以下、図面を参照して、本発明の各実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る地図情報処理装置の構成を示すブロック図である。図1に示す地図情報処理装置10は、移動体(例えば、車両等)に設置され、分割された区域(以下、分割区域と表記)毎の地図情報を表示して現在地から目的地までの経路を案内する機能を有するナビゲーション装置を含む。
地図情報処理装置10は、情報センタ20と接続される。この情報センタ20は、例えば分割区域毎の地図情報(以下、区域地図情報と表記)及び当該区域地図情報に付随する情報(以下、区域地図付随情報と表記)が対応付けて格納されている情報センタデータベースを備える。
なお、本実施形態における情報センタ20の情報センタデータベースに格納される区域地図情報は、例えば分割区域毎の最新の区域地図情報である。情報センタデータベースに格納されている区域地図付随情報には、例えば区域地図情報の最新のバージョン(を示すバージョン情報)及び当該区域地図情報の発行日(を示す発行日情報)が含まれる。
なお、地図情報処理装置10及び情報センタ20は、地図情報処理システムを構成する。
地図情報処理装置10は、通信装置11、表示装置12、時計(装置)13、入力装置14、走行距離計15、位置検出器16、外部記憶装置17及び電子制御装置18を備える。
通信装置11は、外部の情報センタ20との間で通信を行い、各種情報を送受信するための装置である。通信装置11によって受信された情報は、電子制御装置18によって処理される。
表示装置12は、例えばユーザ(利用者)に対して経路等を案内するための分割区域毎の区域地図情報を表示する機能を有する。
時計13は、例えば現在の日付等を電子制御装置18に対して提供する機能を有する。入力装置14は、ユーザの指示等を受け付ける機能を有する。
走行距離計15は、地図情報処理装置10が設置された車両の走行距離を計測する機能を有する。
位置検出器16は、例えばGPS(Global Positioning System)アンテナ(図示せず)によって受信されたGPS衛星電波から地図情報処理装置10(が設置された車両)の現在地(情報)を検出する機能を有する。
外部記憶装置17は、区域地図情報データベースを有する。区域地図情報データベースには、地図情報処理装置10において用いられる分割区域毎の区域地図情報及び当該区域地図情報に付随する区域地図付随情報が対応付けて格納される。なお、区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報には、購入済みの区域地図情報及び未購入の区域地図情報が含まれる。また、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報には、区域地図情報のバージョン(を示すバージョン情報)及び当該区域地図情報の発行日(を示す発行日情報)等が含まれる。
電子制御装置18は、通信装置11、時計13、入力装置14、走行距離計15、位置検出器16及び外部記憶装置17を利用して、当該区域地図情報データベースに格納されている分割区域毎の区域地図情報を表示するための処理等を実行する。
なお、本実施形態において、電子制御装置18によって実行される(地図情報処理装置10において実行される)各種処理は、当該電子制御装置18が例えば外部記憶装置17に格納されているプログラムを実行することにより実現されるものとする。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に予め格納して頒布可能である。また、このプログラムが例えばネットワークを介してダウンロードされても構わない。なお、以下の各実施形態においても同様であるものとする。
図2は、図1に示す情報センタ20の情報センタデータベースのデータ構造の一例を示す。なお、情報センタデータベースには、最新の区域地図情報及び当該最新の区域地図情報に付随する区域地図付随情報が対応付けて格納されているが、図2においては、最新の区域地図情報は省略されている。
図2に示すように、情報センタデータベースには、区域地図付随情報201〜204を含む複数の区域地図付随情報が格納されている。区域地図付随情報には、分割区域IDに対応付けてバージョン及び発行日が含まれる。
分割区域IDは、情報センタデータベースに格納されている最新の区域地図情報の区域(分割区域)を識別するための識別子である。バージョンは、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報の最新のバージョンを示す。発行日は、分割区域IDによって識別される分割区域の最新の区域地図情報の発行日を示す。
図2に示す例では、区域地図付随情報201には、分割区域ID「1」に対応付けてバージョン「5.0」及び発行日「2009/9/2」が含まれている。これによれば、分割区域ID「1」によって識別される分割区域の区域地図情報の最新のバージョンは「5.0」であり、当該最新の区域地図情報の発行日は2009年9月2日であることが示される。
ここでは、区域地図付随情報201について説明したが、他の区域地図付随情報202〜204等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
図3は、図1に示す地図情報処理装置10の区域地図情報データベースのデータ構造の一例を示す。なお、区域地図情報データベースには、地図情報処理装置10において用いられる区域地図情報及び当該区域地図情報に付随する区域地図付随情報が対応付けて格納されているが、図3においては、区域地図情報は省略されている。
図3に示すように、区域地図情報データベースには、区域地図付随情報171〜174を含む複数の区域地図付随情報が格納されている。区域地図付随情報には、分割区域IDに対応付けてバージョン、発行日、ライセンス(情報)及びフラグが含まれる。
分割区域IDは、区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報の分割区域を識別するための識別子である。バージョンは、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報のバージョンを示す。発行日は、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報の発行日を示す。
ライセンスは、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報の使用権(つまり、ライセンス)の有無を示す。ライセンスには、使用権がある旨を示す「あり」及び使用権がない旨を示す「なし」が含まれる。
フラグは、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報が古いか否かを示す。具体的には、フラグは、例えば分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報が情報センタ20との通信により古いと判定され、かつ、新しい区域地図情報(最新の区域地図情報)が購入されなかった場合に立てられる。なお、フラグが立っている状態において、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報が最新の区域地図情報に更新された場合には当該フラグはクリア(解除)される。
図3に示す例では、区域地図付随情報171には、分割区域ID「1」に対応付けてバージョン「3.0」、発行日「2007/11/30」及びライセンス「あり」が含まれている。これによれば、分割区域ID「1」によって識別される区域地図情報のバージョンは「3.0」であり、当該区域地図情報の発行日は2007年11月30日であり、当該区域地図情報について使用権があることが示される。また、この区域地図付随情報171においては、分割区域ID「1」に対応付けてフラグが立てられているため、当該分割区域ID「1」によって識別される分割区域の区域地図情報は古いことが示される。
また、区域地図付随情報172には、分割区域ID「2」に対応付けてバージョン「2.0」、発行日「2007/12/9」及びライセンス「あり」が含まれている。これによれば、分割区域ID「2」によって識別される区域地図情報のバージョンは「2.0」であり、当該区域地図情報の発行日は2007年12月9日であり、当該区域地図情報について使用権があることが示される。また、この区域地図付随情報172においては、分割区域ID「2」に対応付けてフラグは立てられていないため、当該分割区域ID「2」によって識別される分割区域の区域地図情報は古くない(つまり、新しい)ことが示される。
ここでは、区域地図付随情報171及び172について説明したが、他の区域地図付随情報173及び174等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
次に、図4のフローチャートを参照して、本実施形態に係る地図情報処理装置10において区域地図情報が表示される場合の処理手順について説明する。なお、地図情報処理装置10においては、例えば使用権がある区域地図情報(つまり、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれるライセンスが「あり」の区域地図情報)が表示される。
まず、地図情報処理装置10に備えられる電子制御装置18は、位置検出器16によって検出された現在地(情報)を取得する。
電子制御装置18は、区域地図情報データベースを参照して、取得された現在地を含む分割区域または当該分割区域に隣接する分割区域を特定する。ここで特定された分割区域を対象分割区域と称する。
次に、電子制御装置18は、区域地図情報データベースにおいて、対象分割区域を識別するための分割区域IDに対応付けられているフラグが立っているか否か(つまり、当該フラグが古いことを示すか否か)を判定する(ステップS1)。
フラグが立っていないと判定された場合(ステップS1のNO)、電子制御装置18は、情報センタ20と通信を行うことによって、対象分割区域の区域地図情報が古いか否かを判定する(ステップS2)。
この場合、対象分割区域を識別するための分割区域IDに対応付けて区域地図情報データベースに格納されているバージョン及び当該分割区域IDに対応付けて情報センタ20の情報センタデータベースに格納されているバージョン(対象分割区域の区域地図情報の最新のバージョン)を比較することによって、これらのバージョンが一致しない場合には、地図情報処理装置10において用いられる対象分割区域の区域地図情報(区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報)は古いと判定される。
なお、この判定処理には、区域地図情報データベース及び情報センタデータベースに格納されている発行日を用いても構わない。つまり、区域地図情報データベースに格納されている対象分割区域の区域地図情報の発行日が情報センタデータベースに格納されている当該対象分割区域の最新の区域地図情報の発行日より前である(つまり、一致しない)場合には、当該対象分割区域の区域地図情報は古いと判定される。
