JP5690960B1 - 熱交換システム - Google Patents

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Abstract

【課題】利用価値を高めた熱交換システムを提供する。【解決手段】熱交換システム10は、地中の帯水層WBLに達する穴に埋設され、帯水層WBLから浸入する水で満たされる筒体28と、熱を利用する地上のヒートポンプ本体24から筒体28の内部に引き込まれて下方に向けて通されると共に、上方に折り返して筒体28の外部に引き出され、ヒートポンプ本体24から送り出される液体を循環させる循環管26と、を備え、筒体28内の水と、循環管26を流れる液体と、の間で熱を移動させる。この熱交換システム10は、循環管26内の液温を計測する液温計51と、この液温計51の計測結果に基づいて筒体28内の水をくみ上げて、筒体28内の水温を調節して循環管26内の液温を調節する揚水機22と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、地下水を利用した熱交換システムに関する。
原油価格の高騰やCO削減に対する意識の高まりにより、ランニングコストが安くクリーンエネルギーである地中熱を利用したヒートポンプ(以下、地中熱ヒートポンプという。)が開発され、市場に導入されつつある。しかし、地中熱ヒートポンプは、導入に際して100m規模のボーリングが必要となるため、まとまったイニシャルコストが必要になる等の問題があって、普及が進まない状況である(例えば、非特許文献1参照)。
従来、施設園芸の現場では、上質な水による灌水を行うことで生産物の品質に良い影響を与えている。このため、古くから、施設園芸を営む各農家は、井戸施設を保有して、地下水による灌水を行っている。なかには、ボーリングマシンによって掘削された数十mから100m程度の深井戸を利用することもある。
このような深井戸は、経年劣化により揚水量の減少や水質の悪化等の問題が生じ、大掛かりな修繕が必要となる。しかしながら、修繕に掛かる労力を嫌い、新たな井戸を掘り直すことがある。結果、経年劣化した深井戸は次第に使用されなくなり、その多くが古井戸として放置されている。
こうした古井戸であっても、揚水の機能は確保されており、適切な浄化処理をする等して何らかの用途に活用することが可能である。そこで、本発明者等によって、古井戸を上述の地中熱ヒートポンプに転用することが研究されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5067956号公報
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構、[online]、「<新エネルギーフロンティア技術戦略的開発>」、[平成25年12月12日検索]、インターネット(URL:http://www.nedo.go.jp/content/100108737.pdf)
上述の研究では、熱効率の更なる向上を図ることで、他のヒートポンプ等の熱交換システムとの差別化を推し進め、利用価値を高めることが要求される。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、利用価値を高めた熱交換システムを提供することを目的とする。
(1)本発明は、地中の帯水層に達する穴に埋設され、前記帯水層から浸入する水で満たされる筒体と、熱を利用する地上の機器から前記筒体の内部に引き込まれて下方に向けて通されると共に、上方に折り返して前記筒体の外部に引き出され、前記機器から送り出される液体を循環させる循環管と、を備え、前記筒体内の水と、前記循環管を流れる液体と、の間で熱を移動させる熱交換システムであって、前記機器から送り出された後であって前記筒体の内部に引き込まれる前の前記循環管内の液温を計測する液温計と、前記筒体内の水温を計測する水温計と、前記液温計の計測結果と前記水温計の計測結果の組み合わせに基づいて前記筒体内の水をくみ上げるか、くみ上げないかを判定し、くみ上げる際には前記帯水層から前記筒体内に水を浸入させることで、前記筒体内の水温を調節して前記循環管内の液温を調節する揚水機と、を備えることを特徴とする、熱交換システムである。
本発明によれば、帯水層から筒体に浸入する水の熱伝導および対流によって、地中熱を、循環管を循環する液体に移動させられる。このため、筒体内が土砂で満たされている場合と比較して、熱交換性能を高められる。具体的に、熱交換性能は、筒体内が土砂で満たされている場合には、通常の実測値が30〜50[W/m]程度であり、また、比較対象となる熱交換システム(後述する比較実験1参照)の場合には、最大で240[W/m]程度、平均で200[W/m]程度であるのに対し、本発明の場合には、最大で420.2[W/m]程度、平均で285.7[W/m]程度が得られる。また、成績係数(COP)は、比較対象となる熱交換システムの場合には、平均で2.47程度であるのに対し、熱交換システム10の場合には、平均で3.50程度が得られる。
そして、筒体内の水が順次入れ替わるので、大量の熱を収支させた場合であっても、熱枯れすることはない。すなわち、熱交換性能が低下することがない。
