JP5627957B2 - 穴あき中空シリカ粒子 - Google Patents
穴あき中空シリカ粒子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5627957B2 JP5627957B2 JP2010196710A JP2010196710A JP5627957B2 JP 5627957 B2 JP5627957 B2 JP 5627957B2 JP 2010196710 A JP2010196710 A JP 2010196710A JP 2010196710 A JP2010196710 A JP 2010196710A JP 5627957 B2 JP5627957 B2 JP 5627957B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- particles
- hollow
- particle
- group
- shell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Silicon Compounds (AREA)
Description
さらに、前記空洞内に別の材料を入れること等を考慮すると、上記ナノサイズの中空粒子の殻にナノサイズの穴(ホール)を有する中空粒子の開発が必要である。
また、チタニウムアルコキシド及び/またはシリコンアルコキシドのアルコール溶液中またはアルコール/水混合溶液中に、スチレン重合体またはスチレン/ジビニルベンゼン共重合体の球状重合体粒子を均一に分散せしめ、加水分解反応により該球状重合体粒子の表面に均一なチタニウム化合物またはシリコン化合物被覆層を設け、さらに必要に応じ、加熱処理するコア・シェル粒子の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、短軸、長軸を有し、長軸を回転軸とする回転対称性をもつ形状の核粒子を炭酸ストロンチウムで作製し、この表面をシリカ層により被覆し、その後希塩酸中で炭酸ストロンチウム核粒子を溶解除去することにより、外殻の内部に外形とほぼ相似形状の空洞が形成された中空シリカ粒子が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
本発明は、上記の状況に鑑みなされたもので、粒子径がナノサイズであり、かつ内部が中空で、しかもシリカ層からなる外殻に十分な大きさの貫通穴を有する穴あき中空シリカ粒子を提供することを課題とするものである。
(1) シリカ層からなる外殻を有し、平均粒子径が10nm以上1000nm以下であり、前記外殻に、開口部の形状が円形状、楕円形状及び多角形状から選択される少なくとも1つである貫通穴を有する穴あき中空シリカ粒子、
(2) 前記貫通穴の平均径が、5nm以上100nm以下である(1)に記載の穴あき中空シリカ粒子、及び
(3) 前記外殻の平均厚みが、2nm以上100nm以下である(1)または(2)に記載の穴あき中空シリカ粒子、
を提供するものである。
前記(2)の発明によれば、さらに中空粒子内部への物質の挿入を容易にし、また粒子内に内包された物質の放出制御なども容易に行える穴あき中空シリカ粒子が提供される。
前記(3)の発明によれば、さらに強度が維持され、製造時あるいは取り扱い時にも壊れにくい穴あき中空シリカ粒子が提供される。
本実施形態の穴あき中空シリカ粒子は、シリカ層からなる外殻を有し、平均粒子径が10nm以上1000nm以下であり、前記外殻に、開口部の形状が円形状、楕円形状及び多角形状から選択される少なくとも1つである貫通穴を有することを特徴とする。
なお、上記平均粒子径は、球状粒子の場合は直径、楕円形粒子の場合は、長径であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察から、粒子約100個の粒子径分布を作り、平均値を求めたものである。
(1)表面に還元性の官能基を有する樹脂粒子を作製する工程。
(2)前記樹脂粒子表面に金属微粒子を固定する工程。
(3)前記金属微粒子を有する樹脂粒子表面をシリカ層で被覆しコア・シェル粒子を作製する工程。
(4)前記コア・シェル粒子を加熱することにより前記樹脂粒子を分解、除去し、中空粒子を作製する工程。
(5)レーザー光を照射することにより前記金属微粒子を除去すると共に、前記中空粒子のシェルに貫通穴を形成する工程。
(1)表面に還元性の官能基を有する樹脂粒子を作製する工程
本工程で作製される樹脂粒子は、後述するコア・シェル粒子のコア粒子となるものである。該樹脂粒子は、後述する樹脂粒子表面に金属微粒子を成長させる工程で、水溶液中で効率的に金属化合物から金属を還元させる観点から、表面に還元性の官能基(詳細には、水溶性貴金属化合物を還元する官能基)を有している必要がある。該官能基としては、アミノ基、アンモニウム基、水酸基、アルデヒド基、カルボキシル基、スルホ基(−SO3H)、グリシジル基、チオール基等が挙げられる。これらの中では、特にアミノ基が好ましく用いられ、該アミノ基としては第2級アミノ基、第3級アミノ基がより好ましい。
