JP5687644B2 - パケット転送装置およびパケットスケジューリング方法 - Google Patents

パケット転送装置およびパケットスケジューリング方法 Download PDF

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Description

本発明は、パケット転送装置およびパケットスケジューリング方法に関する。
スイッチの前段にバッファを備えた入力バッファ型パケットスイッチは、HoL(head- of- line)ブロッキングにより、スループットが制限されるという問題点がある。その解決策として、各入力ポートに出力ポート数分のキューを備えたVOQ(仮想出力キューイング)バッファを設け、VOQバッファに保持されるパケットの出力順序をスケジューリングする方法がある。この方法において、パケットをより効率的に出力するためのスケジューリングアルゴリズムの検討が盛んに行われている。
VOQバッファのスケジューリングはポート数Nに対して、N2個のキューを考慮して行われる。
VOQバッファを備えた、従来のパケット転送装置の構成と動作を簡単に説明する。図24は従来のパケット転送装置の構成例を示すブロック図である。
図24(a)に示すように、パケット転送装置200は、N個のVOQバッファ201と、アドレステーブル102と、スケジューラ203と、スイッチ制御部104と、N×N non−blockingスイッチ(以下では、単にN×Nスイッチと称する)105とを有する。
N個のVOQバッファ201は、それぞれ外部からパケットが入力される入力ポート#1〜#Nを備え、出力側がN×Nスイッチ105のN個の入力ポートと接続されている。N×Nスイッチ105は、外部にパケットを送出するために、N個の出力ポート#1〜#Nが設けられている。スケジューラ203の一構成例を図24(b)に示す。
i番目(iは1からNの任意の自然数)の入力ポートを有するVOQバッファ201は、ヘッダプロセッサ111と、バッファ書込部112と、バッファメモリ113と、バッファ読出部114と、仮想出力キュー(VOQ)116と、VOQ管理部117とを有する。VOQ116によって、バッファメモリ113内に複数のキュー部が仮想的に構成される。
次に、図24に示したパケット転送装置200の動作を説明する。図25は図24に示したパケット転送装置の動作手順を示すフローチャート図である。
図25に示すように、ヘッダプロセッサ111は、パケットが到着すると、到着パケットからヘッダの内容を読み出すヘッダ処理を行い(ステップ501)、アドレステーブル102を参照し、ヘッダ内のアドレスとポート番号の対応付けとテーブルの情報を更新する。アドレステーブルは更新された情報を保持する(ステップ502)。続いて、ヘッダプロセッサ111は、対応する出力ポート番号をアドレステーブル102から読み出すと、出力ポート番号をバッファ書込部112に通知し、到着パケットをバッファメモリ113に格納する(ステップ503)。
バッファ書込部112は、ヘッダプロセッサ111から出力ポート番号を受け取ると、宛先となる出力ポート毎にパケットを振り分け、新たにパケットが到着したことをVOQ管理部117に通知する(ステップ504)。
VOQ管理部117は、出力ポート番号とポインタをVOQ116に送信し、VOQ116の先頭パケットの有無を更新する(ステップ505)。VOQ116は、バッファメモリ113内のパケットを指すポインタを格納する(ステップ506)。VOQ管理部117は、VOQ116の状態をスケジューラ203に通知する。スケジューラ203は、各VOQバッファ201のVOQ管理部117から通知される、VOQ116の状態に基づいてスケジューリングを行い、パケットを出力させる入出力ポート対を決定する(ステップ507)。
続いて、スケジューラ203は、ステップ507で決定したパケットの宛先となる出力ポート番号をVOQ管理部117に通知し、出力対象となるパケットである出力パケットの入出力関係の情報をスイッチ制御部104に通知する。出力パケットの入出力関係の情報とは、どのVOQバッファ201からN×Nスイッチ105に入力される出力パケットの宛先がどの出力ポートに対応しているかを示す情報である。
スイッチ制御部104は、出力パケットの入出力関係の情報をスケジューラ203から受け取ると、その情報に基づいて、出力パケットの方路切替をN×Nスイッチ105に設定する(ステップ509)。
一方、VOQ管理部117は、出力パケットの出力ポート番号の情報をスケジューラ203から受け取ると、その情報をVOQ116とバッファ読出部114に通知し、バッファ読出部114に出力パケットの読み出しを指示する(ステップ510)。その後、VOQ管理部117は、VOQの先頭パケットの有無を更新する(ステップ511)。
バッファ読出部114は、出力パケットのアドレスにアクセスして、対象となる出力パケットをバッファメモリ113から読み出し、出力パケットをN×Nスイッチ105に転送する(ステップ512)。N×Nスイッチ105は、ステップ509の設定にしたがって、最大N個のパケットの方路を切り替えて外部に出力する(ステップ513)。
図26は、図24に示したパケット転送装置200において、ポート数N=4の場合の模式図である。図26に示す構成の場合、スケジューラ203は、42=16個のキューから入出力競合を回避しつつ、出力パケットを最大4個選ぶことになる。
パケットスイッチでは1パケットが通過する時間内にパケットスケジューリングが完了しなければならない。ポート数とともに計算量は増加する。また、IF速度とパケットサイズによって計算時間の上限が決まる。これらのことを考慮して、計算時間によって実現できるポート数の上限が決まる。
非特許文献1に開示されたVOQバッファで最適解を求める場合、ポート数の増加にともなって計算量は膨大化する。このことが非特許文献2に開示されている。その計算量を抑制するために、様々なヒューリスティックアルゴリズムが考案されている。
その代表的な手法として、iSLIPが知られている(非特許文献3参照)。iSLIPでは、各入出力間でラウンドロビンを用いて出力パケットを決定する。N個の各ポートにおいて、それぞれ最大N回の比較演算を行うものである。ヒューリスティックアルゴリズムとして、別の例が非特許文献4に開示されている。
Y. Tamir and G. Frazier, "High Performance Multi-Queue Buffers for VLSI Communication Switches," Proc. 15th Ann. Symp. Computer Architecture, pp. 343-354, June 1988. N. McKeown, A. Mekkittikul, V. Anantharam, and J. Walrand, "Achieving 100% Throughput in an Input-Queued Switch," IEEE Transactions on Communications, vol. 47, no. 8, pp. 1260-1267, Aug. 1999. N. Mckeown, "The iSLIP scheduling algorithm for Input-Queued switches," IEEE/ACM Trans. Networking, vol. 7, pp. 188-201, April 1999. T. E. Anderson, S. S. Owicki, J. B. Saxe and C. P. Thacker, "High speed switch scheduling for local area networks," ACM Trans. on Computer Systems, vol. 11, No. 4, pp. 319-352, Nov. 1993.