また、当該筒体内の水をくみ上げて、当該筒体内に帯水層からの新たな水を浸入させることで、当該筒体内の水温を調節できる。すなわち、筒体内の水との間で熱を移動させる循環管の液体の温度を調節できる。結果、循環管の液体の熱を利用する機器において、熱量を調節できる。
さらに、熱を利用する機器に直接作用する循環管内の液温に基づいて、筒体内の水をくみ上げて、循環管内の液温を調節するので、応答性が非常に高い。このため、地中熱を効率よく活用することができる。これにより、熱交換システムの利用価値が高まる。
(2)本発明はまた、前記循環管内の液体の流量を計測する流量計を備え、前記揚水機は、前記流量計の計測結果に基づいて動作することを特徴とする、上記(1)に記載の熱交換システムである。
上記発明によれば、循環管内の液体の流量がゼロ又は所定の閾値よりも少ない場合に熱交換システムの機能が停止していると判断して、揚水機を停止させることができる。結果、揚水機を無駄に運転させることがなく、エネルギーに無駄がない。これにより、熱交換システムの利用価値がさらに高まる。
(3)本発明はまた、前記液温計の計測結果に基づいて前記筒体内に水を注ぎ足すことで、前記筒体内の水温を調節して前記循環管内の液温を調節する注水機を備えることを特徴とする、上記(1)又は(2)のいずれかに記載の熱交換システムである。
上記発明によれば、筒体内に水を注ぎ足すことで、当該筒体内の水温を調節できる。すなわち、筒体内の水との間で熱を移動させる循環管の液体の温度を調節できる。結果、循環管の液体の熱を利用する機器において、熱量を調節できる。
そして、熱を利用する機器に直接作用する循環管内の液温に基づいて、筒体内に水を注ぎ足して、循環管内の液温を調節するので、応答性が非常に高い。このため、地中熱を効率よく活用することができる。これにより、熱交換システムの利用価値がさらに高まる。
(4)本発明はまた、前記注水機は、前記筒体内の上方に水を注ぎ足すことを特徴とする、上記(3)に記載の熱交換システムである。
上記発明によれば、揚水機の動作時に帯水層から水を浸入させる下方側の流入経路と、注水機の動作時に水を注ぎ足す上方側の流入経路と、の2つの流入経路を実現できる。これにより、上方および下方の双方から、あるいは、上方および下方のうちの選択された一方から、筒体内の水温を調節できる。これにより、熱交換システムの利用価値がさらに高まる。
(5)本発明はまた、前記注水機は、前記循環管内の液体の流量を計測する流量計の計測結果に基づいて動作することを特徴とする、上記(3)又は(4)に記載の熱交換システムである。
上記発明によれば、循環管内の液体の流量がゼロ又は所定の閾値よりも少ない場合に熱交換システムの機能が停止していると判断して、注水機を停止させることができる。結果、注水機を無駄に運転させることがなく、エネルギーに無駄がない。これにより、熱交換システムの利用価値がさらに高まる。
(6)本発明はまた、前記注水機は、前記筒体内の水温を計測する水温計の計測結果に基づいて動作することを特徴とする、上記(3)〜(5)のいずれかに記載の熱交換システムである。

本発明によれば、熱交換システムの利用価値が高まる。
本発明の第1実施形態に係る熱交換システムの概略図である。 図1に示す地中部分を上方から視た断面図であり、(A)はIIA−IIA断面を示し、(B)はIIB−IIB断面を示す。 制御ユニットの機能構成を示すブロック図である。 図1に示す熱交換システムの使用状態を説明する図であり、(A)は冷房を行う使用状態を示し、(B)は暖房を行う使用状態を示す。 揚水機の動作状況を示すテーブルである。 図1に示す熱交換システムの各所温度を示す時刻歴である。 図1に示す熱交換システムの循環管を流れる水の流量および熱交換量を示す時刻歴である。 比較対象となる熱交換システムの各所温度を示す時刻歴である。 比較対象となる熱交換システムの循環管を流れる水の流量および熱交換量を示す時刻歴である。 第2実施形態に係る熱交換システムの概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の第1および第2実施形態に係る熱交換システムについて詳細に説明する。
[第1実施形態]まず、図1〜図3を用いて、第1実施形態に係る熱交換システム10の構成について説明する。図1は、熱交換システム10の概略図である。図2は、地中GRD部分を上方から視た断面図である。同図(A)は、図1におけるIIIA−IIIA断面を示す。同図(B)は、図1におけるIIIB−IIIB断面を示す。図3は、制御ユニット13の機能構成を示すブロック図である。なお、本図および以降の各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。
図1に示す熱交換システム10は、地中熱を利用したヒートポンプシステムである。この熱交換システム10は、冷暖房システム11に用いられる。この冷暖房システム11は、地中熱を利用して冷暖房を行うシステムである。具体的に、冷暖房システム11は、熱交換システム10の他に、ファンコイルユニット12と、制御ユニット13(図3参照)と、を備えている。
