JP5606904B2 - アナプラズマ・プラチス(Anaplasmaplatys)の検出 - Google Patents

アナプラズマ・プラチス(Anaplasmaplatys)の検出 Download PDF

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Description

発明の背景
アナプラズマ・プラチス(Apl)は、イヌにおいて血小板に感染し、周期性血小板減少症を引き起こす偏性細胞内細菌である。現時点では、イヌはこのリケッチア病原体に感染する唯一の種であると考えられており、この疾患はコイタマダニ(Rhipicephalus)属のダニによって伝染する可能性が最も高い。Aplは1978年、米国で最初に報告されて以来、欧州、アジア、南アメリカ、中東、豪州、及びアフリカにおいて報告されてきた。媒介動物が共通しているため、Aplは多くの場合、エーリキア・カニスとの共感染として観察される。生物体がイヌにおいて疾病を引き起こす能力は地理によって異なり、これは株の相違が病原性に寄与しうることを示唆している。Aplはイヌにおいて疾病を引き起こすことが知られている別のアナプラズマ属、アナプラズマ・ファゴサイトフィルム(Anaplasma phagocytophilum;Aph)と関連がある。Aphは広範な哺乳動物(ヒトを含む)に感染する能力があり、著しく高い罹患率をもたらしうる。臨床兆候は通常、非特異的であり、それらには食欲不振、嗜眠、歩行困難、発熱、および血小板減少がある。Aphはマダニ(Ixodes)属のダニによって伝染し、米国、イギリス、および欧州にわたって感染が報告されている。
AphとAplの識別を試みる現行の診断試験は特異性に限界がある。16SrRNAを用いるAphおよびAplのPCRも特異性の面で問題がある。従って、Aplを特異的に検出するPCRアッセイが当該分野で必要とされている。更に、AphポリペプチドまたはAplに特異的な抗体を用いるAplの血清学的試験では、Aplへの感染または暴露が全ての場合で検出されるわけではない傾向にある。従って、Aplをより正確に検出する血清学的試験が当該分野で必要とされている。
発明の概要
本発明のある態様では、SEQ ID NO:12またはSEQ ID NO:12の少なくとも約10個の連続したアミノ酸を含む精製ポリペプチドを提供し、ここで少なくとも約10個の連続したアミノ酸はSEQ ID NO:12のアミノ酸16-150または209-240から選択される。ポリペプチドはSEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:13、SEQ ID NO:14、またはSEQ ID NO:15を含んでいてもよい。本発明はこれらのポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドも提供する。精製ポリペプチドはキャリアーを更に含んでいてもよい。精製ポリペプチドは多量体形であってもよい。精製ポリペプチドは、指示薬、アミノ酸スペーサー、アミノ酸リンカー、シグナル配列、輸送停止配列、膜貫通ドメイン、タンパク質精製リガンド、異種ポリペプチド、またはそれらの組み合わせに結合させたものであってもよい。
本発明の別の態様は、アナプラズマ・プラチスもしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルム、またはその両者に特異的に結合する抗体を検出する方法を提供する。この方法は、ポリペプチド/抗体複合体の形成が可能な条件下で本発明の精製ポリペプチドを試験サンプルと接触させること、およびポリペプチド/抗体複合体を検出することを含む。ポリペプチド/抗体複合体が検出されれば、アナプラズマ・プラチスおよび/またはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムに特異的な抗体が試験サンプル中に存在することを示し、ポリペプチド/抗体複合体が検出されなければ、アナプラズマ・プラチスおよび/またはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムに特異的な抗体が試験サンプル中に存在しないことを示す。検出段階の前に複合体を指示薬と接触させてもよい。試験サンプル中の抗体の量を測定してもよい。精製ポリペプチドを基質に結合させてもよい。精製ポリペプチドは融合タンパク質であって、指示薬、アミノ酸スペーサー、アミノ酸リンカー、シグナル配列、輸送停止配列、膜貫通ドメイン、タンパク質精製リガンド、異種タンパク質、またはそれらの組み合わせに融合されていてもよい。精製ポリペプチドは多量体形であってもよい。この方法は、マイクロタイタープレート・アッセイ、リバーシブル・フロー(reversible flow)クロマトグラフィー結合アッセイ、酵素結合免疫吸着アッセイ、ラジオイムノアッセイ、血球凝集アッセイ、ウェスタンブロットアッセイ、蛍光偏光免疫アッセイ、または間接免疫蛍光アッセイを含むことができる。
本発明の更に別の態様は、被験体におけるアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの感染、および/またはアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの暴露の検出法を提供する。この方法は、被験体由来の生体サンプルを得ること;ポリペプチド/抗体複合体の形成が可能な条件下で本発明の精製ポリペプチドを生体サンプルと接触させること;およびポリペプチド/抗体複合体を検出することを含む。ポリペプチド/抗体複合体が検出されれば、被験体がアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの感染および/またはアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの暴露を有することを示す。ポリペプチド/抗体複合体が検出されなければ、哺乳動物がアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの感染および/またはアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの暴露を有しないことを示す。検出段階を実施する前に、ポリペプチド/抗体複合体を測定可能なシグナルを生成する指示薬と接触させてもよい。精製ポリペプチドは融合タンパク質であって、指示薬、アミノ酸スペーサー、アミノ酸リンカー、シグナル配列、輸送停止配列、膜貫通ドメイン、タンパク質精製リガンド、異種タンパク質、またはそれらの組み合わせに融合されていてもよい。ポリペプチド/抗体複合体は、被験体のアナプラズマ・プラチスおよび/またはアナプラズマによる暴露または感染の約10日後に検出することができる。
本発明の更に別の態様では、アナプラズマ・プラチスp44ポリペプチドに特異的に結合する抗体を提供し、ここでポリペプチドはSEQ ID NO:12の少なくとも約10個の連続するアミノ酸を含有し、少なくとも約10個の連続するアミノ酸は、SEQ ID NO:12のアミノ酸16-150または209-240から選択される。抗体はモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、Fabフラグメント、Fab'フラグメント、Fab'-SHフラグメント、F(ab')2フラグメント、Fvフラグメント、または一本鎖抗体であってもよい。
本発明の更に別の態様は、サンプル中のアナプラズマ・プラチスまたはアナプラズマ・ファゴサイトフィルム・ポリペプチドの検出方法を提供する。この方法は、ポリペプチド/抗体複合体の形成が可能な条件下でアナプラズマ・プラチス・ポリペプチドに特異的に結合する1つまたはそれ以上の抗体をサンプルと接触させ、ここでアナプラズマ・プラチス・ポリペプチドは、SEQ ID NO:12の少なくとも約10個の連続するアミノ酸を含有し、SEQ ID NO:12の少なくとも約10個の連続するアミノ酸は、SEQ ID NO:12のアミノ酸16-150または209-240から選択され、そしてポリペプチド/抗体複合体を検出することを含む。ポリペプチド/抗体複合体が検出されればアナプラズマ・プラチス・ポリペプチドがサンプル中に存在することを示し、ポリペプチド/抗体複合体が検出されなければアナプラズマ・プラチス・ポリペプチドがサンプル中に存在しないことを示す。
本発明の別の態様では、アナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドを検出する方法を提供する。方法は、アナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドおよびプローブ・ポリヌクレオチド間のハイブリダイゼーション複合体の形成が可能な条件下で試験サンプルをSEQ ID NO:6、7、8、9、またはそれらの組み合わせを含有するプローブ・ポリヌクレオチドと接触させ;そしてアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチド/プローブ・ポリヌクレオチド複合体を検出することを含み;ここでアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチド/プローブ・ポリヌクレオチド複合体が検出されなければ試験サンプル中にアナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドが存在しないことを示し、アナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチド/プローブ・ポリヌクレオチド複合体が検出されれば試験サンプル中にアナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドが存在することを示す。
本発明の更に別の態様では、アナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドの検出方法を提供する。この方法は、SEQ ID NO:6およびSEQ ID NO:7を含有する核酸プライマーを試験サンプルと接触させ;そして核酸増幅反応を実施することを含む。試験サンプル中にアナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドが存在すれば、アナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドを含有する増幅産物が生成される。SEQ ID NO:8もしくはSEQ ID NO:9、またはその両方を含有する核酸プローブを使用して増幅産物を検出してもよい。試験サンプル中に存在する任意のアナプラズマ・ファゴサイトフィルム・ポリヌクレオチドが増幅されなくてもよい。核酸プローブは検出可能な標識を含んでいてもよい。核酸増幅反応はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、エンドポイントPCR、リアルタイムPCR、ネステッドPCRアッセイであってもよい。サンプル中のアナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドの量を測定してもよい。
