットする。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「通常大当り」であった場合には大当り終了1指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「確変大当り」であった場合には大当り終了2指定コマンド(コマンドA302(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であるか否かを確認する(ステップS166)。なお、通常大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。
通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合でなければ(すなわち、確変大当りまたは突然確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS167)とともに、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS168)。
通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS170)。また、CPU56は、時短状態における変動表示回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS171)。
なお、この実施の形態では、ステップS168,S170でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS168,S170でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。なお、普通図柄の変動表示結果を当りとする確率を高めた普図確変状態にも制御可能に構成する場合には、時短フラグは、普通図柄の変動表示結果を当りとするか否かを判定するためにも用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
図30は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図32は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図33〜図36は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H),A002(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。この場合、大当り開始1指定コマンド(コマンドA001(H))を受信した場合であれば、大当り開始1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り開始2指定コマンド(コマンドA002(H))を受信した場合であれば、大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H),A302(H))であれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。この場合、大当り終了1指定コマンド(コマンドA301(H))を受信した場合であれば、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り終了2指定コマンド(コマンドA302(H))を受信した場合であれば、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS652)。
図37は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図37に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図20の始動口スイッチ通過処理のステップS1218〜S1221,S1229〜S1232で示したように、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドがセットで送信される。そのため、図37に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図37に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図37では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図37に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図37に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理のステップS8008で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図37に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている各コマンドが格納領域4にシフトされる。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図22参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび始動入賞指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS660)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS662A)。例えば、合算保留記憶表示部18cの1つ目〜5つ目の保留表示が点灯表示されていた場合に、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には、1つ目の保留表示を消去するとともに、2つ目に表示されていた保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた保留表示を2つ目の表示領域にシフトし、4つ目に表示されていた保留表示を3つ目の表示領域にシフトし、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトする。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS670)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS671)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS672)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS673)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS674)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS678)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS679)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納する(ステップS680)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納された大入賞口開放中指定コマンドを確認することによって、大当り遊技中の何ラウンド目であるかを認識することができる。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS681)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS682)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放後指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納する(ステップS683)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS684)。そして、ステップS611に移行する。
図38は、図31に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、先読み予告演出の有無や演出態様を決定する先読み予告演出決定処理を実行する(ステップS800A)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図39および図40は、先読み予告演出決定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。先読み予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、始動入賞時のコマンドを新たに受信したか否かを確認する(ステップS6001)。具体的には、図37に示す始動入賞時コマンド格納領域に図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが新たに格納されているか否かを判定することによって確認できる。始動入賞時のコマンドも新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU101は、既に先読み予告演出を実行中であることを示す先読み予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6002)。なお、先読み予告実行中フラグは、後述するステップS6016においてセットされる。先読み予告実行中フラグがセットされていれば、ステップS6021に移行する。
なお、ステップS6002の処理が実行されることによって、この実施の形態では、先読み予告演出を実行中でないことを条件に先読み予告演出の決定処理が実行される。そして、先読み予告演出を開始した後には、既に先読み予告実行中フラグがセットされていることから、先読み予告演出の決定処理を再度実行することなく、既に決定した演出態様で先読み予告演出が実行される。なお、ステップS6002の先読み予告実行中フラグの有無の判定処理を設けないようにし、先読み予告演出の実行中であるか否かにかかわらず、ステップS6003以降の処理を実行するようにしてもよい。
先読み予告実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、大当り遊技中であるか否かを確認する(ステップS6003)。なお、大当り遊技中であるか否かは、具体的には、演出制御プロセスフラグの値が大当り表示処理〜大当り終了演出処理を示す値(4〜7)となっているか否かを確認することにより判定できる。大当り遊技中であった場合には、ステップS6021に移行する。
なお、ステップS6003の処理が実行されることによって、この実施の形態では、大当り遊技中でないことを条件に先読み予告演出の決定処理が実行される。なお、ステップS6003の大当り遊技中であるか否かの判定処理を設けないようにし、大当り遊技中であるか否かにかかわらず、ステップS6005以降の処理を実行するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留表示の態様を変化させる「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出を実行する場合を示しているが、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の複数回の変動表示にわたって連続して実行される連続予告演出として先読み予告演出を実行する場合には、さらに、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている変動カテゴリコマンドを全て抽出し、抽出した各変動カテゴリコマンドにもとづいて、1つ前までの始動入賞に対する入賞時判定結果として記憶する変動カテゴリコマンドが全て変動カテゴリ1コマンド(コマンドC600(H)。非リーチCA2−1指定。)や変動カテゴリ11コマンド(コマンドC60A(H)。非リーチCA2−3指定。)であるか否かを確認するようにすることが望ましい。そして、全て変動カテゴリ1コマンドや変動カテゴリ11コマンドであることを条件にステップS6005以降の処理を実行するようにし、変動カテゴリ1コマンドや変動カテゴリ11コマンド以外の変動カテゴリコマンドが1つでも含まれていれば、ステップS6005〜S6020の処理を実行することなく、ステップS6021に移行するようにすればよい。そのように構成すれば、連続予告演出として先読み予告演出を実行する場合に、先読み予告演出の途中でリーチ演出が割り込むことにより先読み予告演出の連続性が損なわれる事態を防止することができる。
ステップS6003で大当り遊技中でなければ、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の変動カテゴリコマンドを抽出し、今回受信した変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが変動カテゴリ5,6,22,27のいずれかであるか否かを確認する(ステップS6005)。変動カテゴリ5,6,22,27のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の有無および先読み予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして先読み予告振分テーブルAを選択する(ステップS6006)。
変動カテゴリ5,6,22,27のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、今回受信した変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが変動カテゴリ7,8,23,28のいずれかであるか否かを確認する(ステップS6007)。変動カテゴリ7,8,23,28のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の有無および先読み予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして先読み予告振分テーブルBを選択する(ステップS6008)。
変動カテゴリ7,8,23,28のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、今回受信した変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが変動カテゴリ9,12,24,29のいずれかであるか否かを確認する(ステップS6009)。変動カテゴリ9,12,24,29のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の有無および先読み予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして先読み予告振分テーブルCを選択する(ステップS6010)。
