JP5710784B2 - ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイス、方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイス、方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

関連出願
本願は、全体として参照により本明細書に組み込まれ、2011年1月11日に出願された「Camera-based inertial sensor alignment for PND」と題する米国特許仮出願第61/431,748号(代理人管理番号090015P1)の優先権および利益を主張する。本願はまた、全体として参照により本明細書に組み込まれ、2011年6月30日に出願された「Camera-based inertial sensor alignment for PND」と題する米国特許出願第13/173,261号(代理人管理番号090015)の優先権および利益を主張する。
本発明は一般に、画像処理に基づくナビゲーションに関し、より詳細には、加速度計およびジャイロメータ測定値を判断するために、移動中の自動車に対するパーソナルナビゲーションデバイスの向きを決定することに関する。
位置推定値は、衛星位置決め信号(satellite positioning signals)を受信および処理することによって提供されることが多い。衛星信号が利用不可能な場合、モバイルデバイスは、推測航法(dead-reckoning)技法を用いて漸進的な位置決め更新(incremental positioning updates)を推定する。通常、推測航法技法は、慣性センサ(例えば、加速度計およびジャイロメータ)の測定値データに頼る。そのような慣性センサは、信頼性のある測定値を維持するために、頻繁に較正(calibrated)されなければならない。例えば、加速度計が、重力以外の加速度を検出しなかった場合、モバイルデバイスは、ジャイロメータが較正されるのに適している時点で、静止中であると推測されうる。頻繁な再較正(recalibration)を伴う場合であっても、慣性センサは、ある固有誤差(inherent error)を有するセンサ測定値を提供する。これらの誤差は、ある時間にわたって蓄積し、センサが較正されないままである場合、ある時点で、推測航法(dead reckoning)が提供する位置推定値(point position estimates)は、もはや信頼性がなくなる。改善された方法およびデバイスは、これら固有誤差を減らすことが必要とされる。
いくつかの態様に従って、ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイスが開示され、このモバイルデバイスは、一連の画像(a sequence of images)を獲得するカメラと、モバイルデバイスの本体基準系と基盤基準系(platform reference system)との間で変換するためのものである第1の回転行列を保持するためのメモリと、カメラおよびメモリに結合され一連の画像に基づいて第1の回転行列の初期値を決定するように構成されるプロセッサとを備える。
いくつかの態様によれば、ナビゲーションのために画像を使用する、モバイルデバイスにおける方法が開示され、この方法は、カメラから一連の画像を獲得することと、モバイルデバイスの本体基準系(body reference system)から変換するために使用されるこの一連の画像に基づいて第1の回転行列の初期値を決定することと、第1の回転行列をメモリに書き込むことと、第1の回転行列を使用して、モバイルデバイスの本体基準系と局所基準系(local reference system)との間で測定値を変換することとを備える。
いくつかの態様によれば、ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイスが開示され、モバイルデバイスは、カメラから一連の画像を獲得する手段と、モバイルデバイスの本体基準系から変換するために使用される一連の画像に基づいて第1の回転行列の初期値を決定する手段と、第1の回転行列をメモリに書き込む手段と、第1の回転行列を使用して、モバイルデバイスの本体基準系と局所基準系との間で測定値を変換する手段とを備える。
いくつかの態様によれば、カメラ、メモリ、およびプロセッサを有するモバイルデバイスにおいてナビゲーションのために画像を使用する方法を行うためにデジタル処理装置によって実行可能な複数の機械読取可能命令のプログラムを実体的に実施するコンピュータ読取可能媒体が開示され、上記方法は、カメラから一連の画像を獲得することと、モバイルデバイスの本体基準系から変換するために使用される一連の画像に基づいて第1の回転行列の初期値を決定することと、第1の回転行列をメモリに書き込むことと、第1の回転行列を使用して、モバイルデバイスの本体基準系と局所基準系との間で測定値を変換することとからなる動作を備える。
例として様々な態様が提示および説明される以下の詳細な説明から、他の態様が当業者には容易に明白であることは理解されるべきである。図面および詳細な説明は、例示的なものでしかなく、限定的なものであるとはみなされるべきではない。
本発明の実施形態は、図を参照して、例としてのみ説明される。
図1は、自動車に設置されたパーソナルナビゲーションデバイス(PND)のある視点を示す。 図2は、自動車に設置されたパーソナルナビゲーションデバイス(PND)の別の視点を示す。 図3は、自動車に設置されたパーソナルナビゲーションデバイス(PND)のさらに別の視点を示す。 図4は、本発明の実施形態に従って、PNDのブロック図を示す。 図5は、本発明の実施形態に従って、推測航法のデータフロー図を示す。 図6は、本発明の実施形態に従って、回転行列、基準ベクトル、および基準系を関係付ける。 図7は、本発明の実施形態に従って、回転行列、基準ベクトル、および基準系を関係付ける。 図8は、本発明の実施形態に従って、初期の重力ベクトルを設定するためのプロセッサを示す。 図9は、本発明の実施形態に従って、初期の第1の回転行列を設定するためにベクトルのペアに対してWahba問題を適用する。 図10は、本発明の実施形態に従って、初期の第1の回転行列を設定するためにベクトルのペアに対してWahba問題を適用する。 図11は、本発明の実施形態に従って、初期の第2の回転行列を設定するためにベクトルのペアに対してWahba問題を適用する。 図12は、本発明の実施形態に従って、初期の第2の回転行列を設定するためにベクトルのペアに対してWahba問題を適用する。 図13は、本発明の実施形態に従って、初期の第1の回転行列を計算するためのデータフロー図を示す。 図14は、本発明の実施形態に従って、第2の回転行列および第3の回転行列を更新するためのデータフロー図を示す。 図15は、本発明の実施形態に従って、ジャイロメータ較正を更新するためのデータフロー図を示す。 図16は、本発明の実施形態に従って、互いに関連した特徴を示す。 図17は、本発明の実施形態に従って、互いに関連した特徴を示す。 図18は、本発明の実施形態に従って、互いに関連した特徴を示す。 図19は、本発明の実施形態に従って、互いに関連した特徴を示す。 図20は、本発明の実施形態に従って、互いに関連した特徴を示す。 図21は、本発明の実施形態に従って、図16乃至21および図22と互いに関連した機能を示す。 図22は、本発明の実施形態に従って、互いに関連した特徴を示す。 図23は、本発明の実施形態に従って、画像処理のためのデータフロー図を示す。 図24は、本発明の実施形態に従って、画像処理のためのデータフロー図を示す。 図25は、本発明の実施形態に従って、画像処理のためのデータフロー図を示す。
詳細な説明
添付図面に関連して以下に示される詳細な説明は、本開示の様々な態様についての説明であることを意図しており、本開示が実施されうる態様しか表さないことを意図しない。本開示で説明される各態様は、単に、本開示の例示または例証として提供され、他の態様より好ましいまたは有利である、と必ずしも解釈されるべきでない。詳細な説明は、本開示に対する完全な理解を提供することを目的として特定の詳細を含む。しかしながら、本開示がこれらの特定の詳細なく実施されうることは、当業者にとって明らかであろう。いくつかの例において、周知の構造およびデバイスが、本開示のコンセプトを不明瞭にしないためにブロック図の形式で示されている。頭文字語および他の記述的な用語は、単に、便利さおよび明瞭さのために使用されており、本開示の範囲を限定することを意図しない。
本明細書で説明される位置決定技法は、無線広域ネットワーク(WWAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、等のような様々な無線通信ネットワークを伴って実現されうる。「ネットワーク(network)」および「システム(system)」という用語は代替可能に使用されることが多い。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、単一キャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク、ロングタームエボリューション(LTE)、等でありうる。CDMAネットワークは、cdma2000、広域CDMA(W−CDMA(登録商標))、等のような1または複数のラジオアクセス技術(RAT)を実現しうる。Cdma2000は、IS−95、IS−2000、およびIS−856規格を含む。TDMAネットワークは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、D−AMPS(Digital Advanced Mobile Phone System)、または、ある他のRATを実現しうる。GSMおよびW−CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の団体からの文書に記述される。Cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)」という名称の団体からの文書に記述されている。3GPPおよび3GPP2の文書は公に入手可能である。WLANは、IEEE 802.11xネットワークであり、WPANは、ブルートゥースネットワーク、IEEE 802.15x、または、ある他のタイプのネットワークでありうる。この技法はまた、WWAN、WLAN、および/またはWPANのあらゆる組み合わせを伴って実現されうる。
