JP5629028B1 - 基本リンク機構及びリンク機構並びに人工動物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、8の字を描く基本リンク機構及びリンク機構並びに人工動物を提供することを目的とする。【解決手段】基本リンク機構は、支点α1と支点α1を中心とする周回軌道上を周回可能に配置されたβ1、βn(n=1、2、3)とγn(n=1、2、3)、γn(n=1、2、3)とγn+1(n=1、2、3)、γn(n=1、2)とδn(n=1、2)、及び、δn(n=1、2)とβn+1(n=1、2)、がそれぞれリンクで連結された基本リンク機構であって、δ2とβ3とは、γ2とγ3とを連結するリンクを挟んで、相互に逆側に配置されて連結され、δ1は、支点α1と異なる位置に配置される支点α2を介して、γ1に連結され、δ1とγ1とは、支点α2を中心とする周回軌道上を相互の位置関係を一定に保持して周回可能に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、基本リンク機構及びリンク機構並びに人工動物に関する。
特許文献1には、前後の脚(上肢と下肢)の構造がシンメトリとなっているリンク機構が記載されている。しかし、このような四肢形態の自然動物は、存在しない。
非特許文献1の第六章には、動物の意志の働きによって発生する運動(随意運動)は、先ず脳が運動に指令を出し、続いて、脳から指令を受けた運動が身体に指令を出すことで、実現されることを示唆している。この仮説によれば、例えば、森羅万象の動物のDNAの中には、全ての運動を司る一つの設計図が存在し、全ての動物はその設計図を元にして、脳が指令を出すことで運動につながると考えることも出来る。そして、この予測は一つの態様に集中しつつ、そこから全体を見渡すことを可能にするものであり、このおかげで今回の基本機構の発明をするに至った。
非特許文献2の202ページには、昆虫の翅の運動における理想的な軌道が8の字の軌道を描くことが記載されている。
特開2005−144581号公報
アブラアン=ルイ・ブレゲ(Abraham-Louis Breguet) − 動物の能力と随意運動の原理についてのエッセイ(Essai sur la force Animale et sur le principe du mouvement volentaire) − パリにて(A Paris)、 フィルマン・ディドの印刷(de l’ imprimerie de firmin didot)、 1811年 動物機構 地上と空中の運動 エティエンヌ・ジュール・マレー 1873年(La Machine Animale Locomotion terrestre et Aerienne E.J.Marey 1873)
以上の過去に開発された様々な歩行機構の研究は、その後、走行、飛行、水泳等の自然動物の運動を表現する発展には至らなかった。
例えば、特許文献1に記載された発明に代表されるような、過去に開発されたリンク機構のすべてを総括すると、一般的にこれらの構造において、従動リンクと駆動リンクとの位置の相関関係(配置、組合せ等の関係)が悪く、周期的な動きをするリンクの振幅が小さい等の問題があるため、例えば、歩行を表現する場合、左右のバランスの悪い状態しか表現できない。
ところで、本発明の発明者である澤井は、自ら発明したリンク機構を元にすることで、セキツイ動物の、運動を表現できると確信したが、その発明が自然界の森羅万象の動物の運動表現にまで応用できるかの問いに、まだ答えを出せずにいた。特に、この分野の研究者には、蛇やうなぎのような自然動物の蛇行運動を表現することは難しいと思われたし、澤井も同様の意見だった。しかし、澤井は、周囲の希望に後押しされて、自然動物の蛇行運動に関するリンク機構の開発に着手した。
蛇の蛇行運動の基本原理は、広瀬茂男著「ロボット創造学入門」の中で解説されている。曲率を正弦波にすると、蛇の胴体の曲線形状になり、さらに左右の曲がった箇所を浮かせると前進すると著者は述べている。
澤井は、2006年にオートマタ(西洋自動人形)製作者フランソワ・ジュノーの元で修行していた頃、ジュノー親方の製作した、コーヒーを飲むアラブのカリフ(王様)と空飛ぶ絨毯(又は、魔法の絨毯ともいう。)の作品について研究していた。そして、澤井は、正弦波を作り出すためには、同一の形状の機構を並列に多数並べることを見出した。
さらに、澤井は、2つのグラスを水平に置いて転がしていた時に、例えば、蛇が直進する運動を表現するためには、無限を示す8の字(又は記号)を描く軌跡(軌道)がそれに適していると閃いた。
8の字の軌道は、例えば、自然動物の運動を人に例えて表現する中国武術の中にも現れ、闘争する鶴と蛇とを観察した五枚師太が創案したと伝えられる徒手武術「詠春拳」によれば、恒久的な連続運動の技法の一つとして現れる。
以上のことから、澤井は、X軸方向(左右方向)及びY軸方向(上下方向)において、先端部分が8の字を描くリンクγ3を含む基本リンク機構を、Z軸方向(奥行き方向)に並列に配置して連結させたリンク機構とすることで、蛇の前進運動(蛇行運動)を表現できることを見出した。
また、澤井は、上記リンク機構を用いて、魚(例えば、エイ、タチウオ、アノマロカリス古生物)のヒレの運動を表現できることも理解した。
また、澤井は、エイのヒレを上下が反対となるようにひっくり返せば、浮力を得ようとする運動になることも見出した。
そして、澤井は、8の字の軌道を描く基本リンク機構についてより深く考えた結果、この基本リンク機構における、最も美しいプロポーションは、1つの正方形と、1つの平行四辺形と、2つの直角二等辺三角形と、1つの二等辺三角形との組み合わせによって、表現できることを見出した。
そして、非特許文献2の202ページによれば、前述のとおり、昆虫の翅の運動における理想的な軌道が8の字の軌道を描くことが記載されていた。これにより、澤井は、昆虫(例えば、蜂)の翅の機構も表現できることも理解した。
本発明は、8の字を描く基本リンク機構及びリンク機構並びに人工動物を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る基本リンク機構は、支点α1と前記支点α1を中心とする周回軌道上を周回可能に配置されたジョイントβ1、ジョイントβn(n=1、2、3)とジョイントγn(n=1、2、3)、前記ジョイントγn(n=1、2、3)とジョイントγn+1(n=1、2、3)、前記ジョイントγn(n=1、2)とジョイントδn(n=1、2)、及び、前記ジョイントδn(n=1、2)と前記ジョイントβn+1(n=1、2)、がそれぞれリンクで連結された基本リンク機構であって、前記ジョイントδ2と前記ジョイントβ3とは、前記ジョイントγ2と前記ジョイントγ3とを連結するリンクを挟んで、相互に逆側に配置されて連結され、ジョイントγ1とジョイントδ2との距離は、常に一定であり、ジョイントβ2とジョイントγ3との距離は、常に一定であり、ジョイントβ3とジョイントγ4との距離は、常に一定であり、前記ジョイントδ1は、前記支点α1と異なる位置に配置される支点α2を介して、前記ジョイントγ1に連結され、前記ジョイントδ1と前記ジョイントγ1とは、前記支点α2を中心とする周回軌道上を相互の位置関係を一定に保持して周回可能に配置される。
本発明の請求項2に係る基本リンク機構は、請求項1記載の基本リンク機構において、前記ジョイントγ1と前記ジョイントγ2との距離、前記ジョイントγ2と前記ジョイントγ3との距離、及び、前記ジョイントγ3と前記ジョイントγ4との距離は、一定とされる。
本発明の請求項3に係る基本リンク機構は、請求項1又は2記載の基本リンク機構において、前記ジョイントγ2は、前記ジョイントγ1と前記ジョイントδ2とを結ぶ仮想直線上、及び、前記ジョイントβ2と前記ジョイントγ3とを結ぶ仮想直線上に配置される。
本発明の請求項4に係る基本リンク機構は、請求項1〜3何れか1項記載の基本リンク機構において、前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントγ1と前記ジョイントβ1とを結ぶ仮想直線と、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線により形成される角度のうち前記支点α2が配置される側にある角度は、前記ジョイントδ1と前記支点α2とを結ぶ仮想直線と、前記支点α2と前記ジョイントγ1とを結ぶ仮想直線により形成される角度のうち前記ジョイントβ1が配置される側にある角度と等しく、前記支点α2と前記ジョイントγ1とを結ぶ線分の長さと、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ線分の長さは等しく、前記ジョイントβ1と前記ジョイントγ1とを結ぶ線分の長さと、前記支点α2と前記ジョイントδ1とを結ぶ線分の長さは等しい。
本発明の請求項5に係る基本リンク機構は、請求項1〜4の何れか1項記載の基本リンク機構において、前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記支点α2と前記ジョイントδ1と、前記ジョイントδ1と前記ジョイントβ1と、前記ジョイントβ1と前記ジョイントγ1と、及び、前記ジョイントγ1と前記支点α2と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により正方形が形成されている。
本発明の請求項6に係る基本リンク機構は、請求項1〜5何れか1項記載の基本リンク機構において、前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントδ1と前記ジョイントγ1と、前記ジョイントγ1と前記ジョイントγ2と、前記ジョイントγ2と前記ジョイントβ2と、及び、前記ジョイントβ2と前記ジョイントδ1と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により平行四辺形が形成される。
本発明の請求項7に係る基本リンク機構は、請求項1〜6何れか1項記載の基本リンク機構において、前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントδ1と前記ジョイントγ1と、前記ジョイントγ1と前記ジョイントγ2と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により形成される角度のうち小さい角度は、前記ジョイントγ2と前記ジョイントβ2と、前記ジョイントβ2と前記ジョイントδ1と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により形成される角度のうち小さい角度と等しい。
