JP5606617B2 - Ｌｔｅ／ｅｐｃネットワークにおけるローカル・ローミング課金 - Google Patents

Description

本発明は、通信ネットワークの分野に関し、具体的には、在圏ネットワークでローミング中のユーザに対するＬＴＥ／ＥＰＣネットワークにおけるオンライン課金に関する。

サービス・プロバイダは、通常、有線通信ネットワークおよび／または無線通信ネットワークを使用して無数の音声サービスおよび／またはデータ・サービスを加入者に提供する。サービスの例には、携帯電話通信、インターネットへのアクセス、ゲーム、オーディオ・ビデオおよびマルチメディア・プログラミングのブロードキャストまたはマルチキャストなどが含まれる。携帯電話、携帯情報端末、スマートフォン、ポケットベル、テキスト・メッセージング装置、全地球測位システム（ＧＰＳ）装置、ネットワーク・インタフェース・カード、ノートパソコン、およびデスクトップ・コンピュータといった携帯機器は、通信ネットワークによって提供されるサービスに、１つまたは複数の基地局とのエアインタフェースを介してアクセスすることができる。携帯機器と基地局の間の通信は、第３世代パートナーシップ・プロジェクト（３ＧＰＰ、３ＧＰＰ２）によって規定される標準およびプロトコルなど、様々な標準および／またはプロトコルによって管理される。

ネットワークの運営事業者は、各携帯機器が様々なサービスにアクセスするために負担する料金を、オフラインおよびオンラインの課金機能を使用して追跡する。３ＧＰＰ／３ＧＰＰ２標準グループでは、様々なネットワーク・ドメイン（例えば、回線交換網ドメイン、パケット交換網ドメイン、および／または無線ドメイン）、ＩＰマルチメディア・サブシステム（ＩＭＳ）、および新興３Ｇ／ＯＭＡアプリケーション・サービスにおける課金を対象としてオンライン課金システムおよびオフライン課金システムを実施するために使用できる一組の仕様を規定している。

通常、オンライン課金は、リアルタイムで提供されるサービスに課金情報が影響し得る課金メカニズムと定義されており、したがって、この課金メカニズムとセッション／サービス・コントロールとの直接的な対話が必要とされる。オンライン課金では、ネットワーク・リソースの使用に関する課金情報は、（サービスを提供するための）そのリソースの使用と同時に収集される。しかしながら、ネットワーク・リソースを使用するための承認は、実際にリソースを使用する前にネットワークによって取得される。通信ネットワークのネットワーク・エレメントには、課金トリガ機能（ＣＴＦ：Ｃｈａｒｇｉｎｇ Ｔｒｉｇｇｅｒ Ｆｕｎｃｔｉｏｎｓ）が含まれる。オンライン課金の場合、ＣＴＦは、課金イベントをトリガし、その課金イベントに関する課金情報を収集し、その課金情報からその課金情報に匹敵する課金イベントを組み立てる。次いでＣＴＦは、オンライン課金システム（ＯＣＳ）にクレジット要求を送信して、エンド・ユーザによって要求された課金イベント／ネットワーク・リソースを使用するための承認を取得する。ＣＴＦは、ＯＣＳによって許可が与えられるまで実際のリソースの使用を待つ。ＯＣＳからサービス・ユニットの付与された分担額が取得されると、ネットワーク・エレメントのＣＴＦは、リソースの使用開始を許可して、リソースの使用中に予算コントロールを実行する。ＯＣＳによる許可が与えられない場合、またはＯＣＳによる許可の有効期限が終了した場合、ＣＴＦはエンド・ユーザのリソース使用の終了を実施する。

携帯機器のユーザに音声通信およびデータ通信を提供するように動作可能な様々な種類のネットワークがある。３ＧＰＰ内にある１つのプロジェクトとしては、将来の要件に対処すべくＵＭＴＳ携帯電話標準を改善するためのプロジェクトであるロング・ターム・エボリューション（ＬＴＥ）がある。このプロジェクトによって規定されたアーキテクチャは、発展型パケット・システム（ＥＰＳ：Ｅｖｏｌｖｅｄ Ｐａｃｋｅｔ Ｓｙｓｔｅｍ）と称される。ＥＰＳアーキテクチャは、アクセス側のＥ−ＵＴＲＡＮ（発展型ＵＴＲＡＮ）とコア側のＥＰＣ（発展型パケット・コア）を包含する。ＬＴＥ／ＥＰＣネットワークは様々なネットワーク・エレメントを含み、それらネットワーク・エレメントの一部は、サービング・ゲートウェイ（Ｓ−ＧＷ）、パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ（ＰＤＮ−ＧＷ）、ＨＲＰＤサービング・ゲートウェイ（ＨＳＧＷ）、ＡＡＡプロキシ・サーバ、およびポリシーおよび課金ルール機能（ＰＣＲＦ：ｐｏｌｉｃｙ ａｎｄ ｃｈａｒｇｉｎｇ ｒｕｌｅ ｆｕｎｃｔｉｏｎ）を含む。

ＬＴＥ／ＥＰＣネットワークは、あるホーム・ネットワークと１つまたは複数の在圏ネットワークの間におけるローミングを考慮する。ローミングとは移動体通信における一般用語であり、サービスが登録されたホーム・ロケーションとは別の場所におけるサービスの拡張を意味する。ＬＴＥ／ＥＰＣネットワークには、ホーム・ローミングとローカル・ローミングという２種類のローミングがある。ホーム・ローミングの場合、Ｓ−ＧＷは在圏ネットワーク内に配置されるがＰＤＮ−ＧＷはホーム・ネットワーク内に配置される。エンド・ユーザが在圏ネットワーク内でサービスを使用し始めた時点で、在圏ネットワーク内のＳ−ＧＷは、データ・トラフィックをホーム・ネットワーク内のＰＤＮ−ＧＷに戻すように経路指定する。したがって、サービスは依然としてホーム・ネットワーク内のＰＤＮ−ＧＷを介して提供される。ローカル・ローミングの場合、Ｓ−ＧＷとＰＤＮ−ＧＷはどちらも在圏ネットワーク内に配置される。エンド・ユーザがサービスを使用し始めた時点で、在圏ネットワーク内のＳ−ＧＷは、データ・トラフィックを在圏ネットワーク内のＰＤＮ−ＧＷに直接的に経路指定する。したがって、サービスは在圏ネットワーク内のＰＤＮ−ＧＷを介して提供される。

現在の市場展開では、在圏ネットワーク内で提供されるサービス対してホーム・ネットワークの運営事業者が課金する方法が明確に定義されていないので、ローカル・ローミング・モデルは広範囲には展開されていない。３ＧＰＰ標準（例えば、３ＧＰＰ ＴＳ ３２．８２０）は、ローカル・ローミングのシナリオには十分に機能するとは言えない既存のホーム・ローミング課金モデルに依然として従うしかない。