熱交換システム10およびファンコイルユニット12は、制御ユニット13によって統括的に制御される。すなわち、冷暖房システム11の各ユニットは、制御ユニット13の制御下において動作して、その動作状況が制御ユニット13によって管理される。具体的には、各所に配置された水温計36、液温計51、流量計52の計測結果等に基づいて、各部の動作が所望する状況となるようにフィードバック制御される。
ファンコイルユニット12は、建築物14の内部を冷やしたり温めたりする。具体的に、ファンコイルユニット12は、熱交換システム10との間で冷媒または熱媒体となる水等の液体を循環させる配管15と、この配管15内の液体の冷熱または温熱を利用して冷風または温風を発生させるファン16と、を備えている。なお、配管15には、動力源となるポンプや、流量を調節する弁等が設けられている(いずれも図示省略)。
建築物14は、洋蘭やパプリカ等を栽培する農業用ハウス、戸建住宅、集合住宅、納骨堂、倉庫、工場、駅舎、公衆便所、寺院、神社、宮殿、競技場、野球場、体育館等、冷暖房システム11を適用できるものであれば、あらゆる構造物のうちのいずれであってもよい。なお、建築物14の内外には、それぞれ、気温を計測する温度計等が設けられている(図示省略)。
配管15は、熱交換用の管である。この配管15は、熱交換システム10のストレージタンク19に引き込まれてから引き出されている。これにより、配管15を流れる液体は、熱交換システム10におけるストレージタンク19において、冷却されたり加熱されたりする。
また、配管15は、建築物14の内部に引き込まれてから引き出されている。これにより、配管15を流れる液体の冷熱または温熱は、建築物14の内部の冷暖房に利用される。
ファン16は、建築物14の内部において、配管15の近傍から当該配管15に向けて風を発生させる。ファン16から発生する風は、配管15を流れる液体の冷熱または温熱を奪い、冷風または温風となる。すなわち、ファン16は、配管15を流れる液体が建築物14の内部よりも低温の場合、冷風を発生させる。また、ファン16は、配管15を流れる液体が建築物14の内部よりも高温の場合、温風を発生させる。なお、ファン16によって発生する冷風および温風の温度は、ファン16の回転数と、配管15を流れる液体の温度と、によって制御される。
熱交換システム10は、ヒートポンプユニット18と、ストレージタンク19と、古井戸20と、注水機21と、揚水機22と、水温計測管23と、液温計51と、流量計52と、等を備えている。
ヒートポンプユニット18は、ストレージタンク19との間で循環させる液体と、古井戸20との間で循環させる液体と、の間で熱を移動させる。すなわち、ヒートポンプユニット18は、ストレージタンク19側の液体を冷却する場合、古井戸20側の液体を加熱する。そして、ヒートポンプユニット18は、ストレージタンク19側の液体を加熱する場合、古井戸20側の液体を冷却する。
具体的に、ヒートポンプユニット18は、ヒートポンプ本体24と、ストレージタンク19との間で冷媒または熱媒体となる水等の液体を循環させる配管25と、古井戸20との間で冷媒または熱媒体となる水等の液体を循環させるポリエチレン製の循環管26と、を備えている。なお、配管25には、動力源となるポンプや、流量を調節する弁等が設けられている(いずれも図示省略)。また、循環管26には、動力源となるポンプや、流量を調節する弁、そして、液温を計測する温度計等が設けられている(いずれも図示省略)。
ストレージタンク19は、水等の液体を蓄えている。
このストレージタンク19には、ヒートポンプユニット18の配管25が引き込まれてから引き出されている。これにより、ストレージタンク19は、ヒートポンプユニット18との間で循環する液体と、自身が蓄える液体と、の間で熱交換する。すなわち、ストレージタンク19は、ヒートポンプユニット18からの液体がストレージタンク19内の液体よりも低温の場合、ストレージタンク19内の液体を冷却して冷熱を蓄える。そして、ストレージタンク19は、ヒートポンプユニット18からの液体がストレージタンク19内の液体よりも高温の場合、ストレージタンク19内の液体を加熱して温熱を蓄える。
また、ストレージタンク19には、ファンコイルユニット12の配管15が引き込まれてから引き出されている。これにより、ストレージタンク19は、ファンコイルユニット12との間で循環する液体と、自身が蓄える液体と、の間で熱交換する。すなわち、ストレージタンク19は、ストレージタンク19内の液体がファンコイルユニット12への液体よりも低温の場合、ファンコイルユニット12への液体に冷熱を排出して当該液体を冷却する。そして、ストレージタンク19内の液体がファンコイルユニット12への液体よりも高温の場合、ファンコイルユニット12への液体に温熱を排出して当該液体を加熱する。なお、ストレージタンク19には、液温を計測する温度計等が設けられている(図示省略)。
図1および図2に示すように、古井戸20は、地中GRDの帯水層WBLに達する穴(符号省略)に埋設された筒体28を備えている。帯水層WBLは、地下水を含む地層である。帯水層WBLの上面は、一般的に、地上から50m以上100m以下程度の深さDに位置する。このため、筒体28の長さは、帯水層WBLに達するように50m以上100m以下程度の範囲で適宜設定される。
