JP5631408B2 - 耐熱電線用樹脂組成物及び耐熱電線 - Google Patents

耐熱電線用樹脂組成物及び耐熱電線 Download PDF

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本発明は耐油性、耐薬品性、耐熱性、耐衝撃性に優れ、電気分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野で利用する耐熱電線用樹脂組成物に関し、特に自動車用途に用いることができる耐熱電線に関する。
従来の自動車用の耐熱低圧電線用絶縁体材料は、被覆層の押出成形後に電子線照射による架橋処理を行わないと充分な耐熱性が得られず、高価な電子線照射装置が必要となるとともに、電子線照射工程が必要となるために生産性が低いという問題があった。
そこで近年では耐熱性等に優れるポリフェニレンエーテル材料を用いた非架橋耐熱電線用樹脂組成物が開発されている。しかし、ポリフェニレンエーテルは、機械的特性、電気特性、耐熱性、低温特性、吸水性が低くかつ寸法安定性に優れるものの、成形加工性や耐衝撃性、耐有機溶剤性に劣る。従来においては、ポリフェニレンエーテルにポリスチレン、ポリオレフィン、および水添ブロック共重合体等をブレンドすることによりポリフェニレンエーテルの課題である耐衝撃性、成形加工性、耐有機溶剤性を改良することが提案されている(特許文献1)。
日本国特開平11−189690号公報
しかしながら、このような従来の公知技術にあっては、非架橋で耐高温溶融特性を満足させるためにポリフェニレンエーテルを多量に配合しているため、従来の電子線照射架橋電線と比較して、初期の引張伸び性が低い。このために熱老化後の引張伸び性も低く、耐熱老化性が低いという問題点があった。
本発明は、上記した従来の問題点を改善すること、すなわち、高い耐熱老化性を備え、かつ、優れた耐高温溶融特性と耐バッテリー液性とを兼ね備えた耐熱電線用樹脂組成物及び耐熱電線を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、ポリアミド及び酸変性ポリオレフィンを特定量配合することにより所望の物性値を有する耐熱電線用樹脂組成物が実現され、耐熱電線を実用化できることを見出した。
すなわち、本発明は下記(1)〜()の耐熱電線用樹脂組成物及び耐熱電線に関する。
(1) 樹脂成分が、ポリフェニレンエーテルを25重量部以上60重量部以下、ポリプロピレン系樹脂を15重量部以上42重量部以下、スチレン系エラストマーを8重量部以上27重量部以下、ポリアミドを5重量部以上15重量部以下、及び、酸変性ポリオレフィンを1重量部以上10重量部以下の合計100重量部からなり
前記ポリアミドの融点が201℃以上であり、
前記樹脂成分100重量部に対し、臭素系難燃剤を8重量部以上20重量部以下、または臭素系難燃剤と難燃助剤とを合計量で8重量部以上20重量部以下含む、耐熱電線用樹脂組成物。
(2) 前記ポリアミドの融点が220℃以下である上記(1)に記載の耐熱電線用樹脂組成物。
) 上記(1)または(2)に記載の耐熱電線用樹脂組成物により形成されてなる被覆層を備える耐熱電線。
本発明によれば、耐高温溶融特性を備え、かつ、優れた耐熱老化性と耐バッテリー液性を兼ね備えた耐熱電線用樹脂組成物及びこれを用いた耐熱電線を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明の耐熱電線用樹脂組成物(「本発明の樹脂組成物」とも略記する。)は、ポリフェニレンエーテル、ポリプロピレン系樹脂、スチレン系エラストマー、ポリアミド及び酸変性ポリオレフィンを含む。
本発明の樹脂組成物に含まれるポリフェニレンエーテルはフェノール化合物を酸化(共)重合した樹脂である。フェニレン基は、アルキル基、アリール基、ハロゲン等で置換されていてもよい。
ポリフェニレンエーテルの具体的な例としては、ポリ(2、6−ジメチル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ジエチル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ジプロピル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ブチル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ジプロペニル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ジラウリル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ジフェニル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ジメトキシ−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ジエトキシ−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−ステアリルオキシ−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エトキシ−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−1、4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ジベンジル−1、4−フェニレンエーテル)等及び、これらの樹脂を構成する繰り返し単位を複数含む共重合体が挙げられる。これらポリフェニレンエーテルは単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。また、ポリフェニレンエーテルは汎用品を容易に入手することが可能であり、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製 PX−100L等が好ましい。