本明細書に記載の実施形態は、ローカル・ローミングのシナリオにＬＴＥ／ＥＰＣネットワークにおけるオンライン課金を提供する。ローカル・ローミング課金を提供するために、在圏オンライン課金システム（ＯＣＳ）は在圏ネットワーク内で提供されるサービスのためにローカル料金表を格納する。ローカル料金表は、在圏ネットワークの運営事業者によって規定される。したがって、在圏ＯＣＳは、ローカル料金表に基づいてサービスのローカル格付けを決定することができ、ローカル格付けに基づいて在圏ネットワーク内のネットワーク・エレメントにサービス・ユニットの分担額を付与することができる。これは、ホームＯＣＳが在圏ネットワーク内で提供されるサービスをホームＯＣＳ内で規定された料金表に基づいて格付けするといった３ＧＰＰによって規定された従来のホーム・ローミング課金モデルとは異なる。本明細書に記載するようなローカル・ローミング課金は、在圏ネットワーク内で提供されるサービスの課金では従来のモデルよりも効果的である。

一実施形態は、ＬＴＥ／ＥＰＣネットワークのためのオンライン課金アーキテクチャを説明する。オンライン課金アーキテクチャは、ローミング中の携帯機器にサービスを提供するように要求を受けた在圏ネットワークのネットワーク・エレメントからのクレジット要求を受信するように動作可能な在圏ＯＣＳを含む。そのクレジット要求に応えて、在圏ＯＣＳは、在圏ネットワークの運営事業者によって規定されたローカル料金表に基づいてサービスのローカル格付けを決定するようにさらに動作可能である。在圏ＯＣＳは、ローカル格付けに基づいてネットワーク・エレメントにサービス・ユニットの分担額を付与し、その付与された分担額を示すクレジット応答をネットワーク・エレメントに送信するようにさらに動作可能である。

他の例示の実施形態を以下に記載する。

次に、本発明のいくつかの実施形態を添付の図面を参照して一例としてのみ説明する。同じ参照番号は、すべての図面で同じ要素または同じ種類の要素を表す。

例示の一実施形態における通信ネットワークを示す図である。 例示の一実施形態における在圏ネットワーク内でクレジット・コントロールを実行する方法を示すフローチャートである。 例示の一実施形態における在圏ＯＣＳに課金情報を提供する方法を示すフローチャートである。 例示の一実施形態における在圏ＯＣＳを示す図である。 例示の一実施形態における在圏ネットワーク内でクレジット・コントロールを実行する別の方法を示すフローチャートである。 例示の一実施形態におけるＬＴＥ／ＥＰＣネットワークを示す図である。 例示の一実施形態における在圏ＰＬＭＮ内で実行されているクレジット・コントロールを示すメッセージ図である。

これらの図面および以下の説明は、本発明の具体的な例示の実施形態を示すものである。したがって、本明細書には明示的に記載または図示されていないが本発明の原理を実施し本発明の範囲に含まれる様々な構成を当業者が考案できるようになるであろうことが理解されよう。さらに、本明細書で詳述したいかなる実施例も、本発明の原理の理解に役立つことが企図されており、そのような具体的に詳述された実施例及び条件に限定されないものと解釈されるべきである。したがって、本発明は、以下に記載する具体的な実施形態または実施例に限定されるのではなく、特許請求の範囲およびそれらの等価物によって限定されるものである。

図１は、例示の一実施形態における通信ネットワーク１００を示す図である。図１に示す通信ネットワーク１００は、ＬＴＥ／ＥＰＣネットワークを含む。ＬＴＥ／ＥＰＣネットワークは、ホーム・ネットワーク１１０と在圏ネットワーク１２０とを含む。ホーム・ネットワーク１１０は、エンド・ユーザがサービス・プランに加入しており、例えばホーム・ロケーション・レジスタ（ＨＬＲ）やホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）などにそのエンド・ユーザについて加入者データが格納されているネットワークを表す。ホーム・ネットワーク１１０は、パケット交換網、回線交換網、ＩＭＳネットワーク、または他の種類の３ＧＰＰネットワークであってよい。ホーム・ネットワーク１１０はホーム・ネットワーク・エレメント１１２を含み、このホーム・ネットワーク・エレメント１１２は、セッション・コントロールを提供するように動作可能かまたはホーム・ネットワーク１１０におけるセッションにサービスを提供するように動作可能ないかなるシステム、サーバ、または機能をも含む。ネットワーク・エレメント１１２の一例に３ＧＰＰ ＡＡＡサーバがある。ホーム・ネットワーク１１０は、ホームＯＣＳ １１４をさらに含む。ホームＯＣＳ １１４は、ホーム・ネットワーク１１０におけるセッションについてオンライン課金を実行するように動作可能ないかなるシステム、サーバ、または機能をも含む。ホームＯＣＳ １１４は、ホーム・ネットワーク１１０のユーザの口座情報を口座残高管理機能（ＡＢＭＦ：Ａｃｃｏｕｎｔ Ｂａｌａｎｃｅ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｆｕｎｃｔｉｏｎ）などに格納する。

在圏ネットワーク１２０は、そのネットワークにおけるサービス・プランを有していないエンド・ユーザに対しても、そのエンド・ユーザがローミングしている間はそのエンド・ユーザにサービスを拡張するというネットワークを表す。在圏ネットワーク１２０は、パケット交換網、回線交換網、ＩＭＳネットワーク、または他の種類の３ＧＰＰネットワークまたは非３ＧＰＰネットワークであってよい。在圏ネットワーク１２０はアクセス・ネットワーク１２１を含み、このアクセス・ネットワーク１２１は、在圏ネットワーク１２０のコア・ネットワークへのアクセスを提供する無線ネットワーク（例えば、移動体通信網、ＷｉＦｉネットワークなど）を含む。在圏ネットワーク１２０は在圏ネットワーク・エレメント１２２をさらに含み、この在圏ネットワーク・エレメント１２２は、セッション・コントロールを提供するように動作可能かまたは在圏ネットワーク１２０におけるセッションにサービスを提供するように動作可能ないかなるシステム、サーバ、または機能をも含む。ネットワーク・エレメント１２２の例は、サービング・ゲートウェイ（Ｓ−ＧＷ）、パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ（ＰＤＮ−ＧＷ）、ＨＲＰＤサービング・ゲートウェイ（ＨＳＧＷ）、または３ＧＰＰ ＡＡＡプロキシ・サーバを含む。

在圏ネットワーク１２０は、在圏ＯＣＳ １２４をさらに含む。在圏ＯＣＳ １２４は、在圏ネットワーク１２０でローミング中のユーザに対してクレジット・コントロールを実行するように動作可能ないかなるシステム、サーバ、または機能をも含む。クレジット・コントロールは、エンド・ユーザの口座とリアルタイムで直接的に対話し、そのサービスの使用量に関する課金をコントロールするかまたは監視するメカニズムである。クレジット・コントロールは、クレジットが使用可能かどうか、クレジット確保（ｃｒｅｄｉｔ−ｒｅｓｅｒｖａｔｉｏｎ）、サービス完了時のエンド・ユーザの口座からのクレジット差引高（すなわち、エンド・ユーザの口座から付与された割当額）、および確保されたクレジットの未使用分の払い戻しを確認するプロセスである。在圏ＯＣＳ １２４は、在圏ネットワーク１２０の運営事業者によって規定されたローカル料金表を格納する。ローカル（すなわち、在圏）料金表は、在圏ネットワーク１２０の運営事業者によって規定されたサービス価格またはサービス・コストを含む。例えば、ローカル料金表は、セッション・ベース課金の場合の単位時間あたりのコストまたはパケットあたりのコストであってよい。ローカル料金表は、イベント・ベースの課金（例えば、ＳＭＳ）の場合のサービスあたりのコストであってもよい。