本発明の更に別の態様では、被験体中のアナプラズマ・プラチス感染の診断法を提供し、この方法はアナプラズマ・プラチスp44ペプチドの全部もしくは一部をコードするポリヌクレオチドの存在を検出し、および/または、試験サンプル中のアナプラズマ・プラチスp44ポリペプチドの存在を検出することを含む。
本発明の別の態様では、試験サンプル中のアナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドを検出および/または定量する方法を提供する。この方法は、ポリメラーゼ連鎖反応に好適な条件下で試験サンプルにセンス・プライマーおよびアンチセンス・プライマーを添加し、ここでアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドが試験サンプル中に存在すれば、プライマーはアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドとハイブリダイズして増幅産物を生成し;そして増幅産物を検出し、これによってアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドの存在および/または量を検出することを含む。試験サンプル中に存在するアナプラズマ・ファゴサイトフィルム・ポリヌクレオチドは増幅されなくてもよい。
従って、本発明はアナプラズマ・プラチスまたはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムの血清学的検出および核酸に基づくアナプラズマ・プラチスの特異的検出のための方法および組成物を提供する。
図1A−1は、Apl p44ポリヌクレオチド配列のアラインメントを示す。 図1A−2は、Apl p44ポリヌクレオチド配列のアラインメントを示す。 図1B−1は、Apl p44ポリペプチド配列のアラインメントを示す。 図1B−2は、Apl p44ポリペプチド配列のアラインメントを示す。 図2Aは、Apl p44ポリヌクレオチドに関するリアルタイムPCRアッセイの分析感度を示す。 図2Bは、Apl p44ポリヌクレオチドに関するリアルタイムPCRアッセイの特異度を示す。 図3は、アナプラズマ・プラチスの流行地域に生息する、アナプラズマ・ファゴサイトフィルム未保有のイヌ由来の血清サンプル集団におけるAph p44ペプチドおよびApl p44ペプチドを用いたELISA結果の比較を示す。
発明の詳細な説明
本発明はAplの主要な細胞表層タンパク質であるp44のポリヌクレオチド配列、およびAplおよびAph感染および/または暴露の厳正な検出に使用できる翻訳されたタンパク質からのペプチドに関する。更に、このApl p44配列によって、例えばハイブリダイゼーション・プローブによるリアルタイムPCRを用いる、AplおよびAph感染を識別するためのPCR標的が提供される。
Aplポリペプチド
ポリペプチドはアミド結合によって共有結合した3つまたはそれ以上のアミノ酸のポリマーである。ポリペプチドは翻訳後修飾を受けていてもよい。精製ポリペプチドは、細胞物質、他の型のポリペプチド、化学前駆体、ポリペプチド合成に使用される化学物質、またはそれらの組み合わせを実質的に含有しないポリペプチド標品である。細胞物質、細胞培養液、化学前駆体、ポリペプチド合成に使用される化学物質を実質的に含有しないポリペプチド標品は、約30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、1%未満、またはそれ以下の他のポリペプチド、細胞培養液、化学前駆体、および/または合成に使用される他の化学物質を含有する。従って、精製ポリペプチドは約70%、80%、90%、95%、99%、またはそれ以上の純度を有する。
本発明のある態様では、SEQ ID NO:12に示すApl p44ポリペプチドを提供する。
YFYVGLDYXP AFSKINGFEI RESTGETAAV YPYMKDGTRV EWKAEKFDWN
TPDPRIKFKN NPIVALEGSV GYSIGVARVE LEIGYEQFKT KGIRDTGSKE
EEADAVYLLA KKLPHTLVSD QSDKFLEELK NTKAAEIVKF AEAVGTSAKD
IDXKVCKKXX XNAAXSWXCX QXGSXXXXXX KXXSXXFTKA GVXXXXXGKA
WPNGXXXXAA KAEDLSTALN RELTSAEKNK VAGLLTRTIS GGEVVEIRAV
STTSVMXNAC YDLLS
本発明のある態様では、第9位のアミノ酸はSまたはCであり、第153位のアミノ酸はGまたはKであり、第159位のアミノ酸はNまたはHであり、第160位のアミノ酸はTまたはNであり、第161位のアミノ酸はNまたはGであり、第165位のアミノ酸はD、N、またはGであり、第168位のアミノ酸はKまたはQであり、第170位のアミノ酸はEまたはTであり、第172位のアミノ酸はTまたはPであり、第175位のアミノ酸はGまたはEであり、第176位のアミノ酸はSまたはTであり、第177位のアミノ酸はD、E、またはSであり、第178位のアミノ酸はTまたは欠失であり、第179アミノ酸はSまたは欠失であり、第180位のアミノ酸はGまたはAであり、第182位のアミノ酸はE、A、またはTであり、第183位のアミノ酸はFまたはLであり、第185位のアミノ酸はKまたはEであり、第186位のアミノ酸はLまたはIであり、第193位のアミノ酸はDまたはNであり、第194位のアミノ酸はAまたはTであり、第195位のアミノ酸はNまたはDであり、第196位のアミノ酸はE、G、または欠失であり、第197位のアミノ酸はKまたは欠失であり、第205位のアミノ酸はHまたはSであり、第206位のアミノ酸はTまたは欠失であり、第207位のアミノ酸はDまたは欠失であり、第208位のアミノ酸はSまたはDであり、第257位のアミノ酸はLまたはIである。上記の選択可能なアミノ酸残基を任意の組み合わせで組み込んだSEQ ID NO:12のポリペプチドは本発明に含まれる。
本発明のある態様は、SEQ ID NO:10に示すポリペプチドである。
KDGTRV EWKAEKFDWNTPDPRI
本発明のある態様は、SEQ ID NO:11に示すポリペプチドである。
KDGTRV EWKAEKFDWNTPDPRIKFKN
本発明のある態様は、SEQ ID NO:13に示すポリペプチドである。
RVELEIGYEQFKT KGIRDTGSKEEEADA
本発明のある態様では、少なくとも約20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、またはそれ以上の連続するアミノ酸を含む精製ポリペプチドを提供し、連続するアミノ酸はSEQ ID NO:12のアミノ酸16-150または209-240から選択される。Aph p44のアミノ酸配列はApl p44と70%未満の同一性を有する。種々のApl p44分離株間で最も差異が少なく、しかもApl由来p44およびAph由来p44で異なっている2つのアミノ酸配列領域は、アミノ酸16-150および209-240の部分である(上記SEQ ID NO:12の下線参照)。
本発明の精製ポリペプチドは完全長ポリペプチドまたはポリペプチドのフラグメントのいずれであってもよい。例えば本発明のポリペプチドのフラグメントは、本発明のポリペプチドの約10、15、20、50、75、100、150、200、250、またはそれ以上のアミノ酸を含んでいてもよい。改変型ポリペプチドはSEQ ID NO:10、11、12、13、14、または15に示すポリペプチド配列と少なくとも約80、または約90、96、98、もしくは99%の同一性を有すものであり、それらもまた本発明のポリペプチドである。改変型ポリペプチドは、1つもしくはそれ以上の保存的なアミノ酸の改変または他のマイナーな改変を有し、生物学的活性は保持している、すなわち生物学的機能の同等物である。生物学的活性の同等物は、対応する野生型ポリペプチドと比較して実質的に同等の機能を有する。
配列同一性%は当該分野で認識される意味を有し、2つのポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の同一性を測定する多くの方法がある。例えば以下参照:Lesk編,Computational Molecular Biology,Oxford University Press,New York,(1988);Smith編,Biocomputing:Informatics And Genome Projects,Academic Press,New York,(1993);GriffinおよびGriffin編,Computer Analysis Of Sequence Data,Part I,Humana Press,New Jersey,(1994));von Heinje,Sequence Analysis In Molecular Biology,Academic Press,(1987);およびGribskovおよびDevereux編,Sequence Analysis Primer,M Stockton Press,New York,(1991)。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドのアラインメントの方法は以下のようなコンピューター・プログラムに体系化されている:GCGプログラム・パッケージ(Devereuxら,Nuc. Acids Res.12:387(1984))、BLASTP、BLASTN、FASTA(Atschulら,J. Molec. Biol. 215:403(1990))、およびBestfitプログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package,Version 8 for Unix,Genetics Computer Group,University Research Park,575 Science Drive, Madison, WI 53711)(これはスミスおよびウォーターマンの局所的相同性アルゴリズムを使用する(Adv. App. Math.,2:482-489(1981))。例えばFASTAアルゴリズムを使用するコンピューター・プログラム、ALIGNを使用し、ギャップ・オープン・ペナルティー:-12、ギャップ伸長ペナルティー:-2でアフィンギャップ検索を行ってもよい。
配列アラインメント・プログラムのいずれかを使用して、特定の配列が、例えば参照配列と約95%の同一性を有するか否かを確認する場合、参照ポリヌクレオチドの全長にわたって同一性%が算出され、参照ポリヌクレオチド中の総ヌクレオチド数の5%までのギャップが許容されるようにパラメータを設定する。
