JP5628847B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球といった景品遊技媒体が遊技者に付与されるものがある。さらに、所定の入賞領域(始動入賞口)に遊技媒体が入賞する(始動条件が成立する)と識別情報を可変表示(「変動」ともいう)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御可能に構成されたものがある。
可変表示装置において識別情報の可変表示を実行する権利を所定の上限数まで保留情報として記憶する遊技機も提案されている。そして、その保留情報に対応した可変表示が実行されるより前に当該保留情報に対応した表示結果を先読みして、予告演出(先読み予告演出)を実行する遊技機も提案されている。また、複数回の可変表示に渡って予告演出を実行する遊技機において、連続した予告演出の態様の組合せにより、表示結果を予告するものも提案されている(例えば特許文献1)。
特開2010−104429号公報
特許文献1に記載された遊技機では、表示結果が特定表示結果となる可能性が低い予告演出が実行された場合には、遊技者が落胆してしまい、遊技の興趣が低下してしまうおそれがあった。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、遊技の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、
(1)各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段(例えば第1、第2特別図柄表示装置4A、4Bや画像表示装置5など)に識別情報の表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば大当り図柄となる確定特別図柄や大当り組合せとなる確定飾り図柄など)が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、未だ開始されていない識別情報の可変表示について、保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば第1、第2特図保留記憶部151A、151Bなど)と、識別情報の可変表示を開始するときに保留情報に基づいて、識別情報の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する開始時決定手段(例えばステップS240の処理を実行するCPU103など)と、前記開始時決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の可変表示を実行する可変表示実行手段(例えばステップS240の処理を実行した後、ステップS112、S113の処理を実行するCPU103など)と、前記特定表示結果となるか否かを前記開始時決定手段による決定前に判定する開始前判定手段(例えばステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行するCPU103など)と、前記開始前判定手段による判定に基づいて、前記保留記憶手段に記憶されている保留情報に基づく識別情報の可変表示が実行される前の複数回の識別情報の可変表示に渡って、連続した予告演出を実行する予告演出実行手段(例えばステップS710の処理に基づきステップS603の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、前記予告演出実行手段は、前記複数回の識別情報の可変表示において、第1予告演出を実行するパターン(例えば先読み予告パターンSYP1−1やSYP1−2など)と、当該第1予告演出よりも前記特定表示結果となる割合が高い第2予告演出を実行するパターン(例えば先読み予告パターンSYP2−1など)と、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターン(例えば先読み予告パターンSYP3−1など)と、のいずれかのパターンで前記予告演出を実行可能であるとともに、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンで前記予告演出を実行する場合、1の識別情報の可変表示中の複数のタイミング(例えば、変動開始時または変動終了時など)において前記第2予告演出を開始可能であって、前記第2予告演出を開始するタイミングに応じて有利度合いが異なるように、前記予告演出を実行し(例えばステップS713の処理において変動カテゴリに応じて変化タイミングを決定する演出制御用CPU120など)、前記特定遊技状態が終了した後に、通常確率状態よりも前記特定表示結果となる確率が高い高確率状態(例えば確変状態など)に制御する確率制御手段(例えばステップS117の処理において確変状態に移行する設定を行うCPU103など)と、所定の条件が成立したときに、前記通常確率状態であるか前記高確率状態であるかに関わらず共通の演出を行う共通演出モード(例えば潜伏モードなど)に制御する共通演出モード制御手段(例えばステップS809、S810の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記共通演出モードにおいて、前記共通演出モードを終了させるか否かを判定する共通演出モード終了判定手段(例えばステップS824の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記共通演出モードに制御されてから規定回数の識別情報の可変表示が実行されるときに、当該規定回数よりも前における前記共通演出モード終了判定手段による判定結果に基づいて、前記共通演出モードが終了することを示唆する終了示唆演出(例えば転落演出など)と、当該終了示唆演出とは異なる所定の演出(例えばリーチ演出など)と、のいずれかを実行する規定回数演出実行手段(例えばステップS825の判定結果に基づいてステップS826またはS827の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、をさらに備えることを特徴とする。
このような構成によれば、第1予告演出が開始された場合でも、その演出態様によって第2予告演出に移行することへの期待感を抱かせることができるとともに、第2予告演出の開始タイミングに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。また、共通演出モードにおける演出の流れに応じて、規定回数の識別情報の可変表示において適切な演出を実行できる。
また、上記目的を達成するため、本発明の他の遊技機は、
(2)各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段(例えば第1、第2特別図柄表示装置4A、4Bや画像表示装置5など)に識別情報の表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば大当り図柄となる確定特別図柄や大当り組合せとなる確定飾り図柄など)が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、識別情報の可変表示を開始するときに識別情報の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する開始時決定手段(例えばステップS240の処理を実行するCPU103など)と、前記開始時決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の可変表示を実行する可変表示実行手段(例えばステップS111の処理を実行した後、ステップS112、S113の処理を実行するCPU103など)と、を備え、可変表示パターンは、前記可変表示手段において識別情報の可変表示が開始されてから表示結果を導出する以前に識別情報の可変表示を仮停止させてから再開し、識別情報の可変表示を所定回実行することに対応した再可変表示パターン(例えば、図37に示す変動パターンPA3−1、PA4−1〜PA4−4、PB3−1〜PB3−4)を含み、前記開始時決定手段の決定結果に基づいて、前記再可変表示パターンに基づく複数回の識別情報の可変表示に渡って、連続した予告演出を実行する予告演出実行手段(例えばステップS612の処理に基づきステップS172の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備え、前記予告演出実行手段は、前記複数回の識別情報の可変表示において、第1予告演出を実行するパターン(例えば擬似連予告パターンYP1−1やYP1−2など)と、当該第1予告演出よりも前記特定表示結果となる割合が高い第2予告演出を実行するパターン(例えば擬似連予告パターンYP2−1など)と、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターン(例えば擬似連予告パターンYP3−1など)と、のいずれかのパターンで前記予告演出を実行可能であるとともに、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンで前記予告演出を実行する場合、1の識別情報の可変表示中の複数のタイミングにおいて前記第2予告演出を開始可能であって、前記第2予告演出を開始するタイミングに応じて有利度合いが異なるように、前記予告演出を実行し(例えばステップS614の処理において可変表示結果に応じて変化タイミングを決定する演出制御用CPU120など)、前記特定遊技状態が終了した後に、通常確率状態よりも前記特定表示結果となる確率が高い高確率状態(例えば確変状態など)に制御する確率制御手段(例えばステップS117の処理において確変状態に移行する設定を行うCPU103など)と、所定の条件が成立したときに、前記通常確率状態であるか前記高確率状態であるかに関わらず共通の演出を行う共通演出モード(例えば潜伏モードなど)に制御する共通演出モード制御手段(例えばステップS809、S810の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記共通演出モードにおいて、前記共通演出モードを終了させるか否かを判定する共通演出モード終了判定手段(例えばステップS824の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記共通演出モードに制御されてから規定回数の識別情報の可変表示が実行されるときに、当該規定回数よりも前における前記共通演出モード終了判定手段による判定結果に基づいて、前記共通演出モードが終了することを示唆する終了示唆演出(例えば転落演出など)と、当該終了示唆演出とは異なる所定の演出(例えばリーチ演出など)と、のいずれかを実行する規定回数演出実行手段(例えばステップS825の判定結果に基づいてステップS826またはS827の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、をさらに備えることを特徴とする。
このような構成によれば、第1予告演出が開始された場合でも、その演出態様によって第2予告演出に移行することへの期待感を抱かせることができるとともに、第2予告演出の開始タイミングに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。また、共通演出モードにおける演出の流れに応じて、規定回数の識別情報の可変表示において適切な演出を実行できる。
前記開始時決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の表示結果を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段をさらに備え、前記予告演出実行手段は、前記第1予告演出を実行するパターンよりも、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンで前記予告演出が実行されたときに、前記特定表示結果となる割合が高くなるように前記予告演出を実行し、前記示唆演出の演出態様は複数あり、前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出の演出態様に応じて、前記予告演出実行手段により前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンで前記予告演出が実行される割合が異なるように、前記示唆演出を実行するようにしてもよい。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例などを示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図などである。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例などを示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例などを示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図などである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートなどである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 先読み予告決定処理の一例を示すフローチャートである。 保留記憶数表示更新処理の一例を示すフローチャートである。 先読み予告演出を決定する割合の設定例を示す図である。 連続演出用のチャンス目の一覧を示す図である。 先読み予告演出制御パターンの一覧を示す図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 潜伏モード転落・復活判定処理の一例を示すフローチャートである。 潜伏モード転落・復活判定処理における決定割合の設定例を示す図ある。 潜伏モード転落・復活判定処理における決定割合の設定例を示す図ある。 変動中予告演出を決定する割合の設定例を示す図である。 先読み予告実行設定処理の一例を示すフローチャートである。 演出モード設定処理の一例を示すフローチャートである。 演出モードの遷移図である。 先読み予告演出が実行される場合の画像表示装置における表示動作例を示す図である。 先読み予告演出が実行される場合の画像表示装置における表示動作例を示す図である。 先読み予告演出が実行される場合の画像表示装置における表示動作例を示す図である。 先読み予告演出が実行される場合の画像表示装置における表示動作例を示す図である。 変形例における先読み予告パターンの一例を示す図である。 変形例において擬似連変動を実行する変動パターンを例示する図である。 変形例における擬似連予告決定処理の一例を示すフローチャートなどである。 変形例における擬似連予告演出制御パターンの一覧を示す図である。 変形例における変動中予告演出の決定割合を示す図である。 変形例において擬似連予告演出が実行される場合の画像表示装置における表示動作例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。始動入賞記憶表示エリア5Hのおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせる。この実施の形態では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とする。なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、の表示態様を異ならせてもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞記憶表示エリア5Hのおける保留記憶表示が、通常の表示態様(丸型の白色表示)が異なる態様で表示される場合がある。即ち、始動入賞記憶表示エリア5Hのおける保留記憶表示が、可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告する特殊な表示態様(例えば、丸型の赤色表示)となる場合がある。具体的には、第1始動入賞口または第2始動入賞口に遊技球が通過(進入)したときに、当該通過に基づいて実行される可変表示の表示結果を判定し(先読みし)、その判定結果に基づいて、始動入賞記憶表示エリア5Hのおける保留記憶表示を通常の表示態様とするか特殊な表示態様とするかが決定される。このように、始動入賞記憶表示エリア5Hのおける保留記憶表示を特殊な表示態様とすることをメモリ予告という。なお、メモリ予告は、後述する先読み予告演出として実行されてもよい。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」〜「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「0」〜「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」〜「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「4」〜「6」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「0」〜「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、例えば予め定められた複数種類の擬似連チャンス目のうちいずれかを構成する飾り図柄が、所定表示結果として一旦は仮停止表示される。その後に、擬似連変動(再可変表示)が行われる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。
また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まれていればよい。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報などに基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。なお、特図ゲームが1回実行される間に、飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、当該飾り図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の可変表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の可変表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
この実施の形態では、先読み予告演出として、予告の対象となる可変表示が実行されるまでの複数回の可変表示渡って画像表示装置5に画像表示装置5に予め定められた連続演出用のチャンス目を構成する飾り図柄(例えば、1つずれの数字の組合せや並び数字の組合せなど)が停止する停止図柄予告と、予告の対象となる可変表示が実行されるより前の可変表示中に、画像表示装置5における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、予告の対象となる可変表示が実行されるまでその特殊な背景画像となる背景変化予告と、が実行可能になっている。
また、この実施の形態では、このような先読み予告演出とは別に、可変表示が実行されるときに、当該可変表示の変動パターンや可変表示結果に基づいて、当該可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される変動中予告演出が実行されるようになっている。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定飾り図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「4」、「5」、「6」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「0」、「1」、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄や小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄(短期開放ラウンド大当り状態に対応したチャンス目となる確定飾り図柄)が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
飾り図柄の可変表示結果として開放チャンス目を構成する確定飾り図柄や、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、可変表示結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。
このように、「突確」や「小当り」となった場合には、画像表示装置5には同様の確定飾り図柄が導出表示され、また、その後、大入賞口が同様の開放態様で開放される短期開放大当り状態や小当り遊技状態に制御される。従って、遊技者は、確定飾り図柄や大入賞口の開放態様からは「突確」となったか「小当り」となったかを判断することができない。この実施の形態では、「突確」や「小当り」となった場合には、その後、「突確」となったか「小当り」となったかに関わらず共通の演出が実行される演出モード(潜伏モード)に移行するようになっている。潜伏モードでは、「突確」となって確変制御が実行されている場合もあれば、「小当り」となって確変制御が実行されていない場合もある。潜伏モードにおいては、モード転落抽選が実行され、所定の割合で、通常の演出モード(ノーマルモード)に移行(転落)するようになっている。また、潜伏モードからノーマルモードに転落した場合には、予め定められた特定期間内であればモード復活抽選が実行され、所定の割合で、潜伏モードに移行(復活)するようになっている。
なお、「確変」となった場合には、大当り遊技状態が終了した後、確変状態であることを報知する確変モードに移行する。また、「非確変」となった場合には、大当り遊技状態が終了した後、ノーマルモードに移行する。
この実施の形態では、「突確」の大当り種別として「突確A」、「突確B」、「突確C」といった複数種類の大当り種別が設けられている。そして、「突確」の大当り種別が「突確A」、「突確B」、「突確C」がいずれであるかに応じて、潜伏モードに制御され得る期間(特定期間)が決定される。また、「小当り」の小当り種別として「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」といった複数種類の小当り種別が設けられている。そして、小当り種別が「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」がいずれであるかに応じて、潜伏モードに制御され得る期間が決定される。
なお、「突確A」の短期開放ラウンド大当り図柄(当り図柄)は「4」、「突確B」の当り図柄は「5」、「突確C」の当り図柄は「6」となっている。また、「小当りA」の小当り図柄(当り図柄)は「0」、「小当りB」の当り図柄は「1」、「小当りC」の当り図柄は「2」となっている。即ち、潜伏モードに制御され得る期間は、当り図柄がいずれであるかによって決定されるともいえる。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確A」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確B」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確C」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第6可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「小当りA」となる旨の事前決定結果を示す第7可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C07Hは、可変表示結果が「小当りB」となる旨の事前決定結果を示す第8可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C08Hは、可変表示結果が「小当りC」となる旨の事前決定結果を示す第9可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。
この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かや「小当り」となるか否か、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動カテゴリコマンドである。
