JP5684957B2 - 環状イオンガイド - Google Patents

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Description

本発明は、イオンガイド又はイオントラップ、質量分析計、イオンを誘導する方法及び質量分析の方法に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、2011年10月14日に出願された米国仮特許出願第61/547,210号及び2011年10月5日に出願された英国特許出願第1117158.4号からの優先権及びこれらの利益を主張するものである。これら出願の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
積層リングイオンガイドは、周知であり、それぞれが、それを通してイオンが透過される開口部を有する複数のリング電極を具備する。従来の積層リングイオンガイドのイオン閉じ込め領域は、断面が円形である。
イオンにより大きな体積を占有させるために、開口部の半径を増加させることによって、従来の積層リングイオンガイドの容量を増大させることが知られている。しかしながら、電場がイオンガイド内で緩和する事実により、イオンガイドの長さに沿ってイオンを付勢するために、過渡DC電圧又は進行DC電圧波をこのような装置に印加することは次第に困難になる。一定に印加された過渡DC電圧については、電場の緩和は、イオンが受ける電場をイオン閉じ込め領域の中心に向かって弱める。したがって、装置中を通るイオンを推進するためには、より高い過渡DC電圧が必要とされる。しかしながら、これは問題となる場合がある。
線形又は非線形DC電場をイオンガイドの軸方向長さにわたって印加することが必要な場合、今度は、装置の入口及び出口における電場透過又は緩和が、電場の著しい破壊を引き起こす可能性がある。
積層リングイオンガイドはまた、これが楕円形又は矩形の開口部を有することが知られている。このようなイオンガイドは、他方の半径方向で開口部のサイズを増加させることなく、一方の半径方向でイオンガイド領域を効果的に伸張させる。しかしながら、このようなイオンガイドは、伸長の半径方向で装置の極端部における電場効果が、イオンが内部体積全体を占有することを妨げる、という問題を有している。
円筒状電場非対称イオン移動度分光分析(Cylindrical Field Asymmetric Ion Mobility Spectrometry 'FAIMS')装置もまた既知であり、通常大気圧で動作する。FAIMS装置は、内部円筒状電極と外部円筒状電極とを具備することができる。非対称DC電圧波形が、大気圧で内部電極と外部電極との間に印加され、低電場に比べて高電場でイオン移動度の特異的差異を有するイオンについて若干の集束をもたらす。イオンは、RF又は擬ポテンシャル障壁によって、いずれの半径方向でも、FAIMS装置内では半径方向に閉じ込められないことが、当業者には理解されるであろう。
従来のイオントラップ及びイオンガイドの制限された空間電荷容量は、イオン損失につながる非効率的なイオン閉じ込めに起因する透過又は感度の損失を生じる可能性がある。更に、イオン移動度分離器(ion mobility separator 'IMS')又は質量電荷比分離器として使用される場合、従来のイオントラップ及びイオンガイドは、分析性能の損失を被る場合がある。これは、分解能又は分離能の損失で及び/又はイオン射出時間における予期せぬシフトで特徴付けられる。これらシフトは、分析測定の不正確さにつながる。
したがって、改善されたイオンガイドを提供することが望ましい。
本発明の態様によると、イオンガイド又はイオントラップが提供され、イオンガイド又はイオントラップは、
内部電極の第1の群と、
外部電極の第2の群と、
電極の第1及び第2の群の間に配列された環状イオン誘導領域と、
第1の半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁によって、並びに第2の異なる半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁によって、イオンが環状イオン誘導領域内に閉じ込められるように、電極の第1及び第2の群にRF電圧を印加するよう配置かつ適合されたRF電圧装置と、を備える。
第1の半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁は、内部電極に向かって半径方向内方の方向でイオンが移動することを妨げるよう働くことが好ましい。
第2の半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁は、外部電極に向かって半径方向外方の方向でイオンが移動することを妨げるよう働くことが好ましい。
実施形態によると、
(a)環状イオン誘導領域内のイオンは、環状イオン誘導領域の全周の周りで自由に回転又は軌道に乗って回転することが好ましく、及び/又は、
(b)イオンは、半径方向に及びイオンガイド又はイオントラップの長手方向軸の双方に直交する接線方向で実質的に閉じ込められない又は拘束されないことが好ましく、及び/又は、
(c)イオンは、半径方向に及びイオンガイド又はイオントラップの長手方向軸の双方に直交する接線方向で、DCポテンシャル及び/又はFR擬ポテンシャルによって実質的に閉じ込められない又は拘束されないことが好ましく、及び/又は、
(d)イオンは、環状イオン誘導領域の環状区域全体を実質的に自由に占有することが好ましい。
動作モードにおいて、RF電圧装置は、RF電圧の異なる位相又は逆位相を内部及び外部電極に印加するよう配置かつ適合されていることが好ましく、内部及び外部電極は、(i)実質的に同一の軸方向変位で、及び/又は(ii)実質的に同一平面で、及び/又は(iii)半径方向で実質的に互いに反対側に配置されている。
動作モードにおいて、RF電圧装置は、内部及び外部電極にRF電圧の同一相を印加するよう配置かつ適合されていることが好ましく、内部及び外部電極は、(i)実質的に同一の軸方向変位で、及び/又は(ii)実質的に同一平面で、及び/又は(iii)半径方向で実質的に互いに反対側で、のいずれかで配置されている。
RF電圧装置は、RF電圧の異なる位相又は逆位相を交互の又は軸方向に近接する内部及び/又は外部電極に、若しくは交互の又は軸方向に近接する内部及び/又は外部電極の部分群に印加するよう配置かつ適合されていることが好ましい。
内部及び/又は外部電極の部分群は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の電極を具備することが好ましい。
電極の各部分群内の電極は、実質的に同一のDCポテンシャル及び/又はRF電圧の実質的に同一の位相で維持されることが好ましい。
実施形態によると、