本発明の請求項8に係る基本リンク機構は、請求項1〜7何れか1項記載の基本リンク機構において、前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントγ1と前記ジョイントγ2と、前記ジョイントγ2と前記ジョイントγ3と、前記ジョイントγ3と前記ジョイントγ1と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により直角二等辺三角形が形成される。
本発明の請求項9に係る基本リンク機構は、請求項8記載の基本リンク機構において、前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントγ1と前記ジョイントβ3と、前記ジョイントβ3と前記ジョイントδ2と、前記ジョイントδ2と前記ジョイントγ1と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により形成される三角形は、前記直角二等辺三角形と左右対称性のある直角二等辺三角形とされる。
本発明の請求項10に係る基本リンク機構は、請求項1〜9何れか1項記載の基本リンク機構において、前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントγ2と前記ジョイントγ3と、前記ジョイントγ3と前記ジョイントγ4と、前記ジョイントγ4と前記ジョイントγ2と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により二等辺三角形が形成される。
本発明の請求項11に係る基本リンク機構は、請求項1〜10何れか1項記載の基本リンク機構において、前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントβ1と前記ジョイントγ4とを結ぶ仮想直線上に、前記ジョイントγ1と、前記ジョイントβ3と、前記ジョイントγ3と、が配置される。
本発明の請求項12に係る基本リンク機構は、請求項1〜請求項11の何れか1項記載のリンク機構であって、前記ジョイントδ1と前記ジョイントγ1とは、前記支点α2を中心とする同一の周回軌道上のそれぞれ一部を往復動するように配置される。
本発明の請求項13に係るリンク機構は、請求項1〜12何れか1項記載の基本リンク機構が、前記支点α1の自軸方向に沿って、定められた仮想直線に対し前記支点α1と前記ジョイントβ1とを連結した駆動リンクの角度をずらした状態で複数個並べられている 。
本発明の請求項14に係る人工動物は、請求項1〜12記載の基本リンク機構のうち、少なくとも1つ以上の基本リンク機構を備えている。
本発明の請求項15に係る人工動物は、請求項13記載のリンク機構を備えている。
本発明に係る基本リンク機構によれば、8の字を描く運動を表現することができる。
本発明に係るリンク機構によれば、軸方向から見ると8の字を描き、且つ、軸方向に沿って位相差を持って変形する運動を表現することができる。
本発明に係る人工動物によれば、自然動物の運動を表現する人工動物を提供することができる。
本実施形態の基本リンク機構の正面図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、0コマ目(初期状態)を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、1コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、2コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、3コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、4コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、5コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、6コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、7コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、8コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、9コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、10コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の斜視図であって、11コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、0コマ目(初期状態)を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、1コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、2コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、3コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、4コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、5コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、6コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、7コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、8コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、9コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、10コマ目を示す図である。 本実施形態の基本リンク機構(又は、本実施形態のリンク機構を構成する最前列の基本リンク機構)の正面図であって、11コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、0コマ目(初期状態)を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、1コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、2コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、3コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、4コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、5コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、6コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、7コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、8コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、9コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、10コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の側面図であって、11コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、0コマ目(初期状態)を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、1コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、2コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、3コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、4コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、5コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、6コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、7コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、8コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、9コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、10コマ目を示す図である。 本実施形態のリンク機構の上面図であって、11コマ目を示す図である。 本実施形態の変形例の基本リンク機構(変形例1)の正面図である。 本実施形態の別の変形例の基本リンク機構(変形例2)の正面図である。 本実施形態の別の変形例の基本リンク機構(変形例3)の正面図である。 