衛星位置決めシステム(SPS)は典型的に、位置する送信機のシステムを含み、それによって、エンティティは、地球上または上空におけるそれらのロケーションを、送信機から受信された信号に少なくとも部分的に基づいて決定できる。そのような送信機は典型的に、設定された数のチップの繰り返しの疑似ランダム雑音(PN)符号で印づけされた信号を送信し、地上制御局、ユーザ機器、および/または宇宙船に位置付けされうる。特定の例において、そのような送信機は、地球を周回する軌道衛星体(SV)に位置付けされうる。例えば、GPS(Global Positioning System)、ガリレオ、GLONASS、またはコンパスのようなGNSS(Global Navigation Satellite System)のコンステレーション内のSVは、そのコンステレーション内の他のSVによって送信されたPN符号と区別可能なPN符号で印付けされた信号を送信しうる(例えば、GPSなどの場合、衛星ごとに異なるPN符号を使用して、または、GLONASSなどの場合、異なる周波数上で同一の符号を使用して)。特定の態様にしたがい、本明細書に提示される技法は、SPSのためのグローバルシステム(例えば、GNSS)に制限されない。例えば、本明細書で提供される技法は、日本上にあるQZSS(Quasi-Zenith Satellite System)、インド上にあるIRNSS(Indian Regional Navigational Satellite System)、中国上にあるBeidou、等のような様々な局部システム、および/または、1または複数のグローバルおよび/または局部ナビゲーション衛星システムと関連付けられうるか、あるいは、それらとの使用が可能となるようにされた様々なオーグメンテーションシステム(例えば、SBAS(Satellite Based Augmentation System))に適用されうるか、あるいは、それらでの使用が可能にされうる。それに制限されない例として、SBASは、例えば、広域オーグメンテーションシステム(WAAS)、EGNOS(European Geostationary Navigation Overlay Service)、MSAS(Multi-functional Satellite Aug
mentation System)、および/またはGAGAN(GPS Aided Geo Augmented Navigation or GPS and Geo Augmented Navigation system)など、保全性情報、微分補正、等を提供するオーグメンテーションシステムを含みうる。このように、本明細書で使用される場合、SPSは、1または複数のグローバルおよび/または局部ナビゲーション衛星システムおよび/またはオーグメンテーションシステムの任意の組み合わせを含み、SPS信号は、SPS、準SPS(SPS-like)、および/または、そのような1または複数のSPSと関連づけられた他の信号を含みうる。
本明細書で使用される場合、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)は、セルラまたは他の無線通信デバイス、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、モバイル局(MS)、パーソナル情報マネジャ(PIM)、携帯情報端末(PDA)、ラップトップのようなモバイルデバイス、あるいは無線通信および/またはナビゲーション信号を受信できる他の適切なモバイルデバイスを指す。「モバイル局」という用語はまた、衛星信号受信、支援データ受信、および/または位置関連処理がデバイスで行われるか、PNDで行われるかに関係なく、短距離無線、赤外線、有線接続、または他の接続によって、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)と通信するデバイスを含むことが意図される。また、「モバイル局」は、衛星信号受信、支援データ受信、および/または位置関連処理がデバイスで行われるか、サーバで行われるか、あるいは、ネットワークと関連付けられた他のデバイスで行われるかに関係なく、インターネット、WiFi、または他のネットワークなどを介してサーバと通信できる無線通信デバイス、コンピュータ、ラップトップ、等を含む、すべてのデバイスを含むことが意図される。上記の任意の動作可能な組み合わせもまたPNDであるとみなされる。
図1、2、3は、自動車に設置されたPND 1000の様々な視点を示す。図1において、上からみた視点は、PND 1000が自動車10のダッシュボード上に設置された様子を示す。PND 1000は、自動車10に機械的に結合される(例えば、スイベルマウント、ブラケット、またはハンズフリーのカーキッドを介して)。自動車10は、静止中であるか、あるいは、一定の速度で、加速的に、または減速的に移動中である。移動中、自動車10は、まっすぐに進むか、右折するか、あるいは左折し、特定の高度を維持しうるか、あるいは、高度を徐々に上昇または下昇させうる。自動車の動きが順方向または逆方向のいずれかであると想定され、垂直または横向きへのあらゆる動きが制限されうるように非ホロノミックな制約が課せられうる。ホロノミックなシステムは、位置または姿勢の制約から導き出されえない速度への制約を有する機械システムとしておおまかに説明されうる。
この例において、自動車10は、順方向に移動している状態で示され、それは、局所基準系(LRS)に対する動きの方向50を定義する。局所基準系は、地球の表面と相対的である。局所基準系において、位置は、局所的に地球に取り付けられたLRSにおいてデカルト座標のセットで表されうる。そのようなLRSの例は、現在または直前の位置に原点を有するNEU(北、東、上)で識別される。直線運動は、基本方向(Cardinal direction)で表されうるか、あるいは、向首方向(heading)、道路の傾斜、および速度を含む。局所基準系の重心は、上下軸に沿っている。
第2の基準系は、自動車10によって定義され、基盤基準系(PRS)と呼ばれる。自動車内の任意の点が、基盤基準系の原点として設定される。例えば、ダッシュボード上の設置構造、自動車10の重心、運転手の座席、運転手の視点、または、フロントコーナが、基盤基準系の原点(0,0,0)と定義されうる。基盤基準系において、X軸は、自動車10の動き50の順方向と一致して定義され、Y軸は、自動車10から左への横軸を表し、Z軸は、自動車10から縦軸を表しうる。基盤基準系は、自動車の動きが、動きノイズがZ軸(上下)に対して設定された状態で、X軸の動き(順方向および逆方向)およびY軸の動き(左右)に限定されうる場合を除いて、局所基準系から独立している。
第3の基準系は、PND 1000によって定義され、本体基準系(BRS)と呼ばれ、それは、PND 1000の本体の方位によって設定される。例えば、PND 100のカメラレンズの中心または画像センサの中心が、本体基準系の原点(0,0,0)として設定されうる。カメラまたは他の画像センサ(カメラ100と呼ばれる)を有するPND 1000の本体基準系において、X軸は、カメラ100の画像幅軸を表し、Y軸は、カメラ100の画像高さ軸を表し、Z軸は、カメラ100の視点方向に沿った線を定義する。本体基準系は、局所基準系から独立している。本体基準系はまた、基盤基準系からも独立している。すなわち、PND 1000は、基盤基準系において任意の方式で方位付けされうる(例えば、右側を上にして、上下逆に、平らに横たえて)。PND 1000内のすべての慣性センサおよびそれらの感度軸はまた、画像化センサと同一の、直交するX、Y、およびZ軸で定義されうる。
PND 1000のカメラ100は、視野(FOV 30)を定義し、それは、撮影された画像の角度のある水平幅および垂直幅を説明する。FOV 30は、画像プレーンにおける画像幅軸に対する可視角度と、画像高さ幅に対する可視角度とを定義する。さらに、順方向にまっすぐ移動する場合、カメラの画像プレーン内に、その画像プレーン内の遠くの対象物の投影が開始すると思われる仮想点が存在する。この点は、消失点(FOE点20)と定義される。FOE点20は、動作の方向50に向く。FOE点20は、カメラの投影中心(COP)で開始し、画像プレーン内のFOE点20で終了する仮想の線に沿って方位付けされた単位ベクトルである動きベクトル(
Figure 0005710784
(以下と表す))で定義されうる。この示された例において、FOV 30は、FOE点20および動きベクトル()を含む。自動車10の動き対するカメラの方位に依存して、FOV 30は、FOE点20および動きベクトル()を含むか含まないに可能性がある。すなわち、FOE点20は、カメラ100の画像プレーンまたは画像化エリア内に含まれうるか含まれない可能性がある。さらに、FOE点20は、例えば、向きを変えるているか静止中である場合など、自動車10がまっすぐに移動していない場合、一時的に不明確でありうる。
図2は、自動車10のダッシュボード上に設置されたPND 1000の側面図を示す。PND 1000のカメラ100は、画像高さ軸(BRSでY軸として示される)にわたってFOV 30を定義する。このケースにおいて、FOE点20および動きベクトル()は、FOV 30の範囲内である。示されるように、基盤は、自動車10によって定義される。動きの方向50は、動きベクトル()と同じであり、道路の傾斜ぶん、基盤基準系のX軸から外れている両方の基準系において、複数の軸は、基準系内で直交して示される。
図3は、FOE点20および動きベクトル()がFOV 30の範囲外であるケースの異なる例を示す。これは、FOE点20がカメラ100の視点内にないことを意味するが、FOE点20および対応動きベクトル()は、依然として、以下に説明されるように計算されうる。この図はまた、カメラ100が動きの方向50を外れて指すケースを示す。このケースにおいて、FOE点20は、FOC(field of contraction)点と呼ばれる。FOC点は、FOE点20を補完する。画像にズームインする代わりに、カメラ100は、単一のFOC点から、画像をズームアウトすると思われる。
図4は、本発明の実施形態に従ってPND 1000のブロック図を示す。PND 1000は、カメラベースのナビゲーション技法を実現し、カメラ100、加速度計110、ジャイロメータ120、位置ロケーションモジュール130、メモリ140、およびプロセッサ150を含む。プロセッサ150は、下でさらに説明されるように、これらのモジュールの各々に直接的または間接的に接続されうる。
カメラ100は、連続的なスチール画像でありうる一連の画像、あるいは、ビデオストリームを獲得する手段として動作する。この実施形態に依存して、カメラ100によって提供される画像は、アナログまたはデジタルであり、高解像度、中解像度、または低解像度でありうる。カメラ100は、単一のレンズを有するか、あるいは、ステレオカメラでありうる(一連の画像として、左の画像と右の画像を提供する)。プロセッサ150は、位置決定を向上させ、推測航法ナビゲーションを向上させ、センサ較正を可能にするために、これらの画像を分析する。
加速度計110は、直線加速度測定値(未加工の加速度測定値(raw acceleration measurements)として識別される)を生成し、それは、本体基準系と相対的である。ジャイロメータ120は、角加速度測定値(未加工のジャイロメータ測定値として識別される)を生成し、それもまた、本体基準系と相対的である。ジャイロメータ120は、ジャイロメータ測定値を較正するために、オフセットおよびスケーリングファクタkの両方に対して更新を要求しうる。加速度計110もまた、加速度計測定値を較正するために、オフセットとスケーリングファクタkに対して更新を要求しうる。
加速度計110およびジャイロメータ120は各々、既知のMEMSデバイスによって提供されるもののような、1、2、または3次元のモジュールでありうる。すなわち、加速度計110は、単一軸の加速度計、二つの軸の加速度計、または、3次元(3D)の加速度計でありうる。同様に、ジャイロメータ120は、単一軸のジャイロメータ、二つの軸のジャイロメータ、または3Dのジャイロメータでありうる。しかしながら、最も効果的にするために、PND 1000は、3Dモジュールを含む。3Dセンサは、3つの直交軸に沿って(直線の)またはそれらの周り(角度のある)を感知する。例えば、加速度計110は、本体基準系において3つの直交するX−Y−Z軸に沿って直線加速度を感知する3Dモジュールでありうる。同様に、ジャイロメータ120は、3つの直交軸の周りの角加速度を感知する3Dモジュールでありうる。加速度計110およびジャイロメータ120は、別々のモジュールとして示されるが、それらは、単一の慣性センサモジュールに統合されうる。