筒体28は、相対的に径が大きい円形鋼管(SGP管やステンレス鋼管等。以下同様。)からなる大径部29と、相対的に径が小さい円形鋼管からなる小径部30と、が上から順に連続する。小径部30の下方側面には、帯水層WBLからの水を浸入させる浸水部31が形成されている。浸水部31は、複数の小孔または複数の小スリットから構成される(符号省略)。浸水部31からの地下水の浸入によって、筒体28内は水で満たされる。筒体28内に満たされる水の自然水位hは、一般的に、地上から10m以内の深さとなる。小径部30の下端は、図示するように、開口させてもよいし、あるいは、鋼製プレート(図示省略)等で塞がれてもよい。鋼製プレートは、浸水部として、複数の小孔または複数の小スリットを備えていてもよい(図示省略)。
大径部29の内径φは、180mm以上250mm以下であることが好ましく、200mmであることがより好ましい。大径部29の長さは、15m以上30m以下であることが好ましく、20mであることがより好ましい。小径部30の内径φは、120mm以上150mm以下であることが好ましく、140mmであることがより好ましい。浸水部31は、帯水層WBLに達する個所に位置している。浸水部31の範囲は、小径部30の下端から3m以上7m以下であることが好ましく、5mであることがより好ましい。
筒体28には、ヒートポンプユニット18の循環管26と、注水機21の注水管33と、揚水機22の揚水管34と、水温計測管23と、が挿入されている。なお、循環管26は、筒体28に挿入される個所が2本に分かれて構成され、熱交換の効率を高めている。
具体的に、ヒートポンプユニット18の2本の循環管26は、それぞれ、筒体28の内部に引き込まれて下方の小径部30に向けて通されると共に、小径部30で上方に折り返して筒体28の外部に引き出されている。これにより、筒体28内の水と、循環管26を流れる液体と、の間で熱交換が可能になる。すなわち、古井戸20は、筒体28内の水が循環管26を流れる液体よりも低温の場合、循環管26を流れる液体を冷却する。そして、古井戸20は、筒体28内の水が循環管26を流れる液体よりも高温の場合、循環管26を流れる液体を加熱する。
そして、注水機21の注水管33は、その先端が大径部29に位置するように、筒体28の内部に引き込まれている。また、揚水機22の揚水管34は、その先端が大径部29に位置して筒体28内の水に浸かるように、当該筒体28の内部に引き込まれている。さらに、水温計測管23は、その先端が小径部30における下方に位置するように、筒体28内の内部に引き込まれている。
注水機21は、水温計測管23が備える複数の水温計36、液温計51及び流量計52の計測結果に基づいて筒体28内に水を注ぎ足して、当該筒体28内の水温を調節する。具体的に、注水機21は、ポンプ(図示省略)を有する注水機本体53と、注水管33と、を備えている。なお、注水機本体53の構成は周知であり、その具体的な説明を省略する。
このような注水機21は、注水管33の先端からの注水によって、筒体28内に水を注ぎ足す。これにより、筒体28内の水温が調節される。すなわち、注水機21は、注ぎ足す水が筒体28内の水よりも低温の場合、注水との混合によって筒体28内の水を冷却する。そして、注水機21は、注ぎ足す水が筒体28内の水よりも高温の場合、注水との混合によって筒体28内の水を加熱する。
なお、注水機21には、動力源となるポンプ等が設けられている(図示省略)。そして、注水管33には、流量を調節する弁や、流量を計測する流量計等が設けられている(いずれも図示省略)。また、注水機21は、水を加熱する加熱手段を備えるようにして、所望温度に加熱した水を注入できるようにしてもよい。さらに、注水機21は、水を冷却する冷却手段を備えるようにして、所望温度に冷却した水を注入できるようにしてもよい。
揚水機22は、水温計測管23が備える水温計36、液温計51及び流量計52の計測結果等に基づいて筒体28内の水をくみ上げて、当該筒体28内の水温を調節する。具体的に、揚水機22は、ポンプ(図示省略)を有する揚水機本体54と、揚水管34と、を備えている。なお、揚水機本体54の構成は周知であり、その説明を省略する。
このような揚水機22は、揚水管34の先端から筒体28内の水をくみ上げる。これと同時に、帯水層WBLの地下水が、浸水部31から筒体28内に浸入して、自然水位が保たれる。これにより、筒体28内の水温が調節される。すなわち、揚水機22は、帯水層WBLの地下水が筒体28内の水よりも低温の場合、地下水との混合によって筒体28内の水を冷却する。そして、揚水機22は、帯水層WBLの地下水が筒体28内の水よりも高温の場合、地下水との混合によって筒体28内の水を加熱する。
なお、揚水機22には、動力源となるポンプ等が設けられている(図示省略)。そして、揚水管34には、流量を調節する弁や、流量(くみ上げ量)を計測する流量計等が設けられている(いずれも図示省略)。
