JP5654680B2 - 重質炭化水素蒸留における省エネルギー - Google Patents

重質炭化水素蒸留における省エネルギー Download PDF

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Description

本願は、2010年8月25日に出願された米国特許出願第12/868,286号の優先権を主張する。
本発明は炭化水素の蒸留における省エネルギーの改良された方法に関する。より具体的には、本発明はキシレン異性体を製造する芳香族化合物処理の複合施設内の省エネルギーに関する。
キシレン異性体は、種々の重要な工業用化学薬品の供給原料として石油から大量に製造されている。キシレン異性体の中で最も重要なのはパラキシレンで、ポリエステルの主要な供給材料であり、大量の基本需要による高い成長率を享受し続けている。オルトキシレンは、無水フタル酸を製造するのに用いられ、大量に生産されるが比較的成熟した市場に供給されている。メタキシレンは、使用量としてはそれより少ないものの、増加しており、可塑剤、アゾ染料、及び木材防腐剤等の製品に使用されている。エチルベンゼンは、一般にキシレン混合物中に存在し、時々スチレン製造のために回収されるが、通常はC芳香族化合物の中であまり望ましくない成分と考えられている。
芳香族炭化水素の中で、工業用化学薬品の供給原料としてのキシレンの全体的な重要性はベンゼンに匹敵する。キシレンとベンゼンは、ナフサの改質によって石油から製造されるが、需要を満たすには不十分な量であり、従って、他の炭化水素の転化がキシレン及びベンゼンの生産量を増加させるために必要である。しばしばトルエンは脱アルキル化されてベンゼンを生成するか、あるいは選択的な不均化反応によりベンゼンと各キシレン異性体が回収されるC芳香族化合物とを生成する。
芳香族化合物複合施設系統図が、Meyersによって、Handbook of Petroleum Refining Processes(石油精製工程ハンドブック), 2d. Edition, 1997, McGraw-Hill(マグロウ・ヒル社)に開示されており、参照により本明細書に組み込まれる。
キシレンを製造する芳香族化合物複合施設は、かなりのエネルギーを消費するものであり、特に供給原料を準備して転化工程から生成物を分離する蒸留操作において顕著である。重質芳香族化合物からのキシレンの分離は、省エネルギーに関して特に大きな可能性のあることを示している。このような工程における省エネルギーは、処理コストを削減するということだけでなく炭素排出に対する現在の懸念に対処することにもなる。
本発明の広範な態様は、C芳香族化合物及びC以上の重質芳香族化合物を含有する供給原料流からパラキシレンを製造する方法である。本方法は以下を含む:(a)少なくとも1つの低沸点供給原料流及び少なくとも1つの高沸点供給原料流に含まれるC芳香族化合物とC以上の重質芳香族化合物とを分離する2つのキシレン塔を含む蒸留工程。前記少なくとも1つの高沸点供給原料流は、前記少なくとも1つの低沸点供給原料流よりもC以上の重質芳香族化合物の含有量が多い。前記蒸留工程は、前記少なくとも1つの高沸点供給原料流を第1のキシレン塔内で第1の圧力で蒸留し、第1のC芳香族化合物流を第1のC以上の重質芳香族化合物流から分離すること、及び、前記少なくとも1つの低沸点供給原料流を第2のキシレン塔内で第2の圧力で蒸留し、第2のC芳香族化合物流を第2のC以上の重質芳香族化合物流から分離することを含む。前記第2の圧力は前記第1の圧力より高く、前記第2のキシレン塔からの塔頂流は、前記第1のキシレン塔の再沸器と熱交換する。(b)前記C芳香族化合物流のいずれか又は両方並びに脱着剤流を吸着工程に注入し、パラキシレン及び脱着剤を含む第1の混合物並びに抽残液及び脱着剤を含む第2の混合物を得ることにより、前記第1及び第2のC芳香族化合物流のいずれか又は両方からパラキシレンを回収するパラキシレン分離工程。(c)予備蒸留塔で前記第2の混合物を蒸留し、続いて加圧された抽残液塔を通して抽残液流及び脱着剤流を生成し、前記脱着剤流を前記パラキシレン分離工程に戻すことにより工程(b)の第2の混合物を分離する脱着剤回収工程。工程(a)の前記第1のキシレン塔の塔頂流は、前記加圧された抽残液塔の再沸器に熱を供給する。
本発明のさらなる目的、態様及び詳細は以下の発明の詳細な説明から得られ、推測できる。