本実施形態の蜂の0コマ目(初期状態)を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の1コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の2コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の3コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の4コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の5コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の6コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の7コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の8コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の9コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の10コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蜂の11コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、及び、(C)は上面図、並びに(D)は蜂に備えられたリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態の蛇の0コマ目(初期状態)を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の1コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の2コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の3コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の4コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の5コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の6コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の7コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の8コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の9コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の10コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態の蛇の11コマ目を示す図であって、(A)は正面図、及び、(B)は背面図、並びに、(C)は上面図及びリンク機構を重ねた図を示す。 本実施形態のエイの0コマ目(初期状態)を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図、及び、(C)は上面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図を示す。 本実施形態のエイの1コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図、及び、(C)は上面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図を示す。 本実施形態のエイの2コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図、及び、(C)は上面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図を示す。 本実施形態のエイの3コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図、及び、(C)は上面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図を示す。 本実施形態のエイの4コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図、及び、(C)は上面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図を示す。 本実施形態のエイの5コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見たリンク機構の図、及び、(C)は上面側から見たリンク機構の図を示す。 本実施形態のエイの6コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図、及び、(C)は上面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図を示す。 本実施形態のエイの7コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見たリンク機構の図、及び、(C)は上面側から見たリンク機構の図を示す。 本実施形態のエイの8コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図、及び、(C)は上面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図を示す。 本実施形態のエイの9コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見たリンク機構の図、及び、(C)は上面側から見たリンク機構の図を示す。 本実施形態のエイの10コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図、及び、(C)は上面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図を示す。 本実施形態のエイの11コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図、及び、(C)は上面側から見た各リンク機構のジョイントγ1、γ2、γ3及びγ4の変化を表す図を示す。 本実施形態のタチウオの0コマ目(初期状態)を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの1コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの2コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの3コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの4コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの5コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、並びに、(B)は側面側から見たリンク機構の図、及び、(C)は上面側から見たリンク機構の図を示す。 本実施形態のタチウオの6コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの7コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの8コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの9コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの10コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のタチウオの11コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、及び、(B)はリンク機構の斜視図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの0コマ目(初期状態)を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの1コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの2コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの3コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの4コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの5コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの6コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの7コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの8コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの9コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの10コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態のアノマロカリスの11コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の0コマ目(初期状態)を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の1コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の2コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の3コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の4コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の5コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の6コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の7コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の8コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の9コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の10コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。 本実施形態の空飛ぶ絨毯の11コマ目を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は上面図及び(D)は正面図を示す。
