JP5684694B2 - ケーブル特性測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ケーブル特性測定装置に関し、ケーブルからの漏洩電磁波、特に、漏洩同軸ケーブルの結合損失を正確に測定できるケーブル特性測定装置に関するものである。
漏洩同軸ケーブル(以下、「LCX」という。)は、図8に示すように、内部導体102、絶縁体103、外部導体104及び外被(シース)105を備えて同軸状に構成されている。このLCX1は、従来より、新幹線沿いに布設されて列車と地上との無線連絡のために使用されたり、あるいは、地下鉄構内や地下街に布設されて地上との消防無線や警察無線の連絡用に使用されている。このようなLCX1においては、同軸内部の電磁エネルギーを外部に漏洩させるために、外部導体104上に周期的なスロット部101が設けられている。
すなわち、LCX1の外部導体104には、ケーブル軸に対して一定周期毎に、一周期当たり複数の長孔状のスロット部101が設けられている。各スロット部101は、ケーブル軸に対していくらかの角度を持って傾斜されている。なお、各スロット部101の間隔の半分が使用周波数の半波長と一致したり、その半波長の整数倍となったときには、共振状態となる。この周波数を共振周波数と呼ぶ。
LCXからの送信効率、あるいは、受信効率を示す重要な特性である結合損失(以下、「Lc」という。)は、非特許文献1(3章、3.1節)に記載されているように、LCXの内部を伝送するエネルギーPtとLCXに対向したアンテナにより受信されるエネルギーPrとの比により、以下のように定義される。
Lc=10log(Pt/Pr)(dB)
実際にLCXの性能を表す結合損は、図9中の(a)(b)に示すように、LCX1に入力された電力と、LCX1から1.5m隔てた真上の位置に配置した標準ダイポールアンテナ201をケーブル長さ方向に移動させて受信される電力の累積確率50%の値とから求め、これを標準結合損、あるいは、単に結合損という。なお、標準結合損の測定において、LCX1と標準ダイポールアンテナ201との距離(1.5m)は、LCX1からの距離が波長λより長くなると結合損は減少するが、放射電磁界以外に近傍界の成分が含まれるようになり、各成分が互いに干渉して電界の変動が大きくなることを考慮して定められたものである。
また、標準ダイポールアンテナ201や電気機器からの漏洩量を測定するためには、一般に、特許文献1及び特許文献2に記載されているように、電波暗室が使用されている。電波暗室の内側には、特許文献3に記載されているような電波吸収体が張り詰められている。
特許第2803507号公報 特許第4330077号公報 特許第2995586号公報
「LCX通信システム」(初版、1982年8月20日発行)(岸本利彦、佐々木伸共著、コロナ社)(第3章)
ところで、前述したような電波暗室は、本来、アンテナの特性測定、あるいは、電子機器からの漏洩電磁波の測定等に使用されるものである。 LCXもアンテナであるので、Lcの正確な数値を測定するためには、電波暗室内で外部の不要な電磁波を除いて測定することが望ましい。また、近年、LCXではない一般のケーブルからの不要放射も問題になっており、その不要放射の程度を正確に測定することは重要である。
しかしながら、電波暗室の内部形状は、ほぼ直方体であり、内部寸法は、各辺が数m乃至10m程度である。LCXは、長さが数m〜数100m程度と細長いために、通常の電波暗室では、大きさが不足してLcの測定ができない。仮に、LCX用の電波暗室を製作した場合は、極めて細長い特殊な形状を有するものとせざるを得ず、建設費が高額になってしまう。
そのため、従来より、LCXにおけるLcの測定は、室内の床面や屋外のコンクリート面にLCXを設置し、オープンな環境で行っていた。したがって、Lcの測定に悪影響を与える外来電波や、LCXの付近の金属体による不要反射波が存在し、正確なLcの測定ができなかった。
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであり、その目的は、例えば、LCXにおけるLcの測定等において、測定に悪影響を与える不要電波や不要反射が除去され、正確な測定が簡単、かつ、安価に行えるケーブル特性測定装置を提供することにある。
前述の課題を解決し、前記目的を達成するため、本発明に係るケーブル測定装置は、以下の構成のいずれか一を有するものである。
〔構成1〕
ケーブル(LCX、または、一般のケーブル)からの漏洩電磁界を測定するためのケーブル特性測定装置であって、測定対象となるケーブルに電力を入力する電力入力手段と、ケーブルからの漏洩電磁波を受信するアンテナと、ケーブルの測定対象区間を包含する電波暗室とを備え、電波暗室を構成する部材の少なくとも一部は、アンテナとの相対的位置が一定に保たれており、固定して設置されたケーブルに対して、ケーブルにおける測定対象区間の移動に伴って、ケーブルの長手方向に相対的に移動可能となっていることを特徴とするものである。