ところで、筒体28は、上下方向に50m以上100m以下程度の長さを有するので、当該筒体28内の水温は、上方と下方とで温度差(例えば、10℃の差)が生じている。すなわち、筒体28内の水温は、上方であるほど高く、下方であるほど低い。このため、どのように水温調節することを所望するかに応じて、注水機21および揚水機22の双方を同時に機能させたり、あるいは、同時に機能させず、注水機21および揚水機22のうちの選択した一方のみを機能させたりできる。これにより、筒体28内の水温調節を効率よく行える。
水温計測管23は、管本体35と、複数の水温計36と、を備えている。複数の水温計36は、互いに所定の間隔(例えば、10m間隔)をおいて管本体35に取り付けられている。これにより、筒体28内の複数の個所で水温が直接計測され、制御ユニット13で管理される。
液温計51は、循環管26に取り付けられている。具体的に、液温計51は、循環管26における、ヒートポンプ24から引き出されてから筒体28の内部に引き込まれる前までの間に取り付けられている。これにより、ヒートポンプ24から引き出された後であって筒体28の内部に引き込まれる前の循環管26内の液温が計測され、制御ユニット13で管理される。すなわち、液温計51によって筒体28内の水温が間接的に計測され、制御ユニット13で管理される。
流量計52は、循環管26に取り付けられている。具体的に、流量計52は、循環管26における、ヒートポンプ24から引き出されてから筒体28の内部に引き込まれる前までの間に取り付けられている。これにより、循環管26内の液体の流量が計測され、制御ユニット13で管理される。
制御ユニット13は、CPU、RAM、およびROMなど(いずれも図示省略)から構成され、各種制御を実行する。CPUは、いわゆる中央演算処理装置であり、各種プログラムが実行されて各種機能を実現する。RAMは、CPUの作業領域として使用される。ROMは、CPUで実行される基本OSやプログラムを記憶する。
図3に示すように、制御ユニット13は、プログラム実行後の機能構成として、センシング部37と、注水制御部38と、揚水制御部39と、等を備えている。ここでは、筒体28内の水温調節についてのみ説明し、これ以外の説明を割愛する。
センシング部37は、各水温計36の計測結果(センシングデータ)を常に取得して、注水制御部38および揚水制御部39に伝達する。注水制御部38は、センシング部37で取得した計測結果を参照して、注水機21への制御信号を、目標値に近付くように制御する。揚水制御部39は、センシング部37で取得した計測結果を参照して、揚水機22への制御信号を、目標値に近付くように制御する。
次に、熱交換システム10における熱の流れを、図4に基づいて説明する。図4は、熱交換システム10の使用状態を説明する図である。同図(A)は、冷房を行う使用状態を示す。同図(B)は、暖房を行う使用状態を示す。
まず、図4(A)を参照しながら、冷暖房システム11が、地中GRDの冷たい熱を利用して、夏季や日中等に冷房を行う場合を説明する。ヒートポンプユニット18は、ヒートポンプ本体24において、ストレージタンク19側の配管25を流れる液体を冷却すると共に、古井戸20側の循環管26を流れる液体を加熱する。
ヒートポンプ本体24で冷却された配管25の液体は、ストレージタンク19内の液体を冷却する際に加熱されて、ヒートポンプ本体24で再び冷却可能となる。ストレージタンク19内の液体は、ファンコイルユニット12の配管15を流れる液体を冷却する際に加熱されて、再び冷却可能となる。ファンコイルユニット12の配管15を流れる液体は、ファン16によって冷風を発生させる際に加熱されて、ストレージタンク19で再び冷却可能となる。
ヒートポンプ本体24で加熱された循環管26の液体は、古井戸20における筒体28内の水を加熱する際に冷却されて、ヒートポンプ本体24で再び加熱可能となる。筒体28内の水は、循環管26の液体を冷却する際に加熱されて対流が生じる。温熱が蓄えられた筒体28内の水は、注水機21による注水や、揚水機22の揚水に伴う地下水の浸入、あるいは、大気との接触等によって冷却される。
続いて、図4(B)を参照しながら、冷暖房システム11が、地中GRDの温かい熱を利用して、冬季や夜間等に暖房を行う場合を説明する。この場合、ヒートポンプユニット18は、ヒートポンプ本体24において、ストレージタンク19側の配管25を流れる液体を加熱すると共に、古井戸20側の循環管26を流れる液体を冷却する。
ヒートポンプ本体24で加熱された配管25の液体は、ストレージタンク19内の液体を加熱する際に冷却されて、ヒートポンプ本体24で再び加熱可能となる。ストレージタンク19内の液体は、ファンコイルユニット12の配管15を流れる液体を加熱する際に冷却されて、再び加熱可能となる。ファンコイルユニット12の配管15を流れる液体は、ファン16によって温風を発生させる際に冷却されて、ストレージタンク19で再び加熱可能となる。
ヒートポンプ本体24で冷却された循環管26の液体は、古井戸20における筒体28内の水を冷却する際に加熱されて、ヒートポンプ本体24で再び冷却可能となる。筒体28内の水は、循環管26の液体を加熱する際に冷却されて対流が生じる。冷熱が蓄えられた筒体28内の水は、注水機21による注水や、揚水機22の揚水に伴う地下水の浸入、あるいは、大気との接触等によって加熱される。
