JP5665374B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関し、更に詳しくは、脱臭機能等の吸収能力以外の機能を付与した機能性の吸収性物品に関する。
近年、吸収性物品は、排泄物等の吸収保持という基本的な機能のみに留まらず、吸収保持機能以外の更に他の機能を付与させて、商品としての付加価値を高めることが試みられている。
このような他の機能としては、脱臭機能、芳香機能、抗菌機能、温熱機能等が挙げられる。そして、他の機能を付与するための構成として、例えば、下記の特許文献1には、少なくとも1種類以上の漢方薬材料を含む吸収体を有する吸収性物品が提案されている。
特開2008−272269号公報
このような漢方薬材料を含む吸収体を有する吸収性物品は、トイレ内や浴室近く等、湿度の高い場所に保管される場合が多い。しかし、湿度の高い環境下では栄養源となる漢方薬から真菌類(カビ)が発生しやすい。
そこで、漢方薬材料を含む吸収体を有する吸収性物品においては、保管中のカビの発生を抑制するために防カビ処理を施すことが求められていた。
従来より、防カビ処理として、ガンマ線の照射に防カビ効果のあることが知られている。漢方薬材料を含む吸収体を有する吸収性物品においても、漢方薬材料にガンマ線を大量に照射すれば、菌を完全に死滅させることによりカビの発生を防ぐことは可能である。
しかし、菌を完全に死滅させるほどの大量のガンマ線を照射すると、漢方薬の揮発成分が減少し芳香機能が低下してしまうという問題が一方にある。漢方薬材料を含む吸収体を有する吸収性物品の商品性を保持するためには、大量のガンマ線を照射することは避けなければならない。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、漢方薬材料を含む吸収体を有する吸収性物品において、漢方薬のもたらす機能を損なうことなく、漢方薬材料におけるカビの発生を防ぐことを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討したところ、漢方薬材料にハロゲン系防カビ剤による防カビ処理を施すことによって、芳香機能を保持したままで、カビの発生を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体と、を少なくとも備える吸収性物品であって、前記吸収体は、少なくとも1種類以上の漢方薬材料を含み、前記漢方薬材料は、ハロゲン系防カビ剤による第一の防カビ処理を施してなる吸収性物品。
(2) 前記第一の防カビ処理における前記ハロゲン系防カビ剤が3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(IPBC)である(1)に記載の吸収性物品。
(3) 前記第一の防カビ処理において、前記漢方薬材料の表面に前記ハロゲン系防カビ剤が付与されている(1)又は(2)に記載の吸収性物品。
(4) 前記第一の防カビ処理において、前記漢方薬材料と前記ハロゲン系防カビ剤とを混合した混合物が前記吸収体を構成するシートに塗布されている(1)又は(2)に記載の吸収性物品。
(5) 前記第一の防カビ処理において、前記漢方薬材料が前記ハロゲン系防カビ剤を含むシートに接している(1)又は(2)に記載の吸収性物品。
(6) 前記シートは、前記ハロゲン系防カビ剤を前記シート表面に塗布してなり、前記吸収性物品の平面視において、前記塗布範囲内に前記漢方薬材料が配置される(5)に記載の吸収性物品。
(7) 前記ハロゲン系防カビ剤を含む着色インキを用い、前記塗布が前記シート表面への印刷である(6)記載の吸収性物品。
(8) 液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体と、を少なくとも備える吸収性物品であって、前記吸収体は、少なくとも1種類以上の漢方薬材料を含み、前記漢方薬材料は、ハロゲン系防カビ剤による第一の防カビ処理と、ガンマ線照射による第二の防カビ処理とを施す吸収性物品の製造方法。
(9) 前記第一の防カビ処理における前記ハロゲン系防カビ剤が3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(IPBC)である(8)記載の吸収性物品の製造方法。
(10)前記ハロゲン系防カビ剤が、濃度が4ppm以上500ppm(重量/重量)以下の溶液であり、前記溶液を漢方薬材料100kgあたり0.1Lから10L噴霧する(8)又は(9)記載の吸収性物品の製造方法。
(11) 前記第二の防カビ処理における前記ガンマ線照射量が1KGY以上5KGY未満である(8)又は(9)記載の吸収性物品の製造方法。
本発明によれば、漢方薬材料を含む吸収体を有する吸収性物品において、漢方薬材料の有する芳香機能を保持したまま、漢方薬材料におけるカビの発生を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態における吸収性物品の上面図である。 本発明の第1の実施形態における吸収性物品の裏面図である。 本発明の第1の実施形態における吸収性物品のX−X断面図である。 本発明の第1の実施形態における吸収性物品のY−Y断面図である。 本発明の他の実施形態における吸収性物品の上面図である。 本発明の他の実施形態における吸収性物品の中間吸収体の断面模式図である。