上記特定のモノマーの重合により官能基としてアミノ基を導入する場合に、好適に用いられるモノマーとしては、アミノアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル類、アミノアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル類、N−アミノアルキル基含有(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。また、アンモニウム基を導入する場合に好適に用いられるモノマーとしては、上記各モノマーの塩化メチレン、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル等による4級塩等が挙げられる。
イオン交換樹脂は一般には次のようにして製造される。すなわち、スチレンとジビニルベンゼンとを混合し、重合開始剤を加えて、懸濁重合法によりラジカル重合を行って、三次元的に架橋された共重合体を得、この共重合体に官能基を導入することにより形成される。陰イオン交換樹脂とする場合には、ルイス酸の存在下、ハロアルキル化を行いハロアルキル基を導入し、次いでアミノ化を行う方法がとられる。したがって、イオン交換樹脂を用いる場合には、アミノ基、第4級アミノ基は、通常メチレン基、エチレン基などのアルキレン基を介してベースポリマーに連結されている。イオン交換樹脂には大別してゲル型とポーラス型(多孔性型)があり、ゲル型は、水中で膨潤して生じるミクロ孔を有し、この細孔内をイオンが移動する。この孔の大きさはジビニルベンゼンの架橋度によって決まり、ジビニルベンゼンが多いほどミクロ孔が小さい。一方、ポーラス型はミクロ孔以外にマクロ孔を有し、大分子量の分子が粒内に拡散できる構造となっている。
また、その大きさも特に制限されず、平均粒子径は金属微粒子を担持する樹脂粒子の用途に応じ適宜設定されればよいが、10nm以上1000nm以下が好ましく、より好ましくは50nm以上1000nm以下、さらに好ましくは250nm以上1000nm以下である。当該平均粒子径の測定法は、前述の穴あき中空シリカ粒子の場合と同様である。
本工程は、前記工程により得られた表面に還元性の官能基を有する樹脂粒子表面に金属微粒子を固定する工程である。本工程においては、例えば、還元性の官能基を有する樹脂粒子料を分散させた水溶液に金属化合物を加え、室温下で該水溶液を攪拌することにより金属イオンが金属原子に還元され、金属原子の凝集が起こり、樹脂粒子表面に金属微粒子が吸着、成長し固定される。
これらの金属化合物は単独で用いられてもよいし、必要であれば2種以上を併用してもよい。また金属化合物の水溶液は該金属化合物が水に溶解されたものであるが、必要であれば水の他に水溶性の有機溶剤が溶媒として含まれていてもよい。
特に用いる金属化合物が四塩化金酸(HAuCl4)である場合、四塩化金酸の濃度は1.0×10-7mmol/dm3以上1.0×10-3mmol/dm3以下であることが好ましく、より好ましくは1.0×10-6mmol/dm3以上5.0×10-5mmol/dm3以下である。濃度が1.0×10-7mmol/dm3より希薄すぎると金が樹脂粒子上に還元析出できなくなる場合があり、1.0×10-3mmol/dm3より濃厚すぎると、樹脂粒子上だけでなく溶液中でも金の還元析出が起こってしまう場合がある。また、四塩化金酸の濃度を上記範囲とすることにより、固定化される金微粒子の粒径を制御することができる。
金微粒子を固定化するための反応溶液として用いられる水は、水であればどのようなものでもよく特に限定されるものではないが、形成された金微粒子への不純物の混入、付着を防ぐ意味からも、蒸留、イオン交換処理、フィルター処理、各種吸着処理等により有機不純物、金属イオンを除去したものが好ましい。温度は、使用される樹脂粒子の軟化が起こらない範囲で、かつ溶剤の沸点以下、たとえば反応溶液として水を用いる場合、水の沸点(100℃)以下であればよく、特に限定されないが、通常0℃から90℃までの範囲とされる。
なお、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて測定した。GPCは、HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)を用い、THF(テトラヒドロフラン)を溶離液として、IR検出器を用いて測定を行った。その結果から、polystylene標準試料による検量線から数平均分子量を求めた。
なお、上記金属微粒子の平均粒子径も、前記同様、透過型電子顕微鏡(TEM)観察から、金属微粒子約100個の粒子径分布を作り、平均値を求めたものである。
本工程では、前記工程により得られた表面に金属微粒子が形成された樹脂粒子(以下、これを単に「コア樹脂粒子」と称する場合がある)の表面を、シリカ層により被覆してコア・シェル粒子を作製する。
具体的に上記コア・シェル粒子は、例えば、前記コア樹脂粒子を分散させた分散体中に、シリコンアルコキシドと塩基性触媒とを加えて、シリコンアルコキシドの加水分解反応によって生じるシリカ層によって前記コア樹脂粒子の表面を被覆することによって形成される。
