JP5696787B2 - 酸化ハロゲン酸分析方法 - Google Patents
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Description
本発明は、過塩素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸などの酸化ハロゲン酸を高感度で分析する酸化ハロゲン酸分析方法に関する。
水道水に対するオゾン高度処理の普及に伴って、その副生成物として生じる臭素酸、過塩素酸などの酸化ハロゲン酸が健康に及ぼす影響が懸念されている。特に臭素酸は発ガン性が問題となっており、近年、我が国では、水道水中の臭素酸の含有量の規制が強化されている。こうした規制の強化、或いは河川水などの生活環境の汚染に対する懸念の高まりなどに伴い、酸化ハロゲン酸の定量分析にはますます高感度化や高精度化が求められている。
酸化ハロゲン酸は水等の溶液中で酸化ハロゲン酸イオンとして存在しているため、定量分析には、従来、電気伝導度検出器を検出器としたイオンクロマトグラフィが用いられている(特許文献1等参照)。イオンクロマトグラフィは、イオン交換樹脂等を固定相としたカラムを用いるとともに、電解質溶液を移動相とした分離手法であり、試料溶液中に存在する種々のイオンの、イオン交換樹脂とのイオン交換能(選択係数)の差に従って各イオンは分離されてカラムから溶出する。しかしながら、こうした従来の分析手法ではごく微量の酸化ハロゲン酸を定量することが難しく、その測定精度も十分ではない。また、検出感度を上げるには試料中の分析対象成分濃度を高めるための濃縮等の前処理が必須であり、分析のスループットを上げることが難しい。
こうした問題に対し、検出器としてエレクトロスプレイイオン化(ESI)質量分析計を用いたイオンクロマトグラフィによる酸化ハロゲン酸分析方法が非特許文献1に提案されている。図3は該提案法に基づく分析装置の概略構成図である。
この装置では、送液ポンプ12により移動相容器11から吸引された移動相(水酸化カリウム)は、インジェクタ13を通してイオン交換カラム14へと送られる。インジェクタ13から移動相中に臭素、臭素酸、塩素酸、過塩素酸等を含む試料が導入されると、これら各成分はイオン交換カラム14を通過する際に分離されて溶出する。移動相は高濃度の不揮発性塩を含むため、これが質量分析計17に導入されることを避けるために、イオン交換カラム14と質量分析計17との間にはサプレッサ15が挿設されている。このサプレッサ15により移動相中のイオンを除去することで、バックグラウンドノイズを低減するとともに析出する移動相由来の塩によるESIスプレイノズルの目詰まりを防止することができる。ただし、サプレッサ15を通過することで溶液の極性が大きくなってイオン化効率が下がるおそれがあるため、イオン化効率を上げるためにメタノール添加部16において一定流量のメタノールを移動相に添加する。質量分析計17では負イオン化モードでMRM測定を実行することにより、各成分に対応したマスクロマトグラム(抽出イオンクロマトグラム)を取得する。
上述のように検出器として質量分析計を使用することにより、イオン交換カラムで十分に分離しきれない夾雑物が目的成分と重なって溶出した場合でも、質量電荷比の相違を利用して目的成分のみを検出することができる。また、質量分析計17とサプレッサ15とを併用することによって、電気伝導度検出器を用いて検出する場合に比べて高い感度で目的成分を検出することができる。
しかしながら、上記の分析方法では、イオン交換カラム14と質量分析計17との間にサプレッサ15を挿設する必要があるのみならず、サプレッサ15から質量分析計17への流路中にメタノールなどの有機溶媒を所定流量で追加する必要があり、現在、広く普及している通常の高速液体クロマトグラフ質量分析計(HPLC/MS)とは装置構成を変更しなければならない。例えば水道水や河川水などの検査を行う際には、酸化ハロゲン酸だけでなくそのほかの様々な物質に対する定量分析を行うことになるが、酸化ハロゲン酸を分析するときにのみ装置構成を変更するような煩雑な作業を要すると、分析効率を向上させる上で大きな障害となる。また、移動相として用いられる水酸化カリウムは我が国の法律で劇物に指定されているように取扱いに注意を要する物質であり、こうした物質を移動相として使用することも効率的な分析作業には障害となる。