この実施の形態では、入賞時乱数値判定処理(図14(A)参照)において、始動入賞の発生に基づき、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否か、大当りの種別、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲になるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されることを指定する値や、大当り種別を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての乱数値MR3が含まれる決定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否か、大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が所定範囲の決定値に含まれる場合には変動パターン種別を認識できる。
図柄指定コマンドの一例として、コマンドC400Hを可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた第1図柄指定コマンドとし、コマンドC401Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に応じた第2図柄指定コマンドとし、コマンドC402Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる場合に応じた第3図柄指定コマンドとし、コマンドC403Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に応じた第4図柄指定コマンドとし、コマンドC404Hを可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた第5図柄指定コマンドとする。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、可変表示結果通知コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3、普図表示結果決定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5(A)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチαまたはスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
「非リーチ」である場合に対応した変動パターンには、変動時間が短縮されない短縮なしの変動パターンや、合計保留記憶数が「2」〜「4」または「5」〜「8」である場合に対応して変動時間が短縮される変動パターンが用意されている。さらに、遊技状態が確変状態や時短状態といった時短制御が実行される場合に対応した変動パターンも用意されている。合計保留記憶数や遊技状態に応じて、これらのいずれかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、変動時間を短縮する制御が可能になる。
変動パターンは、可変表示結果をいずれとするかの決定結果、「ハズレ」である場合にはリーチとするか否かの決定結果、遊技状態などに基づいて、決定される。図5(B)は、可変表示結果を「ハズレ」とすると決定された場合に、変動パターンを決定するために用いられるハズレ変動パターン決定テーブルの一例を示している。遊技状態が通常状態である場合には、ハズレ変動パターンとして、遊技状態が通常状態である場合には、ハズレ変動パターンとして、PA1−1、PA1−2、PA1−3(非リーチハズレ)またはPA2−1、PA2−2、PA2−3(リーチハズレ)のいずれかに決定される。また、遊技状態が時短状態または時短状態であって時短制御が実行されている場合には、ハズレ変動パターンとして、PA1−4、PA1−5(非リーチハズレ)またはPA2−1、PA2−2、PA2−3(リーチハズレ)のいずれかに決定される。演出モードが潜伏モードに制御され得る期間である特定期間である場合であって、特定期間開始後の規定回数以外の変動時には、ハズレ変動パターンとして、PA1−6(非リーチハズレ)またはPA2−1、PA2−2、PA2−3(リーチハズレ)のいずれかに決定される。特定期間である場合であって、特定期間開始後の規定回数の変動時には、ハズレ変動パターンとして、PA1−7のみに決定される。特定期間開始後の規定回数とは、特定期間が終了する可能性がある20回目、40回目、60回目の変動が実行されるときである。なお、変動パターンPA1−7である場合には、演出モードが移行することを示す演出などを実行可能なように、長めの変動時間が設定されている。
変動パターンPA1−6、PA1−7は、演出モードが潜伏モードに制御され得る期間である特定期間である場合にのみ決定される変動パターンとなっている。演出制御基板12の側で、変動パターンPA1−6、PA1−7であることを示す変動パターン指定コマンドを受信した場合に、特定期間であることを判別できるようになっている。特に、演出制御基板12の側で、変動パターンPA1−7であることを示す変動パターン指定コマンドを受信した場合、特定期間開始後の規定回数の変動であることを判別できるようになっている。
なお、図5(A)に示す各変動パターンは、複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれるようにしてもよい。即ち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様などに基づいて分類(グループ化)された単一または複数の変動パターンを含むように構成されていてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5(A)に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図6(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図6(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例では、所定範囲の決定値(「30000」〜「30099」の範囲の値)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいても、第1特図表示結果決定テーブル130Aにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図7(A)は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「82」〜「99」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
図7(B)は、特図表示結果が「大当り」であって大当り種別が「突確」である場合に、「突確A」、「突確B」、「突確C」のいずれとするかの決定割合を示している。この実施の形態では、10%の割合で「突確A」に決定され、40%の割合で「突確B」に決定され、50%の割合で「突確C」に決定される。「突確A」である場合の潜伏モードに制御され得る期間(特定期間)は20変動(特図ゲームが20回実行される期間)となり、「突確B」である場合の特定期間は40変動(特図ゲームが40回実行される期間)となり、「突確C」である場合の特定期間は60変動(特図ゲームが60回実行される期間)となる。
図7(C)は、特図表示結果が「小当り」である場合に、小当り種別を「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」のいずれとするかの決定割合を示している。この実施の形態では、50%の割合で「小当りA」に決定され、40%の割合で「小当りB」に決定され、10%の割合で「小当りC」に決定される。「小当りA」である場合の潜伏モードに制御され得る期間(特定期間)は20変動(特図ゲームが20回実行される期間)となり、「小当りB」である場合の特定期間は40変動(特図ゲームが40回実行される期間)となり、「小当りC」である場合の特定期間は60変動(特図ゲームが60回実行される期間)となる。
図7(B)、(C)に示すように、この実施の形態では、潜伏モードに制御され得る期間(特定期間)は、「突確」である場合の方が「小当り」である場合よりも長くなりやすくなっている。このようにすることで、特定期間(潜伏モードである期間)の長さによって確変制御が実行されているか否かを遊技者に示唆することができる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、特図表示結果の決定結果や、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される変動パターン決定テーブルが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図9(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部または外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ120に内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図9(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図9(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出といった所定演出の実行を開始するときなどに、対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図10(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図10(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図10(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)や図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図10(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「8」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図10(B)では、バッファ番号「1」〜「5」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図10(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図10(B)に示す格納状態において新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」〜「5」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」〜「4」に対応した領域にシフトされる。図10(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aのうち、バッファ番号「2」に対応した領域については、コマンド受信を正常に行えず、保留記憶数通知コマンドを取りこぼした場合の例が示されている。そのため、図10(B)に示す例では、バッファ番号「2」に対応して、本来、保留記憶数通知コマンドが格納されるべき4つ目の記憶領域における内容が「0000(H)」のままとなっている。
始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納される始動入賞時のコマンド(始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび保留記憶数通知コマンド)に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かや、実行する場合における先読み予告パターンが決定される。このとき、始動入賞時のコマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、それらのコマンドに対応する保留情報の可変表示が実行(消化)されるまで、先読み予告演出の設定が行われないように制限される。こうした先読み予告演出の設定が制限される期間(先読み予告制限中)に始動入賞時のコマンドを受信した場合に、その受信タイミングで先読み予告演出の設定が行われなかったものに対応して、未判定情報が「1」(あるいはオン状態)にセットされる。なお、先読み予告演出の実行を制限する場合には、所定期間内に発生した始動入賞に対応する可変表示を対象とする先読み予告演出について、全部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよいし、一部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図11のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図11に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図12は、特別図柄プロセス処理として、図11に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図13は、始動入賞判定処理として、図12のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否か、さらには可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部または全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図11に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図14(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図13のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図12のステップS110、図15)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図12のステップS111)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出表示すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図14(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、第1特図表示結果決定テーブル130Aまたは第2特図表示結果決定テーブル130Bを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS402)。その後、図13のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。大当り判定範囲には、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;No)、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。CPU103は、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り判定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。ステップS404にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS404;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS405)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップS405の処理に続いて、ステップS401の処理により特定された現在の遊技状態における時短制御の有無に応じて、ハズレ用の変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS406)。
ステップS404にて小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;Yes)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS407)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「04H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;Yes)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブル131を構成するテーブルデータから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。こうしたステップS409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(ステップS410)。一例として、ステップS409にて大当り種別が「確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とし、大当り種別が「突確」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップS405、S407、S410の処理のいずれかを実行した後には、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データと、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブルと、を用いて乱数値MR3が含まれる決定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS412)。
ステップS412では、例えば、変動パターン決定テーブルを設定して、変動カテゴリとしていずれの変動パターンに決定されるかの判定を行う。そして、その変動パターンがPA1−1〜PA1−5のいずれかである場合には、非リーチハズレの変動カテゴリであると判定する。また、変動パターンがPA2−1〜PA2−3のいずれかである場合には、リーチハズレの変動カテゴリであると判定する。また、変動パターンがPB1−1〜PB1−3のいずれかである場合には、リーチ大当りの変動カテゴリであると判定する。また、変動パターンがPC1−1、PC1−2のいずれかである場合には、突確・小当りの変動カテゴリであると判定する。なお、ステップS412では、変動カテゴリが非リーチハズレ、リーチハズレ、リーチ大当り、突確・小当り、のいずれの変動カテゴリに含まれるかを判定しているが、より細かい判定を行ってもよい。例えば、リーチを伴う変動パターンである場合には、ノーマルリーチとなるかスーパーリーチとなるかによって異なる変動カテゴリと判定するようにしてもよい。
その後、ステップS412の処理による判定結果に応じて、図14(B)に示す変動カテゴリコマンドのいずれかを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図13に示す始動入賞判定処理や図14(A)に示す入賞時乱数値判定処理では、図13におけるステップS211の処理を実行した後に、ステップS212にて図14(A)に示す入賞時乱数値判定処理が実行されることで、図14(A)におけるステップS405、S407、S410、S413の処理を実行し、さらに図13におけるステップS214の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図11に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図12のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果や合計保留記憶数、遊技状態などに基づき、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを図5(A)に示す複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示結果が「小当り」となったときには、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図15は、特別図柄通常処理として、図12のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファ値に対応する特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS239)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルにセットする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットする。また、CPU103は、図14(A)に示すステップS402の処理と同様に、現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータを選択すればよい。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータが選択されていることから、ステップS240の処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる決定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定される。例えば、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。これに対して、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、短期開放大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図16のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図16に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図17は、コマンド解析処理として、図16のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図17に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;Yes)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;Yes)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;No)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;Yes)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;No)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップS506;No)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップS507;No)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;No)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;Yes)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;Yes)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS510;No)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS513)、ステップS501の処理に戻る。
始動口入賞指定コマンドや図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する演出制御コマンドである第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、保留記憶情報ともいう。保留記憶情報には、始動口入賞指定コマンドも含まれる。始動入賞が発生したときに、乱数値MR1〜MR3などを示す数値データに基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果、変動カテゴリの判定結果を指定する演出制御コマンドである図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