R1 dSi(OR2)4-d ・・・ (I)
(式中、R1、R2は独立して1価の有機基を示し、dは0〜3の整数を示す。)
上記一般式(I)において、R1、R2で表される1価の有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリル基、グリシジル基等を挙げることができる。なかでも、R1、R2で表される1価の有機基は、アルキル基またはフェニル基であることが好ましい。
また、dは0または1であることが好ましく、0であることが特に好ましい。
上記アルコールとしては、2−プロパノール、エタノール、メタノールなどを用いることが好ましい。
本実施形態では、前記分散媒中に水を25質量%程度含むことが好ましい。
上記触媒として使用可能な塩基性化合物としては、例えば、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、N−メチルメタノールアミン、N−エチルメタノールアミン、N−プロピルメタノールアミン、N−ブチルメタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルプロパノールアミン等のアミン類や、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイド等のアンモニウム水酸化物、さらにはピリジン、ピロール、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピコリン、モルホリン、メチルモルホリン、ジアザビシクロオクラン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセン、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウムなどを挙げることができるが、これらの中ではアンモニアを用いることより好ましい。
上記塩基性化合物の使用量は、シリコンアルコキシド中の加水分解性基の総量1モルに対して、通常、0.00001〜20モルの範囲、好ましくは0.00005〜10モルの範囲である。
なお、前記のように、例えば金属微粒子を成長させる工程においてポリビニルピロリドンを使用し、そのままポリビニルピロリドンが本工程に持ち込まれる態様であってもよい。
本工程によって形成されるコア・シェル粒子におけるシリカ層(外殻、シェル)の平均厚みの好適な範囲については、前述の通りである。
本工程は、前記工程で得られたコア・シェル粒子を加熱することにより、樹脂粒子を分解することで、内部に空孔を有するシリカ系の中空粒子を作製する工程である。
上記中空粒子の製造は、前記で得られるコア・シェル粒子を、コアの重合体の種類により異なるが、好ましくは100℃以上、より好ましくは200℃以上、さらに好ましくは450℃以上に加熱して、コアを構成する樹脂粒子を分解しガス化させてコア・シェル粒子内部から飛散させ、粒子内部に空孔を形成することによりなされる。加熱する際の雰囲気は、特に限定されず、空気、酸素存在下以外にも、真空中、不活性ガス雰囲気中で行うことができる。
本工程を経ることにより、前記コア・シェル粒子におけるコア(樹脂粒子)が消失し、シリカ層(シェル)の内面に金属微粒子が残存した中空粒子を得ることができる。
本工程は、前記工程により作製された中空粒子に対してレーザー光を照射して、シリカ層(シェル)の内面に固定された金属微粒子をプラズモン励起させ、金属微粒子が破壊されるとともに当該箇所のシリカ層をも破壊して、中空粒子のシェルに貫通穴を形成する工程である。
前記形成される貫通穴の平均径やその標準偏差については、前述の通りである。
まず、実施例等に用いる穴あき中空シリカ粒子(1)〜(8)を製造した。なお、下記製造例では、前述の工程(1)〜(5)で説明した方法により穴あき中空シリカ粒子を製造した。
−金微粒子の樹脂粒子表面への固定−
樹脂粒子としては、アミノ基含有ポリスチレン(PS)粒子を使用した。
まず、ポリビニルピロリドン(PVP、キシダ化学社製、商品名:ポリビニルピロリドン K−30、重量平均分子量Mw:40000)0.144gを、サンプル瓶中でMilli−Q水20cm3に希釈し、10分間超音波処理を行って完全に分散させたPVP分散液を作製した。
一方、前記アミノ基含有ポリスチレン粒子分散液(フナコシ(株)製、Polybead Amino Microspheres、アミノ基含有量:0.125meq/g、固形分:2.5質量%、平均粒子径:1.0μm)0.1gをマイクロチューブ内で超純水1cm3に希釈し、15000rpmにて5分間遠心分離した後、上澄みを除去した。
図に示すように、ポリスチレン粒子表面に金微粒子がほぼ均一に担持されていることがわかる。この観察から、金微粒子の平均粒子径は12nmであった。また、粒子同士は凝集することなく安定に存在していたため、金微粒子を担持したポリスチレン粒子全体がPVPによって修飾されていると考えられる。なお、超音波処理をしても金微粒子は粒子表面から離れることなく強く結合していた。