改変体は一般に、本発明のポリペプチド配列の1つを改変し、改変されたポリペプチドの特性を評価して生物学的に同等であるか否かを確認することによって同定できる。改変体は、アッセイ(例えば免疫組織化学アッセイ、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫酵素アッセイ、またはウェスタンブロット・アッセイ)において本発明のポリペプチドと実質的に同様に反応すれば(例えば元のポリペプチドの90-110%の活性を有すれば)生物学的に同等である。ある態様では、アッセイは競合アッセイであり、生物学的に同等のポリペプチドは、本発明のポリペプチドの、対応する反応性抗原または抗体への結合を約80、95、99、または100%低下させる能力を有する。対応する野生型ポリペプチドに特異的に結合する抗体は、改変型ポリペプチドにも特異的に結合する。本発明の改変型ポリペプチドは約1、2、3、4、5、10、または20個の保存的アミノ酸置換を含んでいてもよい。
保存的置換とは、あるアミノ酸が同様の特性を有する別のアミノ酸で置換され、ペプチド化学分野の当業者によってポリペプチドの2次構造およびヒドロパシーが実質的に変化しないと予想されるものである。一般に、以下のアミノ酸残基が保存的変更に相当する:(1)ala、pro、gly、glu、asp、gln、asn、ser、thr;(2)cys、ser、tyr、thr;(3)val、ile、leu、met、ala、phe;(4)lys、arg、his;および(5)phe、tyr、trp、his。
本発明のポリペプチドは、翻訳と同時に、または翻訳後にタンパク質の輸送を指示するシグナル(またはリーダー)配列を更に含有してもよい。ポリペプチドはまた、ポリペプチドの合成、精製、もしくは同定を容易にする(例えばポリHis)か、またはポリペプチドの固相支持体への結合を向上するための、リンカーまたは他の配列を含有してもよい。例えばポリペプチドを免疫グロブリンFc領域またはウシ血清アルブミンにコンジュゲートさせてもよい。
ポリペプチドは、ポリペプチドが天然では通常結合しないアミノ酸配列、すなわち異種アミノ酸配列に共有結合または非共有結合していてもよい。異種アミノ酸配列は非Apl生物(例えばAph生物)由来配列、合成配列、または通常は本発明のポリペプチドのカルボキシもしくはアミノ末端に位置しないApl配列であってもよい。更に、ポリペプチドはアミノ酸以外の化合物または分子に共有結合または非共有結合していてもよい。例えばポリペプチドは指示薬、アミノ酸スペーサー、アミノ酸リンカー、シグナル配列、輸送停止配列、膜貫通型ドメイン、タンパク質精製リガンド、またはそれらの組み合わせに結合していてもよい。本発明のある態様では、タンパク質精製リガンドは、例えば本発明のポリペプチドのアミノ末端またはカルボキシ末端にある、1つまたはそれ以上のCアミノ酸残基であってもよい。アミノ酸スペーサーは通常天然では本発明のポリペプチドと結合しないアミノ酸配列である。アミノ酸スペーサーは約1、5、10、20、100、または1,000個のアミノ酸を含有してもよい。
必要により、ポリペプチドは融合タンパク質であって他のアミノ酸配列(例えばアミノ酸リンカー、アミノ酸スペーサー、シグナル配列、TMR輸送停止配列、膜貫通ドメイン)およびタンパク質精製に有用なリガンド(例えばグルタチオン-S-トランスフェラーゼ、ヒスチジン・タグ、およびブドウ球菌プロテインA)、またはそれらの組み合わせを含有してもよい。本発明の2以上のポリペプチドが融合タンパク質中に存在してもよい。本発明のポリペプチドのフラグメントが本発明の融合タンパク質中に存在してもよい。本発明の融合タンパク質は1つまたはそれ以上の本発明のAplポリペプチド、そのフラグメント、またはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
本発明のポリペプチドは多量体形であってもよい。すなわち、ポリペプチドは本発明のAplポリペプチドの1つもしくはそれ以上のコピー、またはそれらの組み合わせを含有してもよい。多量体ポリペプチドは多重抗原ペプチド(MAP)であってもよい。例えばTam,J.Immunol.Methods,196:17-32(1996)参照。
本発明のポリペプチドはApl p44に特異的な抗体で認識される抗原を含有してもよい。抗原は1つまたはそれ以上のエピトープ(すなわち抗原決定基)を含有してもよい。エピトープは直線エピトープ、連続エピトープ、またはコンフォメーション・エピトープであってもよい。本発明のポリペプチド中のエピトープはいくつかの方法で同定できる。例えば米国特許第4,554,101号;JamesonおよびWolf,CABIOS 4:181-186(1988)参照。例えば本発明のポリペプチドを単離し、スクリーニングしてもよい。全てを合わせるとポリペプチドの全配列が網羅されるような一連の短鎖ペプチドを、タンパク質切断によって調製してもよい。例えば100量体ポリペプチド・フラグメントから開始し、各フラグメントについて、ELISAで認識されるエピトープの存在を試験することができる。例えばELISAアッセイにおいて、Aplポリペプチド(例えば100量体ポリペプチド・フラグメント)を固相支持体(例えばプラスチック製マルチウェルプレートのウェル)に結合させる。一群の抗体を標識し、固相支持体に添加し、非特異的吸着が阻害されるような条件下で未標識の抗原に結合させ、未結合の抗体および他のタンパク質を洗浄除去する。抗体結合を、例えば無色の物質を有色の反応生成物に変換させるような反応によって測定する。同定された100量体から、漸進的にサイズを小さくした、オーバーラップするフラグメントで試験を行い、目的のエピトープをマッピングしてもよい。
本発明のポリペプチドは、遺伝子組み換えによって生成することができる。本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを組換え発現ベクターに導入し、当該分野で公知の技術を用いて好適な発現ホスト細胞系で発現させてもよい。種々の細菌、酵母、植物、哺乳動物、および昆虫発現系が当該分野で利用でき、それらの発現系のいずれを使用してもよい。必要により、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを無細胞翻訳系で翻訳してもよい。ポリペプチドは化学的に合成してもよいし、Apl細胞から得てもよい。
本発明の免疫原性ポリペプチドはSEQ ID NO:10、11、12、13、14、15に示すアミノ酸配列、またはそのフラグメントを含有してもよい。免疫原性ポリペプチドによって、SEQ ID NO:12を含有するポリペプチドのエピトープを認識する抗体または他の免疫応答(例えば免疫系のT細胞応答)を誘導することができる。本発明の免疫原性ポリペプチドはSEQ ID NO:12に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドのフラグメントであってもよい。本発明の免疫原性ポリペプチド・フラグメントは約10、15、20、25、30、40、50、またはそれ以上のアミノ酸長であってもよい。
Aplポリヌクレオチド
本発明のポリヌクレオチドは微生物ゲノム全長より短いものを含有し、1本鎖または2本鎖核酸であってもよい。ポリヌクレオチドはRNA、DNA、cDNA、ゲノムDNA、化学合成RNAもしくはDNA、またはそれらの組み合わせであってもよい。ポリヌクレオチドを精製して他の成分、例えばタンパク質、脂質、および他のポリヌクレオチドを含有しないようにすることができる。例えばポリヌクレオチドは50%、75%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の純度であってもよい。本発明のポリヌクレオチドは上記のポリペプチドをコードする。本発明のある態様では、ポリヌクレオチドはSEQ ID NO:12に示すポリペプチドまたはそのフラグメントをコードする。本発明のポリヌクレオチドは他のヌクレオチド配列、例えばリンカーをコードする配列、シグナル配列、TMR輸送停止配列、膜貫通ドメイン、またはタンパク質精製に有用なリガンド(例えばグルタチオン-S-トランスフェラーゼ、ヒスチジン・タグ、およびブドウ球菌プロテインA)を含有してもよい。
本発明のポリヌクレオチドは単離されていてもよい。単離されたポリヌクレオチドとは、天然では結合している5'および3'隣接配列の一方または両方と直接隣接していない天然型ポリヌクレオチドである。単離されたポリヌクレオチドは、例えば任意の長さの組換えDNA分子であってもよいが、天然型ゲノムにおいて組換えDNA分子に直接隣接する核酸配列が除去されているか、または存在しないことを条件とする。単離されたポリヌクレオチドには非天然型核酸分子も含まれる。例えばcDNAもしくはゲノムライブラリー中で数百から数百万の他の核酸分子中に存在する核酸分子、またはゲノムDNAの制限酵素消化物を含有するゲル切片は単離されたポリヌクレオチドとは見なされない。
本発明のポリヌクレオチドは免疫原性ポリペプチドをコードするフラグメントを含有してもよい。本発明のポリヌクレオチドは完全長ポリペプチド、ポリペプチド・フラグメント、および改変型または融合型ポリペプチドをコードしてもよい。
本発明のポリペプチドをコードする縮重ヌクレオチド配列、並びに、本発明のポリヌクレオチド配列と少なくとも約80、または約90、96、98、もしくは99%の同一性を示す相同ヌクレオチド配列およびそれらの相補体も本発明のポリヌクレオチドである。配列同一性%は“ポリペプチド”の項に記載するように算出できる。縮重ヌクレオチド配列は、本発明のポリペプチドまたはそのフラグメントをコードするが、遺伝コードの縮重によって野生型ポリヌクレオチド配列と核酸配列が異なるポリヌクレオチドである。生物学的に機能的なAplポリペプチドをコードするAplポリヌクレオチドの相補的DNA(cDNA)分子、種相同体、および変異体もAplポリヌクレオチドである。
本発明のポリヌクレオチドは、例えば感染個体由来の生体サンプル(例えば血液、血清、唾液、または組織)中に存在する核酸配列から単離してもよい。ポリヌクレオチドは、例えば自動合成装置を使用して実験室で合成することもできる。PCRのような増幅法を用いて、ポリペプチドをコードするゲノムDNAまたはcDNAのいずれかからポリヌクレオチドを増幅してもよい。
