JP5623223B2 - バーコード表示ラベル - Google Patents

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Description

本発明は、バーコードを表示するバーコード表示ラベルに関し、特に、エッジ部分によってバーコードの読取精度が低下してしまうことを回避する技術に関する。
従来より、物品を管理するためにバーコードが利用されている。このバーコードは、白色を背景として識別情報を複数本からなる黒色線の幅及び間隔で表したものであり、バーコードリーダで読み取ることにより識別情報を認識することができる。このようなバーコードは、物品に直接印刷されたり、ラベルに印刷されて物品に貼付されたりして利用されている。そのため、一度印刷されたバーコードを変更することができず、バーコードを変更する場合は、物品にバーコードを印刷しなおしたり、変更したバーコードが印刷されたラベルを貼り直したりしなければならない。
そこで、対向する電極間に、印加された電位に応じてその状態が変化する表示媒体を配置し、その電極に印加する電位を用いて表示媒体の状態を変化させて情報を表示する情報表示パネルを用いてバーコード表示を行う技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。この情報表示パネルにおいては、バーコードを構成するバーのうちその幅が最も狭いバーの幅を有する電極を幅方向に複数並べて配置し、この複数の電極に選択的に電位を印加することにより、表示媒体のその電極に対向する領域の状態を変化させ、白色を背景とし、表示する情報に応じた幅及び間隔で黒色線を表示することになる。
これにより、上記のような情報表示パネルをラベル形態として物品に貼付しておけば、表示されるバーコードが可変であるため、バーコードを変更する場合であっても、変更したバーコードが印刷されたラベルを貼り直す必要がなくなる。
特開2006−234911号公報
一般に、バーコードにおいては、黒色線によるバーの並びがバーコードであることを識別させるために、バーの並び方向外側に、バーコードを構成するバーのうちその幅が最も狭いナローバーの10倍以上の幅を有するクワイエットゾーンという余白部分が設けられている。
ところが、上述したようなバーコードを表示可能な情報表示パネルをラベル形態として物品に貼付した場合、そのエッジ部分が、バーコードを構成するバーのうちバーの並び方向最も外側となる2つのバーからナローバーの幅の10倍程度の領域に設けられていても、一般的なラベルよりもその厚さが厚いこと等からそのエッジ部分がバーとして認識され、バーコードの読み取り精度が低下してしまう。特に、赤外線レーザタイプのバーコードリーダを用いた場合、バーコードを読み取ることができなくなってしまう場合がある。そのため、バーコードを表示可能な情報表示パネルをラベル形態とする場合、クワイエットゾーンの幅をかなり広いものとする必要が生じ、それにより、バーコードを表示するバーコード表示ラベル全体の大きさが大きくなってしまうという問題点がある。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、対向する電極間に配置された表示媒体の状態を変化させてバーコードを表示するものであっても全体を大型化することなくバーコードを正確に読み取ることができるバーコード表示ラベルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
ベース基材の一方の面側に配置された複数の帯状電極からなる第1の電極層と、透明基板上に形成され、前記第1の電極層に対向配置された第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に挟み込まれた情報表示層とを有し、前記複数の帯状電極と前記第2の電極層との間の電位差に応じた前記情報表示層による第1の色及び第2の色が前記第2の電極層側から視認されることによって、前記第2の色を背景として、前記第1の色を具備するバーが、表現する情報に応じた幅及び間隔を有して幅方向に複数並んで構成されるバーコードを表示するバーコード表示ラベルにおいて、
前記第1の色と略同一色を具備するとともに、前記複数のバーの並び方向の幅が、表示される複数のバーのうちその幅が最も狭いナローバーの10倍以上である着色領域が、前記複数のバーの並び方向最も外側となる2つのバーから、前記ナローバーの幅の10〜29倍だけ前記複数のバーの並び方向外側に離れて前記透明基板上に前記第1の色と略同一色による印刷によって設けられていることを特徴とする。
上記のように構成された本発明においては、ベース基材の一方の面側に配置された複数の帯状電極と、この複数の帯状電極からなる第1の電極層に対向配置された第2の電極層との間の電位差に応じて、これら第1の電極層と第2の電極層との間に挟み込まれた情報表示層による第1の色及び第2の色が第2の電極層側から視認されることによって、第2の色を背景として、第1の色を具備するバーが、表現する情報に応じた幅及び間隔を有して幅方向に複数並んで構成されるバーコードが表示されることになる。ここで、表示される複数のバーの並び方向外側には、バーを表示する第1の色と略同一色を具備するとともに、複数のバーの並び方向の幅が、表示される複数のバーのうちその幅が最も狭いナローバーの10倍以上である着色領域が、複数のバーの並び方向最も外側となる2つのバーから、ナローバーの幅の10〜29倍だけ複数のバーの並び方向外側に離れて設けられている。そのため、この着色領域の外側はバーコードを表現する部分とは認識されず、着色領域の外側にバーコード表示ラベルのエッジ部が存在したとしても、エッジ部がバーとして認識されてしまうことがない。
以上説明したように本発明においては、表示される複数のバーの並び方向外側に、バーを表示する第1の色と略同一色を具備するとともに、複数のバーの並び方向の幅が、表示される複数のバーのうちその幅が最も狭いナローバーの10倍以上である着色領域が、複数のバーの並び方向最も外側となる2つのバーから、ナローバーの幅の10〜29倍だけ複数のバーの並び方向外側に離れて設けられた構成としたため、この着色領域の外側にバーコード表示ラベルのエッジ部が存在したとしても、着色領域の外側はバーコードを表現する部分とは認識されず、それにより、エッジ部がバーとして認識されてしまうことがない。これにより、複数のバーの並び方向外側に配置されるクワイエットゾーンの幅をかなり広くすることなく、複数のバーの並び方向最も外側となる2つのバーから、ナローバーの幅の10〜29倍だけ複数のバーの並び方向外側に着色領域を設けるだけで、バーコードを正確に読み取ることができる。
本発明のバーコード表示ラベルによって表示されるバーコードの一例を示す図である。 本発明のバーコード表示ラベルの第1の実施の形態に用いられる配線電極基板の構成を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図2に示した配線電極基板を用いたバーコード表示ラベルの構成を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(b)に示したA部拡大図である。 図3に示したバーコード表示ラベルによって図1に示したバーコードを表示する際の動作を説明するための図であり、(a)は帯状電極と透明電極との間における電位差による帯電性粒子の移動を示す図、(b)はバーコード表示ラベルを透明導電膜基板側から見た場合の見え方を示す図である。 図3及び図4に示したバーコード表示ラベルにおいて着色領域の色によるバーコードの読取結果を示す図である。 本発明のバーコード表示ラベルの第2の実施の形態に用いられる配線電極基板の構成を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図6に示した配線電極基板を用いたバーコード表示ラベルの構成を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。 図7に示したバーコード表示ラベルによって図1に示したバーコードを表示する際の動作を説明するための図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明のバーコード表示ラベルによって表示されるバーコードについて説明する。
図1は、本発明のバーコード表示ラベルによって表示されるバーコードの一例を示す図である。
本例におけるバーコードは図1に示すように、第2の色となる白色を具備する背景部4を背景とし、第1の色となる黒色を具備する複数のバー5がその幅方向に複数並んで配置されており、情報を表現するためのバーコードシンボル部2と、このバーコードシンボル部2の両側に配置されたクワイエットゾーン3とから構成されている。
バーコードシンボル部2は、背景部4上に、複数のバー5が、バーコード1によって表現する情報に応じた幅及び間隔を有して幅方向に並んでいる。なお、バーコードシンボル部2には、スタートコード及びストップコード、また、チェックデジットを表現する領域も含まれている。
クワイエットゾーン3は、白色の背景部4のみからなり、バーコードシンボル部2のバー5の並び方向外側に配置されている。
(第1の実施の形態)
図2は、本発明のバーコード表示ラベルの第1の実施の形態に用いられる配線電極基板の構成を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。なお、図2に示す配線電極基板10は、図1に示したバーコード1を表示するためのバーコード表示ラベルに用いられるものである。
本形態における配線電極基板は図2に示すように、ベース基板11の一方の面に、第1の電極層を構成する帯状電極12がその幅方向に複数並んで形成され、さらにその帯状電極12の並び方向外側に2つの余白用電極15及び着色領域用電極16が形成されており、これら帯状電極12、余白用電極15及び着色領域用電極16のそれぞれには、配線13を介して接続端子14が接続されている。複数の帯状電極12のそれぞれは、バーコードシンボル部2を表示するためのものであって、上述したスタートコード、ストップコード及びチェックデジットを表現する部分も含めて、バーコードシンボル部2にて表示されるバー5のうちその幅が最も狭いバー(以下、ナローバーと称する)の幅と同一のものとなっている。また、余白用電極15は、ナローバーの10〜29倍の幅を有し、クワイエットゾーン3を表示するためのものであって、クワイエットゾーン3が白色の背景部4のみからなるものであるため、クワイエットゾーン3の幅を有する1つずつのものとなっている。また、着色領域用電極16においては、クワイエットゾーン3の外側においてバーコード1を構成するバー5と同一の色を表示するためのものであって、ナローバーの10倍以上の幅を有している。
図3は、図2に示した配線電極基板10を用いたバーコード表示ラベルの構成を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は(b)に示したA部拡大図である。
本形態におけるバーコード表示ラベルは図3に示すように、図2に示した配線電極基板10の帯状電極12、余白用電極15及び着色領域用電極16が形成された面に、情報表示層20と透明導電膜基板30とが積層されているとともに、配線電極基板10のそれとは反対側の面に粘着剤41を介して剥離紙42が剥離可能に貼着されて構成されている。透明導電膜基板30は、ガラス等からなる透明基板31の一方の面に第2の電極層となる透明電極(例えば、ITO)32が形成されて構成されており、また、情報表示層20は、隔壁21とシール層24とで囲まれた領域に、帯電性粒子23が分散した隔壁内液体22が収容されて構成されている。そして、これら配線電極基板10、情報表示層20及び透明導電膜基板30は、透明電極32と、帯状電極12、余白用電極15及び着色領域用電極16とが、隔壁21とシール層24とで囲まれた領域に収容された隔壁内液体22を介して対向するように積層されている。なお、隔壁21は、底部と、情報表示層20の外周部となる側部と、側部で囲まれた領域を複数の領域に区画するための壁部とからなり、底部とは反対側の面が開口した形状となっている。そして、底部側が透明導電膜基板30に対向するように積層されており、開口した側にシール層24が積層されている。
また、透明導電膜基板30は、情報表示層20の帯状電極12とは反対側に積層されており、透明基板31上には、帯状電極12、余白用電極15及び着色領域用電極16と対向しない領域にマスク印刷33が施されている。それにより、配線電極基板10に形成された配線13及び接続端子14が透明明導電膜基板30を介して視認されないようになっている。
以下に、上記のように構成されたバーコード表示ラベル6によるバーコード表示について説明する。
図4は、図3に示したバーコード表示ラベル6によって図1に示したバーコード1を表示する際の動作を説明するための図であり、(a)は帯状電極12と透明電極32との間における電位差による帯電性粒子23の移動を示す図、(b)はバーコード表示ラベル6を透明導電膜基板30側から見た場合の見え方を示す図である。
図3に示したバーコード表示ラベル6によって図1に示したバーコード1を表示する場合、例えば、透明電極32を0Vとし、また、ベース基板11に形成された帯状電極12、余白用電極15及び着色領域用電極16のうち、クワイエットゾーン3を表示するための余白用電極15と、バーコードシンボル部2にて表現したい情報に応じて背景部4を表示するための帯状電極12にプラスの電圧を印加するとともに、着色領域用電極16と、バーコードシンボル部2にて表現したい情報に応じてバー5を表示するための帯状電極12にマイナスの電圧を印加する。これは、配線13を介して帯状電極12、余白用電極15または着色領域用電極16に接続された接続端子14にプラスあるいはマイナスの電圧が選択的に印加されることにより行われる。
このように、透明電極32が0Vとされ、帯状電極12、余白用電極15及び着色領域用電極16にプラスあるいはマイナスの電圧が印加されると、プラスの電圧が印加された帯状電極12及び余白用電極15に対向する領域においては、帯状電極12に対して透明電極32側がマイナスとなる電位差が生じ、また、マイナスの電圧が印加された帯状電極12及び着色領域用電極16に対向する領域においては、帯状電極12に対して透明電極32側がプラスとなる電位差が生じる。すると、隔壁21及びシール層24で囲まれた領域に収容された隔壁内液体22が誘電性物質からなり、帯電性粒子23がプラス電位に帯電しているものであることから、図4(a)に示すように、マイナスの電圧が印加された帯状電極21及び着色領域用電極16に対向する領域においては、帯電性粒子23が帯状電極12または着色領域用電極16側に引き寄せられていき、また、プラスの電圧が印加された帯状電極12及び余白用電極15に対向する領域においては、帯電性粒子23が透明電極32側に引き寄せられていく。
そして、隔壁内液体22が染料または顔料で黒色に着色されており、帯電性粒子23が高屈折率の光散乱成分を含むため、このバーコード表示ラベル6を透明導電膜基板30側から見た場合、マイナスの電圧が印加された帯状電極12及び着色領域用電極16に対向する領域においては、情報表示層20による黒色が透明導電膜基板30を介して認識され、また、プラスの電圧が印加された帯状電極12及び余白用電極15に対向する領域においては、情報表示層20による白色が透明導電膜基板30を介して認識されるようになる。
バーコードシンボル部2においては、帯状電極12の幅が、上述したように、バーコードシンボル部2にて表示されるバー5のうちナローバーの幅と同一のものとなっているため、バーコードシンボル部2にて黒色で表示されるバー5の幅が帯状電極12の幅と同一である場合は、1つの帯状電極12にマイナスの電圧が印加されるとともにその帯状電極12に隣接する帯状電極12にプラスの電圧が印加され、また、バーコードシンボル部2にて黒色で表示されるバー5の幅が帯状電極12の幅の2倍である場合は、隣接する2つの帯状電極12にマイナスの電圧が印加されるとともにその2つの帯状電極12の両側に隣接する帯状電極12にプラスの電圧が印加され、また、バーコードシンボル部2にて黒色で表示されるバー5の幅が帯状電極12の幅の3倍である場合は、隣接する3つの帯状電極12にマイナスの電圧が印加されるとともにその3つの帯状電極12の両側に隣接する帯状電極12にプラスの電圧が印加されることになる。また、背景部4についても同様に、バーコードシンボル部2にて表示される2つのバー5の間隔が帯状電極12の幅と同一である場合は、1つの帯状電極12にプラスの電圧が印加されるとともにその帯状電極12に隣接する帯状電極12にマイナスの電圧が印加され、また、バーコードシンボル部2にて表示される2つのバー5の間隔が帯状電極12の幅の2倍である場合は、隣接する2つの帯状電極12にプラスの電圧が印加されるとともにその2つの帯状電極12の両側に隣接する帯状電極12にマイナスの電圧が印加され、また、バーコードシンボル部2にて表示される2つのバー5の間隔が帯状電極12の幅の3倍である場合は、隣接する3つの帯状電極12にプラスの電圧が印加されるとともにその3つの帯状電極12の両側に隣接する帯状電極12にマイナスの電圧が印加されることになる。
このように、バーコードシンボル部2にて黒色で表示されるバー5の幅及び間隔に応じて帯状電極12にプラスあるいはマイナスの電圧が印加されことにより、バーコード表示ラベル6を透明導電膜基板30側から見た場合、図4(b)に示すように、バーコードシンボル部2においては、白色を具備する背景部4を背景とし、黒色を具備する複数のバー5がその幅方向に複数並んで配置されてなるバーコード1が認識されることになる。なおこの際、バーコードシンボル部2におけるバー5の幅や間隔に応じて同一の電圧が印加される複数の帯状電極12は、微小間隔で並んで配置されているので、隣接する複数の帯状電極12に同一の電圧を印加した場合、微小間隔は認識されず、隣接する2つの帯状電極12に同一の電圧が印加された場合は、帯状電極12の2倍の幅のバー5または背景部4が認識され、隣接する3つの帯状電極14に同一の電圧が印加された場合は、帯状電極12の3倍の幅のバー4または背景部4が認識されることになる。また、余白用電極15にプラスの電圧が印加されることにより、バーコード表示ラベル6を透明導電膜基板30側から見た場合、クワイエットゾーン3が白色で認識されることになり、余白用電極15の幅がナローバーの10〜29倍であることから、クワイエットゾーン3の幅もナローバーの10〜29倍となっている。また、着色領域用電極16にマイナスの電圧が印加されることにより、バーコード表示ラベル6を透明導電膜基板30側から見た場合、クワイエットゾーン3の外側にバーコードシンボル部2にて表示されたバー5と同一の黒色の着色領域34が認識されることになり、着色領域用電極16の幅がナローバーの10倍以上であることから、着色領域34の幅もナローバーの10倍以上となっている。すなわち、着色領域34は、バーコードシンボル部2に表示される複数のバー5の並び方向の幅がナローバーの10倍以上であり、複数のバー5の並び方向最も外側となる2つのバーから、ナローバーの幅の10〜29倍だけ複数のバー5の並び方向外側に離れて設けられていることになる。