以下、本発明の第一の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することが出来る。
<吸収性物品の全体構成>
図1から図4に示すように、本発明にかかる吸収性物品1は、縦長状に形成され、液透過性の表面シート10と、液不透過性の裏面シート20と、表面シート10と裏面シート20との間に配置され、排泄物等の液体を吸収して保持する吸収体30と、を少なくとも有する。
また、吸収性物品1は、吸収性物品1の幅方向WDにおける略中央に、長手方向LDに沿って帯状の吸収部3が形成される。吸収部3は、表面シート10と吸収体30とで構成される。また、吸収部3には、圧縮溝4、41が形成される。圧縮溝4、41は、長手方向LDに沿って環状に形成され、表面シート10と吸収体30を構成する後述のベース吸収体31とを接合する。
吸収性物品1における幅方向WDの両側それぞれには、幅方向WDの外方向に突出するようにウイング2R、2Lが形成される。ウイング2R、2Lは、表面シート10の幅方向WDにおける両側に長手方向LDに沿って配置されるサイドシート11と、裏面シート20とにより形成される。
吸収体30における表面シート10が配置される面とは反対側の面には、裏面シート20が配置される。また、図2に示すように、裏面シート20における吸収体30とは反対側の面には、ズレ止め部21及びウイング側ズレ止め部22R、22Lが形成される。
図1、図3に示すように、表面シート10は、吸収体30における裏面シート20が配置される面とは反対側の面に、吸収体30を覆うように配置され、排泄物等の液体を後述の吸収体30に透過させる。
表面シート10の幅方向WDにおける両側には、サイドシート11を配置することができる。サイドシート11は、吸収性物品1の長手方向LDにおける一部分が幅方向WD外方に向かって突出した状態となっており、後述の裏面シート20と共にウイング2R、2Lを形成する。また、サイドシート11は、表面シート10の幅方向WDの両側において長手方向に沿って略等間隔で形成される図示しないエンボス部により接合される。サイドシート11を構成する部材は、撥水性のシートを使用することが好ましい。
図2、図3に示すように、吸収体30における表面シート10側とは反対側の面には、裏面シート20が配置される。裏面シート20は、吸収性物品1における防漏層を構成する。裏面シート20は、液不透過性のシートにより形成され、吸収体30において保持する排泄物等の液体が下着へ付着しないように制御することが可能である。
<吸収体の構成>
図1、図3及び図4に示すように、表面シート10と裏面シート20との間には、吸収体30が配置される。吸収体30は、少なくとも1種類以上の漢方薬材料を含む。漢方薬材料として、具体的には、生薬である艾葉、香附子、当帰、高麗人参、益母草、九折草、蒲公英、山茱萸、桑黄キノコ、蓬のうち、少なくとも1以上を使用することができる。なお、本発明においては、吸収体30に含まれる漢方薬材料には、ハロゲン系防カビ剤による防カビ処理を施す。これについては後述する。
本実施形態においては、吸収体30は、主として排泄物等の液体を吸収して保持するベース吸収体31と、漢方薬材料を混合することにより、排泄物等の液体を吸収しつつ他の機能を有する中間吸収体32と、により構成される。漢方薬材料を混合した中間吸収体32を配置することにより、漢方薬材料を含む吸収体の位置を任意に選択することができ、吸収性物品1における漢方薬材料の外観上の視認性を向上させることができる。ただし、中間吸収体32は本発明における必須の構成要素ではない。本発明は、その目的の範囲内において、適宜構成に変更を加えて実施することができる。例えば、中間吸収体32を構成要素として有さない吸収体30に漢方薬材料を配置した吸収性物品において、漢方薬材料に本発明による防カビ処理を施してなる吸収性物品も本発明の一実施形態である。
ベース吸収体31は、排泄物等の液体を吸収し、保持する。具体的には、後述の中間吸収体32を通過した排泄物等の液体を吸収し、保持する。ベース吸収体31は、表面シート10と裏面シート20との間に配置され、圧縮溝4、41により表面シート10と接合される。また、ベース吸収体31と裏面シート20とは、ホットメルト接着剤で互いに接合される。
ベース吸収体31は、例えば、高吸収ポリマーが混入された粉砕パルプ311を積層し、ティッシュ312で包むことにより形成される。ティッシュ312の目付は例えば15g/mで形成される。また。粉砕パルプ311の目付は、中間吸収体32の配置領域において300から500g/mである。また、ベース吸収体31における中間吸収体32の配置領域以外の領域の目付は、180から250g/m、好ましくは190から210g/mである。
中間吸収体32は、ベース吸収体31と表面シート10との間に配置され、表面シート10から透過した排泄物等の液体を吸収して保持すると共にベース吸収体31と共に吸収体30を構成する。また、中間吸収体32は、排泄物等の液体を吸収する他に、中間吸収体32に含まれる漢方薬材料が有する機能を有することができる。中間吸収体32については後述する。
