JP5628151B2 - 最適学習項目の自動生成システム及びそのシステムの制御方法 - Google Patents

最適学習項目の自動生成システム及びそのシステムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、広くは、最も効率的な学習項目の自動生成システム及びそのシステムの制御方法に関する。更に詳しくは、本発明は、学習者の学習目的から学習項目の範囲を特定し、学習者が既に有している知識量に基づいて特定された学習項目の範囲の中における既習範囲を特定して、目的達成のために最も効率的な学習項目を自動的に生成するシステム及びその制御方法に関する。
学習の目的が明確である場合には、その目的を達成するために最も効率的な方法が存在するという漠然とした認識が存在する。しかし、従来のそのような認識は必ずしも客観的なデータに基づくものではない。そのような従来の漠然とした認識とは異なり、本発明によると、客観的なデータ解析に基づき、どのような学習項目を学習の対象として選択すべきかに関して、最も効率的な学習項目を提示する基本的な仕組みが提案される。
本発明は、学習すべき内容が事実上限定されておらず、広範囲にわたり、常に最新の内容に更新される場合において特に有効である。そのような例として、例えば、製薬会社の医師及び病院への営業担当者(いわゆるMR)に対する薬剤の効能及び副作用に関する教育、日々新たな判決や決定が追加される裁判例に関する法学教育、特定分野の語彙を特に必要とする社会人に対する語学教育、一定の出題傾向が存在する入学試験のための準備教育などがある。
本発明を構成する基本的なステップは以下の通りである。第1は、学習者のニーズに基づいて、学習すべき項目の範囲を自動的に設定するステップである。第2は、学習者が既に有している知識に基づいて、学習すべき項目を自動的に設定するステップである。そして、第3は、上記の第1及び第2のステップを組み合わせることにより、学習者にとって最適な学習内容を提示するステップである。
図1には、本発明によるシステムの概念的なアルゴリズムが示されている。第1に、ある学習者iが、特定の目的を達成するために学習が必要な項目を、ジャンル又は文書の形で指定する(A)。第2に、例えばベクトル空間モデルなどの文書類似度測定方法を用いて、(A)に類似する学習内容を含む文章をデータベースなどにより特定する。第3に、(A)と類似する文書群を基礎となる集合とする文章を用いて、語彙頻度分析を行い、学習者iに専用の学習項目データベースを特定する。第4に、学習者iを被験者として、(A)のジャンルに関する知識量測定テストを実施する。第5に、学習者iがまだ持っていない知識項目であると推定される項目を、項目反応理論に依拠して特定する。第6に、最終段階として、図1における楕円の影のついた扇部分の学習項目を学習者iに提示する。学習者iから見ると、本発明によるシステムによって以上のようなプロセスを経て提示された学習項目は、所期の目的達成のために必要であるが、i自身はまだ十分な学習をしていないものである。従って、これらの項目を学習することが、学習者iが目的達成のために最も効率的である。
本発明によると、管理サーバ(601)と、前記管理サーバとネットワーク(603)を介して通信可能な学習者側通信端末(604)と、前記管理サーバと接続された文書データベース(602)とから構成されており最適な学習項目を自動生成するシステムであって、前記管理サーバにおいて、前記管理サーバから前記学習者側通信端末に送信されたデータに応答して前記学習者側通信端末において入力され前記ネットワークを介して前記管理サーバに通信されたデータに基づいて、前記文書データベースに記憶されている文書の中から、所定の目的達成に必要であると推定される基礎となる学習項目を特定する学習項目特定手段と、前記管理サーバにおいて、前記管理サーバから前記学習者側通信端末に送信された前記基礎となる学習項目に関するデータに応答して前記学習者側通信端末において入力され前記ネットワークを介して前記管理サーバに通信されたデータに基づいて前記基礎となる学習項目の中の未習項目を最適学習項目として自動生成する最適学習項目自動生成手段と、を備えているシステムが提供される。
更に、本発明によると、管理サーバ(601)と、前記管理サーバとネットワーク(603)を介して通信可能な学習者側通信端末(604)と、前記管理サーバと接続された文書データベース(602)とから構成されており最適な学習項目を自動生成するシステムであって、前記管理サーバにおいて、前記管理サーバから前記学習者側通信端末に送信されたデータに応答して前記学習者側通信端末において入力され前記ネットワークを介して前記管理サーバに通信されたデータに基づいて、前記文書データベースに記憶されている文書の中から、所定の目的達成に必要であると推定される第1の学習項目を特定する学習項目特定手段と、前記管理サーバにおいて、前記管理サーバから前記学習者側通信端末に送信された前記第1の学習項目に関するデータに応答して前記学習者側通信端末において入力され前記ネットワークを介して前記管理サーバに通信されたデータに基づいて前記第1の学習項目の中の既習部分であると推定される第2の学習項目を特定し、前記第1の学習項目から前記第2の学習項目を除外し、前記第1の学習項目から前記第2の学習項目を除外して得られる最適な学習項目である第3の学習項目を自動生成する最適学習項目自動生成手段と、を備えたシステムが提供される。
基礎となる学習項目及び第1の学習項目の特定には、ベクトル空間モデルを含む文書間類似度判定技術を用いることができる。また、未習項目及び第2の学習項目の特定には、基礎となる学習項目又は第1の学習項目に関して前記学習者側通信端末において入力されたデータに対して項目反応理論を含む知識量推定技術を用いることができる。ここで基礎となる学習項目又は第1の学習項目に関して前記学習者側通信端末において入力されたデータとは、一応の範囲として特定された基礎となる学習項目又は第1の学習項目に関する学習者の知識量を推定するためにテストがなされ、そのテストに対する当該学習者の解答のことである。