(a)RF電圧は、(i)<100kHz;(ii)100〜200kHz;(iii)200〜300kHz;(iv)300〜400kHz;(v)400〜500kHz;(vi)0.5〜1.0MHz;(vii)1.0〜1.5MHz;(viii)1.5〜2.0MHz;(ix)2.0〜2.5MHz;(x)2.5〜3.0MHz;(xi)3.0〜3.5MHz;(xii)3.5〜4.0MHz;(xiii)4.0〜4.5MHz;(xiv)4.5〜5.0MHz;(xv)5.0〜5.5MHz;(xvi)5.5〜6.0MHz;(xvii)6.0〜6.5MHz;(xviii)6.5〜7.0MHz;(xix)7.0〜7.5MHz;(xx)7.5〜8.0MHz;(xxi)8.0〜8.5MHz;(xxii)8.5〜9.0MHz;(xxiii)9.0〜9.5MHz;(xxiv)9.5〜10.0MHz;及び(xxv)>10.0MHzからなる群から選択される周波数を有し、及び/又は、
(b)RF電圧の振幅は、(i)<50Vのピークツーピーク;(ii)50〜100Vのピークツーピーク;(iii)100〜150Vのピークツーピーク;(iv)150〜200Vのピークツーピーク;(v)200〜300Vのピークツーピーク;(vi)300〜400Vのピークツーピーク;(vii)400〜500Vのピークツーピーク;(viii)500〜600Vのピークツーピーク;(ix)600〜700Vのピークツーピーク;(x)700〜800Vのピークツーピーク;(xi)800〜900Vのピークツーピーク;(xii)900〜1000Vのピークツーピーク;(xiii)1000〜1100Vのピークツーピーク;(xiv)1100〜1200Vのピークツーピーク;(xv)1200〜1300Vのピークツーピーク;(xvi)1300〜1400Vのピークツーピーク;(xvii)1400〜1500Vのピークツーピーク;及び(xviii)>1500Vのピークツーピークからなる群から選択される。
実施形態によると、
(i)実質的に同一の軸方向変位で配置された内部及び外部電極は、実質的に同一のDCポテンシャルで維持され、及び/又は
(ii)環状イオン誘導領域内の陽イオン及び/又は陰イオンは、内部電極に又は外部電極に半径方向で実質的に引き付けられない。
外部電極及び/又は内部電極は、好ましくは、
(i)1つ以上の平面電極又はシート電極、及び/又は、
(ii)電極の1つ以上の軸方向セグメント化円筒状配置、及び/又は、
(iii)電極の1つ以上の軸方向セグメント化円形円筒状配置、及び/又は
(iv)積層リングイオンガイド、を備える。
外部電極は、1つ以上の実質的に円形、楕円形又は多角形形状の開口部を備えることが好ましい。
内部電極は、実質的に円形、楕円形又は多角形形状であることが好ましい。
外部電極及び/又は内部電極は、1つ以上の棒電極を備えることが好ましい。
1つ以上の棒電極は、実質的に円形又は双曲線状断面を有することが好ましい。
実施形態によると、
(a)外部電極の第2の群は、内部電極の第1の群よりも少数の又は多数の電極を具備するか、又は
(b)外部電極の第2の群は、内部電極の第1の群と同数の電極を具備する、のいずれかである。
内部電極と外部電極との間の環状イオン誘導領域の断面積は、(i)5〜10mm2;(ii)10〜20mm2;(iii)20〜30mm2;(iv)30〜40mm2;(v)30〜40mm2;(vi)40〜50mm2;(vii)50〜60mm2;(viii)60〜70mm2;(ix)70〜80mm2;(x)80〜90mm2;(xi)90〜100mm2;及び(xii)>100mm2からなる群から選択されることが好ましい。
内部電極の第1の群は、外部電極の第2の群と実質的に同心であることが好ましい。
実施形態によると、(i)内部電極の第1の群は、外部電極の第2の群と実質的に同一の軸方向間隔で配置されるか、又は(ii)内部電極の第1の群は、外部電極の第2の群とは異なる、これらを超える又は小さな軸方向間隔で配置されるか、のいずれかである。
実施形態によると、動作のモードにおいて、イオンガイド又はイオントラップは、(i)<1×10-7mbar;(ii)1×10-7〜1×10-6mbar;(iii)1×10-6〜1×10-5mbar;(iv)1×10-5〜1×10-4mbar;(v)1×10-4〜1×10-3mbar;(vi)0.001〜0.01mbar;(vii)0.01〜0.1mbar;(viii)0.1〜1mbar;(ix)1〜10mbar;(x)10〜100mbar;(xi)100〜1000mbar;又は(xii)>1000mbarからなる群から選択される圧力で維持される。
イオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、イオンを衝突冷却するために、環状イオン誘導領域に緩衝ガスを導入するよう配置かつ適合された装置を更に備える。
イオンガイド又はイオントラップは、イオンガイド又はイオントラップの軸方向長さの少なくとも一部分に沿ってイオンを付勢するために、内部電極の第1の群の少なくともいくつか及び/又は外部電極の第2の群の少なくともいくつかに静電気駆動力を印加するよう配置かつ適合された装置を更に備える。
実施形態によると、使用時に、軸方向DCポテンシャル勾配は、イオンガイド又はイオントラップの軸方向長さの少なくとも一部分に沿って維持される。
軸方向DCポテンシャル勾配は、好ましくは、(i)イオンがイオンガイド又はイオントラップに沿って通過するにつれて、時間とともに実質的に一定に維持されるか、又は(ii)イオンがイオンガイド又はイオントラップに沿って通過するにつれて、時間とともに変化するか、のいずれかである。
実施形態によると、使用時に、イオンをイオンガイド又はイオントラップの一方の端部からイオンガイド又はイオントラップの別の端部まで移動させるように、1つ以上の過渡DC電圧又は1つ以上の過渡DC電圧波形が、内部電極の第1の群及び/又は外部電極の第2の群及び/又は1つ以上の追加の電極に印加される。
イオンガイド又はイオントラップは、イオンガイド又はイオントラップの軸方向長さの少なくとも一部分に沿って二次ポテンシャル又はその他のポテンシャル井戸を維持するために、DC電圧を電極の第1の群に及び/又は電極の第2の群に及び/又は1つ以上の追加の電極にDC電圧を印加するよう配置かつ適合されているDC電圧装置を備えることが好ましい。
イオンガイド又はイオントラップは、共鳴的に、パラメータ的に又は自動共鳴的にイオンを射出するように、又はイオンガイド又はイオントラップから半径方向及び/又は軸方向における質量選択的不安定性によりイオンを射出するように配置かつ適合される装置を更に備えることが好ましい。
イオンは、イオンガイド又はイオントラップから半径方向及び/又は軸方向で、イオンガイド又はイオントラップから質量選択的に又は質量電荷比選択的に射出されることが好ましい。
イオンは、それらの質量電荷比の順番で、又はそれらの質量電荷比の逆順で、イオンガイド又はイオントラップから質量又は質量電荷選択的に射出されることが好ましい。
イオンは、イオンガイド又はイオントラップの軸方向長さに沿って、それらのイオン移動度若しくは質量又は質量電荷比に従って分離されることが好ましい。