吸収性物品1の吸収部3には、表面シート10とベース吸収体31とを接合する圧縮溝4が配置される。圧縮溝4は、低圧縮部と高圧縮部とが交互に配置されることにより形成される。圧縮溝4は、長手方向LDに沿って長くなるように環状に形成される。圧縮溝4における吸収性物品1の長手方向LD両端に近い部分は、幅方向WDにおける略中央部分が最も端部に近くなるように円弧状に突出して形成される。また、圧縮溝4に囲まれた領域の内側には、環状の圧縮溝4を幅方向WDにつなぐように、緩やかな円弧状の圧縮溝41が形成される。吸収部3における圧縮溝41に囲まれた領域には、後述の中間吸収体32が配置される。言い換えると、中間吸収体32の配置領域を除く位置に圧縮溝4、41が形成される。
<中間吸収体の構成>
中間吸収体32は、本実施形態においては、図1、図3及び図4に示すように、セカンドシート33とベース吸収体31との間に配置される。また、中間吸収体32は、吸収部3における中央領域に配置され、かつ圧縮溝4、41が形成される部分を除く位置に配置される。
中間吸収体32は、少なくとも1種以上の漢方薬材料と吸収パルプとを混合させた所定量の混合吸収体321を外装シート322で包むことにより形成される。そして、漢方薬材料が有する効能により、排泄物等の液体を吸収する機能に加えて他の機能を有することができる。
中間吸収体32が有する機能とは、排泄物等の液体を吸収すると共に、例えば、脱臭機能を挙げることができる。更には、吸収性物品1と肌とがこすれたり、ムレたりすることにより生じることのあるかゆみやかぶれを低減させたりというような効果を有するようにしてもよい。中間吸収体32に使用される漢方薬材料は、中間吸収体32に要求される機能に基づいて適宜選択することができる。
漢方薬材料の選択は、中間吸収体32に要求される機能に基づいて選択されると共に、製造工程の観点からも考慮される。具体的には、漢方薬材料の粒度分布や平均粒径を考慮する。例えば、中間吸収体32を形成するにおいて、漢方薬材料と混合される吸収パルプの平均粒径との関係を考慮する。吸収パルプよりも平均粒径を大きくした場合には、漢方薬材料が中間吸収体32中に点在してムラが発生し、外観が悪くなる。漢方薬材料の平均粒径は、好ましくは、吸収パルプの平均粒径の半分程度である。具体的には、150から250メッシュが好ましい。
また、製造工程の観点からの漢方薬材料の選択は、製造時における漢方薬材料の流動性を考慮して行う。製造時の漢方薬材料を搬送する工程において粉末どうしの凝集が生じる場合があり、移動が起きにくくなる場合がある。このような場合には、他の流動性の高い漢方薬材料を混合し、又は混合比率を大きくすることで漢方薬材料全体の流動性を確保することができる。
中間吸収体32に使用される漢方薬材料は、具体的には、生薬である艾葉、香附子、当帰、高麗人参、益母草、九折草、蒲公英、山茱萸、桑黄キノコ、蓬のうち、少なくとも1以上を使用することができる。本実施形態においては、艾葉、当帰及び香附子をそれぞれ1:1:1の割合で混合する。これにより、中間吸収体32に脱臭機能を備えさせることができると共に、好適に製造することができる。なお、中間吸収体32に使用される漢方薬材料の構成として、上記の香附子の代わりに高麗人参を使用する構成としても、中間吸収体32を好適に製造することができる。
中間吸収体32に使用される漢方薬材料は、有色であることが好ましい。漢方薬材料として使用される艾葉が有する色としては、緑から褐色であり、当帰が有する色としては茶色であり、香附子が有する色としては、こげ茶色である。これらの色を有する漢方薬材料が混合されることにより、中間吸収体32は、全体として茶褐色状の色を有する。これにより、例えば、白色系の周囲の色との明度差(コントラスト)が生じ、中間吸収体32を表面シート10側から好適に視認することができる。
艾葉(ガイヨウ)の効能としては、身体を温め、食欲増進、胆汁分泌促進、止血作用があり、腹痛、胸やけ、下痢、便秘、鼻血、血尿、痔を挙げることができる。
当帰(トウキ)の効能としては、血色不良、冷え性、血行障害に対して補血、強壮、鎮痛薬として婦人病を挙げることができる。
香附子(コウブシ)の効能としては、通経、浄血、鎮痛、鎮静薬として月経不順、生理痛、更年期障害等の婦人病、慢性胃炎、十二指腸潰瘍、神経性胃炎を挙げることができる。
漢方薬材料と共に混合される吸収パルプは、ベース吸収体31に用いられる吸収パルプと同様のものを使用することができる。吸収パルプは、50から70g/mが好ましい。
漢方薬材料は、10から200g/mを使用することができ、好ましくは40から70g/mを使用することができる。本実施形態においては、47.7g/mで0.0735gが使用される。この量を使用することにより、表面シート10を通して中間吸収体32において漢方薬材料が混合されていることを確認することができる。また、混合されている漢方薬材料の分布にムラも生じにくくなる。混合吸収体321において、漢方薬材料が10g/mよりも少ない場合には、表面シート10を通して漢方薬材料が混合されていることを視認することが困難となる。更には、混合された漢方薬材料の分布にムラが生じる。また、漢方薬材料が200g/mよりも多い場合には、混合吸収体321における吸収パルプの量が少なくなるため、吸収スピードが悪くなり、液戻りしやすくなる。また、混合吸収体321における漢方薬材料の比率が大きくなるため、外装シート322によるシール性が悪くなり、漢方薬材料の脱落が増えることになる。