具体的な一例として、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときには、第1保留記憶数通知待ち時間や第2保留記憶数通知待ち時間が経過しているか否かを判定する。このとき、これらの待ち時間が経過していなければ、始動口入賞指定コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたとして、既に始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに記憶されている始動口入賞指定コマンドと対応付けて、受信コマンドを格納する。一方、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときに、第1保留記憶数通知待ち時間や第2保留記憶数通知待ち時間が経過していれば、始動口入賞指定コマンドが欠落しているとして、あるいは、正常な受信期間内に受信できなかったとして、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにて新たなバッファ番号と対応付けて、受信コマンドを格納すればよい。
図18は、演出制御プロセス処理として、図16のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み予告演出の有無や演出態様を決定する先読み予告決定処理を実行する(ステップS161)。
図19は、図18のステップS161にて実行される先読み予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す先読み予告決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける記憶内容をチェックする(ステップS701)。そして、始動入賞時のコマンドのうち、少なくともいずれかとなる新たな受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS702)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに少なくとも始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドまたは保留記憶数通知コマンドのうち、いずれかが新たに格納されているか否かを確認することにより受信コマンドの有無を判定できる。いずれのコマンドも新たに受信していなければ(ステップS702;No)、そのまま先読み予告決定処理を終了する。
ステップS702にて受信コマンドがあると判定された場合には(ステップS702;Yes)、始動入賞の発生に基づく受信コマンドの順序と内容をチェックして(ステップS703)、正常に受信できたか否かを判定する(ステップS704)。ステップS704の処理では、例えば始動入賞時の受信コマンドが順番通りであるか否か、欠落なくすべて受信できたか否か、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しているか否か、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドとの内容が整合しているか否かなどの確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。なお、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、すべてが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。
ステップS704にて正常に受信できたと判定された場合には(ステップS704;Yes)、始動口入賞指定コマンド等を受信したことに基づいて、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示を更新するための保留記憶数表示更新処理を実行する(ステップS705)。
図20(A)は、保留記憶数表示更新処理として、図19のステップS705にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。メモリ予告を実行中であるか否かを判定する(ステップS771)。例えば、ステップS771の処理では、演出制御フラグ設定部191に設けられたメモリ予告実行中フラグがオンであるときに、メモリ予告を実行中であると判定すればよい。メモリ予告実行中フラグは、先読み予告演出が実行されるときに後述するステップS778にてオン状態にセットされる。
この実施の形態では、既にメモリ予告を実行中であるときには、さらにメモリ予告を実行しないようにしているが、さらにメモリ予告を実行するようにしてもよい。
ステップS771にてメモリ予告が実行中ではない場合には(ステップS771;No)、先読み予告演出の実行が制限される先読み予告制限中であるか否かを判定する(ステップS772)。ステップS772にて先読み予告制限中ではない場合には(ステップS772;No)、メモリ予告の実行の有無を決定する(ステップS773)。
一例として、ステップS773の処理では、メモリ予告の有無とを決定するための使用テーブルとして、予め用意されたメモリ予告決定テーブルを選択してセットする。メモリ予告決定テーブルでは、予告対象となる可変表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された変動カテゴリコマンドの指定内容などに応じて、メモリ予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、メモリ予告を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、メモリ予告演出を実行する場合に対応する「実行あり」の決定結果などに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出したメモリ予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、メモリ予告決定テーブルを参照することにより、メモリ予告演出の有無を決定すればよい。
ステップS773の処理では、例えば図20(B)に示すような決定割合で、メモリ予告の有無が決定されればよい。図20(B)に示す決定割合の設定例では、変動カテゴリが「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「突確・小当り」、「大当り」のいずれであるかによって先読み予告演出が実行される割合が異なっている。
具体的には、変動カテゴリが「リーチハズレ」である場合には、「非リーチハズレ」である場合よりも、メモリ予告が実行される割合(「実行あり」に決定される割合)が高くなっており、変動カテゴリが「大当り」である場合には、「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「突確・小当り」である場合よりも、メモリ予告が実行される割合が高くなっている。このような設定により、メモリ予告を実行することで、可変表示結果が「大当り」となることやリーチが実行されることを予告・示唆することができる。なお、変動カテゴリが「突確・小当り」である場合には、メモリ予告が実行されたにも関わらず、実質的には出玉(賞球)が得られない「突確」や実質的には出玉(賞球)が得られないことに加えて遊技状態も変化しない「小当り」となって遊技者を落胆させてしまうことを防止するため、メモリ予告を実行しないようにしてもよい。
なお、メモリ予告における特殊な表示態様を複数設けて、ステップS773の処理では、変動カテゴリなどに基づいて、特殊な表示態様にする場合にいずれの特殊な表示態様(色や形状など)とするかも決定するようにしてもよい。このようすることで、いずれのいずれの特殊な表示態様であるかによっても、可変表示結果などを示唆することができるようになる。
続いて、ステップS773の処理においてメモリ予告を実行する「実行あり」に決定されたか否かを判定する(ステップS774)。「実行あり」に決定された場合には(ステップS774;Yes)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS775)。
ステップS775にて第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS775;Yes)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、メモリ予告を実行することに対応した特殊な表示態様(丸型の赤色表示)で更新する制御を行う(ステップS776)。
ステップS775にて第1始動口入賞指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS775;No)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、メモリ予告を実行することに特殊な表示態様(丸型の赤色表示)で更新する制御を行う(ステップS777)。ステップS775〜S777の処理が実行されることにより、メモリ予告が実行される場合には、始動入賞が発生して始動入賞時のコマンドを受信したタイミングで直ちに予告演出を開始させることができる。
ステップS776またはS777の処理を実行した後には、メモリ予告が実行中であることを示すメモリ予告実行中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS778)、保留記憶数表示更新処理を終了する。なお、メモリ予告実行中フラグは、投手態様で表示されている保留記憶表示に対応する変動が開始した時点でオフ状態にクリアされればよい。
ステップS771にてメモリ予告が実行中であると判定されたとき(ステップS771;Yes)、ステップS772にて先読み予告制限中であると判定されたとき(ステップS772;Yes)、あるいは、ステップS774にて「実行なし」と判定されたときには(ステップS774;Yes)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS779)。
ステップS779にて第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS779;Yes)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、通常の表示態様(丸型の白色表示)で更新する制御を行ってから(ステップS780)、保留記憶数表示更新処理を終了する。一方、ステップS779にて第1始動口入賞指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS779;No)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、通常の表示態様(丸型の白色表示)で更新する制御を行ってから(ステップS780)、保留記憶数表示更新処理を終了する。
ステップS705にて以上のような保留記憶数表示更新処理を実行した後には、既に先読み予告演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS706)。例えば、ステップS706の処理では、演出制御フラグ設定部191に設けられた先読み予告実行中フラグがオンであるときに、先読み予告演出を実行中であると判定すればよい。先読み予告実行中フラグは、先読み予告演出が実行されるときにオン状態にセットされる。
この実施の形態では、既に先読み予告演出を実行中であるときには、さらに先読み予告演出を実行するための処理が行われないようにして、既に決定した演出態様で先読み予告演出が実行される。一方、可変表示態様が「非リーチ」に決定される旨の入賞時判定結果に基づき先読み予告演出が実行されているときに、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の入賞時判定結果やリーチを伴う変動パターンに決定される旨の入賞時判定結果が得られたときには、実行中の先読み予告演出からスーパーリーチや大当りの予告演出へと切り替えてもよい。なお、既に実行されている先読み予告演出の演出態様にかかわらず、さらに先読み予告演出を実行可能にしてもよい。
ステップS706にて先読み予告演出が実行中ではない場合には(ステップS706;No)、先読み予告演出の実行が制限される先読み予告制限中であるか否かを判定する(ステップS707)。ステップS707にて先読み予告制限中ではない場合には(ステップS707;No)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている前回までの変動カテゴリコマンドをチェックして(ステップS708)、現在の保留記憶数が「3」または「4」であり、かつ、前回までの変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみであるか否かを判定する(ステップS709)。即ち、この実施の形態では、可変表示結果が「非リーチハズレ」となる保留データが2つまたは3つある場合には、その保留データを利用して連続予告演出を実行するようにしている。
なお、保留記憶数が連続予告演出を実行するのに十分な数であれば(例えば2以上であれば)、連続予告演出を実行できるようにしてもよい。例えば、後述する先読み予告パターンSYP3−1の連続予告演出(先読み予告演出)のように、演出態様が変化する予告パターン以外では、一連の演出であることを報知できる保留記憶数である場合に連続予告演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、連続予告演出を総合的な実行頻度を向上させることができる。
また、停止図柄予告以外の先読み予告演出を実行する場合には、可変表示結果が「非リーチハズレ」となる保留データが含まれている場合にも、連続予告演出を実行するようにしてもよい。このようにした場合、連続予告演出の実行途中でリーチが発生したり、「大当り」となることがあるので、意外性のある演出を実行できる。可変表示結果が「非リーチハズレ」となる保留データが含まれている場合に連続予告演出を実行するようする場合に、例えば、リーチを伴う可変表示においては、停止図柄予告以外の演出態様の連続予告演出が選択されるようにすればよい。このようにすることで、先読みの対象となる可変表示が実行さえる前の表示結果に関わらず連続予告演出を実行することができる。
例えば、ステップS708の処理では、最新の変動カテゴリコマンドよりも1つ前までに受信して始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているデータの数、及び、変動カテゴリコマンドにより指定された変動カテゴリを読み取る。ステップS709の処理では、ステップS708における読取結果により、データの数が「3」または「4」であるか、非リーチハズレに対応した変動カテゴリを指定するもの(変動カテゴリコマンドC600)のみであるか否かを判定する。
ステップS709にて、現在の保留記憶数が「3」または「4」であり、かつ、り、かつ、前回までの変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみであると判定された場合には、(ステップS709;Yes)、先読み予告演出を実行するか否かと、先読み予告演出を実行する場合における先読み予告演出の演出態様に対応した先読み予告パターンとを決定する(ステップS710)。
一例として、ステップS710の処理では、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された先読み予告決定テーブルを選択してセットする。先読み予告決定テーブルでは、予告対象となる可変表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された変動カテゴリコマンドの指定内容などに応じて、先読み予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、先読み予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、先読み予告演出を実行する場合における複数の先読み予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した先読み予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、先読み予告決定テーブルを参照することにより、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとを決定すればよい。
ステップS710の処理では、例えば図21(A)または(B)に示すような決定割合で、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとが決定されればよい。図21(A)及び(B)に示す決定割合の設定例では、変動カテゴリに応じて、先読み予告演出の有無や先読み予告パターンの決定割合を異ならせている。ステップS710の処理では、メモリ予告が実行されていない場合には、図21(A)に示すような決定割合で、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとが決定され、メモリ予告が実行されている場合には、図21(B)に示すような決定割合で、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとが決定される。なお、ステップS710の処理では、メモリ予告実行中フラグがオン状態であるか否かに基づいて、メモリ予告が実行されているか否かを判定すればよい。
この実施の形態では、先読み予告パターンとして、SYP1−1、SYP1−2、SYP2−1、SYP3−1の4種類が設けられている。先読み予告パターンSYP1−1及びSYP1−2は、予告の対象となる可変表示が実行されるまでの複数回の可変表示渡って画像表示装置5に予め定められた連続演出用のチャンス目を構成する飾り図柄が停止する停止図柄予告に対応した先読み予告パターンである。先読み予告パターンSYP1−1に基づく停止図柄予告では、連続演出用のチャンス目として、図22(A)に示すチャンス目CA1〜CA8(チャンス目A)のいずれかが停止する。チャンス目Aは、図22(A)に示すように、左図柄と中図柄が同じ数字であり、右図柄のみが1つずれた数字の組合せとなっている。また、先読み予告パターンSYP1−2に基づく停止図柄予告では、連続演出用のチャンス目として、図22(B)に示すチャンス目CB1〜CB6(チャンス目B)のいずれかが停止する。チャンス目Bは、図22(B)に示すように、並び数字の組合せとなっている。この実施の形態では、後述するように、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合よりも、チャンス目Bが停止する停止図柄予告が実行された場合の方が、大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高くなっている。このようにすることで、停止図柄予告が実行されるときに、いずれのチャンス目が停止したかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、チャンス目Aやチャンス目Bは、図22(A)、(B)に示すようなものに限定されず、それぞれが区別可能な予め定められた組合せであればよい。例えばチャンス目Aを通常図柄(非確変図柄)である偶数の数字の任意の組合せとして、チャンス目Bを確変図柄である奇数の数字の任意の組合せとしてもよい。このようにすることで、遊技者がいずれのチャンス目であるかを認識しやすくなる。
先読み予告パターンSYP2−1は、予告の対象となる可変表示が実行されるより前の可変表示中に、画像表示装置5における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、予告の対象となる可変表示が実行されるまでその特殊な背景画像となる背景変化予告を実行することに対応した先読み予告パターンである。
先読み予告パターンSYP3−1は、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された後に、背景変化予告に変化する先読み予告演出を実行することに対応した先読み予告パターンである。
図21(A)及び(B)に示すように、この実施の形態では、変動カテゴリが「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「突確・小当り」、「大当り」のいずれであるかによって先読み予告演出が実行される割合、先読み予告パターンの決定割合が異なっている。
具体的には、変動カテゴリが「リーチハズレ」である場合には、「非リーチハズレ」である場合よりも、先読み予告演出が実行される割合(「実行あり」以外に決定される割合)が高くなっており、変動カテゴリが「大当り」である場合には、「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「突確・小当り」である場合よりも、先読み予告演出が実行される割合が高くなっている。このような設定により、先読み予告演出を実行することで、可変表示結果が「大当り」となることやリーチが実行されることを予告・示唆することができる。なお、変動カテゴリが「突確・小当り」である場合には、先読み予告演出が実行されたにも関わらず、実質的には出玉(賞球)が得られない「突確」や実質的には出玉(賞球)が得られないことに加えて遊技状態も変化しない「小当り」となって遊技者を落胆させてしまうことを防止するため、先読み予告演出を実行しないようにしてもよい。
また、図21(A)及び(B)に示す決定割合では、チャンス目Aが停止する先読み予告パターンSYP1−1の先読み予告演出が実行された場合よりも、チャンス目Bが停止する先読み予告パターンSYP1−2の先読み予告演出が実行された場合の方が、可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り信頼度)やリーチが実行される割合(リーチ信頼度)が高くなっている。このように、チャンス目の種別により大当り信頼度やリーチ信頼度が異なるので、遊技者が停止図柄に注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
また、先読み予告パターンSYP1−1や先読み予告パターンSYP1−2といった停止図柄予告の先読み予告演出が実行された場合よりも、背景変化予告の先読み予告パターンSYP2−1の先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっている。
また、先読み予告パターンSYP1−1や先読み予告パターンSYP1−2といった停止図柄予告の先読み予告演出が実行された場合よりも、停止図柄予告から背景変化予告に変化する先読み予告パターンSYP3−1の先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっている。
このように、大当り信頼度やリーチ信頼度が低い停止図柄予告の先読み予告演出が実行された場合であっても、大当り信頼度やリーチ信頼度が高い背景変化予告に変化する場合があるので、停止図柄予告が実行された場合であっても、遊技者は背景変化予告に変化することを期待するようになり、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
特に、先読み予告パターンSYP3−1の先読み予告演出は、大当り信頼度やリーチ信頼度が最も低い先読み予告パターンSYP1−1と同一の演出態様(チャンス目Aが停止する演出態様)から背景変化予告に変化するようになっている。これにより、大当り信頼度やリーチ信頼度が最も低い、チャンス目Aが停止する先読み予告演出が実行された場合でも、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
なお、この実施の形態では、チャンス目Aが停止する停止図柄予告から背景変化予告に変化する場合がある一方、チャンス目Bが停止する停止図柄予告からは背景変化予告に変化しないよう(変化する割合が0%)になっている。これに限定されず、チャンス目Bが停止する停止図柄予告から背景変化予告に変化する場合があるようにしてもよい。この場合は、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合と、チャンス目Bが停止する停止図柄予告が実行された場合と、で背景変化予告に変化する割合が異なるようにすればよい。具体的には、背景変化予告に変化しなかった場合の大当り信頼度やリーチ信頼度が低いチャンス目Aが停止する停止図柄予告からの方が、背景変化予告に変化しやすいようにすることが好ましい。このようにすることで、大当り信頼度やリーチ信頼度が低い停止図柄予告が実行された場合でも、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
また、先読み予告パターンSYP2−1の先読み予告演出が実行された場合よりも、先読み予告パターンSYP3−1の先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっている。このような設定により、遊技者は背景変化予告に変化することをより期待するようになり、遊技者の期待感をより維持することができ、遊技の興趣が向上する。