本発明のポリヌクレオチドは天然型ポリペプチドのコード配列を含むか、または天然に存在しない改変型配列をコードしていてもよい。必要により、発現制御要素(例えば複製基点、プロモーター、エンハンサー、またはホスト細胞中で本発明のポリヌクレオチドの発現を駆動する他の制御要素)を含む発現ベクターにポリヌクレオチドをクローニングしてもよい。発現ベクターは、例えばプラスミド(例えばpBR322、pUC、またはColE1)またはアデノウィルス・ベクター(例えばアデノウィルス2型ベクターまたは5型ベクター)であってもよい。必要により他のベクターを使用してもよく、それらには、限定されないが、以下がある:シンドビスウィルス、シミアンウィルス40、アルファウィルス・ベクター、ポックスウィルス・ベクター、およびサイトメガロウィルス、そしてレトロウィルス、例えばマウス肉腫ウィルス、マウス乳癌ウィルス、モロニーマウス白血病ウィルス、およびラウス肉腫ウィルス。ミニ染色体、例えばMCおよびMC1、バクテリオファージ、ファージミド、酵母人工染色体、細菌人工染色体、ウィルス粒子、ウィルス様粒子、コスミド(ラムダファージのcos部位が挿入されたプラスミド)、およびレプリコン(細胞において独自の制御下で複製することができる遺伝要素)も使用できる。
発現制御配列に機能的に結合したポリヌクレオチドの調製法およびホスト細胞におけるそれらの発現法は当該分野で公知である。例えば米国特許第4,366,246号参照。本発明のポリヌクレオチドがポリヌクレオチドの転写および/または翻訳を指令する1つまたはそれ以上の発現制御要素に隣接する、または近傍に位置する場合、これは機能的に結合している。
本発明のポリヌクレオチドを例えばプローブまたはプライマー(例えばPCRプライマー)として使用し、試験サンプル(例えば生体サンプル)中のAplポリヌクレオチドの存在を検出することができる。プローブとは、例えばハイブリダイゼーションによって、一般的には配列特異的に、標的核酸と相互作用する能力のある分子である。プライマーとは、酵素作用をサポートし、標的核酸とハイブリダイズして酵素作用を起こさせる一連のプローブである。プライマーは、当該分野で使用できる、酵素作用に干渉しないヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体もしくは類似体を任意に組み合わせて調製することができる。
核酸のハイブリダイゼーションについては当該分野で公知であり、本明細書にも記載する。一般に、プローブは、当該分野で使用できるヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体もしくは類似体を任意に組み合わせて調製することができる。それらのプローブおよびプライマーはAplポリヌクレオチド配列に特異的にハイブリダイズできるため、これを利用して所定の試験サンプル中の相補配列の存在を検出することができる。本発明のポリヌクレオチド・プローブおよびプライマーは試験サンプル、例えば生体サンプル(例えば唾液、痰、血液、血漿、血清、尿、糞便、脳脊髄液、羊水、創傷滲出液、または組織)中の相補配列にハイブリダイズできる。サンプル由来のポリヌクレオチドは、例えば電気泳動もしくは他のサイズ分離技術を行うか、またはサイズ分離せずに固定化することができる。ポリヌクレオチド・プローブまたはプライマーを標識してもよい。好適な標識、並びにプローブおよびプライマーの標識法は当該分野で公知であり、それらには例えば以下がある:ニックトランスレーションまたはキナーゼによって導入する放射線標識、ビオチン標識、蛍光標識、化学発光標識、生物発光標識、金属キレート標識、および酵素標識。好適なストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件下でサンプル由来のポリヌクレオチドをプローブまたはプライマーと接触させる。
用途によって、種々のハイブリダイゼーション条件を用いてプローブまたはプライマーの標的配列に対する選択性の程度を変化させることができる。高度の選択性を必要とする適用では、相対的にストリンジェントな条件、例えば低塩および/または高温条件(例えば約0.02Mから約0.15Mの塩濃度、約50℃から約70℃の温度)を用いてもよい。必要とされる選択性がより低い適用では、より低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件を使用できる。例えば約0.14Mから約0.9Mの塩濃度、約20℃から約55℃の温度範囲。プローブまたはプライマーおよび試験サンプル由来の相補的ポリヌクレオチドを含むハイブリダイズ複合体が存在すれば、サンプル中にAplまたはAplポリヌクレオチドが存在することを示す。
抗体
本発明の抗体は、本発明のApl p44ポリペプチドまたはそのフラグメントに特異的かつ安定に結合する抗体分子である。また、本発明の抗体はAph p44ポリペプチドまたはそのフラグメントにも特異的かつ安定に結合してもよい。当業者は、本明細書に記載するアッセイを用いて抗体がAphまたはAplポリペプチドに特異的であるか否かを容易に確認できる。本発明の抗体はポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、1本鎖抗体(scFv)、または抗体の抗原結合フラグメントであってもよい。抗体の抗原結合フラグメントは抗原結合部位または無傷抗体の可変領域を含む無傷抗体の一部分であってもよく、その部分は無傷抗体のFc領域の重鎖定常ドメインを含まない。抗体フラグメントの例としてFab、Fab'、Fab'-SH、F(ab')2、およびFvフラグメントがある。
本発明の抗体は任意の抗体種(例えばIgG、IgM、IgA、IgD、およびIgE)であってもよい。抗体またはそのフラグメントは本発明のポリペプチドのエピトープに結合する。抗体は好適な実験動物においてインビボで調製するか、または組換えDNA法を用いてインビトロで調製してもよい。抗体の調製法および特性決定は当該分野で公知である。例えばDean,Methods Mol. Biol. 80:23-37(1998);Dean,Methods Mol. Biol. 32:361-79(1994);Baileg, Methods Mol. Biol. 32:381-88(1994);Gullick, Methods Mol. Biol. 32:389-99(1994);Drenckhahnら,Methods Cell. Biol. 37:7-56(1993);Morrison, Ann. Rev. Immunol. 10:239-65(1992);Wrightら,Crit. Rev. Immunol. 12:125-68(1992)参照。例えば、本発明のポリペプチドを動物(例えばヒトもしくは他の霊長類、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ヤギ、ブタ、イヌ、ウシ、ヒツジ、ロバ、またはウマ)に投与してポリクローナル抗体を産生させてもよい。免疫化した動物から血清を採取し、例えば硫酸アンモニウム沈殿後にクロマトグラフィー(例えばアフィニティー・クロマトグラフィー)を行うことによって、血漿から抗体を精製する。ポリクローナル抗体の生成および加工法は当該分野で公知である。
“特異的に結合する”または“に特異的である”とは、第1の抗原(例えばAplまたはAphポリペプチド)が本発明の抗体を他の非特異的分子より高い親和性で認識および結合することを意味する。非特異的分子は第1の抗原と共通のエピトープを保有しない抗原である。この場合、AplまたはAph p44ポリペプチドは一般に非特異的コントロール分子として選択するのに適していない。例えば、第1の抗原(例えばポリペプチド)に対して産生させた抗体(抗体はこの抗原に対して、非特異的抗原に対するより効率的に結合する)は、第1の抗原に特異的に結合すると言うことができる。好ましい態様では、抗体またはその抗原結合部分がSEQ ID NO:12のポリペプチドまたはそのフラグメントに特異的に結合するのは、Ka=107 l/mol以上の親和性で結合する場合である。特異的結合は、例えば酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、またはウェスタンブロットアッセイにより、当該分野で公知の方法を用いて試験することができる。
更に、本発明のポリペプチド上に存在するエピトープに対するモノクローナル抗体を容易に生成することもできる。例えば本発明のポリペプチドで免疫化した哺乳動物(例えばマウス)由来の正常B細胞を、例えばHAT感受性マウス骨髄腫細胞と融合させてハイブリドーマを生成することができる。Apl-またはAph-特異的抗体を産生するハイブリドーマを、RIAまたはELISAを用いて同定し、半固体寒天でのクローニングまたは限界希釈によって単離することができる。Apl-またはAph-特異的抗体を産生するクローンを、更なるスクリーニングによって単離する。モノクローナル抗体の特異度に関するスクリーニングは、標準的な方法を用いて、例えば本発明のポリペプチドをマイクロタイタープレートに結合させ、ELISAアッセイでモノクローナル抗体の結合を測定することによって行うことができる。モノクローナル抗体の生成および加工法は当該分野で公知である。例えばKohlerおよびMilstein, Nature, 256:495 (1975)参照。特定のアイソタイプのモノクローナル抗体は、最初の融合体からの選択によって直接調製してもよいし、シブセレクション法を用いてクラススイッチ変異体を単離することによって、異なるアイソタイプのモノクローナル抗体を分泌する親ハイブリドーマから二次的に調製してもよい。Steplewskiら, P.N.A.S. U.S.A.82:8653 1985;Spriaら, J. Immunolog. Meth. 74:307, 1984参照。本発明のモノクローナル抗体は組換えモノクローナル抗体であってもよい。例えば米国特許第4,474,893号;米国特許第4,816,567号参照。本発明の抗体は化学的に構築することもできる。例えば米国特許第4,676,980号参照。
本発明の抗体は、キメラ抗体(例えば米国特許第5,482,856号参照)、ヒト化抗体(例えばJonesら, Nature 321:522(1986);Reichmannら, Nature 332:323(1988);Presta, Curr. Op. Struct. Biol. 2:593(1992)参照)、イヌ化抗体、イヌ抗体、またはヒト抗体であってもよい。ヒト抗体は、例えば直接不死化、ファージディスプレイ、トランスジェニックマウス、またはトリメラ(Trimera)法によって調製できる。例えばReisenerら, Trends Biotechnol. 16:242-246(1998)参照。
AplまたはAph抗原(例えばAplまたはAphポリペプチド)に特異的に結合する抗体は、サンプル(例えばAplまたはAphに感染した動物由来の血清、血液、血漿、尿、糞便、または唾液サンプル)中のAplまたはAph抗原の存在の検出に特に有用である。AphまたはApl抗原の免疫アッセイは1つの抗体を使用してもよいし、いくつかの抗体を使用してもよい。AphまたはApl抗原の免疫アッセイには例えば以下を使用できる:Aplエピトープ(単数)に特異的なモノクローナル抗体(単数)、1つのAplポリペプチドのエピトープ(複数)に特異的なモノクローナル抗体(複数)の組み合わせ、異なるAplポリペプチド(複数)のエピトープ(複数)に特異的なモノクローナル抗体(複数)、同じApl抗原(単数)に特異的なポリクローナル抗体(複数)、異なるApl抗原(複数)に特異的なポリクローナル抗体(複数)、またはモノクローナル抗体(複数)およびポリクローナル抗体(複数)の組み合わせ。免疫アッセイのプロトコルは、例えば競合アッセイ、直接反応アッセイ、またはサンドイッチ型アッセイ(例えば標識した抗体を使用する)に基づくものであってもよい。本発明の抗体は、当該分野で公知の任意の型の標識(例えば蛍光、化学発光、放射能、酵素、コロイド金属、放射性同位元素、および生物発光標識)で標識できる。