環状イオン誘導領域は、好ましくは、(i)イオンガイド又はイオントラップの長さに沿ってサイズ及び/又は形状が変化し、又は(ii)イオンガイド又はイオントラップの長手方向長さに沿って変化し、増加し又は減少する幅及び/又は高さ及び/又は直径及び/又は断面積を有するか、のいずれかである。
イオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、線形、非線形、湾曲形、開ループ又は閉ループのイオンガイド又はイオントラップを含む。
イオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、イオンガイド又はイオントラップの上流に配置された入口電極及び/又はイオンガイドの下流に配置された出口電極を更に備える。
実施形態によると、イオンをイオンガイド又はイオントラップ内の軸方向で閉じ込めるために、1つ以上のDC及び/又はAC若しくはRF電圧が、入口電極及び/又は出口電極に印加される。
本発明の態様によって、上記記載のようなイオンガイド又はイオントラップを具備する質量分析計が提供される。
本発明の態様によって、イオンを誘導する方法が提供され、方法は、
内部電極の第1の群と、外部電極の第2の群と、電極の第1及び第2の群の間に配置された環状イオン誘導領域とを提供することと、
第1の半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁によって、並びに第2の異なる半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁によって、イオンが環状イオン誘導領域内に閉じ込められるように、RF電圧を電極の第1及び第2の群に印加することと、を含む。
本発明の態様によって、上記記載のようなイオンを誘導する方法を含む質量分析の方法が提供される。
好ましい実施形態は、軸方向で、イオンをイオンガイド又はイオントラップの長さに沿って促し又は推進させるために、DC電場をイオンガイド又はイオントラップに印加する能力に大きな影響を及ぼすことなく、従来のイオンガイドと比較して著しく改善されたイオン容量を有するイオンガイド又はイオントラップに関する。
従来の積層リングイオンガイドは、内径Rを有すると考えられ得、本発明の実施形態による同軸円筒状イオンガイド又はイオントラップと対比され得る。本発明の実施形態によるイオンガイド又はイオントラップは、電極の2つの円筒形配置の間のギャップが2Rであり、内部円筒形配置の半径が5Rであるように存在する。両イオンガイドは、軸方向長さLを有するものと考えられ得る。
円形イオン誘導領域を有する従来の積層リングイオンガイドの総閉じ込め体積A_SRIGは、
Figure 0005684957
により得られる。
対照的に、環状イオン誘導領域を有する本発明の実施形態による同軸イオンガイドの総閉じ込め体積A_CIGは、
Figure 0005684957
により得られる。
したがって、環状イオン誘導領域を有する好ましい同軸イオンガイド又はイオントラップのイオン容量は、イオンをイオンガイド又はイオントラップの長さに沿って軸方向に推進させるために必要とされる印加された過渡DC電圧の振幅に大きく影響を与えることなく、従来のイオントンネルイオンガイドのものの例えば24倍であり得る。
好ましい実施形態の顕著な利点は、イオンが可能な最高の容量をもたらす環状体積全体を占有することができることである。特に、イオンは、イオンガイド又はイオントラップの軸方向長さの全て又は一部上で環状領域全体を自由に占有することができ、このことが、高容量を有する単一の装置をもたらす。
好ましい実施形態は、質量電荷比依存性擬ポテンシャル井戸で又はDC及び擬ポテンシャル井戸の組み合わせによって、減圧でイオンを閉じ込めることができる。
好ましい実施形態によるイオンガイド又はイオントラップは、差分イオン移動度に非依存的である広範な質量電荷比依存性透過特性を有する。
実施形態によって、イオンガイド又はイオントラップが提供され、イオンガイド又はイオントラップは、2つの同心又は偏心の実質的に円筒形の要素を含み、ここではRF周波数で振動する不均一電場が、イオンを質量電荷比依存性擬ポテンシャル閉じ込め電場を形成する環状体積内に閉じ込める。シリンダーは、円形シリンダーであることが好ましく、装置は、積層リングイオンガイド構造を含むことが好ましい。
実施形態によると、イオンを衝突冷却するために、緩衝ガスが環状体積に導入される。
イオンガイド又はイオントラップは、イオンの移動度に応じてイオンの分離を実行するために使用され得る。
イオンガイド又はイオントラップは、イオンの質量電荷比に応じてイオンの分離を実行するために使用され得る。
好ましい装置は、好ましくは軸方向質量選択的イオン射出を備える高容量イオントラップとして使用され得る。
本発明は、イオンガイド又はイオントラップに関する。好ましいイオントラップは、そこでイオンが擬ポテンシャル閉じ込め場内に閉じ込められる2つの同心又は偏心のシリンダーを備える。
実施形態によって、高容量イオンガイド又はイオントラップが提供され、イオンガイド又はイオントラップ内で、質量電荷比依存性擬ポテンシャル閉じ込め電場を形成する環状体積内においてRF周波数で振動する不均一な電場の印加によって、イオンは2つの同心又は偏心の実質的に円筒形の要素の間の密閉体積中に閉じ込められる。
実施形態によると、シリンダーは円形シリンダーである。
実施形態によると、好ましい装置は、積層リングイオンガイドを備える。
実施形態によると、イオンを装置の長さに沿って促すために、静電気駆動力が、イオンガイド又はイオントラップを具備する電極に印加されてもよい。
本発明は、増大した電荷容量を有するイオンガイド又はイオントラップを結果として生じ、これによって、性能を劣化させることなくより多くのイオンの集団が処理されることを可能にする。これは、好ましいイオンガイド又はイオントラップのダイナミックレンジを拡げる。
本発明は、高電荷容量イオンガイド又はイオントラップを提供し、したがって、従来のイオンガイドよりも、空間電荷相互作用に起因する少ない歪みで、イオンの大きな集団の輸送又は分離を可能にする。
好ましい装置は、コンパクトな形態で高電荷容量イオンガイド又はイオントラップを提供することが好ましい。
好ましい装置は、イオン輸送、イオン閉じ込め若しくは質量又は移動度分離に関して、DC電場の容易な印加を可能にすることが好ましい。
実施形態によると、質量分析計は、
