本明細書における「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図1の状態にゴルフバッグラック1を置いて矢印Sで示す前側から見た場合に特定される方向である。
図1を参照し、実施形態のゴルフバッグラック1について説明する。ゴルフバッグラック1は、基礎2に左支柱3及び右支柱4を固定し、左支柱3に左側壁5を固定し、右支柱4に右側壁6を固定し、左支柱3の後部及び右支柱4の後部に下骨格7及び上骨格8を架け渡して固定し、左支柱3の上部及び右支柱4の上部に前カバー9及び天板10を架け渡して固定したことにより、ゴルフバッグ11を個別に収容する収容室12が基礎2と左支柱3と右支柱4と左側壁5と右側壁6と下骨格7と上骨格8と前カバー9と天板10とで囲まれかつ左右に一列に並んで複数個構成され、各収容室12の右に位置する仕切り14;16に索条15の一部を固定し、各収容室12の左に位置する仕切り13;14に錠前17を固定した構造になっている。尚、各収容室12の左に位置する仕切り13;16には索条15の一部を固定し、各収容室12右に位置する14;16には錠前17を固定しても適用できる。つまり、索条15の一部が各収容室12の左又は右の何れか一方に位置する仕切りに固定され、錠前17が各収容室12の左又は右の何れか他方に位置する仕切りに固定された構造であればよい。又、左側壁5には左ナンバープレート18を前カバー9及び天板10よりも上に突出するように固定し、右側壁6には右ナンバープレート19を前カバー9及び天板10よりも上に突出するように固定する。左ナンバープレート18及び右ナンバープレート19には、ゴルフバッグラック1を特定するための番号が表示されている。尚、前カバー9の前領域26の仮想線L3で囲まれた領域には、貫通孔としての可視孔27を多数個備える。
尚、ゴルフバッグラック1が図外のゴルフ場のクラブハウスに設置される場合、複数のゴルフバッグラック1を左右に一列に並べる際にはゴルフバッグラック1の後側をクラブハウスの壁に接触させるように複数のゴルフバッグラック1を配置し、複数のゴルフバッグラック1を互いに背中合わせとなるように並べる際には、ゴルフバッグラック1の前側をクラブハウスの壁から離すように複数のゴルフバッグラック1を配置する。
そして、ゴルファーがゴルフバッグ11の底を一つの収容室12の基礎2の上に置いてゴルフバッグ11を収容室12に収容した後、ゴルファーが当該1つの収容室12に対する索条15のロック板20をゴルフバッグ11のボディ21と肩ベルト22との間に通した後に当該1つの収容室12に対する錠前17のロック孔192(図7参照)に差し込むことにより、ロック板20が錠前17に施錠される。このとき、図外の鍵が錠前17から引き抜ける態様になるので、ゴルファーは、錠前17から鍵を抜き取って自分で所持する。これにより、ゴルファーがゴルフバッグ11をゴルフバッグラック1に保管できる。このようにゴルフバッグ11が保管された場合、ゴルフバッグラック1は、前カバー9と天板10と左側壁5と右側壁6とがゴルフバッグ11の内部からゴルフクラブ24を取り出しにくいように収容室12に保管されたゴルフバッグ11の上部を被覆した構造になっているので、ゴルフクラブ24の盗難を防止するのに好適である。
又、ゴルファーがゴルフバッグ11をゴルフバッグラック1から取り出すには、ゴルファーが所持している鍵を錠前17の鍵穴193(図7参照)に挿入して一方向に回転操作すると、上記錠前17によるロック板20の施錠が開錠され、ゴルファーがロック板20を錠前17から抜くと共にゴルフバッグ11のボディ21と肩ベルト22との間から抜いて索条15を仕切り14;16から吊り下げられた状態にする。これにより、ゴルファーが自分のゴルフバッグ11を収容室12から取り出すことができる。