本発明で用いられるポリフェニレンエーテルはまた、上記の重合体にスチレン、α−メチルスチレン、及びビニルトルエンで例示されるスチレン系化合物等のビニルモノマーをグラフトさせて得られるグラフト共重合体でもよく、前記グラフト共重合体も本発明にかかるポリフェニレンエーテルに含まれる。
本発明で用いるポリフェニレンエーテルは、樹脂組成物において25重量部以上60重量部以下、好ましくは、30重量部以上50重量部以下、より好ましくは30重量部以上40重量部以下となるように配合する。配合量が25重量部未満であると耐高温溶融特性が不十分となり、60重量部を超えて配合すると、耐熱老化性が不充分となる。
本発明におけるポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレンの単独重合体、ブロック(共)重合体、ランダム(共)重合体などが挙げられる。具体的には、主にプロピレンからなるモノマーを重合して得られる重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィン三元共重合体、主にプロピレンからなるモノマーを重合して得られる重合体成分と、プロピレンとエチレンおよび/または炭素原子数4〜10のα−オレフィンから選択される1種以上のモノマーとを重合させて得られる共重合体成分を少なくとも2段階以上の多段で製造して得られるポリプロピレン系ブロック共重合体等が例示される。ポリプロピレン共重合体に用いられる炭素数4〜10のα−オレフィンには、1−ブテン、1−ペンテン、イソブチレン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセン等が含まれる。これらα−オレフィンは、単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
これらポリプロピレン系樹脂は単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。また、ポリプロピレン系樹脂は、これらのみに限定されるものではなく、本発明の目的に反しない限りこれら以外のポリプロピレン系樹脂であってもよい。また、ポリプロピレン系樹脂は汎用品を容易に入手することが可能であり、(株)プライムポリマー社製 B221WA等が好ましい。
このようなポリプロピレン系樹脂は15重量部以上42重量部以下となるように配合する。配合量が15重量部未満であると耐熱老化性が不足し、42重量部を超えて配合すると耐高温溶融特性などが不充分となる。
スチレン系エラストマーは、ポリマー鎖の両末端にポリスチレン鎖を有し、中間にエラストマー鎖を含む重合体である。ポリスチレン鎖を構成するスチレン単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンからなる群から選ばれた1種以上の単量体を使用することが好ましく、コスト的に入手しやすい。エラストマー鎖を構成する単量体としては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン、1−ペンテン、クロロプレンからなる群から選ばれた1種以上の単量体を使用することが好ましく、エラストマーの物性を制御しやすい。
本発明で使用されるスチレン系エラストマーは、エラストマー100重量部中のスチレン比が、12〜43重量%、好ましくは15〜30重量%の範囲である。
スチレン比が12重量%未満では硬度や押出加工性が低下し、43重量%を超えると引張破断伸び及び柔軟性が低下するので好ましくない。
本発明で用いるスチレン系エラストマーの具体例としては、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・ブタジエン・ブチレン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体、スチレン・エチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体などが挙げられ、このうち、完全水添スチレン系エラストマーであるスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(旭化成ケミカルズ(株)社などから入手可能)は耐熱性が良好であるために好ましい。これらスチレン系エラストマーは単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。また、スチレン系エラストマーは汎用品を容易に入手することが可能であり、旭化成ケミカルズ(株)社製 タフテック(登録商標)H1062等が好ましい。