このように、混合吸収体321における漢方薬材料と吸収パルプの量及び比率は、中間吸収体32の吸収性や生産性、及び製品外観上のバランスを考慮して決定される。また、吸収性物品1において、漢方薬材料から発する匂いを確認することができることが好ましい。
外装シート322は、図3に示すように、漢方薬材料と吸収パルプからなる混合吸収体321を包むシートである。外装シート322は、混合吸収体321を巻くように包み、外装シート322の端部どうしがベース吸収体31側において互いに積層されるように配置される。
また、中間吸収体32は、ベース吸収体31と間欠的に接合される。具体的には、中間吸収体32を構成する外装シート322におけるベース吸収体31側の面とベース吸収体31における中間吸収体32側の面とが間欠的に配置されたホットメルト接着剤により接合される。ここで間欠的とは、外装シート322におけるベース吸収体31側の面全体にホットメルト接着剤が塗布されるのではなく、ホットメルト接着剤が塗布されない領域を有するように接着剤が塗布されることをいう。例えば、接着剤をドット状や点線状、線状、スパイラル状等に接着剤が接着面に配置される。
外装シート322は、液透過性のシートであればよく、例えばティッシュを使用することができる。また、外装シート322の目付は、例えば16g/mである。
<セカンドシート>
本発明においては、必要に応じて中間吸収体32と表面シート10との間には、セカンドシート33を配置することができる。セカンドシート33は、図3に示すように、二つ折りの状態で中間吸収体32と表面シート10との間に配置される。
セカンドシート33は、中間吸収体32を覆うように配置されるが、セカンドシート33が二つ折りにされた状態で、圧縮溝4、41に囲まれた領域よりも小さくなるように形成されることが好ましい。また、セカンドシート33が二つ折りにされた状態で、中間吸収体32の表面の面積と同一又は大きくなるように形成される。具体的には、セカンドシート33の目付は20g/mであり、セカンドシート33における長手方向の長さが100から110mm、好ましくは90から110mmのシートを二つ折りにして形成される。
セカンドシート33に使用される部材としては、例えば、ポリプロピレンを芯とし、ポリエチレンを鞘とした芯鞘構造の繊維であって、3.3dtex、繊維長が51mmの繊維からなるエアースルー不織布により形成される。またセカンドシート33は、例えば20g/mの不織布を二つ折りにして使用すると、目付は40g/mとなる。セカンドシート33は、表面シート10よりも密度が高くなるように形成されることが好ましい。セカンドシート33は、表面シート10よりも密度が高いことにより、表面シート10からの液移行性を高めることができる。
また、セカンドシート33は、その二つ折りにした状態におけるベース吸収体31側の面に中間吸収体32が接合される。セカンドシート33と中間吸収体32とは、ホットメルト接着剤により接合される。セカンドシート33に中間吸収体32を接合することにより、中間吸収体32とセカンドシート33及び表面シート10とがより密着状態となる。このため、使用者は、吸収性物品1における表面シート10が配置された面から、表面シート10及びセカンドシート33を通して中間吸収体32を確認することができる。
<第一の防カビ処理>
以下、本発明の特徴である第一の防カビ処理について説明する。吸収体30に含まれる漢方薬材料には、ハロゲン系防カビ剤による防カビ処理を施す。これが本発明における第一の防カビ処理である。ハロゲン系防カビ剤のなかでも広いpH領域で広い抗カビスペクトルを有するハロアセチレン化合物が好ましく用いられる。また、ヨウ素化合物が安全性、広い抗菌スペクトル/抗カビスペクトルの点から好ましく、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(IPBC)は、広いpH領域で広い抗菌、抗カビ、抗藻スペクトルを持ち、例えばカビ、酵母、藻類等に対して少量でも効果があり、工業用防カビ剤、防藻剤として有用に用いられている。
一方、特開平10−182318号公報に記載されているように、IPBC等のハロアセチレン化合物は、高温長時間で徐々に分解して着色する欠点も有している。このため、白色をベースとして清潔感を重視する従来の生理用品等にはとても適用することができなかったという現状があった。
しかし、本発明の吸収性物品においては、そもそも漢方薬材料というカビを発生しやすい材料を含むと共に、漢方薬材料がそもそも有色であり、この有色の漢方薬材料を使用者が視認できるように設計さられたものである。このため、たとえIPBCが分解して着色したとしても、製品上が漢方薬自身の有色性でマスキングされる。このように、吸収性物品と漢方薬材料という組み合わせだからこそ、ハロアセチレン化合物の分解着色という欠点を補うことができるハロアセチレン化合物を適用できる点に本発明の新規な点がある。