しかし、非特許文献3および非特許文献4に開示されたヒューリスティックアルゴリズムでさえ、計算量のオーダは、O(N2)である。ポート数を増やすと計算量がさらに増大し、制限時間内に計算が完了しない。この場合、スイッチの大規模化が不可能となる。低計算時間かつ高性能なスケジューリング方法の実現が求められている。
本発明は上述したような技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、スイッチの大規模化を実現可能にしたパケット転送装置およびパケットスケジューリング方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のパケット転送装置は、
入力ポートと入力されるパケットの宛先で決まる出力ポートとの組み合わせに対応して設けられ、該パケットを保持するための複数のキュー部と、
前記複数のキュー部の前記入力ポートと前記出力ポートの組み合わせである入出力ポート対をグループ化し、複数の該入出力ポート対に対応するキュー部に対して、前記パケットの出力または出力優先順位を段階的に決定するスケジューラと、
を有する構成である。
また、本発明のパケットスケジューリング方法は、
入力ポートと入力されるパケットの宛先で決まる出力ポートとの組み合わせに対応して、該パケットを保持するための複数のキュー部を備えたパケット転送装置が実行するパケットスケジューリング方法であって、
前記複数のキュー部の前記入力ポートと前記出力ポートの組み合わせである入出力ポート対をグループ化し、
複数の前記入出力ポート対に対応するキュー部に対して、前記パケットの出力または出力優先順位を段階的に決定するものである。
本発明によれば、パケットスケジューリングの時間を短縮でき、スイッチの大規模化を実現することができる。
本発明の一実施形態のパケット転送装置の構成を説明するためのブロック図である。 図1に示すパケット転送装置の動作を説明するための図である。 第1の実施形態のパケット転送装置の構成例を示すブロック図である。 図3Aに示したスケジューラの構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態のパケット転送装置の動作手順を示すフローチャートである。 図3Bに示したスケジューラの動作手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態のスケジューリング方法を説明するための図である。 第1の実施形態のスケジューリング方法を説明するための図である。 第1の実施形態のスケジューリング方法を説明するための図である。 スケジューリングの繰り返し処理を説明するための図である。 スケジューリングの繰り返し処理を説明するための図である。 スケジューリングの繰り返し処理を説明するための図である。 繰り返し処理の際に別のグルーピングを行う場合を説明するための図である。 繰り返し処理の際、図12で説明した方法とは別のグルーピングを行う場合を説明するための図である。 第1の実施形態におけるスケジューリング方法において、2段階計算のバリエーションを説明するための図である。 実施例1のパケット転送装置の構成を模式的に示すブロック図である。 図15に示すパケット転送装置が実行するスケジューリング方法を説明するための図である。 図16に示したスケジューリングによる結果の一例を示す図である。 実施例1において、トラヒック情報を用いてポートグルーピングを行う場合を説明するための図である。 第2の実施形態のパケット転送装置におけるスケジューラの構成例を示すブロック図である。 図19に示したスケジューラの動作手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態のスケジューリングを説明するための図である。 第2の実施形態のスケジューリングを説明するための図である。 第2の実施形態におけるスケジューリング方法において、2段階計算のバリエーションを説明するための図である。 従来のパケット転送装置の構成例を示すブロック図である。 図24に示したパケット転送装置の動作手順を示すフローチャート図である。 図24に示したパケット転送装置において、ポート数N=4の場合の模式図である。
本発明の一実施形態のパケット転送装置について説明する。
図1は本発明の一実施形態のパケット転送装置の構成を説明するためのブロック図であり、図2は図1に示すパケット転送装置の動作を説明するための図である。
本実施形態のパケット転送装置は、N個のVOQバッファ101と、スケジューラ103と、N×Nスイッチ105とを有する。ここでは、N=4の場合で説明する。図1に示すスケジューラ103の動作を、図1および図2を参照して説明する。
スケジューラ103は、N個のVOQバッファ101内のキュー部に対して、入力ポートと出力ポートの組み合わせを、次のようにグループ化する。
図1に示す例において、スケジューラ103は、入力ポート#1、#2を入力ポートグループ#g1とし、入力ポート#3、#4を入力ポートグループ#g2とする。また、出力ポート#1、#2を出力ポートグループ#g1とし、出力ポート#3、#4を出力ポートグループ#g2とする。
続いて、スケジューラ103は、入力ポートグループと出力ポートグループの組み合わせで各キュー部を、次のようにグループ化する。このグルーピングによるグループを「入力ポートグループ→出力ポートグループ」と表記すると、図1に示す例では、グループ「#g1→#g1」を実線の四角で示し、グループ「#g1→#g2」を一点鎖線の四角で示し、グループ「#g2→#g1」を破線の四角で示し、グループ「#g2→#g2」をドット模様でハッチングしている。
図2の上側はグループ間スケジューリングを説明するための図であり、図2の下側はグループ内スケジューリングを説明するための図である。
スケジューラ103は、上記のようにグループ化を行った後、各グループ内のパケット情報に基づいて、グループ間スケジューリングを実行することで、スケジューリングを実行させるグループを選択する。パケット情報は、例えば、キュー部がパケットを保持しているか否かの情報、またはキュー部が保持しているパケットの数の情報などである。図2の上側に示す図では、スケジューラ103が、グループ「#g1→#g2」および「#g2→#g1」を選択した場合を示す。
