JP5702522B2 - グレイ棒、新型グレイ棒制御集合体、およびグレイ棒制御集合体を有する原子炉 - Google Patents

グレイ棒、新型グレイ棒制御集合体、およびグレイ棒制御集合体を有する原子炉 Download PDF

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Description

発明の背景
本発明は広義には原子炉に係わり、詳細にはグレイ棒制御集合体(GRCA)の斬新な設計に係わる。
原子力発電所の原子炉が発生する出力は一般に炉心内で制御棒を上下させることによって制御され、発電所からの電力への需要の変化に合わせるために原子炉出力を必要に応じて変化させることを負荷追従と呼称する。例えば米国特許第4,079,236号明細書に記載されているように、負荷追従には多くの運転上の問題がある。例えば、加圧水型原子炉(PWR)の場合、負荷追従時に反応度を制御しなければならず、出力レベルの変化に応答して炉心の軸方向出力分布に対処しなければならない。
最近の炉心の燃料集合体は多くの場合、反応度を制御するのに2つのタイプの棒制御集合体、即ち、棒クラスタ制御集合体(RCCA)と、グレイ棒制御集合体(GRCA)とを使用している。いずれの集合体も上端が共通のハブまたはスパイダ集合体に固定された複数の中性子吸収棒から成る。棒本体は銀-インジウム-カドミウム吸収材のような中性子吸収体が封入されているステンレススチール製の管体から成り、スパイダ集合体の頂部近傍に設けられた制御駆動機構による制御下に燃料集合体の案内シンブル管内を摺動する。このように制御下に棒を挿入したり抜き上げたりすることで原子炉から発生する出力量を制御する。GRCAは以下に述べるように全出力運転時にも使用される。
多くの場合、GRCAは当業者の間で「グレイ」棒と呼称されている低価値の制御棒から成り、炉心分布に対する影響が少ないから、負荷追従操作に使用される。「グレイ」という用語は吸収棒の中性子吸収特性に関係があり、原子炉を停止するために熱中性子および熱外中性子の大部分を吸収することを目的とする「ブラック」制御棒とは異なり、これら中性子の一部だけを吸収することがその目的であることを意味する。グレイ棒は、原子炉冷却材中の可溶性ホウ素の濃度の変化を必要とする化学的粗調整とは対照的な機械的粗調整(MSHIM)反応度制御メカニズムを提供することが知られている。従って、グレイ棒を使用すれば毎日の一次冷却材処理は最小限でよく、運転が極めて簡単になる。このような反応度制御機能は全出力運転にも負荷追従時も利用される。具体的には、既存のGRCA構成は上端をスパイダに固定された24本の小棒から成る。クラスタ内の24本の小棒のうち、4本だけが吸収棒であり、これら吸収棒内に封入されている中性子吸収体は多くの場合約80%の銀(Ag)、約15%のインジウム(In)、および約5%のカドミウム(Cd)から成る。このような構成には幾つかの欠点がある。
公知のAg-In-CdのGRCA構成が有する欠点のなかには、インジウムおよびカドミウムは中性子吸収断面積が比較的大きいため比較的短期間で劣化することがある。従って、このようなGRCA構成の棒価値は設計や使用量にもよるが、約5乃至10年以内に許容値を下回る。この期間を過ぎて使用し続ければ、さらに劣化が進み、最終的には負荷追従時の原子炉の制御も全出力時の反応度制御も出来なくなる。結果として、GRCAを頻繁に取り替えねばならない。第2の欠点は、吸収棒を内蔵する4本の案内シンブルに隣接する燃料棒の局部的な棒出力の変化に関係がある。即ち、公知の設計では吸収材が4本の小棒に偏在するから、例えば、棒引き抜き時に燃料棒のデルタ出力と呼称される比較的大きい出力変化が起こる。棒引き抜きは燃料集合体からGRCAを抜き取るプロセスである。公知のGRCA構成では、棒引き抜きにより、隣接する燃料棒に許容限界を超えるデ
ルタ出力のスパイクが発生する可能性があり、燃料破損のリスクが増大する。公知構成の改良型として、少ない量のAg-In-Cdを24本の小棒すべてに均等に分布させたGRCA構成はこの問題を軽減することができる。しかし、そのような構成でも、インジウムおよびカドミウムの自己遮蔽が比較的低いためかなり大きい速度で劣化し、5年も経たないうちに劣化が許容棒値を下回ることになる。これに加えて、銀合金制御棒構成では照射による変質に起因する吸収材の膨張が多年に亘って業界の問題となっている。詳説すると、銀およびインジウムが中性子の照射に曝されると、かなりの量のカドミウムおよび錫が形成され、その結果、材料密度の変化による膨張が起こる。吸収材の膨張が限度を超えると、吸収材がこれを取り囲む被覆と接触し、場合によっては被覆に亀裂を生じさせる。
低価値グレイ棒は原子炉の停止または総反応度制御に使用される標準的(またはブラック)RCCA制御棒よりも有意に低い反応度価値を有するのが普通である。グレイ制御棒の目標反応度価値は用途および発電所の運転戦略に応じて異なる。また、もしグレイ制御棒とブラック制御棒がともに原子炉の他の構成部品に対して同じインターフェイスを有するなら、グレイ制御棒の重量は同じ発電所で使用されるブラック制御棒の重量と同じでなければならない。グレイ制御棒の反応度価値および重量は選択される材料と最終的な棒形状によって決定することができる。多くの場合、単一の吸収材の使用では重量および反応度価値の両条件を満たすことができない。従って、原子炉用のGRCA構成には改良の余地が残されている。
上記およびその他の需要は改良された中性子吸収体、改良されたグレイ棒集合体および負荷追従操作に適応するようにされ、従来なら負荷追従操作に不可避であった公知の悪条件を克服するように新型グレイ棒集合体(GRCA)の構成に向けられた本発明によって充足される。
本発明の1つの局面として、加圧水型原子炉の棒制御集合体のためのグレイ棒は、端、端、外径、および該下端から該上端に垂直方向に延びる長さを有する細長い管状部材と、外径、端、端、および該端から該端に垂直方向に延びる長さを有し、細長い管状部材内の端寄りに細長い管状部材の長さの少なくとも一部に亘って収容された中性子吸収体とから成り、中性子吸収体は10乃至30バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する吸収性物質から成る。