対象分割区域の区域地図情報が古いと判定された場合(ステップS2のYES)、当該区域地図情報が古い旨が表示装置12を介して表示される(ステップS3)。なお、区域地図情報が古い旨は、例えば当該区域地図情報とともに表示される。
なお、上記したように情報センタ20との通信により対象分割区域の区域地図情報が古いと判定され、かつ、当該対象分割区域の最新の区域地図情報がユーザによって購入されなかった場合には、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報において当該対象分割区域を識別するための分割区域IDに対応付けられているフラグが立てられる。
なお、上記したステップS1においてフラグが立っていると判定された場合、ステップS3の処理が実行される。
また、上記したステップS2において対象分割区域の区域地図情報が古くないと判定された場合、ステップS3の処理は実行されない。
ここで、図5は、対象分割区域の区域地図情報が古い旨が表示された場合の表示画面の一例を示す。
図5に示す例では、表示画面において対象分割区域の区域地図情報に該当する領域121の色彩等を変更することにより、当該対象分割区域の区域地図情報を他の区域地図情報と区別することができるように表示されている。また、図5に示す例では、表示画面の下部に、「地図が古くなっています。」の文字列が表示されている。
図5に示すような表示画面が表示装置12を介して表示されることにより、対象分割区域の区域地図情報が古くなった旨がユーザに対して提示される。
なお、図5に示す表示画面は一例であり、対象分割区域の区域地図情報が古いことをユーザが認識できるように表示されていれば構わない。
次に、図6のフローチャートを参照して、本実施形態に係る地図情報処理装置10において例えば現在地から目的地までの経路探索を行う場合の処理手順について説明する。
まず、地図情報処理装置10に備えられる電子制御装置18は、入力装置14からのユーザの指示を受けて、経路探索を行う(ステップS11)。
このとき、ユーザは、入力装置14を用いて例えば目的地を指定することができる。電子制御装置18は、例えば位置検出器16によって検出された現在地からユーザによって指定された目的地までの経路探索を、区域地図情報データベースに格納されている各区域地図情報に基づいて行う。これにより、電子制御装置18は、現在地から目的地までの経路を示す経路情報を取得する。
次に、電子制御装置18は、区域地図情報データベースにおいて、取得された経路情報によって示される経路が通過する分割区域の区域地図情報(以下、経路上区域地図情報と表記)のフラグが立っているか否かを判定する(ステップS12)。経路上区域地図情報のフラグとは、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報において、当該経路上区域地図情報の分割区域を識別するための分割区域IDに対応付けられているフラグである。
フラグが立っていないと判定された場合(ステップS12のNO)、電子制御装置18は、情報センタ20と通信を行うことによって、経路上区域地図情報が古いか否かを判定する(ステップS13)。なお、この判定処理は、上述した図4に示すステップS2の処理と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
経路上区域地図情報が古いと判定された場合(ステップS13のYES)、当該経路上区域地図情報が古い旨が表示装置12を介して表示される(ステップS14)。なお、経路上区域地図情報が古い旨は、当該経路区域地図情報とともに表示される。
なお、上記したステップS12においてフラグが立っていると判定された場合、ステップS14の処理が実行される。
また、上記したステップS13において経路上区域地図情報が古くないと判定された場合、ステップS14の処理は実行されない。
ここで、図7は、経路上区域地図情報が古い旨が表示された場合の表示画面の一例を示す。
図7に示す例では、表示画面において経路上区域地図情報に該当する領域122〜124の色彩等を変更することにより、当該経路上区域地図情報を他の区域地図情報と区別することができるように表示されている。また、図7に示す例では、表示画面の下部に、「地図が古くなっています。」の文字列が表示されている。
図7に示すような表示画面が表示装置12を介して表示されることにより、ユーザは、経路上区域地図情報の中で古くなった区域地図情報を認識することができる。
なお、経路の距離が長い場合には使用する区域地図情報(つまり、経路上区域地図情報)の数が多くなるため、経路上区域地図情報が古いか否かを判定するための情報センタ20との通信に時間がかかる場合がある。この場合、現在地から所定の範囲内の経路上区域地図情報以外については上記したフラグのみによって古いか否かを判定し、情報センタ20との通信は行わないとしても構わない。
また、例えば縮尺によって区域地図情報が異なる場合、現在地周辺及び目的地周辺は縮尺の細かい区域地図情報について古いか否かの判定を行い、これら以外では縮尺の粗い区域地図情報について古いか否かの判定を行うことにより、情報センタ20との通信量を削減することができる。
上記したように本実施形態においては、情報センタ20と通信を行うことにより、区域地図情報が古いと判定された場合には、当該区域地図情報が古い旨が当該区域地図情報とともに表示される。これにより、本実施形態においては、分割区域毎の区域地図情報が古くなった旨をユーザに提示することができるため、当該ユーザは、どの区域地図情報の最新のバージョンの区域地図情報(つまり、新しい区域地図情報)を購入すべきかを容易に判断することが可能となる。
また、本実施形態においては、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれるフラグに基づいて区域地図情報が古いか否かを判定することができる。このため、本実施形態においては、例えば情報センタ20と通信不能な場合であっても、区域地図情報が古くなった旨をユーザに対して提示することが可能となる。
このように、本実施形態においては、使用している区域地図情報が古くなっていることをユーザが容易に認識できるため、当該ユーザは新しい地図を購入することで、周辺にある例えばコンビニエンスストアまたはガソリンスタンド等の最新の情報(周辺情報)を得ることができ、更には、古くなった区域地図情報にはない新しい道路を利用した最短距離の経路探索等が可能になる。
なお、区域地図情報と周辺情報は変化する間隔が異なるため、これらを区別して表示しても構わない。ユーザは、これらを新しい地図を購入するか否かの判断材料とすることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る地図情報処理装置の構成は、前述した第1の実施形態と同様であるため、適宜、図1を用いて説明する。
本実施形態に係る地図情報処理装置10においては、区域地図情報の古さを期間によって判定する処理(以下、期間による古さ判定処理と表記)及び区域地図情報の古さを情報センタ20との通信時に最新の区域地図情報との比較によって判定する処理(以下、比較による古さ判定処理と表記)が実行される。
なお、本実施形態においては、上記した区域地図情報の古さの判定処理によって、当該区域地図情報が古い旨のユーザに対する表示方法が変わる点が、前述した第1の実施形態とは異なる。
ここで、図8は、本実施形態における情報センタ20の情報センタデータベースのデータ構造の一例を示す。情報センタデータベースには、前述したように区域地図情報及び当該区域地図情報に付随する区域地図付随情報が対応付けて格納されているが、図8においては、区域地図情報は省略されている。
なお、本実施形態における情報センタ20の情報センタデータベースには、前述した第1の実施形態とは異なり、分割区域毎の最新の区域地図情報以外の区域地図情報についても格納されているものとする。
図8に示すように、情報センタデータベースには、区域地図付随情報205〜207を含む複数の区域地図付随情報が格納されている。区域地図付随情報には、区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けて当該区域地図情報のバージョンが含まれる。
図8に示す例では、区域地図付随情報205には、地図ID「100−615」に対応付けてバージョン「6.1.5」が含まれている。これによれば、地図ID「100−615」によって識別される区域地図情報のバージョンは「100−615」であることが示される。
ここでは、区域地図付随情報205について説明したが、他の区域地図付随情報206及び207等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る地図情報処理装置10の区域地図情報データベースのデータ構造の一例を示す。なお、区域地図情報データベースには、地図情報処理装置10において用いられる区域地図情報及び当該区域地図情報に付随する区域地図付随情報が対応付けて格納されているが、図9においては、区域地図情報は省略されている。
図9に示すように、区域地図情報データベースには、区域地図付随情報175〜177を含む複数の区域地図付随情報が格納されている。区域地図付随情報には、区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けて当該区域地図情報のバージョン、当該区域地図情報を購入した購入日(を示す購入日情報)及び当該区域地図情報が古いか否かを示すフラグ(古地図フラグ)が含まれる。なお、古地図フラグは、区域地図情報が古くないことを示す場合には0、区域地図情報が古いことを示す場合には1が設定される。
図9に示す例では、区域地図付随情報175には、地図ID「100−601」に対応付けてバージョン「6.0.1」及び購入日「2008/1/22」が含まれている。これによれば、地図ID「100−601」によって識別される区域地図情報のバージョンは「6.0.1」であり、当該区域地図情報の購入日は2008年1月22日であることが示される。また、この区域地図付随情報175においては、古地図フラグ「0」が含まれているため、地図ID「100−615」によって識別される区域地図情報は古くないことが示される。
ここでは、区域地図付随情報175について説明したが、他の区域地図付随情報176及び177等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
なお、上記した情報センタデータベース及び区域地図情報データベースにおいては、同一の分割区域の区域地図情報であっても、バージョンが異なる場合には異なる地図IDが割り当てられているものとする。
以下、本実施形態に係る地図情報処理装置10において実行される期間による古さ判定処理及び比較による古さ判定処理について説明する。以下の説明において、これらの判定処理の対象となる区域地図情報を対象区域地図情報と称する。
まず、図10のフローチャートを参照して、本実施形態に係る地図情報処理装置10において実行される期間による古さ判定処理の処理手順について説明する。なお、期間による古さ判定処理は、例えば地図情報処理装置10の電源オン・オフ操作がされたとき、または、コマンド入力がされたときに実行される。
