JP5653254B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
この方式では、各局は、トークンの送信元の局のアドレスと、自局のアドレスと、次にトークンを送信する送信先の局のアドレスのみを持っている。
この方式では、トークンの宛先はトークンフレームの中に含まれており、ネットワークに接続された各局はトークンフレームを受信した後、トークンのアドレスと自局のアドレスを比較し、一致した場合に送信権を獲得したとして動作を開始する。
または、トークンを獲得した場合を常に想定し、動作しておく必要があった。
各々に巡回番号が設定されている複数の通信装置で構成され、巡回番号の順序に従って前記複数の通信装置の間でトークンを巡回させる通信システム
に含まれる通信装置であって、
いずれかの通信装置からブロードキャスト送信された、次にトークンを取得する通信装置の巡回番号が次巡回番号として通知されるトークンフレームを受信する通信制御部と、
前記トークンフレームで通知された次巡回番号と、自装置に設定されている巡回番号との差をトークン距離として算出するトークン距離判定部とを有することを特徴とする。
また、実施の形態1及び実施の形態2では、トークンの状態に応じた任意の動作を可能とする構成を説明する。
以下、実施の形態について、図を用いて説明する。
(構成の説明)
図1は、本実施の形態に係る通信システムの構成例を示す。
本実施の形態に係る通信システムは、複数の制御装置100(以下、各制御装置100を局とも呼ぶ)が伝送路200で接続され、制御装置100の間でトークンを巡回させる。
各制御装置100には、巡回番号が設定されており、巡回番号の順序に従って複数の制御装置100の間でトークンを巡回させる。
なお、制御装置100は通信装置に相当する。
トークンパッシング方式による通信を実現する通信制御部101と、トークン距離を算出するトークン距離判定部102と、トークン距離に応じた動作を決定する装置制御部103と、トークン距離別に動作モードが定義される距離別動作定義情報を記憶する距離別動作定義情報記憶部104から構成される。
トークンフレームであることを示すフレーム種別情報と、トークンの制御情報(トークンの全巡回数と、トークンの次巡回番号)で構成される。
なお、トークンの全巡回数はトークンフレームに含まず、各局に通知し、各局が内部的に保持してもよい。
また、トークンの次巡回番号とは、次にトークンを取得する制御装置100の巡回番号である。
トークンフレームは、トークンを保持している制御装置100から他の制御装置100にブロードキャスト送信される。
なお、本実施の形態に係る通信システムでは、受信したトークンフレームの次巡回番号において自局の巡回番号が記述されている制御装置100がトークンを保持することになる。
本実施の形態に係る通信システムは制御装置100間でトークンを巡回させるが、これは、トークンフレームとは別の特定種類のデータをトークンとして制御装置100間で巡回させるのではなく、ブロードキャストされるトークンフレームにおいて次巡回番号を順に切り替えていくことにより、論理的に制御装置100間でトークンを巡回させるものである。
なお、図中のDISTANCEはトークン距離を表し、TOKENmy_numは自局巡回番号を表し、TOKENnextは次巡回番号を表し、TOKENallは全巡回数を表す。
このとき、トークン距離≧0であった場合(S402でYES)は、装置制御部103が、算出されたトークン距離に応じて、制御装置100における動作モードを選択し、選択した動作モードでの動作を行う(S403)。
また、トークン距離<0であった場合(S402でNO)は、トークン距離判定部102が、「トークン距離=先に算出したトークン距離+トークンの全巡回数」により、トークン距離の再計算を行う(S404)。
その後、装置制御部103が、再計算したトークン距離に応じて、制御装置100における動作モードを選択し、選択した動作モードでの動作を行う(S403)。
図5は、本実施の形態における、通信シーケンス図である。
本実施の形態では、局#1〜局#5の合計5局が通信システムに接続されている。
また、局の通信システムへの加入状況より、それぞれ自局巡回番号1〜5が設定されている。
なお、自局巡回番号は、必ずしもこの順番でなくともよい。
距離別動作定義情報には、トークン距離に応じた局の動作モードが示される。
トークン距離に応じた局の動作は、各局が必要に応じて定義する。
図6の動作例1は、制御装置100が演算を行わない装置(例えば、モータ)を制御している場合の動作例である。
また、図6の動作例2及び動作例3は、例えば、制御装置100がPC(Personal Computer)等の演算を行う装置である場合の動作例である。
動作例1〜3のいずれにおいても、トークン距離の値の減少に合わせてトークンの取得に向けた準備が進行する動作モードが定義されている。
例えば、動作例1では、トークン距離が最も遠いN−1において、平常モードから縮退モード(機能を制限した、省電力の動作モード)に移行するとともに、トークン距離の値が減少して1になった時点で、トークンの獲得に向けて縮退モードから平常モードに移行している。
また、動作例2では、トークン距離が最も遠いN−1において、待機モード(省電力の動作モード)に移行するとともに、トークン距離の値が減少して1になった時点で、トークンの獲得に向けて演算モードに移行している。演算モードでは、例えば、トークン獲得の際の応答時に送信する値を計算することが考えられる。