図2を参照し、実施形態のゴルフバッグラック1にゴルフバッグ11が収容される動作について説明する。A図に示すように、図外のゴルファーがゴルフバッグ11の肩ベルト22を持ち上げて、カバー23がボディ21の底よりも前方に位置するようにゴルフバッグ11を斜めにしたまま、ゴルファーがゴルフバッグ11のカバー23の上部を前カバー9と基礎2との間から一対の仕切り25の間に入れつつ天板10の方向に近づける。その場合、図1に示すように、前カバー9の前領域26には多数の貫通孔としての可視孔27を備えているので、つまり、前領域26がパンチングメタルのような形態になっているので、ゴルファーがゴルフバッグラック1よりも前方から可視孔27を通してカバー23を可視できて、収容がやりやすくなる。上記一対の仕切り25は、図1の仕切り13と最も左の仕切り14とからなる場合、2つの仕切り14;14からなる場合、最も左の仕切り14と仕切り16とからなる場合の何れかにより構成される。図2の仕切り25は、図1の仕切り13;14;16の総称である。
図2に戻り、その後、ゴルファーがゴルフバッグ11をさらに持ち上げてボディ21の底を基礎2の上に載せて後方向に滑らせることにより、B図に示すように、ゴルフバッグ11が収容室12に適切な姿勢に収容される。このように、ゴルフバッグ11が収容室12に収容された場合、カバー23の裾28が仕切り25よりも上方に位置し、前カバー9と基礎2との間の間隔L1は、ゴルフバッグ11中のサンドエッジ29の頂点とボディ21の底との間の寸法L2よりも小さい(L1<L2)ように、ゴルフバッグラック1が構成されているので、カバー23を開いてゴルフバッグ11の内部からゴルフクラブ24を取り出すことがやりにくく、ゴルフクラブ24の盗難を防止することができる。C図は、索条15がゴルフバッグ11のボディ21と肩ベルト22との間を通り、ロック板20が錠前17に施錠された状態を示す。
図3を参照し、実施形態のゴルフバッグラック1のノックダウン方式に適合する部品一式について説明する。部品一式としては、基礎2、左支柱3、右支柱4、左側壁5、右側壁6、下骨格7、上骨格8、前カバー9、天板10、左ナンバープレート18、右ナンバープレート19、左筋交い31、右筋交い32、基礎固定具33、天板固定具34、錠ユニット35、移動用部品としてのキャスター36、高さ調整用部品としてのアジャストボルト37、錠前取付具38、連結具39を互いに別々のものとして分かれた構造物として備えたので、ゴルフバッグラック1を製造所又は販売所から設置所であるクラブハウスに運搬するのが容易になる。
基礎2は、金属により構成されれば強さの点で適用できる。しかし、基礎2を鉄により構成すると、防錆のために塗装やメッキを施す必要があり、それらの塗装やメッキがゴルフバッグ11の出し入れで剥がれることがある。これに対し、実施形態では、基礎2はステンレスにより構成されているので、防錆のために塗装やメッキを施す必要が無く、ゴルフバッグ11の出し入れが繰り返されても塗装やメッキの剥がれを生じることがなく見栄えの良好な状態が維持できる。又、基礎2の軽量化を目的に、基礎2をアルミニウムのような軽金属で構成してもよい。左支柱3と右支柱4と左側壁5と右側壁6と下骨格7と上骨格8と前カバー9と天板10と左ナンバープレート18と右ナンバープレート19と左筋交い31と右筋交い32と基礎固定具33と天板固定具34と錠前取付具38と連結具39とは、金属により構成されればよいが、強さと価格との優位性から鉄により構成され、防錆のために塗装による被膜で覆われている。被膜はメッキで形成してもよいが、塗装の方が色の種類が多く、設置場所に適合しやすい被膜を形成できる。左側壁5と右側壁6と前カバー9と天板10との内の少なくとも1つを木製として木の温もりを感じさせるようにしてもよい。又、左支柱3及び右支柱4は、互いに左右対称形である。左側壁5及び右側壁6は、互いに同じ形である。左筋交い31及び右筋交い32は、互いに同じ形である。尚、錠ユニット35は、特許文献1の出願人が販売している市販品が存在するので、詳細な内部構造は特許文献1を参照願いたい。キャスター36及びアジャストボルト37は多数の市販品が存在するので、詳細な内部構造はインターネットで検索して参照願いたい。