図1は、省エネルギー概念が適用できる芳香族化合物複合施設を簡略的に示す。 図2は、省エネルギーが適用される芳香族化合物複合施設を示す。 図2Aは、キシレン塔及び抽残液塔に関連する別の態様を示す。 図2Bは、抽残液塔に関連する別の態様を示す。 図3は、重質芳香族化合物からC芳香族化合物を蒸留する際の省エネルギーの適用を示す。 図4は、直接熱交換により省エネルギーが達成される芳香族化合物複合施設内の特定の装置の例を示す。 図5は、本明細書に記載されている省エネルギー概念の一部が他の省エネルギーの補完又は代替として適用されている芳香族化合物複合施設を示す。 図6は、芳香族化合物複合施設内の特定の装置からの蒸気の発生を示す。
本発明の方法への供給原料流は、通常、一般式C(6−n)(式中、nは0〜5の整数であり、それぞれのRは、CH、C、C、又はCのいずれの組み合わせでもよい)で表されるアルキル芳香族炭化水素を含む。本発明の方法への芳香族化合物に富む供給原料流は、様々な原料源に由来してもよく、限定しないが、軽質オレフィンと重質芳香族化合物に富む副生成物(しばしば、熱分解ガソリンといわれるガソリン域の原料を含む)とを生成するナフサ、蒸留物又は他の炭化水素の接触改質及び蒸気熱分解、並びにガソリン域の生成物を生成する蒸留物及び重質油の接触分解又は熱分解等が含まれる。熱分解又は他のクラッキング操作で得られる生成物は、生成物の品質に対して悪影響及び/又は使用する触媒又は吸着剤に対して損傷を与える可能性がある硫黄、オレフィン及びその他の化合物を除去する目的で、一般に複合施設に充填される前に当業界に周知の方法に従って水素処理がなされる。また、接触分解から得られる軽質サイクルオイルは、周知の技術に従って、水素処理及び/又は水素化分解処理をしてガソリン域の生成物を得るのが好都合であり、水素処理は好ましくは芳香族化合物に富んだ供給原料流を得るための接触改質を含んでもよい。供給原料流が触媒改質油である場合は、改質器は、好ましくは、生成物中の非芳香族化合物の濃度を低く抑え、芳香族化合物の収率を高くするために非常に厳しい条件で操作される。
図1は、少なくとも一種のキシレン異性体の製造を目的とした周知の技術の典型的な芳香族化合物処理複合施設の簡略化した流れ図である。複合施設は、例えば、接触改質から得られた芳香族化合物に富んだ供給原料を処理してもよい。通常は、このような流れはオレフィン化合物及び軽質留分(例えば、ブタン及びそれより軽質な炭化水素、及び、好ましくはペンタン)を除去する処理がなされている。しかしながら、このように除去をすることは本発明の広範囲な側面の実践に不可欠なことではない。芳香族化合物含有供給原料流は、ベンゼン、トルエン、C芳香族化合物を含有し、典型的にはそれより高級な芳香族化合物及びナフテンを含む脂肪族炭化水素を含有する。
供給原料流は導管10を通り、熱交換器12を経て改質油分離器14に送られて蒸留され、導管16内の塔底流として取り出されるC及びそれより重質な芳香族化合物を含む流れが、導管18を経て塔頂留出物として回収されるトルエン及びそれより軽質な炭化水素から分離される。トルエン及びそれより軽質な炭化水素は抽出蒸留処理装置20に送られ、導管21内の主に脂肪族抽残液は導管22内のベンゼン−トルエン芳香族化合物流から分離される。導管22内の芳香族化合物流は、導管45内のストリッピングされたトランスアルキル化生成物及び導管57内のパラキシレン仕上げ塔からの塔頂留出物と共に、ベンゼン塔23で、導管24内のベンゼン流とトルエン塔26に送られる導管25内のトルエン以上の重質芳香族化合物流とに分離される。トルエンはこの塔から導管27内の塔頂留出物として回収され、一部又は全部が、後述のトランスアルキル化装置40に送られてもよい。
トルエン塔26からの塔底流は導管28を経て、クレイ処理器17で処理された後の導管16内の改質油分離器からの塔底油及び導管65内のリサイクルC芳香族化合物と共に、精留塔30に送られる。精留塔30は、導管31内の塔頂留出物として濃縮されたC芳香族化合物を、導管32内の塔底流としてC、C10及びそれより重質の芳香族化合物を含む高沸点流から分離する。この塔底流は導管32で重質塔70に送られる。重質芳香族化合物塔は、導管71内のC及び少なくとも一部のC10芳香族化合物を含む塔頂流を供給し、一方、それらより高沸点の化合物である主にC11以上の高級アルキル芳香族化合物は導管72を経て塔底流として取り出される。
導管71内の重質塔からのC+芳香族化合物は、トランスアルキル化反応器40への供給原料として、導管27内に含まれるトルエン含有塔頂留出物と組み合わされる。トランスアルキル化反応器は、目的のキシレンと共にベンゼンを含むトランスアルキル化反応物をC11+芳香族化合物から生成する当技術分野で周知のトランスアルキル化触媒を含有する。導管41内のトランスアルキル化生成物は、導管43内のガス、並びに軽質芳香族化合物の回収及びベンゼンの精製のための抽出蒸留塔20に導管44を経て戻されるC炭化水素やそれより軽質の炭化水素を除去するために、ストリッパー42内でストリッピングされる。ストリッパーからの塔底油は、導管45でベンゼン塔23に送られ、ベンゼン生成物及び未転化トルエンが回収される。