≪概要≫
以下、本発明の実施形態について説明する。まず、本実施形態の基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)とリンク機構Wとの関係について説明する。次いで、本実施形態の基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)の構成及び作用について説明する。次いで、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)の変形例(変形例1及び変形例2)について説明する。次いで、本実施形態のリンク機構Wの構成及び作用について説明する。次いで、次いで、本実施形態の基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)又はリンク機構Wを備えた応用例について説明する。
≪基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)とリンク機構Wとの関係≫
本実施形態のリンク機構Wとは、図2〜13に示されるように、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)を複数個並べて連結したものをいう。そして、本実施形態のリンク機構Wは、図2〜13及び図26〜49に示されるように、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)と、後述する支点α1同士を連結する回転軸(図示省略)と、を含んで構成されている。
[定義(基本リンク機構ωn)]
ここで、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)とは、図2〜13及び図26〜49に示されるとおり、Z軸方向に沿って、Z軸方向手前側から、基本リンク機構ω1を最前列として、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)を、等間隔 で並べたもののうち、最前列から数えてn番目の基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)のことをいう。
≪基本リンク機構≫
<基本リンク機構の構成>
次に、本実施形態の基本リンク機構ω1の構成について、図1及び図14〜25を参照しつつ説明する。
[定義(リンク等の表現方法)]
以下の説明において、リンク(Xn−Yn)とは、n番目のジョイントXとn番目のジョイントYとを結んだリンクを示している。例えば、リンク(βn−γn)とは、n番目のジョイントβとn番目のジョイントγとを結んだリンクを示している。駆動リンク(α1−β1)とは、自軸周りに回転する支点である支点α1と1番目のジョイントβとを結んだリンクであって、支点α1の回転に伴い駆動するリンクを示している。仮想直線(δ1−β1)とは、1番目のジョイントδと1番目のジョイントβとを通る仮想的な直線を示している。線分〈δ1−β1〉とは、仮想直線(δ1−β1)におけるジョイントγ1とジョイントβ1とで挟まれた部位(ジョイントγ1とジョイントβ1とを含む)を示している。従動リンク(β1−γ1−α2−δ1)とは、1番目のジョイントβと、1番目のジョイントγと、支点α2と、1番目のジョイントδと、をそれぞれこの順番で結んでリンクであって、駆動リンクに連結されることで従動するリンクを示している。なお、上記では、リンク(βn−γn)を一例としてこの記号の意味を説明したが、リンクによって連結されるジョイントが3個以上であれば、それぞれのジョイントが連結された順で記載する。このような記号の表現方法は、いずれのリンク及び仮想直線も同じである。また、例えば、リンク(βn−γn)とリンク(γn−βn)とは、同じリンクを示している。なお、各ジョイントに付したnは、上記のとおりn番目を意味するため、1以上の整数である。
[リンクの形状]
なお、本実施形態において、任意のジョイントとこの任意のジョイント以外のジョイントとを直接連結するリンクは、図1に示されるように、直線状の長尺部材とされている。また、支点α1とジョイントβ1とを直接連結するリンクは、図1に示されるように、直線状の長尺部材とされている。そして、リンクによって連結される任意のジョイント及び支点α1は、それぞれ、直線状の長尺部材の両端部に連結されている。
[定義(Z軸の表現方法)]
また、本実施形態において、図1、図14〜25等は、正面図を示している。正面図とは、基本リンク機構ω1又はリンク機構Wを、Z軸方向手前側から見た図を示している。なお、図1、図14〜25等の正面図のXYZ座標を示す記号において、記号○は、正面図の手前側から奥側に向くZ軸を示している。
次に、上記定義に従い、基本リンク機構ω1の具体的構成について、図1を参照しつつ説明する。基本リンク機構ω1は、支点αn(n=1、2)と、ジョイントβn(n=1、2、3)と、ジョイントγn(n=1、2、3、4)と、ジョイントδn(n=1、2)と、を含んで構成されている。基本リンク機構ω1を構成する上記支点及びジョイント
の一部は、リンクによって連結されている。
〔支点αn(n=1、2)及びジョイントβ1、γ1、δ1〕
ジョイントβ1とジョイントδ1とは、X軸及びY軸で構成されるXY仮想平面における任意の位置に配置されている。また、支点α1は、ジョイントδ1とジョイントβ1とを結ぶ仮想直線(δ1−β1)上の任意の位置に配置されている。そして、支点α2とジョイントγ1とは、線分〈β1−α2〉と線分〈δ1−γ1〉とが交差するように、XY仮想平面の任意の位置に配置されている。
ここで、ジョイントβ1は、駆動リンク(α1−β1)の作用点として機能する。ジョイントδ1は、従動リンク(β1−γ1−α2−δ1)の作用点として機能する。支点α1は、駆動リンク(α1−β1)の支点であり、自軸中心に回転する回転支点として機能する。支点α2は、従動リンク(β1−γ1−α2−δ1)において、自軸中心に回転する可動支点としての機能を有する。支点α2は、XY仮想平面において、支点α1と異なる位置に配置されている。ジョイントδ1及びジョイントγ1は、従動リンク(β1−γ1−α2−δ1)の作用点として機能する。なお、支点α1及び支点α2のそれぞれの自軸は、Z軸方向に沿っている。
なお、支点α2が自軸周りに回転されて、ジョイントδ1とジョイントγ1とが支点α2を中心とする周回軌道上を相互の位置関係を一定に保持して周回すると、ジョイントδ1は、支点α2を中心とする周回軌道上を往復動するようになっている。また、支点α2が自軸周りに回転されてジョイントδ1とジョイントγ1とが支点α2を中心とする周回軌道上を相互の位置関係を一定に保持して周回すると、ジョイントγ1は、支点α2を中心とする周回軌道上を往復動するようになっている。換言すれば、ジョイントδ1とジョイントγ1とは、支点α2を中心とする同一の周回軌道上のそれぞれ一部を往復動可能に配置されている。
〔ジョイントβn(n=2、3)、γn(n=2、3、4)及びδ2〕
次に、以上に説明した基本リンク機構ω1の構成要素と、ジョイントβn(n=2、3)、ジョイントγn(n=2、3、4)、及び、ジョイントδ2との関係について、説明する。ここで、図1に示される基本リンク機構ω1は、支点α1が仮想直線(β1−δ1)上にある状態を示している。なお、支点α1が仮想直線(β1−δ1)上にある状態では、仮想直線(α2−α1)を基準として、仮想直線(β1−δ1)とは、時計回りに約116°の角度を形成している。
[定義(駆動リンク(α1−β1)の角度)]
以下、仮想直線(α2−α1)を基準として、仮想直線(β1−δ1)が形成する時計回りの角度を、駆動リンク(α1−β1)の角度として説明する。ここで、仮想直線(α2−α1)は、定められた仮想直線の一例である。
ジョイントδ2は、XY仮想平面の任意の点に配置されている。そして、ジョイントδ2は、ジョイントγ2と連結されて、リンク(γ1−δ2)を構成している。
ジョイントβ2は、仮想直線(γ1−δ2)で分離されるXY仮想平面のX軸方向側の任意の位置に配置されている。これに対して、ジョイントβ3と、ジョイントγ3と、ジョイントγ4とは、仮想直線(γ1−δ2)で分離されるXY仮想平面のX軸方向の反対側の任意の位置に配置されている。なお、仮想直線(γ1−δ2)で分離されるXY仮想平面のX軸方向の反対側とは、XY仮想平面におけるジョイントβ2が配置されている側と反対側のことを意味する。
そして、ジョイントβ2は、ジョイントδ1と連結されて、リンク(β2−δ1)を構成している。ジョイントβ2は、ジョイントγ3と連結されて、リンク(β2−γ3)を構成している。ジョイントδ2は、ジョイントβ3と連結されて、リンク(δ2−β3)を構成している。ジョイントβ3は、ジョイントγ4に連結されて、リンク(β3−γ4)を構成している。
なお、リンク(γ1−δ2)とリンク(β2−γ3)とは、相互に交差する部位において、ジョイントγ2に連結されている。別の見方をすれば、リンク(γ1−δ2)は、リンク(γ1−γ2)とリンク(γ2−δ2)とから構成されるリンクといえる。ただし、リンク(γ1−γ2)とリンク(γ2−δ2)とは、形式的に2つのリンクであっても、実質上相互に独立して 動くことができない。このため、ジョイントγ1とジョイントδ2との距離は、常に一定である。別言すれば、リンク(γ1−γ2)とリンク(γ2−δ3)とで形成される角度は180°であり、常に一定である。なお、リンク(γ1−γ2)とリンク(γ2−δ3)とで形成される角度180°とは、定められた角度の一例である。
また、リンク(β2−γ3)は、別の見方をすれば、リンク(β2−γ2)とリンク(γ2−γ3)とから構成されるリンクといえる。ただし、リンク(β2−γ2)とリンク(γ2−γ3)とは、形式的に2つのリンクであっても、実質上相互に独立して 動くことができない。このため、ジョイントβ2とジョイントγ3との距離は常に一定である。別言すれば、リンク(β2−γ2)とリンク(γ2−γ3)とで形成される角度は180°であり、常に一定である。なお、リンク(β2−γ2)とリンク(γ2−γ3)とで形成される角度180°とは、定められた角度の一例である。
