JP5695230B1 - 脳血流定量解析装置、脳血流定量解析システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1にはIMP−ARG(Auto−Radiography)法による脳血流シンチグラフィの技術であって、放射性薬剤の投与後の比較的早期における脳血流定量解析の精度を向上させる技術が記載されている。この技術は、第1の時刻から第2の時刻までに連続的に撮像された頭部の核医学画像から計数される計数値を、時間に依存する変数を有する関数式に当てはめることによって脳血流の血流速度を算出し、単位領域ごとにマッピングするものである。
IMP−ARG法より簡易なコンポーネントモデル(Microsphereモデル)に基づく解析方法であるため、比較的容易な算出によって脳血流の定量解析が可能であるというメリットがある一方で、動脈採血を行う必要があるため、手技が複雑で患者に与える侵襲性も高いというデメリットがある。
また、我が国において脳血管疾患の患者数は120万人を超え(平成23年調査)、認知症の患者数は推定460万人を超える(平成25年調査)。すなわち、上記のような脳血流定量解析の受診を要する被験者は多数存在し、そのニーズは広域にわたる。それにも関わらず、従来の定量解析法のように一定の熟練度を要する場合、その困難性は技術の普及に制限をかけることとなり、被験者が受診する機会を狭めかねない。
図1は、本実施形態における解析装置10および周辺機器示す機能構成図である。ここで周辺機器は、撮像装置20、表示装置30および操作受付部40である。
ここで脳血流の定量解析とは、脳血流の流動性について定量的に示す数値を算出すること、または当該数値を用いて脳血流の動態を解析することをいう。
計数値取得部112は、体内に投与されたIMP(放射性薬剤)から放射される放射線量を所定の時間間隔で経時的に計数して得られる計数値であって、脳領域における計数値である脳計数値および肺領域における計数値である肺計数値を取得する。
ROI到達時推定部114は、計数値取得部112によって取得された脳計数値および肺計数値の経時変化の度合いを定量的に示す指標値をそれぞれについて算出し、算出された指標値を用いた第一演算処理によって、脳領域に放射性薬剤が到達した時点を示す脳到達時T1と、肺領域に放射性薬剤が到達した時点を示す肺到達時T2と、を推定する。
脳血流解析部116は、ROI到達時推定部114によって推定された脳到達時T1と肺到達時T2との時間差ΔTを求め、肺計数値と、当該肺計数値が計数された時点から時間差ΔTが経過した時に計数された脳計数値と、を脳領域における血流速度を示す変数を有する関係式に代入する第二演算処理に基づいて脳領域における脳血流の定量解析を行う。
なお、解析装置10は、本段落で挙げた機能に限らず他にも種々の機能を有している。解析装置10に内包される各種機能については、後に詳述する。
操作受付部40は、解析者による操作を受け付ける手段であり、具体的には、操作ボタン、キーボード、マウス等である。解析装置10は、操作受付部40から受け付けた電気信号に応じて各種制御を実行することができる。
なお、図1においては表示装置30と操作受付部40とを別々の構成要素であるかのように図示しているが、タッチパネルを用いれば表示装置30と操作受付部40とを一体的に実現することも可能である。
ここでネットワークとは、インターネットやLAN(Local Area Network)等の種々のコンピュータネットワーク又はその組合せで構成することができる。また、各構成要素とネットワークとの通信接続は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
このようなネットワークシステムは、例えば、撮像装置20に相当する装置で撮像されたダイナミック画像をネットワーク上に格納し、当該ネットワークにアクセス可能な別のコンピュータ端末でROI到達時推定部114や脳血流解析部116に相当する処理を実行し、その結果をまたネットワーク上に格納するといったクラウドコンピューティングによるシステム等が考えられる。
ここで記憶媒体とは、磁気ディスクや光学ディスク、フラッシュメモリ等のデータを記憶する装置や部品をいう。
ここで、解析装置10による定量解析の基本原理を、以下詳細に説明する。
IMPを投与した直後について、以下の(a)から(d)の前提が成り立つことを仮定することにより、初回循環時にMicrosphereモデルと同じ状態が成り立ち、ダイナミック画像から取得される計数値に基づいて、採血を伴うことなく定量解析が実現できる。
