JP5697620B2 - インライン脈管シール分離機 - Google Patents

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Description

(関連出願への相互参照)
本出願は、Patrick L.Dumbauldによる米国仮特許出願第60/722,177号(2005年9月30日出願、発明の名称「IN−LINE VESSEL
SEALER AND DIVIDER」)の優先権の利益を主張する。上記仮特許出願の全内容は、本明細書において参考として援用される。
(技術分野)
本開示は、電気外科用鉗子に関し、より詳細には、本開示は、組織をシールおよび/または切断するための、細長い、内視鏡を組み合わせた双極および単極の電気外科用鉗子に関する。
(背景)
電気外科用鉗子は、機械的なクランプ作用および電気エネルギーの両方を利用して、組織および血管を加熱して、組織を凝固、焼灼および/もしくはシールすることによって、止血を行う。開放性外科手順で使用するための開放型鉗子の代替として、多くの現代の外科医は、内視鏡および内視鏡装置を使用して、小さな穿刺のような切開部を通じて器官に遠隔的に接近する。その直接的な結果として、患者は、瘢痕がより小さくなり、治癒時間が短縮されることによる利益を得る傾向がある。
内視鏡装置は、トロカールを備えて作製されたカニューレもしくはポートを通じて患者に挿入される。カニューレの代表的サイズは、3mm〜12mmの範囲である。通常、より小さなカニューレが好ましい。このことは、理解されるように、最終的には、装置製造業者に設計上の課題を突きつける。装置製造業者は、より小さなカニューレを介して適合する内視鏡式装置を作製する方法を見出さねばならない。
多くの内視鏡的外科手順は、血管または脈管組織の切断または結紮を必要とする。その外科手術用の腔に特有の空間的な問題に起因して、外科医は、多くの場合、血管の縫合または出血を制御する他の伝統的方法(例えば、離断する血管のクランプおよび/もしくは結紮)の実施が困難である。内視鏡的電気外科用鉗子を利用することによって、外科医は、顎部材を介して組織に適用される電気外科エネルギーの強度、頻度および持続期間を制御することによって、焼灼し得るか、凝固/乾燥させ得るか、および/または単純に出血を低下もしくは遅延させ得る。ほとんどの小血管(すなわち、直径2mmより小さい範囲の血管)は、多くの場合、標準的な電気外科装置および電気外科技術を使用して閉鎖され得る。しかし、より大きな脈管を結紮する場合、外科医は、内視鏡手順を開放性外科手順に切り換え、それによって内視鏡外科の利益を放棄することを必要とし得る。あるいは、外科医は、より大きな脈管または組織をシールすることができる。
脈管を凝固するプロセスは、電気外科的な脈管のシールとは基本的に異なると考えられる。本明細書における目的に関して、「凝固」とは、組織の細胞を破裂および乾燥させて組織を乾燥させるプロセスとして定義される。「脈管シーリング」または「組織シーリング」とは、組織のコラーゲンを液化して、それを融合塊へと再形成するプロセスとして定義される。小脈管の凝固は、それを永久的に閉鎖するに十分である一方、より大きな脈管は、永久的閉鎖を確実にするためにはシールされる必要がある。
より大きな脈管(または組織)を効率的にシールするためには、2つの主な機械的パラメータ(脈管(組織)に適用される圧力および電極間または組織シール表面間の間隔)が正確に制御されねばならない。より詳細には、圧力の正確な適用は、以下のことのために重要である:脈管壁を対向させること;組織のインピーダンスを十分低い値まで低下させて、十分な電気外科エネルギーが組織を通ることを可能にすること;組織加熱中の鉗子の膨張力に打ち勝つこと;および、良好なシールの指標である末端組織厚に寄与すること。脈管壁を融合するための代表的な顎間隔は、0.001インチと0.006インチとの間が最適である。この範囲より下では、シールは、切れたり裂けたりする可能性があり、そしてこの範囲より上では、管腔が適切にも効果的にもシールされない可能性がある。
より小さな脈管に関しては、組織に適用される圧力の関連性はより低くなる傾向がある一方、導電性表面の間の間隔は、有効なシールのためにより重要になる。換言すると、2つの導電性表面が作動の間に接触する機会は、脈管が小さくなるほど増加する。
多くの公知の装置は、ブレード部材または剪断部材を備える。これらの部材は、単に機械的様式および/または電気機械的様式で組織を切断するものであり、そして脈管シーリングという目的に関しては比較的有効ではない。他の装置は、クランプ圧のみに依存して適切なシーリング厚を得ており、間隔の許容誤差ならびに/または平行度および平坦さの要件(これらは、適切に制御される場合、一貫した、かつ有効な組織シールを確実にするパラメータである)に配慮して設計されていない。例えば、得られるシールされた組織の厚さをクランプ圧のみを制御することで適切に制御することは、以下の2つの理由のいずれかのために、困難である:1)過度に大きな力が適用される場合、2つの極が接触し、そしてエネルギーが組織を通って伝達されず、結果として有効でないシールが生じる可能性がある;または2)過度に小さな力が適用される場合、組織は作動およびシールの前に早々と動いてしまう可能性があり、そして/またはより厚く、より信頼性の低いシールが作製される可能性がある。
上述のように、より大きな脈管または組織を適切かつ有効にシールするために、対向する顎部材間にはより大きな閉鎖力が必要とされる。顎間の大きな閉鎖力には、代表的に、各顎の旋回軸の周りに大きなモーメントを生じるために必要な、大きな動作力が必要であることが知られている。このことは、装置製造業者に対して設計上の課題を突きつける。装置製造業者は、非常に単純化した設計を製造する利点と、組織を有効にシールするための大きな閉鎖力を発揮することを使用者に要求し得る設計の欠点とを、比較検討しなければならない。結果として、設計者は、金属ピンを備える装置を設計することによってか、および/またはこれらの閉鎖力を少なくとも部分的になくして、機械的疲労の確率を低下させ、かつ最終使用者(すなわち、外科医)の疲労を低減する装置を設計することによってかのいずれかで、これらの大きな閉鎖力を補償しなければならない。
電極間での閉鎖力を増加させることは、他の望ましくない効果を有し得る。例えば、閉鎖力の増加は、対向する電極を互いに近づかせて接触させ得、回路を短絡させ得る。そして小さな閉鎖力は、圧縮の間および作動の前の組織の早すぎる移動を生じ得る。これらの結果として、対向する電極の間に、好ましい圧力範囲内の適切な閉鎖力を一貫して提供する装置を提供することは、首尾よいシールの確率を高める。理解されるように、適切な閉鎖力を、一貫したやり方で適切な範囲内で、外科医が手動で提供することに頼ることは、困難であり、したがって得られるシールの効果および質は、変動し得る。さらに、有効な組織シールの全体的な成功は、使用者の専門知識、視力、器用さ、および脈管を均等に、一貫して、かつ有効にシールするために適切な閉鎖力を判断する経験に、大きく依存する。換言すると、シールの成功は、装置の能力よりも、外科医の最終的な技能に大きく依存する。
一貫した、かつ有効なシールを確実にするための圧力範囲が、約3kg/cm〜約16kg/cmであること、好ましくは7kg/cm〜13kg/cmの作動範囲であることが見出されている。この作動範囲内の閉鎖圧を提供し得る装置を製造することは、動脈、組織および他の血管束をシールするために有効であることが、示された。
種々の力作動アセンブリが、脈管シールを行う適切な閉鎖力を提供するために過去に開発されている。例えば、このような作動アセンブリの1つは、Boulder, ColoradoのValleylab,Inc.(Tyco Healthcare LPの一部門)によって開発された。これは、Valleylab脈管シール分離装置(商品名LIGASURE ATLAS(登録商標)として一般に販売されている)とともに使用するためものである。このアセンブリは、4つの棒を備えた機械的連結、ばね、および駆動アセンブリを備え、これらは、上記作動範囲内の組織圧を一貫して提供および維持する様に協働する。同時係属中の米国特許出願第10/179,863号(発明の名称「VESSEL SEALER AND DIVIDER」)(現在は、特許文献1)、同第10/116,944号(発明の名称「VESSEL SEALER AND DIVIDER」)(現在は、特許文献2)、同第10/472,295号(発明の名称「VESSEL SEALER AND DIVIDER」)(現在は、特許文献3)、およびPCT出願第PCT/US01/01890号(発明の名称「VESSEL SEALER AND DIVIDER」)および特許文献4(発明の名称「VESSEL SEALER AND DIVIDER」)は全て、LIGASURE ATLAS(登録商標)の種々の操作機能およびそれに関する種々の方法を詳細に記載する。本明細書において、上記の出願の全ての内容は、本明細書によって参考として援用される。
他の力作動機構または力作動アセンブリは、共有に係る米国特許出願第10/460,926号明細書(発明の名称「VESSEL SEALER AND DIVIDER FOR USE WITH SMALL TROCARS AND CANNULAS」)、および米国特許出願第第10/953,757号明細書(発明の名称「VESSEL
SEALER AND DIVIDER HAVING ELONGATED KNIFE STROKE AND SAFETY FOR CUTTING MECHANISM」)に記載されている。本明細書において、これら両方の全内容は、本明細書によって参考として援用される。それらにおいて記載されるように、より単純かつより機械的に有利な動作および駆動アセンブリが、それらに記載されている。このアセンブリは、脈管および組織の把持および操作を容易にし、使用者の疲労を低減する。
ある外科的操作においては、単極性鉗子または単極凝固器と組み合わせて、双極性鉗子が使用されて、外科手術中に組織を処置し、そして出血を制御する。このように、かつ特定の操作の過程の間に、外科医は、単極装置を双極装置と置き換えることを要求され得る。この置き換えは、代表的に、トロカールまたはカニューレを介した置き換えを含む。理解され得るように、このことは、操作の過程にわたって1回より多くの場合で生じ得、これは、非常に時間がかかる可能性があり、そして不必要に、装置を非滅菌の可能性がある環境に装置を供し得る。
米国特許第7,101,371号明細書 米国特許第7,083,618号明細書 米国特許第7,101,372号明細書 国際公開第02/080795号パンフレット
小型で、単純で費用効率の高い、小さなカニューレと一緒に利用され得る、双極と単極とを組み合わせた装置が所望される。さらに、容易に操作可能なハンドルと、機械的に有利な力作動アセンブリを備える装置本体とを備え、使用者の疲労を低減する装置を提供することが所望される。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
内視鏡鉗子であって、以下:
ハウジングであって、該ハウジングに取り付けられるシャフトを有し、該シャフトは、該シャフトの遠位端に配置される一対の顎部材を備える、ハウジング;
該ハウジングに配置される駆動アセンブリであって、該駆動アセンブリは、該顎部材を第1の位置から第2の位置へと互いに対して動かすように作動可能であり、該第1の位置において、該顎部材は、互いに対して間隔を空けた関係で配置されており、該第2の位置において、該顎部材は、組織を操作するために互いに接近している、駆動アセンブリ;
該駆動アセンブリに対して作動可能に連結された一対のハンドルであって、該ハンドルは、該駆動アセンブリが作動して該顎部材を動かすように、該ハウジングに対して移動可能である、ハンドル;
第1のスイッチであって、該ハウジング上に配置されており、単極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、少なくとも1つの顎部材へ選択的に送達するように作動可能である、第1のスイッチ;ならびに
第2のスイッチであって、該ハウジング上に配置されており、双極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、一方の顎部材へ選択的に送達し、かつ第2の電位のエネルギーを、他方の顎部材へ選択的に送達するように作動可能である、第2のスイッチ
を備え;
各顎部材は、電気エネルギーの供給源と連結するように適合され、その結果、該顎部材が、組織を処置するためにエネルギーを伝達し得る、
内視鏡鉗子。
(項目2)
項目1に記載の内視鏡鉗子であって、前記ハウジングと作動可能に結合されるナイフアセンブリをさらに備え、該ナイフアセンブリは、前記顎部材が前記第2の位置に配置される場合に、該顎部材の間に配置された組織を通ってナイフを進めるように選択的に動作可能である、内視鏡鉗子。
(項目3)
項目2に記載の内視鏡鉗子であって、前記ハンドルの少なくとも1つが、ナイフロックアウトを備え、該ナイフロックアウトは、前記顎部材が前記第2の位置に配置される場合に、前記ナイフアセンブリが動作することを防ぐ、内視鏡鉗子。
(項目4)
項目3に記載の内視鏡鉗子であって、前記ロックアウト機構が、前記ハンドルの少なくとも1つから延びる機械的インターフェースを備え、該機械的インターフェースは、該ハンドルが、前記ハウジングに対して第1の開いた位置に配置される場合、前記ナイフアセンブリの動きを妨害するような寸法であり、かつ該機械的インターフェースは、該ハンドルが、該ハウジングに対して第2の位置に配置される場合、該ナイフアセンブリの動作を許容するような寸法である、内視鏡鉗子。
(項目5)
項目1に記載の内視鏡鉗子であって、該鉗子は、前記顎部材が前記第1の位置に配置される場合に前記第1のスイッチの作動を防ぐ、単極ロックアウトを備える、内視鏡鉗子。
(項目6)
項目5に記載の内視鏡鉗子であって、前記単極ロックアウトが、前記ハンドルの少なくとも1つに配置される機械的インターフェースを備え、該機械的インターフェースは、該ハンドルが、前記ハウジングに対して第1の位置に配置される場合、前記第1のスイッチの動作を防ぎ、かつ該ハンドルが、該ハウジングに対して第2の位置に配置される場合、該第1のスイッチの作動を許容する、内視鏡鉗子。
(項目7)
項目5に記載の内視鏡鉗子であって、前記単極ロックアウトが、前記ハウジングに配置される圧力作動式安全スイッチを備え、そして該ハウジングに対して第1の位置から該ハウジングに対して第2の位置への前記ハンドルの動きが、該圧力作動式安全スイッチを閉じて、前記第1のスイッチの作動を可能にする、内視鏡鉗子。
(項目8)
項目1に記載の内視鏡鉗子であって、前記鉗子の前記ハンドルが、前記ハウジングの対向する側に配置され、そして第1の、該ハウジングに対して間隔を空けた位置から、第2の、該ハウジングに対してより近い位置へと移動可能である、内視鏡鉗子。
(項目9)