図3では、基礎2は、左脚41と右脚42と前骨格43と受台44と中骨格45とを備えた一体の構造物になっている。左脚41及び右脚42は互いに左右対称形になっている。左脚41は、横脚46と縦脚47とを備える。横脚46は、上下左右の4面で囲まれた内部を肉抜として前後に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。横脚46の後部は、開口になっている。縦脚47は、横脚46の前部の開口を塞ぐように横脚46に接合され、横脚46の前部から前後左右の4面で囲まれた内部を肉抜として下方に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。縦脚47の下部は、閉鎖されている。縦脚47の閉鎖された下部には、雌螺子の形成された取付孔48を設ける。取付孔48には、キャスター36又はアジャストボルト37を取り付ける。右脚42は、横脚51と縦脚52とを備える。横脚51は、上下左右の4面で囲まれた内部を肉抜として前後に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。横脚51の後部は開口になっている。縦脚52は、横脚51の前部の開口を塞ぐように横脚51に接合され、横脚51の前部から前後左右の4面で囲まれた内部を肉抜として下方に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。縦脚52の下部は、閉鎖されている。縦脚52の閉鎖された下部には、雌螺子の形成された取付孔53を設ける。取付孔53には、キャスター36又はアジャストボルト37を取り付ける。
前骨格43は、上下前後の4面で囲まれた内部を肉抜として左右に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。前骨格43が横脚46と縦脚47との連接部及び横脚51と縦脚52との連接部に接合されたことで、前骨格43が左脚41と右脚42とに掛け渡されて結合される。受台44は、複数本用いられ、円周面で囲まれた内部を肉抜として左右に延びる丸筒であるが、角筒でもよい。受台44が横脚46及び横脚51に接合されたことで、受台44が左脚41と右脚42とに架け渡されて固定される。前骨格43と受台44とは互いに前後に平行に離れていて、前骨格43の上面と受台44の上面とが1つの水平面内に位置しているので、ゴルフバッグ11の底が滑らかに前後に移動できる。受台44の本数は6本に限定されず、2本から5本、又は、7本以上でもよいが、市販されているゴルフバッグ11の底の平均的な直径からすると、実施形態のように6本であれば、最も本数が少なくて、前骨格43と受台44との隙間がゴルフバッグ11の底を最も滑らかに前後に移動できる間隔になった。中骨格45は、前骨格43の左右の中央部及び受台44の左右の中央部に位置して、前骨格43の下部及び受台44の下部に掛け渡されて接合した前後に延びた構造である。
左支柱3は、仕切り13と後柱55と腕56と上連結部57と下連結部58と前連結部59とを備えた一体の構造物になっている。仕切り13は、腕56よりも下方に位置し、後柱55に直角に接合され、後柱55の前面から上下左右の4面で囲まれた内部を肉抜として前方に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。仕切り13の角筒の縦断面及び前部の開口は、前から見ると縦長な長方形を呈する。後柱55の下からによる仕切り13の高さと後柱55の下からによる上連結部57の高さとは、同じ高さである。後柱55は、前後左右の4面で囲まれた内部を肉抜として上下に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。後柱55の下部の開口は、塞がれている。後柱55の閉鎖された下部には、雌螺子の形成された取付孔60を設ける。取付孔60には、キャスター36又はアジャストボルト37を取り付ける。腕56は、後柱55の上部の開口を塞ぐように後柱55に接合され、上下左右の4面で囲まれた内部を肉抜として後柱55から前方に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。上連結部57及び下連結部58は、後柱55から右方に延びるように後柱55に直角に接合され、上下前の3面で囲まれ後の1面を開口した内部を肉抜とした溝を構成する。下連結部58は、上連結部57よりも下方に位置する。前連結部59は、下連結部58よりも下方に位置する。前連結部59は、後柱55から前方に延びるように後柱55に直角に接合され、上下左の3面で囲まれ右の1面を開口した内部を肉抜とした溝を構成する。
