JP5689169B2 - 頭蓋整形具、頭蓋整形具を備えたシステム、および頭蓋整形具を装着している人の状態を検知する方法 - Google Patents

頭蓋整形具、頭蓋整形具を備えたシステム、および頭蓋整形具を装着している人の状態を検知する方法 Download PDF

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Description

本発明は概して、装置を装着している幼児の状態を監視するための1以上のセンサが組み込まれた、幼児の頭蓋骨変形を予防、処置する医療器具に関する。
頭蓋骨の非対称(斜頭)および変形は、頭蓋の蓋部(cranial vault)および/または、頭蓋底の縫合の早期癒合(premature closure)(つまり頭蓋骨癒合症)等の先天的要因、頭蓋、顔面骨形成不全症(syndromal craniofacial dysostosis)、水頭症、小頭症、または腫瘍等の頭蓋内不疾患(intracranial volume disorder)、くる病等の代謝性骨疾患、および、頭蓋陥没骨折等の出産時外傷によって引き起こされる。幼児はまた、仰臥位で寝具面上に横たわっているときに、柔軟な後頭部領域に幼児の頭部の重量が圧縮力としてかかることで、頭蓋骨変形(頭蓋骨成型:cranial molding)も受けやすい。この症状は、頭蓋骨が未熟で、脳が未発達である段階である、12ヶ月までに生じやすい。
通常、斜頭は、後頭部の片側だけが平坦化して、対側の後頭部が膨張することで、幼児の後頭部に平坦な場所ができる症状である。この平坦な場所および膨張部のせいで、乳幼児の頭部は、矩形または箱型の外形に見える。変形がひどくなると、同側前額部突起、対側前額部平坦化、および、同側耳の前部変位を伴う頭蓋内頭蓋底回転(endocranial skull base rotation)が見られるようになる。生後12ヶ月までに予防、矯正を行わないと、変形は永久のものとなる。
斜頭症と診断される幼児数は、1992年に米国小児科学会(AAP)が「仰臥位」運動を始めた直後に大量に増加した。このAAPは、この運動を行って、仰臥位で(背臥位、顔を上に向けて寝る)幼児を寝かせるように推奨し、その当時米国において乳幼児の早期死亡原因の1位であった、乳幼児突然死症候群(SIDS)の防止を目指した。この運動の効果でSIDSは劇的に減った。しかし、同時期に斜頭の発症例もかなり多く見られるようになった。この相関性によって、SIDSに対する位置的な処置が、幼児の斜頭の発症の増加の原因である、と考えることができる。頭蓋顔面疾患の実務家たちの共通認識は、斜頭が、SIDSに対して位置的処置方法によって生じる頭蓋の位置的成型(cranial postural molding)によって生じる、というものである。この症状は、従来の先天性斜頭と区別するために、位置的斜頭(positional plagiocephaly)または後天性斜頭と称されている。
新生児の頭蓋骨の位置的成型はよく起こっており、臨床的には後頭部平坦化(occipital flattening)であり、後天性斜頭(または短頭)と称されている。背臥位によって頭蓋骨の蓋部(cranial vault)が幾分非対称に成型されるケースは多いものの、矯正が必要な程度の重症の頭蓋骨変形が見られる乳幼児もいる。このような変形は、通常、後頭部の片側(one occiput)のみにみられる。同側の耳が前方にずれる。対側の後頭部領域、同側の頭頂部、同側の側頭部、そしてしばしば同側の前額部が、これに対応して出っ張っている。後頭部双方が平坦化すること(bioccipital flattening)は稀である。これらは後天性の頭蓋骨変形であり、頭蓋骨縫合の早期癒合(頭蓋骨癒合症)による先天性の頭蓋骨変形とは区別して考える必要がある。後述した症状は、頭蓋顔面手術を施して、頭蓋骨変形を矯正する必要がある場合が多い。
位置的斜頭は(頭蓋骨の位置的成型)は、睡眠中の幼児の頭部の位置を定期的に変えさせる(寝返りさせる:turning over)ことで、防ぐことができる。「寝返り」位置替え処置は、難しい処置ではない。しかし、この方法が効果を奏するためには、睡眠時に親が幼児を見守る、という努力と注意とが必要となる。理論的には簡単に聞こえるが、実際には処置期間(12ヶ月にもわたる場合がある)にこれを継続して行うことは、他の子供の世話、その他の家事等があるのに加えて、仕事その他の責務の実行のために親も睡眠して休む必要があることから、困難である。
3ヶ月を超えた幼児、および、位置変え処置で効果がなかった幼児には、オーダメードの頭蓋骨トルク・ヘルメットを着用させることができる。トルク・ヘルメットは、幼児の頭部の正確な型をとって作られ、頭蓋骨に継続した圧力またはトルクを与えて、非対称変形を矯正することを目的としている。発達段階にある脳を助けて、まだ柔軟な頭蓋骨を再成型する矯正力の有用性が、一部のケースで証明されている。トルク・ヘルメットは、幼児が12ヶ月になるまでは、入浴時を除いて、昼夜問わず継続して装着する必要がある。12ヶ月になる、または、変形度が大きい場合には、トルク・ヘルメットの効果は薄れるので、手術で頭蓋骨を再成型する必要があろう。
従来のオーダメードのトルク器具のなかには、これら後天性の頭蓋骨変形症に対する効果を出したものもあれば、あまり効果がなかったものもある。成功の可否は、主に患者がトルクによる処置を開始した年齢によるところが大きかった。臨床改善は、年齢の低い幼児(3から5ヶ月児)で顕著である。これより年齢が高くなると、通常、これらトルク器具による処置にかかる時間が長くなる。子どもの年齢が12ヶ月に近くなると、トルク器具の有効性が薄れる。多くの頭蓋顔面の専門医たちは、12ヶ月を超えると頭蓋骨矯正器具の有用性が低いと感じている。さらに、頭蓋底の後天性変形は、後頭部が平坦化した側の耳が前方にずれることからも分かるように、通常はトルク処置器具では改善されない。頭蓋底の錐体突起が頭蓋底を強固に強化して、後天性の頭蓋骨変形の外部のトルク/矯正力に抵抗するからである。
また、頭蓋骨トルク処置を受ける幼児は、成長による頭部の成長や頭蓋骨変形が変化したり、(適合したりする)のに応じて、頭蓋整形器具を調節したり、取り替えたりする必要がある場合が多い。各整形器具は、子どもの頭部の正確な型からオーダメードで作成され、各器具を、子どもが発育したり、変形が是正されたりするのに合わせて適合させたり、修正したりしないといけないことから、器具が高価なものになり、特に多額の保険金の支払いが見込まれない家族等の多くの家庭では手が届かない。営利保険会社によっては、頭蓋骨変形が後天性のものであり頭蓋底の縫合癒合(頭蓋骨癒合症)から生じたものではない限り、このような頭蓋骨用の整形器具の作成および利用に対して保険金の支払いを行わない会社もある。
従って、位置的成型の結果生じる後頭部の平坦化を抑えるために、全ての新生児および乳幼児に対して利用可能な保護用器具への需要が高い。さらに、このような保護用器具は、器具を個々の乳幼児に合わせてオーダメードする、といった高額な治療を要さず、全ての乳幼児が例外なく利用可能なものである必要がある。つまり、保護用器具は、頭囲の計測で適切なサイズが分かれば入手可能である、というような既製品であるべきである。最後に、保護用器具は、安全で、理解および利用が簡単であり、比較的安価であり、多額な保険金を見込めない家族を含め、全ての家族にとって入手しやすいものとすることで、通常の幼児検診以外は専門家の補助がなくても、生後直後から家庭で継続して予防措置、処置を行うことができるようなものであるとよい。