本明細書で提供する実施形態は、在圏ネットワーク１２０でエンド・ユーザがローミングしている間はローカル・ローミング課金を考慮する。ローカル・ローミング課金は、在圏ＯＣＳ １２４が、在圏ネットワーク１２０によって提供されるサービスにローカル料金表を割り当て、そのローカル料金表に基づいてサービスを格付けするというシナリオを意味する。一部の課金アーキテクチャでは、セッションに対して提供されるサービスが在圏ネットワーク１２０によって提供されていたとしても、ホームＯＣＳ １１４は、そのサービスに対して（ホーム）料金表を割り当る。本明細書に記載する課金アーキテクチャは、提供されているサービスに対して在圏ネットワーク１２０の運営事業者がより正確に課金できるように、在圏ＯＣＳ １２４がローカル料金表を割り当てることを許可する。例えば、ホーム・ネットワーク１１０はアメリカ合衆国に配置されており、在圏ネットワーク１２０はドイツに配置されていると想定する。エンド・ユーザがドイツ内でローミングしておりテキスト・メッセージを送信する場合、そのテキスト・メッセージは、アメリカ合衆国の料金表ではなくドイツのローカル料金表に基づいて課金されることになる。

図１で、携帯機器１３０のエンド・ユーザがローミングして在圏ネットワーク１２０に入ったと想定する。携帯機器１３０は、在圏ネットワーク１２０によって提供されるサービスを受けるために、ネットワーク・エレメント１２２（または、図示しない他のネットワーク・エレメント）を介して在圏ネットワーク１２０に登録する。ローミング中に、携帯機器１３０は、在圏ネットワーク１２０を介してローカルに提供されるサービスを要求するとさらに想定する。例えば、携帯機器１３０は、在圏ネットワーク１２０がホーム・ネットワーク１１０を関与させずに直接的に提供できるデータ・サービス、例えばＦａｃｅｂｏｏｋ、Ｓｋｙｐｅ、Ｇｏｏｇｌｅ ｔａｌｋ、ストリーミング・オーディオ、ストリーミング・ビデオ、オンライン・ゲーミングなどを要求することができる。

ネットワーク・エレメント１２２は携帯機器１３０からサービス要求を受信し、ネットワーク・エレメント１２２の課金トリガ機能（ＣＴＦ）１２６は、携帯機器１３０についてサービス要求と課金ルールを処理し、オンライン課金がトリガされるかどうかを決定する。携帯機器１３０のエンド・ユーザはオンライン課金（プリペイド）に既に加入しているので、ネットワーク・エレメント１２２は、そのサービスを提供する前に許可を必要とする。したがって、ＣＴＦ １２６は、サービスの承認と予算コントロールのためのサービス・ユニットの分担額とを適宜に要求するクレジット要求を、在圏ＯＣＳ １２４に送信する。本実施形態では、在圏ＯＣＳ １２４は、サービスに対してリアルタイムのクレジット・コントロールを次のように提供する。

図２は、例示の一実施形態における在圏ネットワーク内でクレジット・コントロールを実行する方法２００を示すフローチャートである。方法２００のステップを図１の通信ネットワーク１００を参照して説明するが、方法２００は他のネットワークまたはシステムでも実行することができる。本明細書に記載するフローチャートのステップは、これら全ステップがすべてというわけではなく、図示しない他のステップをも含みうるものである。これらステップは、別の順番でも実行されうる。

ステップ２０２で、在圏ＯＣＳ １２４はＣＴＦ １２６からクレジット要求を受信する。クレジット要求は、Ｄｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏクレジット・コントロール要求（ＣＣＲ）または別種のクレジット要求を含むことができる。在圏ＯＣＳ １２４は、サービスに対して、ステップ２１０−２１４でさらに示すクレジット・コントロールを実行することができる。しかし、クレジット・コントロールが実行される前に、在圏ＯＣＳ １２４は、携帯機器１３０に関する課金情報を取り出してクレジットを確保するためにホームＯＣＳ １１４と契約する必要がある場合がある（ステップ２０４から２０８を参照のこと）。在圏ＯＣＳ １２４は携帯機器１３０のホーム・ネットワーク１１０に入っていないので、在圏ＯＣＳ １２４は携帯機器１３０の加入者プロファイル（または、課金プロファイル）を有していない場合や携帯機器１３０の口座残高を有していない場合などが考えられうる。これは、通常は、携帯機器１３０がローミングして初めて在圏ネットワーク１２０に入った場合や、在圏ＯＣＳ １２４が携帯機器１３０に関するクレジット・コントロールを提供したことがない場合である。したがって、図２にステップ２０４から２０８が示されているが、在圏ＯＣＳ １２４によって格納される情報に応じてこれらのステップは任意に選択可能であることが当業者には理解されよう。

在圏ＯＣＳ １２４がホームＯＣＳ １１４に連絡する必要がある場合、ステップ２０４で、在圏ＯＣＳ １２４は課金情報を要求するオンライン課金要求をホームＯＣＳ １１４に送信する。このオンライン課金要求は、携帯機器１３０と携帯機器１３０によって要求されたサービスとを特定し、そのサービスのためにサービス・ユニットの割当額が確保されることも要求する。オンライン課金要求は、ローカル・ローミング課金がサービスに適用される旨を示す表示も含むことができる。この表示は、在圏ＯＣＳ １２４がローカル料金表に基づいてサービスを格付けすることになる旨をホームＯＣＳ １１４に対して示している。ホームＯＣＳ １１４と在圏ＯＣＳ １２４の間で使用されるインタフェースによっては、そのローカル・ローミング課金が適用される旨を示す表示に対して新しいパラメータを定義することができる。例えば、ホームＯＣＳ １１４と在圏ＯＣＳ １２４の間のインタフェースがＤｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏインタフェースである場合、Ｄｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏインタフェースは、ローカル・ローミング課金が使用されることになる旨を示す表示に指定された新しい属性値ペア（ＡＶＰ）によって強化することができる。

在圏ＯＣＳ １２４からのオンライン課金要求に応えて、ホームＯＣＳ １１４は図３に記載されるように動作する。図３は、例示の一実施形態における在圏ＯＣＳ １２４に課金情報を提供する方法３００を示すフローチャートである。ステップ３０２で、ホームＯＣＳ １１４は在圏ＯＣＳ １２４からオンライン課金要求を受信する。ステップ３０４で、ホームＯＣＳ １１４は、携帯機器１３０のエンド・ユーザに関して加入者プロファイルを特定する。この加入者プロファイル（課金プロファイルまたは課金ルールとも称される）は、携帯機器１３０のエンド・ユーザが加入しているサービス・プランを示し、また、エンド・ユーザに対するサービスのクラスおよびその他の関連する課金情報を示す。ステップ３０６で、ホームＯＣＳ １１４は在圏ＯＣＳ １２４に送信する加入者プロファイルの部分集合を決定する。加入者プロファイルのこの部分集合は、ホームＯＣＳ １１４が決定する情報が、ネットワーク運営事業者間における１回の合意につき１回のクレジット・コントロールを実行するために在圏ＯＣＳ １２４によって必要とされること、すなわち求められることを表している。