このようなスチレン系エラストマーは8重量部以上27重量部以下、好ましくは13重量部以上20重量部以下となるように配合する。配合量が8重量部未満であると耐熱老化性などが不足し、27重量部を超えて配合すると耐高温溶融特性などが不充分となる。
本発明の樹脂組成物で用いられるポリアミドとしては、ラクタム、脂肪族アミノ酸、ジアミンとジカルボン酸から得られる重合体等が挙げられる。また、ポリアミド樹脂として、脂肪族成分に少量の芳香族成分や他の脂肪族成分が導入された共重合ポリアミドを使用することが出来る。上記脂肪族アミノ酸としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、および12−アミノドデカン酸等が例示され、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。上記ラクタムとしては、ε−カプロラクタム、およびω−ラウロラクタム等が例示される。上記ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、m−またはp−キシレンジアミンおよびドデカメチレンジアミン等が例示され、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。上記ジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸およびジグリコール酸等が例示され、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
本発明で用いるポリアミドとしては、融点が201℃以上であることが必要である。融点が201℃未満であると耐高温溶融特性が得られにくい。また、ポリアミドは融点が220℃以下のものが好ましい。融点が220℃以下であると耐熱老化性が良好であるため好ましい。
ポリアミドとしては、具体的には、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド6とポリアミド66の共重合体、ポリアミド6とポリアミド12の共重合体などが挙げられる。特にポリアミド6は融点がポリフェニレンエーテルのガラス転移温度に近く、ポリアミドを溶融するために加工温度を高くする必要がないため、ポリプロピレン系樹脂やスチレン系エラストマーの熱老化を抑制できるため好ましく使用できる。これらポリアミドは単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。ポリフェニレンエーテル樹脂とポリアミド樹脂のポリマーアロイとして汎用樹脂を使用することもできる。また、ポリアミドは汎用品を容易に入手することが可能であり、宇部興産(株)社製UBEナイロン(登録商標)1013A、UBEナイロン(登録商標)7024B等が好ましい。
上記ポリアミドは5重量部以上15重量部以下、好ましくは7重量部以上13重量部以下となるように配合する。配合量が5重量部未満であると耐高温溶融特性などが不足し、15重量部を超えて配合すると耐熱老化性が不充分となる。
本発明の樹脂組成物に用いる酸変性ポリオレフィンは、カルボン酸基、カルボン酸金属塩基および酸無水物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するポリオレフィンである。オレフィンを構成する繰り返し単位としてはプロピレン、エチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げられる。また、酸変性剤成分としての不飽和カルボキシル基含有単量体は、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、及びそれらの金属塩等を挙げることができる。また、不飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸等を挙げることができる。
酸変性ポリオレフィンの具体例としては、アクリル酸変性ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、イタコン酸変性ポリプロピレン等が挙げられる。これら酸変性ポリオレフィンは単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。また、酸変性ポリオレフィンは汎用品を容易に入手することが可能であり、三洋化成工業(株)社製のユーメックス(登録商標)1010等が好ましい。
このような酸変性ポリオレフィンは本発明の樹脂組成物に1重量部以上10重量部以下、好ましくは3重量部以上7重量部以下となるように配合する。配合量が1重量部未満であると耐バッテリー液特性が不足し、10重量部を超えて配合すると耐熱老化性が不充分となる。
本発明の樹脂組成物はさらに、臭素系難燃剤を含有することが好ましい。これにより、難燃性を付与することができる。臭素系難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA、デカブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(テトラブロモフタルイミド)エタン、TBBAカーボネート・オリゴマー、TTBBA−ビス(ジブロモピロピルエーテル)、BBAエポキシ・オリゴマー、臭素化ポリスチレン、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、ポリ(ジブロモプロピルエーテル)、ヘキサブロモベンゼン等が挙げられる。