精留塔30により供給されるC芳香族化合物の塔頂留出物は、パラキシレン、メタキシレン、オルトキシレン及びエチルベンゼンを含有し、導管31を経てパラキシレン分離工程50に送られる。分離工程は好ましくは脱着剤を用いる吸着によって以下の働きをする。パラキシレンと脱着剤との混合物が導管51を経て抽出塔52に供給され、そこで導管53を通るパラキシレンは導管54内の回収吸着剤から分離される。パラキシレンは仕上げ塔55内で精製され、導管56を通るパラキシレン生成物と導管57を経てベンゼン塔23に戻される軽質原料とを生成する。分離工程50からのC芳香族抽残液と脱着剤との非平衡混合物は導管58を経て抽残液塔59に送られ、そこで、導管60内の異性化のための抽残液は導管61内の回収脱着剤から分離される。
キシレン異性体とエチルベンゼンの非平衡混合物を含んだ抽残液は、導管60を経て異性化反応器62に送られる。抽残液は反応器62内で異性化されるが、この反応器は異性化触媒を含み、C芳香族化合物異性体の平衡濃度に近い生成物を提供する。生成物は導管63を経て脱ヘプタン塔64に送られ、そこでC炭化水素とそれより軽質の炭化水素が除去され、塔底油は導管65を経てキシレン塔30に送られ、Cとそれよりも重質の原料は異性化されたC芳香族化合物から分離される。脱ヘプタン塔64からの塔頂液はストリッパー66に送られ、そこで、価値あるベンゼンとトルエンの回収のための抽出蒸留装置20に68導管を経て送られるC及びCの原料から、導管67内の塔頂の軽質原料が除去される。
熟練者が認めるように公知の技術の範囲内でこのスキームの多くの変形が可能である。例えば、全C〜C改質油又はベンゼンを含有する部分のみを抽出に供してもよい。パラキシレンをC芳香族化合物混合物から、吸着ではなく晶析によって回収することもできる。パラキシレンと同様にメタキシレンもC芳香族化合物混合物から吸着によって回収することができ、オルトキシレンは分留によって回収することができる。あるいは、C以上の重質流又は重質芳香族化合物流は、極性溶媒による溶媒抽出又は溶媒蒸留又は蒸気によるストリッピング又は他の手段を用いて処理され、残留流として高度に濃縮された芳香族化合物はトランスアルキル化されるC+リサイクルから分離される。場合によっては、全重質芳香族化合物流を直接トランスアルキル化装置で処理してもよい。本発明は、これら芳香族化合物処理スキーム及びその他の変形において有用であり、その側面は、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許6,740,788号に記載されている。
精留塔30での重質芳香族化合物からのC芳香族化合物の分離は、通常、本発明の蒸留工程が効果的である。本発明の蒸留工程は、芳香族化合物複合施設の第1及び第2の供給原料流としてそれぞれ指定される複数の内部又は外部の供給原料流に含有されたC芳香族化合物とC+芳香族化合物との分離をそれぞれが実質的に同じように行う複数のキシレン塔によって表される。好ましくは、2つの流れは、高沸点である第1供給原料流と低沸点である第2供給原料流とを含み、高沸点である第1供給原料流のC+炭化水素の含有量は第2供給原料流よりも高い。本発明は、少なくとも1つの第1の分別塔で低圧で第1供給原料流を蒸留して第1のC芳香族化合物流を第1のC以上の重質芳香族化合物流から分離すること、第2の分別塔にて高圧で第2供給原料流を蒸留して第2のC芳香族化合物流を第2のC以上の重質芳香族化合物流から分離すること、及び、第2塔から塔頂流を循環して第1塔の再沸器に熱を供給することを含む。低圧は、典型的には、100kPaと800kPaとの間にあり、高圧は第2塔から第1塔への熱伝達を可能にするように選ばれ、典型的には低圧よりも少なくとも400kPaは高い。並列する塔内を異なる圧力とする概念は、高沸点供給原料流に存在する重質成分が、軽質成分と重質成分とを分離するために必要な再沸器の温度で分解される場合に特に貴重である。
第2分別塔は、分解される重質原料の濃度が第1塔への供給原料流よりも低い第2供給原料流を有しており、従って、第1と第2塔の間で熱交換することによって、生成物の収率の低下や装置の汚染をすることなく省エネルギーを行うために圧力を上昇させることができる。この供給原料は、好ましくは、脱ヘプタン化後の異性化反応器からの異性化C芳香族化合物の殆ど又は全てを含むだけでなく、低濃度の重質芳香族化合物を含有する他のC芳香族化合物流を含んでもよい。この第2塔への流れは、典型的には、10重量%未満のC+芳香族化合物、しばしば5重量%未満のC+芳香族化合物、更に頻繁には2重量%未満のC+芳香族化合物を含む。効果的には、本工程は、塔頂留出物が、第1塔の再沸器、及び好ましくは少なくとも一つの他の塔に、及び/又は関連する処理複合施設の蒸気発生器に熱を供給することを可能にする圧力で第2塔を操作することを含む。