次に、図5を用いて、揚水機22の動作状況を説明する。図5は、揚水機22の動作状況を示すテーブルである。ただし、図5に示す数値は一例であり、本発明は、そこに示される数値に限定されるものではない。
図5に示すように、流量計52の計測結果がOFFの場合、すなわち、循環管26内の液体の流量がゼロ又は所定の閾値よりも少ない場合(図5における(1)の場合)、水温計36及び液温計51の計測結果の如何に問わず、揚水機22の動作を停止させる。
一方、流量計52の計測結果がONの場合、すなわち、循環管26内の液体が流れている場合(図5における(2)〜(4)の場合)、水温計36及び液温計51の計測結果に基づいて、揚水機22の動作状況を決定する。
まず、流量計52の計測結果がONの場合であって、かつ、水温計36の計測結果が5℃未満(T<5)で、液温計51の計測結果が0℃未満(Tout<0)の場合(図5における(2)の場合)、揚水機22を動作させて能動的に地下水を筒体28内に浸入させ、地中の温熱を積極的に利用する(図4(B)参照)。この場合、揚水機22を動作させることに代え、又は揚水機22を動作させることと共に、注水機21を動作させて注水の温熱を利用するようにしてもよい。
そして、流量計52の計測結果がONの場合であって、かつ、水温計36の計測結果が5℃以上25℃未満(5≦T<25)で、液温計51の計測結果が0℃以上29℃未満(0≦Tout<29)の場合(図5における(3)の場合)、揚水機22の動作を停止させる。この場合であっても、受動的に地下水を筒体28内に浸入させることになるので、地中熱を利用することになる。この場合、注水機21についても動作を停止させる。
また、流量計52の計測結果がONの場合であって、かつ、水温計36の計測結果が25℃以上(25≦T)で、液温計51の計測結果が29℃以上(29≦Tout)の場合(図5における(4)の場合)、揚水機22を動作させて能動的に地下水を筒体28内に浸入させ、地中の冷熱を積極的に利用する(図4(A)参照)。この場合、揚水機22を動作させることに代え、又は揚水機22を動作させることと共に、注水機21を動作させて注水の冷熱を利用するようにしてもよい。
[実験1]次に、熱交換システム10の熱交換量Q[W]を調べた実験1を、図6および図7を用いて説明する。図6は、熱交換システム10の各所温度を示す時刻歴である。図7は、熱交換システム10を流れる水の水量および熱交換量を示す時刻歴である。
実験1では、熱交換システム10を、2014年1月25日までの期間、断続運転させた。古井戸20として、深さDが70[m]のものを利用した。測定は、循環管26における古井戸20への入口部分の液温Tin[℃]と、循環管26における古井戸20からの出口部分の液温Tout[℃]と、循環管26を流れる水の流量L[10−6/s]と、システム全体の消費電力量P[W]と、について行った。熱交換量Q[W]は、Q=cρL(Tin−Tout)にて算出した。熱交換効率[W/m]は、Q/Dにて算出した。成績係数(COP)は、COP=(Q−P)/Pにて算出した。ただし、cは、循環管26を流れる水の比熱であり、c=4.2×10[J/(kg・K)]を用いた。そして、ρは、循環管26を流れる水の密度であり、ρ=10[kg/m]を用いた。
図6は、循環管26における古井戸20への入口部分の液温Tin[℃]と、循環管26における古井戸20からの出口部分の液温Tout[℃]と、の3日間分の時刻歴をそれぞれ示す。図7は、循環管26を流れる水の流量L[10−6/s]と、古井戸20の熱交換量Q[kW]と、古井戸20の単位深さ当たり[/m]の熱交換量Q[W]である熱交換効率[W/m]と、の3日間分の時刻歴をそれぞれ示す。熱交換量Q[W]は、最大で29.4[kW]、平均で20.0[kW]であった。すなわち、古井戸20の熱交換効率[W/m]は、最大で420.2[W/m]であり、平均で285.7[W/m]であった。また、成績係数(COP)は、平均で3.50程度であった。
[比較実験1]次に、比較対象となる熱交換システム(図示省略)の熱交換量Q[W]を調べた比較実験1を、図8および図9を用いて説明する。図8は、熱交換システムの各所温度を示す時刻歴である。図9は、熱交換システムの循環管26を流れる水の流量および熱交換量を示す時刻歴である。なお、比較対象となる熱交換システムは、熱交換システム10における注水機21及び揚水機22の制御方法を変更したものである。具体的に、注水機21は、温度計測管23が備える複数の温度計36の計測結果に基づいて筒体28内に水を注ぎ足して、当該筒体28内の水温を調節するものであり、液温計51及び流量計52の計測結果とは無関係に動作する。揚水機22は、温度計測管23が備える温度計36の計測結果等に基づいて筒体28内の水をくみ上げて、当該筒体28内の水温を調節するものであり、液温計51及び流量計52の計測結果とは無関係に動作する。
