JP5692557B1 - 太陽光熱交換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軟水を太陽光熱によって高温高圧の蒸気としてのエネルギーに効率よく変換させることができると共に、前記軟水の供給を円滑にし、凍結防止効果も得ることのできる太陽熱コレクターを備えた太陽光熱交換装置を提供することである。【解決手段】 上端に閉塞部15bを有する外管15と、前記閉塞部15bと対向する上部開口端16aを有する内管16と、外管15の内周面と内管16の外周面との間に設けられる第1空間部21及び前記閉塞部15bと上部開口端16aとの間に設けられる第2空間部22とを備え、前記第1空間部21には給水ヘッダー管13から供給される軟水Lが所定の水位に満たされると共に、前記第2空間部22には前記軟水Lが沸騰した高温高圧の蒸気Gが満たされ、この蒸気Gが前記内管16を経て、排気ヘッダー管14から排出させるようにした。【選択図】 図3

Description

本発明は、太陽光熱を利用して、電力を得るためのエネルギーに変換する太陽光熱交換装置に関するものである。
近年、再生可能エネルギーとして太陽光を利用した発電方法が注目されている。この太陽光の利用形態には、太陽電池を介して直接電力に変換する方式と、太陽光による熱を利用して温水又は蒸気に変換し、タービンを回して電力を得る方式とがある。前記太陽電池を用いて直接電力に変換する方式にあっては、太陽電池(セル)を多数配置したソーラーパネルを複数組み合わせて使用されるが、1つのセルにおける出力電圧は、通常0.5〜1.0V程度と低く、ソーラーパネルの設備規模に対して発電効率が悪いといった問題がある。
一方、太陽光による熱を利用した太陽光熱発電は、前記セルを介して発電を行う方式とは異なり、太陽光をレンズや反射板等の集熱部材によって集光することで、常温水又は冷水を温水や蒸気等に変換してタービンを回すためのエネルギー源として利用する発電方法である。この太陽光熱発電は、太陽光発電に比べて高コストな太陽電池を使う必要がない。また、太陽電池よりレンズや反射板のような集光部材を使用した方が製造及び保守の面で有利であると共に、エネルギーの集中が可能で蓄熱により発電量の変動を抑えることができるといった利点を有している。
上記太陽光熱発電には、いくつかの方式があるが、簡易な構成としてヒートパイプを用いた方式が多く用いられている。このヒートパイプ型の発電方式は、長く延びるパイプ部材に太陽光を集中させ、このパイプ部材内を流れる水などの液状媒体を加熱し、その熱によって発電する発電方式である。
特許文献1,2には、水等の液状媒体を太陽光熱によって高温度に熱して循環させるための真空ガラス管からなる太陽熱集熱器(太陽熱コレクター)が開示されている。この太陽熱コレクターはパイプ状の集熱管と、この集熱管を覆う真空ガラス管とで構成されている。前記集熱管は、金属製の外管と、この外管内に配置される金属製の内管とで構成され、前記内管の一端から導入した液状媒体が他端から排出され、内管と外管とのスペースを前記液状媒体の流入方向と逆方向に流出させる間に、真空ガラス管を通した太陽光熱によって高温度の液状媒体に変換するようになっている。また、前記内管と連通する入口ヘッダー管は、前記外管と連通する出口ヘッダー管内に配置された構造となっている。
特許文献3には、水等の液状媒体を太陽光熱によって温めることで、温水又は蒸気に変換するための真空二重ガラス管が開示されている。温水に変換させる際には、太陽光線の照射を受ける前記真空二重ガラス管の内側面に沿ってU字管を配設し、このU字管の一端から水を供給し、他端から温水として取り出すようになっている。また、底部が閉塞された金属製の蒸気発生管を前記真空二重ガラス管で覆い、蒸気発生管の上部から底部に向けて給水管から水を滴下させ、この滴下された水が太陽光によって熱せられることで、蒸気として取り出すことも可能となっている。
特開2004−85062号公報 実公昭62−015730号公報 特開平7−324826号公報
上述したように、従来のヒートパイプ式の集熱器にあっては、常温水や冷水を所定温度の温水に変換することは可能であるが、常温水等から直接蒸気に変換することは実現が困難であった。これは、単に太陽熱コレクターの内部に給水パイプを通しただけでは、この給水パイプを通る冷水を温めることはできても、蒸気に至るまでの熱を短時間で与えることができないからである。