別の態様では、前記工程は、塔頂留出物が関連する処理複合施設で有用である蒸気を発生させる熱を供給することを可能とする圧力で第2分別塔を操作することを含む。更に、C芳香族化合物精留塔は、上記と類似した方法で塔頂留出物と再沸器の間の追加の熱交換を含む3つ以上の塔を含むことができる。
図2は、本発明の多くの概念を用いたエネルギー効率の高い芳香族化合物の複合施設である。参照を容易にするために、並行番号付けシステムを図1と図2に採用している。供給原料流は導管110を通され、熱交換器112及び113を介し、そこで温度を上げられ、改質油分離器114に送られる。この節の後半で説明するように、熱交換は正味パラキシレン生成物及び回収パラキシレン分離工程回収脱着剤から、それぞれ導管213と導管214を介して行われる。
図1と同様に、C及びそれより重質な芳香族化合物は、導管116内の塔底流として取り出され、一方、導管118を経て塔頂から回収されたトルエン及びそれよりも軽質な炭化水素は、導管121内の主として脂肪族抽残液を導管122内のベンゼン−トルエン芳香族化合物流から分離する抽出蒸留処理装置120に送られる。導管122内の芳香族化合物流は、導管144内のストリッピングされたトランスアルキル化生成物及び導管157内のパラキシレン仕上げ塔からの塔頂留出物と共に、分留器123内で、導管124内のベンゼン流と、トルエン塔126に送られる導管125内のトルエン以上の重質な芳香族化合物流に分離される。トルエンは、導管127でこの塔から塔頂で回収され、後述するようにトランスアルキル化装置140に一部又は全部が送られてもよい。
トルエン塔126からの塔底流は導管128を経て、クレイ処理器117で処理された後の導管116内の改質油分離器からの塔底油及び導管148内のリサイクルC芳香族化合物と共に、低圧キシレン塔130に送られる。複合施設外部の供給源から得られる流れを含み、かなりの含量のC9及びそれより重質の芳香族化合物を有する他のC8芳香族流もこの塔で処理されてもよく、流れ165内の脱ヘプタン塔の塔底油の一部も全体のエネルギーバランスによっては含まれてもよい。低圧キシレン塔は、導管131内の塔頂留出物として濃縮C芳香族化合物を、導管132内の底流としてのC、C10及びそれより重質芳香族化合物を含む高沸点流から分離する。
同時に、異性化C芳香族化合物流は、導管165を経て高圧第2キシレン塔133に送られる。これは分解の対象となる重質物質の濃度が塔130への供給原料よりも低い低沸点供給原料流として特徴付けられ、従って省エネルギーを行うために塔圧力を増加させることができる。複合施設外部の供給源から得られる流れを含む、同様にC以上の重質芳香族化合物の含量が低い他のC芳香族化合物含有流もこの塔への供給流に含まれてもよい。第2のキシレン塔は、導管134内の塔頂留出物としての第2のC芳香族化合物流を導管132内の第2のC以上の重質芳香族化合物から分離する。導管134内の高圧キシレン塔からの塔頂蒸気の少なくとも一部は、好ましくは、再沸器135内で低圧キシレン塔130の再沸騰に用いられ、導管136を通りキシレン分離工程150に凝縮液体として送られ、また塔133に還流(不図示)される。また、導管134内の塔頂留出物は、好ましくは、抽出塔152の再沸器や後述する或いは熟練した当業者には自明のその他の設備にエネルギーを供給するために用いられる。
再沸器137に送られるC+底流は、それぞれが重質芳香族化合物塔170及び抽残液塔159のいずれか又は両方を再沸騰させるために、エネルギーを、再沸器の前の導管270内の流れ及び再沸器からの導管259内の加熱流のいずれか又は両方を介して供給し、熱交換後の塔底流は重質芳香族化合物塔170に送られる。その他の同様な熱交換設備は当業者には明らかである。導管138内の正味の塔底流は、通常は塔130を通るが、重質塔170への導管132内の流れと直接合流して導管139を経てもよい。重質塔は、C及び少なくとも一部のC10芳香族化合物を含有する導管171内の塔頂流を供給し、一方、主にC11以上の高級アルキル芳香族化合物は塔底流として導管172を経て取り出される。この塔は、上述の通り導管270内のキシレン塔の塔底油によって再沸騰されてもよい。塔130及び塔170からの塔頂蒸気も、示すようにそれぞれ導管230及び導管271を経て蒸気を発生してもよく、凝縮液体は各塔への還流として、或いはそれぞれ流れ131又は流れ171の正味の塔頂留出物として機能する。