前記工程で作製した金微粒子を担持したポリスチレン粒子を、サンプル瓶中で2−プロパノール20cm3及び超純水5cm3の混合溶液に希釈した。この溶液を約1000rpmで激しく撹拌しながら、濃度25質量%のアンモニア水溶液0.8cm3を加え、そのまま撹拌しながら、即座にこれにテトラエトキシシラン(TEOS)30mm3を加えた。その後、蓋をして24時間ゆっくりと撹拌した。なお撹拌中はホットスターラー上部にアルミホイルを被せて遮光した。反応終了後、4000rpmで15分間遠心分離を行って粒子を分離し、上澄みを除去した後、エタノールで3回洗浄することにより、前記金微粒子を担持したポリスチレン粒子がシリカ層によって被覆されたコア・シェル粒子を回収した。
図に示すように、シリカ層が金微粒子を担持したポリスチレン粒子表面に均一な膜厚で形成され、外殻(シェル)を形成していることがわかる。また、シリカ層からなるシェル表面は滑らかであり、層厚は32.0nmであった。
前記工程で得たコア・シェル粒子(シリカ層で被覆された金微粒子担持ポリスチレン粒子、ポリスチレン量で25mg分)を0.5cm3程度のエタノールに分散させ、サンプル瓶中で減圧乾燥させた。次いで、乾燥させた粒子をサンプル瓶ごと450℃で2時間焼成した。焼成後の粒子が付着したサンプル瓶にエタノール0.5cm3を加え、数秒間の超音波処理にて分散させた。
図に示すように、450℃での焼成によってコア・シェル粒子におけるコアであるポリスチレン粒子が除去できたことがTEM写真のコントラストからわかる。また、中空粒子の内側に金微粒子が残存していることが、写真の黒点として確認できる。
前記工程で得た中空粒子を、開口の1辺が1cmの石英セル中でエタノールに希釈し、波長532nmでの吸光度が0.15になるように濃度を調整した。次いで、パラフィルムで石英セルに蓋をし、溶液を窒素ガスで緩やかにバブリングしながらYAGレーザーによりレーザー光(波長:532nm、強度:200mJ/パルス、周波数:10Hz)を3分間照射することにより、穴あき中空シリカ粒子(1)を得た。
製造例1の金微粒子を樹脂粒子表面に固定する工程において、反応液内のHAuCl4濃度を第1表に示すように各々変更した以外は、製造例1と同様にしてコア・シェル粒子、中空粒子、さらに穴あき中空シリカ粒子(2)〜(4)を製造した。
製造例1の金微粒子を樹脂粒子表面に固定する工程において、PVPの重量平均分子量Mw及び配合量と反応液内のHAuCl4濃度とを第1表に示すように各々変更した以外は、実施例1と同様にしてコア・シェル粒子、中空粒子、さらに穴あき中空シリカ粒子を作製した。なお、前記金微粒子の樹脂粒子表面への固定の工程で得られる各粒子について、後述の方法により測定した金微粒子の粒径についても併せて示す。
穴あき中空シリカ粒子(1)について、下記の方法により、平均粒子径、外殻の平均厚み、貫通穴の形状、平均径等の確認、測定を行った。
具体的には、透過型電子顕微鏡(TEM)(日立ハイテクノロジーズ社製、商品名:日立電子顕微鏡H−7600)を用いて加速電圧100kVで粒子の観察を行った。明視野中の全粒子(約100個)の直径及び外殻部厚みを写真上で実測し、平均粒子径、及び平均外殻厚みを求めた。また、約100個の粒子の全貫通穴について最大幅を実測し、平均径及びその標準偏差を求めた。なお、上記観察は、各粒子をメタノールに分散してTEMグリッド上に滴下して乾燥したものを用いて行った。測定結果をまとめて第2表に示す。
以上の結果から、中空粒子のシェルに形成された貫通穴は金微粒子に由来し、レーザー光照射により金微粒子がプラズモン励起され、破壊、消失するとともに当該箇所のシリカ層を破壊することにより形成されることが確認された。
穴あき中空シリカ粒子(2)〜(8)について、各々参考例1と同様に粒子のTEM観察を行い、同様にして平均粒子径、平均外殻厚み、貫通穴の平均径及びその標準偏差を求めた。結果をまとめて第2表に示す。
なお、上記TEM観察により確認された各粒子における貫通穴の開口部の形状は、いずれも円形状、楕円形状及び多角形状から選択される少なくとも1つであった。
また、参考例3、実施例4〜5に示すように、同一反応系でPVPの分子量を変化させることによっても、金微粒子の平均粒子径を変えることができ、さらにはそれに対応して、中空粒子における貫通穴の平均径も変化させることが可能であることがわかる。
Claims (3)
- シリカ層からなる外殻を有し、平均粒子径が10nm以上1000nm以下であり、前記外殻に、開口部の形状が円形状、楕円形状及び多角形状から選択される少なくとも1つである貫通穴を有し、
前記貫通穴の平均径が36nm以上56nm以下であり、穴の長辺に対する短辺の比(短辺/長辺)が0.5以上であり、かつ、少なくとも穴の最大幅の50%以上の直径を有する円が内接できる形状である穴あき中空シリカ粒子。 - 前記貫通穴が、金属微粒子を有する樹脂粒子表面をシリカ層で被覆したコア・シェル粒子から樹脂粒子を分解、除去した中空粒子に対し、レーザー光を照射して前記金属微粒子を除去することにより形成された貫通穴である請求項1に記載の穴あき中空シリカ粒子。