AAPの「背臥位」運動は、SIDの発症を劇的に抑えたという点で成功であったが、SIDの危険は依然としてある。さらに、子どものなかには、夜のうち大半のときを背臥位で寝ていたとしても、夜中のある時点で寝返りを打つ子もいる。幼児が夜のどの時点に寝返りするかは予測できない。通常の場合、親が夜通し子どもが寝返りしないかを見守り続ける、ということは現実的ではなく、実行可能であるとも思えない。SIDは数分のうちに起こる。従って、幼児が殆どの間は背臥位で寝ていたとしても、睡眠中の幼児の状態を監視するためのより良い方法を提供することが望まれている。殆どの病院では、高価な監視システムを導入しているが、家庭で利用する用途に実践的で手頃な価格のシステムはまだ非常に少ない。従って、家庭での日常利用に耐え、現実的で価格が手頃な、幼児の睡眠中の状態を監視するシステムが望まれている。
本発明の一実施形態では、保護用頭蓋整形器具その他の類似したヘッドギア(予防目的、矯正目的、または受動的)が、該ヘッドギアを装着している人の少なくとも1つの状態を検知するための少なくとも1つのセンサを含む。この、1以上のセンサを含むヘッドギアは、1以上の検知された状態が1以上の閾値レベルを超えると、遠隔から警告を発信する第1および第2のベースレシーバを含むシステムの一部であってよい。このシステムには、血中酸素飽和レベル、脈、および/または、温度等の状態を計測することができる様々なタイプのセンサを実装させることが可能である。
一実施形態における保護用器具は、新生児または12ヶ月未満の幼児の頭部の周りに配置され、後頭部、左側頭部、右側頭部、左頭頂部、および右頭頂部を覆う保護シェルを提供する頭蓋整形器具であってよい。保護シェルは、左右相称な凹の外形をもち、内表面は、滑らかな輪郭を有して、その下に配置される子どもの頭部の後頭部、側頭部、および、頭頂部の曲率および対称性に合致する。位置的斜頭(頭蓋骨の姿勢成型(postural molding of the cranium))は、頭部の重みを方向付け直して、寝具面に接触する幼児の頭部の柔らかく柔軟な領域を圧縮しないようにして、これらの力を、保護シェルの滑らかな輪郭の内表面に実質的に均等に分配することで、予防することができる。寝具面(例えばマットレス)によりかかる圧縮力を、幼児の頭部の柔らかく弱い領域にはかけさせず、保護シェルにより対処させる(react through)。これにより、変形を妨げ、幼児の頭部の発育途上の領域を、保護シェルの滑らかで形状的に合致している内表面へと自由に拡張させることができるようになるので、頭蓋骨の発育に重要な最初の12ヶ月中に、正常な頭蓋骨の対称性を達成することができるようになる。
凹部ポケットまたはキャビティは、マットレスの圧縮力を、幼児の頭蓋の蓋部(cranial vault)の大きな表面積全体に行き渡らせるよう再配分できるように、密にフィットするサイズにする。好適な実施形態では、保護器具には、軽量で耐久性のあるプラスチック素材からなる凹形のシェルを設け、頭部受けポケットは、同じ年齢および性別の通常の人間の幼児の後頭部、頭頂部、および側頭部領域の複雑な曲率および対称性に合致するような輪郭を持つ、滑らかな内表面で隔てる。
普通の人間の幼児の頭蓋骨を特徴付ける公称寸法(後頭部から前頭部)および表面の曲率は公知であり、小児医学の分野の文献に紹介されている。さらに、人間の健常児の後頭部から前頭部(前額部から後頭部)までの頭囲(FOC)の測定値の変化が、幼児の年齢および性別によって母集団ごとに(in the population)予測可能であることも、広く知られている。従って、一実施形態の保護器具は、標準的および普遍的な寸法(例えば小中大)で提供して、年齢、性別、および、小児科における従来の手順に従って求められる幼児の前頭部から後頭部までの頭囲の測定値に合致させることができる。
一実施形態では、保護器具は、冠部、左右翼部、および、吻側端部を含む。器具は、その下に配置される後頭部領域全体を実質的に覆うことができる寸法とする。左右翼部は、冠部から左右に延び、左右後頭部、及び、左右側頭骨に跨る。好適には、頭頂部上部および前頭部領域の一部のみを、器具で覆って保護領域とすることで、幼児の頭部の大部分においては換気および熱交換を良好に行いつつ、寝具面がかける変形力から柔らかい後頭部を守るようにするとよい。
翼部は、互いに間隔が空いており前頭部領域と重なっている吻側端部で終端する。整形器具は、吻側端部を僅かに広げて、幼児の頭部を保護ポケットに挿入してから、吻側端部を元の安定位置(resting position)(広げられていない位置)に戻すことで、幼児の頭部に装着される。頭蓋骨は、前頭部周りより後頭部周りのほうが広いので、器具は、吻側端部によって保護位置に維持され、弛緩保護位置からの分離に湾曲可能な形で対抗する(yieldably oppose)。器具は、柔軟な織布素材からなる伸縮性バンド(帯状のもの)であり、器具の吻側端部から前頭部領域を繋ぐように跨っており、器具の保護位置への固定を助ける。
一実施形態では、複数の柔軟でスポンジ状の素材または織布素材からなる複数の層によって、保護シェルの輪郭付けされた内表面を覆う。これら層は、期間を空けて自由に剥がし、取り除くことが可能であり、これにより、器具を頭部の正常な発育に合わせることができるようになる。
添付図面は、本発明の好適な実施形態を説明するために、明細書の一部を構成するものとして組み込まれている。本発明の様々な利点および特徴が、以下の詳細な記載を添付図面を参照しながら読むことで明らかとなろう。
幼児の頭部にフィッティングさせ、保護位置にある頭蓋整形具の一実施形態を示す上面図である。 左側正面図と、これと鏡像対称な右側正面図とを示す。 正面図である。 後頭部に取り付けられ、幼児の前額部を跨ぐように設けられる伸縮性のヘッドバンドを示す正面図である。 生まれたての人間の幼児の頭蓋の、頭蓋を構成する骨を示し、本発明の頭蓋整形具の動作上の保護位置を透視図として示す、側面図である。 保護されていない幼児の頭部が、仰臥位で寝具面に横たわっている様子を示し、幼児の頭部の重みがかかることで生じる力、および、寝具面による反力の結果、比較的柔軟な後頭部を圧縮させることにより、後頭部が平坦化する様子を示す簡略化された正面図である。 仰臥位で寝具面に横たわっている幼児の保護されている頭部を示し、頭蓋整形具の動作上の位置を示す、簡略化された正面図である。 図7と類似した、幼児の頭部が頭蓋整形具とネスト状に係合している様子を示しており、頭部の力が、これに沿っている内表面に分配されている様子を示す。 内表面が、頭部の成長に合わせて独立して順次取り外し可能な柔軟な素材からなる複数の層で覆われた頭蓋整形具の、部分的分解透視図を示す。 本発明の頭蓋整形具の透視図である。 生後から24ヶ月までの年齢グループにおける男児についての、前頭後頭にかけての頭囲に関する平均値および2つの標準偏差値を示す。 生後から24ヶ月までの年齢グループにおける女児についての、前頭後頭にかけての頭囲に関する平均値および2つの標準偏差値を示す。 前頭後頭にかけての頭囲の計測値を求めるために利用される可撓性のある計測テープの透視図である。 前頭後頭にかけての頭囲に利用されるテープの側部正面図を示す。 色をつけた内層と比較するための参照として用いられるカラーチャートの上面図である。 本発明の一実施形態の正面図である。 図16の実施形態のセンサの底面図である。 図16から図17の実施形態のセンサの正面図である。 図16から図18の実施形態のセンサの一部切り欠き透視図である。 図16から図19のセンサの切り欠き上面図である。 図16から図20の実施形態のシステム概略図である。 本発明の一実施形態の上面図である。 図22の実施形態の左側正面図である。 図22から図23の実施形態の別の上面図である。 本発明の別の実施形態の透視図である。 本発明のまた別の実施形態の透視図である。