続いて、スケジューラ103は、グループ間スケジューリングで決定したグループについて、グループ内の各キュー部のパケット情報に基づいて、グループ内スケジューリングを実行する。入力ポート番号iと出力ポート番号jの組み合わせを入出力ポート対(i,j)と表記すると、図2の下側に示す図では、スケジューラ103が、グループ「#g1→#g2」において、入出力ポート対(1,4)のキュー部と入出力ポート対(2,3)のキュー部を選択し、グループ「#g2→#g1」において、入出力ポート対(3,1)のキュー部を選択した場合を示す。
ここでは、スケジューラ103がグループ間スケジューリングを実行した後に、グループ内スケジューリングを実行する場合で説明したが、グループ内スケジューリングを先に実行し、その後にグループ間スケジューリングを実行してもよい。
本実施形態のパケット転送装置では、NポートをGグループに分割し、グループ間のスケジューリングとグループ内のスケジューリングという2段階のスケジューリングを行っている。このようにして、複数ポートを論理的に束ねた“ポートグループ”を導入し、スケジューリング問題を小分けにして探索範囲を限定することで、計算量の削減を図ることができる。
以下に、本発明のパケット転送装置の実施形態を詳しく説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態のパケット転送装置の構成を説明する。なお、図24を参照して説明した構成と同様な構成についての詳細な説明は省略する。
図3Aは本実施形態のパケット転送装置の構成例を示すブロック図である。
図3Aに示すように、本実施形態のパケット転送装置100は、図24を参照して説明したパケット転送装置200と比べると、パケットカウンタ115が新たに設けられ、また、スケジューラ203の代わりにスケジューラ103が設けられている。
図3Bは図3Aに示したスケジューラの構成例を示すブロック図である。
図3Bに示すように、スケジューラ103は、トラヒックテーブル31と、入力ポートと出力ポートの組み合わせである入出力ポート対をグループ化するポートグループ化部32と、グループ間のスケジューリングを行うG×Gスケジューラ33と、グループ間スケジューリングの結果に基づいてグループ内スケジューリングを行う(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gと、スケジューリングの繰り返し処理が必要か否かを判定する繰り返し判定部35とを有する。
次に、本実施形態のパケット転送装置100の動作を説明する。
図4は本実施形態のパケット転送装置の動作手順を示すフローチャートである。本実施形態では、図25を参照して説明した動作と異なる点を詳しく説明し、同様な動作についての詳細な説明を省略する。
ヘッダプロセッサ111にパケットが入力されると、本実施形態では、ステップ501の前に、ヘッダプロセッサ111は、新たにパケットが到着したことをパケットカウンタ115に通知する(ステップA601)。パケットカウンタ115は、到着パケットをカウントする(ステップA602)。続いて、パケットカウンタ115は、カウントした到着パケットの数をスケジューラ103に通知する(ステップA603)。単位時間あたりの到着パケットの数はトラヒック量に対応する。トラヒック量は、トラヒック状況を示す情報の一種である。
スケジューラ103は、各VOQバッファ101のVOQ管理部117からVOQ116の状態の情報を受け取ると、VOQ116の状態の情報に基づいて、スケジューリングを段階的に行って、入力ポート毎に出力させるパケットを決定する(ステップA604)。スケジューラ103は、各VOQバッファ101のパケットカウンタ115から受信するトラヒック量の情報を保持する。なお、VOQ116の状態の情報は、(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gにも通知される。
次に、ステップA604における、スケジューラ103の動作を詳しく説明する。図5は図3Bに示したスケジューラの動作手順を示すフローチャートである。
トラヒックテーブル31は、各入力ポートのパケットの流入量を示すトラヒック量の情報をパケットカウンタ115から受け取ると、トラヒック量の情報を保存する(ステップ701)。図4を参照して説明したように、各ポートのVOQ116の状態がVOQ管理部117からポートグループ化部32および(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gに通知される。
VOQの状態の情報とは、バッファメモリ113内で、VOQバッファ101の入力ポートと入力されるパケットの宛先で決まる出力ポートとの組み合わせで特定されるキュー部(不図示)について、例えば、パケットがあるか否かの情報、および、パケット数の情報である。これらの情報をパケット情報と称する。
ポートグループ化部32は、トラヒックテーブル31にアクセスしてトラヒック量を監視するとともに、トラヒック量を繰り返し判定部35に通知し(ステップ702)、各ポートのVOQの状態の情報を受け取ると、ポートグルーピングを行う(ステップ703)。続いて、ポートグループ化部703は、グルーピング結果とグループ単位のパケット情報をG×Gスケジューラ33に通知する(ステップ704)。
G×Gスケジューラ33は、グルーピング結果およびグループ単位のパケット情報に基づいて、グループ間スケジューリングを行って(ステップ705)、スケジューリングを実行させる(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gを決定する。そして、G×Gスケジューラ33は、決定した(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gに対してスケジューリングの実行を指示する(ステップ708)。
