JP5629867B2 - 鉄腐食性メタン生成菌の検出方法 - Google Patents

鉄腐食性メタン生成菌の検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉄鋼材料の腐食に関わる鉄腐食性メタン生成菌の検出方法に関する。
2001年米国のFHWA(The US Federal Highway Administration)により金属の腐食に関わるコストの調査結果が報告された(非特許文献1)。本報告によると、米国では金属腐食による損失は年間2760億ドルに達し、国内総生産(GDP)の3.1%に相当すると報告されている。また、米国のガス産業において、パイプラインなどの腐食に掛かるコストが年間134億ドルに達し、このうちの約20億ドル(約15%)は微生物腐食によるものと報告されている(非特許文献2)。わが国においても腐食防食協会と日本防錆技術協会を中心とする腐食コスト調査委員会の調査により、1997年にわが国の腐食対策に講じた費用は3兆9千億円で、わが国の国内総生産(GDP)の0.8%に相当すると報告されている(非特許文献3)。以上のように、腐食による被害額は甚大であり、これを防ぐことは資源の乏しい我が国にとって重要な課題である。
微生物腐食はこれまで鉄鋼材料を中心に多く報告されている。酸素が利用できる好気条件と、酸素が利用できない嫌気条件でそれぞれ異なる種類の微生物が鉄鋼材料の腐食作用を示すことが知られている。嫌気条件の微生物腐食の原因微生物として硫酸塩還元菌に関する多くの報告がある。硫酸塩還元菌は、海水などに含まれる硫酸塩を硫化物に還元する活性を有する。その結果発生する硫化水素は、鉄をはじめとしてさまざまな金属と硫化物をつくるため、強い腐食性が知られている。また、硫酸塩還元菌には、水素の酸化還元酵素であるヒドロゲナーゼを有するものがある。嫌気条件下、すなわち酸化還元電位の低い還元的な環境条件では、中性条件においても水の分解により、鉄表面でカソード反応が起こり、水素原子さらに水素分子が形成される(この反応にカップルして、アノードでは、鉄の酸化がおこり、二価鉄イオンが生成する)。この際、ヒドロゲナーゼ活性を有する硫酸塩還元菌は、カソード反応で生成する水素原子あるいは水素分子をプロトンに酸化できるため、鉄表面を復極させて、カソード反応を促進する。この結果、電子の授受が円滑にすすむため、嫌気条件における鉄のアノード溶解が促進される。このようなヒドロゲナーゼを有する硫酸塩還元菌による腐食促進メカニズムは、カソード復極説として知られている(非特許文献4)。
例えば油井など、石油環境では、硫酸塩還元菌による腐食影響は、大きな課題になっている。段階的な希釈により硫酸塩還元菌を検出、存在量をモニタリングするための簡易なキットなどが、石油生産に関わる産業分野では使用されている(非特許文献5)。
以上のように、嫌気条件における硫酸塩還元菌による微生物腐食は、広く知られており、その検出や存在量測定のための技術が報告されている。硫酸塩還元菌の増殖を抑制する方法なども考案されている。例えば、非特許文献6では、抗生物質を生産する微生物を共存させることで、硫酸塩還元菌の増殖を抑制する方法などが報告されている。
特開2008−043258 特開2008−215852
Report FHWA−RD−01−156,September 2001. National Energy Technology Laboratory,DE−FC26−01NT41158 わが国における腐食コスト(腐食防食協会、日本防錆技術協会)(1997) Von Wolzogen Kuehr and van der Vlugt,Water 16,147(1934) Microbiologically Influenced Corrosion,NACE International p.43(1997) Zuo R,Wood TK.Appl Microbiol Biotechnol.65:747(2004) 腐食反応とその制御(第3版)ユーリック、レヴィー共著(産業図書)(1989) Daniels,et al.,Science 237,509(1987) Ito,et al.,Eurocorr 2008 Paper No.1063(2008)
以上のように、嫌気条件で微生物腐食の原因となる微生物として、硫酸塩還元菌は広く知られており、硫酸塩還元菌に対する検出方法や、腐食対策方法も報告されている。
また、嫌気環境に棲息する微生物生態系を構成する主要な微生物として、硫酸塩還元菌のほかに、メタン生成菌があるが、メタン生成菌を嫌気環境における腐食原因菌としては、一般的に認知されてこなかった。例えば、非特許文献7には、微生物腐食の原因菌が紹介されているが、この中でメタン生成菌は、腐食原因菌として説明されていない。これは、硫酸塩還元菌の生成する硫化水素が極めて強力な腐食原因物質であるのに対して、メタン生成菌が生成するメタンは、腐食原因物質ではないことが、メタン生成菌が腐食原因菌としてみなされてこなかったことの、大きな要因として考えられる。