ステップ３０８で、ホームＯＣＳ １１４は、携帯機器１３０のエンド・ユーザの口座残高を特定する。口座残高は、通常、ホームＯＣＳ １１４の口座残高管理機能（ＡＢＭＦ）内で維持管理される。この口座残高は、プリペイド・サービスのために携帯機器１３０のエンド・ユーザが事前に購入した金額またはサービス・ユニットの量を表す。口座残高が低すぎる場合、ホームＯＣＳ １１４は確保要求を拒絶することができる。しかし口座残高が十分な場合、ホームＯＣＳ １１４は、ステップ３１０に示すように、在圏ネットワーク１２０内での課金に使用するために、携帯機器１３０のための口座残高からサービス・ユニットの割当額を付与する。これを行うために、ホームＯＣＳ １１４はオンライン課金要求を評価し、口座残高、ローカル・ローミング課金に関する表示、およびネットワーク運営事業者間での合意といった情報に基づいて在圏ＯＣＳ １２４に割当額を付与する。サービス・ユニットの割当額は、エンド・ユーザの口座の残高全体を表すようにしても、口座残高の一部を表すようにしてもよい。例えば、携帯機器１３０のエンド・ユーザが２００サービス・ユニット分の残高を有している場合、ホームＯＣＳ １１４は在圏ネットワーク１２０に５０サービス・ユニットを割り当てることができる。

ステップ３１２で、ホームＯＣＳ １１４は、加入者プロファイルの部分集合とサービス・ユニットの割当額とを課金情報としてオンライン課金応答に挿入する。ホームＯＣＳ １１４は、所望される他の課金情報をオンライン課金応答に挿入することができる。例えば２つのネットワーク間で通貨が異なる場合、ホームＯＣＳ １１４は、通貨レートおよび通貨／ユニット変換レートをオンライン課金応答に挿入することができる。次いでステップ３１４で、ホームＯＣＳ １１４は、オンライン課金応答を在圏ＯＣＳ １２４に送信する。

図２では、ステップ２０６で、在圏ＯＣＳ１２４は、携帯機器１３０に関する課金情報を含むオンライン課金応答をホームＯＣＳ １１４から受信する。在圏ＯＣＳ１２４は、オンライン課金応答を処理して、ホームＯＣＳ １１４によって提供される課金情報を特定する。例えばオンライン課金応答がサービス・ユニットの割当額を含んでいる場合、在圏ＯＣＳ １２４は、ステップ２０８で、サービス・ユニットの割当額に基づいて携帯機器１３０のエンド・ユーザの一時口座を作成する。在圏ＯＣＳ １２４は、一時口座のライフサイクルすなわち期限を設定することができる。次いで在圏ＯＣＳ １２４は、一時口座に基づいて、在圏ネットワーク１２０の各ネットワーク・エレメントに各分担額を付与することができる。

次いで在圏ＯＣＳ １２４は、以前受信したクレジット要求に応えて、ネットワーク・エレメント１２２に分担額を付与する。これを行うために、ステップ２１０で、在圏ＯＣＳ １２４は、ローカル料金表に基づいてサービスのローカル格付けを決定する。上述のように、在圏ＯＣＳ １２４は、在圏ネットワーク１２０の運営事業者によって規定された１つまたは複数のローカル料金表を格納する。したがって、在圏ＯＣＳ １２４は、サービスのローカル格付けを生成するためにローカル料金表を使用することができる。ステップ２１０で、在圏ＯＣＳ １２４は、ローカル格付けに基づいてエンド・ユーザの一時口座からネットワーク・エレメント１２２にサービス・ユニットの分担額を付与する。次いでステップ２１２で、在圏ＯＣＳ １２４は、付与された分担額を示すクレジット応答をネットワーク・エレメント１２２に送信する。クレジット応答は、Ｄｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏクレジット・コントロール応答（ＣＣＡ：Ｃｒｅｄｉｔ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ａｎｓｗｅｒ）または別種のクレジット応答を含むことができる。

クレジット応答を受信した時点で、ネットワーク・エレメント１２２のＣＴＦ １２６（図１を参照のこと）は、付与された分担額を特定し、携帯機器１３０に提供されるべきサービスを承認する。次いでＣＴＦ １２６は、ネットワーク・エレメント１２２が携帯機器１３０にサービスを提供する際に予算コントロールを提供する。付与された分担額が枯渇する場合、ＣＴＦ １２６は別のクレジット要求を在圏ＯＣＳ １２４に送信することができ、その場合は図２のプロセスが繰り返される。

在圏ＯＣＳ １２４は、分担額がネットワーク・エレメントに付与される際にエンド・ユーザの一時口座を監視する。エンド・ユーザの一時口座が枯渇する場合、在圏ＯＣＳ １２４は、別のオンライン課金要求をホームＯＣＳ １１４に送信することによってホームＯＣＳ １１４に追加のクレジット確保を要求する。在圏ＯＣＳ １２４はまた、オンライン課金要求の中で、以前の確保分の使用量をホームＯＣＳ １２４に報告する。次いでホームＯＣＳ １１４は、エンド・ユーザの口座残高を更新することになる。

さらに、セッションが終了する場合、またはサービスが終了する場合、またはライフサイクルに基づいて一時口座の有効期限が終了する場合、在圏ＯＣＳ １２４は、別のオンライン課金要求をホームＯＣＳ １１４に送信することによってホームＯＣＳ １１４に一時口座の未使用部分を報告することになる。次いでホームＯＣＳ １１４は、エンド・ユーザの口座残高を更新することになる。在圏ＯＣＳ １２４はまた、ローカル・ローミング課金に関する課金データ・レコード（ＣＤＲ）を生成し、そのＣＤＲを、清算のためにホーム・ネットワーク１１０の課金システム（ｂｉｌｌｉｎｇ ｓｙｓｔｅｍ）に送信する。

図４は、例示の一実施形態における在圏ＯＣＳ １２４を示す。本実施形態では、在圏ＯＣＳ １２４は、オンライン課金機能（ＯＣＦ）４０４、口座残高管理機能（ＡＢＭＦ）４０６、および格付け機能（ＲＦ）４０８を含む。ＯＣＦ ４０４は、ＡＢＭＦ ４０６と格付け機能４０８にアクセスすることによって在圏ＯＣＳ １２４におけるオンライン課金を管理するように動作可能ないかなるシステム、サーバ、または機能をも含む。ＡＢＭＦ ４０６は、一時口座に入っている、ホームＯＣＳ １１４によって付与されたサービス・ユニットの割当額を維持管理するように動作可能ないかなるシステム、サーバ、または機能をも含む。格付け機能４０８は、在圏ネットワーク１２０のセッションまたはサービスに関する格付けを決定するように動作可能ないかなるシステム、サーバ、または機能をも含む。格付け機能４０８は、在圏ネットワーク１２０の運営事業者によって規定されたローカル料金表を格納する。

図５は、例示の一実施形態における在圏ネットワーク１２０内でクレジット・コントロールを実行する別の方法５００を示すフローチャートである。この方法は、図４に示すような在圏ＯＣＳ １２４内でクレジット・コントロールを実行しうる方法の、さらに詳細なステップを示す。