(a)(i)エレクトロスプレーイオン化(Electrospray ionisation 'ESI')イオン源;(ii)大気圧光イオン化(Atmospheric Pressure Photo Ionisation 'APPI')イオン源;(iii)大気圧化学イオン化(Atmospheric pressure Chemical Ionisation 'APCI')イオン源;(iv)マトリックス支援レーザー脱離イオン化(Matrix Assisted Laser Desorption Ionisation 'MALDI')イオン源;(v)レーザー脱離イオン化(Laser Desorption Ionisation 'LDI')イオン源;(vi)大気圧イオン化(Atmospheric Pressure Ionisation 'API')イオン源;(vii)シリコン上の脱離イオン化(Desorption Ionisation on Silicon 'DIOS')イオン源;(viii)電子衝撃(Electron Impact 'EI')イオン源;(ix)化学イオン化(Chemical Ionisation 'CI')イオン源;(x)電界イオン化(Field Ionisation 'FI')イオン源;(xi)電界脱離(Field Desorption 'FD')イオン源;(xii)誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma 'ICP')イオン源;(xiii)高速原子衝突(Fast Atom Bombardment 'FAB')イオン源;(xiv)液体二次イオン質量分析(Liquid Secondary Ion Mass Spectro metry 'LSIMS')イオン源;(xv)脱離エレクトロスプレーイオン化(Desorption Electrospray Ionisation 'DESI')イオン源;(xvi)ニッケル−63放射性イオン源;(xvii)大気圧マトリックス支援レーザー脱離イオン化イオン源;(xviii)サーモスプレーイオン源;(xix)大気圧サンプリンググロー放電イオン化(Atmospheric Sampling Glow Discharge Ionisation 'ASGDI')イオン源;(xx)グロー放電(Glow Discharge 'GD')イオン源;及び(xxi)衝撃子イオン源からなる群から選択されるイオン源、及び/又は、
(b)1つ以上の連続イオン源又はパルスイオン源、及び/又は、
(c)1つ以上のイオンガイド、及び/又は、
(d)1つ以上のイオン移動度分離装置及び/又は1つ以上の電界非対称イオン移動度スペクトロメータ装置、及び/又は、
(e)1つ以上のイオントラップ又は1つ以上のイオン捕捉領域、及び/又は、
(f)(i)衝突誘導性解離(Collisional Induced Dissociation 'CID')フラグメント化装置;(ii)表面誘導性解離(Surface Induced Dissociation 'SID')フラグメント化装置;(iii)電子移動解離(Electron Transfer Dissociation 'ETD')フラグメント化装置;(iv)電子捕獲解離(Electron Capture Dissociation 'ECD')フラグメント化装置;(v)電子衝突又は衝撃解離フラグメント化装置;(vi)光誘導解離(Photo Induced Dissociation 'PID')フラグメント化装置;(vii)レーザー誘導性解離フラグメント化装置;(viii)赤外放射誘導性解離装置;(ix)紫外放射誘導性解離装置;(x)ノズル−スキマーインターフェースフラグメント化装置;(xi)インソースフラグメント化装置;(xii)インソース衝突誘導性解離フラグメント化装置;(xiii)熱源又は温度源フラグメント化装置;(xiv)電界誘起フラグメント化装置;(xv)磁界誘起フラグメント化装置;(xvi)酵素消化又は酵素分解フラグメント化装置;(xvii)イオン−イオン反応フラグメント化装置;(xviii)イオン−分子反応フラグメント化装置;(xix)イオン−原子反応フラグメント化装置;(xx)イオン−準安定イオン反応フラグメント化装置;(xxi)イオン−準安定分子反応フラグメント化装置;(xxii)イオン−準安定原子反応フラグメント化装置;(xxiii)イオンを反応させて付加物イオン又は生成物イオンを形成するためのイオン−イオン反応装置;(xxiv)イオンを反応させて付加物イオン又は生成物イオンを形成するためのイオン−分子反応装置;(xxv)イオンを反応させて付加物イオン又は生成物イオンを形成するためのイオン−原子反応装置;(xxvi)イオンを反応させて付加物イオン又は生成物イオンを形成するためのイオン−準安定イオン反応装置;(xxvii)イオンを反応させて付加物イオン又は生成物イオンを形成するためのイオン−準安定分子反応装置;(xxviii)イオンを反応させて付加物イオン又は生成物イオンを形成するためのイオン−準安定原子反応装置;及び(xxix)電子イオン化解離(Electron Ionisation Dissociation 'EID')フラグメント化装置からなる群から選択される衝突、フラグメント化又は反応セルと、及び/又は、
(g)(i)四重極質量分析器;(ii)2D又は線形四重極質量分析器;(iii)ポール又は3D四重極質量分析器;(iv)ペニングトラップ質量分析器;(v)イオントラップ質量分析器;(vi)磁場型質量分析器;(vii)イオンサイクロトロン共鳴(Ion Cyclotron Resonance 'ICR')質量分析器;(viii)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(Fourier Transform Ion Cyclotron resonance 'FTICR')質量分析器;(ix)静電気又はオービトラップ質量分析器;(x)フーリエ変換静電気又はオービトラップ質量分析器;(xi)フーリエ変換質量分析器;(xii)飛行時間質量分析器;(xiii)直交加速飛行時間質量分析器;及び(xiv)線形加速飛行時間質量分析器からなる群から選択される質量分析器、及び/又は、
(h)1つ以上のエネルギー分析器又は静電エネルギー分析器、及び/又は、
(i)1つ以上のイオン検出器、及び/又は、
(j)(i)四重極質量フィルター;(ii)2D又は線形四重極イオントラップ;(iii)ポール又は3D四重極イオントラップ;(iv)ペニングイオントラップ;(v)イオントラップ;(vi)磁気セクタ質量フィルター;(vii)飛行時間質量フィルター;及び(viii)Weinフィルターからなる群から選択される1つ以上の質量フィルター、及び/又は、
(k)イオンをパルス化するための装置又はイオンゲート、及び/又は、
(l)実質的に連続するイオンビームをパルスイオンビームに変換するための装置、を更に備えてもよい。
質量分析計は、
(i)外部バレル様電極及び同軸内部スピンドル様電極を備えるC−トラップ及びオービトラップ(RTM)質量分析器であり、動作の第1のモードでは、イオンがC−トラップに透過され、次いでオービトラップ(RTM)質量分析器に注入され、動作の第2のモードでは、イオンはC−トラップに透過され、次いでその中で少なくともいくつかのイオンがフラグメントイオンにフラグメント化される衝突セル又は電子転送解離装置に透過され、次いで、このフラグメントイオンが、オービトラップ(RTM)質量分析器に注入される前にC−トラップに透過される、C−トラップ及びオービットラップ(RTM)質量分析器、及び/又は、