上記特許文献1,2に開示されている太陽熱コレクターにあっては、内管の一端から供給される水を真空ガラス管によって熱せられ、さらに前記内管と外管との間を逆流する間に熱せられることで高温度の温水に変換するものであるが、汽水分離機能を有していないため、完全に蒸気として取り出せるような構造にはなっていない。
特許文献3では、蒸気として取り出すことも可能な構成が開示されているが、蒸気発生管の内部に挿入された給水管の先端から水を供給し、この水が熱せられることで発生する蒸気を前記給水管との隙間を通して蒸気ヘッダー管に連接されたものとなっている。このような構造では、単に蒸気発生管から発生した蒸気が上昇して蒸気ヘッダー管に向けて排出することになるので、例えば、前記蒸気ヘッダー管の先に接続される蒸気タービン等を直接駆動させるだけの圧力が得られない。
また、特許文献1乃至3に共通して、水などの熱媒を給水ヘッダー管から太陽熱コレクターの底部に向けて供給し、熱変換された温水や蒸気を上方に逆流させる構造となっているが、このような構造であると、蒸気として取り出す際の汽水分離が効率的に行えないといった問題がある。さらに、供給された水が太陽熱コレクターの底部に溜まりやすくなるので、冬季や寒冷地などでは凍結のおそれがあり、メンテナンス性にも問題がある。
そこで、本発明の目的は、軟水を太陽光熱によって高温高圧の蒸気としてのエネルギーに効率よく変換させることができると共に、前記軟水の供給を円滑にし、凍結防止効果も得ることのできる太陽熱コレクターを備えた太陽光熱交換装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明の太陽光熱交換装置は、軟水を供給する給水ヘッダー管と、前記軟水から熱交換された蒸気を排出する排気ヘッダー管と、前記給水ヘッダー管から上方に分岐して延び、上端が閉塞した外管と、この外管内に挿入され、前記外管の閉塞した上端と対向する上部開口端及び前記排気ヘッダー管に接続される下部開口端を有する内管と、前記外管の内周面と内管の外周面との間に設けられる第1空間部及び前記外管の閉塞した上端と内管の上部開口端との間に設けられる第2空間部と、前記外管を覆うように装着され、太陽光の照射を受ける真空ガラス管とからなる太陽熱コレクターを備えた太陽光熱交換装置であって、前記第1空間部には前記給水ヘッダー管から供給される軟水が所定の水位を維持するように満たされると共に、前記第2空間部には前記軟水が沸騰した高温の蒸気が満たされ、この第2空間部で圧縮された蒸気が内管の上部開口端から下部開口端に向けて押し出され、前記排気ヘッダー管を介して外部に蒸気エネルギーとして排出されることを特徴とする。
本発明の太陽光熱交換装置によれば、給水ヘッダー管から供給される軟水を真空ガラス管に封入されている外管の下部から供給して太陽光熱によって沸騰させ、この沸騰した蒸気を前記外管内に挿入されている内管の上部開口端から下部開口端に向けて排出させることで、タービン等を駆動させるのに十分なエネルギーを効率よく得ることができる。また、熱交換媒体である軟水を前記外管の下部から上部に向けて供給する構造となっているため、太陽光熱交換装置の使用を停止させた際、前記外管に溜まっている軟水を給水ヘッダー管に自然に戻し、外部に排出させることができる。このため、冬季や寒冷地で使用する際の凍結防止を図ることができる。
また、外管から軟水を供給し、内管から蒸気を排出させる構造としたことで、真空ガラス管を通して降り注ぐ太陽光熱によって前記軟水を瞬時に高温度に沸騰させることができると共に、発生した高温高圧の蒸気を内管に圧縮した状態で導入させることができる。これによって、タービン等を駆動させるのに十分な圧力の蒸気を生成することが可能となる。