また、図21(A)及び(B)に示す決定割合では、メモリ予告が実行されていない場合よりも、メモリ予告が実行されている場合の方が、先読み予告演出が実行される割合が高くなっている。このように、メモリ予告が実行されている場合には、さらに先読み予告演出が実行される割合が高まるので、演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。なお、メモリ予告が実行されているか否かに応じて、先読み予告の実行割合の異ならせるのに加えて、先読み予告パターンの決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、より演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。
なお、遊技状態が大当り遊技状態や小当り遊技状態であるときには、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。大当り遊技状態であるか否かは、例えば演出プロセスフラグの値が「6」または「7」のいずれかであるか否かに対応して、判定することができる。また、小当り遊技状態であるか否かは、例えば演出プロセスフラグの値が「4」または「5」のいずれかであるか否かに対応して、判定することができる。
一方、遊技状態が大当り遊技状態や小当り遊技状態であるときでも、先読み予告演出を実行可能にしてもよい。例えば始動入賞の発生に基づいて始動入賞時のコマンドを受信した後、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が所定回数(例えば「10」)となったときに、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドを読み出して先読み予告演出を実行するか否かを決定し、そのラウンドを実行中に先読み予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、先読み予告演出として、連続した態様の演出ではなく、例えば、今回の大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となることを確定的に報知する一発告知態様の演出を実行してもよい。
続いて、図19に示すステップS710の処理による決定に基づいて、先読み予告演出を実行しない「実行なし」であるか否かを判定する(ステップS711)。このとき、「実行なし」以外であれば(ステップS711;No)、その先読み予告パターンが停止図柄予告の後に背景変化予告が実行されることに対応したSYP3−1であるか否かを判定する(ステップS712)。先読み予告パターンがSYP3−1以外であれば(ステップS712;No)、ステップS714の処理に進む。
先読み予告パターンがSYP3−1であれば(ステップS712;Yes)、背景変化予告(先読み予告パターンSYP3−1における2変動目)における背景画像の変化タイミングを決定する(ステップS713)。この実施の形態では、背景変化予告の先読み予告演出が実行される場合、通常の背景画像から特殊な背景画像に変化させる背景画像の変化タイミングとして、背景変化予告を実行する変動における変動開始時、または、変動終了時のいずれかに決定する。背景画像の変化タイミングとして、変動開始時、または、変動終了時を採用することで、変化タイミングの差異が遊技者に明確になり、遊技者に分かりやすい演出を実行することができる。
ステップS713の処理では、先読み予告演出の対象となる変動カテゴリが「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「突確・小当り」、「大当り」のいずれであるかに応じて異なる割合で変化タイミングを決定する。例えば、ステップS713の処理では、図21(C)に示す決定割合で、変化タイミングを決定すればよい。
図21(C)に示す決定割合では、変動カテゴリに関わらず、変化タイミングとして、変動終了時に決定されやすくなっている。変動開始時に背景画像が変化しなかった場合には、遊技者は変動終了時に背景画像が変化することを期待するようになるので、遊技者の期待感を維持させることができる。
また、図21(C)に示す決定割合では、変動カテゴリが「大当り」である場合には、変動終了時に決定されやすくなっている。このような設定により、背景変化予告において背景画像が変化するタイミングが変動終了時である場合の大当り信頼度を、変動開始時である場合の大当り信頼度よりも高くすることができる。なお、背景画像が変化するタイミングが変動終了時である場合の大当り信頼度を高くすることで、変動開始時に背景画像が変化しなかった場合には、遊技者は変動終了時に背景画像が変化して、大当り信頼度が高くなることを期待するようになるので、遊技者の期待感をより高めることができる。
なお、図21(C)に示す決定割合とは逆に、変動カテゴリに関わらず、変化タイミングとして、変動開始時に決定されやすくしてもよいし、変動カテゴリが「大当り」である場合には、変動開始時に決定されやすくしてもよい。このようにすることで、遊技者に早い段階で大当り信頼度等を報知することでき、変動の開始時を注目させることができる。
なお、この実施の形態では、先読み予告パターンがSYP3−1である場合にのみ、背景変化予告における背景画像の変化タイミングを決定するようにしているが、先読み予告パターンがSYP2−1である場合にも背景画像の変化タイミングを決定するようにしてもよい。また、先読み予告演出の対象となる変動が実行されるまでの複数回の変動において、先読み予告演出の対象となる変動の表示結果や変動カテゴリに基づいて、いずれ演出態様の先読み予告演出を実行するかを変動毎に決定する場合であって、背景変化予告を実行することが決定された場合には、背景画像の変化タイミングも決定するようにすればよい。
また、ステップS713において、メモリ予告が実行されているか否かに応じて変化タイミングの決定割合を異ならせてもよい。
ステップS713において背景画像の変化タイミングを決定した後には、ステップS714の処理に進む。
ステップS714の処理では、決定した先読み予告パターンに応じた先読み予告演出の実行を開始するための設定を行う(ステップS714)。ステップS714では、先読み予告演出を実行する可変表示の回数を示す先読み予告実行回数カウンタに特図保留記憶数をカウント初期値として設定し、例えば先読み予告実行中フラグをオン状態にセットするといった、先読み予告演出が実行中であることに対応した設定を行う。また、ステップS710にて決定された先読み予告パターンやステップS713にて決定された変化タイミング、また現在の特図保留記憶数に対応した先読み予告演出制御パターンをセットする。
図23は、先読み予告演出制御パターンの一覧を示す図である。図23に示すように、先読み予告パターンSYP1−1であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP1−1と、先読み予告パターンSYP1−1であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP1−2と、先読み予告パターンSYP1−2であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP2−1と、先読み予告パターンSYP1−2であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP2−2と、先読み予告パターンSYP2−1であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP3−1と、先読み予告パターンSYP2−1であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP3−2と、先読み予告パターンSYP3−1であって特図保留記憶数が3であり変化タイミングが変動開始時であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP4−1−1と、先読み予告パターンSYP3−1であって特図保留記憶数が3であり変化タイミングが変動終了時であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP4−1−2と、先読み予告パターンSYP3−1であって特図保留記憶数が4であり変化タイミングが変動開始時であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP4−2−1と、先読み予告パターンSYP3−1であって特図保留記憶数が4であり変化タイミングが変動終了時であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP4−2−2と、が設けられている。各先読み予告演出制御パターンは、図23に示すように、先読み予告演出を開始してからの各変動において実行する演出内容に対応した制御データから構成されている。
なお、図23に示すように、先読み予告パターンSYP3−1である場合には、先読み予告演出が開始されてから2変動目において、背景変化予告が実行されるようになっている。これに限定されず、先読み予告演出の対象となる変動時や先読み予告演出の対象となる変動の1回前の変動時に背景変化予告が実行されるようにしてもよい。例えば、先読み予告パターンSYP3−1に決定された場合には、背景変化予告を実行するタイミングをさらに決定するようにして、その決定結果に応じた先読み予告演出制御パターンを選択するようにすればよい。この場合、先読み予告演出の対象となる変動の表示結果(変動カテゴリ)に応じて、背景変化予告を実行するタイミングの決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、停止図柄予告の先読み予告演出が実行された後、背景変化予告が実行されるタイミングによって、大当り信頼度やリーチ信頼度を異ならせることができる。
ステップS714の処理を実行した後や、ステップS706にて先読み予告演出が実行中であると判定されたとき(ステップS706;Yes)、ステップS707にて先読み予告制限中であると判定されたとき(ステップS707;Yes)、ステップS709にて現在の保留記憶数が「3」または「4」でないと判定されたとき、または、前回までの変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみでないと判定されたとき(ステップS709;No)、あるいは、ステップS711にて「実行なし」と判定されたときには(ステップS711;Yes)、先読み予告決定処理を終了する。
ステップS704にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判定されたときには(ステップS704;No)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける最新のコマンドに対応して、未判定情報をセットする(ステップS731)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号ごとに、未判定情報の格納領域を設け、最新のコマンドに対応するバッファ番号の未判定情報を「1」(またはオン状態)にセットすればよい。
ステップS731の処理を実行した後には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を示す表示部位をそれぞれ、共通の非正常時の表示態様(例えば丸型の灰色表示)に変更して、新たに保留されたことに対応する表示部位も共通の非正常時の表示態様で表示する(ステップS732)。なお、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)を正常に受信できなかった場合でも、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を正常に受信できていれば、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを特定することができるので、通常の表示態様で保留表示を更新してもよい。非正常時の表示態様は、通常の表示態様や特別な表示態様であるときとは表示部位の表示色や表示形状、表示キャラクタなどの一部または全部を異ならせることにより、始動入賞時のコマンドに取りこぼしが生じたことを認識可能に報知できればよい。なお、新たに保留されたことに対応する表示部位のみを非正常時の表示態様とする一方で、その他の表示部位における表示態様は変更しなくてもよい。
ステップS732の処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた先読み予告制限フラグをオン状態にセットするといった、先読み予告制限中の設定を行ってから(ステップS733)、先読み予告決定処理を終了する。
こうした先読み予告決定処理では、ステップS704にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判定したときに、ステップS710の処理を実行しないことで、先読み予告演出を実行しないように制限される。これにより、例えば第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する保留記憶情報としての保留記憶数通知コマンドを正常に受信することができなかったときには、先読み予告演出の実行を制限することができる。
なお、始動口入賞指定コマンドのみが欠落している場合や、保留記憶数通知コマンドのみが欠落している場合、あるいは、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドとが整合しない場合にも、先読み予告演出を実行しないように制限されてもよい。すなわち、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報を取りこぼしたときには、先読み予告演出の実行を制限できればよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と可変表示結果との整合がとれなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった、始動入賞の発生時における判定結果を認識可能に指定する判定結果情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と可変表示結果との整合が取れなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、その他の判定結果情報によって判定結果を認識可能な場合であっても、その判定結果に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった複数の判定結果情報から認識可能な判定結果が整合しない場合に、いずれかの判定結果情報によって認識可能な判定結果に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御に伴う高開放制御が行われる高ベース状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。高開放制御が行われているときには、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させて優先的に実行される第2特図を用いた特図ゲームを実行し続けることが可能になる。そのため、大当り遊技状態の終了前から第1特図を用いた特図ゲームの保留データに基づいて先読み予告演出の実行を開始して、大当り遊技状態の終了後にも継続して先読み予告演出を実行すると、可変表示結果が「大当り」となる保留データなどを保持した状態で多数回の可変表示を継続して実行することができ、第2特図を用いた特図ゲームを実行することで可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態へと繰り返し制御されることになってパチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められるおそれがある。さらに、遊技者が第1特図を用いた特図ゲームで可変表示結果が「大当り」となることを認識しながら、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し通過(進入)させて第2特図を用いた特図ゲームを繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングを、遊技者の技量によって大きく変化させられるおそれがある。そこで、高ベース状態であるときには第1始動入賞の発生に基づく先読み予告演出の実行を制限することにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにして、健全な遊技性を確保することができる。
これに加えて、例えば高ベース状態であるときに始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった保留記憶情報の一部または全部を取りこぼした場合には、たとえ図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報を正常に受信したとしても、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できてしまうことを防止して、健全な遊技性を確保することができる。
一方、例えば始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった保留記憶情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告演出の少なくとも一部(例えば、信頼度の最も低い先読み予告演出など)を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
また、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告演出の少なくとも一部(例えば、信頼度の最も低い先読み予告演出など)を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
あるいは、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった複数の判定結果情報から認識可能な判定結果が整合しない場合に、先読み予告演出の少なくとも一部(例えば、信頼度の最も低い先読み予告演出など)を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
図18に示すステップS161にて先読み予告決定処理を実行した後には、先読み予告制限解除設定処理を実行する(ステップS162)。先読み予告制限解除設定処理では、先読み予告演出を実行しないように制限される先読み予告制限中であるときに、所定条件の成立に基づき制限を解除するための処理や、実行中の先読み予告演出が終了したことに応じて、新たな先読み予告演出を実行可能とするための処理が実行される。例えば、先読み予告実行中フラグがオン状態である場合には、変動が開始されるごとに、予告残回数カウンタの値を1減算していき、予告残回数カウンタの値が0になったときに、先読み予告実行中フラグをオフ状態にリセットする。また、先読み予告制限フラグがオン状態である場合には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいてバッファ番号が「1」〜「8」のそれぞれに対応して有効に格納された始動入賞時のコマンドについて、すべての順序と内容が正しくなるように受信できたことを条件に、例えば先読み予告制限フラグをクリアするなどして、先読み予告演出が実行されないようにした制限を解除すればよい。なお、コマンドの取りこぼしや判定結果の不整合が生じた保留記憶が消化されたことを条件に、先読み予告演出が実行されないようにした制限を解除するようにしてもよい。
図18に示すステップS162にて先読み予告制限解除設定処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図24(A)は、可変表示開始設定処理として、図18のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS522)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS522;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS523;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
この実施の形態では、可変表示態様を「非リーチ」である場合に、最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せとして、図22(A)、(B)に示すチャンス目の一部の構成する組合せ(例えばチャンス目と中確定飾り図柄のみ異なる組合せ
)に決定される場合がある。このように可変表示態様を「非リーチ」である場合に、チャンス目の一部の構成する組合せが停止表示されることで、実際には連続予告演出が実行されない場合であっても連続予告演出が実行されることを示唆することができ、遊技者の期待感を煽ることができる。なお、チャンス目の一部の構成する組合せが停止表示させる演出を連続予告演出示唆演出ともいう。
ステップS524では、例えば図24(B)に示す割合で、最終停止図柄として、通常の非リーチの組合せ、または、チャンス目の一部を構成する組合せ(一部チャンス目)が決定されればよい。この実施の形態では、メモリ予告が実行されているか否かに応じて、通常の非リーチの組合せとするか、一部チャンス目とするかの決定割合を異ならせている。図24(B)に示すように、メモリ予告が実行中である場合には、メモリ予告が実行されていない場合よりも高い割合で一部チャンス目に決定されるようになっている。
このようにすることで、メモリ予告が実行されているときに、連続予告演出示唆演出の実行される割合が高くなり、遊技者を退屈させることなく、連続予告演出が実行されることの期待感を煽ることができる。
なお、ステップS524では、メモリ予告実行中フラグがオン状態であるか否かに基づいて、メモリ予告が実行中であるか否かを判定すればよい。
ステップS523にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS523;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS522にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS522;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、または、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS526)。「突確」または「小当り」であると判定されたときには(ステップS526;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS527)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4または変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS525と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS526にて「突確」または「小当り」以外の「非確変」または「確変」であると判定されたときには(ステップS526;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS528)。一例として、ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄または確変図柄のうちからいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せまたは確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS524、S525の処理のいずれかを実行した後には、潜伏モード転落・復活判定処理を実行する(ステップS536)。潜伏モード転落・復活判定処理は、可変表示結果が「突確」または「小当り」となってからの特定期間において、潜伏モードからノーマルモードに転落させるか否かの判定や、ノーマルモードから潜伏モードに復活させるか否かの判定を行う処理が含まれている。
図25は、潜伏モード転落・復活判定処理の一例を示すフローチャートである。図25に潜伏モード転落・復活判定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出モードが潜伏モードであるか否かを判定する(ステップS821)。ステップS821では、演出制御フラグ設定部191に設けられるモードフラグが「2」であるか否かを判定すればよい。