- 前記外殻の平均厚みが、2nm以上100nm以下である請求項1または2に記載の穴あき中空シリカ粒子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010196710A JP5627957B2 (ja) | 2010-09-02 | 2010-09-02 | 穴あき中空シリカ粒子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010196710A JP5627957B2 (ja) | 2010-09-02 | 2010-09-02 | 穴あき中空シリカ粒子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012051770A JP2012051770A (ja) | 2012-03-15 |
JP5627957B2 true JP5627957B2 (ja) | 2014-11-19 |
Family
ID=45905569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010196710A Expired - Fee Related JP5627957B2 (ja) | 2010-09-02 | 2010-09-02 | 穴あき中空シリカ粒子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5627957B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6904531B2 (ja) * | 2016-11-14 | 2021-07-21 | Eneos株式会社 | 複合粒子、複合粒子の製造方法、金属ナノ粒子を内包する中空シリカ粒子の製造方法、触媒、及びアルケン類の製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5057199B2 (ja) * | 2005-06-02 | 2012-10-24 | 旭硝子株式会社 | 中空状SiO2微粒子分散液の製造方法、塗料組成物及び反射防止塗膜付き基材 |
JP5418934B2 (ja) * | 2005-08-09 | 2014-02-19 | 日産自動車株式会社 | 多孔質中空粒子の製造方法 |
JP4997395B2 (ja) * | 2006-02-28 | 2012-08-08 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 特異な殻を持つ中空粒子およびその製造方法 |
JP5101202B2 (ja) * | 2007-08-02 | 2012-12-19 | 太陽化学株式会社 | 球状メソ多孔体 |
JP5364277B2 (ja) * | 2008-02-28 | 2013-12-11 | 花王株式会社 | 中空シリカ粒子 |
-
2010
- 2010-09-02 JP JP2010196710A patent/JP5627957B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012051770A (ja) | 2012-03-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Deng et al. | Synthesis of monodisperse polystyrene@ vinyl-SiO2 core–shell particles and hollow SiO2 spheres | |
Antipov et al. | Fabrication of a novel type of metallized colloids and hollow capsules | |
Dong et al. | Silsesquioxane‐containing hybrid nanomaterials: fascinating platforms for advanced applications | |
Cha et al. | Spontaneous formation of nanoparticle vesicles from homopolymer polyelectrolytes | |
Mandal et al. | Production of hollow polymeric microspheres by surface-confined living radical polymerization on silica templates | |
Lu et al. | Composite hydrogels: robust carriers for catalytic nanoparticles | |
Cepak et al. | Preparation and stability of template-synthesized metal nanorod sols in organic solvents | |
Zhao et al. | Preparation of CdS nanoparticles in salt-induced block copolymer micelles | |