変動カテゴリ9,12,24,29のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の図柄指定コマンドを抽出し、今回受信した図柄指定コマンドで示される判定結果が大当りとなることを示すものであるか否かを確認する(ステップS6011)。この実施の形態では、ステップS6011では、通常大当りや確変大当りとなることを指定する図柄2指定コマンドや図柄3指定コマンドを受信しているか否かを確認するものとする。なお、通常大当りや確変大当りに加えて突然確変大当りとなるか否か(図柄2指定コマンド〜図柄4指定コマンドを受信しているか否か)を確認するようにしてもよい。大当りとなることを示す図柄指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の有無および先読み予告演出の演出態様を決定するためのテーブルとして先読み予告振分テーブルDを選択する(ステップS6012)。そうでなければ、演出制御用CPU101は、先読み予告振分テーブルEを選択する(ステップS6013)。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の演出態様を決定するための先読み予告演出態様決定用乱数を抽出し、受信した変動カテゴリコマンドにもとづいて、抽出した先読み予告演出態様決定用乱数の値がステップS6006,S6008,S6010,S6012,S6013で選択した先読み予告振分テーブルに含まれるいずれの判定値と合致するかを判定することによって、先読み予告演出の実行有無と演出態様とを決定する(ステップS6014)。
図41および図42は、先読み予告演出の振り分けを示す先読み予告振分テーブルの具体例を示す説明図である。変動カテゴリ5,6,22,27を指定する変動カテゴリコマンドを受信した場合(すなわち、再変動回数1回の擬似連が実行される可能性がある場合)であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6006で選択した図41(A)に示す先読み予告振分テーブルAを用いて、先読み予告演出の有無および演出態様を決定する。この実施の形態では、先読み予告振分テーブルAを用いる場合、演出制御用CPU101は、50パーセントの割合で保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行することに決定する。なお、同じ変動カテゴリ5,6,22,27の場合であっても、さらに、大当りとなるか否かに応じて判定値の振り分けを異ならせた別々の先読み予告振分テーブルAを用いるようにし、大当りとなるか否かによって先読み予告演出の実行割合を異ならせてもよい。例えば、大当りとなる場合には、はずれとなる場合と比較して、高い割合で先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
また、変動カテゴリ7,8,23,28を指定する変動カテゴリコマンドを受信した場合(すなわち、再変動回数2回の擬似連が実行される可能性がある場合)であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6008で選択した図41(B)に示す先読み予告振分テーブルBを用いて、先読み予告演出の有無および演出態様を決定する。この実施の形態では、先読み予告振分テーブルBを用いる場合、演出制御用CPU101は、60パーセントの割合で保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行することに決定する。なお、同じ変動カテゴリ7,8,23,28の場合であっても、さらに、大当りとなるか否かに応じて判定値の振り分けを異ならせた別々の先読み予告振分テーブルBを用いるようにし、大当りとなるか否かによって先読み予告演出の実行割合を異ならせてもよい。例えば、大当りとなる場合には、はずれとなる場合と比較して、高い割合で先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
また、変動カテゴリ9,12,24,29を指定する変動カテゴリコマンドを受信した場合(すなわち、再変動回数3回の擬似連が実行される可能性がある場合)であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6010で選択した図41(C)に示す先読み予告振分テーブルCを用いて、先読み予告演出の有無および演出態様を決定する。この実施の形態では、先読み予告振分テーブルCを用いる場合、演出制御用CPU101は、70パーセントの割合で保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行することに決定する。なお、同じ変動カテゴリ9,12,24,29の場合であっても、さらに、大当りとなるか否かに応じて判定値の振り分けを異ならせた別々の先読み予告振分テーブルCを用いるようにし、大当りとなるか否かによって先読み予告演出の実行割合を異ならせてもよい。例えば、大当りとなる場合には、はずれとなる場合と比較して、高い割合で先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
また、変動カテゴリ5〜9,12,22〜24,27〜29のいずれを指定する変動カテゴリコマンドも受信しておらず、大当り(本例では、通常大当りまたは確変大当り)となることを指定する図柄指定コマンドを受信した場合であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6012で選択した図42(D)に示す先読み予告振分テーブルDを用いて、先読み予告演出の有無および演出態様を決定する。この実施の形態では、先読み予告振分テーブルDを用いる場合、演出制御用CPU101は、5パーセントの割合で保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行することに決定し、5パーセントの割合で保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行することに決定し、5パーセントの割合で保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行することに決定し、30パーセントの割合で保留表示をピンク色で表示する先読み予告演出を実行することに決定し、5パーセントの割合で保留表示を緑色で表示する先読み予告演出を実行することに決定する。
また、変動カテゴリ5〜9,12,22〜24,27〜29のいずれを指定する変動カテゴリコマンドも受信しておらず、大当り(本例では、通常大当りまたは確変大当り)とならないことを指定する図柄指定コマンドを受信した場合であれば、演出制御用CPU101は、ステップS6013で選択した図42(E)に示す先読み予告振分テーブルEを用いて、先読み予告演出の有無および演出態様を決定する。この実施の形態では、先読み予告振分テーブルEを用いる場合、演出制御用CPU101は、5パーセントの割合で保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行することに決定し、5パーセントの割合で保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行することに決定し、5パーセントの割合で保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行することに決定し、5パーセントの割合で保留表示をピンク色で表示する先読み予告演出を実行することに決定し、5パーセントの割合で保留表示を緑色で表示する先読み予告演出を実行することに決定する。
なお、各先読み予告振分テーブルA〜Eの振り分けの仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、図41に示す先読み予告振分テーブルA〜Cにおいて、割合で保留表示をピンク色や緑色で表示する先読み予告演出に対しても割り振りを行うようにしてもよい。また、例えば、図41に示す先読み予告振分テーブルA〜Cにおいて、変動カテゴリで予測される再変動回数とは異なる数を関連付けた態様で保留表示を表示する先読み予告演出に対しても割り振りを行うようにしてもよい。例えば、図41(A)に示す先読み予告振分テーブルAにおいて、保留表示を数字「2」や「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告に対指定も割り振りを行うようにしてもよく、図41(B)に示す先読み予告振分テーブルBにおいて、保留表示を数字「1」や「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告に対指定も割り振りを行うようにしてもよく、図41(C)に示す先読み予告振分テーブルCにおいて、保留表示を数字「1」や「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告に対指定も割り振りを行うようにしてもよい。この場合、先読み予告演出で報知した数とは異なる再変動回数の擬似連が予告対象の変動表示で実行される場合には、例えば、その先読み予告演出で報知した数のステップ数のステップアップ予告演出を実行するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS6015)。例えば、先読み予告振分テーブルA〜Eに振り分けがないことにより先読み予告演出を実行しないことに決定された場合には、ステップS6021に移行する。
先読み予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS6014で決定した演出態様に応じて、先読み予告演出の実行を決定したことを示す先読み予告実行中フラグをセットする(ステップS6016)。この場合、例えば、演出制御用CPU101は、先読み予告実行中フラグをセットするとともに、ステップS6014で決定した演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示することを示すフラグや、保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示することを示すフラグ、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示することを示すフラグ、保留表示をピンク色で表示することを示すフラグ、保留表示を緑色で表示することを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、先読み予告実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、先読み予告実行中フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、現在の合算保留記憶数を変動回数カウンタにセットする(ステップS6017)。この場合、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の合算保留記憶数指定コマンドで指定されている合算保留記憶数を変動回数カウンタにセットする。なお、変動回数カウンタは、先読み予告演出の判定対象となった変動表示が開始されるまでに実行される変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。なお、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中に先読み予告演出の実行の決定が行われてステップS6017で変動回数カウンタがセットされた場合には、まず、その実行中の変動表示の終了時に変動回数カウンタの値が1減算されて(ステップS8312参照)、結果として、入賞時判定の対象となった変動表示の1つ前の変動表示までで変動回数カウンタの値が0となり、先読み予告演出の予告対象の1つ前までの変動回数を管理することができる。なお、ステップS6017において、演出図柄の変動表示中でない場合には、演出制御用CPU101は、現在の保留記憶数から1減算した値を変動回数カウンタにセットするようにすることが望ましい。そのように構成すれば、必ず入賞時判定の対象となった変動表示の1つ前の変動表示までで変動回数カウンタの値が0となるようにすることができ、先読み予告演出の予告対象の1つ前までの変動回数を管理することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の始動入賞指定コマンドが第1始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する(ステップS6018)。第1始動入賞指定コマンドが格納されていれば、演出制御用CPU101は、ステップS6014で決定した先読み予告演出の演出態様で、合算保留記憶表示部18cにおいて第1保留表示(第1保留記憶に対応する保留表示)を1つ増加させる(ステップS6019)。
この実施の形態では、通常時(先読み予告演出の実行を行っていないとき)には、第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合には、第1保留表示として赤色の丸形表示を1つ増加させる。また、第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合に先読み予告演出を実行することに決定したときには、第1保留表示として赤色の数字「1」を1つ増加させたり、第1保留表示として赤色の数字「2」を1つ増加させたり、第1保留表示として赤色の数字「3」を1つ増加させたり、第1保留表示としてピンク色の丸形表示(例えば、円の枠部分を赤色で表示することにより第1保留表示であることを認識可能に表示)を1つ増加させたり、第1保留表示として緑色の丸形表示(例えば、円の枠部分を赤色で表示することにより第1保留表示であることを認識可能に表示)を1つ増加させたりする。
最新の始動入賞指定コマンドが第1始動入賞指定コマンドでなければ(すなわち、第2始動入賞指定コマンドが格納されている場合であれば)、演出制御用CPU101は、ステップS6014で決定した先読み予告演出の演出態様で、合算保留記憶表示部18cにおいて第2保留表示(第2保留記憶に対応する保留表示)を1つ増加させる(ステップS6020)。