また、動作例3は、比較的時間がかかる処理を実施する装置において、トークン距離が最も遠いN−1において、待機モードに移行するとともに、トークン距離の値が減少して所定値になった時点で、トークンの獲得に向けて処理開始モードに移行している。処理開始モード及び処理実行モードでは、例えば、トークン獲得の際の応答時に送信するデータを生成することが考えられる。
局#1は、必要に応じてメッセージを送信した後、トークンフレームを送出する。
トークンフレーム内の情報として、自局巡回番号を+1した以下を設定する。
全巡回数=5、次巡回番号=2
このとき、局#2(自局巡回番号2)がトークンを獲得する。
局#5(自局巡回番号5)は、トークンフレームを受信したため、前述の図4のフローチャートに従って以下の通りトークン距離を算出する。
トークン距離=自局巡回番号−次巡回番号=5−2=3
トークン距離に応じた動作の例は、図6に示した通りである。
例えば、局#5が図6の動作例1に従うものとすれば、縮退を行う。
トークンフレーム内の情報として、自局巡回番号を+1した以下を設定する。
全巡回数=5、次巡回番号=3
このとき、局#3(自局巡回番号3)がトークンを獲得する。
局#5は、トークンフレームを受信したため、前述の図4のフローチャートに従って以下の通りトークン距離を算出する。
トークン距離=自局巡回番号−次巡回番号=5−3=2
同様に、局#5はトークン距離に応じた動作を行う。
トークンフレーム内の情報として、自局巡回番号を+1した以下を設定する。
全巡回数=5、次巡回番号=4
このとき、局#4(自局巡回番号4)がトークンを獲得する。
局#5は、トークンフレームを受信したため、前述の図4のフローチャートに従って以下の通りトークン距離を算出する。
トークン距離=自局巡回番号−次巡回番号=5−4=1
同様に、局#5はトークン距離に応じた動作を行う。
局#5は、トークン距離の値が小さくなってきていることから、もうすぐトークンを獲得することが分かる。
例えば、図6の動作例2のように、トークンの獲得に備えて予め必要な動作(ここでは、演算)を行っておく。
トークンフレーム内の情報として、自局巡回番号を+1した以下を設定する。
全巡回数=5、次巡回番号=5
局#5は、トークンフレームを受信したため、前述の図4のフローチャートに従って以下の通りトークン距離を算出する。
トークン距離=自局巡回番号−次巡回番号=5−5=0
トークンフレーム中の次巡回番号と、自局巡回番号が一致したため、局#5がトークンを獲得する。
局#5は、必要に応じてメッセージを送信した後、トークンフレームを送出する。
トークンフレーム内の情報としては、全巡回数が5であることから、トークンが一巡したとして、次巡回番号を1に設定する。
全巡回数=5、次巡回番号=1
局#5は、トークンを放出した直後であり、トークン距離は以下のように、最も大きな値となる。
トークン距離=自局巡回番号−次巡回番号=5−1=4
このとき、局#1がトークンを獲得する。
以降、同様の処理の繰り返しとなる。
以上のように、各局が適宜トークン距離を算出することで、局はトークン距離に応じた動作が可能となる。
例えば、トークンの距離によって局が待機状態となることにより、局の消費エネルギー(消費電力量など)を削減することができる。
トークンの巡回番号を含んだトークンフレームが一斉同報され、各局が自局の巡回番号からトークン距離を算出して動作する通信システムを説明した。
本実施の形態では、トークン距離に応じた局の動作の設定方法について説明する。
本実施の形態に係る制御装置100は、図2に示す構成から距離別動作定義情報記憶部104を除いた構成で実現可能である。
図7は、トークン距離と、制御装置100の動作時間の関係について示す。
Nは通信システムに接続された局数である。
tは、各局がトークンを獲得してから、次の巡回順序の局に向けてトークンフレームを送出するまでの時間、すなわちトークンを保持している時間である。
この時間は、通信や装置の仕様から定まる値であり、各局が保持する。
Troundは、通信システムにおいてトークンが一巡するのに要するトークン巡回時間である。
Tactiveは、局がトークンを獲得した際に送信するメッセージを用意するために必要な動作時間である。
Twaitは、TroundとTactiveの差であり、待機可能時間である。
tが一定の値に収まっているとき、トークンが一巡するまでの時間は、
Tround=(N−1)×t
により算出できる。
Tactiveは、局により異なる値で、局毎に保持する。
具体的には、例えば、装置制御部103が保持する。
このとき、
Twait=Tround−Tactive
により、局が待機可能な時間が算出できる。
また、以下より、待機が可能なトークン距離
N−(Twait÷t)
が分かる。
N=5局
t=2秒
Tactive=6秒
のとき、
Tround=(N−1)×t=8秒
Twait=Tround−Tactive=2秒
から、待機が可能なトークン距離は、
N−(Twait÷t)=5−(2秒÷2秒)=4
となる。
この場合、この局の装置制御部103はトークン距離が3となった時点より動作を開始すればよい。
具体的な値を用いて説明すると、
N=5局
t=2秒
Tactive=5秒
のとき、
Tround=(N−1)×t=8秒
Twait=Tround−Tactive=3秒
から、待機が可能なトークン距離は、
N−(Twait÷t)=5−(3秒÷2秒)=3.5
となる。
トークンを獲得するまでに動作結果を用意するためには、少数点以下の値は切り上げる。
この場合は、先と同様に、この局の装置制御部103はトークン距離が3となった時点より動作を開始すればよい。
本実施の形態によれば、トークンを獲得した場合に動作結果を報告するような局において、局の動作時間より、待機可能なトークン距離を決定できる。