(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gは、グルーピング結果およびグループ内のVOQ単位のパケット情報に基づいて、グループ内スケジューリングを行う(ステップ707)。その後、(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gは、グループ内スケジューリングの結果を繰り返し判定部35に通知する(ステップ708)。繰り返し判定部35は、(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gからグループ内スケジューリングを受け取ると、それらの結果から、繰り返し処理を行う必要があるか否かを判定する(ステップ709)。ステップ709の判定の結果、再度、繰り返し処理を行う必要がない場合には、繰り返し判定部35は、スケジューリング結果をスイッチ制御部104に通知する。
ステップ709の判定の結果、繰り返し判定部35が再度、スケジューリングを行う必要があると判定すると、その結果をポートグループ化部32に通知し、ステップ703の処理に戻る。例えば、繰り返し判定部35がトラヒック量に応じて繰り返し回数を決定し、ポートグループ化部703は、繰り返し判定部35からスケジューリングの指示を受け取ると、繰り返し判定部35が決定した回数になるまで、スケジューラ103は、ステップ703〜ステップ709を実行する。ここでは、一例として、繰り返し判定部35がトラヒック量に応じて繰り返し回数を決定する場合で説明したが、繰り返し判定部35がトラヒック量に応じて決定するのは、繰り返し回数に限らず、繰り返し回数の上限値であってもよい。
なお、本実施形態では、G×Gスケジューラ33がグループ間スケジューリングを行うことで、スケジューリングを実行させる(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gを決定する場合を説明したが、G2個のグループ内スケジューラを予め準備し、G×Gスケジューラ33は、グループ間スケジューリングの結果に基づいて決定したG個のグループ内スケジューラに対して、スケジューリングの実行を指示するようにしてもよい。
次に、図5に示したステップ703のポートグルーピングから707のグループ内スケジューリングまでの手順を、図6から図8を参照して詳しく説明する。
図6から図8は本実施形態のスケジューリング方法を説明するための図である。ここでは、N=9の場合とする。
入力ポート番号i(iは1〜9の任意の整数)を縦軸方向の座標にし、出力ポート番号j(jは1〜9の任意の整数)を横軸方向の座標とすると、図6(a)に示すように、VOQ116によって、各キュー部が入力ポート番号iと出力ポート番号jの組み合わせである入出力ポート対(i,j)で特定される。各入出力ポート対に対応するキュー部の入出力ポート間のパケット情報をpijと表す。ここでは、パケット情報は、例えば、待ちパケットの数に対応する「キュー長」とする。
ポートグループ化部32は、図6(b)に示すように、9つの入力ポートを入力ポートグループA〜Cに分類し、1〜9つの出力ポートを出力ポートグループA〜Cに分類することで、図6(a)に示した81個の入出力ポート対を9個にグループ化している。そして、ポートグループ化部32は、グループ毎に各入出力ポート対のキュー長の和を算出する。この算出値が、グループ単位のパケット情報に相当する。
例えば、グループ「入力ポートグループA→出力ポートグループB」(以下では、入出力グループペアABと表記する)の入出力ポート対のキュー長の和gAAは、gAA=p11+p12+p13+p21+・・・+p33と算出される。入出力グループペアABでは、gAB=p14+p15+p16+p24+・・・+p36と算出される。
次に、図7(a)を参照して、グループ間スケジューリング方法を説明する。
G×Gスケジューラ33は、図6で説明したグルーピング結果とグループ単位のパケット情報gAA〜gCCをポートグループ化部32から受け取ると、入出力ポート対が競合しないように、例えば、gAA〜gCCの値を比べて値の大きい入出力グループペアを、優先順位の高いグループとして選択する。
図7(a)はグループ間スケジューリングで選択されたグループを示す図である。ハッチング部分は選択されなかった入出力グループペアを示し、枠で囲んだ部分が選択された入出力グループペアを示す。つまり、入出力グループペアAB、入出力グループペアBAおよび入出力グループペアCCが選択された。ここでは、従来技術の3×3スケジューリング方法を適用することが可能であり、本方法では、探索範囲の限定を行っているので計算量の低減につながる。
次に、図7(b)を参照して、グループ内スケジューリング方法を説明する。
入出力グループペアAB、入出力グループペアBAおよび入出力グループペアCCのそれぞれの(N/G)×(N/G)スケジューラは、グループ内で入出力ポート対が競合しないように、例えば、pijの値を比べて値の大きい入出力ポート対を選択して出力権を与える。
図7(b)はグループ内スケジューリングで選択された入出力ポート対を示す図である。対象となる3つの入出力グループペアにおいて、丸印の部分が選択された入出力ポート対を示す。例えば、入出力グループペアABでは、入出力ポート対(1,4)と、入出力ポート対(2,6)の2つが選択されている。ここでも、従来技術の3×3スケジューリング方法を適用することが可能である。
なお、各グループにおける入出力ポート対の選択方法としては、競合しない範囲で、pijが予め決められた閾値以上となる入出力ポート対を選択してもよく、グループ内の入出力ポート対のpijの平均値を求め、pijが平均値以上となる入出力ポート対を選択してもよく、ランダムでも、ラウンドロビンによる選択でもよい。
図8はスケジューリング結果を示す図である。図8に示す丸印部分の入出力ポート対に出力権が得られる。決定された入出力ポート対と競合する箇所をハッチングで示す。
このようにして、本実施形態では、ポート数をN、分割グループ数をGとしたとき、グループ間でG×Gスケジューリングと、グループ内で(N/G)×(N/G)スケジューリングG回行っている。つまり、N×Nのスケジューリング問題を「G×Gのスケジューリング問題1つ」と「(N/G)×(N/G)のスケジューリング問題G個」に分割して解いている。全体としての性能は、2つのスケジューリングの性能をかけあわせになる。そのため、従来技術によるN×Nスケジューリングを分割して解くことにより計算量を削減し、計算時間を低減することが可能となる。