さらに、難燃性を高めるために臭素系難燃性と共に難燃助剤を併用してもよい。難燃助剤としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、硝酸亜鉛、錫酸亜鉛、硫化亜鉛等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物において、臭素系難燃剤の含有量、または臭素系難燃剤と難燃助剤との合計含有量は、8重量部以上20重量部以下であることが好ましい。8重量部未満であると難燃性が不足し、20重量部を超えて配合すると耐熱老化性が不十分となる。
本発明の樹脂組成物としては、特に好ましくは、ポリフェニレンエーテルがポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)であり、ポリプロピレン系樹脂がポリプロピレンの単独重合体であり、スチレン系エラストマーがスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体であり、ポリアミドがポリアミド6又はポリアミド6とポリアミド66との共重合体であって、酸変性ポリオレフィンがマレイン酸変性ポリプロピレンからなる樹脂の合計量が100重量部となる樹脂組成物であれば、耐熱電線の被覆材として優れた物性が確保される。
本発明の耐熱電線用樹脂組成物には、上記の樹脂成分のほか、本発明の効果を妨げない範囲で、酸化防止剤、金属不活性剤、その他老化防止剤、滑剤、充填剤、補強材、UV吸収剤、安定剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤、帯電防止剤、発泡剤などが配合されていても良い。
安定剤としては、リン系化合物等の酸化防止剤、光安定剤等が挙げられる。
本発明の耐熱電線用樹脂組成物は、上記した各成分を用いて種々の方法で製造することができる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、ニーダー、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー等による加熱溶融混練方法が挙げられるが、中でも二軸押出機を用いた溶融混練方法が最も好ましい。その際の溶融混練温度は特に限定されるものではないが、通常150〜350℃の範囲である。
このようにして得られる本発明の耐熱電線用樹脂組成物は、樹脂状乃至エラストマー状のポリマー組成物となり、公知の種々の方法、例えば、射出成形、押出成形、中空成形により各種部品の成形体として成形できる。
これら各種部品としては、電気機器の内外装部品としても好適に使用でき、具体的には各種コンピューターおよびその周辺機器、その他のOffice Automation(OA)機器、テレビ、ビデオ、各種ディスクプレーヤー等のキャビネット等の部品用途に適し、そしてさらには、各種ガスケット類、屈曲性チューブ、電線被覆、ウェザストリップ、屈曲性バンパー、クッションパネル等の部品用途に適している。さらに、本発明の耐熱電線用樹脂組成物は、耐油性、耐熱老化性、耐衝撃性、耐高温溶融特性及び耐バッテリー液性に優れるため、特に自動車用の電線・ケーブル被覆材に好適である。
本発明の樹脂組成物は一般の電線用樹脂組成物と同様に押出成形により電線の被覆層とすることができる。成形後の電子線等照射による架橋工程は不要である。
押出成形による電線の被覆層の厚みは、通常0.1〜2.0mmの範囲にあることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜5及び比較例1〜4)
<耐熱電線用樹脂組成物の調製>
表1に示す原料を用いて表2に示す配合量(重量部)で各種成分を270℃で溶融混合し二軸押出機を用いて熱電線用樹脂組成物の調製を行った。
<被覆電線の作製>
実施例及び比較例の耐熱電線用樹脂組成物を被覆層に用いて、それぞれ被覆電線を得た。
すなわち、直径が0.15mmの芯線(19本の撚線)に被覆層の外径が1.3mm、厚さが0.25mmとなるように270℃の条件下、単軸押出機で押出成形を行い、被覆電線を得た。
<被覆電線の評価>
得られた被覆電線の評価を耐高温溶融特性、耐バッテリー液性、耐熱老化性、及び耐軽油性についてそれぞれ行った。
1)耐高温溶融特性の評価方法
耐高温溶融性は自動車用電線として求められるエンジンルームにおける瞬間耐熱の目安としてJASO−618(2008年度)に準拠して評価を行った。
上記で得られた被覆電線を、自己径巻きした後、200℃で30分間加熱後、解いて、被覆層同士が融着していないかを調べ、被覆層に融着の発生がない場合を耐高温耐溶融性が高いとして“○”、融着していた場合は不充分であるとして“×”として評価した。
2)耐バッテリー液特性の評価方法
耐バッテリー液特性は自動車用電線として求められるエンジンルームにおける耐酸性の目安としてISO−6722(2006年度)に準拠して評価を行った。