処理方法は特に限定されないが、吸収体30において、防カビ剤を漢方薬材料に直接接触させる構成とすることにより行うことができる。アルコール等の溶剤に溶解して直接付着させる方法が例示でき、本実施形態の具体例としては、あらかじめ平均粒径が150から250メッシュとなるように粉砕した漢方薬材料に、ハロゲン系防カビ剤を溶解したアルコール溶液を噴霧する。漢方薬材料が2種類以上の種類からなる場合は、それぞれの種類の漢方薬材料に個別にハロゲン系防カビ剤溶液を噴霧してもよいし、2種類以上の漢方薬材料を混合した後に混合された漢方薬材料にハロゲン系防カビ剤溶液を噴霧してもよい。
この際のハロゲン系防カビ剤の処理量は、4ppm以上500ppm(重量/重量)の濃度のハロゲン系防カビ剤溶液を、例えば、漢方薬材料100kgあたり0.1Lから10L程度噴霧する量が例示できる。4ppm未満とすると、防カビ効果が充分ではなく、また、500ppmより大きくすると、上記の分解着色物の影響がマスキング効果を上回り吸収性物品の商品性が低下してしまう恐れがある。なお、IPBC等の最小阻止濃度は菌種によるが数ppmから数百ppmであり、また、粒子状の漢方薬材料表面への付着のみで効果を奏するので上記の少量添加で防カビ効果は充分である。
次にハロゲン系防カビ剤を噴霧した漢方薬材料を乾燥させて溶媒として使用したアルコールを揮発させる。このように乾燥工程を併用することは、漢方薬材料を乾燥させて、カビの発生を更に抑制できるので好ましい工程である。具体的な乾燥方法としては、例えば、本実施例においてIPBCを防カビ剤として用いる場合については、IPBCの融点が66℃から68℃であることから、例えば60℃以下の高温環境下におくことによって乾燥を促進させることができる。
なお、上記の実施形態においては、漢方薬材料の表面にハロゲン系の防カビ剤の溶液を噴霧することによって漢方薬材料に防カビ処理を施しているが、本発明はこれに限らない。例えば、漢方薬材料とハロゲン系防カビ剤とを混合してなる混合物を製造し、その混合物を吸収体30を構成する外装シート322に塗布することによって吸収性物品1を製造してもよい。
<第二の防カビ処理>
なお、乾燥と同時又は乾燥後に、更に漢方薬材料にガンマ線を照射することによって、防カビ効果をより高めることもできる。これが本発明における第二の防カビ処理である。ガンマ線は初期菌数を低下することができるので、上記の乾燥工程と同様に、カビの発生を更に抑制できるので好ましい工程であるが、上記従来技術の記載のように、菌を完全に死滅させるほどの大量のガンマ線を照射すると、漢方薬の揮発成分が減少して漢方薬材料自身は有する芳香機能が低下してしまうという問題が一方にある。このため漢方薬材料を含む吸収体を有する吸収性物品の商品性を保持するためには、大量のガンマ線を照射することはできない。このため、この第二の防カビ処理は上記の第一の防カビ処理と併用して行なわれる。
具体的には、ガンマ線の照射量は1KGY以上5KGY未満であることが好ましい。1KGY未満とすると、併用しても初期菌数の低減効果が不十分であり二段階の防カビ効果の相乗効果が認められない。また、5KGY以上とすると、漢方薬材料の芳香機能が低下してしまうので好ましくない。
<吸収性物品の製造方法>
上記の防カビ処理を施した漢方薬材料と吸収パルプとを所定の割合で混合した混合吸収体321を外装シート322に積層させる。そして、積層された漢方薬材料と吸収パルプとの混合吸収体321を外装シート322で巻くように全体を包み込む。この場合、混合吸収体321を包み込んだ外装シート322の端部は、互いに積層された状態となる。この積層された部分は、ベース吸収体31側になるように配置される。ベース吸収体31側に外装シート322が積層された部分が配置されることにより、積層された部分による段差の影響を表面シート10側へ及ぼすことを抑制することができる。更には、段差や、シートが積層されることによる見た目への影響を抑制することができる。なお、本実施形態においては、中間吸収体32は、漢方薬材料が含まれる混合吸収体321を面状に配置して、外装シート322が包むようにして形成されるが、これに限らない。例えば積層した2枚の外装シート322の間の略中央部に混合吸収体321を配置して2枚の外装シート322の周縁部をホットメルト接着剤で接合する構成とすることもできる。
混合吸収体321は、外装シート322に包まれた状態で所定の圧力がかけられることにより圧縮され、所定の厚さにシート化される。この圧縮処理により、中間吸収体32中の空隙が少なくなり、中間吸収体32の体積を小さくすることができる。また、圧縮されることにより、使用時において一定圧がかけられた場合に、一旦吸収した排泄物等の液体を放出しにくくなり、液戻りを抑制することができる。更には、排泄物等の液体を吸収する際に表面シート10上に液体が拡散するのを抑制することができる。
この圧縮処理において中間吸収体32にかけられる圧力は、2.0から3.3kgfであることが好ましい。2.0kgfよりも小さい圧力の場合には、中間吸収体32における液体の浸透速度はよくなるが、製造時の搬送時において外装シート322による拘束力が小さく、混合吸収体の脱落が生じる。また、3.3kgfよりも圧力が大きい場合には、中間吸収体32における排泄物等の液体が浸透する浸透速度が遅くなる。