地図情報処理装置10に備えられる電子制御装置18は、例えばユーザの操作に応じて、電源オン・オフ操作がされたか否かを判定する(ステップS21)。
電源オン・オフ操作がされていないと判定された場合(ステップS21のNO)、電子制御装置18は、例えばユーザの操作に応じてコマンド入力がされたか否かを判定する(ステップS22)。
上記したステップS21において電源オン・オフ操作がされたと判定された場合、または、ステップS22においてコマンド入力がされたと判定された場合、電子制御装置18は、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報において、対象区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けられている購入日を取得する。また、電子制御装置18は、地図情報処理装置10に備えられている時計13によって提供される現在の日付を取得する。
次に、電子制御装置18は、取得された購入日及び現在の日付を比較する。これにより、電子制御装置18は、購入日から現在の日付までの期間を計算する(ステップS23)。つまり、電子制御装置18は、対象区域地図情報を購入してから何年が経過しているかを計算する。
電子制御装置18は、計算された期間に応じた表示パターンをセット(設定)する(ステップS24)。この表示パターンは、計算された期間が1年、3年、5年及び10年単位で異なる。
表示パターンには、計算された期間が10年以上である場合の表示パターン[time10]、計算された期間が5年以上(かつ10年未満)である場合の表示パターン[time5]、計算された期間が3年以上(かつ5年未満)である場合の表示パターン[time3]、計算された期間が1年以上(3年未満)である場合の表示パターン[time1]が含まれる。
電子制御装置18は、セットされた表示パターンに基づいて、対象区域地図情報を表示する処理(以下、地図表示処理と表記)を実行する(ステップS25)。この地図表示処理の詳細については後述する。
なお、上記したステップS22においてコマンド入力がされていないと判定された場合、期間による古さ判定処理は終了される。
上記したように期間による古さ判定処理においては、区域地図情報データベースに格納されている購入日から現在の日付までの期間に応じて表示パターンが設定されるため、情報センタ20との通信を要しない。
次に、図11のフローチャートを参照して、本実施形態に係る地図情報処理装置10において実行される比較による古さ判定処理の処理手順について説明する。
地図情報処理装置10に備えられる電子制御装置18は、対象区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けて、区域地図情報データベースに当該対象区域地図情報が古いことを示す古地図フラグ「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS31)。
古地図フラグ「1」が設定されていないと判定された場合(ステップS31のYES)、電子制御装置18は、地図情報処理装置10が情報センタ20と通信可能であるか否かを判定する(ステップS32)。
地図情報処理装置10が情報センタ20と通信可能であると判定された場合(ステップS32のYES)、電子制御装置18は、対象区域地図情報の最新のバージョンの区域地図情報(つまり、対象区域地図情報の分割区域の最新の区域地図情報)を識別するための地図IDを情報センタ20から取得する(ステップS33)。
電子制御装置18は、情報センタ20から取得された地図ID及び区域地図情報データベースに格納されている対象区域地図情報を識別するための地図IDを比較することによって同一であるか否かを判定する(ステップS34)。
同一でないと判定された場合(ステップS34のNO)、電子制御装置18は、表示パターン[new]をセットする(ステップS35)。なお、この表示パターン[new]は、対象区域地図情報の最新のバージョンの区域地図情報がある(つまり、対象区域地図情報が最新のバージョンでない)場合の表示パターンである。
電子制御装置18は、セットされた表示パターン(ここでは、表示パターン[new])に基づいて、対象区域地図情報を表示する処理(地図表示処理)を実行する(ステップS36)。この地図表示処理の詳細については後述する。
なお、上記したステップS31において古地図フラグ「1」が設定されていると判定された場合、ステップS35の処理が実行される。
また、ステップS32において地図情報処理装置10が情報センタ20と通信可能でないと判定された場合、または、ステップS34において同一であると判定された場合、比較による古さ判定処理は終了される。
なお、上記したように比較による古さ判定処理においては、情報センタ20から取得された地図ID及び区域地図情報データベースに格納されている地図IDの比較によって対象区域地図情報の古さが判定されるものとして説明したが、例えば情報センタ20の情報センタデータベースに格納されている最新のバージョン(対象区域地図情報の最新のバージョン)及び区域地図情報データベースに格納されている対象区域地図情報のバージョンを比較することによって当該対象区域地図情報の古さが判定される構成であっても構わない。
次に、図12のフローチャートを参照して、上述した地図表示処理(図10に示すステップ25の処理及び図11に示すステップS36の処理)の処理手順について説明する。
まず、電子制御装置18は、上記した期間による古さ判定処理または比較による古さ判定処理においてセットされた表示パターンに応じた表示処理を実行する(ステップ41)。この表示処理によって対象区域地図情報が表示装置12に表示される。
ここで、表示パターンに応じた表示処理について具体的に説明する。上記したように、表示パターンには、期間による古さ判定処理においてセットされる表示パターン[time10]、表示パターン[time5]、表示パターン[time3]及び表示パターン[time1]と、比較による古さ判定処理においてセットされる表示パターン[new]が含まれる。
以下、これらの各表示パターンに応じた表示処理の具体例について説明する。表示パターン[time10]がセットされている場合には、対象区域地図情報は、例えば濃いセピア色で表示装置12に表示される。表示パターン [time5]がセットされている場合には、対象区域地図情報は、例えばやや濃いセピア色で表示装置12に表示される。表示パターン[time3]がセットされている場合には、対象区域地図情報は、例えばやや薄いセピア色で表示装置12に表示される。表示パターン[time1]がセットされている場合には、対象区域地図情報は、例えば薄いセピア色で表示装置12に表示される。また、表示パターン[new]がセットされている場合には、対象区域地図情報が表示される際に例えば当該対象区域地図情報の最新のバージョンの区域地図情報がある旨が報知される。
上記したステップS41の処理が実行されると、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報において、対象区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けて当該対象区域地図情報が古いことを示す古地図フラグ「1」が設定される(ステップS42)。
上記したように本実施形態においては、上記した期間による古さ判定処理または比較による古さ判定処理において決定された表示パターンがセットされ、当該対象区域地図情報に対して当該表示パターンに応じた表示処理が実行される。
これにより、本実施形態においては、区域地図情報が古い旨に加えて、購入日から経過した期間(つまり、古さの程度)または対象区域地図情報の最新のバージョンの区域地図情報がある旨をユーザに提示することが可能となる。
また、本実施形態における期間による古さ判定処理においては、情報センタ20との通信を行う必要がないため、情報センタ20との通信が可能でない場合であっても、対象区域地図情報の古さを判定することが可能となる。
同様に、本実施形態においては、対象区域地図情報が古いことを示す古地図フラグが設定されている場合には、比較による古さ判定処理において情報センタ20との通信を行うことなく、対象区域地図情報が古いと判定することが可能となる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る地図情報処理装置の構成は、前述した第1の実施形態と同様であるため、適宜、図1を用いて説明する。
本実施形態においては、地図情報処理装置10において用いられる区域地図情報のバージョンと当該区域地図情報の最新のバージョンとの差分、または地図情報処理装置10において用いられる区域地図情報の発行日(更新日)と現在の日付との差分によって、当該区域地図情報の表示の際の画像効果を変更する点が前述した第1及び第2の実施形態とは異なる。
本実施形態において、情報センタ20の情報センタデータベース及び地図情報処理装置10の区域地図情報データベースのデータ構造は、前述した第1の実施形態と同様であるためのその詳しい説明を省略する。
なお、本実施形態においては、情報センタ20の情報センタデータベースに格納されている区域地図付随情報には分割区域IDに対応付けて少なくとも区域地図情報のバージョンが含まれていればよい。
また、本実施形態においては、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報には分割区域IDに対応付けて少なくともバージョン及び発行日が含まれていればよい。
次に、図13のフローチャートを参照して、本実施形態に係る地図情報処理装置10(の電子制御装置18)の処理手順について説明する。ここでは、例えば現在地から目的地までの経路を案内するために区域地図情報が表示される場合について説明する。
まず、電子制御装置18は、入力装置14を用いてユーザによって指定された目的地を設定する(ステップS51)。また、電子制御装置18は、位置検出器16によって検出された現在地(情報)を取得する。
次に、電子制御装置18は、取得された現在地から設定された目的地までの経路を選択する処理(以下、経路選択処理と表記)を、区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報に基づいて実行する(ステップS52)。なお、ステップS51において目的地が設定されていない場合は現在地となる。
電子制御装置18は、経路選択処理において選択された経路が通過する分割区域の区域地図情報及び目的地周辺の区域地図情報を確認することによって、当該区域地図情報の新旧(つまり、当該区域地図情報が古いか否か)を判定する処理(以下、新旧地図判定処理と表記)を実行する(ステップS53)。なお、新旧地図判定処理の詳細については後述する。
次に、電子制御装置18は、新旧地図判定処理の処理結果に基づいて、区域地図情報の表示処理(以下、地図表示処理と表記)を実行する(ステップS54)。この地図表示処理によれば、区域地図情報が例えば特殊表示される。この地図表示処理の詳細については後述する。