また、リンク(γ1−δ2)とリンク(β2−γ3)について、さらに、別の見方をすれば、ジョイントγ2は、常に、仮想直線(γ1−δ2)上、及び、仮想直線(β2−γ3)上に配置されている。
また、ジョイントγ3は、リンク(β3−γ4)上に配置されている。別の見方をすれば、リンク(β3−γ4)は、リンク(β3−γ3)とリンク(γ3−γ4)とから構成されるリンクといえる。ただし、リンク(β3−γ3)とリンク(γ3−γ4)とは、形式的に2つのリンクであっても、実質上相互に独立して 動くことができない。このため、ジョイントβ3とジョイントγ4とは、相互の位置関係を一定に保持して配置されている。別言すれば、ジョイントβ3とジョイントγ4との距離は常に一定である。
〔基本リンク機構を構成するリンク等の長さの関係〕
なお、本実施形態では、基本リンク機構ω1を構成する各リンク同士の長さ等の関係は、以下のとおりとされている。まず、本実施形態の基本リンク機構ω1の上記関係についての一般的関係を説明し、次いで、具体的関係について説明する。
〈一般的関係〉
まず、上記関係についての一般的関係について説明する。ここで、以下に説明する一般的関係において、√(n(n=0以上の整数))とは、nの平方根を示している。また、∠(Xn−Yn−Zn)とは、リンク(Xn−Yn)とリンク(Yn−Zn)とで形成される角度のうち、ジョイントYnを中心に、リンク(Xn−Yn)を基準とした時計回りの角度を示している。また、√(B)、√(2.0)とは、それぞれ、Bの平方根、2.0の平方根を示している。
そして、Aが0より大きい任意の数の場合、以下の各リンク同士の長さ等の関係は、下記のとおりとなる。
・リンク(α1−β1)の長さ :A×0.5
・リンク(β1−γ1)の長さ :A
・線分(α2−δ1)の長さ :A
・線分(α2−γ1)の長さ :A
・仮想線(α1−δ1)の長さ :A−リンク(α1−β1)の長さ
・仮想線(α1−α2)の長さ :√{リンク(α1−δ1)の長さの2乗+線分(α2−δ1)の長さの2乗}
また、Bが線分(α2−γ1)の長さの2乗と線分(α2−δ1)の長さの2乗との和で表される場合、以下の各リンク同士の長さ等の関係は、下記のとおりとなる。
・リンク(γ1−δ1)の長さ :√(B)
・リンク(β2−γ2)の長さ :√(B)
・リンク(γ2−δ2)の長さ :√(B)
・リンク(β3−γ3)の長さ :√(B)
・リンク(γ1−γ2)の長さ :B+√(B)
・リンク(β2−δ1)の長さ :B+√(B)
・リンク(γ2−γ3)の長さ :B+√(B)
・リンク(β3−δ2)の長さ :B+√(B)
・リンク(γ3−γ4)の長さ :B+√(B)
・∠(β1−γ1−γ2) :135°
・∠(γ1−α2−δ1) :90°
・∠(γ1−γ2−δ2) :180°
・∠(β2−γ2−γ3) :∠(β1−γ1−γ2)+45°
・∠(β3−γ3−γ4) :180°
〈具体的関係〉
次に、上記関係についての具体的関係について説明する。以下は、リンク(β1−γ1)の長さを、1.0(基準)とした場合の一例である。
・リンク(α1−β1)の長さ :0.5
・リンク(β1−γ1)の長さ :1.0
・線分〈α2−δ1〉の長さ :1.0
・線分〈α2−γ1〉の長さ :1.0
・リンク(γ1−δ1)の長さ :√(2.0)
・リンク(β2−γ2)の長さ :√(2.0)
・リンク(γ2−δ2)の長さ :√(2.0)
・リンク(β3−γ3)の長さ :√(2.0)
・リンク(γ1−γ2)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(δ1−β2)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(γ2−γ3)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(δ2−β3)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(γ3−γ4)の長さ :2.0+√(2.0)
以上が、基本リンク機構ω1の構成要素である。
〔支点α1が仮想直線(β1−δ1)上にある場合の基本リンク機構ω1の特徴〕
次に、支点α1が仮想直線(β1−δ1)上にある場合における、基本リンク機構ω1の上記以外の特徴について、図1を参照しつつ説明する。なお、支点α1が仮想直線(β1−δ1)上にある場合とは、仮想直線(γ1−β1)と仮想直線(β1−δ1)とにより形成される角度のうち小さい角度と、仮想直線(γ1−β1)と仮想直線(β1−α1)とにより形成される角度のうち小さい角度が等しい場合に相当する。
〈特徴1〉
∠(δ1−β1−γ1)は、∠(γ1−α2−δ1)と等しい。すなわち、仮想直線(δ1−β1)と仮想直線(β1−γ1)とにより形成される角度のうち小さい角度は、仮想直線(γ1−α2)と仮想直線(α2−δ1)とにより形成される角度のうち小さい角度と等しい。別言すれば、仮想直線(δ1−β1)と仮想直線(β1−γ1)とにより形成される角度のうち大きい角度は、仮想直線(γ1−α2)と仮想直線(α2−δ1)とにより形成される角度のうち大きい角度と等しい。また、線分〈α2−γ1〉の長さと線分〈β1−δ1〉の長さとは等しい。また、線分〈β1−γ1〉の長さと線分〈α2−δ1〉の長さとは等しい。
換言すれば、線分〈α2−δ1〉、線分〈δ1−β1〉、線分〈γ1−β1〉及び線分〈β1−γ1〉により、四角形(平行四辺形、菱形又は正方形)が形成される。なお、本実施形態では、線分〈α2−δ1〉、線分〈δ1−β1〉、線分〈γ1−β1〉及び線分〈β1−γ1〉により正方形が形成されることから、線分〈α1−δ1〉の長さは、リンク(β1−γ1)の長さを1.0とした場合、0.5とされている。
〈特徴2〉
仮想直線(δ1−γ1)、仮想直線(γ1−γ2)、仮想直線(γ2−β2)及び仮想直線(β2−δ1)を結ぶことで、平行四辺形が形成される。換言すれば、線分〈δ1−γ1〉、線分〈γ1−γ2〉、線分〈γ2−β2〉及び線分〈β2−δ1〉により、平行四辺形が形成される。
別の見方をすれば、仮想直線(δ1−γ1)と仮想直線(γ1−γ2)とにより形成される角度のうち小さい角度は、仮想直線(β2−γ2)と仮想直線(γ2−δ2)とにより形成される角度のうち小さい角度と等しい。
さらに別の見方をすれば、仮想直線(δ1−γ1)と仮想直線(γ1−γ2)とにより形成される角度のうち小さい角度は、仮想直線(γ2−β2)と仮想直線(β2−δ1)とにより形成される角度のうち小さい角度と等しい。別言すれば、仮想直線(δ1−γ1)と仮想直線(γ1−γ2)とにより形成される角度のうち大きい角度は、仮想直線(γ2−β2)と仮想直線(β2−δ1)とにより形成される角度のうち大きい角度と等しい。
〈特徴3〉
仮想直線(γ1−γ2)、仮想直線(γ2−γ3)及び仮想直線(γ3−γ1)を結ぶことで、直角二等辺三角形が形成される。換言すれば、線分〈γ1−γ2〉、線分〈γ2−γ3〉及び線分〈γ3−γ1〉により、直角二等辺三角形が形成される。なお、仮想直線(γ1−γ2)と仮想直線(γ2−γ3)とが交差する角度が、直角を形成している。
〈特徴4〉
仮想直線(γ1−β3)、仮想直線(β3−δ2)及び仮想直線(δ2−γ1)を結ぶことで、直角二等辺三角形が形成される。換言すれば、線分〈γ1−β3〉、線分〈β3−δ2〉及び線分〈δ2−γ1〉により、直角二等辺三角形が形成される。なお、仮想直線(γ1−β3)と仮想直線(β3−δ2)とが交差する角度が、直角を形成している。また、線分〈γ1−β3〉、線分〈β3−δ2〉及び線分〈δ2−γ1〉により形成される直角二等辺三角形は、線分〈γ1−γ2〉、線分〈γ2−γ3〉及び線分〈γ3−γ1〉により形成される直角二等辺三角形と同一の形状であり、XY仮想平面上で一部同士が重なっている。
別の見方をすれば、線分〈γ1−β3〉、線分〈β3−δ2〉及び線分〈δ2−γ1〉により形成される直角二等辺三角形(以下、△1という。)と、線分〈γ1−γ2〉、線分〈γ2−γ3〉及び線分〈γ3−γ1〉により形成される直角二等辺三角形(以下、△2という。)と左右対称性のある形状であり、XY仮想平面上で一部同士が重なっている。
[定義(左右対称性のある形状)]
ここで、△1は、△2と左右対称性のある形状であるとは、△1及び△2の頂点γ1を回転軸の中心として、△1を回転させた場合、△1の一部が△2の一部に重なるが、△1の全部が△2の全部に重なることがない関係をいう。
〈特徴5〉
仮想直線(β1−γ4)上に、ジョイントγ1と、ジョイントβ3と、ジョイントγ3とが、配置されている。別言すれば、ジョイントβ1と、ジョイントγ4と、ジョイントγ1と、ジョイントβ3と、ジョイントγ3とは、任意の仮想直線上に配置されている。
以上が、基本リンク機構ω1の構成についての説明である。なお、リンク機構Wを構成する他の基本リンク機構ωn(n=2〜13の自然数)の構成は、基本リンク機構ω1の構成と同じである。異なる点は、他の基本リンク機構ωn(n=2〜13の自然数)が、XY仮想平面に対し、Z軸方向に平行且つ等間隔 ずつずれたn個の平行な仮想平面に、それぞれ順番に形成されている点である。
<基本リンク機構の作用>
次に、基本リンク機構ω1の作用について図1及び図14〜25を参照しつつ説明する。
基本リンク機構ω1の支点α1が駆動源(図示省略)により自軸周りに回転されると、駆動リンク(α1−β1)の作用点であるジョイントβ1は、支点α1を回転中心として回転(周回)する。これに伴い、従動リンク(β1−γ1−α2−δ1)は従動する。従動リンク(β1−γ1−α2−δ1)は、支点α2が自軸周りに回転されて、ジョイントδ1とジョイントγ1とが、支点α2を中心とする周回軌道上を相互の位置関係を一定に保持して周回される。この場合、従動リンク(β1−γ1−α2−δ1)を構成するジョイントδ1とジョイントγ1とは、支点α2を中心とする同一の周回軌道上のそれぞれ一部を往復動する。
そして、ジョイントγ4は、ジョイントγ1に連結された2つのリンク経路と、ジョイントδ1に連結されたリンク経路と、から伝搬される力により、移動される。ここで、上記2つのリンク経路の一方は、支点α1を中心に周回軌道上を周回されるジョイントγ1が連結されたリンク(γ1−γ2)と、ジョイントγ1が連結されたリンク(γ2−γ3)と、ジョイントγ3に連結されたリンク(γ3−γ4)と、で構成されるリンク経路である。上記2つのリンク経路の他方は、ジョイントγ1が連結されたリンク(γ1−δ2)と、ジョイントδ2が連結されたリンク(δ2−β3)と、ジョイントβ3に連結されたリンク(β3−γ4)と、で構成されるリンク経路である。また、上記2つのリンク経路の他方は、ジョイントγ1が連結されたリンク(γ1−δ2)と、ジョイントδ2が連結されたリンク(δ2−γ3)と、ジョイントγ3に連結されたリンク(γ3−γ4)と、で構成されるリンク経路である。