項目1に記載の内視鏡鉗子であって、前記ハウジングが、該ハウジングの対向する側に規定される一対のスリットを備え、そして前記ハンドルが、該スリット内部を該ハウジングに対して移動可能である、内視鏡鉗子。
(項目10)
項目1に記載の内視鏡鉗子であって、前記鉗子は、該鉗子を通って規定される長手軸を備え、そして前記ハンドルは、該長手軸に対して角度αで配置される、内視鏡鉗子。
(項目11)
項目1に記載の内視鏡鉗子であって、作動中に該鉗子への電気外科エネルギーの強度を調節するように作動可能な、強度制御器をさらに備える、内視鏡鉗子。
(項目12)
前記強度制御器が、単極モードのみで作動可能である、項目11に記載の内視鏡鉗子。
(項目13)
前記強度制御器が、スライドポテンシオメータを備える、項目11に記載の内視鏡鉗子。(項目14)
項目1に記載の内視鏡鉗子であって、前記鉗子が、電気的安全装置をさらに備え、該電気的安全装置は、該鉗子が、任意の時間の間、双極様式もしくは単極様式のいずれかで作動するよう調節するように作動可能である、内視鏡鉗子。
(項目15)
項目1に記載の内視鏡鉗子であって、前記顎部材の各々は、絶縁性ハウジングと導電性表面とを備え、該顎部材の該導電性表面は、互いに対して、位置がほぼ対向し、該顎部材の少なくとも一方は、単極延長部を備え、該単極延長部は、該少なくとも一方の顎部材の該絶縁性ハウジングを越えて延びて、組織の精密な切断を可能にする、内視鏡鉗子。
(項目16)
内視鏡鉗子であって、以下:
ハウジングであって、該ハウジングに取り付けられるシャフトを有し、該シャフトは、該シャフトの遠位端に配置される一対の顎部材を備える、ハウジング;
該ハウジングに配置される駆動アセンブリであって、該駆動アセンブリは、該顎部材を第1の位置から第2の位置へと互いに対して動かすように作動可能であり、該第1の位置において、該顎部材は、互いに対して間隔を空けた関係で配置されており、該第2の位置において、該顎部材は、組織を操作するために互いに接近している、駆動アセンブリ;
該駆動アセンブリに対して作動可能に連結された一対のハンドルであって、該ハンドルは、該駆動アセンブリが作動して該顎部材を動かすように、該ハウジングに対して移動可能である、ハンドル;
第1のスイッチであって、該ハウジング上に配置されており、単極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、少なくとも1つの顎部材へ選択的に送達するように作動可能である、第1のスイッチ;
第2のスイッチであって、該ハウジング上に配置されており、双極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、一方の顎部材へ選択的に送達し、かつ第2の電位のエネルギーを、他方の顎部材へ選択的に送達するように作動可能である、第2のスイッチ、
を備え、
前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとが、互いに対して独立かつ排他的に作動可能であり、
各顎部材は、電気エネルギーの供給源と連結するように適合され、その結果、該顎部材が、組織を処置するためにエネルギーを伝達し得る、
内視鏡鉗子。
(項目17)
電気外科用システムであって、以下:
電気外科用発電器;
内視鏡鉗子であって、以下:
ハウジングであって、該ハウジングに取り付けられるシャフトを有し、該シャフトは、該シャフトの遠位端に配置される一対の顎部材を備え、該顎部材が、該電気外科用発電器と連結するように適合されている、ハウジング;
該ハウジングに配置される駆動アセンブリであって、該駆動アセンブリは、該顎部材を第1の位置から第2の位置へと互いに対して動かすように作動可能であり、該第1の位置において、該顎部材は、互いに対して間隔を空けた関係で配置されており、該第2の位置において、該顎部材は、組織を操作するために互いに接近している、駆動アセンブリ;
該駆動アセンブリに対して作動可能に連結された一対のハンドルであって、該ハンドルは、該駆動アセンブリが動作して該顎部材を動かすように、該ハウジングに対して移動可能である、ハンドル;
第1のスイッチであって、該ハウジング上に配置されており、単極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、少なくとも1つの顎部材へ選択的に送達するように作動可能である、第1のスイッチ;ならびに
第2のスイッチであって、該ハウジング上に配置されており、双極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、一方の顎部材へ選択的に送達し、かつ第2の電位のエネルギーを、他方の顎部材へ選択的に送達するように作動可能である、第2のスイッチ
を備える、内視鏡鉗子、
を備える、電気外科用システム。
(項目18)
項目17に記載の電気外科用システムであって、前記発電器が、制御回路を備え、該制御回路が、双極様式または単極様式のいずれかにおいて、前記鉗子の独立的かつ排他的な作動を許容するように作動可能である安全回路を備える、電気外科用システム。
(項目19)
項目18に記載の電気外科用システムであって、前記安全回路が、電気機械的であり、かつ前記ハウジングに対する前記一対のハンドルの動きの際に作動する、電気外科用システム。
(項目20)
項目17に記載の電気外科用システムであって、前記発電器が制御回路を備え、該制御回路が、前記第2のスイッチに動作可能に連結される絶縁回路を備え、そして該第2のスイッチの周りの高い電流エネルギーをバイパスしながら前記顎部材への前記エネルギーを調節するように作動可能である、電気外科用システム。
(要旨)
本開示は、内視鏡鉗子に関する。この内視鏡鉗子は、ハウジングを有し、このハウジングは、このハウジングに取り付けられるシャフトを有し、このシャフトは、その遠位端に配置される一対の顎部材を備える。上記鉗子はまた、上記ハウジングに配置される駆動アセンブリ備える。この駆動アセンブリは、上記顎部材を第1の位置から第2の位置へと互いに対して動かすように構成されており、上記第1の位置において、上記顎部材は、互いに対して間隔を空けた関係で配置されており、上記第2の位置において、上記顎部材は、組織を操作するために互いに接近している。一対のハンドルが、上記駆動アセンブリに対して作動可能に連結されており、このハンドルは、上記駆動アセンブリが動作して上記顎部材を動かすように、上記ハウジングに対して移動するように構成されている。各々の顎部材は、電気エネルギーの供給源と連結するように適合されており、その結果、上記顎部材は、組織を処置するためのエネルギーを伝達し得る。
第1のスイッチは、上記ハウジング上に配置されており、単極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、少なくとも1つの顎部材へ選択的に送達するように作動可能である。第2のスイッチは、上記ハウジング上に配置されており、双極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、一方の顎部材へ選択的に送達し、かつ第2の電位のエネルギーを、他方の顎部材へ選択的に送達するように作動可能である。
本開示に従う一実施形態において、上記鉗子はまた、ナイフアセンブリを備える。このナイフアセンブリは、上記ハウジングと作動可能に結合されている。このナイフアセンブリは、上記顎部材が上記第2の位置にある場合に、上記顎部材の間に配置された組織を通ってナイフを進めるように、選択的に作動可能である。なお別の実施形態において、上記顎部材の少なくとも一方は、単極延長部を備え、この単極延長部は、上記顎部材の上記絶縁性ハウジングを越えて延びて、組織の精密な切断を可能にする。
1つの特に有用な実施形態において、上記ハンドルの少なくとも1つは、ナイフロックアウトを備え、このナイフロックアウトは、上記顎部材が上記第2の位置にある場合に、上記ナイフアセンブリが動作することを防ぐ。上記ロックアウト機構は、上記ハンドルの少なくとも1つから延びる機械的インターフェースを備え得る。この機械的インターフェースは、上記ハンドルが、上記ハウジングに対して第1の(すなわち、開いた)位置に配置される場合、上記ナイフアセンブリの動きを妨害するような寸法であり、かつ上記機械的インターフェースは、上記ハンドルが、上記ハウジングに対して第2の位置に配置される場合、上記ナイフアセンブリの動作を許容するような寸法である。
本開示に従う別の実施形態において、上記鉗子は、単極ロックアウトを備え、この単極ロックアウトは、上記顎部材が上記第1の位置に配置される場合に上記第1のスイッチの動作を防ぐ。1つの特に有用な実施形態において、上記単極ロックアウトは、上記ハンドルの少なくとも1つに配置される機械的インターフェースを備える。この機械的インターフェースは、上記ハンドルが、上記ハウジングに対して第1の位置に配置される場合、上記第1のスイッチの動作を防ぎ、かつ上記ハンドルが、上記ハウジングに対して第2の位置に配置される場合、上記第1のスイッチの動作を許容する。上記単極ロックアウトは、上記ハウジングに配置される圧力作動式スイッチを備え得、これによって、上記ハウジングに対して第1の位置から上記ハウジングに対して第2の位置への上記ハンドルの動きが、上記圧力作動式スイッチを閉じて、上記第1のスイッチの作動を可能にする。
本開示に従うさらになお別の実施形態において、上記鉗子の上記ハンドルは、上記ハウジングの対向する側に配置され、そして第1の、上記ハウジングに対して間隔を空けた位置から、第2の、上記ハウジングに対してより近い位置へと移動可能である。上記ハウジングは、上記ハウジングの対向する側に規定される一対のスリットを備えるように構成され得、そして上記ハンドルは、上記スリット内部を上記ハウジングに対して移動するような寸法であり得る。1つの特に有用な実施形態において、前記ハウジングは、このハウジングを通って規定される長手軸を備え、そして前記ハンドルは、上記長手軸に対して角度「α」で配置されて、取扱いを容易にする。
本開示に従うなお別の実施形態において、作動中に上記鉗子への電気外科エネルギーの強度を調節する、強度制御器が備えられる。1つの特に有用な実施形態において、この強度制御器は、スライドポテンシオメータであり、単極モードでのみ動作可能である。
さらに別の実施形態において、上記鉗子は、電気的安全装置を備え得、この電気的安全装置は、上記鉗子が、任意の時間の間、双極様式もしくは単極様式のいずれかで動作するように調節する。1つの特に有用な実施形態において、上記第1のスイッチおよび上記スイッチは、互いに対して独立的かつ排他的に作動可能である。
本開示はまた、電気外科用発電器と内視鏡鉗子とを有する電気外科用システムに関する。上記鉗子は、ハウジングを備え、このハウジングは、このハウジングに取り付けられるシャフトを有し、このシャフトは、このシャフトの遠位端に配置される一対の顎部材を備える。この顎部材は、上記電気外科用発電器と連結するように適合されている。上記鉗子はまた、上記ハウジングに配置される駆動アセンブリを備える。この駆動アセンブリは、上記顎部材を第1の位置から第2の位置へと互いに対して動かし、上記第1の位置において、上記顎部材は、互いに対して間隔を空けた関係で配置されており、上記第2の位置において、上記顎部材は、組織を操作するために互いに接近している。一対のハンドルが、上記駆動アセンブリに対して動作可能に連結されており、上記駆動アセンブリを動作させて上記顎部材を動かす。
第1のスイッチは、上記ハウジング上に配置されており、単極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、少なくとも1つの顎部材へ選択的に送達するように作動可能である。第2のスイッチは、上記ハウジング上に配置されており、双極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、一方の顎部材へ選択的に送達し、かつ第2の電位のエネルギーを、他方の顎部材へ選択的に送達するように作動可能である。
一実施形態において、上記発電器は、制御回路を備え、上記制御回路は、双極様式または単極様式のいずれかにおいて、上記鉗子の独立的かつ排他的な作動を許容する安全回路を有する。上記安全回路は、電気的または電気機械的であり得、かつ上記ハウジングに対する上記一対のハンドルの動きの際に作動する。上記発電器はまた、制御回路を備え得、この制御回路は、上記第2のスイッチに動作可能に連結される絶縁回路を備え、そして上記第2のスイッチの周りの高い電流エネルギーをバイパスしながら上記顎部材への上記エネルギーを調節するように作動可能である。
本発明により、小型で、単純で費用効率の高い、小さなカニューレと一緒に利用され得る、双極と単極とを組み合わせた装置が提供される。さらに、容易に操作可能なハンドルと、機械的に有利な力作動アセンブリを備える装置本体とを備え、使用者の疲労を低減する装置を提供することが提供される。
本発明の機器の種々の実施形態は、図面を参照して、本明細書中で説明される。
図1Aは、開状態で示される、本開示に従うハウジング、ハンドルアセンブリ、シャフトおよびエンドエフェクタアセンブリを備える、内視鏡鉗子の上面斜視図である。 図1Bは、本開示に従う閉状態のエンドエフェクタアセンブリを示す、図1Aの内視鏡鉗子の上面斜視図である。 図2は、図1Aの内視鏡鉗子の下面斜視図である。 図3Aは、図1Aのエンドエフェクタアセンブリの拡大左面斜視図である。 図3Bは、図1Bのエンドエフェクタアセンブリの拡大左面斜視図である。 図3Cは、図1Aのエンドエフェクタアセンブリの拡大側面斜視図である。 図3Dは、図1Aのエンドエフェクタアセンブリの拡大端面図である。 図4は、ハウジングカバーを示さない、図1Aの鉗子の上面内部斜視図である。 図5Aは、鉗子が開形態である場合の内部構成要素の配置を示す、図1Aの鉗子の拡大上面図である。 図5Bは、鉗子が閉形態である場合の内部構成要素の配置を示す、図1Bの鉗子の拡大上面図である。 図6Aは、非作動位置のナイフアクチュエータを示す、図1Bの鉗子の内部作業構成要素の拡大斜視図である。 図6Bは、作動しているナイフアクチュエータを示す、図1Bの鉗子の内部作業構成要素の拡大斜視図である。 図7は、非作動位置のナイフアクチュエータの拡大側面図である。 図8Aは、最も近位の位置または非作動位置のナイフアクチュエータのナイフを示す、エンドエフェクタアセンブリのエンドエフェクターの超拡大上面断面図である。 図8Bは、作動後のナイフの位置を示す、図8Aのエンドエフェクタアセンブリの超拡大上面断面図である。 図9Aは、非作動位置のハンドルアセンブリを示す、拡大上面図である。 図9Bは、作動後のハンドルアセンブリを示す、拡大上面図である。 図10Aは、開形態で示されたエンドエフェクタアセンブリの超拡大側面断面図である。 図10Bは、閉形態で示されたエンドエフェクタアセンブリの超拡大側面断面図である。 図10Cは、最も近位の位置または非作動位置のナイフアクチュエータのナイフを示す、エンドエフェクタアセンブリの下顎部材の超拡大正面斜視図である。 図10Dは、作動後のナイフの位置を示す、図10Cの下顎部材の超拡大正面斜視図である。 図11Aは、作動後のナイフアクチュエータを示す、図9Bと類似の拡大上面図である。 図11Bは、作動後のナイフの位置を示す、エンドエフェクタアセンブリの超拡大側面断面図である。 図12は、エンドエフェクタアセンブリの回転を示す、図1Bの鉗子の上面斜視図である。 図13は、部品が分離された、鉗子の上面斜視図である。 図14は、部品が分離された、ハウジングの拡大斜視図である。 図15Aは、部品が分離された、エンドエフェクタアセンブリの下顎の超拡大斜視図である。 図15Bは、部品が分離された、エンドエフェクタアセンブリの上顎の超拡大斜視図である。 図16は、本開示に従う鉗子とともに使用するための回路基板の拡大斜視図である。 図17は、駆動アセンブリおよびナイフアセンブリの種々の移動部品を収容するための細長シャフトの超拡大斜視図である。 図18は、図1Aの鉗子とともに使用するための代替の安全ロックアウト機構の上面斜視図である。 図19は、図1Aの鉗子とともに使用するための可撓性回路基板の上面図である。 図20は、図19の可撓性回路基板の安全スイッチの動作特徴を示す概略図である。 図21は、鉗子のハウジングにおける図19の安全スイッチのアセンブリを示す、内部斜視図である。 図22Aは、ロックアウト機構が可撓性回路基板の安全スイッチに係合したときの図18の安全ロックアウト機構の作動移動を示す、内部図である。 図22Bは、ロックアウト機構が可撓性回路基板の安全スイッチに係合したときの図18の安全ロックアウト機構の作動移動を示す、内部図である。 図22Cは、ロックアウト機構が可撓性回路基板の安全スイッチに係合したときの図18の安全ロックアウト機構の作動移動を示す、内部図である。 図23は、電気スイッチングアセンブリの概略電気回路図である。