図２と同様に、ステップ５０２で、ＯＣＦ ４０４はＣＴＦ １２６からクレジット要求を受信する。次いでステップ５０４で、ＯＣＦ ４０４は、携帯機器１３０に関する課金情報を取得すべくオンライン課金要求をホームＯＣＳ １１４に送信する。次いでホームＯＣＳ １１４は、図３に記載したように動作して在圏ＯＣＳ １２４に課金情報を提供する。ステップ５０６で、ＯＣＦ４０４は、課金情報を含むオンライン課金応答をホームＯＣＳ １１４から受信する。ＯＣＦ ４０４は、オンライン課金応答に含まれている課金情報を処理して、（あるとすれば）ホームＯＣＳ １１４によって付与されたサービス・ユニットの割当額と、加入者プロファイルの部分集合とを特定する。サービス・ユニットの割当額がホームＯＣＳ １１４によって付与された場合、ＯＣＦ ４０４はＡＢＭＦ ４０６のサービス・ユニットの割当額に基づいてエンド・ユーザの一時口座を作成する。

ＯＣＦ ４０４は、ネットワーク・エレメント１２２（図１を参照のこと）から受信したクレジット要求を処理して、携帯機器１３０によって要求されたサービスを特定する。次いでＯＣＦ ４０４は、要求されたサービスの格付けのために格付け機能４０８を照会する。ステップ５１０で、格付け機能４０８は、ローカル料金表に基づいてサービスのローカル格付けを決定する。上述のように、格付け機能４０８は、在圏ネットワーク１２０の運営事業者によって規定された１つまたは複数のローカル料金表を格納する。したがって、格付け機能４０８は、サービスのローカル格付けを生成するためにローカル料金表を使用することができる。次いで格付け機能４０８は、サービスのローカル格付けによってＯＣＦ ４０４に応答する。

ステップ５１２で、ＯＣＦ ４０４は、一時口座に準備されているサービス・ユニットの割当額から、ローカル格付けに基づいて在圏ネットワーク１２０のネットワーク・エレメント１２２（または、セッション・サービスを提供する他のネットワーク・エレメント）にサービス・ユニットの分担額を付与する。ステップ５１４で、ＯＣＦ ４０４は、ネットワーク・エレメント１２２に付与された分担額を示すクレジット応答をネットワーク・エレメント１２２に送信する。

クレジット応答を受信した時点で、ネットワーク・エレメント１２２のＣＴＦ １２６（図１を参照のこと）は、付与された分担額を特定し、携帯機器１３０に提供されるべきサービスを承認する。次いでＣＴＦ １２６は、ネットワーク・エレメント１２２が携帯機器１３０にサービスを提供する際に、その付与された分担額に基づいて予算コントロールを提供する。付与された分担額が枯渇する場合、ＣＴＦ １２６はクレジット要求をもう１つ在圏ＯＣＳ １２４に送信することができ、その場合は図５のプロセスが繰り返される。

ＯＣＦ ４０４が、ネットワーク・エレメント１２２と携帯機器１３０にサービスを提供するその他のネットワーク・エレメントとにクレジット・コントロールを提供する際に、ＡＢＭＦ ４０６は一時口座のサービス・ユニットの割当額を監視する。サービス・ユニットの割当額が枯渇する場合、ステップ５１４で、ＯＣＦ ４０４は、サービス・ユニットの新しい割当額を要求する別のオンライン課金要求をホームＯＣＳ １１４に送信する。ユーザ１３０に十分な口座残高がある場合、ホームＯＣＳ １１４は、オンライン課金要求に応えてサービス・ユニットの別の割当額を付与することができる（図３も参照のこと）。

次いで方法５００はステップ５０６に戻り、ＯＣＦ ４０４はホームＯＣＳ １１４から別のオンライン課金応答を受信する。ステップ５０８で、ＯＣＦ ４０４は、オンライン課金応答に挿入された課金情報を処理して、ホームＯＣＳ １１４によってサービス・ユニットの新しい割当額が付与されたかどうかを特定する。新しい割当額が付与された場合、ＯＣＦ ４０４は、その新しい割当額をエンド・ユーザの一時口座に貯えて、その新しい割当額に基づいてクレジット・コントロールを実行する。例えば、ＯＣＦ ４０４は、データ・サービスのためにローカル料金表を決定し、ネットワーク・エレメント１２２または他のネットワーク・エレメントに新しい割当額に基づいてサービス・ユニットの新しい分担額を付与することができる。新しい割当額が付与されなかった場合、ステップ５１６で、ＯＣＦ ４０４は、ユーザ１３０にホームＯＣＳ １１４のユーザ１３０自身の口座に補充するよう要求するか、またはセッションを終了することができる。

図４に示すように、在圏ＯＣＳ １２４は、ホームＯＣＳ １１４から受信した際に、携帯機器１３０に関する加入者プロファイルの部分集合を格納するかキャッシュすることができる。しかしながら、サービスが終了して在圏ＯＣＳ １２４がサービス・データを課金データ・レコード（ＣＤＲ）に書き込む時点で、在圏ＯＣＳ １２４は、ホーム・ネットワーク１１０と在圏ネットワーク１２０の運営事業者間の合意ごとのキャッシュに入っている携帯機器１３０の加入者プロファイルの部分集合を消去することができる。

セッションを格付けする際に、在圏ＯＣＳ １２４が、ローカル料金表とホームＯＣＳ １１４によって提供された料金表（ホーム料金表とも称される）とを混合した料金表を使用するというインスタンスもありうる。在圏ＯＣＳ １２４がホームＯＣＳ １１４に課金情報を要求すると、ホームＯＣＳ １１４は、課金情報の中にサービス・ユニットの割当額と共にホーム料金表を提供することができる。この場合、格付け機能４０８は、サービス／セッションを格付けする際にローカル料金表とホーム料金表の両方を処理することができる。例えば、ホーム・ネットワーク１１０は、１０分あたり１ユニットといった動画視聴用の料金表を設定することができるが、一方、在圏ネットワーク１２０は、１０分あたり追加０．１ユニットといった追加の料金表を設定することができる。在圏ネットワーク１２０内の携帯機器１３０が３Ｄ動画を要求した場合、在圏ＯＣＳ １２４は、一時口座にあるサービスの種類をホーム・ネットワーク料金表および在圏ネットワーク料金表と照合して、１０分あたり１．１ユニットの総合料金表を決定する。したがって、在圏ＯＣＳ １２４は、ローカル料金表とホームＯＣＳ １１４によって提供された料金表とを混合した料金表を使用する。

図６から７は、向上した課金アーキテクチャを実施するＬＴＥ／ＥＰＣネットワークの一例を示している。図６は、例示の一実施形態におけるＬＴＥ／ＥＰＣネットワーク６００を示している。ＬＴＥ／ＥＰＣネットワーク６００は、ホーム公衆陸上移動網（ＰＬＭＮ）６１０、在圏ＰＬＭＮ ６２０、および１つまたは複数の非３ＧＰＰネットワーク６４０を含む。ホームＰＬＭＮ ６１０は、携帯機器６３０のエンド・ユーザがそのネットワークでサービス・プランに加入しているネットワークを表す。ホームＰＬＭＮ ６１０は、ホーム・ポリシーおよび課金ルール機能（ｈＰＣＲＦ）６１２、３ＧＰＰ ＡＡＡサーバ６１３、ホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）６１４、およびホームＯＣＳ ６１８を含む。