次に、図14のフローチャートを参照して、上述した新旧地図判定処理(図13に示すステップS53の処理)の処理手順について説明する。以下、新旧地図判定処理の対象となる、経路選択処理において選択された経路を通過する分割区域の区域地図情報及び目的地周辺の区域地図情報を対象区域地図情報と称する。
まず、電子制御装置18は、地図情報処理装置10が情報センタ20と通信可能であるか否かを判定する(ステップS61)。
ステップS61において地図情報処理装置10が情報センタ20と通信可能であると判定された場合を想定する。この場合、ユーザは、対象区域地図情報の新旧(古さ)を判定する方法として「Ver情報モード」及び「更新日モード」のいずれかを例えば入力装置14を用いて選択することができる。
「Ver情報モード」とは、情報センタ20の情報センタデータベースに格納されている区域地図情報の最新のバージョン(Ver情報)及び地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報のバージョンの差分により当該区域地図情報の新旧を判定し、当該差分に応じて当該区域地図情報に施す画像効果を選択(決定)するモードである。
一方、「更新日モード」とは、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報の発行日(つまり、当該区域地図情報が発行された日)と現在の日付との差分により区域地図情報の新旧を判定し、当該差分に応じて当該区域地図情報に施す画像効果を選択(決定)するモードである。
電子制御装置18は、ユーザによって上記した「Ver情報モード」が選択されたか否かを判定する(ステップS62)。
ユーザによって「Ver情報モード」が選択されたと判定された場合(ステップS62のYES)、後述する地図Ver.判定処理が実行される(ステップS63)。
一方、ユーザによって「Ver情報モード」が選択されていない(つまり、「更新日モード」が選択された)と判定された場合(ステップS62のNO)、後述する更新日判定処理が実行される(ステップS64)。
なお、上記したステップS61において地図情報処理装置10が情報センタ20と通信可能でないと判定された場合、更新日判定処理が実行される(ステップS64)。
次に、図15のフローチャートを参照して、上述した地図Ver.判定処理(図14に示すステップS63の処理)の処理手順について説明する。
まず、電子制御装置18は、情報センタ20の情報センタデータベースに格納されている対象区域地図情報の最新のバージョン(を示すバージョン情報)を、当該情報センタ20から取得する(ステップS71)。
次に、電子制御装置18は、取得されたバージョン(対象区域地図情報の最新のバージョン)及び区域地図情報データベースに格納されている対象区域地図情報のバージョン(区域地図付随情報において対象区域地図情報の分割区域を識別するための分割区域IDに対応付けられているバージョン)を比較することによって差分(第1の差分)を算出する(ステップS72)。
次に、電子制御装置18は、算出された差分に基づいて、対象区域地図情報を表示する際の画像効果を決定する(ステップS73)。
ここで、ステップS73において決定される画像効果について具体的に説明する。電子制御装置18によって算出された差分が例えば0以上2未満である場合には、対象区域地図情報を表示する際の画像効果として「画像効果なし」が決定される。この「画像効果なし」によれば、対象区域地図情報は例えば通常と同様にカラー等で表示される。
電子制御装置18によって算出された差分が例えば2以上4未満である場合には、対象区域地図情報を表示する際の画像効果として「画像効果1」が決定される。この「画像効果1」によれば、対象区域地図情報は例えばブルースケール50%等で表示される。
電子制御装置18によって算出された差分が例えば4以上6未満である場合には、対象区域地図情報を表示する際の画像効果として「画像効果2」が決定される。この「画像効果2」によれば、対象区域地図情報は例えばセピア(色)等で表示される。
電子制御装置18によって算出された差分が例えば6以上である場合には、対象区域地図情報を表示する際の画像効果として「画像効果3」が決定される。この「画像効果3」によれば、対象区域地図情報は例えば白黒等で表示される。
次に、図16のフローチャートを参照して、上述した更新日判定処理(図14に示すステップS64の処理)の処理手順について説明する。
まず、電子制御装置18は、時計13によって提供される現在の日付を取得する(ステップS81)。次に、電子制御装置18は、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報において、対象区域地図情報の分割区域を識別するための分割区域IDに対応付けられている発行日(当該対象区域地図情報の最終更新日)から現在(の日付)までの差分(第2の差分)を算出する(ステップS82)。
次に、電子制御装置18は、算出された差分に基づいて、対象区域地図情報を表示する際の画像効果を決定する(ステップS83)。
この場合、電子制御装置18によって算出された差分が例えば1年未満である場合には、対象区域地図情報を表示する際の画像効果として「画像効果なし」が決定される。
電子制御装置18によって算出された差分が例えば1年以上3年未満である場合には、対象区域地図情報を表示する際の画像効果として「画像効果1」が決定される。
電子制御装置18によって算出された差分が例えば3年以上5年未満である場合には、対象区域地図情報を表示する際の画像効果として「画像効果2」が決定される。
また、電子制御装置18によって算出された差分が例えば5年以上である場合には、対象区域地図情報を表示する際の画像効果として「画像効果3」が決定される。
なお、「画像効果なし」、「画像効果1」、「画像効果2」及び「画像効果3」については上述した地図Ver.判定処理において説明した通りであるので、その詳しい説明を省略する。
次に、図17のフローチャートを参照して、上述した地図表示処理(図13に示すステップS54)の処理手順について説明する。
地図表示処理においては、まず、上記した画像効果による特殊画像表示を行うか否かをユーザに選択させる。ユーザは、例えば入力装置14を用いて特殊画像表示を行うか否かを選択することができる。
これにより、電子制御装置18は、特殊画像表示を行うことがユーザによって選択されたか否かを判定する(ステップS91)。
特殊画像表示を行うことがユーザによって選択されたと判定された場合(ステップS91のYES)、電子制御装置18は、上記した新旧地図判定処理(の地図Ver.判定処理または更新日判定処理)において決定された画像効果に基づいて、画像効果があるか否かを判定する(ステップS92)。上記した新旧地図判定処理において「画像効果なし」が決定された場合には、画像効果がないと判定される。一方、新旧地図判定処理において「画像効果なし」以外が決定された場合には、画像効果があると判定される。
画像効果があると判定された場合(ステップS92のYES)、電子制御装置18は、対象区域地図情報に対して、新旧地図判定処理において決定された画像効果を施す処理(画像効果処理)を実行する(ステップS93)。具体的には、新旧地図判定処理において決定された画像効果が例えば「画像効果3」である場合には、対象区域地図情報を白黒で表示するための処理が実行される。
電子制御装置18は、上記した画像効果処理が実行された対象区域地図情報を表示装置12に表示する(ステップS94)。
また、電子制御装置18は、例えば更新を促すためのメッセージを表示装置12に表示する(ステップS95)。
なお、表示装置12に表示されるメッセージは、例えば新旧地図判定処理においてユーザによって選択されたモードに応じて変更することができる。
具体的には、上記した新旧地図判定処理において「Ver情報モード」が選択された(つまり、地図Ver.判定処理が実行された)場合には、例えば「最新の地図があります。ご確認ください。」等のメッセージが表示される。
一方、新旧地図判定処理において「更新日モード」が選択された(つまり、更新日判定処理が実行された)場合には、例えば「地図が古くなってきています。ご確認ください。」等のメッセージが表示される。
なお、上記したステップS91において特殊画像表示を行うことがユーザによって選択されていないと判定された場合、または、ステップS92において画像効果がないと判定された場合、対象区域地図情報が表示される(ステップS96)。この場合には、対象区域地図情報は、例えば通常と同様のカラー等で表示される。
上記したように本実施形態においては、地図情報処理装置10が情報センタ20と通信可能である場合には、区域地図情報のバージョンの差分に応じて画像効果が決定される地図Ver.判定処理及び区域地図情報の更新日(発行日)の差分に応じて画像効果が決定される更新日判定処理のいずれかがユーザによって選択される。本実施形態においては、ユーザによって選択された地図Ver.判定所または更新日判定処理において決定された画像効果が施された区域地図情報が表示される。
また、本実施形態においては、地図情報処理装置10が情報センタ20と通信可能でない場合には、情報センタ20と通信することなく実行可能な更新日判定処理が実行される。
これにより、本実施形態においては、区域地図情報が古くなった旨を、当該区域地図情報のバージョンまたは更新日の差分に応じた画像効果により、視覚的に利用者に提示することが可能となる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態に係る地図情報処理装置の構成は、前述した第1の実施形態と同様であるため、適宜、図1を用いて説明する。
本実施形態においては、後述するように分割区域(区域地図情報)毎に新旧パラメータを算出し、当該新旧パラメータに基づいて区域地図情報の表示を変更する点が前述した第1〜第3の実施形態とは異なる。
ここで、図18は、本実施形態における情報センタ20の情報センタデータベースのデータ構造の一例を示す。なお、情報センタデータベースには、前述したように最新の区域地図情報及び当該最新の区域地図情報に付随する区域地図付随情報が対応付けて格納されているが、図18においては、最新の区域地図情報は省略されている。
図18に示すように、情報センタデータベースには、区域地図付随情報208〜211を含む複数の区域地図付随情報が格納されている。区域地図付随情報には、分割区域を識別するための分割区域IDに対応付けて当該分割区域IDによって識別される分割区域の最新の区域地図情報の発行日及び当該最新の区域地図情報の更新回数(つまり、当該最新の区域地図情報に至るまでの更新回数)が対応付けて含まれる。
図18に示す例では、区域地図付随情報208には、分割区域ID「1」に対応付けて発行日「2000/01/01」及び更新回数「0」が含まれている。これによれば、分割区域ID「1」によって識別される分割区域の最新の区域地図情報の発行日は2000年1月1日であり、当該最新の区域地図情報の更新回数は0回であることが示される。
ここでは、区域地図付随情報208について説明したが、他の区域地図付随情報209〜211等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
図19は、本実施形態に係る地図情報処理装置10の区域地図情報データベースのデータ構造の一例を示す。なお、区域地図情報データベースには、地図情報処理装置10において用いられる区域地図情報及び当該区域地図情報に付随する区域地図付随情報が対応付けて格納されているが、図19においては、当該区域地図情報は省略されている。
図19に示すように、区域地図情報データベースには、区域地図付随情報178〜181を含む複数の区域地図付随情報が格納されている。区域地図付随情報には、分割区域を識別するための分割区域IDに対応付けて発行日、更新回数、更新日、更新時走行距離及び経路外れ量が含まれる。
発行日は、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報の発行日である。更新回数は、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報の更新回数である。更新日は、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報の地図情報処理装置10上における更新日を示す。更新時走行距離は、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報の更新時における地図情報処理装置10が設置された車両の走行距離を示す。経路外れ量は、分割区域IDによって識別される分割区域の区域地図情報上の経路から外れた量を示す。
図19に示す例では、区域地図付随情報178には、分割区域ID「1」に対応付けて発行日「2000/01/01」、更新回数「0」、更新日「2000/01/01」、更新時走行距離「0」及び経路外れ量「500」が含まれている。これによれば、分割区域ID「1」によって識別される区域地図情報の発行日は2000年1月1日であり、更新回数は0回であり、地図情報処理装置10上における更新日は2000年1月1日であり、当該更新時における車両の走行距離は0であり、経路外れ量は500であることが示される。
ここでは、区域地図付随情報178について説明したが、他の区域地図付随情報179〜181等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
次に、図20のフローチャートを参照して、本実施形態に係る地図情報処理装置10において区域地図情報(及び区域地図付随情報)が更新される場合の処理手順について説明する。
なお、情報センタ20の情報センタデータベースには、上記した図18に示す区域地図付随情報208〜211が格納されているものとする。また、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースには、上記した図19に示す区域地図付随情報178〜181が格納されているものとする。
ここでは、分割区域ID「4」によって識別される分割区域の最新の区域地図情報が地図情報処理装置10にダウンロードされ、当該区域地図情報に付随する区域地図付随情報が更新される場合について説明する。なお、現在の日付は2009年7月1日であり、地図情報処理装置10が設置された車両の走行距離は95000であるものとして説明する。
以下、地図情報処理装置10にダウンロードされた最新の区域地図情報(つまり、分割区域ID「4」によって識別される分割区域の最新の区域地図情報)を対象区域地図情報と称する。
まず、地図情報処理装置10に備えられる電子制御装置18は、対象区域地図情報の発行日及び更新回数を、情報センタ20から通信装置11経由で取得する(ステップS101)。ここでは、電子制御装置18は、分割区域ID「4」に対応付けて区域地図付随情報210に含まれる発行日「2009/01/01」及び更新回数「9」を取得する。
次に、電子制御装置18は、地図情報処理装置10に備えられている時計13によって提供される現在の日付を、地図情報処理装置10上における対象区域地図情報の更新日として取得する(ステップS102)。ここでは、電子制御装置18は、地図情報処理装置10上における更新日「2009/07/01」を取得する。
電子制御装置18は、地図情報処理装置10に備えられる走行距離計15から更新時走行距離を取得する(ステップS103)。ここでは、電子制御装置18は、更新時走行距離「95000」を取得する。また、電子制御装置18は、更新後の経路外れ量を0と設定する(ステップS104)。
次に、電子制御装置18は、上記した発行日、更新回数、更新日、更新時走行距離及び経路外れ量を、対象区域地図情報の分割地域を識別するための分割地域ID「4」に対応付けて含む区域地図付随情報を区域地図情報データベースに格納(上書き)する(ステップS105)。
これにより、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報(更新された区域地図情報に付随する区域地図付随情報)が更新される。
ここで、図21は、上記した図20に示す処理によって更新された区域地図付随情報の一例を示す。
ここでは、対象区域地図情報の分割地域を識別するための分割地域ID「4」に対応付けられている発行日、更新回数、更新日、更新時走行距離及び経路外れ量が更新されることにより、上記した図19に示す区域地図付随情報181が図21に示す区域地図付随情報182に更新されている。
具体的には、区域地図付随情報182においては、図19に示す区域地図付随情報181に含まれる発行日「2005/01/01」が発行日「2009/01/01」に更新されている。更新後の発行日「2009/01/01」は、図20に示すステップS101において取得された発行日である。
また、区域地図付随情報182においては、図19に示す区域地図付随情報181に含まれる更新回数「5」が更新回数「9」に更新されている。更新後の更新回数「9」は、図20に示すステップS101において取得された更新回数である。
また、区域地図付随情報182においては、図19に示す区域地図付随情報181に含まれる更新日「2005/01/01」が更新日「2009/07/01」に更新されている。更新後の更新日「2009/07/01」は、図20に示すステップS102において取得された更新日である。
また、区域地図付随情報182においては、図19に示す区域地図付随情報181に含まれる更新時走行距離「50000」が更新時走行距離「95000」に更新されている。更新後の更新時走行距離「95000」は、図20に示すステップS103において取得された更新時走行距離である。
また、区域地図付随情報182においては、図19に示す区域地図付随情報181に含まれる経路外れ量「200」が経路外れ量「0」に更新されている。更新後の経路外れ量「0」は、図20に示すステップS104において設定された値である。
次に、図22のフローチャートを参照して、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる経路外れ量が更新される場合の処理手順について説明する。
まず、地図情報処理装置10に備えられる電子制御装置18は、区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報から経路(情報)を取得する(ステップS111)。このとき、電子制御装置18は、取得された経路上において現在走行している道路を直線として座標を得る。
次に、電子制御装置18は、位置検出器16によって検出された現在地(地図情報処理装置10が設置されている車両の現在地)を、当該位置検出器16から取得する(ステップS112)。これにより、電子制御装置18は、現在地の座標を得る。
電子制御装置18は、ステップS111において取得された経路とステップS112において取得された現在地(位置)との外れ距離を算出する(ステップS113)。この場合、電子制御装置18は、経路を直線、現在地を点とし、それぞれの座標を用いて外れ距離を算出する。
電子制御装置18は、算出された外れ距離を、現在地を含む分割区域を識別する分割区域IDに対応付けて区域地図付随情報に含まれる経路外れ量に加算する(ステップS114)。
なお、上記したステップS111〜ステップS114の処理は、例えば一定距離を車両が走行する度に実行される。
上記説明したように、図22に示すステップS111〜ステップS114の処理が実行されることにより、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる経路外れ量が更新される。
次に、図23のフローチャートを参照して、区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報のうち古い区域地図情報をユーザに対して表示する際の処理手順について説明する。図23に示す処理において表示の対象となる区域地図情報を対象区域地図情報と称する。
なお、情報センタ20の情報センタデータベースには、上記した図18に示す区域地図付随情報208〜211が格納されているものとする。また、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースには、上記した図19に示す区域地図付随情報178〜181が格納されているものとする。
また、現在の日付は2009年7月1日であり、地図情報処理装置10が設置された車両の走行距離は95000であるものとして説明する。
まず、地図情報処理装置10に備えられる電子制御装置18は、全ての分割区域(分割区域ID)について、当該分割区域の区域地図情報の新しさまたは古さを表すための新旧パラメータを算出する(ステップS121)。この新旧パラメータは、情報センタ20の情報センタデータベースに格納されている区域地図付随情報、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報、時計13によって提供される現在の日付及び走行距離計15から取得される現在の走行距離に基づいて算出される。
ここで、図24は、電子制御装置18によって算出された新旧パラメータの一例を示す。上記したように、新旧パラメータは分割区域(ID)毎に算出される。
図24に示すように、新旧パラメータには、分割区域IDに対応付けて発行日からの経年数、更新回数の差、更新日からの経年数、更新時走行距離の差及び経路外れ量が含まれる。
発行日からの経年数は、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる発行日から現在の日付までの期間(年数)を示す。更新回数の差は、情報センタ20の情報センタデータベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる更新回数と地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる更新回数との差を示す。
更新日からの経年数は、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる更新日から現在の日付までの期間(年数)を示す。更新時走行距離の差は、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる更新時走行距離と現在の走行距離の差を示す。
なお、経路外れ量は、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる経路外れ量がそのまま新旧パラメータにおいて用いられる。