(ii)それぞれが、使用時にイオンがそれを通って透過される開口部を有する複数の電極を含む積層リングイオンガイドであり、電極の間隔は、イオンパスの長さに沿って増大し、イオンガイドの上流セクションにおける電極内の開口部は、第1の直径を有し、イオンガイドの下流セクションにおける電極内の開口部は、第1の直径よりも小さい第2の直径を有し、使用時に、AC又はRF電圧の逆位相が連続的に並ぶ電極に印加される、積層リングイオンガイド、のいずれかを更に備える。
円形開口部を有する従来の積層リングイオンガイドを示す。 それぞれが細長い開口部を有する複数の平板電極を備える既知のイオンガイドを示す。 本発明の実施形態による環状イオンガイドを示す。 本発明の実施形態による環状イオンガイドを示す。 本発明の実施形態による環状イオンガイドの側面図を示す。 環状イオン誘導領域がイオンガイドの出口に向かって先細りになる実施形態を示す。 イオンガイド又はイオントラップが棒電極の内部配置と、棒電極の外部配置とを備え、内部及び外部棒電極の間に環状イオン誘導領域が形成されている他の実施形態の側面図を示す。 棒電極の内部及び外部配置の真上から見た図を示す。
本発明の種々の実施形態を、単に例証する目的で与えられる他の配置と共に、添付図面を参照しながら単なる例としてここで説明する。
従来の積層リングイオンガイドを先ず初めに説明する。
図1Aは、従来の積層リングイオンガイドの電極1を(x,y)平面で示している。各電極1は、半径(x、y)方向でイオン捕捉領域を画定する円形の孔又は開口部2を有する。イオン雲3は、この領域内に閉じ込められ得、軸(z)方向に広がるであろう。従来の積層リングイオンガイドは、軸方向に隣接する電極が、RF電圧の逆位相を供給される一連の電極1を備える。
図1Bは、別の既知の積層リングイオンガイドを(x,y)平面で示している。この配置によると、各平板電極1内の開口又は開口部2は、1つの軸で伸ばされている。イオン3は、(x,y)平面で示すような位置を取る。図1Bで示す配置でイオンによって占有される体積は、図1Aで示す配置でイオンによって占有される体積を超えることは明らかである。
しかしながら、図1Bに示すように、イオンがイオンガイドに印加された閉じ込めポテンシャルによってはね返されるために、イオンは平板電極1内の開口2により周囲を囲まれた領域全体を占有することはできない。
図2は、本発明の好ましい実施形態を(x、y)平面で示し、大きな円形開口部6を有する外部電極4と、円形開口部6内に配置された内部円形電極5とを含む配置を示す。環状イオン誘導領域又は体積が、外部電極4と内部電極5との間に提供されている。イオン3は、イオン誘導領域を自由に占有することができ、好ましい実施形態によるイオン誘導領域は、図1A又は1Bのいずれかに示すような対応する従来のイオンガイドのイオン誘導領域よりも大きいことは明らかである。
図3は、好ましい実施形態による同軸積層リングイオンガイドの三次元表現を示す。内部電極5は、好ましくは外部電極4と同軸であり、その内部でイオンが閉じ込められ得る環状イオン誘導領域又は体積を画定する。
図4は、好ましいイオンガイド又はイオントラップを(y,z)方向で示している。AC又はRF電圧供給7は、これが好ましくはRF電圧の逆位相を、内部5及び外部4電極配置の隣接する電極に供給することが示されている。内部電極は、(2、n)で表わすことができ、ここでnは入口からの電極の数であり、同様に外部電極は、(1、n)で表わすことができる。
好ましい実施形態によると、平板電極(2、1)は、平板電極(1、1)と正反対にある。好ましい実施形態によると、平板電極(1、1)及び(2、1)などの互いに正反対に配置されている平板電極は、印加されたRF電圧の逆位相で維持される。結果として、半径方向に閉じ込める擬ポテンシャル場が発生し、これはイオンを環状イオン誘導領域又は体積3内に閉じ込めるよう働く。
好ましいイオンガイド又はイオントラップは、イオンが熱温度近辺まで衝突冷却され得るように、緩衝ガスで満たされてもよい。好ましい実施形態によると、イオンガイド又はイオントラップは、10-4〜100mbarの範囲の圧力で維持され得る。
イオンは、進行波又は過渡DC電圧波形を電極に印加することによって、又は静電気DC電場を印加することによって、イオンガイド又はイオントラップの軸方向長さに沿って(すなわち、軸方向又はz方向で)駆動され得る。
DC電場をx又はy方向で印加することによって、イオンがx及び/又はy方向でイオンガイドの特定の領域又は区域に駆動され得る実施形態が企図される。
DCポテンシャルはまた、イオン捕捉体積の外側又は内側で配置され得る分離電極構造(図示せず)に印加されてもよく、これは、好ましいイオンガイド又はイオントラップ内のDC電場の貫通をもたらす。
好ましいイオンガイド又はイオントラップの軸方向(z)軸に沿って異なる箇所で配置された2つ以上のDC又は擬ポテンシャル障壁の印加によって、イオンが捕捉され又は軸方向に閉じ込められてもよい。
装置は、移動度分離器として使用されてもよい。イオンは、好ましいイオンガイド又はイオントラップへパルス化され得、次いで進行DC電圧波又は静電気DC電場を電極に印加することによって、好ましいイオンガイド又はイオントラップに沿って及び/又はこれを通して軸方向に駆動され得る。
質量選択的射出は、共鳴又は自動共鳴励起によって達成され得る。
1つ以上のポテンシャル極小値がイオンガイド又はイオントラップの長さに沿って作り出されるように、1つ以上の二次又は非二次DC井戸がイオンガイド又はイオントラップの軸方向長さに沿って重ねられてもよい。イオンは、x、y方向において、リング又はトロイド(円環体)内の軸方向ポテンシャル井戸の底部で位置を取るであろう。
特定の質量電荷比を有するイオンにエネルギーを取得させ並びに軸(z)方向で振動の振幅を増加させるように、双極又は四重極(パラメータ)励起ポテンシャルが電極に印加されてもよく、又は掃引されてもよい。これらのイオンは、その後、軸方向ポテンシャル井戸の対称性に応じて、装置の両端部又は一方の端部で射出され得る。
好ましい装置は、衝突誘導性解離(Collision Induced Dissociation 'CID')セル、電子移動解離(Electron Transfer Dissociation 'ETD')セル又は光フラグメント化セルとして使用されてもよい。
他の実施形態もまた企図される。実施形態によると、内部電極5と外部電極4との間のギャップは、半径x、y方向及び/又は軸z方向のいずれかで連続的に又は非連続的に変化することができる。
環状イオン体積の有効半径もまた、軸(z)方向でイオンガイド又はイオントラップの軸方向長さに沿って変化してもよい。図5は、環状体積の半径がイオンガイド又はイオントラップの入口領域からイオンガイド又はイオントラップの出口領域に向かって徐々に減少する本発明の実施形態を示している。
好ましいイオンガイド又はイオントラップは、先細り状の又は円錐状の形状を具備してもよく、イオン集団が比較的大きな環状イオン誘導領域又は体積内に存在する状態から比較的小さなイオン誘導領域又は体積内に存在するように圧縮されることを可能にするように配置されてもよい。好ましいイオンガイド又はイオントラップは、非同心イオンガイドと連動することを容易にするように配置されてもよい。