(詳細な説明)
ここで、図1A〜2を参照して、組み合わせ内視鏡双極および単極鉗子10の1つの実施形態は、種々の外科手術処置とともに使用するために示され、一般的に、ハウジング20、ハンドルアセンブリ30、回転アセンブリ80、ナイフトリガーアセンブリ70およびエンドエフェクタアセンブリ100(これらは、管状脈管および脈管組織を把持(図10Aおよび10B)、シールおよび分離するために相互に協働する)を備える。大部分の図面が、内視鏡外科手術処置とともに使用するための鉗子10を示すが、本開示は、より従来の開放外科処置のために使用され得る。本明細書における目的のために、鉗子10は、内視鏡機器について記載される;しかし、鉗子の開バージョンがまた、以下に記載されるように、同じまたは類似の動作構成要素を備え得ることが企図される。
鉗子10は、エンドエフェクタアセンブリ100に機械的に係合するような寸法の遠位端16、およびハウジング20に機械的に係合する近位端14を有するシャフト12を備える。シャフト12がエンドエフェクターに接続する方法の詳細について、さらなる詳細を以下に説明する。シャフト12の近位端14は、ハウジング20内に受容され、それに関する接続もまた、以下に詳細に記載されている。図面および以下の説明において、用語「近位」は、従来のように、使用者により近い鉗子10の端部をいい、用語「遠位」は、使用者からより遠い端部をいう。
鉗子10はまた、鉗子10を電気外科用エネルギー源(例えば、発電機500(図16を参照のこと)に接続する、電気外科用ケーブル310を備える。Valleylab(Boulder Coloradoに位置するTyco Healthcare LPの部門)によって販売されるような発電機は、脈管および脈管組織をシールするための双極電気外科用エネルギーと代表的に組織を凝固または焼灼するために使用される単極電気外科用エネルギーとの両方の供給源として使用され得る。発電機500が、アクセサリーの分離された出力、インピーダンス制御および/または独立した作動を含む種々の安全および性能特徴を備え得ることが想定される。電気外科用発電機500はまた、1秒当たり200回組織における変化を検知し、そして適切な出力を維持するために電圧および電流を調節するために進化したフィードバックシステムを提供する、ValleylabのInstant ResponseTM技術を備えるように構成され得る。Instant ResponseTM技術は、外科手術処置に対する以下の利点の1つ以上を提供すると考えられる:
全ての組織型を通る一定の臨床効果;
熱拡散および側部組織損傷の危険の減少;
「発電機を強力にする(turn up)」必要性の減少;および
最小の侵襲性の環境の設計。
図16において最も良く示されるように、ケーブル310は、ケーブルリード線310aおよび310bに分割され、これらのケーブルリード線310aおよび310bは、1つ以上のコネクタ、または別のいわゆる「フライングリード(flying leads)」(これらは、単一の位置で発電機500に接続されるように構成され、そして所望のようにまたは外科手術の前に外科医によって設定される特定の機器構成に基づいて、双極、単極(またはそれらの組み合わせ)のいずれかのエネルギーを提供する)によって、電気外科用発電機500に鉗子を接続するように構成されている。ユニバーサル電気コネクタの1つの例は、Tyco Healthcare,LPの部門である、Colorado、BoulderのValleylab,Inc.によって現在開発され、「CONNECTOR SYSTEMS FOR ELECTROSURGICAL GENERATOR」と題された米国特許出願番号10/718,114(これらの全内容が、本明細書中で参考として援用される)の主題である。
ハンドルアセンブリ30は、ハウジング20の対向した側面に配置される2つの可動ハンドル30aおよび30bを備える。ハンドル30aおよび30bは、鉗子10の動作に関して、以下にさらに詳細に説明されるように、エンドエフェクタアセンブリ100を作動するように互いに対して可動である。
図13の展開図に最も良く示されるように、ハウジング20は、2つのハウジング半体20aおよび20b(それぞれ、複数のインターフェース205を備える)から形成され、これらは、ハウジング20を形成し、鉗子10の内部作業構成要素を囲うように互いに機械的に整列し、係合するような寸法である。複数のさらなるインターフェース(図示せず)が超音波溶接の目的のためにハウジング半体20aおよび20bの周辺の周りの種々の点(例えば、エネルギー方向/撓み点(deflection points))で配置され得ることが想定される。ハウジング半体20aおよび20b(ならびに以下に記載される他の構成要素)が、当該分野で公知の任意の様式で一緒に組み立てられ得ることがまた企図される。例えば、整列ピン、スナップ様インターフェース、さねはぎインターフェース、ロッキングタブ、接着ポートなどは、すべて、アセンブリの目的のために単独でまたは組み合わせでのいずれかで利用され得る。
回転アセンブリ80は、ハウジング20に機械的に接続され、長手軸「A」の周りのいずれかの方向で約90°回転可能である(図1A〜2および図12を参照のこと)。回転アセンブリ80の詳細は、図12〜14に関してより詳細に記載される。回転アセンブリ80は、2つの半体81aおよび81bを備え、これらは、組み立てた場合に、回転アセンブリ80を形成し、次いで、細長シャフト12を支持し、これは、駆動アセンブリ60およびナイフアセンブリ70を収容する。半体81aおよび81bは、組立の間、ハウジング20の頂上のフランジ82aおよび82bそれぞれに機械的に係合し、回転アセンブリ80の2つの半体81aおよび81bを固定的に係合するような寸法の他の機械的インターフェース(例えば、整列ピン、スナップフィットインターフェース、超音波溶接点など)を備え得る。
上記のように、エンドエフェクタアセンブリ100は、シャフト12の遠位端16に接続され、一対の対向する顎部材110および120を備える(図3A〜3Dを参照のこと)。ハンドルアセンブリ30のハンドル30aおよび30bは、最終的に、駆動アセンブリ60に接続され、これは一緒に開位置からクランプ位置または閉位置に顎部材110および120の動きを与えるように機械的に協働する。開位置において、顎部材110および120は、互いに間隔を空けた関係で配置され、クランプ位置または閉位置において、顎部材110および120がそれらの間に組織を把持する(図10Aおよび10B)ように協働する。
鉗子10が、特定の目的に依存して、または特定の結果を達成するために、完全にまたは部分的に使い捨てであるように、設計され得ることが想定される。例えば、エンドエフェクタアセンブリ100は、シャフト12の遠位端16と選択的かつ取り外し可能に係合し得、そして/またはシャフト12の近位端14は、ハウジング20およびハンドルアセンブリ30とに選択的かつ取り外し可能に係合し得る。これらの2つの例のいずれかにおいて、鉗子10は、「部分的に使い捨て」または「再使用可能(reposable)」であると考えられる。すなわち、新しいまたは異なるエンドエフェクタアセンブリ100(またはエンドエフェクタアセンブリ100およびシャフト12)が、必要な場合、古いエンドエフェクタアセンブリ100を選択的に置き換える。理解され得るように、本開示の電気接続は、機器を再使用可能鉗子に改変するように変更されなければならないかもしれない。
ここで、図1A〜16に関して記載される本開示のより詳細な説明を参照して、ハンドル30aおよび30bは、それぞれ、その中にそれぞれ規定される開口部33aおよび33bを備え、これは、使用者が、各それぞれのハンドル30aおよび30bを把持し、それらを違いに対して移動させ得る。ハンドル30aおよび30bはまた、その外側縁部に沿ってそれぞれ配置された人間工学的向上した把持要素39aおよび39bを備え、これらは、作動の間、ハンドル30aおよび30bの把持を容易にするように設計される。把持要素39aおよび39bが、把持を向上するために、1つ以上の突起、スカラップおよび/またはリブを備え得る。
図1Aおよび7に最も良く示されるように、ハンドル30aおよび30bは、長手軸「A」に対して垂直であるハウジング20を通って規定される横方向軸「B」から対向側面上に外向きに延びるように構成される。ハンドル30aおよび30bは、外科手術の間に必要とされる場合、顎部材110および120を開閉するために、軸「B」に対して平行な方向で互いに対して可動である。この鉗子スタイルは、いわゆる「ピストルグリップ」スタイル鉗子または内視鏡機器と比較して、「インライン」または止血鉗子スタイル鉗子として一般的に呼ばれる。インライン止血鉗子または鉗子は、開放外科手術処置のためにより一般的に製造され、代表的に、その遠位端に配置される顎部材を開閉するために互いに対して可動である一体的に接続されたハンドルを有する、一対のシャフトを備える。
図5Aに最もよく示され、上に示されるように、ハンドル30aおよび30bは、ハウジング20に機械的に接続され、ハウジングに対して(および互いに)可動であり、組織の周りで開口性または間隔を空けた構成から閉位置への顎部材110および120の移動をもたらす。各ハンドル(例えば、図7に示されるハンドル30a)はまた、長手軸「A」に対して角度α(a)で下方向に延びるように構成される。この様式で延びるようにハンドル30aおよび30bを製造することが、動作条件の間に、鉗子10の把持および操作を促進および向上することが想定される。鉗子10のハンドル30aおよび30bの角度(a)が、使用者が、特定の手の大きさのために特定の使用のためのハンドル30aおよび30bを本質的に「カスタマイズ」することを可能にするように調整可能であり得ることが想定される。あるいは、異なる鉗子10は、特定の手の大きさ(すなわち、小、中、および大)のため、および/または他の外科手術の目的のため、特定の外科手術とともに異なる予め固定された角度(a)とともに製造され得る。特定の有用な実施形態において、ハンドル範囲の角度(a)が約0°から約35°の範囲であることがさらに企図される。
図5A、5B、13および14に最も良く示されるように、各ハンドル30aおよび30b各々の遠位端34および37はそれぞれ、ハウジング20の遠位端21に取り付けられる旋回ピン34aおよび34bの周りで選択的に可動である。以下にさらに詳細に説明されるように、互いに対するハンドルの動作は、互いに対する顎部材110および120の動きを与える。遠位端34および37は、相補的なギア歯34a’および34b’を備えるように構成され、これらは、互いにインターメッシュであるように構成されて、互いに対してハンドル部材30aおよび30bの一定の動きを容易にし、そして顎部材110および120の作動を向上する。
図14において、各ハンドル30aおよび30bのぞれぞれの近位端30a’および30b’は、それぞれハウジング20に向かって各ハンドル30aおよび30bの近位端30a’および30b’から延びるフランジ31aおよび31bを備える。フランジ31aおよび31bのそれぞれは、それぞれ、トグルリング35aおよび35bの端部36cおよび36dを受容するために、その中に配置される開口部36c’および36d’を備える。トグルリンク35aおよび35bの対向端部36aおよび36bは、中を規定する対応する開口部36a’および36b’を通る駆動アセンブリ60の作動カラーまたは駆動カラー69に取り付けられるように構成される。トグルリング35aおよび35bが、ハンドル30aおよび30bを駆動カラー69に取り付けるためにほぼS形状の構成の寸法であり得るか、またはトグルリング35aおよび35bが、この目的を達成するためにほぼU字型(開示されるように)であり得ることが想定される。U字構成でトグルリング35aおよび35bの寸法を決めることが、作動の間、曲がりを減少させ得ることが企図される。
理解され得るように、ハンドル30aおよび30bの、開形態または間隔の空いた形態から閉位置にハウジングに向かって移動することは、バネ63に対して近位に作動カラー69を押しやり、これは、次いで、顎部材110および120を閉じるように近位に駆動シャフト17を平行移動させる(図7〜9を参照のこと)。駆動カラー69およびハンドルアセンブリ30の動作関係は、鉗子10の動作に関して以下に詳細に説明される。
ハンドル30aおよび30bは、シャフト17または長手軸「A」と平行な方向を超えて長手軸「A」に沿って回転するようにトグルリング35aおよび35bを押しやり、その結果、開放の際に、バネ63の力が、オーバーセンター形態または過剰拡大(または平行を超えた)形態でトグルリング35aおよび35bを維持し、それによって、互いに対して、ハンドル30aおよび30b(従って、顎部材110および120)をロックする(図9B)。互いに(そしてハウジング20)から離れるようなハンドル30aおよび30bの移動は、ハンドル30aおよび30bのロックを外して開き、次いで、組織の引き続く把持または再把持のために顎部材110および120を外し、開く。1つの実施形態において、ハンドル30aおよび30bは、動作フィールド内の鉗子の取扱いおよび操作を容易にするために開形態で付勢され得る。種々のバネ様の機構は、この目的を達成するために利用され得ることが企図される。