ここで、分割区域ID「1」の新旧パラメータについて具体的に説明する。上記した図19に示す区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる分割区域ID「1」の発行日は、「2000/01/01」である。また、時計から取得される現在の日付は、「2009/07/01」である。よって、分割区域ID「1」の新旧パラメータには、発行日からの経年数として「9年半(9年6ヶ月)」が含まれる。
また、上記した図18に示す情報センタデータベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる分割区域ID「1」の更新回数は「0」である。また、図19に示す区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる分割区域ID「1」の更新回数は「0」である。よって、分割区域ID「1」の新旧パラメータには、更新回数の差として「0」が含まれる。
また、上記した図19に示す区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる分割区域ID「1」の更新日は「2000/01/01」である。また、時計から取得される現在の日付は、「2009/07/01」である。よって、分割区域ID「1」の新旧パラメータには、更新日からの経年数として「9年半」が含まれる。
また、上記した図19に示す区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる分割区域ID「1」の更新時走行距離は「0」である。また、走行距離計15から取得される現在の走行距離は、「95000」である。よって、分割区域ID「1」の新旧パラメータには、更新時走行距離の差として「95000」が含まれる。
また、上記した図19に示す区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる分割区域ID「1」の経路外れ量は「500」である。よって、分割区域ID「1」の新旧パラメータには、経路外れ量として「500」が含まれる。
つまり、図24に示すように、分割区域ID「1」の新旧パラメータには、発行日からの経年数「9年半」、更新回数の差「0」、更新日からの計年数「9年半」、更新時走行距離の差「95000」及び経路外れ量「500」が含まれる。
ここでは、分割区域ID「1」について説明したが、他の分割区域ID「2」〜「4」等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
再び図23に戻ると、電子制御装置18は、ステップS121において算出された新旧パラメータの各々を0.0〜1.0の間の値に正規化する。正規化処理は、新旧パラメータに含まれる項目(発行日からの経年数、更新回数の差、更新日からの経年数、更新時走行距離の差、経路外れ量)毎に実行される。
これによって、電子制御装置18は、正規化済み新旧値(以下、正規化新旧値と表記)を生成(取得)する(ステップS122)。なお、正規化新旧値においては、0.0に近づくほど新しいことを表し、1.0に近づくほど古いことを表す。
ここで、図25は、上記した図24に示す新旧パラメータから生成された正規化新旧値の一例を示す。
図25に示す例において、新旧パラメータに含まれる発行日からの経年数について具体的に説明する。図24に示す新旧パラメータにおいて、分割区域ID「1」の発行日からの経年数は、「9年半」であり、他の分割区域ID「2」〜「4」の発行日からの経年数より長い。よって、図24に示す新旧パラメータに含まれる分割区域ID「1」の発行日からの経年数の正規化新旧値は、図25に示すように「1.0」となる。
一方、図24に示す新旧パラメータにおいて、分割区域ID「3」及び「4」の発行日からの経年数は、「4年半」であり、他の分割区域ID「1」及び「2」の発行日からの経年数より短い。よって、図24に示す新旧パラメータに含まれる分割区域ID「3」及び「4」の発行日からの経年数の正規化新旧値は、図25に示すように「0.0」となる。
なお、分割区域ID「2」の発行日からの経年数の正規化新旧値は、他の分割区域ID「1」、「3」及び「4」の発行日からの経年数との関係から、図25に示すように「0.4」となる。
ここでは、新旧パラメータに含まれる発行日からの経年数について説明したが、他の項目(更新回数の差、更新日からの経年数、更新時走行距離の差及び経路外れ量)についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
再び図23に戻ると、電子制御装置18は、対象区域地図情報の分割区域(表示が必要な分割区域)の正規化新旧値を取得する(ステップS123)。
この場合、電子制御装置18は、例えば図25において対象区域地図情報の分割区域を識別する分割区域IDに対応付けられている発行日からの経年数、更新回数の差、更新日からの経年数、更新時走行距離の差及び経路外れ量の正規化新旧値を取得する。電子制御装置18は、取得された発行日からの経年数、更新回数の差、更新日からの経年数、更新時走行距離の差及び経路外れ量の各正規化新旧値の平均値を対象区域地図情報の分割区域の正規化新旧値として取得する。
具体的には、対象区域地図情報の分割区域を識別する分割区域IDが「1」である場合には、表示が必要な分割区域の正規化新旧値として、図25に示すように発行日からの経年数「1.0」、更新回数の差「0.0」、更新日からの経年数「1.0」、更新時走行距離の差「1.0」及び経路外れ量「0.5」の平均値「0.7」が取得される。
次に、電子制御装置18は、対象区域地図情報が新しい旨を表示するための当該対象区域地図情報(第1の対象区域地図情報)を生成する(ステップS124)。
この対象区域地図情報が新しい旨を表示するための当該対象区域地図情報は、予め定められた画像処理(第1の画像処理)が対象区域地図情報に対して実行されることにより生成される。なお、予め定められた画像処理(第1の画像処理)には、例えば対象区域地図情報を通常と同様にカラー等で表示するための画像処理が含まれる。
電子制御装置18は、対象区域地図情報が古い旨を表示するための当該対象区域地図情報(第2の対象区域地図情報)を生成する(ステップS125)。
この対象区域地図情報が古い旨を表示するための当該対象区域地図情報は、上記した対象区域地図情報が新しい旨を表示するための対象区域地図情報を生成するための実行される画像処理(第1の画像処理)とは異なる予め定められた画像処理(第2の画像処理)が対象区域地図情報に対して実行されることにより生成される。なお、予め定められた画像処理(第2の画像処理)には、例えば当該対象区域地図情報が新しい旨を表示するための対象区域地図情報またはその構成要素を基に実行される、セピア色変換、彩度低減、明度低減、コントラスト低減、青輝度低減、モザイク表示、ぼかしまたは網掛け等の処理が含まれる。
次に、電子制御装置18は、ステップS124及びステップS125において生成された新旧の対象区域地図情報(第1及び第2の対象区域地図情報)をブレンドすることによって、対象区域地図情報の古さ(新しさ)に応じた対象区域地図情報(第3の対象区域地図情報)を生成する。(ステップS126)。
この場合、電子制御装置18は、新旧の対象区域地図情報を「1.0−正規化新旧値:正規化新旧値」の割合でブレンドする。なお、この正規化新旧値は、上記したステップS123において取得された正規化新旧値である。
例えばステップS123において取得された正規新旧値が0.4である場合、新しい旨を表示するための対象区域地図情報(第1の対象区域地図情報)及び古い旨を表示するための対象区域地図情報(第2の対象区域地図情報)は、0.6:0.4(つまり、6:4)でブレンドされる。
電子制御装置18は、ステップS126において新旧の対象区域地図情報がブレンドされることによって生成された対象区域地図情報(第3の対象区域地図情報)を表示装置12に出力(表示)する(ステップS127)。これにより、対象区域地図情報は、古さの程度に応じた形式(色彩等)で表示装置12に表示される。
上記したように本実施形態においては、全ての分割区域について新旧パラメータが算出され、当該新旧パラメータに基づいて正規化新旧値が生成される。本実施形態においては、区域地図情報が新しい旨を表示するための区域地図情報(新しい場合に表示される区域地図情報)及び当該区域地図情報が古い旨を表示するための区域地図情報(古い場合に表示される区域地図情報)が生成され、これらの新旧の区域地図情報が正規化新旧値に基づいてブレンドされ、表示装置12に表示される。
これにより、本実施形態においては、古さ(新しさ)の程度に応じて区域地図情報の色彩等を変化させてユーザに提示することが可能となるため、ユーザは当該区域地図情報の古さの程度を確認し、古い区域地図情報は信用しない、または、古い区域地図情報の分割区域の最新の区域地図情報を購入するといった判断を容易にすることが可能となる。
また、本実施形態においては、新旧の区域地図情報が正規新旧値に基づいてブレンドされて表示されるため、新しい区域地図情報及び古い区域地図情報の二分法的な表示のみではなく、鮮度に応じて多様なパターンを組み合わせた表示が可能となる。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態に係る地図情報処理装置の構成は、前述した第1の実施形態と同様であるため、適宜、図1を用いて説明する。
本実施形態においては、分割区域毎の区域地図情報の使用頻度(使用履歴)を用いて、区域地図情報の古さ(鮮度)を判定する点が前述した第1〜第4の実施形態とは異なる。
本実施形態においては、情報センタ20には、前述した情報センタデータベースに加えて、関連地図情報データベースが備えられる。関連地図情報データベースには、区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報間の関係を示す関連地図情報が格納されている。
本実施形態においては、地図情報処理装置10に備えられている外部記憶装置17には、区域地図情報データベースに加えて、使用履歴データベースが格納される。使用履歴データベースには、区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報の使用履歴を示す使用履歴情報が格納されている。
以下、本実施形態における情報センタ20の情報センタデータベース、関連地図情報データベース、地図情報処理装置10の区域地図情報データベース及び使用履歴データベースのデータ構造について説明する。
図26は、本実施形態における情報センタ20の情報センタデータベースのデータ構造の一例を示す。情報センタデータベースには、前述したように区域地図情報及び当該区域地図情報に付随する区域地図付随情報が対応付けて格納されているが、図26においては、区域地図情報は省略されている。
なお、本実施形態における情報センタ20の情報センタデータベースには、前述した第1の実施形態とは異なり、分割区域毎の最新の区域地図情報以外の区域地図情報についても格納されているものとする。