すなわち、嫌気性微生物であるメタン生成菌を腐食の原因微生物としては必ずしも一般的には認識されていないのが現状である。しかしながら、メタン生成菌が腐食原因菌であることを示す学術的な報告はある。ダニエルス(Daniels)らは、メタン生成菌が鉄を腐食することを報告している(非特許文献8)。さらに最近、特許文献1、2において鉄腐食性のメタン生成菌が報告されている。
腐食原因となるメタン生成菌が、腐食部位あるいは環境中に存在するか否かを検出することは、微生物腐食であるか否かの、腐食原因の解析や、腐食の予防、対策に極めて重要である。しかしながら、腐食原因となるメタン生成菌が特定されてこなかったことから、その検出方法も確立されていない。例えば、メタン生成菌が有する遺伝子としてメタン生成酵素の遺伝子mcrAが知られている。しかし、メタン生成菌には鉄腐食性を示さない多くのメタン生成菌がいるため、メタン生成の代謝反応に関わる酵素の遺伝子mcrAをターゲットとしたPCRを行なってメタン生成菌を検出しても、検出したメタン生成菌が鉄腐食性であるか否かは不明であり、微生物腐食を起こすメタン生成菌の検出には問題がある。
よって、本発明は鉄腐食性のメタン生成菌の検出のために特異的プローブや特異的PCR用プライマーとして用いる核酸分子と腐食菌検出方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鉄腐食性のメタン生成菌と、この鉄腐食性のメタン生成菌を継代培養中、鉄腐食能を失った変異株のメタン生成菌のゲノム解析を実施した。鉄腐食性のメタン生成菌と非鉄腐食性の変異株のメタン生成菌のゲノムDNAを比較した結果、鉄腐食性のメタン生成菌のみに存在する特徴的な塩基配列を見出し、鉄腐食性のメタン生成菌を選択的に検出する方法を確立することに成功し、本発明を完成するに至った。本発明の要旨とするところは次の(1)〜(4)である。
(1)配列表の配列番号1に示される塩基配列、またはその相補配列からなる核酸分子を用いて、鉄腐食性メタン生成菌を検出することを特徴とする鉄腐食性メタン生成菌の検出方法
(2)配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列の部分配列が、配列表の配列番号2から17のいずれかの塩基配列からなり、配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列からなる核酸分子と特異的に会合(ハイブリダイゼーション)することにより特異的PCRプライマーとなる核酸分子を用いて、鉄腐食性メタン生成菌を検出する鉄腐食性メタン生成菌の検出方法であって、前記特異的PCRプライマーとして用いる核酸分子の各塩基配列が、配列表における、配列番号2と3、配列番号4と5、配列番号6と7、配列番号8と9、配列番号10と11、配列番号12と13、配列番号14と15、又は、配列番号16と17であることを特徴とする鉄腐食性メタン生成菌の検出方法。
(3)前記特異的PCRプライマーとして用いる核酸分子の各塩基配列が、配列表における、配列番号2と3、配列番号4と5、又は、配列番号6と7であることを特徴とする(2)に記載の鉄腐食性メタン生成菌の検出方法。
本発明により、鉄鋼材料を腐食させるメタン生成菌の検出が可能となり、鉄鋼材料の腐食予防と対策に貢献することが期待される。
PCRによる16SrDNAとメチルコエンザイムA還元酵素遺伝子の検出結果を示す。 配列番号2と3、配列番号4と5、配列番号6と7のプライマーを用いたPCRによる鉄腐食性メタン生成菌由来のDNAの検出結果を示す。 単独微生物由来DNAを用いた定量PCRを示す。 複合微生物DNAを用いた定量PCRを示す。 PCRによるヒドロゲナーゼ構造遺伝子の検出結果を示す。 PCRによるカーボニックアンヒドラーゼ構造遺伝子の検出結果を示す。
まず、本発明の配列表の配列番号1に示される塩基配列について説明する。
本発明が検出対象とする腐食菌は、鉄腐食性のメタン生成菌である。前記鉄腐食性メタン生成菌を検出しようとする際に対象となる主な環境試料は、鉄または鉄を含む合金と接して存在する水、石油、スラッジ、土壌、バイオフィルムなどであるが、鉄または鉄を含む合金と接して存在しなくとも、例えば水、石油、土壌などの鉄に対する微生物腐食の可能性を知るために、これらを前記鉄腐食性メタン生成菌の検出の対象とする試料とすることもある。
