JP5651141B2 - 断熱構造物の断熱改修方法 - Google Patents
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Description
この場合の従来の断熱構造物では、カバーを形成するのに、金属板を断熱材層の外周面に沿って巻き付けた後、その端縁部同士を巻き締めてあるために、その巻き締め部における気密保持性及び水密性はあまり良くなく、巻き締め部から雨水が外装材層の内側に侵入する虞がある。
そこで、たとえカバーの内側に水が浸入したとしても、その外方に排出できる排水穴を、金属板からなる外装材層の下方側部分に貫通させた貫通穴として形成することが考えられている(例えば、特許文献2参照)。
そこで、その外部からの水の侵入を防止するために、断熱材層の外側に水蒸気透過性と非透水性の繊維体からなる補修材で被覆する補修法が考えられている。
この補修された断熱構造物では、断熱材層に含まれる水分が、流体配管に流れる高温流体から受ける熱や、外部から受ける日射エネルギーなどにより加熱されて蒸気となり、補修材を透過すると共に、排水穴を通って外方に排出されるが、外気が湿度の多い時、あるいは低温流体が流れる流体配管で内部が減圧になる際などには、逆に排水穴及び補修材を通って断熱材層に水蒸気が侵入し、その断熱材層中に侵入した水蒸気が、気温低下時や流体配管内を流れる低温流体により冷却されて結露する虞があり、断熱材層の断熱性能が低下する場合があった。
しかし、外気が湿度の多い時や流体配管内に低温流体が流れる場合などには、逆止弁の作用により、外気中の水蒸気は、前記カバーの内側には侵入しない。
従って、前記カバーの内側の断熱材層の含水率が多くなることはなく、高い断熱性能を長期にわたって維持できる。
また、既設の流体断熱配管に対して樹脂シートと逆止弁を施工するだけで改修ができ、簡単な改修作業により、内側の断熱材層の断熱性を長期にわたって高く維持できるようになり、経済的である。
断熱対象物が流体配管の場合に、その流体配管を備えた断熱設備において、図1、図2に、流体配管1の外周部を全周にわたって覆う例えば珪酸カルシウムや硬質ポリウレタンフォーム等の多孔質成型体からなる断熱材層2を設け、断熱材層2の外側を全周にわたって非透水性の外装材層3で覆ってある流体断熱配管10の断熱構造を示してある。
前記外装材層3は、可撓性の樹脂シートを断熱材層2の外側に巻き付けて覆うことにより形成され、その樹脂シート3の一例として、肉厚内に補強用ガラスクロスを埋設一体化した約1mm厚のクロロスルフォン化ポリエチレンシートなどの特殊ゴム系の保温保冷樹脂シートが、非透水性で耐候性、難燃性、耐薬品性、耐引っ張り強度等の面において優れ、室外室内共に施工上の耐久性が良く適切である。
配管長手方向における樹脂シート3の端縁部には、前述と同様に、前記シール材5が塗布されてシール性を上げてある。
つまり、外装材層3の内側の断熱材層2の含水率が多くなることはなく、高い断熱性能を長期にわたって維持できる。
尚、図3(d)中の13は弁体を示し、14は弁体13を弁座15に押し付け付勢するつるまきバネである。
次に、本発明の流体配管1の断熱構造の施工にあたっては、新設の場合には、流体配管1に対し、その流体配管1の外周部を全周にわたって断熱材層2を覆い、非透水性の樹脂シートからなる外装材層3に、その内側と外側とを連通する挿通孔6を形成した後(図3(a ))、断熱材層2の外側を全周にわたって外装材層3で覆い(図3(b))、挿通孔6に外装材層3の内側から外側方向へのみ流体の通過を許容する逆止弁7を取り付ける(図3(c)→(d))。
流体配管1に対し、その流体配管1の外周部を全周にわたって断熱材層2を覆い、非透水性の樹脂シートからなる外装材層3に、その内側と外側とを連通する挿通孔6を形成した後、挿通孔6に外装材層3の内側から外側方向へのみ流体の通過を許容する逆止弁7を取り付け、断熱材層2の外側を全周にわたって外装材層3で覆う。