以下の詳細な説明では、新生児および12ヶ月未満の幼児による利用を意図しており、子どもが背面を下にして寝ることに起因した位置的頭蓋変形(postural cranial deformities)を防止するための頭蓋整形具を説明する。本発明の好適な実施形態を、本発明を作成および利用する際に最良と思われる様々な齢を上げて説明する。記載全体および図面全体において同様の参照番号は、同様または対応する部材を示すこととする。
図1、図2、図3、および図10を参照すると、本発明の頭蓋整形具は、柔軟な頭蓋底、後頭部、左右頭頂骨、および左右側頭骨が、幼児が背を下にして(仰向けで)マットレス等の寝具面に寝ているときに頭部の重みによる圧縮力がかかった結果変形しないよう保護するための、例えばユニタリープラスチック型またはシェルでできているシェル、ヘッドバンド、またはヘルメット等の、成型されたプラスチック器具10の形態をとっている。保護器具は、左右後頭部領域を覆うための冠部12、部分的に頭頂部、側頭部、および前頭部領域を覆うための左右翼部分14および16を含む。吻部18、20は、幼児の前額部を部分的に多い、器具10を動作上の保護位置に保持する助けを行う。
冠部12は、中央に位置して、後頭部の骨の左右両側と実質的に完全に重なるよう覆っている。左右翼部14、16は、冠部から左右相称に延び、吻側端部18、20が両翼の端部領域へと延びている。翼部14、16および吻部18、20は、保護位置とした器具が、骨28、側頭骨26および前部領域30の上部特徴を部分的にのみ覆うよう、局所的カバーを提供して、幼児の頭部の大部分においては換気および熱交換を良好に行いつつ、寝具面がかける変形力から柔らかい後頭部を守るようにすると好適である。
器具10の様々な保護部材が重なっている保護位置は、通常の人間の幼児の頭蓋22を示す図5を参照することで最もよく理解される。幼児の頭蓋は、脳を収容するべく、後頭骨領域24、側頭骨領域26、頭頂骨領域28、および前頭骨領域30を含んでいる。これらの骨は、数ヶ月の間、膜間隔(membranous interval)32、34、および36で分離されており、脳の発育が完成するまで(通常は13歳から19歳くらいまで)は、開いた状態の頭蓋縫合により分離されている。生まれて間もない頃は、幼児の頭蓋骨は柔らかく、しなりやすく、幼児が仰臥位で寝ているときの頭部の重みにより変形したり、平坦化したりする可能性がある。
平坦化変形F(「ビーンバッグ(bean bag)」効果と称されることもある)を図6に示す。ここでは、柔らかい後頭部領域24および側頭部領域26が、マットレス40の寝具面38に押し付けられている。これらの柔らかく、しなりやすい領域は、歪曲して、線Fに沿って内部方向に向かって歪み、同側の耳(および、頭蓋底の側面)が前方方向に歪み、反対側の後頭部、同側の頭頂部の上部(ipsilateral high partial vertex)、および、同側の前頭部領域が、これに呼応するように膨張するようになる。
この、後天性の位置的変形は、通常の幼児の頭蓋の表面の曲率に形状が合致された内表面42を含み、保護すべき柔軟で発育段階にある頭部領域を有する幼児の頭部を受けるためのキャビティまたはポケット44を画定している頭蓋整形器具10で予防することができる。本発明の一実施形態では、キャビティ44を、図7および図8に示すように、保護すべき柔らかく発育段階にある頭部領域に対向し、形状が合致している(conformed)内表面が、密着しつつ、圧迫しないようなサイズとする。
別の構成によると、形状が合致した表面42および保護ポケット44を、幼児の頭部よりも少し大きめのサイズにして、幼児の頭部周りに整形器具10を密着させつつ、邪魔とはならないようにフィットするようにすることもできる。この実施形態では、輪郭取りされた内表面(contoured interior surface)は、保護すべき柔らかく発育途中にある頭部領域に対して対向する位置に装着することで、幼児が仰臥位で寝具面の上に横たわっている間も、実質的に幼児の頭部に局所的にトルク力をかけることなく、整形器具を装着することが可能となる。この構成により、幼児の頭部は、整形器具を柔らかく発育段階にある頭部領域に縛り付ける(binding engagement)ことなく、側部へ回転することができるようになる。
また別の構成では、図8に示すように、保護ポケット44を、幼児の頭部が、形状が合致した内表面42に対してネスト状に係合する(nesting engagement)サイズとしてもよい。この実施形態では、幼児の頭部が保護ポケット44に入ると、幼児が仰臥位で寝ているときも、幼児の頭部の重みは、柔らかく発育段階にある頭部領域のうち1以上に対してネスト状に係合して(nests in engagement)、形状の合致した内表面42全体に均等に分配されることになる。
整形器具10は、吻側端部18、20を僅かに広げて、幼児の頭部を保護ポケット44に挿入してから、吻側端部を元の安定位置(広げられていない位置)に戻すことで、幼児の頭部に装着される。図4に示す、オプションであり必須ではない実施形態によると、柔らかい可撓性の材料からなる伸縮性バンド46が、吻側端部18、20に接続され、幼児の頭部が保護ポケット44に入り、幼児の前頭部30の間が結ばれる(bridge across)。伸縮性バンド46は、柔らかく弾力性のある素材(例えば100%綿でできた綿織物、65%ポリエステル、35%綿、またはオープンセルフォーム素材のブロードクロス等)から形成され、弾力性が強化されている。他に利用可能な素材としては、ニット製品、ベルベット製品、および、耐水性および防水性繊維(例えばGORE−TEX(登録商標)ブランドの繊維)もある。伸縮性バンドは、僅かに大きなサイズとしたキャビティを利用する実施形態の整形器具10を保護位置で安定させる際に好適である。
伸縮性バンドは、オプションであり必須ではなく、通常は吻部18、20の保持力があるので、不要である。頭蓋22は後頭部周りが前頭部周りより大きいものなので、整形器具10は、吻側端部によって保護位置に保持される。吻側端部は、弾力があり、湾曲可能な形で分離には対向するが、挿入できる程度に拡張することができ、自動的に、図1から図3に示すような弛緩保護位置(relaxed, protective position)に戻ることができる。
本発明の別の態様では、柔らかくスポンジ状の素材または繊維素材48、50、52、および54からなる複数の層で、保護シェル12の輪郭をつけられた内表面42を覆う(図9参照)。シェル12に永久的に結合されている一番内部の基部層54を除いて、残りの層は、その層を独立して取り外しできるような接触接着剤(contact adhesive)により、互いに着脱可能に結合されている。この構成によると、残りの層48、50、52は、後に頭部が通常の発育により大きくなった場合、剥がして取り去ることができる。こうすると、保護ポケット44が大きくなり、幼児の頭部が通常の発育により大きくなった場合にも、少なくとも最初の3から4ヶ月の間は対処することができ、早々に頭蓋整形器具10を取り替える必要がない。通常は、殆どの幼児について、幼児が12ヶ月になるまでの頭部の成長に合わせて必要な整形器具は2つだけである。しかし、未熟児であれば3つの整形器具を必要とする場合もあるだろう。