Pol et al. | Deposition of gold nanoparticles on silica spheres: a sonochemical approach | |
US7282241B2 (en) | Patterned, high surface area substrate with hydrophilic/hydrophobic contrast, and method of use | |
US20040214110A1 (en) | Patterned substrate with hydrophilic/hydrophobic contrast, and method of use | |
Jadhav et al. | Polymerizable ligands as stabilizers for nanoparticles | |
JP5518642B2 (ja) | 穴あき中空シリカ粒子の製造方法 | |
CN107446577B (zh) | 制备光刻胶-石墨烯量子点的发光复合体系的方法 | |
Ohnuma et al. | Metal− Polymer Hybrid Colloidal Particles with an Eccentric Structure | |
Wu et al. | Colloidal Rings by Site‐Selective Growth on Patchy Colloidal Disc Templates | |
Yin et al. | Synthesis of colloidal mesoporous silica spheres with large through-holes on the shell | |
Li et al. | Hairy hybrid nanorattles of platinum nanoclusters with dual-responsive polymer shells for confined nanocatalysis | |
Mao et al. | Monodispersed polymer particles with tunable surface structures: Droplet microfluidic‐assisted fabrication and biomedical applications | |
JP5627957B2 (ja) | 穴あき中空シリカ粒子 | |
CN114685907B (zh) | 一种可调节双疏性荧光聚苯乙烯微球填料的制备方法以及应用 | |
Lim et al. | IR-luminescent PbS− polystyrene nanocomposites prepared from random ionomers in solution | |
Fujii et al. | Synthesis of monodispersed hollow mesoporous organosilica and silica nanoparticles with controllable shell thickness using soft and hard templates | |
Ortiz‐Islas et al. | Preparation and characterisation of silica‐based nanoparticles for cisplatin release on cancer brain cells | |
Parkhomenko et al. | Facile Fabrication of Gold Nanorods@ Polystyrenesulfonate Yolk–Shell Nanoparticles for Spaser Applications |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130826 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140407 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140507 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140709 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20140710 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20140804 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140902 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141001 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5627957 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |