以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明に係るゲーム装置の一実施形態の全体構成を示す斜視図である。図2は本発明に係るゲーム装置の各プレイヤが操作する端末装置を示す斜視図である。図1および図2に示すように、ゲーム装置10は、2台の大型パネルディスプレイ12と、大型パネルディスプレイ12の表示制御を行うメイン制御部14と、メイン制御部14と通信可能に接続された複数(本実施例では8個)の端末装置16a〜16hとから構成されている。
本実施形態におけるゲーム装置10では、サッカーゲームを行えるようになっており、サッカー以外のスポーツ競技(例えば、野球やラグビー、アメリカンフットボール、ホッケーなどのチームで対戦する競技)にも適用できるのは勿論、体力、攻撃力、守備力などのパラメータを持つキャラクタを操作して遊戯者同士で対戦を行うような対戦ゲームに適用することも可能である。大型パネルディスプレイ12は、サッカー場の全体画像、全席の試合ダイジェスト、全席の試合結果などの画像が表示される。初めてゲームに参加するプレイヤは、最初にゲームに必要なスターターセット(アイテム)を購入して端末装置16a〜16hが設置された各席に着座する。このスターターセットには、練習結果や試合結果等を記録する記録媒体として使用されるICカード(遊戯者情報記録媒体)18と、各サッカー選手の写真が印刷された11枚の選手カード(アイテム)20とが含まれる。なお、選手カード20は、本実施形態における通常カードである。本実施形態では、以下の説明において操作媒体・操作アイテムとしてカードを例に説明をするが、操作媒体はカードに限らず、カードに人形や動物等のフィギュアが結合した物、直方体・立方体形状の物、円柱・角柱形状の物、円錐・角錐形状の物、蒲鉾型、ドーム型等の立体物、コイン形状の物品でも遊戯進行の操作手段(プレイアイテム)となり得る物品であれば本発明に適用可能である。
選手カード20は、後述するように表面にそれぞれ異なる選手の写真が印刷され、裏面には表面に印刷された選手個人を識別するためのデータパターン(キャラクタデータ)が記録されている。また、ICカード18には、少なくとも当該プレイヤ22を特定することが可能な遊戯者情報が記憶されている。そのため、ICカード18に記憶された遊戯者情報を読み取り、メイン制御部14の記憶装置に格納されているデータベースを参照することにより、ゲームに必要なデータが得られるとともに、プレイヤ22がゲームに参加する資格を有していることを確認することができる。また、本実施形態においては、後述する代替カード21を使用してゲームを行うことができる。
端末装置16a〜16hは、それぞれ同一構成であるので、ここでは端末装置16aについて説明する。端末装置16aは、プレイヤ22が所有する選手カード20および代替カード21を載置するためのプレイフィールド24と、プレイヤ22が作ったサッカーチームの練習や試合の画像が表示されるモニタ26と、ICカード18が挿入されるICカードリーダライタ28と、ゲーム終了後に選手カードが払い出されるカード発行部30とが設けられている。また、プレイフィールド24の左側には、作戦メニューを選択指示するための作戦指示ボタン32a〜32cが設けられ、プレイフィールド24の右側には、選手パワー等を指示する入力ボタン34a、34bが設けられている。プレイヤ22は、作戦指示ボタン32a〜32cを操作することにより、練習や試合中に選手に指示を与えられる。すなわち、プレイヤ22は、作戦指示ボタン32a〜32cを操作して、例えば、サイド攻撃など戦術の指示を行ったり、ゴールへのシュートを指示したり、モニタ26に表示される試合場面のカメラを切り替えたりできる。
図3は、本実施形態におけるゲーム装置のシステム構成を示すブロック図である。メイン制御部14は、LAN(Local Area Network)38のハブ40を介して大型パネルディスプレイ12を表示制御するための大型パネル制御部36と、各端末装置16a〜16hと、外部ネットワーク(図示せず)と接続されている。
大型パネル制御部36は、CPU42、メモリ(RAM)44、入出力インターフェース46、サウンド回路48、グラフィック表示回路50を有する。メモリ(RAM)44には、大型パネルディスプレイ12に表示される各種画像データ(例えば、サッカー場の全体画像や各選手のプレイ画像、あるいは現在試合中のダイジェストシーン、あるいは過去の試合のゴールシーン等)、および大型パネルディスプレイ12に表示される各種画像データを選別して優先順位を決めて順次表示させる制御プログラムが格納されている。入出力インターフェース46には、メイン制御部14および大型パネルディスプレイ12を操作するためのスイッチ52が接続されている。サウンド回路48は、大型パネルディスプレイ12に表示される各種画像に応じた音声を出力するサウンドアンプ54に接続されている。グラフィック表示回路50は、CPU42からの制御信号により選択された画像(例えば、サッカー場の全体画像や各選手のプレイ画像、あるいは現在試合中のダイジェストシーン、あるいは過去の試合のゴールシーン等)を大型パネルディスプレイ12に表示させる。
また、各端末装置16a〜16hは、CPU62、メモリ(RAM)64、入出力インターフェース66、サウンド回路68、グラフィック表示回路70を有する。メモリ(RAM)64には、モニタ26に表示される各種画像データ(例えば、各種ゲーム選択画像や各選手のプレイ画像等)、および制御プログラムが格納されている。入出力インターフェース66は、メイン制御部14の他にICカードリードライト28、選手カード20の裏面に記憶されたカードデータを読み取るためのイメージセンサ56およびモニタ26を操作するためのスイッチ72が接続されている。サウンド回路68は、モニタ26に表示される各種画像に応じた音声を出力するサウンドアンプ74に接続されている。グラフィック表示回路50は、CPU62からの制御信号により選択された画像をモニタ26に表示させる。
図4は、プレイフィールド24を上から見た平面図である。図5は、プレイフィールド24が取り付けられた筐体76の縦断面図である。図4および図5に示すように、プレイフィールド24は、筐体76の上面開口76aを塞ぐように取り付けられた透明なガラス板78と、ガラス板78の上面に積層された薄いプレイフィールド用シート80とから構成されている。
選手カード20および代替カード21は、プレイフィールド用シート80の上面に載置される。そして、筐体76の内部には、プレイフィールド24に載置された選手カード20および代替カード21の裏面に赤外線(不可視光)を照射する光源82と、光源82から発光された光から可視光を除去する第1フィルタ84と、プレイフィールド24上に載置された選手カード20および代替カード21の裏面に記憶されたカードデータのパターンを撮像するイメージセンサ56と、選手カード20および代替カード21の裏面で反射した反射光を上方へ反射させる第1反射板86と、第1反射板86で反射した反射光(不可視光)をイメージセンサ56に導く第2反射板88と、反射板86、88で反射した反射光に含まれる外乱光(可視光)を除去する第2フィルタ90とが取り付けられている。光源82は、赤外線あるいは紫外線のような肉眼で見えない不可視光を発光する発光ダイオード(LED)からなる。もちろん、光源82から可視光が発光されないときは第1フィルタ84を除くことができる。
第1反射板86は、水平に設けられたプレイフィールド24に対して所定の傾斜角度αで傾斜するように筐体76の下側傾斜部76bに支持されている。また、第2反射板88は、第1反射板86の取付角度に応じた傾斜角度で取り付けられている。
筐体76は、下側傾斜部76bを有するため、プレイヤ22が着席したとき、プレイヤ22の足が下側傾斜部76bの下方に挿入させることができる。そのため、プレイヤ22は、プレイフィールド24上に選手カード20および代替カード21を並べる際にプレイフィールド24の奥の位置まで手を伸ばすことが可能になり、プレイフィールド24の全面のどこでも選手カード20および代替カード21を載置させることができる。
密閉された筐体76の内部からは、光源82から可視光をカットされた赤外線(不可視光)がプレイフィールド24に照射されているため、プレイフィールド24を上からみても筐体76の内部を覗くことはできない。
図6は、端末装置16aのプレイフィールド24および操作部を拡大して示す平面図である。図6に示すように、筐体76の上面には、プレイフィールド24と、プレイヤが操作する作戦指示ボタン32a〜32cおよび入力ボタン34a、34bが設けられている。プレイフィールド24の上面には、レギュラー選手となる選手カード20および代替カード21を配置するための出場選手カード配置領域92と、控えの選手となる選手カード20および代替カード21を配置するためのサブ選手カード配置領域94とが形成されている。
また、プレイヤ22は、手持ちの選手カード20の中から出場選手カード配置領域92の11枚の選手カード20を配置することができ、サブ選手カード配置領域94には5枚までの選手カード20を控えの選手として配置させることができる。
また、作戦指示ボタン32aはモニタ26に表示されたメニュー画像上のカーソルを上方向へ移動させるセレクトボタン、作戦指示ボタン32bは決定ボタン、作戦指示ボタン32cはモニタ26に表示されたメニュー画像上のカーソルを下方向へ移動させるセレクトボタンとして操作される。
また、入力ボタン34aは出場選手カード配置領域92に並べられた選手カード20および代替カード21のパラメータを全力レベルに変更するための操作ボタンであり、入力ボタン34bは出場選手カード配置領域92に並べられた選手カード20および代替カード21のパラメータを体力温存レベルに変更するための操作ボタンである。
プレイヤ22は、ゲーム開始する前に、ICカード18をICカードリーダライタ28に挿入してICカード18に記憶されている遊戯者情報を端末装置16に読み込ませる。端末装置16は、LAN38を経由してメイン制御部14から、読み込んだ遊戯者情報に紐付けられた各種データをRAM64に記憶する。
図7は、プレイフィールド24の印刷パターンの一例を示す平面図である。図7に示すように、プレイフィールド24のプレイフィールド用シート80の裏面には、上記出場選手カード配置領域92を示す白線枠96と、サブ選手カード配置領域94を示す線枠98とが印刷されている。さらに、プレイフィールド用シート80の裏面には、出場選手カード配置領域92を3つのブロックに分けており、フォワード(FD)の選手カード20を配置するためのフォワード領域100と、ミッドフィルダ(MD)の選手カード20を配置するためのミッドフィルダ領域102と、ディフェンダ(DF)の選手カード20を配置するためのディフェンダ領域104と、ゴールキーパ(GK)の選手カード20を配置するためのゴールキーパ領域105とが例えば緑色の濃淡が異なるインクで印刷されている。
この各領域100、102、104、105は、選手カード20の裏面に記録されたカードデータ(当該カードに印刷された選手の識別データ)を認識できるように赤外線を透過する顔料インクで印刷されている。また、サブ選手カード配置領域94は、プレイフィールド用シート80の裏面に例えば茶色のインクで印刷されており、5枚まで控えの選手カード20が置けるように、5個の黄線枠106が印刷されている。
なお、ゲーム装置10では、例えば、各選手カード20に印刷されている選手によってポジションがフォワード、ミッドフィルダ、ディフェンダ、ゴールキーパの何れかに決められており、各選手カード20が載置された領域がその選手カード20に印刷された選手のポジションと一致しているときは、選手パラメータおよびチームパラメータが通常値に設定される。
しかし、各選手カード20が載置された領域がその選手カード20に印刷された選手のポジションと一致していないときは、選手パラメータおよびチームパラメータが低い値に設定される。例えばフォワード(FD)の選手カード20がディフェンダ領域102に載置された場合には、チームの攻撃力が弱まる等の影響が出る。
また、各領域100、102、104にどの選手カード20を載置するのかは、監督であるプレイヤ22が決めることができる。また、プレイヤ22は、各領域100、102、104に配置される選手カード20の枚数を3−3−4、3−4−3、4−3−3のどのフォーメーションでゲームスタートさせるかを決めることができる。
図8は、プレイフィールド24の断面構造を拡大して示す縦断面図である。図8に示すように、プレイフィールド24は、補強用のガラス板78の上面にプレイフィールド用シート80を載置した積層構造であり、プレイフィールド用シート80は、透明なポリカーボネイト樹脂製であり、下面に印刷された上記各領域100、102、104やサブ選手カード配置領域94、白線枠96、黄線枠106等を保護する役目を有している。そして、プレイフィールド用シート80の上面には、微細な凹凸(「シボ」とも呼ばれている)110が形成されている。
この微細な凹凸110が表面にあると、選手カード20および代替カード21が載置されたときに密着せず、選手カード20および代替カード21を容易に取ったり、移動させたりすることができる。さらに、プレイフィールド用シート80は、微細な凹凸110が表面にあるため、外部からの光が乱反射して半透明となり、筐体76の内部を覗けないようにするための目隠しの役目も有している。しかも、筐体76の内部は、光源82が不可視光を発光するため、プレイフィールド24を上からみても筐体76の内部が真っ暗であり、プレイヤ22が筐体76の内部を見ることはできない。
なお、インク層108には、黒と白以外の赤外線を透過する顔料インクが使用される。これは、選手カード20の裏面に不可視光で見ると黒と白のパターンでカードデータが記録されているからである。
次に、選手カード20の裏面に記憶されたカードデータについて、図面を参照して説明する。図9は、選手カード20の裏面に記憶されたカードデータの一例を示す図である。
本実施形態においては、選手カード20の裏面に印刷されたカードデータの位置検出及び角度検出に円形のコードパターンを使用する。なお、本実施形態においては円形のコードパターンにより各カードの位置検出・角度検出を行っているが、帯状のバーコードやスタック型やマトリックス型などの2次元バーコード等、または、磁気コードや電子タグなどカードデータに記憶されるデータと、またそのデータを読み取ることが可能な読取手段を別途備えれば、本発明に係るゲーム装置において適用可能である。これは位置検出データ、角度検出データに限らず、キャラクタデータや後述する固有カードデータについても同様であることは勿論である。また、本実施形態においては円形のコードパターンにより、選手カード20のプレイフィールド24上での位置及び角度を検出しているが、カード座標位置または向き(角度)のいずれか一方のみを検出する構成としてもよい。
本実施形態においては、選手カード20の裏面に記録されたデータパターンを読み取ることで得られるカード座標位置・向き(角度)・IDコードの検出は、それぞれの段階に分けて行う。まず、プレイフィールド80のほぼ全領域に対して選手カード20の位置座標を検出し(手順1)、次に検出された位置座標に対して角度検出を行い(手順2)、最後に検出された位置座標・角度に対してカードのIDデータのデコード処理(手順3)をする。
図9は、本実施形態におけるコードパターンの一例を示す図である。図9に示すように、選手カード20の裏面には、半径の異なる複数のパターンからなるコードパターン170が印刷されている。このコードパターン170は、カード位置検出円172と、カード位置検出円172の外周に形成された位置角度検出パターン領域174と、位置角度検出パターン領域174の外側に形成されたIDデータ領域176と、カード位置検出円172の内側に形成された環状白色領域178と、環状白色領域178の内側に形成されたデータ領域180と、データ領域180の内側に形成された中心点182を有する。コードパターン170は、黒色部分170aと白色部分170bとの濃度差によって認識される。
また、コードパターン170には、赤外線を透過するインクを使用した印刷が施されており、プレイヤが直接視認することができないようになっている。そのため、プレイヤ22あるいはその他の者がコードパターン170に細工してコードパターン170を改造したり、あるいはコードパターン170を似せたカードを偽造したりすることが防止される。
また、コードパターン170には、カード位置検出円172と、位置角度検出パターン領域174と、IDデータ領域176と、環状白色領域178と、データ領域180とが、中心点182を中心とする同心円状に形成されており、カード20の短辺よりも大きい半径となるIDデータ領域176は円弧状に湾曲した形状に形成される。すなわち、IDデータ領域176では、長方形のカード面に対し、短辺部分よりも大径な半径に位置する最外周の円形パターンのうち一部が円弧状に記録されたため、カード面の全面積を有効に使用することができる。
図10は、選手カード20の裏面をイメージセンサ56で撮像された画像を示す図である。図10に示すように、上記コードパターン170をイメージセンサ56で撮像すると、黒白部分が「1」と認識され、白黒部分が「0」として認識される。IDデータ領域176およびデータ領域180の白色部分は、ハッチングで示す部分であるが、空白ではなく、黒色部分との組み合わせで所定の情報を表示している。
すなわち、上記黒色部分と白色部分との組合せによって1ビットの信号として抽出するように構成されており、予め決められた情報の内容に応じて黒色部分と白色部分との配置パターンが異なり、この黒色部分と白色部分との配置パターンがコードパターンとして機能する。なお、本実施形態においては、各半ビット(一つの黒色部分または白色部分)がイメージセンサ56で撮像された画像データの撮影した画面上で6ドットになるように大きさが決められている。
ゲーム装置10では、選手カード20がプレイフィールド用シート80のどの位置に載置されるのか分からず、且つ、選手カード20の向きが一様ではなく回転方向のどの方向に傾いた状態に載置されるのか分からない。そのため、選手カード20の裏面に印刷されたコードパターン170を検出する前に検出位置および位置角度を判別する必要がある。
そこで、本実施形態では、選手カード20のコードパターン170からコード位置(中心位置)検出をカード位置検出円172の内側と外側との輝度差で検出する。そのため、カード位置検出円172の内側と外側には、白色領域171,173が環状に形成されており、これによりカード位置検出円172に内周および外周との輝度差が明確化されている。カード位置検出円172は、円であるため、カード20の向き(位置角度)に関係なく位置を検出することが可能である。
また、コードパターン170の位置角度(カード20の向き)の検出には、カード位置検出円172の外周より外側に放射状に突出する位置角度検出パターン領域174の突部174a〜174dの円周方向間隔を検出して判別する。そのため、各突部174a〜174dの円周方向の間隔は、等間隔とせず、各間隔が異なるようにして、その間隔を検出することで当該カード20の位置角度を判別する。
また、各ビットの値は隣り合った2つの半ビット領域の輝度差で判定する。各領域の輝度を求める際には、ピンぼけや位置・角度検出時の誤差の影響を少なくするため、境界ぎりぎりの部分は使用せず各領域中心部の輝度を抽出する。
図11に示すように、IDデータ領域176およびデータ領域180のビットの開始位置S1〜S4は、各選手カード20によって異なっている。
図12に示すように、IDデータ領域176およびデータ領域180には、パターンデータ0〜15からなる16ビットの情報が得られる。また、各パターンデータ0〜15は、上記黒色部分と白色部分とからなり、イメージセンサ56で撮像された画像データの中から識別しやすくするため、黒色部分および白色部分の1つの面積が大きく設定されており、データの誤認識が防止されている。
ここで、端末装置16のCPU62が実行するカード位置座標検出処理について説明する。まず、プレイフィールド用シート80に選手カード20が載置されると、選手カード20の位置座標を検出する。ここで位置座標の検出に円形のコードパターンからなるカード位置検出円172を検出することで、カード20の位置角度の影響を受けないので高速に位置座標が検出できる。
従って、カード位置座標検出処理では、図10ないし図12に示すコードパターン170からカード位置検出円172の黒色部分とその内側、外側に形成された白色領域との輝度差をパターンマッチングで測定することによりカード20の位置を検出する。
カード位置座標検出方法は、図13(A)〜(D)に示されるように、カード位置検出円172の位置がカード20の位置であるので、イメージセンサ56で撮像された画像データの中からカード位置検出円172の位置を検出することでカード20の位置を認識する。
図13(A)に示すように、カード位置検出円172の内側を12の領域R1〜R12に分割して評価する。12分割した各領域R1〜R12に白点182と黒点184で示す2対のポイントを設置する。この2対のポイントに於いて白点182は正、黒点184は負としてそれぞれの輝度を加算し各領域R1〜R12の評価値とする。
図13(B)にカード位置検出円172の内側の周縁を境として白点182と黒点184との配置パターンを示す。この白点182と黒点184との配置パターンに基づいて、カード位置検出円172の内側周縁をカード位置検出円172とその内側領域186を使用して内周輪郭データを評価する。これにより、選手カード20が載置された位置の大まかな座標位置を認識する。
なお、カード位置検出円172を表すハッチング部分は、評価値0とする。また、上記のように分割された12領域の全ての評価値が設定した閾値Aを越え、さらにそのうち10個(設定により変更可能)が閾値Bを越えた座標を、カード座標の候補として記憶する。このとき全領域の評価値の和をその座標の評価値Nとして記憶する。
次に、カード座標の候補として記憶されたカード座標に対して図13(C)に示す12分割パターン188を使用して評価する。この12分割パターン188は、カード位置検出円172の外側周縁とその外側領域を使用して評価する。図13(D)にカード位置検出円172の外側の周縁を境として白点190と黒点192との配置パターンを示す。この白点190と黒点192との配置パターンに基づいて、カード位置検出円172の外側周縁をカード位置検出円172とその外側に形成された位置角度検出パターン領域174の白色領域を使用して外周輪郭データを評価する。これにより、選手カード20が載置された位置の正確な座標位置を認識する。
上記のように12分割した各領域R1〜R12に白点190と黒点192で示す4対のポイントを設置する。このポイントに於いて白点190は正、黒点192は負としてそれぞれの輝度を加算し、その加算値を各領域R1〜R12の評価値とする。ハッチング部分は0とする。そして、この各領域R1〜R12の全ての評価値が設定した閾値Cを越え、さらにそのうち9個(設定により変更可能)が閾値Dを越えた座標を、カード座標の候補として記憶する。このとき全領域R1〜R12の評価値の和をその座標の評価値Mとして記憶する。評価値Nと評価値Mの和をその座標の評価値Σとする。
全ての座標を評価し終わるか候補座標の数が設定数を越えたら、間引き距離として設定した値以下の距離にある複数の候補座標に対して評価値の小さい座標を削除して間引きを行う。間引き後に残った評価値の大きな座標を選手カード20の座標位置とする。
次にカード位置検出後に行うカード角度検出処理について、図14および図15(A)〜(C)を参照して説明する。図14に示すように、カード角度検出処理では、カード位置が検出された座標に対して角度検出を行う。この角度検出方法としては、カード位置検出円172の外周から放射状に突出する位置角度検出パターン領域174(図14中、ハッチングで示す)の突部174a〜174dの円周方向間隔を検出して判別する。このように、角度検出処理を行う座標は、位置検出で絞り込まれているので、全ての座標に対して行うより処理時間は短縮される。
プレイフィールド用シート80に載置された選手カード20の位置角度(向き)は、位置角度検出パターン領域174の外周に突出する突部174a〜174dの円周方向の各間隔L1〜L4が予め決められた間隔に設定されており、且つ、各間隔L1〜L4がL1<L2<L3<L4となるように異なる間隔に配置されている。そのため、各突部174a〜174dの検出位置を走査して検出パルスの時間間隔から選手カード20の位置角度が分かる。
本実施形態においては、各突部174a〜174dの検出パルスのパターンと予め記憶されたパターンとを照合してパターンマッチングで角度検出を行う。例えば、角度検出用の各突部174a〜174dの幅(周方向の寸法)を1とすると各突部174a〜174dの各間隔L1:L2:L3:L4の比率が3:4:5:8になるように配置してある。このように、間隔L1〜L4の比率を変えることにより角度検出の誤認識を防止している。
なお、各突部174a〜174dの各間隔L1〜L4の比率を変える代わりに、各突部174a〜174dの幅(周方向の寸法)を夫々異なる寸法となるように変えても良い。また、位置角度検出パターン領域174は、できるだけ選手カード20の幅ぎりぎりまで大きくとることにより、検出誤差を小さくしている。
図15(A)〜(C)に示すように、各突部174a〜174dの検出方法では、位置角度検出パターン領域174の白色に対する各突部174a〜174dの黒色との濃度差(輝度差)からエッジ(側面縁部)を検出しており、この検出信号の時間軸上の間隔が上記各間隔L1〜L4となる。また、各突部174a〜174dのエッジを検出した場合、白色から黒色に切り換わるエッジの検出信号が+側に立ち上がり、黒色から白色に切り換わるエッジの検出信号が−側に立ち下がる。従って、−側の検出信号と次に検出される+側の検出信号との間隔Lが各突部174a〜174dの間隔L1〜L4の何れかと一致する。
本実施形態においては、位置角度検出パターン領域174を角度0°〜359°まで1°刻みで輝度データY[n](角度nの時)を取り出し、Edge[n]=V[n−1]−V[n+1]でエッジの値を抽出する。なお、プレイフィールド用シート80において、プレイヤからみて正面の上方向を基準角度0°とする。
そして、図15(A)に示すフィルタ信号(予め登録されている)と図15(B)に示す各突部174a〜174dの周方向のエッジの検出信号とを掛け合わせた合計値を1°ずつずらしながら求める。任意の角度でフィルタ信号とエッジ検出信号とが一致すると、合計値が最大となる。そのため、図15(C)に示す合計値が最大となったところを当該カード20の角度(向き)αとする。従って、プレイフィールド用シート80に載置された選手カード20は、基準角度(0°)に対して時計方向に角度α回転した向きであることが判別される。
選手カード20に対する照明の当たり方が均一でない場合には、白色部分の間隔が黒色部分の間隔より検出レベルが小さいことがあり、ノイズとの判別がつかないことがある。これに対し、本実施形態においては、上記のように各突部174a〜174dの周方向のエッジの検出値で評価することにより、選手カード20に対する照明のあたり方が均一でない場合でも、ごく狭い範囲ではほぼ照明が均一として相対的な処理をすることで、各突部174a〜174dを正確に検出できるので、位置角度の検出がより正確に行える。
ここで、IDデータ領域176およびデータ領域180を読み取るIDデコード処理について説明する。
上記したようにして選手カード20の位置座標と位置角度が分かれば、IDデータ領域176およびデータ領域180に形成されたビット位置は、一義的に決まるので、誤認識せずに判別処理が正確に行われる。また、本実施形態においては、検出された選手カード20の位置座標に対してのみデコード処理すれば良いので短時間でカード情報を読み取ることができる。
前述した図9ないし図12に示すように、IDデータ領域176およびデータ領域180に形成されたコードパターンは、各コード(黒色部分170aおよび白色部分170b)が約6ドット×6ドットで構成された領域を半ビット(黒色部分170aまたは白色部分170b)として、半ビットの領域内は全て白色または黒色とする。隣り合ったコードパターン領域では、必ず黒色部分170aと白色部分170bとの組み合わせで1ビットを構成する。これにより、照明の光ムラ等で輝度の絶対値では、判定できない場合でも相対値の輝度差でコードパターンの各ビットを判定することが可能になる。
図12に示すように、カード位置検出円172の内側に配置されたデータ領域180には、4ビット分のコードパターン0〜3を配置しており、これらの配置されている位置を上記のように検出したカード位置座標と位置角度から計算し、各半ビット領域の評価値を求める。この場合の評価値とは、イメージセンサ56で撮像された画像の中のカード位置に表示されたデータ領域180内の複数のドットの総和である。
このように、評価値を複数のドットの総和とすることにより、ドット欠けやノイズがあっても、その影響を小さくすることができる。なお、1ドットを正確に評価ができるのであれば、1ドット分の値を評価値としても良い。
このとき、データ領域180の境界部分は、位置座標や角度検出時の誤差、撮影時のピンぼけ等により、正確な評価値を計算する際の妨げとなるおそれがあるので使用しない。
同様にしてカード位置検出円172の外側に配置されたIDデータ領域176には、12ビット分のコードパターン4〜15を配置しており、コードパターン4〜15の評価値も求め、選手カード20に記憶されたカードデータの各ビットを求める。このとき、各ビットの白色部分と黒色部分の評価値の差が閾値Eを越えたものが設定数以上あれば適正コードとして登録し、閾値Eを越えたものが設定数以上なければ不正コードとして削除する。
また、パリティ(誤り検出符号)ビットを設定し、パリティエラーが出たコードも不正コードとして削除する。そして、正しい値として認識されたビット配列をIDデコードテーブル(図示せず)に従ってデコードし、当該選手カード20のIDデータを求める。本実施形態においては、16ビットのうち最上位の2ビットがパリティビットであり、パリティを計算し、エラーならば不正コードとして削除する。
なお、本実施形態においては、選手カード20のキャラクタデータは選手カード20の種類に対応している。一般にこの種のカードゲームにおいて使用されるカードの種類は、多くても数千種類程度であるので、上記したように16ビットの上位2ビットをパリティビットとして使用しても、十分に対応することができる。
これに対して、全てのカードに固有のカードデータを付するときは、人気の高いカードゲームにおいてはカードの総発行枚数が数億枚を超えるものもあることから、固有カードデータ(ユニークID)として、例えば、13桁のバーコード等を用いることにより対応することが可能である。
次に、イメージセンサ56により撮像された画像の縦横比補正について説明する。イメージセンサ56の機種によって画素の横:縦比が1:1でない場合がある。その場合、画像をそのまま回転させると画像が歪んでしまい、扱いづらいので、縦横比補正処理を行う。例えば、画素の横:縦比が1.29:1である場合には、正方画素になるように画素を縦に1.29倍とする。
次に、イメージセンサ56のレンズ歪み補正処理について説明する。イメージセンサ56のレンズ歪みがあるときは、以下のようにして補正してレンズの歪みを取り除く必要がある。その場合、例えば、イメージセンサ56の焦点距離を4.8mmに合わせる。そして、イメージセンサ56の画像を100%時の500mmが440ドット(0.88dot/mm)になるように手動で調整することになる。また、本実施形態においては、イメージセンサ56で撮像した基準マーカ200から倍率を求めて自動調整することも可能である。
図16(A)に示す黒色リングからなる基準マーカ200をプレイフィールド用シート80の四隅に設ける。そして、イメージセンサ56により撮像されたプレイフィールド用シート80の画像の中から基準座標設定のためのマーカ位置検出処理を行う。そして、プレイフィールド用シート80の四隅に設けられた基準マーカ200の座標を認識する。
基準マーカ200の認識方法としては、ソーベルフィルタを用いる。図16(B)に示されるように、ソーベルフィルタにより基準マーカ200の輪郭の濃度差からマーカパターン202を検出し、基準マーカ200の輪郭を認識する。このように基準マーカ200の輪郭を取り出すことでオフセット成分を取り除くことができる。
なお、基準マーカ200の輪郭抽出処理では、ソーベルフィルタを用いて基準マーカ200の輪郭を抽出する。基準マーカ200の輪郭値を掛けて合計した数値が最大になる位置が基準マーカ200の座標になる。そして、この基準マーカ200の位置とパターンマッチングを行ってプレイフィールド用シート80の位置座標を補正する。
図17は、上記の選手カード20の裏面に記憶されたカードデータを認識するための処理手順を示すフローチャートである。図17に示すように、端末装置16aのCPU62では、コインが投入されると、ステップS111で縦横比補正処理を実行する。この縦横比補正処理は、前述したイメージセンサ56の機種によって画素の横:縦比が1:1でない場合があるので、正方画素になるように画素の縦横比を1:1に補正する。
次に、ステップS112においては、イメージセンサ56のレンズの歪みを補正する球面補正フィルタ処理を行う。この球面補正フィルタ処理は、イメージセンサのレンズ系の歪みに起因する画像の歪みを除去して、歪みのない画像を得る処理である。
続いて、ステップS113においては、基準座標マーカ位置検出処理を行う。この基準座標マーカ位置検出処理は、前述したようにプレイフィールド用シート80の四隅に設けられた基準マーカ200の輪郭を抽出して認識する(ステップS113a)。
次のステップS113bにおいては、プレイフィールド用シート80の四隅に設けられた基準マーカ200の検出位置とのパターンマッチング処理を行う。すなわち、基準マーカ200の検出位置と予めデータベースに記憶された基準マーカパターンデータとを照合してずれ量を求め、このずれ量に応じてイメージセンサ56により撮像した画像のずれを補正する。
次のステップS114においては、前述した図13(A)〜(D)に示すように、プレイフィールド用シート80上の全座標に対してカード位置検出処理を実行する。ステップS114aにおいては、パターンマッチング処理を行う。すなわち、予め登録された各回転位置のパターンデータと照合して点数をつけて、1ドットずつずらして画像全てを検索し、あるレベル以上の値の座標と角度を格納する。次のステップS114bにおいては、あるレベル以上の値で区別しただけなので、不要な座標も含まれており、そのため、余分な画素を削除する間引き処理を行う。
次のステップS115においては、カード角度検出処理を実行する。このカード角度検出処理は、前述した図14および図15(A)〜(C)に示すように、位置角度検出パターン領域174の白色に対する各突部174a〜174dの黒色との濃度差からエッジを検出しており、この検出信号の時間軸上の間隔をパターンマッチグしてカード位置角度を求める(ステップS115a)。
次のステップS116においては、前述したカード位置座標、角度から輝度の画像を切り出し、前述した図11および図12に示すように、IDデータ領域176およびデータ領域180に形成された輝度差から、例えば、左右輝度差が白黒=0、黒白=1を読み出す。そして、選手カード20の裏面に記憶されたIDデータ領域176およびデータ領域180のコードパターン0〜15のIDコードを検出する。
図18は、本実施形態における代替カード21を示す平面図であり、図18(a)は代替カード21の表面の一例を示し、図18(b)は代替カード21の裏面に記憶されたカードデータの一例を示す図である。
図18(a)に示すように、代替カード21の表面側には、長方形の長辺の上部および下部のカード名記載欄211に代替カード21を示す「Alternate Card」の表示が印刷されている。また、代替カード21の表面側の中央には、代替カード21を識別するための固有のID212が表示されている。本実施形態のサッカーゲームにおいては、1回のゲームにおいて、レギュラー選手として11名と控え選手として最大5名の選手を使用することができるので、代替カード21を最大16枚使用することができる。従って、最大16枚の代替カード21を個々に識別するための固有のID212が付される。
図18(b)に示すように、代替カード21の裏面には、上記した選手カード20の裏面に記憶されているコードパターン170の一部を使用したコードパターン220が印刷されている。このコードパターン220は、カード位置検出円222と、カード位置検出円222の外周に形成された位置角度検出パターン領域224と、位置角度検出パターン領域224の内側に形成された環状白色領域228と、環状白色領域228の内側に形成されたIDデータ領域230を有する。そして、選手カード20の裏面に印刷されていたコードパターン170における、位置角度検出パターン領域224の外側のIDデータ領域226と環状白色領域228の内側に形成されたIDデータ領域230の内側の領域232(図9に示す選手カード20の中心点182が印刷された領域)には、コードパターン220は記憶されない。このコードパターン220も図9に示すコードパターン170と同様に、黒色部分220aと白色部分220bとの濃度差によって認識される。
この代替カード21は、IDデータ領域230の内側の領域232に、図9に示す中心点182が印刷されていないことが検出されることにより、代替カード21であると識別される。なお、本実施形態においては、図9に示す中心点182の有無により、選手カード20であるか代替カード21であるかを識別する例を示したが、この識別処理には1ビットの情報があれば十分であるので、代替カード21の中心の領域232以外の位置(例えば、位置角度検出パターン領域224の外側の領域226の任意の位置)に、1ビットの識別情報を記憶させても良い。
また、本実施形態においては、環状白色領域228の内側に形成されたIDデータ領域230に、代替カード21固有のIDデータを記憶している。図12において説明したように、環状白色領域228の内側のIDデータ領域230において4ビットの識別情報が記憶できるので、最大16枚の代替カード21を個々に識別することができる。なお、ゲームの種類に応じて、さらに多くの代替カード21を識別する必要がある場合は、上記した位置角度検出パターン領域224の外側の領域226も使用することにより16ビットの識別情報を記憶させることができる。
プレイフィールド24上に載置された代替カード21の位置検出および角度検出の処理は、上記した図17におけるステップS114およびステップS115における処理と同様である。代替カード21の場合は、図17のステップS116において、代替カード21であることの識別処理と、IDデータのデコード処理がなされる。
次に、上記したように構成されたゲーム装置10の遊び方および制御処理について説明する。図19は、本実施形態におけるゲーム装置10のメイン制御部14および端末装置16による基本的な遊戯処理を示すフローチャートである。
ステップS201においてメイン制御部14のCPUは、各端末装置16a〜16hに新たなゲームの開始を許可する処理を行う。すなわち、前回のゲームが進行中の場合は新たなゲーム実施の許可は行われず、前回のゲームの終了処理が全て完了すると、ゲーム実行許可処理を行い、各端末装置16a〜16hを新規のゲームが実施可能な状態に制御する。このとき、新たなコインの投入およびクレジットの投資が有効となり、ゲーム実行の準備がなされる。
次に、ステップS202においてゲーム装置10は、本実施形態における遊戯者情報読み取り手段であるICカードリーダライタ28に挿入されるICカード18に記憶されている遊戯者情報を読み取り、プレイヤ22にパスワードの入力を促す表示画面を端末装置16のモニタ26に表示する処理を行い、プレイヤ22の認証処理を行う。
次に、ステップS203において、上記ステップS202で認証処理を行ったプレイヤ22が、初めてこのゲームを行う者であるか否かを判定する処理を行い、初めてゲームを行う者であると判定されたときはステップS204に進み、2回目以降のゲームを行う者であると判定されたときはステップS205に進む。
ステップS204においてメイン制御部14は、初めてゲームを行うプレイヤ22の遊戯者情報に紐付けてスターターセットに同梱されている選手カード20のキャラクタデータを、メイン制御部14のデータベースに記憶する処理を行う。このとき、遊戯者情報に紐付けられて記憶される戦績データ、レベルデータ、ランキングデータの記憶領域には初期値が記憶される。
ステップS205においてメイン制御部14のCPUは、各端末装置16a〜16bにエントリーしてきたプレイや22同士、またはプレイヤ22とゲーム装置10に記憶されている仮想チームとのマッチング処理を行う。メイン制御部14のCPUは、各プレイヤ22の遊技者情報から、レベルデータもしくはランキングデータが接近しているプレイヤ22同士を対戦相手とするようにマッチング処理を行い、同等のレベルの対戦相手がいないときは上記した仮想チームから同等レベルの仮想チームを選択してマッチング処理を行う。なお、プレイヤ22のエントリー順にマッチング処理を進めていくように構成しても良い。マッチング処理が終了すると、大型パネルディスプレイ12に、決定した試合の組合せ表等が表示される。
次に、ステップS206において、プレイヤ22がプレイフィールド24上にセットした選手カード20または代替カード21を今回使用する選手として登録する処理を行う。プレイヤ22は、所有している選手カード20の中からレギュラー選手として11枚を選び、控えの選手カード20を5枚選出する。そして、プレイヤ22は、プレイフィールド24に形成された出場選手カード配置領域92のフォワード領域100、ミッドフィルダ領域102、ディフェンダ領域104、ゴールキーパ領域105(図7参照)にレギュラー選手として選出した11枚の各選手カード20を並べ、サブ選手カード配置領域94に控えの選手として選出した5枚の各選手カード20を並べる。なお、サブ選手カード配置領域94に載置される控えの選手の選手カード20は、5枚まで置くことができるが、プレイヤ22がレギュラー選手の分しか持っていないときはサブ選手カード配置領域94に置かなくてもゲームを行うことができる。この、選手カード登録処理については、別途、図20ないし図22のフローチャートを参照して詳述する。
上記ステップS206の選手カード登録処理が終了すると、ステップS207において試合進行の処理が行われる。試合の進行処理においてプレイヤ22は、他のプレイヤのチームまたはコンピュータ制御の仮想チームと対戦する。試合が開始されると、プレイヤ22は、モニタ26に表示された試合の進行状況を見ながら監督として戦術を考え、プレイフィールド24上に載置された各選手カード20を移動させたり、選手交代させたりしてゲームを進行させる。試合は、予め設定された所定時間が経過すると、自動的に終了する。なお、試合進行の処理については公知の技術であるので、詳細な説明を省略する。
なお、試合の進行処理中に端末装置16のCPU62は、上記ステップS206において登録された選手カード20または代替カード21のキャラクタデータに基づいて、キャラクタ画像を生成する処理を行う。CPU62はモニタ26の画面に、位置検出円172、222に基づいて検出された位置に対応する位置に生成されたキャラクタ画像を、ゲームの背景画像等とともに表示する。CPU62は本実施形態におけるキャラクタ画像生成手段であり、モニタ26は本実施形態における画像表示手段である。
本実施形態においては、プレイヤ22がプレイフィールド24にカード20、21を擦る操作を行うことにより、当該カード20、21に対応するキャラクタの操作が可能となる。このとき、プレイヤ22が操作するカードが通常カード20であれば、CPU62はモニタ26にキャラクタ画像の動きのみを表示させる処理を行う。一方、プレイヤ22が代替カード21を操作したとき、CPU62は、モニタ26に代替カードに対応するキャラクタ画像の動きを表示するとともに、当該キャラクタの名称、能力値、属性等、通常カード20に印刷されている情報をモニタ26の画面の所定の領域に表示させる処理を行う。CPU62は、本実施形態における画像表示制御手段である。
また、試合進行中は、大型ディスプレイパネル12に、各試合のダイジェストシーン等が表示される。このように大型パネルディスプレイ12に試合のダイジェストシーン等を適宜表示することにより、プレイヤ22以外の順番待ちをしている顧客が退屈することを防止できるとともに、ゲームに参加したことの内心機の顧客に対してゲームの面白さをアピールすることができ、集客効果を高めることができる。
試合が開始されてから所定時間が経過して試合の進行処理が終了すると、ステップS208に進み、試合の結果表示の処理が行われる。試合の結果は、各プレイヤ22が操作する端末装置16のモニタ26に表示されるとともに、全試合の結果が、大型パネルディスプレイ12に表示される。
1ゲームの進行処理が終了するとステップS209において、カード発行部20の近傍に設置されている払出カードデータ読み取り手段が新たに払い出される予定の選手カード20のキャラクタデータを読み取り、続いて、本実施形態における選手カード20の所有権情報更新手段であるメイン制御部14のCPUは、読み取られたキャラクタデータに対応する選手カード20の所有権情報を、遊戯者情報に紐付けられた所有権情報に追加して、データベースに記憶されている所有権情報を更新して記憶する処理を行い(ステップS210)、次のステップS211に進む。
ステップS211においてCPU62は、端末装置16のモニタ26に新たな選手カード20のキャラクタデータを告知して、プレイヤ22にこの選手カード20の払出を希望するか否かの選択画面を表示する処理を行う。プレイヤ22は、作戦指示ボタン32a〜32cを操作して、新たな選手カード20の払出を希望するか否かを選択して決定する。このステップS211の処理は、本実施形態におけるカード払出選択手段である。プレイヤ22により新たな選手カード20の払出を希望する選択が行われると、選手カード払出手段を作動させてカード発行部30から選手カード20を払い出す処理を行い(ステップS212)、新たな選手カード20の払出を希望しない選択が行われると、選手カード回収手段を作動させて選手カード20を端末装置16内部の図示しない回収箱に回収する処理を行い、1ゲームの基本遊戯処理を終了する。
なお、遊技者情報に紐付けられた所有権情報に新たな選手カード20の所有権情報の追加処理を行う際に、所有権の有無だけではなく、これまでに累計何枚獲得したかというカード獲得数情報を記憶する処理を実行する構成としても良い。そして、カード獲得数情報に応じて、対応する選手カード20の各種パラメータに変更を加えることができるように構成しても良い。例えば、獲得数データの数値が大きいほど、対応する選手カード20のキャラクタの基本パラメータが上昇する構成とすることで、一般に排出率が高く、希少価値の低いノーマルカード(コモンカード)と呼ばれる選手カード20であっても、その排出率の高さから繰り返し同様のノーマルカードを獲得することでレアカードと同等のパラメータ値となるように構成することができる。これにより、既に獲得済みの選手カード20が払い出される時であっても、遊戯者に一定の満足感を提供することが可能である。
次に、図20ないし図22を参照して、図19のステップS206における選手カード登録処理について説明する。図19のステップS205におけるマッチング処理が終了して対戦相手が決定すると、プレイヤ22は、今回のゲームに使用する選手カード20または代替カード21を選択し、11名のレギュラー選手カード20と最大5名の控え選手カード20をプレイフィールド24上の所定の位置にセットする。ここで、選手カード20を所持していないプレイヤ22は、自分が所有している選手カード20の代わりに代替カード21を最大16枚まで使用することができる。選手カード20または代替カード21をセットした後、決定ボタン32bを押下操作すると、端末装置16のカードデータ読み取り手段が作動して選手カード20のコードパターン170の読み取り処理が行われる。
図20は、選手カード20にカードの種類に対応したキャラクタデータが記憶されている場合の選手カード登録処理の手順を示すフローチャートである。
ステップS301において端末装置16のCPU62は、プレイフィールド24上に所定枚数の選手カード20または代替カード21がセットされているか否かを判定する処理を行う。所定枚数の選手カード20または代替カード21がセットされていないと判定されたとき(ステップS301にてNO判定)は、モニタ26にエラー表示を行って(ステップS302)ステップS301に戻り、所定枚数の選手カード20または代替カード21がセットされていると判定されたときはステップS303に進む。
ステップS303においては、プレイフィールド24上にセットされた選手カード20または代替カード21の中から、後述するステップS306におけるカード登録処理をされていないカードを1枚抽出する処理を行い、ステップS304に進む。
ステップS304においてCPU62は、カードデータ読み取り手段によって抽出されたカードのコードパターン170、220を読み取り、読み取られたコードパターン170、220に基づいて、抽出されたカードが通常の選手カード20であるか代替カード21であるかを識別する処理を行う。本実施形態においては、読み取られたコードパターン170、220の中心部における図9に示す中心点182の有無を識別する。そして、中心点182があると識別されたときは選手カード20であると判定してステップS305に進み、中心点182がないと識別されたときは代替カード21であると判定してステップS308に進む。CPU62は、本実施形態におけるカード識別手段である。
ステップS304において抽出されたカードが選手カード20であると判定されると、CPU62は、メイン制御部14のデータベースを参照して、抽出された選手カード20の所有権情報を確認し、抽出された選手カード20が、プレイヤ22が獲得済みのカードであるか否かを判定する処理を行う。そして、抽出された選手カード20が、プレイヤ22が獲得済みではない選手カード20であると判定されたとき(ステップS304にてNO判定)は、モニタ26にエラー表示を行って(ステップS307)ステップS301に戻り、抽出された選手カード20が、プレイヤ22が獲得済みである選手カード20であると判定されたときはステップS306に進む。
ステップS305において、抽出された選手カード20が、プレイヤ22が獲得済みである選手カード20であると判定されると、ステップS306においてCPU62は、当該選手カード20を今回のゲームに使用する選手カード20として、そのキャラクタデータを端末装置16のメモリRAM64に登録する処理を行う。CPU62は、メイン制御部14のデータベースを参照して、登録された選手カード20のキャラクタデータに紐付けされた、選手カード20に設定されている特性値データおよび属性データをメモリRAM64に記憶する処理を行い、ゲームの進行処理時のデータとして使用できるようにする。
選手カード20に設定されている特性値データとしては、例えば、「統率力」、「判断力」、「精神力」等のメンタル面、「パス」、「ドリブル」、「ヘディング」、「タックル」等のスキル面、「キック力」、「走力」、「スタミナ」等のフィジカル面、その他の特性値が設定されている。また、属性データとしては、「選手名」、「年齢」、「出身地」、「経験値」、「得意なポジション」、「得意な戦術」等のデータが設定されている。そして、特性値データや属性データは、ゲームに使用されることで更新されるように構成されている。
上記したステップS304において抽出されたカードが代替カード21であると判定されると、CPU62は、今回のゲームで当該代替カード21を使用可能にするために、ステップS308において代替カード登録処理を行う。この代替カード登録処理においては、今回のゲームにおいて代替カード21をプレイヤ22が所有する選手カード20の代わりに使用できるように端末装置16のメモリRAM64に登録する処理が行われる。代替カード登録処理の手順については、別途、図22のフローチャートを参照して詳細に説明する。
ステップS309においてCPU62は、プレイフィールド24上にセットされた全ての選手カード20および代替カードの登録処理が終了したか否かを判定する処理を行い、未登録のカードがあるときは上記したステップS303ないしステップS308の処理を繰り返し、全てのカードが登録されたと判定されると選手カード登録処理を終了して図19のステップS207に進む。
図21は、選手カード20にカード固有の固有カードデータが記憶されている場合の選手カード登録処理の手順を示すフローチャートである。ここで、ステップS301ないしステップS304、および、ステップS306ないしステップS309における処理は、図20に示したものと同様である。
上記したステップS305の判定処理においてYES判定のときにステップS306に進む手順は、図20と同様である。
上記したステップS305の判定処理において、プレイヤ22の所有権情報に未登録の固有カードデータであると判定されたとき(ステップS305の判定処理においてYNO)はステップS3051に進む。
ステップS3051においてCPU62は、メイン制御部14のデータベースに格納されている固有カードデータの所有者情報を参照して、上記したプレイヤ22の所有権情報に未登録の固有カードデータが他のプレイヤの所有カードとして登録されているか否かを判定する処理を行う。この判定処理において、他のプレイヤの所有者情報が登録されているときは、当該選手カード20の使用を拒絶する旨のエラー表示をモニタ26に表示する処理を行い(ステップS307)、ステップS301に戻る。一方、当該プレイヤ22の所有権情報に未登録の固有カードデータが、いずれの他のプレイヤの所有カードとしても登録されていないときは、当該プレイヤ22を当該未登録選手カード20の正規の所有者と判定し当該プレイヤの所有権情報に新たに登録する処理を行い、所有権情報を更新して(ステップS3052)ステップS306に進む。
なお、この実施形態においては、正規に所有権を有する未登録の選手カード20をゲームで使用することで、プレイヤ22の所有権情報が更新されるので、上記した図19のステップS209およびステップS210の処理を省略しても良い。この場合、端末装置16に払出カードのデータ読み取り手段が不要となるので、端末装置16のコストを低減することができる。
図22は、図20に示すステップS308における代替カード登録処理の手順を示すフローチャートである。図20のステップS304における判定処理において抽出されたカードが代替カード21であると判定されると、端末装置16のカードデータ読み取り手段は、代替カード21の裏面に記憶されているコードパターン220の環状白色領域228の内側のIDデータ領域230に記憶されている4ビットの識別情報を読み取り(ステップS401)、読み取った代替カードIDがすでに登録済みであるか否かを判定する処理を行う(ステップS402)。読み取った代替カードIDが、今回使用する代替カード21のIDとして既に登録済みのときは、モニタ26にエラー表示を行って(ステップS403)ステップS401に戻り、未登録と判定されたときはステップS404に進む。
ステップS404においてCPU62は、選手カード20の選択画面を端末装置16のモニタ26に表示する処理を行う。プレイヤ22は、モニタ26に表示された選択画面に表示された選手カード20の中から作戦指示ボタン32a〜32cを操作して一の選手カード20を選択して決定する。
ステップS405においてCPU62は、プレイヤ22の遊戯者情報に紐付けられた選手カード20の所有権情報を参照して、上記ステップS404においてプレイヤ22が選択した選手カード20が、当該プレイヤ22が所有している選手カード20であるか否かを判定する処理を行う。この判定処理によりプレイヤ22の所有していない選手カード20が選択されたと判定されたときは、モニタ26にエラー表示を行って(ステップS406)ステップS301に戻り、プレイや22が所有している選手カード20が選択されたと判定されたときはステップS407に進む。
なお、上記したステップS404において、プレイヤ22の所有権情報から当該プレイヤ22が選択可能な(所有権を有する)選手カード20のみを抽出した選手カードリストを生成してモニタ26の選択画面に表示するように構成した場合は、上記したステップS405およびステップS406の処理は不要となる。
ステップS407においてCPU62は、上記ステップS401において読み取った代替カードIDに、ステップS404において選択された選手カード20のキャラクタデータに紐付けられた特性値データおよび属性データの対応付け処理を行い、ステップS408に進む。
続いて、ステップS408においてCPU62は、当該代替カード21を上記ステップS404において選択された選手カード20として今回のゲームにおいて使用する選手カード20として、そのキャラクタデータを端末装置16のメモリRAM64に登録する処理を行う。CPU62は、上記ステップS407において対応付けられた特性値データおよび属性データをメモリRAM64に記憶する処理を行い、ゲームの進行処理時のデータとして使用できるようにして代替カード登録処理を終了する。なお、CPU62は、本実施形態におけるキャラクタデータ登録手段および代替カード認識手段である。
本実施形態における代替カード21は、識別情報の異なる所定枚数をセットにして販売するものであっても良いし、プレイヤ22が必要な枚数だけ購入できるものであっても良い。また、端末装置16に図示しない代替カード貸与装置を設置して、有償または無償で貸与されるものであっても良い。この場合は、例えば、貸与された代替カード21を返却しないとプレイヤ22のICカード18がICカードリーダライタ28から排出されないようにすることで、代替カード21の持ち去りを防止することができる。
また、選手カード20を1枚も所有していないプレイヤ22にも、代替カード21を貸与されたゲームにおいてはスターターセットに同梱されている選手カード20を使用可能に構成しても良い。このように構成することにより、ゲームの終了時に新たに払いだされる選手カード20を収集していくことにより、スターターセットを購入しなくてもゲームを行うことが可能となるので、プレイヤ22の初期投資を少なくすることができる。
次に、図23を参照して、上記したゲーム装置10に使用される通常カード20の所有権を他のプレイヤ22に移転する方法の一例について説明する。図23は、遊戯施設の端末装置16を使用して、通常カード20の所有権を移転する方法を説明するための図である。
以下、プレイヤAが所有する通常カード20の所有権をプレイヤBに移転する方法について説明する。まず、プレイヤAは、端末装置16のモニタ26にメニュー画面を表示させて、通常カード譲渡メニューを選択するとともに遊戯者情報(遊戯者ID、パスワード)をメイン制御部14に送信する(ステップSA01)。
メイン制御部14のCPUは、受信した遊戯者情報からプレイヤAの認証処理を行い、譲渡申請画面データを取得して端末装置16に送信する(ステップSM01)。
プレイヤAは、モニタ26に表示された譲渡申請画面を参照しながら、プレイフィールド24の指定された位置に譲渡する通常カード20を載置して決定ボタン32bを押下操作する。端末装置16のCPU62は、カードデータ読み取り手段を作動させてコードパターン170を読み取り、カード情報信号をメイン制御部14に送信する処理を行う(ステップSA02)。
メイン制御部14のCPUは、遊戯者情報からプレイヤAの所有権情報を参照して、譲渡される通常カード20がプレイヤA所有の通常カード20であるか否かを判定する処理を行い、当該通常カード20がプレイヤAの所有に係るものでないと判定されたときは端末装置16にエラー信号を送信する処理を行い(ステップSM02)、当該通常カード20がプレイヤAの所有に係るものであると判定されたときはメイン制御部14の所定の譲渡カード情報記憶領域に譲渡カード情報を記憶する処理を行い、譲受人のデータの送信を求める画面データを取得して端末装置16に送信する処理を行う(ステップSM03)。
プレイヤAは、モニタ26の所定の位置にプレイヤBの譲受人情報を入力してメイン制御部14へ送信する(ステップSA03)。なお、ここで送信される譲受人データは、所有権移転手続に先立ってプレイヤAとプレイヤBによって取り決められたパスワード、あるいは、ニックネーム等の情報であればよく、必ずしも、メイン制御部14が譲受人をプレイヤBと認識できるものでなくても良い。
メイン制御部14のCPUは、上記した譲渡カード情報に紐付けて譲受人データを所定の記憶領域に記憶する処理を行い、所有権移転手続におけるプレイヤAによる譲渡手続完了の画面データを取得して、端末装置16に送信する処理を行う(ステップSM04)。
プレイヤAは、モニタ26に表示される譲渡手続完了画面を確認して(ステップSA04)、プレイヤA側の譲渡手続が終了したことをプレイヤBに連絡する(ステップSA05)
次に、プレイヤBの譲受手続について説明する。プレイヤBは、端末装置16のモニタ26にメニュー画面を表示させて、通常カード譲受メニューを選択するとともに遊戯者情報(遊戯者ID、パスワード)をメイン制御部14に送信する(ステップSB01)。
メイン制御部14のCPUは、受信した遊戯者情報からプレイヤBの認証処理を行い、譲受申請画面データを取得して端末装置16に送信する(ステップSM05)。
プレイヤBは、モニタ26に表示された譲受申請画面の所定の位置に譲受する通常カード20のカード情報を入力してメイン制御部14に送信する(ステップSB02)。ここで、譲受する通常カード20のカード情報は、当該通常カード20の種類が特定できるものであればよく、例えば、「選手名」や通常カード20に印刷されているカードの種類が特定可能な記号、番号等のカード情報でよい。
メイン制御部14のCPUは、ステップSB02において送信された譲受カード情報から上記ステップSM03において記憶された譲渡カード情報記憶領域のデータを参照して、譲受される通常カード20が当該譲渡カード情報記憶領域に譲渡カードとして記憶されているか否かを判定する処理を行い、当該通常カード20が譲渡カード情報記憶領域に記憶されていないと判定されたときは端末装置16にエラー信号を送信する処理を行い、当該通常カード20が譲渡カード情報記憶領域に記憶されていると判定されたときは譲受人のデータの送信を求める画面データを取得して端末装置16に送信する処理を行う(ステップSM06)。
プレイヤBは、モニタ26の所定の位置にプレイヤBの譲受人情報を入力してメイン制御部14へ送信する(ステップSB03)。なお、ここで送信される譲受人データは、上記したステップSA03において説明した、プレイヤAとプレイヤBが共通に認識できるデータである。
メイン制御部14のCPUは、送信された譲受人データが上記したステップSM04において所定の記憶領域に記憶されている譲受人データと一致するか否かを判定する処理を行い、譲受人データが一致しないと判定されたときは端末装置16にエラー信号を送信する処理を行い(ステップSM07)、譲受人データが一致すると判定されたときは、メイン制御部14の所定の記憶領域に記憶されている所有者情報データベースの当該通常カード20の所有者情報をプレイヤBに更新する処理を行い、当該通常カード20に関する所有権移転手続完了の画面データを取得して端末装置16に送信する処理を行う(ステップSM08)。
プレイヤAは、モニタ26に表示される所有権移転手続完了画面を確認して(ステップSB04)、プレイヤA側の譲渡手続が終了したことをプレイヤBに連絡する。このようにして、通常カード20の所有権をプレイヤ22間で移転することができる。これにより、実物の通常カード20のみ、あるいは、通常カード20の所有権(ゲームにおいて使用口とする権利)のみ、さらに、実物の通常カード20とこれと異なる通常カード20の所有権との交換、売買も可能となり、カードトレードの実行態様を増やすことができ、カードの流通を促進することができる。
なお、上記した実施形態においては、端末装置16を使用した所有権移転方法を示したが、この他にも、例えば、プレイヤAまたはプレイヤBが自宅のコンピュータや携帯端末等からインターネット等のネットワークを介して通常カード20の所有者情報を管理しているサーバにアクセスして、所有権の移転手続を行えるように構成することもできる。
なお、上記実施例では、サッカーゲームをゲーム装置10に適用したものを一例として挙げたが、これに限らず、他の複数の選手がチームを構成して競技するスポーツであれば、他のスポーツゲームにも適用できるのは勿論である。
また、スポーツ以外でも、複数の個人が参加して同一の目的のために共同作業を行うような組織ゲームや、体力、攻撃力、守備力などのパラメータを持つキャラクタを操作して遊戯者同士で対戦を行うような対戦ゲームにも適用できるのは勿論である。