本発明に係る太陽光熱交換装置の全体構成図である。 太陽熱コレクターの内部構造を示す斜視図である。 上記太陽熱コレクターの作用図である。 循環手段を備えた太陽光熱交換装置の概念図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る太陽光熱交換装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は太陽光熱交換装置11の全体構成を示したものである。この太陽光熱交換装置11は、水平方向に延びる給水ヘッダー管13及び排気ヘッダー管14と、前記給水ヘッダー管13から液状の熱交換媒体である軟水Lを取り入れ、この軟水Lを高温の蒸気Gに熱変換して排気ヘッダー管14に排出する複数の太陽熱コレクター12とを備えている。この太陽熱コレクター12は、前記軟水Lを所定の水位まで導入する外管15と、この外管15内に挿入され、軟水Lから熱交換して発生させた蒸気Gを通す内管16と、前記外管15を覆う真空ガラス管17とを有している。また、前記給水ヘッダー管13の一端には、軟水Lを一定の流量で前記外管15に供給する給水ポンプ19が設けられ、他端には前記外管15に供給される軟水Lの水位を検出する水位計測管20が設けられている。この水位計測管20は、前記外管15と略同じ径及び高さを有して平行に設置され、外管15を満たす軟水Lの上位水位を検出する上位水位センサS1及び下位水位を検出する下位水位センサS2が設けられている。
前記太陽光熱交換装置11は、所定長さの給水ヘッダー管13及び排気ヘッダー管14と、複数の前記太陽熱コレクター12とをフレーム28内に収容した太陽熱コレクターユニット30を設置スペースや太陽光熱の集熱能力に応じて適宜組み合わせて構成される。前記太陽熱コレクターユニット30は、それぞれの給水ヘッダー管13及び排気ヘッダー管14の両端に設けられている連結部材25を介して並列接続され、それぞれの太陽熱コレクター12への給水及び排気が下側となるように、太陽光線の直射を受ける方向に向けて配置される。なお、前記太陽熱コレクター12は、地表面に対して35〜45度程度の傾斜角に設定するのが好ましい。
前記太陽熱コレクター12は、図2及び図3に示すように、内管16が挿入された外管15の下方の開口部15aが給水ヘッダー管13から分岐した接続部となり、外管15の内周面と内管16の外周面との隙間が軟水Lで満たされる第1空間部21となっている。また、前記外管15の閉塞した上端(閉塞部)15bと内管16の上部開口端16aとの間には、前記軟水Lが沸騰した蒸気Gで満たされる第2空間部22が形成され、この第2空間部22内で圧縮された蒸気Gが内管16の上部開口端16aから下部開口端16bに向けて押し出され、この下部開口端16bに合流して接続されている排気ヘッダー管14内に排出される。なお、真空ガラス管17を通して太陽光熱Hを効率よく得るためには、図2及び図3に示したような集熱フィン18を外管16の外周部に設けるのが好ましい。
このように、前記第1空間部21から第2空間部22に至る外管15の閉塞部15bでは、沸騰した軟水Lが液状から蒸気Gへと熱交換が連続的に発生する汽水分離状態となる。この汽水分離を効率よく行うために、図1に示したように、前記第1空間部21に供給される軟水Lの流量を水位計測管20によって監視し、適正な水量となるように給水ポンプ19による流量等を調整する必要がある。前記水位計測管20に設けられる上位水位センサS1は、内管16の上部開口端16aより低い位置に設定され、給水ヘッダー管13から供給される軟水Lが液状のまま内管16内に侵入するのを防止する。また、前記下位水位センサS2は、前記上位水位センサS1から所定の水位に下がった位置に設定され、効率よく蒸気Gに変換させるのに十分な水位を確保するための目安となるものである。したがって、図3に示したように、第1空間部21に供給する軟水Lの水位が下位水位センサS2以上、且つ、上位水位センサS1を超えない範囲が汽水分離を効率よく行うための適正水位となる。
前記供給される軟水Lの水位が上位水位センサS1によって検出されると、給水ポンプ19からの供給が停止し、水位が下がって上位水位センサS1で検出されなければ再び給水が開始され、下位水位センサS2で検出される水位以上に維持される。なお、前記軟水Lの水位が下位水位センサS2以下であっても、外管15の第1空間部21内を上昇してくる際に熱せられ、蒸気Gとなって内管16に導入されるので、熱変換効率は低下するものの一定の蒸気Gを排気ヘッダー管14に排出させることができる。
前記上位水位センサS1と下位水位センサS2の位置設定は、太陽熱コレクター12の設置本数や太陽光熱Hによる集熱量又は給水ポンプ19の駆動能力によって異なるため、排気ヘッダー管14からの蒸気Gの排出量等に基づいて設定するのが好ましい。