導管171内の重質塔からのC+芳香族化合物は、トランスアルキル反応器140への供給原料として導管127内に含まれるトルエン含有塔頂留出物と組み合わされ、キシレンを含有するトランスアルキル化生成物を生成する。導管141内のトランスアルキル化生成物はストリッパー142でストリッピングされて導管143内のガス並びにC及びそれよりも軽質の液体は除去され、C及びそれよりも軽質の液体は軽質芳香族化合物の回収のために導管144を経て、異性化ストリッパー166で安定化された後、抽出蒸留塔120に戻される。ストリッパーからの塔底油は導管145でベンゼン塔123に送られ、ベンゼン生成物及び未転化トルエンが回収される。
パラキシレン、メタキシレン、オルトキシレン、及びエチルベンゼンを含むキシレン塔130及び133によって供給される第1及び第2のC芳香族化合物流は、導管131及び136を経てキシレン−異性体分離工程150に送られる。本明細書の記載はパラキシレン以外の1種以上のキシレン異性体の回収にも適用できるが、理解を容易にするためにパラキシレンについての記載を提示している。キシレン異性体の分離は吸着工程により行い、脱着剤を用いて回収される所望の異性体を抽出する。吸着剤は供給原料流と脱着剤とに交互に接触する固定床の形で使用するか、あるいは、適切な配管/弁を有する複数床で使用し、供給原料流を1つ以上の吸着床を継続的に通過させ、その間に脱着剤流をその組の中の他の吸着床を通過さてもよい。対向流移動床方式の操作では、供給原料混合物成分の定常濃度プロファイルが達成され、抽出及び抽残液の取り出しと一緒に、供給原料流と脱着剤流の導入を固定点で連続的に操作を行うことができる。擬似移動床法では、吸着チャンバに沿って複数のアクセスポイントを通る流体の進行的な動きは、1つ以上のチャンバに含まれる吸着剤の動きを想定する。擬似移動床流動システムの動作原理及び工程順序は、米国特許第2,985,589号、同第3,310,486号、及び同第4,385,993号に記載されていて、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
吸着工程は導管151を経てパラキシレンと脱着剤との第1の混合物を抽出塔152に供給し、そこで導管153を経るパラキシレンを導管154内の回収脱着剤から分離する。抽出塔152は、塔からの塔頂留出物が導管256を経て仕上げ塔155を、又は導管265を経て脱ヘプタン塔164を再沸騰させるのに十分な温度になるように、好ましくは高圧で、少なくとも300kPa、より好ましくは500kPa以上で運転される。導管256及び導管265を経て負荷を再沸騰するために供給される熱によって、塔152(不図示)に還流されるか又は導管153内の正味の流れとして仕上げ塔155に送られるかのいずれか又は両方である抽出物の凝縮がこれらの流れの中に起こる。パラキシレンは仕上げ塔155で精製され、導管156を経るパラキシレン生成物、及び導管157を経てベンゼン塔123に戻される軽質原料を生成する。
分離工程150からのC芳香族化合物の非平衡混合物としての抽残液と脱着剤との第2の混合物は、導管158を経て抽残液塔159に送られ、そこで導管160内の異性化のための抽残液は導管161内の回収脱着剤から分離される。抽残液塔は、高圧で操作され、導管260を経て蒸気を生成するか、又は複合施設の他の領域で熱交換をすることができ、このような熱交換により凝縮した液体は抽残液塔への還流として、或いは導管160内の正味塔頂抽出物として用いられる。導管154及び導管161内の回収脱着剤及び正味の仕上げ塔の塔底油は、それぞれ導管213及び導管212を経由して流入する導管110内の供給原料を熱することができる。省エネルギーは、図2A及び図2Bに示したように抽残液塔159の周りの装置や操作を調整することによって達成可能である。これらの図は、図2の選択した部分に対する改良を説明するものである。
図2Aは、塔の再沸器内の脱着剤の分解を避けるという条件での抽残液塔の加圧による省エネルギーを示している。通常400kPaを超える、好ましくは500kPa以上で操作される加圧された抽残液塔にすることによって、その塔の塔頂流が蒸気を生成し、及び/又は、芳香族化合物複合施設における他の流れと有用なエネルギーを交換することが可能となるが、一方で、このような加圧の結果、塔の塔底温度が顕著な脱着剤の分解を引き起こす温度となる。図2Aは、高圧キシレン塔133の下部と抽残液塔159に関連する図2の複合施設の一部を示す。ここで、再沸器237からの流出物の少なくとも一部は、導管238内の再沸器流出物の全ての残りの部分と一緒に塔133に戻される導管241内の液体から、導管242内の蒸気を分離するドラム240に送られる。導管242内の蒸気は再沸器243に熱を提供し、後述するように、好ましくは核沸騰能力の高い表面を有する交換器を用いて、分解限度より低いピーク膜温度を維持する。塔頂凝縮装置は、好ましくは中圧蒸気を生成する温度で動作し、導管160内に正味の非平衡混合キシレンを生成する。