演出モードが潜伏モードである場合(ステップS821;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」(リーチハズレ)とする場合に対応したリーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS822)。
リーチ変動パターンでない場合には(ステップS822;No)、指定された変動パターンが変動パターンPA1−7であるか否かを判定する(ステップS823)。
この実施の形態では、潜伏モードにおいて、リーチハズレの変動パターンである場合と、変動パターンPA1−7である場合とにおいて潜伏モードからノーマルモードに転落させるか否かの判定を行うようになっている。この実施の形態では、可変表示結果が「突確」または「小当り」となってからの特定期間開始後の規定回数(20回目、40回目、60回目)の変動時においては、可変表示結果が「ハズレ」である場合、変動パターンは変動パターンPA1−7に決定されるようになっている。即ち、特定期間開始後の規定回数(20回目、40回目、60回目)の変動時においては、潜伏モードからノーマルモードに転落させるか否かの判定を行う。
変動パターンがリーチ変動パターンであるか(ステップS822;Yes)、変動パターンPA1−7である場合には(ステップS823;Yes)、潜伏モードからノーマルモードに転落させるか否かの潜伏モード転落判定を行う(ステップS824)。
ステップS824では、図26(A)、(B)に示すような決定割合で、特定期間移行時の当り図柄(突確種別、小当り種別)、特定期間までの残り変動回数に基づいて、潜伏モードからノーマルモードに転落させるか否かを決定する。
図26(A)に示すように、特定期間移行時の当り図柄「突確C」(特定期間=60変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が60〜51回であるときの、潜伏モードからノーマルモードに転落させる割合(モード転落割合)は「0%」となっており、特定期間までの残り変動回数が50〜42回であるときのモード転落割合は「10%」となっており、特定期間までの残り変動回数が41回(規定回数である20回目の変動)である場合ときのモード転落割合は「20%」となっている。
特定期間移行時の当り図柄「突確C」(特定期間=60変動)または「突確B」(特定期間=40変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が40〜31回であるときのモード転落割合は「11%」となっており、特定期間までの残り変動回数が30〜22回であるときのモード転落割合は「12%」となっており、特定期間までの残り変動回数が21回(規定回数である20回目または40回目の変動)である場合ときのモード転落割合は「30%」となっている。
特定期間移行時の当り図柄「突確C」(特定期間=60変動)、「突確B」(特定期間=40変動)または「突確A」(特定期間=20変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が20〜11回であるときのモード転落割合は「13%」となっており、特定期間までの残り変動回数が10〜2回であるときのモード転落割合は「14%」となっており、特定期間までの残り変動回数が1回、即ち特定期間最後の変動(規定回数である20回目、40回目、60日目の変動)である場合ときのモード転落割合は「100%」となっている。
図26(B)に示すように、特定期間移行時の当り図柄「小当りC」(特定期間=60変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が60〜51回であるときのモード転落割合は「0%」となっており、特定期間までの残り変動回数が50〜42回であるときのモード転落割合は「15%」となっており、特定期間までの残り変動回数が41回(規定回数である20回目の変動)である場合ときのモード転落割合は「30%」となっている。
特定期間移行時の当り図柄「小当りC」(特定期間=60変動)または「小当りB」(特定期間=40変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が40〜31回であるときのモード転落割合は「20%」となっており、特定期間までの残り変動回数が30〜22回であるときのモード転落割合は「25%」となっており、特定期間までの残り変動回数が21回(規定回数である20回目または40回目の変動)である場合ときのモード転落割合は「50%」となっている。
特定期間移行時の当り図柄「小当りC」(特定期間=60変動)、「小当りB」(特定期間=40変動)または「小当りA」(特定期間=20変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が20〜11回であるときのモード転落割合は「30%」となっており、特定期間までの残り変動回数が10〜2回であるときのモード転落割合は「35%」となっており、特定期間までの残り変動回数が1回、即ち特定期間最後の変動(規定回数である20回目、40回目、60日目の変動)である場合ときのモード転落割合は「100%」となっている。
図26(A)、(B)に示すように、特定期間までの残り変動回数が少ないほど、潜伏モードからノーマルモードに転落する割合が高くなっている。規定回数以外の変動時、即ちリーチ変動パターンの変動時においては、特定期間までの残り変動回数が少ないほど、潜伏モードからノーマルモードに転落する割合が高くなっている。また、規定回数の変動時、即ち変動パターンPA1−7の変動時においても、特定期間までの残り変動回数が少ないほど、潜伏モードからノーマルモードに転落する割合が高くなっている。
また、図26(A)、(B)に示すように、特定期間移行時の当り図柄が「突確」である場合よりも「小当り」である場合の転落割合が高くなっている。
以上のような設定により、可変表示結果が「突確」や「小当り」となったときの特定期間において、遊技状態を簡単には認識できないようにするとともに、演出モードの転落割合によって遊技状態を示唆することできる。
また、特定期間までの残り変動回数が60〜51回であるときのモード転落割合は「0%」となっている。即ち、「突確C」や「小当りC」となって潜伏モードに移行したときは10回変動が実行されるまでは、演出モードが転落しない猶予期間となっている。このようにすることで、潜伏モードに移行したにもかかわらず、すぐに演出モードが転落してしまうことを防止でき、遊技の興趣の低下を防止できる。
なお、「突確C」や「小当りC」となって潜伏モードに移行したときにも、演出モードが転落しない猶予期間を設けてもよい。また、猶予期間のモード転落割合は「0%」でなくてもよく、猶予期間外と比べて低い割合としてもよい。
なお、特定期間までの残り変動回数は、演出制御カウンタ設定部193などに設けられる特定期間カウンタによりカウントする。具体的には、可変表示結果が「突確」または「小当り」となった場合には、その当り図柄に応じた特定期間の値が特定期間カウンタにセットされる。図7(B)、(C)に示すように、当り図柄が「突確A」または「小当りA」である場合には、特定期間カウンタに初期値として「20」がセットされ、当り図柄が「突確B」または「小当りB」である場合には、特定期間カウンタに初期値として「40」がセットされ、当り図柄が「突確C」または「小当りC」である場合には、特定期間カウンタに初期値として「60」がセットされる。そして、特定期間カウンタの値が「0」になるまで、可変表示が実行されるごとに特定期間カウンタの値を1ずつ減算する。
ステップS824において、潜伏モードからノーマルモードに転落させると決定された場合には(ステップS825;Yes)、潜伏モードからノーマルモードに転落することを示す転落演出を実行するための設定を行い(ステップS826)、モードフラグをノーマルモードであることを示す「0」にセットする(ステップS827)。
ステップS824において、潜伏モードからノーマルモードに転落させないと決定された場合には(ステップS825;No)、リーチ演出を実行するための設定を行う(ステップS827)。ステップS827では、今回の変動パターンがリーチ変動パターンである場合には、変動パターンに対応したリーチ演出を実行するための設定を行えばよい。また、今回の変動パターンが変動パターンPA1−7である場合には、変動パターンPA1−7の変動時間に合致したリーチ演出(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)を実行するための設定を行えばよい。このようにすることで、特定期間となってからの規定回数の変動時(変動パターンPA1−7の変動時)において、転落抽選結果に応じた演出を実行できる。
ステップS821にて、演出モードが潜伏モードでないと判定された場合(ステップS821;No)、演出モードがノーマルモードであるか否かを判定する(ステップS829)。ステップS829では、演出制御フラグ設定部191に設けられるモードフラグが「0」であるか否かを判定すればよい。演出モードがノーマルモードでなければ(ステップS829;No)、演出モードは確変モードなので、潜伏モード転落・復活判定処理を終了する。
演出モードがノーマルモードであれば(ステップS829;Yes)、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンが変動パターンPA1−6またはPA1−7であるか否かを判定する(ステップS830)。変動パターンPA1−6及びPA1−7は、特定期間にのみ決定される変動パターンであるので(図5(B)参照)、この判定により特定期間内であるか否かを判定できる。変動パターンPA1−6またはPA1−7でなければ(ステップS830;No)、特定期間外なので、潜伏モード転落・復活判定処理を終了する。
変動パターンPA1−6またはPA1−7である場合には(ステップS830;Yes)、ノーマルモードから潜伏モードに復活させるか否かの潜伏モード復活判定を行う(ステップS831)。
ステップS831では、図27(A)、(B)に示すような決定割合で、特定期間移行時の当り図柄(突確種別、小当り種別)、特定期間までの残り変動回数に基づいて、ノーマルモードから潜伏モードに復活させるか否かを決定する。
図27(A)に示すように、特定期間移行時の当り図柄「突確C」(特定期間=60変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が60〜51回であるときの、ノーマルモードから潜伏モードに復活させる割合(モード復活割合)は「0%」となっており、特定期間までの残り変動回数が50〜42回であるときのモード復活割合は「10%」となっており、特定期間までの残り変動回数が41回(規定回数である20回目の変動)である場合ときのモード復活割合は「15%」となっている。
特定期間移行時の当り図柄「突確C」(特定期間=60変動)または「突確B」(特定期間=40変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が40〜31回であるときのモード復活割合は「9%」となっており、特定期間までの残り変動回数が30〜22回であるときのモード復活割合は「8%」となっており、特定期間までの残り変動回数が21回(規定回数である20回目または40回目の変動)である場合ときのモード復活割合は「10%」となっている。
特定期間移行時の当り図柄「突確C」(特定期間=60変動)、「突確B」(特定期間=40変動)または「突確A」(特定期間=20変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が20〜11回であるときのモード復活割合は「7%」となっており、特定期間までの残り変動回数が10〜2回であるときのモード復活割合は「6%」となっており、特定期間までの残り変動回数が1回、即ち特定期間最後の変動(規定回数である20回目、40回目、60日目の変動)である場合ときのモード復活割合は「0%」となっている。
図27(B)に示すように、特定期間移行時の当り図柄「小当りC」(特定期間=60変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が60〜51回であるときのモード復活割合は「0%」となっており、特定期間までの残り変動回数が50〜42回であるときのモード復活割合は「5%」となっており、特定期間までの残り変動回数が41回(規定回数である20回目の変動)である場合ときのモード復活割合は「10%」となっている。
特定期間移行時の当り図柄「小当りC」(特定期間=60変動)または「小当りB」(特定期間=40変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が40〜31回であるときのモード復活割合は「4%」となっており、特定期間までの残り変動回数が30〜22回であるときのモード復活割合は「3%」となっており、特定期間までの残り変動回数が21回(規定回数である20回目または40回目の変動)である場合ときのモード復活割合は「5%」となっている。
特定期間移行時の当り図柄「小当りC」(特定期間=60変動)、「小当りB」(特定期間=40変動)または「小当りA」(特定期間=20変動)である場合、特定期間までの残り変動回数が20〜11回であるときのモード復活割合は「2%」となっており、特定期間までの残り変動回数が10〜2回であるときのモード復活割合は「1%」となっており、特定期間までの残り変動回数が1回、即ち特定期間最後の変動(規定回数である20回目、40回目、60日目の変動)である場合ときのモード復活割合は「0%」となっている。
図27(A)、(B)に示すように、特定期間までの残り変動回数が多いほど、ノーマルモードから潜伏モードに復活する割合が高くなっている。規定回数以外の変動時、即ち変動パターンPA1−6の変動時においては、特定期間までの残り変動回数が多いほど、ノーマルモードから潜伏モードに復活する割合が高くなっている。また、規定回数の変動時、即ち変動パターンPA1−7の変動時においても、特定期間までの残り変動回数が多いほど、ノーマルモードから潜伏モードに復活する割合が高くなっている。
また、図27(A)、(B)に示すように、特定期間移行時の当り図柄が「小当り」である場合よりも「突確」である場合の復活割合が高くなっている。
以上のような設定により、可変表示結果が「突確」や「小当り」となったときの特定期間において、遊技状態を簡単には認識できないようにするとともに、演出モードの復活割合によって遊技状態を示唆することできる。
ステップS831において、ノーマルモードから潜伏モードに復活させると決定された場合には(ステップS832;Yes)、ノーマルモードから潜伏モードに復活することを示す復活演出を実行するための設定を行い(ステップS823)、モードフラグを潜伏モードであることを示す「2」にセットする(ステップS834)。
ステップS831において、ノーマルモードから潜伏モードに復活させないと決定された場合には(ステップS832;No)、変動パターンがPA1−7であるか否かを判定する(ステップS835)。
変動パターンがPA1−7であれば(ステップS835;Yes)、リーチ演出を実行するための設定を行う(ステップS836)。ステップS836では、変動パターンPA1−7の変動時間に合致したリーチ演出(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)を実行するための設定を行えばよい。このようにすることで、特定期間となってからの規定回数の変動時(変動パターンPA1−7の変動時)において、転落抽選結果や復活抽選結果に応じた演出を実行できる。
ステップS826、S827、S833、S836では、変動パターンが同じPA1−7である場合であっても、規定回数となるまでの潜伏モード転落判定(ステップS824)や潜伏モード復活判定(ステップS831)の判定結果によって、転落演出やリーチ演出を実行するための設定が行われる。これにより、潜伏モード(特定期間)における演出の流れに応じて、規定回数の可変表示において適切な演出を実行できる。なお、変動パターンが同じPA1−7であある場合であって、転落演出や復活演出を実行しない場合、PA1−7の変動時間を利用して、リーチ演出に代えて他の演出を実行するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、特定期間において潜伏モードからノーマルモードに転落した場合、ノーマルモードから潜伏モードに復活することがあるようになっているが、潜伏モードからノーマルモードに転落した場合、潜伏モードに復活することがないようにしてもよい。この場合は、ステップS829においてノーマルモードと判定された場合には、ステップS835の処理に移行して、変動パターンがPA1−7である場合には、所定のリーチ演出を実行するための設定が行われればよい。このようにしても、潜伏モードにおける演出の流れに応じて、規定回数の可変表示において適切な演出を実行できる。
ステップS823またはS835にて変動パターンがPA1−7でないと判定された場合や、ステップS828、S829、S834、S836の処理を実行した後には、特定期間カウンタの値を1減算して更新する(ステップS827)。その後、潜伏モード転落・復活判定処理を終了する。
ステップS536、S527、S528の処理のいずれかを実行した後には、先読み予告実行設定処理を実行する(ステップS535)。図29は、先読み予告実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す先読み予告実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み予告実行中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS601)。先読み予告実行中フラグがオフ状態であれば(ステップS601;No)、先読み予告実行設定処理を終了する。
先読み予告実行中フラグがオン状態であれば(ステップS601;Yes)、先読み予告実行回数カウンタの値を1減算する(ステップS602)。そして、先読み予告実行回数カウンタの値とセットされている先読み予告演出制御パターンに基づいて、先読み予告演出を実行するための設定を行う(ステップS603)。ステップS603の処理では、図23に示す演出内容に対応した先読み予告演出を実行するための設定が行われればよい。また、停止図柄予告を実行する先読み予告演出制御パターンであれば、図22に示すチャンス目のいずれを停止させるかを決定する処理を実行すればよい。この場合、図24のステップS524で決定された非リーチ組合せに代えて、チャンス目Aまたはチャンス目Bを停止表示する制御が実行される。背景変化予告を実行する先読み予告演出制御パターンであれば、図24のステップS524で決定された非リーチ組合せを停止表示する制御が実行される。なお、停止図柄予告を実行する先読み予告演出制御パターンである場合には、図24のステップS524で非リーチ組合せを決定する処理に代えて、停止表示させるチャンス目Aまたはチャンス目Bを決定する処理を実行するようにしてもよい。また、図24のステップS524の前、先読み予告実行設定処理を実行するようにして、停止表示させるチャンス目が決定されている場合には、図24のステップS524の処理をスキップするようにしてもよい。このようにすることで、停止図柄を決定する処理の重複を避けることができる。
続いて、先読み予告実行回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS604)。先読み予告実行回数カウンタの値が0でなければ(ステップS604;No)、先読み予告実行設定処理を終了する。
先読み予告実行回数カウンタの値が0であれば(ステップS604;Yes)、先読み予告実行中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS605)。先読み予告実行回数カウンタの値が0である場合とは、今回の変動が先読み予告演出の対象となる変動であって、先読み予告演出が終了する場合である。その後、先読み予告実行設定処理を終了する。
ステップS535で先読み予告実行設定処理を実行した後には、変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に対応した変動中予告パターンとを決定する(ステップS529)。一例として、ステップS529の処理では、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された変動中予告決定テーブルを選択してセットする。変動中予告決定テーブルでは、可変表示結果通知コマンドから特定される可変表示結果や、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターンなどに応じて、変動中予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、変動中予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、変動中予告演出を実行する場合における複数の変動中予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した変動中予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、変動中予告決定テーブルを参照することにより、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定すればよい。
ステップS529の処理では、例えば図28(A)に示すような決定割合で、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとが決定されればよい。図28(A)に示す決定割合の設定例では、変動パターンが「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれに対応したものであるかに応じて、変動中予告演出の有無や変動中予告パターンの決定割合を異ならせている。
具体的には、変動パターンが「リーチハズレ」である場合には、「非リーチハズレ」である場合よりも、変動中予告演出が実行される割合(「予告実行なし」以外に決定される割合)が高くなっており、変動パターンが「大当り」である場合には、「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「小当り」である場合よりも、変動中予告演出が実行される割合が高くなっている。また、各変動中予告パターンでは、「予告Z」、「予告Y」、「予告X」の順番で、可変表示結果が「大当り」となる割合が高くなっている。このような設定により、変動中予告演出を実行することで、可変表示結果が「大当り」となることやリーチが実行されることを予告・示唆することができる。
また、この実施の形態では、特定の先読み予告演出が実行されている場合には、図28(B)に示すような、特別な決定割合で、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとが決定されるようになっている。具体的には、停止図柄予告が実行された後に背景変化予告が実行される先読み予告パターンSYP3−1の先読み予告演出が実行されている場合であって、未だ背景変化予告が実行される前であるときには、図28(B)に示すような、特別な決定割合で、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとが決定される。なお、先読み予告演出が実行されているときには、先読み予告演出の対象となる変動までの可変表示結果は「非リーチハズレ」となるので、図28(B)では、「非リーチハズレ」の場合の決定割合のみを示している。図28(B)の決定割合では、図28(A)における「非リーチハズレ」である場合の決定割合と比較して、「予告Y」に決定される割合が高くなっている(変動中予告演出が実行される場合には必ず「予告Y」に決定される)。このような設定により、停止図柄予告の先読み予告演出が実行されているときには、変動中予告演出の演出態様によって、背景変化予告が実行されることを遊技者に示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
この実施の形態では、「予告Z」の変動中予告演出が実行された場合、「予告Y」の変動中予告演出が実行された場合よりも大当り信頼度が高くなっている。従って、通常は「予告Y」の変動中予告演出が実行された場合、遊技者は落胆してしまう可能性がある。しかしながら、停止図柄予告の先読み予告演出が実行されているときに、「予告Y」の変動中予告演出が実行された場合には、その後に背景変化予告の先読み予告演出が実行される割合(先読み予告パターンSYP3−1である割合)が高くなる。先読み予告パターンSYP3−1の先読み予告演出は、先読み予告演出の中で最も大当り信頼度が高いので、停止図柄予告の先読み予告演出が実行されているときに、「予告Y」の変動中予告演出が実行された場合でも、その後の表示結果に期待できるようになり、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