メタン生成菌は、硫酸塩還元菌と共に、あらゆる嫌気性環境に棲息している代表的な嫌気性微生物である。このうち、特に鉄鋼材料の腐食の原因となるのは、鉄を電子供与体として、かつ、二酸化炭素を炭素源として利用可能なメタン生成菌である。
本発明者らは、鉄を電子供与体として、かつ、二酸化炭素を炭素源とする同じ条件で、異なる原油タンクのスラッジ等から、鉄腐食性のメタン生成菌三株をそれぞれ独立して分離、特定することに成功した。これら鉄腐食性のメタン生成菌三株は、メタノコッカレス(Methanococcales)目メタノコッカシアエ(Methanococcaceae)科に属するメタノコッカス マリパルディス(Methanococcus maripaludis)の受託番号NITE BP−252で特定されるメタン生成菌メタノコッカス マリパルディスKA1株(Methanococcus maripaludis KA1)、受領番号NITE AP−709で特定されるメタノコッカス マリパルディスOS7株(Methanococcus maripaludis OS7)および受領番号NITE AP−708で特定されるメタノコッカス マリパルディスMic1c10株(Methanococcus maripaludis Mic1c10)(いずれもNEDO事業「微生物を利用した石油の環境安全対策に関する調査」で単離)である。一方、他のメタノコッカス マリパルディス(Methanococcus maripaludis)の単離株の鉄腐食性を調べたところ、米国エネルギー省で単離されたメタノコッカス マリパルディスS2株(Methanococcus maripaludis S2)、メタノコッカス マリパルディスJJ株(Methanococcus maripaludis JJ)、および、メタノコッカス マリパルディスMic4c08株(Methanococcus maripaludis Mic4c08)(NEDO事業「微生物を利用した石油の環境安全対策に関する調査」で単離)の鉄腐食性は、微生物が存在しない無菌の条件と同程度の腐食しか示さず、鉄腐食性は殆どないことも確認した。
さらに、前記鉄腐食性のメタン生成菌メタノコッカス マリパルディスKA1株、メタノコッカス マリパルディスOS7株、メタノコッカス マリパルディスMic1c10株の三株のうち、メタノコッカス マリパルディスKA1株とメタノコッカス マリパルディスOS7株の二株について、鉄腐食性をなくした突然変異株を分離することにも成功した。このうち、メタノコッカス マリパルディスOS7株から由来し、腐食能をなくした突然変異体(以降OS7mut1株と呼ぶ)とOS7株のゲノムDNAの塩基配列を比較したところ、OS7mut1株では、ゲノムの一部が欠損していることが解った。また、OS7株に存在し、OS7mut1株では欠失しているゲノムDNAの領域を、腐食性メタン生成菌であるKA1株は有していた。一方、KA1株より由来し、腐食能を失った株(以降KA0株と呼ぶ)では、この領域をもっていないことも解った。
このようにして、腐食性メタン生成菌に特有な遺伝子領域が存在し、その遺伝子領域は、腐食を誘導するのに重要な遺伝子をコードしていることが強く示唆された。
この鉄腐食能のあるメタン生成菌に特有な遺伝子領域の塩基配列が、本発明の配列表の配列番号1に示される塩基配列および、その相補鎖からなる核酸分子である。
鉄腐食性メタン生成菌に特有な配列表の配列番号1に示される塩基配列あるいはその相補配列の核酸分子を検出することで、腐食原因遺伝子領域の検出が可能となる。
配列表の配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列の部分配列は、腐食原因微生物の有する配列番号1に記載の塩基配列あるいはその相補配列と特異的に会合(ハイブリダイゼーション)するため、腐食原因微生物の核酸分子を特異的に検出するプローブ又はPCRプライマーとなり得る。
また、配列表の配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列の部分配列から1又は数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列でも、腐食原因微生物の有する配列番号1に示される塩基配列あるいはその相補配列と特異的に会合(ハイブリダイゼーション)するため、腐食原因微生物の核酸分子を特異的に検出するプローブ又はPCRプライマーとなり得る。
すなわち、配列表の配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列の部分配列、あるいはその部分配列から1又は数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列を含む核酸をハイブリダイゼーション・プローブあるいはPCRプライマーとして用いることにより、鉄腐食性メタン生成菌を検出することが可能である。