「Agilent6410による臭素及び酸化ハロゲン酸の高感度分析」、[online]、アジレント・テクノロジー株式会社、 [平成23年8月8日検索]、インターネット<URL : http://www.chem-agilent.com/cimg/LCMS-200809TK-001.pdf>
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その主な目的は、上記の従来手法よりも簡便で、汎用性の高い一般的な高速液体クロマトグラフ質量分析計を利用して高感度、高精度で酸化ハロゲン酸を定量分析することができる酸化ハロゲン酸分析方法を提供することにある。
上述した、不揮発性塩濃度の高い移動相、イオン交換カラム、及び質量分析計の組み合わせは高い検出感度を達成できるものの、不所望のイオンを除去するサプレッサの使用が避けられない。サプレッサを排除するためには、高濃度の不揮発性塩が添加されない移動相を使用する必要がある。そこで、本願発明者は、カラムとして、イオン交換カラムに代えて、疎水性に関しては一般的な逆相カラム(逆相クロマトグラフィ用カラム)とほぼ同程度又はそれに近い特性を有しつつ、イオン性高極性物質を保持できるようにイオン交換機能を持たせたカラムを使用することに想到した。そして、そうしたカラムを用いつつ、移動相等の分析条件に関する実験的な検討を繰り返し、移動相として有機酸塩緩衝液などと有機溶媒の混合液を用いることで、臭素酸、過塩素酸などの酸化ハロゲン酸を的確に分離し、且つ高い検出感度と定量性とを達成できることを見いだした。
本発明に係る酸化ハロゲン酸分析方法は上記のような知見に基づいてなされたものであり、試料中の酸化ハロゲン酸を定量分析する酸化ハロゲン酸分析方法であって、
高速液体クロマトグラフィのカラムと大気圧イオン化質量分析計とを接続した液体クロマトグラフ質量分析計を使用し、前記カラムとしてイオン交換機能を持たせた逆相カラムを用いるとともに、有機酸又は有機酸塩緩衝液と有機溶媒との混合液を移動相として、試料中の酸化ハロゲン酸を含む各種成分を分離した上で検出することを特徴としている。
高速液体クロマトグラフィのカラムと大気圧イオン化質量分析計とを接続した液体クロマトグラフ質量分析計を使用し、前記カラムとしてイオン交換機能を持たせた逆相カラムを用いるとともに、有機酸又は有機酸塩緩衝液と有機溶媒との混合液を移動相として、試料中の酸化ハロゲン酸を含む各種成分を分離した上で検出することを特徴としている。
一般的に、有機酸とは、酢酸、蟻酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、トリフルオロ酢酸などを含むカルボン酸類のことであり、上記有機酸塩緩衝液としては、例えば、蟻酸アンモニウム緩衝液や酢酸アンモニウム緩衝液を用いればよい。一方、有機溶媒も特に限定されないが、典型的にはアセトニトリルを用いることができる。
即ち、本発明の一態様として、移動相は蟻酸アンモニウム緩衝液とアセトニトリルとの混合液とすることができる。また、その際に、時間経過に伴い蟻酸アンモニウム濃度を上昇させるグラジエント分析を行うようにするとよい。
例えば蟻酸アンモニウムは、正電荷のアンモニウムイオンと負電荷の蟻酸イオンとを含み、カラム中の固定相のイオン交換機能による試料中の酸化ハロゲン酸イオンを保持する作用に寄与する。また蟻酸アンモニウム等の有機酸塩緩衝液は揮発性塩であるから、質量分析計の例えばESIイオン源に導入されても析出などの問題を生じにくい。一方、アセトリトリル等の有機溶媒は極性溶媒であり、カラム中の固定相の疎水性相互作用(つまり逆相の機能)に寄与し、さらに質量分析計の例えばESI源において試料分子を効率良くイオン化するのにも寄与する。
上記「イオン交換機能を持たせた逆相カラム」には各種の態様が考え得る。具体的には例えば、表面にODS(OctaDecylSilyl)基とイオン受容体とを導入した、多孔性シリカ等の担体を固定相としたカラムを利用することができる。また、例えば表面にODS基を導入した逆相クロマトグラフィ用の担体とイオン交換樹脂等のイオンクロマトグラフィ(又はイオン交換クロマトグラフィ)用担体との混合物を充填したカラムを利用することもできる。いずれも、カラムはイオン交換による成分分離機能と逆相モードの成分分離機能とを併せ持つため、試料中の強イオン性化合物である酸化ハロゲン酸由来のイオンのみならず、非イオン性の化合物も分離される。