保護シェル10は、任意の年齢および性別の健康な幼児の通常のサイズ、形状、および対称性を持つ人間の幼児の頭蓋の後頭部、側頭部、および頭頂部の表面の曲率に形状が沿う輪郭を持つ滑らかな内表面を持つように成型される。普通の人間の幼児の頭蓋骨を特徴付ける公称寸法(後頭部から前頭部)および表面の曲率は公知であり、小児医学の分野の文献で文書化もされている。一例としては、図11に示す男児の典型的な頭蓋の頭囲の平均および標準偏差の値、および、図12に示す女児の典型的な頭蓋の頭囲の平均および標準偏差の値を参照されたい(G.Nellhausらが、世界規模且つ人種間に行ったリサーチ結果をグラフにした表を参照、Pediatrics41:106、1968年)。
図11および図12に示すように、人間の健常児の後頭部から前頭部(前額部から後頭部)までの長さの測定値の変化が、幼児の年齢および性別によってその母集団において(in the population)予測可能であることも、広く知られている。例えば最初の18ヶ月までは、平均頭囲22は、男児で34から48cm程度増加して、女児では34から47cm程度増加する。従って、一実施形態の保護器具10は、標準的および普遍的な寸法(例えば小中大)で提供して、年齢、性別、および、小児科における従来の手順に従って求められる幼児の前頭部から後頭部までの頭囲の測定値に合致させることができる。
本発明の方法では、各器具が、任意の前頭部から後頭部までの頭囲(FOC)の測定値を持つ健常児の頭蓋に実質的にサイズおよび形状が合っているポケットを有する、保護器具10の在庫を構成することができる。この在庫には、一般的な幼児母集団(the general infant generation)について表にした、年齢、性別、および平均的な前頭部から後頭部までの頭囲(FOC)の値に従って指標化することができる、様々なキャビティサイズの保護器具を含めることができる。
好適には、在庫には、一般的な幼児母集団についての男児および女児の平均的な頭囲の表に対応する、年齢、性別、および平均的な前頭部から後頭部までの頭囲(FOC)の値に従って指標化することが可能な、キャビティサイズの一定の範囲における複数の頭蓋整形器具10を含んでいる。例えば、標準サイズとしては、約31センチメートル(新生児女児の2パーセンタイルFOCに相当する)から、約49.5(12ヶ月の男児の98パーセンタイルFOCに相当する)までを頭囲最大値として、4から6センチ間隔とすることができる。それぞれ6から4センチメートル間隔で、3または4個の標準サイズまたは普遍サイズを設ければ、どの男児または女児についても新生児から12ヶ月児までをカバーできると想定される。密に形状が合致しており、しかも締め付けない最初のフィッティングは、大きめのサイズの矯正シェル10を選び、形状が合致した内表面42に複数のリリース層48、50、及び52を内層として設けることで可能となる。上述したように、幼児の頭部の成長に合わせて適宜1以上の層を外していくことにより、満足にフィットさせ続けることができる。
標準サイズの保護器具10は、通常の頭部サイズ、曲率、および対称性を有する健常児である制御児の頭部の成型から作成された制御見本から形成される。この健常制御児の頭部は、対称形状であり、斜頭でない必要がある。健康な発育であることを監視して確かめてから、一式の制御成型を各制御児から作成して、所望の範囲(例えば、50パーセンタイルFOCの男児については31センチメートルから49センチメートルまでの範囲)から2cmのFOCサイズ分増分したものを提供する。オプションとして、2つの制御見本一式により全体が18cmのFOCを提供して、これを使って2つの標準的な大きいサイズの保護器具10を生成して、それぞれに4または5つの取り外し可能な層を詰めて、それぞれ9cmの適切な範囲において2cmのFOC増分で調節可能にフィッティングさせることもできる(一式にあたり18cmとなる)が、これに関しては後述する。
注意深く選んだ制御幼児を参照してプラスチック型を生成して、これらの型から、2以上の標準サイズまたは普遍サイズの制御見本を生成する。次に、標準サイズの保護器具10を、制御見本を雛形にして、例えば空気熱成形法(pneumatic thermoforming)等公知の大量生産技術によって生成する。本発明の好適な実施形態では、頭蓋成型具は、軽量で、耐衝撃性に優れたプラスチック(例えば、1/16から3/32インチの範囲の厚みである、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、アセチルまたはポリカーボネート樹脂)からなるヘッドバンド形状である。
幼児の年齢および性別は既知であり、後頭部から前頭部までの頭囲は測定される。この情報を利用して、在庫のなかから、幼児の頭部サイズ、年齢および性別に最もよく整合しており、通常の頭部の成長があっても一定の期間耐えられる保護器具を選びだす。このように、医者は、幾つかの標準サイズで既に出来上がっている在庫の中から、幼児の後頭部から前頭部(前額部から後頭部)までの頭囲(FOC)を測定するだけで、保護頭蓋整形器具10を処方することができる。
頭蓋整形器具10の成型製造に利用される材料例には、ABS、ポリカーボネート、剛性のポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アセチル、酢酸酪酸セルロース、ポリスチレン、またはその他の耐衝撃性に優れたプラスチックポリマー樹脂材料等の光学プラスチック材料が含まれる。多くの用途において、中密度または低密度のポリエチレン、可塑化ポリ塩化ビニル(plasticized polyvinyl chloride)、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル、ブタジエン−スチレン、エチレン酢酸ビニル、その他の適切な可撓性プラスチック等の、他の可撓性プラスチック樹脂を利用することもできる。剛性または半剛性のポリウレタン、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリエチレンその他の適切な発泡性プラスチック樹脂(expandable plastic resin)を利用することもできる。
図9、図13、図14、および図15を参照すると、内部シェル面を覆う、柔らかい繊維からなる取り外し可能な層48、50、52、および54が、それぞれ異なる色で(例えばW(白)、P(ピンク)、B(青)、およびG(緑))提供されており、これにより、頭が成長したとき、どの層を取り外すのか親が簡単に分かるようになっている。可撓性の測定テープ56を幼児の頭部周りにループ状に取り付け(図14、図15参照)、テープのバックル58のループが閉じている位置をFOCとして定めることができる。FOC測定は、例えばW(白)、P(ピンク)、B(青)、およびG(緑)等で色付けされたテープの領域を参照して指標化する。好適には、各色付けされたテープ部分の長さは2cmであり、これは、所定の間隔で予期される成長範囲に対応している。あるいは、FOC測定を、様々な繊維の内層の色でFOC増分を参照する、例えばW、P、BおよびGの色領域を有する外部のカラーチャート60を参照して行うこともできる。テープの測定は、週間隔で行って、FOCを監視することで、現在の内層を取り外す時期を判断する。この方法によると、親は、FOCテープ測定が示す色と、最外部の内層の色とを整合させることで、最適な(最もよくフィッティングする)層を簡単に決定することができる。