特異的プローブ、特異的PCRプライマーの設計方法としては、例えば、標的遺伝子塩基配列をDDBJ(日本DNAデータバンク)などの既知配列に対してBLAST解析を行い、既知配列と全く異なる配列部分を選抜し、人工的に合成したオリゴヌクレオチドを蛍光標識して特異的プローブとして使用する。もしくは、例えば標的遺伝子塩基配列内の少なくとも数十塩基以上離れた二か所から、其々の3’側で3塩基以上からなる相補鎖を形成せず、かつ、一分子内で相補的配列を有せず、塩基組成(GC含量)が顕著に偏っていない20塩基前後から構成されるオリゴヌクレオチドを特異的PCRプライマーとして使用する。
特異的プローブを用いてハイブリダイゼーションで腐食菌を検出する方法について説明する。例えば、環境試料あるいは微生物培養液から抽出したDNAを熱変性(95℃で10分加熱後、氷水中で急冷)等で一本鎖にした後、正に荷電したナイロンメンブレン等に吸着させ、ベイキング(80℃で60分加熱)処理によって固定を行う。DNAを固定したナイロンメンブレンをプローブを含まない10mlのハイブリダイゼーション溶液(5×SSC、50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)、50%(v/v)ホルムアミド、7%(w/v)ラウリル硫酸ナトリウム、2%(w/v)スキムミルク、0.1%(w/v)N−lauroylsarcosine、50μg/mlサケ精子DNA)中でインキュベート(42℃で60分)した後、適当量の蛍光標識プローブを含む10mlのハイブリダイゼーション溶液にナイロンメンブレンを移し替え、インキュベート(42℃で一晩)する。ハイブリダイゼーション後、ナイロンメンブレンを0.1%(w/v)ラウリル硫酸ナトリウムを含む2×SSC溶液(10ml)中で二回洗浄(各5分)し、0.1(w/v)ラウリル硫酸ナトリウムを含む0.1×SSC溶液(10ml)中で二回洗浄(各15分)して、非特異的に結合したプローブを除去する。洗浄後のメンブレンを化学発光・蛍光検出器等で分析し、蛍光標識プローブのシグナルを検出する。ただし、前記の特異的プローブを用いてハイブリダイゼーションにより腐食菌を検出する方法は一例であり、これ以外の適当な方法を用いてハイブリダイゼーションにより腐食菌を検出しても勿論かまわない。
次に、PCRの際に鋳型として使用する環境DNAの抽出方法について説明する。
まず、DNA断片を増幅させるための鋳型となるDNAを、鉄腐食性メタン生成菌が存在するか否かを調べるための試料から抽出する方法について説明する。現在、さまざまな環境サンプルからのDNA抽出方法が確立されており、商業的に利用可能なDNA抽出キットなどもあるので、適当な方法を用いればよい。例えば、鋼板表面の腐食生成物を細かく粉砕し、Saline−EDTA buffer(8.1mM NaHPO、1.47mM KHPO、137mM NaCl、2.68mM KCl、100mM EDTA、8mg skim milk powder)中で懸濁し、37℃で60分間リゾチーム(終濃度200μg/ml)処理を行った後、ラウリル硫酸ナトリウム(終濃度0.4%(w/v))およびproteinase K(終濃度100μg/ml)を添加して、60℃で30分間溶菌処理を行なう。この溶菌液からPhenol/Chloroform/Isoamylalchol(25:24:1)処理によりタンパク質を除去し、イソプロピルアルコールにより核酸を沈殿させ、70%(v/v)エタノール洗浄後、外来DNAを含まないTE緩衝液や滅菌水に溶解してDNAを抽出、回収するなどの方法がある。また、商業的に利用可能なDNA抽出キットとしては、例えば、DNeasy Blood & Tissue Kit(QIAGEN、米国)などを用いることができる。
尚、前記DNAの抽出、回収方法は一例であって、この他の適当なDNAの抽出、回収方法を実施しても勿論かまわない。
次に、抽出したDNAを鋳型として、PCR(Polymerase Chain Reaction)によりDNA断片を増幅する方法について説明する。
上記の方法を用い抽出されたDNAを鋳型として、PCRによるDNA断片の増幅方法についてであるが、PCRの反応条件は、変性、アニーリング、伸長反応の各温度と時間設定、サイクル数などを適当な条件に設定することで、増幅しようとするDNA断片を良好に増幅する条件を設定することができる。