次に、図5に示したステップ709の判定結果で、繰り返し処理を行う場合を説明する。図9から図11はスケジューリングの繰り返し処理を説明するための図である。
1回の「グループ間スケジューリング+グループ内スケジューリング」では、計算量の低減が期待されるが、例外的に、入力ポートまたは出力ポートの一部にパケットが集中した場合など、探索範囲の限定により性能が低下してしまうおそれがある。例えば、図8に示した結果において、未決定の入出力ポート対(白四角部分のうち丸印のない部分)に待ちパケットがあった場合、入出力ポート対が競合していないにもかかわらず、パケットが出力されない場合がある。
図9(a)は前回のスケジューリング結果(図8)を示し、図9(a)に示すスケジューリング結果に対して、例えば、非特許文献3に開示されたiSLIPにならって、スケジューラ103は、ステップ703〜707のスケジューリング処理を繰り返す。
ただし、何度も繰り返し処理を行ってしまうと、かえってパケットの送出が遅くなる場合もある。そこで、繰り返し処理の実行は、(1)予め設定しておいた回数だけ繰り返す、(2)出力決定パケット数が閾値を超えるまで繰り返す、(3)トラヒック量に応じて繰り返し回数を決める等の取り決めを、繰り返し判定部35またはポートグループ化部32に予め設定しておけばよい。(3)の場合、例えば、トラヒック量が多いほど、繰り返し回数を多くする。
図9(b)は、前回のスケジューリング処理で選択されたグループを斜め線のハッチングで示し、選択された入出力ポート対に競合する入出力ポート対をドット模様のハッチングで示す。ポートグループ化部32は、図9(b)に示すグルーピング結果をG×Gスケジューラ33に通知すると、G×Gスケジューラ33は、入出力ポート対が競合しない、未選択の入出力グループペアに対してグループ間スケジューリングを行って、出力権を与える入出力グループペアを選択する。図10(a)では、枠で囲んだ部分が選択された入出力グループペアを示し、入出力グループペアAC、入出力グループペアBBおよび入出力グループペアCAが選択されたことを示す。
続いて、入出力グループペアAC、入出力グループペアBBおよび入出力グループペアCAのそれぞれの(N/G)×(N/G)スケジューラは、前回選択された入出力ポート対を含め、グループ内で入出力ポート対が競合しないように、例えば、pijの値を比べて値の大きい入出力ポート対を選択して出力権を与える。
図10(b)はグループ内スケジューリングで選択された入出力ポート対を示す図である。対象となる3つの入出力グループペアにおいて、丸印の部分が選択された入出力ポート対を示す。例えば、入出力グループペアACでは、入出力ポート対(3,7)が選択されている。
図11はスケジューリング結果を示す図である。図11に示す丸印部分は、前回と繰り返し処理の両方のスケジューリングで、出力権が与えられた入出力ポート対である。決定された入出力ポート対と競合する箇所をハッチングで示す。図11から、さらに選択可能な入出力ポート対が1つだけになっていることがわかる。
前回の繰り返し処理までのグループ間スケジューリングおよびグループ内スケジューリングの結果を考慮して、例えば、選択されたグループおよび選択された入出力ポート対は除いて、再度グループ間スケジューリングおよびグループ内スケジューリングを実行することで、性能改善を図ることかできる。また、計算量については、ステップ703〜707の1回の処理では、従来技術の方法に比べて大幅に計算量が減っており、多数の繰り返しを行っても、計算量が従来技術の方法を超える前に、従来技術の方法と同等の性能に到達することが可能である。
なお、繰り返し処理を実行する際、次のように行ってもよい。
図12は繰り返し処理の際に別のグルーピングを行う場合を説明するための図である。
繰り返し処理を行う際に、ポートグループ化部32は、グルーピングを実行する際に、グループ化対象の入出力ポート対に対して動的に再組換を行ってもよい。図12に示す例では、図12(a)に示した前回のスケジューリング結果に対して、図12(b)に示すように、ポートグループ化部32は、入力ポートと出力ポートの順番をランダムにしてグルーピングを行っている。図12(b)では、前回選択された入出力ポート対の部分を丸印で示す。
解の探索範囲を変化しながら探索を行うべく、繰り返し処理毎にグループを組み換えることで、局所最適に陥ることを回避し、最適解への収束速度が向上する。その結果、必要繰り返し処理の削減が可能となる。
図13は、繰り返し処理の際、図12で説明した方法とは別のグルーピングを行う場合を説明するための図である。
1回のスケジューリング処理を実行した後の状態は、未決定ポートペアが散らばっている状態である。この状態で、例えば、固定的にポート番号の昇順にグルーピングする方法では、繰り返し処理の効率が低下するおそれがある。
繰り返し処理を行う際に、ポートグループ化部32は、未決定の入出力ポート対のみに着目して動的にグルーピングを行ってもよい。図13に示す例では、図13(a)に示した前回のスケジューリング結果から、ポートグループ化部32は、出力が未決定な入出力ポート対(図13(a)に示す矢印で特定される箇所)を抽出し、図13(b)に示すように、抽出した入出力ポート対をグループ化対象とする、動的な再組換を行ってもよい。出力未決定の入出力ポート対をひとまとめにすることで、探索効率向上および、不要な計算の省略が可能となる。
次に、グループ間スケジューリングとグループ内スケジューリングに関する計算について、種々の2段階計算の方法を説明する。図14は本実施形態におけるスケジューリング方法において、2段階計算のバリエーションを説明するための図である。
本実施形態のスケジューリング方法では、パケット出力までに、(1)グループ間スケジューリングと、(2)で決まった結果にしたがってグループ内スケジューリングを行う必要がある。