本発明の別の局面として、加圧水型原子炉用の新型グレイ棒制御集合体は、複数のグレイ棒から成り、複数のグレイ棒がそれぞれ端、端、外径、および該下端から該上端に垂直方向に延びる長さを有する複数の細長い管状部材と、端、端、および該端から該端に垂直方向に延びる長さを有し、細長い管状部材内の端寄りに細長い管状部材の長さの少なくとも一部に亘って収容された中性子吸収体とから成り、中性子吸収体は10乃至30バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する吸収性物質から成る。
中性子吸収体は、複数のグレイ棒集合体を構成するすべてのグレイ棒集合体に分布させることができる。詳細には、この新型グレイ棒制御集合体は24本のグレイ棒を含み、集合体を形成する24本すべてのグレイ棒にほぼ均一に中性子吸収体を分布させることができる。
本発明のさらに別の局面として、グレイ棒制御集合体を有する加圧水型原子炉は、グレイ棒制御集合体がグレイ棒から成り、複数のグレイ棒がそれぞれ端、端、外径、および該下端から該上端に垂直方向に延びる長さを有する複数の細長い管状部材と、端、端、および該端から該端に垂直方向に延びる長さを有し、細長い管状部材内の端寄りに細長い管状部材の長さの少なくとも一部に亘って収容された中性子吸収体とから成り、中性子吸収体は10乃至30バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する吸収性物質から成る。
本発明の詳細を添付図面を参照しながら好ましい実施形態に基づいて以下に説明する。
図1は上下方向を縮小した状態で、従って、制御集合体の一部を隠れ線で示す燃料集合体の立面図である。 図2Aは燃料集合体から取外した図1の制御集合体を一部断面で示す立面図である。 図2Bは図2Aの制御集合体用の制御棒スパイダ集合体の頂面図である。 図3は吸収材としてAg-In-Cdを使用するGRCA構成における種々の中性子吸収性物質の劣化速度を比較して示すグラフである。 図4は本発明のタングステンを吸収性物質とするGRCAの相対反応度価値をAg-In-Cdを吸収性物質とするGRCA構成の相対反応度価値と比較して示すグラフである。 図5は本発明の新型グレイ棒集合体を一部断面で示す立面図である。 図6は図5の6−6線における断面図である。 図7は棒引き抜き時に公知GRCAを炉心から取外した後、棒出力に現れる変化を示す燃料集合体の1/8の説明図である。 図8はGRCAを炉心から取外した後、本発明の新型GRCAを採用する燃料集合体に現れる変化を示す燃料集合体の1/8の説明図である。
開示内容が錯雑しないように、AP1000の名称で商業的に知られている加圧水型原子炉(PWR)の炉心設計を例にとって本発明を以下に説明する。AP1000はWestinghouseElectricCompanyLLCの原子炉設計である。WestinghouseElectricCompanyLLCはペンシルベニア州モンロービルに事業所を有する。AP1000を例に取るのはあくまでも説明の便宜のためであり、本発明を制限するものではない。従って、例として説明する本発明のGRCA設計は多様なタイプのその他の原子炉にも適用できる。
ここで使用する方向に関する表現、例えば、上方、下方、上部、下部、左、右、およびそれらの派生語は図示の要素の方向に関する表現であり、特に明示しない限り、請求項に関する限定とはならない。
2つ以上の部品が「連結される」という記述は直接または1つまたは2つ以上の介在部品を介してこれらの部品を連結することを意味する。
ここに使用する語「多数」は1つまたは2つ以上(即ち、複数)を意味する。
燃料集合体
図面、特に図1には上下方向を短縮した形で原子燃料集合体10を立面図として示している。燃料集合体10は加圧水型原子炉(PWR)に使用されるタイプのものであり、下端には、(図示しない)原子炉の炉心領域における下部炉心支持板14上に燃料集合体10を支持するための下部ノズル12を、上端には上部ノズル16をそれぞれ含むとともに、下部および上部ノズル12、16間を長手方向に延びて上下両端を下部および上部ノズル12、16にそれぞれ固定された多数の案内管またはシンブル18をも含む。
燃料集合体10は案内シンブル管18に沿って軸方向に間隔を置いて案内シンブル管18に取り付けられた複数の横断方向グリッド20と、横断方向に間隔を置いてグリッド20によって支持され、整然と配列された燃料棒22をも含む。さらに、集合体10はその中心に配置され、下部ノズルおよび上部ノズル12、16の間に延設され且つ両ノズル12、16に取り付けられた計測管24をも有する。各部品は上記のように構成されているから、燃料集合体10は集合体各部分を損傷することなく取扱うことができる一体的なユ
ニットを形成する。
上述したように、燃料集合体10における個々の燃料棒22は燃料集合体の全長に沿って間隔を置いて設けられたグリッド20によって互いに間隔を保つ状態で保持される。それぞれの燃料棒22は原子燃料ペレット26を含み、その両端は上下端部プラグ28、30によって閉鎖されている。ペレット26は上端部プラグ28とペレット積重層の頂部との間に設けられたプレナム・スプリング32によって積重状態に維持される。核分裂性物質から成る燃料ペレット26が原子炉の反応出力を発生させる。水またはホウ素含有水のような液体減速材/冷却材が下部炉心板14に形成した複数の流動開口を介して上方へ汲み上げられる。燃料集合体10の下部ノズル12は案内管18を介して冷却材を集合体の燃料棒22に沿って上方へ流動させることによって燃料棒から発生する熱を抽出することによって実質的な仕事に変換する。核分裂プロセスを制御するためには、燃料集合体10内の所定位置に配置された案内シンブル内で多数の制御棒34を上下移動させればよい。上部ノズル16の上方に配置されたスパイダ集合体39が制御棒34を支持する。
図2Aおよび2Bは図1の燃料集合体10から取外した後の制御棒集合体36を示す。一般に、制御集合体36は特に図2Bから明らかなスパイダ集合体39を含む複数の半径方向に張り出した錨爪またはアーム38を備えた円筒状部材37を有する。上述したように、それぞれのアーム38は、制御棒集合体36を操作して制御棒34を案内シンブル18(図1)内で上下動させることにより燃料集合体10における核分裂プロセスを制御できるように、制御棒34と互いに連結されており、これらはすべて公知の態様で行なわれる。改良型のグレイ棒集合体34を有する新型グレイ制御棒集合体(GRCA)36から成るここに例示する制御棒集合体を除いて上記構成はすべて従来タイプのものであり、概ね公知である。