本発明に係る酸化ハロゲン酸分析方法によれば、カラムと質量分析計との間にサプレッサを設ける必要がなく、またサプレッサと質量分析計との間の流路中に有機溶媒を混入させる必要もなくなるので、ごく一般的な高速液体クロマトグラフ質量分析計の装置構成で分析が行える。そのため、酸化ハロゲン酸以外の物質の分析を併せて行う場合でも、装置構成を一々変更する必要がなく、分析作業が煩雑にならずスループットを向上させるのに有利である。また、移動相も取扱いが容易な一般的なものを使用できるので、その点でも分析作業が簡便である。
本発明に係る酸化ハロゲン酸分析方法の一実施形態を説明する。図1は本発明に係る分析方法を実施するためのHPLC/MSの一例の概略構成図である。
図1において、第1送液ポンプ2は第1移動相容器1から移動相Aを吸引して所定流量で送出し、第2送液ポンプ4は第2移動相容器3から移動相Bを吸引して所定流量で送出する。移動相Aと移動相Bとは混合器5で混合され、インジェクタ6を経てカラム7に送出される。インジェクタ6では分析対象である液体試料がマイクロシリンジなどを用いて移動相中に注入され、液体試料は移動相の流れに乗ってカラム7に送り込まれる。試料中の各種成分はカラム7を通過する際に分離され、時間差がついてカラム7出口から溶出する。
カラム7からの溶出液は検出器としての質量分析計8に送られ、ESIイオン源81のスプレイノズルから略大気圧雰囲気中に噴霧され、溶出液に含まれる成分分子はイオン化される。生成されたイオンはイオンレンズ82で収束され、四重極マスフィルタ83で質量電荷比に応じて分離されて、イオン検出器84に到達し検出される。時間の経過に伴って溶出液中に含まれる成分の種類、つまり質量分析に供される成分の種類は変化する。四重極マスフィルタ83は予め設定された1乃至複数の質量電荷比のイオンを検出するように選択イオンモニタリング(SIM)モードで駆動される。したがって、イオン検出器84で得られる検出信号は各成分を反映したものとなり、図示しないデータ処理部では、検出信号に基づいて、目的成分である酸化ハロゲン酸化合物に対応したマスクロマトグラムが作成され、該クロマトグラムに現れるピークに基づいて目的成分の定性、定量が行われる。
なお、質量分析計8のイオン源はESIによるものに限らず、大気圧化学イオン化法(APCI)や大気圧光イオン化法(APPI)によるものでもよい。また、質量分離器は四重極マスフィルタでなくてもよく、例えば飛行時間型質量分析器などでもよい。また、三連四重極型質量分析計のように、MS/MS分析又はMSn分析が可能な質量分析計でもよい。
本発明に係る酸化ハロゲン酸分析方法に使用されるHPLC/MSでは、カラム7と質量分析計8とは直結され、その間にサプレッサなどの溶液に対する何らかの処理を行う装置は設けられない。また、HPLCのカラム7はイオン交換カラムではなく、イオン交換機能と逆相モードによる成分分離機能(つまり疎水性相互作用による成分分離の機能)とを併せ持つ固定相が充填されたカラムが用いられる。具体的には例えば、インタクト社製のScherzo C18シリーズ(<URL :http://www.imtakt.com/jp/Products/Scherzo/index.htm>参照)が利用可能である。これは、表面がイオン交換機能を有する官能基(イオン受容体)とODSとで修飾された多孔性シリカが固定相として充填されたカラムである。また、それ以外にも、例えば表面にODS基を導入した逆相クロマトグラフィ用の担体とイオン交換樹脂等のイオンクロマトグラフィ用担体との混合物を充填したカラムを利用することもできる。
上記カラムにおいて、強イオン性化合物である酸化ハロゲン酸のイオンのほか、塩基性物質や非イオン性物質を分離するために、例えば蟻酸アンモニウム緩衝液や酢酸アンモニウム緩衝液等の有機酸塩緩衝液とアセトニトリル等の有機溶媒とを混合した移動相を利用する。ただし、臭素酸や過塩素酸など、異なる酸化ハロゲン酸を適切に分離するために、有機酸塩緩衝液の濃度を時間経過に伴って変化させるグラジエント分析を実施する。そこで、この例では、移動相Aとして所定濃度の蟻酸アンモニウム、移動相Bとして移動相Aの蟻酸アンモニウム濃度よりも十分に高い濃度の蟻酸アンモニウムとアセトニトリルとの混合液を使用し、移動相Bの混合比率を低比率、例えば0%から徐々に増加させることでグラジエント分析を行う。