また、本発明は、方法としても把握できる。すなわち、本発明によると、管理サーバ(601)と、前記管理サーバとネットワーク(603)を介して通信可能な学習者側通信端末(604)と、前記管理サーバと接続された文書データベース(602)とから構成されており最適な学習項目を自動生成するシステムの制御方法であって、前記学習者側通信端末が、前記管理者サーバに最適学習項目自動生成要求を送信するステップと、前記管理サーバが、前記最適学習項目自動生成要求を受信し、受信された要求に応答して前記文書データベースに蓄積されている学習項目を学習者側通信端末に提示するステップと、前記学習者側通信端末が、前記学習項目の提示に対する入力に応答して前記学習項目の中の学習分野を特定し、前記特定された学習分野を管理サーバに送信するステップと、前記管理サーバが、前記特定され送信された学習分野を受信し、前記学習分野と所定の関係にある所定の目的達成に必要であると推定される基礎となる学習項目を特定して、前記基礎となる学習項目に関するテスト問題を前記学習者側通信端末に送信するステップと、前記学習者側通信端末が、前記テスト問題に対して入力された解答を前記管理サーバに送信するステップと、前記管理サーバが、前記送信された解答を受信し、受信された解答に基づいて前記基礎となる学習項目の中の未習項目を最適学習項目として自動生成するステップと、前記管理サーバが、前記自動生成された最適学習項目を前記学習者側通信端末に送信するステップと、を含む方法が提供される。
また、本発明によると、管理サーバ(601)と、前記管理サーバとネットワーク(603)を介して通信可能な学習者側通信端末(604)と、前記管理サーバと接続された文書データベース(602)とから構成されており最適な学習項目を自動生成するシステムの制御方法であって、前記学習者側通信端末が、前記管理者サーバに最適学習項目自動生成要求を送信するステップと、前記管理サーバが、前記最適学習項目自動生成要求を受信し、受信された要求に応答して前記文書データベースに蓄積されている学習項目を学習者側通信端末に提示するステップと、前記学習者側通信端末が、前記学習項目の提示に対する入力に応答して前記学習項目の中の学習分野を特定し、前記特定された学習分野を管理サーバに送信するステップと、前記管理サーバが、前記特定され送信された学習分野を受信し、前記学習分野と所定の関係にある所定の目的達成に必要であると推定される第1の学習項目を特定して、前記第1の学習項目に関するテスト問題を前記学習者側通信端末に送信するステップと、前記学習者側通信端末が、前記テスト問題に対して入力された解答を前記管理サーバに送信するステップと、前記管理サーバが、前記送信された解答を受信し、受信された解答に応答して前記第1の学習項目の中の既習部分であると推定される第2の学習項目を特定し、前記第1の学習項目から前記第2の学習項目を除外した最適な学習項目である第3の学習項目を自動生成するステップと、前記管理サーバが、前記自動生成された最適学習項目を前記学習者側通信端末に送信するステップと、を含む方法が提供される。
更に、本発明は、上述した方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させる命令から構成されるコンピュータ・プログラムとして、あるいは、そのようなコンピュータ・プログラムが格納されたコンピュータ可読な記憶媒体としても把握できる。
本発明を実現する概念的なアルゴリズムが示されている。 ベクトル空間モデルにおいて判定される類似度の概念図である。 ベクトル空間モデルを用いた類似度の判定例を示す数表の第1頁である。 ベクトル空間モデルを用いた類似度の判定例を示す数表の第2頁である。 ベクトル空間モデルを用いた類似度の判定例を示す数表の第3頁である。 ベクトル空間モデルを用いた類似度の判定例を示す数表の第4頁である。 識別力が0.7で困難度が0.0の問題の能力値別正解確率を示すグラフが示されている。 問題1−10までの能力θ別の正解確率及び平均正解確率を示す数表である。 問題1−10までの能力θ別の正解確率及び平均正解確率を示す数表である。 本発明によるシステム構成の概略図である。 本発明における学習側通信端末と管理サーバとの間の通信動作を示す図である。
以下では、本発明によるシステムおいて、どのようにして特定の学習者にとって最適な学習内容が自動的に生成されるかに関する詳細を説明する。
(1)自然言語処理技術を応用した学習項目の自動抽出:
第1の段階は、自然言語処理技術を応用した学習項目の自動抽出である。まず、ある特定の学習者が必要とする学習項目を効果的に抽出する方法について説明する。例えば小学校や中学校など通常の学校教育課程においては、指導要領などによってカリキュラムや教材が決まっている。つまり、学習が必要な項目の範囲は特定されているので、特に必要とする内容を何らかの方法で抽出することは必要ない。しかし、例えば、裁判の判例、IT業界、製薬業界、保険業界などでは、裁判例の蓄積、技術の進歩、商品開発、経済状況などにより、知識として蓄えておくべき項目が常に追加され改訂される。これらの分野では、教科書やテキストが急速に陳腐化したり、そもそも存在しない場合がある。このような場合には、学習すべき項目が必ずしも明確ではない。事実上明確なカリキュラムが存在しない大学入試における英語の試験も、この例である。
他方で、学習者は常にすべてのことを学ぶ必要はない。製薬会社のMRなどは、特定の医療科に向けて営業活動を行う場合が多く、内科中心の知識とか、外科中心の項目など、特定のジャンルやトピックについてのみ知識をアップデートすることが必要になる。また、企業の内部での英語研修などにおいても、自社又は自社が属する業界に特有の語彙などを中心にして学びたいというニーズが強い。例えば、金融に特有の語彙、広告に特有の語彙、環境保護に特有の語彙などを想定すると、これらの語彙は相互に必ずしも重なっておらず、特定の語彙を集中的に学ぶことで十分な場合があるからである。