この実施の形態では、通常時(先読み予告演出の実行を行っていないとき)には、第2始動入賞口14への始動入賞が発生した場合には、第2保留表示として青色の丸形表示を1つ増加させる。また、第2始動入賞口14への始動入賞が発生した場合に先読み予告演出を実行することに決定したときには、第2保留表示として青色の数字「1」を1つ増加させたり、第2保留表示として青色の数字「2」を1つ増加させたり、第2保留表示として青色の数字「3」を1つ増加させたり、第2保留表示としてピンク色の丸形表示(例えば、円の枠部分を青色で表示することにより第2保留表示であることを認識可能に表示)を1つ増加させたり、第2保留表示として緑色の丸形表示(例えば、円の枠部分を青色で表示することにより第2保留表示であることを認識可能に表示)を1つ増加させたりする。
なお、保留表示として数字「1」〜「3」を表示する態様で先読み予告演出を実行する場合、例えば、通常の保留表示(本例では、赤色や青色の丸形表示)の上方などに数字「1」〜「3」を重ねて表示する態様で先読み予告演出を実行するようにすることが望ましい。例えば、保留表示として数字「1」〜「3」のみを表示するようにすると、その数字が後に実行されうる演出のカテゴリに共通する所定の要素としての数を表しているのか、それとも保留記憶数そのものを表しているのかが分かりにくくなってします。そこで、上記のように、通常の保留表示に数字「1」〜「3」を重ねて表示するようにすれば、その数字が後に実行されうる演出のカテゴリに共通する所定の要素としての数を表していることを認識しやすくすることができる。
以上のように、ステップS6018〜S6020の処理が実行されることによって、先読み予告演出を実行すると決定された場合に、始動入賞が発生し始動入賞時のコマンドを受信したタイミングで直ちに「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が開始される。なお、ステップS6018〜S6020の処理で先読み予告演出が開始された後、演出図柄の変動表示を開始するごとに合算保留記憶表示部18cに表示されている保留表示が1つずつ消去されて以降の保留表示の表示位置がシフトされる(ステップS662参照)。そして、予告対象の変動表示が開始されるときに、先読み予告演出の対象となった保留記憶に対応する保留表示が消去され(ステップS662参照)、先読み予告演出が終了されることになる。
ステップS6021では、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の始動入賞指定コマンドが第1始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する。第1始動入賞指定コマンドが格納されていれば、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて通常の表示態様(例えば、赤色の丸形表示)で第1保留表示を1つ増加させる(ステップS6022)。
最新の始動入賞指定コマンドが第1始動入賞指定コマンドでなければ(すなわち、第2始動入賞指定コマンドが格納されている場合であれば)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて通常の表示態様(例えば、青色の丸形表示)で第2保留表示を1つ増加させる(ステップS6023)。
図43は、図31に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(ステップS44参照)のであるが、図43に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図44は、図38に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図45は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図45に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄(確変大当りを想起させる図柄。確変図柄ともいう。)で揃った演出図柄の組合せ(確変大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄(通常大当りを想起させる図柄。非確変図柄ともいう。)で揃った演出図柄の組合せ(通常大当り図柄)を決定する。なお、この実施の形態では、確変図柄が奇数図柄であり、非確変図柄が偶数図柄である場合を示しているが、確変図柄と非確変図柄との例は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、赤色で表示した図柄を確変図柄とし、青色で表示した図柄を非確変図柄とするなどの方法により、確変図柄と非確変図柄とを区別してもよい。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(先読み予告演出以外の予告演出。例えば、ステップアップ予告演出や、キャラクタ予告演出、群予告演出、桜柄モチーフ予告演出、唐草柄モチーフ予告演出。また、例えば、ミニキャラ予告演出や、可動物予告演出、演出羽根役物予告演出の実行有無を決定してもよい。)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、およびステップS8003で予告演出を実行することに決定した場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図46は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図46に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS8003で予告演出を実行することに決定されている場合には、ステップS8004においてその予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。また、擬似連を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに仮停止図柄を仮停止表示したり再変動を開始したりさせることを示すプロセスデータが設定されている。また、演出図柄の変動表示において停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定しておくようにしてもよく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8006)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、例えば、可動物予告演出や演出羽根役物予告演出を実行可能に構成されている場合に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出が行われるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域(格納領域1)に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)を削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS8008)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8009)。
図47および図48は、演出図柄変動開始処理における予告演出設定処理(ステップS8003)を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、先読み予告記録フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6501)。なお、先読み予告記録フラグは、後述するように、先読み予告演出の予告対象の変動表示の1つ前の変動表示を終了するときに、演出図柄変動停止処理においてセットされる(ステップS8314参照)。また、後述するように、先読み予告記録フラグは、先読み予告演出の演出態様を特定可能な態様でセットされる。従って、ステップS6501で先読み予告記録フラグがセットされているということは、今回開始する変動表示が先読み予告演出の予告対象となった変動表示であることを意味している。先読み予告記録フラグがセットされていなければ、ステップS6514に移行する。なお、先読み予告記録フラグは、後述するステップS6504,S6507,S6510,S6512,S6513を実行して各予告演出を設定した後に、またはステップS6508でYと判定した後にリセットされるものとする。
先読み予告記録フラグがセットされていれば(すなわち、今回開始する変動表示が先読み予告演出の予告対象となった変動表示であれば)、演出制御用CPU101は、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合であるか否かを確認する(ステップS6502)。なお、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合であるか否かは、具体的には、先読み予告記録フラグで特定される先読み予告演出の演出態様を確認することにより判定できる。保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合であれば、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中にキャラクタ予告演出または群予告演出のいずれを実行するかを決定する(ステップS6503)。
図49は、先読み予告演出が実行されていた場合にキャラクタ予告演出または群予告演出のいずれを実行するかを決定するためのキャラクタ/群予告設定テーブルを示す説明図である。ステップS6503では、具体的には、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が大当り(通常大当りまたは確変大当り。なお、突然確変大当りを含んでもよい。)となるか否かを確認し(具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる)、大当りであれば図49に示す桜柄モチーフ予告用キャラクタ/群予告設定テーブル(大当り用)を選択し、大当りでなければ図49に示す桜柄モチーフ予告用キャラクタ/群予告設定テーブル(大当り以外用)を選択する。なお、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが大当り用のものであるか否かを確認することによって、大当りであるか否かを判定するようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、選択した桜柄モチーフ予告用キャラクタ/群予告設定テーブルを用いて、キャラクタ予告演出または群予告演出のいずれを実行するかを決定するためのキャラクタ/群予告決定用乱数を用いた抽選処理を行い、キャラクタ予告演出または群予告演出のいずれを実行するかを決定する。
なお、図49において、「割振」に示す数字は、各演出態様に割り振られた判定値の数を示している。他のテーブル(図50〜図52)においても同様である。
次いで、演出制御用CPU101は、桜柄モチーフ予告演出を実行することを決定するとともに、ステップ6503で決定した予告演出に応じた桜柄モチーフ予告演出の態様を決定する(ステップS6504)。
なお、「キャラクタ予告演出」とは、演出図柄の変動表示中に所定のキャラクタを登場させる態様の予告演出であり、「群予告演出」とは、演出図柄の変動表示中に小キャラクタや小物体の群を登場させる態様の予告演出である。なお、群予告演出は、リーチ状態となったときに実行する予告演出であり、具体的には、左右の演出図柄が同じ図柄で停止表示されてリーチ状態が発生した後に、小キャラクタや小物体の群を登場させる態様の演出が実行される。なお、先読み予告演出として保留表示をピンク色や緑色で表示する演出を実行したにもかかわらず、その予告対象の変動表示においてリーチとならず群予告演出を選択できない場合もありうるが、そのような場合には、例えば、キャラクタ予告演出を選択するようにし、キャラクタ予告演出においてキャラクタを桜柄や唐草柄で表示してモチーフ予告演出を実行するようにすればよい。
また、「モチーフ予告演出」とは、演出図柄の変動表示中に色彩や模様などの所定のモチーフを登場させる態様の予告演出であり、この実施の形態では、「桜柄モチーフ予告演出」と「唐草柄予告演出」とがある。
「桜柄モチーフ予告演出」とは、演出図柄の変動表示中にモチーフとして桜柄を登場させる態様の演出であり、この実施の形態では、ステップS6503でキャラクタ予告演出を実行することに決定した場合には、演出図柄の変動表示中に所定のキャラクタを桜柄で表示する態様の演出が実行される。また、ステップS6503で群予告演出を実行することに決定した場合には、演出図柄の変動表示中に背景画面を桜柄で表示させながら小キャラクタや小物体の群を登場させる態様の演出(小キャラクタや小物体を桜柄で表示してもよい)が実行される。
保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合でなければ、演出制御用CPU101は、保留表示を緑色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合であるか否かを確認する(ステップS6505)。なお、保留表示を緑色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合であるか否かは、具体的には、先読み予告記録フラグで特定される先読み予告演出の演出態様を確認することにより判定できる。保留表示を緑色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合であれば、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中にキャラクタ予告演出または群予告演出のいずれを実行するかを決定する(ステップS6506)。
ステップS6506では、具体的には、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が大当り(通常大当りまたは確変大当り。なお、突然確変大当りを含んでもよい。)となるか否かを確認し(具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる)、大当りであれば図49に示す唐草柄モチーフ予告用キャラクタ/群予告設定テーブル(大当り用)を選択し、大当りでなければ図49に示す唐草柄モチーフ予告用キャラクタ/群予告設定テーブル(大当り以外用)を選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した唐草柄モチーフ予告用キャラクタ/群予告設定テーブルを用いて、キャラクタ/群予告決定用乱数を用いた抽選処理を行い、キャラクタ予告演出または群予告演出のいずれを実行するかを決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、唐草柄モチーフ予告演出を実行することを決定するとともに、ステップ6506で決定した予告演出に応じた唐草柄モチーフ予告演出の態様を決定する(ステップS6507)。