装置の長手方向軸は湾曲形であっても又は非線形であってもよい。例えば、イオンは、軸(z)方向で装置の長さにわたってx及び/又はy方向のいずれかで90°まで又は180°まで回転させられてもよい。
好ましいイオンガイド又はイオントラップは、切れ目がなく連続する環状イオン体積を形成するために接合された入口及び出口端部を有する閉鎖ループイオンガイド又はイオントラップを形成するように配置され得る。
好ましいイオンガイド又はイオントラップは、イオン集団が異なるイオンガイド又はイオントラップの間で移動されることを許可する又は可能にするために、その他のイオンガイドに接合又は結合されてもよい。
別の実施形態によると、好ましいイオンガイド又はイオントラップは、図6Aに示すように軸(z)方向で配置されることが好ましい棒電極から構築されてもよい。図6Bに示すように、棒電極の内部リング又は円筒状配置は、RF電圧の交互位相が電極の内部リングの隣接する又は交互の棒電極に印加されることが好ましいように提供されてもよい。
同様に、棒電極の内側リングを包囲することが好ましい、棒電極のより大きな外部リング又は円筒状配置が提供されてもよい。棒電極の外部リング又は円筒状配列は、棒電極の内部リング又は円筒状配置よりも多数の棒電極を具備することができる。図6Bに示す特定の実施形態では、棒電極の内部リングは、20本の棒電極を具備し、棒電極の外部リングは、28本の棒電極を具備する。RF電圧の交互位相は、棒電極の外部リングの隣接する棒電極又は交互の棒電極に印加されることが好ましい。
棒電極の内部リング及び棒電極の外部リングは、イオンが環状イオン誘導領域の全円周上を自由に進行できるように、互いに対して配置されることが好ましい。イオンは、移動を妨害されず、並びにイオンガイド又はイオントラップの半径方向及び軸方向長さの双方に対して直交する接線方向で閉じ込められることはない。
RF電圧の異なるパターンが電極に印加され得る実施形態が企図される。
例えば、以下の表は、内部電極及び外部電極を備える積層リング又はその他の軸方向セグメント化イオンガイドに印加され得るRF電圧を閉じ込めることの3つの異なる構成A、B、Cを示す。
Figure 0005684957
図4を参照すると、「OUTER」とは、電極4の外部円筒状配置のレンズ又はその他の要素を指し、「INNER」とは、電極5の内部円筒状配置のレンズ又はその他の要素を指す。「PLATE」と表示された列は、装置の入口からのレンズ又はその他の要素の軸(z)方向における位置を指し、「+」及び「−」は、印加されたRF電圧の位相を指す。
構成Aは、図4に示す配列に一致する。印加されたRF電圧のこの構成は、従来の積層リングイオンガイドの擬ポテンシャル井戸と類似性がある広範な急傾斜の擬ポテンシャル井戸をもたらす。
構成Bは、一連の結合されたドーナッツ形擬ポテンシャルイオントラップを結果として生じる。個々の電極のアスペクト比は、実質的に二次擬似ポテンシャル場が発生されることが可能であるように構成されることが好ましい。質量選択的射出は、質量選択的不安定性及び/又は双極又は四重極AC励起ポテンシャルの電極又は電極対の1つ以上への印加によって、これらドーナッツ形トラップのいずれかから達成され得る。質量選択的射出は、ポテンシャルがどのように印加されるかに応じて、半径方向又は軸方向でのいずれかであってもよい。
上記で詳説したように構成Cの方法におけるなど、RF電圧のより複雑な組み合わせが、平板電極に印加されてもよい。
RF位相及び/又は振幅は、異なる動作モードと異なる構成との間で切り替えることを可能にするように切り替えられ得る。
好ましいイオンガイド又はイオントラップは、好ましいイオンガイド又はイオントラップの上流又は下流で配置され得るCID又はSIDなどのフラグメント化装置と組み合されてもよい。
好ましいイオンガイド又はイオントラップは、好ましいイオンガイド又はイオントラップの上流又は下流で配置されたIMS装置、質量分析計、イオントラップ飛行時間分析器又は四重極などの追加の分離装置と組み合されてもよい。
本発明は好ましい実施形態を参照して説明されてきたが、形態及び細部における様々な変更が、添付の請求項に記載されるような本発明の範囲から逸脱することなく実行され得ることが当業者であれば理解されるであろう。

Claims (37)

  1. イオンガイド又はイオントラップであって、
    内部電極の第1の群と、
    外部電極の第2の群と、
    前記電極の第1及び第2の群の間に配置された環状イオン誘導領域と、
    第1の半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁によって、並びに第2の異なる半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁によって、イオンが前記環状イオン誘導領域内に閉じ込められるように、RF電圧を前記電極の第1及び第2の群に印加するよう配置かつ適合されたRF電圧装置と、を備え、
    イオンが、半径方向に並びに前記イオンガイド又はイオントラップの長手方向軸の双方に直交する接線方向で実質的に閉じ込められず又は拘束されず、且つ、
    イオンが前記イオンガイド又はイオントラップの一端部から前記イオンガイド又はイオントラップの別の端部に向かって移動させられるように、使用時に、1つ以上の過渡DC電圧又は1つ以上の過渡DC電圧波形が、前記内部電極の第1の群及び/又は前記外部電極の第2の群及び/又は1つ以上の追加の電極に印加される、イオンガイド又はイオントラップ。
  2. 前記第1の半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁が、イオンが前記内部電極に向かって半径内方の方向で移動することを妨害するよう働く、請求項1に記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  3. 前記第2の半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁が、イオンが前記外部電極に向かって半径外方の方向で移動することを妨害するよう働く、請求項1又は2に記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  4. (a)前記環状イオン誘導領域内のイオンが、前記環状イオン誘導領域の全周の周りで自由に回転し又は周回することができ、及び/又は、
    (b)イオンが、半径方向に並びに前記イオンガイド又はイオントラップの長手方向軸の双方に直交する接線方向で、DCポテンシャル及び/又はRF擬ポテンシャルによって閉じ込められず又は拘束されず、及び/又は