このような状況において、本発明によるシステムは、学習者のニーズに基づき、自然言語処理技術を用いることにより、「何を学ぶべきか」の特定を自動的に行うことができる。概略としては、まず、学習が必要な分野やテーマを特定し、次に、特定された分野やテーマに関連する文書群を特定し、最後に、得られた文書群から知識項目を抽出する。以下の詳細に関する説明では、他の例についても言及するものの、主に、大学入試の英語の試験において所定の点数を獲得するために必要な英単語を学習する場合を、最も典型的な例として想定している。
まず最初に、分野を特定することなく様々な分野及びテーマに関するテキストのデータベースを用意する。これは、後で学習項目を選択する基礎となるデータベースであり、コーパスと称されることもある。大学入試の場合を想定すると、例えば、過去10年間に日本のすべての大学で出題された英語の入学試験における長文問題のテキストが蓄積されたデータベースを考える。あるいは、そのような長文問題の素材となる可能性があるものとして、一定の期間に発行された新聞及び雑誌記事の本文が網羅的に蓄積されたデータベースを考える。新聞や雑誌ではなく、インターネットのウェブ上の文章や、予め集めておいた教科書や参考書も候補になりうる。法学教育の場合であれば、裁判例のテキストなどのデータベースも考えられる。このデータベースには、随時最新の情報を追加することが可能である。以下の説明では、上述した過去10年間に日本のすべての大学で出題された英語の長文問題のテキストが記録されているデータベースを例にして考える。
次に、特定のジャンルや分野の学習を希望する学習者が、希望の分野に属する任意の文章を、上述した網羅的なデータベースの中から選択する。この選択を行う際には、通常のウェブ検索のようにキーワードを入力する方法、データベースの中から特定の文章を学習者が選択する方法、予め幾つかの典型的文章群をジャンルに分けてインデックスを付加しておき、そのインデックスを選択する方法、大学入試問題などの場合であれば文章に大学名を添付しておきその大学名を選ぶ方法などがある。この選択の結果として、上述の網羅的なデータベースの中から、以後のプロセスで類似度を求める際に類似度の大小の基準となる文書が特定される。つまり、どの文章との類似度を考えるかという意味での基準となる文章を選択する。上述した大学入試における英語の長文問題のテキストのデータベースを基礎として想定している場合には、例えば、早稲田大学への入学を希望する高校生が「早稲田大学」をキーワードとして検索して文章を選択する、看護学部への入学を希望する高校生が「看護学部」をキーワードとして検索して文章を選択する、環境問題に関する出題が多い大学への入学を希望する高校生が「環境」をキーワードとして文章を選択する、などが考えられる。
こうして類似度判定の基準となる文書が特定されると、この特定された文章に出現する語彙を利用して、基準文書(又はキーワード)と所定の類似度を有する文書を網羅的なデータベース(上述のコーパス)から抽出し、学習範囲を画定する。この場合の類似度の計算には、自然言語処理の分野で一般的であり例えばインターネットにおける検索にも応用されているベクトル空間モデルを用いることができる。ベクトル空間モデルについては、例えば、情報処理学会編集、天野他著の『自然言語処理』(平成19年、オーム社)の140頁以下に説明がある。なお、ベクトル空間モデルは用いられる手法の中の一例であって、スパムメールの分類などに応用されているベイジアンフィルタや様々なクラスタリングモデルなどを用いて文章間の類似度を判断することも可能である。ベイジアンフィルタの場合には、予め幾つかの分野・ジャンルに典型的な文章を決めておき、その語彙出現頻度によって事後確率を求め、どの分野・ジャンルに適合する確率が高いかを判定する。
近年では、より精度の高い手法が次々に開発・提案されているが、本発明によるシステムでは、一例としてベクトル空間モデルが用いられる。ベクトル空間モデルでは、文章中の語彙の頻度である重みを要素とするベクトルによって文書を表現し、2つの文書の間の類似度は、それぞれの文書を表現する2つのベクトルの間のコサイン距離によって得られる。なお、コサイン距離は、下記の数式によって与えられる。例えば、重みの違う3つの単語d1、d2、d3を要素として持つ文書D1、D2、D3がある時、その3つの文書群Dは、下記の行列によって表現できる。
Figure 0005628151
ここで、新たな文書D4(単語d1、d2、d3を同様に、ある重みで持つ)と文書D1、D2、D3との類似度の概念図が、図2に示されている。文書Diと文書Djとの間の類似度は、次の式で求めることができる。なお、dkiとdkjとは、それぞれ、文書Diと文書Djとに含まれる語彙の頻度等である。
Figure 0005628151
それぞれの文書に含まれるすべての語彙を抽出してベクトル化することもできる。しかし、すべての語彙を対象とすると当然ながら計算が複雑となる。従って、通常は、ある文章において出現する語彙がその文章に特徴的なものであるかどうかを数値化する方法であるTF−IDF法などを用いて、それぞれの文書において特徴的な語彙だけを抽出した上で、ベクトル間のコサイン距離を計算することが多い。
次に、類似度が特定された文書すべてを用いて、語彙頻度分析を行う。これにより、学習すべき語彙(項目)のインデクスが自動的に作成される。インデクスは、上記のTF−IDF法などにより、冠詞、Be動詞、助動詞など当該文章の特徴ではない一般的な語彙を排除すると共に、重要度順に並べておくことができる。コンピュータ上でHTMLなどを活用すれば、インデクスと元の文書とをハイパーリンクすることによって必要な場合にすぐに元の文書を参照でき、学習用の素材として提供することが可能となる。