〔構成2〕
構成1を有するケーブル特性測定装置において、アンテナとの相対的位置が一定に保たれる電波暗室を構成する部材の一部は、電波暗室の天井部分であることを特徴とするものである。
〔構成
構成1、または、構成のいずれかを有するケーブル特性測定装置において、ケーブルは、中心導体と、この中心導体を被覆した絶縁体と、この絶縁体の外側を覆う外部導体とが同軸構造となされ、外部導体に漏洩電磁界形成用の複数のスロット部が形成され、外部導体が外被で覆われた漏洩同軸ケーブルであることを特徴とするものである。
構成1を有する本発明に係るケーブル特性測定装置においては、電波暗室を構成する部材の少なくとも一部は、アンテナとの相対的位置が一定に保たれており、固定して設置されたケーブルにおける測定対象区間の移動に伴って、ケーブルの長手方向に、相対的に移動可能となっているので、電波暗室の大きさを必要最小限としつつ、不要電磁波のアンテナヘの進入を低減させ、長大なケーブルについての正確な測定を行うことができる。
構成2を有する本発明に係るケーブル特性測定装置においては、アンテナとの相対的位置が一定に保たれる電波暗室を構成する部材の一部は、電波暗室の天井部分であるので、電波暗室を構成する部材の一部を移動することが容易である。
構成を有する本発明に係るケーブル特性測定装置においては、ケーブルは、中心導体と、この中心導体を被覆した絶縁体と、この絶縁体の外側を覆う外部導体とが同軸構造となされ、外部導体に漏洩電磁界形成用の複数のスロット部が形成され、外部導体が外被で覆われた漏洩同軸ケーブル(LCX)であるので、漏洩同軸ケーブル(LCX)における結合損失(Lc)を測定することができる。
すなわち、本発明は、例えば、LCXにおけるLcの測定等において、測定に悪影響を与える不要電波や不要反射が除去され、正確な測定が簡単、かつ、安価に行えるケーブル特性測定装置を提供することができるものである。
本発明の第1の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。 本発明に係るケーブル特性測定装置により測定されたLCXにおけるLcを示すグラフである。 本発明の第5の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。 LCXの構成を示す斜視図である。 従来のケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図(a)及び正面図(b)である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
この実施の形態は、本発明に係るケーブル特性測定装置を、LCX(漏洩同軸ケーブル)におけるLc(結合損失)を測定する装置として構成したものである。なお、本発明に係るケーブル特性測定装置は、LCXにおけるLcを測定する装置に限定されず、種々のケーブルについての種々の特性を測定する装置として構成することができる。
図8は、LCXの構成を示す側面図である。
本発明に係るケーブル特性測定装置によりLcを測定されるLCXは、図8に示すように、内部導体102、絶縁体103、外部導体104及び外被(シース)105が同軸状に構成されたものである。このLCX1においては、同軸内部の電磁エネルギーを外部に漏洩させるために、外部導体104上に周期的なスロット部101が設けられている。スロット部101は、外部導体104に、ケーブル軸に対して所定の周期で設けられている。各スロット部101は、ケーブルの長さ方向(ケーブルの軸方向)に対していくらかの角度を持って傾斜されている。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。
本発明に係るケーブル特性測定装置は、図1中の(a)に示すように、測定対象となるケーブルであるLCX1に電力を入力する電力入力手段となる信号発生機11を備えている。この信号発生機11は、LCX1の入力端1aから、所定の電力をLCX1に入力する。LCX1の終端部1bは、無反射端となっている。
LCX1から、所定距離、例えば、1.5mを隔てた真上の位置には、LCX1からの漏洩電磁波を受信するアンテナである標準ダイポールアンテナ12が配置されている。標準ダイポールアンテナ12は、支柱13に取り付けられた支持扞12aによって支持されている。支柱13の基端部には、受信機14が設置されている。この受信機14には、標準ダイポールアンテナ12がリードケーブルを介して接続されている。受信機14は、標準ダイポールアンテナ12により、LCX1から放射された電磁波を受信するようになっている。標準ダイポールアンテナ12のアンテナ素子は、LCX1の長手方向に垂直な偏波を受信するように、LCX1の長手方向に垂直な方向となっている。