流体配管1の外周部を全周にわたって覆う断熱材層2を設け、断熱材層2の外側を全周にわたって非透水性の樹脂シートから成る外装材層3で覆ってある既設の流体断熱配管10に対しては、外装材層3の内側と外側とを連通する挿通孔6を外装材層3に形成した後、その挿通孔6に外装材層3の内側から外側方向へのみ流体の通過を許容する逆止弁7を取り付ける。
流体配管1の外周部を全周にわたって覆う断熱材層2を設け、断熱材層2の外側を全周にわたって従来からの金属板製のカバーで覆ってある流体断熱配管10に対しては、その金属製のカバーの外側に、そのカバーを全周にわたって非透水性と非通気性を備えた前記樹脂シート3を巻き付けた後に、樹脂シート3の端縁部同士を接着して、流体断熱配管10を気密状態に被覆し、前記金属製のカバー及び樹脂シート3の内側と外側とを連通する挿通孔6を金属製のカバー及び樹脂シート3に形成した後、樹脂シート3の内側から外側方向へのみ流体の通過を許容する逆止弁7を、樹脂シート3の挿通孔6に取り付ける。これにより、既設の流体断熱配管10に対して樹脂シート3と逆止弁7を施工するだけで改修ができ、経済的である。
以下に他の実施の形態を説明する。
〈2〉前記断熱材層2は、多孔質成型体に代えて、グラスファイバーやロックウール等の繊維材から成るものも使用できる。
〈3〉流体配管1内を流通する流体は、高温流体に代えて低温流体であってもよく、この場合には、断熱材層2には、硬質発泡樹脂が使用され、例えば硬質発泡ポリウレタン樹脂などが使用され、断熱材層による断熱により保冷される。
〈4〉前記外装材層3を形成する材料として、建物内での配管部分に使用する場合は、クロロスルフォン化ポリエチレンに代えて、ポリエステル樹脂とアルミニウム箔とを積層したラミネートフィルムを使用したり、その他の非透水性の樹脂シートを使用する事もできる。
〈5〉前記逆止弁7は、樹脂製に限らず金属製のものであってもよく、また、簡単な樹脂シート製の逆止弁7であってもよい。
〈6〉逆止弁7は、樹脂シート3に対して図5(a)、(b)に示すように、着脱自在にしてあってもよく、必要な時に樹脂シート3から取り外して(図5(a))、断熱材層2の点検や補修を行えるようにしてあってもよい。つまり、逆止弁7の取り付け部にオネジ部8を形成すると共に、そのオネジ部8を螺合可能なメネジ部9を設けた樹脂製の取付座11を設ける。
〈7〉前記逆止弁7は、図4に示すように、前記樹脂シート3と同材質の円盤状または方形のシート片を取付座11として、その取付座11に挿通孔6を形成して(図4(a))、挿通孔6に逆止弁7を装着して固定した逆止弁部材12を設け、施工時に外装材層3としての前記樹脂シート3の巻き付け施工後の逆止弁取付予定箇所に、前記逆止弁部材12を接着剤4で取り付けるようにすれば、施工が短時間で行え効率的である(図4(a)、(b))。
〈8〉樹脂シート3同士の接着や、逆止弁部材12の接着取り付けに当たっては、接着剤4による接着以外に、樹脂シート3同士の溶剤による溶着や熱融着による取付も、樹脂の物性によっては、行えるものである。
2 断熱材層
3 外装材層
6 挿通孔
7 逆止弁
Claims (2)
- 流体配管の外周部を全周にわたって覆う断熱材層を設け、
前記断熱材層の外側を全周にわたって外装材層として金属板製のカバーで覆ってある断熱構造物の断熱改修方法であって、
前記断熱構造物に対し、前記カバーの外側に、そのカバーを全周にわたって非透水性と非通気性を備えた樹脂シートを巻き付けた後に、前記樹脂シートの端縁部同士を接着して、前記断熱構造物を気密状態に被覆し、
前記カバー及び前記樹脂シートの内側と外側とを連通する挿通孔を前記カバー及び前記樹脂シートに形成した後、前記樹脂シートの内側から外側方向へのみ流体の通過を許容する逆止弁を、前記樹脂シートの挿通孔に取り付ける断熱構造物の断熱改修方法。 - 前記断熱材層が珪酸カルシウム又は硬質ポリウレタンフォームからなり、前記樹脂シートが補強用ガラスクロスを埋設一体化したクロロスルフォン化ポリエチレンシートからなるものである請求項1に記載の断熱構造物の断熱改修方法。
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