「唐草柄モチーフ予告演出」とは、演出図柄の変動表示中にモチーフとして唐草柄を登場させる態様の演出であり、この実施の形態では、ステップS6506でキャラクタ予告演出を実行することに決定した場合には、演出図柄の変動表示中に所定のキャラクタを唐草柄で表示する態様の演出が実行される。また、ステップS6506で群予告演出を実行することに決定した場合には、演出図柄の変動表示中に背景画面を唐草柄で表示させながら小キャラクタや小物体の群を登場させる態様の演出(小キャラクタや小物体を唐草柄で表示してもよい)が実行される。
なお、この実施の形態では、保留表示をピンク色や緑色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合に必ず桜柄モチーフ予告演出や唐草柄モチーフ予告演出を実行する場合を示しているが、保留表示をピンク色や緑色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合であっても、低い割合で桜柄モチーフ予告演出や唐草柄モチーフ予告演出を実行しない場合があるように構成してもよい。
保留表示を緑色で表示する態様の先読み予告演出が実行されていた場合でなければ(すなわち、保留表示を数字「1」〜「3」のいずれかに関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合)、演出制御用CPU101は、今回の変動表示において擬似連が実行されるか否かを確認する(ステップS6508)。なお、擬似連が実行されるか否かは、具体的には、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが擬似連を伴う変動パターンを指定するものであるか否かを確認することによって判定できる。擬似連が実行される場合であれば、そのまま処理を終了する。
擬似連が実行される場合でなければ、演出制御用CPU101は、保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合であるか否かを確認する(ステップS6509)。なお、保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合であるか否かは、具体的には、先読み予告記録フラグで特定される先読み予告演出の演出態様を確認することにより判定できる。保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合であれば、演出制御用CPU101は、ステップ数1のステップアップ予告演出(後述するステップAのみのステップアップ予告演出)を実行することに決定する(ステップS6510)。
なお、「ステップアップ予告演出」とは、予め定められた順番に従って1段階から複数段階まで演出が段階的に変化する予告演出であり、この実施の形態では、最大でステップAからステップEまでの5段階に演出が段階的に変化する演出が実行される。また、後述するように、ステップアップ予告演出において発展するステップの段階数が多くなるに従って、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。なお、この実施の形態では、最大で5段階まで演出が段階的に変化するステップアップ予告演出を実行する場合を示しているが、ステップアップ予告演出の最大のステップ数は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、最大で3段階まで演出が段階的に変化するステップアップ予告演出を実行するように構成してもよい。
なお、ステップアップ予告演出は、1つのキャラクタの形状や色が変化するようなものでもよく、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば「ステップアップ予告」と言える。例えば、段階的にキャラクタの数が増える、段階的に動くキャラクタの数が増える、キャラクタの動く回数や頻度などが段階的に増える、キャラクタの大きさが段階的に大きくなる、などの態様であってもよい。また、キャラクタを可動部材に置き換えた場合も同様である。すなわち、可動部材が複数設けられている場合に段階的に動く可動部材の数が増える、可動部材の動く回数や頻度などが段階的に増える、などの態様であってもよい。
この実施の形態では、後述するように(図60参照)、ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下部の表示領域において段階的にキャラクタ(人のキャラクタ)を登場させたり背景画像を段階的に変化(発展、転換)させていく演出としている。ステップアップ予告演出の詳しい内容については、図60等を参照して後述する。
保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合でなければ、演出制御用CPU101は、保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合であるか否かを確認する(ステップS6511)。なお、保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合であるか否かは、具体的には、先読み予告記録フラグで特定される先読み予告演出の演出態様を確認することにより判定できる。保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合であれば、演出制御用CPU101は、ステップ数2のステップアップ予告演出(後述するステップBまで発展するステップアップ予告演出)を実行することに決定する(ステップS6512)。
保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合でもなければ、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合である。この場合、演出制御用CPU101は、ステップ数3のステップアップ予告演出(後述するステップCまで発展するステップアップ予告演出)を実行することに決定する(ステップS6513)。
なお、この実施の形態では、保留表示を数字「1」〜「3」のいずれかに関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合であって擬似連が実行されない場合には必ずステップアップ予告演出を実行する場合を示しているが、保留表示を数字「1」〜「3」のいずれかに関連付けた態様で表示する先読み予告演出が実行されていた場合であっても、低い割合で擬似連やステップアップ予告演出のいずれも実行しない場合があるように構成してもよい。
ステップS6514では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれの変動パターン(非リーチ変動パターン)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS6514)。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS6514のY)、図50の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルを用いて、ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS6515)。
図50の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図50の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、「A→B→C」、「A→B→C→D」、「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS6515において、ステップアップ予告決定用の値を抽出し、抽出した乱数値とステップアップ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS6514において、演出制御用CPU101は、非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS6514のN)、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS6516)。ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS6516のY)、演出制御用CPU101は、図50の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルを用いて、ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS6517)。
図50の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、図50の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図50の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、「A→B→C→D」および「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS6517において、ステップアップ予告決定用の値を抽出し、抽出した乱数値とステップアップ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS6516において、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS6516のN)、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS6518)。スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS6518のY)、演出制御用CPU101は、図50の左下に示すスーパーリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルを用いて、ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS6519)。
図50の左下に示すスーパーリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、図50の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルや図50の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図50の左下に示すスーパーリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルでは、「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出Eまで演出が出現すると大当りの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS6519において、ステップアップ予告決定用の値を抽出し、抽出した乱数値とステップアップ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS6518において、演出制御用CPU101は、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS6518のN)、大当り(通常大当りまたは確変大当り)の変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS6520)。大当りに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS6520のY)、演出制御用CPU101は、図50の右下に示す大当り用のステップアップ予告設定テーブルを用いて、ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS6521)。
図50の右下に示す大当り用のステップアップ予告設定テーブルでは、図50の左上に示す非リーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルや図50の右上に示すノーマルリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブル、図50に左下に示すスーパーリーチはずれ用のステップアップ予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS6521において、ステップアップ予告決定用の値を抽出し、抽出した乱数値とステップアップ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、この実施の形態では、はずれ、通常大当りまたは確変大当りとなる場合にステップアップ予告演出を実行可能に構成する場合を示しているが、突然確変大当りや小当りの変動パターンに対応した変動パターンコマンドを受信した場合にも、ステップアップ予告演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中にキャラクタ予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS6522)。図51は、キャラクタ予告演出を実行するか否かを決定するためのキャラクタ予告設定テーブル、および群予告演出を実行するか否かを決定するための群予告設定テーブルを示す説明図である。ステップS6522では、具体的には、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が大当り(通常大当りまたは確変大当り。なお、突然確変大当りを含んでもよい。)となるか否かを確認し(具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる)、大当りであれば図51に示すキャラクタ予告設定テーブル(大当り用)を選択し、大当りでなければ図51に示すキャラクタ予告設定テーブル(大当り以外用)を選択する。なお、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが大当り用のものであるか否かを確認することによって、大当りであるか否かを判定するようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、キャラクタ予告設定テーブルを用いて、キャラクタ予告演出の実行有無を決定するためのキャラクタ予告決定用乱数を用いた抽選処理を行い、キャラクタ予告演出を実行するか否かを決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に群予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS6523)。ステップS6523では、具体的には、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が大当り(通常大当りまたは確変大当り。なお、突然確変大当りを含んでもよい。)となるか否かを確認し(具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる)、大当りであれば図51に示す群予告設定テーブル(大当り用)を選択し、大当りでなければ図51に示す群予告設定テーブル(大当り以外用)を選択する。なお、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが大当り用のものであるか否かを確認することによって、大当りであるか否かを判定するようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、群予告設定テーブルを用いて、群予告演出の実行有無を決定するための群予告決定用乱数を用いた抽選処理を行い、群予告演出を実行するか否かを決定する。ただし、この実施の形態では、今回の変動表示においてリーチ態様となる場合にのみ、群予告演出を実行すると決定可能であるものとする。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS6522,S6523で少なくともキャラクタ予告演出または群予告演出のいずれかを実行することに決定したか否かを確認する(ステップS6524)。少なくともキャラクタ予告演出または群予告演出のいずれかを実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS6522,S6523で決定したキャラクタ予告演出および群予告演出に応じて、モチーフ予告演出の有無および態様を決定する(ステップS6525)。
図52は、モチーフ予告演出の実行有無および態様を決定するためのモチーフ予告設定テーブルを示す説明図である。ステップS6525では、具体的には、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が大当り(通常大当りまたは確変大当り。なお、突然確変大当りを含んでもよい。)となるか否かを確認する(具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる)。なお、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが大当り用のものであるか否かを確認することによって、大当りであるか否かを判定するようにしてもよい。そして、大当りである場合、キャラクタ予告演出のみを実行することに決定されている場合には、図52に示すキャラクタ予告+大当り用のモチーフ予告設定テーブルを選択し、群予告演出のみを実行することに決定されている場合には、図52に示す群予告+大当り用のモチーフ予告設定テーブルを選択し、キャラクタ予告演出および群予告演出の両方を実行することに決定されている場合には、図52に示すキャラクタ/群予告+大当り用のモチーフ予告設定テーブルを選択する。また、はずれである場合、キャラクタ予告演出のみを実行することに決定されている場合には、図52に示すキャラクタ予告+はずれ用のモチーフ予告設定テーブルを選択し、群予告演出のみを実行することに決定されている場合には、図52に示す群予告+はずれ用のモチーフ予告設定テーブルを選択し、キャラクタ予告演出および群予告演出の両方を実行することに決定されている場合には、図52に示すキャラクタ/群予告+はずれ用のモチーフ予告設定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択したモチーフ予告設定テーブルを用いて、モチーフ予告演出の実行有無および態様を決定するためのモチーフ予告決定用乱数を用いた抽選処理を行い、モチーフ予告演出の実行有無および態様を決定する。
この実施の形態では、キャラクタ予告演出または群予告演出のいずれが実行されるかと、桜柄モチーフ予告演出または唐草モチーフ予告演出のいずれが実行されるかとによって、次の(1)〜(4)の4種類のモチーフ予告演出の態様が存在する。(1)演出図柄の変動表示中に所定のキャラクタを桜柄で表示する態様の演出[キャラクタ予告演出+桜柄モチーフ予告演出]、(2)演出図柄の変動表示中に背景画面を桜柄で表示させながら小キャラクタや小物体の群を登場させる態様の演出[群予告演出+桜柄モチーフ予告演出]、(3)演出図柄の変動表示中に所定のキャラクタを唐草柄で表示する態様の演出[キャラクタ予告演出+唐草柄モチーフ予告演出]、(4)演出図柄の変動表示中に背景画面を唐草柄で表示させながら小キャラクタや小物体の群を登場させる態様の演出[群予告演出+唐草柄モチーフ予告演出]。
また、この実施の形態では、既に説明したように、再変動回数3回の擬似連が実行される場合には、再変動回数1回や2回の擬似連が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度が高くなるように構成されているのであるが(図9および図10参照)、一方で、図50に示すように、3ステップのステップアップ予告演出(ステップCまで発展するステップアップ予告演出)が実行されても、4ステップや5ステップのステップアップ予告演出(ステップD,Eまで発展するステップアップ予告演出)が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度がそれほど高くない。そのため、例えば、同じ数字「3」に関連付けた態様の先読み予告演出が実行された場合であっても、再変動回数3回の擬似連が実行されるのか3ステップのステップアップ予告演出が実行されるのかに対する期待感をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、図49および図51に示すように、群予告演出が実行される場合にはキャラクタ予告演出が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように割り振りが行われている。また、図42および図52に示すように、桜柄モチーフ予告演出が実行される場合には唐草柄モチーフ予告演出が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように割り振りが行われている。そのため、キャラクタ予告演出と群予告演出とのいずれが実行されるかと、桜柄モチーフ予告演出と唐草柄モチーフ予告演出とのいずれが実行されるかとの組み合わせに応じて、大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせることができる。また、同じピンク色や緑色で保留表示を表示する態様の先読み予告演出が実行された場合であっても、キャラクタ予告演出と組み合わせてモチーフ予告演出が実行されるのか、群予告演出と組み合わせてモチーフ予告演出が実行されるのかに対する期待感をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、予告演出設定処理において、先読み予告演出以外の予告演出として、ステップアップ予告演出や、キャラクタ予告演出、群予告演出、桜柄モチーフ予告演出、唐草柄モチーフ予告演出を設定する場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎらず、ミニキャラ予告演出や、可動物予告演出、演出羽根役物予告演出を設定可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、キャラクタ予告演出や群予告演出と組み合わせてモチーフ予告演出を実行する場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、ステップアップ予告演出やミニキャラ予告演出と組み合わせてモチーフ予告演出を実行可能に構成してもよい。
図53は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。また、例えば、可動物予告演出や演出羽根役物予告演出を実行可能に構成されている場合に、モータ86を駆動させることによって可動部材78を可動させたり、モータ87を駆動させることによって演出羽根役物79a,79bを可動させる演出が行われるようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8112)。
図54は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS8304)、大当り開始1指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS8305)。大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、先読み予告実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS8311)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS8312)。また、演出制御用CPU101は、減算後の変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS8313)。そして、変動回数カウンタの値が0になっていれば、演出制御用CPU101は、先読み予告実行中フラグに対応する先読み予告記録フラグをセットする(ステップS8314)とともに、セットされている先読み予告実行中フラグをリセットする(ステップS8316)。そのような処理が実行されることによって、この実施の形態では、先読み予告演出の予告対象となった変動が開始される1つ前の変動表示までの変動回数を管理し、先読み予告演出の予告対象となった変動が開始される1つ前の変動表示を終了するときに先読み予告実行中フラグがリセットされて、先読み予告記録フラグがセットされる。従って、予告対象の変動表示を開始するときに先読み予告記録フラグがセットされていることにもとづいて(ステップS6501参照)、今回の変動表示が先読み予告演出の予告対象となっていた変動表示であることを認識することができ、先読み予告演出に応じた予告演出を設定することができる。
なお、先読み予告演出中の変動回数の管理の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、先読み予告演出決定処理のステップS6017において、変動表示中であれば現在の合算保留記憶数に1加算した値を変動回数カウンタにセットし、変動表示中でなければ現在の合算保留記憶数をそのまま変動回数カウンタにセットするようにして、先読み予告演出の予告対象の変動表示が終了するときに変動回数カウンタの値が0となるようにしてもよい。そのように構成すれば、予告演出設定処理のステップS6501において、変動回数カウンタの値が1となっていることにもとづいて、今回実行する変動表示が予告対象の変動表示であることを認識することができるので、先読み予告記録フラグを設定する処理を不要とすることができる。なお、この場合、予告演出設定処理のステップS6502,S6505,S6509,S6511では、先読み予告実行中フラグで特定される先読み予告演出の演出態様を確認するようにすればよい。
なお、ステップS8314では、例えば、演出制御用CPU101は、先読み予告記録フラグをセットするとともに、先読み予告実行中フラグで特定される先読み予告演出の演出態様を特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、保留表示を数字「1」に関連付けた態様で表示することを示すフラグや、保留表示を数字「2」に関連付けた態様で表示することを示すフラグ、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示することを示すフラグ、保留表示をピンク色で表示することを示すフラグ、保留表示を緑色で表示することを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、先読み予告記録フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、先読み予告記録フラグの所定ビットにいずれの演出態様であるかを指定する値を設定することによって、いずれの演出態様に決定されているかを特定可能であるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS8317)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図43のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8318)。
図55は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED25,28等)の制御を実行する(ステップS1903)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS1907)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1908)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1909)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1910)。
なお、大当り表示用のプロセス処理とは別に小当り表示用のプロセス処理を設けるようにし、小当りである場合には、例えば、所定期間(大入賞口が0.1秒間2回開放するのに十分な時間。例えば0.5秒間)、突然確変大当り時と同様の態様の演出を行うようにしてもよい。
また、小当りや突然確変大当りである場合に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドの受信にもとづいて演出を実行するのではなく、演出制御用CPU101は、例えば、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を所定期間実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を行うためのプロセスデータをプロセス時間ごとに切り替え、切り替えたプロセスデータに従って演出を行う。