図26に示すように、情報センタデータベースには、区域地図付随情報212〜214を含む複数の区域地図付随情報が格納されている。区域地図付随情報には、区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けて当該区域地図情報の種別を識別するための地図種別ID、当該区域地図情報のバージョン及び当該区域地図情報に更新された更新日が含まれる。なお、区域地図付随情報に含まれる地図IDは、例えば地図種別ID及びバージョンを組み合わせたものである。また、区域地図付図情報に含まれる更新日は、本実施形態においては区域地図情報の管理における付加的な情報であるものとする。
図26に示す例では、区域地図付随情報212には、地図ID「100−615」に対応付けて地図種別ID「100」、バージョン「6.1.5」及び更新日「2009/7/20」が含まれている。これによれば、地図ID「100−615」によって示される区域地図情報の種別を識別するための地図種別IDは「100」であり、当該区域地図情報のバージョンは「6.1.5」であり、当該区域地図情報に更新された更新日は2009年7月20日であることが示される。
ここでは、区域地図付随情報212について説明したが、他の区域地図付随情報213及び214等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
図27は、本実施形態における情報センタ20の関連地図情報データベースのデータ構造の一例を示す。
図27に示すように、関連地図情報データベースには、関連地図情報215〜217を含む複数の関連地図情報が格納されている。関連地図情報には、区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けて当該区域地図情報と関連のある区域地図情報を識別するための関連地図ID及び当該区域地図情報間の関連を示す関連情報が含まれる。
図27に示す例では、関連地図情報217には、地図ID「200−514」に対応付けて関連地図ID「101−615」及び関連情報「隣接」が含まれる。これによれば、地図ID「200−514」によって識別される区域地図情報が、関連地図ID「101−615」によって識別される区域地図情報と隣接していることが示される。
ここでは、関連地図情報217について説明したが、他の関連地図情報215及び216等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
図28は、本実施形態に係る地図情報処理装置10の区域地図情報データベースのデータ構造の一例を示す。なお、区域地図情報データベースには、地図情報処理装置10において用いられる区域地図情報及び当該区域地図情報に付随する区域地図付随情報が対応付けて格納されているが、図28においては、当該区域地図情報は省略されている。
図28に示すように、区域地図情報データベースには、区域地図付随情報183〜185を含む複数の区域地図付随情報が格納されている。区域地図付随情報には、区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けて当該区域地図情報の種別を識別するための地図種別ID、当該区域地図情報のバージョン、当該区域地図情報の購入日及び当該区域地図情報の使用権の有無を示す暫定使用フラグが含まれる。この暫定使用フラグは、区域地図情報の使用権がない場合には0、区域地図情報の使用権がある場合には1が設定される。なお、区域地図付随情報に含まれる地図IDは、例えば地図種別ID及びバージョンを組み合わせたものである。
図28に示す例では、区域地図付随情報183には、地図ID「100−601」に対応付けて地図種別ID「100」、バージョン「6.0.1」及び購入日「2008/1/22」が含まれている。これによれば、地図ID「100−601」によって識別される区域地図情報の種別を識別するための地図種別IDは「100」であり、当該区域地図情報のバージョンは「6.0・1」であり、当該区域地図情報の購入日は2008年1月22日であることが示される。また、この区域地図付随情報183においては、暫定使用フラグ「0」が含まれているため、当該区域地図情報の使用権がない(つまり、使用権が未取得である)ことが示される。
ここでは、区域地図付随情報183について説明したが、他の区域地図付随情報184及び185等についても同様であるためその詳しい説明を省略する。
図29は、本実施形態に係る地図情報処理装置10の使用履歴データベースのデータ構造の一例を示す。
図29に示すように、使用履歴データベースには、使用履歴情報186及び187を含む複数の使用履歴情報が格納されている。使用履歴情報には、区域地図情報の使用履歴を識別するための使用履歴ID、当該区域地図情報を使用した日を示す使用日、当該使用した区域地図情報を識別するための地図ID及び当該使用の種別を示す使用種別が含まれる。
図29に示す例では、使用履歴情報186には、使用履歴ID「1200」、使用日「2008/1/22」、地図ID「100−601」及び使用種別「購入」が含まれている。これによれば、2008年1月22日に地図ID「100−601」によって識別される区域地図情報を購入したという使用履歴を識別するための使用履歴IDが「1200」であることが示される。
ここでは、使用履歴情報186について説明したが、他の使用履歴情報187等についても同様であるため、その詳しい説明を省略する。
次に、図30のフローチャートを参照して、本実施形態に係る地図情報処理装置10において実行される経路計算処理の処理手順について説明する。この経路計算処理は、ユーザによって指定された目的地までの経路を計算する処理であり、例えば地図情報処理装置10が設置された車両の停止中にユーザによって目的地が指定された場合に実行される。
まず、地図情報処理装置10に備えられる電子制御装置18は、ユーザによって指定された目的地を設定する(ステップS131)。
次に、電子制御装置18は、位置検出器16によって検出された現在地(情報)を取得する(ステップS132)。
電子制御装置18は、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報において、ステップS132において取得された現在地からステップS131において設定された目的地までの経路の計算に必要な区域地図情報(以下、対象区域地図情報と表記)を識別するための地図IDに対応付けられている暫定使用フラグを参照して、当該対象区域地図情報の使用権が未取得であるか否かを判定する(ステップS133)。
具体的には、対象区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けられている暫定使用フラグが0であれば当該対象区域地図情報の使用権が未取得であると判定され、当該暫定使用フラグが1であれば当該対象区域地図情報の使用権が未取得でない(つまり、使用権を取得している)と判定される。
対象区域地図情報の使用権が未取得でないと判定された場合(ステップS133のNO)、電子制御装置18は、ステップS132において取得された現在地からステップS131において設定された目的地までの経路を計算する(ステップS134)。
次に、電子制御装置18は、使用履歴データベースに格納されている使用履歴情報に基づいて、地図情報鮮度判定処理を実行する(ステップS135)。この地図情報鮮度判定処理によれば、対象区域地図情報が古いか否かが判定される。
地図情報鮮度判定処理においては、使用履歴データベースに格納されている使用履歴情報に基づいて、対象区域地図情報の使用頻度が計算(算出)される。具体的には、使用履歴データベースに格納されている使用履歴情報のうち、対象区域地図情報を識別するための地図IDを含む使用履歴情報に基づいて使用頻度が計算される。なお、対象区域地図情報の使用頻度の計算においては、対象区域地図情報を識別するための地図IDを含む使用履歴情報のうち、当該使用履歴情報に含まれる使用日または使用種別に応じて特定の期間内または特定の使用種別の使用履歴情報のみが用いられても構わない。
ここで、地図情報鮮度判定処理においては、2つの予め定められた値(以下、第1及び第2の閾値と表記)が用意されている。なお、第2の閾値は、第1の閾値より高い値である。
地図情報鮮度判定処理においては、計算された対象区域地図情報の使用頻度に応じた期間が設定される。具体的には、使用頻度が第2の閾値以上である場合(つまり、使用頻度が高である場合)には2年、第1の閾値以上かつ第2の閾値未満である場合(つまり、使用頻度が中である場合)には3年、第1の閾値未満である場合(つまり、使用頻度が低である場合)には5年が設定される。
地図情報鮮度判定処理においては、上記したように設定された期間内に対象区域地図情報が更新されていない場合には、当該対象区域地図情報は古いと判定される。
具体的には、区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報に含まれる対象区域地図情報の購入日から時計13によって提供される現在の日付までの期間が上記したように設定された期間以上である場合には、当該対象区域地図は古いと判定される。
次に、電子制御装置18は、対象区域地図情報が最新のバージョン(の区域地図情報)であるか否かを判定する(ステップS136)。
この場合、上記した地図情報鮮度判定処理において対象区域地図情報が古いと判定された場合には、当該対象区域地図情報は最新のバージョンでないと判定される。
また、上記した地図情報鮮度判定処理において対象区域地図情報が古くないと判定された場合には、対象区域地図情報の最新のバージョンを情報センタ20に問い合わせる。情報センタ20に問い合せた最新のバージョンと区域地図情報データベースに格納されている当該対象区域地図情報のバージョンとを比較し、対象区域地図情報のバージョンが情報センタ20に問い合せた最新のバージョンと同一でない場合には、当該対象区域地図情報は最新のバージョンでないと判定される。
対象区域地図情報が最新のバージョンでないと判定された場合(ステップS136のNO)、電子制御装置18は、当該対象区域地図情報が最新のバージョンでない旨及び当該対象区域地図情報を最新のバージョンの区域地図情報に更新すべき旨を、ユーザに対して報知する(ステップS137)。この報知を受けたユーザは、地図情報処理装置10を操作することによって対象区域地図情報を更新する旨の指示をすることができる。換言すれば、ステップS137においては、対象区域地図情報に対する更新の機会がユーザに対して与えられる。
次に、電子制御装置18は、ユーザの操作に応じて対象区域地図情報を更新する旨の指示があるか否かを判定する(ステップS138)。
対象区域地図情報を更新する旨の指示があると判定された場合(ステップS138のYES)、電子制御装置18は、情報センタ20と通信を行うことにより、対象区域地図情報を更新する(ステップS139)。
なお、ステップS131において設定された目的地及びステップS132において取得された現在地によっては、対象区域地図情報が複数存在する場合がある。この場合において、上記したように対象区域地図情報を更新する旨の指示があると判定された場合には、対象区域地図情報の全てを更新する構成であってもよい。このように、一度に複数の地図を更新することができる機会をユーザに対して与えることで、ユーザによる区域地図情報の購入(更新)を促進することができる。