鉄腐食性のメタン生成菌を検出するためのPCRでは、プライマーとして、例えば、以下に示す塩基配列を有するDNAを組み合わせて用いることができる:配列表の配列番号2と3の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列表の配列番号4と5の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列表の配列番号6と7の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列表の配列番号8と9の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列表の配列番号10と11の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列表の配列番号12と13の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列表の配列番号14と15の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列表の配列番号16と17の塩基配列を有するDNAである。
このうち、特に配列表の配列番号2と3の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列表の配列番号4と5の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列表の配列番号6と7の塩基配列を有するDNAのいずれかのDNAの組み合わせをPCRのプライマーとして用いると、前記鉄腐食性メタン生成菌であるメタノコッカス マリパルディスKA1株、OS7株、Mic1c10株の全てについてDNA断片が増幅されるが、非鉄腐食性のメタノコッカス マリパルディスKA0株、OS7mut1株、S2株、JJ株、Mic4c08株ではDNA断片は増幅されない。すなわち、配列番号2と3の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列番号4と5の塩基配列を有するDNA、あるいは、配列番号6と7の塩基配列を有するDNAのいずれかのDNAの組み合わせをPCRのプライマーとして用いると、前記鉄腐食性メタン生成菌を特異的にPCRで検出できた。
また、定量PCRによって、PCRにより増幅したDNA断片の増幅前の存在量を推定することも可能である。通常、定量PCRでは、増幅されるDNA断片が100bpから200bpの短い断片であることが理想とされるので、例えば前記プライマーのうち、配列表の配列番号8と9の塩基配列を有するプライマーの組み合わせ、あるいは、配列表の配列番号10と11の塩基配列を有するプライマーの組み合わせを用いることができる。しかし、これらは一例であり、これら以外の適当なプライマーを設計して定量PCRに用いても勿論構わない。
さらに、前記配列番号1に記載の鉄腐食性のメタン生成菌に特異的な遺伝子領域に存在して、鉄腐食の原因となり得る酵素の遺伝子を調べた結果、水素の酸化還元反応を触媒する新規なヒドロゲナーゼと、二酸化炭素と炭酸の化学変換を触媒する新規なカーボニックアンヒドラーゼの遺伝子が存在することが予測された。本発明者らは、前記鉄腐食性のメタン生成菌メタノコッカス マリパルディスOS7株の培養液から、0.2μm孔径のフィルターろ過により菌体を除いたろ過液のみでも、鉄腐食と水素発生が促進されることを見出した。また、本ろ過液中に前記ヒドロゲナーゼと前記カーボニックアンヒドラーゼが存在することをプロテオーム解析により確認した。前記ヒドロゲナーゼは水素発生のカソード反応を促進して、鉄腐食を促進することが想定される。また、前記カーボニックアンヒドラーゼは、メタン生成菌が炭素源として利用する二酸化炭素の供給を促進することで、間接的にメタン生成菌による鉄腐食を促進することが想定される。したがって、鉄腐食性メタン生成菌に特有な配列表の配列番号1に示される塩基配列のうち、前記ヒドロゲナーゼと前記カーボニックアンヒドラーゼをコードする遺伝子の塩基配列については、遺伝子と遺伝子の間の介在配列など機能を持たない塩基配列に比べより保存性が高く、ハイブリダイゼーション・プローブやPCRプライマーの設計を行うに適した塩基配列を持つと考えられる。前記ヒドロゲナーゼをコードする遺伝子の塩基配列を検出するためのPCRプライマーとして、例えば配列表の配列番号12と13、あるいは配列表の配列番号14と15に記載の塩基配列を有する核酸分子を用いることが可能である。また、前記カーボニックアンヒドラーゼをコードする遺伝子の塩基配列を検出するためのPCRプライマーとして、例えば配列表の配列番号16と17に記載の塩基配列を有する核酸分子を用いることが可能である。