本発明の抗体またはそのフラグメントを支持体に結合させ、AphまたはApl抗原の存在の検出に使用してもよい。支持体には、例えばガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラーゼ、天然および変性セルロース、ポリアクリルアミド、アガロース、およびマグネタイトがある。
更に、本発明の抗体を用いて免疫親和性カラムでApl生物、Apl抗原、Aph生物、またはAph抗原を単離してもよい。抗体がその免疫選択活性を保持したままであるようにして(例えば吸着または共有結合によって)固相支持体に固定することができる。必要により、スペーサー基を保有させて抗体の抗原結合部位をアクセス可能な状態に保持してもよい。次いで、固定化された抗体を使用してサンプル、例えば生体サンプル(例えば唾液、血清、喀痰、血液、尿、糞便、脳脊髄液、羊水、創傷滲出液、または組織)由来のApl生物、Apl抗原、Aph生物、またはAph抗原を結合させてもよい。結合したApl生物、Apl抗原、Aph生物、またはAph抗原を、例えばpHを変化させることによって、カラム・マトリクスから回収する。
本発明の抗体を免疫局在性の研究に使用し、種々の細胞事象または生理学的状態における本発明のポリペプチドの存在および分布を分析することもできる。抗体を用いて受動免疫に関与する分子の同定、および非タンパク質抗原の生合成に関与する分子の同定を行うこともできる。それらの分子の同定はワクチンの開発に有用であり得る。本発明の抗体、例えばモノクローナル抗体および1本鎖抗体を用いて、AplまたはAphによって起こる疾病の寛解の経過をモニタリングすることができる。動物由来の試験サンプルにおけるApl抗原および/またはAph抗原に対するApl抗体および/またはAph抗体の増加または減少を測定することによって、疾患の寛解を目的とする特定の治療計画が有効であるか否かを確認することができる。抗体は、例えば直接結合アッセイ、例えばRIA、ELISA、またはウェスタンブロットアッセイを用いて検出および/または定量できる。
検出方法
本発明の方法を用いて試験サンプル(例えば生体サンプル、環境サンプル、または実験サンプル)中のAplに特異的な抗体もしくは抗体フラグメント;Aplポリペプチド;Aph;Aphポリペプチド;Aplポリヌクレオチド、またはそれらの組み合わせを検出することができる。試験サンプルは、Aplポリヌクレオチド、Aplポリペプチド、Aphポリペプチド、Aplに特異的な抗体、および/またはAphに特異的な抗体を含む可能性があるものである。生体サンプルには、例えば哺乳動物(例えばウマ、ネコ、イヌ、またはヒト)由来の血清、血液、細胞、血漿、または組織がある。試験サンプルは未処理であってもよく、沈殿、分画、分離、希釈、濃縮、または精製してもよい。
ある態様では、本発明の方法はポリペプチド/抗体複合体、すなわち免疫複合体の形成が可能な条件下でAplポリペプチドを試験サンプルと接触させることを含む。すなわち、本発明のポリペプチドはサンプル中に存在するAplおよび/またはAph抗原に特異的な抗体に特異的に結合する。抗体/ポリペプチド複合体の結合を検出するのに使用されるアッセイおよび条件は当業者に公知である。サンプル中でのポリペプチドと抗Aplおよび/または抗Aph抗体間の複合体形成を検出する。本発明のある態様では、被験体のアナプラズマ・プラチスおよび/またはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの暴露または感染の約10日後、15日後、20日後、25日後、30日後、またはそれ以前に抗体-ポリペプチド複合体を検出することができる。
例えばAplおよび/またはAph感染の疑いのあるヒトまたは動物由来の試験サンプルを得ることにより、本発明の抗体をAplおよび/またはAph感染の診断法に用いることができる。AplまたはAph暴露も検出できる。暴露には、臨床症状を伴わず、AphまたはAplに感染する以前のAphまたはApl生物の存在が含まれる。抗体-抗原複合体(すなわち免疫複合体)の形成が可能な条件下で試験サンプルを本発明の抗体と接触させる。当該分野で公知の方法により抗体-抗原複合体の量を測定してもよい。コントロール・サンプル中で形成されるより高いレベルであればAplおよび/またはAph感染を示している。コントロール・サンプルはAplおよび/もしくはAphポリペプチドまたはAplもしくはAphに特異的な抗体を含まないサンプルである。本発明のある態様では、抗体はApl抗原のみに特異的である。あるいはまた、本発明のポリペプチドを試験サンプルと接触させてもよい。陽性生体サンプル中のAplおよび/またはAph抗体は好適な条件下で抗原-抗体複合体を形成する。当該分野で公知の方法により抗体-抗原複合体の量を測定してもよい。
本発明のある態様では、抗体に結合した指示薬(例えば酵素コンジュゲート)が検出可能な反応を触媒すると、ポリペプチド/抗体複合体が検出される。必要により、シグナル生成化合物を含む指示薬を、ポリペプチド/抗体/指示薬複合体の形成が可能な条件下でポリペプチド/抗体複合体に適用してもよい。ポリペプチド/抗体/指示薬複合体を検出する。必要により、ポリペプチド/抗体複合体の形成の前に、ポリペプチドまたは抗体を指示薬で標識してもよい。方法は必要により陽性または陰性コントロールを含んでいてもよい。
本発明のある態様では、本発明の抗体を固相または基質に結合させる。本発明のポリペプチドを含むタンパク質を含有する可能性のある試験サンプルを基質に添加する。本発明のポリペプチドに特異的に結合する抗体を添加する。抗体は固相上に使用する抗体と同一であってもよいし、または異なる供与源もしくは種由来のものであってもよく、指示薬(例えば酵素コンジュゲート)に結合させてもよい。各添加の前に洗浄段階を実施してもよい。発色団または酵素基質を添加し、呈色させる。呈色反応を停止させ、例えば分光光度計を用いて、色を定量する。
本発明の別の態様では、本発明の抗体を固相または基質に結合させる。本発明のポリペプチドを含むタンパク質を含有する可能性のある試験サンプルを基質に添加する。本発明のポリペプチドに特異的に結合する二次抗種抗体を添加する。これらの二次抗体は固相抗体と異なる種由来である。二次抗体と特異的に結合し、固相抗体とは特異的結合をしない三次抗種抗体を添加する。三次抗体は指示薬(例えば酵素コンジュゲート)を含んでいてもよい。各添加の前に洗浄段階を実施してもよい。発色団または酵素基質を添加し、呈色させる。呈色反応を停止させ、例えば分光光度計を用いて、色を定量する。
本発明のアッセイには、それらに限定されないが、競合アッセイ、直接反応アッセイ、またはサンドイッチ型アッセイに基づくものが挙げられ、それらには、限定されないが、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ウェスタンブロット、IFA、ラジオイムノアッセイ(RIA)、血球凝集(HA)、蛍光偏光免疫アッセイ(FPIA)、およびマイクロタイタープレート・アッセイ(1つまたはそれ以上のマイクロタイタープレート・ウェル中で行う任意のアッセイ)がある。本発明のあるアッセイはリバーシブル・フロー・クロマトグラフィー結合アッセイ、例えばSNAP(登録商標)アッセイを含む。例えば米国特許第5,726,010号参照。
アッセイは固相もしくは基質を使用するか、または免疫沈降もしくは固相を使用しない他の任意の方法で実施してもよい。固相または基質を使用する場合、本発明のポリペプチドを以下のような固相支持体または基質に直接または間接的に結合させる:マイクロタイター・ウェル、磁気ビーズ、非磁気ビーズ、カラム、担体、膜、合成または天然ファイバー(例えばガラスもしくはセルロースを主成分とする物質、または熱可塑性ポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリエステル)から成る繊維状マット、粒子状物質(例えばガラスまたは種々の熱可塑性ポリマー)から成る焼結構造、またはニトロセルロース、ナイロン、ポリスルホンなど(性質上、一般に合成である)から成るキャスト膜フィルム。好ましい基質はポリエチレンの焼結微粒子(一般に多孔性ポリエチレンとして知られる)、例えばChromex社(Albuquerque, NM)の10-15ミクロン多孔性ポリエチレンである。これらの基質物質は全て、好適な形状、例えばフィルム、シート、またはプレートで使用することができ、あるいは好適な不活性キャリアー(例えば紙、ガラス、プラスチックフィルム、または線維)上にコーティングするか、またはそれに結合もしくはラミネートさせてもよい。ペプチドを固相に固定化するための好適な方法にはイオン性相互作用、疎水性相互作用、共有結合性相互作用などがある。
あるアッセイ形式では、1つまたはそれ以上のポリペプチドを固相または基質上にコーティングしてもよい。抗Aplおよび/もしくは抗Aph抗体またはそのフラグメントを含有する疑いのある試験サンプルを、Aplおよび/またはAphに特異的な抗体または抗体フラグメントにコンジュゲートしたシグナル生成化合物を含む指示薬と共に、試験サンプルの抗体が固相のポリペプチドに、またはAplおよび/もしくはAphに特異的な抗体にコンジュゲートした指示薬が固相のポリペプチドに結合して抗原/抗体複合体が形成されるのに十分な条件下で一定時間インキュベートする。抗Aplおよび/または抗Aph抗体にコンジュゲートした指示薬の固相への結合の低下を定量的に測定してもよい。Aplおよび/またはAph陰性であることが確認されている試験サンプルから生成されるシグナルと比較して測定可能なシグナルの低下が見られれば、これは試験サンプル中に抗Aplおよび/または抗Aph抗体が存在することを示す。この型のアッセイでは、試験サンプル中の抗Aplおよび/または抗Aph抗体を定量化できる。
別の型のアッセイ形式では、1つまたはそれ以上の本発明のポリペプチドを支持体または基質上にコーティングする。本発明のポリペプチドを指示薬にコンジュゲートさせて試験サンプルに添加する。この混合物を支持体または基質に適用する。Aplおよび/またはAph抗体が試験サンプル中に存在すれば、それらは指示薬にコンジュゲートしたポリペプチドおよび支持体に固定化されたポリペプチドに結合する。その後、ポリペプチド/抗体/指示薬複合体を検出してもよい。この型のアッセイでは、試験サンプル中の抗Aplおよび/または抗Aph抗体を定量化できる。