新型GRCA
同じく図2Aおよび2Bを参照しながら制御棒の総合的な構成を説明する。既に指摘したように、低価値棒またはグレイ棒によるMSHIM能力を活用するため、公知の制御棒集合体、例えば、WestinghouseElectricCompanyLLCのAP1000型原子炉用の既存の制御集合体はGRCAを採用する。但し、現在のAP1000型原子炉に使用されているGRCA構成は図2Bに示すように24本の棒を有し、24本のうちの20本はステンレススチール(例えば、SS-304)水排除棒であり、4本の棒だけがGRCAの目標低反応度価値を得るための中性子吸収棒である。従って、中性子吸収性物質の殆どすべてがGRCA内の4つの棒位置に偏在している。
また、既存のAP1000設計では、吸収性物質は約80%の銀、約15%のインジウム、および約5%のカドミウムから成るAg-In-Cd合金から成り、吸収材領域に進入する熱エネルギー中性子および熱外エネルギー中性子の大部分を吸収する。このような中性子吸収体は「ブラック」吸収体と呼称されている。この吸収性物質は、24本の棒すべてがAg-In-Cdである公知の標準的なフルストレングス・棒クラスタ制御集合体(RCCA)である。図3を参照して後述するように、インジウムおよびカドミウムは急速に劣化することが知られている。RCCAが発電時に炉心内に在る時間は最小限におさえられる。従って、このような劣化は問題とはならない。但し、AP1000の機械的粗調整(MSHIM)操作の場合、例えば、GRCAは運転サイクルの最長1/2まで炉心内に残ることが予想される。既存のGRCAの場合、このような運転条件下では、吸収性物質の劣化が急速であるため、約5乃至10年ごとに交換しなければならない。詳しくは後述するように、本発明の新型GRCA設計の他の利点として、この急速な劣化の悪影響を克服するとともに、4本のRCCA棒を有する従来のGRCAを炉心から引抜く際に発生する好ましくない局所的な出力スパイクをほぼ回避することができる。
上記吸収性物質の劣化問題を図3を参照しながらさらに詳細に説明する。図3は銀の2つの異なる同位体、インジウムの2つの異なる同位体の劣化速度、およびカドミウムの劣化速度を示すグラフである。詳細には、自己遮蔽が最小限に抑えられたGRCA設計に関連して、銀-107(Ag-107)、銀-109(Ag-109)、インジウム‐113(In-113)、インジウム‐115(In-115)、およびカドミウム(Cd)の劣化をそれぞれ線100、102、104、106、および108で比較して示している。図示のように、銀の同位体(線100、102)はいずれも劣化速度が比較的遅いのに対して、インジウム‐115(線106)およびカドミウム(線108)の劣化速度は急速である。詳細には、この設計では、インジウム‐115(線106)およびカドミウム(線108)が急速に劣化する結果、僅か5年間運転しただけで約20%の吸収能が失われる。WestinghouseのAP1000では、GRCAの吸収能が僅か5%失われるだけでも負荷追従運転特性の変化が問題になる。GRCAの寿命を延ばすためにGRCA設計の初期棒価値を増大させて予想される劣化を補償すると、GRCA棒の引き抜きに起因する炉心出力に対する影響がそれに応じて増加し、燃料破損のリスクが増大する。上述したように、ブラック中性子吸収性同位体の急速な劣化が生じると、負荷追従中に原子炉を制御するGRCAの能力が低下するという望ましくない結果が生じ、最終的にGRCAを頻繁に交換せざるを得なくなる。本発明は種々の改良のうち、特に既存のAg-In-Cd吸収体と比較して劣化が改善された中性子吸収性物質を使用する新型グレイ棒集合体を採用することによってこれらの問題を克服する。
詳説すると、図4は本発明の実施例を組み込まれたGRCAと、既存のAg-In-Cd吸収体112を組み込んだ同じ初期価値のGRCAとの相対制御棒価値を比較して示すグラフである。図4にグラフで示す設計はいずれも出力分布の影響を最小限に抑えるためにすべてのGRCA小棒に吸収体が均等に分布されている。図3のグラフと同様に、制御棒価値の変化を吸収体110、112の耐用年数に対する相対値で示してある。GRCAに使用される吸収体110は長期に亘って中性子を照射されながらゆっくり変化する、またはほぼ平坦な劣化を示すことが望ましい。出力運転時に炉心内では動作せず、従って、それだけ中性子照射を受けない標準的なブラックRCCAとは反対に、長期間に亘って中性子の照射に曝されるのはGRCAにとっては典型的である。詳細には、本発明は既存のAg-In-Cd吸収体112に代えて、10乃至30バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する吸収体110を採用する。熱外中性子エネルギーおよび高速中性子のエネルギー範囲における相対吸収能も、結果として得られる劣化生成物の吸収断面積特性も、GRCAのための例示的な吸収性物質を選択するにあたり考慮することができる。吸収性物質110はGRCA小棒内に円筒形状を呈するように構成することができる。また、吸収体110は軸方向に区分することもできるが、円筒の軸方向全長におよぶ一体片として構成してもよい。好適な吸収性物質の例としては、理論密度またはそれに近い密度を有するほぼ純粋なタングステン;より低い密度または多孔質のタングステン金属;タングステン-レニウムおよびタングステン/ニッケル/鉄合金のようなタングステン系合金;炭化タングステンのようなタングステン系化合物;ほぼ純粋なスカンジウム、イッテルビウムおよびマンガン;スカンジウム-、イッテルビウム-およびマンガン系合金、およびスカンジウム-、イッテルビウム-およびマンガン系化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。ここで使用する表現「ほぼ純粋な」および「純粋な」はほぼ全体が元素(例えば、タングステン、スカンジウム、イッテルビウムまたはマンガン)から成り、吸収性物質中に存在する不純物が殆ど無視できるほど微量である吸収体を意味する。実施例としての吸収体110に関して図4に示す相対的棒価値特性のグラフは一次中性子吸収体として純粋なタングステンの使用に基づくGRCAの場合のグラフである。
例えば、銀、銀-インジウム-カドミウム、ホウ素、ハフニウムなどのような吸収性物質に代わるものとして、本発明に例えばタングステンのような吸収性物質を使用することで、下記の利点のうちの少なくとも1つが得られる。タングステンは捕獲断面積が比較的小