図2Bは、図2の抽残液塔159の領域に着目した別の省エネルギー方法を示す。導管158内の抽残液と脱着剤との供給原料混合物は、予備精留塔258に送られ、そこで凝縮装置261を経る塔頂留出物である正味の混合キシレン流の一部が導管262を経て回収される。残りのキシレンと脱着剤は導管264を経て、加圧された抽残液塔159に送られる。塔頂留出物は導管265を経て予備精留塔再沸器263で少なくとも部分的に凝縮され、導管266を経て抽残液塔の塔頂に戻され、混合キシレンの残りは導管160を経て回収される。図2のように、この塔は高圧キシレン塔からの導管259内の塔頂留出物で再沸騰され、正味の脱着剤は導管161を経て以前の吸着状態に戻される。
キシレン異性体とエチルベンゼンの非平衡混合物を含む抽残液は、導管160を経て異性化反応器162に送られる。異性化反応器162では、抽残液は異性化され、C芳香族異性体の平衡濃度に近づいた生成物が供給される。生成物は導管163を経て、脱ヘプタン塔164に送られ、そこでC炭化水素やそれより軽質の炭化水素が除去され、好ましくは抽出塔152からの導管265内の塔頂留出物によって再沸騰される。脱ヘプタン塔からの塔底油は導管165を経てキシレン塔133に送られ、C及びそれより重質な原料は異性化C芳香族化合物から分離される。脱ヘプタン塔164からの塔頂液はストリッパー166に送られ、そこで導管167内の塔頂留出物の軽質原料は、ベンゼン値及びトルエン値の回収と精製のために導管168を経て抽出蒸留装置120に送られるC及びCの原料から分離される。脱ヘプタン塔164及びストリッパー166の圧力は、本明細書の他で説明しているキシレン塔に類似した方法で熱交換するか又は蒸気を発生させるために選択される。
図3は、並列したキシレン蒸留塔130と133との間の本発明の熱交換のさらなる詳細を示す。低圧キシレン塔130への供給原料は、導管128を経るトルエン塔からの塔底油、導管116を経る改質油分離器からのクレイ処理された塔底油、導管138内のパージC芳香族化合物を含み、また、高圧キシレン塔内の処理に適していない他のC芳香族化合物含有流及びエネルギーバランスに適切な場合には脱ヘプタン流165の一部を含んでもよい。重質改質油とトルエン塔の塔底油との混合供給原料は、高温で分解し易い重質芳香族化合物を含有してもよく、800kPaより低い圧力で操作することで、塔の底及び再沸器で、そのような分解を避ける温度を維持することができる。低圧キシレン塔は、導管131内の塔頂留出物として濃縮C芳香族化合物を導管132内の塔底流としてのC、C10及びそれより重質の芳香族化合物を含む高沸点流から分離する。塔130からの塔頂流を、前述のように蒸気を発生させるため、又は他の塔を再沸騰させるために図2の導管230を経て少なくとも部分的に用いてもよく、従って凝縮させて塔への還流や導管131内のキシレンを分離する正味の塔頂留出物を供給してもよい。
同時に、異性化したC芳香族化合物流は導管165を経て高圧キシレン塔133に送られ、この流れは分解に供される重質原料を塔130への供給原料よりも低濃度で含んでおり、熱交換を有効に行う際に使用できる高い温度を同時に併用して省エネルギーを行う目的で、前述したように本発明に従ってこの塔の圧力を低圧キシレン塔の圧力よりも上昇させる。従って、高圧キシレン塔133からの塔頂蒸気の温度は、有用なエネルギーを芳香族化合物複合施設内の他の設備に供給するのに十分である。上記の通り、塔頂蒸気の温度は再沸器135の低圧キシレン塔130を再沸騰させるのに十分であり、塔133への還流及び導管136内の正味の流れを供給する。導管138内の少量の正味の塔底流は、残存しているC芳香族化合物の回収のために低圧塔130に送られる。
その代わりに、又はそれに加えて、高圧キシレン塔133からの塔頂蒸気の温度は、設備加熱に有用な蒸気の発生、あるいは他の処理装置における塔を再沸騰するのに十分である。このような蒸気は一般に300kPaを超える圧力で、好ましくは500kPaで、最も好ましくは1000kPa以上で生成される。塔頂流は、蒸気ドラムに供給する水回路と間接的に熱交換してもよい。最も一般的には、ボイラ給水は蒸気ドラムから切り離された熱交換器で加熱される。種々の交換器に供する複数の水回路は互いに並列に配置され、単一の蒸気ドラムに供給して、1組の計測装置のみを必要とする所望の圧力の蒸気生成物を提供する。そのような蒸気システムは周知であり、その詳細はその全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許7,730,854号に見られる教示等によって追加される。