LCX1のLcは、LCX1の内部を伝送するエネルギーPtと標準ダイポールアンテナ12により受信されるエネルギーPrとの比により、以下のように定義される。
Lc=10log(Pt/Pr)(dB)
そして、このケーブル特性測定装置は、LCX1の測定対象区間を包含する電波暗室15を備えている。この電波暗室15の内側面には、電波吸収体16が張り詰められている。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す側面図である。
LCX1の測定対象区間とは、標準ダイポールアンテナ12により受信され得る電磁波を放射する区間のことであり、図2に示すように、LCX1からの電磁波の放射角度範囲が±θである場合において、標準ダイポールアンテナ12からの視野角が±θ以内の範囲にある図2中矢印Aで示す区間である。LCX1からの電磁波の放射角度範囲は、一般に、±45°以内である。
電波暗室15が測定対象区間を包含するとは、この測定対象区間に亘って、LCX1の周囲に電波暗室15の壁面が存在しているということである。なお、LCX1の長手方向(図1(a)及び図2中のz軸方向)に亘って、電波暗室15の壁面が存在していればよく、LCX1の両端側の壁面、すなわち、図1(a)及び図2中のxy平面を塞ぐ壁面は、必ずしも存在しなくてよい。ただし、図1中の(b)に示すように、LCX1の両端側の壁面15a、すなわち、図1(a)及び図2中のxy平面を塞ぐ壁面15aを設けて、電波暗室15を全方向に亘って閉じた形状としてもよい。
そして、このケーブル特性測定装置において、標準ダイポールアンテナ12及びLCX1は、LCX1における測定対象区間の移動に伴って、LCX1の長手方向に、相対的に移動可能となっている。この実施の形態においては、LCX1が固定して設置されており、標準ダイポールアンテナ12及び電波暗室15を構成する部材の一部(電波暗室15の天井部分15b)がLCX1の長手方向に移動可能となっている。
すなわち、受信機14は、移動台車14a上に積載されており、LCX1の長手方向に沿って電波暗室15の外に設置されたレール17上を移動可能となっている。受信機14は、電波暗室15の外から、支持扞12aのみを電波暗室15内に進入させている。受信機14を積載した移動台車14aの移動は、人カによって行ってもよく、また、電動機を用いて行ってもよい。
電波暗室15の天井部分15bは、支柱13に取り付けられた支持扞15cによって、吊線15dを介して支持されている。この天井部分15bは、標準ダイポールアンテナ12との相対的位置が一定に保たれており、LCX1に対して、LCX1の長手方向に相対的に、標準ダイポールアンテナ12とともに移動可能となっている。
実施例として、電波暗室15の大きさ(内寸)を、幅4m、高さ4m、長さ11mの直方体として、ケーブル特性測定装置を作成した。電波暗室15の天井部分15bは、4m×4mの正方形の平板状とした。
このケーブル特性測定装置によって測定したLCX1は、絶縁体103の直径が10mmのLCX−10Dで、周波数2.4GHzでの標準結合損失は60dBであり、長さは10mであった。このLCX1を、電波暗室15の底面中央に段置した。LCX1の両端にはN型コネクタを取り付け、一方のコネクタは、リードケーブルによって信号発生機11に接続され、他方のコネクタには、反射防止のために無反射終端器を接続した。
このケーブル特性測定装置によるLCX1のLcの測定結果については、後述する。
〔第2の実施の形態〕
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。
この実施の形態においては、図3に示すように、第1の実施の形態に係るケーブル特性測定装置における天井部分15bの両側部に、側面板15e,15eを設けている。これら側面板15e,15eは、天井部分15bの両側部から垂下され、相対向する内側面には、電波吸収体16が張り詰められている。その他の構成については、第1の実施の形態と同様である。
この実施の形態においては、電波暗室の軽量化を図りつつ、不要電波を除去する効果を向上させることができる。
〔第3の実施の形態〕
図4は、本発明の第3の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。