別の型のアッセイ形式では、1つまたはそれ以上の本発明のポリペプチドを支持体または基質上にコーティングする。試験サンプルを支持体または基質に適用し、インキュベートする。洗浄液で固相支持体を洗浄し、未結合のサンプル由来成分を除去する。Aplおよび/またはAph特異的抗体が試験サンプル中に存在すれば、それらは固相上にコーティングされたポリペプチドに結合する。このポリペプチド/抗体複合体は、指示薬にコンジュゲートした種特異的二次抗体を用いて検出できる。その後、ポリペプチド/抗体/抗種抗体指示薬複合体を検出してもよい。この型のアッセイでは、試験サンプル中の抗Aplおよび/または抗Aph抗体を定量化できる。
ポリペプチド/抗体複合体またはポリペプチド/抗体/指示薬複合体の形成は、放射測定、比色測定、蛍光測定、サイズ分離、または沈殿法によって検出できる。必要により、ポリペプチド/抗体複合体の検出を、シグナル生成化合物を含む指示薬に結合した二次抗体を添加することによって行う。ポリペプチド/抗体複合体に結合するシグナル生成化合物(標識)を含む指示薬を上記の方法で検出できるが、それらには発色性物質、触媒(例えばフルオレセインおよびローダミンのような蛍光化合物にコンジュゲートした酵素)、化学発光化合物(例えばジオキセタン、アクリジニウム、フェナントリジニウム、ルテニウム、およびルミノール)、放射性元素、直接目視できる標識,並びにコファクター、阻害剤、磁気粒子などがある。酵素コンジュゲートの例にはアルカリホスファターゼ、ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ、ベータ・ガラクトシダーゼなどがある。特定の標識の選択は重要ではなく、標識は、それ自体によって、または1つもしくはそれ以上の更なる物質との併用で、シグナルを生成する能力を有するものである。
複合体の形成は試験サンプル中の抗Aplおよび/または抗Aph抗体の存在を示す。従って、本発明の方法を使用して患者におけるAplおよび/またはAph感染を診断できる。
本発明の方法では、試験サンプル中の抗Aplおよび/または抗Aph抗体の量についての情報も得られる。多くの指示薬(例えば酵素コンジュゲート)では、存在する抗体の量は生成されるシグナルに比例する。試験サンプルの型によって、好適なバッファーで希釈し、または濃縮し、またはいずれの操作も行わずに、固相と接触させることができる。例えば通常、希釈済みの血清もしくは血漿試験サンプル、または濃縮標本(例えば尿)を試験して抗体の存在および/または量を測定するのが好ましい。
本発明は更に、サンプル中の抗Aplおよび/または抗Aph抗体もしくは抗体フラグメント、Apl、Aplポリペプチド、Aph、および/またはAphポリペプチドを検出するアッセイキット(例えば製品)を含む。キットは1つまたはそれ以上の本発明のポリペプチド、およびサンプル中の抗Apl抗体および/もしくは抗Aph抗体またはそのフラグメントへのポリペプチドの結合を測定する方法を含む。また、キットまたは製品は1つまたはそれ以上の本発明の抗体または抗体フラグメント、およびサンプル中のApl、Aplポリペプチド、Aph、および/またはAphポリペプチドへの抗体または抗体フラグメントの結合を測定する方法を含んでいてもよい。キットは、(例えば哺乳動物におけるAplおよび/またはAph感染の同定のための)1つまたはそれ以上の本発明のポリペプチドまたは抗体および1つまたはそれ以上のポリペプチドまたは抗体の使用のための説明書を含んでいてもよい。またキットは、キットの1つまたはそれ以上のポリペプチドまたは抗体をAplおよび/またはAph感染の同定に使用できることを示すラベルを含む包装材料を含んでいてもよい。当業者に公知の他の成分(例えばバッファー、コントロールなど)をそれらの試験キットに含ませてもよい。本発明のポリペプチド、抗体、アッセイ、およびキットは、例えば患者における個々のAplおよび/またはAph感染症例、並びにAplおよび/またはAph蔓延の疫学的研究に有用である。AplまたはAph暴露も検出できる。暴露には、臨床症状を伴わず、AphまたはAplに感染する以前のAphまたはApl生物の存在が含まれる。
本発明のポリペプチドおよびアッセイを他のポリペプチドまたはアッセイと併用し、Aplの存在を他の生物体と共に検出してもよい。例えば本発明のポリペプチドおよびアッセイを、イヌ糸状虫(heartworm)および/またはボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)および/またはアナプラズマ・ファゴサイトフィルム(Anaplasma phagocytophilium)および/またはエーリキア・カニス(Ehrlichia canis)を検出する試薬と併用してもよい。
本発明のポリヌクレオチドを使用して、サンプル中のAplポリヌクレオチドの存在を検出できる。ポリヌクレオチドを使用して単純なハイブリダイゼーション反応によるサンプル中のAplポリヌクレオチドの検出を行うことができ、また、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(例えばリアルタイムPCR反応)に使用することもできる。本発明の方法および組成物を使用して、Aplの存在をAphと識別して検出することもできる。
PCRアッセイは当業界で十分報告されており、それらには例えば米国特許第4,683,195号;米国特許第4,683,202号;米国特許第4,965,188号がある。一般に、ポリヌクレオチドプライマーを変性させた標的核酸鎖にアニールさせる。ポリメラーゼによるデオキシヌクレオシド3リン酸の重合化によってプライマー伸長産物が生成される。PCRはその後、テンプレート核酸の変性、プライマーのアニーリング、および熱安定性ポリメラーゼの作用によるアニールしたプライマーの伸長のサイクルを反復する。この過程によって試験サンプル中で標的Apl核酸の指数関数的増幅が起こり、これによってサンプル中に非常に低濃度で存在する標的ポリヌクレオチドの検出が可能となる。
リアルタイムPCRアッセイはシグナル(例えば蛍光レポーターシグナル)の検出に基づく。このシグナルは反応においてPCR産物の量と正比例して増加する。リアルタイムPCRは進行中の増幅反応の展開をモニタリングすることが可能な増幅法である。Quantitation of DNA/RNA Using Real-Time PCR Detection, Perkin Elmer Applied Biosystems(1999);PCR Protocols(Academic Press New York, 1989)参照。各サイクルで蛍光発光の量を測定することにより、指数関数的増幅期にあるPCR反応をモニタリングできる(ここで、PCR産物量の最初の有意な増加は、標的テンプレートの初期量と相関関係を有する)。核酸標的の初期コピー数が多いほど、蛍光の有意な増加が早期に観察される。
本発明のある態様では、試験サンプル中のアナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドを検出および/または定量する方法を提供する。ポリメラーゼ連鎖反応に好適な条件下でセンスプライマーおよびアンチセンスプライマーを試験サンプルに添加してもよい。試験サンプル中にアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドが存在すれば、プライマーがアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドとハイブリダイズして増幅産物が生成される。ある態様では、プライマーはSEQ ID NO:6および7である。増幅産物を検出し、アナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドの存在および/またはその量を測定する。ポリメラーゼ連鎖反応に好適な条件下でApl p44ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズするポリヌクレオチド・プローブを用いて、増幅産物を検出できる。プローブの例としてSEQ ID NO:8および9がある。プローブからの検出シグナルを測定し、該検出シグナルを定量標準からの第2のプローブ検出シグナルと比較することによって、増幅産物を定量してもよい。定量標準を、試験サンプルと並行して抽出してもよい。
本発明の別の態様では、PCR反応プライマーをApl p44ポリヌクレオチドの可変領域から選択してもよい。例えばSEQ ID NO:16、17、および/または18の20位および450位間の領域から10個、15個、20個、25個、30個、または40個の連続するヌクレオチドからなるプライマーを選択してもよい。
本明細書において参照する全ての特許、特許出願、および他の化学的または技術的記述は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本発明について本明細書に例証的に記載するが、これを任意の要素(単数または複数)、制限(単数または複数)(それについては本明細書に特に開示していない)を欠いた状態で実施してもよい。従って、例えば本明細書に記載するそれぞれの例で、“を含む”、“本質的に…から成る”、および“から成る”という用語は、それぞれ他の2つの用語と置き換えてもよく、それでもなお、その慣例的な意味を保持する。使用した用語および表現は制限ではなく説明のための用語として使用するものであって、それらの用語および表現の使用において、表示および記述する特長の同等物またはその一部のいずれをも除外する意図はなく、認識されるように、種々の改変が本明細書の特許請求の範囲内で可能である。従って、本発明について複数の態様によって具体的に開示したが、当業者は本明細書に開示するオプショナルな特長、コンセプトの改変および変更を実施してもよく、それらの改変および変更は記述および添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲内に含まれるものと見なされる。
更に、本発明の特長または観点をマルクーシュ群または他の選択肢群で記載する場合、当業者に認識されるように、本発明はそれによってマルクーシュ群または他の群の個々のメンバーまたはメンバーの亜群でも記述される。
実施例1 Aplからのp44ホモログのクローニング
感染したイヌの血液からApl由来のAph p44遺伝子ホモログをクローニングした。アリゾナ州のホピ居留区に生息するイヌから血液サンプルを得た。標準的な方法(QiaAmp DNA Blood Miniprep Kit:品番51104)を用いて200μlの全血からゲノムDNAを単離した。Aph p44、アナプラズマ・マジナーレ(Anaplasma marginale)msp2、アナプラズマ・オビス(Anaplasma ovis)msp2、およびアナプラズマ・セントラーレ(Anaplasma centrale)msp2遺伝子の保存領域を標的とするように縮重プライマーを設計した(順向きプライマー:5'TAT TTT TAT GTT GGT YTR GAY TAT WSH CC 3'(SEQ ID NO:1)、逆向きプライマー:5'GCT CAG CAG ATC GTA RCA NGC RTT YAW CAT 3'(SEQ ID NO:2))。