未加工のセンサ測定値は、加速度およびジャイロメータ測定値としてプロセッサ150に直接提供され、あるいは代替的に、未加工のセンサ測定値は、フィルタリングおよび/または積分されて(integrated)、加速度およびジャイロメータ測定値としてプロセッサ150に提供されうる。未加工のセンサ測定値は、加速度を示す(加速度計110は直線加速度測定値を生成し、ジャイロメータ120は、角加速度測定値を生成する)。未加工のセンサ測定値の第1の積分は、直線加速度および角加速度を、直線速度および角速度に変換する。第2の積分は、直線速度および角速度を、直線変位および角変位に変換し、それは、推測航法位置推定値に使用されうる。フィルタリングおよび/または積分は、慣性センサ内で行われるか、代替的にプロセッサ150内で行われるか、あるいは一部分が慣性センサで行われ、一部分がプロセッサ150で行われうる。
本体基準系において最初の未加工のセンサ測定値が得られるため、測定値は、それらが積分される前に、最終的に局所基準系に変換されなければならない。いくつかの異なるアプローチが使用されうる。第1のアプローチは、2つのステップを使用する。第1のステップは、第1の回転行列(CPRS←BRS)を使用して、本体基準系における未加工の測定値を、基盤基準系における暫定測定値に変換することを含む。いくつかの実施形態において、測定値は、基盤基準系におけるこの暫定測定値に対して制約を課すことによって変えられる。例えば、横向き加速度および/または垂直加速度は、フィルタリングされるか、ゼロにされるか、あるいは、他の方法で制限されうる(例えば、非ホロノミックな制約を用いて制限される)。第2のステップは、第2の回転行列(CLRS←PRS)を使用して、基盤基準系における暫定測定値を、局所基準系における測定値に変換する。この測定値は、次に、二重積分を経験する。異なるアプローチは、第3の回転行列だけを使用し、暫定的なデータを計算しない。暫定的なデータが変えられなかった場合、第1および第2の変換行列は、第3の回転行列へと組み合わせられうる(CLRS←BRS=CLRS←PRS×CPRS←BRS)。いずれのケースにおいても、正確かつ頻繁に更新された変換行列は、蓄積されたノイズおよび誤差がより少ない積分結果に帰着する。
位置ロケーションモジュール130は、GNSS受信機または他の衛星受信機(例えば、GPS受信機)および/または疑似衛星受信機でありうる。位置ロケーションモジュール130は、SPSロケーション情報を生成し、それは、未処理信号(例えば、未加工のSPS信号)から、完全に処理された信号(例えば、経度/緯度位置、または経度/緯度/高度(LLA)位置、および/または直線変位)へと多岐にわたりうる。SPSロケーション情報は、局所基準系を定義するために使用されうる。
プロセッサ150は、カメラ100から一連の画像を、慣性センサ(加速度計110およびジャイロメータ120の両方)から未加工の慣性センサ測定値を受信する。プロセッサ150は、以下で詳細に説明されるように、カメラ100からの一連の画像に基づいて、および、重力ベクトルに対する推定方向に基づいて、第1、第2、および/または第3の回転行列(CPRS←BRS、CLRS←PRS、およびCLRS←BRS)の初期値を決定するように構成される。この場合、プロセッサ150は、一連の画像に基づいて回転行列の初期値を決定する手段として動作する。
プロセッサ150は、一連の画像に基づいて、重力ベクトルの初期値を決定し、この重力ベクトルをメモリ140に保存するように構成される。重力ベクトルは、部分的に、第1の回転行列(CPRS←BRS)を方位付けし、後に、加速度計の測定値における重力の効果を間接的にヌルにするために使用される。
センサ測定値および一連の画像に基づいて、プロセッサ150は、重力ベクトルを決定し、回転行列を初期化および更新し、ジャイロメータ120を較正し、推測航法を使用して位置推定値を提供する。すなわち、プロセッサ150は、重力ベクトルおよび回転行列をメモリ140に書き込む手段として動作する。プロセッサ150は、後に、本体基準系、基盤基準系、および局所基準系の間で変換する際、メモリ140から回転行列を使用する。メモリ140は、プロセッサ150によって初期化および更新された回転行列を保持する。
図5は、本発明の実施形態にしたがった、推測航法についてのデータフロー図を示す。
200において、プロセッサ150は、加速度計110から未加工の加速度推定値を受信する。この未加工の加速度測定値は、本体基準系に関して提供される。プロセッサ150は、あらゆる既知の加速度計オフセットを、未加工の加速度測定値から除去して、本体基準系において、依然として重力は有するがあらゆる既知の加速度計オフセット誤差がない未加工の加速度をもたらす。
210において、メモリ140でみつかる第1の回転行列(CPRS←BRS)を使用して、プロセッサ150は、既知の加速度計オフセットがない未加工の加速度を本体基準系から基盤基準系に変換し、中間加速度測定値をもたらす。
220において、プロセッサ150は、中間加速度測定値に対して非ホロノミックな制約を課す。例えば、プロセッサ150は、加速が横方向(基盤基準系における横向きまたはY軸)にはできないが、動きの方向50と一致した順方向および逆方向(それは、基盤基準系におけるX軸である)および上下(それは、基盤基準系におけるZ軸である)に限定されるか、あるいは主にそうである、と仮定する。中間加速度測定値が基盤基準系で表されるため、プロセッサ150は、データの横向きコンポーネント(Y軸)をゼロに設定するか、あるいは、減衰させて、順方向コンポーネント(X軸)および、垂直コンポーネント(Z軸)のみを残し、結果として、基盤基準系における制約済み加速度測定値をもたらす。
このステップは、ある時間にわたって横向き平均値を決定し、この平均値ぶん横向きコンポーネントを調整することによって変更されうる。この方法において、加速度計110のY軸(基盤基準系における)に沿った横向き較正誤差は、除去または減少させられる。
230において、プロセッサ150は、基盤基準系における制約済み加速度測定値を受信する。第2の回転行列(CLRS←PRS)は、基盤基準系と、局所基準系との間でデータを変換する手段である。メモリ140でみつかる第2の回転行列(CLRS←PRS)を使用して、プロセッサ150は、局所基準系に制約済み加速度測定値を基盤基準系から変換する。
240において、重力による効果を表す、重力コンポーネントまたは重力ベクトルは、制約済み加速度測定値から除去され、重力のない制約済み加速度測定値をもたらす。このように、プロセッサ150は、重力ベクトルを使用して、加速度測定値における重力の効果をヌルにする。重力ベクトルは、局所基準系における制約済み加速度測定値のローパスフィルタまたは長期平均化を使用して決定されうる。自動車が水平プレーンにおいて水平な状態にならない(すなわち、非ゼロの道路の傾斜)可能性があるため、基盤基準系では重力は除去されない。すなわち、基盤基準系におけるZ軸は、重力の真の方向を表さない可能性がある。重力ベクトルが除去されると、非重力の垂直加速度および順方向/逆方向加速度が残る。
250において、プロセッサ150は、局所基準系における制約済み加速度測定値に対して二重積分を行い、加速度計ベースの直線変位をもたらし、それは、推測航法に使用されうる。例えば、二重積分動作は、推定方向または向首方向および移動距離に帰着しうる。プロセッサ150は、数ミリ秒の期間にこれらのステップ200〜250を行い、それによって、決定された移動距離および回転は、この数ミリ秒の間に生じた移動距離および回転を表しうる。推定された長さと方向は、以前の位置または以前の推定位置で蓄積され、推定された現在位置をもたらしうる。
260において、典型的な変換が示される。2つの回転行列および非ホロノミックな制約を使用する本発明のステップ200〜250とは異なり、既知のシステムは、未加工の加速度測定値を本体基準系から局所基準系に直接変換するために第3の回転行列(CLRS←BRS)しか使用しない。この既知のケースにおいて、加速度測定値は、中間ステップで制約されず、単一の回転行列だけが使用されうる。
本発明の実施形態に従って、未加工の測定値は、本体基準系から基盤基準系に変換され(第1の回転行列(CPRS←BRS)を使用して)、この場合、非ホロノミックな制約が課せられ、次に、基盤基準系から局所基準系に変換され(第2の回転行列(CLRS←PRS)を使用して)、この場合、変換された測定値は、二重積分を経験する。PND 1000がそのマウントで調整されるたびに、第1の回転行列(CPRS←BRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)は、更新または再初期化されなければならない。自動車10が向きを変えるたびに、第2の回転行列(CLRS←PRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)は、更新される(例えば、ジャイロメータ測定値を使用して)。
図6、7、8、9、10は、本発明の実施形態に従って、回転行列、基準ベクトルのペア、および基準系を関係付ける。Wahba問題への解決策において基準ベクトルのペアが使用される。このアルゴリズムは、4つの入力値として2つの異なる基準システムにおける基準ベクトルの共通のペアを使用する。4つの入力値の各々は、単一ベクトルでありうるか、あるいは、ベクトルの統計的セットでありうる。4つの単一ベクトルは、Wahba問題への解決法を取得するために、適用されうる。代替的に、ベクトルの1乃至4つの測定セットが、対応する単一のベクトルに取って代わりうる。Wahba問題の出力値は、第1、第2、または第3の回転行列である。代替的に、最小二乗アルゴリズムは、回転行列を形成するために、ベクトルの統計的セットに適用されうる。
図6において、様々な回転行列が使用され、様々な基準系間で測定値を変換する。本体基準系における測定値は、第1の回転行列(CPRS←BRS)を用いて基盤基準系に変換されうる。第1の回転行列(CPRS←BRS)は、PND 1000と自動車10との間での相対的な方位を表す。PND 1000がそのマウントで調整されない限り、第1の回転行列(CPRS←BRS)は、一定のままである。しかしながら、PND 1000が自動車10に対して調整されると、第1の回転行列(CPRS←BRS)は、更新されるか、再初期化されなければならない。
基盤基準系における測定値は、第2の回転行列(CLRS←PRS)を用いて局所基準系に変換されうる。第2の回転行列は、自動車10と地球との間の相対的な方位を表す。自動車10が向きを変えるたびに、第2の回転行列(CLRS←PRS)は、更新される(例えば、ジャイロメータ測定値を使用して)。このように、第2の回転行列(CLRS←PRS)は、自動車10が移動している際に更新されることが多い。
完全性のために、本体基準系における測定値は、第3の回転行列(CLRS←BRS)を使用して局所基準系に変換されうる。第3の回転行列(CLRS←BRS)は、PND 1000がマウントにおいて調整されるか、自動車10が向きを変えた場合、更新されるだろう。
逆方向に測定値を変換するために、逆の変換が使用されうる。例えば、測定値を基盤基準系から本体基準系に変換するために、第1の回転行列の逆(CBRS←PRS=INV(CPRS←BRS)が使用されうる。同様に、測定値を局所基準系から基盤基準系に変換するために、第2の回転行列の逆(CPRS←LRS=INV(CLRS←PRS)が使用されうる。同様に、測定値を局所基準系から本体基準系に変換するために、第3の回転行列の逆(CBRS←LRS=INV(CLRS←BRS)が使用されうる。