図14の上側には、グループ間で計算した後、決定されたグループのグループ内についてシーケンシャルに計算した場合を示す。図14の真中には、グループ間で計算した後、決定されたグループのグループ内についてパラレルに計算した場合を示す。図14の下側には、グループ間、グループ内をパラレルに計算した後、両方の結果に基づいて、出力権を与える入出力ポート対を求める場合を示す。このように計算手順によって所要時間が異なることがわかる。
本実施形態の実施例を説明する。本実施例では、図3Aに示したN×Nスイッチ105のNがN=9の場合、つまり、9×9スイッチの場合である。
9×9スイッチにおいて、3ポート毎3グループに束ねた階層化スケジューリングを行う場合における例である。グルーピングはポート番号の昇順に同数ずつグループ化し、固定的に保持する方法とし、グループ間では、非特許文献2に開示されたMWMを用いる。
図15は本実施例のパケット転送装置の構成を模式的に示すブロック図である。図16は図15に示すパケット転送装置が実行するスケジューリング方法を説明するための図である。図17は図16に示したスケジューリングによる結果の一例を示す図である。
ポート1〜3をグループA、ポート4〜6をグループB、ポート7〜9をグループCとする。入力ポート側のキュー情報は、対象となるキュー部にパケットが存在するかいなかとし、パケットが有れば「1」とし、パケットがなければ「0」とする。出力ポート側のパケット送出情報は、出力が決定した入出力ペアを「1」とし、それ以外を「0」とする。
図15に示すように、ポートグループ化部32は、入出力グループペア毎に入力パケットの和をとり、それをグループ情報とする。図16(a)に示すように、ポートグループ化部32は、グループペア毎に該当するキュー部の中でパケットが存在するキュー数を算出する。
G×Gスケジューラ33は、入力A〜C、出力A〜C間で衝突を回避しつつ和を最大化する。図16(b)に示すように、グループ間の競合を回避しつつ(行列で重複なし)、数値の和を最大化するグループペアを選択する。
(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−9に相当する「A→Aスケジューラ」〜「C→Cスケジューラ」のうち、G×Gスケジューラ33が選択したグループペア内でスケジューリングを行う。このスケジューリング方法として、例えば、iSLIPを使用する。また、グループ内スケジューリングは並列処理を行ってもよい。図17にスケジューリング結果を示す。
図18は、本実施例において、トラヒック情報を用いてポートグルーピングを行う場合を説明するための図である。トラヒック量に対応したグルーピング方法の一例である。図18(a)は、本実施例におけるスケジューラ103が、入力ポート毎に設けられたパケットカウンタ115からトラヒック量としてパケットのカウンタ値を受信する状態を模式的に示している。
図18(b)の上側は、所定の周波数において、直近の100サイクル中に到着したパケット数を入力ポート毎に記述したトラヒックテーブルの一例である。
ポートグループ化部32は、各入力ポートのパケットカウンタ115から通知されるカウント値を基に、入力ポート毎の流入トラヒック量を認識する。ポートグループ化部32は、流入トラヒック量の降順に入力ポートをソートし、分割したいグループ数Gに振り分ける(図18(b)の下側参照)。
このようにして、流入トラヒックが多い入力ポートを分散させるグルーピングを行うことが可能となる。それとは逆に、流入トラヒックが多い入力ポートを一部のグループにまとめるグルーピングを行ってもよい。
本実施形態によれば、NポートをN/Gポート毎のGグループに束ねることによる、計算量規模の削減効果は、O(N2)→O(N2/G)+O(G2)となる。問題を分割・小規模化することで計算量が低減され、実現できるスイッチポート数を増加し得る。よって、大規模スイッチを実現し得る。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、スケジューラがグループ間スケジューリングの後にグループ内スケジューリングを行う場合であったが、本実施形態は、スケジューラがグループ内スケジューリングの後にグループ間スケジューリングを行う場合である。
本実施形態のパケット転送装置の構成を説明する。なお、第1の実施形態と同様な構成についての詳細な説明を省略する。
本実施形態のパケット転送装置は、図3Bに示したスケジューラの構成が第1の実施形態と異なっている。図19は本実施形態のパケット転送装置におけるスケジューラの構成例を示すブロック図である。
図3Bに示した構成と比較すると、図19に示すように、本実施形態のスケジューラ103では、(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−G2がポートグループ化部32から通知されるグループ単位でスケジューリングを行い、それらの結果に基づいて、G×Gスケジューラ33がグループ間スケジューリングを行う構成である。
次に、本実施形態のパケット転送装置の動作を説明する。図20は図19に示したスケジューラの動作手順を示すフローチャートである。
ここでは、第1の実施形態のパケット転送装置と異なる点を詳しく説明し、図5を参照して説明したのと同様な動作についての詳細な説明を省略する。
ステップ703において、ポートグループ化部32は、ポートグルーピングを実行した後、グルーピング結果およびVOQ単位のパケット情報を(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−G2に通知する(ステップB704)。(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−Gは、グルーピング結果および自グループのVOQ単位のパケット情報に基づいて、グループ内スケジューリングを行って(ステップB705)、スケジューリングの結果をG×Gスケジューラ33に通知する(ステップB706)。