基本リンク機構ω1の支点α1が自軸周りに一回転すると、基本リンク機構ω1のジョイントγ4は、図14〜25に示されるとおり、8の字の軌道を描きながら移動する。なお、図1及び14〜25において、基本リンク機構ω1の駆動リンク(α1−β1)の角度が30°ずつ連続的にずれた状態を示しているが、各状態におけるジョイントγ4同士を結ぶ直線は、リンクを示すものではなく、単に各状態におけるジョイントγ4同士の位置を結んだ直線を示している。そして、この直線が8の字の軌道を描いていることがわかる。
以上のとおり、本実施形態の基本リンク機構ω1によれば、8の字を描く運動を表現することができる。また、本実施形態の基本リンク機構ω1によれば、8の字を描く自然動物の運動を表現することができる(図52(A)〜63(D)参照)。
≪変形例(変形例1)≫
次に、本実施形態の変形例(変形例1)の基本リンク機構ω1の構成について、図50を参照しつつ説明する。以下、本実施形態の基本リンク機構ω1と異なる部分について説明する。
<変形例1の基本リンク機構の構成>
変形例1では、変形例1の基本リンク機構ω1を構成する各リンク同士の長さ等の関係は、 以下の通りである。まず、本変形例1の基本リンク機構ω1の上記関係についての一般的関係を説明し、次いで、具体的関係について説明する。
〈一般的関係〉
Aが0より大きい任意の数の場合、以下の各リンク同士の長さ等の関係は、下記のとおりとなる。
・リンク(α1−β1)の長さ :A×0.5
・リンク(β1−γ1)の長さ :A
・線分(α2−δ1)の長さ :A
・線分(α2−γ1)の長さ :A
・仮想線(α1−δ1)の長さ :A−リンク(α1−β1)の長さ
・仮想線(α1−α2)の長さ :√{リンク(α1−δ1)の長さの2乗+線分(α2−δ1)の長さの2乗}
また、Bが線分(α2−γ1)の長さの2乗と線分(α2−δ1)の長さの2乗との和で表される場合、以下の各リンク同士の長さ等の関係は、下記のとおりとなる。
・リンク(γ1−δ1)の長さ :√(B)
・リンク(β2−γ2)の長さ :√(B)
また、Cが0より大きい整数の場合、以下の各リンク同士の長さ等の関係は、下記のとおりとなる。なお、BとCとが等しい場合、変形例1の基本リンク機構ω1は、実施形態の基本リンク機構ω1と同じ構成となる。また、下記の∠(β1−γ1−γ2)が135°の場合、変形例1の基本リンク機構ω1は、実施形態の基本リンク機構ω1と同じ構成となる。
・リンク(γ2−δ2)の長さ :√(C)
・リンク(β3−γ3)の長さ :√(C)
・リンク(γ1−γ2)の長さ :C+√(C)
・リンク(β2−δ1)の長さ :C+√(C)
・リンク(γ2−γ3)の長さ :C+√(C)
・リンク(β3−δ2)の長さ :C+√(C)
・リンク(γ3−γ4)の長さ :C+√(C)
・∠(β1−γ1−γ2) :約65°〜175°
・∠(γ1−α2−δ1) :90°
・∠(γ1−γ2−δ2) :180°
・∠(β2−γ2−γ3) :∠(β1−γ1−γ2)+45°
・∠(β3−γ3−γ4) :180°
〈具体的関係〉
次に、上記関係についての具体的関係について説明する。以下は、リンク(β1−γ1)の長さを、0.5(基準)とした場合の一例である。
・リンク(α1−β1)の長さ :0.25
・リンク(β1−γ1)の長さ :0.5
・線分〈α2−δ1〉の長さ :0.5
・線分〈α2−γ1〉の長さ :0.5
・リンク(γ1−δ1)の長さ :√(0.5)
・リンク(β2−γ2)の長さ :√(0.5)
・リンク(γ2−δ2)の長さ :√(2.0)
・リンク(β3−γ3)の長さ :√(2.0)
・リンク(γ1−γ2)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(δ1−β2)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(γ2−γ3)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(δ2−β3)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(γ3−γ4)の長さ :2.0+√(2.0)
変形例1に挙げた一例の基本リンク機構ω1では、支点α1が仮想直線(β1−δ1)上にある場合、線分〈α2−δ1〉、線分〈δ1−β1〉、線分〈γ1−β1〉及び線分〈β1−γ1〉で形成される正方形が、ジョイントγ1を中心に縮小されている。また、リンク(β2−γ2)の長さは、ジョイントγ2を中心に縮小されている。しかしながら、変形例1の基本リンク機構ω1のジョイントγ4は、8の字の軌道を描きながら移動する。
<変形例1の基本リンク機構の作用>
変形例1の基本リンク機構ω1の作用は、実施形態の基本リンク機構ω1の作用と同じである。
≪変形例(変形例2)≫
次に、実施形態の別の変形例(変形例2)の基本リンク機構ω1の構成について、図51を参照しつつ説明する。以下、実施形態の基本リンク機構ω1と異なる部分について説明する。
<変形例2の基本リンク機構の構成>
変形例2では、変形例2の基本リンク機構ω1を構成する各リンク同士の長さ等の関係は、一例として以下のとおりとされている。ここでは、リンク(β1−γ1)の長さを、1.0(基準)とする。なお、下記の∠(β1−γ1−γ2)が135°の場合、変形例2の基本リンク機構ω1は、実施形態の基本リンク機構ω1と同じ構成となる。
・リンク(α1−β1)の長さ :0.5
・リンク(β1−γ1)の長さ :1.0
・線分〈α2−δ1〉の長さ :1.0
・線分〈α2−γ1〉の長さ :1.0
・リンク(γ1−δ1)の長さ :√(2.0)
・リンク(β2−γ2)の長さ :√(2.0)
・リンク(γ2−δ2)の長さ :√(2.0)
・リンク(β3−γ3)の長さ :√(2.0)
・リンク(γ1−γ2)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(δ1−β2)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(γ2−γ3)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(δ2−β3)の長さ :2.0+√(2.0)
・リンク(γ3−γ4)の長さ :2.0+√(2.0)
・∠(β1−γ1−γ2) :65°〜175°
・∠(γ1−α2−δ1) :90°
・∠(γ1−γ2−δ2) :150°
・∠(β2−γ2−γ3) :∠(β1−γ1−γ2)+15°
・∠(β3−γ3−γ4) :225°
変形例2の基本リンク機構ω1では、本実施形態の基本リンク機構ω1及び変形例1の基本リンク機構ω1とは異なり、ジョイントγ2が、ジョイントγ1とジョイントδ2とを結ぶ仮想直線上、及び、ジョイントβ2とジョイントγ3とを結ぶ仮想直線上に配置されていない。しかしながら、ジョイントγ1とジョイントδ2との距離、及び、ジョイントβ2とジョイントγ3との距離は、一定とされている。そして、変形例2の基本リンク機構ω1のジョイントγ4は、8の字の軌道を描きながら移動する。
<変形例2の基本リンク機構の作用>
変形例2の基本リンク機構ω1の作用は、本実施形態の基本リンク機構ω1及び変形例1の基本リンク機構ω1の作用と同じである。
≪変形例(変形例3)≫
次に、実施形態の別の変形例(変形例3)の基本リンク機構ω1の構成について、図52を参照しつつ説明する。以下、実施形態の基本リンク機構ω1と異なる部分について説明する。
<変形例3の基本リンク機構の構成>
変形例3では、支点α2は、支点α1との相互の位置関係を一定に保持して配置される支点α3に連結され、支点α3を中心とする周回軌道上を周回可能に配置されている。
また、変形例3の基本リンク機構ω1では、支点α1が仮想直線(β1−δ1)上にある場合、支点α3は、仮想直線(δ1−γ1)と仮想直線(β1−α2)との交点に配置されている。
<変形例3の基本リンク機構の作用>
変形例3の基本リンク機構ω1の作用は、本実施形態の基本リンク機構ω1、変形例1及び変形例2の基本リンク機構ω1の作用と同じである。
≪リンク機構≫
<リンク機構の構成>
次に、本実施形態のリンク機構Wの構成について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態のリンク機構Wとは、図2〜13及び図26〜49に示されるように、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)をZ軸方向に複数個並べて、支点α1同士を連結する回転軸に固定されて連結されている。ここで、各基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)は、図2〜13に示されるように、Z軸方向に沿って、各駆動リンク(α1−β1)の角度が30°ずつ連続的にずらされた状態で並べられている 。換言すれば、本実施形態では、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)は、支点α1の自軸方向に沿って各駆動リンク(α1−β1)の角度をずらした状態で複数個並べられている 。
なお、本実施形態では、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)を構成する各駆動リンク(α1−β1)の角度は、30°ずつ連続的にずらされた状態で並べられている 。この場合、Z軸方向における、前後の基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)同士の間隔 は、いずれも同じとされている。しかしながら、前後の基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)同士の間隔 が同じでなくてもよく、定められた角度が、前後の基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)同士の間隔 に対応する角度ずつずらされていればよい。
また、図2〜49において、リンク機構Wを構成する各基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)を構成するジョイントγ4は、その前後のジョイントγ4とリンクによって連結されているように見えるが、各ジョイントγ4同士を結ぶ直線は、リンクを示すものではなく、単に各状態におけるジョイントγ4同士を結んだ直線を示している。