右支柱4は、仕切り16と後柱62と腕63と上連結部64と下連結部65と前連結部66とを備えた一体の構造物になっている。仕切り16は、腕63よりも下方に位置し、後柱62の上部の開口を塞ぐように後柱62に直角に接合され、後柱62の前面から上下左右の4面で囲まれた内部を肉抜として前方に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。仕切り16の角筒の縦断面は、縦長な長方形を呈する。仕切り16の前部の開口は、錠前17を取り付ける必要がないので塞がれている。後柱62の下からによる仕切り16の高さと後柱62の下からによる上連結部64の高さとは、同じ高さである。後柱62は、前後左右の4面で囲まれた内部を肉抜として上下に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。後柱62の下部の開口は、塞がれている。後柱62の閉鎖された下部には、雌螺子の形成された取付孔67を設ける。取付孔67には、キャスター36又はアジャストボルト37を取り付ける。腕63は、後柱62の上部の開口を塞ぐように後柱62に接合され、上下左右の4面で囲まれた内部を肉抜として後柱62から前方に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。上連結部64及び下連結部65は、後柱62から左方に延びるように後柱62に直角に接合され、上下前の3面で囲まれ後の1面を開口した内部を肉抜とした溝を構成する。下連結部65は、上連結部64よりも下方に位置する。前連結部66は、上連結部64よりも下方に位置する。前連結部66は、後柱62から前方に延びるように後柱62に直角に接合され、上下右の3面で囲まれ左の1面を開口した内部を肉抜とした溝を構成する。後柱62の右部には、雌螺子の形成された取付孔68を設ける。
左側壁5の後縁は、上下に延びる直線になっている。左側壁5は、上領域69と中領域70と下領域71とを備える。上領域69の前後方向の幅は、後柱55の後から腕56の前までの寸法と同じ寸法である。下領域71の前後方向の幅は、後柱55の後から仕切り13の前までの寸法と同じ寸法である。中領域70の前縁は、上領域69の前縁と下領域71の前縁とに連接された斜面を構成する。
右側壁6の後縁は、上下に延びる直線になっている。右側壁6は、上領域73と中領域74と下領域75とを備える。上領域73の前後方向の幅は、後柱62の後から腕63の前までの寸法と同じ寸法である。下領域75の前後方向の幅は、後柱62の後から仕切り16の前までの寸法と同じ寸法である。中領域74の前後方向の幅は、後柱62の後から仕切り16の前までの寸法と同じ寸法である。中領域74の前縁は、上領域73の前縁と下領域75の前縁とに連接された斜面を構成する。右側壁6及び基礎2の右脚42には、貫通孔76を設ける。そして、右側壁6を右支柱4に取り付ける場合について説明すると、ボルトのような止具77が貫通孔76を経由して取付孔68に締結されて、上領域73及び中領域74が後柱62と腕63との右外側を覆いかつ仕切り16と後柱62と腕63とで囲まれた空間の右外側を覆い、下領域75が仕切り16と後柱62と前連結部66との右外側を覆いかつ仕切り16と後柱62と前連結部66とで囲まれた空間の右外側を覆い、下領域75の前縁が仕切り16の前縁よりも前方に出ないように、右側壁6が右支柱4に固定される。尚、右ナンバープレート19には、貫通孔78を設けたので、右側壁6の上部に止具77を装着する代わりに、ボルトのような止具79が貫通孔78;76を経由して取付孔68に締結されて右ナンバープレート19を右支柱4に固定する。