(a)投与されたIMPの脳組織への分布は、初回循環時にほぼ決定される
(b)初回循環脳通過時のIMP動態がMicrosphereモデルに近似できる
(c)再循環での取り込みがほとんどない
(d)いったん脳組織に取り込まれたIMPは比較的長時間脳内に留まる
また、撮像装置20によるダイナミックスキャンが開始した後(数秒後)にIMPの投与を開始する。IMPの投与直後の分布変化を漏れなく計測(計数)するためである。そして、撮像装置20は2分間のダイナミックスキャンを行うものとする。これは、IMPの脳内分布は初回巡回時にほぼ決定されるという前提なので2分間で十分な計数結果が得られるからである。
なお、本実施形態の撮像装置20によるダイナミックスキャンは、1フレームを2秒で撮像することが可能であるため、2分間の測定で60枚のダイナミック画像を撮像することができる。
なお、肺70から左室80までの動脈内濃度と、左室80から脳90までの動脈内濃度とは、共にCa(t)で表せるものとする。また、式(1)〜式(5)におけるtは、それぞれの領域(臓器)においてIMPが到達した時点が同時であると仮定したときに、当該時点を基点(ゼロ)とする経過時間を表している。
なお、ここまで解析装置10の解析原理であるIMP−Graph Plot法の原理について説明してきたが、これは本発明の実施形態の一例であって、他の定量解析方法への応用も可能であり、本発明による定量分析は必ずしも回帰分析を行うとは限らない。例えば、式(5)におけるY切片(F・L(t)/C/Cr(t))に相当する変数がゼロに等しいと見なせるほど小さい場合、回帰分析を行わずとも、脳血流の血流速度を示す変数(本実施形態における変数F相当)を求めることは可能である。
入力部102は、撮像装置20からダイナミック画像を含む種々のデータを入力する機能である。入力部102は、撮像装置20から種々のデータを受動的に受け付ける機能であってもよいし、撮像装置20に記憶されている種々のデータを能動的に読み取る機能であってもよい。
図8は、表示装置30に表示される解析グラフの一例を示す図である。具体的には、上述した式(5)における左辺であるB(t)/Cr(t)をY軸値として与え、脳血流の血流速度を示す変数Fの係数である∫Cr(t)dt/Cr(t)をX軸値として与えてプロットしたグラフを示したものである。図8のグラフは、縦軸にY軸値、横軸にX軸値をとる。
図9は、表示装置30に表示される解析画像の一例を示す図である。具体的には、撮像装置20により撮像されたスタティック画像を脳血流解析部116による解析結果に基づいて再構成し、脳内の各領域における血流分布を解析者に視認しやすいようにマッピングしたものである。
図7〜図9に示した図の詳細については、以下において適宜説明する。
本実施形態において、ROI設定部110は、記憶部104から選択したダイナミック画像を表示装置30に表示させ、解析者は当該ダイナミック画像を見ながら操作受付部40を操作し、操作受付部40によって受け付けられ操作に応じてROIを設定する態様で以下説明する。なお、この態様は一例であって、ROI設定部110はダイナミック画像を画像処理することによって自動的にROI設定する機能を有してもよい。
ここで、図3の上部に図示される枠部31は頭部に設定されたROIである。より具体的には、頭部の撮像時に眉毛が生えている領域の近傍に設定され、脳中央から底部付近の最も幅の広い部分に設定されるROIであり、図2に示したコンポーネントモデルにおける脳90に対応する領域である。以下の説明において脳領域とは、この眉毛近傍に設定されるROIのことをいう。
また、図3の下部に図示される枠部32は胸部に設定されたROIである。より具体的には、胸部の撮像時に第4から第5肋間に設定され、左右の分岐部直下の肺動脈幹内に設定されるROIであり、図2に示したコンポーネントモデルにおける肺動脈60に対応する領域である。以下の説明において肺領域とは、この肺動脈近傍に設定されるROIのことをいう。
ここで計数値とは、放射線量を示す定量的な数値をいい、具体的には撮像装置20に内蔵している検出器(シンチレータ)によって検知された放射線の数である。本実施形態の計数値取得部112は、撮像装置20が撮像したダイナミック画像に対して設定されたROIにおいて検知された放射線の数を読み取ることによって計数値を取得する。この態様は一例であって、計数値を取得する手段としては、例えば、本実施形態の撮像装置20のようにダイナミック画像を撮像できる装置であって自律的に所定の領域について計数値を取得する手段であってもよい。あるいは、ネットワークを介して他装置が取得した計数値を受信することによって計数値を取得する手段であってもよい。
また、ROI到達時推定部114は、算出された指標値を用いた第一演算処理によって、脳領域に放射性薬剤が到達した時点を示す脳到達時T1と、肺領域に放射性薬剤が到達した時点を示す肺到達時T2と、を推定する。
また、ROI到達時推定部114は、計数値取得部112によって取得された肺計数値のうち最大を示す肺計数値が計数された時点より後であって、当該時点から予め定められた時間内に収まる時点を脳到達時T1として推定する。具体的には、脳到達時T1として推定する時点を、肺計数値の最大値を示す時を基準とする所定時間内のいずれかに限定する。これは、人間の血行動態を考慮した場合、肺計数値が最大を示す時に脳血管にIMPが存在せず、また、その後6秒以上かつ20秒以下でIMPが脳に到達する事例がほとんどであり、それを超えることは稀だからである。すなわち、上記所定時間は6秒以上かつ20秒以下に設定されることが好ましい。なお、ここで下限値である6秒は、図2に示すコンポーネントモデルにおいてIMPが肺動脈60から左室80まで流動する時間より長く、肺動脈60から脳90まで流動する時間より短いと推定される時間である。また、上限値である20秒は、IMPが肺動脈60から脳90まで流動する時間より長く、IMPが肺動脈60に到達してから脳90の全領域に循環するまでに要する時間より短いと推定される時間である。
ここで、Frame[n]とは、n番目に撮影されたダイナミック画像における計数値を意味しており、換言すれば撮像開始から2n秒経過した時点における計数値といえる。また、ここでnとは、ダイナミック画像におけるフレーム数を意味しており、1フレーム=2秒であるからnは時間に依存している変数ともいえる。
なお、ここで連続して計数された計数値とは、当該時点を起点とする複数の連続した時点における計数値のそれぞれを用いて算出される変化率であれば足りる。従って、本実施形態においては基準となる時点(n番目)の計数値と、その1フレーム後(n+1番目)の計数値と、連続して計数された2つの計数値によって変化率を計算する態様としているが、連続して計数された3つ以上の計数値を用いて変化率を計算する態様であってもよい。
また、(Frame[n+1]−Frame[n])/Frame[n]は、n番目のフレームにおける計数値とn+1番目のフレームにおける計数値の差分に注目して算出される変化率である。この式は(Frame[n+1]/Frame[n]−1)と同じ値を示すことは明らかであり、n番目のフレームにおける計数値に対するn+1番目のフレームにおける計数値の比率と同義とみてよい。
しかし、(Frame[n+1]−Frame[n])/nとして与えた指標値を用いた場合、開始時点(n=0)において当該指標値は無限大となるため、開始時点で発散しないようにマスク処理を行う等の工夫が別途必要となる。従って、IMP投与後において最初に計数値が急増し始めた時点を推定する方法の指標値として最適とはいいがたい。
ここで増大傾向とは、取得されたダイナミック画像が撮像された時間(120sec)の間において、時間経過(フレーム数nの増大)と共に概ね増大していることをいう。従って、増大傾向にある変数とは、必ずしも全時間帯において増大している変数に限らず、一部の時間帯において減少している変数であっても構わない。
ここで肺計数値と脳計数値とを一組として第二演算処理を実行するとは、一の肺計数値と一の脳計数値とを同一回の第二演算処理によって処理することをいう。従って、肺計数値と脳計数値とを一組とする処理にあたって、これらを同一テーブルに格納する、または、これらを特定のキーで関係付ける等の対応付けを必ずしも与えなくてよい。
なお、本実施形態における第一比率の基準時とは、ROI到達時推定部114によって推定された肺到達時T2として演算する。
また、本実施形態においては説明変数が第一比率であり、目的変数が第二比率である。ただし、説明変数が第二比率であり、目的変数が第一比率として回帰分析する態様も考えられうる。この場合、説明変数の係数は本実施形態における変数Fの逆数に相当する変数となる。
Microsphere法やこれに近似する定量解析法は、いずれも簡易なコンポーネントモデルに基づく近似計算により脳内血流を定量解析しているため、実際には存在しているが当該近似計算においては無視すべきデータ列が不可避に存在する。解析精度を上げるためには、無視するデータ列と解析に用いるデータ列とを適切に取捨選択することが不可欠であるが、従来手法においては解析者の恣意的判断に依存するところが大きかった。従って、解析者の熟練度や能力に応じて、必ずしも適切な取捨選択がなされない虞があり、解析者によって解析結果が不均等となる原因の一つとなっていた。
本実施形態における解析装置10は、一定の基準に基づくコンピュータ処理によって解析に使用するデータ列を取捨選択するので、解析者の恣意的判断を排することができる。以下、解析装置10(脳血流解析部116)によるデータ列の取捨選択の原理について図8のグラフを用いて説明する。
脳血流解析部116は、これらのプロットのうち所定の範囲に収まるX軸値を有するプロットを導出し、導出されたプロットから算出される相関係数が最大となるデータ列の組み合わせを選択し、選択されたデータ列の組み合わせから最小二乗法によって説明変数(第一比率)の係数として与えられる変数Fを算出する。上述したように変数Fは脳領域における血流速度を示しており、変数Fを算出することによって脳領域における血流速度を求めることができる。ここで変数Fは、図8における直線88の傾きに相当している。なお、直線88の左端と右端におけるX軸値の範囲が本段落で説明した所定の範囲である。以下の説明においては、直線88の左端を解析開始点と呼称し、直線88の右端を解析終了点と呼称する。図8の上段に示される「START」とは解析開始点を、「END」とは解析終了点を、それぞれ示すものである。
なお、本実施形態の脳血流解析部116は、肺計数値が最大であるプロット82より二つ右の(4sec後に計数された)プロット84を解析開始点としている。これは、発明者によって行われた解析結果によれば、肺計数値が最大となるプロット82やその一つ右の(2sec後に計数された)プロット83を解析開始点として解析した場合と比して良好な解析結果が得られたことに基づくものである。
そして、最初にY軸値が下降する区間、図8においてはプロット86とプロット87の区間が大小判定により検知され、プロット86が脳血流解析部116により導出される最終点として決定される。
なお、脳血流解析部116が解析結果として得るものは、ここに列挙するものに限らなくてもよく、変数Fから統計的に換算可能な種々の定量値を含みうる。この種々の定量値には、例えば、脳血管における異常(血栓等)の位置や異常度合いを示す定量値等が挙げられる。
以下、図4〜図6を用いて、解析装置10による定量解析のフローについて説明する。
図4は、解析装置10によって行われる全体処理のフローチャートである。
図5は、ROI到達時推定部114に関する処理の詳細を示すフローチャートである。
図6は、脳血流解析部116に関する処理の詳細を示すフローチャートである。
より詳細に言えば、スタティック画像は、撮像装置20がダイナミック画像を撮像した後に、頭部を輪切りにした状態で図示されるSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)画像である。SPECT画像にはIMP濃度の高低(放射線量の計数値の大小)が色彩で示され、図9では濃淡でIMP濃度の高低を示している。図9に示す事例に則していえば、右下部91が図9のスタティック画像において最も濃く表示されている脳領域である。図9はモノクロであるが、カラー画像を用いればより詳細にIMP濃度の高低を図示することも可能である。また、mCBFは脳全域における脳血流の平均血流速度である。従って、これらに基づいて脳内の断片領域における血流速度を解析者に提示することが可能である。
なお、図4において、図7・図8に相当するグラフおよび図9に相当する画像を表示出力する処理を一つのステップとして図示するが、描画生成部106はこれらの描画を時系列的に分散して処理できるので、異なるタイミングあるいは異なる画面領域に表示することも可能である。
また、本実施形態においては、図7・図8に相当するグラフおよび図9に相当する画像を表示出力するように説明したが、これは解析装置10の原理説明のために便宜的に示したものに過ぎない。本実施形態の解析装置10はステップS102の処理については解析者の判断を用いているが、他の処理は機械的に処理可能である。従って、必ずしも解析者が視認可能に図7・図8に相当するグラフおよび図9に相当する画像の全てを図示する必要はなく、これらの一部または全部を表示出力しない態様により解析装置10が実現されてもよい。
上記のステップS202〜ステップS204の処理をn=60に達するまで繰り返し実行し、n=60となったとき(ステップS204のYes)、ステップS205に移行する。
そして、ROI到達時推定部114は、n=1(max)のときの変化率(Δ(1))とn=2のときの変化率(Δ(2))の大小判定をし、Δ(2)が大きいとき(ステップS206のYES)はmaxに2を与えて(ステップS207)からステップS208に移行し、Δ(1)が大きいとき(ステップS206のNO)はそのままステップS208に移行する。
上記のステップS206〜ステップS209の処理をn=60に達するまで繰り返し実行し、n=60となったとき(ステップS209のYes)、max番目のフレームが撮像された時点を到達時として推定する(ステップS210)。
なお、mの初期値として3を与えるのは、回帰分析には少なくとも3点以上のプロットを要するからである。mに与える初期値を変更することによって回帰分析に用いるプロットの下限を4点以上とすることも可能である。
そして、脳血流解析部116は、m=3(max)のときの相関係数R(3)とm=4のときの相関係数R(4)の大小判定をし、相関係数R(4)が大きいとき(ステップS309のYES)はmaxに4を与えて(ステップS310)からステップS311に移行し、相関係数R(3)が大きいとき(ステップS309のNO)はそのままステップS311に移行する。
上記のステップS309〜ステップS312の処理を相関係数R(m)=−1となるまで繰り返し実行し、相関係数R(m)=−1となったとき(ステップS312のYes)、max番目のプロット(データ列)を解析終了点として決定する(ステップS313)。
また、上述した各種の構成要素は、必ずしも必須の構成要素ではなく、本発明の効果を阻害しない程度に省いても構わないし、同等に機能又は作用する他の構成要素に代えてもよい。
(1)体内に投与された放射性薬剤から放射される放射線量を所定の時間間隔で経時的に計数して得られる計数値であって、脳領域における前記計数値である脳計数値および肺領域における前記計数値である肺計数値を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記脳計数値および前記肺計数値の経時変化の度合いを定量的に示す指標値をそれぞれについて算出し、算出された前記指標値を用いた第一演算処理によって、前記脳領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す脳到達時と、前記肺領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す肺到達時と、を推定する推定手段と、前記推定手段によって推定された前記脳到達時と前記肺到達時との時間差を求め、前記肺計数値と、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値と、を前記脳領域における血流速度を示す変数を有する関係式に代入する第二演算処理に基づいて前記脳領域における脳血流の定量解析を行う解析手段と、を備えることを特徴とする脳血流定量解析装置。
(2)前記推定手段は、前記取得手段によって取得された前記肺計数値が計数された時点のいずれか一つを前記肺到達時として推定し、前記取得手段によって取得された前記肺計数値のうち最大を示す前記肺計数値が計数された時点より後であって、当該時点から予め定められた時間内に収まる時点を前記脳到達時として推定する(1)に記載の脳血流定量解析装置。
(3)前記指標値は、ある時点で計数された前記脳計数値または前記肺計数値を、計数結果の範囲内において時間経過に依存して増大傾向にある変数で除した値であり、前記推定手段は、複数の時点について前記指標値を算出し、算出された複数の前記指標値のうち最大を示す前記指標値の元となった前記脳計数値または前記肺計数値が計数された時点を前記脳到達時または前記肺到達時として推定する(1)または(2)に記載の脳血流定量解析装置。
(4)前記指標値は、ある時点で計数された前記脳計数値または前記肺計数値を基準として、当該時点から連続して計数された前記脳計数値または前記肺計数値が変化した割合を示す値である(3)に記載の脳血流定量解析装置。
(5)前記解析手段は、前記肺計数値と、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値と、を一組とし、複数組の前記肺計数値と前記脳計数値のそれぞれについて前記第二演算処理を実行した演算結果に基づいて回帰分析を行うことによって前記血流速度を求める(1)から(4)いずれか一つに記載の脳血流定量解析装置。
(6)前記関係式における説明変数および目的変数は、前記肺計数値に対する、基準時から当該肺計数値が計数される時点までに計数された当該肺計数値に係る前記肺領域における前記放射線量の累計値の比率である第一比率、および、当該肺計数値に対する、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値の比率である第二比率であり、前記説明変数の係数は前記血流速度を示す変数である(5)に記載の脳血流定量解析装置。
(7)前記解析手段は、前記演算結果から前記第一比率と前記第二比率とからなるデータ列を複数組導出し、導出された複数組の前記データ列から算出される相関係数が最大となる前記データ列の組み合わせを用いて前記血流速度を求める(6)に記載の脳血流定量解析装置。
(8)前記解析手段は、前記取得手段によって取得された前記肺計数値のうち最大を示す前記肺計数値が計数された時点または当該時点より後に計数された前記肺計数値と、当該肺計数値と一組となる前記脳計数値と、に基づいて得られた前記第一比率および前記第二比率とからなる前記データ列を導出する(7)に記載の脳血流定量解析装置。
(9)前記解析手段は、前記取得手段によって取得された前記肺計数値のうち最大を示す前記肺計数値が計数された時点または当該時点より後に計数された前記肺計数値に基づいて得られた複数の前記第一比率を値の小さい順番でみて、前記第一比率と組をなす前記第二比率について当該順番の前後で大小判定を繰り返し行い、小さい方の前記第一比率と組をなす前記第二比率が、大きい方の前記第一比率と組をなす前記第二比率より大きいことに基づいて前記データ列を導出する(7)または(8)に記載の脳血流定量解析装置。
(10)前記解析手段によって実行される前記大小判定の処理の中に、前記相関係数を算出する処理が組み込まれている(9)に記載の脳血流定量解析装置。
(11)複数の情報端末がネットワークを介して通信可能に接続しているネットワークシステムであって、体内に投与された放射性薬剤から放射される放射線量を所定の時間間隔で経時的に計数して得られる計数値であって、脳領域における前記計数値である脳計数値および肺領域における前記計数値である肺計数値を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記脳計数値および前記肺計数値の経時変化の度合いを定量的に示す指標値をそれぞれについて算出し、算出された前記指標値を用いた第一演算処理によって、前記脳領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す脳到達時と、前記肺領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す肺到達時と、を推定する推定手段と、前記推定手段によって推定された前記脳到達時と前記肺到達時との時間差を求め、前記肺計数値と、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値と、を前記脳領域における血流速度を示す変数を有する関係式に代入する第二演算処理に基づいて前記脳領域における脳血流の定量解析を行う解析手段と、を備えることを特徴とする脳血流定量解析システム。
(12)記憶媒体から読み出されてコンピュータによって実行されるプログラムであって、体内に投与された放射性薬剤から放射される放射線量を所定の時間間隔で経時的に計数して得られる計数値であって、脳領域における前記計数値である脳計数値および肺領域における前記計数値である肺計数値を取得する取得処理と、前記取得処理によって取得された前記脳計数値および前記肺計数値の経時変化の度合いを定量的に示す指標値をそれぞれについて算出し、算出された前記指標値を用いた第一演算処理によって、前記脳領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す脳到達時と、前記肺領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す肺到達時と、を推定する推定処理と、前記推定処理によって推定された前記脳到達時と前記肺到達時との時間差を求め、前記肺計数値と、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値と、を前記脳領域における血流速度を示す変数を有する関係式に代入する第二演算処理に基づいて前記脳領域における脳血流の定量解析を行う解析処理と、を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
102 入力部
104 記憶部
106 描画生成部
108 出力部
110 ROI設定部
112 計数値取得部
114 ROI到達時推定部
116 脳血流解析部
20 撮像装置
30 表示装置
40 操作受付部
60 肺動脈
70 肺
80 左室
90 脳
31、32 枠部
81〜88 プロット
88 直線
91 右下部
Claims (9)
- 体内に投与された放射性薬剤から放射される放射線量を所定の時間間隔で経時的に計数して得られる計数値であって、脳領域における前記計数値である脳計数値および肺領域における前記計数値である肺計数値を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記脳計数値および前記肺計数値の経時変化の度合いを定量的に示す指標値をそれぞれについて算出し、算出された前記指標値を用いた第一演算処理によって、前記脳領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す脳到達時と、前記肺領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す肺到達時と、を推定する推定手段と、
前記推定手段によって推定された前記脳到達時と前記肺到達時との時間差を求め、前記肺計数値と、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値と、を一組として前記脳領域における血流速度を示す変数を有する関係式に代入する第二演算処理を、複数組の前記肺計数値と前記脳計数値のそれぞれについて実行した演算結果に基づいて回帰分析を行うことによって前記血流速度を求めて前記脳領域における脳血流の定量解析を行う解析手段と、を備え、
前記関係式における説明変数は、前記肺計数値に対する、基準時から当該肺計数値が計数される時点までに計数された当該肺計数値に係る前記肺領域における前記放射線量の累計値の比率である第一比率、または当該肺計数値に対する、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値の比率である第二比率のいずれか一方であり、
前記関係式における目的変数は、前記第一比率または前記第二比率の他方であり、
前記説明変数の係数は、前記血流速度を示す変数であり、さらに、
前記解析手段は、前記演算結果から前記第一比率と前記第二比率とからなるデータ列を複数組導出し、導出された複数組の前記データ列から算出される相関係数が最大となる前記データ列の組み合わせを用いて前記血流速度を求める脳血流定量解析装置。 - 前記推定手段は、
前記取得手段によって取得された前記肺計数値が計数された時点のいずれか一つを前記肺到達時として推定し、
前記取得手段によって取得された前記肺計数値のうち最大を示す前記肺計数値が計数された時点より後であって、当該時点から予め定められた時間内に収まる時点を前記脳到達時として推定する請求項1に記載の脳血流定量解析装置。 - 前記指標値は、ある時点で計数された前記脳計数値または前記肺計数値を、計数結果の範囲内において時間経過に依存して増大傾向にある変数で除した値であり、
前記推定手段は、複数の時点について前記指標値を算出し、算出された複数の前記指標値のうち最大を示す前記指標値の元となった前記脳計数値または前記肺計数値が計数された時点を前記脳到達時または前記肺到達時として推定する請求項1または2に記載の脳血流定量解析装置。 - 前記指標値は、ある時点で計数された前記脳計数値または前記肺計数値を基準として、当該時点から連続して計数された前記脳計数値または前記肺計数値が変化した割合を示す値である請求項3に記載の脳血流定量解析装置。
- 前記解析手段は、前記取得手段によって取得された前記肺計数値のうち最大を示す前記肺計数値が計数された時点または当該時点より後に計数された前記肺計数値と、当該肺計数値と一組となる前記脳計数値と、に基づいて得られた前記第一比率および前記第二比率とからなる前記データ列を導出する請求項1から4のいずれか一項に記載の脳血流定量解析装置。
- 前記解析手段は、前記取得手段によって取得された前記肺計数値のうち最大を示す前記肺計数値が計数された時点または当該時点より後に計数された前記肺計数値に基づいて得られた複数の前記第一比率を値の小さい順番でみて、前記第一比率と組をなす前記第二比率について当該順番の前後で大小判定を繰り返し行い、小さい方の前記第一比率と組をなす前記第二比率が、大きい方の前記第一比率と組をなす前記第二比率より大きいことに基づいて前記データ列を導出する請求項1または5に記載の脳血流定量解析装置。
- 前記解析手段によって実行される前記大小判定の処理の中に、前記相関係数を算出する処理が組み込まれている請求項6に記載の脳血流定量解析装置。
- 複数の情報端末がネットワークを介して通信可能に接続しているネットワークシステムであって、
体内に投与された放射性薬剤から放射される放射線量を所定の時間間隔で経時的に計数して得られる計数値であって、脳領域における前記計数値である脳計数値および肺領域における前記計数値である肺計数値を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記脳計数値および前記肺計数値の経時変化の度合いを定量的に示す指標値をそれぞれについて算出し、算出された前記指標値を用いた第一演算処理によって、前記脳領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す脳到達時と、前記肺領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す肺到達時と、を推定する推定手段と、
前記推定手段によって推定された前記脳到達時と前記肺到達時との時間差を求め、前記肺計数値と、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値と、を一組として前記脳領域における血流速度を示す変数を有する関係式に代入する第二演算処理を、複数組の前記肺計数値と前記脳計数値のそれぞれについて実行した演算結果に基づいて回帰分析を行うことによって前記血流速度を求めて前記脳領域における脳血流の定量解析を行う解析手段と、を備え、
前記関係式における説明変数は、前記肺計数値に対する、基準時から当該肺計数値が計数される時点までに計数された当該肺計数値に係る前記肺領域における前記放射線量の累計値の比率である第一比率、または当該肺計数値に対する、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値の比率である第二比率のいずれか一方であり、
前記関係式における目的変数は、前記第一比率または前記第二比率の他方であり、
前記説明変数の係数は、前記血流速度を示す変数であり、さらに、
前記解析手段は、前記演算結果から前記第一比率と前記第二比率とからなるデータ列を複数組導出し、導出された複数組の前記データ列から算出される相関係数が最大となる前記データ列の組み合わせを用いて前記血流速度を求める脳血流定量解析システム。 - 記憶媒体から読み出されてコンピュータによって実行されるプログラムであって、
体内に投与された放射性薬剤から放射される放射線量を所定の時間間隔で経時的に計数して得られる計数値であって、脳領域における前記計数値である脳計数値および肺領域における前記計数値である肺計数値を取得する取得処理と、
前記取得処理によって取得された前記脳計数値および前記肺計数値の経時変化の度合いを定量的に示す指標値をそれぞれについて算出し、算出された前記指標値を用いた第一演算処理によって、前記脳領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す脳到達時と、前記肺領域に前記放射性薬剤が到達した時点を示す肺到達時と、を推定する推定処理と、
前記推定処理によって推定された前記脳到達時と前記肺到達時との時間差を求め、前記肺計数値と、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値と、を一組として前記脳領域における血流速度を示す変数を有する関係式に代入する第二演算処理を、複数組の前記肺計数値と前記脳計数値のそれぞれについて実行した演算結果に基づいて回帰分析を行うことによって前記血流速度を求めて前記脳領域における脳血流の定量解析を行う解析処理と、を前記コンピュータに実行させ、
前記関係式における説明変数は、前記肺計数値に対する、基準時から当該肺計数値が計数される時点までに計数された当該肺計数値に係る前記肺領域における前記放射線量の累計値の比率である第一比率、または当該肺計数値に対する、当該肺計数値が計数された時点から前記時間差が経過した時に計数された前記脳計数値の比率である第二比率のいずれか一方であり、
前記関係式における目的変数は、前記第一比率または前記第二比率の他方であり、
前記説明変数の係数は、前記血流速度を示す変数であり、さらに、
前記解析処理では、前記演算結果から前記第一比率と前記第二比率とからなるデータ列を複数組導出し、導出された複数組の前記データ列から算出される相関係数が最大となる前記データ列の組み合わせを用いて前記血流速度を求めるプログラム。
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