なお、各変動中予告パターンの演出態様は、それぞれが区別可能に異なっていればよい。例えば、予告Xは、「キャラクタ表示」の変動中予告演出を実行する変動中予告パターンであり、予告Yは、「ステップアップ動作」の変動中予告演出を実行する変動中予告パターンであり、予告Zは、「操作予告」の変動中予告演出を実行する変動中予告パターンである。
「キャラクタ表示」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ動作」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り換えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の変動中予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り換えられることなく、変動中予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば可動部材を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われてもよい。なお、「ステップアップ動作」の変動中予告演出では、可動部材が1種類の動作態様で演出動作を行った後、2段階目の演出動作に切り換えられることなく、予告演出における演出動作を終了させることがあるようにしてもよい。
「操作予告」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者によりスティックコントローラ31Aが操作されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。一例として、「操作予告」の変動中予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者による所定の操作態様でのスティックコントローラ31Aの操作を促す演出動作であればよい。
この実施の形態では、「キャラクタ表示」、「ステップアップ動作」、「操作予告」の各変動中予告演出は、変動開始から変動終了までのそれぞれ異なるタイミングで実行される。具体的には、「操作予告」の実行タイミングが最も早く、「キャラクタ表示」の実行タイミングが最も遅くなっている。従って、変動中予告演出の演出態様のみならず、その実行タイミングによっても大当り信頼度が異なっている。また、停止図柄予告の先読み予告演出が実行されているときには、変動中予告演出の実行タイミングによって、背景変化予告が実行されることを遊技者に示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
ステップS529の処理を実行した後には、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS530)。一例として、ステップS530の処理では、先読み予告演出や変動中予告演出とは異なる演出を実行するための設定が行われてもよい。そのような演出としては、例えば可変表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音(例えばアラーム音やチャイム音、サイレン音など)が出力されるような態様の演出や、遊技効果ランプ9などに含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部または全部を含む所定態様の演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、そのような演出として、可変表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像(プレミアム画像)を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS530の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性などにはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような態様の演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS531)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばキャラクタ表示予告の先読み予告演出を実行するための設定がなされた場合には、その設定に対応した予告演出制御パターンが選択されればよい。さらに、演出モードの転落演出や復活演出を実行するための設定がなされた場合には、その設定に対応した演出制御パターンが選択されればよい。
ステップS531の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS532)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS533)。このときには、例えばステップS531にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS534)、可変表示開始設定処理を終了する。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1の演出モードとして、図31に示すように、ノーマルモードと、確変モードと、潜伏モードと、が用意されている。なお、これら以外の演出モードが設けられていても良い。ノーマルモードは、確変制御が実行されていない通常状態や時短状態であることを報知する演出モードであって、電源投入後の初期状態や可変表示結果が「大当り」となり「非確変」となった場合には、ノーマルモードとなる。
確変モードは、確変制御が実行されている確変状態であることを報知する演出モードであって、可変表示結果が「大当り」となり「確変」となった場合には、確変モードとなる。
潜伏モードは、確変制御が実行されているか否かを報知しない演出モードであって、ノーマルモードにおいて、可変表示結果が「大当り」となり「突確」となった場合や「小当り」となった場合には、潜伏モードとなる。なお、確変モードにおいて、「突確」や「小当り」となった場合には、引き続き時短制御が実行されることによって遊技状態が確変状態であることを特定可能なので、演出モードも確変モードが継続する。なお、確変モードにおいて、「突確」や「小当り」となった場合に、潜伏モードに移行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、潜伏モード移行後の特定期間(例えば、20回、40回または60回の可変表示が実行される間)においては、ノーマルモードに転落させるか否かの判定が実行され、転落させると判定された場合には、潜伏モードからノーマルモードに移行する。こうして移行したノーマルモードにおいては、特定期間内であれば、再び潜伏モードに復活させるか慰安かの判定が実行され、復活させると判定された場合には、ノーマルモードから潜伏モードに移行する。即ち、ノーマルモードや潜伏モードにおいては確変制御が実行されている場合もあれば、確変制御が実行されていない場合もあるようになっている。
次に、以上のような演出モードの移行制御を実行するための演出モード設定処理の動作について説明する。図30(A)は、演出モード設定処理の一例を示すフローチャートである。演出モード設定処理は、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となった後に実行される。例えば、図18に示すステップS175またはS177の処理の終了時などに実行さればよい。
図30(A)に示す演出モード設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「大当り」であって、大当り種別が「非確変」(「非確変大当り」)であるか否かを判定する(ステップS801)。
特図表示結果が「非確変大当り」であると判定がなされたときには(ステップS801;Yes)、当該「非確変大当り」に対応した大当り遊技状態が終了した後に、ノーマルモードの演出モードに移行するための設定を行う(ステップS802)。ステップS802では、例えば、ノーマルモードの演出モードに移行したことを報知するための演出制御データを選択してRAMの所定領域に格納し、大当り遊技状態が終了した後に、当該演出制御データが読み出されるように設定する。その後、演出モードを判定するための演出モードフラグに「0」をセットして(ステップS803)、演出モード設定処理を終了する。
特図表示結果が「非確変大当り」でないと判定がなされたときには(ステップS801;No)、特図表示結果が「大当り」であって、大当り種別が「確変」(「確変大当り」)であるか否かを判定する(ステップS804)。
特図表示結果が「確変大当り」であると判定がなされたときには(ステップS804;Yes)、当該「確変大当り」に対応した大当り遊技状態が終了した後に、確変モードの演出モードに移行するための設定を行う(ステップS805)。ステップS805では、例えば、確変モードの演出モードに移行したことを報知するための演出制御データを選択してRAMの所定領域に格納し、大当り遊技状態が終了した後に、当該演出制御データが読み出されるように設定する。その後、演出モードを判定するための演出モードフラグに「1」をセットして(ステップS806)、演出モード設定処理を終了する。
特図表示結果が「確変大当り」でないと判定がなされたときには(ステップS804;No)、特図表示結果が「大当り」であって大当り種別が「突確」であるか、または、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS807)。「突確」でも「小当り」でもない場合には(ステップS807;No)、演出モード設定処理を終了する。
特図表示結果が「突確」または「小当り」であると判定がなされたときには(ステップS807;Yes)、現在の演出モードが確変モードであるか否かを判定する(ステップS808)。ステップS808では、モードフラグが「1」であるか否かを判定すればよい。現在の演出モードが確変モードである場合には(ステップS808;Yes)、そのまま確変モードが継続するので、演出モード設定処理を終了する。
現在の演出モードが確変モード以外である場合には(ステップS808;No)、「突確」に対応した大当り遊技状態や「小当り」に対応した小当り遊技状態が終了した後に、潜伏モードの演出モードに移行するための設定を行う(ステップS809)。ステップS809では、例えば、潜伏モードの演出モードに移行したことを報知するための演出制御データを選択してRAMの所定領域に格納し、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了した後に、当該演出制御データが読み出されるように設定する。その後、演出モードを判定するための演出モードフラグに「2」をセットする(ステップS810)。
ステップS810に続いて、特定期間カウンタに当り図柄に応じた値をセットする(ステップS811)。ステップS811では、当り図柄が「小当りA」または「突確A」である場合には、特定期間カウンタに「20」をセットし、当り図柄が「小当りB」または「突確B」である場合には、特定期間カウンタに「40」をセットし、当り図柄が「小当りC」または「突確C」である場合には、特定期間カウンタに「60」をセットする。ここで特定期間カウンタに当り図柄に応じた値がセットされることで、「小当り」または「突確」となった場合、当り図柄に応じた特定期間において、潜伏モードからノーマルモードに転落させる制御や、ノーマルモードから潜伏モードに復活する制御が実行可能となる。ステップS811の処理の後、演出モード設定処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1における制御の具体的な一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されたときや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されたときに、図13のステップS209にて抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データに基づき、ステップS212にて入賞時乱数値判定処理が実行される。
入賞時乱数値判定処理では、図14(A)のステップS403、S404の判定決定や、ステップS412の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が図18のステップS161にて先読み予告決定処理を実行したときに、先読み予告の制限中でない場合や(ステップS707;No)、前回までの変動カテゴリ等が先読み予告演出を実行可能な状況であれば(ステップS709;Yes)、図19のステップS710にて先読み予告演出の有無や先読み予告パターンなどが決定される。そしてその決定結果に基づいて、複数回の変動に渡って先読み予告演出が実行される。
図32は、停止図柄予告の先読み予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示す図である。図32(A)は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が実行されている画像表示装置5を示している。ここで、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図19に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS710において、先読み予告パターンSYP1−2を実行することに決定されたものとする。なお、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS714の処理では、図23に示す先読み予告演出制御パターンSCP2−1がセットされる。
その後、図32(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図32(C)、(D)に示すように、例えばチャンス目CB1(「1・2・3」)が停止する。ここで停止するチャンス目Bをいずれとするかは、図29のステップS603において決定される。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図32(E)、(F)に示すように、例えばチャンス目CB2(「2・3・4」)が停止する。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図32(G)〜(I)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止する。
以上のように、停止図柄予告の先読み予告演出では、複数回の変動に渡って予め定められたチャンス目が停止することによって、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性を予告することができる。
また、図33は、背景変化予告の先読み予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示す図である。図33(A)は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が実行されている画像表示装置5を示している。ここで、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図19に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS710において、先読み予告パターンSYP2−1を実行することに決定されたものとする。なお、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS714の処理では、図23に示す先読み予告演出制御パターンSCP3−1がセットされる。
その後、図33(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図33(C)〜(E)に示すように、例えば「チャンス」という文字が画像表示装置5に表示され、画像表示装置5における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。なお、このときの停止図柄は非リーチハズレ組合せを構成する飾り図柄となる。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図33(F)、(G)に示すように、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図33(H)〜(J)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止する。なお、この3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
以上のように、背景変化予告の先読み予告演出では、複数回の変動に渡って通常とは異なる特殊な背景画像となることで、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性を予告することができる。なお、背景変化予告の実行中の停止図柄は非リーチハズレの組合せとなるものとして説明したが、この場合においてもチャンス目が停止するようにしてもよい。
図34は、停止図柄予告の後に背景変化予告の先読み予告演出が実行される場合であって、背景変化予告の変化タイミングが変動開始時である場合の画像表示装置5における表示動作例を示す図である。図34(A)は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が実行されている画像表示装置5を示している。ここで、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図19に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS710において、先読み予告パターンSYP3−1を実行することに決定され、ステップS713において、変化タイミングが変動開始時に決定されたものとする。なお、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS714の処理では、図31に示す先読み予告演出制御パターンSCP4−1−1がセットされる。
その後、図34(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図34(C)、(D)に示すように、例えばチャンス目CA1(「1・1・2」)が停止する。ここで停止するチャンス目Aをいずれとするかは、図29のステップS603において決定される。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図34(E)に示すように、変動開始時に画像表示装置5における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。その後、図34(F)に示すように、非リーチハズレ組合せを構成する飾り図柄が停止する。なお、図34(F)においてチャンス目Aが停止するようにしてもよい。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図34(G)〜(I)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止する。なお、この3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
図35は、停止図柄予告の後に背景変化予告の先読み予告演出が実行される場合であって、背景変化予告の変化タイミングが変動開始時である場合の画像表示装置5における表示動作例を示す図である。図35(A)は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が実行されている画像表示装置5を示している。ここで、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図19に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS710において、先読み予告パターンSYP3−1を実行することに決定され、ステップS713において、変化タイミングが変動終了時に決定されたものとする。なお、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS714の処理では、図31に示す先読み予告演出制御パターンSCP4−2−1がセットされる。
その後、図35(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図35(C)、(D)に示すように、例えばチャンス目CA1(「1・1・2」)が停止する。ここで停止するチャンス目Aをいずれとするかは、図29のステップS603において決定される。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図35(E)に示すように、飾り図柄の変動が開始された後、図35(F)に示すように、非リーチハズレ組合せを構成する飾り図柄が停止するとき(変動終了時)に、画像表示装置5における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。なお、図35(F)においてチャンス目が停止するようにしてもよい。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図35(G)〜(I)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止する。なお、この3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
図35に示すように、変動終了時に背景が変化した場合の方が、図34に示すように、変動開始時に背景が変化した場合よりも、大当り信頼度が高くなっている。背景画像が変化するタイミングが変動終了時である場合の大当り信頼度を高くすることで、変動開始時に背景画像が変化しなかった場合には、遊技者は変動終了時に背景画像が変化して、大当り信頼度が高くなることを期待するようになるので、遊技者の期待感をより高めることができる。
また、停止図柄予告の後に背景変化予告が実行される先読み予告演出では、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された後、通常とは異なる特殊な背景画像に変化する背景変化予告が実行されることで、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性を予告することができる。
なお、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合、その後、背景変化予告が実行されなかった場合には、先読み予告演出の中で最も大当り信頼度は低いが、背景変化予告が実行された場合には、先読み予告演出の中で最も大当り信頼度が高くなる。このように、信頼度が低いことを示す演出態様から信頼度の高いことを示す演出態様に変化(移行)する先読み予告パターンを設けることで、信頼度の低いパターンの先読み予告演出が実行された場合であっても、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、図21(A)、(B)に示すように、先読み予告演出のパターン(先読み予告パターン)として、複数回の可変表示渡って画像表示装置5に画像表示装置5に予め定められたチャンス目Aが停止する先読み予告パターンSYP1−1と、複数回の可変表示渡って画像表示装置5に画像表示装置5に予め定められたチャンス目Bが停止する先読み予告パターンSYP1−2と、表示装置5における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、予告の対象となる可変表示が実行されるまでその特殊な背景画像となる先読み予告パターンSYP2−1と、画像表示装置5に画像表示装置5に予め定められたチャンス目Aが停止した後に、表示装置5における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、予告の対象となる可変表示が実行されるまでその特殊な背景画像となる先読み予告パターンSYP3−1と、が設けられていた。先読み予告演出のパターンはこれらに限定されず、これら以外の先読み予告演出のパターンが設けられていてもよい。例えば、図36に示すように、4回の変動に渡って実行される先読み予告演出の先読み予告パターンとして、1回目の変動においてチャンス目Aが停止し、2回目の変動においてチャンス目Bが停止し、3回目の変動において、背景画像が特殊な背景画像に変化し、4回目の変動においては継続して特殊な背景画像において変動が実行されるものがあってもよい。このような先読み予告パターンを設けることで、大当り信頼度が段階的にステップアップしていくような演出が可能になり、演出態様の変化に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、上記実施の形態では、先読み予告パターンを決定することで、複数回の変動に渡って実行される先読み予告演出の演出態様を決定するようにしていたが、結果として上記実施の形態と同様の先読み予告演出を実行する制御が行われていればよく、先読み予告演出の演出態様の決定方法は上記実施の形態の方法に限定されない。