下骨格7は、上下前後の4面で囲まれた内部を肉抜として左右に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。上骨格8は、仕切り14と骨格基部81とを備えた一体の構造物を例示したが、収容室12が1個の場合は仕切り14を設けることなく上骨格8が骨格基部81だけで構成されることもある。その場合、仕切り13と仕切り16とが収容室12の左右に配置される。尚、収容室12の個数は、1個でも、2個以上でもよい。骨格基部81は、上下前後の4面で囲まれた内部を肉抜として左右に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。骨格基部81の角筒の縦断面は、左又は右から見ると縦長な長方形を呈する。仕切り14の個数は、図1に示す収容室12の個数により決まるものであるが、実施形態の場合、収容室12が6個設けられた例を図示してあると共に、左支柱3と右支柱4に仕切り13:16を1個ずつ設けた例を図示してあるので、仕切り14の個数は収容室12の個数よりも1個少ない5個である。複数個の仕切り14の左右一対の間のそれぞれには図1に示すゴルフバッグ11を1個ずつ収容可能な間隔が設けられる。又、左支柱3と右支柱4と下骨格7とが互いに取り付けられた場合、仕切り13と最も左側に位置する仕切り14との間、最も右側に位置する仕切り14と仕切り16との間のそれぞれにも、図1に示すゴルフバッグ11を1個ずつ収容可能な間隔が設けられる。この間隔となるように、仕切り14は、骨格基部81に直角に接合され、骨格基部81の前面から上下左右の4面で囲まれた内部を肉抜として前方に延びる角筒であるが、丸筒でもよい。仕切り14の角筒の縦断面及び前部の開口は、仕切り13;16と骨格基部81と同じ大きさの縦長な長方形を呈する。
前カバー9は、1枚の鉄板を直角となるように2つに折り曲げて前領域26と天領域82とを備えた一体の構造物である。前領域26は、左支柱3と右支柱4との間の空間の前部及び腕56;63の前面を塞ぐ大きさを有する。天領域82は、左支柱3と右支柱4との間の空間の上前部及び腕56;63の上前部を塞ぐ大きさを有する。天板10は、天領域82よりも後に配置され、左支柱3と右支柱4との間の空間の上後部及び腕56;63の上後部を塞ぐ大きさの板状になっている。
左筋交い31及び右筋交い32は、矩形板状の両端部が互いに同じ方向に斜めに折り曲げられた構造である。基礎固定具33は、矩形板状の両端部が互い違いの方向に直角に折り曲げられた構造である。天板固定具34は、棒部材83とナットのような止具84とを別々のものとして分けた構造物として備える。棒部材83の一端には棒部材83よりも細い雄螺子85を備えた一体の構造物になっている。止具84は、雄螺子85に適合する雌螺子の形成された貫通孔を備える。錠ユニット35は、索条15と錠前17と図外の鍵とが収容室12の個数と同数の組となって構成される。索条15は、ワイヤロープやチェーン又はそれらを合成樹脂製のチューブで被覆した形態でもよい。キャスター36は、車輪を回転可能に支持するアームからボルトを上方に突出した一般的な構造物である。アジャストボルト37は、設置床面に接する側に回転する受皿を付けたボルトを有する一般的な構造物である。連結具39は、板状部材の一半部に一対の前後方向に長い長孔88を上下に分かれて平行となるように設け、板状部材の他半部に一対の上下方向に長い長孔89を上下方向の1本の直線上に設けた構造物であり、例えば、左支柱3に対して上下に2個、右支柱4に対し上下に2個用いる、合計で4個あれば、最も少ない個数で2台のゴルフバッグラック1を背中合わせに強固に連結することができる。
図4を参照し、基礎2と左支柱3と右支柱4と左側壁5と下骨格7と上骨格8と左筋交い31と右筋交い32と基礎固定具33との取付構造について説明する。
左支柱3と下骨格7と上骨格8との取付構造について説明すると、左支柱3の上連結部57の下部には、雌螺子の形成された取付孔91を設ける。骨格基部81の左部の下部には貫通孔92を設ける。そして、上連結部57が骨格基部81の左部の内部に挿入され、ボルトのような止具93が下から貫通孔92を経由して取付孔91に締結されて、左支柱3と上骨格8とが互いに固定される。又、下連結部58の下部には、雌螺子の形成された取付孔94を設ける。下骨格7の左部の下部には貫通孔95を設ける。そして、下連結部58が下骨格7の左部の内部に挿入され、ボルトのような止具96が下から貫通孔95を経由して取付孔94に締結されて、左支柱3と下骨格7とが互いに固定される。