    (c)イオンが、前記環状イオン誘導領域の前記環状区域全体を実質的に自由に占有することができる、請求項1、2又は3に記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  5. 動作のモードにおいて、前記RF電圧装置が、前記RF電圧の異なる又は逆の位相を内部及び外部電極に印加するよう配置かつ適合され、前記内部及び外部電極が、(i)実質的に同一の軸変位で、及び/又は(ii)実質的に同一の平面で、及び/又は(iii)実質的に半径方向で互いに反対に配置されている、請求項1〜4のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  6. 動作のモードにおいて、前記RF電圧装置が、前記RF電圧の前記同一位相を内部及び外部電極に印加するよう配置かつ適合され、前記内部及び外部電極が、(i)実質的に同一の軸変位で、及び/又は(ii)実質的に同一の平面で、及び/又は(iii)実質的に半径方向で互いに反対に配置されている、請求項1〜5のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  7. 前記RF電圧装置が、前記RF電圧の異なる又は逆の位相を交互の又は軸方向で隣接する内部及び/又は外部電極に、若しくは内部及び/又は外部電極の交互の又は軸方向で隣接する部分群に印加するよう配置かつ適合されている、請求項1〜6のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  8. 前記内部及び/又は外部電極の前記部分群が、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の電極を備える、請求項7に記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  9. 電極の各部分群における電極が、実質的に前記同一のDCポテンシャルで、及び/又は前記RF電圧の実質的に前記同一の位相で維持される、請求項7又は8に記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  10. (a)前記RF電圧が、(i)<100kHz;(ii)100〜200kHz;(iii)200〜300kHz;(iv)300〜400kHz;(v)400〜500kHz;(vi)0.5〜1.0MHz;(vii)1.0〜1.5MHz;(viii)1.5〜2.0MHz;(ix)2.0〜2.5MHz;(x)2.5〜3.0MHz;(xi)3.0〜3.5MHz;(xii)3.5〜4.0MHz;(xiii)4.0〜4.5MHz;(xiv)4.5〜5.0MHz;(xv)5.0〜5.5MHz;(xvi)5.5〜6.0MHz;(xvii)6.0〜6.5MHz;(xviii)6.5〜7.0MHz;(xix)7.0〜7.5MHz;(xx)7.5〜8.0MHz;(xxi)8.0〜8.5MHz;(xxii)8.5〜9.0MHz;(xxiii)9.0〜9.5MHz;(xxiv)9.5〜10.0MHz;及び(xxv)>10.0MHzからなる群から選択される周波数を有し、及び/又は、
    (b)前記RF電圧の振幅が、(i)<50Vのピークツーピーク;(ii)50〜100Vのピークツーピーク;(iii)100〜150Vのピークツーピーク;(iv)150〜200Vのピークツーピーク;(v)200〜300Vのピークツーピーク;(vi)300〜400Vのピークツーピーク;(vii)400〜500Vのピークツーピーク;(viii)500〜600Vのピークツーピーク;(ix)600〜700Vのピークツーピーク;(x)700〜800Vのピークツーピーク;(xi)800〜900Vのピークツーピーク;(xii)900〜1000Vのピークツーピーク;(xiii)1000〜1100Vのピークツーピーク;(xiv)1100〜1200Vのピークツーピーク;(xv)1200〜1300Vのピークツーピーク;(xvi)1300〜1400Vのピークツーピーク;(xvii)1400〜1500Vのピークツーピーク;及び(xviii)>1500Vのピークツーピークからなる群から選択される、請求項1〜9のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  11. (i)実質的に同一軸方向変位で配置された内部及び外部電極が、前記同一のDCポテンシャルで維持され、及び/又は、
    (ii)前記環状イオン誘導領域内の陽イオン及び/又は陰イオンが、前記内部電極又は前記外部電極のいずれかに半径方向で実質的に引き付けられない、請求項1〜10のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  12. 前記外部電極及び/又は前記内部電極が、
    (i)1つ以上の平板又はシート電極、及び/又は
    (ii)1つ以上の電極の軸方向セグメント化円筒状配置、及び/又は
    (iii)1つ以上の電極の軸方向セグメント化円形円筒状配置、及び/又は
    (iv)積層リングイオンガイド、を備える、請求項1〜11のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  13. 前記外部電極が、1つ以上の実質的に円形、楕円形又は多角形形状の開口部を備える、請求項1〜12のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  14. 前記内部電極が、実質的に円形、楕円形又は多角形形状を備える、請求項1〜13のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  15. 前記外部電極及び/又は前記内部電極が、1つ以上の棒電極を備える、請求項1〜14のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  16. 前記1つ以上の棒電極が、実質的に円形又は双曲線状の断面を有する、請求項15に記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  17. (a)前記外部電極の第2の群が、前記内部電極の第1の群よりも少ない又は多い数の電極を備えるか、又は、
    (b)前記外部電極の第2の群が、前記内部電極の第1の群と同数の電極を備える、のいずれかである、請求項1〜16のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  18. 前記内部及び外部電極の間の前記環状イオン誘導領域の断面積が、(i)5〜10mm2;(ii)10〜20mm2;(iii)20〜30mm2;(iv)30〜40mm2;(v)30〜40mm2;(vi)40〜50mm2;(vii)50〜60mm2;(viii)60〜70mm2;(ix)70〜80mm2;(x)80〜90mm2;(xi)90〜100mm2;及び(xii)>100mm2からなる群から選択される、請求項1〜17のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  19. 前記内部電極の第1の群が、前記外部電極の第2の群と実質的に同心である、請求項1〜18のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  20. (i)前記内部電極の第1の群が、前記外部電極の第2の群と実質的に同一の軸方向間隔で配置されるか、又は(ii)前記内部電極の第1の群が、前記外部電極の第2の群よりも、実質的に異なる、大きい又は小さい軸方向間隔で配置される、のいずれかである請求項1〜19のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  21. 