ハンドル30aはまた、それぞれ、遠位端34a’と近位端30a’との間に配置されるロッキングフランジ32を備え、このロッキングフランジ32は、ハンドル30aが作動する場合に、ハウジング20に延び、それらに対して移動する。ロッキングフランジ32は、ハンドル30aが間隔を空けた形態または開形態で配置された場合、ナイフアセンブリ70の作動を妨げる寸法である、ロックアウト要素32’(図14)を備える。ハウジング20に向かうハンドル30aの作動または移動は、ロックアウト要素32を外して、以下にさらに詳細に説明されるように、ナイフアセンブリ70(例えば、カラー74)の移動が組織を分離する動きを可能にする。
可動ハンドル30aおよび30bは、トグルリンク35aおよび35bの独特の位置に起因する従来のハンドルアセンブリに勝る明瞭なレバー様機構の利点を提供するように設計され、これは、作動された場合、長手軸「A」に沿って回転して、作動カラーまたは駆動カラー69を変位する。言い換えると、顎部材110および120を作動させる向上した機械的利点が、独特の位置およびいくつかの相互協働要素の組み合わせ(すなわち、対向する動作ハンドル30a、30b、トグルリンク35a、35b、およびハンドル部材30a、30bそれぞれの遠位端34および37に配置されるギア歯)によって得られ、これは、約3kg/cm〜約16kg/cmの理想動作圧力下で、顎部材110および120を得て維持するために必要な全体的な使用者の力を減少させることが想定される。言い換えると、互いに対するこれらの要素およびそれらの位置の組み合わせによって、使用者が、レバー様機械的利点を得て、顎部材110および120を作動させ得、適切かつ効果的な組織シールをもたらすのに必要な、必要な力をなお生成しながら、使用者が顎部材110および120をより小さい力で接近させ得ることが想定される。上で同定された要素の種々の動きに関する詳細は、鉗子10の動作に関して以下に説明される。
図3A〜3D、10A〜10Dおよび15A〜15Dに最も良く示されるように、エンドエフェクタアセンブリ100は、対向する顎部材110および120を備え、これらは、シーリングの目的のために組織を効果的に把持するように協働する。エンドエフェクタアセンブリ100は、両側性アセンブリとして設計される。すなわち、両方の顎部材110および120が、それらを通って配置される旋回ピン185の周りで互いに対して旋回する。
往復運動駆動スリーブ17(図17を参照のこと)は、シャフト12内でスライド可能に配置され、以下により詳細に説明されるように、駆動アセンブリ60によって遠位から動作可能である。駆動スリーブ17は、半体17aおよび17bそれぞれから構成される二叉遠位端を備え、これは、顎部材110および120を受容するためにそれらの間に腔17’を規定する。より詳細に、15Aおよび15Bで最も良く示されるように、顎部材
110および120は、近位フランジ113および123(図15Aおよび15Bを参照のこと)それぞれを備え、これらは、それぞれ、その中を通して規定される細長角度付きスロット181aおよび181bそれぞれを備える。駆動ピン180(図10Aおよび10Bを参照のこと)は、顎部材110および120を、回転シャフト18の端部に、駆動スリーブ17の遠位端17aおよび17bに配置される腔17’内に取り付ける。
駆動アセンブリ60の作動の際に、駆動スリーブ17は、往復運動し、これは、次いで、駆動ピン180をスロット181aおよび181b内に載せ、所望のように、顎部材110および120を開閉する。顎部材110および120は、次いで、フランジ113および123内に配置されるそれぞれの旋回穴186aおよび186bを通って配置される旋回ピン185の周りで旋回する。理解され得るように、ハンドル30aおよび30bをハウジング20に向かって圧縮することによって、駆動スリーブ17および駆動ピン180が引っ張られて、それらの間に把持される組織420の周りで顎部材110および120を近位に閉じ、スリーブ17を遠位に押すことによって、把持する目的のために、顎部材110および120が遠位に開く。
図15Bに最も良く示されるように、顎部材110はまた、支持基部119を備え、この支持基部119は、フランジ113から遠位に延び、その上に絶縁プレート119’を支持するような寸法である。絶縁プレート119’は、次いで、その上に導電性組織係合表面またはシーリングプレート112を支持するように構成される。シーリングプレート112が、絶縁プレート119’および支持基部119の頂上に、当該分野で公知の任意の様式(スナップフィット、オーバーモールディング(over−molding)、スタンピング、超音波溶接など)で付けられ得ることが企図される。絶縁プレート119’および伝導性組織係合表面112とともに、支持基部119は、外側絶縁ハウジング114によって包まれる。外側ハウジング114は、導電性シーリング表面112、ならびに支持基部119および絶縁プレート119’をしっかり係合するような寸法である腔114aを備える。これは、スタンピング、オーバーモールディング、スタンプされた導電性シーリングプレートのオーバーモールディング、および/または金属射出成型シールプレートのオーバーモールディングによって達成され得る。これらの製造技術の全てが、絶縁基材114によって実質的に取り囲まれる導電性表面112を有する顎部材110を製造する。
例えば、図15Bに示されるように、導電性シーリングプレート112は、シーリングプレート112の周辺を取り囲む嵌合プレート112aを備える。フランジ112aは、外側絶縁体114の内側リップ117を嵌合的に係合するように設計される。回路基板170または発電機500から延びるリード線325a(図16を参照のこと)が、外側絶縁体114内で終わり、クリンプ様接続326aによってシーリングプレート112に電気機械的に接続するように設計される。例えば、絶縁体119’、導電性シーリング表面112および外側非導電性顎ハウジング114は、好ましくは、組織シーリングに関連する公知の望ましくない影響の多く(例えば、フラッシュオーバー、熱拡散および迷走電流消散)を制限および/または減少させるような寸法である。
導電性シーリング表面112がまた所定の半径を有する外側周辺縁部を備え得、外側ハウジング114がほぼ正接の位置でシーリング表面112の隣接する縁部に沿って導電性シーリング表面112に合うことが想定される。インターフェースにおいて、導電性表面112は、外側ハウジング114に対して高くなっている。これらおよび他の想定される実施形態は、Johnsonらによる「ELECTROSURGICAL INSTRUMENT WHICH REDUCES COLLATERAL DAMAGE TO ADJACENT TISSUE」と題された同時係属中の共有に係る出願番号PCT/US01/11412、およびJohnsonらによる「ELECTROSURGICAL INSTRUMENT WHICH IS DESIGNED TO REDUCE
THE INCIDENCE OF FLASHOVER」と題された同時係属中の共有に係る出願番号PCT/US01/11411(これらの両方の内容全体が、本明細書中において本明細書によって参考として援用される)において考察される。
導電性表面またはシーリングプレート112および外側ハウジング114は、組み立てられた場合、ナイフブレード190の往復運動のための、その中を通って規定される長手方向に配向されたスロット115aを形成する。ナイフチャネル115aが、顎部材120内に規定される対応するナイフチャネル115bと協働して、好ましい切断平面に沿ったナイフブレード190の長手方向の伸長を容易にし、形成される組織シールに沿って組織を効果的かつ正確に分離することが想定される。図8A、8B、15Aおよび15Bに最も良く示されるように、ナイフチャネル115は、顎部材110および120それぞれの中心を通って延び、その結果、ナイフアセンブリ70からのブレード190は、顎部材110および120が閉位置にある場合に、顎部材110および120の間に把持される組織を切断し得る。より詳細にそしてハンドルアセンブリ30についての考察に関して上記されるように、ハンドル30aは、ハンドル30aが開いた場合に、ナイフアセンブリ70の作動を妨げ、従って、組織を通るブレード190の偶然または早期の作動を妨げるロックアウトフランジを備える。
上で説明され、図15Aおよび15Bに示されるように、ナイフチャネル115は、顎部材110および120が閉じた場合に形成される。言い換えると、ナイフチャネル115は、2つのナイフチャネル半体(顎部材110のシーリングプレート112に配置されるナイフチャネル半体115aおよび顎部材120のシーリングプレート122に配置されるナイフチャネル115b)を備える。ナイフチャネル115が湾曲無しでまっすぐなスロットとして構成され得、次いで、これによって、実質的にまっすぐな様式でナイフ190が組織を通って移動することが想定される。あるいは、ナイフチャネル115は、ナイフ190が湾曲様式で組織を通って移動するように、ある程度の湾曲を含むような寸法であり得る。絶縁プレート119’はまた、ナイフチャネル115の一部を形成し、中に規定されるチャネル115a’を備え、これは、絶縁プレート119’に沿って延び、ナイフチャネル半体115aと垂直レジストレーションで整列して、その中を通るナイフ190の遠位端192の平行移動を容易にする。
顎部材110の導電性シーリング表面112はまた、単極延長部112aを備え、これによって、鉗子10の動作に関して以下により詳細に説明されるように、単極作動様式で配置された場合に、外科医が、組織を選択的に固定し得る。単極延長部112aは、好ましくは、導電性シーリングプレート112と一体的に結合されているが、特定の目的に依存して選択的に延長可能でもあり得る。単極延長部112aの形状および寸法は、顎部材110または顎ハウジング114の湾曲輪郭の全体的な輪郭に適合するような寸法であり得る。単極延長部112aの縁部は、その縁部に沿った電流密度を減少させるように特に寸法決めされた半径(例えば、滑らかな曲線および遷移点(transition point)を備えるような寸法であり得る。単極延長部112aの厚みは、好ましくは、約0.010インチ±0.005インチの範囲内である。単極延長部112aの幅は、好ましくは、約0.084インチ±0.010インチであり、顎部材が機械的に組織を広げるために、中を通り得る腸切開の作製を可能にする。長さは、好ましくは、約0.040インチ±0.010インチである。「BIPOLAR FORCEPS HAVING MONOPOLAR EXTENSION」と題された共有に係る米国出願第10/970,307号、および「BIPOLAR FORCEPS HAVING MONOPOLAR EXTENSION」と題された米国出願第10/988,950号は、本開示の鉗子10とともに使用するために構成され得る単極延長部の種々の実施形態を開示する。これらの出願の両方の内容全体が、本明細書中において、本明細書によって参考として援用される。
顎部材120は、支持部材129、絶縁プレート129’および導電性シーリング表面122を包む顎ハウジング124のような、顎部材110と類似の要素を備える。同様に、導電性表面122および絶縁体プレート129’は、組み立てられた場合、ナイフブレード190の往復運動のために、中を通って規定されるそれぞれの長手方向配向ナイフチャネル115aおよび115a’を備える。上記のように、顎部材110および120が組織の周りで閉じられる場合、ナイフチャネル115aおよび115bは、完全ナイフチャネル115を形成し、遠位様式でナイフ190の長手方向延長部が、組織シールに沿って組織を切断し得る。ナイフチャネル115が特定の目的に依存して、2つの顎部材の1つ(例えば、顎部材120)に完全に配置され得ることがまた想定される。顎部材120が顎部材110に関して上記される様式と類似の様式で組立られ得ることがまた想定される。
図15Aに最も良く示されるように、顎部材120は、導電性シーリング表面122の内側に面する表面に配置される一連の停止部材90を備え、組織の把持および操作を容易にし、組織のシーリングおよび切断の間、対向する顎部材110と120との間にギャップ「G」(図10B)を規定する。一連の停止部材90が特定の目的に依存してまたは所望の結果を達成するために、顎部材110および120のうちの一方または両方において使用され得ることが想定される。これらおよび他の想定される停止部材90、ならびに停止部材90を導電性シーリング表面112、122に取り付けるおよび/または添付する(affix)ための種々の製造および組立プロセスについての詳細な考察は、Dycusらによる、「VESSEL SEALER AND DIVIDER WITH NON−CONDUCTIVE STOP MEMBERS」と題された、共有に係る同時係属中の米国出願番号PCT/US01/11413(これらは、本明細書中においてその全体が参考として本明細書によって援用される)に記載される。
顎部材120は、回路基板170または発電機500(図16を参照のこと)から延びる第2の電気リード線325bに接続されており、この電気リード線325bは、外側絶縁体124と接触し、そして、クリンプ様接続部326bによってシーリングプレート122と電気機械的に接続するように設計されている。以下により詳細に説明されるように、リード線325aおよび325bは、手術の間に、使用者が、必要に応じて、顎部材110および120に双極性もしくは単極性のいずれかの電気外科的エネルギーを選択的に供給することを可能にする。
顎部材110および120は、電気外科的エネルギーが、組織シールを形成するために組織を通して効率的に伝達され得るように、互いから電気的に隔離されている。例えば、そして、図15Aおよび15Bに最も良く例示されるように、各顎部材(例えば、110)は、顎部材を通して配置された、固有に設計された電気外科的ケーブル経路を備え、この経路は、電気外科的エネルギーを、導電性シーリング表面112に伝達する。ケーブルリード線325aは、顎部材110および120の回転を許容するために、ゆるくではあるが、しっかりと、ケーブル経路に沿って保持される。理解され得るように、これは、導電性シーリング表面112を、エンドエフェクタアセンブリ100、顎部材120およびシャフト12の残りの作動部品から隔離する。2つの電位は、ケーブルリード線325aおよび325bを取り囲む絶縁性の覆い(sheathing)によって互いに隔離される。