右支柱4と下骨格7と上骨格8との取付構造について説明すると、右支柱4の上連結部64の下部には、雌螺子の形成された取付孔97を設ける。骨格基部81の右部の下部には貫通孔98を設ける。そして、上連結部64が骨格基部81の右部の内部に挿入され、ボルトのような止具99が下から貫通孔98を経由して取付孔97に締結されて、右支柱4と上骨格8とが互いに固定される。下連結部65の下部には、雌螺子の形成された取付孔101を設ける。下骨格7の右部の下部には貫通孔102を設ける。そして、下連結部65が下骨格7の右部の内部に挿入され、ボルトのような止具103が下から貫通孔102を経由して取付孔101に締結されて、右支柱4と下骨格7とが互いに固定される。
基礎2と左支柱3と右支柱4との取付構造について説明すると、左支柱3の前連結部59の下部には、雌螺子の形成された取付孔104を設ける。基礎2の横脚46の下部には貫通孔105を設ける。そして、前連結部59が横脚46の後部の内部に挿入され、ボルトのような止具106が下から貫通孔105を経由して取付孔104に締結されて、基礎2と左支柱3とが互いに固定される。又、右支柱4の前連結部66の下部には、雌螺子の形成された取付孔107を設ける。基礎2の横脚51の下部には貫通孔108を設ける。そして、前連結部66が横脚51の後部の内部に挿入され、ボルトのような止具109が下から貫通孔108を経由して取付孔107に締結されて、基礎2と左支柱3とが互いに固定される。
左支柱3と上骨格8と左筋交い31との取付構造について説明すると、左支柱3の後柱55の右部と骨格基部81の左部の下部とには、雌螺子の形成された取付孔111;112を別々に設ける。左筋交い31の両端部には、貫通孔113;114が別々に設けられる。そして、ボルトのような止具115;116が貫通孔113;114を経由して取付孔111;112に締結されて、左筋交い31が左支柱3と上骨格8とに固定される。又、右支柱4と上骨格8と右筋交い32との取付構造について説明すると、後柱62の左部と骨格基部81の右部の下部とには、雌螺子の形成された取付孔117;118を別々に設ける。右筋交い32の両端部には、貫通孔119;120を別々に設ける。そして、ボルトのような止具121;122が貫通孔119;120を経由して取付孔117;118に締結されて、右筋交い32が右支柱4と上骨格8とに固定される。
左支柱3と左側壁5との取付構造について説明すると、後柱55と腕56と仕切り16と前連結部59との左部には、雌螺子の形成された取付孔124を設ける。左側壁5には、貫通孔125を設ける。そして、ボルトのような止具126が貫通孔125を経由して取付孔124に締結されて、上領域69が後柱55の一部と腕56との右外側を覆い、中領域70が仕切り16と後柱55と腕56とで囲まれた空間の右外側を覆い、下領域71が仕切り16と後柱55と前連結部59との右外側を覆い、下領域71の前縁が仕切り16の前縁よりも前方に出ないように、左側壁5が左支柱3に固定される。このように左側壁5が左支柱3に取り付けられた場合、下領域71の前縁が仕切り16の前縁よりも前方に出ないようになっているので、錠前17が仕切り16の前部に取り付けられても、人が錠前17に対する図外の鍵の操作およびロック板20の挿入や抜取の操作を左側壁5で妨げられることなく適切に行える。尚、左ナンバープレート18には、貫通孔127を設けたので、左側壁5の上部に止具126を装着する代わりに、ボルトのような止具128が貫通孔127;125を経由して取付孔124に締結されて左ナンバープレート18を左支柱3に固定する。
基礎固定具33の基礎2及び下骨格7への取付構造について説明すると、基礎2の中骨格45と下骨格7との下部には、雌螺子の形成された取付孔129;130を別々に設ける。基礎固定具33は矩形状である。基礎固定具33の前部が、前方に直角に折り曲げられて前取付部131を構成する。基礎固定具33の後部が、後方向に直角に折り曲げられて後取付部分132を構成する。前取付部131及び後取付部分132には、貫通孔133;134を別々に設ける。そして、ボルトのような止具135が貫通孔133を経由して取付孔129に締結され、別のボルトのような止具136が貫通孔134を経由して取付孔130に締結されて、基礎2と下骨格7と基礎固定具33とが互いに固定される。これにより、図1に示すゴルフバッグ11が基礎2の上に6個搭載された場合でも、図4に示す受台44がゴルフバッグ11の重量により下方撓むことがないように、下骨格7が基礎固定具33を経由して受台44を支持する。