上記で得られた被覆電線に、少量のバッテリー酸をかけた後90℃のオーブンで8時間保ち、これをオーブンから取り出し酸をもう一度かけ、これを90℃のオーブンで16時間(トータルで24時間)保ち、これをオーブンから取り出した。これで1サイクルが完了する。この手順を計2サイクル繰り返した後、直径6.5mmのマンドレルに巻き付け、電圧(1kV×1min)に耐えることができた場合は合格として“○”、耐えられない場合は不合格として“×”として評価した。
3)耐熱老化性の評価方法
耐熱老化性は自動車用電線において、エンジンルームにおける10年後、もしくは10万km走行後の機械特性の目安であり、エンジン直上に配策される場合は125℃の環境で、エンジン周りに配策される場合は100℃の環境下で、10000時間の耐久性があれば充分であるとされるが、その加速実験として、140℃で2時間の耐熱老化性試験を行った。具体的には、上記で得られた被覆電線の導体を引き抜き得られた絶縁体を、140℃のオーブンで2時間保ち、これをオーブンから取り出し200mm/min の速度で引張り、伸び率が150%以上の場合はエンジン直上で耐熱老化性が高いとして“◎”、150%未満120%以上の場合はエンジン周りで耐熱老化性が高いとして“○”、120%未満の場合は耐熱老化性が低いとして“×”として評価した。
4)耐軽油性の評価方法
耐軽油性は自動車電線として求められるエンジンルームにおける耐油性の目安としてISO−6722(2006年度)に準拠して評価を行った。
上記で得られた被覆電線を、23℃の混合液(ISO−1817規定の3号オイル90%、P−キシレン10%)に20時間浸漬し、電線の外径変化率を測定し、変化率が15%以下の場合は合格として“○”、15%より高い場合は不合格として“×”として評価した。
(実施例6〜11及び比較例5〜8)
<耐熱電線用樹脂組成物の調製>
表1に示す原料を用いて表3に示す配合量(重量部)で、実施例1と同様に熱電線用樹脂組成物の調製を行った。
得られた被覆電線の評価を、耐高温溶融特性、耐バッテリー液性、耐熱老化性、及び耐軽油性について上記実施例1と同様に行い、さらに、難燃性について下記のように評価を行った。
5)難燃性の評価方法
被覆電線をISO−6722に準拠して垂直方向に対して斜め45°に張り、この電線に15秒間、還元炎を接触させた。着火した炎が70秒以内に消炎した場合には、自動車用電線としての難燃性が十分であるとして“○”、消炎しなかった場合には難燃性が不十分であるとして“×”として評価した。
これらの評価結果を表2及び表3に示す。
表2より、本発明の実施例1〜5に係る耐熱電線は、耐高温溶融特性、耐バッテリー液特性、耐熱老化性及び耐軽油性のすべての評価において優れた被覆電線であることが分かる。また、表3より、臭素系難燃剤と難燃助剤をさらに含有する本発明の実施例6〜11に係る耐熱電線は、耐高温溶融特性、耐バッテリー液特性、耐熱老化性及び耐軽油性に加えて、難燃性にも優れた被覆電線であることが分かる。
一方、比較例1〜8で作成した電線の被覆層は耐高温溶融特性、耐バッテリー液特性、耐熱老化性または耐軽油性のいずれかの評価項目で目標値に届かないことが認められた。
Figure 0005631408

Figure 0005631408
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本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は2010年10月8日出願の国際出願(PCT/JP2010/067793)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の耐熱電線用樹脂組成物は各種工業材料分野で利用される耐熱電線用樹脂組成物、特に航空機、半導体、自動車、OA機器、IT機器等の耐高温溶融特性、耐バッテリー液性及び耐熱老化性が要求される電線用途での利用が期待される。

Claims (3)

  1. 樹脂成分が、ポリフェニレンエーテルを25重量部以上60重量部以下、ポリプロピレン系樹脂を15重量部以上42重量部以下、スチレン系エラストマーを8重量部以上27重量部以下、ポリアミドを5重量部以上15重量部以下、及び、酸変性ポリオレフィンを1重量部以上10重量部以下の合計100重量部からなり
    前記ポリアミドの融点が201℃以上であり、
    前記樹脂成分100重量部に対し、臭素系難燃剤を8重量部以上20重量部以下、または臭素系難燃剤と難燃助剤とを合計量で8重量部以上20重量部以下含む、耐熱電線用樹脂組成物。
  2. 前記ポリアミドの融点が220℃以下である請求項1に記載の耐熱電線用樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の耐熱電線用樹脂組成物により形成されてなる被覆層を備える耐熱電線。
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JPH03297011A (ja) * 1990-04-16 1991-12-27 Hitachi Cable Ltd 薄肉絶縁電線
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