在圏ＰＬＭＮ６２０は、携帯機器６３０のエンド・ユーザがそのネットワークではサービス・プランを有していないが、ローミング中は携帯機器６３０にサービスを延長するネットワークを表す。在圏ＰＬＭＮ ６２０は、３ＧＰＰアクセス・ネットワーク６２１、Ｓ−ＧＷ ６２２、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３、パケット・データ・ゲートウェイ（ｅＰＤＧ）６２４、在圏ＰＣＲＦ（ｖＰＣＲＦ）６２５、３ＧＰＰ ＡＡＡプロキシ・サーバ６２６、および在圏ＯＣＳ ６２８を含む。図６のシナリオはローカル・ブレークアウトを伴うローミングを表しており、在圏ＯＣＳ ６２８によって提供される課金はローカル・ローミング課金を表している。

非３ＧＰＰネットワーク６４０は、信頼性のある非３ＧＰＰアクセス・ネットワーク６４１と信頼性のない非３ＧＰＰアクセス・ネットワーク６４２とを含む。

ＬＴＥ／ＥＰＣネットワーク６００の課金アーキテクチャでは、在圏ＯＣＳ ６２８は、在圏ＰＬＭＮ ６２０で発生するセッションにクレジット・コントロールを提供する。在圏ＰＬＭＮ ６２０のネットワーク・エレメントは、様々なインタフェースを介して在圏ＯＣＳ ６２８と通信する。例えば、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３はＤｉａｍｅｔｅｒ Ｇｙインタフェースを介して在圏ＯＣＳ ６２８と通信する。さらに、在圏ＯＣＳ ６２８は、エンハンストＤｉａｍｅｔｅｒ ＲｃインタフェースおよびエンハンストＲｏインタフェースを介してホームＯＣＳ ６１８と通信する。

在圏ＰＬＭＮ ６２０では、ＴＳ ２３．２０３および３２．２４０に規定されているように、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３はＧｙ基準点（Ｇｙ ｒｅｆｅｒｅｎｃｅ ｐｏｉｎｔ）を介して在圏ＯＣＳ ６２８とインタフェースすることになる。Ｇｙ基準点は、サービス・データ・フロー・ベースの課金にオンライン・クレジット・コントロールを可能にする。Ｇｙ基準点を横断して要求される機能は、ＲＦＣ ４００６に基づいて既存の機能およびメカニズムを使用する。

ＬＴＥ／ＥＰＣオンライン課金をサポートして、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３はＰＣＲＦ ６２５およびＳ−ＧＷ ６２２に関する課金情報を収集する。Ｓ−ＧＷ ６２２課金は、時間課金制（ｔｉｍｅ−ｂａｓｅｄ ｂｉｌｌｉｎｇ）、従量課金制（ｖｏｌｕｍｅ−ｂａｓｅｄ ｂｉｌｌｉｎｇ）、および都度課金制（ｅｖｅｎｔ−ｂａｓｅｄ ｂｉｌｌｉｎｇ）の各種課金制によって課金される。ＬＴＥおよびＣＤＭＡ課金は、ＩＭＳＩごとのユーザおよびＱｏＳクラス・インジケータ（ＱＣＩ：ＱｏＳ Ｃｌａｓｓ Ｉｎｄｉｃａｔｏｒ）（すなわち、ＱｏＳフローまたはＱｏＳ変更ごとに新規レコードが作成される）としてのトランザクションごとに課金される。ＰＤＮ−ＧＷ ６２３課金は、時間課金制、従量課金制、および都度課金制の各種課金制によって課金される。ＬＴＥおよびＣＤＭＡ課金は、ＩＭＳＩごとのユーザ、ＱｏＳクラス・インジケータ（ＱＣＩ：ＱｏＳ Ｃｌａｓｓ Ｉｎｄｉｃａｔｏｒ）、フロー（すなわち、ＩＰアドレスおよびＵＤＰポートによるフロー・ベース課金制）、アプリケーションの種類（すなわち、通話転送、４１１通話、ＳＭＳ、位置情報サービス、およびファイル・ダウンロードの量または実際のビデオ・ストリーミング再生時間）、コンテンツの種類（すなわち、メッセージング、電子メール、アプリケーションのダウンロード、ゲーム・セッションなど）、プロトコルの種類（すなわち、ＦＴＰ、ＲＴＰ、ＲＳＴＰ、ビデオなど）、および送信先サーバ（ＩＰアドレスまたはＴＣＰ／ＵＤＰポート）に基づいてトランザクションごとに課金される。Ｓ−ＧＷ ６２２とＰＤＮ−ＧＷ ６２３の間のインタフェースはＰＭＩＰであってよい。ＰＤＮ−ＧＷ ６２３は、ＰＤＳＮユーザ・データ・レコードすなわちＵＤＲ（ＩＰネットワーク部分の場合）およびフロー・データ・レコードすなわちＦＤＲから強化されうる、ＰＤＮ−ＧＷ ＣＤＲ内のＰＭＩＰベースの課金レコードを収集する。

ＰＤＮ−ＧＷ ６２３では、さらなる課金関連アクションがサポートされうる。ＰＤＮ−ＧＷ ６２３はこのサービスを拒絶することができる。例えば、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３は、拒絶された送信先サーバのリストからのパケットを拒絶することができる。ＰＤＮ−ＧＷ ６２３は、プリペイド・サービスまたは加入サービスのための、宛先変更機能による中間セッション・コントロール（ｍｉｄ ｓｅｓｓｉｏｎ ｃｏｎｔｒｏｌ）が可能でありうる。例えば、このユーザまたは料金請求の残高に請求に関する問題がある場合、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３はセッションを支払いセンターに宛先変更することができる。現在残高が最低閾値未満の場合、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３は料金通知（ＡｏＣ）を提供することができる。

本実施形態では、携帯機器６３０は、ホームＰＬＭＮ ６１０に登録しているかまたはホームＰＬＭＮ ６１０のサービスに加入しているが、在圏ＰＬＭＮ ６２０内でローミング中であると想定する。また、携帯機器６３０は、在圏ＰＬＭＮ ６２０内でローミング中にデータ・セッションを開始するかまたはデータ・セッションに招待されるとも想定する。そのセッションのために、在圏ＰＬＭＮ ６２０内のＳ−ＧＷ ６２２、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３、ＡＡＡプロキシ４２６、および／または他のネットワーク・エレメントは、携帯機器６３０に対してサービスを提供するように要求される。携帯機器６３０のユーザはオンライン課金（プリペイド）に既に加入しているので、Ｓ−ＧＷ ６２２、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３、ＡＡＡプロキシ６２６、および／または他のネットワーク・エレメントはこのサービスを提供する前に許可を必要とする。