この実施の形態においては、図4に示すように、電波暗室15の全体を移動可能とした。すなわち、このケーブル特性測定装置においては、LCX1は、設置台1c上に固定して設置されており、標準ダイポールアンテナ12及び電波暗室15の全体がLCX1の長手方向に移動可能となっている。設置台1cは、電磁波に対する影響のない合成樹脂材料等により形成されている。その他の構成については、第1の実施の形態と同様である。
電波暗室15は、下部に複数の移動用車輪15fを備えており、これら移動用車輪15fにより、LCX1の長手方向に沿って電波暗室15の外に設置されたレール17上を移動可能となっている。標準ダイポールアンテナ12は、支持扞12aにより、電波暗室15内に固定されており、電波暗室15との相対的位置が一定に保たれている。受信機14は、電波暗室15の外部に設置され、電波暗室15内の標準ダイポールアンテナ12との間をリードケーブル12bにより接続されている。電波暗室15の移動は、人カによって行ってもよく、また、電動機を用いて行ってもよい。
この実施の形態においても、LCX1の長手方向(図3中のz軸方向)に亘って、電波暗室15の壁面が存在していればよく、LCX1の両端側の壁面、すなわち、図3中のxy平面を塞ぐ壁面は、必ずしも存在しなくてよい。ただし、LCX1の両端側の壁面、すなわち、図3中のxy平面を塞ぐ壁面を設けて、電波暗室15を全方向に亘って閉じた形状としてもよい。この場合には、LCX1の両端側の壁面には、LCX1及び設置台1cが通過するための開口部を設けておく。
実施例として、電波暗室15の大きさ(内寸)を、幅4m、高さ4m、長さ4mの直方体として、ケーブル特性測定装置を作成した。
このケーブル特性測定装置によって測定したLCX1は、絶縁体103の直径が10mmのLCX−10Dで、周波数2.4GHzでの標準結合損失は60dBであり、長さは10mであった。LCX1の両端にはN型コネクタを取り付け、一方のコネクタは、リードケーブルによって信号発生機11に接続され、他方のコネクタには、反射防止のために無反射終端器を接続した。
このケーブル特性測定装置によるLCX1のLcの測定結果については、後述する。
〔第4の実施の形態〕
図5は、本発明の第4の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。
この実施の形態においては、図5に示すように、標準ダイポールアンテナ12及び電波暗室15を固定して設置し、LCX1を長手方向に移動可能とした。すなわち、このケーブル特性測定装置においては、LCX1は、移動台1d上に設置されており、標準ダイポールアンテナ12及び電波暗室15が固定して設置されている。移動台1dは、電磁波に対する影響のない合成樹脂材料等により形成されている。その他の構成については、第1の実施の形態と同様である。
移動台1dは、下部に複数の移動用車輪1fを備えており、これら移動用車輪1fにより、LCX1の長手方向に沿って設置されたレール17上を移動可能となっている。移動台1dの移動は、人カによって行ってもよく、また、電動機を用いて行ってもよい。標準ダイポールアンテナ12は、支持扞12aにより、電波暗室15内に固定されており、電波暗室15との相対的位置が一定に保たれている。受信機14は、電波暗室15の外部に設置され、電波暗室15内の標準ダイポールアンテナ12との間をリードケーブル12bにより接続されている。
なお、LCX1は、電波暗室15の外部において、リールに巻付けられた状態から、電波暗室15内に送り出され、電波暗室15内を通過した後に、再びリールに巻き取られるようにしてもよい。
この実施の形態においても、LCX1の長手方向(図4中のz軸方向)に亘って、電波暗室15の壁面が存在していればよく、LCX1の両端側の壁面、すなわち、図4中のxy平面を塞ぐ壁面は、必ずしも存在しなくてよい。ただし、LCX1の両端側の壁面、すなわち、図4中のxy平面を塞ぐ壁面を設けて、電波暗室15を全方向に亘って閉じた形状としてもよい。この場合には、LCX1の両端側の壁面には、LCX1及び移動台1dが通過するための開口部を設けておく。
実施例として、電波暗室15の大きさ(内寸)を、幅4m、高さ4m、長さ4mの直方体として、ケーブル特性測定装置を作成した。
このケーブル特性測定装置によって測定したLCX1は、絶縁体103の直径が10mmのLCX−10Dで、周波数2.4GHzでの標準結合損失は60dBであり、長さは10mであった。LCX1の両端にはN型コネクタを取り付け、一方のコネクタは、リードケーブルによって信号発生機11に接続され、他方のコネクタには、反射防止のために無反射終端器を接続した。
図6は、本発明に係るケーブル特性測定装置により測定されたLCXにおけるLcを示すグラフである。
第1乃至第4の実施の形態に係るケーブル特性測定装置によるLCX1のLcの測定結果は、図6中の(b)に示すように、外部の不要電磁波の影響が除去された良好なものであった。図6中の(a)(b)において、縦軸はLcであり、横軸は、LCX1の長さ方向の位置である。LCX1は、位置1mから位置11mに亘って設置されている。標準ダイポールアンテナ12は、位置0mから位置11mまで、LCX1に対して相対的に移動させた。測定周波数は2.4GHzである。
図6中の(a)に示すように、電波暗室を使用せずにLcを測定した場合には、Lcは、10dB程度の範囲内で大きく変動した。そして、図6中の(a)に示すように、本発明の実施の形態に係るケーブル特性測定装置によりLcを測定した場合には、Lcの変動は、数dB以内に安定した。これは、電波暗室15の外部からの不要電磁波や、LCX1から放射された電磁波が周辺の金属体に反射されて標準ダイポールアンテナ12に受信される不要電磁波の影響が除去されているためである。
〔第5の実施の形態〕
図7は、本発明の第5の実施の形態に係るケーブル特性測定装置の構成を示す斜視図である。
この実施の形態においては、図7に示すように、LCX1及び電波暗室15を固定して設置し、標準ダイポールアンテナ12をLCX1の長手方向に移動可能とした。すなわち、このケーブル特性測定装置においては、標準ダイポールアンテナ12は、電波暗室15にLCX1の長手方向に沿って形成されたスリット15fを介して電波暗室15内に挿入され、電波暗室15外に設置された受信機14に接続されており、LCX1の長手方向にLCX1に対して移動可能となっている。その他の構成については、第1の実施の形態と同様である。
標準ダイポールアンテナ12は、支柱13に取り付けられた支持扞12aによって支持されている。支柱13の基端部には、受信機14が設置されている。この受信機14には、標準ダイポールアンテナ12がリードケーブルを介して接続されている。受信機14は、移動台車14a上に積載されており、LCX1の長手方向に沿って電波暗室15の外に設置されたレール17上を移動可能となっている。受信機14は、電波暗室15の外から、スリット15fを介して、支持扞12aのみを電波暗室15内に進入させている。受信機14を積載した移動台車14aの移動は、人カによって行ってもよく、また、電動機を用いて行ってもよい。
実施例として、電波暗室15の大きさ(内寸)を、幅4m、高さ4m、長さ11mの直方体として、ケーブル特性測定装置を作成した。電波暗室15の一側面には、電波暗室15の底面から約2.5mの位置に、幅0.3mのスリット15fを、電波暗室15の長さ方向に形成した。
このケーブル特性測定装置によって測定したLCX1は、絶縁体103の直径が10mmのLCX−10Dで、周波数2.4GHzでの標準結合損失は60dBであり、長さは10mであった。LCX1の両端にはN型コネクタを取り付け、一方のコネクタは、リードケーブルによって信号発生機11に接続され、他方のコネクタには、反射防止のために無反射終端器を接続した。
本発明は、ケーブル特性測定装置に適用され、ケーブルからの漏洩電磁波、特に、漏洩同軸ケーブルの結合損失を正確に測定できるケーブル特性測定装置に適用される。
1 LCX
11 信号発生機
12 標準ダイポールアンテナ
15 電波暗室
15b 天井部分
101 スロット部
102 中心導体
103 絶縁体
104 外部導体
105 外被(シース)

Claims (3)

  1. ケーブルからの漏洩電磁界を測定するためのケーブル特性測定装置であって、
    測定対象となるケーブルに電力を入力する電力入力手段と、
    前記ケーブルからの漏洩電磁波を受信するアンテナと、
    前記ケーブルの測定対象区間を包含する電波暗室と
    を備え、
    前記電波暗室を構成する部材の少なくとも一部は、前記アンテナとの相対的位置が一定に保たれており、固定して設置された前記ケーブルに対して、前記ケーブルにおける前記測定対象区間の移動に伴って、前記ケーブルの長手方向に相対的に移動可能となっている
    ことを特徴とするケーブル特性測定装置。
  2. 前記アンテナとの相対的位置が一定に保たれる前記電波暗室を構成する部材の一部は、前記電波暗室の天井部分である
    ことを特徴とする請求項1記載のケーブル特性測定装置。
  3. 前記ケーブルは、中心導体と、この中心導体を被覆した絶縁体と、この絶縁体の外側を覆う外部導体とが同軸構造となされ、前記外部導体に漏洩電磁界形成用の複数のスロット部が形成され、前記外部導体が外被で覆われた漏洩同軸ケーブルである
    ことを特徴とする請求項1、または、請求項2記載のケーブル特性測定装置。
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