次に、中間吸収体32は、セカンドシート33に接合される。具体的には、まず、セカンドシート33は二つ折りの状態で表面シート10に積層され、互いにホットメルト接着剤で接合される。中間吸収体32は、セカンドシート33におけるベース吸収体31側の面に積層され、ホットメルト接着剤により接合される。この場合、中間吸収体32は、上述の圧縮処理により所定の厚さにシート化されており、所定の大きさにカットされてセカンドシート33に積層される。
中間吸収体32の長手方向LDにおける長さは、55から85mm、好ましくは45から100mmである。また、幅方向WDにおける長さは、20から30mm、好ましくは20から35mmである。本実施形態においては、長手方向LDの長さが65mm、幅方向WDの長さが28mmである。長手方向LDの長さが45mmよりも小さい場合、又は幅方向WDの長さが20mmよりも小さい場合には、中間吸収体32に適する目付とした場合における漢方薬材料の視覚的な認識が困難となる。かつ、消臭に必要な漢方薬材料を所定量より多く封入すると、漢方薬材料の脱落等の弊害があり、搬送が困難となる。長手方向LDの長さが85mmよりも大きい場合又は幅方向WDの長さが35mmよりも大きい場合には周囲を取り囲む圧縮溝4、41に中間吸収体32が重なってしまう。すると、中間吸収体32が重なる部分は、圧縮溝4、41と共に圧縮されることにより、漢方薬材料が圧縮溝4、41に視認され、異物とみなされる場合がある。
表面シート10のセカンドシート33とは反対側の面であって、幅方向WDの両側には、長手方向LDに沿ってサイドシート11が配置され、表面シート10とサイドシート11と共にホットメルト接着剤及び/又はエンボス処理により接合される。
次に、積層された中間吸収体32におけるセカンドシート33とは反対側の面には、中間吸収体32を覆うように、更にベース吸収体31が積層され、ベース吸収体31と表面シート10を一体化するように圧縮溝4、41が形成される。この場合、圧縮溝4、41は、中間吸収体32の配置領域を除く位置に形成される。言い換えると中間吸収体32は、圧縮溝4及び圧縮溝41で囲まれた領域に配置される。中間吸収体32は、吸収部3の幅方向WD及び長手方向LDの略中央に配置され、エンボス処理による圧縮溝4、41が形成されない場所に配置される。したがって、圧縮溝4、41により漢方薬材料が圧縮されることが無い。このため、漢方薬材料が圧縮溝4、41により圧縮されることで漢方薬材料の色が点在して見えることによる、外観上の視認性が悪くなることを防止する。また、圧縮溝4、41を形成することにより、吸収性物品1に所定の剛性を付与することができ、吸収性物品1がよれたり、吸収部3の表面において排泄物等の液体が拡散することを抑制することができる。
また、中間吸収体32とベース吸収体31とは、互いに接する面において、ホットメルト接着剤により間欠的に接合される。具体的には、中間吸収体32とベース吸収体31とが接する面において、ホットメルト接着剤を間欠的に配置することにより、互いに接合される。ホットメルト接着剤は液不透過性のため、ホットメルト接着剤を間欠的に配置することで中間吸収体32からベース吸収体31への液の透過を阻害しない。
したがって、中間吸収体32は、セカンドシート33とベース吸収体31とにそれぞれ接する面が接合されることとなる。また、セカンドシート33は表面シート10と接合されるため、中間吸収体32は、間接的に表面シート10と接合され、表面シート10とベース吸収体31とが間接的に接合される。これにより、吸収性物品1の装着時において、吸収性物品1がよれたりする場合に漢方薬材料が外装シート322の外側に出てしまうことを抑制することができる。更には、表面シート10側から中間吸収体32における漢方薬材料の視認性を維持することができる。
また、中間吸収体32は、少なくとも吸収性物品1における身体の排泄口が当接すると想定される位置に配置されることが好ましい。当該位置に配置されることにより、排泄物等の液体が排出されてすぐに吸収させることができる。また、においの発生源である排泄物等の液体に最も近い位置に配置されるため、脱臭機能を好適に発揮することができる。
ベース吸収体31における中間吸収体32が配置される面とは反対側の面には、裏面シート20が配置され、ホットメルト接着剤により接合される。
本実施形態によると、中間吸収体32がセカンドシート33と接合される。このため、中間吸収体32とセカンドシート33及び表面シート10を密着させることができ、表面シート10側から中間吸収体32の存在を使用者に認識させることができる。これにより、当該吸収性物品1の特徴を使用者に容易に認識させることができる。なお、本実施形態においては、セカンドシート33を表面シート10と中間吸収体32との間に配置したが、セカンドシート33は配置せず、表面シート10とベース吸収体31との間に中間吸収体32を配置するようにしてもよい。
また、本実施形態おいては、吸収性物品1はいわゆる立体ギャザーを形成していないが、立体ギャザーを配置してもよい。例えば、サイドシート11の表面シート10側の端部を長手方向LDに沿って折り返し、糸状ゴムを一定の倍率で伸長した状態で挟み込み、サイドシート11の折り返し部分に固定することで立体ギャザーを形成することができる。