図56は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、エンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマを1減算する(ステップS880)。そして、減算後の演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS881)。なお、演出期間計測タイマは、例えば、ラウンド中処理(ステップS805参照)において、エンディングコマンドの受信を確認したことにもとづいてセットされる。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていなければ(ステップS881のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS882)。また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS883)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていない場合には(ステップS884のN)、処理を終了する。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS884のY)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS885)。また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS886)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップS881のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS888)。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS889)。
次に、先読み予告演出の演出態様の具体例について説明する。図57および図58は、先読み予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。この実施の形態では、保留表示の態様を変化させる「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出を実行するのであるが、図57は、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行する場合の具体例を示している。また、図58は、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出を実行する場合の具体例を示している。なお、図57および図58において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図57および図58に示す例では、第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに先読み予告演出を行う場合を示しているが、第2始動入賞口14への始動入賞に対して入賞時判定を行い、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに先読み予告演出を行う場合も同様の演出態様で先読み予告演出が実行される。
まず、図57を参照して、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出の演出態様の具体例を説明する。図57に示す例では、まず、図57(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図57(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS1217参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1218,S1219参照)。また、同じ割り込み内で、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶情報としての第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS1220,S1221参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出の実行を決定したものとする(ステップS800A参照)。そして、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出の実行を決定したことにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図57(2)に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおいて第1保留表示として赤色の数字「3」を1つ増加させ(ステップS6019参照)、始動入賞が発生し始動入賞時のコマンドを受信したタイミングで直ちに先読み予告演出を開始する。そして、図57(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。なお、図57(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図57(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図57(4)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。そして、図57(4)に示すように、残りの各保留表示が1つずつシフトされ、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が継続する。そして、変動時間が終了して、図57(5)に示すように、最終停止図柄(図57(5)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図57(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図57(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図57(6)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。そして、図57(6)に示すように、残りの各保留表示が1つずつシフトされ、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が継続する。そして、変動時間が終了して、図57(7)に示すように、最終停止図柄(図57(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図57(6)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図57(7)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図57(8)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。そして、図57(8)に示すように、残りの各保留表示が1つずつシフトされ、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が継続する。そして、変動時間が終了して、図57(9)に示すように、最終停止図柄(図57(9)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図57(8)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図57(9)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で先読み予告演出が実行される。そして、変動表示ごとに保留記憶を消化していって、予告対象の保留表示(図57に示す例では、第1保留表示として表示されている赤色の数字「3」)が合算保留記憶表示部18cから消去されるまで、保留表示を数字「3」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出が継続される。
なお、保留表示を数字「1」や「2」に関連付けた態様で表示する先読み予告演出を実行する場合も、図57と同様の態様で(具体的には、図57において保留表示として表示されている数字を「3」を数字「1」や「2」に置き換えた態様で)実行される。
次に、図58を参照して、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出の演出態様の具体例を説明する。図58に示す例では、まず、図58(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図58(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて入賞時演出処理を実行する(ステップS1217参照)。そして、入賞時判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド。変動カテゴリコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1218,S1219参照)。また、同じ割り込み内で、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶情報としての第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS1220,S1221参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出の実行を決定したものとする(ステップS800A参照)。そして、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出の実行を決定したことにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図58(2)に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおいて第1保留表示としてピンク色の丸形表示を1つ増加させ(ステップS6019参照)、始動入賞が発生し始動入賞時のコマンドを受信したタイミングで直ちに先読み予告演出を開始する。そして、図58(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。なお、図58(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図58(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図58(4)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。そして、図58(4)に示すように、残りの各保留表示が1つずつシフトされ、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出が継続する。そして、変動時間が終了して、図58(5)に示すように、最終停止図柄(図58(5)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図58(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図58(5)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図58(6)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。そして、図58(6)に示すように、残りの各保留表示が1つずつシフトされ、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出が継続する。そして、変動時間が終了して、図58(7)に示すように、最終停止図柄(図58(7)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図58(6)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図58(7)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図58(8)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。そして、図58(8)に示すように、残りの各保留表示が1つずつシフトされ、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出が継続する。そして、変動時間が終了して、図58(9)に示すように、最終停止図柄(図58(9)でははずれ図柄)を停止表示する(ステップS8302参照)。なお、図58(8)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図58(9)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
以上の態様で、入賞時判定の対象となった始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまで、同様の演出態様で先読み予告演出が実行される。そして、変動表示ごとに保留記憶を消化していって、予告対象の保留表示(図58に示す例では、第1保留表示として表示されているピンク色の丸形表示)が合算保留記憶表示部18cから消去されるまで、保留表示をピンク色で表示する態様の先読み予告演出が継続される。
なお、保留表示を緑色で表示する態様の先読み予告演出を実行する場合も、図58と同様の態様で(具体的には、図58において保留表示として表示されているピンク色の丸形表示を緑色の丸形表示に置き換えた態様で)実行される。
また、この実施の形態では、変動パターンとして擬似連を伴う変動パターン(図6に示す非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、ノーマルPB2−3、ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4、特殊PG1−3)が決定された場合には、演出図柄の変動表示中に擬似連の演出が実行される場合がある。図59は、擬似連の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図59において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図59に示す例では、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに擬似連を行う場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに擬似連を行う場合も同様の演出態様で擬似連が実行される。