動作のモードにおいて、前記イオンガイド又はイオントラップが、(i)<1×10-7mbar;(ii)1×10-7〜1×10-6mbar;(iii)1×10-6〜1×10-5mbar;(iv)1×10-5〜1×10-4mbar;(v)1×10-4〜1×10-3mbar;(vi)0.001〜0.01mbar;(vii)0.01〜0.1mbar;(viii)0.1〜1mbar;(ix)1〜10mbar;(x)10〜100mbar;(xi)100〜1000mbar;又は(xii)>1000mbarからなる群から選択される圧力で維持される、請求項1〜20のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  22. イオンを衝突冷却するために、前記環状イオン誘導領域に緩衝ガスを導入するよう配置かつ適合された装置を更に備える、請求項1〜21のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  23. イオンを前記イオンガイド又はイオントラップの前記軸方向長さの少なくとも一部分に沿って促すために、静電気駆動力を前記内部電極の第1の群の少なくともいくつかに及び/又は前記外部電極の第2の群の少なくともいくつかに印加するよう配置かつ適合された装置を更に備える、請求項1〜22のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  24. 使用時に、軸方向DCポテンシャル勾配が、前記イオンガイド又はイオントラップの軸方向長さの少なくとも一部分に沿って維持される、請求項1〜23のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  25. 前記軸方向DCポテンシャル勾配が、(i)イオンが前記イオンガイド又はイオントラップを通過するにつれて時間と共に実質的に維持されるか、又は(ii)イオンが前記イオンガイド又はイオントラップを通過するにつれて時間とともに変化するかのいずれかである、請求項24に記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  26. 二次ポテンシャル又はその他のポテンシャル井戸を前記イオンガイド又はイオントラップの軸方向長さの少なくとも一部分に沿って維持するために、DC電圧を前記電極の第1の群に及び/又は前記電極の第2の群に及び/又は1つ以上の追加の電極に印加するよう配置かつ適合されたDC電圧装置を更に備える、請求項1〜25のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  27. 共鳴的に、パラメータ的に又は自動共鳴的にイオンを射出するよう、若しくは前記イオンガイド又はイオントラップからの半径方向及び/又は軸方向における質量選択不安定性に起因してイオンを射出するよう配置かつ適合されている装置を更に備える、請求項1〜26のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  28. イオンが、前記イオンガイド又はイオントラップから半径及び/又は軸方向で、前記イオンガイド又はイオントラップから質量選択的に又は質量電荷比選択的に射出される、請求項1〜27のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  29. イオンが、それらの質量電荷比の順番で、又はそれらの質量電荷比の逆順で、前記イオンガイド又はイオントラップから質量又は質量電荷比選択的に射出される、請求項27又は28に記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  30. イオンが、前記イオンガイド又はイオントラップの前記軸方向長さに沿って、それらのイオン移動度又は質量若しくは質量電荷比に従って分離を引き起こされる、請求項1〜29のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  31. 前記環状イオン誘導領域が、(i)前記イオンガイド又はイオントラップの前記長さに沿って、サイズ及び/又は形状が変化するか、又は(ii)前記イオンガイド又はイオントラップの前記長手方向長さに沿って変化し、増加又は減少する幅及び/又は高さ及び/又は直径及び/又は断面積を有する、のいずれかである、請求項1〜30のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  32. 前記イオンガイド又はイオントラップが、線形、非線形、湾曲形、開ループ又は閉ループイオンガイド又はイオントラップを備える、請求項1〜31のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  33. 前記イオンガイド又はイオントラップの上流で配置された入口電極及び/又は前記イオンガイドの下流で配置された出口電極を更に備える、請求項1〜32のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  34. イオンを前記イオンガイド又はイオントラップ内で軸方向に閉じ込めるために、1つ以上のDC及び/又はAC若しくはRF電圧が、前記入口電極及び/又は前記出口電極に印加される、請求項33に記載のイオンガイド又はイオントラップ。
  35. 請求項1〜34のいずれかに記載のイオンガイド又はイオントラップを備える質量分析計。
  36. イオンを誘導するための方法であって、
    内部電極の第1の群と、外部電極の第2の群と、前記電極の第1及び第2の群の間に配置された環状イオン誘導領域とを提供することと、
    第1の半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁によって、並びに第2の異なる半径方向RF又は擬ポテンシャル障壁によって、イオンが前記環状イオン誘導領域内に閉じ込められるように、前記電極の第1及び第2の群にRF電圧を印加することと、ここでイオンは、半径方向に並びに前記イオンガイド又はイオントラップの長手方向軸の双方に直交する接線方向で実質的に閉じ込められず又は拘束されず、且つ、
    イオンが前記イオンガイド又はイオントラップの一端部から前記イオンガイド又はイオントラップの別の端部に向かって移動させられるように、1つ以上の過渡DC電圧又は1つ以上の過渡DC電圧波形が、前記内部電極の第1の群及び/又は前記外部電極の第2の群及び/又は1つ以上の追加の電極に印加することと、を含む方法。
  37. 請求項36に記載されるイオンを誘導する方法を含む質量分析の方法。
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