また、本実施形態においては、吸収性物品1の中間吸収体32は、生理用ナプキンとして使用されるが、これに限らない。例えば、パンティーライナーや、オムツ(成人用、子供用)にも中間吸収体32を同様に配置することができる。更には、中間吸収体32を独立して使用することも可能である。例えば、中間吸収体32を布ナプキンに挟み込むように配置することもできる。
以上説明したように、本発明によれば、漢方薬材料を含む吸収体30を有する吸収性物品1において、漢方薬材料にハロゲン系防カビ剤を噴霧することによる防カビ処理を施すことにより、漢方薬のもたらす機能を損なうことなく、漢方薬材料におけるカビの発生を防ぐことができる。また、上記処理に加えて漢方薬材料に所定量のガンマ線を照射することによって、更に効果的にカビの発生を防ぐことができる。
また、中間吸収体32に漢方薬材料を使用することにより、吸収性物品1に消臭効果を期待することができる。
また、吸収性物品1が使用者の身体に装着され体温によって温められることにより、漢方薬材料に含まれる揮発成分が漢方薬材料を包んだ外装シート322、セカンドシート33及び表面シート10を通過して使用者の肌に浸透する。この作用により、例えば、かゆみ等の生理中の女性特有の症状を低減させるような他の効果を期待することも可能である。このとき、漢方粉に固着されたハロゲン系の防カビ剤は体温では揮発しないので、漢方薬材料の表面に留まり、使用者の身体に防カビ剤が作用することはない。
また、中間吸収体32が、使用者の身体から排出された体液を吸収する際に、パルプと混合している漢方薬材料から水溶性成分が溶け出し、着用者の肌に浸透する。このときもハロゲン系の防カビ剤は水にはほとんど溶けないので、漢方薬材料の表面に留まり、使用者の身体に防カビ剤が接触することはないので安全である。
なお、本発明においては、ハロゲン系防カビ剤による防カビ処理後に他の防カビ処理を組み合わせて行うことにより、更に効果の高い防カビ処理を行うことも可能である。具体的には、例えば、パラベン、ヒノキチオールによる処理等の他の防カビ剤処理や、ガンマ線以外の電磁放射線殺菌等を組み合わせて行うことができる。
<他の実施形態>
図5は本発明の他の実施形態における吸収性物品の上面図であり、図6はその中間吸収体32aの断面図模式図である。この実施形態においては、ハロゲン系防カビ剤が漢方薬材料の表面に直接的に付着しておらず、漢方薬材料が、ハロゲン系防カビ剤を含むシートに接していることで、該シートを介してハロゲン系防カビ剤を漢方薬材料に間接的に付与させる態様である点が上記の第一実施形態と異なっている。
具体的には、図6に示すように、この中間吸収体32aは、上下2枚の外装シート322aとその間に配置される混合吸収体321とで構成され、中間吸収体32aの外周縁は熱又は接着剤等で接合されている。外装シート322aの両内面側には、あらかじめハロゲン系防カビ剤5が従来公知の印刷法等で塗布形成されており、中央部に混合吸収体321が配置されている。その結果、図5に示すように、平面視においては、ハロゲン系防カビ剤5の塗布範囲内に、漢方薬材料を含む混合吸収体321が配置される。この範囲内に配置されることによって防カビ剤の防カビ効果を確実に漢方薬材料の全体に作用させることができる。
ハロゲン系防カビ剤5の塗布は、ハロゲン系防カビ剤5をインキ化してもよく、このインキを着色させてもよい。着色させることにより、図5に示すように、着色されたハロゲン系防カビ剤5が中間吸収体32aの外周縁に沿って形成され、漢方薬が配合されていることを消費者に視認しやすくするという効果を奏する。
以下において本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
<実施例1>
中間吸収体32を以下のように作製した。漢方薬材料として艾葉、当帰及び香附子、の3種を用いた。それぞれの漢方薬材料300kgに対し、濃度300ppmのIPBCのアルコール溶液を3L噴霧した。IPBCを噴霧した漢方薬材料を乾燥させた後に、各漢方薬材料を1:1:1の比率で、それぞれ目付15.9g/mずつ、0.0245g/個ずつ混合し、混合した漢方薬材料を、目付58.7g/m、0.09g/個、の吸収パルプと混合し、16g/mのティッシュに包みシート化した。そして、当該中間吸収体32を吸収性物品1に挿入し、サンプルを作製した。
<実施例2>
IPBCのアルコール溶液を噴霧してから乾燥させた漢方薬材料に、更に3KGYのガンマ線を照射したこと以外は、実施例1と同様に、すなわち、防カビ処理としてIPBCの噴霧に加えてガンマ線の照射を行って作成した例を実施例2とした。
<比較例1>
IPBCのアルコール溶液の噴霧とその後の乾燥工程を行わなかったこと以外は、実施例2と同様に、すなわち、防カビ処理としてガンマ線の照射のみを行って、作成した例を比較例1とした。
<比較例2>
ガンマ線の照射量を5KGYとしたこと以外は比較例1と同様に作成した例を比較例2とした。
実施例、及び比較例について、吸収性物品1における防カビ処理の効果を評価した結果を表1に示す。