上述してきた保護頭蓋整形器具は、幼児の位置的な斜頭を予防するものであり、単位あたりのコストが僅かで(at a nominal cost per unit)で大量生産が可能であり、且つ、個々の幼児に整形器具をオーダメードする、というコストの高い手順を必要とせずに、どの幼児にも例外なく提供することができる。本発明の保護器具10は、在庫としての保存が可能であり、簡単なFOC頭囲測定を行って標準サイズの器具の在庫から適した整形具を選択することで、「既製品(off-the-shelf)」としての市販が可能である。この簡単な設計および構成のおかげで、保護用器具は、安全で、理解および利用が簡単であり、比較的安価であり、多額な保険金を見込めない家族を含め、全ての家族にとって入手しやすいものであるので、通常の幼児検診以外は専門家の補助がなくても、出産直後から家庭で継続して予防措置、処置を行うことができる。本発明の頭蓋整形具は、早期処置を行うことで、処置にお金がかかったり、ときとしては矯正不可能となりえたりする頭蓋の変形を簡単に予防することを可能とする。
次に、保護頭蓋整形具10またはその他の類似したヘッドギアを、少なくとも1つのセンサ70と組み合わせて、幼児(または何歳の人であってもよい)の状態を検知する実施形態を記載する。センサ70を保護頭蓋整形具またはその他の類似したヘッドギアと組み合わせて示しているが、センサ70は、リストバンド、ウェストバンド、足首バンドに取り付けることもできるし、腕または脚の支持具またはギブス等の別の保護器具とともに利用することもできる。図16から図21は、幼児の血中酸素量を監視するために利用する酸素飽和センサ70を含む実施形態を示す。
例えば幼児が窒息すると、幼児の血中酸素量が下がる。脳の細胞および臓器組織は、適切な酸素レベルがなくなって数分以内に死んでしまうので、血中酸素飽和度レベルの計測により、SIDSが生じる状態等の問題がある場合に、潜在的な救命のための警告を発することができる。酸素飽和度を計測する病院レベルのシステムは、通常、詳細なデータ記録、分析、および表示を行う。ここに示す実施形態は家庭用を始めとする用途を想定しているので、酸素飽和度の測定システム72は、コストを削減し、扱いやすいものとするべく、非常に簡素化されたものであってよい。家庭で日常的にSIDS予防をする実施形態では、単純に、システムが検知した酸素レベルが一定または所定の閾値レベルを下回ると、警告をトリガする、または警告する、というもので十分と思われる。例えば閾値レベルおよび較正を製造業者のほうで設定しておき、ユーザでの調節はできなくすることにより、システムを簡略化してコストを低減する、といったことが可能である。
既に、病院向けの酸素飽和センサは市販されている。例えば、Somanetics Corporation社は、本発明の一実施形態でも利用可能な非侵襲性の酸素飽和センサを提供している。Somanetics Corporation社が所有している米国特許5,217,013号、5,584,296号、5,902,235号各明細書(ここに全ての目的で参照として組み込む)には、一例である酸素飽和センサシステムが記載されている。Somaneticsによる酸素飽和センサは、無害の近赤外線波長光を利用して、人の血中酸素飽和度レベルを計測する。発光ダイオード(LED)は、脳に向けて皮膚の表面から近赤外線波長光を照射する。センサは、人の前額部における側頭部に設けると好適である。近赤外線光は、センサの下の頭皮および骨組織を容易に通過する。光は、体内に入ると、吸収されるか、分散されてセンサに戻る。センサは、光の浅いところの反射および深いところの反射(光の波長に依存する)を両方とも検知するためのセンサを有する。赤血球細胞内の赤色のヘモグロビン分子は、LEDが放射する近赤外線の光を最もよく光吸収する。各ヘモグロビン分子の赤色のくっきりした陰が(exact shade)、この分子が運んでいる酸素量を示す。従って、ヘモグロビンの色が、測定中に閾値レベルを超えて変化すると、これにより、警告をトリガする、または警告して、血中酸素が急激に降下した可能性があることを示すことができる(例えばSIDSの可能性のある状況)。
図16から図21をよりよく見ていくと、酸素飽和センサ70が伸縮性バンド46に取り付けられている。図17は、伸縮性バンド46に設けられているセンサ70の底面図を示す。この酸素飽和センサ70の一例には、様々な光浸透の深さを提供するために、様々な波長の光(例えば、近赤外線および/または赤外線範囲の光など)を放出するLED74が含まれている。酸素飽和センサ70はさらに、2つのレシーバ76、78を有しており、一方が浅いところの光の反射を受け取るのに適しており、一方が深いところの光の反射を受け取るのに適している。図18は、バンド46に設けられている酸素飽和センサ70の上面図を示す。図19は、酸素飽和センサ70の上面透視図を示しており、より詳細に示すためにセンサおよびバンド46の一部を切り取って見せている。図19に示すこの例では、センサ70は、柔らかい変形可能な弾力材料(例えばゴム、ラテックス、またはラテックスではない柔軟な材料)からなる円錐台形状の(frustaconical-shaped)カップ部分80を有している。こうすることで、センサカップ80は、幼児の前額部に、大きな不快感を及ぼすことなく長期にわたり装着することができ、且つ、同時にセンサ70に対する光の出し入れを可能とする。好適な実施形態では、伸縮性バンド46が、バンドが幼児の頭部に、締め付けなく装着され、さらには、センサ70が幼児の頭部を押し付ける力を最小限に抑えることができるような弾性収縮力(elastic stretching force)を有しているとよい。
図20は、センサ70内の部材(簡略図)を露呈させるべくセンサケース82の一部を取り除いた、酸素飽和センサ70の上面図である。本実施形態の酸素飽和センサ70は、プリント回路基板84、リチウムイオン電池86、無線トランスミッタ88(例えばWi−Fi、Bluetooth(登録商標)、その他の無線周波数送信デバイス)、およびコネクタ90を含む。コネクタ90は、電池86の充電のための給電、データ取得、データアップロード、ソフトウェア更新、またはこれらの組み合わせ等を行うための標準的な種類のコネクタ(Firewire、Mini Display Port,USB,USB2)であってよい。
図21は、システム72内に、幼児の状態を検知するためのセンサ70を含む、保護頭蓋整形具10の一実施形態の用途を示す。この一例であるシステム72は、第1のベースレシーバ91と第2のベースレシーバ92とを含む。第1のベースレシーバ91は、スピーカ94と光96とを含み、センサ70が閾値を越える不都合な状態を検知すると、そのイベントを音声的警告および視覚的警告により知らせる。一実施形態では、第1のベースレシーバ91を、幼児の付近に設けて、センサ70が送信する必要のある範囲を短くするよう適合されている。これにより複数の利点があるが、その中には(これらに限定はされない)、センサ70の重量を低減させることができること(小型にして、幼児の頭部に対する圧力を低減させることができる)、センサ70が必要とする電力を低減できること(電池寿命を延ばしたり、より小型な電池76としたりするため)、センサ70を簡略化することができること、がある。第1のベースレシーバ91は、好適には、電源用の壁コンセントに差し込まれる。第1のベースレシーバ91は、スピーカ94から音声信号を提供して子どもを起こし、子どもの位置をずらさせたり、泣かせたり、その他の反応を起こさせることで、SIDSを回避させる。生命を脅かす出来事に対して睡眠状態から目覚める、ということは、健全な保護メカニズムであり、SIDSの危険のある幼児ではこれが衰えていると考えられる。背中を下にして寝ていると、腹を下にして寝るよりも眠りが浅く、簡単に目覚める。従って、警告音は、深い眠りにある幼児も目覚めさせることができる程度であることが望ましく、好適には音量を調節できるとよいだろう。さらには、同じ部屋にいたり、警告が聞けるに十分な近傍部にいたりする、親および世話人にも警告を行うことができるものが好ましい。第1のベースレシーバ91は、警告をトリガされると点灯またはフラッシュすることが可能なライト96を含む。これにより、親または世話人に視覚的に警告を発することができ、および/または、幼児を起こしたり、目覚めさせたりすることもできる。一実施形態では、システム72では、ユーザが、第1のベースレシーバ91で提供される警告の組み合わせを選択することができてもよい。