さいから、他のブラック吸収体に比較して吸収体の劣化が遅い。タングステン系の110GRCA仕様の棒価値は、当初、図4に示すように、レニウム‐187の生成による軽度の増勢を示すが比較的安定である。レニウム‐187の生成はタングステン‐187が中性子を吸収し、次いでタングステン‐187がβ崩壊する結果である。レニウム‐187の中性子吸収断面積は親同位体よりも大きく、タングステン中に当初存在するすべての吸収同位体の緩慢な劣化をほぼ等しく補償するから、GRCAの中性子吸収、従って、有用性に悪影響を及ぼさない。計算上、タングステン吸収体の価値は20年間炉心内で照射される間、約3%乃至5%増大した後、ゆっくり低下し始める。スカンジウム、イッテルビウムまたはマンガン系の他の吸収性物質の場合でも、中性子捕獲断面積が小さいということでGRCAに比較的平坦な劣化価値特性が予想される。しかし、これらの吸収性物質が何らかの強力な吸収性同位体に変換することは知られておらず、従って、棒価値が経時的に単調な低下を示すことになる。タングステン系吸収体の場合、グレイ棒の設計寿命に亘って物性の著しい変化を招く変換反応が最小限に抑制される。純粋なタングステンが長期に亘って中性子を照射されると、元の物質と殆ど同じ中性子捕獲断面積および物性を有するタングステン‐レニウム合金が生成する。タングステンの棒価値の劣化曲線は平坦であるから、グレイ棒の初期設計を理想的な目標棒価値に合わせることができ、ブラック吸収性物質なら20%以上にも達する可能性がある吸収体劣化効果を補償するために棒価値を過剰に設計する必要がない。理想的な目標棒価値に合わせ、20%以上を水増しせずにグレイ棒を設計すれば、ペレットが被覆と相互作用して(燃料棒中の低いデルタ出力に起因する)原子炉内の燃料損傷を惹き起す危険性が減り、冷却材中の放射能が少なくなる。タングステンはAg-In-Cd吸収体のように膨張しないから、Ag-In-Cd仕様につきものの被覆の亀裂を防止できる。さらにまた、タングステンの融点はAg-In-Cdの融点(1472°F)よりもはるかに高い(6192°F)から、事故生存率が高くなる。従って、タングステン吸収体は、例えば、銀または銀合金と比較して、原子炉運転時において変形が少ないと考えられる。また、原子炉内でタングステンを作用させることで、放射性線源の項を銀の場合よりもはるかに低くできると考えられる。
吸収性材料が理論密度またはこれに近い密度のほぼ純粋なタングステン;タングステン‐レニウムやタングステン‐ニッケル‐鉄のようなタングステン系合金;炭化タングステンのようなタングステン系化合物;ほぼ純粋なスカンジウム、イッテルビウムおよびマンガン;スカンジウム‐、イッテルビウム‐およびマンガン系合金;およびスカンジウム‐、イッテルビウム‐およびマンガン系化合物を含む本発明の1つの実施形態では、吸収体110は16.5乃至19.4g/cmの物質密度を有する。中性子吸収体がAP1000用である1つの実施形態では、物質密度が約19.3g/cmのほぼ純粋なタングステンのような中性子吸収物質が使用される。また、AP1000用として、10乃至30バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する物質が使用される。
図4に示すように、タングステン吸収体110を使用することで吸収体の劣化速度を著しく遅らせて、新型GRCA36(図2A)の使用可能な核寿命を20年以上まで伸ばすことになる。これは従来のAg-In-Cd吸収体の約5乃至10年に過ぎない上記耐用寿命と比較して劇的な改良であるだけでなく、実施例である吸収体110の棒価値はAg-In-Cd吸収体112が急速に劣化するのとは対照的に比較的定常である。実施例の吸収体110の耐用寿命が延びることで、改良型GRCA36(図2A)は制御棒に要求される厳しい寿命条件を満たすことができる。
図5および6は本発明の新型グレイ棒集合体34を示す。図5から明らかなように、グレイ棒集合体34は(図1の)炉心の向きで下端部である第1端と、第2端42(1の上端対応する)とを有する。第1または下端部40はテーパーのついた端部プラグ44を有する。このテーパー形状は燃料集合体10(図1)のシンブル管18(図1)への棒34の導入を容易にする。第2または上端部42は公知の態様で(例えば、相補関係にある雄/雌螺合固定構成で)(特に図2Aから明らかなように)スパイダ集合体39と係合し、固定されるように構成された上端部プラグ46を有する。上下端部プラグ46、44間に細長い管状部材48が延びている。実施例としての管状部材は304-ステンレススチール製のステンレススチール管48であるが、例えば、ジルコニウムやニッケル系合金のような他の公知の、または好適な材料から管体48を形成することも考えられる。図示の例では、管体48の外径50は約0.38インチ(0.97cm)であり、下端部プラグ44の頂部から上端部プラグ46の底部までの棒34の全長52は約175インチ(444.5cm)である。但し、本発明の思想は種々の原子炉に使用される適当な長さおよび幅を有する棒にも適用可能である。
本発明の1つの実施形態において、吸収体110は細長い管状部材48内に収容され、管状部材48の内径をほぼ満たすように寸法設定されている。1つの実施形態では、吸収体110の外径が0.15乃至0.40インチ;管状部材48の外径が0.37乃至0.45インチである。例えばAP1000に使用される他の実施形態では、吸収体110の外径が0.17乃至0.35インチ;管状部材48の外径が0.37乃至0.39インチである。吸収体110は低密度または多孔性タングステン金属;タングステン系合金、またはタングステン系化合物を含むことができる。
図5に示すように、吸収性物質110は全体が細長い管状部材48内に収容される。同じく図5から明らかなように、吸収体110を先ずは内側支持管58により、次いで細長い管状部材48により、二重に密閉することができる。内側支持管58は吸収体110を実質的に包囲して密封するように形成され、細長い管状部材48、即ち、被覆は吸収体110と支持管58を一次冷却水から隔離する。内側支持管58は所期の運転条件下で優れた機械強度と熱伝導特性を有する金属から形成されている。また、吸収性物質と隣接する環境において一体性を維持するに足る高い融点が必要とされる。支持管58に好適な材料としては、例えば、ジルコニウムおよびジルコニウム系合金;アルミニウムおよびアルミニウム合金;Alloy718(UNSN07718)やAlloy625(UNSN06625)のようなニッケル系合金;およびSS-304LやSS-316Lのようなステンレススチールが挙げられるが、これらに限定されない。細長い管状部材48に亀裂を生じた場合に吸収体110を隔離できるように、内側支持管58の両端が密閉されている。支持管58は吸収体110に対する支持構造として機能するとともに、吸収体110からの熱伝達を容易にすることができる。