また、情報表示層20においては、配線13や接続端子14に対向する領域においても、帯状電極12、余白用電極15及び着色領域用電極16に印加される電圧に応じて帯電性粒子23が配線13や接続端子14、または透明電極32に引き寄せられることにより、バーコード表示ラベル6を透明導電膜基板30側から見た場合、黒色または白色が認識されてしまうことになるが、透明基板32上において、帯状電極12、余白用電極15及び着色領域用電極16と対向しない領域にマスク印刷33が施されているため、このマスク印刷33によって、情報表示層20の配線13や接続端子14に対向する領域における状態の変化による色が視認されてしまうことが回避されている。
以下に、着色領域34による効果について説明する。
着色領域34は、上述したように、バーコードシンボル部2に表示される複数のバー5の並び方向の幅がナローバーの10倍以上であり、複数のバー5の並び方向最も外側となる2つのバーから、ナローバーの幅の10〜29倍だけ複数のバー5の並び方向外側に離れて設けられている。
図5は、図3及び図4に示したバーコード表示ラベル6において着色領域34の色によるバーコード1の読取結果を示す図である。
図3及び図4に示したバーコード表示ラベル6において、着色領域34と、バーコードシンボル部2に表示される複数のバー5の並び方向最も外側となる2つのバーとの間隔を変化させていき、着色領域34の色によるバーコード1の読取可否を測定した。なお、着色領域34の複数のバー5の並び方向における幅は、ナローバーの10倍以上の同一のものとした。また、本測定においては、赤外線レーザタイプのバーコードリーダを用いた。
着色領域34の色として、本形態のようにバー5と同一の黒色を用いた場合、着色領域34が、バーコードシンボル部2に表示される複数のバー5の並び方向最も外側となる2つのバーから複数のバー5の並び方向外側にナローバーの幅の10〜40倍離れている場合の全てにおいてバーコード1の読み取りを行うことができた。
一方、着色領域34の色として、バーコードシンボル部2にて表示されるバー5とは異なるピンク色を用いた場合は、着色領域34が、バーコードシンボル部2に表示される複数のバー5の並び方向最も外側となる2つのバーから複数のバー5の並び方向外側にナローバーの幅の10〜29倍離れている場合においてはバーコード1を読み取ることができず、30倍以上離れている場合においてバーコード1を読み取ることができた。
このように、着色領域34の色を、バーコードシンボル部2に表示されるバー5と同一のものとすれば、クワイエットゾーン3の幅をかなり広いものとすることなく、この着色領域34を、バーコードシンボル部2に表示される複数のバー5の並び方向最も外側となる2つのバーからナローバーの幅の10倍以上複数のバー5の並び方向外側に離して設けるだけで、この着色領域34の外側にバーコード表示ラベル6のエッジ部が存在したとしても、着色領域34の外側はバーコードではないと認識され、エッジ部がバーとして認識されてしまうことがなくなる。
なお、本形態においては、着色領域用電極16を設け、この着色領域用電極16に帯状電極12のうちバー5を表示するためのものと同一の電圧を印加することにより、情報表示層20にてバー5と同一の色を表示するものを例に挙げて説明したが、情報表示層20の着色領域34となる領域に予めその電圧を印加することによってバー5と同一の色を表示させておけば、着色領域用電極16を設ける必要がない。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明のバーコード表示ラベルの第2の実施の形態に用いられる配線電極基板の構成を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。なお、図6に示す配線電極基板110においても、図1に示したバーコード1を表示するためのバーコード表示ラベルに用いられるものである。
本形態における配線電極基板は図6に示すように、第1の実施の形態にて示したものに対して、着色領域34を表示するための着色領域用電極16が設けられていない点のみが異なるものである。
図7は、図6に示した配線電極基板110を用いたバーコード表示ラベルの構成を示す図であり、(a)は表面から見た図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
本形態におけるバーコード表示ラベルは図7に示すように、第1の実施の形態にて示したものに対して、配線電極基板110に着色領域用電極16が設けられていないことに伴って、透明基板31の表面のうち余白用電極15に対向する領域の外側に印刷によって着色領域134が設けられている点のみが異なるものである。この着色領域134は、情報表示層30によって表示されるバー5の黒色と略同一色から構成されており、バーコードシンボル部2に表示される複数のバー5の並び方向の幅がナローバーの10倍以上であり、複数のバー5の並び方向最も外側となる2つのバーから、ナローバーの幅の10〜29倍だけ複数のバー5の並び方向外側に離れて設けられている。