図5を参照し、左支柱3と右支柱4と前カバー9と天板10との取付構造について説明する。前カバー9の天領域82の後部は、下方に直角に折り曲げられると共に前方に直角に折り曲げられてリブ140を構成する。リブ140の背壁には、貫通孔141を設ける。天領域82の下面には、突片142;143を左右に接合する。突片142;143には、貫通孔144;145を設ける。又、腕56の右部及び腕63の左部には、雌螺子の形成された取付孔146;147を設ける。そして、リブ140及び突片142;143が腕56;63の間に挿入され、前カバー9が腕56;63の上面と前面とに接触させられ、ボルトのような止具148が貫通孔144を経由して取付孔146に締結され、ボルトのような止具149が貫通孔145を経由して取付孔147に締結されて、前カバー9が左支柱3右支柱4とに固定される。
又、天板10の前縁部は、下方に直角に折り曲げられると共に後方向に直角に折り曲げられて前リブ151を構成する。前リブ151の前壁には、貫通孔152を設ける。天板10の後部は、下方に直角に折り曲げられると共に前方に直角に折り曲げられて後リブ153を構成する。そして、天板固定具34の雄螺子85が前方から前リブ151の貫通孔152に挿入され、天板固定具34のナットのような止具84が前リブ151の後方向に突出した雄螺子85に締結されて、天板固定具34が前リブ151に固定され、天板固定具34の棒部材83が前リブ151よりも前方に突出している。更に、天板10には、突片154;155を左右に接合する。突片154;155には、貫通孔156;157を設ける。そして、前リブ151と後リブ153と突片154;155とが腕56;63の間に挿入される際、図6に示すように、天板固定具34の棒部材83がリブ140の貫通孔141に挿入されて、前カバー9と天板10とが上下左右への移動を阻止される。又、天板10が腕56;63の上面に接触させられる。図5に戻り、腕56の右部及び腕63の左部には、雌螺子の形成された取付孔158;159を別々に設ける。そして、ボルトのような止具161;162が貫通孔156;157を経由して取付孔158;159に別々に締結されて、天板10が左支柱3と右支柱4とに固定される。
図7を参照し、錠ユニット35の上骨格8への取付構造について1組を例として説明する。上骨格8の仕切り14の下部には貫通孔165を前後に分けて設ける。錠前取付具38は、縦壁166と縦壁166の下部から後方に突出する横壁167とに筋交い168を架け渡して接合する。縦壁166が錠前17の後部に図外のボルトのような止具で固定された場合、錠前17の後面の周縁部分が縦壁166を囲むように縦壁166よりも外側に出ている。横壁167には、雌螺子の形成された取付孔169を設ける。そして、錠ユニット35を上骨格8に取り付けるには、錠前取付具38が仕切り14に挿入されると、錠前17の周縁部分が仕切り14に受け止められる。その後、ボルトのような止具170が前側の貫通孔165を経由して取付孔169に締結され、錠前取付具38が仕切り14に固定されることにより、錠前17が仕切り14の前方の開口を塞いで仕切り14の前部に固定される。
又、索条15に連結された取付具171には、貫通孔172を設ける。そして、ボルトのような止具173が貫通孔172;165を経由して後側の取付孔169に締結されると、索条15が仕切り14に下方に垂れ下がるように固定される。尚、仕切り14に錠前17を取り付ける例を説明したが、図3に示す仕切り13に錠前17を取り付ける場合には、段落0035の仕切り14を仕切り13と読み替えることにより適用できる。又、図3に示す仕切り16に索条15を取り付ける場合には、段落0035の仕切り14を仕切り16と読み替えることにより適用できる。尚、この実施形態では、仕切り13には索条15が取り付けられず、仕切り16には錠前17が取り付けられない。錠前17は、上部にシリンダー錠191を備え、下部にロック孔192を備える。シリンダー錠191は鍵を挿入する鍵孔193を備える。