上述のように、顎部材110および120は、旋回ピン185によって、回転シャフト18の端部に係合されており、その結果、回転アセンブリ80の回転が、対応して、(スリーブ17およびナイフ駆動ロッド71に沿って)シャフト18を回転させ、次いで、エンドエフェクタアセンブリ100を回転させる(図12を参照のこと)。より具体的には、回転シャフト18の遠位端は、顎部材110および120を受容するためのチャネルを内部に規定する、端部18aおよび18bを備えるように二股に分かれている。旋回ピン185は、それぞれ、顎部材110および120を通って規定される、開口部186aおよび186bを通して、顎部材110および120を端部18aおよび18bに固定する。図13および17に最も良く見られるように、回転シャフト18は、ナイフ駆動ロッド71、ナイフ190およびナイフガイド197をその内部にスライド式に受容するような寸法である。次いで、回転シャフト18は、上記のように駆動アセンブリ60に接続される、駆動スリーブ17内に回転式に受容される。ナイフアセンブリに関する詳細は、図5A、5B、6A、6B、7、8Aおよび8Bに関してより詳細に説明される。
回転シャフト18および駆動シャフト17は、回転シャフト18内のスロット18cを通って係合される、2つの回転タブによって、回転アセンブリ80に固定されており、その結果、回転部材の回転は、対応して、回転シャフト18を回転させる。駆動シャフトおよび回転シャフトは、当該分野で公知の他の方法(スナップばめ、干渉ばめなど)で、回転アセンブリに固定され得ることが想定される。
図13および14は、鉗子10、ならびにその構成要素、すなわち、ハウジング20、駆動アセンブリ60、回転アセンブリ80、ナイフアセンブリ70およびハンドルアセンブリ30の特徴の詳細を示す。より具体的には、図13は、上で同定されたアセンブリおよびその構成要素と共に、鉗子10全体を展開した状態で示し、そして、図14は、ハウジング20およびその内部に含まれる構成要素の展開図を示す。
ハウジング20は、ハウジングバルブ20aおよび20bを備え、これらは、嵌合されると、ハウジング20を形成する。理解され得るように、ハウジング20は、一旦形成されると、内部の空洞25を形成し、そして、この空洞25は、使用者が、単純、効果的かつ効率的な様式で、組織を選択的に操作、把持、シールおよび切断することを可能にする、上で同定された種々のアセンブリを収容する。ハウジングの各半体(例えば、半体20b)は、一連の機械的インターフェース構成要素(例えば、205)を備え、これは、対応する一連の機械的インターフェース(示さず)と整列および/または嵌合されて、内部の構成要素およびアセンブリの周りに、2つのハウジング半体20aおよび20bを並べる。ハウジング半体20aおよび20bは、一旦組み立てられると、次いで、ハウジング半体20aおよび20bを固定するために、超音波溶接され得るか、または、他の方法で嵌合するように係合され得る。
上述のように、ハンドルアセンブリ30は、2つの可動ハンドル30aおよび30bを備え、これらの各々は、それぞれ、トグル連結部(toggle link)35aおよび35bと協働して、駆動アセンブリ60の作動もしくは駆動カラー69を作動させる。駆動カラーは、次いで、上記のように、駆動スリーブ17を往復させて、顎部材110および120を開閉する。可動ハンドル30aおよび30bは、トグル連結部35aおよび35bの固有の位置に起因して、従来のハンドルアセンブリを上回る、明確なレバー様の機械的な利点を提供するように設計される。トグル連結部35aおよび35bは、作動されると、長手軸方向軸「A」に沿って回転して、作動カラー69を動かす。より具体的に、そして、上述のように、顎部材110および120を作動させるための強化されたレバー様の機械的な利点は、ハンドル30aおよび30bの遠位端にある、種々の内部協働要素(例えば、トグル連結部35aおよび35b、ギア歯34aおよび34b)の固有の位置および組み合わせによって獲得されることが想定される。ハンドル30aおよび30bは、約3kg/cm〜約16kg/cmの理想的な作動圧力下で顎部材を得、そして、維持するために必要とされる、使用者の力全体を減少させるように協働する。
上述のように、開いた配置もしくは間隔を空けた配置から、ハウジング20に向かって閉じた位置へのハンドル30aおよび30bの動きは、作動カラー69を、ばね63に近位方向に力を加え、次いで、駆動スリーブ17を近位方向に平行移動させて、顎部材110および120を閉じる。さらに、ハンドル30aおよび30bが、閉じた位置に回転すると、ハンドル30aおよび30bは、トグル連結部35aおよび35bに力を加えて、長手軸方向軸「A」との平行な方向を越えて、長手軸方向軸「A」に沿って回転させ、その結果、ハンドル30aおよび30bが、閉じた位置から解放されると、ばね63の力が、トグル連結部35aおよび35bを、過度に延ばされ、かつ、過度に集中した(すなわち、平行を過ぎた)配置に維持し、それによって、ハンドル30aおよび30b(そして、従って、顎部材110および120)を互いに関してロックする(図9Aおよび9Bを参照のこと)。顎部材110および120のロックを解除するために、ハンドル30aおよび30bは、互いから(そして、ハウジング20から)離され、トグル連結部35aおよび35bを、長手軸方向軸「A」に関して少なくとも平行な方向へと戻して、ハンドル30aおよび30bのロックを解除して開き、次いで、その後に組織を把持または再び把持するために、顎部材110および120を開く。一旦、ハンドル30aおよび30bが平行を越えて開かれると、ばね63の力が、ハンドル30aおよび30b、ならびに、顎部材110および120が開くことを容易にする。
上述のように、ハンドル30aはまた、ハンドル30aが、間隔を空けた、もしくは開いた構成で配置された場合、ナイフアセンブリ70の作動を防止するような寸法の、ロッキングフランジ32を備える。ハンドル30aのハウジング20に向かう作動もしくは動きは、以下により詳細に説明されるように、ロックアウト要素32を解放して、組織を分離するためにナイフアセンブリ70が動くことを可能にする。
図14に最も良く見られるように、駆動アセンブリは、駆動カラー69、ばね63、およびロッキングスリーブ62を備える。トグル連結部35aおよび35bは、それぞれ、駆動カラー69を、ハンドル30aおよび30bに作動可能に接続する。ロッキングスリーブ62は、駆動カラー69を通って規定される開口部67を通してフィットするような寸法であり、そして、ばね63は、ロッキングスリーブ62を越えてフィットするような寸法である。ばね63は、次いで、ロッキングスリーブ62へと、駆動カラー69と一対のロッキングボルト62aおよび62bとの間で、そしてこれらに対して付勢されている。ハンドル30aおよび30bが作動すると、トグル連結部35aおよび35bは、駆動カラー69に近位方向に力を加え、ばね63を、ロッキングボルト62aおよび62bに対して圧迫する。
図9Aおよび9Bに最も良く見られるように、ロッキングスリーブ62およびスリーブ17は、組立て時に一緒に把持または溶接される。ロッキングスリーブ62は、ハンドル30aおよび30bが作動された際に、駆動カラー69の軸方向の平行移動を保証するために、駆動カラー69と接している遠位カラー62’を備える。ロッキングスリーブ62およびスリーブ17はまた、ハンドル30aおよび30bが作動している間に、ロッキングナット62aおよび62bを通して往復するような寸法であり、このことは、ばね63が、ロッキングナット62aおよび62bに対して圧迫し、そして、上述のように、所望の力の範囲内で、鉗子10を閉じた配向にロックすることを容易にし、ならびに、鉗子10が作動された後に、ハンドル30aおよび30bを開くことを容易にする。
図14はまた、2つのC型の回転半体81aおよび81bを備える回転アセンブリ80を示し、これらの半体は、シャフト17の周りで組み立てられると、ほぼ円形の回転部材81を形成する。より具体的には、各回転半体(例えば、81b)は、一連の機械的インターフェース83を備え、これは、半体81a内の対応する一連の機械的インターフェース(示さず)と嵌合するように係合されて、回転部材81を形成する。半体81bはまた、タブまたは突出部(示さず)も備え、これらは、半体81a上に配置された対応するタブまたは突出部(示さず)と共に協働して、それぞれ、駆動シャフト17および回転シャフト18上のスロット17cおよび18cと嵌合するように係合する。理解され得るように、このことは、回転部材80を矢印「R」の方向に操作することによって、軸「A」の周りでのエンドエフェクタアセンブリ100の選択的な回転を可能にする(図1Aおよび12を参照のこと)。
上述のように、顎部材110および120は、シーリングが所望されるまで組織を操作するように、開閉および回転され得る。このことは、使用者が、活性化およびシーリングの前に、鉗子10を位置決めおよび再位置決めすることを可能にする。回転アセンブリ80を通り、シャフト18に沿って、最終的には顎部材110および120まで延びる、ケーブルリード線325aおよび325bの固有の供給経路は、使用者が、ケーブルリード線325aおよび325bを絡ませることも、ケーブルリード線325aおよび325bに過度の負担をかけることもなく、時計方向および半時計方向の両方で、エンドエフェクタアセンブリ100を約170°回転させることを可能にすることが想定される。
図5A、5B、6A、6B、7、11A、11Bおよび14に最も良く示されるように、ナイフアセンブリ70は、ハウジング20の上に設置され、そして、ナイフバー71を選択的に平行移動させ、次いで、組織を通してナイフ190を平行移動させるように構成されている。より具体的には、ナイフアセンブリ70は、細長の支持基材(elongated support base)72が固定された、フィンガーアクチュエータ76を備え、これは、長手軸方向軸「A」に対して平行に、選択的に移動可能である。細長の支持基材72は、一連のギア歯72aが下向きに垂れ下がっている、ギアラックとして構成された、近位端部を備える。ギア歯72aは、ハウジング20上での回転のために設置された、対応するピニオンギア77と噛み合うように構成されている。ピニオンギア77はまた、スリーブ17の周りでスライド式に平行移動可能な、カラー74の周りに配置された、複数のギア歯75aを有する、第2のギアトラック75と噛み合う。図9A、9Bおよび11Aにおいて最も良く示されるように、ピン78は、スリーブ17を通って規定される、スロット17dを通して、ナイフバー71の近位端部71bにカラー74を取り付ける。フィンガーアクチュエータ76の方向「F」への近位方向の平行移動は、ピニオンギア77を時計方向に回転させ、次いで、第2のギアトラック75aを、方向「H」へと遠位方向に力を加える(図7を参照のこと)。ばね79は、ハウジング20に対してカラー74を付勢し、フィンガーアクチュエータ76が解放された後に、ナイフアセンブリ70を、作動前の位置へと自動的に戻す。
上述のように、ナイフアセンブリ70は、顎部材110および120が、ハンドル30aの上に配置されたフランジ32によって、開かれているときに作動することを防止される。フランジ32は、ハンドル30aおよび30bが開かれているときにカラー74の遠位方向の作動を防止するように位置決めされる。ハンドル30aおよび30bが、閉じた位置まで動かされると、フランジ32は、カラー74の遠位方向への平行移動を可能にし、そして、ナイフバー71を作動させるように位置決めされる。
鉗子10の内部にある作動構成要素の動作特徴および相対的な動きが、種々の図面において、影での表示により示される。ハンドル30aおよび30bが締付けられると、駆動カラー69は、ライン上にあるトグル連結部35aおよび35bの機械的利点により、近位方向に動かされ、次いで、ロッキングナット62aおよび62bに対してばね63を圧迫させる。その結果、駆動カラー69は、ロッキングスリーブ62を近位方向に往復運動させ、次いで、駆動スリーブ17を近位方向に往復運動させて、顎部材110および120を閉じる。一旦、顎部材110および120が、組織の周りで閉じられると、使用者は、組織を処置するための単極性の作動または双極性の作動のいずれかのために、導電性シーリングプレートに選択的にエネルギー付与し得る。
図6A、14および16に最も良く示されるように、鉗子10は、ハウジング20の内側もしくは上に設置された、2つのスイッチ250および260を備え、使用者が、鉗子10を選択的に作動させて、顎部材110および120に、双極性のエネルギーを選択的に伝達するか、または、顎部材110および120、もしくは、単一の顎部材(例えば、顎部材110)に単極性のエネルギーを選択的に伝達することを可能にする。本明細書中における目的のために、いずれかのスイッチ(例えば、スイッチ250)は、単極性の作動のために構成され得、そして、もう一方のスイッチ(例えば、スイッチ260)は、双極性の作動のために構成され得ることが想定される。さらに、スイッチ250および260は、2つのスイッチ250および260を互いに区別するための、印または他の識別要素(例えば、盛り上がった隆起、スキャロップ、異なる形状など)を備え得る。これらは、湿った動作状態の間に特に有用であると証明され得る。
1つの特に有用な実施形態において、そして、図6Aに最も良く示されるように、スイッチ250および260は、長手軸方向軸「A」の反対側、そして、ナイフアセンブリ70の反対側で、ハウジング20の内側に設置される。理解され得るように、ナイフアセンブリ70(およびその作動)、ならびに、スイッチ250および260(およびその作動)は、動作状態の間に、使用者によって、作動/活性化を容易にするように簡便に位置付けられる。例えば、使用者は、組織を処置するため、そして、組織が一旦処置されると、ナイフアセンブリ70を作動させて組織を切断するために、スイッチ250および260を両方とも活性化させるために、同じ指を利用し得ることが企図される。
図6Aおよび16に示されるように、ケーブル310は、駆動アセンブリ60の片側にあるハウジング20bを通して供給され、そして、スイッチアセンブリ170のプリント回路基板172に電気機械的に接続される。より具体的には、ケーブル310は、内部で、クリンプ様接続部174によって、プリント回路基板172から延びる一連の対応する接触部176a〜176fに固定された複数のリード線311a〜311fに、または、最終的には顎部材に接続されている、他の導電性のリード線に分けられている。当業者に一般に公知の他の電気機械的な接続部(例えば、IDC接続部、ハンダ付けなど)がまた、想定される。種々のリード線311a〜311fは、異なる電位または制御信号をプリント回路基板172に伝達するように構成され、このプリント回路基板172は、発電機500と組み合せて、顎部材110および120への電気エネルギーを調節、モニターおよび制御することが想定される。顎部材の説明に関して上述したように、電気リード線325aおよび325bは、回転部材80を通り、シャフト18に沿って延び、最終的には、顎部材110および120に接続される。