ただし、前記配列番号2から17に記載の塩基配列の核酸分子は本発明の一例であり、本発明はこれらに限られるものではない。前記のように、配列表の配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列の部分配列であって、配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列からなる核酸分子と特異的に会合(ハイブリダイゼーション)することにより特異的プローブ又は特異的PCRプライマーとなり得る核酸分子、あるいは、配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列の部分配列から1又は数個の塩基が欠失、置換又は付加した塩基配列であっても、配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列からなる核酸分子と特異的に会合(ハイブリダイゼーション)することにより特異的プローブ又は特異的PCRプライマーとなり得る核酸分子であれば、使用可能である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範囲が限定されるものではない。
実施例1 PCRによる鉄腐食性メタン生成菌の検出
鉄腐食性のメタン生成菌であるメタノコッカス マリパルディス(Methanococcus maripaludis)OS7株、KA1株、Mic1c10株、および同じメタノコッカス マリパルディス(Methanococcus maripaludis)でありながら、鉄腐食性のないメタノコッカス マリパルディス(Methanococcus maripaludis)S2株、JJ株、Mic4c08株のそれぞれを、表1に記載の培地で増殖させた。次いで、DNeasy Blood Tissue Kit (QIAGEN,米国)を用いて、各メタン生成菌由来のDNAを抽出しした。上述の方法により得られたDNAを鋳型として各DNA断片のPCRによる増幅を行った。まず、比較のために、下記の細菌の16S rRNA遺伝子の341番から907番の間の塩基配列を増幅するためのプライマーおよび、メタン生成菌のメチルコエンザイムA還元酵素遺伝子(mcr)のDNA断片を増幅するためのプライマーを用いてPCRによる増幅を試みた。
16SrRNA遺伝子(16SrDNA)のDNA断片増幅用PCRプライマー;
フォワードプライマー
341F: CCTACGGGAGGCAGCAG
リバースプライマー
907R: CCGTCAATTCMTTTRAGTTT
メチルコエンザイムA還元酵素遺伝子(mcr)のDNA断片増幅用PCRプライマー;
フォワードプライマー
ME1: GCMATGCARATHGGR
リバースプライマー
ME2: TCATKGCRTAGTTDGGRTAGT
PCRは、TaKaRa EX Taq DNA polymerase(TaKaRa,Japan)を用い、T−3000 Thermocycler(Biometra, Germany)上でサーマルサイクルを行った。サーマルサイクルの条件を以下に示す。
PCR条件
16S rDNA mcr(dsr) 配列番号2&3,4&5 配列番号6&7
変性1 94℃(120 sec) 94℃(120 sec) 94℃(120 sec) 94℃(120 sec)
変性2 94℃(30 sec) 94℃(30 sec) 94℃(30 sec) 94℃(30 sec)
アニーリング 55℃(30 sec) 50℃(30 sec) 60℃(30 sec) 55℃(30 sec)
伸長反応1 72℃(90 sec) 72℃(60 sec) 72℃(60 sec) 72℃(60 sec)
伸長反応2 72℃(240 sec) 72℃(240 sec) 72℃(240 sec) 72℃(240 sec)
保温 4℃ 4℃ 4℃ 4℃
*変性2→アニーリング→伸長反応1を30サイクル。
PCR産物を3%アガロースゲル上で電気泳動を行い、目的遺伝子断片の増幅を確認した(図1)。16S rRNA遺伝子のV3領域、および、メタン生成菌のメタン生成において重要な酵素であるメチルコエンザイムA還元酵素の遺伝子断片は、全てのメタン生成菌で増幅が観察された。
配列表の配列番号2と3、配列番号4と5、配列番号6と7のPCRプライマーを用いた場合、前記鉄腐食性メタン生成菌であるメタノコッカス マリパルディスKA1株、OS7株、Mic1c10株のみで特異的にDNA断片が増幅された(図2)。
実施例2 鉄腐食性メタン生成菌と硫酸塩還元菌が共存する場合における定量PCRによる鉄腐食性メタン生成菌の検出
リアルタイムPCRによる定量PCR