前記外管15及び内管16は、熱伝導性の高い銅、特に無酸素銅によって形成され、外管15には、外方向に突出するようにして集熱フィン18が設けられる。この集熱フィン18は、真空ガラス管17を通して照射される太陽光熱Hを外管15から内管16にかけて効率よく吸収させるために設けられている。本実施形態では、外管15の長手方向に対向して集熱フィン18を一対設けたが、この集熱フィン18の表面積を広く設定したり、放射状に複数配置させたりすることによって、集熱効果を増大させることができる。なお、前記集熱フィン18の材質は内管16及び外管15と同様の熱伝導性の高い銅材を薄く加工して装着されるか、外管15と一体に形成される。
前記真空ガラス管17は、内部が真空の2重ガラスによって円筒状に形成され、前記外管15をすっぽり覆っている。この真空ガラス管17と外管15との空間は空気層となっており、この空気層が真空ガラス管17を通して降り注ぐ太陽光線によって熱せられることで、外管15及び内管16を高温度に加熱させることができる。また、この真空ガラス管17の2重ガラスの内側に黒色系の太陽光熱選択吸収膜を形成することによって、空気層をより高い温度に熱することが可能となる。
前記真空ガラス管17は、外管15の先端部分から給水ヘッダー管13に向けて覆うように配設されるが、その解放端が密閉されておらず、目の粗い断熱材によって覆われているのみである。このため、前記真空ガラス管17を通して熱せられた空気層が過度に膨張するのを防止することができ、真空ガラス管17の破裂等を防止することができる。また、前記真空ガラス管17が外部からの衝撃や経年変化等によって破損や劣化した場合であっても簡単に交換可能となり、メンテナンス性においても有利なものとなる。
本発明の太陽光熱交換装置11を構成する太陽熱コレクター12にあっては、図3に示したように、熱交換媒体である軟水Lを外管15の下部から第1空間部21に導入し、この第1空間部21で沸騰させた高温の蒸気Gが第2空間部22に順次送り出され、外管15の閉塞部15bによって圧縮させるといった汽水分離を効率よく行うことができる。これによって、圧縮された蒸気Gが外管15内に挿入されている内管16の上部開口端16aから下部開口端16bに向けて一気に押し出させることができるので、図1に示したように、排気ヘッダー管14の先に接続される蒸気タービン26及びこの蒸気タービン26に繋がる蒸気発電機27を直接駆動させることができる。
前記太陽熱コレクター12の構造的な特徴は、前記外管15内に軟水Lを供給することで、真空ガラス管17を通して降り注ぐ太陽光熱Hによって前記軟水Lを高温度で沸騰させ、短時間で蒸気Gに熱交換することができることにある。さらに、前記内管16が外管15の中心軸に沿って配置されているので、前記発生した蒸気Gが分散せず、内管16内に集約しやすくなる。これによって、排気ヘッダー管14に向かう蒸気Gが圧縮され、加速した状態で排出させることが可能となる。
また、前記太陽熱コレクター12を備えた太陽光熱交換装置11としての構造的な特徴は、前記太陽熱コレクター12が給水ヘッダー管13及び排気ヘッダー管14に対して、縦方向に配設されているので、給水ヘッダー管13に設けられている排水弁23を開くことで、外管15及び給水ヘッダー管13に溜まった軟水Lを自然に外部に排出させることができることにある。これによって、夜間や冬季等において太陽光熱交換装置11を停止した場合であっても、太陽熱コレクター12内の凍結を有効に防止することができる。また、前記排気ヘッダー管14には、排気弁24が設けられ、この排気弁24を開くことによって、太陽光熱交換装置11を停止した際の内管16に対流している蒸気Gを排出させることができる。なお、前記排水弁23及び排気弁24に低温作動弁を用いることによって、外気の温度変化に応じて弁を自動開閉させることができる。これによって、凍結防止対策を効率よく行うことができる。
図4は図1に示した複数の太陽熱コレクターユニット30からなる太陽光熱交換装置11に対して、復水器タンク32を付加した構成となっている。前記復水器タンク32にはバイナリータービン33を介してバイナリー発電機34が接続される。前記復水器タンク32には、蒸気タービン26からの排熱が供給され、この排熱を熱交換することによって、低融点の蒸気Gを発生させる。そして、この蒸気Gによって、バイナリータービン33を回すことでバイナリー発電機34からも所定の電力を得ることができる。また、前記復水器タンク32によって変換された軟水Lを給水ポンプ19によって太陽熱コレクターユニット30に戻すことができる。このように、太陽光熱Hによって得られる高温高圧の蒸気Gを無駄なく再利用することで循環型の太陽光熱交換装置を構成することができる。