図59に示す例では、まず、図59(1)に示すように第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行しているときに、図59(2)に示すように第1始動入賞口13に始動入賞があったものとする。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、新たに始動入賞があったことにもとづいて、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信する(ステップS1218,S1219参照)とともに、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS1220,S1221参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図59(2)に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドにもとづいて、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示(第1保留表示)を1増やす(ステップS6022参照)。そして、図59(3)に示すように、変動時間が終了してはずれ図柄を停止表示したものとする(ステップS8302参照)。なお、図59(1)(2)に示すように、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示も実行される。そして、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて、図59(3)に示すように、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の停止図柄が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、図59(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示(第1保留表示)を1減らし(ステップS662参照)、次の演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、演出図柄の仮停止図柄としてチャンス目図柄を決定する。そして、図59(5)に示すように、仮停止図柄の仮停止タイミングとなると、チャンス目図柄を仮停止表示する。なお、図59(4)に示す場合も、演出図柄の変動表示中には第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて第4図柄の変動表示が実行される。また、図59(5)では、変動を停止する場合ではないので、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて、停止図柄を停止表示することなく、継続して第4図柄の変動表示が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図59(6)に示すように、演出図柄の再変動を開始する。この場合、図59(6)に示すように、演出図柄の再変動の開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う。なお、再変動の開始時に行う所定演出は、図59に示す態様のものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の上方、下方または側方に設けられた可動部材(例えば、キャラクタなどを模した形状の可動物)を再変動の開始時に可動させたり、再変動の開始時に所定のランプの点灯または点滅表示を行ったりしてもよい。また、例えば、再変動の開始時に図柄の変動の開始のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、左中右の演出図柄を通常は同時に変動開始させているものを左中右の演出図柄の変動をそれぞれ異なるタイミングで開始させたり、一度上方向(または下方向)に変動を開始するように見せて下方向(または上方向)に変動を開始するようにしてもよい。また、逆に、図59(5)において図柄の変動の仮停止のさせ方を通常と異ならせてもよい。例えば、通常は左、右、中の順に図柄を停止させているのを左、中、右の順に図柄を仮停止させるなど図柄の仮停止順などを通常と異ならせてもよい。なお、新たな変動を開始する場合ではないので、図59(6)に示すように、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示(第1保留表示)は変化しない。
そして、図59(7)に示すように、演出図柄の変動表示を実行し(ステップS8105参照)、図59(8)に示すように、次の仮停止図柄の仮停止タイミングとなると、チャンス目図柄を仮停止表示する。また、変動を停止する場合ではないので、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて、停止図柄を停止表示することなく、継続して第4図柄の変動表示が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図59(9)に示すように、演出図柄の再変動を開始する。この場合、図59(9)に示すように、演出図柄の再変動の開始時に演出表示装置9の表示画面の上方においてフラッシュが光るような態様の表示を行うなど所定演出を行う。
以上の態様でチャンス目図柄の仮停止表示と再変動とが繰り返し実行されることによって擬似連の演出が実行される。演出図柄の変動表示中に、変動パターンで特定される再変動回数の擬似連の演出が実行される。
次に、ステップアップ予告演出の演出態様の具体例について説明する。図60は、ステップアップ予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、この実施の形態では、図60に示すように、演出領域が演出表示装置9の略円形に形成された表示画面全体に拡大されて、ステップアップ予告演出が実行される。なお、図60に示す例では、説明の簡略化のため、合算保留記憶表示部18cや第4図柄表示領域9c,9dを省略している。なお、ステップアップ予告演出と重複しないような領域に、合算保留記憶表示部18cや第4図柄表示領域9c,9dを表示することが好ましい。
図60に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図60(1−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の下部の表示領域において、ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、カブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(1−2)。その後、キャラクタA210は画面右に去っていく。
次いで、ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が画面右から登場するとともに、カブト虫のキャラクタ220が木200にとまる(1−3)。その後、キャラクタB211は画面右に去っていく。
次いで、ステップアップ予告における予告演出CとしてキャラクタC212が画面右から登場するとともに、風が吹いて木200が揺れる演出が実行される(1−4)。その後、キャラクタC212は画面右に去っていく。
次いで、ステップアップ予告における予告演出DとしてキャラクタA210,B211,C212が同時に画面左から登場する演出が実行されるとともに、かもめ250が飛んでくる演出が実行され、さらに左図柄が停止される(1−5)。
次いで、ステップアップ予告における予告演出EとしてキャラクタD213が画面左から登場する演出が実行され、右図柄が停止される(1−6)。なお、図60に示す例では、左右が同じ図柄「7」で停止表示してリーチが発生した場合が示されている。
なお、同じ演出図柄の変動表示中においてステップアップ予告演出が実行されるとともに擬似連が実行される場合もありうる。この場合、例えば、擬似連中の最終変動(擬似連中に仮停止図柄の仮停止表示および再変動が複数回繰り返し実行されるもののうち、最後の仮停止図柄の仮停止表示が行われた後、最後に実行される再変動)が到来するまで、ステップアップ予告演出中の同じステップの演出(例えば、予告演出A)を毎変動実行し、擬似連の最終変動において予告演出Bや予告演出Cにステップアップさせるようにしてもよく、擬似連中の再変動ごとに徐々に予告演出Aから予告演出B,Cへステップアップさせるようにしてもよい。また、例えば、演出図柄の変動表示を開始してから最初の仮停止図柄の仮停止表示が行われるまでにステップ1の演出(予告演出A)を実行し、その最初の仮停止表示の後に再変動を開始して2回目の仮停止図柄の仮停止表示が行われるまでにステップ1の演出(予告演出A)とステップ2の演出(予告演出B)とを実行するような態様でステップアップ予告演出を実行してもよい。
次に、キャラクタ予告演出、群予告演出およびモチーフ予告演出の演出態様の具体例について説明する。図61は、キャラクタ予告演出、群予告演出およびモチーフ予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図61において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、新たに変動パターンコマンドを受信すると、図61(1)に示すように演出図柄の停止図柄が停止表示している状態から、演出図柄の変動表示を開始する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示を開始する際に、ステップS8003の予告演出設定処理において、キャラクタ予告演出および群予告演出を実行することに決定するとともに、キャラクタ予告演出と組み合わせて桜柄モチーフ予告演出を実行することに決定したものとする。
次いで、図61(2)に示すように、キャラクタ予告演出の実行が決定されていることにもとづいて、演出図柄の高速変動が行われている期間中に所定のキャラクタ(本例では、男性のキャラクタ330A)を登場させる演出が行われる。この場合、桜柄モチーフ予告演出を伴わず、キャラクタ予告演出のみが実行される場合には、図61(2)の右側に併記したように、同じキャラクタであっても無地の上着を着た男性キャラクタ330Bを用いた演出が実行される。これに対して、図61(2)に示す例では、桜柄モチーフ予告演出を実行することに決定されていることにもとづいて、桜柄の上着を着た男性キャラクタ330Aを登場させることによって桜柄モチーフ予告演出が実行され、キャラクタ予告演出の大当りに対する期待度(信頼度)が高められる。このように、表示画面上に登場するキャラクタなどが桜柄などのモチーフ表示で表示されていることを認識することによって、遊技者は通常予告と比較して大当りに対する期待度(信頼度)が高いことを認識することができる。
なお、キャラクタ予告演出と組み合わせて唐草柄モチーフ予告演出を実行することに決定した場合には、図61(2)において、唐草柄の上着を着た男性キャラクタ330Aを登場させることによって唐草柄モチーフ予告演出が実行される。
次いで、図61(3)に示すように、左の演出図柄と右の演出図柄とが同じ図柄で停止表示して、リーチ演出が開始される。次いで、図61(4)に示すように、群予告演出を実行することに決定されていることにもとづいて、リーチ演出の実行中に群予告演出が実行される。すなわち、群予告演出の実行が決定されている場合には、図61(3)に示すようにリーチが発生したときに、図61(4)に示すように群予告演出が実行される。図61(4)に示す例では、演出表示装置9の表示画面上に所定のキャラクタ(本例では、女性のキャラクタ340)の群を登場させる演出が実行される。このように、表示画面上にキャラクタなどの群が登場することによって、遊技者は通常予告と比較して大当りに対する期待度(信頼度)が高いことを認識することができる。なお、群予告演出は、リーチが発生したときに実行される演出であり、図61(4)に示すように、群予告演出の実行中も、演出表示装置9の表示画面の一部で演出図柄の変動表示がリーチ態様で継続される。
なお、群予告演出と組み合わせて桜柄モチーフ予告演出を実行することに決定した場合には、例えば、図61(4)において、桜柄の背景画面に女性のキャラクタ340の群を登場させることによって桜柄モチーフ予告演出が実行される。また、群予告演出と組み合わせて唐草柄モチーフ予告演出を実行することに決定した場合には、例えば、図61(4)において、唐草柄の背景画面に女性のキャラクタ340の群を登場させることによって唐草柄モチーフ予告演出が実行される。なお、群予告演出と組み合わせたモチーフ予告演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、桜柄や唐草柄の服を着た女性のキャラクタ340の群を登場させる演出を実行してもよい。
そして、その後、変動時間が終了すると、大当りとすることに決定されている場合には、図61(5)に示すように、中の演出図柄が左右の演出図柄の同じ図柄で停止表示され、大当り図柄が停止表示される。一方、はずれとすることに決定されている場合には、図61(6)に示すように、中の演出図柄が左右とは異なる図柄で停止表示されて、はずれ図柄(リーチはずれ図柄)が停止表示される。
次に、先読み予告演出の実行タイミングについて説明する。図62は、先読み予告演出の実行タイミングを示す説明図である。なお、図62に示す例では、特別図柄および演出図柄の変動表示中に新たな始動入賞が発生した場合を示している。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への新たな始動入賞を検出すると(ステップS311参照)、入賞時演出処理(ステップS1217,S1228参照)を実行し入賞時判定を行う。なお、図62に示す例では、演出図柄の変動表示A中に新たな始動入賞があり入賞時判定を行ったものとする。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する(ステップS1218,S1219,S1229,S1230参照)とともに、同じ割り込み内で、保留記憶情報としての始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)および合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS1220,S1221,S1231,S1232参照)。
ここで、図62に示す例では、入賞時判定結果指定コマンドおよび保留記憶情報の受信前の合算保留記憶数が3であったものとし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の変動表示A中の始動入賞により合算保留記憶数が4になったものとする。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて先読み予告演出決定処理を実行し(ステップS800A参照)、先読み予告演出を実行することを決定したものとする。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図62に示すように、受信した第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドにもとづいて、合算保留記憶表示部18cにおいて、決定した先読み予告演出の演出態様に従って保留表示(例えば、保留表示として数字「1」〜「3」を表示したり、保留表示としてピンク色や緑色の丸形表示を表示する)を1増し(ステップS6019,S6020参照)、始動入賞が発生し始動入賞時のコマンドを受信したタイミングで直ちに先読み予告演出を開始する。