下記プライマーを用いて、16SrRNA遺伝子、亜硫酸還元酵素遺伝子dsrB、メチルコエンザイムA還元酵素遺伝子mcr、配列表の配列番号8と9および配列番号10と11のPCRプライマーにより鉄腐食性のメタン生成菌のDNAから増幅されるDNA断片に対してリアルタイムPCRによるDNA量の定量を行った。リアルタイムPCRはPower SYBR Green PCR Master Mix(Applied Biosystems, USA)を用いて、7500 Real Time PCR System(Applied Biosystems,USA)によりサーマルサイクルを行った。リアルタイムPCRの鋳型DNAは、鉄腐食性メタン生成菌はOS7株とKA1株、非鉄腐食性メタン生成菌はS2株、硫酸塩はMIC5−15株からそれぞれ抽出したDNAを用いた。
リアルタイムPCR用プライマー;
16SrRNA遺伝子用プライマー
341F: CCTACGGGAGGCAGCAG
518R: CGTATTACCGCGGCTGCTGG
亜硫酸還元酵素遺伝子(dsrB)用プライマー
DSRp2060F: CAACATCGTYCAYACCCAGGG
DSR4R: GTGTAGCAGTTACCGCA
メチルコエンザイムA還元酵素遺伝子(mcr)用プライマー
MCRf: TAYGAYCARATHTGGYT
MCRr: ACRTTCATNGCRTARTT
鉄腐食性のメタン生成菌に特異的なDNA断片増幅用プライマー
配列番号8: GCATACAGACAATTGATCCTC
配列番号9: GGAGTGATGTAACTTTCACC
鉄腐食性のメタン生成菌に特異的なDNA断片増幅用プライマー
配列番号10: AGCGAGCTTCGCTATGCTAC
配列番号11: AGTCTGGTGAGCTATCAGAACC
PCR反応溶液組成
2×Power SYBR Green Master Mix 25.0μl
10μM Forward primer 2.5μl
10μM Reverse primer 2.5μl
Template DNA 1.0μl
滅菌水 19.0μl
全量 50.0μl
PCR反応条件
ポリメラーゼ活性化(95℃、10min)の後、変性(95℃、15sec)→アニーリングおよび伸長反応(60℃、60sec)で40サイクル。各サイクルの伸長反応後に蛍光強度を採取。
尚、各PCRで増幅したDNA断片について、QIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN,USA)を用いて精製した後、ND−1000 Spectrophotometer(NanoDrop Technologies,Inc.,USA)によりDNA濃度を測定し、DNA濃度とDNA断片の鎖長からコピー数を算出し、検量線作成のための標準溶液とした。
試験結果
リアルタイムPCRの結果、16SrRNA遺伝子を標的としたプライマーセットで鉄腐食性メタン生成菌、非鉄腐食性メタン生成菌、および硫酸塩還元菌の全てが定量できた(図3)。硫酸塩還元菌を標的としたプライマーセットでは、硫酸塩還元菌のみを特異的に増幅し、検出することが出来た。鉄腐食能の有無に関わらず、全てのメタン生成菌を対象としたプライマーセットでは、使用した三株全ての検出が可能であった。さらに、鉄腐食性メタン生成菌を対象としたプライマーセットでは、鉄腐食性メタン生成菌OS7株およびKA1株のみを特異的に検出することが出来た。
さらに、単独微生物由来のDNAを鋳型にするだけでなく、様々な微生物種から抽出したDNAの混合物を用いても、これらの特異的検出が可能かどうか検討を行った(図4)。硫酸塩還元菌、鉄腐食性メタン生成菌、および非腐食性メタン生成菌のDNAを混ぜた状態でリアルタイムPCRを行った結果、鉄腐食性メタン生成菌を標的としたプライマーセットで、鉄腐食性メタン生成菌が存在するときのみ特異的に検出することが可能であり、その検出量も単独微生物での定量結果と遜色の無い定量性を示した。同様に、硫酸塩還元菌を標的としたプライマーセットでは硫酸塩還元菌を、メタン生成菌全般を標的としたプライマーセットでは鉄腐食能の有無に関わらずメタン生成菌を定量することが出来た。
以上の結果より、これら鉄腐食性メタン生成菌が有するDNAを対象としたリアルタイムPCRを行うことで、複数種の微生物が混在するような条件の環境試料から抽出したDNA試料に関して、鉄腐食性メタン生成菌を定量的に検出することが可能であることを確認できた。
実施例3 ヒドロゲナーゼの構造遺伝子配列のPCRによる検出
鋳型DNAとして、鉄腐食性メタン生成菌OS7株のゲノムDNAと、OS7株のゲノムDNAからヒドロゲナーゼの構造遺伝子を含む領域を欠失した非鉄腐食性の変異株OS7mut1株のゲノムDNAを用いた。Polymeraseは、Premix−taq(Takara社)を用いた。鋳型DNAとして、10ng/μlのDNA溶液を2μl使用し、反応総量は20μlである。鋳型DNAの代わりに滅菌水を使用したものを、Negative controlとした。配列表の配列番号12と13、およびの配列番号14と15の塩基配列のプライマーを用いて、以下の条件でPCRを実施した。