例えば、先読み予告演出の対象となる変動が実行されるまでの複数回の変動において、先読み予告演出の対象となる変動の表示結果や変動カテゴリに基づいて、いずれ演出態様の先読み予告演出を実行するかを変動毎に決定するようにしてもよい。具体的には、先読み予告演出の対象となる変動の表示結果が「大当り」となる場合には、より大当り信頼度の高い演出態様の先読み予告演出が実行されやすくなっていればよい。この場合においては、前回の変動における演出態様を記憶しておき、前回の変動の演出態様より大当り信頼度が低い演出態様の先読み予告演出が実行されないようにすることが好ましい。このようにすることで、先読み予告演出(連続演出)が進むにつれて、大当り信頼度が低下するような演出が実行されることを防止できる。
また、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行う演出(「擬似連」の可変表示演出)を実行する遊技機に、上記実施の形態の概念を適用することができる。
即ち、上記実施の形態において、複数回の変動に渡って実行されていた連続予告演出(連続演出)を、1回の変動における所定回の擬似連変動に渡って実行するようにしてもよい。以下、この変形例では、先読み予告演出に関する処理を除いて、上記実施の形態と同様の処理が実行されるものとする。
図37は、「擬似連」の可変表示演出を実行する遊技機に、上記実施の形態の概念を適用する場合における、「擬似連」の可変表示演出を伴う変動パターンの一例を示す図である。この変形例では、図37に示すように、擬似連変動が最大3回まで実行可能になっているとともに、擬似連変動が実行された後、非リーチハズレとなる変動パターンPA3−1、リーチハズレとなる変動パターンPA4−1〜PA4−4、大当りとなる変動パターンPB3−1〜PB3−4が設けられている。なお、この変形例では、図12のステップS111の処理において、擬似連の回数が多ければ多いほど、大当り信頼度が高くなるように変動パターンが決定されればよい。また、この変形例では、擬似連の回数が2回以上でリーチとなることが確定し、擬似連の回数が3回でスーパーリーチとなることが確定するようになっている。
図38(A)は、図24のステップS530の処理内で実行される、擬似連予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図38(A)に示す擬似連予告決定処理では、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンが擬似連変動を2回または3回実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS611)。具体的には、図37に示す、変動パターンPA4−2〜PA4−4、または、PB3−2〜PB3−4のいずれかであるか否かを判定する。この変形例では、擬似連変動を2回または3回実行する変動パターンでは、その擬似連変動を利用して、上記実施の形態における連続予告演出(先読み予告演出)に相当する演出であって、最終的な可変表示結果を予告・示唆する演出(擬似連予告演出)を実行するようになっている。
なお、擬似連変動の回数が1回や4回以上である場合に、擬似連予告演出を実行するようにしてもよい。
変動パターンが擬似連変動を2回または3回実行する変動パターンでない場合には(ステップS611;No)、擬似連予告決定処理を終了する。変動パターンが擬似連変動を2回または3回実行する変動パターンである場合には(ステップS611;Yes)、擬似連予告演出を実行するか否かと、擬似連予告演出を実行する場合における擬似連予告演出の演出態様に対応した擬似連予告パターンとを決定する(ステップS612)。
ステップS612の処理では、例えば図38(B)に示すような決定割合で、擬似連予告演出の有無と擬似連予告パターンとが決定されればよい。図38(B)に示す決定割合の設定例では、可変表示結果に応じて、擬似連予告演出の有無や擬似連予告パターンの決定割合を異ならせている。
この実施の形態では、擬似連予告パターンとして、YP1−1、YP1−2、YP2−1、YP3−1の4種類が設けられている。擬似連予告パターンYP1−1及びYP1−2は、最終的な可変表示結果が導出表示されるまでの複数回の変動(再変動)に渡って画像表示装置5に予め定められた擬似連用のチャンス目(擬似連チャンス目)を構成する飾り図柄が停止(仮停止)する停止図柄予告に対応した擬似連予告パターンである。擬似連予告パターンYP1−1に基づく停止図柄予告では、擬似連チャンス目として、例えば、図22(A)に示すチャンス目CA1〜CA8(チャンス目A)のいずれかが停止(仮停止)する。また、擬似連予告パターンYP1−2に基づく停止図柄予告では、擬似連チャンス目として、図22(B)に示すチャンス目CB1〜CB6(チャンス目B)のいずれかが停止(仮停止)する。
なお、この変形例では、上記実施の形態の連続演出用のチャンス目を使用するが、上記実施の形態とは異なるチャンス目としてもよい。また、チャンス目Aやチャンス目Bは、それぞれが区別可能な予め定められた組合せであればよいことは上記実施の形態と同様である。
擬似連予告パターンYP2−1は、最終的な可変表示結果が導出表示されるより前の変動(再変動)中に、画像表示装置5における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、最終的な可変表示結果が導出表示されるまでその特殊な背景画像となる背景変化予告を実行することに対応した擬似連予告パターンである。
擬似連予告パターンYP3−1は、チャンス目Aが停止(仮停止)する停止図柄予告が実行された後に、背景変化予告に変化する擬似連予告演出を実行することに対応した擬似連予告パターンである。
図38(B)に示すように、この変形例では、可変表示結果が「リーチハズレ」、「大当り」のいずれであるかによって擬似連予告演出が実行される割合、擬似連予告パターンの決定割合が異なっている。
具体的には、可変表示結果「大当り」である場合には、「リーチハズレ」である場合よりも、擬似連予告演出が実行される割合が高くなっている。このような設定により、擬似連予告演出を実行することで、可変表示結果が「大当り」となることを予告・示唆することができる。
また、図38(B)に示す決定割合では、チャンス目Aが停止する擬似連予告パターンYP1−1の擬似連予告演出が実行された場合よりも、チャンス目Bが停止する擬似連予告パターンYP1−2の擬似連予告演出が実行された場合の方が、可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り信頼度)が高くなっている。このように、チャンス目の種別により大当り信頼度が異なるので、遊技者が停止図柄に注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
また、擬似連予告パターンYP1−1や擬似連予告パターンYP1−2といった停止図柄予告の擬似連予告演出が実行された場合よりも、背景変化予告の擬似連予告パターンYP2−1の擬似連予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度が高くなっている。
また、擬似連予告パターンYP1−1や擬似連予告パターンYP1−2といった停止図柄予告の擬似連予告演出が実行された場合よりも、停止図柄予告から背景変化予告に変化する擬似連予告パターンYP3−1の擬似連予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度が高くなっている。
このように、大当り信頼度が低い停止図柄予告の擬似連予告演出が実行された場合であっても、大当り信頼度が高い背景変化予告に変化する場合があるので、停止図柄予告が実行された場合であっても、遊技者は背景変化予告に変化することを期待するようになり、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
特に、擬似連予告パターンYP3−1の擬似連予告演出は、大当り信頼度が最も低い擬似連予告パターンYP1−1と同一の演出態様(チャンス目Aが停止する演出態様)から背景変化予告に変化するようになっている。これにより、大当り信頼度やリーチ信頼度が最も低い、チャンス目Aが停止する擬似連予告演出が実行された場合でも、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
なお、この実施の形態では、チャンス目Aが停止する停止図柄予告から背景変化予告に変化する場合がある一方、チャンス目Bが停止する停止図柄予告からは背景変化予告に変化しないよう(変化する割合が0%)になっている。これに限定されず、チャンス目Bが停止する停止図柄予告から背景変化予告に変化する場合があるようにしてもよい。この場合は、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合と、チャンス目Bが停止する停止図柄予告が実行された場合と、で背景変化予告に変化する割合が異なるようにすればよい。具体的には、背景変化予告に変化しなかった場合の大当り信頼度が低いチャンス目Aが停止する停止図柄予告からの方が、背景変化予告に変化しやすいようにすることが好ましい。このようにすることで、大当り信頼度が低い停止図柄予告が実行された場合でも、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
また、擬似連予告パターンYP2−1の擬似連予告演出が実行された場合よりも、擬似連予告パターンYP3−1の擬似連予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度が高くなっている。このような設定により、遊技者は背景変化予告に変化することをより期待するようになり、遊技者の期待感をより維持することができ、遊技の興趣が向上する。
図38(A)に示すステップS612において、擬似連予告演出の実行の有無や擬似連予告パターンを決定した後には、擬似連予告パターンYP3−1に決定されたか否かを判定する(ステップS613)。擬似連予告パターンYP3−1以外に決定された場合には(ステップS613;No)、擬似連予告決定処理を終了する。
擬似連予告パターンYP3−1に決定された場合には(ステップS613;Yes)、背景変化予告を実行するタイミングを決定する(ステップS614)。この処理では、停止図柄予告の後に背景変化予告が実行される場合には、背景変化予告における背景画像の変化タイミングを変動(再変動)開始時、または、変動(再変動)終了時のいずれにするかを決定する。背景画像の変化タイミングとして、変動(再変動)開始時、または、変動(再変動)終了時を採用することで、変化タイミングの差異が遊技者に明確になり、遊技者に分かりやすい演出を実行することができる。
ステップS614の処理では、可変表示結果が「リーチハズレ」、「大当り」のいずれであるかに応じて異なる割合で変化タイミングを決定する。例えば、ステップS614の処理では、図38(C)に示す決定割合で、変化タイミングを決定すればよい。
図38(C)に示す決定割合では、可変表示結果に関わらず、変化タイミングとして、変動終了時に決定されやすくなっている。変動(再変動)開始時に背景画像が変化しなかった場合には、遊技者は変動(再変動)終了時に背景画像が変化することを期待するようになるので、遊技者の期待感を維持させることができる。
また、図38(C)に示す決定割合では、変動カテゴリが「大当り」である場合には、変動終了時に決定されやすくなっている。このような設定により、背景変化予告において背景画像が変化するタイミングが変動終了時である場合の大当り信頼度を、変動開始時である場合の大当り信頼度よりも高くすることができる。なお、背景画像が変化するタイミングが変動終了時である場合の大当り信頼度を高くすることで、変動開始時に背景画像が変化しなかった場合には、遊技者は変動終了時に背景画像が変化して、大当り信頼度が高くなることを期待するようになるので、遊技者の期待感をより高めることができる。
なお、図38(C)に示す決定割合とは逆に、可変表示結果に関わらず、変化タイミングとして、変動開始時に決定されやすくしてもよいし、可変表示結果が「大当り」である場合には、変動開始時に決定されやすくしてもよい。このようにすることで、遊技者に早い段階で大当り信頼度等を報知することでき、変動(再変動)の開始時を注目させることができる。
なお、図38(A)では、擬似連予告パターンがYP3−1である場合にのみ、背景変化予告における背景画像の変化タイミングを決定するようにしているが、擬似連予告パターンがYP2−1である場合にも背景画像の変化タイミングを決定するようにしてもよい。
ステップS614において背景画像の変化タイミングを決定した後には、擬似連予告決定処理を終了する。そして、擬似連予告演出を実行することが決定された場合には、決定された擬似連予告パターンや、擬似連の回数、背景変化予告における背景画像の変化タイミングに応じて、図24のステップS531において演出制御パターン(擬似連予告演出制御パターン)が選択されればよい。
なお、この変形例においても、メモリ予告が実行されていない場合よりも、メモリ予告が実行されている場合の方が、擬似連予告演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。このように、メモリ予告が実行されている場合には、さらに擬似連予告演出が実行される割合が高まるので、演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。なお、メモリ予告が実行されているか否かに応じて、擬似連予告の実行割合の異ならせるのに加えて、擬似連予告パターンの決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、より演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。さらに、メモリ予告が実行されているか否かに応じてステップS614における変化タイミングの決定割合を異ならせてもよい。
図39は、この変形例における擬似連予告演出パターンの一覧を示している。そして、ステップS531の処理では、擬似連予告パターンや、擬似連の回数、背景変化予告における背景画像の変化タイミングに応じて、擬似連予告演出制御パターンCP1−1(擬似連予告パターンYP1−1で擬似連2回)、CP1−2(擬似連予告パターンYP1−1で擬似連3回)、CP2−1(擬似連予告パターンYP1−2で擬似連2回)、CP2−2(擬似連予告パターンYP1−2で擬似連3回)、CP3−1(擬似連予告パターンYP2−1で擬似連2回)、CP3−2(擬似連予告パターンYP2−1で擬似連3回)、CP4−1−1(擬似連予告パターンYP3−1で擬似連2回。変化タイミングが変動開始時)、CP4−1−2(擬似連予告パターンYP3−1で擬似連2回。変化タイミングが変動終了時)、CP4−2−1(擬似連予告パターンYP3−1で擬似連3回。変化タイミングが変動開始時)、CP4−3−2(擬似連予告パターンYP3−1で擬似連3回。変化タイミングが変動終了時)のいずれかがセットされればよい。
また、上記実施の形態や、上述した変形例の概念で、本変形例に適用できるものは、任意に適用してもよい。例えば、図24のステップS529の処理では、変動パターンが「擬似連」を伴う変動パターンである場合には、変動開始前に何回目の変動(初回変動、擬似連1回目、擬似連2回目、擬似連3回目)において変動中予告演出を実行するか(変動中予告の実行タイミング)、及び、いずれの演出態様の変動中予告演出を実行するかを決定するようにすればよい。そして、上記実施の形態のステップS529の処理では、先読み予告パターンがSYP3−1である場合には、図28(B)の決定割合で変動中予告パターンを決定することで、「予告Y」に決定される割合が高くなり、変動中予告演出の演出態様によって、先読み予告パターン(即ち、背景変化予告に移行するか否か)を予告・示唆できるようになっていたが、この変形例においては、S529の処理において、擬似連予告パターンがYP3−1である場合には、図40の決定割合で変動中予告パターンを決定することで、「予告Y」に決定される割合が高くなり、変動中予告演出の演出態様によって、擬似連予告パターン(即ち、背景変化予告に移行するか否か)を予告・示唆することができるようになる。また、選択された擬似連予告パターンに基づいて、変動中予告パターンの実行割合や決定割合を変更することができる。
「予告Z」の変動中予告演出が実行された場合、「予告Y」の変動中予告演出が実行された場合よりも大当り信頼度が高くなっている。従って、通常は「予告Y」の変動中予告演出が実行された場合、遊技者は落胆してしまう可能性がある。しかしながら、停止図柄予告の擬似連予告演出が実行されているときに、「予告Y」の変動中予告演出が実行された場合には、その後に背景変化予告の擬似連予告演出が実行される割合(擬似連予告パターンYP3−1である割合)が高くなる。擬似連予告パターンYP3−1の擬似連予告演出は、擬似連予告演出の中で最も大当り信頼度が高いので、停止図柄予告の擬似連予告演出が実行されているときに、「予告Y」の変動中予告演出が実行された場合でも、その後の表示結果に期待できるようになり、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
また、変動パターンが「擬似連」を伴う変動パターンである場合には、何回目の変動であるか(初回変動、擬似連1回目、擬似連2回目、擬似連3回目のいずれであるか)に応じて、変動中予告演出の実行の有無の決定割合や変動中予告パターンの決定割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、擬似連予告パターンがYP3−1である場合、背景変化予告の擬似連予告演出が実行される前の変動(初回変動)や、背景変化予告の擬似連予告演出が実行される変動(擬似連1回目)においては特定の変動中予告パターン(例えば「予告Y」)に決定されやすくしてもよい。また、同じ変動中予告パターンに決定された場合であっても、何回目の変動であるか(初回変動、擬似連1回目、擬似連2回目、擬似連3回目のいずれであるか)に応じて、演出態様を変化させるようにしてもよい。例えば、複数回の変動において同じ変動中予告パターンに決定された場合には、変動中予告演出の演出内容が変動毎に段階的に変化する(ステップアップする)演出を実行するようにしてもよい。
また、変動パターンが「擬似連」を伴う変動パターンである場合に、変動開始前に何回目の変動(初回変動、擬似連1回目、擬似連2回目、擬似連3回目)において変動中予告演出を実行するか(変動中予告の実行タイミング)、及び、いずれの演出態様の変動中予告演出を実行するものに限定されず、変動毎(擬似連変動毎)に変動中予告演出の実行の有無や変動中予告パターンが決定されるようにしてもよい。
また、「キャラクタ表示(予告X)」、「ステップアップ動作(予告Y)」、「操作予告(予告Z)」の各変動中予告演出は、変動開始から変動終了までのそれぞれ異なるタイミングで実行される。具体的には、「操作予告」の実行タイミングが最も早く、「キャラクタ表示」の実行タイミングが最も遅くなっている。従って、変動中予告演出の演出態様のみならず、その実行タイミングによっても大当り信頼度が異なっている。また、停止図柄予告の擬似連予告演出が実行されているときには、変動中予告演出の実行タイミングによって、背景変化予告が実行されることを遊技者に示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
図41は、停止図柄予告の後に背景変化予告の擬似連予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示す図である。図41(A)は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が実行されている画像表示装置5を示している。ここで、変動パターンが擬似連が2回実行されて大当りとなるPB3−2である場合に、擬似連予告演出制御パターンCP4−1−2の擬似連予告を実行することに決定されたものとする。
その後、図41(B)に示すように、チャンス目CA1(「1・1・2」)が仮停止する。ここでは、通常の停止時と区別するため、各飾り図柄が揺れながら完全停止しない状態などで表示される。その後、図41(C)に示すように、1回目の擬似連変動が実行され、図28(D)、(E)に示すように、例えば「チャンス」という文字が画像表示装置5に表示され、画像表示装置5における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。なお、このときの停止図柄はチャンス目CB1(「1・2・3」)となっているが、非リーチハズレの組合せなどであってもよい。
続いて、2回目の擬似連変動では、変動パターンに対応して、図28(F)〜(H)に示すように、リーチとなって、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止する。なお、この3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
以上のように、停止図柄予告の後に背景変化予告が実行される擬似連予告演出では、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された後、通常とは異なる特殊な背景画像に変化する背景変化予告が実行されることで、大当りとなる可能性を予告することができる。
なお、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合、その後、背景変化予告が実行されなかった場合には、擬似連予告演出の中で最も大当り信頼度は低いが、背景変化予告が実行された場合には、擬似連予告演出の中で最も大当り信頼度が高くなる。このように、信頼度が低いことを示す演出態様から信頼度の高いことを示す演出態様に変化(移行)する擬似連予告パターンを設けることで、信頼度の低いパターンの擬似連予告演出が実行された場合であっても、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
また、4回の変動及び再変動(擬似連3回の変動パターン)に渡って実行される擬似連予告演出の擬似連予告パターンとして、図36に示したように、初回の変動においてチャンス目Aが停止し、2回目の変動(再変動)においてチャンス目Bが停止し、3回目の変動(再変動)において、背景画像が特殊な背景画像に変化し、4回目の変動(再変動)においては継続して特殊な背景画像において変動が実行されるものがあってもよい。このような擬似連予告パターンを設けることで、大当り信頼度が段階的にステップアップしていくような演出が可能になり、演出態様の変化に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、上記実施の形態では、擬似連予告パターンを決定することで、複数回の変動(再変動)に渡って実行される擬似連予告演出の演出態様を決定するようにしていたが、結果として上記実施の形態と同様の擬似連予告演出を実行する制御が行われていればよく、擬似連予告演出の演出態様の決定方法は上記実施の形態の方法に限定されない。
例えば、可変表示結果が導出されるまでの複数回の再変動において、可変表示結果に基づいて、いずれ演出態様の擬似連予告演出を実行するかを再変動毎に決定するようにしてもよい。具体的には、擬似連予告演出の対象となる変動の表示結果が「大当り」となる場合には、より大当り信頼度の高い演出態様の擬似連予告演出が実行されやすくなっていればよい。この場合においては、前回の再変動における演出態様を記憶しておき、前回の再変動の演出態様より大当り信頼度が低い演出態様の擬似連予告演出が実行されないようにすることが好ましい。このようにすることで、擬似連予告演出(連続演出)が進むにつれて、大当り信頼度が低下するような演出が実行されることを防止できる。
上記実施の形態や変形例における連続予告演出(連続演出)は、停止図柄予告や、背景変化予告であったが、これらは連続予告演出の一例であり、連続予告演出は少なくとも、第1予告演出(上記実施の形態などにおける停止図柄予告)を実行するパターンと、当該第1予告演出よりも特定表示結果となる割合(大当り信頼度)が高い第2予告演出(上記実施の形態などにおける背景変化予告)を実行するパターンと、第1予告演出を実行した後に第2予告演出を実行するパターンと、が設けられていればよい。そして、第1予告演出の演出態様は複数あり、第1予告演出の演出態様に応じて、第1予告演出を実行した後に第2予告演出を実行するパターンで予告演出が実行される割合が異なるようになっていればよい。そのような連続予告演出は、遊技者に一連の演出であることを報知できるものであればよく、音声を出力する演出、ランプを点灯させる演出、飾り図柄に特殊な動作をさせる演出、飾り図柄に特殊なエフェクトを付加する演出、飾り図柄以外の表示による演出、遊技領域に設けられた演出用可動物を動作させる演出や、これらを組み合わせた演出であればよい。