図７は、例示の一実施形態における在圏ＰＬＭＮ ６２０内で実行されているクレジット・コントロールを示すメッセージ図である。このメッセージ図は、ＬＴＥ／ＥＰＣネットワーク６００内で使用されるＤｉａｍｅｔｅｒメッセージ（Ｄｉａｍｅｔｅｒ ｍｅｓｓａｇｉｎｇ）を示している。携帯機器６３０が、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３によってサービスが提供されるサービス／セッションを要求すると想定する。ＰＤＮ−ＧＷ ６２３は、携帯機器６３０のために用意されたサービスを示す課金ルールをｖＰＣＲＦ ６２５から受信する。課金ルールはＰＤＮ−ＧＷ ６２３のＰＣＥＦに格納される。携帯機器６３０がサービスを要求すると、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３はそのサービスが許可されるかどうかを決定する。サービスが許可される場合、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３は、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３によって提供されるサービスにオンライン課金をトリガする条件を規定するポリシーと課金制御（ＰＣＣ：Ｐｏｌｉｃｙ ａｎｄ Ｃｈａｒｇｉｎｇ Ｃｏｎｔｒｏｌ）ルールをさらに処理する。

オンライン課金がトリガされると、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３は、サービスの承認とサービス・ユニットの分担額とを適宜に要求するＤｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏ ＣＣＲを在圏ＯＣＳ ６２８に送信する。在圏ＯＣＳ６２８は、ローカル料金表に基づいて１つまたは複数のサービスを格付けすることができるように、これらサービスにクレジット・コントロールを提供する。クレジット・コントロールを提供する前に、在圏ＯＣＳ ６２８は、次のようにサービス・ユニットの割当額と他の課金情報とをホームＯＣＳ ６１８に要求する。在圏ＯＣＳ ６２８は、課金情報とクレジット確保とを要求するＤｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏ ＣＣＲをホームＯＣＳ ６１８に送信する。本実施形態では、Ｄｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏインタフェースは、使用される課金モデルはローカル・ローミング課金になる予定である旨を示す表示に指定された新しいＡＶＰによって強化される。この表示は、在圏ＯＣＳ ６２８がローカル料金表に基づいてサービスを格付けすることになる旨をホームＯＣＳ ６１８に対して示している。したがって、ホームＯＣＳ ６１８は、在圏ＯＣＳ ６２８に戻す応答に格付けを含める必要はない。

ＣＣＲの受信に応えて、ホームＯＣＳ ６１８は、セッションに参加する携帯機器６３０を特定し、また、携帯機器６３０のエンド・ユーザの加入者プロファイルを特定する。ホームＯＣＳ ６１８は在圏ＯＣＳ ６２８に対してエンド・ユーザの加入者プロファイル全体を提供することは求めないので、ホームＯＣＳ ６１８は、在圏ＯＣＳ ６２８がクレジット・コントロールを実行する必要がある可能性のある加入者プロファイルの部分集合を特定する。ホームＯＣＳ ６１８はさらに、エンド・ユーザの口座残高を特定する。口座残高が低すぎる場合、ホームＯＣＳ ６１８は確保要求を拒絶することができる。しかし口座残高が十分な場合、ホームＯＣＳ ６１８は、口座残高からサービス・ユニットの割当額を付与する。サービス・ユニットの割当額は、携帯機器６３０の口座の残高全体を表すようにしても、口座残高の一部を表すようにしてもよい。ホームＯＣＳ ６１８は、加入者プロファイルの部分集合とサービス・ユニットの割当額とを課金情報としてＤｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏ ＣＣＡに挿入し、そのＣＣＡを在圏ＯＣＳ ６２８に送信する。

次いで在圏ＯＣＳ ６２８は、ＣＣＡに含まれている課金情報を処理して、（あるとすれば）ホームＯＣＳ ６１８によって付与されたサービス・ユニットの割当額と、加入者プロファイルの部分集合とを特定する。ＣＣＡがサービス・ユニットの割当額を含んでいる場合、在圏ＯＣＳ ６２８は、サービス・ユニットの割当額に基づいて携帯機器６３０のエンド・ユーザの一時口座を作成する。在圏ＯＣＳ ６２８は、一時口座のライフサイクルすなわち期限を設定することもできる。

在圏ＯＣＳ ６２８は、在圏ＰＬＭＮ ６２０の運営事業者によって規定されたローカル料金表に基づいてセッションのローカル格付けを決定する。次いで在圏ＯＣＳ ６２８は、サービス・ユニットの割当額、ローカル格付け、およびサービスの種類とデータの種類に基づいてＰＤＮ−ＧＷ ６２３にサービス・ユニットの分担額を付与する。在圏ＯＣＳ ６２８は、ＰＤＮ−ＧＷ ６２３に付与された分担額を示すＤｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏ ＣＣＡをＰＤＮ−ＧＷ ６２３に送信する。次いでＰＤＮ−ＧＷ ６２３は、付与された分担額に基づいて携帯機器６３０にサービスを提供し、予算コントロールを実行することができる。

在圏ＯＣＳ ６２８が課金制御を提供する際、在圏ＯＣＳ ６２８はさらにサービス・ユニットの割当額の監視も行う。サービス・ユニットの割当額の有効期限が終了する場合、在圏ＯＣＳ ６２８は、サービス・ユニットの新しい割当額を要求する別のＣＣＲを生成する。携帯機器１３０のユーザに十分な口座残高がある場合、ホームＯＣＳ １１４は、オンライン課金応答でサービス・ユニットの別の割当額を付与することができる。

本明細書で図示し、または説明した様々な要素は、いずれもハードウェア、ソフトウェア、ファームウエア、またはそれらのいくつかの組み合わせとして実施することができる。例えば、ある要素は専用のハードウェアとして実施することができる。専用のハードウェア要素は、「プロセッサ」、「コントローラ」、または何らかの類似の用語で称されうる。プロセッサによって提供される場合、これらの機能は、単一の専用プロセッサによって、または単一の共用プロセッサによって、または一部を共用することのできる複数の個別のプロセッサによって提供されてよい。さらに、用語「プロセッサ」または「コントローラ」の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に示すものと解釈されるべきではなく、限定はしないが、デジタル信号プロセッサ（ＤＳＰ）ハードウェア、ネットワーク・プロセッサ、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）または他の回路構成、利用者書き込み可能ゲート配列（ＦＰＧＡ）、ソフトウェアを記憶するための読み取り専用メモリ（ＲＯＭ）、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）、不揮発性記憶装置、論理、または何らかの他の物理ハードウェア構成要素またはモジュールを暗示的に含みうる。

また、ある要素は、その要素の機能を実行するためにプロセッサまたはコンピュータによって実行可能なインストラクションとして実施することができる。インストラクションの一部の例としては、ソフトウェア、プログラム・コード、およびファームウエアがある。インストラクションは、その要素の機能を実行するようにプロセッサに命令すべくプロセッサによって実行された場合に動作する。インストラクションは、プロセッサによって読み取り可能な記憶装置に記憶することができる。この記憶装置の一部の例としては、デジタル・メモリまたは固体記憶装置、磁気ディスクや磁気テープといった磁気記憶媒体、ハード・ドライブ、または光学的に読み出し可能なデジタル・データ記憶媒体がある。

本明細書では具体的な実施形態を説明したが、本発明の範囲はそれら具体的な実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、首記の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって規定される。

Claims (20)