G×Gスケジューラ33は、(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−G2からスケジューリングの結果を受け取ると、それらの結果に基づいて、グループ間スケジューリングを実行する(ステップB707)。グルーピング結果とスケジューリングによって選択されたVOQのパケット情報がポートグループ化部32からG×Gスケジューラ33に通知される。その後、G×Gスケジューラ33は、グループ間スケジューリングの結果を繰り返し判定部35に通知する(ステップB708)。繰り返し判定部35は、G×Gスケジューラ33からグループ間スケジューリングの結果を受け取ると、その結果から再度、スケジューリングを行う必要があるか否かを判定する(ステップB709)。
次に、図20に示したステップ705のグループ内スケジューリングからステップB707のグループ間スケジューリングまでの手順を、図21および図22を参照して詳しく説明する。
図21および図22は本実施形態のスケジューリングを説明するための図である。なお、ポートグルーピングの方法は第1の実施形態において、図6を参照して説明した内容と同様になるため、その詳細な説明を省略する。
図21(a)を参照して、グループ内スケジューリング方法を説明する。
入出力グループペアAA〜CCの(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−G2は、入出力グループペア内で入出力ポート対が競合しないように、例えば、pijの値を比べて値の大きい入出力ポート対を、候補として選択する。
図21(a)はグループ内スケジューリングで選択された入出力ポート対を示す図である。各入出力グループペアにおいて、丸印の部分が選択された入出力ポート対を示す。例えば、入出力グループペアAAでは、入出力ポート対(1,1)と、入出力ポート対(2,3)の2つが選択されている。ここでは、従来技術の3×3スケジューリング方法を適用することが可能である。これにより、各グループ内における局所最適解が求まる。
次に、図21(b)を参照して、グループ間スケジューリング方法を説明する。
G×Gスケジューラ33は、(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−G2からグループ内スケジューリングの結果を受け取る。これらのスケジューリング結果には、図6で説明したグルーピング結果およびグループ内スケジューリングで選択された入出力ポート対のパケット情報が含まれている。G×Gスケジューラ33は、(N/G)×(N/G)スケジューラ34−1〜34−G2で選択された入出力ポート対から、入出力ポート対が競合しないように、出力パケット数の最大化またはキュー長最悪値の改善など予め決められたポリシにしたがって出力権を与える入出力グループペアを選択する。その後、G×Gスケジューラ33は、選択したグループペアから出力権を与える入出力ポート対を決定する。
図21(b)はグループ間スケジューリングで選択されたグループを示す図である。ハッチング部分は選択されなかった入出力グループペアを示し、枠で囲んだ部分が選択された入出力グループペアを示す。つまり、入出力グループペアAB、入出力グループペアBCおよび入出力グループペアCAが選択された。そして、図21(b)は、丸印の部分の入出力ポート対が出力権を得たことを示す。ここでも、従来技術の3×3スケジューリング方法を適用することが可能である。
図22はスケジューリング結果を示す図である。図22に示す丸印部分の入出力ポート対に出力権が得られる。決定された入出力ポート対と競合する箇所をハッチングで示す。
このようにして、本実施形態では、ポート数をN、分割グループ数をGとしたとき、N×Nのスケジューリング問題を「(N/G)×(N/G)のスケジューリング問題G2個」と「G×Gのスケジューリング問題1つ」に分割して解いている。全体としての計算量は第1の実施形態よりも増加するが、従来技術の方法に比べて、各探索の計算量は低減しており、かつ探索範囲は限定されず性能低下のおそれはない。本実施形態の方法は、全体としての性能はグループ間スケジューリングの性能に大きく依存する。
なお、本実施形態においても、第1の実施形態で説明した繰り返し処理を適用することが可能であり、その詳細な説明を省略する。
次に、グループ間スケジューリングとグループ内スケジューリングに関する計算について、種々の2段階計算の方法を説明する。図23は本実施形態におけるスケジューリング方法において、2段階計算のバリエーションを説明するための図である。
図23の上側には、グループ内計算をシーケンシャルにG2行った後、G2のグループ内計算の結果を基にグループ間を計算した場合を示す。図23の下側には、G2のグループ内計算をパラレルに行った後、G2のグループ内計算の結果を基にグループ間を計算した場合を示す。
本実施形態の方が第1の実施形態に比べて、計算量そのものは増えているが、G2個のスケジューリング問題を並列処理できれば所要時間自体の低減は可能である。
なお、上述した第1および第2の実施形態において、以下のように行ってもよい。
ポート→サブグループ→グループ等の多階層な集約を行い、グループ間スケジューリング→サブグループ間スケジューリング→サブグループ内スケジューリングというような多階層(M階層:Mは2以上の自然数)処理を行ってもよい。ポート数が10000以上など、ポート数が膨大になった場合に、特に有効である。
31 トラヒックテーブル
32 ポートグループ化部
33 G×Gスケジューラ
34−1〜34−G2 (N/G)×(N/G)スケジューラ
35 繰り返し判定部
100 パケット転送装置
101 VOQバッファ
103 スケジューラ
113 バッファメモリ
115 パケットカウンタ
116 仮想出力キュー(VOQ)
117 VOQ管理部

Claims (6)

  1. 入力ポートと入力されるパケットの宛先で決まる出力ポートとの組み合わせに対応して設けられ、該パケットを保持するための複数のキュー部と、
    前記複数のキュー部の前記入力ポートと前記出力ポートの組み合わせである入出力ポート対をグループ化し、複数の該入出力ポート対に対応するキュー部に対して、前記パケットの出力または出力優先順位を段階的に決定するスケジューラと、
    を有し、
    前記スケジューラは、