また、上記実施の形態の停止図柄予告は、画像表示装置5に予め定められた飾り図柄の組合せ(チャンス目)が停止するものであったが、飾り図柄表示エリアの少なくとも一部に、通常使用される飾り図柄とは異なる、連続予告演出用の特殊な図柄が停止するものであってもよい。
また、上記実施の形態では、複数の停止図柄予告のうち、信頼度の低い態様の停止図柄予告(チャンス目Aが停止するもの)が実行された場合の方が、信頼度の高い態様の停止図柄予告(チャンス目Bが停止するもの)が実行された場合よりも、その後に背景変化予告が実行される割合が高くなっていた。これとは逆に、信頼度の高い態様の停止図柄予告(チャンス目Bが停止するもの)が実行された場合の方が、信頼度の低い態様の停止図柄予告(チャンス目Aが停止するもの)が実行された場合よりも、その後に背景変化予告が実行される割合が高くなるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者は信頼度の高い態様の停止図柄予告となった場合には、さらに信頼度の高い背景変化予告に発展することを期待できるようになり、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施の形態では、背景変化予告が単体で実行される先読み予告演出が実行された場合よりも、停止図柄予告が実行されてから背景変化予告が実行される先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっていたが、これとは逆に、停止図柄予告が実行されてから背景変化予告が実行される先読み予告演出が実行された場合よりも、背景変化予告が単体で実行される先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなるようにしてもよい。このようにすることで、停止図柄予告と背景変化予告とのいずれから先読み予告演出が開始されるかに遊技者が注目するようになる。
また、図19のステップ713や、図38(A)のステップS614では、背景変化予告における背景の変化タイミングとして、変動開始時または変動終了時のいずれかに決定されるようになっていたが、背景変化予告における背景の変化タイミングとしてこれら以外のタイミングを設けてもよい。例えば、変動途中などに背景が変化するようにしてもよい。この場合は、図19のステップ713や、図38(A)のステップS614において、変化タイミングをいずれにするかを決定し、その後に、その決定結果に対応した演出制御パターンがセットされるようにすればよい。このようにすることで、背景変化予告における背景の変化タイミングが多彩になり、遊技者が変化タイミングに注目するようになる。
また、図19のステップ713や、図38(A)のステップS614においては、予告対象の変動カテゴリが「非リーチハズレ」、「リーチハズレ」、「突確・小当り」、「大当り」のいずれであるかや、可変表示結果が「リーチハズレ」、「大当り」のいずれであるかに基づいて、変化タイミングを決定するようになっていた。これに限定されず、変動カテゴリや可変表示結果が「リーチハズレ」や「大当り」である場合にいずれのリーチが実行されるかや、変動カテゴリや可変表示結果が「大当り」である場合に、いずれの大当り種別であるかなど、遊技者にとっての有利度合いに基づいて、変化タイミングを決定するようにしてもよい。このようにすることで、背景変化予告における背景の変化タイミングによって、いずれのリーチが実行されるかやいずれの大当り種別となるかを予告・示唆することができる。また、潜伏モードにおいて、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、変化タイミングを決定するようにしてもよい。このようにすることで、背景変化予告における背景の変化タイミングによって、遊技状態を示唆することができるようになり、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施の形態や変形例において、連続予告演出として、先読み予告演出と擬似連予告演出との双方を実行するようにしてもよい。このようにすることで、保留記憶数が多い場合には先読み予告演出が実行可能であるとともに、保留記憶数が多い場合にも擬似連予告演出が実行可能になるので、連続予告演出の実行頻度を向上させることができる。この場合、先読み予告演出の演出内容と擬似連予告演出の演出内容とを関連させるようにしてもよい。例えば、先読み予告演出の実行対象となる変動が擬似連を伴うものであった場合など、先読み予告演出と擬似連予告演出が連続して実行される場合には、それぞれの連続予告演出の演出態様をまとめて決定するようにしてもよい。具体的には、先読み予告演出において背景変化予告を実行した場合には、継続して特殊な背景画像とする擬似連予告演出を実行するようにしてもよい。また、先読み予告演出において停止図柄予告を実行した場合には、擬似連予告演出において背景変化予告に発展させるようにしてもよい。
上記実施の形態では、変動中予告演出として「予告X」と「予告Y」と「予告Z」とが設けられており、それぞれの演出態様が異なるものとして説明した。これに限定されず、「予告X」と「予告Y」と「予告Z」と演出態様は全て同じで、実行タイミングのみが異なるようにしてもよい。例えば、変動開始から実行タイミングが最も早いものが「予告X」で、最も遅いものが「予告Z」であるようにしてもよい。このようにすることで、変動中予告演出の実行タイミングによって、可変表示結果が「大当り」となることやリーチが実行されることを予告・示唆することができる。また、停止図柄予告が実行されている場合には、変動中予告演出の実行タイミングによって、背景変化予告が実行されることを遊技者に示唆することができ、遊技の興趣が向上する。なお、停止図柄予告が実行されている場合には、変動中予告演出の実行タイミングが遅いもの程、背景変化予告が実行されやすくしてもよい。このようにすることで、遊技者は変動の終了まで変動中予告演出が実行されるか否かに注目することができる。また、変動中予告演出の実行タイミングが早いもの程、背景変化予告が実行されやすくしてもよい。このようにすることで、飾り図柄の停止などとかぶらないタイミングでの報知が可能になるとともに、変動開始直後に変動中予告演出が実行されるか否かに注目させることができる。また、「予告X」と「予告Y」と「予告Z」とのうち少なくとも一部の実行タイミングを1回の変動(擬似連変動)中に複数設けて、可変表示結果や停止図柄予告から背景変化予告に移行するか否かに基づいて、実行タイミングを決定するようにしてもよい。このようにすることによっても、変動中予告演出の実行タイミングによって、可変表示結果が「大当り」となることやリーチが実行されることを予告・示唆することができる。また、停止図柄予告が実行されている場合には、変動中予告演出の実行タイミングによって、背景変化予告が実行されることを遊技者に示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
なお、先読み予告演出を実行するか否か、擬似連予告演出を実行するか否か、また、実行する場合の先読み予告パターンや擬似連予告パターンは、演出制御基板12の側で決定するようになっていたいが、これらの決定の少なくとも一部を主基板11の側で決定するようにしてもよい。例えば、主基板11の側で、先読み予告演出として背景変化予告を実行し得るか否かを決定するようにしてもよい。この決定は、変動パターンや変動時間の決定と併行して行われてもよい。そして、主基板11の側で、背景変化予告を実行し得ると決定された場合には、その旨を示すコマンドを主基板11から演出制御基板12の側に送信し、演出制御基板12の側では、そのコマンドを受信したことに基づいて、実際に背景変化予告を実行するか否かを決定するようにしてもよい。この場合、先読み予告演出(例えば停止図柄予告)を開始してから、予告対象の可変表示に近ければ近いほど演出制御基板12の側で背景変化予告を実行すると決定されやすくしてもよい。また、予告対象の可変表示となるまで、背景変化予告を実行すると決定されなかった場合には、予告対象の可変表示において強制的に背景変化予告を実行するようにしてもよい。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後、大当り遊技状態におけるラウンドの実行中など、大当り遊技状態であるときに、確変状態に制御するか否かを報知する大当り中昇格演出を実行する場合において、当該大当り中昇格演出として、大当り遊技状態中に画像表示装置5において飾り図柄と同様の図柄を可変表示させて、同一の図柄が有効ライン上に揃った場合、確変大当りとなる演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、大当り中昇格演出を飾り図柄の可変表示ゲームと同様の態様で実行することができ、遊技者が遊技の進行を認識しやすくなる。この場合、そのような大当り中昇格演出は、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでのインターバル期間に実行するか、ラウンド中に実行する場合に遊技球の発射を継続する旨の報知を併せて行うことが好ましい。これにより、遊技者が大当り遊技状態が終了したものと誤認して、遊技球の発射を止めてしまって、時間経過によりラウンドが終了してしまうなど、遊技者への不利益が生じることを防止できる。
上記実施の形態では、現在の遊技状態によらず、先読み予告演出が実行され得るようになっていたが、時短制御中(高ベース状態)である場合には先読み予告演出を実行しないようにしてもよい。例えば、上記実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるため、高ベース状態において第1始動入賞の発生に基づく先読み予告演出した場合、可変表示結果が「大当り」となる保留データなどを保持した状態で多数回の可変表示を継続して実行することができてしまう可能性があるので、高ベース状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づく先読み予告演出のみを実行し、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。
保留記憶情報としての保留記憶数通知コマンドを正常に受信することができなかったときに先読み予告演出の実行を制限することに代えて、あるいはこれとともに、始動入賞の発生に基づいて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを用いて可変表示結果が「大当り」に決定されると判定されたときには、その判定の対象となった可変表示における表示結果に基づき制御された大当り遊技状態が終了するまでの期間内に発生した始動入賞に基づく先読み予告演出の実行を制限してもよい。これにより、始動入賞が発生したときの遊技状態に応じて可変表示結果や変動カテゴリを判定した結果に基づいて先読み予告演出が実行される場合に、その演出内容の整合性を保ちつつ、遊技興趣を向上させることができる。
また、図14に示すステップS403の処理では、ステップS402の処理にて選択された特図表示結果決定用テーブルデータを用いた判定を行う。このように、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定に用いられる大当り判定範囲を示す大当り判定用データとして、遊技状態が確変状態(高確状態)ではないときに所定数の大当り判定値を含んだ通常判定用データと、遊技状態が確変状態であるときに所定数よりも多数の大当り判定値を含んだ特別判定用データとが設けられ、始動入賞が発生したときの遊技状態が確変状態ではないときに通常判定用データを用いて可変表示結果を判定する一方、始動入賞が発生したときの遊技状態が確変状態であるときには特別判定用データを用いて可変表示結果を判定する。ここで、遊技状態が確変状態であるときに、始動入賞の発生に基づいて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを用いて可変表示結果が「大当り」に決定されると判定するとともに、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを用いて大当り種別が「非確変」に決定されて大当り遊技状態の終了後には確変制御が行われないと判定したときには、その判定の対象となった可変表示における表示結果に基づき確変制御が終了するまでの期間内に発生した始動入賞に基づく先読み予告演出の実行を制限してもよい。これにより、確変制御が終了するにもかかわらず、確変状態に対応した特別判定用データを用いて可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定結果に基づく先読み予告演出が実行されてしまうことを防止して、演出内容の整合性を保つことができる。
上記実施の形態では、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて第1特図を用いた特図ゲームが実行され、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づいて第2特図を用いた特図ゲームが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかにかかわらず共通の特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるものであってもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
加えて、本発明の遊技機は、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であったが、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、上記実施の形態のパチンコ遊技機1では、大当り信頼度やリーチ信頼度が低い停止図柄予告の先読み予告演出が実行された場合であっても、大当り信頼度やリーチ信頼度が高い背景変化予告に変化する場合があるので、停止図柄予告が実行された場合であっても、遊技者は背景変化予告に変化することを期待するようになり、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
また、先読み予告パターンSYP3−1の先読み予告演出は、大当り信頼度やリーチ信頼度が最も低い先読み予告パターンSYP1−1と同一の演出態様(チャンス目Aが停止する演出態様)から背景変化予告に変化するようになっている。これにより、大当り信頼度やリーチ信頼度が最も低い、チャンス目Aが停止する先読み予告演出が実行された場合でも、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
また、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合よりも、チャンス目Bが停止する停止図柄予告が実行された場合の方が、大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高くなっている。このようにすることで、停止図柄予告が実行されるときに、いずれのチャンス目が停止したかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、図36に示す先読み予告パターンに基づく先読み予告演出では、4回の変動に渡って実行される先読み予告演出の先読み予告パターンとして、1回目の変動においてチャンス目Aが停止し、2回目の変動においてチャンス目Bが停止し、3回目の変動において、背景画像が特殊な背景画像に変化し、4回目の変動においては継続して特殊な背景画像において変動が実行される。このような先読み予告パターンを設けることで、大当り信頼度が段階的にステップアップしていくような演出が可能になり、演出態様の変化に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、先読み予告決定処理では、ステップS704にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判定したときに、ステップS710の処理を実行しないことで、先読み予告演出を実行しないように制限される。これにより、例えば第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する保留記憶情報としての保留記憶数通知コマンドを正常に受信することができなかったときには、先読み予告演出の実行を制限することができ、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されてしまうことを防止できる。
また、図25のステップS826、S827、S833、S836では、変動パターンが同じPA1−7である場合であっても、規定回数となるまでの潜伏モード転落判定(ステップS824)や潜伏モード復活判定(ステップS831)の判定結果によって、転落演出やリーチ演出を実行するための設定が行われる。これにより、潜伏モード(特定期間)における演出の流れに応じて、規定回数の可変表示において適切な演出を実行できる。
また、図21(A)及び(B)に示す決定割合では、メモリ予告が実行されていない場合よりも、メモリ予告が実行されている場合の方が、先読み予告演出が実行される割合が高くなっている。このように、メモリ予告が実行されている場合には、さらに先読み予告演出が実行される割合が高まるので、演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (3)

  1. 々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段に識別情報の表示結果として予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    だ開始されていない識別情報の可変表示について、保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、
    識別情報の可変表示を開始するときに保留情報に基づいて、識別情報の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する開始時決定手段と、
    前記開始時決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の可変表示を実行する可変表示実行手段と、
    記特定表示結果となるか否かを前記開始時決定手段による決定前に判定する開始前判定手段と、
    前記開始前判定手段による判定に基づいて、前記保留記憶手段に記憶されている保留情報に基づく識別情報の可変表示が実行される前の複数回の識別情報の可変表示に渡って、連続した予告演出を実行する予告演出実行手段と、を備え、
    前記予告演出実行手段は、
    前記複数回の識別情報の可変表示において、第1予告演出を実行するパターンと、当該第1予告演出よりも前記特定表示結果となる割合が高い第2予告演出を実行するパターンと、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンと、のいずれかのパターンで前記予告演出を実行可能であるとともに、
    前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンで前記予告演出を実行する場合、1の識別情報の可変表示中の複数のタイミングにおいて前記第2予告演出を開始可能であって、前記第2予告演出を開始するタイミングに応じて有利度合いが異なるように、前記予告演出を実行し、
    前記特定遊技状態が終了した後に、通常確率状態よりも前記特定表示結果となる確率が高い高確率状態に制御する確率制御手段と、
    所定の条件が成立したときに、前記通常確率状態であるか前記高確率状態であるかに関わらず共通の演出を行う共通演出モードに制御する共通演出モード制御手段と、
    前記共通演出モードにおいて、前記共通演出モードを終了させるか否かを判定する共通演出モード終了判定手段と、
    前記共通演出モードに制御されてから規定回数の識別情報の可変表示が実行されるときに、当該規定回数よりも前における前記共通演出モード終了判定手段による判定結果に基づいて、前記共通演出モードが終了することを示唆する終了示唆演出と、当該終了示唆演出とは異なる所定の演出と、のいずれかを実行する規定回数演出実行手段と、をさらに備える
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段に識別情報の表示結果として予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    識別情報の可変表示を開始するときに識別情報の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する開始時決定手段と、
    前記開始時決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の可変表示を実行する可変表示実行手段と、を備え、
    変表示パターンは、前記可変表示手段において識別情報の可変表示が開始されてから表示結果を導出する以前に識別情報の可変表示を仮停止させてから再開し、識別情報の可変表示を所定回実行することに対応した再可変表示パターンを含み、
    前記開始時決定手段の決定結果に基づいて、前記再可変表示パターンに基づく複数回の識別情報の可変表示に渡って、連続した予告演出を実行する予告演出実行手段を備え、
    前記予告演出実行手段は、
    前記複数回の識別情報の可変表示において、第1予告演出を実行するパターンと、当該第1予告演出よりも前記特定表示結果となる割合が高い第2予告演出を実行するパターンと、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンと、のいずれかのパターンで前記予告演出を実行可能であるとともに、
    前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンで前記予告演出を実行する場合、1の識別情報の可変表示中の複数のタイミングにおいて前記第2予告演出を開始可能であって、前記第2予告演出を開始するタイミングに応じて有利度合いが異なるように、前記予告演出を実行し、
    前記特定遊技状態が終了した後に、通常確率状態よりも前記特定表示結果となる確率が高い高確率状態に制御する確率制御手段と、
    所定の条件が成立したときに、前記通常確率状態であるか前記高確率状態であるかに関わらず共通の演出を行う共通演出モードに制御する共通演出モード制御手段と、
    前記共通演出モードにおいて、前記共通演出モードを終了させるか否かを判定する共通演出モード終了判定手段と、
    前記共通演出モードに制御されてから規定回数の識別情報の可変表示が実行されるときに、当該規定回数よりも前における前記共通演出モード終了判定手段による判定結果に基づいて、前記共通演出モードが終了することを示唆する終了示唆演出と、当該終了示唆演出とは異なる所定の演出と、のいずれかを実行する規定回数演出実行手段と、をさらに備える
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 前記開始時決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の表示結果を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段をさらに備え、
    前記予告演出実行手段は、前記第1予告演出を実行するパターンよりも、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンで前記予告演出が実行されたときに、前記特定表示結果となる割合が高くなるように前記予告演出を実行し、
    前記示唆演出の演出態様は複数あり、
    前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出の演出態様に応じて、前記予告演出実行手段により前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターンで前記予告演出が実行される割合が異なるように、前記示唆演出を実行する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
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