1. ＬＴＥ／ＥＰＣネットワークのためのオンライン課金アーキテクチャにおいて、
   在圏ネットワークのネットワーク・エレメントからクレジット要求を受信するように動作可能な在圏オンライン課金システム（ＯＣＳ）であって、前記在圏ネットワークが、ローミング中の携帯機器にサービスを提供し、前記在圏ネットワークの運営事業者によって規定されたローカル料金表に基づいて前記サービスのローカル格付けを決定し、前記ローカル格付けに基づいて前記ネットワーク・エレメントにサービス・ユニットの分担額を付与し、前記付与された分担額を示すクレジット応答を前記ネットワーク・エレメントに送信するように要求を受けた在圏オンライン課金システムを含むオンライン課金アーキテクチャ。
2. 前記在圏ＯＣＳは、前記携帯機器のエンド・ユーザに対する課金情報を要求するオンライン課金要求を前記携帯機器のホームＯＣＳに送信し、前記課金情報を含むオンライン課金応答を前記ホームＯＣＳから受信するようにさらに動作可能であり、
   前記課金情報は、前記在圏ＯＣＳによるクレジット・コントロール内での使用が前記ホームＯＣＳによって許可された前記エンド・ユーザの口座残高からのサービス・ユニットの割り当てを含み、
   前記在圏ＯＣＳは、サービス・ユニットの前記割り当てに基づいて前記エンド・ユーザの一時口座を作成するようにさらに動作可能な請求項１に記載のオンライン課金アーキテクチャ。
3. 前記在圏ＯＣＳは、前記一時口座のライフサイクルを設定するようにさらに動作可能な請求項２に記載のオンライン課金アーキテクチャ。
4. 前記在圏ＯＣＳは、前記ライフサイクルの有効期限が終了するか、または前記サービスが終了した場合、前記一時口座の未使用部分を前記ホームＯＣＳに報告するようにさらに動作可能な請求項３に記載のオンライン課金アーキテクチャ。
5. 前記課金情報は、前記ホームＯＣＳと前記在圏ＯＣＳの間の通貨変換レートを含む請求項２に記載のオンライン課金アーキテクチャ。
6. 前記在圏ＯＣＳは、ローカル・ローミング課金が前記サービスに適用される旨を示す表示を、前記オンライン課金要求に挿入するようにさらに動作可能な請求項２に記載のオンライン課金アーキテクチャ。
7. 前記在圏ＯＣＳと前記ホームＯＣＳの間のインタフェースはＤｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏインタフェースを含み、ローカル・ローミング課金が前記サービスに適用される旨を示す前記表示に対して新ＡＶＰが指定される請求項６に記載のオンライン課金アーキテクチャ。
8. ＬＴＥ／ＥＰＣネットワークにおいてローカル・ローミング課金を実行する方法において、
   ローミング中の携帯機器にサービスを提供するように要求を受けた在圏ネットワークのネットワーク・エレメントからのクレジット要求を、在圏オンライン課金システム（ＯＣＳ）内で受信するステップと、
   前記在圏ネットワークの運営事業者によって規定されたローカル料金表に基づいて、前記在圏ＯＣＳ内で前記サービスのローカル格付けを決定するステップと、
   前記ローカル格付けに基づいて前記ネットワーク・エレメントにサービス・ユニットの分担額を付与するステップと、
   前記付与された分担額を示すクレジット応答を前記在圏ＯＣＳから前記ネットワーク・エレメントに送信するステップと
   を含む方法。
9. 前記携帯機器のエンド・ユーザに対する課金情報を要求するオンライン課金要求を前記在圏ＯＣＳから前記携帯機器のホームＯＣＳに送信するステップと、
   前記課金情報を含むオンライン課金応答を前記ホームＯＣＳから受信するステップであって、前記課金情報は、前記在圏ＯＣＳによるクレジット・コントロール内での使用が前記ホームＯＣＳによって許可された前記エンド・ユーザの口座残高からのサービス・ユニットの割り当てを含むステップと、
   サービス・ユニットの前記割り当てに基づいて前記エンド・ユーザの一時口座を作成するステップと
   をさらに含む請求項８に記載の方法。
10. 前記一時口座のライフサイクルを設定するステップをさらに含む請求項９に記載の方法。
11. 前記ライフサイクルの有効期限が終了するか、または前記サービスが終了した場合、前記一時口座の未使用部分を前記ホームＯＣＳに報告するステップをさらに含む請求項１０に記載の方法。
12. 前記課金情報は、前記ホームＯＣＳと前記在圏ＯＣＳの間の通貨変換レートを含む請求項９に記載の方法。
13. ローカル・ローミング課金が前記サービスに適用される旨を示す表示を、前記オンライン課金要求に挿入するステップをさらに含む請求項９に記載の方法。
14. 前記在圏ＯＣＳと前記ホームＯＣＳの間のインタフェースはＤｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏインタフェースを含み、ローカル・ローミング課金が前記サービスに適用される旨を示す前記表示に対して新ＡＶＰが指定される請求項１３に記載の方法。
15. 在圏オンライン課金システム（ＯＣＳ）において、
    在圏ネットワークの運営事業者によって規定されたローカル料金表を格納するように動作可能な格付け機能と、
    ローミング中の携帯機器にサービスを提供するように要求を受けた前記在圏ネットワークのネットワーク・エレメントからのクレジット要求を受信するように動作可能なオンライン課金機能（ＯＣＦ）と
    を含み、
    前記格付け機能は、前記ローカル料金表に基づいて前記サービスのローカル格付けを決定するようにさらに動作可能なであり、
    前記ＯＣＦは、前記ローカル格付けに基づいて前記ネットワーク・エレメントにサービス・ユニットの分担額を付与し、前記付与された分担額を示すクレジット応答を前記ネットワーク・エレメントに送信するようにさらに動作可能な在圏ＯＣＳ。
16. 前記ＯＣＦは、前記携帯機器のエンド・ユーザに対する課金情報を要求するオンライン課金要求を前記携帯機器のホームＯＣＳに送信し、前記課金情報を含むオンライン課金応答を前記ホームＯＣＳから受信するようにさらに動作可能であり、
    前記課金情報は、前記在圏ＯＣＳによるクレジット・コントロール内での使用が前記ホームＯＣＳによって許可された前記エンド・ユーザの口座残高からのサービス・ユニットの割り当てを含み、
    前記ＯＣＦは、サービス・ユニットの前記割り当てに基づいて前記エンド・ユーザの一時口座を口座残高管理機能（ＡＢＭＦ）内に作成するようにさらに動作可能な請求項１５に記載の在圏ＯＣＳ。
17. 前記ＯＣＦは、前記ＡＢＭＦ内に前記一時口座のライフサイクルを設定するようにさらに動作可能な請求項１６に記載の在圏ＯＣＳ。
18. 前記ＯＣＦは、前記ライフサイクルの有効期限が終了するか、または前記サービスが終了した場合、前記一時口座の未使用部分を前記ホームＯＣＳに報告するようにさらに動作可能な請求項１７に記載の在圏ＯＣＳ。
19. 前記ＯＣＦは、ローカル・ローミング課金が前記サービスに適用される旨を示す表示を、前記オンライン課金要求に挿入するようにさらに動作可能な請求項１６に記載の在圏ＯＣＳ。
20. 前記在圏ＯＣＳと前記ホームＯＣＳの間のインタフェースはＤｉａｍｅｔｅｒ Ｒｏインタフェースを含み、ローカル・ローミング課金が前記サービスに適用される旨を示す前記表示に対して新ＡＶＰが指定される請求項１６に記載の在圏ＯＣＳ。

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