本発明の1つの実施形態として、熱伝達を容易にし、支持構造として機能するだけでなく、中性子吸収を促進し、および/または小棒の重量を最適化するように選択された二次吸収性物質により内側支持管58を構成することができる。二次吸収体は吸収体110、即ち、一次吸収体よりもその捕獲断面積が小さくてもよい。二次吸収体の2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積は、例えば、2乃至6バーンでよい。また、二次吸収体の密度は7乃至9g/cmでよい。好適な二次吸収性物質の例としては、Alloy718(UNSNO7718)やAlloy625(UNSNO6625)のようなニッケル系合金;およびSS-304LやSS-316Lのようなステンレススチールが挙げられるが、これらに限定されない。
理論的にはともかく、二次吸収体の小さい中性子捕獲断面積は一次吸収体の大きい中性子捕獲断面積と互いにバランスを保つ機能を果すと考えられる。同様に、二次吸収体の低い密度は一次吸収体の高い密度と互いにバランスを保つ機能を果すと考えられる。一次および2次吸収体として選択する物質および両者の相対比を操作することによって、棒価値とその重量の双方をも目標値に合わせて最適化すると同時に、熱伝達特性を著しく改善するGRCA仕様を得ることができる。スリーブおよび/または被覆に、例えば、ヘリウムまたはアルゴンのような不活性ガスを充填することによって、高い運転温度での一次吸収
体の酸化を防止するとともに、熱移動を改善することができる。スリーブまたは被覆内において、一次吸収体は真円筒の積重体、単一の円筒体または粒子(例えば、粉末)の形態を取ることができる。
本発明の中性子吸収体は細長い管状部材48内にほぼ同心関係に配置すればよい。本発明の中性子吸収体はまた支持管58内にほぼ同心関係に配置し、この支持管58を管状部材48内に配置すればよい。支持管58は吸収体110の外径と細長い管状部材48の内径との間のスペースによってほぼ画定される壁厚を有することができる。図6に断面図で示すように、実施例としての吸収体110の直径54は管状部材48の外径50よりも小さい。
支持管58の壁厚60は管状部材48の壁厚より大きくてよい。支持管58は一次吸収体と外側被覆との間の直径方向ギャップの一部を高熱伝導物質に置き換えることによって一次吸収体から冷却材への熱伝達を容易にして、グレー棒中の運転温度を著しく低下させる機能を果すことができる。支持管58はまた一次吸収体を支持するとともにこれを密封することによって、一次吸収体の分布が変化する可能性または外側被覆が損傷するという不測の事態において一次吸収体が冷却材中へ放出される可能性を軽減する機能をも果すことができる。
1つの実施形態では、吸収体110の外径が0.10乃至0.38インチ;管状部材48の外径が0.37乃至0.45インチ;支持管58の壁厚が0.01乃至0.10インチである。例えば、AP1000に使用される他の実施形態では、吸収体110の外径が0.16乃至0.24インチ;管状部材48の外径が0.37乃至0.39インチ;支持管58の壁厚が0.05乃至0.07インチである。
従って、本発明の実施例としてのグレイ棒集合体34はここに開示する吸収性物質を使用することで長い核寿命を可能にする。本発明のGRCAの綜合的な設計により制御棒操作時における線形発熱率マージンが改善される。詳細には、実施例としてのGRCAは、上記既存のAP1000のように吸収体を4本の棒だけに偏在させるのではなく、制御集合体36の24本の棒34すべてに分布させる。GRCA棒34のすべてに吸収体110を分布させることで、炉心からGRCA36を抜き出す際に局所的燃料棒出力(デルタ出力)に現れる変化が減少し、運転マージンが改善される。詳細には、吸収性物質110を24本の棒すべてに分布させることによってそれぞれの棒34における吸収性物質の量を少なくし、棒抜き出し時にそれぞれの棒34の近傍に発生する局所的な放射能変化の大きさを軽減する。尚、従来設計の4本のAg-In-Cd吸収体との比較における吸収性物質110の正確な減少量は本発明を限定するものではない。
上述した観点から、実施例としてのグレイ棒集合体34は、例えば、支持管58、二次吸収性物質によって囲まれた一次吸収体より成る全く異なる吸収性物質、高中性子吸収物質の減量、および全棒34への吸収体分布など幾つかの改良された特徴の組み合わせを含むように再設計されている。従って、本発明のGRCA36は棒34毎の中性子吸収性物質110の量を減らし、吸収性物質を集合体36のグレイ棒34全部にほぼ均等に分布させることによって、公知技術の上記問題点に対処し、これらの問題点をほぼ克服するものである。実施例としての新型GRCA設計36の利点をさらに図7および8を参照しながら以下に説明する。
図7は従来の燃料集合体10’の1/8簡略図であり、図8の実施例と比較するため、(図示しないが)従来のGRCAを燃料集合体10’から抜き出す際に、(図7には図示されていない)吸収棒に予め含まれているシンブル18’を囲む燃料棒22’に発生する局所的出力の比較的大きい増加を示している。図7に示す数字は燃料集合体10’からの
GRCAの抜き出しに伴って発生する棒出力の変化率(%)を表わす。図示のように、公知の吸収体の偏在的な分布の悪影響は明白である。即ち、図示の通り、Ag-In-Cd吸収体を収容しているシンブル18’の近傍に位置する燃料棒22’の出力変化には孤立した、または局所的なスパイクが発生する。既に述べたように、このような劇的な出力変化はペレットと被覆との相互作用に起因する燃料損傷のリスクを増大するから望ましくない。