以上が、リンク機構Wの構成についての説明である。
<リンク機構の作用>
次に、リンク機構Wの作用について図面を参照しつつ説明する。
各基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)の支点α1同士を連結する回転軸が動力源(図示省略)により自軸周りに回転されると、各基本リンク機構ωn(n=2〜13の自然数)のジョイントγ4は、8の字の軌道を描きながら移動する。この場合、各基本リンク機構ωn(n=2〜13の自然数)を構成する各駆動リンク(α1−β1)は、連続的に位相差を持って回転されて、各基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)のジョイントγ4は、連続的に位相差を持って移動する。
〔正面側から見たリンク機構の作用〕
リンク機構Wを正面側から見ると、リンク機構Wは、図14〜25に示されるように、これらの図面の番号順に変化する。各基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)のジョイントγ4は、前述のとおり、8の字の軌道を描きながら移動する。なお、各基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)のジョイントγ4は、移動方向にずれて移動する。
〔側面側から見たリンク機構の作用〕
リンク機構Wを側面側(X軸方向)から見ると、リンク機構Wは、図26〜37に示されるように、これらの図面の番号順に変化する。ここで、リンク機構Wを構成する任意のリンク機構ωn(n=1〜13の自然数)について注目すると、任意のリンク機構ωn(n=1〜13の自然数)のジョイントγ4は、Y軸方向の定められた範囲内を上下に往復移動される。また、各基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)の各ジョイントγ4をZ軸方向に沿って全体として見ると、サイン波(コサイン波)のような波形で変化する。
〔上面側から見たリンク機構の作用〕
リンク機構Wを上面側(Y軸方向)から見ると、リンク機構Wは、図38〜49に示されるように、これらの図面の番号順に変化する。ここで、リンク機構Wを構成する任意のリンク機構ωn(n=1〜13の自然数)について注目すると、任意のリンク機構ωn(n=1〜13の自然数)のジョイントγ4は、X軸方向の定められた範囲内で左右に往復移動する。また、各基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)の各ジョイントγ4をZ軸方向に沿って全体として見ると、サイン波(コサイン波)のような波形で変化する。
〔総合的に見たリンク機構の作用〕
リンク機構Wは、正面側、側面側及び上面側から見た場合、それぞれ、前述したような特徴で、周期的に変化する。そして、各方向から見た周期的な変化は、図2〜13に示されるように、同時に行われる。
以上のとおり、リンク機構Wを構成する各基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)の各ジョイントγ4が前述したような特徴の周期的な変化をする。したがって、本実施形態のリンク機構Wによれば、支点α1の軸方向(Z軸方向)から見ると8の字を描き、且つ、支点α1の軸方向に沿って位相差を持って変形する運動を表現することができる。また、本実施形態のリンク機構Wによれば、支点α1の軸方向(Z軸方向)から見ると8の字を描き、且つ、支点α1の軸方向に沿って位相差を持って変形する自然動物の運動を表現することができる。
≪応用例≫
次に、前述した基本リンク機構ω1又はリンク機構Wを備えた人工動物の応用例について、図面を参照しつつ説明する。
<応用例1>
本実施形態の基本リンク機構ω1の応用例である蜂10について、図53(A)〜64(D)を参照しつつ説明する。ここで、蜂10は、人工動物の一例である。
蜂10の胴体12には、基本リンク機構ω1が2つ備えられている。そして、一方の基本リンク機構ω1には、前翅14が取り付けられている。また、他方の基本リンク機構ω1には、後ろ翅16が取り付けられている。なお、各基本リンク機構ω1は、各基本リンク機構ω1を構成する支点α1の自軸方向が、前翅(又は後ろ翅)同士の対向する方向に沿って、蜂10の胴体12に固定されている。
以上のとおり、蜂10によれば、基本リンク機構ω1を備えることで、前翅14又は後ろ翅16の動きを表現することできる。
<応用例2>
本実施形態のリンク機構Wの応用例(応用例2)である蛇20について、図65(A)〜76(C)を参照しつつ説明する。ここで、蛇20は、人工動物の一例である。
蛇20の胴体22内には、リンク機構Wを構成する各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各ジョイントγ4が固定されている。なお、各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各支点α1を連結する回転軸(図示省略)は、蛇20の長手方向に沿って配置されている。
以上のとおり、応用例1の蛇20によれば、リンク機構Wを備えることで、蛇20の前進運動(蛇行運動)を表現することできる。
なお、本応用例では、リンク機構Wの各支点α1の回転速度を大きくすることで、蛇20が前進する速度を速くすることができる。
<応用例3>
本実施形態のリンク機構Wの別の応用例(応用例3)であるエイ30について、図77(A)〜88(C)を参照しつつ説明する。ここで、エイ30は、人工動物の一例である。
エイ30における、胴体32とヒレ34との繋ぎ目部分には、リンク機構Wを構成する各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各支点α1が、繋ぎ目部分に沿って固定されている。そして、ヒレ34の先端側には、各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各ジョイントγ4が埋め込まれている。
以上のとおり、応用例3のエイ30によれば、リンク機構Wを備えることで、エイ30の水泳運動を表現することできる。具体的には、応用例3のエイ30は、前方(−Z方向)に進みながら、下方(−Y方向)に進んで、水泳運動を表現する。
なお、本応用例では、図77(A)〜88(C)に示されるとおり、ヒレ34は同期して動いている。しかしながら、一方のヒレ34を他方のヒレ34よりも遅く動作させることにより、換言すれば、一方のヒレ34を動かすリンク機構Wの支点α1の回転速度(角速度)を他方のヒレ3を動かすリンク機構Wの支点α1の回転速度(角速度)よりも小さくすることで、エイ30を進行方向(−Z軸方向)に対して、旋回させることが可能となる。
<応用例4>
本実施形態のリンク機構Wの別の応用例(応用例4)であるタチウオ40について、図89(A)〜100(B)を参照しつつ説明する。ここで、タチウオ40は、人工動物の一例である。
タチウオ40における、胴体42とヒレ44と繋ぎ目部分には、リンク機構Wを構成する各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各支点α1が、繋ぎ目部分に沿って固定されている。そして、ヒレ44の先端側には、各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各ジョイントγ4が埋め込まれている。
以上のとおり、応用例4のタチウオ40によれば、リンク機構Wを備えることで、タチウオ40の水泳運動を表現することできる。
<応用例5>
本実施形態のリンク機構Wの別の応用例(応用例5)であるアノマロカリス50について、図101(A)〜112(D)を参照しつつ説明する。ここで、アノマロカリス50は、人工動物の一例である。
応用例5のアノマロカリス50の構成は、応用例3のエイ30の構成と同様である。具体的には、アノマロカリス50における、胴体52とヒレ54との繋ぎ目部分には、リンク機構Wを構成する各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各支点α1が、繋ぎ目部分に沿って固定されている。そして、ヒレ34の先端側には、各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各ジョイントγ4が埋め込まれている。
以上のとおり、応用例5のアノマロカリス50によれば、リンク機構Wを備えることで、アノマロカリス50の水泳運動を表現することできる。
<応用例6>
本実施形態のリンク機構Wの応用例6である空飛ぶ絨毯60について、図113(A)〜124(D)を参照しつつ説明する。ここで、空飛ぶ絨毯60は、リンク機構Wを応用した機械の一例である。
応用例6の空飛ぶ絨毯60の構成は、応用例3のエイ30及び応用例5のアノマロカリス50を、XZ仮想平面に対して反転させた構成とされている。そして、空飛ぶ絨毯60を構成する中央部分60は、エイ30の胴体32及びアノマロカリス50の胴体52に対応し、空飛ぶ絨毯60の端部は、エイ30のヒレ34及びアノマロカリス50のヒレ54に対応する。
具体的には、空飛ぶ絨毯60における、中央部分62と端部54との繋ぎ目部分には、リンク機構Wを構成する各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各支点α1が、繋ぎ目部分に沿って固定されている。そして、端部64の先端側には、各基本リンク機構ωn(n=1以上の自然数)の各ジョイントγ4が埋め込まれている。
以上のとおり、応用例6の空飛ぶ絨毯60によれば、リンク機構Wを備えることで、空飛ぶ絨毯60の飛行運動(浮遊する運動)を表現することできる。具体的には、応用例6の空飛ぶ絨毯60は、前方(−Z方向)に進みながら、上方(Y方向)に進んで、飛行運動を表現する。つまり、応用例6の空飛ぶ絨毯60は、応用例3のエイ30と対称的な運動を表現する。
なお、応用例6の空飛ぶ絨毯60と、凧、風船その他の飛行物体と、を組み合わせて、空飛ぶ絨毯60の飛行運動を表現してもよい。
以上のとおり、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の実施形態が可能である。
例えば、本実施形態では、任意のジョイントとこの任意のジョイント以外のジョイントとを直接連結するリンクは、直線状の長尺部材として説明した。しかしながら、支点α1を一回転させた場合、ジョイントγ4が8の字の軌道を描くように移動すれば、任意のジョイントとこの任意のジョイント以外のジョイントとを直接連結するリンクは、異なる形状の部材であってもよい。