上では「語彙頻度」を分析すると述べたが、この分析が適用できるのは個々の語彙だけではない。慣用表現や連語(イディオム)など、語彙が複数連なって意味を持つものも頻度分析の対象とすることができる。その方法として、複数の語彙間の共起頻度を元に連語を抽出する相互情報量を利用できる。「相互情報量」とは、相互情報量とは、2つの単語の共起頻度の強さを表す指標の1つとしてコーパス分析では広く使用されている概念である。例えば、上述した文献『自然言語処理』の107頁以下に説明がある。また、学習する目標のテキストの形態によって、重要な語彙を含む文単位で抽出したり、その語が含まれるユニット(条文など)を抽出してもよい。
本発明によるシステムでは、以上のように自然言語処理における文章類似度という概念を応用して学習すべき内容の特定を行う。この方法を用いることにより、人間の目で文章のすべてのジャンル分けを行う場合に生じる抜け漏れを排除することができる。また、網羅的なデータベース(コーパス)に追加することにより、すぐに学習用素材として使用することができる。
発明者らは、以上のプロセスの一例として、対数尤度で抽出した入試問題の語彙リストを、一般的なベクトル空間モデル(VSM)を用いて処理を行った。これは、19大学の2007年度の入学試験における38題の英語問題を対象にして文書間類似度による語彙抽出を行った例であり、図3−1から図3−4に示されている。38問中の任意の問題H822E21と最も類似している文章2問と、VSMで最も遠いと計算された文章3問に出現する語彙とが比較されている。H822E21は小説系の文章であり、出現する語彙には生活言語やベーシックな語彙が多い。一方、最も遠い3問として出題されているは、技術系の語彙であるように見える。両者に重複はほとんど無いことが明確であり、特定の大学の傾向にあわせて語彙を抽出し、それを目標教材とすることで学習が効率化されることがわかる。
(2)項目反応理論を応用した学習項目の知識量の推定方法:
(2−1)項目反応理論の概観:
項目反応理論とは、テスト・アセスメントを分析・処理して教育者・学習者にとって有益な情報を抽出する技術である。項目反応理論を使うと、受験後の得点(スコア)の価値がどの回のテストを受験しても変化しないというメリットが得られるため、現在幅広くテストの処理に利用されている。よく知られている適用例に、英語能力テストTOEICなどがある。
項目反応理論を使用せずに、複数回のテスト間での結果を標準化する方法として、広く知られている偏差値の利用がある。偏差値は、各テストの平均点及び標準偏差から計算される数値であり、各得点を平均0、標準偏差1の標準得点に変換して、その標準得点に10を掛けて50を加算することで求まる。項目反応理論と偏差値との違いは、以下の通りである。第1に、偏差値を複数回のテストにおける標準得点として利用するためには、各テストの受験者の能力分布が同じであることが必要である。項目反応理論を使用してテストを標準化(等化と呼ばれる)する場合には、受験者の母体が多少違っていても問題にはならない。第2に、偏差値は相対位置を示す指標であるから、ある時点で求まった偏差値とその後しばらく時間が経過してから別のテストで得られた偏差値とを比較して絶対的な能力の変化を判断することはできない。あくまでも、相対位置が上がったのか下がったのかしかわからない。項目反応理論では、異なる複数回のテストを等化すれば同一軸上に能力軸を置くことができるので、能力の伸びなどを測定することが可能である。
項目反応理論は、以下の手順でテストの処理に利用される。第1に、テスト実施後、テストの各問題の正解数と、受験者の正解数のデータをクロスさせて集計する。問題1問ずつ、(グラフに表すと)縦軸に問題の正解率(確率)、横軸に受験者の正解率に基づく基準化された能力分布を置き、それにロジスティック曲線をモデルとしてあてはめ、項目パラメータを計算する。これは、正解及び不正解を1及び0の離散量としたときの、ロジスティック関数のあてはめである。
第2に、各問題の項目パラメータに基づき、各受験者がそれぞれの問題に正解したか、不正解だったかのデータをあてはめて、受験者の能力を推定する。推定にあたっては、すべての問題の正解・不正解確率をすべて掛け合わせた尤度関数の値を最大にする能力値を見つけ出すために、尤度関数の対数をとって確率Pに関する導関数が0になる値を求める。確率分布を元にした最尤推定法である。
初めて実施されるテストの場合は、各問題の項目パラメータは未知のため、問題のパラメータの推定と受験者の能力の推定は同時に行われる(同時推定法)。また、最尤推定値を求めるためには、複数の異なる正解確率分布を持つ問題への反応を使用して代数的に求めることは難しいため、ニュートン法やEMアルゴリズムなどの反復計算による近似解の計算手法が利用される。
この方法で求められる能力推定値(θ)を、受験者の能力値と見なして点数などに変換することで、困難度の違うテストであっても同じ基準に基づく能力値を表示することが可能である。
(2−2)項目反応理論の知識量推定への応用:
あるテスト問題jの、被験者iの能力値(θi)に対する正解確率は、2パラメータロジスティックモデルでは以下のようになる。ただし、aは識別力、bは困難度、D=1.7の定数項である。
Figure 0005628151
例えば、能力値(θ)=0.5の受験者がa=0.7、B=0.0の問題に正解できる確率は、上記の数式3からP(0.5)=0.64となる。この正解確率から逆に計算すると、この問題に例えば75%の確率で解ける可能性のある能力値は0.91θ以上である。図4には、この識別力が0.7で困難度が0.0である問題の正解確率が示されている。
(2−3)項目反応理論を用いた学習項目の知識量の推定:
知識量とは、ある学習者が持っている知識の絶対量を指す。通常、学習すべき項目は数が決まっており、例えば日本史では高校卒業までで約1万項目の人名、出来事、年号などがあると言われている。ある学習者が持っている知識の量は、この例でいけば1万項目すべてを知っているかどうかテストすることで調べることはできるが、実際にそれは現実的ではないため、適度にランダムにサンプリングされた少数の問題を出題することで、知識量の推定を行う。例えば1万項目の記憶すべき項目がある場合、そこから100項目をランダムに選んで知っているかどうかのテストを行い、そのうち50項目に関する知識があれば5000の知識量があると考える。
このような考え方が現実に教育に生かされている例として、英単語の知識量の測定を行う「望月テスト」がある(望月正道「日本人英語学習者のための英語語彙サイズテスト」、語学教育研究所紀要12、1998年)。この望月テストでは、北海道大学英語基本語彙表7000語を元に、1000語レベルおきに30問ずつランダムで抽出した語彙を出題し、その正解率から元の7000語の語彙サイズを推定する方式を取っている。このようなテストの場合、推定される語彙知識量は、各レベルの正解率×1000の合計であり、その推定誤差は超幾何分布の適用により推定される(このような知識量を測定するテストとして、望月テストの他にもThe Vocabulary Levels Test (VLT) Nation, 1983, 1990なども存在する)。
しかし、このようなタイプの推定では、1000語レベルおきに語彙サイズが推定されると言っても、大まかにどのレベル以上を学ぶかの指針にしかならず、それ以上に学習者に効果的なフィードバックを返すことは難しい。
そこで、本発明によるシステムでは、項目反応理論を利用してより精度の高い知識量の推定を行う方法を2つ提案する。
第1は、能力値θにおける期待平均正解率を知識量とする方法である。この方法では、ある記憶すべき項目がn個(i1からinまで)あって、その知識を問う問題がn問あるとする。問題の形式は、単純な語彙の提示とその意味の選択などで統一し、問題の困難度は形式に影響されないよう配慮する。例えば、「abandonの意味として正しいものを選べ。(1)楽しむ、(2)捨てる、(3)困らせる、(4)驚く」そして、そのすべての問題の項目パラメータ(上記数式3のa及びb)がわかっているものとする。このとき、学習者jの能力値θjがわかっている場合、jがn問すべてを解いた場合の正解率(期待値)は、すべての問題のθjにおける正解確率の平均である。例として、10個のiがあり、学習者jの能力値が−3.5から+3.5θであった場合の各問題に対する正解確率と平均正解確率が図5A及び図5Bに示されている。
図5にあるように、例えば能力値1θの学習者のこの10問の平均期待正解確率は64%であるから、この学習者は10問中6問程度は正解することができるはずであり、つまり10個中6つの知識を持っていると推定できる。この例では、10問で示したが、これが1万問であってもそのうち幾つかの問題を解かせて、能力値θを推定することができれば、すべての問題のa及びbの項目パラメータから平均期待正解率を算出できる。従って、この値をもって先に述べた望月テストなどのような方式に当たる「知識量」を推定することができる。
この方法の利点は、望月テストなどのようにレベルごとにサンプリングして推定する必要がなく、いったん能力値が決まってしまえば任意の項目集合に対する平均期待正解率=知識量を推定できることである。能力推定のためであれば、各レベルからサンプリングするよりも遙かに少ない問題で能力推定の精度を高められるので、学習者にとって負担の少ない推定方法となる。
第2は、基準となる正解率を設定し、項目別に確率が基準を超えている項目数を知識量とする方法である。これは、項目反応理論を使って「各項目別に該当項目を知っているかどうか」を推定する方法である。
n問すべての問題の項目のパラメータa及びbが分かっている場合には、ある能力θjの受験者が問題1つ1つについてそれぞれどの程度正解できるかは、個別に推定可能である。そこで、閾値を0.7(70%)などの値に任意に設定し、数式3を先に述べたように逆に利用してP(θi)>0.7となる項目をすべてカウントすることで、どの項目を知っておりどれを知らない(はず)かを特定する。
以上の説明では、項目反応理論を適用することにより学習者が既に知っていると思われる既習の学習項目を推定し、基礎となる集合から推定された既習の学習項目を除いた項目を最適学習項目として自動生成する、という処理がなされている。例えば、上述した第2の方法では、学習者の知識量を推定するために、基準となる正解率を設定し、項目別に確率が基準を超えているかどうかを判断して、超えていると判断される項目の全体を既習の学習項目とした。上述の数値例では、閾値を0.7(70%)に設定して、P(θi)>0.7となる項目をすべてカウントした。しかし、この第2の方法とは逆に、設定された基準となる正解率を超えない項目に着目することも可能である。つまり、P(θi)≦0.7となる項目に着目することもできる。ある特定の項目について設定された基準となる正解率を超えないということは、既に知っているとは判断できず、学習が必要であるという意味である。従って、P(θi)≦0.7である項目に着目すれば、基礎となる集合から既習の学習項目を減算することなく、最適な学習項目を得ることができる。
図5Bに示されている例を参照すると、1θの能力を持つ学習者が70%以上知っている可能性があるのは1、2、4、6、8の5問であり、残りの5問は70%未満なので学習すべき項目と判断できる。
この手法を使えば、学習項目の問題データベースを作成しておき、各学習者の能力値(θ)を測定する能力テストから別途求めることができる被験者jの能力値θjを得ることで、その被験者が知らない可能性の高い項目P(θi)<0.7となる項目のみを限定して学習教材や練習問題などの形で提供し、学習の効率を高めることができる。また、教材として提示する項目として、比較的正解しやすいと思われる物から順番に並べる、最も正解確率の低い順から並べるなどの工夫ができる。
なお、学習すべき項目すべてについてのテストの作成と、その項目のa及びbというパラメータの求め方であるが、まず本システムではテストが「問題」の体裁を取っている必要は全くない。抽出した語彙インデックスを「知っている・知らない」という学習者の情報を得るインターフェースがあれば、所定の目的である学習者の能力値(θ)を求める事ができる。
項目反応理論を用いて学習者の知識量を推定するには、例えば、以上で説明した2つの方法が考えられる。本発明における学習者の知識量の推定においては、上で提案した2つの方法のうち、後者の基準となる正解率を設定して項目別に基準を超えているものを既知の知識として知識量を推定する方法が優れている。明細書の図5Bに示されている方法である。
なお、数式3に具体的な数式が示され、図4にロジスティック曲線が示されているように、図5Bに具体的な数値として集計されている例では、2パラメータのロジスティック・モデルを用いている。もちろん、本発明による最適学習項目の自動生成は、別のモデルを用いても実現することができる。2パラメータのロジスティック・モデルを用いるのは、便宜的なものであって、単に、2パラメータの場合が最も一般的であり利用が容易であるという以下のような理由による。
まず、1パラメータ・モデルの場合には、各項目の識別力(確率を示す曲線の傾き)が同一であり、結果的に、知識量の推定が不正確になるおそれが小さくない。しかし、3パラメータ・モデルの場合には、選択肢方式の問題のみにしか対応せず、語彙などを直接書かせるような問題方式には対応しない。これらの事情からも、2パラメータ・モデルが最も使用しやすい。
上述した第2の方法と部分的に重複するが、ここで、より具体的な説明を補足しておきたい。最適な学習項目を提示するためには、基準となる正解率を設定した上で、以下のような優先順位で学習項目を提示することが最も妥当である。ここでは、具体的なパラメータとして、基準となる正解率を、例えば80%と設定する。また、識別力の基準値及び下限値を、例えば0.5以上、0.3未満と設定する。すると、まず学習者jの能力値(θj)のところで正解率80%を超えるアイテムは、既習とみなして提示しないことになる。また、識別力が下限を下回っているものも不適切なものとして提示されない。その上で、残った項目を以下のような優先順位付けのアルゴリズムで出題する。
(1)基準正解率よりも−10%以内であって、かつ識別力が基準値を上回るもの
(2)基準正解率よりも−10%以内であって、かつ識別力が下限より大きく基準値よりも小さいもの
(3)基準正解率から−10〜20%であって、かつ識別力が基準値を上回るもの
(4)基準正解率から−10〜20%であって、かつ識別力が下限より大きく、基準値より小さいもの
(5)以下、同様に10%ずつの幅の刻みでアイテムが無くなるまで繰り返す。
本発明において以上のような方針を採用する理由は、次の通りである。第1に、ある程度学習者の能力に近い項目から開始して徐々に難しい項目に進むというように、段階を追って学習を進行させるのが学習者の心理状況を考慮しても教育学的な見地からも好ましいこと、第2に、「識別力が高い」ことの意味は、「能力の高い者は確実にわかっており、低い者はみんな知らない」項目であるということであるから、そのようなものを取りこぼしている状態を回避するのが、例えば大学入試においては好ましいこと、第3に、反対に「識別力が極端に低い」項目は、識別に影響を及ぼす確率が低いということであって、たとえ知らなくても不自由のない項目である可能性が高く、そのようなものを学習しても投資効率が低いこと、というような理由による。
なお。すべての項目のパラメータについては、まとまった人数の特定の被験者に解かせて計算する方法があるが、項目の数が多量にある場合あまり現実的ではない。そのような場合は、項目反応理論を応用して以下のような方法で求めることができる。
第1に、元となる項目群から現実的な数の項目を取り出し、複数回のテストを作成する。第2に、それぞれの回の問題の一部を、別の版の問題と重複させておく。第3に、それぞれの版を特定人数に対して実施し、そのデータを集約する。第4に、それぞれの重複する問題の正誤データから、すべての項目のパラメータを計算する(この方法は、共通項目による複数のテストの「等化」と呼ぶ)。
(3)学習項目の自動生成:
以上では、まず、ある学習者が目的達成のために学習することが必要である学習項目を自然言語処理技術を応用して抽出することについて説明した。次に、抽出した学習項目から除外可能な学習項目を特定するために、抽出した学習項目の中のどれだけの項目をその学習者が既に学習済であるのかを項目反応理論を応用することによって推定した。このように、項目反応理論と上述した学習項目の自然言語処理による自動抽出とを適切に組み合わせることによって、より精度が高く効率的な学習項目提示システムを以下のように構築することが可能である。
第1に、学習すべき文書・テキストを含むデータベース(コーパス)の構築が必要である。そして、学習者にとって必要なテキスト群やジャンルなどを指定させるインターフェースの構築が必要である。実際には、学習者は、インターネット接続環境を有する一般的なパーソナル・コンピュータを含む通信端末からコーパスに接続された管理サーバにアクセスし、特定の大学の入学試験における英語試験において所定の点数を獲得するなどの学習目的を具体的に入力することが考えられる。第2に、第1のプロセスで特定された学習項目に関する当該学習者の知識量を推定するためのテスト問題データベースとインターフェースとの構築が必要である。第1のプロセスの場合と同様に、学習者は、一般的な認証手続きを行った後で、パーソナル・コンピュータのディスプレイに表示されるテストを受験する。テストが終了すると、ネットワーク経由で管理サーバに送られた学習者の解答について管理サーバにおいて項目反応理論を用いた推定がなさる。第3に、最初に特定された学習項目から既に知識を有するために学習が不要であると判断された項目を除いた学習項目が、学習者側の通信端末に送られる。
上述したように、文書コーパスには、随時、新たな文書が追加されることがある。新規のテキストが追加された場合の新語の扱いであるが、全く新しい語彙項目の場合は、その新語の困難度が未知であっても、学習者に提示することが可能である。また、テキストの新規追加によって新語が検出された場合は、第2のプロセスの能力推定用テストの出題に一部含める仕組みを備えておくが可能である。これにより、パラメータの推定を自動的に行うようにすることができる。
本発明による最適学習項目の自動生成システム600の構成の概略が、図6に示されている。学習者が所要の入力を行う学習者側の通信端末604が、インターネットを含むネットワーク603を介して、管理サーバ601に接続されている。管理サーバ601には様々な文書が網羅的に記録されている文書データベース(コーパス)602が接続されている。
図6に示されている管理サーバ601と学習者側通信端末604との間での通信の態様が図7に示されている。ステップ701では、学習者側通信端末604から管理サーバ601へ、学習項目の自動生成の要求が送られる。この要求を受信すると、ステップ702において、管理サーバ601は、学習者側通信端末604から文書データベース602へのアクセスを許可することにより、文書データベース602に蓄積されているコーパスを構成する文書群を学習者側通信端末604に提示する。アクセスが許可されることにより文書群を提示された学習者側端末604は、何らかの方法によって学習を希望する分野を特定し、ステップ703において、類似度の判断において基準となる特定された文書を管理サーバ601に送る。管理サーバ601は、コーパスの中のある分野を特定する内容を含む内容を学習者側通信端末604から受信すると、まず、ベクトル空間モデルなどの自然言語処理技術を用いて、特定された文書と一定以上の類似度を有する学習項目を決定する。次に、管理サーバ601は、ステップ704において、決定された学習項目におけるこの学習者の知識量を推定ためのテスト問題を学習者側端末604に送る。ステップ705では、このテストに対する解答が学習者側通信端末604から管理サーバ601に送られる。管理サーバ601は、テストに対する解答を受信すると、特定された学習項目から除外することができる項目を決定した上で、ステップ706において、最適な学習項目を学習者側端末に送信する。
次に、本発明による最適学習項目の自動生成システムを応用可能な教材の具体例を列挙する。製薬会社のMR向けの最新情報学習システムの提供の場合は、第1に、専用のウェブインターフェースを用意し、学習者が必要なジャンルなどを入力する。第2に、ウェブ上で提供される薬品関連語彙テストを受験する。第3に、ジャンル情報から、類似する最新の文書をウェブ上で自動でクローリングしてダウンロードする。第4に、ダウンロードされた文書に出現する語彙と、得られた能力値(θ)で知っている語彙を比較する。その上で、任意の割合(例えば、50%以下)で知っている語彙を含む文章を、最適学習項目として学習者に対して提供する。
志望大学別であって学習者のレベルにあわせた単語集の自動生成の場合は、第1に、専用のウェブ上のシステムを用意し、学習者が志望大学を指定する。第2に、ウェブ上に提供される語彙力テストを受験する。第3に、得られた能力値(θ)と、志望大学の過去入試問題長文に類似する入試問題を自動的に収集し、それらを基礎となる集合とする語彙頻度分析に基づき、学習すべき語彙を確定する。第4に、第3のプロセスにおける情報に基づき、用意された問題データベースから、最適な語彙練習問題集が提供される。学習者は、状況に応じて、アイポッド(登録商標)などのソフトとして電子問題集の提供を受けることができる。

Claims (8)

  1. 管理サーバ(601)と、前記管理サーバとネットワーク(603)を介して通信可能な学習者側通信端末(604)と、前記管理サーバと接続された文書データベース(602)とから構成されており最適な学習項目を含む文書群を自動生成するシステムであって、
    前記管理サーバにおいて、前記管理サーバから前記学習者側通信端末に送信されたデータに応答して前記学習者側通信端末において入力され前記ネットワークを介して前記管理サーバに通信されたデータに基づいて、前記文書データベースに記憶されている文書の中から、所定の目的達成に必要であると推定される基礎となる学習項目を含む文書群を特定する学習項目を含む文書群特定手段と、
    前記管理サーバにおいて、前記管理サーバから前記学習者側通信端末に送信された前記基礎となる学習項目を含む文書群に関するデータに応答して前記学習者側通信端末において入力され前記ネットワークを介して前記管理サーバに通信されたデータに基づいて前記基礎となる学習項目を含む文書群の中の未習項目を含む文書群を、最適学習項目を含む文書群として自動生成する最適学習項目を含む文書群自動生成手段と、
    を備えており、前記学習項目を含む文書群特定手段において前記基礎となる学習項目を含む文書群が特定される際には、ベクトル空間モデルを含む文書間類似度判定技術が用いられることを特徴とするシステム。
  2. 請求項1記載のシステムにおいて、前記最適学習項目を含む文書群自動生成手段における前記未習項目の特定には、前記基礎となる学習項目を含む文書群に関して前記学習者側通信端末において入力されたデータに対して項目反応理論を含む知識量推定技術が用いられることを特徴とするシステム。
  3. 管理サーバ(601)と、前記管理サーバとネットワーク(603)を介して通信可能な学習者側通信端末(604)と、前記管理サーバと接続された文書データベース(602)とから構成されており最適な学習項目を含む文書群を自動生成するシステムであって、
    前記管理サーバにおいて、前記管理サーバから前記学習者側通信端末に送信されたデータに応答して前記学習者側通信端末において入力され前記ネットワークを介して前記管理サーバに通信されたデータに基づいて、前記文書データベースに記憶されている文書の中から、所定の目的達成に必要であると推定される第1の学習項目を含む文書群を特定する学習項目を含む文書群特定手段と、
    前記管理サーバにおいて、前記管理サーバから前記学習者側通信端末に送信された前記第1の学習項目を含む文書群に関するデータに応答して前記学習者側通信端末において入力され前記ネットワークを介して前記管理サーバに通信されたデータに基づいて前記第1の学習項目を含む文書群の中の既習部分であると推定される第2の学習項目を含む文書群を特定し、前記第1の学習項目を含む文書群から前記第2の学習項目を含む文書群を除外し、前記第1の学習項目を含む文書群から前記第2の学習項目を含む文書群を除外して得られる最適な学習項目を含む文書群である第3の学習項目を含む文書群を自動生成する最適学習項目を含む文書群自動生成手段と、
    を備えており、前記学習項目を含む文書群特定手段において前記第1の学習項目を含む文書群が特定される際には、ベクトル空間モデルを含む文書間類似度判定技術が用いられることを特徴とするシステム。
  4. 請求項3記載のシステムにおいて、前記最適学習項目を含む文書群自動生成手段における第2の学習項目を含む文書群の特定には、第1の学習項目を含む文書群に関して前記学習者側通信端末において入力されたデータに対して項目反応理論を含む知識量推定技術が用いられることを特徴とするシステム。
  5. 管理サーバ(601)と、前記管理サーバとネットワーク(603)を介して通信可能な学習者側通信端末(604)と、前記管理サーバと接続された文書データベース(602)とから構成されており最適な学習項目を含む文書群を自動生成するシステムの制御方法であって、
    前記学習者側通信端末が、前記管理サーバに最適学習項目を含む文書群の自動生成要求を送信するステップと、
    前記管理サーバが、前記最適学習項目を含む文書群の自動生成要求を受信し、受信された要求に応答して前記文書データベースに蓄積されている学習項目を含む文書群を学習者側通信端末に提示するステップと、
    前記学習者側通信端末が、前記学習項目を含む文書群の提示に対する入力に応答して前記学習項目を含む文書群の中の学習分野を特定し、前記特定された学習分野を含む文書群を管理サーバに送信するステップと、
    前記管理サーバが、前記特定され送信された学習分野を含む文書群を受信し、前記学習分野を含む文書群と所定の関係にある所定の目的達成に必要であると推定される基礎となる学習項目を含む文書群を特定して、前記基礎となる学習項目を含む文書群に関するテスト問題を前記学習者側通信端末に送信するステップと、
    前記学習者側通信端末が、前記テスト問題に対して入力された解答を前記管理サーバに送信するステップと、
    前記管理サーバが、前記送信された解答を受信し、受信された解答に基づいて前記基礎となる学習項目を含む文書群の中の未習項目を含む文書群最適学習項目を含む文書群として自動生成するステップと、
    前記管理サーバが、前記自動生成された最適学習項目を含む文書群を前記学習者側通信端末に送信するステップと、
    を含んでおり、前記基礎となる学習項目を含む文書群が特定される際には、ベクトル空間モデルを含む文書間類似度判定技術が用いられることを特徴とする方法。
  6. 請求項5記載の方法において、前記未習項目の特定には、前記基礎となる学習項目を含む文書群に関して前記学習者側通信端末において入力されたデータに対して項目反応理論を含む知識量推定技術が用いられることを特徴とする方法。
  7. 管理サーバ(601)と、前記管理サーバとネットワーク(603)を介して通信可能な学習者側通信端末(604)と、前記管理サーバと接続された文書データベース(602)とから構成されており最適な学習項目を含む文書群を自動生成するシステムの制御方法であって、
    前記学習者側通信端末が、前記管理サーバに最適学習項目を含む文書群自動生成要求を送信するステップと、
    前記管理サーバが、前記最適学習項目を含む文書群自動生成要求を受信し、受信された要求に応答して前記文書データベースに蓄積されている学習項目を含む文書群を学習者側通信端末に提示するステップと、
    前記学習者側通信端末が、前記学習項目を含む文書群の提示に対する入力に応答して前記学習項目を含む文書群の中の学習分野を特定し、前記特定された学習分野を管理サーバに送信するステップと、
    前記管理サーバが、前記特定され送信された学習分野を受信し、前記学習分野と所定の関係にある所定の目的達成に必要であると推定される第1の学習項目を含む文書群を特定して、前記第1の学習項目を含む文書群に関するテスト問題を前記学習者側通信端末に送信するステップと、
    前記学習者側通信端末が、前記テスト問題に対して入力された解答を前記管理サーバに送信するステップと、
    前記管理サーバが、前記送信された解答を受信し、受信された解答に応答して前記第1の学習項目を含む文書群の中の既習部分であると推定される第2の学習項目を含む文書群を特定し、前記第1の学習項目を含む文書群から前記第2の学習項目を含む文書群を除外した最適な学習項目を含む文書群である第3の学習項目を含む文書群を自動生成するステップと、
    前記管理サーバが、前記自動生成された最適学習項目を含む文書群を前記学習者側通信端末に送信するステップと、
    を含んでおり、前記第1の学習項目を含む文書群が特定される際には、ベクトル空間モデルを含む文書間類似度判定技術が用いられることを特徴とする方法。
  8. 請求項7記載の方法において、前記第2の学習項目を含む文書群の特定には、項目反応理論を含む知識量推定技術が用いられることを特徴とする方法。
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