しばしばプロセス流体間の温度を近づけることを含む本発明によるエネルギー回収は、核沸騰能力の高い表面を有する熱交換器の使用により改善される。そのような核沸騰能力の高い表面は、例えば、米国特許第3,384,154号、同3,821,018号、同4,064,914号、同4,060,125号、同3,906,604号、同4,216,826号;同3,454,081号、同4,769,511号、及び同5,091,075号(これらの全ては、参照により本明細書に組み込まれる)に記載の様々な方法で達成できる。このような高流量配管は第2の高圧キシレン塔の塔頂留出物と第1低圧キシレン塔の再沸器の間の熱交換、又はキシレン塔の塔頂からの蒸気の発生に特に適している。
典型的には、これらの核沸騰能力の高い表面を多管式(shell-and-tube)熱交換器の管の表面に合体させた。これらの改良された管は、当業者に周知の様々な方法で作製することができる。例えば、このような管は、管の機械加工によって作られた管表面に沿って延びる環状または螺旋状の空洞を含んでもよい。あるいは、フィンを表面に設けてもよい。更に、管に切り目を入れて襞、溝、多孔質層等を設けてもよい。
一般に、より効率的な改良された管は、管の沸騰する側に多孔質層を有するものである。多孔質層は当業者に周知の多くの様々な方法によって設けることができる。これらの多孔質表面で最も効率的なものは、制限された空洞の開口部によって層の空洞内に蒸気を閉じ込めるくぼみ形空洞と称されるものを有する。そのような1つの方法では、米国特許4,064,914号に記載されているように、多孔質沸騰層は、熱伝導性の壁の一方の面に接合されている。多孔質表面層の本質的な特徴は、相互に接続されている毛細管サイズの孔であり、それらの一部は外表面に通じている。煮沸される液体は、外部の孔及び表面下の相互接続孔を通って表面下の空洞に入り込み、空洞の壁を形成する金属によって加熱される。液体の少なくとも一部が空洞内で気化し、その結果、空洞の壁で気泡が成長する。その一部は、最終的に外面の孔を通って空洞から出て、次いで多孔質膜を覆う液膜を通って上昇し、液膜の上の気体空間に離散する。更に液体が相互接続孔から空洞に流れ込み、この仕組みが連続して繰り返される。多孔質沸騰層を含有するこのような改良された管は、UOP, Des Plaines, IL製の登録商標High Flux Tubingで市販されている。
図4は1つ以上の高温塔からの塔頂留出物が1つ以上の低温塔の再沸器と直接熱交換を行うことにより、省エネルギーを達成することができる芳香族化合物複合施設内の特定の装置の例を、図2の工程の数字表示を用いて示している。高圧キシレン塔133からの導管134内の塔頂留出物は、再沸器235を介して抽出塔152を再沸騰させるためのエネルギーを供給するのに十分の温度を有し、還流又は正味の塔流留出物として133に戻すためのキシレン塔頂留出物を導管236内で凝縮させる。抽出塔は、導管256内の塔頂抽出物が仕上げ塔155(これは、好ましくは、真空圧で作動する)を、再沸器257を介して再沸騰させるのに十分な温度を有するように加圧して、導管258内の抽出塔塔頂留出物を凝縮させる。前述のように、パラキシレン生成物は導管156に回収される。
図5は、図2に関連するいくつかの直接的熱交換の可能性をまとめたものだが、すべてを網羅しているものでもこれ以外のものを排除するものでもない。高圧キシレン塔133は、低圧キシレン塔130、抽出塔152及び抽残液塔159の内の1つ以上を再沸騰させるための熱を供給することができる。低圧キシレン塔130は、抽出蒸留塔120を再沸騰させるための熱を供給することができる。加圧された抽出塔152は、ベンゼン塔123及び仕上げ塔155の内の1つ以上を再沸騰させるための熱を供給することができる。加圧された抽残液塔159は、改質油分離器114、トルエン塔126及び脱ヘプタン塔164の内の1つ以上を再沸騰させるための熱を供給することができる。