    複数の前記入出力ポート対を複数のグループに分類するポートグルーピングを行うグルーピング部と、
    前記複数のキュー部が保持するパケットに関する情報であるパケット情報に基づいて、前記グルーピング部が分類した複数のグループのうち、パケットを出力させるグループを選択するグループ間スケジューリングを行うグループ間スケジューラと、
    前記ポートグルーピングで分類されたグループに対応し、自グループに関連する前記キュー部が保持するパケット情報に基づいて、該グループ内の前記入出力ポート対のうち、優先すべき入出力ポート対を選択するグループ内スケジューリングを行う複数のグループ内スケジューラと、を有し、
    前記スケジューラは、前記ポートグルーピング、前記グループ間スケジューリングおよび前記グループ内スケジューリングを階層的に実行し、
    前記複数のグループ内スケジューラのうち、前記グループ間スケジューラで選択されたグループに対応するグループ内スケジューラが、前記グループ内スケジューリングを実行する、パケット転送装置。
  2. 入力ポートと入力されるパケットの宛先で決まる出力ポートとの組み合わせに対応して設けられ、該パケットを保持するための複数のキュー部と、
    前記複数のキュー部の前記入力ポートと前記出力ポートの組み合わせである入出力ポート対をグループ化し、複数の該入出力ポート対に対応するキュー部に対して、前記パケットの出力または出力優先順位を段階的に決定するスケジューラと、
    を有し、
    前記スケジューラは、
    複数の前記入出力ポート対を複数のグループに分類するポートグルーピングを行うグルーピング部と、
    前記複数のキュー部が保持するパケットに関する情報であるパケット情報に基づいて、前記グルーピング部が分類した複数のグループのうち、パケットを出力させるグループを選択するグループ間スケジューリングを行うグループ間スケジューラと、
    前記ポートグルーピングで分類されたグループに対応し、自グループに関連する前記キュー部が保持するパケット情報に基づいて、該グループ内の前記入出力ポート対のうち、優先すべき入出力ポート対を選択するグループ内スケジューリングを行う複数のグループ内スケジューラと、を有し、
    前記スケジューラは、前記ポートグルーピング、前記グループ間スケジューリングおよび前記グループ内スケジューリングを階層的に実行し、
    前記グループ間スケジューラは、前記複数のグループ内スケジューラの前記グループ内スケジューリングの結果に基づいて、前記グループ間スケジューリングを実行する、パケット転送装置。
  3. 請求項1または2に記載のパケット転送装置において、
    入力ポート毎に設けられ、入力されるパケットをカウントして、トラヒック量を算出するカウンタをさらに有し、
    前記スケジューラは、
    複数の前記カウンタから受信するトラヒック量に基づいて、前記グループ間スケジューリングおよび前記グループ内スケジューリングの繰り返し回数を決定する、パケット転送装置。
  4. 請求項からのいずれか1項記載のパケット転送装置において、
    前記グルーピング部は、
    前記ポートグルーピングを実行する際、前回行った方法とは異なる分類方法でポートグルーピングを実行する、パケット転送装置。
  5. 入力ポートと入力されるパケットの宛先で決まる出力ポートとの組み合わせに対応して、該パケットを保持するための複数のキュー部を備えたパケット転送装置が実行するパケットスケジューリング方法であって、
    前記複数のキュー部の前記入力ポートと前記出力ポートの組み合わせである入出力ポート対をグループ化し、
    複数の前記入出力ポート対に対応するキュー部に対して、前記パケットの出力または出力優先順位を段階的に決定するスケジューリングを行い、
    前記グループ化およびスケジューリングでは、
    複数の前記入出力ポート対を複数のグループに分類するポートグルーピングと、
    前記複数のキュー部が保持するパケットに関する情報であるパケット情報に基づいて、前記ポートグルーピングで分類された複数のグループのうち、パケットを出力させるグループを選択するグループ間スケジューリングと、
    前記ポートグルーピングで分類されたグループに対応し、該グループに関連する前記キュー部が保持するパケット情報に基づいて、該グループ内の前記入出力ポート対のうち、優先すべき入出力ポート対を選択するグループ内スケジューリングと、を階層的に行い、
    複数の前記グループ内スケジューリングのうち、前記グループ間スケジューリングで選択されたグループに対応する前記グループ内スケジューリングを実行する、パケットスケジューリング方法。
  6. 入力ポートと入力されるパケットの宛先で決まる出力ポートとの組み合わせに対応して、該パケットを保持するための複数のキュー部を備えたパケット転送装置が実行するパケットスケジューリング方法であって、
    前記複数のキュー部の前記入力ポートと前記出力ポートの組み合わせである入出力ポート対をグループ化し、
    複数の前記入出力ポート対に対応するキュー部に対して、前記パケットの出力または出力優先順位を段階的に決定するスケジューリングを行い、
    前記グループ化およびスケジューリングでは、
    複数の前記入出力ポート対を複数のグループに分類するポートグルーピングと、
    前記複数のキュー部が保持するパケットに関する情報であるパケット情報に基づいて、前記ポートグルーピングで分類された複数のグループのうち、パケットを出力させるグループを選択するグループ間スケジューリングと、
    前記ポートグルーピングで分類されたグループに対応し、該グループに関連する前記キュー部が保持するパケット情報に基づいて、該グループ内の前記入出力ポート対のうち、優先すべき入出力ポート対を選択するグループ内スケジューリングと、を階層的に行い、
    前記グループ間スケジューリングを、複数の前記グループ内スケジューリングの結果に基づいて実行する、パケットスケジューリング方法。
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