図21に示すこの実施形態の第1のベースレシーバ91はさらに、警告信号がセンサ70から届いたときに、第1のベースレシーバ91が警告信号を第2のベースレシーバ92に中継することができるように、中継回路も有している。システム72は、第1のベースレシーバ91が、センサ70と第1のベースレシーバ91との間の信号の距離よりも遠い距離で(例えば家全体で)信号を第2のベースレシーバ92に送信することができる。したがって第2のベースレシーバ92は、幼児の近接位置には位置していない(例えば家の別の部屋に配置されている)。第1のベースレシーバ91はさらに、カメラ98を含んでおり、第1のベースレシーバ91を幼児の視覚的近接位置に配置して、動画画像を第2のベースレシーバ92に送信してもよい。第1のベースレシーバ91はさらに、音声信号を第2のレシーバ92に提供するためにマイクロフォンを含んでもよい。別の実施形態では、第1のベースレシーバ91は、コンピュータネットワークに通信可能に連結されていてもよい(例えばethernet(登録商標)線、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標),Display Port、USB,USB2等により)。そして、第1のベースレシーバ91が中継する警告信号は、第2のベースレシーバ92または別のこのピュータデバイスに、コンピュータまたは電話ネットワーク(例えばインターネット、WAN、LAN、VPN、Wi−Fi等)を介して送信されてよい。従って一実施形態におけるシステム72においては、第2のベースレシーバ92が第1のベースレシーバ91からいずれの距離にあっても構わない。
また別の実施形態では、第1のベースレシーバ91が、汎用コンピュータ(例えばPC、デスクトップ、ラップトップ、Macintosh(登録商標)等)に差し込まれるポートデバイスにより形成されてもよく、この汎用コンピュータ上でソフトウェアが実行されて、センサ70からの信号が処理され、警告信号がトリガされてもよいし(例えば視覚的または音声的警告)、および/または、第2のベースレシーバ92または別のコンピュータデバイス(別のPC、デスクトップ、ラップトップ、スマートフォン、iPhone、iPod、MP3プレーヤ、テレビ、セットトップボックス、家庭用通信機器等)へと、ネットワーク接続(例えばインターネット、WAN、LAN、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、VPN等)経由で中継されてもよい。
一実施形態では、幼児の状態を検知して生成した信号は、センサ70で処理されて、警告をトリガするかを決定する。または、一実施形態では、生の信号、または、最小処理のみを行った信号を第1のベースレシーバ91に送信する。この場合には、第1のベースレシーバ91が、センサ70からの信号を評価して、警告をトリガするか否かを判断するプロセッサおよび/またはソフトウェアアルゴリズム(またはファームウェア)を有するとよい。センサ70にではなく、第1のベースレシーバ91に大量の処理を実行させることの利点は、センサ70を簡略化できるので、センサ70に対する動作電力が余り必要なくなり、軽量にできる点である(あまり電池が要らない)。さらに、第1のベースレシーバ91では、より高度でより沢山プロセッサ能力が必要なアルゴリズムを実行することができる。しかし、センサ内で処理を行うことの利点には、(1)多くの既製品のセンサが今では、低電力で信号分析を行ったり信号調節を行ったりするためのASICおよびファームウェアを含んでいる(例えば、携帯電話および可搬型のデバイスへの用途)、(2)センサからの生の信号はアナログであり、処理済みの信号を送信するよりも複雑である、(3)センサで処理するほうが、信号処理を、警告ステータスの送信前に迅速に行うことができる、および、(4)警告がトリガされるときにのみ、センサ70から第1のベースレシーバ91に信号を送ることにすると(通信がまだ生きていることを確かめるための定期的ハンドシェーク以外)、データを送信し続ける場合よりも利用する電池量が少なくなる、といったものがある。本明細書の利点によると、センサ70内の電池利用を最小限に抑え、しかも信頼性は維持しつつ、コストを抑えることができるような(特注の部材ではなくて既製部材を利用することで)、最適なシステムを設計することができるようになる。
図21の実施形態を再度参照すると、第2のベースレシーバ92は、ビデオモニタ100、視覚警告デバイス102(例えばLED、ライト)、音声警告デバイス104(例えばスピーカ)、および、第1のベースレシーバ91から(またはネットワーク接続から)信号を受信するための無線レシーバデバイスを含む。一実施形態では、第1および/また第2のベースレシーバが、可搬型デバイス(電池駆動型、ベルトクリップケース)であってよい。第2のベースレシーバ92は、幼児に近接していない任意の遠隔地で利用することができる(例えば、家の別の部屋、または、庭、中庭等の屋外での作業中であってもよい)ので、本発明の実施形態のシステムは、親および世話人に、幼児が眠っている間に他のことをする自由を与えることができ、しかもその間、幼児が監視されておりSIDS予防策を講じているという安心感を与えることができる。第1および第2のベースレシーバ91、92について言及した部材の任意の組み合わせを利用してシステムを構築することで、本明細書の利点を活用することもできる。
異なるセンサを任意の数で(単独でも何かと組み合わせても良い)組み込むこともできる。本発明の別の実施形態では、センサ70は、心拍リズムが不規則になると(例えばSIDSを引き起こす状況)これを検知する脈センサである。本発明の一実施形態に組み込むことができる脈センサは数多く存在している。一部の脈センサは、機械運動(つまり、血液が送られることによる血管の伸縮)を電気信号に変換する圧電式センサ(piezoelectric pressure sensor)であってよく、これは、心拍のリズムまたは速さを示す。この種類の脈センサの欠点の1つは、センサを配置して物理的に接触させる身体位置が限られる点である。
血管の拍動は、本発明の一実施形態で好適な手段である光センサを用いて測定することもできる。例えば、図16から図21に示す光センサ70をさらに利用して、またはこの光センサ70を代替例として利用して、脈を測定することもできる。Masimo Corporation社が市販している、運動により引き起こされる雑音を測定することのできるパルス酸素濃度計を利用することができる。さらに、運動により引き起こされる雑音を測定することのできる可搬型の、または別のパルス酸素濃度計は、Masimo Corporation社を譲受人とする米国特許6,770,028号、6,658,276号、6,157,850号、6,002,952号、5,769,785号、5,758,644号明細書に開示されており、ここにこれら文献を全ての目的で参照として組み込む。対応する低ノイズセンサもMasimo Corporation社から市販されており、少なくとも米国特許6,985,764号、6,813,511号、6,792,300号、6,256,523号、6,088,607号、5,782,757号、5,638,818号明細書にその開示があり、ここにこれら文献を全ての目的で参照として組み込む。運動パルス酸素濃度計および低ノイズセンサを利用した測定は、既に様々な範囲の医療用途で認められている(例えば、外科病棟、集中治療および新生児集中治療部、一般病棟、家庭治療、体育(physical training)、全ての種類の監視を伴う場面を含む)。