吸収性物品1の防カビ処理の効果の測定は以下の手順で実施した。
1)温度28℃、湿度95%の恒温恒湿の条件下で、吸収性物品1の実施例、比較例の各サンプル18枚ずつを4週間放置する。
2)放置開始から4週間後に目視検査を行い、カビの発生数、発生率を測定する。
3)放置開始から4週間後に官能評価により、漢方薬の芳香性(匂い)を測定した。
Figure 0005665374
更に、漢方薬材料へのガンマ線の照射による防カビ処理の効果の詳細を評価した結果を表2に示す。
漢方薬材料へのガンマ線照射による防カビ効果の詳細の測定は以下の手順で実施した。
1)サンプルとした漢方薬材のうち混合薬剤は、実施例1と同じく、艾葉、当帰及び香附子、の3種を1:1:1の割合で混合したものを用いた。
2)各サンプルとした漢方薬材料には、実施例1と同じ条件でIPBCのアルコール溶液の噴霧とその後の乾燥工程を施した。
3)上記の通り、IPBCによる防カビ処理を施したサンプルに3KGYのガンマ線を照射したものと、ガンマ線を非照射のものについて、培地上で10日間放置後の真菌類の菌数を比較した。
4)培地には、3M Yeast & Mold Petri Filmを使用し、室温条件下で、10日間放置した。
Figure 0005665374
表1から解るように、比較例1の結果に見られる通り、3KGYのガンマ線を照射するのみでは、カビの発生を防ぐことはできない。しかし、一方で、比較例2の結果に見られる通り、5KGY以上のガンマ線を照射すると、カビの発生は防ぐことができるが、漢方薬の芳香機能が毀損されてしまう。実施例1の結果に見られる通り、IPBCによる防カビ処理により、漢方薬の芳香機能を維持したまま、カビの発生を有効に防ぐことができる。また、表2から解るように、IPBCによる防カビ処理に加えて3KGYのガンマ線の照射による防カビ処理を併せて行うことにより、真菌の初期菌数を低減させることができるため、カビの発生をより確実に防ぐことができる。
1 吸収性物品
4、41 圧縮溝
10 表面シート
20 裏面シート
30 吸収体
31 ベース吸収体
32 中間吸収体
33 セカンドシート
321 混合吸収体
322 外装シート

Claims (10)

  1. 液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体と、を少なくとも備える吸収性物品であって、
    前記吸収体は、少なくとも1種類以上の漢方薬材料を含み、
    前記漢方薬材料は、ハロゲン系防カビ剤による第一の防カビ処理を施してなり、
    前記第一の防カビ処理において、前記漢方薬材料が前記ハロゲン系防カビ剤を含むシートに接している吸収性物品。
  2. 前記第一の防カビ処理における前記ハロゲン系防カビ剤が3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(IPBC)である請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記第一の防カビ処理において、前記漢方薬材料の表面に前記ハロゲン系防カビ剤が付与されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第一の防カビ処理において、前記漢方薬材料と前記ハロゲン系防カビ剤とを混合した混合物が前記吸収体を構成するシートに塗布されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  5. 前記シートは、前記ハロゲン系防カビ剤を前記シート表面に塗布してなり、前記吸収性物品の平面視において、前記塗布範囲内に前記漢方薬材料が配置される請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記ハロゲン系防カビ剤を含む着色インキを用い、前記塗布が前記シートの前記表面への印刷である請求項記載の吸収性物品。
  7. 液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される吸収体と、を少なくとも備える吸収性物品の製造方法であって、
    前記吸収体は、少なくとも1種類以上の漢方薬材料を含み、
    前記漢方薬材料は、ハロゲン系防カビ剤による第一の防カビ処理と、ガンマ線照射による第二の防カビ処理とされ、
    前記第一の防カビ処理において、前記漢方薬材料が前記ハロゲン系防カビ剤を含むシートに接している吸収性物品の製造方法。
  8. 前記第一の防カビ処理における前記ハロゲン系防カビ剤が3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(IPBC)である請求項記載の吸収性物品の製造方法。
  9. 前記ハロゲン系防カビ剤が、濃度が4ppm以上500ppm(重量/重量)以下の溶液であり、前記溶液を漢方薬材料100kgあたり0.1Lから10L噴霧する請求項又は記載の吸収性物品の製造方法。
  10. 前記第二の防カビ処理におけるガンマ線照射量が1KGY以上5KGY未満である請求項又は記載の吸収性物品の製造方法。
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