95℃ 1min
95℃ 30sec,58℃ 30sec,72℃ 30secを30サイクル
PCR産物をアガロースゲル電気泳動した結果を図5に示す。
配列表の配列番号12と13のプライマーを用いたPCRでは、鉄腐食性のOS7株のゲノムDNAを鋳型とした場合のみに、748bpのPCR産物が検出された。非鉄腐食性のOS7mut1株のゲノムDNAを鋳型とした場合には、PCR産物は検出されなかった。
配列表の配列番号14と15のプライマーを用いたPCRにおいても、鉄腐食性のOS7株のゲノムDNAを鋳型とした場合のみに、1347bpのPCR産物が検出された。非鉄腐食性のOS7mut1株のゲノムDNAを鋳型とした場合には、PCR産物は検出されなかった。したがって、配列表の配列番号12と13あるいは配列番号14と15の塩基配列のDNAをプライマーとして用いるPCRによって、鉄腐食の原因となるヒドロゲナーゼの構造遺伝子を検出できることが確認された。
実施例4 カーボニックアンヒドラーゼの構造遺伝子配列のPCRによる検出
鋳型DNAとして、鉄腐食性メタン生成菌OS7株のゲノムDNAと、OS7株のゲノムDNAからカーボニックアンヒドラーゼの構造遺伝子を含む領域を欠失した非鉄腐食性の変異株OS7mut1株のゲノムDNAを用いた。
Polymeraseは、Premix−taq(Takara社)を用いた。鋳型DNAとして、10ng/μlのDNA溶液を2μl使用し、反応総量は20μl。鋳型DNAの代わりに滅菌水を使用したものを、Negative controlとした。
配列番号16と17の塩基配列のプライマーを用いて、以下の条件でPCRを実施した。
95℃ 1min
95℃ 30 sec,58℃ 30sec,72℃ 30secを30サイクル
PCR産物をアガロースゲル電気泳動した結果を図6に示す。
配列表の配列番号16と17のプライマーを用いたPCRでは、鉄腐食性のOS7株のゲノムDNAを鋳型とした場合のみに、561bpのPCR産物が検出された。非鉄腐食性のOS7mut1株のゲノムDNAを鋳型とした場合には、PCR産物は検出されなかった。したがって、配列番号16と17の塩基配列のDNAをプライマーに用いるPCRによって、鉄の炭酸腐食の原因となるカーボニックアンヒドラーゼの構造遺伝子を検出できることが確認された。
1.メタノコッカス マリパルディス(Mic1c10株)
(1)微生物の識別の表示:Methanococcus maripaludis Strain Mic1c 10
(2)受領番号:NITE AP−708
(3)受領日:2009年2月20日
(4)寄託機関:独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター
2.メタノコッカス マリパルディス OS7株
(1)微生物の識別の表示:Methanococcus maripaludis Strain OS7
(2)受領番号:NITE AP−709
(3)受領日:2009年2月20日
(4)寄託機関:独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター

Claims (3)

  1. 配列表の配列番号1に示される塩基配列、またはその相補配列からなる核酸分子を用いて、鉄腐食性メタン生成菌を検出することを特徴とする鉄腐食性メタン生成菌の検出方法。
  2. 列番号1に示される塩基配列またはその相補配列の部分配列が、配列表の配列番号2から17のいずれかの塩基配列からなり、配列番号1に示される塩基配列またはその相補配列からなる核酸分子と特異的に会合(ハイブリダイゼーション)することにより特異的PCRプライマーとなる核酸分子を用いて、鉄腐食性メタン生成菌を検出する鉄腐食性メタン生成菌の検出方法であって、
    前記特異的PCRプライマーとして用いる核酸分子の各塩基配列が、配列表における、配列番号2と3、配列番号4と5、配列番号6と7、配列番号8と9、配列番号10と11、配列番号12と13、配列番号14と15、又は、配列番号16と17であることを特徴とする鉄腐食性メタン生成菌の検出方法。
  3. 前記特異的PCRプライマーとして用いる核酸分子の各塩基配列が、配列表における、配列番号2と3、配列番号4と5、又は、配列番号6と7であることを特徴とする請求項2に記載の鉄腐食性メタン生成菌の検出方法。
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