本発明のまた別の実施形態では、センサ70は、幼児の体温を測るための温度センサである。高熱も(呼吸を司る中枢神経系に対する妨害に起因していると考えられる)、SIDSの別の危険因子である。幼児を仰臥位で寝かせると、顔および内部臓器が晒されるので、腹を下にして寝るときよりも放熱されやすくなる。幼児は熱を、頭および顔から一番よく失うが、これは幼児が仰臥位しているときに生じやすいといえる。幼時の就寝中の体温を見守ることにより、体温が上昇すると、幼児が寝返りを打った、または顔がシーツまたは枕にうずめられている、という可能性を示すことができる。従って側頭部で測った体温が所定の閾値レベルを上回った場合には、潜在的に危険な状態または体位にあることを示している可能性がある。このような場合に親または世話人に対して警告をトリガしたり警告したりすることで、幼児を即座にチェックすることが可能となる。
側頭部用の温度スキャナーは、前額部の側頭動脈の血液温を、赤外線光を利用して図るものである。血液を心臓から直接運ぶ動脈の温度が、正確な体温を測る目的には最適である。側頭動脈は心臓に近接しており、アクセスが容易であるために(側頭領域の皮膚の表面のミリメートル下にある)、正確に体温を測定するのに理想的である。さらに、側頭動脈は豊富であり、基礎モータ機能(basal motor activity)が少ないので、この領域では端部血管(terminal forks)に至るまで安定した血流が保証されており、多くの場合に正確な体温計測が可能である。従って、図16から図21の実施形態のセンサ70に、他の種類のセンサに加えて、またはこれらに代えて、光温度センサを組み込むことができる。
図22、図23、図24は、本発明の別の実施形態を示している。この実施形態では、センサ70が、ばねバイアスヒンジ機構110によって、保護頭蓋整形具10に取り付けられている。ばねバイアスヒンジ機構110は、センサ70を幼児の前額部に向けて優しくバイアスして、幼児の頭部上に搭載される程度の強さ、且つ、幼児に不快感を催させず幼児の前額部に不要な圧力をかけない(幼児の頭蓋骨の成長を妨げないようにする)程度の弱さの圧力をかける。図16から図21の実施形態同様に、この実施形態は、好適には、柔らかい弾性の円錐台形状の(frustaconical-shaped)カップ部分80を含み、センサの座りをよくして、投影または反射光のチャネルを提供するとよい。図24に示すように、ヒンジ機構110は、センサ70を幼児の前額から時々離させる(例えば、ローションを塗るときや、センサ利用しないほうがよいようなときに)こともできる。ヒンジ機構110を利用してセンサ70を搭載することに伴う利点には、センサ70を有さない既存の保護頭蓋整形具10または旧来のヘッドギアにも取り付けることができる点である。さらに、一実施形態のヒンジ機構110は、永久的に取り付けたり、取り外し可能に取り付けたりすることができる。この実施形態の別の利点には、伸縮性バンド部分46(図16から図21を参照)を利用しなくてよくなることがあり、これは、一部の人には好適な場合がある。
本発明の一実施形態では、警告デバイス112を、保護頭蓋整形具10内、または保護頭蓋整形具10上に搭載している。図25は、保護頭蓋整形具10上に警告デバイス112を含む実施形態の一例を示している。警告デバイス112は、音声、視覚、運動、またはこれらの組み合わせである警告または刺激を与えることができる。図25の警告デバイス112は、センサ70とは別個のものとして描かれているが、他の実施形態では、警告デバイス112は、センサ70および/またはセンサ筐体82内に組み込まれていてもよい。音声アラームは、幼児を起こすための音声を発するため、および/または、付近にいる親/世話人に対して警告するためのスピーカを含んでいて良い。視覚アラームは、LEDその他の発光デバイスを含んでよく、これにより幼児を起こしたり、および/または、付近にいる親/世話人に対して警告したりすることができる。運動アラームは、何らかの種類の運動刺激を幼児に与えることのできる発振デバイス、モータ、その他の電動デバイスを含んでよい。これは、幼児を起こしたり目覚めさせたりするために利用され、SIDSを引き起こすイベントが続かないように予防することができる。
警告デバイス112が保護頭蓋整形具10内に、またはその上に組み込まれている一実施形態では、システム72は、保護頭蓋整形具10のみで、または1以上のベースユニット(図21のユニット91および/または92)と協働して動作することができる。システム72が自己完結しておりベースユニットが不要なケースでは、センサ70に無線トランスミッタデバイスが含まれず、簡略なものとすることができる。
本発明の別の実施形態では、センサ70が、幼児の運動を検知、測定、および/または、監視する運動センサである。図26は、運動センサ70を保護頭蓋整形具10に取り付ける場所を示す一実施形態を示す。この実施形態では、センサ70は、ジャイロスコープまたは加速度計等のマイクロマシン技術(MEMS)を含んでよい。MEMSデバイスは、多くの異なる形状、サイズ、および感度レベルで利用可能である。例えばSTMicroelectronics社は、超小型であり(パッケージサイズが数ミリメートル)、少量しか動作電力を必要としない、様々なMEMSセンサを多数供給している。これらMEMSデバイスの殆どに、MEMS信号を処理して、アナログまたはデジタル信号を出力するためのASICが含まれている。高感度のMEMSデバイスを利用すると、幼児の運動を監視して、幼児が所定期間動かなくなったら警告をトリガするようにすることができる。今日のMEMSセンサは、半導体処理技術を利用して、感度が高く、しかも非常に小型であるので、幼児の呼吸の律動的な運動までも検知することができる。従って適切に設計/選択されたMEMSセンサが、呼吸の欠如または動きの欠如(SIDSを引き起こす状態の指標である)を検知することができる。上述した他の実施形態同様に、センサ70がMEMS運動センサである場合、上述した他の実施形態でも記載した任意の特徴を別個に、または、組み合わせて含むこともできる。例えば図26の実施形態で、センサ70が1以上のMEMSデバイス、電池、プリント回線基板、コネクタ(電池の充電用)および無線トランスミッタを含んでいてもよい。
本発明の一実施形態には、上述した種類のセンサとは別個に、またはこれらに組み合わせて、他の種類のセンサを含んでも良い。一実施形態のセンサは、血圧センサ、気分センサ(mood sensor)、マイクロフォン(好適にはMEMSタイプ)、その他の身体機能センサを含んでよいが、これらに限定はされない。一実施形態では、センサから取得したデータを記録するための記録デバイスを含んでもよい。記録デバイスは、例えば、センサ70内に含められてもよいし、保護頭蓋整形具10上に、および/またはその中に設けられても良いし、ベースレシーバ91/92に設けられても良いし(例えば、無線または有線通信手段により送信される信号)、汎用コンピュータに設けられても良いし、これらの組み合わせに搭載されてもよい。記録デバイスは、アナログであってもよいが、好適には、幾つかの種類のメモリデバイスを利用するデジタルのほうがよい(例えばEEPROM、フラッシュ、RAM、SRAM、DRAM、FRAM(登録商標)、磁気ディスク、HDD等)。