図23は、本明細書中で開示される鉗子10と共に使用するための、制御回路510の配置図を示す。上述のように、鉗子10は、異なる外科的手順のための、2つの独立した動作モード(双極性モードおよび単極性モード)で動作するように構成される。スイッチアセンブリ170のスイッチ250(図19および23においてS1)または260(図19および23においてS2)の一方が押されているとき、スイッチ250および260上の接触部(示さず)が作動して、適切な電位が、リード線325aおよび/または325bを通じて顎部材110および120に運ばれる。例えば、スイッチ250が押された場合(LigaSureTM作動)、回路基板172は、鉗子10を双極性鉗子として構成するように発電機500に信号を送り、そして、リード線325aが、顎部材110に第1の電位を運び、そして、リード線325bが、顎部材120に第2の電位を運ぶ。このようにして、顎部材110および120は、作動されると、組織を通して双極性のエネルギーを伝導して、組織シールを作製する。図23は、この目的を達成するために利用され得る、企図された電気回路の一例を示す。
スイッチ260(単極作動)が押下されると、回路基板172は、この鉗子を単極鉗子として構成し、そしてリード線325aは、第1の電位を顎部材110に運び、組織を、単極様式で、凝固させるかまたは他の様式で処置する。上述のように、顎部材110は、単極延長部を備え、この延長部は、種々の組織型(例えば、無血管組織構造体)の単極処置を容易にし、そして/または狭い組織面の迅速な切除を可能にする。単極延長部の作動は、作動回路によって制御され得る。この作動回路は、使用者が単極エネルギーまたは双極エネルギーを、外科手術の間、必要に応じて選択的に適用することを可能にする。1つの予測される作動回路は、共有に係る米国特許出願番号10/970,307(発明の名称「BIPOLAR FORCEPS HAVING MONOPOLAR EXTENSION」)および米国特許出願番号10/988,950(発明の名称「BIPOLAR FORCEPS HAVING MONOPOLAR EXTENSION」に開示されており、これらの米国特許出願の両方の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
あるいは、図23に最もよく示されるように、単極モードの間、スイッチ260が押下されると、発電機(またはプリント回路基板)は、特定の目的に依存して、または所望の外科手術処置(例えば、いわゆる「凝固ペイント」)に依存して、リード線325aと325bとの両方に、同じ電位を顎部材110および120に運ばせ得る。理解され得るように、単極モードにおいて、戻りパッドは、当然、電気エネルギーの戻り経路(図示せず)として働くために、患者と接触して配置される。この戻りパッドは、この例において、発電機500を、リターンパッド制御機構(図示せず)に直接接続されるか、またはこの機構を介して接続される。この機構は、戻りパッドの特定のパラメータを監視するように構成され得る。種々の予測される制御システムは、共有に係る米国出願番号10/918,984(発明の名称「MULTIPLE RF RETURN CABLE PAD CONTACT DETECTION SYSTEM」)、米国特許出願番号09/310,059(発明の名称「ELECTROSURGICAL RETURN ELECTRODE MONITOR」 (現在、米国特許第6,258,085号))、米国仮特許出願番号60/616,970(発明の名称「DEVICE FOR DETECTING HEATING UNDER A PATIENT RETURN ELECTRODE」)および米国仮特許出願番号60/666,798(発明の名称「TEMPERATURE REGULATING PATIENT RETURN ELECTRODE AND RETURN ELECTRODE MONITORING SYSTEM」に開示されており、これらの米国出願の全ての全内容は、本明細書中に参考として援用される。
双極モードにおいて、回路510(図23において概略的に図示される)は、エネルギーを、2つの顎部材110および120に電気的に経路付ける。より具体的には、スイッチ250が押下されると、回路510の隔離された回路520が、この回路にまたがる抵抗の低下を認識し、この低下は、発電機によって認識されて、電気外科エネルギーを開始させ、第1の電位を顎部材110に供給し、そして第2の電位を顎部材120に供給する。スイッチ520は、隔離された制御回路として働き、そして発電機内の回路によって、より高い電流ループ(これは、電気エネルギーを、顎部材110および120に供給する)から保護される。これにより、作動の間の高い電流負荷に起因する、スイッチ260の電気的不良の機会が減少する。
図14に最もよく示されるように、ハンドル30aはまた、スイッチロックアウト機構255を備え、このスイッチロックアウト機構255は、顎部材110および120が開構成に配置される場合に、スイッチ250および260のうちの一方または両方の作動を防止するように構成され得る。より具体的には、ロックアウト機構255は、ハンドル30aからハウジング20の方へと延び、そしてハンドル30aと一緒に、第1の位置から、ハウジング20により近い第2の位置へと選択的に可動である。この第1の位置において、ロックアウト機構255は、スイッチ250および260のうちの一方または両方が押下されて回路基板172に接触することを防止し、そしてこの第2の位置において、ロックアウト機構255は、スイッチ250(またはスイッチ250および260)の作動を可能にするように位置する。ロックアウト機構255は、スイッチ250および/または260のうちの一方または両方の動きを物理的に防止する、純粋に機械的なロックアウトとして構成されても、作動を可能にするための安全スイッチを作動させる機械的要素を備える電気機械的ロックアウトとして構成されてもよい。さらに、スイッチロックアウト機構255は、一方または両方のスイッチが、独立して排他的に作動可能であり得るように、すなわち、一度に1つのスイッチのみが作動され得るように、構成され得る。
例えば、フレックス回路170は、安全スイッチ171を備え得、この安全スイッチ171は、ロックアウト機構255が安全スイッチ171と物理的に係合してこの回路を閉じる場合に作動され、電気外科作動を可能にする。換言すれば、安全スイッチ171は、曲がるかまたは物理的に係合して(すなわち、ハンドル30aと30bとが閉じている場合に、ロックアウト機構255の動きによって)、電気経路を閉じ、そして電気外科作動を可能にする。安全スイッチの種々の実施形態に関するさらなる詳細は、図18〜図21Dに関して以下に記載される。純粋に電気的な安全スイッチ(図23を参照のこと)が備えられ得ることがまた予測され、この純粋に電気的な安全スイッチは、電気的状態の満足(例えば、ハンドル30a(またはハンドル30aおよび30b)上の点の光学的整列、スイッチ(接近センサ、スキャナ、水銀(などの)スイッチなど)を閉じるための磁気的または電磁的な整列(または誤整列))に基づいて、作動を可能にする。ここでまた、安全スイッチ171は、一方または両方のスイッチ250および/または260が、独立して排他的に作動可能であり得ように、すなわち、一度に1つのスイッチのみが作動され得るように、構成され得る。
理解され得るように、スイッチ250および260をハウジング20上に配置することは、動作条件の間に有利である。なぜなら、この位置決めは、手術室内の電気ケーブルの量を減少させ、そして外科手術手順の間の、「視線」作動に起因する間違った器具または間違ったスイッチの作動の可能性を排除するからである。自動安全回路または電気機械的安全ロックもしくは機械的安全ロック(図示せず)が使用され得、これは、安全回路も他の安全機構も脱作動させることなく(すなわち、独立した排他的な作動で)、スイッチ250および260が、異なるモード(すなわち、双極モードまたは単極モード)で顎部材110および120にエネルギー付与することを防止する。例えば、スイッチアセンブリ70を、電気的モードの間を切り替える前にリセットされなければならないように構成することが、望ましくあり得る。リセットは、組織を再把持すること、ハンドル30aと30bとを再度開くこと、スイッチまたはリセットレバーをリセットすること、あるいは当該分野において慣用的である他の様式によって、達成され得る。
理解され得るように、種々のスイッチアルゴリズム(図23を参照のこと)が、脈管シーリングのための双極モードとさらなる組織処置(例えば、凝固、切除など)のための単極モードとの両方を作動させるために、使用され得る。上記安全機構またはロックアウト機構は、アルゴリズムの一部として使用されて、電気的にか、機械的にか、または電気機械的にかのいずれかで、1つの電気的モードを、他の電気的モードの作動の間に「ロックアウト」することもまた、予測される。さらに、トグルスイッチ(など)が、安全性の理由により、一度に1つのモードを作動させるために使用され得ることが、企図される。
安全スイッチ171は、組み立てられる場合(そしてハンドル30a’および30bならびに顎110および120が開かれる場合)、図22Aに示されるように、ハウジング20bの内壁またはレッジ173に対して固定される。ハンドル30aの、ハウジング20bの方への移動の際に、安全ロックアウト255は、図22Bに示されるように、ハウジング20bに対して内向きに、安全スイッチ171の方へと移動する。ハンドル30aと30bとが(上に詳細に記載されるように)閉位置の方へと移動するにつれて、安全ロックアウト255は、安全回路171’(図19および図23におけるS3)と係合し、回路を完成させて、鉗子10の選択的な作動を可能にする(図23もまた参照のこと)。
図14および図23に最もよく示されるように、切り替えアセンブリは、強度制御器150を備え得、この強度制御器150は、回路基板172に電気機械的に接続され、そして動作条件の間、使用者が、電気外科エネルギーの強度を選択的に調節することを可能にするように、構成される。強度制御器150は、鉗子が単極モードに構成されている場合に強度制御器を調節するように、特に構成されることが、予測される。1つの特に有用な実施形態において、強度制御器150は、細長く、そして接点154を備え、この接点154は、この強度制御器から横方向に延び、ハウジング20を介して回路基板172と電気機械的にインターフェースする。作動ノブ151は、強度制御器150の反対側から横方向に延び、そして組み立てられる場合に、ハウジング20の面から突出するような寸法にされる(図5A、図5B、図6A、および図6Bを参照のこと)。1つの特に有用な実施形態において、強度制御器150は、ハウジング20に沿ってスライドし、所望のように強度レベルを調節するように構成される。
強度制御器150は、ハウジング20に沿って、特定の目的に依存して不連続な様式または連続的な様式で、スライドするように構成され得ることが、予測される。さらに、種々の型の印155および/または触覚フィードバック要素(図示せず)(例えば、数字、図式による印、機械的インターフェースなど)が、位置および/または電気エネルギーの強度レベルを示すために利用され得る。使用者は、発電機500の初期強度レベル(図16を参照のこと)を構成し得、そして鉗子10の強度制御器150が、ノブ151を移動させることによって特定の百分率だけ、あらかじめ設定されたレベルを増加または減少させるために利用され得ることがまた、予測される。
強度制御器150は、フレキシブル回路基板またはプリント回路基板(この回路は、電圧ディバイダネットワーク、すなわち「VDN」として機能するように構成され得る)の上に沿ってスライドする、スライド電位差計として機能するように構成され得る。例えば、強度制御器150は、第1の位置、第2の位置および複数の中間位置を有するように構成され得る。この第1の位置において、ノブ151は、最も近位の位置(例えば、使用者の最も近く)に配置され、この位置は、比較的低い強度設定に対応する。この第2の位置において、ノブ151は、最も遠位の位置(例えば、使用者から最も遠く)に配置され、この位置は、比較的高い強度設定に対応する。これらの複数の中間位置において、ノブ151は、第1の位置と第2の位置との間の様々な位置に配置され、これらの位置は、種々の中間の強度設定に対応する。理解され得るように、近位端から遠位端までの強度設定は、例えば、「高い」から「低い」へと逆にされ得る。強度制御器150の1つの実施形態は共有に係る米国特許出願番号11/337,990、発明の名称「ELECTROSURGICAL PENCIL WITH ADVANCED ES CONTROLS」に開示されており、この米国特許出願の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
図14に図示されるように、上述のように、ノブ151は、ハウジング20aの内部に配置されたガイドチャネル157に沿って載るような寸法にされ得る。このノブは、一連の位置を規定する、一連の不連続な位置または移動止めされた位置を(例えば、5つ)備え、低強度設定から高強度設定への出力強度の容易な選択を可能にする。これらの一連の協働する不連続な位置または移動止めされた位置はまた、外科医に、ある程度の触覚フィードバックを提供する。従って、使用の際に、強度制御器150が遠位および近位にスライドするにつれて、頂部接点154に位置する機械的インターフェース158は、一連の対応する移動止め(図示せず)に選択的に係合し、強度レベルを設定し、そして使用者に、強度制御器150が所望の強度設定に設定された時点に関する触覚フィードバックを提供する。あるいは、聴覚フィードバック(例えば、「クリック音」)が、強度制御器150から、電気外科エネルギー源500から(例えば、「音」)、そして/または補助的な音生成デバイス(例えば、ブザー(図示せず))から生じ得る。
強度制御器150はまた、電力パラメータ(例えば、電圧、電力および/または電流の強度)、ならびに/または電力対インピーダンス曲線の形状を、知覚される出力強度に影響を与えるように調節するように構成および適合され得る。例えば、強度制御器150が遠位方向により大きく移動するほど、顎部材110および120(または単極構成で配置される場合、単に顎部材110)に伝達される電力パラメータのレベルは、より大きくなる。鉗子が単極モードで配置される場合、電流の強度は、組織が約2kΩのインピーダンスを有する場合、約60mA〜約240mAの範囲であり得る。60mAの強度レベルは、非常に軽く、そして/または最小の切断/切除/止血の効果を提供し得る。240mAの強度レベルは、非常にアグレッシブな切断/切除/止血の効果を提供する。
強度設定は、代表的に、所望の外科手術効果、外科手術の特性および/または外科手術の選択に基づいて、予め設定され、そしてルックアップテーブルから選択される。この選択は、自動的になされても、使用者によって手動で選択されてもよい。
鉗子10が1つのモードから別のモードに変化する場合、強度制御器150は、リセットされなければならないように構成され得ることが、予測される。例えば、ノブ151がガイドチャネル157の最近位端に再度配置され、これによって、強度レベルが、予め設定された構成に再度設定される。リセットされた後に、強度制御器150は、選択されたモードについて望ましく、そして/または必要な強度レベルまで、必要に応じて調節され得る。