次いで、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信して、次の変動表示Bを開始する。そして、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、残りの各保留表示が1つずつシフトされ、図62に示すように、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が継続する。
以降、変動表示Cおよび変動表示Dが開始されるごとに、合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1減らし(ステップS662参照)、残りの各保留表示が1つずつシフトされ、図62に示すように、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出が継続する。そして、予告対象の変動表示Dが開始されるときに、予告対象の変動表示に対応する保留記憶が消化されたことにより、予告対象の保留表示が合算保留記憶表示部18cから消去され、図62に示すように、「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出を終了する。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出図柄の変動表示を開始する前に、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、大当りや小当りとなるか否かや、大当り種別、変動パターン種別を入賞時判定(先読み判定)し、入賞時判定の対象となった変動表示において、複数種類のカテゴリのうちのいずれかのカテゴリに属する演出(例えば、擬似連やステップアップ予告演出、キャラクタ予告演出、群予告演出、桜柄モチーフ予告演出、唐草柄モチーフ予告演出)を実行する。そして、入賞時判定の判定結果にもとづいて、その判定対象となった変動表示を開始する以前に、複数種類のカテゴリに共通する所定の要素を示す情報(例えば、「1」、「2」、「3」の数字やピンク色、緑色の色彩)を報知する報知演出(例えば、先読み予告演出)を実行可能であり、報知演出により報知された所定の要素を含む態様で、いずれかのカテゴリに属する演出を実行する。そのため、入賞時判定の判定対象となった変動表示が開始されるまで、報知演出により報知された所定の要素を含む態様でいずれのカテゴリに属する演出が実行されるか不明とすることによって、同じ所定の要素を示す情報を報知する報知演出が実行された場合であっても、遊技者ごとに異なる期待感を抱かせることができる。従って、報知演出を実行可能に構成した場合に、報知演出が実行されてから判定対象となった可変表示が実行されるまでの期待感を持続させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、報知演出として複数種類の所定の要素のうちのいずれかの所定の要素を示す情報(例えば、「1」、「2」、「3」のいずれかの数字、またはピンク色、緑色のいずれかの色彩)を報知する演出を実行し、いずれの所定の要素を含む態様で演出が実行されたかに応じて、異なる割合で大当り遊技状態に制御される。そのため、いずれの所定の要素を示す情報が報知されたかによって大当り遊技状態に制御されることに対する期待度をある程度認識した上で、判定対象となった変動表示においていずれのカテゴリに属する演出が実行されるのかに対する期待感をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、1段階から複数段階まで演出が段階的に変化するステップアップ予告演出と、変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに実行する再変動を1回または複数回実行する擬似連とを実行可能であり、報知演出として、ステップアップ予告演出の段階数または擬似連における再変動回数を示唆する数を所定の要素を示す情報として報知する演出を実行する。そのため、数を所定の要素を示す情報として報知する報知演出を実行することによって、判定対象となった変動表示においてどのような演出が実行されるかをある程度分かりやすくすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、始動入賞時にあらかじめ擬似連の再変動回数を先読みし、保留表示として「1」〜「3」の数字を表示する態様の先読み予告演出を実行したり、予告対象の変動表示において擬似連を実行しない場合には、先読み予告演出で報知した数をステップ数とするステップアップ予告演出を強制決定して実行する場合を示したが、先読み予告演出で報知した数に関連する演出として予告対象の変動表示において実行される演出は、擬似連やステップアップ予告演出にかぎられない。例えば、先読み予告演出で報知した数を示す図柄を含む停止図柄(例えば、数字「3」を報知した場合には、少なくとも左中右のいずれかが「3」の図柄である停止図柄を停止表示させる)を予告対象の変動表示において停止表示させるようにしてもよい。この場合、例えば、保留表示として「1」〜「3」の数字を表示する態様の先読み予告演出を実行したときに、予告対象の変動表示で擬似連が実行されない場合には、報知した数をステップ数とするステップアップ予告演出を強制決定するだけでなく、演出図柄変動開始処理のステップS8002において、報知した数の図柄を含む演出図柄の停止図柄を強制決定するようにしてもよい。
また、上記のように構成する場合に、例えば、保留表示として「1」〜「3」の数字を表示する態様の先読み予告演出を実行したときに、予告対象の変動表示において、報知した数の再変動回数の擬似連と、報知した数のステップ数のステップアップ予告演出と、報知した数の図柄を含む停止図柄とのうちの複数を実行可能に構成し、それらのうち実行されたものの数が多いほど大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるようにしてもよい。例えば、保留表示として数字「3」を表示する態様の先読み予告演出を実行したときに、再変動回数3回の擬似連と、ステップ数3のステップアップ予告演出とが実行されるとともに、図柄「3」でリーチとなると、大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、複数種類の演出(例えば、キャラクタ予告演出と群予告演出)のうちのいずれかの演出を実行可能であるとともに、その演出において複数種類の色彩(例えば、ピンク色と緑色)のうちのいずれかの色彩を伴う演出(具体的には、キャラクタ予告演出や群予告演出を桜柄モチーフ予告演出や唐草柄モチーフ予告演出と組み合わせて実行)を実行可能である。そして、報知演出として色彩を所定の要素を示す情報として報知する演出を実行し、いずれの種類の演出が実行されたかと、その演出においていずれの色彩を伴う演出が実行されたかとに応じて、異なる割合で大当り遊技状態に制御される。そのため、色彩を所定の要素を示す情報として報知する報知演出を実行することによって、判定対象となった変動表示においてどのような演出が実行されるかをある程度分かりやすくすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、ピンク色や緑色などの色彩を報知する先読み予告演出を実行したことに対応して、桜柄や唐草柄でキャラクタや背景画面を表示するモチーフ予告演出を実行する場合を示したが、このようなものにかぎらず、例えば、桜の木や緑の地面などを登場させる態様の演出を実行して先読み予告演出と対応付けるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、「複数種類のカテゴリに共通する所定の要素を示す情報」として数字や色彩を報知する場合を示したが、数字や色彩にかぎらず、例えば、予告対象の変動表示で実行されうる複数の演出間で共通に登場するキャラクタが存在する場合に、そのキャラクタを報知する先読み予告演出を実行するように構成してもよい。例えば、ミニキャラ予告演出、ステップアップ予告演出およびスーパーリーチの演出で共通に登場するキャラクタAが存在する場合に、保留表示として「A」を報知する先読み予告演出を実行してもよい。また、この場合、同じキャラクタAが登場するものであっても、ミニキャラ予告演出、ステップアップ予告演出またはスーパーリーチの演出のいずれで登場したかによって大当りに対する期待度(信頼度)が異なるようにしておけば、同じ「A」を報知する先読み予告演出が実行された場合であっても、遊技者ごとに異なる期待感を抱かせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、上記のように構成する場合に、例えば、保留表示として「A」を報知する先読み予告演出を実行したときに、予告対象の変動表示において、ミニキャラ予告演出と、ステップアップ予告演出と、スーパーリーチの演出とのうちの複数を実行可能に構成し、それらのうち実行されたものの数が多いほど大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるようにしてもよい。例えば、保留表示として「A」を表示する態様の先読み予告演出を実行したときに、キャラクタAが登場するミニキャラ予告演出と、キャラクタAが登場するステップアップ予告演出と、キャラクタAが登場するスーパーリーチの演出とが全て実行されると、大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるようにしてもよい。
また、例えば、「複数種類のカテゴリに共通する所定の要素を示す情報」として、予告対象の変動表示において実行される演出のタイミングを示す情報や、表示画面中の演出が実行される場所を示す情報を報知する先読み予告演出を実行するように構成してもよい。例えば、保留表示として文字「遅」を報知する先読み予告演出を実行した場合に、予告対象の変動表示において比較的変動中の遅いタイミングで実行される予告演出(例えば、群予告演出や、ボタン操作を伴うボタン予告演出、一連のシーンの途中で別のシーンをカットインさせる態様のカットイン予告演出)が実行されるようにしてもよい。また、例えば、保留表示として文字「右」を報知する先読み予告演出を実行した場合に、予告対象の変動表示において右の演出図柄を停止表示させたタイミングで擬似連となることを示唆する擬似連煽り演出や、表示画面の右方にキャラクタを登場させるキャラクタ予告演出、右の演出図柄を滑り変動させる滑り演出を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、擬似連の有無および再変動回数のみを遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定し、その他の先読み予告演出の有無や内容を演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定するとともに、予告対象の変動表示において擬似連を伴わない場合に先読み予告演出の有無や内容に応じて各種予告演出を演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定する場合を示したが、先読み予告演出や予告対象の変動表示中に実行する演出の決定の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、擬似連に加えて変動表示中の予告演出の有無や内容も遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定して、予告演出を特定可能なコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにし、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定された予告演出の有無/内容に応じた数字や色彩を報知する先読み予告演出を演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定するようにしてもよい。
また、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、始動入賞の段階で、あらかじめその始動入賞にもとづく変動表示における予告演出の有無/内容を決定しておくとともに、その決定した予告演出の有無/内容に応じた数字や色彩を報知する先読み予告演出を決定して実行するようにしてもよい。そして、先読み予告演出の予告対象の変動表示を実行するときに、その始動入賞時に決定結果に従って予告演出を実行するようにすればよい。
また、この実施の形態では、保留表示の表示態様を通常と異ならせる「保留球変化」の演出態様の先読み予告演出を実行する場合を示したが、先読み予告演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、予告対象となる変動表示に対する始動入賞が発生した後に開始される変動表示から演出を開始し、その予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前の複数回の変動表示にわたって連続して実行される連続予告演出(例えば、数字や色彩に関連するキャラクタや物体を複数回の変動表示で連続して登場させる演出)として先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態で示したような複数種類のカテゴリに共通する所定の要素を示す情報を報知する態様の先読み予告演出を、例えば、はずれとなる場合に、大当りに対する期待度(信頼度)とは関連のないものとして実行するように構成してもよい。例えば、空のシーンや森のシーンなど背景の異なる複数のステージを用いた演出を実行する場合に、この実施の形態で示したような保留表示を緑色で表示するような態様の先読み予告演出を実行した後に、予告対象の変動表示において大当りとなる場合には、この実施の形態で示したように唐草柄モチーフ予告演出を実行する一方で、はずれとなる場合には、緑色が報知されたことに対応して予告対象の変動表示が実行されるタイミングで森の背景のステージに移行させるような演出を実行してもよい(すなわち、大当りに対する期待度(信頼度)とは関係なく、単にいずれのステージに移行されるかを報知するものとして先読み予告演出を実行して、大当りの場合とは同じ態様の先読み予告演出に異なる意味をもたせてもよい)。
なお、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。