一般的に、3つの回転行列のうちのいずれかが、他の2つの回転行列の組み合せを用いて形成されうる。例えば、第1の回転行列は、(CPRS←BRS)=(CLRS←BRS)×INV(CLRS←PRS)によって形成され、第2の回転行列は、(CLRS←PRS)=INV(CPRS←BRS)×(CLRS←BRS)によって形成され、第3の回転行列は、(CLRS←BRS)=(CPRS←BRS)×(CLRS←PRS)によって形成されうる。
適切な基準系において入力ベクトルの適切なペアを用いて、これらの回転行列の各々は、Wahba問題によって解決されうる。
図7において、表は、3つの基準ベクトルペア間での数学的な対応の概要を示す。各ペアにおける第1の基準ベクトルは、重力の方向(
Figure 0005710784
(以下と表す))である。各ペアにおける第2の基準ベクトルは、走行方向()である。
本体基準系において、第1の基準ベクトルは、重力ベクトル
Figure 0005710784
(以下gBRSと表す)として識別され、識別された第2の基準ベクトルは、方向ベクトル(
Figure 0005710784
(以下DBRSと表す)である。PND 1000が偶然にも完璧に垂直に位置付けされ、順方向にまっすぐに向き、まっすぐかつ平坦に進んでいる自動車10内を移動する稀なケースにおいて、重力ベクトル(gBRS)は、本体基準系におけるY軸と一致し、方向ベクトル(DBRS)は、本体基準系におけるZ軸と一致しうる。
基盤基準系において、第1の基準ベクトルは、重力ベクトル(
Figure 0005710784
(以下gPRSと表す))であり、それは、道路の傾斜ぶんオフセットされた自動車10の垂直Z軸に沿っており、第2の基準ベクトルは、X軸、すなわち、自動車10の方向ベクトル(
Figure 0005710784
(以下DPRSと表す))である。最後に、局所基準系において、第1の基準ベクトルは、上下、すなわち、Z軸または重力ベクトル(
Figure 0005710784
(以下gLRSと表す))に沿っており、第2の基準ベクトルは、方向ベクトル(
Figure 0005710784
(以下DLRSと表す))であり、それは、自動車10の走行方向であり、GPS速度ベクトルで、または、道路方向へのマップマッチングによって設定されうる。
本発明の実施形態を行う際、いくつかの課題が存在しうる。第1の課題は、重力ベクトルを正確に決定することであり、それは、下で説明される計算のうちのいくつかの土台として使用され、図8に関してさらに説明される。第2の課題は、第2の回転行列(CLRS←PRS)を正確に決定することであり、それは、上述されたステップ220(図5)で適用され、図9および10に関して下でさらに説明される。第3の課題は、第3の回転行列(CLRS←BRS)を正確に決定することであり、それは、第1の回転行列(CPRS←BRS)を計算するために使用され、図11および12に関して下にさらに説明される。第4の課題は、第2の回転行列(CLRS←PRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)から導き出された第1の回転行列(CPRS←BRS)を計算することであり、それは、上のステップ205(図5)で使用され、図13に関して下にさらに説明される。第5の課題は、更新された回転行列を維持することであり、それは、図14に関して下にさらに説明される。第6の課題は、ジャイロメータ較正を更新することであり、それは、図15に関して下にさらに説明される。第7の課題は、PND 1000が自動車10内のマウントにいつ再配置されたかを決定し、それは、第1の回転行列(CPRS←BRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)を無効にし、これらの回転行列の新たな初期化をトリガし、それは、図16で関してさらに下に記述される。
第1の課題への解決策:
第1の課題は、重力ベクトルを正確に決定することであり、それは、下で説明される計算のうちのいくつかの土台として使用され、図8に関してさらに説明される。
本体基準系に関して重力ベクトルを見つけるために、典型的なデバイスは、ある時間にわたって本体基準系における加速度測定値を平均化し、それは、静止中であるか移動中であるかに関係なく行われる。時間がたつにつれ、デバイスの動きによる非重力加速度は相殺し、合計がゼロになるため、長期的な平均化の後の加速度の残りのコンポーネントは、重力だけである。デバイスが地球に対して一定の方位を維持する場合、この重力ベクトルは、正確である。しかしながら、デバイスが地球に対して新たに方位付けされた場合、長期的な平均化は、重力コンポーネントを破壊的に組み合せ、この重力ベクトルは、不正確になる。さらに、デバイスが新たに方位付された場合、第1の回転行列もまた不正確である。新たに方位付されたデバイスが重力および第1の回転行列の正確性を狂わすというこの固有な問題を軽減するために、以下で説明されているように、カメラ100からの一連の画像が使用されうる。
図8は、本発明の実施形態に従って、初期の重力ベクトルを設定するためのプロセスを示す。プロセッサ150は、カメラ100からの画像に基づいて重力較正を決定する。
300において、プロセッサ150は、複数の画像を受信し、この画像を使用して、PND 1000がいつゼロ動き状態であるかを決定する。例えば、時系列の画像の1つのペア(または、時系列の画像の複数のペア)は、画素ごとに対比または差し引かれ、画像が異なるロケーションから撮影されたか否かを決定し、それによって、PND 1000が動きを経験していることを示す。代わりに、連続した画像が単一のカメラ画像で時間経過により撮影されることができる。低速撮影画像が分析され、ぼけが存在するか否か、および、このぼけが動きによるものか否かを決定しうる。低速撮影画像は、効率的に、連続した一連の画像を含み、それは、連続した一連の画像のうちの第1の画像から連続した一連の画像のうちの最後の画像へのぼけとして現れる。プロセッサ150は、単一のゼロ動き検出、あるいは、平均化または他の方法でフィルタリングされたゼロ動き検出のシーケンスに基づいて動きが存在しないことを決定しうる。
代わりに、プロセッサ150は、ゼロ加速度状態の存在を決定しうる。ゼロ加速度状態は、PND 1000が、重力による加速度しか経験しておらず、静止中または移動中でありうる場合に発生する。このより緩い規格の場合、PND 1000は、一定の速度で移動中であり、よって、直線加速度または角加速度を経験していない。時間的に間隔があけられた3つ以上の一連の画像は、PND 1000が一定の速度で一定の方向に移動中であるか否かを決定するために使用されうる。例えば、プロセッサ150は、3つの連続画像に共通したFOE点20および自然な特徴を分析しうる。FOE点20が各画像の一定の地点にあり続けることをプロセッサ150が決定した場合、PND 1000は、向きが変わったことによる角加速度を経験していない。自然の特徴が一定の速度で予想通りに進んでいるとプロセッサ150が決定すると、PND 1000は、加速または減速による直線加速度を経験していない。
310において、動きが検出されなかった場合(あるいは、重力以外の加速度がなかった場合)、プロセッサ150は、重力ベクトル(gBRS)が現在の加速度計測定値と等しくなるように設定しうる。プロセッサ150は、対応する一連のゼロ動き検出に基づいて重力ベクトル(gBRS)を決定するために、一連のそのような加速度値を平均化しうる。すなわち、PND 1000がある時間期間にわたって動いていないと決定された場合、加速度計測定値は、平均化された重力ベクトル(gBRS)を決定するために、この時間期間にわたって平均化されうる。
プロセッサ150は、道路の傾斜ぶんオフセットされた自動車の垂直軸(Z軸)を使用することによって、基盤基準系における重力ベクトル(gPRS)を決定しうる。プロセッサ150は、局所基準系の上下軸を使用することによって局所基準系における重力ベクトル(gLRS)を定義する。
重力ベクトル(gBRS)、(gPRS)、および(gLRS)の各々は、将来的な使用のためにメモリ140に保存されうる。上述された方法において、プロセッサ150は、一連の画像に基づいて重力ベクトルの初期値を決定する。重力ベクトルは、後に、ステップ210(図5)に関して上述されたように加速度測定値からの重力の影響をヌルにするために使用され、以下に示されるようにWahba問題への入力ベクトルとして使用されうる。
第2の課題への解決策:
第2の課題は、第2の回転行列(CLRS←PRS)を正確に決定することであり、それは、上のステップ220(図5)で適用され、図9および10に関してさらに下で説明される。図9および図10は、本発明の実施形態に従って、初期の第2の回転行列(CLRS←PRS)を設定するために、ベクトルのペアに対してWahba問題を適用する。
図9において、Wahba問題は、基盤基準系からの基準ベクトルの第1のペア、および、局所基準系からの基準ベクトルの第2のペアに適用される。同じように、各ペア内の第1の基準ベクトルは、重力の方向()であり、各ペアの第2の基準ベクトルは、走行方向()である。詳細に、基盤基準系において、第1の基準ベクトルは、重力ベクトル(gPRS)であり、第2の基準ベクトルは、方向ベクトル(DPRS)であり、局所基準系において、第1の基準ベクトルは、重力ベクトル(gLRS)であり、第2の基準ベクトルは、方向ベクトル(DLRS)である。
基盤基準系における重力ベクトル(gPRS)は、平均して自動車の傾斜がゼロであるため、加速計測定値の長期平均化から想定されうる。すなわち、長期にわたって、自動車10は、上り坂および下り坂を進むか、または、ほぼ同じ時間量、左、右、上、下に傾く。基盤基準系における方向ベクトル(DPRS)は、自動車10のX軸である。
局所基準系における重力ベクトル(gLRS)は、局所基準系における垂直軸(すなわち、高度軸または上下軸)として定義される。局所基準系における方向ベクトル(DLRS)は、例えば、GNSSまたはGPS信号から決定される。
基準ベクトルのこれらの2つのペアは、第2の回転行列(CLRS←PRS)を見つけるために使用される。非ゼロの道路の傾斜が存在する場合、基準ベクトルのペアが直交しないことに注意されたい。基準ベクトルは、統一基準ベクトルを形成するために、非正規化基準ベクトルの大きさにによって正規化されうる。2つの基準系における基準ベクトルの2つのペアを相関付け、回転行列に帰着するためのこのアルゴリズムは、Wahba問題への解決策であり、第2の回転行列(CLRS←PRS)は、Wahba問題を適用することによって形成される。
図10は、プロセッサ150が第2の回転行列(CLRS←PRS)を形成するためのプロセスを示す。位置ロケーションモジュール130は、局所基準系におけるロケーション測定値を提供する。ロケーション測定値は、GNSS衛星情報(GPS情報のような)でありうる。オプション的に、400において、プロセッサ150は、位置ロケーションモジュール130からのロケーション測定値を制約するために、マップマッチングアルゴリズムを使用する。410において、プロセッサ150は、直接的に、位置ロケーションモジュール130からのロケーション測定値に基づいて、または、マップマッチングからの制約されたロケーション測定値に基づいて、局所基準系における動きベクトル(DLRS)を決定する。
420において、プロセッサ150は、基盤基準系における重力ベクトル(gPRS)および方向ベクトル(DPRS)、並びに、局所基準系における重力ベクトル(gLRS)および方向ベクトル(DLRS)を受け入れる。これらのベクトルは、後で使用するために、メモリ140に保存されうる。プロセッサ150は、方向ベクトル(DPRS)が基盤基準系におけるX軸と一致している、と想定しうる。プロセッサ150はさらに、重力ベクトル(gLRS)が局所基準系における上下軸と一致している、と想定しうる。Wahba問題への解決策は、これら4つのベクトルを適用して、第2の回転行列(CLRS←PRS)を計算し、それは、メモリ140に保存される。この方法において、初期の第2の回転行列(CLRS←PRS)が決定される。
第3の課題の解決策:
第3の課題は、第3の回転行列(CLRS←BRS)を正確に決定することであり、それは、第1の回転行列(CPRS←BRS)を計算するために使用され、図11および12に関して下にさらに説明される。図11において、Wahba問題はまた、本体基準系の基準ベクトルの第1のペア、および、局所基準系の基準ベクトルの第2のペアに適用される。本体基準系において、第1の基準ベクトルは、重力ベクトル(gBRS)として識別され、識別された第2の基準ベクトルは、方向ベクトル(DBRS)である。局所基準系において、第1の基準ベクトルは、重力ベクトル(gLRS)であり、第2の基準ベクトルは、方向ベクトル(DLRS)である。基準ベクトルのペアは、自動車10が道路の傾斜上にある場合、直交しない。
図12は、プロセッサ150が第3の回転行列(CLRS←BRS)を形成するためのプロセスを示す。この場合も、図10においてオプションのステップ400およびステップ410で上述されたように、局所基準系における方向ベクトル(DLRS)が形成される。
430において、プロセッサ150は、カメラ100から一連の画像を撮影し、FOE点20を決定する。440において、プロセッサ150は、FOE点20から本体基準系における方向ベクトル(DBRS)を定義する。この方法において、方向ベクトル(DBRS)は、一連の画像に基づいて決定される。
450において、プロセッサ150は、本体基準系における重力ベクトル(gBRS)および方向ベクトル(DBRS)、並びに、局所基準系における重力ベクトル(gLRS)および方向ベクトル(DLRS)を受け入れる。これらのベクトルは、後で使用するために、メモリ140に保存されうる。プロセッサ150は、重力ベクトル(gLRS)が局所基準系における上下軸と一致している、と想定しうる。Wahba問題への解決策は、これら4つのベクトルを適用して、メモリ140に保存される第3の回転行列(CLRS←BRS)を計算する。この方法において、初期の第3の回転行列(CLRS←BRS)が決定される。
第4の課題への解決策:
第4の課題は、第2の回転行列(CLRS←PRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)から導き出された第1の回転行列(CPRS←BRS)を計算することであり、それは、上のステップ200(図5)で使用され、図13に関して下でさらに説明される。460において、プロセッサ150は、メモリ140から第2の回転行列(CLRS←PRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)を検索する。プロセッサ150は、第2の回転行列(CLRS←PRS)の逆行列を計算して、{CPRS←LRS=INV(CLRS←PRS)}を形成する。次に、プロセッサ150は、第3の回転行列(CLRS←BRS)と、第2の回転行列(CLRS←PRS)の逆行列との行列積を計算し、{(CPRS←BRS)=(CLRS←BRS)×INV(CLRS←PRS)}で第1の回転行列(CPRS←BRS)を形成する。
第5の課題への解決策:
第5の課題は、更新された回転行列を維持することであり、それは、図14に関して下でさらに説明される。
第2の回転行列(CLRS←PRS)は、PND 1000と自動車10との間の相対方位が変化するたびに(例えば、ユーザがマウント上に設置されたPND 1000を調整する場合)更新されなければならない。PND 1000が動かされなかった場合、第2の回転行列(CLRS←PRS)は、更新される必要はない。同様に、自動車10が向きを変えるまたは傾斜を変更するたびに、第3の回転行列(CLRS←BRS)は更新されなければならない。通常のシナリオにおいて、第2の回転行列(CLRS←PRS)は、稀な更新が必要であるが、第3の回転行列(CLRS←BRS)は、継続的に更新されなければならない。第2または第3の回転行列のいずれかが更新された場合、第1の回転行列(CPRS←BRS)も、図13に関して上に概略が述べられた手順に従って更新されなければならない。
図14は、本発明の実施形態に従って、第1、第2、および第3の回転行列を更新するためのデータフロー図を示す。プロセッサ150は、ジャイロメータ測定値に基づいて第2および/または第3の回転行列を更新し、第2の回転行列(CLRS←PRS)または第3の回転行列(CLRS←BRS)のうちのいずれかの更新に基づいて、第1の回転行列(CPRS←BRS)を再度算出する。
この点において、プロセッサ150は、第1の回転行列(CPRS←BRS)が依然として有効である(すなわちPND 1000が自動車10に対して移動していない)ことをすでに決定している。500において、プロセッサ150は、ジャイロメータ120から本体基準系における未加工のジャイロメータ測定値を受信し、単一の積分(integration)を行って、本体基準系における積分角度オフセットをもたらす。増分角度オフセット(incremental angular offset)は、ジャイロメータ測定値の持続時間にわたって生じる、局所基準系に関して本体の角度の変化を表す。すなわち、PND 1000と自動車10との間の相対方位が変化しなかった場合、増分角度オフセットは、全体的に、局所基準系における自動車の動きによるものである。
510において、プロセッサ150は、メモリ140から第3の回転行列(CLRS←BRS)を検索し、本体基準系から局所基準系に増分角度オフセットを変換する。
520において、プロセッサ150は、局所基準系における積分角度オフセットを使用し、メモリ140内の第2の回転行列(CLRS←PRS)を回転して、更新された第2の回転行列(CLRS←PRS)を形成する。同様に、プロセッサ150は、積分角度オフセットを使用して、第3の回転行列(CLRS←BRS)を回転させるか、あるいは、第1の回転行列(CPRS←BRS)と、第2の回転行列(CLRS←PRS)との行列積を計算して、更新された第3の回転行列(CLRS←BRS)を形成しうる。結果として得られる、更新された第2の回転行列(CLRS←PRS)および更新された第3の回転行列(CLRS←BRS)は、それらの以前の回転に、積分角度オフセットを足したものを表す。次に、プロセッサ150は、更新された第2の回転行列(CLRS←PRS)および更新された第3の回転行列(CLRS←BRS)をメモリ140に保存する。
第6の課題への解決策:
第6の課題は、ジャイロメータ較正値を更新することであり、それは、図15に関して下でさらに説明される。図15では、本発明の実施形態に従って、ジャイロメータ較正パラメータを更新するためのデータフロー図が示される。プロセッサ150は、カメラ100からの一連の画像に基づいて、ジャイロメータ120の較正を更新する。この方法において、ジャイロメータ120は、カメラ100に機能的に結合される。換言すると、カメラ100からの画像は、ジャイロメータ120を較正するために使用される。
600において、プロセッサ150は、カメラ100から一連の画像を受信する。プロセッサ150は、例えば、画像のペア間の特徴の動きを比較することによって、FOE点20を決定する。一連の画像にわたって、プロセッサ150は、1または複数のFOE点20を決定しうる。
610において、プロセッサ150は、FOE点20が静的であるか否かを決定する。すなわち、プロセッサ150は、複数の点が、単一のFOE点20を表すのにほぼ十分にクラスタ化されるかをチェックするために、決定されたFOE点20を比較する。複数のFOE点20が、単一のFOE点20を表すのにほぼ十分にクラスタ化された場合、PND 1000は、直線で移動している。このケースにおいて、PND 1000は、移動中であり、一定の速度、加速中、または減速中でありうるが、角加速度はまったくまたはほとんど存在しない。一方、FOE点20が、単一の固定エリア外に拡散した場合、PND 1000は、角加速度を経験している(例えば、右折している)。
620において、プロセッサ150は、PND 1000が角加速度を経験してないと決定し、次に、ジャイロメータオフセット(OffsetUPDATE)を決定する。ジャイロメータオフセットは、実際の角度回転がゼロであるべき場合に、ジャイロメータ120によって報告された誤った角度回転を表す。すなわち、ジャイロメータ120によって報告される任意の回転は、ジャイロメータ120の誤り較正によるものでしかない。ジャイロメータ120は、将来の測定値を補償および較正するために、ジャイロメータオフセットを使用する。すなわち、ジャイロメータ120は、その既存のオフセット(OffsetEXISTING)を更新されたオフセットと組み合わせ、新しいオフセット(OffsetNEW)をもたらし、PND 1000が回転していない場合に、将来のジャイロメータ測定値がいずれの角度回転も報告しないことを目的として、更新されたジャイロメータオフセット(OffsetUPDATE)を形成する(例えば、OffsetNEW=OffsetEXISTING−OffsetUPDATE)。いくつかの実施形態において、オフセットは、3Dベクトルを用いて3次元で同時に調整される。他の実施形態において、オフセットは、各次元で別々に調整される。
630において、プロセッサ150は、PND 1000がそのマウントで調整されたことによるものではない角加速度をPND 1000が経験していることを決定する。第1に、プロセッサ150は、一連の画像に基づいて角加速度を決定する。第2に、プロセッサ150は、ジャイロメータ120のジャイロメータ測定値から角加速度を決定する。第3に、プロセッサ150は、ジャイロメータ測定値からの角加速度と画像に基づく角加速度を比較する。次に、プロセッサ150は、これら2つの加速度の比を計算しうる。例えば、比は、k=ジャイロメータ角加速度/画像の角加速度でありうる。ここにおいて、kはジャイロメータスケーリングファクタである。ジャイロメータスケーリングファクタkは、ジャイロメータ120によってもたらされる回転誤差を表す。k=1という値は、画像角加速度とジャイロメータ角加速度との間に誤差が無いことを表す。1.1という値は、ジャイロメータ120が10%ぶん速すぎることを表す。プロセッサ150は、このスケーリングファクタkを、ジャイロメータ120に送り、それを、その既存のスケーリングファクタと組み合わせ、新しいスケーリングファクタ(例えば、kNEW=KOLD/k))をもたらす。いくつかの実施形態において、スケーリングファクタは、3Dベクトルを用いて3次元で同時に調整される。他の実施形態において、スケーリングファクタは、それぞれの次元で別々に調整される。この方法において、600〜630に記載されているように、プロセッサ150は、カメラ100から撮影された一連の画像に基づいて、ジャイロメータ較正値(オフセットおよびスケーリングファクタ)を更新する。
FOE点20は、特徴追跡を使用して決定される。複数の特徴の画像から画像への動きを追跡することによって、プロセッサ150は、1または複数のFOE点20を決定しうる。FOE点20が画像の連続したペアからどのように進むかに基づいて、プロセッサ150は、PND 1000が、自動車10に対して移動したか否か(よって、第1の回転行列が更新されるべきか)、あるいは、自動車10が移動したか否か(よって、第2および第3の回転行列が更新される必要があるか)を決定しうる。以下の図は、特徴およびFOE点の処理を説明する。