揮発性塩である蟻酸アンモニウムに由来する蟻酸イオン、アンモニウムイオンの存在の下で、試料中の酸化ハロゲン酸イオンはカラム7のイオン受容体に保持され、さらに、蟻酸アンモニウム濃度の上昇に伴って異なる種類の酸化ハロゲン酸イオンに対する保持能の差異が大きくなることで、異なる種類の酸化ハロゲン酸は時間的に十分な差異を以てカラム7から溶出する。一方、試料に含まれる非イオン性化合物はODSの疎水性相互作用によって分離される。したがって、上記移動相とカラム7との組み合わせにより、異なる種類の酸化ハロゲン酸のほか、非イオン性化合物を含め、試料に含まれる様々な成分が分離される。アセトニトリルが移動相に含まれない状態では、移動相の極性は高くESIイオン源81でのイオン化効率はあまり高くないが、アセトニトリルが移動相に添加されて極性が下がるとESIイオン源81でのイオン化効率は向上する。それによって、質量分析計8では、カラム7からの溶出液中に含まれる各種成分を効率良くイオン化して、高い感度で分析することができる。また、蟻酸アンモニウムは揮発性であるため、ESIイオン源81に導入されても目詰まり等を生じるおそれは小さい。
図1に示したHPLC/MSを用いた酸化ハロゲン酸の具体的な分析例について説明する。
分析条件は次の通りである。
・装置:LCMS-8030(島津製作所製)
・カラム:インタクト社製 Scherzo SM-C18(内径2.0mm、長さ50mm、充填物粒子径3μm)
・移動相A:1mM 蟻酸アンモニウム緩衝液
・移動相B:100mM 蟻酸アンモニウム緩衝液+アセトニトリル(混合比 1:9)
・カラム流速:0.25mL/min
・グラジエント時間プログラム:0%(0分)−60%(6.0分)移動相B
・カラム温度:35℃
また、質量分析計8でのイオン化法はネガティブイオンモードである。
分析条件は次の通りである。
・装置:LCMS-8030(島津製作所製)
・カラム:インタクト社製 Scherzo SM-C18(内径2.0mm、長さ50mm、充填物粒子径3μm)
・移動相A:1mM 蟻酸アンモニウム緩衝液
・移動相B:100mM 蟻酸アンモニウム緩衝液+アセトニトリル(混合比 1:9)
・カラム流速:0.25mL/min
・グラジエント時間プログラム:0%(0分)−60%(6.0分)移動相B
・カラム温度:35℃
また、質量分析計8でのイオン化法はネガティブイオンモードである。
上記分析条件の下で、過塩素酸の標準品(10ppb)及び臭素酸の標準品(100ppb)を試料として測定し、検出して得られたマスクロマトグラムを図2に示す。図2から、過塩素酸と臭素酸とが十分な保持時間差を以て検出されていることや、定量に支障となるようなバックグラウンドが殆ど現れないこと、が分かる。これは、本測定データが三連四重極型質量分析計を用いた結果であり、三連四重極型質量分析計のMRM測定の選択性の高さによるものである。この結果から、水道水や河川水などに含まれる臭素酸、過塩素酸などを定量するのに十分な性能を確保できることが確認できる。
なお、上記実施例は本発明の一例であって、本発明の趣旨の範囲で適宜修正や変更、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
1…第1移動相容器
2…第1送液ポンプ
3…第2移動相容器
4…第2送液ポンプ
5…混合器
6…インジェクタ
7…カラム
8…質量分析計
81…ESIイオン源
82…イオンレンズ
83…四重極マスフィルタ
84…イオン検出器
2…第1送液ポンプ
3…第2移動相容器
4…第2送液ポンプ
5…混合器
6…インジェクタ
7…カラム
8…質量分析計
81…ESIイオン源
82…イオンレンズ
83…四重極マスフィルタ
84…イオン検出器
Claims (3)
- 試料中の酸化ハロゲン酸を定量分析する酸化ハロゲン酸分析方法であって、
高速液体クロマトグラフィのカラムと大気圧イオン化質量分析計とを接続した液体クロマトグラフ質量分析計を使用し、前記カラムとしてイオン交換機能を持たせた逆相カラムを用いるとともに、有機酸又は有機酸塩緩衝液と有機溶媒との混合液を移動相として、試料中の酸化ハロゲン酸を含む各種成分を分離した上で検出することを特徴とする酸化ハロゲン酸分析方法。 - 請求項1に記載の酸化ハロゲン酸分析方法であって、
前記カラムは表面にODS基とイオン受容体とを導入した担体を固定相としたものであることを特徴とする酸化ハロゲン酸分析方法。 - 請求項1又は2に記載の酸化ハロゲン酸分析方法であって、
前記移動相は蟻酸アンモニウム緩衝液とアセトニトリルとの混合液であり、時間経過に伴い蟻酸アンモニウム濃度を上昇させるグラジエント分析を行うことを特徴とする酸化ハロゲン酸分析方法。
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