また、本実施形態では、支点α1とジョイントβ1とを直接連結したリンクは、直線状の長尺部材として説明した。しかしながら、支点α1を一回転させた場合、ジョイントγ4が8の字の軌道を描くように移動すれば、任意のジョイントとこの任意のジョイント以外のジョイントとを直接連結するリンクは、異なる形状の部材であってもよい。
また、変形例3の基本リンク機構ω1では、支点α1が仮想直線(β1−δ1)上にある場合、支点α3は、仮想直線(δ1−γ1)と仮想直線(β1−α2)との交点に配置されているとして説明した。しかしながら、支点α1、支点α2及び支点α3の関係において、支点α2が、支点α1との相互の位置関係を一定に保持して配置される支点α3に連結され、支点α3を中心とする周回軌道上を周回可能に配置されていれば、支点α3がXY仮想平面上のどこに配置されていてもよい。
また、本実施形態では、リンク機構Wを構成する基本リンク機構ωnは13個あるとして説明した。しかしながら、基本リンク機構ωnが支点α1の軸方向に、定められた位相差を持って並んでいれば、12個以下でも14以上であってもよい。
また、本実施形態では、リンク機構Wを構成する基本リンク機構ω1と基本リンク機構ω13は同じ位相で作用するとして説明した。しかしながら、基本リンク機構ωnが支点α1の軸方向に、定められた位相差を持って並んでいれば、基本リンク機構ω1と基本リンク機構ω13は異なる位相であってもよい。
また、本実施形態では、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)は、支点α1の自軸方向に沿って各駆動リンク(α1−β1)の角度をずらした状態で複数個並べられている として説明した。また、本実施形態の基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)は、各駆動リンク(α1−β1)の角度を一例として30°ずつずらした状態で、支点α1の自軸方向に沿って等間隔 に並べられている として説明した。しかしながら、角度と、支点α1の自軸方向における、任意の基本リンク機構ωn(一例としてω1とする。)から他の基本リンク機構ωn(この場合、n=2〜13の自然数)までの距離との関係(比)が一定であれば、各駆動リンク(α1−β1)の角度のずれは、30°でなくてもよい。また、基本リンク機構ωn(n=1〜13の自然数)が支点α1の自軸方向に等間隔 で並んでいなくてもよい。
また、本実施形態では、リンク機構Wにおいて、基本リンク機構ωn(n=1〜13)を構成する支点α1は、それぞれ、Z方向に沿った1本の回転軸に連結されており、回転軸が駆動源により回転されるとして説明した。しかしながら、基本リンク機構ωn(n=1〜13)が、定められた関係の位相差を持って全体として回転されれば、各支点α1は、1本の回転軸に連結されていなくてもよい。
また、本実施形態では、人工動物の応用例として、蜂10、蛇20、エイ30、タチウオ40及びアノマロカリス50を用いて説明した。しかしながら、8の字を描く周期的な運動をする部分を有する動物であれば、本実施形態の基本リンク機構ωn又はリンク機構Wを用いて、応用することができる。
10 蜂(人工動物の一例)
20 蛇(人工動物の一例)
30 エイ(人工動物の一例)
40 タチウオ(人工動物の一例)
50 アノマロカリス(人工動物の一例)
ωn(n=1〜13の自然数) 基本リンク
W リンク機構
α1−β1 駆動リンク

Claims (15)

  1. 支点α1と前記支点α1を中心とする周回軌道上を周回可能に配置されたジョイントβ1、ジョイントβn(n=1、2、3)とジョイントγn(n=1、2、3)、前記ジョイントγn(n=1、2、3)とジョイントγn+1(n=1、2、3)、前記ジョイントγn(n=1、2)とジョイントδn(n=1、2)、及び、前記ジョイントδn(n=1、2)と前記ジョイントβn+1(n=1、2)、がそれぞれリンクで連結された基本リンク機構であって、
    前記ジョイントδ2と前記ジョイントβ3とは、前記ジョイントγ2と前記ジョイントγ3とを連結するリンクを挟んで、相互に逆側に配置されて連結され、
    ジョイントγ1とジョイントδ2との距離は、常に一定であり、
    ジョイントβ2とジョイントγ3との距離は、常に一定であり、
    ジョイントβ3とジョイントγ4との距離は、常に一定であり、
    前記ジョイントδ1は、前記支点α1と異なる位置に配置される支点α2を介して、前記ジョイントγ1に連結され、
    前記ジョイントδ1と前記ジョイントγ1とは、前記支点α2を中心とする周回軌道上を相互の位置関係を一定に保持して周回可能に配置される、
    基本リンク機構。
  2. 前記ジョイントγ1と前記ジョイントγ2との距離、前記ジョイントγ2と前記ジョイントγ3との距離、及び、前記ジョイントγ3と前記ジョイントγ4との距離は、一定とされる、
    請求項1記載の基本リンク機構。
  3. 前記ジョイントγ2は、前記ジョイントγ1と前記ジョイントδ2とを結ぶ仮想直線上、及び、前記ジョイントβ2と前記ジョイントγ3とを結ぶ仮想直線上に配置される、
    請求項1又は2記載の基本リンク機構。
  4. 前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントγ1と前記ジョイントβ1とを結ぶ仮想直線と、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線により形成される角度のうち小さい角度は、前記ジョイントδ1と前記支点α2とを結ぶ仮想直線と、前記支点α2と前記ジョイントγ1とを結ぶ仮想直線により形成される角度のうち小さい角度と等しく、
    前記支点α2と前記ジョイントγ1とを結ぶ線分の長さと、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ線分の長さは等しく、
    前記ジョイントβ1と前記ジョイントγ1とを結ぶ線分の長さと、前記支点α2と前記ジョイントδ1とを結ぶ線分の長さは等しい、
    請求項1〜3何れか1項記載の基本リンク機構。
  5. 前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記支点α2と前記ジョイントδ1と、前記ジョイントδ1と前記ジョイントβ1と、前記ジョイントβ1と前記ジョイントγ1と、及び、前記ジョイントγ1と前記支点α2と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により正方形が形成される
    請求項1〜4何れか1項記載の基本リンク機構。
  6. 前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントδ1と前記ジョイントγ1と、前記ジョイントγ1と前記ジョイントγ2と、前記ジョイントγ2と前記ジョイントβ2と、及び、前記ジョイントβ2と前記ジョイントδ1と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により平行四辺形が形成される、
    請求項1〜5の何れか1項記載の基本リンク機構。
  7. 前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントδ1と前記ジョイントγ1と、前記ジョイントγ1と前記ジョイントγ2と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により形成される角度のうち小さい角度は、前記ジョイントγ2と前記ジョイントβ2と、前記ジョイントβ2と前記ジョイントδ1と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により形成される角度のうち小さい角度と等しい、
    請求項1〜6何れか1項記載の基本リンク機構。
  8. 前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントγ1と前記ジョイントγ2と、前記ジョイントγ2と前記ジョイントγ3と、前記ジョイントγ3と前記ジョイントγ1と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により直角二等辺三角形が形成される、
    請求項1〜7何れか1項記載の基本リンク機構。
  9. 前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントγ1と前記ジョイントβ3と、前記ジョイントβ3と前記ジョイントδ2と、前記ジョイントδ2と前記ジョイントγ1と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により形成される三角形は、前記直角二等辺三角形と左右対称性のある直角二等辺三角形とされる、
    請求項8記載の基本リンク機構。
  10. 前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントγ2と前記ジョイントγ3と、前記ジョイントγ3と前記ジョイントγ4と、前記ジョイントγ4と前記ジョイントγ2と、をそれぞれ結ぶ仮想直線により二等辺三角形が形成される、
    請求項1〜9何れか1項記載の基本リンク機構。
  11. 前記支点α1が、前記ジョイントβ1と前記ジョイントδ1とを結ぶ仮想直線上にある場合、前記ジョイントβ1と前記ジョイントγ4とを結ぶ仮想直線上に、前記ジョイントγ1と、前記ジョイントβ3と、前記ジョイントγ3と、が配置される、
    請求項1〜10何れか1項記載の基本リンク機構。
  12. 前記ジョイントδ1と前記ジョイントγ1とは、前記支点α2を中心とする同一の周回軌道上のそれぞれ一部を往復動するように配置される、
    請求項1〜請求項11の何れか1項記載の基本リンク機構。
  13. 請求項1〜12何れか1項記載の基本リンク機構が、前記支点α1の自軸方向に沿って、定められた仮想直線に対し前記支点α1と前記ジョイントβ1とを連結した駆動リンクの角度をずらした状態で複数個並べられている 、
    リンク機構。
  14. 請求項1〜12記載の基本リンク機構のうち、少なくとも1つ以上の基本リンク機構を備えた人工動物。
  15. 請求項13記載のリンク機構を備えた人工動物。
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