図6は、中圧蒸気の生成による間接熱交換の可能性の例をまとめたものであるが、すべてを網羅してはいない。低圧キシレン塔130からの塔頂流230(図2)及び加圧された抽残塔159からの塔頂流260(図2)は、ヘッダー100内に0.6〜2MPa、好ましくは0.7〜1.5MPaの中圧蒸気を生成することができ、この蒸気は改質油分離器114、抽出蒸留装置120及びトルエン塔126の内の1つ以上を再沸騰するために使用され、他の装置に蒸気を送るというさらなる可能性を有する。このような蒸気の生成及び使用は、図5に記載されているような他の省エネルギーの補足又は代用として考えることができる。例えば、高圧キシレン塔133は、低圧キシレン塔130及び抽出塔152を再沸騰させるための熱を供給し、次いで塔152がベンゼン塔123と仕上げ塔155を再沸騰させる。
実施例
図6で上述した蒸気発生と直接熱交換との組み合わせを投資回収の観点から評価した。基準事例は、図1に記載した施設であり、本発明の事例は、図3の系統図に適用した図6の事例である。パラキシレンの製造のための相対的重要パラメーターは次の通りである。
基準事例 本発明
燃料消費量 1.0 0.922
正味消費蒸気 1.0 0
正味発生蒸気 1.0 1.35

Claims (10)

  1. 芳香族化合物及びC以上の重質芳香族化合物を含有する供給原料からパラキシレンを製造する方法であって、
    (a)少なくとも1つの低沸点供給原料流及び少なくとも1つの高沸点供給原料流に含まれるC芳香族化合物をC以上の重質芳香族化合物から分離する2つのキシレン塔を含む蒸留工程であって、
    前記少なくとも1つの高沸点供給原料流は前記少なくとも1つの低沸点供給原料流よりもC以上の重質芳香族化合物の含有量が多く、
    前記蒸留工程は、前記少なくとも1つの高沸点供給原料流を第1のキシレン塔内で第1の圧力で蒸留し、第1のC芳香族化合物流を第1のC以上の重質芳香族化合物流から分離すること、及び、前記少なくとも1つの低沸点供給原料流を第2のキシレン塔内で第2の圧力で蒸留し、第2のC芳香族化合物流を第2のC以上の重質芳香族化合物流から分離することを含み、前記第2の圧力は前記第1の圧力より高く、前記第2のキシレン塔からの塔頂流は前記第1のキシレン塔の再沸器と熱交換する、蒸留工程と、
    (b)前記C芳香族化合物流のいずれか又は両方並びに脱着剤流を吸着工程に注入し、パラキシレン及び脱着剤を含む第1の混合物並びに抽残液及び脱着剤を含む第2の混合物を得ることにより、前記第1及び第2のC芳香族化合物流のいずれか又は両方からパラキシレンを回収するパラキシレン分離工程と、
    (c)予備蒸留塔で前記第2の混合物を蒸留し、続いて加圧された抽残液塔に通して抽残液流及び脱着剤流を生成し、前記脱着剤流を前記パラキシレン分離工程に戻すことにより工程(b)の前記第2の混合物を分離する脱着剤回収工程であって、工程(a)の前記第2のキシレン塔の塔底流が前記加圧された抽残液塔の再沸器に熱を供給する脱着剤回収工程と、
    を含む方法。
  2. 前記第2の圧力が、前記第1の圧力よりも少なくとも400kPaは高い、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の圧力が100kPaと800kPaの間にある、請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 前記第1のキシレン塔の前記再沸器が核沸騰能力の高い表面を有する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1つの高沸点供給原料流が5重量%を超えるC以上の重質芳香族化合物を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1つの低沸点供給原料流が5重量%より少ないC以上の重質芳香族化合物を含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記少なくとも1つの低沸点供給原料流がC芳香族化合物異性化生成物の脱ヘプタンしたものからの塔底流の一部又は全部を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記加圧された抽残塔からの塔頂流が蒸気発生器と熱交換し、中圧蒸気を生成する、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記第2のキシレン塔からの前記塔頂流と前記第1のキシレン塔の前記再沸器との間の熱交換が第2のキシレン塔からの前記塔頂流を凝縮させる、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記パラキシレン分離工程が擬似移動床の吸着分離工程である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の方法。
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