また、対象区域地図情報を更新する旨の指示があると判定された場合、当該対象区域地図情報と関連のある区域地図情報(例えば、対象区域地図情報と分割区域が隣接する区域地図情報)を情報センタ20の関連地図情報データベースから検索することによって、当該対象区域地図情報と関連のある区域地図情報をユーザに提示し、当該提示された区域地図情報のうち例えばユーザによって選択された区域地図情報を対象区域地図情報とともに更新する構成としてもよい。このように、対象区域地図情報とともに当該対象区域地図情報と関連のある区域地図情報を一度に更新する機会をユーザに対して与えることで、例えば当該関連のある区域地図情報(例えば、隣接区域間の区域地図情報等)の鮮度(新しさ)を統一することができる。
ステップS139の処理が実行されると、上記したステップS133に戻って処理が繰り返される。
一方、ステップS133において対象区域地図情報の使用権が未取得であると判定された場合、上記したステップS138の処理が実行される。なお、対象区域地図情報の使用権が未取得であると判定された場合には、例えばその旨及び当該対象区域地図情報を一時的に使用することができる暫定使用等が可能である旨等がユーザに対して報知される。
また、ステップS136において対象区域地図情報が最新のバージョンであると判定された場合、または、ステップS138において対象区域地図情報を更新する旨の指示がないと判定された場合には、経路計算処理は終了される。
次に、図31及び図32のフローチャートを参照して、本実施形態に係る地図情報処理装置10において実行される地図表示処理の処理手順について説明する。地図表示処理は、現在地または現在地以外の場所(位置)を含む分割区域の区域地図情報を表示する処理であり、例えば地図情報処理装置10が設置された車両の移動中(走行中)に実行される。
まず、地図情報処理装置10の電子制御装置18は、ユーザの操作に応じて、現在地以外の場所(例えばユーザによって指定された場所)についての区域地図情報の表示が指示されたか否かを判定する(ステップS141)。
現在地以外の場所(以下、指定場所と表記)についての区域地図情報の表示が指示されていない(つまり、現在地についての区域地図情報の表示が指示された)と判定された場合(ステップS141のNO)、電子制御装置18は、位置検出器16によって検出された現在地(情報)を取得する(ステップS142)。
次に、電子制御装置18は、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報において、ステップS142において取得された現在地を含む分割区域の区域地図情報(以下、対象区域地図情報と表記)を識別するための地図IDに対応付けられている暫定使用フラグを参照して、当該対象区域地図情報の使用権が未取得であるか否かを判定する(ステップS143)。
対象区域地図情報の使用権が未取得でないと判定された場合(ステップS143のNO)、電子制御装置18は、使用履歴データベースに格納されている使用履歴情報に基づいて、地図情報鮮度判定処理を実行する(ステップS144)。なお、この地図情報鮮度判定処理は、上述した図30に示すステップS135の処理と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
次に、電子制御装置18は、対象区域地図情報が最新のバージョンであるか否かを判定する(ステップS145)。このステップS145の処理は、上述した図30に示すステップS136の処理と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
対象区域地図情報が最新のバージョンでないと判定された場合(ステップS145のNO)、電子制御装置18は、当該対象区域地図情報が最新のバージョンでない旨及び当該対象区域地図情報を最新のバージョンの区域地図情報に更新すべき旨を、ユーザに対して報知する(ステップS146)。
電子制御装置18は、ユーザの操作に応じて対象区域地図情報を更新する旨の指示があるか否かを判定する(ステップS147)。
対象区域地図情報を更新する旨の指示がないと判定された場合(ステップS147のNO)、電子制御装置18は、当該対象区域地図情報の古さに応じて、当該対象区域地図情報を表示装置12に表示する(ステップS148)。
この場合、対象区域地図情報は、通常の表示方法とは異なる方法、例えば古びた質感等で表示される。なお、対象区域地図情報を古びた質感で表示する表示方法としては、例えば区域地図情報データベースに格納されている対象区域地図情報の購入日から時計13によって提供される現在の日付までの経過期間等に比例して徐々にセピア色に近づいていくグラデーション式の表現方法または対象区域地図情報の色の彩度を低くしていく表示方法等が採用される。このような表示方法により、ユーザに対して対象区域地図情報の古さの程度を伝えることが可能となる。なお、対象区域地図情報が古い旨が提示できれば他の表示方法が用いられても構わない。
また、古びた質感での対象区域地図情報の表示に加えて、当該対象区域地図情報が古い旨を表すアイコンまたはメッセージ等が表示されてもよい。このように、より印象的な表現を用いることによって、ユーザに対して対象区域地図情報の更新の必要性を明示することができる。
上記したように、対象区域地図情報を通常とは異なる表示方法で表示することによって、当該対象区域地図情報が古い旨がユーザに対して提示される。
一方、ステップS145において対象区域地図情報が最新のバージョンであると判定された場合、電子制御装置18は、対象区域地図情報を表示装置12に表示する(ステップS149)。この場合、対象区域地図情報は、例えば通常の表示方法(つまり、通常の質感)で表示される。これにより、対象区域地図情報が最新のバージョンである場合には、当該対象区域地図情報の情報量を減少させることなくユーザに提示できる。
また、ステップS147において対象区域地図情報を更新する旨の指示がされた場合、電子制御装置18は、通信装置11を介して情報センタ20と通信を行うことにより、当該対象区域地図情報を最新のバージョンの区域地図情報に更新し、上記したステップS149の処理を実行する。
上記したステップS148またはステップS149の処理が実行されると、電子制御装置18は、位置検出器16によって検出された現在地、区域地図情報データベースに格納されている区域地図情報及び区域地図付随情報に基づいて、表示可能なエリア(区域)の端が接近しているかを判定する。この場合、例えばステップS148またはステップS149において表示された対象区域地図情報に隣接する現在地付近の区域地図情報(つまり、車両の移動により接近するエリアの区域地図情報)の使用権が未取得であれば、表示可能なエリアの端が接近していると判定される。なお、対象区域地図情報に隣接する区域地図情報は、例えば情報センタ20の関連地図情報データベースを参照することにより特定することができる。また、対象区域地図情報に隣接する区域地図情報の使用権の有無(未取得であるか否か)は、地図情報処理装置10の区域地図情報データベースに格納されている区域地図付随情報において、当該区域地図情報を識別するための地図IDに対応付けられている暫定使用フラグを参照することにより判定される。
次に、電子制御装置18は、上記した表示可能なエリアの端が接近しているか否かの判定処理の結果に基づいて、暫定使用または更新についての報知が必要であるか否かを判定する(ステップS150)。この場合、表示可能なエリアの端が接近していると判定された場合には、暫定使用または更新についての報知が必要であると判定される。
暫定使用または更新についての報知が必要であると判定された場合(ステップS150のYES)、電子制御装置18は、当該暫定使用が可能である旨または更新すべき旨等をユーザに対して報知する(ステップS151)。このとき、暫定使用が可能である旨または更新すべき旨について報知されるとともに、表示可能なエリアの端が接近している旨が報知される。
一方、暫定使用または更新についての報知が必要ないと判定された場合(ステップS150のNO)、地図表示処理は終了される。
また、上記したステップS143において対象区域地図情報の使用権が未取得であると判定された場合、上記したステップS147の処理が実行される。なお、対象区域地図情報の使用権が未取得であると判定された場合には、例えばその旨及び当該対象区域地図情報の暫定使用が可能である旨等がユーザに報知される。また、対象区域地図情報の使用権が未取得であると判定された後に、ステップS147において対象区域地図情報を更新する旨の指示がないと判定された場合には、対象区域地図情報を表示できないため、ステップS148の処理は実行されない。
次に、ユーザの操作に応じて現在地以外の場所(指定場所)についての区域地図情報の表示が指示された場合について説明する。この場合、ステップS141においては、指定場所についての区域地図情報の表示が指示されたと判定される。
このように指定場所についての区域地図情報の表示が指示されたと判定された場合(ステップS141のYES)、当該指定場所を含む分割区域の区域地図情報を対象区域地図情報として、上記したステップS143〜ステップS149の処理に相当するステップS152〜ステップS158の処理が実行される。
なお、上記した図31及び図32に示す地図表示処理は、地図情報処理装置10が設置される車両の移動または指定場所を含む分割区域の区域地図情報の表示の指示に伴って繰り返し実行される。
上記したように本実施形態においては、使用履歴データベースに格納されている使用履歴情報に基づいて計算された区域地図情報の使用頻度に応じた期間内に当該区域地図情報の更新がされていない場合には、当該区域地図情報は古いと判定される。本実施形態においては、古いと判定された区域地図情報は通常の表示方法とは異なる方法(例えば、古い質感)で表示(提示)される。
また、本実施形態においては、区域地図情報が古いと判定されていない場合であっても当該区域地図情報が最新のバージョンではない場合、当該区域地図情報は古い質感で表示される。
これにより、本実施形態においては、ユーザに対して区域地図情報が古い旨を提示することが可能となるため、当該ユーザは、当該提示された区域地図情報を最新のバージョンの区域地図情報に更新すべきことを容易に判断することが可能となる。
また、本実施形態においては、上記したように区域地図情報の使用頻度に応じた期間内に区域地図情報の更新がされたか否かにより区域地図情報が古いか否かが判定され、当該区域地図情報が古いと判定された場合には最新のバージョンの区域地図情報に更新する機会がユーザに対して与えられる。これにより、本実施形態においては、使用頻度の高い区域地図情報ほど更新の必要性が高いことから、当該使用頻度の高い区域地図情報に対する更新の機会を多く与えることができる。
なお、本実施形態においては、区域地図情報が最新のバージョンではない場合にも、当該区域地図情報に対する更新の機会をユーザに対して与えることができる。
なお、本願発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。