比較実験1では、熱交換システム(図示省略)を、2011年の6月から9月までの4か月間にわたり、午前3時から午後7時までの16時間ずつ連続運転させた。古井戸20として、深さ70mのものを利用した。測定は、循環管26における古井戸20への入口部分の液温Tin[℃]と、循環管26における古井戸20からの出口部分の液温Tout[℃]と、循環管26を流れる水の流量L[10−6/s]と、システム全体の消費電力量P[W]と、について行った。
図8は、循環管26における古井戸20への入口部分の液温Tin[℃]と、循環管26における古井戸20からの出口部分の液温Tout[℃]と、の10日間分の時刻歴をそれぞれ示す。図9は、循環管26を流れる水の流量L[10−6/s]と、古井戸20の熱交換量Q[kW]と、古井戸20の単位深さ当たり[/m]の熱交換量Q[W]である熱交換効率[W/m]と、の10日間分の時刻歴をそれぞれ示す。熱交換量Q[W]は、最大で16.8[kW]、平均で14.9[kW]であった。すなわち、古井戸20の熱交換効率[W/m]は、最大で240.0[W/m]であり、平均で212.3[W/m]であった。また、成績係数(COP)は、平均で2.47程度であった。
このように、熱交換システム10によれば、帯水層WBLから筒体28に浸入する水の熱伝導および対流によって、地中熱を、循環管26を循環する液体に移動させられる。このため、筒体内が土砂で満たされている場合と比較して、熱交換性能を高められる。具体的に、熱交換効率は、筒体内が土砂で満たされている場合には、通常の実測値が30〜50[W/m]程度であり、また、比較対象となる熱交換システムの場合には、最大で240[W/m]程度、平均で200[W/m]程度であるのに対し、熱交換システム10の場合には、最大で420.2[W/m]程度、平均で285.7[W/m]程度が得られる。また、成績係数(COP)は、比較対象となる熱交換システムの場合には、平均で2.47程度であるのに対し、熱交換システム10の場合には、平均で3.50程度が得られる。
そして、筒体28内の水が順次入れ替わるので、大量の熱を収支させた場合であっても、熱枯れすることはない。すなわち、熱交換性能が低下することがない。
また、筒体28内の水をくみ上げて、当該筒体28内に帯水層WBLの新たな水を浸入させることで、当該筒体28内の水温を調節できる。すなわち、筒体28内の水との間で熱を移動させる循環管26の液体の温度を調節できる。結果、循環管26の液体の熱を利用するヒートポンプ本体24において、熱量を調節できる。
さらに、熱を利用するヒートポンプ本体24に直接作用する循環管26内の液温に基づいて、筒体28内の水をくみ上げて、循環管26内の液温を調節するので、応答性が非常に高い。このため、地中熱を効率よく活用することができる。これにより、熱交換システム10の利用価値が高まる。
そして、流量計52を備えているので、循環管26内の液体の流量がゼロ又は所定の閾値よりも少ない場合に熱交換システム10の機能が停止していると判断して、揚水機22を停止させることができる。結果、揚水機22を無駄に運転させることがなく、エネルギーに無駄がない。これにより、熱交換システム10の利用価値がさらに高まる。
さらに、注水機21を備え、筒体28内に水を注ぎ足すことで、当該筒体28内の水温を調節できる。すなわち、筒体28内の水との間で熱を移動させる循環管26の液体の温度を調節できる。結果、循環管26の液体の熱を利用するヒートポンプ本体24において、熱量を調節できる。
そして、熱を利用するヒートポンプ本体24に直接作用する循環管26内の液温に基づいて、筒体28内に水を注ぎ足して、循環管26内の液温を調節するので、応答性が非常に高い。このため、地中熱を効率よく活用することができる。これにより、熱交換システム10の利用価値がさらに高まる。
さらに、注水機21および揚水機22を備えているので、揚水機22の動作時に帯水層WBLから水を浸入させる下方側の流入経路と、注水機21の動作時に水を注ぎ足す上方側の流入経路と、の2つの流入経路を実現できる。これにより、上方および下方の双方から、あるいは、上方および下方のうちの選択した一方から、筒体28内の水温を調節できる。これにより、熱交換システム10の利用価値がさらに高まる。
そして、流量計52を備えているので、循環管26内の液体の流量がゼロ又は所定の閾値よりも少ない場合に熱交換システム10の機能が停止していると判断して、注水機21を停止させることができる。結果、注水機21を無駄に運転させることがなく、エネルギーに無駄がない。これにより、熱交換システム10の利用価値がさらに高まる。
また、古井戸20を利用しているので、熱交換システム10の導入に際してボーリングの必要性がなく、まとまったイニシャルコストは不要である。このため、熱交換システム10の利用価値がさらに高まる。
[第2実施形態]次に、図10を用いて、第2実施形態に係る熱交換システム40の構成について説明する。図10は、熱交換システム40の概略図である。
なお、第2実施形態に係る熱交換システム40の特徴部分のみを説明し、第1実施形態に係る熱交換システム40と同様の構成、作用および効果についての説明は適宜省略する。
図10に示すように、熱交換システム40は、太陽熱集熱器41と、熱交換器42と、を備えている。