一実施形態では、製造業者(またはユーザ)が、家庭用途システムまたは可搬型システム用に所定の閾値リミット(1または複数)を設定すると好適であるが、一実施形態では、閾値は可変であってもよいし、ユーザによって(例えばコネクタを介して、センサ70を有する無線通信インタフェースを介して、アッププロードにより、無線接続を介して、)調節可能であってもよい。さらに、センサの警告閾値は、周辺条件(例えば周辺温度、周辺ノイズレベル、周辺光レベル、周辺発振等が含まれてよい)に基づいて、および/または、システム内の別のセンサが検知した信号に基づいて(例えば別のセンサで一定の閾値を越えたら、あるセンサの感度を上げたり、閾値を変更したりする、等)、例えばルックアップテーブルまたはソフトウェアアルゴリズムを介して自動調節可能としてもよい。複数のセンサを利用する実施形態では、センサ同士が互いに依存しあっていてよく、および/または、警告のトリガが、複数のセンサに依存していてもよい。同様に、保護頭蓋整形具10内のセンサ70では、警告閾値の感度を、ベースレシーバ信号(例えば、ベースユニット内のセンサまたはベースユニットの状態(幼児の付近にある等)、または周辺条件)を介して調節させたり、変化させたりすることもできる。本開示の利点により、本発明の実施形態で任意の市場および用途における需要、要求、および/または、統一小売価格(price point)面に適したシステムを設計することができる。
上述した実施形態は、もつれたり、幼児の邪魔となるような有線を回避するために好適な無線の実施形態であるが、一実施形態では有線であってもよい(つまり、センサ70からベースユニット91まで電力線および/またはデータ信号線が延びる)。この場合には、センサ70では、ベースユニット91に配置する電池、無線トランスミッタ、その他の回路が不要になるために、センサ70をより軽量且つ小型とすることができる。
これまで記載してきた実施形態は、SIDSを予防する幼児用の本発明の一実施形態であったが、本発明の一実施形態は、保護頭蓋整形具のサイズを適宜調節して、他の医療的問題の監視を可能とすることで、任意の年齢の任意の人に利用することもできる。例えば、一実施形態では、睡眠時無呼吸症候群その他の睡眠障害を患う大人に対する適用も可能である。
これまで記載してきた実施形態は、保護頭蓋整形具10を利用する実施形態に焦点をあててきたが、一実施形態として、センサ70を他の種類の予防的ヘッドギア(preventative hear gear)、矯正用ヘッドギア、受動ヘッドギア(例えば保温目的のもの)等と組み合わせることもできるし、これらの組み合わせと組み合わせることもできる。
本発明を特定の例示的な構成を参照して記載してきたが、図示して説明した本発明の形態は、好適な実施形態として捉えられるべきである。添付請求項が定義する本発明の精神および範囲を逸脱せずに様々な変更、代替、および変形を加えることも可能である。

Claims (12)

  1. 保護すべき柔らかく発育段階にある頭部領域を有する幼児の後天的斜頭を予防するための頭蓋整形具であって、
    人間の幼児の頭蓋の表面曲率に合致している形状を持ち、幼児の頭部の発育に対処可能な内表面を有する成型された器具と、
    記幼児の状態を検知するセンサであって、前記頭蓋整形具が使用された場合に前記幼児の前額部に位置するように前記成型された器具に取り付けられたセンサ
    を備え
    前記センサは、近赤外線または赤外線の範囲の光を前記前額部へ放出するLEDと、前記前額部の浅い部分から反射光を受け取る第1のレシーバと、前記前額部における前記浅い部分よりも深い部分から反射光を受け取る第2のレシーバとを有し、
    前記センサは、
    前記成型された器具に連結されかつ前記幼児の前記前額部へわたるように構成された伸縮性バンドによって当該成型された器具に取り付けられた、柔らかい変形可能な弾力材料の円錐台形状の複数のカップ部分を有し、当該円錐台形状の複数のカップ部分は前記センサに対する光の出し入れを可能とする、
    頭蓋整形具。
  2. 前記センサは酸素飽和センサである、請求項1に記載の頭蓋整形具。
  3. 前記センサは脈センサである、請求項1に記載の頭蓋整形具。
  4. 前記センサは温度センサである、請求項1に記載の頭蓋整形具。
  5. 前記センサは運動センサである、請求項1に記載の頭蓋整形具。
  6. 前記センサが生成した信号を遠隔レシーバに送信する無線トランスミッタをさらに備える、請求項1から5の何れか1項に記載の頭蓋整形具。
  7. 2以上の柔らかく可撓性の材料層を更に備え、
    前記2以上の柔らかく可撓性の材料層は、前記器具の前記形状が合致している内表面を裏打ちする内層として、重ねられたネスト状に取り外し可能に設けられて、幼児の頭部を受けるための保護ポケットを画定しており、
    前記保護ポケットは、前記保護すべき発育段階にある頭部領域の周りに密着して、圧縮しない形でフィットするサイズとして、幼児の頭部が前記保護ポケットに入り、前記幼児が仰臥位で寝具面上に寝ると、前記幼児の頭部の重みは、前記発育段階にある頭部領域に対向している前記形状が合致している内表面上に均一に分散され、前記内層は、頭部の成長に対処するために一枚ずつ剥がすことができる、請求項1から6の何れか1項に記載の頭蓋整形具。
  8. 前記成型された器具に連結され、前記センサを有するヒンジ機構を更に備え、
    前記ヒンジ機構は、前記頭蓋整形具が使用された場合に、前記センサが、前記幼児の前記前額部に対応する第1の位置と、前記幼児の前記前額部から離れた第2の位置とに位置するように移動可能である、請求項1から7の何れか1項に記載の頭蓋整形具。
  9. 人の1以上の状態を検知するシステムであって、
    請求項1から8の何れか1項に記載された頭蓋整形具を備え、
    前記頭蓋整形具における前記センサは、電池、プリント回路基板、無線トランスミッタ、およびワイヤコネクタを有し
    前記システムは、
    前記センサから信号を受信する回路を有し、警告デバイスを有する、第1のベースレシー
    さらに備える、システム。
  10. 前記第1のベースレシーバから信号を受信する回路を有する第2のベースレシーバをさらに備え、
    前記第1のベースレシーバは、前記センサからの信号に基づいて前記第2のベースレシーバに警告信号を中継するベースユニットトランスミッタを有する、請求項に記載のシステム。
  11. 前記第1のベースレシーバは、カメラ、第1の警光デバイス、および第1の警音デバイスをさらに有し、
    前記第2のベースレシーバは、ビデオモニタ、第2の警光デバイス、および第2の警音デバイスをさらに有する、請求項10に記載のシステム。
  12. 請求項1から8の何れか1項に記載の頭蓋整形具を装着している人の1以上の状態を検知する方法であって、
    前記頭蓋整形具おける前記センサを利用して、当該頭蓋整形具を装着しており、病院外環境にいる人の状態を検知する段階と、
    前記センサからの信号を第1のベースレシーバに送信する段階と、
    前記信号が、前記人の前記1以上の条件が1以上の選択された閾値レベルを超えたことを示している場合、警告を発する段階と
    を備える方法。
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