図8を参照し、連結具39の使い方について説明する。2個のゴルフバッグラック1を互いに背中合わせとなるように並べる場合において、手前側のゴルフバッグラック1の左部と向こう側のゴルフバッグラック1の右部とを図示し、2個の連結具39で連結する場合を例として説明する。連結具39の個数は2個に限定されるものではなく、1個又は3個以上であっても適用できる。手前側のゴルフバッグラック1における後柱55の右部には、雌螺子の形成された取付孔175が上骨格8を境として上下に分かれて設けられる。向こう側のゴルフバッグラック1における後柱62の左部には、雌螺子の形成された取付孔176が上骨格8を境として上下に分かれて設けられる。そして、1個の連結具39を上部に使用し、もう1個の連結具39を下部に使用する。その場合、ボルトのような止具177が連結具39の長孔88を経由して手前側のゴルフバッグラック1の取付孔175に締結され、別のボルトのような止具178が連結具39の長孔89を経由して向こう側のゴルフバッグラック1の取付孔176に締結される。これにより、2個のゴルフバッグラック1が連結具39と止具177;178とで背中合わせになり連結される。
図9を参照し、実施形態のゴルフバッグラック1に表示器具181を設けた構造について説明する。表示器具181は、ゴルフ場のイベント、ゴルフに関連のある会社のイベント、周辺のお店のイベント、ゴルフ場の広告、ゴルフに関連のある会社や人の広告、周辺のお店の広告などをゴルファーに知らせるため情報を有する構造物である。表示器具181が前カバー9の前領域26に収容室12毎に対応して複数個設け、表示器具181を左側壁5及び又は右側壁6にも設けることも考えられる。左側壁5及び又は右側壁6に表示器具181を設ける場合、左側壁5及び又は右側壁6のうちの1つに1個又は複数個設けてもよい。表示器具181が前領域26に収容室12毎に対応して複数個設けられる場合、表示器具181が収容室12毎に対応する可視孔27の全てを塞ぐことがないような大きさが好ましい。表示器具181が可視孔27の全てを塞がなければ、段落0013に記載したゴルファーがゴルフバッグラック1の前方から塞がれていない可視孔27を通して図2に示すカバー23を可視できる効果を維持することができる。
図10を参照し、表示器具181について説明する。A図に示すように、表示器具181は、表示部材182と支持具183とを備える。表示部材182は、正面視四角形に形成された板状の表面にイベント情報や広告情報の表示された構造である。支持具183は、表示部材182を交換可能に上部から入れたり出したりすることの可能なように、左右下の3面で囲まれ上の1面を開口した構造である。支持具183には、溝184を設ける。溝184は、支持具183で囲まれた内部空間185の側と上方とに開口し、支持具183の内部に窪む形状になっている。支持具183の溝184よりも後部分には、正面視四角形に形成された板状の保護具186を設ける。B図に示すように、支持具183と保護具186とが両面テープ187で互いに接合された構造である。両面テープ187は、薄膜状の基材を両面から接着剤で接着できるように板状に加工し、その接着剤に剥離紙を被覆するように取り付けて細長い帯状になった一般的な市販品を使用すればよい。そして、剥離紙の剥がされた両面テープ187が保護具186と支持具183との境界線188に沿って支持具183と保護具186とに架け渡して接合される。このように接合された状態においては、図10のC図に示すように、両面テープ187の後面が剥離紙189で覆われている。よって、支持具183を図9に示す前カバー9に取り付ける場合、人が支持具183の開口を上方に向けて図10のC図に示す剥離紙189を剥がしてその剥がされた側の両面テープ187を図9に示す前カバー9に押し付けることにより、支持具183が両面テープ187で前カバー9に接合される。このように支持具183が前カバー9に取り付けられた状態において、図10のA図に示す表示部材182の左右縁が支持具183の上方から溝184の左右部に挿入され、表示部材182の下縁が溝184の下部に入って受け止められることにより、表示部材182に表示されたイベント情報や広告情報が表示器具181の前から内部空間185を通して見えるようになる。