太陽熱集熱器41は、太陽熱を利用して温水を生成することで太陽熱を集熱する装置である。この太陽熱集熱器41は、建築物14の屋根等、太陽光の当たる傾斜面に設置される集熱器本体45と、この集熱器本体45から熱交換器42に水を循環させる配管46と、配管46から分岐してストレージタンク19に水を循環させる配管47と、を備えている。
太陽熱集熱器41は、筏状に並べられた複数のガラス管と、各ガラス管の内部に個別に配設された複数のヒートパイプと、各ガラス管の一端側(図面における下側)を個別に塞ぐ複数のキャップと、各ガラス管の他端側(図面における上側)を束ね、各ガラス管と共に貯水槽を構成する角管と、を備えている。
ガラス管は、二重構造の真空ガラス管であり、内部に蓄えた水が外気温の影響を受けることを防止する。ヒートパイプは、水と比較して伝導率が高い素材でできており、高い集熱性能を有する。角管は、両端に配管46が繋がれており、一端から他端に向けて水が流れる。
以上の太陽熱集熱器41によれば、ガラス管の内部に蓄えられた水は太陽熱で熱されて水蒸気となり、角管まで上昇する。水蒸気の熱は、配管46から角管の内部に流れ込んだ水に移動する。水蒸気は水に戻り、ガラス管を下降する。水蒸気の熱が移動された水は、配管46,47を循環する。これにより、太陽熱が、熱交換器42やストレージタンク19に移動される。このような太陽熱集熱器41には、株式会社アグリクラスター(埼玉県さいたま市)が市販するハイブリッドソーラーシステム(商品名)を応用できる。
熱交換器42は、太陽熱集熱器41で集熱された太陽熱を、ヒートポンプユニット18の循環管26を流れる液体に移動させる。具体的に、熱交換器42は、熱交換器本体49と、循環管26から分岐して当該循環管26の水を熱交換器本体49に循環させる配管50と、を備えている。
熱交換器本体49には、太陽熱集熱器41の配管46が引き込まれてから引き出されている。これにより、熱交換器本体49は、太陽熱集熱器41から循環する水から、ヒートポンプユニット18の循環管26から分岐する配管50を流れる液体に太陽熱を移動させる。
このように、熱交換システム40によれば、太陽熱集熱器41で集められた太陽熱を、循環管26を流れる液体に移動させることで、当該循環管26の液体の温度を調節できる。結果、循環管26の液体の熱を利用するヒートポンプ本体24において、熱量を調節できる。これにより、熱交換システム40の利用価値がさらに高まる。
本発明は、上記第1および第2実施形態に限られるものではなく、その趣旨および技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
すなわち、上記第2各実施形態において、集熱器本体45として、最新型の真空ガラス管式のものを利用したが、従来型の落水式のものや改良型の平板式のものを利用してもよい。
10,40 熱交換システム
21 注水機
22 揚水機
24 ヒートポンプ本体(機器)
26 循環管
28 筒体
36 水温計
51 液温計
52 流量計
GRD 地中
WBL 帯水層

Claims (6)

  1. 地中の帯水層に達する穴に埋設され、前記帯水層から浸入する水で満たされる筒体と、
    熱を利用する地上の機器から前記筒体の内部に引き込まれて下方に向けて通されると共に、上方に折り返して前記筒体の外部に引き出され、前記機器から送り出される液体を循環させる循環管と、を備え、
    前記筒体内の水と、前記循環管を流れる液体と、の間で熱を移動させる熱交換システムであって、
    前記機器から送り出された後であって前記筒体の内部に引き込まれる前の前記循環管内の液温を計測する液温計と、
    前記筒体内の水温を計測する水温計と、
    前記液温計の計測結果と前記水温計の計測結果の組み合わせに基づいて前記筒体内の水をくみ上げるか、くみ上げないかを判定し、くみ上げる際には前記帯水層から前記筒体内に水を浸入させることで、前記筒体内の水温を調節して前記循環管内の液温を調節する揚水機と、を備えることを特徴とする、
    熱交換システム。
  2. 前記循環管内の液体の流量を計測する流量計を備え、
    前記揚水機は、前記流量計の計測結果に基づいて動作することを特徴とする、
    請求項に記載の熱交換システム。
  3. 前記液温計の計測結果に基づいて前記筒体内に水を注ぎ足すことで、前記筒体内の水温を調節して前記循環管内の液温を調節する注水機を備えることを特徴とする、
    請求項1又は2のいずれかに記載の熱交換システム。
  4. 前記注水機は、前記筒体内の上方に水を注ぎ足すことを特徴とする、
    請求項に記載の熱交換システム。
  5. 前記注水機は、前記循環管内の液体の流量を計測する流量計の計測結果に基づいて動作することを特徴とする、
    請求項3又は4に記載の熱交換システム。
  6. 前記注水機は、前記筒体内の水温を計測する水温計の計測結果に基づいて動作することを特徴とする、
    請求項3〜5のいずれかに記載の熱交換システム。
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