図8は、実施の形態1及び2に示す制御装置100がコンピュータである場合のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図8の構成は、あくまでも制御装置100のハードウェア構成の一例を示すものであり、制御装置100のハードウェア構成は図8に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、SSD(Solid State Drive)、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
実施の形態1及び2で説明した「距離別動作定義情報記憶部104」は、RAM914、磁気ディスク装置920等により実現される。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力装置の一例である。
例えば、通信ボード915は、LAN(ローカルエリアネットワーク)の他、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、SAN(ストレージエリアネットワーク)などに接続されていてもよい。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922を利用しながら実行する。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
制御装置100の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。
ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出される。
そして、読み出された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1及び2で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示す。
データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。
また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
すなわち、実施の形態1及び2で説明したフローチャートに示すステップ、手順、処理により、制御装置100の処理をデータ処理方法として捉えることができる。
また、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。
或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。
プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。
すなわち、プログラムは、実施の形態1及び2の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1及び2の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
そして、上記したように「〜部」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
Claims (6)
- 各々に巡回番号が設定されている複数の通信装置で構成され、巡回番号の順序に従って前記複数の通信装置の間でトークンを巡回させる通信システム
に含まれる通信装置であって、
いずれかの通信装置からブロードキャスト送信された、次にトークンを取得する通信装置の巡回番号が次巡回番号として通知されるトークンフレームを受信する通信制御部と、
前記トークンフレームで通知された次巡回番号と、自装置に設定されている巡回番号との差をトークン距離として算出するトークン距離判定部とを有することを特徴とする通信装置。 - 前記通信装置は、更に、
前記トークン距離判定部により算出されたトークン距離の値に応じて自装置の動作モードを選択する装置制御部を有することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記通信装置は、更に、
トークン距離の値ごとに、選択対象の動作モードが定義される距離別動作定義情報を記憶する距離別動作定義情報記憶部を有し、
前記装置制御部は、
前記トークン距離判定部により算出されたトークン距離の値に対応する動作モードを前記距離別動作定義情報から選択することを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 前記距離別動作定義情報記憶部は、
トークン距離の値の減少に合わせてトークンの取得に向けた準備が進行する動作モードが定義される距離別動作定義情報を記憶することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。 - 前記装置制御部は、
前記トークン距離判定部により算出されたトークン距離の値が所定の閾値を下回るまで省電力の動作モードを選択することを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 前記装置制御部は、
トークンが前記複数の通信装置を一巡するのに要するトークン巡回時間と、自装置においてトークン取得の準備のために動作する動作時間と、各通信装置がトークンを保持している時間とに基づき、省電力の動作モードを選択できるトークン距離の閾値を算出することを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
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