回路基板172または発電機500はまた、各モードについての最後の強度レベル設定を格納するアルゴリズムを備え得ることが、予測され、そして企図される。この様式で、強度制御器150は、特定のモードが再度選択される場合に、最後の動作値にリセットされる必要がない。
本開示はまた、電気外科発電機500からの電気外科エネルギーを用いて組織を処置するための方法に関し、この方法は、シャフト12が取り付けられたハウジング20を備える内視鏡鉗子10を提供する工程を包含する。シャフト12は、第1の顎部材110および第2の顎部材120を備え、これらの顎部材は、シャフト12の遠位端の近くにそれぞれ取り付けられる。アクチュエータまたはハンドルアセンブリ30が、顎部材110および120を互いに対して第1の位置から第2の位置へと移動させるために、備えられる。この第1の位置において、顎部材110および120は、互いに対して間隔をあけた関係で配置されており、そしてこの第2の位置において、顎部材110および120は、これらの顎部材の間での組織の把持のために協働する。スイッチアセンブリ170が、ハウジング20に備えられ、このスイッチアセンブリ170は、使用者が、単極モードまたは双極モードで顎部材110および120に選択的にエネルギー付与し、組織を処置することを可能にする。
予測され得るように、そして上述のように、スイッチアセンブリ170は、スイッチ250および260、プリント回路基板172、ならびにコネクタ176a〜176dを備える。強度制御器150はまた、いずれかのモードに配置される場合に、電気外科エネルギーの強度レベルを調節するための、スイッチアセンブリ170を備え得る。この特定の方法において、以下の工程を、さらに包含する:顎部材110と120との間に組織を把持する工程;顎部材110および120を選択的に作動させて、顎部材110と120との間に配置された組織を、双極様式または単極様式で処置する工程;ならびに強度制御器150を制御することによって、電気外科エネルギーの強度を選択的に調節する工程。
この方法の他の工程としては、以下の工程が挙げられ得る:ナイフの選択的作動のために構成されたナイフアセンブリ70を提供する工程、およびナイフアセンブリ70を選択的に作動させて、ナイフ190を進め、組織の処置後に組織を分割する工程。なお他の工程としては、以下が挙げられ得る:動作条件の間に、必要に応じて、電気外科エネルギーの強度を調節する工程;作動前にナイフアセンブリ70をロック解除するか、またはハンドル30aおよび30bを第1の位置および第2の位置から作動させると同時にナイフアセンブリ70をロック解除する工程。
図17に最もよく示されるように、ナイフアセンブリ70の細長ナイフ棒71の遠位端71aはその近位端にて、ナイフ190に取り付けられる。ナイフ190は、当該分野において公知である任意の方法(例えば、スナップばめ、摩擦ばめ、ピン、溶接、接着剤など)で、ナイフ棒71に取り付けられ得ることが、予測される。図17に示される特定の実施形態において、クランプカラー197が、ナイフ190をナイフ棒71にしっかりと係合させて保持するために使用される。
スイッチ250および260は、代表的に、押しボタン型であり、そして(一旦組み立てられると)ハウジング20のそれぞれの開口部分250’および260’内に据えられる、人間工学的寸法にされる。スイッチ250および260は、使用者が、組織の外科手術処置のために鉗子10を選択的に作動させることを可能にすることが予測される。より具体的には、スイッチ250または260のいずれかが押下される場合、電気外科エネルギーが、リード線325aおよび/または325bを通して、それぞれの顎部材110および120に伝達される。
ここでまた、上記のように、安全スイッチ255(または回路もしくはアルゴリズム(図示せず))が、顎部材110と120とが閉じない限り、そして/または顎部材110と120とが間に組織を保持しない限り、スイッチ250および260のうちの一方または両方が起動され得ないように、使用され得る。後者の例において、センサ(図示せず)が使用されて、組織が顎部材の間に把持されているか否かを決定し得る。さらに、外科手術前の条件、外科手術と同時の(すなわち、手術中の)条件、および/または外科手術後の条件を決定する、他のセンサ機構が使用され得る。これらのセンサ機構はまた、電気外科発電機に結合された閉ループフィードバックシステムと共に利用されて、1つ以上の外科手術前条件、外科手術と同時の条件または外科手術後の条件に基づいて、電気外科エネルギーを調節し得る。種々のセンサ機構およびフィードバックシステムは、共有に係る同時係属中の米国特許出願番号10/427,832、発明の名称「METHOD AND
SYSTEM FOR CONTROLLING OUTPUT OF RF MEDICAL GENERATOR」に開示されており、その全内容は、本明細書中に参考として援用される。
図14に戻ると、図14は、ハウジング20、回転アセンブリ80、駆動アセンブリ70、ハンドルアセンブリ30およびスイッチアセンブリ170の分解図を示しており、これらの種々の構成部品の全ては、シャフト12およびエンドエフェクタアセンブリ100と一緒に、製造プロセスの間に組み立てられて、部分的におよび/または完全に使い捨ての鉗子10を形成することが予測される。例えば、上述のように、シャフト12および/またはエンドエフェクタアセンブリ100は、使い捨てであり得、したがって、ハウジング20および回転アセンブリ80と選択的に/取り外し可能に係合可能であり、部分的に使い捨ての鉗子10を形成し、そして/または鉗子10の全体は、使用後に処分可能であり得る。
対向する顎部材110および120は、ナイフアセンブリ70をロック解除することなく回転され得、そして部分的に開閉され得ることが、予測される。このことにより、理解され得るように、使用者は、ナイフ190を尚早に作動させることなく組織を把持し、そして操作することが可能である。以下で述べられるように、ハンドル30aと30bとが実質的に完全に閉じた位置のみが、ナイフアセンブリ70を、作動のためにロック解除する。
一旦、シーリング部位のための所望の位置が決定され、そして顎部材110および120が適切に位置決めされると、ハンドル30aおよび30bは、絞られて、駆動アセンブリ60を起動させ、顎部材110および120を組織の周りに閉じ得る。上述のように、ハンドル30aおよび30bが組織の周りで完全に閉じると、トグルリンク35aおよび35bは、長手方向軸「A」に対して平行に過剰に回転し、その結果、ハンドル30aおよび30bをわずかに開放することにより、ばね63を付勢して、ハンドル30aおよび30bを互いに対してロックする。理解され得るように、ハンドル30aおよび30bが互いに対してロックする場合、顎部材110および120は、次に、組織の周りでロックし、そして固定される。このときの圧力範囲は、約3kg/cm〜約16kg/cm以内であり、そして好ましくは、約7kg/cm〜約13kg/cmの圧力範囲である。鉗子10は、ここで、電気外科エネルギーを選択的に適用し、次に(所望であれば)組織を分離する準備ができている。
トグルリンク35aおよび35bを、長手方向軸「A」に対して配置することによって得られる、機械的利点と、遠位端34a’および34b’を内側で噛み合う歯車歯として構成することによって得られる機械的利点との組み合わせは、組織の周りでの、所望の作業圧力範囲内での一貫した、均一な、正確な閉鎖力を容易にし、そして保証することが、予測される。この所望の作業圧力範囲は、約3kg/cm〜約16kg/cm以内であり、そして1つの特に有用な実施形態においては、約7kg/cm〜約13kg/cmである。組織に適用される電気外科エネルギーの強度、周波数および持続時間を制御することによって、使用者は、スイッチ250および260のうちのいずれかまたは両方を作動させることによって、焼灼、凝固/乾燥、シールおよび/または単に出血を減少させるかもしくは遅くするかのいずれかを行い得る。
1つ以上の特に有用な実施形態において、顎部材110、120のそれぞれの導電性シール表面112、122は、比較的平坦であり、鋭利な縁部での電流の集中を回避し、そして高い点の間でのアーク放電を回避する。さらに、係合する場合の組織の反作用力に起因して、顎部材110および120は、好ましくは、屈曲に抵抗するように製造される。例えば、顎部材110および120は、その幅に沿ってテーパ状であり得、このことは、顎部材110および120のより厚い近位部分が、組織の反作用力に起因する屈曲に抵抗するので、有利である。
上述のように、少なくとも1つの顎部材(例えば、120)は、1つ以上の停止部材90を備え得、この停止部材90は、2つの対向する顎部材110および120の、互いに対する動きを制限する。停止部材90は、シーリング表面122から、特定の材料特性(例えば、圧縮強度、熱膨張など)に従って、所定の距離だけ延びるような寸法にされ得、シーリングの間、一貫した正確なギャップ距離「G」を与える。対向するシーリング表面112と122との間のギャップ距離は、シーリングの間、約0.001インチから約0.006インチの範囲であり、そして1つの特に有用な実施形態においては、約0.002インチと約0.003インチとの間である。非伝導性の停止部材90は、顎部材110および120に成形されても(例えば、オーバーモールディング、射出成型など)、顎部材110および120に打ち抜かれても、顎部材110および120上に析出(例えば、蒸着)されてもよい。例えば、1つの技術は、セラミック材料(など)を、顎部材110および120のうちの一方または両方の表面に熱的にスプレーして、停止部材90を形成する工程を包含する。いくつかの熱スプレー技術が企図され、これらの技術は、広範な耐熱性の絶縁材料が、種々の表面上に析出し、導電性表面112と122との間のギャップ距離を制御するための停止部材90を作製することを包含する。
エネルギーが、エンドエフェクタアセンブリ100に、顎部材110および120にわたって組織を通して選択的に伝達されるにつれて、組織シールが形成され、2つの組織半体を隔離する。この時点で、他の公知の脈管シーリング器具を用いて、使用者は、組織半体を組織シールに沿って分割するために、鉗子10を取り除き、そして切断器具(図示せず)と交換しなければならない。理解され得るように、このことは、時間を浪費し、かつ退屈であり、そして理想的な組織切断面に沿った切断器具の誤整列または誤配置に起因して、組織シールに沿った不正確な組織分割を生じ得る。
上で詳細に説明されたように、本開示は、ナイフアセンブリ70を組み込み、このナイフアセンブリ70は、トリガノブ76を介して作動されると、次第に選択的に、組織を、理想的な組織面に沿って、正確な様式で分割し、この組織を、間に組織ギャップを有する2つのシールされた半体に効果的かつ容易に分割する。ナイフアセンブリ70は、使用者が、カニューレまたはトロカールポートを通して切断器具を交換せずに、組織をシーリングの直後に迅速に分離することを可能にする。理解され得るように、組織の正確なシーリングおよび分割は、同じ鉗子10を用いて達成される。
ナイフ刃190もまた、同じかまたは代替の電気外科エネルギー源に結合されて、組織シールに沿った組織の分離を容易にし得ることが予測される。さらに、ナイフ刃の先端192の角度は、特定の目的に依存して、より大きいかまたはより小さい侵入切断角度を提供するような寸法にされ得ることが、予測される。例えば、ナイフ刃の先端192は、切断に関連する「組織の切りくず」を減少させる角度で位置決めされ得る。さらに、ナイフ刃の先端192は、特定の目的に依存して、または特定の結果を達成するために、異なる刃の形状(例えば、鋸歯状、切り欠き付き、ミシン目付き、中空、凹状、凸状など)を有するように設計され得る。鉗子10は、単極モードで作動されて、組織シールの形成後に組織を分割し得ることもまた企図される。
一旦、組織が組織半体に分割されると、顎部材110および120は、ハンドル30aおよび30bを再度把持することによって開かれ得、各ハンドル30aおよび30bを、ハウジング20に対して外向きに移動させる。ナイフアセンブリ70は、一般に、前進しながら一方向の様式で(すなわち、遠位に)切断することが予測される。
図3A〜図3Cに最もよく示されるように、顎部材110および120の近位部分、ならびにシャフト12の遠位端16は、弾性または可撓性の絶縁材料またはブーツ220によって覆われ、特に単極作動モードにおいての、電気外科作動の間の迷走電流濃度を減少させ得る。より具体的には、ブーツ220は、第1の構成(図3Bを参照のこと)から第2の拡張した構成(図3Aおよび図3Cを参照のこと)に撓み得る。この第1の構成は、顎部材110および120が閉じた配向に配置される場合であり、そしてこの第2の拡張した構成は、顎部材110および120が開いている場合である。理解され得るように、顎部材110および120が開いている場合、ブーツは、領域220aおよび220bにおいて撓むかまたは拡張して、近位フランジ113および123の動きに適合する。1つの予測される絶縁ブーツ220に関するさらなる詳細は、共有に係る、同時に出願された米国仮特許出願番号60/722,213[代理人事件番号203−4546(H−US−00237)]、発明の名称「INSULATING BOOT FOR ELECTROSURGICAL FORCEPS」に関して記載されており、この米国仮特許出願の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
図18〜図22Cは、フレックス回路170’と共に使用するための安全ロックアウト機構255’の、1つの特に有用な実施形態を示す。上記安全ロックアウト255とかなり類似して、ロックアウト機構255’は、ハンドル30a’に、トリガロックアウト32’に対して遠位の地点に配置される。この特定の安全ロックアウト255’は、図18に最もよく示されるように、長手方向軸「A」に対して垂直に延びるように構成される。ハンドル30a’の、ハウジング20の方への移動は、安全ロックアウト255’を、ハウジング20の方へと、上に記載されたのと類似の様式で移動させる。安全ロックアウト255’は、フレックス回路170’の安全スイッチ171’を係合し、ハンドル30a’(ならびに次に、顎部材110および120)がハウジング20に対して移動している(すなわち、ハンドル30a’と30bとの両方が閉じて組織を把持している)場合にのみ作動することを可能にするように構成される。
図20の概略図に最もよく示されるように、安全スイッチ171’は、回路400の一部として設計され、その結果、回路400は、安全スイッチ171’が作動されるまで、開いたままである。図21は、組み立て前および組み立て後の安全スイッチ171’の位置を示す。より具体的には、組み立ての際に、安全スイッチ171’は、ハウジング20の頂部分20aによって適切な位置に撓み(創造線を参照のこと)、その結果、安全スイッチ171’の遠位部分が付勢され、そしてハウジング20b内に配置された内壁またはレッジ173’に差し込まれる。安全スイッチ171’は、鉗子10の有用な寿命のために、適所に固定されたままであることが、予測される。