図8は本発明のGRCA設計36(図2)がこれらの問題を克服することを裏付けている。詳説すると、実施例のGRCA36(図2)とグレイ棒34(図2、5および6)が燃料集合体10から抜き出された後の燃料集合体10の同じ1/8を示す図8を図7と比較すると、(図8には図示されていないが)吸収棒を収容しているシンブル18まわりの棒出力に現れる変化は図7に示す例の値と比較してはるかに低いことがわかる。即ち、図8から明らかなように、本発明のGRCA36における棒出力の最大変化率は約7%である。これは図7に示す従来のGRCA設計の場合の棒出力の変化率が約22%であるから顕著な改善である。上述したように、この改善の大きな部分は実施例の場合(図8には図示されていない)吸収棒34が、従来は4つのシンブル位置18’だけに分布しているのとは対照的に24のシンブル位置18全部に分布していることに起因する。例えば、図8の実施例とは対照的に、図7の燃料集合体10’の1/8部分図では吸収体位置18’が1箇所しかない。要約すると、本発明のGRCA36における吸収体110、棒34毎の小さい吸収体サイズ、吸収体支持管58、および棒34のすべての吸収体110への分布の組み合わせにより、GRCA36の各棒34の中性子吸収能力が1/6に減少し、その結果、例えば、GRCA36を集合体10から抜き出す際に発生する局所的な棒出力変化(デルタ出力)が減少する。尚、本発明のGRCA36の新規な特徴をそれぞれ個別に、または適当に組み合わせて利用することができる。例えば、以上に説明した実施例としての吸収体110に代わる他の吸収性物質を、本発明の範囲を逸脱することなく本発明の実施例として述べた小サイズに分けた分布構成に利用することができる。
少数の棒(24本のうちの4本)にAg-In-Cdを利用する設計では吸収棒の線形発熱率により、シンブル管18の内面と細長い管状部材48の外面との間で冷却水がバルク沸騰する可能性がある。制御集合体の24本の棒すべてに吸収性物質110を分布させればシンブル管のバルク沸騰の発生を最小限に抑えるか、防止することができる。
従って、本発明は特に、改善された劣化率、棒抜き出し時における局所的出力分布の急激な変化に対する抵抗、シンブルのバルク沸騰に対する抵抗、および吸収体合金の膨張および被覆亀裂に対する優れた抵抗を示す新型GRCA36を提供する。
結論
本発明は、原子炉用の低価値またはグレイ棒制御集合体(GRCA)の改良設計に係わる。GRCAは原子炉の出力量の制御を目的として、機械的手段により精細な反応度制御を行えるように改善された原子炉設計思想に使用される。典型的なGRCAは炉心内に配置された燃料集合体の案内シンブル管に対して最大24本の小グレイ棒集合体を制御下に挿入または抜き出しできるように構成されたスパイダ集合体を含む。本発明の改良されたGRCA設計は中性子吸収体と構造部材とを斬新な態様で組み合わせ、配置した複数の改良型小グレイ棒集合体の使用を含む。改良された小グレイ棒集合体をGRCA内の利用可能なすべての小棒位置に使用することによって必要な反応度価値および部品重量を達成する一方、GRCAの移動に伴って燃料集合体内の燃料棒に発生する局所的な出力分布の影響を最小限に抑制する。
それぞれのグレイ小棒集合体は外側被覆よりも内側に位置する内側支持管によって支持されるグレイ一次中性子吸収性物質を使用する。一次中性子吸収体は円筒状に配置された
ほぼ純粋なタングステン、またはこれと同様の中性子吸収断面積および密度特性を有する物質から成る。タングステンは目標値範囲の中性子吸収断面積を有し、長期に亘って中性子を照射されても反応度価値が殆ど変化しないから、グレイ制御棒用としては好ましい一次中性子吸収物質である。タングステンはまた極めて高い物質密度と融点、低い放射化ポテンシャルを有し、広く使用されている他のブラック中性子吸収性物質と比較して照射による膨張の恐れが少ない。他の元素を含むタングステン系合金または化合物もまた改良型設計の一次中性子吸収体として使用できる。内側支持管として知られる細長い管状部材は一次中性子吸収体を支持し、閉じ込める。内側支持管はニッケル合金、ステンレススチール、ジルコニウム合金、またはその他の原子力産業において冷却水に露出しても有害な結果を招かないという実績のある構造物質から成る。内側支持管は熱伝達を容易にするのが主目的であるが、支持構造としても機能し、外側被覆が損傷した場合に一次中性子吸収性物質の分布変化または漏出を防止する。但し、中性子吸収断面積および内側支持管の密度をも利用することによって中性子吸収総能力を最適化し、これらのパラメータを正確に制御しなければならない場合にグレイ小棒集合体の目標重量を達成することもできる。内側支持管も一次中性子吸収体も外側被覆として知られる細長い管状部材内に封入される。外側被覆は多くの場合ステンレススチール製であるが、長期間に亘って冷却材に露出する用途においても問題なく使用されていることが原子力産業において立証されているニッケル合金などのような構造材料で形成することもできる。一次中性子吸収体、内側支持管および外側被覆の寸法設定および材料選択によって、改良型グレイ小棒集合体の反応度価値、合計部品重量および熱伝達特性を同時に最適化することができる。
一次中性子吸収体および外側被覆が長期間に亘って損傷に耐え得ることが確実な場合には、グレイ小棒集合体の他の実施形態として、内側支持管を省くことができる。この変形実施形態では、部品総重量の最適化を犠牲にして製造工程を簡略化しながら、必要な反応度価値および熱伝達特性を達成することができる。この変形実施形態において一次中性子吸収物質として使用される適当な物質としては、例えば、タングステン−レニウムまたはタングステン−ニッケル−鉄のような種々のタングステン金属合金、炭化タングステンのようなタングステン系化合物、または低密度の純粋タングステン金属を含むことができる。選択される物質に応じて、中性子吸収体の外径を設定することができる。吸収体の外径と外側被覆の内径との間には大なり小なり半径方向のギャップが存在する可能性がある。比較的低密度の一次中性子吸収性物質を使用する1つの実施形態では、吸収体の外径と外側被覆との間には殆どギャップが存在しない。
本発明に使用される一次中性子吸収性物質は円筒状に配置された10乃至30バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する物質を含むことができる。吸収性物質は長期に亘って中性子を照射されてもゆっくりと変化する、または平坦な劣化価値曲線を有することができ、これはGRCAに必要な特性であり、これを利用することによって、さほど中性子照射を受けない標準的なブラックRCCAとの相違を確認することができる。一次吸収体は軸方向に区分されていてもよく、軸方向のほぼ全長にまたがる一体片として形成してもよい。一次中性子吸収体に使用するのに好適な物質として、下記の物質をあげることができる:
A.)理論値またはこれに近い密度のほぼ純粋なタングステン金属;
B.)主成分としてのタングステンとその他の金属、たとえば、W-ReおよびW-Ni-Feとを含有する(しかしながらこれらに限定されない)合金;
C.)タングステンおよびその他の元素、例えば、炭化タングステンを含有する(しかしながらこれらに限定されない)化合物;
D.)ほぼ純粋なスカンジウム(Sc)、イッテルビウム(Yb)、またはマンガン;および
E.)Sc、Yb、またはMnを含有する化合物または合金。
これらの物質は吸収体が内側支持管および被覆内に収容されるか、または吸収体が支持管のない被覆内だけに収容される実施形態において一次中性子吸収体として使用することができる。さらにまた、支持管を使用しない場合、一次中性子吸収体は低密度または多孔性タングステン金属、即ち、密度が理論密度よりも小さいタングステン金属を含むこともできる。
グレイ棒用としてタングステン系吸収体を使用すれば、下記利点の少なくとも1つが得られる:
A.)タングステンの捕獲断面積が比較的小さいから、他のブラック吸収体、例えば、Ag-In-Cd、ホウ素、ハフニウムに比較して劣化を遅らせることができる;
B.)タングステンが長期に亘って中性子を照射されると、タングステン‐レニウム合金を生成させる傾向があるが、この合金は元の物質と殆ど同じ中性子捕獲断面積を有するから、経時的に比較的平坦な劣化価値曲線となる;
C.)劣化価値曲線が平坦であれば、ブラック吸収性物質の場合なら20%以上にも達する吸収材の劣化を穴埋めするために棒価値を補償設計しなくても、グレイ棒設計を目標棒価値に合わせて最適化することができる;
D.)目標棒価値に合わせて最適化され、20%以上も補償設計しなくてもよいグレイ棒設計は燃料棒における「デルタ出力」が低いから原子炉内でのペレットと被覆の相互作用に起因する燃料損傷のリスクが低く、従って、究極的には冷却材中の放射能を低くすることができる;
E.)タングステンの物質密度が高いから、棒挿入が不完全になる恐れの少ない高重量グレイ棒の設計が可能になる;および
F.)タングステンの融点は極めて高いから、事故生存率が高くなり、熱を考慮しての設計上の制約が少なくなる。
本発明に使用される内側支持管は公知の原子力産業の経験に照らして、もし冷却材に露出しても有害な結果をもたらすことのない構造材を含むことができる。支持管材料は、優れた機械的強度と所定の運転条件において優れた熱伝導特性を有する金属である。許容される使用温度は吸収性物質に隣接する環境において一体性を保つに充分高くなければならない。綜合的な中性子吸収能力を最適化し、グレイ棒集合体としての目標重量を達成するように物質を選択する実施態様では、2乃至6バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積および7乃至9g/cmの密度を有する物質が望ましい。内側支持管は両端を密閉することによって、外側被覆に亀裂が生じた場合に一次中性子吸収体を隔離することができる。内側支持管用として好適な材料は下記の通り:
A.)例えば、Alloy718(UNSN07718)およびAlloy625(UNSN06625)を含む(しかしながらこれらに限定されない)ニッケル系合金;
B.)SS-304LおよびSS-316Lを含む(しかしながらこれらに限定されない)ステンレススチール;
C.)ジルコニウム系合金;および
D.)アルミニウム金属。
綜合的な中性子吸収能力を最適化し、グレイ棒集合体の目標重量を達成するのに寄与する支持管にはジルコニウム系合金およびアルミニウム金属を使用しないことが多い。
内側支持管の材料として本発明が開示する材料を使用すれば、下記の利点の少なくとも1つが得られる:
A.)内側支持管の断面積および密度特性は設計者に対して反応度価値、棒重量および熱伝達特性を同時に最適化するグレイ小棒設計の開発を可能にする別の自由度を与えることができる。
B.)内側支持管は熱伝導率の高い物質から成る吸収体と外側被覆との間の内側ギャッ
プの大部分を埋めることによって一次中性子吸収体からの熱伝達を促進して、吸収体使用温度を効果的に低下させることができる。
C.)内側支持管は外側被覆に加えて、冷却材と一次中性子吸収体との間に第2隔壁を提供し、この追加隔壁は吸収体を冷却材と絶対に接触させない高い信頼性を与えるから、一次吸収体の材料として最終的に選択される材料の種類に幅広い融通性を与えることになる。
D.)内側支持管は吸収体が脆化した場合に一次中性子吸収物質の分布変化を最小限に抑制することができる。
本発明の特定の実施形態の詳細を以上に説明したが、当業者には明らかなように、開示内容に照らしてこれらの細部に種々の変更を加えることができる。従って、以上に開示した特定の構成は飽くまでも説明のためのものであって、本発明の範囲を制限するものではなく、本発明の範囲は後記する請求項全体およびその均等物によって定義される。

Claims (31)

  1. 加圧水型原子炉の棒制御集合体のためのグレイ棒であって、
    端、端、外径、および該下端から該上端に垂直方向に延びる長さを有する細長い管状部材と;
    外径、端、端、および該端から該端に垂直方向に延びる長さを有し、細長い管状部材内の端寄りに細長い管状部材の長さの少なくとも一部に亘って収容された中性子吸収体とから成り、
    中性子吸収体は10乃至30バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する吸収性物質から成るグレイ棒。
  2. 吸収性物質が理論密度またはそれに近い密度を有するほぼ純粋なタングステン;低い密度または多孔質のタングステン金属;タングステン-レニウムおよびタングステン-ニッケル-鉄合金のようなタングステン系合金;炭化タングステンのようなタングステン系化合物;ほぼ純粋なスカンジウム、イッテルビウムおよびマンガン;スカンジウム-、イッテルビウム-およびマンガン系合金、およびスカンジウム-、イッテルビウム-およびマンガン系化合物から成る群から選択される請求項1に記載のグレイ棒。
  3. 吸収性物質が円筒形に配置されている請求項1に記載のグレイ棒。
  4. 中性子吸収体が16.5乃至19.4g/cmの材料密度を有する請求項1に記載のグレイ棒。
  5. 中性子吸収体がほぼ純粋なタングステンである請求項1に記載のグレイ棒。