縮重プライマーを用いる慣例的なサーマルサイクラーPCRを使用して、標準的なプロトコルに従って(Platinum(登録商標)Taq、Invitrogen)、Apl p44遺伝子から約800ヌクレオチド長のポリヌクレオチドを増幅した。PCR産物のクローニングおよびシークエンシングを行い、他の種のアナプラズマで報告されているものと比較分析した。図1Aは種々のApl p44単離体から得た部分配列のアラインメントを示す。クローン化されたApl p44遺伝子は5'および3'末端の保存された配列に隣接する超可変領域を含有した。これはAph p44と類似しているが、Apl p44の方が超可変領域の長さが短い。図1BはApl p44と、報告されているAph配列(Aph p44-1;アクセッション番号ABA26590)の対応する領域とのアミノ酸アラインメントを示す。本発明のApl p44ヌクレオチド配列(例えば図1A)は互いに90%以上の同一性を示すが、Aph p44とは70%未満の同一性しか示さず、またこれはアミノ酸配列でも同様である。
実施例2 リアルタイムPCRアッセイによるAplの検出
ゲノムDNAからApl p44ポリヌクレオチドを検出するリアルタイムPCRアッセイを構築した。分析するサンプルの型にはイヌ全血並びにマダニの幼虫および成虫が含まれた。Apl p44遺伝子に特異的でAph p44遺伝子は増幅しないようにプライマーおよびハイブリダイゼーション・プローブを選択した。プライマーおよびプローブの配列を以下に示す:
Apl p44フォワードプライマー:
5' CCGGCGTTTAGTAAGATAAATG 3' (SEQ ID NO:6)
Apl p44リバースプライマー:
5' GCAAATTTAACGATCTCCGCC 3' (SEQ ID NO:7)
Apl p44プローブ1129-FITC:
5' ACAGTATCGGGGTAGCGAGAGTAGAA 3' (SEQ ID NO:8)
Apl p44プローブ1183-LC670:
5' GGAGATCGGCTATGAACAGTTCAAGAC 3' (SEQ ID NO:9)
これらの合成は業者に委託した。Roche社の試薬(Genotyping Master Mix #04707524001)を用い、Roche社LightCycler(登録商標)480に合わせてリアルタイムPCRを最適化した。プライマーは、順向きプライマーが0.3μM、逆向きプライマーが0.6μMの濃度で使用した。プローブはいずれも0.3μMの濃度で使用した。PCRは以下の条件で実施した:95℃、10分間のホットスタート・サイクルを1回、次いで95℃、30秒間(変性)、58℃、25秒間(アニーリング)、および72℃、20秒間(伸長)を50サイクル。PCR産物を95℃に加熱して1分間、40℃に冷却して1分間、その後徐々に80℃まで加熱して融解曲線の作成を行った。ソフトウェアから、クロッシングポイント(crossing point)が陽性かつ融解曲線温度66.5℃+/-1℃であるものを陽性サンプルとして同定した。分析感度は陰性イヌゲノムDNAで少なくとも0.1fgであると確認した(図2A)。Apl p44PCRで米国、カリブ、およびブラジルにわたってApl株を検出した。Apl p44 PCRでは、Aph p44テンプレートを含有するコントロール・プラスミドまたはPCR陽性地域のサンプルからAph p44 DNAは検出されなかった(図2B)。
実施例3 抗種・間接ELISAによるAplの検出
Aplのp44遺伝子から誘導した合成ペプチドをELISAフォーマットで試験し、ノミの寄生率が高く、エーリキア・カニスの血清有病率が高い地域からのイヌで血清学的反応性を確認した。これらの地理的地域では、イヌにおいてアナプラズマ・プラチス感染が相対的に高レベルであり、アナプラズマ・ファゴサイトフィルム感染は見られないことがPCRで確認された。ペプチド配列を以下に示す:
Cys-Lys-Asp-Gly-Thr-Arg-Val-Glu-Trp-Lys-Ala-Glu-Lys-Phe-Asp-Trp-Asn-Thr-Pro-Asp-Pro-Arg-Ile (SEQ ID NO:15)
代替できるペプチド配列には以下がある:
Cys-Lys-Asp-Gly-Thr-Arg-Val-Glu-Trp-Lys-Ala-Glu-Lys-Phe-Asp-Trp-Asn-Thr-Pro-Asp-Pro-Arg-Ile-Lys-Phe-Lys-Asn (SEQ ID NO:14)
SEQ ID NO:15の合成ペプチドをDMSOに可溶化し、Immulon 2Hbプレート(Thermo Electron社 #3455)上に50mM Tris(pH7.5)中0.25μg/mlの濃度で、室温にて一晩コーティングした。プレートをTris/TWEEN(登録商標)バッファー(0.1M Tris、pH7.6、2% TWEEN(登録商標)20含有)で4時間ブロッキングした。プレート洗浄液(PBS、pH7.2、0.05% TWEEN(登録商標)20含有)で3回、プレートを洗浄した。血清をサンプル希釈液(PBS、pH7.2、0.05% TWEEN(登録商標)20および1% BSA含有)で1:100に希釈して添加し、室温で1時間インキュベートした。プレートを5回洗浄し、抗イヌ・コンジュゲート(Jackson ImmunoResearch # 304-035-003)をサンプル希釈液で1:2000に希釈して添加し、室温で1時間インキュベートした。プレートを3回洗浄し、一成分系TMB基質を添加して5分間インキュベートした後、1% SDSで反応を停止させた。標準的なプレートリーダーで650nmの波長の吸光度を測定した。カットオフは0.4とした。サンプルを同様のAph p44の院内(in-clinic)ELISA(Snap(登録商標)4Dx(商標)、IDEXX Laboratories社)と比較した。結果を図3に示す。“SNAP(登録商標)AP結果”と表示する欄は目視検査による結果を示す。“SNAP(登録商標)NET AP”と表示する欄は濃度測定によって得た定量結果を示す。
合計67サンプルを試験した。いずれのアッセイでも27サンプルが陰性、16サンプルが陽性であった。Aph p44の院内ELISAでは24サンプルが陰性であったが、Apl p44抗種間接ELISAでは陽性であった。従ってAplアッセイでは、Aphアッセイによる試験では見逃されうる、イヌおけるApl暴露が検出される。
Apl p44により、Aph由来p44への交差反応性によって同定されるものより優れたApl感染検出法が提供される。Apl p44ポリヌクレオチドにより、AplおよびAph間の識別が可能となる。
実施例4 直接Apl ELISAの感度
イヌを実験的にAplに感染させ、経時的に血清サンプルを回収した。Aplに対する血清抗体を、直接Apl ELISAおよびSNAP(登録商標)4Dxを用いてアッセイした。具体的には、Aplのp44遺伝子から誘導した合成ペプチド(SEQ ID NO:14、および表1および2中のApl_p44L)をDMSOに可溶化し、ImmulonTM2Hbプレート(Thermo Electron社 #3455)上に50mM炭酸ナトリウム(pH9.6)中0.25μg/mlの濃度で、室温で一晩コーティングさせた。プレートを2時間、ブロッキングした(2% TWEEN(登録商標)20/0.1M Tris、pH7.6)。血清(25μL)を50μlの特異的コンジュゲート(コンジュゲート、Apl_p44L:HRPOを1:1の比とし、50mM Tris pH7.6、0.05% TWEEN(登録商標)20、5% BSA、および10% FBSで0.5μg/mlに希釈した)と混合し、コーティングしたウェルに速やかに添加して室温で1時間インキュベートした。次いでプレートを6回洗浄した後、一液形TMB基質を添加して発色させた。標準的なプレートリーダーで650nmの波長の吸光度を測定した。カットオフ値は0.07とした。同じサンプルをAph用に開発された院内ELISA(Snap(登録商標)4Dx(商標)、IDEXX Laboratories社)でも試験した。結果を表1に示す(“SNAP(登録商標)NET AP”と表示する欄は濃度測定で得られた定量結果を示す。“感染後(日)”は感染後の日数を示す)。
結果は、ペプチドApl-p44L(SEQ ID NO:14)を用いる直接ELISAアッセイによって、実験的に感染させたイヌ血清中のAplに対する免疫応答が検出されたことを示している。更に結果は、Aplアッセイによって、院内Aph ELISAより早期にAplに対する免疫応答が検出されたことを示している。6検体のイヌのうち4検体で、感染後10日目に応答が検出された。
実施例5 Apl ELISAによるAph感染の検出
実施例4に記載するのと同じ、Apl_p44Lペプチド(SEQ ID NO:14)に基づく直接ELISA法を用いて、Aph感染陽性であることが既に確認されている血清サンプルを試験した。これらには実験的にAphに感染させたイヌ(ピンキーおよびブレイン)、並びにAph血清陽性率が高い地域の野外犬(field dogs)(IDではMEの接頭文字を付す)由来のサンプルが含まれる。Apl血清陽性率の高い地域から得た5検体(すなわちID中、PまたはHPの接頭文字を付すもの)を陽性コントロールとして、健常イヌ由来の5検体(ID中、RARの接頭文字を付す)を陰性コントロールとして使用した。同じサンプル群を、Aph用に開発された院内ELISA(Snap(登録商標)4Dx(商標)、IDEXX Laboratories社)でも試験した。結果を表2に示す(“SNAP(登録商標)NET AP”と表示する欄は濃度測定で得られた定量結果を示す。
結果は、Apl p44ペプチドによりAph陽性サンプル18検体中12検体が検出され、このペプチドがAph並びにAplの検出に利用できることを示している。

Claims (29)

  1. SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:14、またはSEQ ID NO:15を含有する精製ポリペプチドであって、20〜30アミノ酸長である、上記ポリペプチド。
  2. 請求項1記載のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。
  3. ポリペプチドは、SEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:14、またはSEQ ID NO:15からなる、請求項1記載の精製ポリペプチド。
  4. キャリアーを更に含有する、請求項1記載の精製ポリペプチド。
  5. 精製ポリペプチドは多量体形である、請求項1記載の精製ポリペプチド。
  6. 精製ポリペプチドは、指示薬、アミノ酸スペーサー、アミノ酸リンカー、シグナル配列、輸送停止配列、膜貫通ドメイン、タンパク質精製リガンド、異種ポリペプチド、またはそれらの組み合わせに結合している、請求項1記載の精製ポリペプチド。