第7の課題への解決策:
第7の課題は、PND 1000が自動車19内のマウントにいつ再配置されたかを決定することであり、それは、第1の回転行列(CPRS←BRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)を無効にして、これらの回転行列の新たな初期化をトリガし、図16から初めて下でさらに記述される。マウントの動きが検出されると、図11および12に関して上述されたように第3の回転行列(CLRS←BRS)が初期化され、第1の回転行列(CPRS←BRS)は、図13に関して上述されたように初期化される。
プロセッサ150は、PND 1000が、FOE点20の動きに基づいて移動されたか否かを決定する。FOE点20が静的な点から新しい静的な点に移動した場合、PND 1000は調整されている。FOE点20が、この静的な点からカメラの視点を横切って遷移し、元のFOE点20に戻った場合、自動車10は、直線的な運転から向きの変更に遷移し、直線的な運転に戻る。また、PND 1000が横揺れを経験したとプロセッサ150が決定すると、PND 1000は、そのマウントで移動されている。いくつかの実施形態において、プロセッサ150は、静的な点の間でのFOE点の動きと、PND 1000が横揺れを経験していることとをPND 1000が示す場合、第1の回転行列(CPRS←BRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)を設定または更新する。すなわち、プロセッサ150は、新しい静的FOE点20の検出と、横揺れの検出の両方を要求する。他の実施形態において、プロセッサ150は、静的な点の間でのFOE点の動きか、PND 1000が横揺れを経験していることかのいずれかをプロセッサ150が決定した場合、第1の回転行列(CPRS←BRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)を設定または更新する。
図16、17、18、19、20、21、22は、本発明の実施形態に従って、互いに関連した特徴を示す。プロセッサ150は、一連の画像を受信する。画像の各ペアについて、プロセッサ150は、第1の画像から1または複数の自然特徴を識別および抽出し、それによって、対応する点の数を定義する。次に、プロセッサ150は、これらの特徴を第2の画像に相関付ける。いくつかの実施形態において、プロセッサ150は、各画像から特徴を抽出する。これらの実施形態において、ペアの第2の画像は、次の反復の間に、次のペアの第1の画像になる。他の実施形態において、プロセッサ150は、そのた他すべての画像から特徴を抽出する。この方法において、画像のペアはオーバラップしない。
画像のペア内のこれらの特徴の動きに基づいて、プロセッサ150は、FOE点20を決定しうる。画像の多数のペアにわたり、プロセッサ150は、FOE点20のシーケンスを決定し、それは、ある時間にわたって互いにクラスタ化される(角加速度がないことを示す)か、一時的に、限定エリアの外である(自動車10の角加速度を示す)か、あるいは、永久的に限定エリアの外でありうる(自動車10に対するPND 1000の角加速度を示す)。
図17の例において、プロセッサ150は、一連の画像内の第1の画像を受信し、第1の画像から1または複数の自然特徴を抽出し、それによって、時間tiに撮られた第1の画像内の対応する第1の複数の点(3つの特徴F1、F2、F3)を定義する。X−Y画像プレーンにおいて、3つの特徴は、点F1(ti)、F2(ti)、F3(ti)で示される。
図18において、プロセッサ150は、時間ti+1に撮られた第2の画像内の同一の3つの特徴を識別し、それは、点F1(ti+1)、F2(ti+1)、F3(ti+1)で示される。これらの特徴は、第2の画像と、第1の画像における特徴のまわりの画素のピッチとの間で、相関プロセスによって追跡されうる。
図19において、プロセッサ150は、各特徴F1、F2、F3の第1と第2の位置の間に線を引き、この線の交差地点を識別する。この交差地点は、FOE(ti+1)として示される時間ti+1でのFOE点20(またはFOC点)を表す。この交差地点は、画像のフレーム内またはフレーム外でありうる。いくつかの実施形態において、決定されたFOE点20は、本体基準系で表される。他の実施形態において、決定されたFOE点20は、局所基準系または基盤基準系で表される。
プロセッサ150は、各特徴F1、F2、F3の第1および第2の位置によって形成された複数の線の中心にFOE点20を設定しうる。例えば、プロセッサ150は、2つの線が交差する点、あるいは、線のクラスタが交差する近くの点(例えば、最低平均二乗点)にFOE点20を設定しうる。
FOE点20が画像の中心にある場合、カメラ100は、移動の線にまっすぐ向いており、PND 1000の本体は、動きの方向50とアラインされる。時々、動きの方向50は、PND 1000の本体とアラインされない。FOE点20が中心の水平基準線(幅基準として示される)の上(または下)にある場合、PND 1000は、動きの方向50に比べて下(または上)に向けられる。FOE点20が、中心の垂直基準線(高度基準として示される)の左(または右)である場合、PND 1000は、動きの方向50の右(または左)に向けられる。
共通特徴をつなげる線がある点で交差する場合、2つの画像間にはほとんどまたはまったく横揺れが存在しない。一方、線の複数のペアだけが交差し、交差の各々の間隔があいている場合、PND 1000は、時計回りの横揺れまたは反時計回りの横揺れを経験している可能性がある。PND 1000が横揺れ動作を経験している場合、PND 1000は、自動車のマウントに再配置されている可能性が高く、よって、第1の回転行列(CPRS←BRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)は、再計算される必要がある。
横揺れの量を決定するために、プロセッサ150は、FOE点20にらせん状に落下する線の交差を発見しようと試みうる。処理される画像の数および、動きの度数に依存して、プロセッサ150は、垂直角度(高度基準に対する)、水平角度(幅基準に対する)、および横揺れ角度(Δα、Δβ、Δθ)の変化を、特徴ロケーションおよびFOE点20から決定できる。
図19は、3つの対応する画像のペアから、3つのFOE点20 FOE(t1)=(α1,β1)、FOE(t2)=(α2,β2)、FOE(t3)=(α3,β3)を示す。ここにおいて、αiは、tiにおける高度角度を表し、βiは、幅角度を表す。画像の第1のペアは、FOE(t1)に帰着し、画像の第2のペアは、FOE(t2)に帰着し、画像の第3のペアは、FOE(t3)に帰着する。この例において、最初の2つのFOE点20は、α1≒α2およびβ1≒β2となるように、同じ場所に位置付けされるか、あるいは、共にクラスタ化され、第3のFOE点20は、α3≠α1および/またはβ3≠β1となるように、最初の2つから離される。このように、最初の2つの画像のペアの間で、PND 1000は、角加速度をほとんどまたはまったく経験していない。画像の第2のペアから第3のペアでは、PND 1000は、(α2,β2)から(α3,β3)へのFOE遷移によって表されるいくつかの角加速度を経験している。FOE点20が第1の位置に戻らず、その代わりに、新しい位置に静止している場合、PND 1000は、自動車のマウントに対して回転されている(よって、第1の回転行列(CPRS←BRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)は変更されなければならない)。FOE点20が第1の位置に戻った場合、自動車10は、向きの変更を経験している(よって、第1の回転行列(CPRS←BRS)は変更されない)。
図20において、例示的な側面図は、高度基準線(αREF=0)を有するPND 1000およびカメラ100を示す。最初の2つの方向ベクトル(最初の2つのFOE点20 FOE(t1)およびFOE(t2)に基づいて形成される)は同じ場所にあり、それは、画像のペア間のゼロ角加速度を表す。第3の方向ベクトル(第3のFOE点20 FOE(t3)に基づいて形成される)は、最初の2つの方向ベクトルからずれている。それは、PND 1000が角加速度を経験したことを示す。プロセッサ150は、時間t1とt2との間で高度角度の変化がないことを決定する一方で、時間t2とt3との間での高度角度の変化を制止し、それは、Δα=α3−α2である。
図21において、例示的な上面図は、幅基準線(βREF=0)を有するPND 1000およびカメラ100を示す。最初の2つの方向ベクトルは、同じ場所にあり、第3の方向ベクトルは、最初の2つの方向ベクトルからずれている。それは、PND 1000が時間t3で角加速度を経験したことを示す。プロセッサ150は、時間t1とt2との間で幅角度の変化がないことを決定する一方で、時間t2とt3との間での幅角度の変化を制止し、それは、Δβ=β3−β2である。
図22において、特徴は、第1の画像のX−Y画像プレーンの第1のロケーション、および、第2の画像の第2のロケーションで示される。PND 1000が経験した横揺れにより、特徴点F1(ti)およびF1(ti+1)は、決定されたFOE点20を有する線を形成しない。それぞれ第1の画像および第2の画像の第1の特徴および第2の特徴の横揺れは、基準θREF=0に対して、θ=θ1およびθ=θ2である。第1の画像と第2の画像との間でPND 1000が経験する対応する横揺れは、Δθ=θ2−θ1である。PND 1000が横揺れを経験した場合、第1の回転行列(CPRS←BRS)および第3の回転行列(CLRS←BRS)が適宜更新されうる。
図23、24、25は、本発明の実施形態に従って、画像処理のためのデータフロー図を示す。いくつかの実施形態では、カメラ100からの最大解像度画像は必要ない。最大解像度画像をサブ解像度画像に減らすことによって、プロセッサ150は、計算および記憶メモリの使用を少なくし、一連の画像をより迅速に処理しうる。
図23の700において、プロセッサ150は、カメラ100から一連のデジタル画像を獲得する手段として動作する。代替的に、カメラ100とプロセッサ150との間のアナログ/デジタル変換器は、カメラ100からのアナログ画像をデジタル画像(例えば、1.5〜10M画素/画像)に変換することによって、一連の画像を獲得する手段として動作する。代替的に、カメラ100は、一連の画像を獲得するための手段として動作し、デジタル画像をプロセッサ150に直接供給する。
710において、プロセッサ150は、デジタル画像を再度サンプリングして、デジタル画像の解像度を減らして、より低い解像度の画像(例えば、320×240または640×480)にする。720において、プロセッサ150は、強度情報または強度値を抽出し、それによって、画像の解像度をさらに減らして、低い解像度の画像(例えば、グレースケール)にする。再度サンプリングする動作または再度サンプリングおよび強度抽出する動作は、プロセッサ150によって、カメラ100によって、2つの間のハードウェアによって、あるいは、カメラ100、追加のハードウェア、および/またはプロセッサ150の組み合わせによって行われうる。解像度が十分に低い場合、ステップの一方または両方が省略されうる。
図24の730に進み、プロセッサ150は、1または複数の自然特徴を抽出し、ここで、Fj(tj)は、特徴リストを生成または更新するための、画像i内の時間tiにおける第jの特徴のロケーションを表す。各特徴は、画像内の画素のパッチ(例えば、8×8または15×15画素)によって定義されうる。
740において、プロセッサ150は、特徴追跡を実施する。すべての特徴または特徴のセットは、ペアのうちの次の画像において探索される。例えば、プロセッサ150は、画素ピッチと次の画像との間の相関付けを行い、次の画像上で特徴の位置を位置づけする。
750において、プロセッサ150は、特徴リストから異常な特徴を除去しうる。異常な特徴は、次の画像内に対応する特徴を有さない画像で見つかる特徴でありうる(逆もまた同様である)。特徴リストは、ある時間にわたって進化し、すでに画像内で見つからない古い特徴をドロップし、新しい特徴が新しい画像で検出されるとそれを追加する。
760において、プロセッサ150は、1または複数のレンズ収差を説明するために、特徴のロケーションを調整する。この方法において、プロセッサ150は、レンズ収差を除去するために一連の画像を修正する。いくつかの例において、高品質レンズは、画像に対して、ほとんどまたはまったく歪みを誘導しない。低品質レンズは、線における点が画像上の線に現れないように、撮影画像を歪める欠点を有しうる。レンズ歪みの一般的な形式は、レンズによる不均一な倍率(magnification)からくるものであり(例えば、樽形歪曲および糸巻形歪曲)、それは、画像の中心とは異なるように画像の周囲の長さを拡大する。樽形歪曲の場合、倍率は、画像のエッジに向けて縮小する。糸巻形歪曲の場合、倍率は、端の画像を縮小または狭める。プロセッサ150は、特徴の相対ロケーションがより適切に表されるように、この歪みを除去し、それによって、ある時間にわたって、修正された特徴リストを提供する。プロセッサ150は、未加工の画像またはより低い解像度の画像に対してというよりはむしろ、選択された数の点(例えば、検出および追跡された特徴)に対して、この修正を行い、それによって、計算に必要な処理を減らしうる。
修正された特徴の点が図16および17に示される。追跡された特徴のペア(第1の画像からの1つと、第2の画像からの追跡された特徴)は、X−Y画像プレーンで線を定義する。理想的に、複数の追跡特徴の多数のそのような線は、すべての線に対して共通した交差地点を定義する。事実上、線は、領域またはエリアにおいて交差する。FOE点20は、例えば、複数の線の最少二乗誤差点を決定することによって、または、カルマンフィルタ推定値に基づいて、この領域の中心点として定義されうる。いくつかの実施形態において、他の交差する点に対応しない交差する点を定義する線をもたらす特徴のペアは、異常な特徴によって引きこされているものであるとして、破棄される。プロセッサ150は、そのような異常な特徴を、考慮、および、FOE計算への影響から省きうる。
図25の770において、プロセッサ150は、FOE点20のシーケンスを、画像のペアの対応シーケンスから抽出するために、修正された特徴リストを使用する。FOE点を抽出するプロセスは、図16、17、18、19を参照して上述される。780において、プロセッサ150はまた、修正された特徴リストを使用して、高度、幅、横揺れ角度を抽出し、それは、図20乃至22に関して上述される。
上述されたように、一連の画像は、重力ベクトル、第1の回転行列(CPRS←BRS)、第2の回転行列(CLRS←PRS)、および第3の回転行列(CLRS←BRS)を正確に決定するために使用されうる。一連の画像はまた、これらの回転行列を更新するため、および、ジャイロメータ較正値を更新するために使用されうる。一連の画像はまた、PND 1000がマウント上で移動されたか否かを決定するために使用されうる。これらの行列および値を用いて、加速度計測定値およびジャイロメータ測定値は、固有誤差をそれ程含まない。結果として、蓄積された測定値は、蓄積された誤差をそれ程含まず、結果として得られる推測航法位置は、より長い時間期間の間、より正確である。このように、一連の画像は、推測航法ナビゲーションを改善するために使用されうる。このように、PND 1000内のプロセッサ150は、一連の画像に基づいて、より正確な推測航法を行う。
本明細書で説明された方法は、アプリケーションに依存して、様々な手段により実現されうる。例えば、これらの方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実現されうる。ハードウェア実現の場合、処理ユニットは、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、デジタル処理装置、または、本明細書で説明された機能を行うように設計された他の電子ユニットのうちの1または複数、あるいは、それらの組み合わせ内で実現されうる。
ファームウェアおよび/またはソフトウェアの実現では、本明細書で説明された機能を行うモジュール(たとえば、プロシージャ、関数、等)を用いて方法は実現されうる。本明細書で説明された方法を実現する際に、複数の命令を実体的に実施するする任意の機械読取可能媒体が使用されうる。例えば、ソフトウェアコードがメモリに記憶され、プロセッサ150または他の処理ユニットによって実行されうる。メモリは、プロセッサユニット内で、またはプロセッサユニット外で実現されうる。本明細書で使用される場合、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性、またはその他のメモリを指し、任意の特定のタイプのメモリまたはメモリの数、あるいはメモリが記憶される媒体のタイプに限定されるべきでない。
ファームウェアおよび/またはソフトウェアで実現される場合、機能は、コンピュータ読取可能媒体上の1または複数の命令またはコードとして、記憶されうる。データ構造によってコード化されたコンピュータ読取可能媒体、およびコンピュータ・プログラムによって符号化されたコンピュータ読取可能媒体が例に含まれる。コンピュータ読取可能媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の入手可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、または他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用されることができ、かつ、コンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体を備えうる。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書で使用される場合、コンパクト・ディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生するが、ディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
コンピュータ読取可能媒体上の記憶装置に加えて、命令および/またはデータは、通信装置に含まれる送信媒体上の信号として提供されうる。例えば、通信装置は、命令およびデータを示す信号を有するトランシーバを含みうる。命令およびデータは、1つまたは複数のプロセッサに、特許請求の範囲において概説される機能を実現させるように構成される。すなわち、通信装置は、開示された機能を実現するための情報を示す信号を有する送信媒体を含む。第1の時間において、通信装置に含まれる送信媒体は、開示された機能を行うための情報の第1の部分を含み、第2の時間において、通信装置に含まれる送信媒体は、開示された関数を行うための情報の第2の部分を含みうる。
開示された態様についての上記説明は、当業者が本開示を製造または使用できるように提供される。これらの態様に対する様々な変更は、当業者にとって容易に明らかであり、本明細書で定義された包括的な原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、他の態様に適用されうる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイスであって、
一連の画像を獲得するためのカメラと、
前記モバイルデバイスの本体基準系と自動車の基盤基準系との間で変換する第1の回転行列、
前記自動車の前記基盤基準系と局所基準系との間で変換する第2の回転行列、および
前記本体基準系と前記局所基準系との間で変換する第3の回転行列を保持するためのメモリと、
前記カメラおよび前記メモリに結合され、前記一連の画像に基づいて前記第1の回転行列の初期値を決定し、前記一連の画像に基づいて前記第3の回転行列の初期値を決定するプロセッサと、
を備えるモバイルデバイス。
[C2]
加速度計測定値を提供するための加速度計をさらに備え、
前記プロセッサは前記加速度計にさらに結合され、
前記プロセッサは前記一連の画像に基づいて重力ベクトルの初期値を決定するようにさらに構成され、ここいおいて前記重力ベクトルは前記加速度計測定値における重力の影響をヌルにするために使用される、C1に記載のモバイルデバイス。
[C3]
前記加速度計は3次元加速度計を備える、C2に記載のモバイルデバイス。
[C4]
前記カメラに機能的に結合されたジャイロメータをさらに備え、ここにおいて前記プロセッサはさらに前記ジャイロメータに結合される、C1に記載のモバイルデバイス。
[C5]
前記プロセッサは前記一連の画像に基づいて前記ジャイロメータの較正を更新するようにさらに構成される、C4に記載のモバイルデバイス。
[C6]
位置ロケーションモジュールをさらに備える、C1に記載のモバイルデバイス。
[C7]
前記位置ロケーションモジュールは、グローバルナビゲーション衛星システム受信機(GNSS受信機)を備える、C6に記載のモバイルデバイス。
[C8]
前記GNSS受信機は、全地球測位衛星(GPS)受信機を備える、C7に記載のモバイルデバイス。
[C9]
前記モバイルデバイスは、前記自動車に機械的に結合される、C1に記載のモバイルデバイス。
[C10]
前記プロセッサは前記一連の画像に基づいて推測航法を行うようにさらに構成される、C1に記載のモバイルデバイス。
[C11]
加速度計測定値を提供するための加速度計と、
前記カメラに機能的に結合されたジャイロメータをさらに備え、
前記プロセッサはさらに前記加速度計および前記ジャイロメータに結合され、
前記プロセッサは、
前記一連の画像に基づいて重力ベクトルの初期値を決定し、ここにおいて、前記重力ベクトルは前記加速度測定値における重力の影響をヌルにするために使用される、
前記一連の画像に基づいて、前記ジャイロメータの較正を更新するようにさらに構成される、C1に記載のモバイルデバイス。
[C12]
ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイスにおける方法であって、
カメラから一連の画像を獲得することと、
前記一連の画像に基づいて第2の回転行列の初期値を決定することと、
前記第2の回転行列をメモリに書き込むことと、
前記第2の回転行列を使用して、前記基盤基準系と局所基準系との間で測定値を変換することと
を備える方法。
[C13]
前記一連の画像に基づいて重力ベクトルの初期値を決定することをさらに備え、
前記重力ベクトルは加速度計測定値における重力の影響をヌルにするために使用される、
C12に記載の方法。
[C14]
前記一連の画像に基づいてジャイロメータの較正を更新することをさらに備える、C12に記載の方法。
[C15]
前記モバイルデバイスを自動車に機械的に結合することをさらに備える、C12に記載の方法。
[C16]
前記一連の画像を獲得することは第1の解像度を有する前記一連の画像を第2の解像度に再度サンプリングすることを備え、前記第2の解像度は前記第1の解像度よりも低い、C12に記載の方法。
[C17]
前記一連の画像を獲得することは前記一連の画像から強度値を抽出することを備える、C12に記載の方法。
[C18]
前記一連の画像に基づいて第1の回転行列の前記初期値を決定することは、前記一連の画像のうちの少なくとも2つから導き出される消失点(FOE点)を決定し、それによって、本体基準系における前記モバイルデバイスの動きの方向を設定することを備え、さらに、
前記本体基準系における重力ベクトルを決定することと、
(1)第3の回転行列と、(2)前記第2の回転行列の逆とに基づいて、前記第1の回転行列を計算すること
をさらに備える、C12に記載の方法。
[C19]
前記FOE点は、前記本体基準系に関して、高度角度(α)、幅角度(β)を示す、C18に記載の方法。
[C20]
前記FOE点は前記本体基準系に対するX−Y画像プレーンにける点を示す、C18に記載の方法。
[C21]
前記FOE点を決定することは、
前記一連の画像のうちの第1の画像から複数の特徴を抽出し、それによって、対応する第1の複数の点を定義することと、
前記一連の画像のうちの第2の画像上の前記複数の特徴を追跡し、それによって、対応する第2の複数の点を定義し、さらに、前記対応する第1の複数の点と前記対応する第2の複数の点との間の対応する複数の線を定義することと、
前記対応する複数の線の中心に前記FOE点を設定することと
を備える、C18に記載の方法。
[C22]
前記対応する複数の線の中心は、前記対応する複数の線の最低二乗誤差点を備える、C21に記載の方法。
[C23]
前記対応する複数の線の中心は、カルマンフィルタ推定値に基づく、C21に記載の方法。
[C24]
前記一連の画像を獲得することは、レンズ収差を除去するために、前記一連の画像を修正することを備える、C12に記載の方法。
[C25]
ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイスであって、
カメラから一連の画像を獲得する手段と、
前記モバイルデバイスの本体基準系から変換するために使用される前記一連の画像に基づいて第1の回転行列の初期値を決定する手段と、
前記第1の回転行列をメモリに書き込む手段と、
前記第1の回転行列を使用して、前記モバイルデバイスの前記本体基準系と局所基準系との間で測定値を変換する手段と
を備えるモバイルデバイス。
[C26]
カメラ、メモリ、およびプロセッサを有するモバイルデバイスにおいてナビゲーションのために画像を使用する方法を行うために、デジタル処理装置によって実行可能な複数の機械読取可能命令のプログラムを実体的に実施するコンピュータ読取可能媒体であって、前記方法は、
カメラから一連の画像を獲得することと、
前記モバイルデバイスの本体基準系から変換するために使用される前記一連の画像に基づいて第1の回転行列の初期値を決定することと、
前記第1の回転行列をメモリに書き込むことと、
前記第1の回転行列を使用して、前記モバイルデバイスの前記本体基準系と局所基準系との間で測定値を変換することと
からなる動作を備える、コンピュータ読取可能媒体。

Claims (23)

  1. ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイスであって、
    一連の画像を獲得するためのカメラと、
    前記モバイルデバイスの本体基準系と自動車の基盤基準系との間で変換する第1の回転行列、
    前記自動車の前記基盤基準系と局所基準系との間で変換する第2の回転行列、および
    前記本体基準系と前記局所基準系との間で変換する第3の回転行列を保持するためのメモリと、
    記一連の画像に基づいて前記第1の回転行列の初期値を決定し、前記一連の画像に基づいて前記第3の回転行列の初期値を決定するように構成され、前記カメラおよび前記メモリに結合されたプロセッサと、
    前記カメラに機能的に結合されたジャイロメータとを備え、ここにおいて前記プロセッサはさらに前記ジャイロメータに結合され、かつ前記一連の画像のうちの少なくとも2つから導き出される消失点(FOE点)を決定し、前記FOE点が静的である場合に前記ジャイロメータの較正を更新するように構成される、モバイルデバイス。
  2. 加速度計測定値を提供するための加速度計をさらに備え、
    前記プロセッサは前記加速度計にさらに結合され、
    前記プロセッサは前記一連の画像に基づいて重力ベクトルの初期値を決定するようにさらに構成され、ここおいて前記重力ベクトルは前記加速度計測定値における重力の影響をゼロにするために使用される、請求項1に記載のモバイルデバイス。
  3. 前記加速度計は3次元加速度計を備える、請求項2に記載のモバイルデバイス。
  4. 位置ロケーションモジュールをさらに備える、請求項1に記載のモバイルデバイス。
  5. 前記位置ロケーションモジュールは、グローバルナビゲーション衛星システム受信機(GNSS受信機)を備える、請求項に記載のモバイルデバイス。
  6. 前記GNSS受信機は、全地球測位衛星(GPS)受信機を備える、請求項に記載のモバイルデバイス。
  7. 前記モバイルデバイスは、前記自動車に機械的に結合される、請求項1に記載のモバイルデバイス。
  8. 前記プロセッサは前記一連の画像に基づいて推測航法を行うようにさらに構成される、請求項1に記載のモバイルデバイス。
  9. 加速度計測定値を提供するための加速度計と、
    前記カメラに機能的に結合されたジャイロメータをさらに備え、
    前記プロセッサはさらに前記加速度計および前記ジャイロメータに結合され、
    前記プロセッサは、
    前記一連の画像に基づいて重力ベクトルの初期値を決定し、ここにおいて、前記重力ベクトルは加速度測定値における重力の影響をゼロにするために使用される、
    前記一連の画像に基づいて、前記ジャイロメータの較正を更新するようにさらに構成される、請求項1に記載のモバイルデバイス。
  10. ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイスにおける方法であって、
    カメラから一連の画像を獲得することと、
    前記一連の画像に基づいて、前記モバイルデバイスの本体基準系と自動車の基盤基準系との間で変換する第1の回転行列の初期値を決定することと、
    前記一連の画像に基づいて、前記自動車の前記基盤基準系と局所基準系との間で変換する第2の回転行列の初期値を決定することと、
    前記一連の画像に基づいて、前記本体基準系と前記局所基準系との間で変換する第3の回転行列の初期値を決定することと、
    前記第2の回転行列をメモリに書き込むことと、
    前記第の回転行列を使用して、前記本体基準系と局所基準系との間で測定値を変換することと
    前記一連の画像のうちの少なくとも2つから導き出される消失点(FOE点)を決定することと、
    前記FOE点が静的である場合にジャイロメータの較正を更新することと
    を備える方法。
  11. 前記一連の画像に基づいて重力ベクトルの初期値を決定することをさらに備え、
    前記重力ベクトルは加速度計測定値における重力の影響をゼロにするために使用される、
    請求項10に記載の方法。
  12. 前記モバイルデバイスを自動車に機械的に結合することをさらに備える、請求項10に記載の方法。
  13. 前記一連の画像を獲得することは第1の解像度を有する前記一連の画像を第2の解像度に再度サンプリングすることを備え、前記第2の解像度は前記第1の解像度よりも低い、請求項10に記載の方法。
  14. 前記一連の画像を獲得することは前記一連の画像から度値を抽出することを備える、請求項10に記載の方法。
  15. 前記一連の画像に基づいて前記第2の回転行列の前記初期値を決定することは、前記一連の画像のうちの少なくとも2つから導き出される前記FOE点を決定し本体基準系における前記モバイルデバイスの動きの方向を設定することを備え、さらに、
    前記本体基準系における重力ベクトルを決定することと、
    (1)前記第3の回転行列と、(2)前記第2の回転行列の逆とに基づいて、前記第1の回転行列を計算することをさらに備える、請求項10に記載の方法。
  16. 前記FOE点は、前記本体基準系に関して、高度角度(α)、幅角度(β)を示す、請求項15に記載の方法。
  17. 前記FOE点は前記本体基準系に対するX−Y画像プレーンにける点を示す、請求項15に記載の方法。
  18. 前記FOE点を決定することは、
    前記一連の画像のうちの第1の画像から複数の特徴を抽出し、それによって、対応する第1の複数の点を定義することと、
    前記一連の画像のうちの第2の画像上の前記複数の特徴を追跡し、それによって、対応する第2の複数の点を定義し、さらに、前記対応する第1の複数の点と前記対応する第2の複数の点との間の対応する複数の線を定義することと、
    前記対応する複数の線の中心に前記FOE点を設定することと
    を備える、請求項15に記載の方法。
  19. 前記対応する複数の線の中心は、前記対応する複数の線の最二乗誤差点を備える、請求項18に記載の方法。
  20. 前記対応する複数の線の中心は、カルマンフィルタ推定値に基づく、請求項18に記載の方法。
  21. 前記一連の画像を獲得することは、レンズ収差を除去するために、前記一連の画像を修正することを備える、請求項10に記載の方法。
  22. ナビゲーションのために画像を使用するモバイルデバイスであって、
    カメラから一連の画像を獲得する手段と、
    前記一連の画像に基づいて、前記モバイルデバイスの本体基準系および自動車の基盤基準系から変換するために使用される第1の回転行列の初期値を決定する手段と、
    前記一連の画像に基づいて、前記自動車の前記基盤基準系と局所基準系との間で変換する第2の回転行列の初期値を決定する手段と、
    前記一連の画像に基づいて、前記本体基準系と前記局所基準系との間で変換する第3の回転行列の初期値を決定する手段と、
    前記第3の回転行列をメモリに書き込む手段と、
    前記第3の回転行列を使用して、前記モバイルデバイスの前記本体基準系と局所基準系との間で測定値を変換する手段と
    前記一連の画像のうちの少なくとも2つから導き出される消失点(FOE点)を決定し、前記FOE点が静的である場合にジャイロメータの較正を更新する手段と
    を備えるモバイルデバイス。
  23. カメラ、メモリ、およびプロセッサを有するモバイルデバイスにおいてナビゲーションのために画像を使用する方法を行うために、デジタル処理装置によって実行可能な複数の機械読取可能命令を備えるコンピュータプログラムであって、前記方法は、
    カメラから一連の画像を獲得することと、
    前記一連の画像に基づいて、前記モバイルデバイスの本体基準系と自動車の基盤基準系との間で変換する第1の回転行列の初期値を決定することと、
    前記一連の画像に基づいて、前記自動車の前記基盤基準系と局所基準系との間で変換する第2の回転行列の初期値を決定することと、
    前記一連の画像に基づいて、前記本体基準系と前記局所基準系との間で変換する第3の回転行列の初期値を決定することと、
    前記第3の回転行列をメモリに書き込むことと、
    前記第3の回転行列を使用して、前記モバイルデバイスの前記本体基準系と局所基準系との間で測定値を変換することと
    前記一連の画像のうちの少なくとも2つから導き出される消失点(FOE点)を決定することと、
    前記FOE点が静的である場合にジャイロメータの較正を更新することと
    からなる動作を備える、コンピュータプログラム
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