図22A〜図22Cは、安全スイッチ171’の作動の順序を示す。より具体的には、上述のように、安全スイッチ171’は、組み立てられる場合(そしてハンドル30a’および30bならびに顎110および120が開いている場合)、図22Aに示されるように、ハウジング20bの内壁またはレッジ173’に対して固定される。ハンドル30a’の、ハウジング20bの方への移動の際に、安全ロックアウト255’は、図22Bに示されるように、ハウジング20bに対して内向きに、安全スイッチ171’の方へと移動する。ハンドル30a’および30bが(上で詳細に記載されたような)閉位置に移動するにつれて、安全ロックアウト255’は、安全回路171’に係合して、回路400を完成させ、そして鉗子10の選択的な作動を可能にする。
安全スイッチ171’は、一旦閉じられると双極作動と単極作動との両方を可能にするように構成されても、より制限された様式で(例えば、安全スイッチ171’の再設定(すなわち、ハンドル30a’と30bとを開いて再度把持すること、別個のトグルスイッチ(図示せず)など)なしでは一度に1つの型のみの電気的作動を可能にするように)構成されてもよいことが想定される。さらに、安全スイッチ171’は、特定の目的に依存して、複数のモードのうちの1つ(すなわち、単極モード)の作動に対して単に保護し、そして他のモード(すなわち、双極モード)は、安全スイッチ171’によって制限されないように構成され得ることがまた想定される。
上記のことから、種々の図面を参照して、当業者は、特定の改変がまた、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示に対してなされ得ることを理解する。例えば、他の特徴(例えば、エンドエフェクタアセンブリ100を細長シャフト12に対して軸方向に移動させるための関節運動アセンブリ)を、鉗子10に追加することが好ましくあり得る。
鉗子10(および/または鉗子10と接続して使用される電気外科発電機)は、センサまたはフィードバック機構(図示せず)を備え得ることもまた、企図される。このセンサまたはフィードバック機構はまた、顎部材110と120との間に把持された、特別なサイズにされた組織を、効果的にシールするために適切な電気外科エネルギーの量を自動的に選択する。このセンサまたはフィードバック機構はまた、シーリングの間に組織にまたがるインピーダンスを測定し得、そして顎部材110と120との間に効果的なシールが生じたことに指標(視覚的または可聴)を提供し得る。このようなセンサシステムの例は、共有に係る米国特許出願番号10/427,832、発明の名称「METHOD AND SYSTEM FOR CONTROLLING OUTPUT OF RF MEDICAL GENERATOR」に記載されており、その全内容は、本明細書中に参考として援用される。
さらに、ナイフアセンブリ70は、同じ目的を達成するために設計された、他の型の跳ね返り機構を備え得ることが企図される。この跳ね返り機構は、例えば、気体で作動される跳ね返り、電気的に作動される跳ね返り(すなわち、ソレノイド)などである。鉗子10はまた、シーリングせずに組織を切断するために使用され得ることが、予測される。あるいは、ナイフアセンブリ70は、組織の切断を容易にするために、同じかまたは代替の電気外科エネルギー源に接続され得る。
図面は、隔離された脈管を操作する鉗子10を図示するが、鉗子10は、隔離されていない脈管と共にも同様に使用され得ることが、企図される。他の切断機構もまた、理想的な組織面に沿って組織を切断するために企図される。
エンドエフェクタアセンブリ100の外側表面は、作動およびシーリングの間に、顎部材110と120との間の、周囲の組織との接着を減少させるように設計された、ニッケルベースの材料、コーティング、打ち抜き部、金属射出成型物を備え得ることが企図される。さらに、顎部材110および120の伝導性表面112および122は、以下の材料のうちの1つ(または1つ以上の組み合わせ)から製造され得ることもまた、企図される:ニッケル−クロム、窒化クロム、MedCoat 2000(Electrolizing Corporation,OHIO製)、Inconel 600およびスズ−ニッケル。組織に接触する伝導性表面112および122はまた、1種以上の上記材料でコーティングされ、同じ結果(すなわち、「粘着しない表面」)を達成し得る。理解され得るように、シーリングの間に組織が「粘着する」量を減少させることにより、この器具の全体的な効力が改善される。
本明細書中に開示される、1つの特定のクラスの材料は、優れた非粘着特性を示し、そしていくつかの例においては、優れたシールの質を示した。例えば、窒化物コーティング(TiN、ZrN、TiAlN、およびCrNが挙げられるが、これらに限定されない)は、非粘着目的で使用するために好ましい材料である。CrNは、その全体的な表面特性および最適な性能に起因して、非粘着目的のために特に有用であることが見出された。他のクラスの材料もまた、全体的な粘着を減少させることが見出された。例えば、約5:1のNi/Cr比を有する高ニッケル/クロム合金は、双極の器具において、粘着を有意に低下させることが見出された。このクラスの1つの特に有用な非粘着材料は、Inconel 600である。Ni200、Ni201(約100%Ni)で作製されるかまたはコーティングされたシーリング表面112および122を有する双極の器具はまた、代表的な双極ステンレス鋼電極より改善された非粘着性能を示した。
図面は、本開示の鉗子と供に使用するための、単極ロックアウトまたは安全機構255の1つの特定の型を示すが、図18および図19は、鉗子10と共に使用され得る代替の安全ロックアウト機構を示す。
本開示のいくつかの実施形態が図面に示されたが、本開示は、これらに限定されることを意図されない。なぜなら、本開示は、当該分野が可能にし、そして本明細書が同様に読めると同程度に広い範囲であることが意図されるからである。従って、上記説明は、限定として解釈されるべきではなく、好ましい実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲の範囲および精神内での他の改変を予測する。
内視鏡鉗子は、ハウジング備え、上記ハウジングは、それに取り付けられるシャフトを有し、上記シャフトは、その遠位端に配置される一対の顎部材を備える。上記鉗子はまた、上記ハウジングに配置される駆動アセンブリを備える。上記駆動アセンブリは、上記顎部材を第1の位置から第2の位置へと互いに対して動かす。上記第1の位置において、上記顎部材は、互いに対して間隔を空けた関係で配置されており、上記第2の位置において、上記顎部材は、組織を操作するために互いに接近している。一対のハンドルは、上記駆動アセンブリに対して作動可能に連結され、上記ハンドルは、上記駆動アセンブリが作動して上記顎部材を動かすように、上記ハウジングに対して移動可能である。各々の顎部材は、電気エネルギーの供給源と連結するように適合され、その結果、それぞれの顎部材が、組織を処置するためにエネルギーを伝達し得る。上記鉗子はまた、上記ハウジング上に配置された第1のスイッチを備える。この第1のスイッチは、単極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、少なくとも1つの顎部材へ選択的に送達するように作動可能である。第2のスイッチは、上記ハウジング上に配置され、そして双極様式で組織を処置するために、第1の電位のエネルギーを、一方の顎部材へ選択的に送達し、かつ第2の電位のエネルギーを、他方の顎部材へ選択的に送達するように作動可能である。
10 鉗子
20 ハウジング
30 ハンドルアセンブリ
70 ナイフアセンブリ
80 回転アセンブリ
100 エンドエフェクタアセンブリ
110、120 顎部材
170 スイッチアセンブリ

Claims (14)

  1. 内視鏡鉗子であって(10)、以下:
    ハウジング(20)であって、該ハウジングに取り付けられるシャフト(12)を有し、該シャフトは、該シャフトの遠位端(16)に配置される一対の顎部材(110、120)を含み、各顎部材は、電気エネルギーの供給源(500)に連結するように適合され、該顎部材が組織を処置するためにエネルギーを伝導し得る、ハウジング;
    該顎部材を互いに対して、該顎部材が互いに対して間隔を置いた関係で配置される第1の位置から、該顎部材が組織を操作するために互いにより近接している第2の位置まで動かすために作動可能である、該ハウジングに配置される駆動アセンブリ(60);
    該駆動アセンブリに作動可能に連結される一対のハンドル(30a、30b)であって、該顎部材を動かすために該駆動アセンブリを起動するように該ハウジングに対して移動可能であり、そして該シャフトに平行な長手軸に対して角度をなして下方向に延びるように構成されており、そして該一対のハンドルの第1のハンドルが該長手軸の第1の側に配置され、該一対のハンドルの第2のハンドルが該長手軸の第2の側に配置されるハンドル;
    該ハウジング上に配置され、そして単極様式で組織を処置するために少なくとも一方の顎部材に第1の電位のエネルギーを選択的に送達するように起動可能である第1のスイッチ(260);
    該ハウジング上に配置され、そして双極様式で組織を処置するために、一方の顎部材に第1の電位のエネルギーを選択的に送達し、そして他方の顎部材に、第2の電位のエネルギーを選択的に送達するように起動可能である第2のスイッチ(250);および
    該顎部材が該第1の位置に配置されるとき該第1のスイッチの起動を防ぐように構成されたスイッチロックアウト機構(255)であって、該ハンドルの該ハウジングに対する第1の位置から該ハウジングに対する第2の位置までの移動が安全スイッチ(171)を閉じ、該第1のスイッチの起動を可能にするスイッチロックアウト機構、を備える、内視鏡鉗子。
  2. さらに前記ハウジングに作動可能に付随するナイフアセンブリ(70)を備え、該ナイフアセンブリが、前記顎部材が前記第2の位置に配置されるとき該顎部材の間に配置された組織を通ってナイフを進行するように選択的に起動可能である、請求項1に記載の内視鏡鉗子。
  3. 前記ハンドルの少なくとも1つが、前記顎部材が前記第2の位置に配置されるとき前記ナイフアセンブリが起動されることを防ぐロッキングフランジ(32)を含む、請求項2に記載の内視鏡鉗子。
  4. 前記ロッキングフランジが前記ハンドルの少なくとも1つから延びるロックアウト要素(32’)を含み、該ロックアウト要素が、該ハンドルが前記ハウジングに対して第1の開放位置に配置されるとき、前記ナイフアセンブリの動きを妨げるような寸法であり、そして該機械的インターフェースが、該ハンドルが該ハウジングに対して第2の位置に配置されるとき、該ナイフアセンブリの起動を可能にするような寸法である、請求項3に記載の内視鏡鉗子。
  5. 前記スイッチロックアウト機構が、前記ハンドルが前記ハウジングに対して第1の位置に配置されるとき前記第1のスイッチの起動を妨げ、そして該ハンドルが該ハウジングに対する第2の位置に配置されるとき該第1のスイッチの起動を可能にする、該ハンドルの少なくとも1つに配置される機械的インターフェースを含む、請求項1に記載の内視鏡鉗子。
  6. 前記鉗子のハンドルが、前記ハウジングの対向する側面に配置され、そして該ハウジングに対して第1の間隔を置いた位置から該ハウジングに対して第2のより近接した位置まで移動可能である、請求項1に記載の内視鏡鉗子。
  7. 前記ハウジングが該ハウジングの対向する側面に画定される一対のスリットを含み、そして前記ハンドルが該スリット内で該ハウジングに対して移動可能である、請求項1に記載の内視鏡鉗子。
  8. 前記鉗子が該鉗子を通って画定される長手軸(A)を含み、そして前記ハンドルが該長手軸に対して角度αで配置される、請求項1に記載の内視鏡鉗子。
  9. 起動の間に前記鉗子に電気外科用エネルギーの強度を調節するように作動可能である強度制御器(150)をさらに備える、請求項1に記載の内視鏡鉗子。
  10. 前記強度制御器が、単極モードでのみ作動可能である、請求項9に記載の内視鏡鉗子。
  11. 前記強度制御器が、スライドポテンシオメータを含む、請求項9に記載の内視鏡鉗子。
  12. 前記鉗子がさらに、任意の所定の時間の間に双極様式または単極様式で作動するように該鉗子を調節するために作動可能な電気的安全装置を含む、請求項1に記載の内視鏡鉗子。
  13. 前記顎部材の各々が絶縁ハウジング(114)および伝導性表面(112)を含み、該顎部材の伝導性表面が互いに対して位置がほぼ対向しており、該顎部材の少なくとも一方が該顎部材の少なくとも一方の該絶縁ハウジングを超える延びる単極延長部を含み、組織の精密な切断を可能にする、請求項1に記載の内視鏡鉗子。
  14. 内視鏡鉗子(10)であって、以下:
    ハウジング(20)であって、該ハウジングに取り付けられたシャフト(12)を有し、該シャフトが該シャフトの遠位端(16)に配置された一対の顎部材(110、120)を含み、各顎部材が電気エネルギーの供給源(500)に連結されるように適合され、該顎部材が組織を処置するためにエネルギーを伝導し得るハウジング;
    該顎部材を互いに対して、該顎部材が互いに対して間隔を置いた関係で配置される第1の位置から、該顎部材が組織を操作するために互いにより近接している第2の位置まで動かすために該ハウジングに配置される駆動アセンブリ(60);
    該駆動アセンブリに作動可能に連結される一対のハンドル(30a、30b)であって、該顎部材を動かすために該駆動アセンブリを起動するように該ハウジングに対して移動可能であり、そして該シャフトに平行な長手軸に対して角度をなして下方向に延びるように構成されており、そして該一対のハンドルの第1のハンドルが該長手軸の第1の側に配置され、該一対のハンドルの第2のハンドルが該長手軸の第2の側に配置されるハンドル;
    該ハウジング上に配置され、そして単極様式で組織を処置するために少なくとも一方の顎部材に第1の電位のエネルギーを選択的に送達するように起動可能である第1のスイッチ(260);および
    該ハウジング上に配置され、そして双極様式で組織を処置するために、一方の顎部材に第1の電位のエネルギーを選択的に送達し、そして他方の顎部材に、第2の電位のエネルギーを選択的に送達するように起動可能である第2のスイッチ(250);および
    該顎部材が該第1の位置に配置されるとき該第1のスイッチの起動を防ぐように構成されたスイッチロックアウト機構(255)であって、該ハンドルが該ハウジングに対して第1の位置に配置されるとき該第1のスイッチの起動を防ぐ該ハンドルの少なくとも一方に配置される機械的インターフェースを含み、そして、該ハンドルが該ハウジングに対して第2の位置に配置されるとき該第1のスイッチの起動を可能にする、スイッチロックアウト機構、を備える、内視鏡鉗子。
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