  6. 中性子吸収体が長期に亘る中性子照射下においてほぼ平坦な劣化値曲線を有する請求項1に記載のグレイ棒。
  7. 中性子吸収体の外径0.381乃至1.016cmであり、細長い管状部材の外径0.9398乃至1.143cmである請求項1に記載のグレイ棒。
  8. 細長い管状部材内に中性子吸収体を取り囲むように形成された支持管をも含む請求項1に記載のグレイ棒。
  9. 支持管がジルコニウムおよびジルコニウム系合金、アルミニウムおよびアルミニウム系合金、ニッケル系合金およびステンレススチールから成る群から選択される金属から成る請求項8に記載のグレイ棒。
  10. 中性子吸収体の中性子吸収を高めるように支持管材料を選択した請求項9に記載のグレイ棒。
  11. 支持管材料が中性子吸収体よりも低い2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する請求項10に記載のグレイ棒。
  12. 支持管材料が2乃至6バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する請求項10に記載のグレイ棒。
  13. 支持管材料が7乃至9g/cmの密度を有する請求項10に記載のグレイ棒。
  14. 支持管材料をニッケル系金属合金およびステンレススチールから成る群から選択した請求項10に記載のグレイ棒。
  15. 中性子吸収体の外径0.254乃至0.9652cmであり、細長い管状部材の外径0.9398乃至1.143cmであり、支持管が0.0254乃至0.254cmの壁厚を有する請求項8に記載のグレイ棒。
  16. 中性子吸収体が細長い管状部材内にほぼ同心関係に配置され;支持管が中性子吸収体の外径と細長い管状部材の内径の間のスペースによってほぼ画定される壁厚を有する請求項8に記載のグレイ棒。
  17. 加圧水型原子炉用の新型グレイ棒制御集合体であって、
    新型グレイ棒制御集合体が複数のグレイ棒から成り、
    複数のグレイ棒がそれぞれ
    端、端、外径、および該下端から該上端に垂直方向に延びる長さを有する複数の細長い管状部材と;
    端、端、および該端から該端に垂直方向に延びる長さを有し、細長い管状部材内の端寄りに細長い管状部材の長さの少なくとも一部に亘って収容された中性子吸収体とから成り、
    中性子吸収体は10乃至30バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する吸収性物質から成ることを特徴とする新型グレイ棒制御集合体。
  18. 中性子吸収体が複数のグレイ棒のグレイ棒のすべてに分布している請求項17に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  19. 複数のグレイ棒が24本の棒から成り;中性子吸収体が24本のグレイ棒全体にほぼ均等に分布している請求項18に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  20. 吸収性物質が理論密度またはそれに近い密度を有するほぼ純粋なタングステン;低い密度または多孔質のタングステン金属;タングステン-レニウムおよびタングステン-ニッケル-鉄合金のようなタングステン系合金;炭化タングステンのようなタングステン系化合物;ほぼ純粋なスカンジウム、イッテルビウムおよびマンガン;スカンジウム-、イッテルビウム-およびマンガン系合金、およびスカンジウム-、イッテルビウム-およびマンガン系化合物から成る群から選択される請求項17に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  21. 中性子吸収体がほぼ純粋なタングステンである請求項17に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  22. 中性子吸収体が16.5乃至19.4g/cmの物質密度を有する請求項17に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  23. 細長い管状部材内で中性子吸収体を囲むように形成された支持管をも含む請求項17に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  24. 支持管がジルコニウムおよびジルコニウム系合金、アルミニウムおよびアルミニウム系合金、ニッケル系合金およびステンレススチールから成る群から選択される金属から成る請求項23に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  25. 支持管材料が2乃至6バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する請求項23に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  26. 支持管材料が7乃至9g/cmの密度を有する請求項23に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  27. 支持管材料をニッケル系金属合金およびステンレススチールから成る群から選択した請求項24に記載の新型グレイ棒制御集合体。
  28. グレイ棒制御集合体を有する加圧水型原子炉であって、
    グレイ棒制御集合体がグレイ棒から成り、
    複数のグレイ棒がそれぞれ
    端、端、外径、および該下端から該上端に垂直方向に延びる長さを有する細長い管状部材と;
    端、端、および該端から該端に垂直方向に延びる長さを有し、細長い管状部材内の端寄りに細長い管状部材の長さの少なくとも一部に亘って収容された中性子吸収体とから成り、
    中性子吸収体は10乃至30バーンの2200m/s中性子吸収ミクロ捕獲断面積を有する吸収性物質から成ることを特徴とするグレイ棒制御集合体を有する原子炉。
  29. 中性子吸収体をグレイ棒制御集合体のすべてのグレイ棒に分布させた請求項28に記載の原子炉。
  30. 複数のグレイ棒が24本のグレイ棒から成り;中性子吸収体をグレイ棒制御集合体の24本すべてのグレー棒にほぼ均等に分布させた請求項29に記載の原子炉。
  31. 細長い管状部材内で中性子吸収体を囲むように形成された支持管をも含む請求項28に記載の原子炉。
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