  7. アナプラズマ・プラチス(Anaplasma platys)もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルム(Anaplasma phagocytophilum)ポリペプチドまたはその両者に特異的に結合する抗体を検出する方法であって、
    (a)ポリペプチド/抗体複合体の形成が可能な条件下で請求項1記載の精製ポリペプチドを試験サンプルと接触させ;
    (b)ポリペプチド/抗体複合体を検出する、
    ことを含み、ここで、ポリペプチド/抗体複合体の検出は、アナプラズマ・プラチスおよび/またはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムに特異的な抗体が試験サンプル中に存在することを示し、ポリペプチド/抗体複合体が存在しないことは、アナプラズマ・プラチスおよび/またはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムに特異的な抗体が試験サンプル中に存在しないことを示す、上記方法。
  8. 段階(b)を実施する前に段階(a)の複合体を指示薬と接触させることを更に含む、請求項7記載の方法。
  9. 試験サンプル中の抗体の量を測定する、請求項7記載の方法。
  10. 精製ポリペプチドは基質に結合している、請求項7記載の方法。
  11. 精製ポリペプチドは融合タンパク質であり、精製ポリペプチドは、指示薬、アミノ酸スペーサー、アミノ酸リンカー、シグナル配列、輸送停止配列、膜貫通ドメイン、タンパク質精製リガンド、異種タンパク質、またはそれらの組み合わせに融合されている、請求項7記載の方法。
  12. 精製ポリペプチドは多量体形である、請求項7記載の方法。
  13. 該方法は、マイクロタイタープレート・アッセイ、リバーシブル・フロークロマトグラフィー結合アッセイ、酵素結合免疫吸着アッセイ、ラジオイムノアッセイ、血球凝集アッセイ、ウェスタンブロットアッセイ、蛍光偏光免疫アッセイ、または間接免疫蛍光アッセイを含む、請求項7記載の方法。
  14. 被験体におけるアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの感染、および/またはアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの暴露を検出する方法であって、
    (a)被験体から取得した生体サンプルを用意し;
    (b)ポリペプチド/抗体複合体の形成が可能な条件下で請求項1記載の精製ポリペプチドを生体サンプルと接触させ;そして
    (c)ポリペプチド/抗体複合体を検出する、
    ことを含み、ポリペプチド/抗体複合体の検出は、被験体のアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの感染および/またはアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの暴露を示し、ポリペプチド/抗体複合体が存在しないことは、哺乳動物がアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの感染および/またはアナプラズマ・プラチスおよび/もしくはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの暴露を有しないことを示す、上記方法。
  15. 段階(c)を実施する前に段階(b)のポリペプチド/抗体複合体を測定可能なシグナルを生成する指示薬と接触させることを更に含む、請求項14記載の方法。
  16. 精製ポリペプチドは融合タンパク質であり、精製ポリペプチドは、指示薬、アミノ酸スペーサー、アミノ酸リンカー、シグナル配列、輸送停止配列、膜貫通ドメイン、タンパク質精製リガンド、異種タンパク質、またはそれらの組み合わせに融合されている、請求項14記載の方法。
  17. 被験体のアナプラズマ・プラチスおよび/またはアナプラズマ・ファゴサイトフィルムへの暴露または感染後10日目にポリペプチド/抗体複合体が検出される、請求項14記載の方法。
  18. サンプル中のアナプラズマ・プラチスまたはアナプラズマ・ファゴサイトフィルム・ポリペプチドを検出する方法であって、
    (a)ポリペプチド/抗体複合体の形成が可能な条件下でアナプラズマ・プラチス・ポリペプチドに特異的に結合する1つまたはそれ以上の抗体をサンプルと接触させ、ここで、アナプラズマ・プラチス・ポリペプチドはSEQ ID NO:10、SEQ ID NO:11、SEQ ID NO:14、またはSEQ ID NO:15を含有し、20〜30アミノ酸長である;そして
    (b)ポリペプチド/抗体複合体を検出する、
    ことを含み、ここで、ポリペプチド/抗体複合体の検出は、アナプラズマ・プラチス・ポリペプチドがサンプル中に存在することを示し、ポリペプチド/抗体複合体が検出されないことは、サンプル中にアナプラズマ・プラチス・ポリペプチドが存在しないことを示す、上記方法。
  19. 1つまたはそれ以上の抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、Fab’-SHフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fvフラグメント、または1本鎖抗体である、請求項18記載の方法。
  20. アナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドを検出する方法であって、
    (a)アナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドおよびプローブ・ポリヌクレオチド間でのハイブリダイゼーション複合体の形成が可能な条件下で試験サンプルをSEQ ID NO:6、7、8、9のヌクレオチド配列、またはそれらの組み合わせを含有するプローブ・ポリヌクレオチドと接触させ;そして
    (b)アナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチド/プローブ・ポリヌクレオチド複合体を検出する、
    ことを含み、ここで、アナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチド/プローブ・ポリヌクレオチド複合体が存在しないことは、試験サンプル中にアナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドが存在しないことを示し、アナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチド/プローブ・ポリヌクレオチド複合体の存在は、アナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドが試験サンプル中に存在することを示す、上記方法。
  21. アナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドの検出方法であって、
    (a)試験サンプルをSEQ ID NO:6を含有する核酸プライマーおよびSEQ ID NO:7を含有する核酸プライマーと接触させ;そして
    (b)核酸増幅反応を実施する、
    ことを含み、アナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドが試験サンプル中に存在する場合には、アナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドを含有する増幅産物が生成される、上記方法。
  22. SEQ ID NO:8もしくはSEQ ID NO:9のヌクレオチド配列、またはその両方を含有する核酸プローブを用いて増幅産物を検出する、請求項21記載の方法。
  23. 試験サンプル中に存在するアナプラズマ・ファゴサイトフィルム・ポリヌクレオチドは増幅されない、請求項21記載の方法。
  24. 核酸プローブは検出可能な標識を含有する、請求項21記載の方法。
  25. 核酸増幅反応は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、エンドポイントPCR、リアルタイムPCR、またはネステッドPCRアッセイである、請求項21記載の方法。
  26. サンプル中のアナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドの量を測定する、請求項21記載の方法。
  27. 非ヒト動物におけるアナプラズマ・プラチス感染を診断する方法であって、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:5のアナプラズマ・プラチスp44ポリペプチドの全部もしくは一部をコードするポリヌクレオチドの存在を検出し、および/または、試験サンプル中のSEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:5のアナプラズマ・プラチスp44ポリペプチドの存在を検出することを含む、上記方法。
  28. 試験サンプル中のアナプラズマ・プラチス・ポリヌクレオチドを検出および/または定量する方法であって、
    (a)ポリメラーゼ連鎖反応に好適な条件下でセンスプライマーおよびアンチセンスプライマーを試験サンプルに添加し、ここで、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:17、またはSEQ ID NO:18のアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドが試験サンプル中に存在する場合には、プライマーは増幅産物が生成されるように、SEQ ID NO:16、SEQ ID NO:17、またはSEQ ID NO:18のアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドとハイブリダイズし;そして
    (b)増幅産物を検出し、それによってSEQ ID NO:16、SEQ ID NO:17、またはSEQ ID NO:18のアナプラズマ・プラチスp44ポリヌクレオチドの存在および/または量が検出される、
    ことを含む上記方法。
  29. 試験サンプル中に存在するアナプラズマ・ファゴサイトフィルム・ポリヌクレオチドは増幅されない、請求項28記載の方法。
JP2010503120A 2007-04-09 2008-03-31 アナプラズマ・プラチス(Anaplasmaplatys)の検出 Active JP5606904B2 (ja)

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