以下に、上記のように構成されたバーコード表示ラベル106によるバーコード表示について説明する。
図8は、図7に示したバーコード表示ラベル106によって図1に示したバーコード1を表示する際の動作を説明するための図であり、バーコード表示ラベル106を透明導電膜基板30側から見た場合の見え方を示す。
図7に示したバーコード表示ラベル106によって図1に示したバーコード1を表示する場合は、例えば、透明電極32を0Vとし、また、クワイエットゾーン3を表示するための余白用電極15と、バーコードシンボル部2にて表現したい情報に応じて背景部4を表示するための帯状電極12にプラスの電圧を印加するとともに、バーコードシンボル部2にて表現したい情報に応じてバー5を表示するための帯状電極12にマイナスの電圧を印加することにより、第1の実施の形態に示したものと同様に、バーコード表示ラベル106を透明導電膜基板30側から見た場合、図8に示すように、バーコードシンボル部2においては、白色を具備する背景部4を背景とし、黒色を具備する複数のバー5がその幅方向に複数並んで配置されてなるバーコード1が認識されるとともに、クワイエットゾーン3が白色で認識されることになる。そして、余白用電極15の幅がナローバーの10〜29倍であることから、クワイエットゾーン3の幅もナローバーの10〜29倍となっている。また、クワイエットゾーン3の外側には、ナローバーの10倍以上の幅を有する着色領域134が認識されることになる。
このように本形態においても、バーコードシンボル部2に表示される複数のバー5の並び方向外側には、バー5を表示する黒色と略同一色を具備するとともに、複数のバー5の並び方向の幅が、ナローバーの10倍以上である着色領域134が、複数のバー5の並び方向最も外側となる2つのバーから、ナローバーの幅の10〜29倍だけ複数のバー5の並び方向外側に離れて設けられているので、この着色領域134の外側はバーコードを表現する部分とは認識されず、それにより、着色領域134の外側にバーコード表示ラベルのエッジ部が存在したとしても、エッジ部がバーとして認識されてしまうことがない。
なお、上述した2つの実施の形態に示したもののように、バーコードシンボル部2に表示される複数のバー5の並び方向外側に、バー5を表示する黒色と略同一色を具備するとともに、複数のバー5の並び方向の幅が、ナローバーの10倍以上である着色領域34,134が、複数のバー5の並び方向最も外側となる2つのバーから、ナローバーの幅の10〜29倍だけ複数のバー5の並び方向外側に離れて設けられていれば、この着色領域34,134が、バーコード表示ラベル6,106のエッジにかかっている必要はなく、着色領域34,134の複数のバー5の並び方向外側に、バーコード表示ラベル6,106のエッジにかかるようにマスク印刷が施されていてもよい。
1 バーコード
2 バーコードシンボル部
3 クワイエットゾーン
4 背景部
5 バー
6,106 バーコード表示ラベル
10,110 配線電極基板
11 ベース基板
12 帯状電極
13 配線
14 接続端子
15 余白用電極
16 着色領域用電極
20 情報表示層
21 隔壁
22 隔壁内液体
23 帯電性粒子
24 シール層
30 透明導電膜基板
31 透明基板
32 透明電極
33 マスク印刷
34,134 着色領域
41 粘着剤
42 剥離紙

Claims (1)

  1. ベース基材の一方の面側に配置された複数の帯状電極からなる第1の電極層と、透明基板上に形成され、前記第1の電極層に対向配置された第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に挟み込まれた情報表示層とを有し、前記複数の帯状電極と前記第2の電極層との間の電位差に応じた前記情報表示層による第1の色及び第2の色が前記第2の電極層側から視認されることによって、前記第2の色を背景として、前記第1の色を具備するバーが、表現する情報に応じた幅及び間隔を有して幅方向に複数並んで構成されるバーコードを表示するバーコード表示ラベルにおいて、
    前記第1の色と略同一色を具備するとともに、前記複数のバーの並び方向の幅が、表示される複数のバーのうちその幅が最も狭いナローバーの10倍以上である着色領域が、前記複数のバーの並び方向最も外側となる2つのバーから、前記ナローバーの幅の10〜29倍だけ前記複数のバーの並び方向外側に離れて前記透明基板上に前記第1の色と略同一色による印刷によって設けられていることを特徴とするバーコード表示ラベル。
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