以上説明したように、本発明の太陽光熱交換装置11では、給水ヘッダー管13及び排気ヘッダー管14を介して太陽熱コレクター12を自由に増減させることができるので、一般家庭で使用可能な小電力から一定の地域等あるいは企業単位で使用可能な大電力までを賄うことができる。また、前記複数の太陽熱コレクター12から排出される蒸気Gは、タンクに蓄熱させることで、夜間や日照時間が短い曇りの日などにおいても、一定の電力を発生させることができる。さらに、図4に示したように、復水器タンク32等の循環手段を設け、その先にバイナリータービン33及びバイナリー発電機34を繋ぐことによって、バイナリー発電を行ったり、復水器タンク32及び給水ポンプ19を利用して再び太陽熱コレクター12に戻したりすることで、自然エネルギーを有効活用することができる。
H 太陽光熱
L 軟水
G 蒸気
S1 上位水位センサ
S2 下位水位センサ
11 太陽光熱交換装置
12 太陽熱コレクター
13 給水ヘッダー管
14 排気ヘッダー管
15 外管
15a 開口部
15b 閉塞部
16 内管
16a 上部開口端
16b 下部開口端
17 真空ガラス管
18 集熱フィン
19 給水ポンプ
20 水位計測管
21 第1空間部
22 第2空間部
23 排水弁
24 排気弁
25 連結部材
26 蒸気タービン
27 蒸気発電機
28 フレーム
30 太陽熱コレクターユニット
32 復水器タンク
33 バイナリータービン
34 バイナリー発電機

Claims (7)

  1. 軟水を供給する給水ヘッダー管と、前記軟水から熱交換された蒸気を排出する排気ヘッダー管と、
    前記給水ヘッダー管から上方に分岐して延び、上端が閉塞した外管と、
    この外管内に挿入され、前記外管の閉塞した上端と対向する上部開口端及び前記排気ヘッダー管に接続される下部開口端を有する内管と、
    前記外管の内周面と内管の外周面との間に設けられる第1空間部及び前記外管の閉塞した上端と内管の上部開口端との間に設けられる第2空間部と、
    前記外管を覆うように装着され、太陽光の照射を受ける真空ガラス管とからなる太陽熱コレクターを備えた太陽光熱交換装置であって、
    前記第1空間部には前記給水ヘッダー管から供給される軟水が所定の水位を維持するように満たされると共に、前記第2空間部には前記軟水が沸騰した高温の蒸気が満たされ、この第2空間部で圧縮された蒸気が内管の上部開口端から下部開口端に向けて押し出され、前記排気ヘッダー管を介して外部に蒸気エネルギーとして排出されることを特徴とする太陽光熱交換装置。
  2. 前記太陽熱コレクターは、前記第1空間部で沸騰させた軟水を前記第2空間部で汽水分離させることによって蒸気に変換する請求項1に記載の太陽光熱交換装置。
  3. 前記太陽熱コレクターには、前記第1空間部の下部から軟水が導入される請求項1又は2に記載の太陽光熱交換装置。
  4. 前記外管及び内管の延びる方向に沿って水位計測管が設けられ、この水位計測管に前記第1空間部を満たす軟水の上位水位及び下位水位を検出する水位センサが設けられる請求項1に記載の太陽光熱交換装置。
  5. 前記水位センサは、内管の上部開口端より低い位置に設定される上位水位センサと、この上位水位センサより所定の低い位置に設定される下位水位センサとを備え、前記軟水の水位が前記上位水位センサより低く、且つ、下位水位センサ以上となるように流量が調整される請求項4に記載の太陽光熱交換装置。
  6. 前記給水ヘッダー管には、外管内に供給された軟水を外部に排出させる排水弁が設けられ、前記排気ヘッダー管には、内管内の蒸気を排出させる排気弁が設けられる請求項1に記載の太陽光熱交換装置。
  7. 前記外管及び内管は、熱伝導性の高い材料によって形成される請求項1に記載の太陽光熱交換装置。
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